JP5812152B1 - 重荷重タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents

重荷重タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤにしたときに低発熱性に優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性に優れる重荷重タイヤ用ゴム組成物、および、上記ゴム組成物を用いて製造した空気入りタイヤを提供する。【解決手段】ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、上記ジエン系ゴムが、天然ゴムと、共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーとを含み、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量が60質量%以上であり、上記ジエン系ゴム中の上記変性ポリマーの含有量が40質量%以下であり、上記カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜70質量部である、重荷重タイヤ用ゴム組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、重荷重タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤに関する。
トラックやバスなどの重荷重車輌のタイヤ(重荷重タイヤ)には、特に低発熱性や耐摩耗性といった特性が求められる。このようななか、重荷重タイヤ用ゴム組成物としては、主に、天然ゴムを主成分としたゴム成分にカーボンブラックやシリカを配合したゴム組成物が使用されている。
例えば、特許文献1には、天然ゴムを50重量%以上含むジエン系ゴムとカーボンブラックとを含有する、重荷重用空気入りタイヤに好適なタイヤトレッド用ゴム組成物が開示されている(請求項、段落[0031])。
特開2011−57967号公報
一方、近年、重荷重車輌の燃費向上などの理由から、重荷重タイヤに対して低発熱性のさらなる向上が望まれている。
このようななか、本発明者らが特許文献1を参考に、天然ゴムを50重量%以上含むジエン系ゴムとカーボンブラックとを含有するゴム組成物について検討したところ、低発熱性のさらなる向上が必要であることが明らかになった。
また、天然ゴムを主成分としたジエン系ゴムを含有するゴム組成物は、加硫時のゴムの流れ性が低く、ブロック欠けやライト故障(加硫加工時のビード部位からサイド部位にかけてのゴムの流れ不良により、タイヤ表面にスジが生じたり、タイヤ表面が帯状に欠けたりすること)に繋がる虞があることが明らかになった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、タイヤにしたときに低発熱性に優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性に優れる重荷重タイヤ用ゴム組成物、および、上記ゴム組成物を用いて製造した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ジエン系ゴムとして、天然ゴム、および、共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーを併用し、かつ、各成分の所定の割合で配合することで上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、
上記ジエン系ゴムが、天然ゴムと、共役ジエン重合体をカルボキシ基を有するニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーとを含み、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量が60質量%以上であり、上記ジエン系ゴム中の上記変性ポリマーの含有量が40質量%以下であり、
上記カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜70質量部である、重荷重タイヤ用ゴム組成物。
(2) さらにシリカを含有し、
上記シリカの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、5〜20質量部であり、
上記カーボンブラックおよび上記シリカの合計の含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、35〜70質量部である、上記(1)に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
(3) 上記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、60〜150[×10/kg]である、上記(1)または(2)に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
(4) さらに熱可塑性樹脂を含有し、上記熱可塑性樹脂の含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
(5) 上記ニトロン化合物が、N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、N−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、N−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンおよびN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される化合物である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
(6) 上記変性ポリマーの変性率が、0.02〜4.0mol%である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。ここで、変性率は、上記共役ジエン重合体が有する共役ジエンに由来する全ての二重結合のうち、上記ニトロン化合物によって変性された割合(mol%)を表す。
