JPWO2015174461A1 - コンベヤベルト用ゴム組成物およびコンベヤベルト - Google Patents

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Abstract

本発明は、コンベヤベルトにしたときに優れた省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性を示すコンベヤベルト用ゴム組成物、および、上記コンベヤベルト用ゴム組成物を用いたコンベヤベルトを提供することを目的とする。本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物は、ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、上記ジエン系ゴムが、天然ゴムと、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムとを含み、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量が30〜85質量%であり、上記ジエン系ゴム中の上記変性ブタジエンゴムの含有量が15〜70質量%である。

Description

本発明は、コンベヤベルト用ゴム組成物およびコンベヤベルトに関する。
コンベヤベルトは、資材等の輸送に用いられているが、近年、輸送量の増大に伴い耐久性(耐引裂き性、耐屈曲性等)の向上が求められている。
また、輸送効率の向上等により、コンベヤベルトには全長が数kmにも及ぶものも登場してきている。このため、消費電力が膨らんでおり、省電力のベルトコンベヤシステムが求められている。さらに、近年、寒冷地でのコンベヤベルトの需要に伴い、低温(例えば−40℃程度)においても省電力性に優れることが求められている。すなわち、広い温度域(例えば、−40〜20℃)で省電力性に優れることが求められている。
コンベヤベルトの製造に使用されるゴム組成物としては、例えば、特許文献1に「天然ゴム(NR)およびポリブタジエンゴム(BR)からなるゴム成分、カーボンブラック等を含有するコンベヤベルト用ゴム組成物。」が開示されている。そして、このようなコンベヤベルト用ゴム組成物を用いることで消費電力の低減を図ることができることが示されている。
特開2008−38133号公報
このようななか、本発明者らが特許文献1を参考に、天然ゴムとブタジエンゴムとカーボンブラックとを含有するコンベヤベルト用ゴム組成物について検討したところ、得られるコンベヤベルトの省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性は、将来の輸送効率や耐久性に対する要求レベルの向上を考慮するとさらに向上させる必要があることが明らかになった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、コンベヤベルトにしたときに優れた省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性を示すコンベヤベルト用ゴム組成物、および、上記コンベヤベルト用ゴム組成物を用いたコンベヤベルトを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムを所定の割合で配合することで上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、
上記ジエン系ゴムが、天然ゴムと、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムとを含み、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量が30〜85質量%であり、上記ジエン系ゴム中の上記変性ブタジエンゴムの含有量が15〜70質量%である、コンベヤベルト用ゴム組成物。
(2) 上記ニトロン化合物が、カルボキシ基を有する、上記(1)に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
(3) 上記カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、20〜50質量部である、上記(1)または(2)に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
(4) 上記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、25〜100m/gである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
(5) 上記ニトロン化合物が、N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、N−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、N−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンおよびN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される化合物である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
(6) 上記変性ブタジエンゴムの変性率が、0.02〜4.0mol%である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。ここで、変性率は、上記ブタジエンゴムが有する全ての二重結合のうち、上記ニトロン化合物によって変性された割合(mol%)を表す。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物を下面カバーゴム層に用いたコンベヤベルト。
以下に示すように、本発明によれば、コンベヤベルトにしたときに優れた省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性を示すコンベヤベルト用ゴム組成物、および、上記コンベヤベルト用ゴム組成物を用いたコンベヤベルトを提供することができる。
