JPWO2015111610A1 - 吸湿性ポリマー粒子、ならびに、該粒子を有するシート、素子および全熱交換器 - Google Patents

吸湿性ポリマー粒子、ならびに、該粒子を有するシート、素子および全熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の有機高分子系吸湿剤を含む塗膜において、膨潤収縮による割れのない塗膜を作製しようとすると、有機高分子系吸湿剤の含有率は低くなり、結果として得られる吸湿性塗膜の吸湿性能は低くなってしまうといった問題があった。本発明は、かかる従来技術の現状に鑑みて創案されたものであり、その目的は自身で造膜性を有する有機高分子系吸湿剤、ならびに該吸湿剤を有するシートおよび素子、さらにはかかる素子を用いた全熱交換器を提供することにある。【解決手段】カルボキシル基を有する吸湿性ポリマー粒子において、粒子の中心部と表層部とで異なる架橋密度を持った構造とすることで、造膜性に優れる吸湿性ポリマー粒子が得られること、さらには、かかる吸湿性ポリマー粒子を用いることで、高含有率であってもひび割れの生じない吸湿性塗膜を得られることを見出した。【選択図】図1

Description

本発明は、造膜性に優れた吸湿性ポリマー粒子、ならびに、該粒子を有するシート、素子および全熱交換器に関する。
従来、吸湿性物質として塩化カルシウム、塩化リチウム、五酸化リンなどの無機塩や、シリカゲル、ゼオライト、活性アルミナ、活性炭等の無機系吸湿剤が知られている。また、有機高分子系吸湿剤も知られており、この吸湿剤は構造内に含まれる塩型カルボキシル基によって水を吸着する。また、内部架橋構造によって吸放湿による膨潤、収縮する柔軟な構造を持っているため、潮解することなく多量の水を吸着することが出来る。
これら吸湿剤は空気の乾燥剤として、単独で使用されるほか、基材に担持され加工品として使用されることもある。紙などの基材シートに吸湿剤を担持した加工品の例として全熱交換素子が挙げられる。全熱交換素子は全熱交換器の主要な部材であり、換気の際に発生する空調負荷の低減のために、外から室内へ取り込む空気と室内から外へ排出する空気間で顕熱と潜熱を交換するものである。
かかる全熱交換素子の形状にはロータ形とブロック形がある。ブロック形の全熱交換素子は給気と排気の各流路を仕切り板で隔てた構造となっていることから、排気される汚れた空気と給気される新鮮な空気とが交わりにくいという特徴を有している。ここで、各流路を隔てる仕切り板に使用されるシートには、顕熱の交換効率の向上のための伝熱性と潜熱交換のための透湿性、さらにはシートを介して給気と排気が交わらないような空気遮断性が求められる。
前述したブロック形全熱交換素子の潜熱交換効率向上のために、吸湿剤を含有するシートが提案されている。特許文献1では、吸湿剤としてアルカリ金属塩が添加されており、また、特許文献2では塩化カルシウムの使用が記載されている。特許文献3では、アルカリ金属や塩化カルシウムなど潮解性をもつ無機塩の代わりにシリカゲルと水酸化アルミニウムを配合した吸湿剤が用いられている。アルカリ金属塩や塩化カルシウムのような無機塩の吸湿剤は吸湿量が多い特徴を持っているが、吸湿によって潮解が起こるため、水分の多いところでは吸湿剤が溶出し、また、素子の形状を維持するのが難しくなる。さらに、加工時にシートがブロッキングを起こすといった問題も発生する。一方、シリカゲル、ゼオライトのなどの多孔質構造を持った吸湿剤は、孔内への悪臭成分の蓄積や、水の吸放湿を繰り返すことでの多孔質構造の破壊による吸湿性能の低下といった問題がある。
特許文献4に記されている有機高分子系吸湿剤は、無機系吸湿剤のような問題を有さず、高い吸湿性能を示すため、吸湿性シートに有効な材料であると考えられる。しかしながら、かかる有機高分子系吸湿剤は造膜性が低く、一方で膨潤収縮する特性を持っているため、該吸湿剤で構成された吸湿性塗膜は割れを生じやすく、全熱交換素子に求められる空気遮断性を達成する上で問題となる。割れを防ぐために該吸湿剤の膨潤収縮による体積変化を吸収できるバインダーを用いることが考えられるが、有機高分子系吸湿剤の含有率が低くなるうえ、バインダーによって吸湿剤が被覆されるため、潜熱交換効率が低下するという新たな問題が発生する。
特開2003−148892号公報 特開2007−119969号公報 特開平10−212691号公報 特開平8−225610号公報
上記のように、有機高分子系吸湿剤を含む塗膜において、高い含有率で有機高分子系吸湿剤塗膜を作製することは困難であり、膨潤収縮による割れのない塗膜を作製しようとすると、有機高分子系吸湿剤の含有率は低くなり、結果として得られる吸湿性塗膜の吸湿性能が低くなってしまうといった問題があった。本発明は、かかる従来技術の現状に鑑みて創案されたものであり、その目的は自身で造膜性を有する有機高分子系吸湿剤、ならびに該吸湿剤を有するシートおよび素子、さらにはかかる素子を用いた全熱交換器を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、カルボキシル基を有する吸湿性ポリマー粒子において、粒子の中心部と表層部とで異なる架橋密度を持った構造とすることで、造膜性に優れる吸湿性ポリマー粒子が得られること、さらには、かかる吸湿性ポリマー粒子を用いることで、高含有率であってもひび割れの生じない吸湿性塗膜を得られることを見出して、本発明に到達した。
