JP6029536B2 - 接着剤組成物、接着シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

接着剤組成物、接着シートおよび半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体チップを有機基板やリードフレームあるいは他の半導体チップに接着(ダイボンディング)する工程で使用するのに特に適した接着剤組成物および該接着剤組成物からなる接着剤層を有する接着シートならびに該接着シートを用いた半導体装置の製造方法に関する。
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウエハは大径の状態で製造され、このウエハは素子小片(半導体チップ)に切断分離(ダイシング)された後に次の工程であるマウント工程に移されている。この際、半導体ウエハは予め接着シートに貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップの各工程が加えられた後、次工程のボンディング工程に移送される。
これらの工程の中でピックアップ工程とボンディング工程のプロセスを簡略化するために、ウエハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えたダイシング・ダイボンディング用接着シートが種々提案されている(特許文献1等)。特許文献1に開示されている接着シートは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、ダイ接着用接着剤の塗布工程を省略できる。この接着剤は、アクリル重合体、反応性二重結合基含有エポキシ樹脂および熱硬化剤を含み、必要に応じシリカなどのフィラーを含む。
近年の半導体装置に対する要求物性は非常に厳しいものとなっている。例えば、電子部品の接続においては、パッケージ全体が半田融点以上の高温下に曝される表面実装法(リフロー)が行われている。さらに、近年では鉛を含まない半田への移行により、実装温度は260℃程度まで上昇している。このため、実装時に半導体パッケージ内部で発生する応力が従来よりも大きくなり、接着界面における剥離やパッケージクラックといった不具合を生じる可能性が高まっている。そこで、前記特許文献1では、エポキシ樹脂として、反応性二重結合基含有エポキシ樹脂を使用して、アクリル重合体とエポキシ樹脂との相溶性を向上することで、接着信頼性を改善している。
また、高密度実装のため、チップが多段積層されたパッケージ構造が提案されている。このパッケージ構造では、基板とチップ間の接着だけでなく、チップとチップ間の接着が必要となる。多段パッケージでは、チップ上に接着剤層を介してチップを積層し、接着剤層を硬化した後に、ワイヤボンディングを行い、さらにチップの積層、接着剤層の硬化、ワイヤボンディングを逐次行い、チップを積層していく。
上記のようなチップが多段積層されたパッケージ構造の半導体装置の製造においては、接着剤層を未硬化あるいは半硬化の状態で、積層およびワイヤボンディングを行い、すべてのチップを積層した後に、モールド封止工程の際に高温に長時間晒されることを利用して、接着剤層を一括して本硬化することが検討されている。しかし、この製法を採用する場合、ワイヤボンディング時には、接着剤層は未硬化あるいは半硬化の状態にある。このため、ワイヤボンディング時にチップが振動、変位してしまい、ワイヤの位置が不正確になったり、ワイヤボンディングが行えなくなることがある。この不都合を解消するため、上記製法を採用する際には、未硬化状態であっても、比較的硬質な接着剤を使用することになる。未硬化状態の接着剤層の硬度を高めるための手段としては、接着剤に比較的多量のフィラーを配合することが考えられる。
特開2008−133330号公報
しかし、接着剤にフィラーを均一に混合することは必ずしも容易ではない。接着剤中でのフィラーの分散性が悪いとフィラー同士が凝集することで見掛けの粒径が大きくなり、接着剤層の厚み精度が低下したり、半導体ウエハとの貼付性や接着性を低下させる原因となることがあった。特にフィラーの配合量が増加すると、上記の不具合は顕著になる。また、接着剤にフィラーを多量に配合すると、相対的に硬化性成分(エポキシ樹脂等)の配合量は低下し、硬化後の接着剤層の信頼性が低下することがある。
さらに、上記のような接着剤層を一括硬化するプロセスを採用した場合であっても、ワイヤボンディング時には150℃以上の高温が必要とされるため、接着剤層が部分的に硬化することがあった。この望ましくない硬化の際には、加圧はされていないので、接着剤層が硬化すると、単に接着力が失われることになり、接着強度の低下を招く。接着剤層が部分硬化すると、特に凹凸表面に対する追従性が低下し、比較的凹凸の大きな基板表面やダイパッドに対する接着性が著しく低下してしまう。
したがって、本発明は、接着剤層中にフィラーを均一に混合でき、多段パッケージの製造に際して接着剤層を一括硬化するプロセスを採用した場合であっても、硬化前にはワイヤボンディングを安定して行え、硬化後には優れた接着強度を示し、特に半導体装置において高いパッケージ信頼性を達成できる接着剤組成物および該接着剤組成物からなる接着剤層を有する接着シートならびに該接着シートを用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決する本発明は、以下の要旨を含む。
〔1〕アクリル重合体(A)、反応性二重結合基を有する熱硬化性樹脂(B)および反応性二重結合基を表面に有するフィラー(C)を含み、
当該アクリル重合体(A)の重量平均分子量が50万以上であり、
当該熱硬化性樹脂(B)がエポキシ樹脂および熱硬化剤からなり、
当該エポキシ樹脂および当該熱硬化剤の何れか一方または両方が反応性二重結合基を有する接着剤組成物。
〔2〕前記フィラー(C)が、反応性二重結合基を表面に有するシリカである〔1〕に記載の接着剤組成物。
〔3〕前記アクリル重合体(A)の含有率が、接着剤組成物の全重量中50〜90質量%である〔1〕または〔2〕に記載の接着剤組成物。
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の接着剤組成物からなる単層接着フィルム。
〔5〕上記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の接着剤組成物からなる接着剤層が、支持体上に形成されてなる接着シート。
〔6〕支持体が、樹脂フィルムである〔5〕に記載の接着シート。
〔7〕支持体が、粘着シートである〔5〕に記載の接着シート。
〔8〕上記〔5〕〜〔7〕の何れかに記載の接着シートの接着剤層に半導体ウエハを貼付し、前記半導体ウエハ及び接着剤層をダイシングして半導体チップとし、前記半導体チップに接着剤層を固着残存させて支持体から剥離し、前記半導体チップをダイパッド部上または他の半導体チップ上に前記接着剤層を介して接着する工程を含む半導体装置の製造方法。
〔9〕半導体ウエハの表面に、個片化する半導体チップの形状の外郭に合わせて溝を形成し、半導体ウエハの表面に保護シートを貼付し、次いで裏面側から溝に到達するまで薄化処理を行うことにより半導体ウエハを半導体チップに個片化する工程、及び、
上記〔5〕〜〔7〕の何れかに記載の接着シートの接着剤層に前記半導体チップを貼付し、半導体チップに接着剤層を固着残存させて支持体から剥離し、前記半導体チップをダイパッド部上または他の半導体チップ上に前記接着剤層を介して接着する工程を含む半導体装置の製造方法。
本発明によれば、所定の重量平均分子量を有するアクリル重合体、反応性二重結合基を有する熱硬化性樹脂、及び反応性二重結合基を表面に有するフィラーを用いることで、接着剤組成物中におけるアクリル重合体、熱硬化性樹脂及びフィラーの相溶性が向上すると共に、接着剤組成物中におけるフィラーの分散性が向上する。また、反応性二重結合基同士が付加重合することで、接着剤組成物中に三次元網目構造が形成される。その結果、優れた接着強度で半導体チップを他の半導体チップや基板に接合することができ、過酷な環境下においても、高いパッケージ信頼性を示す半導体装置を得ることができる。また、未硬化あるいは半硬化状態の接着剤層がある程度の硬度を有するため、接着剤層に対してワイヤボンディングを安定して行うことができる。
