JP4840685B2 - 収着式熱交換モジュールおよびその製法 - Google Patents

収着式熱交換モジュールおよびその製法 Download PDF

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Description

本発明は、有機高分子系収着剤を用い水蒸気を吸着・脱着することにより除湿・加湿による湿度コントロールを行うとともに、この吸着・脱着により起こる発熱・冷却といった顕熱の変化を金属を通して利用し、熱交換をおこなう収着式熱交換モジュールに関する。
吸着式冷凍機、吸着式空調機等に於ける従来の吸着式熱交換モジュールは、特許文献1で示されるように、アルミニウム、銅製等の伝熱管の夫々の外周に多数の円形または多角形の金属板を設けてフィンおよびチューブを構成し、夫々のフィン間の間隙にゼオライト、シリカゲル、活性炭等の固体吸着剤を充填する方式がとられている。しかし、このような構成に於いては、固体吸湿剤とフィンとの接触する面積が小さいことから熱の伝導効率が悪い、あるいは吸放湿にともない固体吸湿剤の充填層の充填状態に影響を及ぼすし、固体吸湿剤とフィン、あるいは固体吸湿剤同士との間に空間が発生し、伝熱効率が低下するといった問題が発生する場合が多かった。
このような問題を解決するため、特許文献2では、シリカゲル、ゼオライト等の固体吸湿剤を熱交換面に装着する方法が、また特許文献3では、熱硬化型の粉体接着剤又は熱可塑型の粉体接着剤にて、活性アルミナ、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブ等の吸着剤を金属フィンに接着する方法が提案されている。さらに、特許文献4では、吸着剤と金属面との熱交換効率を向上させるため、ゼオライト、シリカゲルあるいは活性アルミナ等の球状の吸着剤を、熱伝導層部を介して熱交換面に装着する方式が、特許文献5では熱伝導性を向上させるため吸着剤としてのシリカゲルに、グラファイトを添加した吸着剤およびこれを用いた吸着式熱交換器が、また特許文献6では接着剤樹脂に黒鉛および炭化珪素を添加した例が示されている。
上記のとおり、従来の熱交換モジュールとして用いられている吸湿剤としては、シリカゲル、ゼオライト、活性アルミナ、活性炭、モレキュラーシーブ等の無機系のものが使用されている。これらの吸着剤の吸着メカニズムは、それぞれの無機系吸着剤の有する細孔表面への水分子の吸着によるものであり吸湿性能としては高く、また粒子として扱い易いといった特徴がある。
しかし、いずれの吸着剤も無機物質であるため硬く、長期にわたって吸湿・放湿を繰り返した場合、吸湿・放湿に伴うわずかな体積変化がもとで吸着剤の割れが生じる、あるいは破砕、さらには粉末化が起こるといった現象が発生し性能低下を引き起こしてしまうという問題がある。また、これらの無機系の吸着剤は、いずれも水分子との結合が強いため、吸着は強固に起こるものの、脱着の際はその結合を切るために大きなエネルギー、即ち再生のために高い温度が必要となるため省エネルギーの観点からは好ましくない。
また、このような無機物質の場合、多孔質であり、水分に富んだ状態となり易いため、細菌あるいはカビが発育し易く、これらにより健康に害を及ぼすダストや異臭が発生し問題を引き起こす場合もある。
特開平6−2984号公報 特開平5−322364号公報 特開2000−18767号公報 特開平8−271085号公報 特開平10−286460号公報 特開2004−263959号公報
本発明の目的は、上記のような無機系吸着剤にみられる、耐久性の問題、再生温度の問題、細菌あるいはカビの問題等を解決すると共に、熱伝導性に優れる金属表面上に均一にかつより多くの吸湿層を形成させることで、熱交換効率の高い省エネルギータイプの熱交換器モジュールを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の手段により達成される。すなわち、
[1]分子中に親水性の極性基および架橋構造を有する有機高分子よりなる有機高分子系収着剤を必須成分としてなり、かつ20℃、65%RHおよび90%RHにおける飽和吸湿率がそれぞれ20重量%以上および40重量%以上であり、かかる条件での飽和吸湿率の差が20重量%以上である吸湿層が、熱伝導性に優れる金属表面上の片面または両面に付加した基材上および/又は基材内部に形成されてなるものであって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であり、前記基材が紙、不織布、布帛よりなる群の1種以上から選択されるものであることを特徴とする収着式熱交換モジュール。
[2]有機高分子系収着剤が分子中に有する親水性の極性基として、塩型カルボキシル基を1.0〜10.0meq/g含有し、抗菌性および/または抗カビ性を有しており、かつ該有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層の吸水倍率が10倍以下であることを特徴とする[1]記載の収着式熱交換モジュール。
[3]塩型カルボキシル基の塩がカリウム型であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の収着式熱交換モジュール。
[4]有機高分子系収着剤が微粒子状であり、該微粒子の1次粒子の平均粒子径が5μm未満であることを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
[5]吸湿層中の有機高分子系収着剤の割合が70重量%以上であることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
[6]有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層が、多孔質構造を有し、その比表面積が1m /g以上であり、平均細孔直径が0.005〜5.0μmであることを特徴とする[1]から[5]のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