即ち、本発明は以下の手段により達成される。
[1] カルボキシル基と架橋構造を持ち、該カルボキシル基を全てH型にした際のカルボキシル基量が3〜10mmol/gであり、かつ、造膜性を有するポリマー粒子であって、該粒子を10重量%の含有率となるように水分散させた時の粘度が500mPa・s以下であることを特徴とする吸湿性ポリマー粒子。
[2] 水分散させた時の粒子径が、粒子中のカルボキシル基を全てH型としてから水分散させた時の粒子径の4倍以上であることを特徴とする[1]に記載の吸湿性ポリマー粒子。
[3] 架橋モノマーを含む第1のモノマー群の重合を行い、次いで、架橋モノマーを含まず、かつ加水分解によってカルボキシル基に変換可能な官能基を有するモノマーを含む第2のモノマー群を添加して重合を行うことによって得られた粒子を、加水分解して得られたものであることを特徴とする[1]または[2]に記載の吸湿性ポリマー粒子。
[4] 第1のモノマー群の割合が、全体のモノマー重量に対して、1〜70重量%であることを特徴とする[3]に記載の吸湿性ポリマー粒子。
[5] 第1のモノマー群における架橋モノマーの割合が20重量%以上であることを特徴とする[3]または[4]に記載の吸湿性ポリマー粒子。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の吸湿性ポリマー粒子を40重量%以上含有する吸湿性塗膜を基材シートに担持した吸湿性シート。
[7] 前記吸湿性塗膜の構成成分として、吸湿性ポリマー粒子間を架橋する架橋剤が含有されていることを特徴とする[6]に記載の吸湿性シート。
[8] 前記基材シートが多孔質であり、吸湿性塗膜の吸湿率が20℃、65%RHにおいて20重量%以上で、かつ、吸湿性シートの通気度が2μm/(Pa・s)以下であることを特徴とする[6]または[7]に記載の吸湿性シート。
[9] [6]〜[8]のいずれかに記載の吸湿性シートを構成材料とする吸放湿性素子。
[10] [6]〜[8]のいずれかに記載の吸湿性シートを構成材料とする全熱交換素子。
[11] [10]に記載の全熱交換素子を有する全熱交換器。
本発明の吸湿性ポリマー粒子を使用することで、高い吸湿性能をもった吸湿性塗膜をひび割れを発生させることなく形成することができる。これにより、基材シートに吸湿性塗膜を均一に担持でき、得られる吸湿性シートは、透湿性と空気遮断性を兼ね備えたものとなる。かかる吸湿性シートを加工した吸放湿性素子はデシカント空調や全熱交換器などへ好適に利用できる。
本発明の全熱交換素子の一例を示す図である。
●吸湿性ポリマー粒子について
本発明に採用する吸湿性ポリマー粒子は、カルボキシル基と架橋構造を有するものである。吸湿性ポリマー粒子中に存在するカルボキシル基は、空気中の水分を化学的に吸着する特性を持っている。カルボキシル基は塩型であること(以下、塩型カルボキシル基ともいう)が好ましく、また、対をなすカチオンには特に限定はなく、例えばLi、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Be、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Cu、Zn、Al、Mn、Ag、Fe、Co、Ni等のその他の金属、NH、アミン等の有機の陽イオン等を挙げることか出来る。なかでも吸放湿速度の観点からアルカリ金属やアルカリ土類金属の陽イオンであることが好ましい。
該吸湿性ポリマー粒子に含まれるカルボキシル基量としては、好ましくは3〜10mmol/g、より好ましくは5〜10mmol/gである。カルボキシル基量が3mmol/g未満の場合には十分な吸放湿性能が得られないことがあり、10mmol/gを超える場合には吸湿性ポリマー粒子を用いて形成される塗膜の水に対する膨潤が大きくなり、耐久性が不十分となる。ここで、カルボキシル基量とは、該吸湿性ポリマー粒子の有するカルボキシル基を全てH型としたとき(以下、H型カルボキシル基ともいう)の吸湿性ポリマー粒子重量に対するカルボキシル基のmol量を表すものである。
該吸湿性ポリマー粒子の架橋構造は、主に粒子の中心部に形成されており、分子中に二重結合をもった架橋モノマーを含むモノマー群を重合することなどにより形成される。本発明の吸湿性ポリマー粒子はかかる架橋構造により、加水分解後も溶解することなく粒子状態を保つことができ、耐水性への寄与が期待できる。
