JPWO2015159905A1 - ニトロ化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、WO2013/162072には、2−ブロモメチル−3−メチルニトロベンゼンが、2−メチル−6−ニトロ安息香酸、水素化ホウ素ナトリウムおよびメタンスルホン酸より得られる2−ヒドロキシメチル−3−メチルニトロベンゼンと三臭化ホウ素とを反応させることにより製造できることが記載されている。(参考製造例19および20、第949−951頁)
〔式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1aはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すかまたは炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、R1bおよびR1cは各々独立してフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。〕
で示される化合物を工業的に有利に製造する方法を提供する。
本発明によれば後述の通り、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物とを反応させて式(4)で示される化合物を得る工程、式(4)で示される化合物を酸化する工程、酸化工程での生成物を還元して式(8)で示される化合物を得る工程および式(8)で示される化合物をハロゲン化して式(1)で示される化合物を得る工程を含む製造方法により、工業的に有利に式(1)で示される化合物を製造できる。式(4)で示される化合物の中でも特に式(4’)で示される化合物は、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物および式(3’)で示される2級アミンとを反応させることにより製造することもできる。
本発明は以下の通りである。
〔1〕式(2)
〔式中、R1aはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すかまたは炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、R1bおよびR1cは各々独立してフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。〕
で示される化合物と、式(3)
〔式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すかまたはR2、R3ならびにR2およびR3が結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、ここで該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。R6およびR7は各々独立して炭素数1〜3のアルコキシ基または−NRaRbを表す。RaおよびRbは各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すかまたはRa、RbならびにRaおよびRbが結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。〕
で示される化合物とを反応させて、式(4)
〔式中、R1a、R1b、R1c、R2およびR3は前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;
式(4)で表される化合物を、過酸化物、過マンガン酸塩、硝酸、酸素およびオゾンからなる群より選ばれる酸化剤で酸化する工程;
上記の酸化工程での生成物を還元して、式(8)
〔式中、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;および
式(8)で示される化合物をハロゲン化(塩素化、臭素化またはヨウ素化)して、式(1)
〔式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;を含む、式(1)で示される化合物の製造方法。
〔2〕式(2)
〔式中、R1aはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すかまたは炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、R1bおよびR1cは各々独立してフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。〕
で示される化合物と、式(3)
〔式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すかまたはR2、R3ならびにR2およびR3が結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、ここで該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。R6およびR7は各々独立して炭素数1〜3のアルコキシ基または−NRaRbを表す。RaおよびRbは各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すかまたはRa、RbならびにRaおよびRbが結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。〕
で示される化合物および式(3’)
〔式中、R4およびR5は、R4、R5ならびにR4およびR5が結合する窒素原子が一緒になって環を形成し、ここで該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。〕
で示される2級アミンとを反応させて、式(4’)
〔式中、R1a、R1b、R1c、R4およびR5は前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;
式(4’)で表される化合物を、過酸化物、過マンガン酸塩、硝酸、酸素およびオゾンからなる群より選ばれる酸化剤で酸化する工程;
上記の酸化工程での生成物を還元して、式(8)
〔式中、記号は前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;および
式(8)で示される化合物をハロゲン化(塩素化、臭素化またはヨウ素化)して、式(1)
〔式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;を含む、式(1)で示される化合物の製造方法。
〔3〕式(2)で示される化合物と、式(3)で示される化合物および式(3’)で示される2級アミンとを反応させて式(4’)で示される化合物を得る工程において、ヨウ化銅の存在下で反応させる〔2〕に記載の方法。
