JPWO2015198921A1 - 光硬化性組成物、及びそれを含む光学素子用接着剤 - Google Patents

光硬化性組成物、及びそれを含む光学素子用接着剤 Download PDF

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Abstract

吐出装置等を使用して吐出量及び濡れ広がり範囲を良好にコントロールすることができ、UV−LEDの照射により優れた硬化性を発現して、ハンダリフロー耐熱性に優れた硬化物を形成することができる光硬化性組成物を提供する。本発明の光硬化性組成物は、下記成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含む。成分(A):脂環式エポキシ基を有し、且つエステル結合を有しないエポキシ化合物成分(B):オキセタン化合物成分(C):フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオン、又はホウ素を含むアニオンを有する光カチオン重合開始剤成分(D):無機フィラー

Description

本発明は、光硬化性組成物、及びそれを含む光学素子用接着剤に関する。本願は、2014年6月23日に日本に出願した、特願2014−127872号の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
現在、携帯電話、スマートフォン等の携帯型電子機器の需要が拡大している。このような電子機器には小型で薄型の撮像ユニットが搭載されており、前記撮像ユニットは、一般に、固体撮像素子(CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等)とレンズ等の光学部品より構成されている。そして、解像度の向上を目的として複数枚のレンズが接着剤で固定された状態で使用される。
上記複数枚のレンズを固定する接着剤としては、カチオン硬化性組成物が、ラジカル重合性組成物に比べ、酸素による硬化阻害が起こらない点、及び硬化時の収縮が小さい点から好ましく使用される。
前記カチオン硬化性組成物としては、例えば、特許文献1〜3に記載の組成物等が知られている。しかし、これらの組成物は、UV−LEDの照射では、十分な硬化性が得られないことが問題であった。尚、UV−LEDは、点灯/消灯を迅速に行うことができ、高効率、長寿命であり、有害なオゾンの発生がなく、環境負荷物質である水銀を用いないことから、好ましく使用される。
また、得られる硬化物の耐熱性が不十分であり、鉛フリーハンダを使用したリフロー半田付けにより基板実装する場合、レンズの剥がれや位置ずれが発生することが問題であった。
更に、塗布後の形状安定性が低い為、ジェットディスペンサー等の吐出装置を使用して吐出量及び濡れ広がり範囲をコントロールすることが困難であり、レンズ部に接着剤が付着して光学特性が低下することも問題であった。
特開2012−46673号公報 特開2005−316415号公報 特開2003−149476号公報
従って、本発明の目的は、吐出装置等を使用して吐出量及び濡れ広がり範囲を良好にコントロールすることができ、UV−LEDの照射により優れた硬化性を発現して、ハンダリフロー耐熱性に優れた硬化物を形成することができる光硬化性組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、前記光学素子用接着剤を使用することを特徴とする光学部品の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、前記製造方法により得られる光学部品や、該光学部品を備えた光学装置を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、脂環式エポキシ基を有する特定の化合物と、オキセタン化合物と、特定の光カチオン重合開始剤と、無機フィラーとを含有する光硬化性組成物は、ジェットディスペンサー等の吐出装置を使用してコントロール良く吐出することができ、UV−LEDの照射により優れた硬化性を発現して、リフロー耐熱性に優れた硬化物を形成することができることを見いだした。尚、本明細書において「脂環式エポキシ基」とは、脂環を構成する隣り合う2つの炭素原子が1つの酸素原子と共に環を形成してなる基(特に、シクロヘキサン環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基)である。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、下記成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含む光硬化性組成物を提供する。
成分(A):脂環式エポキシ基を有し、且つエステル結合を有しないエポキシ化合物
成分(B):オキセタン化合物
成分(C):フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオン、又はホウ素を含むアニオンを有する光カチオン重合開始剤
成分(D):無機フィラー
本発明は、また、成分(A)が、下記式(a)で表される化合物である前記の光硬化性組成物を提供する。
Figure 2015198921
[式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは、単結合又は連結基(エステル結合を含む連結基を除く)を示す]
本発明は、また、成分(B)の含有量が光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の5〜40重量%である前記の光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、成分(A)の含有量が光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の20〜60重量%である前記の光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、成分(D)の含有量が光硬化性組成物全量の1〜10重量%である前記の光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、成分(C)の光カチオン重合開始剤のアニオン部が、下記式(c-1)
[(Rf)sPF6-s- (c-1)
(式中、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基を示し、sは1〜5の整数を示す)
で表されるアニオン、又は下記式(c-2)
[(R’f)tBF4-t- (c-2)
(式中、R’fは水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアリール基を示し、tは0〜4の整数を示す)
で表されるアニオンである前記の光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、成分(D)がシリカである前記の光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]が5〜20Pa・s、且つ25℃におけるTI値[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]が2以上である前記の光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、前記の光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、前記の光学素子用接着剤を被着体に塗布して、光を照射することを特徴とする光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、下記工程を有する前記の光学部品の製造方法を提供する。
工程1:前記の光学素子用接着剤を被着体としての光学素子アレイに塗布し、これを複数枚積層して光学素子アレイ積層体を製造する工程
工程2:光を照射して光学素子用接着剤を硬化させる工程
工程3:光学素子アレイ積層体をダイシングする工程
本発明は、また、光学素子用接着剤の塗布を、ディスペンサーを使用して行う前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、光学素子用接着剤の塗布を、スクリーン印刷により行う前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、光照射をUV−LED(波長:350〜400nm)を使用して行う前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、光照射の積算光量が5000mJ/cm2以下である前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、光学素子用接着剤の塗布厚が0.01〜0.3mmである前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、工程1において、光学素子部と基板部からなる光学素子アレイの基板部に光学素子用接着剤を塗布する前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、被着体が、その構成材料にエポキシ樹脂を含有する前記の光学部品の製造方法を提供する。