本発明における造膜性とは、吸湿性ポリマー粒子を含む塗工液を乾燥した際にフィルム形成が可能であることを言い、このフィルムがひび割れを生じることなく形成できれば造膜性が良いと判断される。
良好な造膜性を得るためには、吸湿性ポリマー粒子が、その粒子表層部において架橋構造をほとんど持たない構造を有していることが望ましい。かかる構造においては、粒子表層部にあるポリマー鎖は、水中などにおいてカルボキシル基が解離した際に、カルボン酸イオンの電気的な反発により大きく広がり粒子径も大きくなる。すなわち、三次元にポリマー鎖を広げることが可能となることで、吸湿性ポリマー粒子間でのポリマー鎖の絡み合いが強固となり、このため良好な造膜性を発現しやすくなると考えられる。具体的には、後述の方法により測定された吸湿性ポリマー粒子の粒子径が、当該粒子の全てのカルボキシル基をH型カルボキシル基とした状態での粒子径に比べて、好ましくは4倍以上、より好ましくは5倍以上であれば、粒子表層部のポリマー鎖が十分に広がっており、良好な造膜性を有すると判断できる。加えて、均一な吸湿性塗膜を得る観点から、本発明の吸湿性ポリマー粒子の粒子径としては、好ましくは5μm未満、より好ましくは2μm未満、さらに好ましくは1μm未満である。
さらに、吸湿性ポリマー粒子は、粒子表層部に架橋構造を持たないことにより、粒子表層部は水を捕集したゲル状態になりにくくなる。故に粒子表層部にも架橋構造を持つ吸湿性ポリマー粒子に比べて、水分散体の粘度は低くなる。粘度が低い方が、後述する塗膜化の際に吸湿性ポリマー粒子間で粒子表層部のポリマー鎖が絡みやすくなり、優れた造膜性を得られやすくなると考えられる。具体的には、吸湿性ポリマー粒子を水に10重量%分散させた時の粘度が500mPa・s以下であることが好ましく、300mPa・s以下であることがより好ましい。
上述してきたような主に粒子中心部に架橋構造を有し、粒子表層部には架橋構造をほとんど有さない構造の吸湿性ポリマー粒子を得る方法としては、次のような方法が例示できる。
(1)架橋モノマーを含む第1のモノマー群の重合を行い、次いで、架橋モノマーを含まず、かつ加水分解によってカルボキシル基に変換可能な官能基を有するモノマーを含む第2のモノマー群を添加して重合を行った後、前記官能基を加水分解によってカルボキシル基に変換する方法。
(2)架橋モノマーを含む第1のモノマー群の全量を仕込み、次いで、架橋モノマーを含まず、かつ加水分解によってカルボキシル基に変換可能な官能基を有するモノマーを含む第2のモノマー群を徐々に添加しながら重合を行った後、前記官能基を加水分解によってカルボキシル基に変換する方法。
(3)加水分解可能な架橋構造を形成する架橋モノマーを含むモノマー群を重合し得られたポリマー粒子の表層部分を加水分解することによってカルボキシル基を形成する方法。
(1)および(2)の方法における架橋モノマーを含む第1のモノマー群の割合は、使用する全体のモノマー量に対し、1〜70重量%であることが好ましく、5〜70重量%であることがより好ましい。第1のモノマー群の割合が低いと、加水分解によって得られるポリマーの親水性が強くなり過ぎ、結果として水溶性ポリマーとなってしまう場合がある。逆に多くなりすぎると、吸湿性ポリマー粒子表層部におけるポリマー鎖の広がりが不十分となり、造膜性を得ることが困難となる場合がある。また、第1のモノマー群における架橋モノマーの割合については、耐水性の観点から20重量%以上であることが好ましい。
(1)および(2)の方法において、加水分解によりカルボキシル基へ変換可能な官能基を有するモノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基を有する単量体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルプロピオン酸等のカルボン酸基を有する単量体の無水物やエステル誘導体、アミド誘導体等を挙げることができる。これらのモノマーの有する官能基は加水分解を受けることによりカルボキシル基に変換される。
(1)および(2)の方法における架橋モノマーについては、分子中に二重結合を2つ以上もったモノマーであれば特に限定はなく、例えばグリシジルメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド等の架橋性ビニル化合物を挙げることができる。なかでも、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼンなど加水分解しない架橋構造を形成する架橋モノマーを好適に使用できる。
(3)の方法において、加水分解可能な架橋構造を形成する架橋モノマーとしては、グリシジルメタクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが挙げられ、これらを用いて重合時に形成された架橋構造は、加水分解を受けることによって破壊され、粒子の表層部分の架橋構造を変えることが可能となる。