〔4〕式(4)または式(4’)で示される化合物を酸化剤で酸化する工程において、酸化剤が過酸化物、過マンガン酸塩または硝酸である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕式(4)または式(4’)で示される化合物の酸化反応による生成物を還元して式(8)で示される化合物を得る工程において、水素化ホウ素化合物で還元する〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕式(8)で示される化合物をハロゲン化して式(1)で示される化合物を得る工程において、リンのハロゲン化物またはリンのオキシハロゲン化物でハロゲン化する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕R1aがメチル基、R1bおよびR1cが水素原子である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法。
R1a、R1bおよびR1cにおけるフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基およびヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基ならびにトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基およびペルフルオロヘキシル基等の1以上の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基を意味する。好ましくは、炭素数1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基およびジフルオロメチル基である。
R1a、R1bおよびR1cにおける炭素数3〜6のシクロアルキル基とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基である。好ましくは炭素数3〜4のシクロアルキル基である。
炭素数1〜3のアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基であり、R2、R3、RaおよびRbにおける炭素数1〜3のアルキル基としてはメチル基およびエチル基が好ましい。
炭素数1〜3のアルコキシ基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基またはイソプロポキシ基であり、R6およびR7における炭素数1〜3のアルコキシ基としてはメトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
R1aは、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
R1bおよびR1cは、水素原子が好ましい。
R2、R3ならびにR2およびR3が結合する窒素原子が一緒になって環を形成する場合、N、R2およびR3が窒素原子を含有する5〜7員環を形成してもよく、該5〜7員環は、環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。このような環構造を有する−NR2R3としては例えばピロリジノ基、ピペリジノ基およびモルホリノ基が挙げられる。
好ましい−NR2R3は、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基およびピロリジノ基である。
−NRaRbとしては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基およびピロリジノ基が挙げられる。
R6としては、炭素数1〜3のアルコキシ基および−NRaRbが好ましく、メトキシ基およびジメチルアミノ基がより好ましい。
R7としては、炭素数1〜3のアルコキシ基および−NRaRbが好ましく、メトキシ基およびジメチルアミノ基がより好ましい。
R4、R5ならびにR4およびR5が結合する窒素原子は一緒になって環を形成し、N、R4およびR5が窒素原子を含有する5〜7員環を形成してもよく、該5〜7員環は、環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。このような環構造を有する−NR4R5としては例えばピロリジノ基、ピペリジノ基およびモルホリノ基が挙げられる。
−NR4R5としては、ピロリジノ基が好ましい。
先ず、式(4)で示される化合物の製造方法を説明する。
式(4)で示される化合物は、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物とを反応させることにより製造される。
式(2)で示される化合物としては、2,3−ジメチルニトロベンゼン、2−メチル−3−エチルニトロベンゼン、2−メチル−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−メチル−3−トリフルオロメチルニトロベンゼンおよび2−メチル−3−ジフルオロメチルニトロベンゼン等が挙げられ、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により調製したものを用いてもよい。
式(3)で示される化合物としては、N,N−ジメチルホルミアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホルミアミドジエチルアセタール、1−(ジメトキシメチル)ピペリジン、1−(ジエトキシメチル)ピペリジン、1−(ジメトキシメチル)ピロリジン、1−(ジエトキシメチル)ピロリジン、4−(ジメトキシメチル)モルホリン、4−(ジエトキシメチル)モリホリン、ビス(N,N−ジメチルアミノ)メトキシメタン、ジピペリジノメトキシメタン、ジピロリジノメトキシメタン、ジモルホリノメトキシメタン、トリ(N,N−ジメチルアミノ)メタン、トリピペリジノメタン、トリピロリジノメタンおよびトリモルホリノメタン等が挙げられ、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により調製したものを用いてもよい。好ましい式(3)で示される化合物はN,N−ジメチルホルミアミドジメチルアセタールである。
式(3)で示される化合物の使用量は、式(2)で示される化合物1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルの割合である。
式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物との反応は、通常両者を混合することにより行われ、混合に際しては溶媒を用いることができる。
溶媒としては、例えば、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類およびこれらの混合物が挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドである。
溶媒の使用量は、式(2)で示される化合物1重量部に対して通常0.1〜50重量部の割合である。
式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物とは、一括して混合してもよいし、いずれかの化合物を徐々に加えながら混合してもよい。