本発明は、また、前記の光学部品の製造方法により得られる光学部品を提供する。
本発明は、また、光学素子用接着剤の硬化物が被着体と接する面積が、被着体表面積の2〜50%である前記の光学部品を提供する。
本発明は、また、光学素子用接着剤の硬化物の厚みが0.01〜0.3mmである前記の光学部品を提供する。
本発明は、また、被着体が光学素子部と基板部からなる光学素子アレイであり、光学素子用接着剤の硬化物が光学素子アレイと接する面積が、光学素子部面積の2〜50%である前記の光学部品を提供する。
本発明は、また、前記の光学部品を備えた光学装置を提供する。
本発明は、また、前記の光学部品をリフロー半田付けにより基板実装して得られる光学装置を提供する。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1] 下記成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含む光硬化性組成物。
成分(A):脂環式エポキシ基を有し、且つエステル結合を有しないエポキシ化合物
成分(B):オキセタン化合物
成分(C):フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオン、又はホウ素を含むアニオンを有する光カチオン重合開始剤
成分(D):無機フィラー
[2] 成分(A)が、式(a)で表される化合物である[1]に記載の光硬化性組成物。
[3] 式(a)で表される化合物が、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、及び1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である[2]に記載の光硬化性組成物。
[4] 成分(B)が、式(b)で表される化合物である[1]〜[3]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[5] 式(b)で表される化合物が、式(b-1)〜(b-15)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である[4]に記載の光硬化性組成物。
[6] 成分(A)、(B)以外に、カチオン重合性官能基としてエポキシ基又は水酸基を含有する、重量平均分子量が1000〜10000のカチオン重合性化合物を、光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の10〜40重量%含有する[1]〜[5]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[7] 成分(B)の含有量が光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の5〜40重量%である[1]〜[6]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[8] 成分(A)の含有量が光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の20〜60重量%である[1]〜[7]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[9] 光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物におけるエステル結合を有する脂環式エポキシ化合物の含有量が5〜30重量%である[1]〜[8]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[10] 成分(C)の光カチオン重合開始剤のアニオン部が、下記式(c-1)
[(Rf)sPF6-s- (c-1)
(式中、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基を示し、sは1〜5の整数を示す)
で表されるアニオン、又は下記式(c-2)
[(R’f)tBF4-t- (c-2)
(式中、R’fは水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアリール基を示し、tは0〜4の整数を示す)
で表されるアニオンである[1]〜[9]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[11] フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオンが、[(C253PF3-、[(C373PF3-、[((CF32CF)3PF3-、[((CF32CF)2PF4-、[((CF32CFCF23PF3-、及び[((CF32CFCF22PF4-からなる群より選択される少なくとも1種のアニオンである[1]〜[10]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[12] ホウ素を含むアニオンが、BF4 -、[B(C654-、[B(C64H)4-、[B(C6324-、[B(C6234-、及び[B(C6FH44-からなる群より選択される少なくとも1種のアニオンである[1]〜[11]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[13] 光カチオン重合開始剤のカチオン部がアリールスルホニウムイオンである[1]〜[12]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[14] 光カチオン重合開始剤が、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である[1]〜[9]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[15] 成分(D)の含有量が光硬化性組成物全量の1〜10重量%である[1]〜[14]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[16] 成分(D)がシリカである[1]〜[15]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[17] 粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]が5〜20Pa・s、且つ25℃におけるTI値[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]が2以上である[1]〜[16]の何れか1つに記載の光硬化性組成物。
[18] [1]〜[17]の何れか1つに記載の光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤。
[19] [18]に記載の光学素子用接着剤を被着体に塗布して、光を照射することを特徴とする光学部品の製造方法。
[20] 下記工程を有する[19]に記載の光学部品の製造方法。
工程1:[18]に記載の光学素子用接着剤を被着体としての光学素子アレイに塗布し、これを複数枚積層して光学素子アレイ積層体を製造する工程
工程2:光を照射して光学素子用接着剤を硬化させる工程
工程3:光学素子アレイ積層体をダイシングする工程
[21] 光学素子用接着剤の塗布を、ディスペンサーを使用して行う[19]又は[20]に記載の光学部品の製造方法。
[22] 光学素子用接着剤の塗布を、スクリーン印刷により行う[19]又は[20]に記載の光学部品の製造方法。
[23] 光照射をUV−LED(波長:350〜400nm)を使用して行う[19]〜[22]の何れか1つに記載の光学部品の製造方法。
[24] 光照射の積算光量が5000mJ/cm2以下である[19]〜[23]の何れか1つに記載の光学部品の製造方法。
[25] 光学素子用接着剤の塗布厚が0.01〜0.3mmである[19]〜[24]の何れか1つに記載の光学部品の製造方法。
[26] 工程1において、光学素子部と基板部からなる光学素子アレイの基板部に光学素子用接着剤を塗布する[20]〜[25]の何れか1つに記載の光学部品の製造方法。
[27] 被着体が、その構成材料にエポキシ樹脂を含有する[19]〜[26]の何れか1つに記載の光学部品の製造方法。
[28] [19]〜[27]の何れか1つに記載の光学部品の製造方法により得られる光学部品。
[29] 光学素子用接着剤の硬化物が被着体と接する面積が、被着体表面積の2〜50%である[28]に記載の光学部品。
[30] 光学素子用接着剤の硬化物の厚みが0.01〜0.3mmである[28]又は[29]に記載の光学部品。
[31] 被着体が光学素子部と基板部からなる光学素子アレイであり、光学素子用接着剤の硬化物が光学素子アレイと接する面積が、光学素子部面積の2〜50%である[28]〜[30]の何れか1つに記載の光学部品。
[32] [28]〜[31]の何れか1つに記載の光学部品を備えた光学装置。
[33] [28]〜[31]の何れか1つに記載の光学部品をリフロー半田付けにより基板実装して得られる光学装置。