以下、本発明の接着剤組成物、接着シートおよび該シートを用いた半導体装置の製造方法についてさらに具体的に説明する。
(接着剤組成物)
本発明に係る接着剤組成物は、アクリル重合体(A)(以下「(A)成分」とも言う。他の成分についても同様である。)、熱硬化性樹脂(B)、フィラー(C)を必須成分として含み、各種物性を改良するため、必要に応じ他の成分を含んでいても良い。以下、これら各成分について具体的に説明する。
(A)アクリル重合体
アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は50万以上であり、好ましくは50万〜200万、より好ましくは50万〜150万、さらに好ましくは50万〜80万である。アクリル重合体(A)の重量平均分子量が50万未満になると、接着剤層の凝集力が低下し、該接着剤層を用いて製造される半導体装置のパッケージ信頼性が低下する原因となる。アクリル重合体(A)の重量平均分子量が高すぎると、被着体(半導体ウエハ、チップや基板等)への貼付性が低下し、転写不良やボイドなどの発生要因になることがある。
また、アクリル重合体(A)の分子量分布(Mw/Mn、Mnは数平均分子量)は、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3である。アクリル重合体(A)の分子量分布を上記範囲とすることで、本発明の有するパッケージ信頼性を向上する効果がより高くなる。分子量分布が3を超えるアクリル重合体(A)は、重量平均分子量が高くても、流動性の高い低分子量成分を多く含んでおり、この低分子量成分がパッケージ信頼性を低下させる要因となることがある。
なお、アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)の値は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、後述する実施例での測定条件下で測定される場合の値(ポリスチレン換算値)である。
アクリル重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−20〜50℃、より好ましくは−10〜40℃、さらに好ましくは0〜30℃の範囲である。アクリル重合体(A)のガラス転移温度がこのような範囲内にあると、パッケージ信頼性が向上する傾向にある。アクリル重合体(A)のガラス転移温度の調整方法としては以下の方法が挙げられる。例えば、ガラス転移温度を高くする方法としては、アクリル重合体(A)を構成するモノマーとして、後述するアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いる場合に、アルキル基の炭素数の小さい(メタ)アクリル酸アルキルエステルを選択する方法や、アルキル基の炭素数の小さい(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有割合を大きくする方法が挙げられる。
なお、アクリル重合体(A)のガラス転移温度はFOXの式から求めた値である。
本発明におけるアクリル重合体(A)を構成するモノマーには、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーあるいはその誘導体が含まれる。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーあるいはその誘導体としては、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、グリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等が挙げられる。
環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
グリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばモノエチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート等が挙げられる。
また、アクリル重合体(A)には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等の(メタ)アクリル酸エステル以外のカルボキシル基を有するモノマー、ビニルアルコール、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸エステル以外の水酸基を有するモノマー、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン等が共重合されていてもよい。
接着剤組成物が後述する架橋剤(G)を含有する場合には、アクリル重合体(A)は架橋剤(G)と反応する官能基(水酸基、アミノ基、グリシジル基、カルボキシル基等)を有することが好ましく、特に水酸基を有するアクリル重合体(A)が、その製造が容易であり、架橋剤(G)を用いて架橋構造を導入することが容易になるため好ましい。また、水酸基を有するアクリル重合体は、後述する熱硬化性樹脂(B)との相溶性が良い。
アクリル重合体(A)を構成するモノマーとして、架橋剤(G)と反応する官能基を有するモノマーを用いることによりアクリル重合体(A)に架橋剤(G)と反応する官能基を導入する場合、架橋剤(G)と反応する官能基を有するモノマーの、アクリル重合体(A)を構成するモノマー全質量中の割合は1〜20質量%程度が好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。アクリル重合体(A)における、架橋剤(G)と反応する官能基を有するモノマーに由来する構成単位を上記範囲とすることで、架橋剤(G)と反応する官能基と架橋剤(G)とが反応して三次元網目構造を形成し、アクリル重合体(A)の架橋密度を高めることができる。その結果、優れたせん断強度を有する接着剤組成物を得ることができる。また、接着剤組成物の吸水性が低下するため、パッケージ信頼性に優れる半導体装置を得ることができる。
アクリル重合体(A)は、接着剤組成物の全質量中、50質量%以上の割合で含まれていることが好ましい。このような構成とすることで、接着剤層を一括硬化するプロセスに用いられる場合に好ましい性状となる。なぜなら、硬化前の接着剤が高温に晒された際にもある程度の硬さを保つことでき、ワイヤボンディングできるからである。すなわち、接着剤組成物におけるアクリル重合体(A)の含有量が比較的多いと、熱硬化前であっても接着剤層の貯蔵弾性率を高くできる。このため、接着剤層が未硬化あるいは半硬化の状態でもワイヤボンディング時におけるチップの振動、変位が抑制され、ワイヤボンディングを安定して行えるようになる。このように、工程適性を確保するためにアクリル重合体(A)の含有量を増やした場合、相対的に熱硬化性樹脂(B)の量が少なくなる。このため、硬化が不足する可能性があるが、本発明の接着剤組成物は、熱硬化性樹脂(B)とフィラー(C)とが反応性二重結合基を介して結合可能であるため、このような硬化不足の問題を解消できる。アクリル重合体(A)は、接着剤組成物の全質量中、50〜90質量%の割合で含まれていることがより好ましく、50〜80質量%の割合で含まれていることがさらに好ましい。接着剤組成物中における、重量平均分子量(Mw)が50万以上であるアクリル重合体(A)の割合を上記範囲とすることにより、本発明のパッケージ信頼性向上の効果がより顕著となる。
(B)反応性二重結合基を有する熱硬化性樹脂
熱硬化性樹脂(B)は、エポキシ樹脂および熱硬化剤からなり、本発明では、エポキシ樹脂および熱硬化剤の何れか一方または両方が反応性二重結合基を有する。エポキシ樹脂としては、反応性二重結合基を有するエポキシ樹脂(B1)および反応性二重結合基を有しないエポキシ樹脂(B1’)があり、熱硬化剤としては、反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)および反応性二重結合基を有しない熱硬化剤(B2’)がある。本発明における熱硬化性樹脂(B)には、反応性二重結合基を有するエポキシ樹脂(B1)および反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)の何れか一方を必須成分として含む。また、エポキシ樹脂(B1)およびエポキシ樹脂(B1’)の何れか一方を必須成分として含み、熱硬化剤(B2)および熱硬化剤(B2’)の何れか一方を必須成分として含む。ただし、エポキシ樹脂および熱硬化剤の両方が反応性二重結合基を有しない場合、すなわち成分(B1’)と成分(B2’)のみの組み合わせは除外される。