(7) タイヤトレッドに用いられる、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物を用いて製造した空気入りタイヤ。
以下に示すように、本発明によれば、タイヤにしたときに低発熱性に優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性に優れる重荷重タイヤ用ゴム組成物、および、上記ゴム組成物を用いて製造した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
以下に、本発明の重荷重タイヤ用ゴム組成物、および、本発明の重荷重タイヤ用ゴム組成物を用いて製造した空気入りタイヤについて説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[重荷重タイヤ用ゴム組成物]
本発明の重荷重タイヤ用ゴム組成物(以下、本発明の組成物ともいう)は、ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有する。
ここで、上記ジエン系ゴムは、天然ゴムと、共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーとを含み、上記ジエン系ゴム中の上記天然ゴムの含有量は60質量%以上である。また、上記ジエン系ゴム中の上記変性ポリマーの含有量は40質量%以下であり、上記カーボンブラックの含有量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜70質量部である。
本発明の組成物はこのような構成をとるため、タイヤにしたときに低発熱性に優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性に優れるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
上述のとおり、本発明の組成物は共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーを含有する。そのため、変性ポリマー中のニトロン残基(変性後のニトロン基)が組成物中のカーボンブラックと相互作用し(組成物がシリカを含有する場合には組成物中のシリカとも相互作用し)、カーボンブラックの分散性を高める(組成物がシリカを含有する場合には組成物中のシリカの分散性も高める)。結果として、ペイン効果が低下し、タイヤにしたときに低発熱性に優れるものと考えられる。
一方、上記相互作用は静電相互作用であり物理的な結合であるため、加硫時(150℃前後)には結合が切れ、両者は解離する。そのため、本発明の組成物は、加硫時の粘度が低く、結果として、加硫時のゴムの流れ性に優れるものと考えられる。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
〔ジエン系ゴム〕
本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムは、天然ゴムと、共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーとを含む。ここで、ジエン系ゴム中の天然ゴムの含有量は60質量%以上であり、ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量は40質量%以下である。
なお、上記ジエン系ゴムは天然ゴムおよび変性ポリマー以外のゴム成分を含んでいてもよい。そのようなゴム成分としては特に制限されないが、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム(例えば、SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。なかでも、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)が好ましい。
<天然ゴム>
上述のとおり、本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムには、天然ゴムが含まれる。
ジエン系ゴム中の天然ゴムの含有量は60質量%以上である。なかでも、70〜90質量%以上であることが好ましい。
ジエン系ゴム中の天然ゴムの含有量が60質量%未満であると、得られるタイヤの耐摩耗性が不十分となる。
<変性ポリマー>
上述のとおり、本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムには、共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーが含まれる。
(共役ジエン重合体)
変性ポリマーの製造に使用される共役ジエン重合体としては特に制限されず、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム(例えば、SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。なかでも、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)が好ましい。そのなかでも、得られるタイヤの低発熱性がより優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性がより優れ、さらに耐摩耗性が優れる理由から、ブタジエンゴム(BR)がより好ましい。
上記共役ジエン重合体の重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、取扱い性の観点から、100,000〜2,000,000であることが好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定したものとする。
(ニトロン化合物)
変性ポリマーの製造に使用されるニトロン化合物は、下記式(1)で表されるニトロン基を有する化合物であれば特に制限されない。
上記式(1)中、*は結合位置を表す。