混合は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜250℃、好ましくは50〜200℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間、好ましくは1〜24時間の範囲内である。
反応混合物を濃縮することにより、式(4)で示される化合物を単離することができる。単離に際して溶媒を加えて抽出することができ、また、必要に応じて塩基を加えてもよい。
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア等が挙げられる。溶媒としては、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、水等が挙げられる。塩基を水溶液の形態で添加する場合、濃度は通常1〜6規定である。
単離された式(4)で示される化合物は、洗浄、再結晶等で精製することができる。
式(4)で示される化合物の中でも特に式(4’)で示される化合物は、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物および式(3’)で示される2級アミンとを反応させることにより製造することもできる。
式(2)で示される化合物および式(3)で示される化合物の具体例は上述の通りである。
式(3’)で示される2級アミンとしては、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン等が挙げられる。
式(3)で示される化合物の使用量は、式(2)で示される化合物1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルの割合であり、式(3’)で示される2級アミンの使用量は、式(2)で示される化合物1モルに対して、通常0.05〜10モルの割合である。
反応に際し、2級アミンと共にさらにハロゲン化銅を加えてもよい。ハロゲン化銅としては塩化銅、臭化銅およびヨウ化銅等が挙げられ、1価のハロゲン化銅が好ましい。ハロゲン化銅は、通常式(2)で表される化合物1モルに対して、0.001〜5モルの割合で用いられる。
式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物および式(3’)で示される2級アミンとの反応は、通常これらを混合することにより行われ、混合に際しては溶媒を用いることができる。
溶媒の具体例および使用量は、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物との反応と同じである。
混合は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜250℃、好ましくは0〜150℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間、好ましくは1〜24時間の範囲内である。
反応終了後の後処理は、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物との反応と同じである。
式(4)および式(4’)で示される化合物としては、2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−メチルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジエチルアミノ)ビニル}−3−メチルニトロベンゼン、2−(2−ピロリジニルビニル)−3−メチルニトロベンゼン、2−(2−ピペリジニルビニル)−3−メチルニトロベンゼン、2−(2−モルホリニルビニル)−3−メチルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−エチルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジエチルアミノ)ビニル}−3−エチルニトロベンゼン、2−(2−ピロリジニルビニル)−3−エチルニトロベンゼン、2−(2−ピペリジニルビニル)−3−エチルニトロベンゼン、2−(2−モルホリニルビニル)−3−エチルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジエチルアミノ)ビニル}−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−(2−ピロリジニルビニル)−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−(2−ピペリジニルビニル)−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−(2−モルホリニルビニル)−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−トリフルオロメチルニトロベンゼン、2−{2−(N,N−ジエチルアミノ)ビニル}−3−トリフルオロメチルニトロベンゼン、2−(2−ピロリジニルビニル)−3−トリフルオロメチルニトロベンゼン、2−(2−ピペリジニルビニル)−3−トリフルオロメチルニトロベンゼンおよび2−(2−モルホリニルビニル)−3−トリフルオロメチルニトロベンゼン等が挙げられる。
次に、式(4)で示される化合物の酸化反応について説明する。式(4’)で示される化合物の酸化反応も同様に行うことができる。
酸化反応は、式(4)で示される化合物を、過酸化物、過マンガン酸塩、硝酸、酸素およびオゾンからなる群より選ばれる酸化剤で酸化することにより行われる。
過酸化物としては、過酢酸、過プロピオン酸、m−クロロ過安息香酸、ジメチルジオキシラン、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過安息香酸、ジベンゾイルペルオキシド、ペルオキシ一硫酸カリウム(2KHSO5・KHSO4・K2SO4、Oxone(登録商標)、DuPont Specialty Chemistry,USA)、過酸化水素等が挙げられる。
過マンガン酸塩としては、過マンガン酸カリウムおよび過マンガン酸ナトリウム等が挙げられる。
好ましい酸化剤は、過酸化物、過マンガン酸塩および硝酸である。
酸化剤は、通常式(4)で示される化合物1モルに対して、0.1〜50モルの割合で用いられる。
酸化反応に際し、酸、塩基または塩を加えるのが好ましい。
酸化剤が過酸化水素の場合、酸または塩基を加えるのが好ましく、酸の具体例は、酢酸、ギ酸および硝酸であり、塩基の具体例は炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩および水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物である。また、過酸化水素/タングステン酸ナトリウムや過酸化水素/チタン含有触媒を用いることもできる。
酸化剤が過マンガン酸カリウムの場合、塩基を加えるのが好ましく、塩基の具体例は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩および水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物である。