熱硬化性樹脂(B)は、反応性二重結合基を有することから、反応性二重結合基を有さない熱硬化性樹脂と比較してアクリル重合体(A)および後述するフィラー(C)との相溶性が高い。また、接着剤組成物中における反応性二重結合基同士が付加重合することで、接着剤組成物中に三次元網目構造が形成される。このため、本発明の接着剤組成物は、熱硬化性樹脂として反応性二重結合基を有さない熱硬化性樹脂のみを含む接着剤組成物よりも半導体装置の信頼性を向上させることができる。
反応性二重結合基は、重合性の炭素−炭素二重結合を有する官能基であり、具体的な例としてはビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基および(メタ)アクリロキシ基などが挙げられ、好ましくはアクリロイル基が挙げられる。したがって、本発明における反応性二重結合基は、重合性を有しない二重結合を意味しない。たとえば、成分(B)には芳香環が含まれていてもよいが、芳香環の不飽和構造は本発明における反応性二重結合基を意味しない。
反応性二重結合基を有するエポキシ樹脂(B1)としては、接着剤の熱硬化後の強度や耐熱性が向上するため、芳香環を有する樹脂が好ましい。また、このような反応性二重結合基を有するエポキシ樹脂(B1)としては、たとえば、多官能のエポキシ樹脂のエポキシ基の一部が反応性二重結合基を含む基に変換されてなる化合物が挙げられる。このような化合物は、たとえば、エポキシ基へアクリル酸を付加反応させることにより合成できる。あるいは、エポキシ樹脂を構成する芳香環等に、反応性二重結合基を含む基が直接結合した化合物などが挙げられる。
ここで、反応性二重結合基を有するエポキシ樹脂(B1)としては、下記式(1)で表される化合物、下記式(2)で表される化合物、あるいは後述する反応性二重結合基を有しないエポキシ樹脂(B1’)の一部のエポキシ基ヘアクリル酸を付加反応させて得られる化合物等が挙げられる。
Figure 0006029536
〔Rは、H−またはCH3−、nは、0〜10の整数である。〕
Figure 0006029536
Rは、H−またはCH3−、nは、0〜10の整数である。〕
なお、反応性二重結合基を有しないエポキシ樹脂(B1’)とアクリル酸との反応により得られる反応性二重結合基を有するエポキシ樹脂(B1)は、未反応物やエポキシ基が完全に消費された化合物との混合物となっている場合があるが、本発明においては、上記化合物が実質的に含まれているものであればよい。
反応性二重結合基を有しないエポキシ樹脂(B1’)としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができる。このようなエポキシ樹脂としては、具体的には、多官能系エポキシ樹脂や、ビフェニル化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルやその水添物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂など、分子中に2官能以上有するエポキシ化合物が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂(B1)および(B1’)の数平均分子量は、特に制限されないが、接着剤の硬化性や硬化後の強度や耐熱性の観点からは好ましくは300〜30000、さらに好ましくは400〜10000、特に好ましくは500〜3000である。また、該エポキシ樹脂の全量[(B1)+(B1’)]中の反応性二重結合基の含有量は、該エポキシ樹脂全量中のエポキシ基100モルに対して0.1〜1000モル、好ましくは1〜500モル、さらに好ましくは10〜400モルであることが望ましい。0.1モル未満であるとパッケージ信頼性の向上の効果が無いことがあり、1000モルを超えると熱硬化性が不十分となるおそれがある。
熱硬化剤は、エポキシ樹脂(B1)および(B1’)に対する硬化剤として機能する。本発明では、熱硬化剤として、反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)および反応性二重結合基を有しない熱硬化剤(B2’)の何れか一方または両方が用いられる。エポキシ樹脂が、反応性二重結合基を有しないエポキシ樹脂(B1’)のみからなる場合には、反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)が必須成分として用いられる。エポキシ樹脂が、反応性二重結合基を有する場合には、熱硬化剤(B2)および熱硬化剤(B2’)の何れを用いてもよいし、両方を用いてもよい。
反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)は、重合性の炭素−炭素二重結合基を有する熱硬化剤である。反応性二重結合基としては、好ましくはビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基および(メタ)アクリロキシ基などが挙げられ、より好ましくはメタクリロイル基を含む。
また、熱硬化剤(B2)は、上記の反応性二重結合基に加えて、エポキシ基と反応しうる官能基を含む。エポキシ基と反応しうる官能基としては好ましくはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられ、これらの中でもさらに好ましくはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、特に好ましくはフェノール性水酸基が挙げられる。
反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)としては、たとえばフェノール樹脂の水酸基の一部を、反応性二重結合基を含む基で置換してなる化合物あるいは、フェノール樹脂の芳香環に、反応性二重結合基を含む基が直接結合した化合物などが挙げられる。ここで、フェノール樹脂としては、下記式(化3)に示すノボラック型フェノール樹脂、下記式(化4)で表されるジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、下記式(化5)で表される多官能系フェノール樹脂等が挙げられ、特にノボラック型フェノール樹脂が好ましい。したがって、反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)としては、ノボラック型フェノール樹脂の水酸基の一部を、反応性二重結合基を含む基で置換してなる化合物あるいは、ノボラック型フェノール樹脂の芳香環に、反応性二重結合基を含む基が直接結合した化合物が好ましい。
Figure 0006029536
Figure 0006029536
Figure 0006029536
反応性二重結合基を有する熱硬化剤(B2)の特に好ましい例としては、下記式(a)のようなフェノール性水酸基を含有する繰返単位の一部に反応性二重結合基が導入された構造であり、下記式(b)または(c)のような反応性二重結合基を含む基を有する繰返単位を含む化合物が挙げられる。特に好ましい不飽和炭化水素基を有する熱硬化剤(B2)は、下記式(a)の繰返単位と、下記式(b)または(c)の繰返単位を含む。
Figure 0006029536
(式中nは0または1である)
Figure 0006029536
(式中nは0または1であり、R1は水酸基を有していてもよい炭素数1〜5の炭化水素基であり、Xは−O−、−NR2−(R2は水素またはメチル)であるか、またはR1Xは単結合であり、Aは(メタ)アクリロイル基である)