また、(1)〜(3)のいずれの方法においても、各モノマー群中に上述したようなモノマー以外のモノマーを含めて重合してもよい。かかるモノマーとしては、上述したようなモノマーと共重合できるものである限り、任意のモノマーを使用することができる。
また、加水分解の方法については、重合によって得られた前駆体粒子を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物やアンモニア等の塩基性水溶液中で加熱処理する方法などを採用することができる。ここで、加水分解により生成されるカルボキシル基は、加水分解に用いる薬剤に対応する陽イオンと塩を形成するので、所望の塩型も考慮して加水分解に用いる薬剤を選定することが望ましい。なお、加水分解後に酸による処理や金属塩水溶液による処理を行うことによって、カルボキシル基の塩型を変えることも可能である。
●吸湿性塗膜について
本発明における吸湿性塗膜とは、塗膜構成成分に本発明の吸湿性ポリマー粒子を含む塗膜である。本発明の吸湿性ポリマー粒子は、水分散液などにして塗布することにより単独でも吸湿性塗膜を形成することが可能であるが、吸湿性ポリマー粒子以外の構成成分として吸湿性ポリマー粒子間を架橋する架橋剤を添加することにより、より優れた耐水性を有する吸湿性塗膜を得ることができる。
かかる架橋剤としては、カルボキシル基と反応することのできる官能基をもった化合物が挙げられ、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有する化合物、エポクロス(日本触媒社製)などのオキサゾリン基を有する化合物、ケミタイト(日本触媒社製)などのアジリジン基を有する化合物、カルボジライト(日清紡ケミカル社製)などのカルボジイミド基を有する化合物などがある。その他にも、金属イオンによる架橋剤などが挙げられる。
架橋剤の添加量は、吸湿性ポリマー粒子100重量部に対し、1〜50重量部であることが好ましく、5〜30重量部であれば特に好ましい。架橋剤の添加量が少ない場合、吸湿性ポリマー粒子間の架橋が十分に行われず耐水性向上の効果が得られない場合がある。一方、添加量が多すぎると吸湿性ポリマー粒子内の吸湿性部位であるカルボキシル基の多くが架橋剤との反応に消費されてしまい十分な吸湿性が得られなくなる場合がある。
また、吸湿性塗膜の硬さや強度などの物性を変えるために必要に応じて樹脂系エマルジョン(ウレタン系、アクリル系、酢酸ビニル系、エチレン系など)や、ポリビニルアルコール、ポリ−1−メチルビニルアルコール、ポリアリルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ(ヒドロキシアルキルアクリレート)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)、水溶性の多糖類などヒドロキシル基をもったポリマーなどを添加してもよい。さらには、目的に応じて抗菌・防カビ剤や難燃剤の添加も行うことも可能である。
●吸湿性シートについて
本発明の吸湿性シートは、上記吸湿性塗膜を基材シートに担持したものである。基材シートとしては有機繊維や無機繊維を含む紙基材や、アルミニウム板、鉄板、ステンレス板、銅板などの金属板などが挙げられる。基材シートに吸湿性塗膜を担持する方法としては、吸湿性ポリマー粒子を含む塗工液を作成し、かかる塗工液を基材シートに含浸させる方法、かかる塗工液をバーコーダー、ブレードなどを使用して基材シートに塗布する方法、あるいは、かかる塗工液を基材シートに噴霧する方法などが挙げられる。吸湿性塗膜の基材シートへの担持量は特に限定されないが、塗膜形成のためには10g/m以上であることが好ましく、30g/m以上であることがより好ましい。
本発明の吸湿性シートは立体的に加工して吸放湿性素子に用いることができる。本発明の吸放湿性素子としては、気体貫通路を有し、シート上の担持された吸湿性ポリマー粒子を効率よく利用するために、通過する空気に接するシートの面積をできるだけ広くできる構造を有するものであることが好ましい。
具体例として、ハニカム構造と呼ばれるものがあり、例えば六角型、OX型、フレックス型、バイセクト型、フェザー型(以下コルゲート型という)等を挙げることができる。中でも、加工が容易で、加工速度が早く、コスト的にも有利なコルゲート型のものが好ましい。また、気体貫通路の大きさや長さ等の特性については、圧力損失(空気抵抗)などの求められる性能に応じて適宜選定することができる。吸放湿性素子の外観形状としては、用途に合わせて自由に設定できる。用途としてはデシカント空調機、全熱交換器などが挙げられる。
基材シートが紙基材のような多孔質である場合、本発明の吸湿性シートは全熱交換素子の構成材料として好適に使用できる。本発明の全熱交換素子は、前述した吸湿性シートを仕切り板として隔たれた2種類の流路を有し、状態の異なる2種類の空気が交わることなくそれぞれ通過できる構造をもつものであればよく、形状は特に限定されない。