上記ニトロン化合物は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
上記式(2)中、XおよびYは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、または、芳香族複素環基を表す。
XまたはYで表される脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などが挙げられ、なかでも、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、なかでも、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、炭素数3〜6のシクロアルキル基がより好ましい。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などが挙げられ、なかでも、炭素数2〜18のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜6のアルケニル基がより好ましい。
XまたはYで表される芳香族炭化水素基としては、例えば、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基などが挙げられ、なかでも、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニル基、ナフチル基がさらに好ましい。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基などが挙げられ、なかでも、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数7〜11のアラルキル基がより好ましく、ベンジル基がさらに好ましい。
XまたはYで表される芳香族複素環基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基(イミダゾール基)、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基(ピリジン基)、フラン基、チオフェン基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等が挙げられる。なかでも、ピリジル基が好ましい。
XまたはYで表される基が有してもよい置換基としては、特に限定されず、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。なかでも、カルボキシ基が好ましい。
なお、このような置換基を有する芳香族炭化水素基としては、例えば、トリル基、キシリル基などの置換基を有するアリール基;メチルベンジル基、エチルベンジル基、メチルフェネチル基などの置換基を有するアラルキル基;等が挙げられる。
上記式(2)で表される化合物は、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
式(3)中、mおよびnは、それぞれ独立に、0〜5の整数を示し、mとnとの合計が1以上である。
mが示す整数としては、ニトロン化合物を合成する際の溶媒への溶解度が良好になり合成が容易になるという理由から、0〜2の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましい。
nが示す整数としては、ニトロン化合物を合成する際の溶媒への溶解度が良好になり合成が容易になるという理由から、0〜2の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましい。
また、mとnとの合計(m+n)は、1〜4が好ましく、1〜2がより好ましい。
このような式(3)で表されるカルボキシニトロンとしては特に制限されないが、下記式(3−1)で表されるN−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−2)で表されるN−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−3)で表されるN−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−4)で表されるN−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、下記式(3−5)で表されるN−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、および、下記式(3−6)で表されるN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される化合物であることが好ましい。

ニトロン化合物の合成方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、ヒドロキシアミノ基(−NHOH)を有する化合物と、アルデヒド基(−CHO)を有する化合物とを、ヒドロキシアミノ基とアルデヒド基とのモル比(−NHOH/−CHO)が1.0〜1.5となる量で、有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等)下で、室温で1〜24時間撹拌することにより、両基が反応し、ニトロン基を有するニトロン化合物を与える。
(変性ポリマーの製造方法)
共役ジエン重合体をニトロン化合物によって変性する方法は特に制限されないが、例えば、上述した共役ジエン重合体と上述したニトロン化合物とを、100〜200℃で1〜30分間混合する方法が挙げられる。
このとき、下記式(4)または下記式(5)に示すように、上記共役ジエン重合体が有する共役ジエンに由来する二重結合とニトロン化合物が有するニトロン基との間で、環化付加反応が起こり、五員環を与える。なお、下記式(4)は1,4−結合とニトロン化合物との反応を表し、下記式(5)は1,2−ビニル結合とニトロン化合物との反応を表す。また、式(4)および(5)は共役ジエンがブタジエン(1,3−ブタジエン)の場合の反応を表すものであるが、共役ジエンがブタジエン以外の場合も同様の反応により五員環を与える。