酸化剤が硝酸の場合、塩を加えるのが好ましく、塩の具体例は、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等のアルカリ金属亜硝酸塩である。
これらの酸、塩基または塩は、通常式(4)で示される化合物1モルに対して、0.01〜50モルの割合で用いられる。
酸化反応は、通常溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。
溶媒の使用量は、式(4)で示される化合物1重量部に対して通常0.1〜50重量部の割合である。
酸化反応は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜150℃、好ましくは0〜130℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間、好ましくは1〜24時間の範囲内である。
酸化反応により得られる生成物は、式(6a)
〔式中、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物および/または式(6b)
〔式中、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物である。
反応混合物を濃縮することにより、式(6a)および/または式(6b)で示される化合物を単離することができる。その際、必要に応じて、反応混合物に酸や塩基、塩、溶媒を添加して、単離してもよい。
酸としては、塩化水素、硫酸等が挙げられる。塩としては、硫酸水素ナトリウム、塩化アンモニウム等が挙げられる。塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア等が挙げられる。溶媒としては、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、水等が挙げられる。酸、塩基または塩を水溶液の形態で加える場合、酸や塩基の濃度は通常1〜6規定であり、塩の濃度は通常1〜6モル/Lである。
単離された化合物は、洗浄、カラムクロマトグラフィー等で精製することができる。
式(6a)で示される化合物としては、2−メチル−6−ニトロ安息香酸、2−エチル−6−ニトロ安息香酸、2−シクロプロピル−6−ニトロ安息香酸および2−トリフルオロメチル−6−ニトロ安息香酸等が挙げられる。
式(6b)で示される化合物としては、2−メチル−6−ニトロベンズアルデヒド、2−エチル−6−ニトロベンズアルデヒド、2−シクロプロピル−6−ニトロベンズアルデヒドおよび2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンズアルデヒド等が挙げられる。
式(8)で示される化合物は、上述の酸化反応による生成物、即ち、式(6a)および/または式(6b)で示される化合物を還元することにより製造することができる。
還元反応は、通常溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトニトリル等のニトリル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、水およびこれらの混合物が挙げられる。
還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、ボラン、ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメチルスルフィド錯体等の水素化ホウ素化合物が挙げられる。また、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等の水素化ホウ素塩と、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体等の酸または硫酸ジメチルとを混合することにより発生するボランも使用できる。
還元反応には式(6a)および/または式(6b)で示される化合物1モルに対して、還元剤が通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応温度は通常−20〜100℃の範囲内である。
反応時間は通常0.1〜72時間の範囲内である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(8)で示される化合物を単離することができる。さらに蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の操作で精製してもよい。
式(1)で示される化合物は、式(8)で示される化合物をハロゲン化することにより製造することができる。ここで、ハロゲン化とは、塩素化、臭素化またはヨウ素化を意味する。ハロゲン化は、式(8)で示される化合物とハロゲン化剤(塩素化剤、臭素化剤またはヨウ素化剤)とを反応させることにより行われる。
反応は、通常溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類、水およびこれらの混合物が挙げられる。
ハロゲン化剤としては、例えば、臭素、塩素、塩化スルフリル、塩化水素酸、臭化水素酸、三臭化ホウ素、三臭化リン、塩化トリメチルシリル、臭化トリメチルシリル、塩化チオニル、臭化チオニル、オキシ塩化リン、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル、オキシ臭化リン、五臭化リン、三ヨウ化リン、二塩化オキサリル、二臭化オキサリル、塩化アセチル、四臭化炭素、N−ブロモスクシンイミド、塩化リチウム、ヨウ化ナトリウム、臭化アセチル等が挙げられる。好ましくは、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン等のリンのハロゲン化物およびオキシ塩化リン等のリンのオキシハロゲン化物が挙げられる。
ハロゲン化剤の使用量は、式(8)で示される化合物1モルに対して通常1〜10モルの割合である。
反応を促進するため、使用するハロゲン化剤に応じて添加剤を加えてもよく、具体的には、塩化アセチルに対しては塩化亜鉛、四臭化炭素に対してはトリフェニルホスフィン、N−ブロモスクシンイミドに対してはジメチルスルフィド、ヨウ化ナトリウムに対しては三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、臭化アセチルに対しては三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩化リチウムに対してはトリエチルアミンおよび塩化メタンスルホニル、ヨウ化ナトリウムに対しては塩化アルミニウム、ヨウ化ナトリウムに対しては塩化トリメチルシリル等が挙げられる。その使用量はいずれの添加剤も、通常、式(8)で示される化合物1モルに対して、0.01〜5モルの割合である。