本発明のコンベヤベルトの好適な実施態様の一例を模式的に示した断面図である。
以下に、本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物、および、本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物を用いたコンベヤベルトについて説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[コンベヤベルト用ゴム組成物]
本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物(以下、本発明の組成物とも言う)は、ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、上記ジエン系ゴムは、天然ゴムと、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムとを含み、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量は30〜85質量%であり、上記ジエン系ゴム中の上記変性ブタジエンゴムの含有量は15〜70質量%である。
本発明の組成物はこのような構成をとるため、コンベヤベルトにしたときに優れた省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性を示すものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
上述のとおり、本発明の組成物はニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムを含有する。そのため、変性ブタジエンゴム中のニトロン変性部位が組成物中のカーボンブラックと相互作用(結合)し、変形時のゴムとカーボンブラックとの摩擦によるエネルギーロスが抑えられる。結果として、コンベヤベルトにしたときに省電力性に優れるものと考えられる。
また、上述のとおり、変性ブタジエンゴム中のニトロン変性部位が組成物中のカーボンブラックと相互作用するため、カーボンブラックの分散性が向上し、得られるコンベヤベルトの均一性が向上する。結果として、耐引裂き性および耐屈曲性が向上するものと考えられる。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
〔ジエン系ゴム〕
本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムは、天然ゴムと、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムとを含む。ここで、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量は30〜85質量%であり、上記ジエン系ゴム中の上記変性ブタジエンゴムの含有量は15〜70質量%である。
上記ジエン系ゴムは天然ゴムおよび上記変性ブタジエンゴム以外のゴム成分を含んでいてもよい。そのようなゴム成分としては特に制限されないが、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム(例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR))、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。なかでも、ブタジエンゴム(BR)が好ましい。
<天然ゴム>
上述のとおり、本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムには、天然ゴムが含まれる。
ジエン系ゴム中の天然ゴムの含有量は30〜85質量%である。天然ゴムの含有量が上記範囲から外れると、省電力性、または、耐引裂き性および耐屈曲性が不十分となる。
<ニトロン変性ブタジエンゴム>
上述のとおり、本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムには、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴム(以下、ニトロン変性ブタジエンゴムとも言う)が含まれる。
(ブタジエンゴム)
ニトロン変性ブタジエンゴムの製造に使用されるブタジエンゴムは特に制限されない。
上記ブタジエンゴムの製造に使用されるブタジエン単量体としては特に制限されないが、例えば、1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエンを用いることが好ましい。これらのブタジエン単量体は、それぞれ単独で、または複数組み合わせて用いることができる。
上記ブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は、取扱い性の観点から、100,000〜1,500,000であることが好ましく、300,000〜1,300,000であることがより好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定したものとする。
(ニトロン化合物)
ニトロン変性ブタジエンゴムの製造に使用されるニトロン化合物は、下記式(1)で表されるニトロン基を有する化合物であれば特に制限されない。
上記式(1)中、*は結合位置を表す。
上記ニトロン化合物は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
上記式(2)中、XおよびYは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、または、芳香族複素環基を表す。