上記共役ジエン重合体に反応させるニトロン化合物の量は特に制限されないが、上記共役ジエン重合体100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましい。上記共役ジエン重合体に反応させるニトロン化合物の量は、上記共役ジエン重合体100質量部に対して、1質量部超であることが好ましい。
(変性率)
変性ポリマーの変性率は特に制限されないが、0.02〜4.0mol%であることが好ましく、0.1〜2.0mol%であることがより好ましい。
ここで、変性率とは、上記共役ジエン重合体が有する共役ジエン(共役ジエン単位)に由来する全ての二重結合のうち、ニトロン化合物によって変性された割合(mol%)を表し、例えば共役ジエンがブタジエン(1,3−ブタジエン)であれば、ニトロン化合物による変性によって上記式(4)または上記式(5)の構造が形成された割合(mol%)を表す。変性率は、例えば、上記共役ジエン重合体および変性ポリマー(すなわち、変性前後のポリマー)のNMR測定を行うことで求めることができる。
なお、本明細書において、変性率が100mol%の変性ポリマーもジエン系ゴムに該当するものとする。
上述のとおり、ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量は40質量%以下である。ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量の下限値は特に制限されないが、5質量%以上であることが好ましい。
ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量は12質量%以上であることが好ましく、17質量%以上であることがより好ましい。
〔カーボンブラック〕
本発明の組成物に含有されるカーボンブラックは、特に限定されず、例えば、SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、FEF、GPF、SRF等の各種グレードのものを使用することができる。なかでも、SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LSが好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は特に制限されないが、60〜150[×10/kg]であることが好ましく、そのなかでも、60〜120[×10/kg]であることがより好ましい。
ここで、窒素吸着比表面積(N2SA)は、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値である。
本発明の組成物におけるカーボンブラックの含有量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜70質量部である。なかでも、35〜60質量部であることが好ましい。
カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30質量部に満たないと、得られるタイヤの耐摩耗性が不十分となる。
カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、70質量部を超えると、得られるタイヤの低発熱性が不十分となる。
〔任意成分〕
本発明の組成物は、必要に応じて、その効果や目的を損なわない範囲でさらに添加剤を含有することができる。
上記添加剤としては、例えば、カーボンブラック以外の充填剤(例えば、シリカ)、シランカップリング剤、酸化亜鉛(亜鉛華)、ステアリン酸、熱可塑性樹脂、接着用樹脂、素練り促進剤、老化防止剤、ワックス、加工助剤、アロマオイル、液状ポリマー、テルペン系樹脂、熱硬化性樹脂、加硫剤(例えば、硫黄)、加硫促進剤などのゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤が挙げられる。
<シリカ>
本発明の組成物はシリカを含有するのが好ましい。
上記シリカは特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
シリカの具体例としては、湿式シリカ、乾式シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土などが挙げられる。シリカは、1種のシリカを単独で用いても、2種以上のシリカを併用してもよい。
本発明の組成物におけるシリカの含有量は特に制限されないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、5〜20質量部であることが好ましい。
本発明の組成物における上述したカーボンブラックおよびシリカの合計の含有量は特に制限されないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、35〜70質量部であることが好ましい。
<熱可塑性樹脂>
本発明の組成物は熱可塑性樹脂を含有するのが好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては特に制限されないが、ロジン系樹脂や石油樹脂を用いることができる。ロジン系樹脂としては、アビエチン酸、パラストリン酸、ネオアビエチン酸、ピマール酸、イソピマール酸、デヒドロアビエチン酸等の樹脂酸を主成分とするガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどが挙げられる。また、これらのロジンを不均化することによって得られる不均化ロジン、二量化又はそれ以上に重合させることで得られる重合ロジン及び水素添加することによって得られる水添ロジンも使用することができる。また、本発明においては、ロジンを部分的にマレイン化および/またはフマル化することなどによって変性した変性ロジンも使用することができる。更に石油樹脂で変性した石油樹脂変性ロジンも用いることができる。石油樹脂としては、ナフサのクラッキング等の石油精製により得たC9留分をカチオン重合することにより得られるC9系石油樹脂、シクロペンタジエンやジシクロペンタジエン等のC5留分を熱重合して得られたC5系石油樹脂、更にはC5留分〜C9留分を重合して得られるC5〜C9系石油樹脂等が挙げられる。また、石油樹脂の誘導体としては、上記各種石油樹脂を完全あるいは部分的に水素化して得られる脂環族系の水素化石油樹脂等、更にはこれら石油樹脂及び石油樹脂誘導体の混合物等が挙げられる。