反応温度は通常−20〜150℃の範囲内である。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲内である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(1)で示される化合物を単離することができる。さらに蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の操作で精製してもよい。
式(1)で示される化合物としては、2−クロロメチル−3−メチルニトロベンゼン、2−ブロモメチル−3−メチルニトロベンゼン、2−クロロメチル−3−エチルニトロベンゼン、2−ブロモメチル−3−エチルニトロベンゼン、2−クロロメチル−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−ブロモメチル−3−シクロプロピルニトロベンゼン、2−クロロメチル−3−トリフルオロメチルニトロベンゼンおよび2−ブロモメチル−3−トリフルオロメチルニトロベンゼン等が挙げられる。
(実施例1)
2,3−ジメチルニトロベンゼン30g、N,N−ジメチルホルアミドジメチルアセタール39.5gおよびN,N−ジメチルホルアミド200mLの混合物を175℃で10時間加熱した。反応混合物を濃縮して2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−メチルニトロベンゼン38.0gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):2.37(3H,s),2.79(6H,s),5.01(1H,d,J=14.0Hz),6.29(1H,d,J=14.0Hz),7.01(1H,t,J=7.8Hz),7.27(1H,d,J=7.2Hz),7.37(1H,d,J=8.2Hz)
(実施例2)
2,3−ジメチルニトロベンゼン10g、N,N−ジメチルホルアミドジメチルアセタール15.8g、ピロリジン27.2mLおよびヨウ化銅(I)1.26gの混合物を100℃で10時間加熱した。反応混合物の1H−NMR測定により2−(2−ピロリジニルビニル)−3−メチルニトロベンゼンが収率97%で得られたことを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.89−1.95(4H,m),2.37(3H,s),3.20−3.24(4H,m),4.95(1H,d,J=13.8Hz),6.62(1H,d,J=13.8Hz),6.96(1H,t,J=7.8Hz),7.25(1H,d,J=7.5Hz),7.36(1H,d,J=7.9Hz)
(実施例3)
2,3−ジメチルニトロベンゼン10g、N,N−ジメチルホルアミドジメチルアセタール15.8gおよびピロリジン27.2mLの混合物を100℃で10時間加熱した。反応混合物の1H−NMR測定により2−(2−ピロリジニルビニル)−3−メチルニトロベンゼンが収率40%で得られたことを確認した。
(実施例4)
2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−メチルニトロベンゼン0.4g、過酸化水素水溶液(30%)1.95mL、硝酸(65%)0.97gおよびメタノール10mLの混合物を80℃で5時間撹拌した。反応混合物に亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して2−メチル−6−ニトロ安息香酸0.28gを得た。
(実施例5)
亜硝酸ナトリウム4mgと硝酸(65%)1.6gとの混合物を100℃に加熱した。この混合物中に2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)ビニル}−3−メチルニトロベンゼン0.2gを滴下し同じ温度で3時間攪拌した。室温に冷却した後、反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出して2−メチル−6−ニトロ安息香酸116mgを得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):2.40(3H,s),7.61(1H,td,J=8.0,1.7Hz),7.74(1H,d,J=7.6Hz),7.99(1H,d,J=8.2Hz)
(実施例6)
2−(2−ピロリジニルビニル)−3−メチルニトロベンゼン5g、過マンガン酸カリウム5.10g、炭酸カリウム4.46g、アセトニトリル80mLおよび水80mLの混合物を室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して2−メチル−6−ニトロベンズアルデヒド2.5gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):2.48(3H,s),7.52(1H,t,J=7.7Hz),7.57(1H,d,J=7.0Hz),7.95(1H,d,J=8.0Hz),10.33(1H,s)
(実施例7)
2−メチル−6−ニトロベンズアルデヒド1.0g、テトラヒドロフラン10mlおよびメタノール10mlの混合物に水素化ホウ素ナトリウム0.34gを加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和重層水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して2−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−1−ニトロベンゼン0.96gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.56(3H,s),4.70(2H,s),7.35(1H,t,J=7.9Hz),7.48(1H,d,J=7.6Hz),7.71(1H,d,J=8.2Hz)
(実施例8)
水素化ホウ素ナトリウム22.8gとテトラヒドロフラン240mLとの混合物を室温で10分間攪拌した。ここに2−メチル−6−ニトロ安息香酸75.0gのテトラヒドロフラン120mL溶液をゆっくり滴下し、滴下終了後、さらに室温で30分間攪拌した。反応混合物を氷冷し、メタンスルホン酸26.9mLを2時間かけて加え、室温で2日間攪拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を10%塩酸水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して2−(ヒドロキシメチル)−3−メチルニトロベンゼン58.9gを得た。
(実施例9)
2−メチル−6−ニトロ安息香酸100.0gとテトラヒドロフラン1Lとの混合物を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム42.0gを加え、次いで、硫酸ジメチル139.3gを加え、室温に昇温して18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重層水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して2−(ヒドロキシメチル)−3−メチルニトロベンゼン90.9gを得た。