本発明の光硬化性組成物は上記構成を有するため、ジェットディスペンサー等の吐出装置を使用して、糸引きを生じることなく、吐出量及び濡れ広がり範囲を良好にコントロールして塗布することができ、UV−LEDの照射により優れた硬化性を発現して、リフロー耐熱性に優れた硬化物を形成することができる。また、酸素雰囲気下でも、速やかに且つ硬化収縮を抑制しつつ硬化物を形成することができる。そのため、本発明の光硬化性組成物を光学素子用接着剤として使用すると、ウェハレベルレンズの積層体を、UV−LEDを使用して効率よく製造することができ、得られたウェハレベルレンズの積層体は、耐リフロー耐熱性を有するため、リフロー工程に曝してもレンズの剥がれや位置ずれが生じることが無い。そのため、レンズを別工程で実装する必要がなく、リフロー処理により一括して実装が可能であり、優れた生産性でレンズが搭載された光学装置を製造することができる。
図1は本発明の光学部品の製造方法の一例を示す模式図であり、光学素子アレイ(3)に光学素子用接着剤(4)を塗布する工程(Ia)、これを複数枚積層する工程(Ib)、光照射して光学素子用接着剤を硬化させて積層体を接着する工程(II)、接着された光学素子アレイ積層体(5)をダイシングして光学素子モジュール積層体(9a、9b)を得る工程(III)を有する。
(成分(A))
成分(A)は脂環式エポキシ基を有し、且つエステル結合を有しないエポキシ化合物である。前記エポキシ化合物は、カチオン重合性化合物である。
前記脂環式エポキシ基を有し、且つエステル結合を有しないエポキシ化合物としては、例えば、下記式(a)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2015198921
上記式(a)におけるR1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは単結合又は連結基(エステル結合を含む連結基を除く)を示す。
1〜R18におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18における炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらが2以上結合した基を挙げることができる。
上記脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、イソオクチル、デシル、ドデシル基等のC1-20アルキル基(好ましくはC1-10アルキル基、特に好ましくはC1-4アルキル基);ビニル、アリル、メタリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル基等のC2-20アルケニル基(好ましくはC2-10アルケニル基、特に好ましくはC2-4アルケニル基);エチニル、プロピニル基等のC2-20アルキニル基(好ましくはC2-10アルキニル基、特に好ましくはC2-4アルキニル基)等を挙げることができる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロドデシル基等のC3-12シクロアルキル基;シクロヘキセニル基等のC3-12シクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル、ビシクロヘプテニル基等のC4-15架橋環式炭化水素基等を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等のC6-14アリール基(好ましくはC6-10アリール基)等を挙げることができる。
また、上述の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基から選択される基が2以上結合した基における、脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した基としては、例えば、シクロへキシルメチル基等のC3-12シクロアルキル置換C1-20アルキル基;メチルシクロヘキシル基等のC1-20アルキル置換C3-12シクロアルキル基等を挙げることができる。脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等のC7-18アラルキル基(特に、C7-10アラルキル基);シンナミル基等のC6-14アリール−C2-20アルケニル基;トリル基等のC1-20アルキル置換C6-14アリール基;スチリル基等のC2-20アルケニル置換C6-14アリール基等を挙げることができる。
1〜R18における酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、上述の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子が、酸素原子を有する基又はハロゲン原子を有する基で置換された基等を挙げることができる。上記酸素原子を有する基としては、例えば、ヒドロキシル基;ヒドロパーオキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基;アリルオキシ基等のC2-10アルケニルオキシ基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシ基(例えば、トリルオキシ、ナフチルオキシ基等);ベンジルオキシ、フェネチルオキシ基等のC7-18アラルキルオキシ基;アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、(メタ)アクリロイルオキシ、ベンゾイルオキシ基等のC1-10アシルオキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル基等のC1-10アルコキシカルボニル基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、トリルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル基等);ベンジルオキシカルボニル基等のC7-18アラルキルオキシカルボニル基;グリシジルオキシ基等のエポキシ基含有基;エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル、プロピオニル、ベンゾイル基等のC1-10アシル基;イソシアナート基;スルホ基;カルバモイル基;オキソ基;及びこれらの2以上がC1-10アルキレン基等を介して、又は介することなく結合した基等を挙げることができる。上記ハロゲン原子を有する基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基を挙げることができる。
前記アルコキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1-10アルコキシ基、C2-10アルケニルオキシ基、C6-14アリールオキシ基、C1-10アシルオキシ基、メルカプト基、C1-10アルキルチオ基、C2-10アルケニルチオ基、C6-14アリールチオ基、C7-18アラルキルチオ基、カルボキシル基、C1-10アルコキシカルボニル基、C6-14アリールオキシカルボニル基、C7-18アラルキルオキシカルボニル基、アミノ基、モノ又はジC1-10アルキルアミノ基、C1-10アシルアミノ基、エポキシ基含有基、オキセタニル基含有基、C1-10アシル基、オキソ基、及びこれらの2以上がC1-10アルキレン基等を介して、又は介することなく結合した基等を挙げることができる。
1〜R18としては、なかでも水素原子が好ましい。
上記式(a)におけるXは、単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基、エステル結合を含む連結基を除く)を示す。上記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基、カルボニル基、エーテル結合、アミド基、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。上記2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のC1-18アルキレン基(好ましくは直鎖又は分岐鎖状のC1-3アルキレン基);1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキシリデン基等のC3-12シクロアルキレン基、及びC3-12シクロアルキリデン基(好ましくはC3-6シクロアルキレン基、及びC3-6シクロアルキリデン基)等を挙げることができる。
上記炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖状のアルケニレン基等が挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2〜4のアルケニレン基である。
上記式(a)で表される化合物の代表的な例としては、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでも、耐熱性に優れた硬化物が得られる点で、(3,3’,4,4’−ジエポキシ)ビシクロへキシル及び/又はビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテルを使用することが好ましい。