[7]吸湿層が、100℃未満の温度で再生可能であることを特徴とする[1]から[6]のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
[8]熱伝導性に優れる金属が、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、銅合金のいずれかであることを特徴とする[1]から[7]のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
[9]有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層が、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ブロック化ポリイソシアネート化合物、アジリジン化合物、ポリオキサゾリン基含有化合物、チタンキレート化合物、ジルコニア化合物よりなる群のいずれかの架橋剤を用いて架橋せしめたものであることを特徴とする[1]から[8]のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
[10]熱伝導性に優れる金属表面上に付加した基材上および/又は基材内部に、有機高分子系収着剤を含む溶液を、塗布または含浸させ、加熱・乾燥を行ない吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であり、前記基材が紙、不織布、布帛よりなる群の1種以上から選択されるものであることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
[11]熱伝導性に優れる金属表面上に付加した基材上および/又は基材内部に、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液を塗布または含浸させ、次に加熱・乾燥を行なうことにより有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であり、前記基材が紙、不織布、布帛よりなる群の1種以上から選択されるものであることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
[12]有機高分子系収着剤を紙、不織布、布帛よりなる群から選択される1種以上の基材に塗布または含浸させた後、加熱・乾燥を行なって得た吸湿性を有する紙、不織布、布帛を熱伝導性に優れる金属に貼付することで該金属表面上に吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
[13]紙、不織布、布帛よりなる群から選択される1種以上の基材に、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液を塗布または含浸させ、次に加熱・乾燥を行なうことにより基材上および/又は基材内部に有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を形成せしめ、さらに熱伝導性に優れる金属に貼付することで該金属表面上に吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。


本発明の収着式熱交換モジュールは、吸湿層の必須成分として構造の柔軟な特定の有機系高分子を採用しているため、吸湿・放湿による膨潤・収縮が起きてもその体積変化に追従することができ、その変化を吸収するため破砕、粉末化といった問題が起きず、長期に渡って優れた耐久性を発現できる。また、吸湿後、100℃未満の低い温度で再生が可能なため熱交換効率の高い省エネルギータイプの収着式熱交換モジュールとしてさまざまな用途に用いることができる。
本発明の収着式熱交換モジュールは、熱伝導性に優れる金属表面上の片面または両面に付加した基材に、20℃、65%RHおよび90%RHにおける飽和吸湿率がそれぞれ20重量%以上および40重量%以上であり、かかる条件での飽和吸湿率の差が20重量%以上である吸湿層が形成されたものであり、該吸湿層は、その必須成分として、分子中に親水性の極性基および架橋構造を有する有機高分子よりなる有機高分子系収着剤を採用する。ここで金属表面上の片面または両面に付加した基材は吸湿層には含めないものとする。
本発明の採用する有機高分子系収着剤とは、分子中に親水性の極性基を有する有機高分子主鎖を架橋構造により三次元構造化したものであり、収着現象に基づき水蒸気を多量に収着する材料である。収着現象とは、気体と固体との系において、両者の界面で固相中の気体濃度が気相中よりも高くなる現象が吸着と呼ばれ、一方、吸着した気体分子が固体表面層を通り固体内部へ入り込んでいく現象が吸収と呼ばれるが、この吸着と吸収とが同時に起こる現象である。即ち、気体状水分子(水蒸気)が有機高分子系収着剤に作用した場合、該収着剤の有する高い親水性極性基により水は吸着され、さらに収着剤分子に入り込んで吸収されてゆく。この際、本発明の採用する有機高分子系収着剤の有する三次元構造には、適度の柔軟さがあるため、水分子が吸収されるに従い膨らむことができ、多量の水分子を該収着剤の中に取り込むことができ、また水分子が放出されるに従い収縮し元の構造に戻ることができ、優れた耐久性を与えるのである。
分子中に有する親水性の極性基とは、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、硫酸基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アミノ基、およびそれらの塩化合物、あるいはニトロ基、アルデヒド基、アミド基、ニトリル基、メルカプト基、水酸基等をあげることができる。なかでも、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、硫酸基が好ましく、特に塩型のカルボキシル基の場合、吸湿性能が極めて高いため優れた性能の収着式熱交換モジュールを得ることができる。