例えば、図1のような平板状の吸湿性シートと波状のシートからなるコルゲート紙を直交するように交互に積層させた構造を有する全熱交換素子が挙げられる。この構造によって、独立した2種類の流路が確保され、各流路を通過する空気は交わることなく、仕切られた吸湿性シートを介して温度と湿度を交換することが可能となる。
全熱交換素子の潜熱交換効率を高くするには、吸湿性シートの透湿性を高くする必要がある。このためには、吸湿性シートに担持された吸湿性塗膜の吸湿率が20℃、65%RHにおいて好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上であることが望ましい。かかる吸湿率を有することで、一方の流路を流れる空気の湿分を他方の流路を流れる空気に移動させることが容易となり、優れた透湿性を発現することが可能である。ここで、かかる吸湿率を得るためには、吸湿性塗膜における吸湿性ポリマー粒子の含有率を40重量%以上とすることが好ましく、50重量%以上とすることがより好ましい。なお、吸湿性塗膜の吸湿率の上限については特に限定はないが、20℃、65%RHの雰囲気において60重量%を超えるような場合には、吸湿による変形や耐水性の低下などに注意が必要である。
さらに、本発明の吸湿性ポリマー粒子は造膜性に優れるものであるため、基材シートに形成される吸湿性塗膜にはひび割れなどが発生せず、得られた吸湿性シートの通気度を2μm/(Pa・s)以下、好ましくは1μm/(Pa・s)以下という低いレベルにすることができ、空気遮断性が発現される。
以上のように、本発明の吸湿性シートは優れた透湿性と空気遮断性を両立することが可能であり、隔たれた2流路間で、空気を交わらせることなく、顕熱交換と潜熱交換のみ行う全熱交換器用の材料として有効である。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部及び百分率は、断りのない限り重量基準で示す。まず、各特性の評価方法および評価結果の表記方法について説明する。
[平均粒子径]
大塚電子製粒径測定システム「ELSZ−2」を使用して水を分散媒として測定した結果を散乱光強度分布で表し、そのメディアン径をもって平均粒子径とする。
[粘度]
試料粒子を10重量%含有する水分散体を作成し、かかる水分散体の粘度を、BROOKFIELD製のB型粘度計DV−II+を用い、液温30℃、60RPMの条件で測定する。
[カルボキシル基量]
十分乾燥した試料1gを精秤し(X[g])、これに200mlの水を加えた後、50℃に加温しながら1N塩酸水溶液を添加してpH2とすることで、試料に含まれるカルボキシル基を全てH型カルボキシル基とし、次いで0.1NNaOH水溶液で常法に従って滴定曲線を求めた。該滴定曲線からH型カルボキシル基に消費されたNaOH水溶液消費量(Y[ml])を求め、次式によって試料中に含まれるカルボキシル基量を算出する。
カルボキシル基量[mmol/g]=0.1Y/X
[吸湿性塗膜の吸湿率]
試料粒子を含む塗工液を120℃で1時間乾燥させ重量を測定する(Wds[g])。次に塗工液を乾燥させて得た試料を温度20℃で相対湿度65%RHに調整された恒温恒湿器に16時間放置し、吸湿した試料の重量を測定する(Wws[g])。以上の結果をもとに、吸湿率を次式により算出する。
吸湿性塗膜の吸湿率(重量%)=(Wws−Wds)/Wds×100
[造膜性]
試料粒子の10%水分散体3gをアルミ板に滴下し、乾燥させて得られた塗膜状態を目視で確認し、その状態を3段階で評価する。
○:ひび割れを生じることなく一体となった塗膜
△:ひび割れが存在するが、一体となった塗膜
×:塗膜割れにより、一体となった塗膜状態を保てない
[透湿度]
各シートの透湿度はJIS Z 0208において、20℃、65%RH条件下で、透湿面積を41.8cmとして測定を実施し、24時間あたりの透湿度(g/(m・24hr))を求める。全熱交換素子の材料とする場合には、かかる透湿度が500g/(m・24hr)以上であることが望ましい。
[通気度]
吸湿性シートにおける通気度は次の通り測定する。Porous Materials, Inc.製「Envelope Surface Area Analyzer」を使用して、吸湿性シートに窒素ガスを流し、吸湿性シート通過前後での圧力差を測定した。このとき、圧力差が1000〜3000Paの範囲におけるシートを通過するガス流量(mL/s)の平均値から通気度(μm/(Pa・s))を求める。この値が低いほどシートの通気性は低く、該シートを用いた全熱交換素子は2流路間での空気の交わりが少なくなると判断できる。
[実施例1]