光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における成分(A)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、例えば20〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは30〜50重量%である。成分(A)の含有量が上記範囲を下回ると、硬化性が低下する傾向がある。一方、成分(A)の含有量が上記範囲を上回ると接着性が低下する傾向がある。
(成分(B))
本発明の成分(B)はオキセタン化合物である。オキセタン化合物は、カチオン重合性化合物である。
オキセタン化合物は、例えば、下記式(b)で表される。
Figure 2015198921
(式中、Raは1価の有機基を示し、Rbは水素原子又はエチル基を示す。mは0以上の整数を示す)
前記Raにおける1価の有機基には1価の炭化水素基、1価の複素環式基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基等)、置換カルバモイル基(N−アルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基等)、アシル基(アセチル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基等の芳香族アシル基等)、及びこれらの2以上が単結合又は連結基を介して結合した1価の基が含まれる。
前記1価の炭化水素基としては、上記式(a)中のR1〜R18と同様の例を挙げることができる。
前記1価の炭化水素基は、種々の置換基[例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基等)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基等)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基等]を有していてもよい。前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基で保護されていてもよい。
前記複素環式基を構成する複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキセタン環等の4員環;フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環等の5員環;4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環等の6員環;ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環等の縮合環;3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環等の架橋環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環等の5員環;4−オキソ−4H−チオピラン環等の6員環;ベンゾチオフェン環等の縮合環等)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環等の5員環;ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環等の6員環;インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環等の縮合環等)等を挙げることができる。1価の複素環式基としては、上記複素環の構造式から1個の水素原子を除いた基を挙げることができる。
上記複素環式基は、前記炭化水素基が有していてもよい置換基のほか、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等のC1-4アルキル基等)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)等の置換基を有していてもよい。
前記連結基としては、例えば、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、シリル結合(−Si−)、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。
上記式(b)で表される化合物としては、例えば、3−メトキシオキセタン、3−エトキシオキセタン、3−プロポキシオキセタン、3−イソプロポキシオキセタン、3−(n−ブトキシ)オキセタン、3−イソブトキシオキセタン、3−(s−ブトキシ)オキセタン、3−(t−ブトキシ)オキセタン、3−ペンチルオキシオキセタン、3−ヘキシルオキシオキセタン、3−ヘプチルオキシオキセタン、3−オクチルオキシオキセタン、3−(1−プロペニルオキシ)オキセタン、3−シクロヘキシルオキシオキセタン、3−(4−メチルシクロヘキシルオキシ)オキセタン、3−[(2−パーフルオロブチル)エトキシ]オキセタン、3−フェノキシオキセタン、3−(4−メチルフェノキシ)オキセタン、3−(3−クロロ−1−プロポキシ)オキセタン、3−(3−ブロモ−1−プロポキシ)オキセタン、3−(4−フルオロフェノキシ)オキセタンや、下記式(b-1)〜(b-15)で表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2015198921
オキセタン化合物としては、例えば、「アロンオキセタンOXT−101」、「アロンオキセタンOXT−121」、「アロンオキセタンOXT−212」、「アロンオキセタンOXT−211」、「アロンオキセタンOXT−213」、「アロンオキセタンOXT−221」、「アロンオキセタンOXT−610」(以上、東亞合成(株)製)等の市販品を使用することができる。
光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における成分(B)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、例えば5〜40重量%、好ましくは5〜30重量%、特に好ましく10〜30重量%である。成分(B)の含有量が上記範囲を外れると、速硬化性が得られにくくなり、初期接着力が低下する傾向がある。
(その他のカチオン重合性化合物)
本発明の光硬化性組成物は、上記成分(A)、(B)以外にも他のカチオン重合性化合物を含有していてもよい。
他のカチオン重合性化合物としては、例えば、重量平均分子量が500以上(好ましくは500〜100000、更に好ましくは500〜80000、特に好ましくは500〜50000、最も好ましくは1000〜10000)のカチオン重合性化合物(以後「高分子量カチオン重合性化合物」と称する場合がある)や、重量平均分子量又は分子量が500未満(例えば100〜450程度、好ましくは100〜300)のカチオン重合性化合物(以後「低分子量カチオン重合性化合物」と称する場合がある)等を挙げることができる。高分子量カチオン重合性化合物を添加することにより、吐出装置等を使用して吐出する場合の吐出量及び濡れ広がり範囲のコントロール性をより一層向上することができる。また、低分子量カチオン重合性化合物を添加することにより、初期硬化速度をより一層向上することができる。
高分子量カチオン重合性化合物及び低分子量カチオン重合性化合物はカチオン重合性官能基を含有する化合物であり、1分子内に含有するカチオン重合性官能基の数は2個以上が好ましい。
前記カチオン重合性官能基としては、例えば、水酸基、エポキシ基、オキセタニル基等の電子供与性基を挙げることができる。本発明の高分子量カチオン重合性化合物及び低分子量カチオン重合性化合物は前記電子供与性基の1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、ポリカーボネート骨格、ポリエステル骨格、ポリジエン骨格、ノボラック骨格、及び脂環骨格等から選択される主鎖と上記カチオン重合性官能基を含む側鎖を有する化合物等を挙げることができる。具体的には、特願2013−004758号に記載の化合物を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでも、カチオン重合性官能基としてエポキシ基又は水酸基を含有する高分子量カチオン重合性化合物を使用することが好ましい。
低分子量カチオン重合性化合物としては、上記式(a)で表される化合物以外のエポキシ化合物[例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物等の芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;前記芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物を水素化して得られる脂環式グリシジルエーテル系エポキシ化合物;脂肪族多価アルコールのモノ又はポリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;グリシジルエステル系エポキシ化合物;グリシジルアミン系エポキシ化合物;エステル結合を有する脂環式エポキシ化合物;エポキシ変性シロキサン化合物(例えば、エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサン、エポキシ変性シリコーン等)]や、水酸基含有化合物(ジエチレングリコール)等の、カチオン重合性官能基としてエポキシ基又は水酸基を含有する低分子量カチオン重合性化合物を使用することが好ましい。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)におけるその他のカチオン重合性化合物の配合量(2種以上使用する場合はその総量)は、例えば20〜60重量%、好ましくは25〜60重量%、特に好ましくは30〜55重量%、最も好ましくは40〜55重量%である。