(実施例10)
2−(ヒドロキシメチル)−3−メチルニトロベンゼン58.9gとクロロホルム620mLとの混合物を氷冷し、ここに三臭化リン191.0gを滴下した後、室温で15時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して2−(ブロモメチル)−3−メチルニトロベンゼン76.7gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):7.75(1H,d,J=8.2Hz),7.46(1H,d,J=7.5Hz),7.36(1H,dd,J=8.2,7.5Hz),4.72(2H,s),2.54(3H,s)
Claims (12)
- 式(2)
〔式中、R1aはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すかまたは炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、R1bおよびR1cは各々独立して、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。〕
で示される化合物と、式(3)
〔式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すか、またはR2、R3ならびにR2およびR3が結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、ここで該環は、環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。R6およびR7は各々独立して、炭素数1〜3のアルコキシ基または−NRaRbを表す。RaおよびRbは各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すか、またはRa、RbならびにRaおよびRbが結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。〕
で示される化合物とを反応させて、式(4)
〔式中、R1a、R1b、R1c、R2およびR3は前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;
式(4)で示される化合物を、過酸化物、過マンガン酸塩、硝酸、酸素およびオゾンからなる群より選ばれる酸化剤で酸化する工程;
上記の酸化工程での生成物を還元して、式(8)
〔式中、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;および
式(8)で示される化合物をハロゲン化して、式(1)
〔式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;
を含む、式(1)で示される化合物の製造方法。 - 式(2)
〔式中、R1aはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すかまたは炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、R1bおよびR1cは各々独立してフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。〕
で示される化合物と、式(3)
〔式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すかまたはR2、R3ならびにR2およびR3が結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、ここで該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。R6およびR7は各々独立して炭素数1〜3のアルコキシ基または−NRaRbを表す。RaおよびRbは各々独立して炭素数1〜3のアルキル基を表すかまたはRa、RbならびにRaおよびRbが結合する窒素原子が一緒になって環を形成してもよく、該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。〕
で示される化合物および式(3’)
〔式中、R4およびR5は、R4、R5ならびにR4およびR5が結合する窒素原子が一緒になって環を形成し、ここで該環は環構成原子として酸素原子を含んでいてもよい。〕
で示される2級アミンとを反応させて、式(4’)
〔式中、R1a、R1b、R1c、R4およびR5は前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;
式(4’)で表される化合物を、過酸化物、過マンガン酸塩、硝酸、酸素およびオゾンからなる群より選ばれる酸化剤で酸化する工程;
上記の酸化工程での生成物を還元して、式(8)
〔式中、記号は前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;および
式(8)で示される化合物をハロゲン化(塩素化、臭素化またはヨウ素化)して、式(1)
〔式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1a、R1bおよびR1cは前記と同じ意味を有する。〕
で示される化合物を得る工程;を含む、式(1)で示される化合物の製造方法。 - 式(2)で示される化合物と、式(3)で示される化合物および式(3’)で示される2級アミンとを反応させて式(4’)で示される化合物を得る工程において、ヨウ化銅の存在下で反応させる請求項2に記載の方法。
- 2級アミンがピロリジンである請求項2に記載の方法。
- 式(4)で示される化合物を酸化剤で酸化する工程において、酸化剤が過酸化物、過マンガン酸塩または硝酸である請求項1に記載の方法。
- 式(4’)で示される化合物を酸化剤で酸化する工程において、酸化剤が過酸化物、過マンガン酸塩または硝酸である請求項2に記載の方法。
- 式(4)で示される化合物の酸化反応による生成物を還元して式(8)で示される化合物を得る工程において、水素化ホウ素化合物で還元する請求項5に記載の方法。
- 式(4’)で示される化合物の酸化反応による生成物を還元して式(8)で示される化合物を得る工程において、水素化ホウ素化合物で還元する請求項6に記載の方法。
- 式(8)で示される化合物をハロゲン化して式(1)で示される化合物を得る工程において、リンのハロゲン化物またはリンのオキシハロゲン化物でハロゲン化する請求項1に記載の方法。
- 式(8)で示される化合物をハロゲン化して式(1)で示される化合物を得る工程において、リンのハロゲン化物またはリンのオキシハロゲン化物でハロゲン化する請求項2に記載の方法。
- R1aがメチル基、R1bおよびR1cが水素原子である請求項1に記載の方法。
- R1aがメチル基、R1bおよびR1cが水素原子である請求項2に記載の方法。
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