ここで上記カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、硫酸基等のアニオン性基の塩化合物を構成する塩としては、各アニオン性基と塩構造を形成するものであれば特に限定はなく、例えばLi、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Be、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Cu、Zn、Al、Mn、Ag、Fe、Co、Ni等のその他の金属、NH、アミン等の有機の陽イオン等を挙げることか出来る。なかでも塩型カルボキシル基の場合、吸放湿速度の向上に特に効果のあるKであればより好ましい。また、上記の塩を2種以上同時に用いることもできる。
ここで特に好ましい結果を与える塩型カルボキシル基の場合についてさらに詳しく説明する。塩型カルボキシル基は、吸湿性を発現させるために好適な親水性の高い極性基であり、高い吸湿性能を得ようとする場合、できるだけ多くの塩型カルボキシル基を含有することが好ましい。しかし、吸湿量と同時に、耐久性あるいは吸湿速度の速いものとするためには、本発明の有機高分子系収着剤の有する架橋構造との割合において適当なバランスをとることが必要である。具体的には塩型カルボキシル基量があまり多すぎる場合、即ち10.0meq/gを超える場合、導入できる架橋構造の割合が少なくなりすぎ、いわゆる高吸水性樹脂に近いものとなってしまい、吸湿性能が低くなる、形態安定性が劣ったものとなり十分な耐久性が得られない、粘着性を帯びてくるといった問題が生じる場合がある。以上のような観点からより好ましい結果を与える塩型カルボキシル基量は、9.0meq/g以下である。
一方、塩型カルボキシル基量が少ない場合、吸湿性能は低下してゆき、特に1.0meq/gより低い場合では、得られる吸湿性は前述の無機系収着剤にも劣るため収着式熱交換モジュールとしての利用分野が限られてしまう。塩型カルボキシル基量が3.0meq/g以上の場合、現存する他の吸湿性の素材に比べてその吸湿性能の優位性が顕著となり、より好ましい結果を与える。
塩型カルボキシル基の場合の導入の方法としては、特に限定は無く、例えば、塩型カルボキシル基を有する単量体を単独重合又は共重合可能な他の単量体と共重合することによって重合体を得る方法(第1法)、カルボキシル基を有する重合体を得た後に塩型に変える方法(第2法)、カルボキシル基に誘導することが可能である官能基を有した単量体を重合し、得られた重合体の該官能基を化学変性によりカルボキシル基に変換しさらに塩型に変える方法(第3法)、あるいはグラフト重合により前記3法を実施する方法等が挙げられる。
上記第1法の塩型カルボキシル基を有する単量体を重合する方法としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルプロピオン酸等のカルボキシル基を含有する単量体の対応する塩型単量体を単独で、又はこれらの単量体の2種以上を、あるいは同一種であるがカルボン酸型と対応する塩型との混合物を重合する、さらにはこれらの単量体と共重合可能な他の単量体とを共重合する等の方法が挙げられる。
また、第2法に言うカルボキシル基を有する重合体を得た後に塩型に変える方法とは、例えば、先に述べたようなカルボキシル基を含有する酸型単量体の単独重合体、あるいは該単量体の2種以上からなる共重合体、または、共重合可能な他の単量体との共重合体を重合により得た後、塩型に変える方法である。カルボキシル基を塩型に変換する方法としては特に限定はなく、得られた前記酸型重合体にLi、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属イオン、Be、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属イオン、Cu、Zn、Al、Mn、Ag、Fe、Co、Ni等の他の金属イオン、NH、アミン化合物等の有機の陽イオンを含む溶液を作用させてイオン交換を行う等の方法により変換することができる。
第3法の化学変性法によリカルボキシル基を導入する方法としては、例えば化学変性処理によりカルボキシル基に変性可能な官能基を有する単量体の単独重合体、あるいは2種以上からなる共重合体、または、共重合可能な他の単量体との共重合体を重合し、得られた重合体を加水分解によってカルボキシル基に変性する方法があり、得られた状態が塩型でない場合は、変性されたカルボキシル基に上記の塩型にする方法が適用される。このような方法をとることのできる単量体としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基を有する単量体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルプロピオン酸等のカルボン酸基を有する単量体の無水物やエステル誘導体、アミド誘導体、架橋性を有するエステル誘導体等を上げることができる。
カルボン酸基を有する単量体の無水物としては、無水マレイン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、N−フェニルマレイミド、N−シクロマレイミド等をあげることができる。