本発明の光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)におけるエステル結合を有する脂環式エポキシ化合物の配合量(2種以上使用する場合はその総量)は、例えば5〜30重量%、好ましくは10〜30重量%、特に好ましくは10〜20重量%である。エステル結合を有する脂環式エポキシ化合物の含有量が上記範囲を上回ると、速硬化性が得られにくくなり、初期接着力が低下する傾向がある。
本発明の光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における高分子量カチオン重合性化合物(特に、エポキシ基又は水酸基を含有する高分子量カチオン重合性化合物)の配合量(2種以上使用する場合はその総量)は、例えば10〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、特に好ましくは20〜30重量%である。
本発明の光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における低分子量カチオン重合性化合物の配合量(2種以上使用する場合はその総量)は、例えば10〜50重量%、好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは20〜40重量%である。
本発明の光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における、上記成分(A)、成分(B)、その他のカチオン重合性化合物としてのエポキシ基又は水酸基を含有する高分子量カチオン重合性化合物、及びエポキシ基又は水酸基を含有する低分子量カチオン重合性化合物以外のカチオン重合性化合物の含有量は、例えば30重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
(成分(C))
光カチオン重合開始剤(=光酸発生剤)は、光の照射によって酸を発生して、光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物の硬化反応を開始させる化合物であり、光を吸収するカチオン部と酸の発生源となるアニオン部からなる。本発明においては、アニオン部としてフッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオン、又はホウ素を含むアニオンを有する光カチオン重合開始剤を使用することを特徴とする。光カチオン重合開始剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオンとしては、下記式(c-1)で表されるフッ化アルキルフルオロリン酸アニオンが好ましい。
[(Rf)sPF6-s- (c-1)
(式中、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基を示し、sは1〜5の整数を示す)
前記Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基であり、なかでも、CF3、C25、(CF32CF、C37、C49、(CF32CFCF2、CF3CF2(CF3)CF、(CF33C等の、水素原子の全てがフッ素原子で置換された直鎖状又は分岐鎖状のC1-4アルキル基が好ましい。
従って、フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオンとしては、[(C253PF3-、[(C373PF3-、[((CF32CF)3PF3-、[((CF32CF)2PF4-、[((CF32CFCF23PF3-、及び[((CF32CFCF22PF4-等が好ましい。
前記ホウ素を含むアニオンとしては、下記式(c-2)で表されるアニオンが好ましい。
[(R’f)tBF4-t- (c-2)
(式中、R’fは水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアリール基を示し、tは0〜4の整数を示す)
前記R’fは水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアリール基であり、例えば、C65、C64H、C632、C623、C6FH4等を挙げることができる。
従って、ホウ素を含むアニオンとしては、BF4 -、[B(C654-、[B(C64H)4-、[B(C6324-、[B(C6234-、[B(C6FH44-等が好ましく、特に[B(C654-等の上記式(c-2)中のR’fが水素原子の全てがフッ素原子で置換されたアリール基であるフッ化アリールホウ酸アニオンやフッ化アリールフルオロホウ酸アニオンが好ましい。
また、光カチオン重合開始剤のカチオン部としては、ヨードニウムイオン、スルホニウムイオン、セレニウムイオン等を挙げることができる。本発明においては、なかでもスルホニウムイオンが好ましい。
前記スルホニウムイオンとしては、例えば、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウムイオン、トリフェニルスルホニウムイオン、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムイオン、トリ−p−トリルスルホニウムイオン等のアリールスルホニウムイオン(特に、トリアリールスルホニウムイオン)を挙げることができる。
本発明の光カチオン重合開始剤としては、例えば、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート等が好ましい。
成分(C)の含有量としては、光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部である。成分(C)の含有量が上記範囲を下回ると、硬化性が低下する傾向がある。一方、成分(C)の含有量が上記範囲を上回ると、光硬化性組成物の保存安定性が低下する傾向がある。
(成分(D))
本発明の成分(D)は無機フィラーである。本発明の光硬化性組成物は無機フィラーを含有するためチクソトロピー性が高い。そのため、吐出装置を用いて吐出する場合に吐出量のコントロールを精度良く行うことができる。また、吐出後の形状安定性に優れ、濡れ広がり範囲を良好にコントロールすることができる。
本発明の無機フィラーとしては、シリカを好適に使用することができる。
無機フィラーの形状としては、例えば、真球状、略真球状、板状(角板状、円板状)、立方体、直方体、角柱状、円柱状、塊状等を挙げることができる。
無機フィラーの1次平均粒子径(無機フィラーが板状を呈する場合は、長軸長さ)は、例えば5〜100nm、特に好ましくは5〜50nmである。尚、本発明における平均粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定法等により求めた値である。
無機フィラーの比表面積(BET法)は、例えば100〜500m2/g、特に好ましくは200〜400m2/gである。
また、無機フィラーは、シランカップリング剤等の表面修飾剤により表面修飾されたものであってもよい。
成分(D)の含有量(配合量)は、光硬化性組成物全量(100重量%)の例えば1〜10重量%、好ましくは3〜8重量%、特に好ましくは3〜6重量%である。また、光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば1〜10重量部、好ましくは3〜8重量部、特に好ましくは3〜6重量部である。成分(D)の含有量が上記範囲を上回ると、粘度が高くなりすぎて、吐出装置を用いて吐出することが困難となる傾向がある。一方、成分(D)が上記範囲を下回ると、吐出後の形状安定性が低下して、濡れ広がり範囲をコントロールすることが困難となる傾向がある。
本発明の光硬化性組成物には、上記カチオン重合性化合物、光カチオン重合開始剤、無機フィラー以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、光増感剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、界面活性剤、難燃剤、紫外線吸収剤、イオン吸着体、蛍光体、離型剤、分散剤、分散助剤等の慣用の添加剤を挙げることができる。これらの含有量(2種以上を含有する場合はその総量)は、光硬化性組成物全量(100重量%)の10重量%以下程度である。
本発明の光硬化性組成物は、例えば、上記成分を所定の割合で撹拌・混合して、必要に応じて真空下で脱泡することにより調製することができる。
本発明の光硬化性組成物の粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]は、例えば5〜20Pa・s、好ましくは10〜20Pa・sである。尚、本発明の粘度はレオメーター(商品名「PHYSICA UDS200」、Anton Paar社製)を用いて測定できる。