XまたはYで表される脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などが挙げられ、なかでも、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、なかでも、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、炭素数3〜6のシクロアルキル基がより好ましい。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などが挙げられ、なかでも、炭素数2〜18のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜6のアルケニル基がより好ましい。
XまたはYで表される芳香族炭化水素基としては、例えば、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基などが挙げられ、なかでも、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニル基、ナフチル基がさらに好ましい。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基などが挙げられ、なかでも、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数7〜11のアラルキル基がより好ましく、ベンジル基がさらに好ましい。
XまたはYで表される芳香族複素環基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基(イミダゾール基)、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基(ピリジン基)、フラン基、チオフェン基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等が挙げられる。なかでも、ピリジル基が好ましい。
XまたはYで表される基が有してもよい置換基としては、特に限定されず、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。なかでも、カルボキシ基が好ましい。
なお、このような置換基を有する芳香族炭化水素基としては、例えば、トリル基、キシリル基などの置換基を有するアリール基;メチルベンジル基、エチルベンジル基、メチルフェネチル基などの置換基を有するアラルキル基;等が挙げられる。
上記式(2)で表される化合物は、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
式(3)中、mおよびnは、それぞれ独立に、0〜5の整数を示し、mとnとの合計が1以上である。
mが示す整数としては、ニトロン化合物を合成する際の溶媒への溶解度が良好になり合成が容易になるという理由から、0〜2の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましい。
nが示す整数としては、ニトロン化合物を合成する際の溶媒への溶解度が良好になり合成が容易になるという理由から、0〜2の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましい。
また、mとnとの合計(m+n)は、1〜4が好ましく、1〜2がより好ましい。
このような式(3)で表されるカルボキシニトロンとしては特に制限されないが、下記式(3−1)で表されるN−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−2)で表されるN−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−3)で表されるN−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−4)で表されるN−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、下記式(3−5)で表されるN−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、および、下記式(3−6)で表されるN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される化合物であることが好ましい。
ニトロン化合物の合成方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、ヒドロキシアミノ基(−NHOH)を有する化合物と、アルデヒド基(−CHO)を有する化合物とを、ヒドロキシアミノ基とアルデヒド基とのモル比(−NHOH/−CHO)が1.0〜1.5となる量で、有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等)下で、室温で1〜24時間撹拌することにより、両基が反応し、ニトロン基を有するニトロン化合物を与える。
(ニトロン変性ブタジエンゴムの製造方法)
ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性する方法は特に制限されないが、例えば、上述したブタジエンゴムと上述したニトロン化合物とを、100〜200℃で1〜30分間混合する方法が挙げられる。
このとき、下記式(4)または下記式(5)に示すように、上記ブタジエンゴムが有する二重結合とニトロン化合物が有するニトロン基との間で、環化付加反応が起こり、五員環を与える。なお、下記式(4)はブタジエンゴム(1,4−結合)が有する二重結合とニトロン化合物との反応を表し、下記式(5)はブタジエンゴム(1,2−結合)が有する二重結合とニトロン化合物との反応を表す。また、式(4)および(5)はブタジエンが1,3−ブタジエンの場合の反応を表すものであるが、ブタジエンが1,3−ブタジエン以外の場合も同様の反応により五員環を与える。
上記ブタジエンゴムに反応させるニトロン化合物の量は特に制限されないが、上記ブタジエンゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく0.3〜5質量部がより好ましい。
(変性率)
ニトロン変性ブタジエンゴムの変性率は特に制限されないが、0.02〜4.0mol%であることが好ましく、0.04〜3.0mol%であることがより好ましい。