カルボン酸基を有する単量体のエステル誘導体としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ラウリル、ペンタデシル、セチル、ステアリル、ベヘニル、2−エチルヘキシル、イソデシル、イソアミル等のアルキルエステル誘導体;メトキシエチレングリコール、エトキシエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、メトキシプロピレングリコール、プロピレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、メトキシポリテトラエチレングリコール、ポリテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールーポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールーポリテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールーポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールーポリテトラエチレングリコール、ブトキシエチル等のアルキルエーテルエステル誘導体;シクロヘキシル、テトラヒドロフルフリル、ベンジル、フェノキシエチル、フェノキシポリエチレングリコール、イソボニル、ネオペンチルグリコールペンゾエート等の環状化合物エステル誘導体;ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシフェノキシプロピル、ヒドロキシプロピルフタロイルエチル、クロローヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキルエステル誘導体;ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、トリメチルアミノエチル等のアミノアルキルエステル誘導体;(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボン酸アルキルエステル誘導体;(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホフフェート等のリン酸基またはリン酸エステル基を含むアルキルエステル誘導体;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジメタクリレート、2−ヒドロキシー3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリル、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の架橋性アルキルエステル類;トリフロロエチル、テトラフロロプロピル、ヘキサフロロブチル、パーフロロオクチルエチル等のフッ化アルキルエステル誘導体をあげることができる。
カルボン酸基を有する単量体のアミド誘導体としては、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、モノエチル(メタ)アクリルアミド、ノルマルーt一ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド化合物等が例示できる。化学変性によりカルボキシル基を導入する他の方法として、アルケン、ハロゲン化アルキル、アルコール、アルデヒド等の酸化等も挙げることができる。
上記第3法における重合体の加水分解反応により塩型カルボキシル基を導入する方法についても特に限定はなく、既知の加水分解条件を利用することができる。例えば、上記単量体を重合し架橋された重合体にアルカリ金属水酸化物例えば、水酸化ナトリウム,水酸化リチウム,水酸化カリウムやアンモニア等の塩基性水溶液を用い塩型カルボキシル基を導入する方法、或いは硝酸、硫酸、塩酸等の鉱酸または、蟻酸、酢酸等の有機酸と反応させ、カルボン酸基とした後、アルカリ金属塩類と混合することにより、イオン交換により塩型カルボキシル基を導入する方法が挙げられる。なかでも吸湿速度に優れるカリウム塩型カルボキシル基が簡単に得られる水酸化カリウムによる加水分解法が好ましい。なお、1.0〜10.0meq/gとなる条件については、反応の温度、濃度、時間等の反応因子と導入される塩型カルボキシル基量の関係を実験で明らかにすることにより、決定することができる。
本発明において、高い吸湿性能を発現させるため,および吸湿時の形状安定性を維持し耐久性を発現させるため、有機高分子系収着剤は架橋構造を有することが必須である。この架橋構造は、本発明の目的とする吸放湿性能および該性能を生かした製品の性能に影響を及ぼさない限りにおいては特に限定はなく、共有結合による架橋、イオン架橋、ポリマー分子間相互作用または結晶構造による架橋等いずれの構造のものでもよい。また、架橋を導入する方法においても特に限定はなく、使用する既述単量体の重合段階において,架橋性単量体を共重合させることによる架橋導入方法、あるいは既述単量体をまず重合し,その後、化学的反応による、あるいは物理的なエネルギーによる架橋構造の導入といった後架橋法等を挙げることができる。中でも特に、単量体の重合段階で架橋性単量体を用いる方法、あるいは重合体を得たあとの化学的な後架橋による方法では、共有結合による強固な架橋を導入することが可能であり、吸湿、放湿に伴う物理的、化学的変性を受け難いという点で好ましい。
単量体の重合段階で架橋性単量体を用いる方法では、特に塩型カルボキシル基を有する有機高分子系収着剤の場合、既述のカルボキシル基を有する、あるいはカルボキシル基に変性できる単量体と共重合することのできる架橋性単量体を用い、共重合を行なうことにより共有結合に基づく架橋構造を有する架橋重合体を得ることができる。しかし、この場合、単量体であるアクリル酸などが示す酸性条件、あるいは重合体でのカルボキシル基への変性を行う際の化学的な影響(例えば加水分解など)を受けない、あるいは受けにくい架橋性単量体である必要がある。
単量体の重合段階で架橋性単量体を用いる方法に使用できる架橋性単量体としては特に限定はなく、例えばグリシジルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド等の架橋性ビニル化合物を挙げることができ、なかでもトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミドによる架橋構造は、それらを含有してなる架橋重合体に施すカルボキシル基を導入するための加水分解等の際にも化学的に安定であるので望ましい。