繰返単位(a)に含まれるフェノール性水酸基は、エポキシ基と反応しうる官能基であり、接着剤組成物の熱硬化時にエポキシ樹脂のエポキシ基と反応硬化する硬化剤としての機能を有する。繰返単位(b)および(c)に含まれる反応性二重結合基は、アクリル重合体(A)と熱硬化性樹脂(B)との相溶性を向上させると共に、反応性二重結合基同士が付加重合することで、接着剤組成物中に三次元網目構造が形成される。この結果、接着剤組成物の硬化物がより強靭な性質となり、これにより接着剤としての信頼性が向上する。また、繰返単位(b)および(c)に含まれる反応性二重結合基は、接着剤組成物のエネルギー線硬化時に重合硬化し、接着剤層と支持体との接着力を低下する作用も有する。
この熱硬化剤(B2)における前記(a)式で示される繰返単位の割合は、5〜95モル%、さらに好ましくは20〜90モル%、特に好ましくは40〜80モル%であり、前記(b)または(c)式で示される繰返単位の割合は、合計で5〜95モル%、さらに好ましくは10〜80モル%、特に好ましくは20〜60モル%である。
反応性二重結合基を有しない熱硬化剤(B2’)としては、1分子中にエポキシ基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基、酸無水物などが挙げられ、さらに好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基が挙げられる。
アミノ基を有する熱硬化剤(アミン系熱硬化剤)を含有する接着剤層は、フェノール性水酸基を有する熱硬化剤(フェノール系熱硬化剤)を含有する接着剤層よりも吸湿性が高くなるため、湿熱条件投入後の接着剤層の接着性の低下が大きいが、フェノール系熱硬化剤を含有する接着剤層は耐湿熱性が高いため、湿熱条件投入後の接着剤層の接着性の低下が小さい。そのため、熱硬化剤(B2’)としては、エポキシ基と反応しうるフェノール性水酸基を分子中に2個以上有する化合物が特に好ましい。
フェノール系熱硬化剤の具体的な例としては、多官能系フェノール樹脂、ビフェノール、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、、アラルキルフェノール樹脂が挙げられる。
アミン系熱硬化剤の具体的な例としては、DICY(ジシアンジアミド)が挙げられる。
これらは、1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
上記した熱硬化剤(B2)および(B2’)の数平均分子量は好ましくは40〜30000、さらに好ましくは60〜10000、特に好ましくは80〜3000である。
接着剤組成物における熱硬化剤[(B2)および(B2’)]の含有量は、エポキシ樹脂[(B1)および(B1’)]100質量部に対して、0.1〜500質量部であることが好ましく、1〜200質量部であることがより好ましい。熱硬化剤の含有量が少ないと硬化不足で接着性が得られないことがあり、過剰であると接着剤層の吸湿率が高まりパッケージ信頼性を低下させることがある。また、熱硬化剤[(B2)および(B2’)]の含有量は、アクリル重合体(A)100質量部に対して5〜50質量部であることが好ましく、10〜40質量部であることがより好ましい。熱硬化剤の含有量が少ないと硬化不足で接着性が得られないことがあり、過剰であると接着剤層の吸湿率が高まりパッケージ信頼性を低下させることがある。
熱硬化性樹脂(B)(エポキシ樹脂と熱硬化剤の合計[(B1)+(B1’)+(B2)+(B2’)])は、接着剤組成物の全質量中、好ましくは50質量%未満、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは5〜25質量%の割合で含まれる。また、接着剤組成物には、アクリル重合体(A)100質量部に対して、熱硬化性樹脂(B)が、好ましくは1質量部以上100質量部未満、より好ましくは3〜60質量部、さらに好ましくは3〜40質量部の範囲で含まれる。熱硬化性樹脂(B)の含有量が少なすぎると十分な接着性が得られないことがあり、多すぎると接着剤層と支持体との剥離力が高くなり、ピックアップ不良が起こることがある。
(C)反応性二重結合基を表面に有するフィラー
反応性二重結合基を表面に有するフィラー(C)は、反応性二重結合基を表面に有していれば特に限定されない。反応性二重結合基は、ビニル基、アリル基(メタ)アクリロイル基、または(メタ)アクリロキシ基であることが好ましい。
上記フィラーは、反応性二重結合基を有する化合物により表面処理されたフィラーであることが好ましい。
フィラー(未処理のフィラー)の材質として、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、カーボンブラック、タルク、マイカ又はクレー等が挙げられる。中でも、シリカが好ましい。シリカが持つシラノール基は、シランカップリング剤との結合に有効に作用する。
反応性二重結合基を表面に有するフィラーは、例えば、未処理のフィラーの表面を、反応性二重結合基を有するカップリング剤により表面処理することにより得られる。
上記反応性二重結合基を有するカップリング剤は、特に限定されない。該カップリング剤として、例えば、ビニル基を有するカップリング剤、スチリル基を有するカップリング剤、(メタ)アクリロキシ基を有するカップリング剤が好適に用いられる。上記カップリング剤は、シランカップリング剤であることが好ましい。
上記カップリング剤の具体例として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランおよび3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの市販品として、例えば、KBM−1003、KBE−1003、KBM−1403、KBM−502およびKBM−503、KBE−502、KBE−503、KBM−5103(以上いずれも信越化学工業社製) が挙げられる。
上記カップリング剤により上記フィラーを表面処理する方法は特に限定されない。この方法として、例えば、ヘンシェルミキサー又はV型ミキサー等の高速攪拌可能なミキサー中に未処理のフィラーを添加し、攪拌しながら、カップリング剤を、直接又は、アルコール水溶液、有機溶媒若しくは水溶液に溶解・分散して添加する乾式法が挙げられる。さらに、未処理のフィラーのスラリー中にカップリング剤を添加するスラリー法、未処理のフィラーを乾燥させた後、カップリング剤をスプレー付与するスプレー法等の直接処理法、又は上記組成物の調製時に、未処理のフィラーとアクリル系ポリマーとを混合し、該混合時にカップリング剤を直接添加するインテグレルブレンド法等が挙げられる。
上記未処理のフィラー100質量部を表面処理するカップリング剤の量の好ましい下限は0.1質量部、好ましい上限は15質量部である。カップリング剤の量が0.1質量部未満であると、上記カップリング剤により未処理のフィラーが充分に表面処理されず効果を発揮しない可能性がある。カップリング剤の量が15質量部を超えると、未反応のカップリング剤が多量に残存することがあり、パッケージ信頼性低下の原因になったりする。
上記フィラーの平均粒径は0.01〜2μmの範囲内にあることが好ましい。上記フィラーの平均粒径がこれらの好ましい範囲内にある場合、半導体ウエハとの貼付性を損なわず接着性を発揮することができる。また、特にチップを基板や他のチップなどの被着体に載置するのに用いる場合に、本発明の接着剤組成物による信頼性向上効果が顕著に得られる。上記平均粒径が大きすぎると、本発明の単層接着フィルムや接着シートの面状態が悪化し、ウエハとの貼付性が悪くなったり、接着層の面内厚みがばらつく可能性がある。なお、上記「平均粒径」は、動的光散乱法を用いた粒度分布計(日機装社製、装置名;Nanotrac150)により求められる。
反応性二重結合基を表面に有するフィラー(C)は、アクリル重合体(A)、熱硬化性樹脂(B)との親和性に優れ、接着剤組成物中に均一に分散させることができる。