ここで、変性率とは、上記ブタジエンゴムが有する全ての二重結合のうち、ニトロン化合物によって変性された割合(mol%)を表し、例えばブタジエンが1,3−ブタジエンであれば、ニトロン化合物による変性によって上記式(4)または上記式(5)の構造が形成された割合(mol%)を表す。変性率は、例えば、上記ブタジエンゴムおよびニトロン変性ブタジエンゴム(すなわち、変性前後のブタジエンゴム)のNMR測定を行うことで求めることができる。
なお、本明細書において、変性率が100mol%のニトロン変性ブタジエンゴムもジエン系ゴムに該当するものとする。
上述のとおり、上記ジエン系ゴム中のニトロン変性ブタジエンゴムの含有量は15〜70質量%である。なかでも、40質量%以上であることが好ましい。
上記ジエン系ゴム中のニトロン変性ブタジエンゴムの含有量が15〜70質量%の範囲から外れると、省電力性、または、耐引裂き性および耐屈曲性が不十分となる。
〔カーボンブラック〕
本発明の組成物に含有されるカーボンブラックは、特に限定されず、例えば、SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、FEF、GPF、SRF等の各種グレードのものを使用することができる。なかでも、HAF、GPFが好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は特に制限されないが、25〜100m/gであることが好ましい。
ここで、窒素吸着比表面積(N2SA)は、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値である。
本発明の組成物におけるカーボンブラックの含有量は特に制限されないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、20〜50質量部であることが好ましい。
〔その他の成分:任意成分〕
本発明の組成物は、上述した各成分以外に、シリカ、シランカップリング剤、加硫剤、加硫助剤、加硫遅延剤などのその他の成分を含有していてもよく、さらに、本発明の目的を損なわない範囲で、各種配合剤を含有していてもよい。
<シリカ>
上記シリカとしては特に制限されないが、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、無水微粉ケイ酸、含水微粉ケイ酸、含水ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸カルシウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<シランカップリング剤>
上記シランカップリング剤としては特に制限されないが、ゴム用途に使用されるポリスルフィド系シランカップリング剤を用いるのが好ましい。
上記ポリスルフィド系シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等が挙げられる。
<加硫剤>
上記加硫剤としては特に制限されないが、例えば、硫黄、有機過酸化物系、金属酸化物系、フェノール樹脂、キノンジオキシム等の加硫剤が挙げられる。
硫黄としては、粉末硫黄、沈降性硫黄、高分散性硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイドなどが挙げられる。
有機過酸化物系の加硫剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が挙げられる。
その他として、酸化マグネシウム、リサージ、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、ポリ−p−ジニトロソベンゼン、メチレンジアニリン等が挙げられる。
<加硫助剤>
上記加硫助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華、ステアリン酸やオレイン酸およびこれらのZn塩等が挙げられる。
<加硫遅延剤>
上記加硫遅延剤としては、具体的には、例えば、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸などの有機酸;N−ニトロソージフェニルアミン、N−ニトロソーフェニル−β−ナフチルアミン、N−ニトロソ−トリメチル−ジヒドロキノリンの重合体などのニトロソ化合物;トリクロルメラニンなどのハロゲン化物;2−メルカプトベンツイミダゾール;サントガードPVI:等が挙げられる。
上記配合剤としては、例えば、上述したカーボンブラック以外の充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変成付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、溶剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、防錆剤、接着付与剤、帯電防止剤、加工助剤等が挙げられる。
これらの配合剤は、ゴム用組成物用の一般的なものを用いることができる。それらの配合量も特に制限されず、任意に選択できる。
〔コンベヤベルト用ゴム組成物の製造方法〕
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、その具体例としては、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど)を用いて、混練する方法などが挙げられる。本発明の組成物が硫黄または加硫促進剤を含有する場合は、硫黄および加硫促進剤以外の成分を先に高温(好ましくは40〜160℃)で混合し、冷却してから、硫黄または加硫促進剤を混合するのが好ましい。
また、本発明の組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
[コンベヤベルト]
本発明のコンベヤベルトは、上述した本発明の組成物を用いたコンベヤベルトである。
本発明のコンベヤベルトの好適な態様として、例えば、上面カバーゴム層と、補強層と、下面カバーゴム層とを有し、上述した本発明の組成物を少なくとも上記下面カバーゴム層に用いたコンベヤベルトが挙げられる。
以下に、図1を用いて、本発明のコンベヤベルトの上記好適な態様を説明する。