また、後架橋による方法としても特に限定はなく、例えば、ニトリル基を有するビニルモノマーの含有量が50重量%以上よりなるニトリル系重合体の含有するニトリル基と、ヒドラジン系化合物またはホルムアルデヒドを反応させる後架橋法を挙げることができる。なかでもヒドラジン系化合物により導入された架橋構造は、酸、アルカリに対しても安定で、しかも形成される架橋構造自体が親水性であるので吸湿性の向上に寄与でき、また、重合体に付与した多孔質等の形態を保持することができる強固な架橋を導入できるといった点で極めて優れている。なお、該反応により得られる架橋構造に関しては、その詳細は同定されていないが、トリアゾール環あるいはテトラゾール環構造に基づくものと推定されている。
ここでいうニトリル基を有するビニルモノマーとしては、ニトリル基を有する限りにおいては特に限定はなく、具体的には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−フルオロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等が挙げられる。なかでも、コスト的に有利であり、また、単位重量あたりのニトリル基量が多いアクリロニトリルが最も好ましい。
ヒドラジン系化合物との反応により架橋を導入する方法としては、目的とする架橋構造が得られる限りにおいては特に制限はなく、反応時のアクリロニトリル系重合体とヒドラジン系化合物の濃度、使用する溶媒、反応時間、反応温度など必要に応じて適宜選定することができる。このうち反応温度については、あまり低温である場合は反応速度が遅くなり反応時間が長くなりすぎること、また、あまり高温である場合は原料アクリロニトリル系重合体の可塑化が起り、重合体に付与されていた形態が破壊されるという問題が生じる場合がある。従って、好ましい反応温度としては、50〜150℃、さらに好ましくは80℃〜120℃である。また、ヒドラジン系化合物と反応させるアクリロニトリル系重合体の部分についても特に限定はなく、その用途、該重合体の形態に応じて適宜選択することができる。具体的には、該重合体の表面のみに反応させる、または、全体にわたり芯部まで反応させる、特定の部分を限定して反応させる等適宜選択できる。なお、ここに使用するヒドラジン系化合物としては、水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、硝酸ヒドラジン、臭素酸ヒドラジン、ヒドラジンカーボネイト等のヒドラジンの塩類、およびエチレンジアミン、硫酸グアニジン、塩酸グアニジン、硝酸グアニジン、リン酸グアニジン、メラミン等のヒドラジン誘導体である。
本発明の優れた吸湿性・放湿性を有する収着式熱交換モジュールを得るためには、金属表面に形成される吸湿層の飽和吸湿率は、20℃、65%RH(相対湿度)および90%RHの条件下で、それぞれ20重量%および40重量%以上であり、かかる条件での飽和吸湿率の差が20重量%以上、好ましくは30重量%以上である必要がある。この飽和吸湿率の値がそれぞれの相対湿度で20重量%および40重量%に満たない場合、基本的性能として吸湿性能が低いものとなり、また飽和吸湿率の差が20重量%未満の場合、放湿性能が劣ったものとなり、本発明の目的を達成することができない。なおここで言う飽和吸湿率とは、試料を絶乾後、一定温湿度下に該材料を飽和状態となるまで放置しておき、その前後の重量変化より吸湿量を求め、もとの試料の絶乾重量で除したものである。
本発明に用いられる有機高分子系収着剤は、これらの問題点を解決したものであり、高い吸湿・放湿性能を有しており、かかる有機高分子系収着剤を必須成分とする吸湿層は、高い形態安定性を有していることが特徴である。この形態安定性に関して、その1つの指標として吸水した際の吸水倍率が10倍以下であるものが好ましく、特に5倍以下の場合はさらに好ましい。この吸水倍率とは、絶乾状態の試料を水に浸漬し、飽和状態まで吸水させその前後における重量変化により水の吸水量を求め、試料の乾燥状態の重量で除したものである。この吸水倍率が10倍を超える場合、吸湿に伴う膨潤が大きくなる、あるいは結露等の水が作用した場合大きく膨潤し、金属から剥がれてしまうといった問題が発生するため好ましくない。
本発明に用いられる有機高分子系収着剤の形態としては、特に限定はなく使用される用途に応じたものを適宜選定することができるが、微粒子状のものであるとき特に好ましい結果を得ることができる。微粒子状の有機高分子系収着剤は、微粒子であるためその比表面積が大きく吸湿・放湿の速度を向上することができる。また微粒子の積層した吸湿層においては、粒子積層部位にわずかなすき間が発生するが、吸湿・放湿に伴う収着剤の膨潤・収縮という体積変化をそのすき間で吸収することができるため、耐久性の向上に寄与する。また、このすき間があることにより、水蒸気の移動が起こり易くなり、吸湿・放湿速度を向上することができるとともに、水蒸気を吸湿層の深い部分まで到達させることができ、吸湿層をムダなく使用することができるといったメリットがある。
微粒子状の有機高分子系収着剤の場合の粒子径については、収着式熱交換モジュールとして加工することが可能で、目的とする性能が得られる限りにおいては、特に限定が無い。ただ、吸湿・放湿の速度を高くするため、および吸湿層としての耐久性を高めるといった観点から該微粒子の平均1次粒子径は5μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは比表面積が極めて大きくなり、吸湿・放湿速度が著しく向上する0.2μm以下の場合である。ここで言う平均1次粒子径とは、微粒子が、会合または凝集が起こっていない状態(1次粒子)での粒子径を平均したものを言う。該微粒子が水等の溶媒中に微分散、あるいはエマルジョン状で存在する場合は、水等の溶媒中に完全に分散させその平均粒子径として測定した値を用いる。また、1次粒子が凝集したものである場合、電子顕微鏡等で拡大観察し、塊となっている個々の1次粒子の大きさを測定したものである。
この粒子径が、5μmより大きい場合、(1)比表面積が小さくなり、最も吸湿速度の向上に寄与する表面吸着量が低下する、(2)半径が大きくなるため、粒子の中心部までの水分子の移動時間が長くなる。このため極短時間では、水分子が粒子の中心部まで移動することができず、中心部は吸湿速度には寄与せず、本来持っている吸湿能力が十分発現できない場合がある。