また、本発明の光硬化性組成物はチキソトロピー性が高く、25℃におけるTI値は、例えば2以上、好ましくは2〜5.5、特に好ましくは2〜4、特に好ましくは2〜3.5である。尚、TI値(Thixotropy Index)は、せん断速度2(1/s)時の粘度とせん断速度20(1/s)時の粘度の比[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]で表される値であり、レオメーター(商品名「PHYSICA UDS200」、Anton Paar社製)を使用して測定できる。
本発明の光硬化性組成物は上記粘度とチキソトロピー性を併せて有するため、吐出装置(例えば、ジェットディスペンサー等)を使用して吐出した際に液滴の濡れ広がりを抑制することができ、塗布形状を維持することができる。粘度が上記範囲を下回ると、液滴の濡れ広がりを抑制することができず、塗布形状を維持することが困難となる傾向がある。一方、粘度が上記範囲を上回ると、吐出装置を使用して吐出することが困難となる傾向がある。また、TI値が上記範囲を外れると、良好な吐出性と液滴の濡れ広がり抑制性を兼ね備えることが困難となる傾向がある。
更に、本発明の光硬化性組成物は硬化性に優れ、光照射することにより速やかに硬化物を形成することができる。光照射に使用する光(活性エネルギー線)としては、光硬化性組成物の重合反応を進行させる光であればよく、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等の何れを使用することもできるが、取り扱い性に優れる点で、紫外線が好ましい。紫外線の照射には、例えば、UV−LED(波長:350〜400nm)、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、太陽光、レーザー等を使用することができる。本発明の光硬化性組成物は優れた硬化性を有するため、UV−LEDによる光照射でも速やかに硬化反応を進行させて硬化物を形成することができる。
本発明の光硬化性組成物を硬化させる際の光の照射条件は、紫外線を照射する場合には、積算光量を例えば5000mJ/cm2以下(例えば2500〜5000mJ/cm2)に調整することが好ましい。
本発明の光硬化性組成物の硬化物は優れた初期接着力を有し、例えば5MPa以上、好ましくは6MPa以上、特に好ましくは7MPa以上である。
また、本発明の光硬化性組成物の硬化物は耐熱性に優れ、リフロー温度ファイル(最高温度:270℃)に基づく耐熱試験(連続して3回)に付した後の接着力は、例えば5MPa以上、好ましくは6MPa以上、特に好ましくは7MPa以上である。尚、接着力は実施例に記載の方法により測定できる。
本発明の光硬化性組成物は、吐出装置等を使用して吐出量及び濡れ広がり範囲を良好にコントロールすることができ、UV−LED等を使用して光照射することにより速やかに耐熱性に優れた硬化物を形成することができるため、光学素子用接着剤(特に、ウェハレベルレンズ積層用接着剤等のレンズ接着剤)等として好適に使用することができる。
[光学部品の製造方法]
本発明の光学部品の製造方法は、上記光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤を被着体に塗布して、光を照射することを特徴とする。本発明の光学部品の製造方法は上記光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤(上記光硬化性組成物の含有量は光学素子用接着剤全量の例えば60重量%以上、好ましくは80重量%以上)を使用するため、被着体には光学素子アレイ(ウェハレベルレンズアレイ等の、複数の光学素子部(例えば、レンズ部)が基板部に形成された構成を有する構造体)が好適である。また、被着体としては、構成材料にエポキシ樹脂を含有するものが、特に優れた接着性を発揮することができる点で好ましい。
本発明の光学部品の製造方法は、下記工程を有することが好ましい。
工程1:上記光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤を被着体としての光学素子アレイ(複数個の光学素子部と基板部からなる)に塗布し、これを複数枚(例えば、2〜5枚)積層して光学素子アレイ積層体を製造する工程
工程2:光を照射して光学素子用接着剤を硬化させる工程
工程3:光学素子アレイ積層体をダイシングする工程
前記工程1における光学素子用接着剤を被着体に塗布する方法としては、ディスペンサーを使用する方法、スクリーン印刷、カーテンコート法、スプレー法等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、ディスペンサーを使用する方法や、スクリーン印刷による方法が好ましい。
光学素子用接着剤の塗布厚みとしては、例えば0.01〜0.3mm、好ましくは0.05〜0.2mmである。
光学素子用接着剤の塗布範囲としては、光学素子部と基板部からなる光学素子アレイの基板部に塗布することが好ましく、光学素子アレイの表面積の2〜50%(好ましくは2〜30%、特に好ましくは2〜20%、最も好ましくは2〜10%)の範囲に光学素子用接着剤を塗布することが好ましい。また、光学素子アレイにおける光学素子9個を含む範囲の面積の2〜50%(好ましくは2〜30%、特に好ましくは2〜20%)の範囲に光学素子用接着剤を塗布することが好ましい。更に、光学素子アレイにおける基板部の面積の2〜60%(好ましくは2〜40%、特に好ましくは2〜30%)の範囲に光学素子用接着剤を塗布することが好ましい。そして、本発明の光学素子用接着剤は、上記光硬化性組成物を含むため、吐出装置等を使用して吐出量及び濡れ広がり範囲を上記範囲に良好にコントロールすることができる。塗布部位が上記範囲を外れると、若しくは塗布面積が上記範囲を外れると、光学素子の光学特性が低下する傾向がある。一方、塗布面積が上記範囲を下回ると、接着強度が不足する場合がある。
工程2は光学素子用接着剤を硬化させて、光学素子アレイ積層体を接着・固定する工程であり、光の照射に使用する光や、その積算光量は、本発明の光硬化性組成物において使用される光やその積算光量と同様である。
工程3は、基板部に光学素子部を形成した構成である光学素子アレイの積層体を基板部において切断して、1個の光学素子部とその周辺の基板部からなる光学素子モジュールが複数枚積層されてなる光学素子モジュール積層体に分離する工程である。前記ダイシングは、ダイシングブレード等の切断手段を用いて行われる。
上記製造方法で得られる光学部品は、光学素子用接着剤の硬化物が被着体と接する面積が、被着体表面積の例えば2〜50%(好ましくは2〜30%、特に好ましくは2〜20%)であることが好ましい。
また、光学素子モジュール積層体における、光学素子用接着剤の硬化物が光学素子モジュールと接する面積は、基板部面積の例えば2〜50%(好ましくは2〜30%、特に好ましくは2〜20%)、光学素子部面積に対して例えば2〜50%(好ましくは2〜30%、特に好ましくは2〜20%)であることが好ましく、光学素子用接着剤の硬化物の厚みは、例えば0.01〜0.3mm(好ましくは0.05〜0.2mm)であることが、優れた接着性と光学特性を兼ね備えることができる点で好ましい。
本発明の光学部品の製造方法によれば、光学部品(例えば、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話、監視カメラ等のデジタルイメージセンサー用レンズユニット)を効率よく製造することができる。また、本発明の光学部品の製造方法により得られる光学部品(例えば、カメラ用レンズユニット)は、光学素子モジュールが耐熱性に優れた上記光学素子用接着剤で接着固定されているため、リフロー炉を使用してハンダ(特に、鉛フリーハンダ)付けを行う基板実装工程に付しても、レンズの剥がれや位置ずれが発生することがない。また、上記光学素子用接着剤は吐出量及び濡れ広がり範囲を良好にコントロールすることができるので、光学素子モジュールの基板部に選択的に塗布することができ、光学素子の光学性能を低下させること無く接着することができる。
[光学装置]
本発明の光学装置(例えば、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話、監視カメラ等)は、上記光学部品を備えることを特徴とし、優れた光学性能(画素数、分解能)を有する。また、本発明の光学部品はリフロー半田付けにより基板実装するのに十分な耐熱性を有する接着剤で光学素子が接着固定されているため、レンズを別工程で実装する必要がなく、リフロー処理により一括して実装が可能であり、光学装置を効率よく、且つ低コストで製造することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
製造例1((3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシルの製造)
95重量%硫酸70g(0.68モル)と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)55g(0.36モル)を撹拌混合して脱水触媒を調製した。