図1は、本発明のコンベヤベルトの好適な実施態様の一例を模式的に示した断面図である。図1において、1はコンベヤベルト、2は上面カバーゴム層、3は補強層、4は下面カバーゴム層、5は運搬物搬送面、11および16は外層、12および15は内層である。
図1に示すように、コンベヤベルト1は、補強層3を中心層とし、その両側に上面カバーゴム層2と下面カバーゴム層4とが設けられている。上面カバーゴム層2は、外層11と内層12との2層で構成されている。下面カバーゴム層4は、外層16と内層15との2層で構成されている。ここで、上面カバーゴム層2および下面カバーゴム層4における外層および内層(外層11および内層12、外層16および内層15)は、それぞれ互いに異なるゴム組成物を用いて形成されていてもよい。
図1において、上面カバーゴム層2は、外層11と内層12との2層で構成されているが、本発明のコンベヤベルトにおいては、上面カバーゴム層2を構成する層の数は、2に限定されず、1でもよく、3以上であってもよい。そして、3以上の場合にも、これらの層は、互いに異なるゴム組成物を用いて形成されてもよい。また、下面カバーゴム層4も同様である。
上面カバーゴム層2の運搬物搬送面5を構成する外層11は、耐熱性、耐摩耗性、耐油性等に優れたゴム組成物から形成されるのが望ましい。また、上面カバーゴム層2の内層12は、補強層3および外層11の接着に寄与する。そのため、上面カバーゴム層2は、外層と内層との2層で構成されていることが好ましい。
下面カバーゴム層4の裏面表面を構成する外層16は、上述した本発明の組成物により形成されている。また、下面カバーゴム層4の内層15は、製造コストや補強層3との接着性が重視されることから他のゴム組成物から形成されるのが望ましい。そのため、下面カバーゴム層4は、2層で構成されていることが好ましい。
補強層3の芯体は特に限定されず、通常のコンベヤベルトに用いられるものを適宜選択して用いることができ、その具体例としては、綿布と化学繊維または合成繊維とからなるものにゴム糊を塗布、浸潤させたもの;綿布と化学繊維または合成繊維を折り込んだものにRFL処理したもの;特殊織のナイロン帆布、スチールコード等が挙げられ、これらを一種単独で用いてもよく、2種以上のものを積層して用いてもよい。
また、補強層3の形状は特に限定されず、図1に示すようにシート状であってもよく、ワイヤー状の補強線を並列に埋込むものであってもよい。
上面カバーゴム層2の内層12および下面カバーゴム層4の内層15を形成するゴム組成物は特に限定されず、通常のコンベヤベルトに用いられるゴム組成物を適宜選択して用いることができ、一種単独で用いてもよく、2種以上のものを混合して用いてもよい。
上面カバーゴム層2の外層11を形成するゴム組成物は特に限定されず、通常のコンベヤベルトに用いられるゴム組成物を、該外層に要求される基本特性(例えば、耐熱性、耐摩耗性、耐油性等)に応じて適宜選択して用いることができる。
下面カバーゴム層4の厚さは、3〜20mmであるのが好ましく、5〜15mmであるのがより好ましい。ここで、下面カバーゴム層4の厚さは、下面カバーゴム層4が内層15および外層16で構成されている場合は、これらの層の合計の層厚をいう。
下面カバーゴム層4の厚さがこの範囲であると、高温の運搬物を搬送に用いる場合であっても、ゴムの劣化等により生ずるベルトの反り返り(カッピング)を防ぐことができる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<ニトロン化合物の合成>
2Lナスフラスコに、40℃に温めたメタノール(900mL)を入れ、ここに、下記式(b−1)で表されるテレフタルアルデヒド酸(30.0g)を加えて溶かした。この溶液に、下記式(a−1)で表されるフェニルヒドロキシアミン(21.8g)をメタノール(100mL)に溶かしたものを加え、室温で19時間撹拌した。撹拌終了後、メタノールからの再結晶により、下記式(c−1)で表されるニトロン化合物(カルボキシニトロン)を得た(41.7g)。収率は86%であった。
<ニトロン変性ブタジエンゴムの合成>
120℃のバンバリーミキサーにブタジエンゴム(日本ゼオン社製NIPOL BR1220)を投入して2分間素練りを行った。その後、上述のとおり合成したニトロン化合物をブタジエンゴム100質量部に対して1質量部投入し、160℃で5分間混合することで、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性した。このようにして、ニトロン変性ブタジエンゴムを得た。
得られたニトロン変性ブタジエンゴムについてNMR測定を行い、変性率を求めたところ、ニトロン変性ブタジエンゴムの変性率は0.1mol%であった。変性率は、具体的には以下のとおり求めた。すなわち、変性前後のブタジエンゴムについて、CDClを溶媒としたH−NMR測定(CDCl、400MHz、TMS)により、8.08ppm付近(カルボキシ基に隣接する2つのプロトンに帰属する)のピーク面積を測定し、変性率を求めた。なお、ニトロン変性ブタジエンゴムのH−NMR測定は、ニトロン変性ブタジエンゴムをトルエンに溶解して、メタノールに沈殿させる精製を2回繰り返した後に、減圧下で乾燥したサンプルを用いて測定した。
<コンベヤベルト用ゴム組成物の調製>
下記表1に示される成分を、下記表1に示される割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記表1に示される成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、60℃のバンバリーミキサーで5分間混合した。次に、ロールを用いて、硫黄および加硫促進剤を混合し、各コンベヤベルト用ゴム組成物(以下、「コンベヤベルト用ゴム組成物」を単に「ゴム組成物」とも言う)を得た。
<省電力性の評価>
得られたゴム組成物を148℃で30分間加硫し、加硫ゴム組成物を調製した。さらに、調製した加硫ゴム組成物を短冊状(長さ20mm×幅5mm×厚み2mm)に切り抜き、試験片を得た。
得られた試験片について、粘弾性スペクトロメータ(東洋精機製作所社製)によりtanδを測定した(測定温度:−40℃、20℃)。なお、tanδの測定は、試験片を10%伸張させ、振幅±2%の振動を振動数20Hzで与えて行った。