上記フィラー(C)は、接着剤組成物の全質量中、好ましくは50質量%未満、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは5〜25質量%の割合で含まれる。また、アクリル重合体(A)および熱硬化性樹脂(B)の合計100質量部に対して、上記フィラー(C)は好ましくは5質量部以上100質量部未満、より好ましくは8〜60質量部、さらに好ましくは10〜40質量部の範囲で含まれる。上記フィラーの量が多すぎると、ウエハへの貼付性や基板への接着性が悪くなることがある。上記フィラーの量が少なすぎると、フィラー添加の効果が十分に発揮されないことがある。
このような範囲で、接着剤層がフィラー(C)を含有すると、接着剤層は、未硬化あるいは半硬化の状態でも、ワイヤボンディング時の振動に耐える程度の弾性率を示す。このため、ワイヤボンディング時にチップが振動、変位することもなく、ワイヤボンディングを安定して行えるという本願発明の効果が高まる。
その他の成分
接着剤組成物は、上記成分に加えて下記成分を含むことができる。
(D)光重合開始剤
接着剤組成物は、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤を含有することで、たとえば本発明の接着シートを、ダイシング・ダイボンディングシートとして用いた場合に、ウエハに貼付後、ダイシング工程前に紫外線を照射することで熱硬化性樹脂(B)およびフィラー(C)の有する反応性二重結合基を反応せしめ、予備硬化させることができる。予備硬化を行うことにより、硬化前には接着剤層が比較的軟化しているのでウエハへの貼付性がよく、かつダイシング時には適度な硬度を有しダイシングブレードへの接着剤の付着その他の不具合を防止することができる。また、支持体(樹脂フィルムまたは粘着シート)と、接着剤層の界面の剥離性のコントロール等も可能となる。さらに、予備硬化状態では未硬化状態よりも硬度が高くなるため、ワイヤボンディング時の安定性が向上する。
光重合開始剤(D)として具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、1,2−ジフェニルメタン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドおよびβ−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(D)は1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤(D)を用いる場合、その配合割合は、前記したフィラー表面の反応性二重結合基および熱硬化性樹脂の有する反応性二重結合基の合計量に基づいて、適宜に設定すればよい。何ら限定されるものではないが、たとえば、熱硬化性樹脂(B)およびフィラー(C)の合計100質量部に対して、光重合開始剤(D)は通常は0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部である。光重合開始剤(D)の含有量が上記範囲より下回ると光重合の不足で満足な反応が得られないことがあり、上記範囲より上回ると光重合に寄与しない残留物が生成し、接着剤組成物の硬化性が不十分となることがある。
(E)硬化促進剤
硬化促進剤(E)は、接着剤組成物の硬化速度を調整するために用いられる。好ましい硬化促進剤としては、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
硬化促進剤(E)を用いる場合、硬化促進剤(E)は、熱硬化性樹脂(B)の合計[(B1)+(B1’)+(B2)+(B2’)]100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部の量で含まれる。硬化促進剤(E)を上記範囲の量で含有することにより、高温度高湿度下に曝されても優れた接着特性を有し、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても高いパッケージ信頼性を達成することができる。硬化促進剤(E)の含有量が少ないと硬化不足で十分な接着特性が得られず、過剰であると高い極性をもつ硬化促進剤は高温度高湿度下で接着剤層中を接着界面側に移動し、偏析することによりパッケージの信頼性を低下させる。
(F)カップリング剤
カップリング剤(F)は、無機物と反応する官能基および有機官能基と反応する官能基を有し、接着剤層の被着体に対する貼付性、接着性を向上させるために用いてもよい。また、カップリング剤(F)を使用することで、接着剤層を硬化して得られる硬化物の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上することができる。
カップリング剤(F)としては、シランカップリング剤が望ましい。
このようなカップリング剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のアルコキシ基を2つまたは3つ有する低分子シランカップリング剤、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシ基を4つ有する低分子シランカップリング剤、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシランなどが挙げられる。また、上記のアルコキシ基を2つまたは3つ有する低分子シランカップリング剤やアルコキシ基を4つ有する低分子シランカップリング剤などをアルコキシ基の加水分解および脱水縮合により縮合した生成物であるオリゴマータイプのものが挙げられる。特に、上記の低分子シランカップリング剤のうち、アルコキシ基を2つまたは3つ有する低分子シランカップリング剤と、アルコキシ基を4つ有する低分子シランカップリング剤とが脱水縮合により縮合した生成物であるオリゴマーが、アルコキシ基の反応性に富み、かつ有機官能基の十分な数を有しているので好ましく、例えば、3−(2,3−エポキシプロポキシ)プロピルメトキシシロキサンとジメトキシシロキサンの共重合体であるオリゴマーが挙げられる。
これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。またこれらの中でも上記アクリル重合体(A)、熱硬化性樹脂(B)などが有する官能基と反応する基を有する化合物が好ましく使用される。
カップリング剤(F)を用いる場合、カップリング剤は、アクリル重合体(A)および熱硬化性樹脂(B)の合計100質量部に対して、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部の割合で含まれる。カップリング剤(F)の含有量が0.1質量部未満だと上記の効果が得られない可能性があり、20質量部を超えるとアウトガスの原因となる可能性がある。
(G)架橋剤
接着剤組成物には、接着剤層の初期接着力および凝集力を調節するために、架橋剤(G)を添加することもできる。なお、架橋剤を配合する場合には、前記アクリル重合体(A)には、架橋剤と反応する官能基が含まれる。
架橋剤(G)としては有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物などが挙げられる。
上記有機多価イソシアネート化合物としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物およびこれらの有機多価イソシアネート化合物の三量体、ならびにこれら有機多価イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。
有機多価イソシアネート化合物としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、トリメチロールプロパンアダクトトリレンジイソシアネートおよびリジンイソシアネートが挙げられる。
イソシアネート系の架橋剤を用いる場合、アクリル重合体(A)として、水酸基を有するアクリル重合体を用いることが好ましい。架橋剤がイソシアネート基を有し、アクリル重合体(A)が水酸基を有すると、架橋剤とアクリル重合体(A)との反応が起こり、接着剤に架橋構造を簡便に導入することができる。
上記有機多価イミン化合物としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネートおよびN,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等を挙げることができる。