本発明の組成物における熱可塑性樹脂の含有量は特に制限されないが、得られるタイヤの低発熱性がより優れる理由から、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。
<重荷重タイヤ用ゴム組成物の製造方法>
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、その具体例としては、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど)を用いて、混練する方法などが挙げられる。本発明の組成物が硫黄または加硫促進剤を含有する場合は、硫黄および加硫促進剤以外の成分を先に高温(好ましくは60〜120℃)で混合し、冷却してから、硫黄または加硫促進剤を混合するのが好ましい。
また、本発明の組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
〔用途〕
本発明の組成物は重荷重タイヤの製造に用いられる。なかでも、重荷重タイヤのタイヤトレッドに好適に用いられる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明の組成物を用いて製造した空気入りタイヤである。なかでも、タイヤトレッドに用いて製造した空気入りタイヤであることが好ましい。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるタイヤトレッド部3からなり、左右一対のビード部1間にスチールコードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。タイヤトレッド部3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。ベルト層7の両端部には、ベルトクッション8が配置されている。空気入りタイヤの内面には、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ外部に漏れるのを防止するために、インナーライナー9が設けられ、インナーライナー9を接着するためのタイゴム10が、カーカス層4とインナーライナー9との間に積層されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<ニトロン化合物の合成>
2Lナスフラスコに、40℃に温めたメタノール(900mL)を入れ、ここに、下記式(b−1)で表されるテレフタルアルデヒド酸(30.0g)を加えて溶かした。この溶液に、下記式(a−1)で表されるフェニルヒドロキシアミン(21.8g)をメタノール(100mL)に溶かしたものを加え、室温で19時間撹拌した。撹拌終了後、メタノールからの再結晶により、下記式(c−1)で表されるニトロン化合物(カルボキシニトロン)を得た(41.7g)。収率は86%であった。
<変性ポリマー(変性ポリマー1)の合成>
120℃のバンバリーミキサーにブタジエンゴム(日本ゼオン社製NIPOL BR1220)を投入して2分間素練りを行った。その後、上述のとおり合成したニトロン化合物をブタジエンゴム100質量部に対して3質量部投入し、170℃で2.5分間混合することで、ブタジエンゴムをニトロン化合物によって変性した。得られた変性ポリマーを変性ポリマー1とする。
得られた変性ポリマー1についてNMR測定を行い、変性率を求めたところ、変性ポリマー1の変性率は0.65mol%であった。変性率は、具体的には以下のとおり求めた。すなわち、変性前後のポリマーについて、CDClを溶媒としたH−NMR測定(CDCl、400MHz、TMS)により、8.08ppm付近(カルボキシ基に隣接する2つのプロトンに帰属する)のピーク面積を測定し、変性率を求めた。なお、変性ポリマーのH−NMR測定は、変性ポリマーをトルエンに溶解して、メタノールに沈殿させる精製を2回繰り返した後に、減圧下で乾燥したサンプルを用いて測定した。
<変性ポリマー(変性ポリマー2)の合成>
ブタジエンゴム(日本ゼオン社製NIPOL BR1220)の代わりにイソプレンゴム(日本ゼオン社製NIPOL IR2200)を使用した以外は変性ポリマー1と同様の手順に従って、イソプレンゴムをニトロン化合物によって変性した。得られた変性ポリマーを変性ポリマー2とする。
得られた変性ポリマー2についてNMR測定を行い、変性率を求めたところ、変性ポリマー2の変性率は0.21mol%であった。変性率の求め方は上述のとおりである。
<重荷重タイヤ用ゴム組成物の調製>
下記表1に示される成分を、下記表1に示される割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記表1に示される成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、80℃のバンバリーミキサーで4分間混合した。次に、ロールを用いて、硫黄および加硫促進剤を混合し、各重荷重タイヤ用ゴム組成物(以下、「重荷重タイヤ用ゴム組成物」を単に「ゴム組成物」とも言う)を得た。
<発熱性の評価>
得られた各ゴム組成物(未加硫)を、金型(15cm×15cm×0.2cm)中、148℃で30分間プレス加硫して、加硫ゴムシートを作製した。
次いで、得られた各加硫ゴムシートについて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)により、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hz、温度60℃の条件で、損失正接(tanδ(60℃))を測定した。結果を表1に示す(発熱性)。結果は、実施例1〜3については比較例1の損失正接を100%とするパーセンテージで表し、実施例4〜6については比較例2の損失正接を100%とするパーセンテージで表した。値が小さいほど、タイヤにしたときに低発熱性に優れる。
<ゴムの流れ性の評価>