結果を表1に示す(tanδ(−40℃)、tanδ(20℃))。結果は、比較例2〜3および実施例1〜2については比較例1のtanδを100.0とする指数で表し、実施例3については比較例4のtanδを100.0とする指数で表した。
tanδが低いほど省電力性に優れる。
<耐引裂き性の評価>
tanδの評価と同様に加硫ゴム組成物を調製した。JIS K6252:2001に準じて、調製した各加硫ゴム組成物からクレセント形の試験片を切り抜き、中央くぼみ部に主軸と直角方向に長さ1.0±0.2mmの切り込みを入れた。試験片つかみ具の移動速度500mm/分での試験を行い、引裂き力(TR)[kN/m]を室温にて測定した。
結果を表1に示す(耐引裂き性)。結果は、比較例2〜3および実施例1〜2については比較例1の引裂き力を100.0とする指数で表し、実施例3については比較例4の引裂き力を100.0とする指数で表した。
引裂き力が高いほど耐引裂き性に優れる。
<耐屈曲性の評価>
繰り返し屈曲によるクラック発生試験を、JISK 6260:2010に記載されている屈曲き裂成長試験に準じて行った。
具体的には、上述したtanδの評価と同様に加硫ゴム組成物を調製し、上記屈曲き裂成長試験に規定されている大きさおよび厚さの試験片を作製して、規定の切り込み刃で切り込みを入れた試験片についてデマチャ屈曲試験機により試験を行った(温度:室温、ストローク:20mm、1分あたりの屈曲回数:300±10)。そして、40万回屈曲後のクラック長さを調べた。
結果を表1に示す(耐屈曲性)。結果は、比較例2〜3および実施例1〜2については比較例1のクラック長さを100.0とする指数で表し、実施例3については比較例4のクラック長さを100.0とする指数で表した。
クラック長さが小さいほど耐屈曲性に優れる。
上記表1に示されている各成分の詳細は以下のとおりである。
・NR:天然ゴム(RSS#3)
・BR:ブタジエンゴム(NIPOL BR1220、日本ゼオン社製)
・末端変性BR:末端変性ブタジエンゴム(NIPOL BR1250H、日本ゼオン社製)
・ニトロン変性BR:上述のとおり合成されたニトロン変性ブタジエンゴム
・カーボンブラック1:HAF級カーボンブラック(ショウブラックN339、窒素吸着比表面積:90m/g、キャボットジャパン社製)
・カーボンブラック2:GPF級カーボンブラック(ダイアブラックG、窒素吸着比表面積:29m/g、三菱化学社製)
・シリカ:沈降シリカ(ニップシールAQ、東ソーシリカ社製)
・硫黄:油処理硫黄(細井化学社製)
・加硫促進剤:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(ノクセラーNS、大内新興化学工業社製)
表1から分かるように、ニトロン変性ブタジエンゴムを含有しない比較例1、2および4と比較して、ニトロン変性ブタジエンゴムを含有する本願実施例はいずれも優れた省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性を示した。
実施例1と2との対比から、ジエン系ゴム中のニトロン変性ブタジエンゴムの含有量が40質量%以上である実施例2はより優れた省電力性、耐引裂き性および耐屈曲性を示した。
ニトロン変性ブタジエンゴムを含有するが、ジエン系ゴム中のニトロン変性ブタジエンゴムの含有量が15質量%に満たない比較例3は省電力性が不十分であった。
1:コンベヤベルト
2:上面カバーゴム層
3:補強層
4:下面カバーゴム層
5:運搬物搬送面
11、16:外層
12、15:内層

Claims (7)

  1. ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、
    前記ジエン系ゴムが、天然ゴムと、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性することで得られる変性ブタジエンゴムとを含み、前記ジエン系ゴム中の前記天然ゴムの含有量が30〜85質量%であり、前記ジエン系ゴム中の前記変性ブタジエンゴムの含有量が15〜70質量%である、コンベヤベルト用ゴム組成物。
  2. 前記ニトロン化合物が、カルボキシ基を有する、請求項1に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
  3. 前記カーボンブラックの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、20〜50質量部である、請求項1または2に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
  4. 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、25〜100m/gである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
  5. 前記ニトロン化合物が、N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、N−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、N−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンおよびN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
  6. 前記変性ブタジエンゴムの変性率が、0.02〜4.0mol%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。ここで、変性率は、前記ブタジエンゴムが有する全ての二重結合のうち、前記ニトロン化合物によって変性された割合(mol%)を表す。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物を下面カバーゴム層に用いたコンベヤベルト。
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