反応槽に水440重量部とエレミノールMON−7(三洋化成工業社製)4重量部、更にメタクリル酸メチル3重量部、ジビニルベンゼン15重量部からなるモノマー群1を入れ、60℃に昇温した。次に、同反応槽にアクリル酸メチル196重量部、メタクリル酸2重量部からなるモノマー群2と1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液70重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液70重量部を2時間かけて添加し、重合を行い、吸湿性ポリマー粒子Aの前駆体エマルジョンを得た。得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化カリウム38重量部、水782重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を実施して吸湿性ポリマー粒子Aの水分散体を得た。吸湿性ポリマー粒子Aの評価結果を表1に示す。得られた吸湿性ポリマー粒子Aの平均粒子径は930nmであり、カルボキシル基を全てH型にしたものでは120nmとなり、粒子膨潤倍率は7.8と大きい値となった。一方で、10重量%水分散体での粘度は200mPa・sと低いものとなり、造膜性も良好であった。
[実施例2]
実施例1で得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化ナトリウム27重量部、水720重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を実施して吸湿性ポリマー粒子Bの水分散体を得た。表1に示すように、得られた吸湿性ポリマー粒子Bの造膜性は良好であった。
[実施例3]
反応槽に水435重量部とエレミノールMON−7(三洋化成工業社製)9重量部を加え、60℃に昇温した。次に、メタクリル酸メチル6重量部、ジビニルベンゼン30重量部、アクリル酸メチル102重量部からなるモノマー群1と、1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液45重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液45重量部を1.5時間かけて添加しながら重合を行った。前記添加終了後、同反応槽にさらにアクリル酸メチル76重量部、メタクリル酸2重量部からなるモノマー群2と、1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液25重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液25重量部を1時間かけて添加しながら重合を行い、平均粒子径160nmの吸湿性ポリマー粒子Cの前駆体エマルジョンを得た。得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化カリウム38重量部、水782重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を実施して吸湿性ポリマー粒子Cの水分散体を得た。表1に示すように、得られた吸湿性ポリマー粒子Cの粒子増大倍率は、モノマー群1の割合が少ない実施例1、2よりも小さいものとなったが、造膜性は良好であった。
[比較例1]
実施例1と同様のモノマー組成で、全モノマーを一段階で重合した。重合槽に水440重量部とエレミノールMON−7(三洋化成工業社製)4重量部をいれ、60℃に昇温した。次に、メタクリル酸メチル3重量部、ジビニルベンゼン15重量部、アクリル酸メチル196重量部、メタクリル酸2重量部からなるモノマー群と1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液70重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液70重量部を2時間かけて添加し、重合を行い、加水分解前の前駆体エマルジョンを得た。得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化カリウム38重量部、水782重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を実施したところ、粒子状態を保つことが出来ず、水溶性ポリマーとなった。このため、一部の評価を行わなかった。
[比較例2]
反応槽に水435重量部とエレミノールMON−7(三洋化成工業社製)9重量部を加え、60℃に昇温した。次に、メタクリル酸メチル6重量部、ジビニルベンゼン33重量部、アクリル酸メチル115重量部からなるモノマー群1と、1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液50重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液50重量部を1.5時間かけて添加しながら重合を行った。前記添加終了後、同反応槽にさらにアクリル酸メチル60重量部、メタクリル酸2重量部からなるモノマー群2と、1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液20重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液20重量部を1時間かけて添加しながら重合を行い、吸湿性ポリマー粒子Dの前駆体エマルジョンを得た。