得られた各ゴム組成物(未加硫)について、レオメーターにより148℃における最小粘度を測定した。結果を表1に示す(ゴムの流れ性)。結果は、実施例1〜3については比較例1の最小粘度を100%とするパーセンテージで表し、実施例4〜6については比較例2の最小粘度を100%とするパーセンテージで表した。値が小さいほど、加硫時のゴムの流れ性に優れる。
表1中、CPN配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対する、変性ポリマーの合成に使用されたニトロン化合物の質量部を表す。
また、表1中、変性率は、上述した変性ポリマーの変性率を表す。
上記表1に示されている各成分の詳細は以下のとおりである。
・天然ゴム:TSR20
・イソプレンゴム:NIPOL IR2200(日本ゼオン社製)
・ブタジエンゴム:NIPOL BR1220(日本ゼオン社製)
・変性ポリマー1:上述のとおり合成した変性ポリマー1
・変性ポリマー2:上述のとおり合成した変性ポリマー2
・カーボンブラック1:ショウブラックS118(窒素吸着比表面積:140[×10/kg]、キャボットジャパン社製)
・カーボンブラック2:ショウブラックN234(窒素吸着比表面積:123[×10/kg]、キャボットジャパン社製)
・シリカ:ULTRASIL VN3GR(EVONIK UNITED SILICA INDUSTRIAL LTD.社製)
・亜鉛華:亜鉛華3号(正同化学社製)
・ステアリン酸:ステアリン酸YR(日油社製)
・熱可塑性樹脂:石油樹脂変性ロジン(日立化成工業社製ヒタノール1502Z)
・素練り促進剤:ノクタイザーSD(大内新興化学工業社製)
・老化防止剤1:SANTOFLEX 6PPD(Soltia Europe社製)
・老化防止剤2:ノクラック224(大内新興化学工業社製)
・ワックス:サンノック(大内新興化学工業社製)
・シランカップリング剤:Si69(EVONIK DEGUSSA GMBH社製)
・硫黄:金華印微粉硫黄150メッシュ(鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤:ノクセラーNS−P(大内新興化学工業社製)
表1から分かるように、変性ポリマーを含有しない比較例1や2と比較して、変性ポリマーを含有する本願実施例はいずれもタイヤにしたときに低発熱性に優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性が優れていた。
実施例1〜3の対比から、ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量が12質量%以上である実施例2および3は加硫時のゴムの流れ性がより優れていた。
同様に、実施例4〜6の対比から、ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量が12質量%以上である実施例5および6は加硫時のゴムの流れ性がより優れていた。なかでも、ジエン系ゴム中の変性ポリマーの含有量が17質量%以上である実施例6は加硫時のゴムの流れ性がさらに優れていた。
実施例2と3との対比から、さらにシリカを含有する実施例3は低発熱性により優れ、かつ、加硫時のゴムの流れ性がより優れていた。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトクッション
9 インナーライナー
10 タイゴム

Claims (8)

  1. ジエン系ゴムと、カーボンブラックとを含有し、
    前記ジエン系ゴムが、天然ゴムと、共役ジエン重合体をカルボキシ基を有するニトロン化合物によって変性することで得られる変性ポリマーとを含み、前記ジエン系ゴム中の前記天然ゴムの含有量が60質量%以上であり、前記ジエン系ゴム中の前記変性ポリマーの含有量が40質量%以下であり、
    前記カーボンブラックの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜70質量部である、重荷重タイヤ用ゴム組成物。
  2. さらにシリカを含有し、
    前記シリカの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、5〜20質量部であり、
    前記カーボンブラックおよび前記シリカの合計の含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、35〜70質量部である、請求項1に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、60〜150[×10/kg]である、請求項1または2に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
  4. さらに熱可塑性樹脂を含有し、前記熱可塑性樹脂の含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記ニトロン化合物が、N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、N−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、N−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンおよびN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記変性ポリマーの変性率が、0.02〜4.0mol%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。ここで、変性率は、前記共役ジエン重合体が有する共役ジエンに由来する全ての二重結合のうち、前記ニトロン化合物によって変性された割合(mol%)を表す。
  7. タイヤトレッドに用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の重荷重タイヤ用ゴム組成物を用いて製造した空気入りタイヤ。
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