撹拌機、温度計、及び脱水管を備え且つ保温された留出配管を具備した3リットルのフラスコに、水添ビフェノール(=4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキシル)1000g(5.05モル)、上記で調製した脱水触媒125g(硫酸として0.68モル)、プソイドクメン1500gを入れ、フラスコを加熱した。内温が115℃を超えたあたりから水の生成が確認された。さらに昇温を続けてプソイドクメンの沸点まで温度を上げ(内温:162〜170℃)、常圧で脱水反応を行った。副生した水は留出させ、脱水管により系外に排出した。脱水触媒は反応条件下において液体であり、反応液中に微分散していた。3時間経過後、ほぼ理論量の水(180g)が留出したため反応終了とした。反応終了液を10段のオールダーショウ型の蒸留塔を用い、プソイドクメンを留去した後、内部圧力10Torr(1.33kPa)、内温137〜140℃にて蒸留し、731gのビシクロヘキシル−3,3’−ジエンを得た。
得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエン243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、且つ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率:0.41重量%)274gを滴下した。
過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、脂環式エポキシ化合物270gを得た。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は15.0重量%であった。また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認された。そのため、脂環式エポキシ化合物は(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシルであることが確認された。
製造例2[ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテルの製造]
5Lの反応器に水酸化ナトリウム(顆粒状)(499g、12.48モル)、及びトルエン(727mL)を加え、窒素置換した後に、テトラヒドロベンジルアルコール(420g、3.74モル)のトルエン(484mL)溶液を添加し、70℃で1.5時間熟成した。次いで、メタンスルホン酸テトラヒドロベンジル(419g、2.20モル)を添加し、3時間還流下で熟成させた後、室温まで冷却し、水(1248g)を加えて反応を停止し、分液した。分液した有機層を濃縮後、減圧蒸留を行うことにより無色透明液体のジテトラヒドロベンジルエーテルを得た(収率:85%)。
得られたジテトラヒドロベンジルエーテル(200g、0.97モル)、20%SP−D(酢酸溶液)(0.39g)、及び酢酸エチル(669mL)を反応器に加え、40℃に昇温した。次いで、29.1重量%過酢酸(608g)を5時間かけて滴下し、3時間熟成した。その後、アルカリ水溶液で3回、イオン交換水で2回有機層を洗浄後、減圧蒸留を行って、無色透明液体のビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテルを得た(収率:77%)。
実施例1〜6、比較例1〜4(光硬化性組成物の製造)
撹拌装置付きの容器に、表1に示す配合割合(単位:重量部)で、カチオン重合性化合物、光カチオン重合開始剤を投入し、4時間室温で撹拌して均一に混合した。得られた混合液に無機フィラーを添加し、ホモディスパー(商品名「ホモディスパー」、プライミクス(株)製)を使用して2時間撹拌した。撹拌を停止し、1時間静置して、光硬化性組成物を得、得られた光硬化性組成物について、以下の評価を行った。
[粘度]
光硬化性組成物の粘度(Pa・s)は、レオメーター(商品名「PHYSICA UDS200」、Anton Paar社製)を用いて、温度25℃、回転速度20/秒で測定した。
[チクソトロピー性]
チクソトロピー性は、レオメーター(商品名「PHYSICA UDS200」、Anton Paar社製)を使用し、25℃において、回転速度を50/秒まで上昇させて、粘度が十分下がったことを確認してから回転速度を除々に落とし、せん断速度2(1/s)時の粘度とせん断速度20(1/s)時の粘度からTI値を下記式にて算出した。
TI値=[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]
[塗布性]
10mLの遮光性シリンジ(商品名「UVブロックシリンジ」、武蔵エンジニアリング(株)製)に光硬化性組成物を充填し、ジェットディスペンサー(商品名「Aero Jet」、武蔵エンジニアリング(株)製)を用いてスライドグラス(商品名「S1112」、松浪硝子工業(株)製)に、塗布径(若しくは液滴径)の大きさが1.0mm±0.2mmになるように光硬化性組成物を塗布し、下記基準で評価した。
評価基準
○:塗布してから1分後の液滴高さが100μm以上であり、塗布してから10分後の液滴高さが1分後の液滴高さと比べて80%以上である
△:塗布してから1分後の液滴高さが100μm以上であり、塗布してから10分後の液滴高さが1分後の液滴高さと比べて50%以上、80%未満である
×:塗布してから1分後の液滴高さが100μm以上であり、塗布してから10分後の液滴高さが1分後の液滴高さと比べて50%未満であるか、又は塗布してから1分後の液滴高さが100μm未満である
[高圧水銀ランプによる硬化性]
ジェットディスペンサー(商品名「Aero Jet」、武蔵エンジニアリング(株)製)を使って、光硬化性組成物(直径:1.0mm、高さ:0.2mm)を塗布した後、紫外線照射装置(商品名「LC−8」、浜松ホトニクス(株)製)を使用して光硬化性組成物に光を照射(照射強度:50〜100mW/cm、積算照射量:2500〜5000mJ/cm2)して硬化した。光を照射してから30分後に得られた硬化物の表面を指で触って、下記基準で硬化性を評価した。
評価基準
○:表面にタック性がなく、硬化物の表面形状に変化がなかった
△:表面のタック性はないが、硬化物の表面形状が変化した
×:表面にタック性を有する
[UV−LEDによる硬化性]
高圧水銀ランプ(商品名「LC−8」、浜松ホトニクス(株)製)に代えて、UV−LED(365nm)(商品名「ZUV−C20H」、オムロン(株)製)を使用した以外は[高圧水銀ランプによる硬化性]と同様にして硬化性を評価した。
[初期接着力]
ジェットディスペンサー(商品名「Aero Jet」、武蔵エンジニアリング(株)製)を使って、エポキシ樹脂の平板上に光硬化性組成物(直径:1.0mm、高さ:0.2mm)を塗布した。光硬化性組成物の厚みが100μmになるようにエポキシ樹脂の平板を重ね合わせて、紫外線照射装置(商品名「ZUV−C20H」、オムロン(株)製)を使用して光硬化性組成物に光を照射(照射強度:50〜100mW/cm、積算照射量:2500〜5000mJ/cm2)してサンプル(光硬化性組成物の硬化物/エポキシ樹脂の平板積層体)を得た。
得られたサンプルを引張・圧縮試験機(商品名「テンシロンRTF−1350」、エー・アンド・ディ社製)を用いて、光硬化性樹脂組成物の硬化物(直径:1.0mm、厚み:100μm)の垂直方向における接着強度(MPa)を測定して、初期接着力とした。また、接着力を測定する治具にサンプルをセットした時点で剥がれたり、セットできなかったサンプルは測定不能と表記した。
尚、エポキシ樹脂の平板としては、エポキシ樹脂(商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製)にカチオン重合開始剤(商品名「サンエイド SI−100L」、三新化学(株)製)を0.5重量%添加して得られたエポキシ樹脂組成物をインプリント成型機(商品名「NANOIMPRINTER NM−0501」、明昌機工(株)製)を使用して150℃で15分間加熱して、硬化、成型、次いで離型し、更に予め150℃に熱したオーブンで30分間加熱してアニール処理を行って得られた平板(厚み:1.0mm)を使用した。
[ダイシング前後の剥離や割れ]
ジェットディスペンサー(商品名「Aero Jet」、武蔵エンジニアリング(株)製)を使って、光硬化性組成物をエポキシ樹脂の平板上に、四角形(5mm×5mm)の頂点にくるように4点に塗布した(塗布形状;直径:1.0mm、高さ:0.2mm、尚、実施例6では、塗布形状を直径:0.6mm、高さ:0.2mmに変更した)。
その後、光硬化性組成物の厚みが100μmになるようにエポキシ樹脂の平板を重ね合わせて、紫外線照射装置(商品名「ZUV−C20H」、オムロン(株)製)を使用して光硬化性組成物に光を照射(照射強度:50〜100mW/cm、積算照射量:2500〜5000mJ/cm2)してサンプル(エポキシ樹脂の平板/光硬化性組成物の硬化物/エポキシ樹脂の平板)を得た。
得られたサンプルにおける光硬化性組成物の硬化物の中心をダイシング刃が通るように四角形の4辺をカットして個片サンプルを得た。尚、ダイシング条件は以下の通りである。
ダイシング刃厚み:0.1mm
ダイシング速度:30mm/秒
ダイシング刃の回転速度:30000rpm
サンプル100個をダイシングした後、CCDカメラ(商品名「VH−Z20UR」、キーエンス(株)製)を使って、ダイシング面を観察し、光硬化性組成物の硬化物と平板との間に剥離や割れがないサンプルの個数を計測してダイシング適性を評価した。
[接着面積]