架橋剤(G)を用いる場合、架橋剤(G)はアクリル重合体(A)100質量部に対して通常0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量部の比率で用いられる。
(H)エネルギー線重合性化合物
接着剤組成物には、エネルギー線重合性化合物が配合されていてもよい。エネルギー線重合性化合物(H)は、反応性二重結合基を含み、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する。このようなエネルギー線重合性化合物(H)として具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレートおよびイタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が挙げられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性を有する炭素−炭素二重結合を有し、通常は、重量平均分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。エネルギー線重合性化合物(H)を用いる場合、その配合量は、特に限定はされないが、接着剤組成物の固形分全量100質量部に対して、1〜50質量部程度の割合で用いることが好ましい。
(I)熱可塑性樹脂
接着剤組成物には、アクリル重合体(A)以外のポリマーを含んでいてもよい。このようなポリマーとしては熱可塑性樹脂(I)を用いることができる。熱可塑性樹脂(I)は、硬化後の接着剤層の可とう性を保持するために配合される。熱可塑性樹脂(I)としては、重量平均分子量が1000〜10万のものが好ましく、3000〜8万のものがさらに好ましい。熱可塑性樹脂(I)を含有することにより、半導体チップのピックアップ工程における支持体と接着剤層との層間剥離を容易に行うことができ、さらに基板の凹凸へ接着剤層が追従しボイドなどの発生を抑えることができる。
熱可塑性樹脂(I)のガラス転移温度は、好ましくは−30〜150℃、さらに好ましくは−20〜120℃の範囲にある。熱可塑性樹脂(I)のガラス転移温度が低過ぎると接着剤層と支持体との剥離力が大きくなってチップのピックアップ不良が起こることがあり、高過ぎるとウエハを固定するための接着力が不十分となるおそれがある。
熱可塑性樹脂(I)としては、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリスチレンなどが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
熱可塑性樹脂(I)を用いる場合、その配合量は、アクリル重合体(A)および熱硬化性樹脂(B)の合計100質量部に対して、好ましくは1〜300質量部、さらに好ましくは2〜100質量部の範囲にある。熱可塑性樹脂(I)の含有量がこの範囲にあることにより、上記の効果を得ることができる。
(J)その他の無機充填材
また、接着剤組成物には、前記フィラー(C)以外にも、反応性二重結合基を有しないフィラーとして、無機充填材(J)を配合してもよい。無機充填材としては、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維およびガラス繊維等が挙げられる。
(K)汎用添加剤
接着剤組成物には、上記の他に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。各種添加剤としては、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、染料、ゲッタリング剤などが挙げられる。
(接着シート)
上記のような各成分を含む接着剤組成物からなる接着剤層は、接着性(例えば熱接着性や感圧接着性)と加熱硬化性とを有する。接着剤層が感圧接着性を有する場合には、未硬化状態では被着体に押圧して貼付することができる。また、接着剤層が熱接着性を有する場合には、被着体に押圧する際に、接着剤層を加熱して貼付することができる。本発明における熱接着性とは、常温では感圧接着性がないが、熱により軟化して被着体に接着可能となることをいう。
また、接着剤層には、フィラーが均一に分散しているため、半導体チップを接合し、ワイヤボンディングを行う高温でも接着剤層の変形が少なく、ワイヤボンディングを安定して行える。そして熱硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い硬化物を与えることができ、せん断強度にも優れ、厳しい高温度高湿度条件下においても十分な接着特性を保持し得る。光重合開始剤(D)が含まれる場合には、エネルギー線硬化性をも有し、本硬化の前にエネルギー線照射により予備硬化することができる。予備硬化により接着剤層の硬度が増し、ワイヤボンディング時の安定性が向上する。
接着シートは、上記の接着剤組成物を製膜してなる単層の接着フィルムであっても良いが、好ましくは上記接着剤組成物からなる接着剤層が支持体上に剥離可能に形成されてなる接着シートである。
以下、接着剤層が支持体上に剥離可能に形成されてなる接着シートを例にとり、その好適態様および使用態様について説明する。接着剤層が支持体上に剥離可能に形成されてなる接着シートの使用に際して、接着剤層をウエハ、チップ等の被着体に貼付し、支持体を剥離して、接着剤層を被着体に転写する。本発明に係る接着シートの形状は、テープ状などあらゆる形状をとり得る。支持体は、表面にタックを有しない樹脂フィルムであってもよく、また樹脂フィルム上に粘着剤層を備える粘着シートであってもよい。
接着シートの支持体として用いられる樹脂フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどの透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。また、これらを着色したフィルム、不透明フィルムなどを用いることができる。
本発明に係る接着シートは、各種の被着体に貼付され、被着体に所要の加工を施した後、接着剤層は、被着体に固着残存した状態で支持体から剥離される。すなわち、接着剤層を、支持体から被着体に転写する工程を含むプロセスに使用される。このため、支持体(樹脂フィルム)の接着剤層に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下である。下限値は通常25mN/m程度である。このような表面張力が低い樹脂フィルムは、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また樹脂フィルムの表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
樹脂フィルムの剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などが用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記の剥離剤を用いて樹脂フィルムの表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、剥離剤が塗布された樹脂フィルムを常温下もしくは加熱下に供するか、または電子線や紫外線により硬化させて剥離層を形成すればよい。また、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などによりフィルムの積層を行うことにより樹脂フィルムの表面張力を調整してもよい。
支持体として粘着シートを用いる場合、その粘着シートはダイシングシートとして使用される粘着シートであってもよい。ダイシングシートは、上記のような樹脂フィルム上に粘着剤層を有し、粘着剤層上に、前記接着剤層が剥離可能に積層される。したがって、ダイシングシートの粘着剤層は、再剥離性を有する公知の粘着剤から構成することができ、紫外線硬化型、加熱発泡型、水膨潤型、弱粘型等の粘着剤を選択することで、接着剤層の剥離を容易とすることができる。
また、接着シートは、支持体および接着剤層が、予め被着体(半導体ウエハ等)と同形状に型抜きされてなる形状であってもよい。特に、支持体および接着剤層からなる積層体が、長尺の剥離フィルム上に保持された形態であることが好ましい。