粒子の形状についても特に限定はなく、球状、不定形、平板状、サイコロ状、紡錘型、円柱上等いずれの形のものも使用することができる。また、その形態についても特に限定はなく、表面が平滑なもの、表面に凹凸があるもの、多孔質のもの、1次粒子の凝集体状のもの等を適宜選定して使用することができる。
吸湿層における、有機高分子系収着剤の割合については特に限定はなく、目的とする性能を発現できるよう適宜設定することができるが、性能の高い収着式熱交換モジュールを得るという観点から、吸湿層中の該収着剤微粒子の割合は70重量%以上が好ましい。この割合が70重量%未満であった場合、高い吸湿・放湿能力が得られない、また吸湿・放湿速度が低下するといった問題が発生する場合がある。より好ましくは80重量%以上である
本発明に用いられる、有機高分子系収着剤としては、抗菌性および/または抗カビ性を有するものであることが好ましい。収着剤は、水分を保持するため、細菌あるいはカビが発生する場合がある。特に、既述の通り、従来の収着式熱交換モジュールに用いられている無機系吸着剤の場合、細菌あるいはカビの発生により健康に害を及ぼすダストや異臭が発生するといった問題があるが、本発明の採用する有機高分子系収着剤は、それ自身が抗菌性および抗カビ性を有しておりこのような問題が発生することがないという特徴を有する。
本発明の金属表面上の片面または両面に付加した基材に形成される吸湿層の形態については特に限定はないが、吸湿・放湿速度を向上させるために、多孔質構造とすることが好ましい。この多孔質構造の状態についても特に限定はないが、比表面積が1m/g以上、平均細孔直径が0.005〜5.0μmであるマクロ細孔を有する場合良好な結果を与える場合が多い。ここでの比表面積とは、物理吸着法であるBET法のうち、一点法により測定された値を言う。また、平均細孔直径とは、水銀圧入法により測定された細孔径分布より得られた、単位質量当たりの細孔容積Vと比表面積Sより、式(4V/S)で求められた値である。
比表面積については、大きいほうが吸湿速度は速くなる傾向にあるが、ただやみくもに大きいだけでは吸湿速度に優れるものが得られるとは限らない。即ち、比表面積が大きな場合でも平均細孔直径が非常に小さな場合は、孔自体が水分子の拡散を妨げ、結果として吸湿速度を低下させる場合がある。従って、吸湿速度に関しては上記の比表面積と平均細孔直径のバランスが重要である。このような意味で、上記の比表面積を有し、かつ平均細孔直径が0.005〜5.0μmであるマクロ細孔を有するものが好適である。
平均細孔直径が0.005μmに満たない場合、細孔が小さくなりすぎ水分子の拡散できる空間が減少し吸湿速度が低下してゆく。最終的にはクヌッセン拡散領域となり水分子の拡散速度が著しく低下し、満足な吸湿速度は得られない。一方、5.0μmを超える場合は、高分子自体の気孔が大きくなりすぎ、空間ばかりとなり、吸湿材として割合が小さくなり、単位体積あたりの吸湿量が低下し、実用性が低下するといった問題が発生する。
上記のような多孔質構造の導入方法についても特に限定はなく、多孔質構造を形成する従来の方法を適宜採用することができる。例えば、金属表面上の片面または両面に付加した基材に吸湿層を形成する際、発泡剤を添加し発泡により孔を開ける方法、ゲル化剤を添加し、吸着層形成時ゲル化を伴う方法により多孔質を形成する方法、吸着層形成時、微粒子状有機高分子系収着剤を粗に充填させる方法、微粒子状有機高分子収着剤が凝集した多孔質の塊状粒子を用いて吸着層を形成する方法、多孔質の有機高分子収着剤を先に合成し、これを用いて吸着層を形成する方法等をあげることができる。
吸湿層の表面形状についても特に限定はなく、平滑なもの、凹凸のあるもの、孔の開いたもの等いずれの形状のものもとることができる。ただ、上記の通り、吸湿性能を向上させるため多孔質とした場合、即ち孔の開いた形状のもので良好な結果を得る場合が多い。また、金属表面上の片面または両面に付加した紙、不織布、布帛の1種以上から選択される基材の種類、その組合せ、厚み、目付や、該基材に付与する有機高分子系収着剤の量、あるいは粒子状の有機高分子系収着剤を用いることで、表面に凹凸を導入でき、性能向上に寄与する場合があり好ましい結果を与える。
本発明の採用する有機高分子系収着剤を用いた収着式熱交換モジュールの1つの特徴としては、該有機高分子系収着剤の特徴から吸着した水を100℃未満の温度で脱着・再生することが可能となったという点である。これは、従来の無機系の吸着剤が水分子との結合が非常に強いため、脱着・再生に高温を必要とするのに対し、本熱交換モジュールのほうが少ないエネルギーで同様な操作を行なうことができることから、省エネルギー型の装置、システムとして応用が可能となる。さらに、本収着式熱交換モジュールでは収着時の相対湿度より低い条件であれば、70℃よりも低い温度、40℃あるいは50℃といった極めて低いレベルの再生温度でも十分再生することが可能とすることが出来る。このような特性を生かすことにより、工場の排熱、太陽光熱、ヒートポンプ排熱、燃料電池排熱、給湯排熱等のこれまでは捨てられていた低温の排熱を、再生熱源として利用することができるため、エネルギーの利用の効率を上げることができる。なお、この再生のための温度とは、再生のために作用する空気の温度、または収着式熱交換モジュールの金属の温度のどちらでも構わない。
本発明で使用される金属としては、熱交換の効率を上げるためにも熱伝導性に優れる金属である必要がある。例えば、銀、銅、金、アルミニウム、スチール等であり、熱伝導率としては50(W/m・K)以上の場合、効率の高い熱交換を行なうことができるため好ましい。中でも、価格の点から実用的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金がより好ましい。