得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化カリウム38重量部、水782重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を実施して吸湿性ポリマー粒子Dの水分散体を得た。表1に示すように、得られた吸湿性ポリマー粒子Dは実施例3の吸湿性ポリマー粒子Cよりもややモノマー群1の割合が高く、粒子増大倍率は吸湿性ポリマー粒子Cよりも小さい値であったが、10重量%水分散体の粘度は20倍以上高い値となった。吸湿性ポリマー粒子Dは粒子表層部に水を捕集したゲル状態になっていることが示唆され、造膜性も得ることが出来なかった。
[比較例3]
反応槽に水435重量部とエレミノールMON−7(三洋化成工業社製)9重量部を入れ、60℃に昇温した。次に、メタクリル酸メチル4重量部、ジビニルベンゼン25重量部、アクリル酸メチル185重量部、メタクリル酸2重量部からなるモノマー群1と1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液70重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液70重量部を2時間かけて添加し、重合を行い、吸湿性ポリマー粒子Eの前駆体エマルジョンを得た。得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化カリウム57重量部、水1810重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を実施して吸湿性ポリマー粒子Eの水分散体を得た。表1に示すように、吸湿性ポリマー粒子Eの粒子増大倍率は実施例3の吸湿性ポリマー粒子Cに類似した4.9であったが、10重量%水分散体での粘度は10,000mPa・s以上と非常に高いものとなり、造膜性も得られなかった。
[比較例4]
反応槽に水436重量部とエレミノールMON−7(三洋化成工業社製)8重量部を入れ、60℃に昇温した。次に、メタクリル酸メチル7重量部、ジビニルベンゼン43重量部、アクリル酸メチル166重量部からなるモノマー群1と1.3重量%ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液70重量部及び、1.5重量%過硫酸アンモニウム水溶液70重量部を2時間かけて添加し、重合を行い、吸湿性ポリマー粒子Fの前駆体エマルジョンを得た。得られた前駆体エマルジョンの固形分100重量部に対し、水酸化カリウム50重量部、水850重量部を加え、90℃で16時間加熱し、加水分解反応を行った後、イオン交換樹脂を用いて残存する水酸化カリウムを除き、吸湿性ポリマー粒子Fの水分散体を得た。表1に示すように、吸湿性ポリマー粒子Fの粒子増大倍率は低く、10重量%水分散体の粘度も20mPa・sと低いものであり、吸湿性ポリマー粒子Fには全体的に十分な架橋構造が構築されていると推測されるが、該吸湿性ポリマー粒子の造膜性は得られなかった。
Figure 2015111610
[実施例4]
実施例1で得られた吸湿性ポリマー粒子Aの15重量%水分散体を、目付25g/m、通気度5720μm/(Pa・s)のガラス繊維を主成分とする多孔質シートに含浸塗工を行い、吸湿性塗膜の担持量が60g/mの吸湿性シートを得た。得られた吸湿性シートは表2に示すように、通気性は低い値であるにも関わらず、高い透湿性を発現した。
[実施例5]
実施例1で得られた吸湿性ポリマー粒子Aの15重量%水分散体1000重量部にエチレングリコールジグリシジルエーテル7.5重量部を混合し、塗工液を調合した。得られた塗工液を使用すること以外は実施例4と同様にして吸湿性塗膜の担持量が60g/mの吸湿性シートを作製した。得られた吸湿性シートは表2に示すように、通気性及び透湿性は実施例4の吸湿性シートと同程度であった。また、実施例4の吸湿性シートとは異なり、高湿度条件下においても吸湿性塗膜のべたつきは感じられず、架橋剤を添加することによる耐水性の向上が確認された。
[実施例6]
実施例1で得られた吸湿性ポリマー粒子Aの15重量%水分散体1000重量部にウレタン樹脂の45重量%水分散体であるスーパーフレックス500M(第一工業製薬社製)を317重量部、エチレングリコールジグリシジルエーテル7.5重量部を混合し、塗工液を調合した。得られた塗工液を用いること以外は、実施例4と同様の処方で吸湿性塗膜の担持量が60g/mの吸湿性シートを作製した。得られた吸湿性シートは表2に示すように、吸湿性塗膜の吸湿率が、ウレタン樹脂の添加に応じて低下するものの20重量%以上を有しており、透湿性は維持された。
[比較例5]