支持体の厚さは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。支持体が粘着シートである場合には、通常支持体の厚さにおいて1〜50μm程度の厚さを粘着剤からなる層が占める。また、接着剤層の厚みは、通常は2〜500μm、好ましくは6〜300μm、特に好ましくは10〜150μm程度である。
接着シートの製造方法は、特に限定はされず、支持体が樹脂フィルムである場合には、樹脂フィルム上に、接着剤組成物を塗布乾燥し、接着剤層を形成することで製造してもよい。また接着剤層を別の剥離フィルム上に設け、これを上記樹脂フィルムまたは粘着シートに転写することで製造してもよい。
なお、接着シートの使用前に、接着剤層を保護するために、接着剤層の表面に剥離フィルムを積層しておいてもよい。該剥離フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリプロピレンフィルムなどのプラスチック材料にシリコーン樹脂などの剥離剤が塗布されているものが使用される。また、接着シートにおける接着剤層の表面外周部には、リングフレームなどの他の治具を固定するために別途粘着剤層や粘着テープが設けられていてもよい。
次に本発明に係る接着シートの利用方法について、該接着シートを半導体装置の製造に適用した場合を例にとって説明する。
(半導体装置の製造方法)
以下、本発明に係る半導体装置の製造方法の例について詳述する。
本発明に係る半導体装置の第1の製造方法は、上記接着シートの接着剤層に半導体ウエハを貼着し、該半導体ウエハ及び接着剤層をダイシングして半導体チップとし、該半導体チップ裏面に接着剤層を固着残存させて支持体から剥離し、該半導体チップを有機基板やリードフレームのダイパッド部上、または別の半導体チップ上に接着剤層を介して接着する工程を含む。
本発明に係る半導体装置の第1の製造方法においては、まず、表面に回路が形成され、裏面が研削された半導体ウエハを準備する。
半導体ウエハはシリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。ウエハ表面への回路の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。次いで、半導体ウエハの回路面の反対面(裏面)を研削する。研削法は特に限定はされず、グラインダーなどを用いた公知の手段で研削してもよい。裏面研削時には、表面の回路を保護するために回路面に、表面保護シートと呼ばれる粘着シートを貼付する。裏面研削は、ウエハの回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。ウエハの研削後の厚みは特に限定はされないが、通常は20〜500μm程度である。
次いで、リングフレームおよび半導体ウエハの裏面側を本発明に係る接着シートの接着剤層上に載置し、軽く押圧し、半導体ウエハを固定する。接着剤層に光重合開始剤(D)が配合されている場合には、接着剤層に支持体側からエネルギー線を照射し、熱硬化性樹脂(B)およびフィラー(C)の有する反応性二重結合基を反応、硬化し、接着剤層の凝集力を上げ、接着剤層と支持体との間の接着力を低下させてもよい。照射されるエネルギー線としては、紫外線(UV)または電子線(EB)等が挙げられ、好ましくは紫外線が用いられる。
その後、ダイシングソーを用いたブレードダイシング法やレーザー光を用いたレーザーダイシング法などにより、上記の半導体ウエハを切断し半導体チップを得る。ダイシングソーを用いた場合の切断深さは、半導体ウエハの厚みと、接着剤層の厚みとの合計およびダイシングソーの磨耗分を加味した深さにし、接着剤層もチップと同サイズに切断する。
なお、エネルギー線照射は、半導体ウエハの貼付後、半導体チップの剥離(ピックアップ)前のいずれの段階で行ってもよく、たとえばダイシングの後に行ってもよく、また下記のエキスパンド工程の後に行ってもよい。さらにエネルギー線照射を複数回に分けて行ってもよい。
次いで必要に応じ、接着シートのエキスパンドを行うと、半導体チップ間隔が拡張し、半導体チップのピックアップをさらに容易に行えるようになる。この際、接着剤層と支持体との間にずれが発生することになり、接着剤層と支持体との間の接着力が減少し、半導体チップのピックアップ性が向上する。このようにして半導体チップのピックアップを行うと、切断された接着剤層を半導体チップ裏面に固着残存させて支持体から剥離することができる。
次いで接着剤層を介して半導体チップを、チップ搭載部であるリードフレームのダイパッド上または別の半導体チップ(下段チップ)表面に載置し、チップを仮着する。チップ搭載部は、半導体チップを載置する前に加熱してもよく、また、チップの載置直後に加熱してもよい。加熱温度は、通常は80〜200℃、好ましくは100〜180℃であり、加熱時間は、通常は0.1秒〜5分、好ましくは0.5秒〜3分であり、載置するときの圧力は、通常1kPa〜200MPaである。
その後、チップが仮着された状態で順次チップを積層し、ワイヤボンディング後に、パッケージ製造において通常行われる樹脂封止での加熱を利用して接着剤層を本硬化させることが好ましい。このような工程を経ることで、接着剤層を一括して硬化でき製造効率が向上する。また、ワイヤボンディング時には、接着剤層はある程度の硬度を有するため、ワイヤボンディングが安定して行われる。さらに、接着剤層はダイボンド条件下では軟化しているため、チップ搭載部の凹凸にも十分に埋め込まれ、ボイドの発生を防止できパッケージの信頼性が高くなる。
本発明に係る半導体装置の第2の製造方法においては、まず、半導体ウエハの表面に、個片化する半導体チップの形状の外郭に合わせて溝を形成し、半導体ウエハの表面に保護シートを貼付し、次いで裏面側から溝に到達するまで薄化処理を行うことにより半導体ウエハを半導体チップに個片化する、いわゆる先ダイシング法により得られた複数のチップ群を準備する。
次いで、第1の製造方法と同様に、リングフレームおよびチップ群の裏面側を本発明に係る接着剤層上に載置し、軽く押圧し、チップ群を固定する。その後、接着剤層のみをチップサイズにダイシングする。接着剤層のみをダイシングする方法は特に限定されないが、例えばレーザーダイシング法を採用することができる。
その後、必要に応じて行われる接着シートのエキスパンド工程や、半導体チップに接着剤層を固着残存させて支持体から剥離し、半導体チップをダイパッド部または他の半導体チップ上に接着剤層を介して接着する工程は、第1の製造方法において説明した通りである。
本発明の接着剤組成物および接着シートは、上記のような使用方法の他、半導体化合物、ガラス、セラミックス、金属などの接着に使用することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、<重量平均分子量および分子量分布の測定>および<パッケージ信頼性評価>は次のように行った。
<重量平均分子量および分子量分布の測定>
アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn、Mnは数平均分子量)は、標準ポリスチレン換算値とし、以下の装置および条件にて測定した。
・装置名:HLC−8220GPC、東ソー(株)製
・カラム:TSKgelGMHXL、TSKgelGMHXLおよびTSKgel2000HXLをこの順で連結したもの
・溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
・流速:1ml/分
・検出器:示差屈折計
<パッケージ信頼性評価>
(半導体チップの製造)
ドライポリッシュ仕上げシリコンウエハ(150mm径, 厚さ75μm)の研磨面に、実施例および比較例の接着シートの貼付をテープマウンター(リンテック社製 Adwill RAD2500)により行い、ウエハダイシング用リングフレームに固定した。次いで、ダイシング装置(株式会社ディスコ製 DFD651)を使用して8mm×8mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングの際の切り込み量は、支持体を20μm切り込むようにした。