該金属の形状については特に限定はなく、使用される用途に応じて適宜選定することができる。例えば、フィン、チューブ、コルゲート、パンチングメタルなどの形状である。特にフィン形状のものが好適に用いられる、その構成も特に限定はないが、フィンのピッチとしては0.5mm〜5mm、フィンの厚さとしては0.03〜0.5mmの範囲である場合良好な結果が得られる場合が多い。また、クロスフィンコイルの場合は、フィンの中心部からフィンの端までの長さが、5〜30mmまでの場合が好ましい。
また、該金属の表面形状についても特に限定はなく、平滑面、凹凸面等さまざまな形状のものから適宜選定することができるが、吸湿・放湿性能、熱交換性能、特に速度的な特性を向上させるために表面に凹凸をつけるあるいは、細孔を開けるなどの処理を行なったもので良好な結果が得られる場合が多い。
なお、必要に応じて該金属の表面を、防菌剤、防錆顔料(たとえばクロム酸塩系、鉛系、モリブデン酸、亜鉛系など)、防錆剤(たとえばタンニン酸、没食子酸などのフェノール性カルボン酸およびその塩類、フィチン酸、ホスフィン酸などの有機リン酸、重リン酸の金属塩類、亜硝酸塩など)などで処理したものも、使用することができる。
本発明の収着式熱交換モジュールは、熱伝導性に優れる金属と、該金属表面上に付加した基材上および/又は基材内部に、有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を形成することにより製造される。ここで、吸湿層を形成するとは、基材上および/又は基材内部に、有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を固着することをいう。基材は紙、不織布、布帛からなる群の1種以上から選択されるが、これら基材の種類、その組合せ、厚み、目付の違いによって、また有機高分子系収着剤の種類、量、粘度に違いによって基材上だけでなく基材内部にまで浸透して吸湿層が形成される。熱伝導性に優れる金属に基材を付加して後吸湿層を形成するか、基材に吸湿層を形成して後熱伝導性に優れる金属に付加するかはいずれの手段でも良く、詳細は後述する。
この吸湿層の基材への固着の方法としては、1つは有機高分子系収着剤を含む溶液を基材に塗布または含浸させ、加熱・乾燥により溶媒等を除くことにより吸湿層を形成する方法である。この有機高分子系収着剤を含む溶液の溶媒としては、水、あるいは有機溶剤であり、またそれらの混合物も使用することができる。なお、ここで用いられる有機高分子系収着剤の形状としては特に限定は無いが、均一に塗布することができるという点から、微粒子状の有機高分子系収着剤が安定に分散してなるエマルジョンであるものが好ましい。また、有機高分子系収着剤を含む分散液を塗布する方法に関しても特に限定はなく、一般に使用される方法、例えばスプレー吹きつけ、コーター塗装、含浸等の方法を活用することができる。中でも、基材内部にまで全体に均一にかつ付着量を制御できる方法として、コーターによる塗工法、例えばロールコーター、ナイフコーター、バーコーター等を挙げることができる。
また、上記で吸湿層を形成するために行なう乾燥についても、その方法に特に限定はなく、通常使用される方式、例えば熱風乾燥、赤外線乾燥、高周波加熱等の方法を適宜選定し使用することができる。また、乾燥の際の加熱温度、時間についても、溶媒を除去できる条件を任意に設定することができる。例えば、乾燥温度室温〜200℃、乾燥時間10秒〜24時間といった条件をとることができる。
なお、固着の強さとしては特に限定はないが、収着式熱交換モジュールの一般的な使用においては、吸湿・放湿を繰返しながら連続して長時間にわたり使用される場合が多く、また、結露などにより固着された有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層が水に曝される場合もあり、これらの使用状況においても、脱離することなく吸放湿の機能を発現するものが好ましい。このような点より、有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を単に物理的に定着させただけのものよりも、基材及び金属と化学的に結合する、あるいはなんらかの化合物を介して化学的に結合する、さらには有機高分子系収着剤同士をお互いに結合させる、あるいはこの結合したものを基材及び金属表面に化学的に結合させるものが好ましい。
有機高分子系収着剤と基材及び金属、さらに有機高分子系収着剤同士とを化学的に結合させる方法について制限はなく、一般に用いられる方法を適応することができる。中でも、架橋性を有する官能基を1分子内に2つ以上有する架橋性化合物(ポリマーも含む)、即ち架橋剤を用い、化学的に結合させる方法をとることが好ましい。ここで、架橋性を有する官能基としては特に限定はなく、例えばエポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メチロール基、オキサゾリン基、アミノ基、アジリジン基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基等を挙げることができる。なかでも、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基は反応性が高く、取り扱いも容易である点から好ましい。
これらの基を有する架橋性化合物としては、例えばジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等のグリコール化合物;グリシジルアルコール、トリメチロールプロパン、ポリビニルアルコール、ペンタエリスリトール等の水酸基含有化合物;エタノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチロールメラミン、ポリエチレンイミン、尿素、オキサゾリン系反応性ポリマー、ブロック化ポリイソシアネート化合物、ポリアジリジン化合物、ポリオキサゾリン基含有化合物、チタンキレート化合物、ジルコニア化合物などを挙げることができる。中でも、ポリエポキシ化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、ポリアジリジン化合物、ポリオキサゾリン基含有化合物、チタンキレート化合物、ジルコニア化合物よりなる群のいずれかの架橋剤を用いることで、耐久性に優れた固着が可能となることからこれらを使用することが好ましい。