吸湿性ポリマー粒子を用いず、実施例6で使用したウレタン樹脂と実施例4と同じ多孔質シートを使用して、塗膜の担持量が60g/mのシートを作製した。表2に示すように、吸湿性ポリマー粒子を含有しないシートでは透湿性は低いものとなり、吸湿性ポリマー粒子の存在が透湿性発現に寄与していることが確認された。
[比較例6]
実施例1で得られた吸湿性ポリマー粒子Aの15重量%水分散体200重量部にウレタン樹脂の45重量%水分散体であるスーパーフレックス500M(第一工業製薬社製)を222重量部、エチレングリコールジグリシジルエーテル1.5重量部を混合し、塗工液を調合した。得られた塗工液を用いること以外は、実施例4と同様の処方で吸湿性塗膜の担持量が60g/mの吸湿性シートを作製した。表2に示すように、吸湿性ポリマー粒子の含有率の低いことから吸湿性塗膜の吸湿率は低いものとなり、また、実施例4〜6の吸湿性シートと比較して透湿性も大幅に低下することが確認された。
[比較例7]
比較例4で得られた吸湿性ポリマー粒子Fの15重量%水分散体1000重量部にウレタン樹脂の45重量%水分散体であるスーパーフレックス500M(第一工業製薬社製)を317重量部、エチレングリコールジグリシジルエーテル7.5重量部を混合し、塗工液を調合した。得られた塗工液を用いること以外は、実施例4と同様の処方で吸湿性塗膜の担持量が60g/mの吸湿性シートを作製した。得られた吸湿性シートは表2に示すように、吸湿性塗膜の吸湿率は実施例6の吸湿性シートと同程度であるにも関わらず、透湿性は大幅に低下した。これは、本発明の造膜性を有する吸湿性ポリマー粒子では、粒子表層部において、吸湿部位であるカルボキシル基を持ったポリマー鎖が広がっていることで、吸湿性塗膜中の吸湿性ポリマー粒子の含有率が50%程度のレベルでも形成する塗膜全体に親水性のネットワークが構築されて透湿性を維持できるのに対し、吸湿性ポリマー粒子Fでは、粒子全体に架橋構造を有しており、カルボキシル基を持ったポリマー鎖を塗膜中に張り巡らせることができず、塗膜の限られた部分でしか透湿できないためであると考えられる。また、吸湿性ポリマー粒子Fでは架橋構造が強固であるため、ウレタン樹脂との界面での親和性が低くなって、通気性も高い値を示したものと考えられる。
Figure 2015111610
1:平板状の吸湿性シート
2:波状のシート
3:一方の流路を流れる空気の流れ
4:他方の流路を流れる空気の流れ

Claims (11)

  1. カルボキシル基と架橋構造を持ち、該カルボキシル基を全てH型にした際のカルボキシル基量が3〜10mmol/gであり、かつ、造膜性を有するポリマー粒子であって、該粒子を10重量%の含有率となるように水分散させた時の粘度が500mPa・s以下であることを特徴とする吸湿性ポリマー粒子。
  2. 水分散させた時の粒子径が、粒子中のカルボキシル基を全てH型としてから水分散させた時の粒子径の4倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の吸湿性ポリマー粒子。
  3. 架橋モノマーを含む第1のモノマー群の重合を行い、次いで、架橋モノマーを含まず、かつ加水分解によってカルボキシル基に変換可能な官能基を有するモノマーを含む第2のモノマー群を添加して重合を行うことによって得られた粒子を、加水分解して得られたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の吸湿性ポリマー粒子。
  4. 第1のモノマー群の割合が、全体のモノマー重量に対して、1〜70重量%であることを特徴とする請求項3に記載の吸湿性ポリマー粒子。
  5. 第1のモノマー群における架橋モノマーの割合が20重量%以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の吸湿性ポリマー粒子。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の吸湿性ポリマー粒子を40重量%以上含有する吸湿性塗膜を基材シートに担持した吸湿性シート。
  7. 前記吸湿性塗膜の構成成分として、吸湿性ポリマー粒子間を架橋する架橋剤が含有されていることを特徴とする請求項6に記載の吸湿性シート。
  8. 前記基材シートが多孔質であり、吸湿性塗膜の吸湿率が20℃、65%RHにおいて20重量%以上で、かつ、吸湿性シートの通気度が2μm/(Pa・s)以下であることを特徴とする請求項6または7に記載の吸湿性シート。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載の吸湿性シートを構成材料とする吸放湿性素子。
  10. 請求項6〜8のいずれかに記載の吸湿性シートを構成材料とする全熱交換素子。
  11. 請求項10に記載の全熱交換素子を有する全熱交換器。
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