(半導体パッケージの製造)
基板として、銅箔張り積層板(三菱ガス化学株式会社製 CCL-HL830、銅箔の厚み:18μm)の銅箔に回路パターンが形成され、パターン上にソルダーレジスト(太陽インキ製 PSR-4000 AUS303)を有している基板(株式会社ちの技研製LN001E−001 PCB(Au)AUS303)を用いた。上記で得た接着シート上のチップを接着剤層とともに支持体から取り上げ、基板上に、接着剤層を介して120℃, 250gf, 0.5秒間の条件で圧着した。
その後、ワイヤボンディング時の熱を仮定し175℃の雰囲気下で、2時間の熱をかけ、モールド樹脂(京セラケミカル株式会社製 KE-1100AS3)で封止厚400μmになるように封止装置(アピックヤマダ株式会社製 MPC-06M TriAl Press)を用いて封止た。次いで、175℃で6.9MPaの加熱加圧を2分間行い、その後、175℃で5時間の加熱を行い樹脂を硬化させた。
そして、封止された基板をダイシングテープ(リンテック社製 Adwill D−510T)に貼付して、ダイシング装置(株式会社ディスコ製 DFD651)を使用して8mm×8mmサイズにダイシングすることで信頼性評価用の半導体パッケージを得た。
(評価)
得られた半導体パッケージを85℃、湿度60%RH条件下に168時間放置し、吸湿させた後、プレヒート130℃(過酷条件)で最高温度が260℃になる加熱時間1分間のIRリフロー(リフロー炉:相模理工製WL−15−20DNX型)を3回行なった。その後、接合部の浮き・剥がれの有無、パッケージクラック発生の有無を走査型超音波探傷装置(日立建機ファインテック株式会社製 Hye−Focus)および断面研磨機(リファインテック社製 リファイン・ポリッシャーHV)により断面を削り出し、デジタル顕微鏡(キーエンス社製 VHX−1000)を用いて断面観察により評価した。
基板/半導体チップ接合部に長さ0.5mm以上の剥離を観察した場合を剥離していると判断して、パッケージを27個試験に投入し剥離が発生しなかった個数を数えた。
<接着剤組成物>
接着剤組成物を構成する各成分を下記に示す。
(A−1)アクリル重合体:メチルアクリレート95質量部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート5質量部からなる共重合体(Mw:50万、Mw/Mn:2.9、Tg:9℃、トーヨーケム社製)
(A−2)アクリル重合体:メチルアクリレート95質量部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート5質量部からなる共重合体(Mw:46万、Mw/Mn:3.2、Tg:9℃、日本合成化学社製)
(B)熱硬化性樹脂:
(B−1)アクリロイル基付加クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製 CNA−147)
(B−2)熱硬化剤:アラルキルフェノール樹脂(三井化学株式会社製 ミレックスXLC−4L)
(C)フィラー:
(C−1)メタクリロキシ基修飾のシリカフィラー(平均粒径0.05μm、アドマテックス社製 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理品)
(C−2)メタクリロキシ基修飾のシリカフィラー(平均粒径0.5μm、SO−C2、アドマテックス社製 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理品)
(F)シランカップリング剤(三菱化学株式会社製 MKCシリケートMSEP2)
(G)架橋剤:芳香族性多価イソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製 コロネートL)
(J)未処理のシリカフィラー(平均粒径0.4μm、サンシノールSS−04、トクヤマ社製)
(実施例および比較例)
(接着剤層)
上記各成分を表1に記載の量(質量比)で配合し、接着剤組成物を得た。得られた組成物のメチルエチルケトン溶液(固形濃度20質量%)を、シリコーンで剥離処理された剥離フィルム(リンテック社製 SP−PET381031)の剥離処理面上に乾燥後20μmの厚みになるように塗布、乾燥(乾燥条件:オーブンにて100℃、1分間)した後に支持体(ポリエチレンフィルム、厚さ100μm、表面張力33mN/m)と貼り合せて、接着剤層を支持体上に転写することで接着シートを得た。得られた接着シートを用いて半導体パッケージを作成し、その信頼性を評価した。結果を表1に示す。表1中PKG信頼性はパッケージ信頼性を意味し、上述の評価において剥離が発生しなかった個数/27(試験に投入したパッケージの個数)で表した。
Figure 0006029536
実施例1および2の接着剤組成物はいずれも、反応性二重結合基を表面に有するフィラー(C)を含まない比較例1の接着剤組成物や、重量平均分子量が50万よりも低いアクリル重合体を用いた比較例2の接着剤組成物よりも、半導体装置のパッケージ信頼性を向上することができている。
本発明によれば、所定の重量平均分子量を有するアクリル重合体(A)、反応性二重結合基を有する熱硬化性樹脂(B)、及び反応性二重結合基を表面に有するフィラー(C)を用いることで、、接着剤層中にフィラー(C)を均一に混合でき、また、接着剤層中に三次元網目構造を導入できる。このため、優れた接着強度で半導体チップを他の半導体チップや基板に接合することができ、過酷な環境下においても、高いパッケージ信頼性を示す半導体装置を得ることができる。また、未硬化あるいは半硬化状態の接着剤層にある程度の硬度を付与できるため、多段パッケージの製造に際して接着剤層を一括硬化するプロセスを採用した場合に、ワイヤボンディングが長時間に及んでも安定してワイヤボンディングを行うことができる。

Claims (9)

  1. アクリル重合体(A)、反応性二重結合基を有する熱硬化性樹脂(B)および反応性二重結合基を表面に有するフィラー(C)を含み、
    当該アクリル重合体(A)の重量平均分子量が50万以上であり、
    当該熱硬化性樹脂(B)がエポキシ樹脂および熱硬化剤からなり、
    当該エポキシ樹脂および当該熱硬化剤の何れか一方または両方が反応性二重結合基を有する接着剤組成物。
  2. 前記フィラー(C)が、反応性二重結合基を表面に有するシリカである請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記アクリル重合体(A)の含有率が、接着剤組成物の全重量中50〜90質量%である請求項1または2に記載の接着剤組成物。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の接着剤組成物からなる単層接着フィルム。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載の接着剤組成物からなる接着剤層が、支持体上に形成されてなる接着シート。
  6. 支持体が、樹脂フィルムである請求項5に記載の接着シート。
  7. 支持体が、粘着シートである請求項5に記載の接着シート。
  8. 請求項5〜7の何れかに記載の接着シートの接着剤層に半導体ウエハを貼付し、前記半導体ウエハ及び接着剤層をダイシングして半導体チップとし、前記半導体チップに接着剤層を固着残存させて支持体から剥離し、前記半導体チップをダイパッド部上または他の半導体チップ上に前記接着剤層を介して接着する工程を含む半導体装置の製造方法。
  9. 半導体ウエハの表面に、個片化する半導体チップの形状の外郭に合わせて溝を形成し、半導体ウエハの表面に保護シートを貼付し、次いで裏面側から溝に到達するまで薄化処理を行うことにより半導体ウエハを半導体チップに個片化する工程、及び、
    請求項5〜7の何れかに記載の接着シートの接着剤層に前記半導体チップを貼付し、半導体チップに接着剤層を固着残存させて支持体から剥離し、前記半導体チップをダイパッド部上または他の半導体チップ上に前記接着剤層を介して接着する工程を含む半導体装置の製造方法。
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