上記[ダイシング前後の剥離や割れ]試験で得られた個片サンプル(5mm×5mm)を真上から見た際の、全体の面積を平板の面積とし、平板と光硬化性組成物の硬化物が接着している面積を接着面積として、平板における接着面積の割合を以下の式から算出した。
接着面積(%)=(光硬化性組成物の硬化物が接着している面積(mm2))/(平板の面積(mm2))×100
[耐熱試験後接着力]
上記[初期接着力]の評価用サンプルと同じサンプルに、シンアペック社製卓上リフロー炉を使用して、JEDEC規格記載のリフロー温度プロファイル(最高温度:270℃)に基づく耐熱試験を連続して3回施した後、[初期接着力]と同様の方法により接着力を評価した。尚、耐熱試験後に剥離等が生じ、装置にセットできなくなったサンプルは測定不能と表記した。
上記結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2015198921
尚、表1中の各成分の化合物名は、次のとおりである。
<カチオン重合性化合物>
(a−1):製造例1により得られた(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル
(a−2):製造例2により得られたビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル
(b−1):3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、商品名「アロンオキセタンOXT221」、東亞合成(株)製
PB3600:エポキシ化ポリブタジエン、重量平均分子量:5900、商品名「エポリード PB3600」、(株)ダイセル製
CD220PL:ポリカーボネートジオール、重量平均分子量:2000、商品名「プラクセル CD220PL」、(株)ダイセル製
YX8000:水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、分子量:352.5、商品名「YX8000」、三菱化学(株)製
セロキサイド2021P:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、分子量:252.3、商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製
DEG:ジエチレングリコール、分子量:106.12、商品名「DEG」、丸善石油化学(株)製
<光カチオン重合開始剤>
(c−1):4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート
(c−2):[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート
(c−3):4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
CPI−100P:4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートのプロピレンカーボネート50%溶液、商品名「CPI−100P」、サンアプロ(株)製
<無機フィラー>
(d−1):親水性フュームドシリカ、比表面積(BET法):300±30m2/g、商品名「アエロジル300」、日本アエロジル(株)製
本発明の光硬化性組成物は、ジェットディスペンサー等の吐出装置を使用して、糸引きを生じることなく、吐出量及び濡れ広がり範囲を良好にコントロールして塗布することができ、UV−LEDの照射により優れた硬化性を発現して、リフロー耐熱性に優れた硬化物を形成することができる。また、酸素雰囲気下でも、速やかに且つ硬化収縮を抑制しつつ硬化物を形成することができる。そのため、本発明の光硬化性組成物は光学素子用接着剤として有用である。
1 基板部
2 光学素子部
3 光学素子アレイ
4 光学素子用接着剤
5 光学素子アレイ積層体
6 ダイシング部
7 光学素子モジュール
8 光学素子用接着剤の硬化物
9a 上から見た光学素子モジュール積層体
9b 側面から見た光学素子モジュール積層体

Claims (24)

  1. 下記成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含む光硬化性組成物。
    成分(A):脂環式エポキシ基を有し、且つエステル結合を有しないエポキシ化合物
    成分(B):オキセタン化合物
    成分(C):フッ化アルキル基が結合したリンを含むアニオン、又はホウ素を含むアニオンを有する光カチオン重合開始剤
    成分(D):無機フィラー
  2. 成分(A)が、下記式(a)で表される化合物である請求項1に記載の光硬化性組成物。
    Figure 2015198921
    [式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは、単結合又は連結基(エステル結合を含む連結基を除く)を示す]
  3. 成分(B)の含有量が光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の5〜40重量%である請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
  4. 成分(A)の含有量が光硬化性組成物に含まれる全カチオン重合性化合物の20〜60重量%である請求項1〜3の何れか1項に記載の光硬化性組成物。
  5. 成分(D)の含有量が光硬化性組成物全量の1〜10重量%である請求項1〜4の何れか1項に記載の光硬化性組成物。
  6. 成分(C)の光カチオン重合開始剤のアニオン部が、下記式(c-1)
    [(Rf)sPF6-s- (c-1)
    (式中、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基を示し、sは1〜5の整数を示す)
    で表されるアニオン、又は下記式(c-2)
    [(R’f)tBF4-t- (c-2)
    (式中、R’fは水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアリール基を示し、tは0〜4の整数を示す)
    で表されるアニオンである請求項1〜5の何れか1項に記載の光硬化性組成物。
  7. 成分(D)がシリカである請求項1〜6の何れか1項に記載の光硬化性組成物。
  8. 粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]が5〜20Pa・s、且つ25℃におけるTI値[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]が2以上である請求項1〜7の何れか1項に記載の光硬化性組成物。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の光硬化性組成物を含む光学素子用接着剤。
  10. 請求項9に記載の光学素子用接着剤を被着体に塗布して、光を照射することを特徴とする光学部品の製造方法。
  11. 下記工程を有する請求項10に記載の光学部品の製造方法。
    工程1:請求項9に記載の光学素子用接着剤を被着体としての光学素子アレイに塗布し、これを複数枚積層して光学素子アレイ積層体を製造する工程
    工程2:光を照射して光学素子用接着剤を硬化させる工程
    工程3:光学素子アレイ積層体をダイシングする工程
  12. 光学素子用接着剤の塗布を、ディスペンサーを使用して行う請求項10又は11に記載の光学部品の製造方法。
  13. 光学素子用接着剤の塗布を、スクリーン印刷により行う請求項10又は11に記載の光学部品の製造方法。
  14. 光照射をUV−LED(波長:350〜400nm)を使用して行う請求項10〜13の何れか1項に記載の光学部品の製造方法。
  15. 光照射の積算光量が5000mJ/cm2以下である請求項10〜14の何れか1項に記載の光学部品の製造方法。
  16. 光学素子用接着剤の塗布厚が0.01〜0.3mmである請求項10〜15の何れか1項に記載の光学部品の製造方法。
  17. 工程1において、光学素子部と基板部からなる光学素子アレイの基板部に光学素子用接着剤を塗布する請求項11〜16の何れか1項に記載の光学部品の製造方法。
  18. 被着体が、その構成材料にエポキシ樹脂を含有する請求項10〜17の何れか1項に記載の光学部品の製造方法。
  19. 請求項10〜18の何れか1項に記載の光学部品の製造方法により得られる光学部品。
  20. 光学素子用接着剤の硬化物が被着体と接する面積が、被着体表面積の2〜50%である請求項19に記載の光学部品。
  21. 光学素子用接着剤の硬化物の厚みが0.01〜0.3mmである請求項19又は20に記載の光学部品。
  22. 被着体が光学素子部と基板部からなる光学素子アレイであり、光学素子用接着剤の硬化物が光学素子アレイと接する面積が、光学素子部面積の2〜50%である請求項19〜21の何れか1項に記載の光学部品。
  23. 請求項19〜22の何れか1項に記載の光学部品を備えた光学装置。
  24. 請求項19〜22の何れか1項に記載の光学部品をリフロー半田付けにより基板実装して得られる光学装置。
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