また、別な種類の架橋性化合物としては、マグネシウム、亜鉛、クロム、カルシウムなどの多価金属塩を用いることもできる。これらおよび前記の架橋性化合物は単独あるいは複数種混合して使用することができる。またこれら架橋性化合物の使用量としては特に限定はないが、吸放湿性能を阻害する方向に働くものが多いため、できるだけ少ない量を用いることが好ましく、実用上は有機高分子系収着剤に対し0.1〜20.0wt%、より好ましくは1.0〜10.0wt%使用するのが適当である。
もう1つの吸湿層の基材への固着の方法としては、基材に、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液を塗布または含浸させ、次に該単量体の重合を行なうことにより該基材上および/又は基材内部に有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を形成せしめる方法である。ここで、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体としては、先に塩型カルボキシル基の導入の方法の説明の中に記載した単量体、および既述の架橋剤等をあげることができる。
該単量体を重合せしめる方法については、特に限定はなく、一般に使用できる重合法を用いることができる。なかでも、塗布または含浸後に乾燥・加熱を行なう工程での熱を有効に活用できる熱分解型の開始剤を用いる方法、あるいは低温でも重合が可能なレドックス型の開始剤を用いた方法、または電子線、紫外線等のエネルギー線による方法が良好な結果を与える。
熱分解型の開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ジーt−ブチル、ジイソプロピルペルオキシジカルボナート、2,4−ジクロル過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、シクロヘキサノンペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブジルペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化アセチル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過酸物系開始剤、の過流酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等のアゾ系開始剤等を挙げることができる。
レドックス型の開始剤としては、クメンヒドロペルオキシドあるいはジアルキルペルオキシドとアミン、ポリアミン、鉄塩;過酸化水素とアンモニア、エチルアミン、鉄塩;過硫酸カリウムあるいは過硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリエタノールアミン、鉄塩;過塩素酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウム;硫酸セリウムとアルコール、アミン、デンプンなどの組合せを挙げることができる。
また、電子線あるいは紫外線等のエネルギー線による方法においては、一般に用いられる増感剤を用いることができる。例えば、アセトン、ビアセチル、ベンジル、ベンゾイン、ベンザンスロン、ベンゾフェノン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン等のカルボニル化合物;チオフェノール、チオクレゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、メルカプトベンズオキサゾール、メルカプトベンズチアゾール、ジチオカルバミン酸メチル、ジフェニルスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジベンゾイルジスルフィド、ジベンズチアゾイルジスルフィド、テトラアルキルチウラムスルフィド、テトラアルキルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のイオウ化合物;ブロモプロパン、クロロシクロヘキサン、クロロメチルナフタレン等のハルゲン化合物;トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノ−ルアミン、エタノ−ルアミン、ジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸メチル等のアミノ化合物;既述の過酸化物あるいはアゾビス化合物;ローダミン、エリスロシン、アクリルフラビン、リボフラビン、エオシン、フルオレッセン、イソシアン、ピナシアノールハライド、クリプトシアニン等の色素系増感剤を挙げることでき、必要に応じて先に記した熱分解型の開始剤、あるいはレドックス系開始剤も配合することができる。
なお本法において、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液の中に、有機高分子系収着剤微粒子を添加し、基材上および/又は基材内部に有機高分子系収着剤微粒子を含む吸湿層を形成することも可能であり、吸湿性、耐久性ともに高い性能のものを得ることができ、好ましい結果を与える。この場合得られる吸湿層に占める、有機高分子系収着剤の割合としては特に限定は無いが、既述の通り、70%以上の際良好な結果が得られる場合が多い。
また、上記のいずれの形成方法においても、吸放湿の速度を上げることを目的として、塗布する溶液の中に多孔質物質を添加しても良い。かかる多孔質物質としては、一般に使用されているものを使用することができ、無機系のものとしては、活性炭、カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、発泡ガラス状炭素、木炭、石炭、炭化珪素、シリカゲル、アルミナ、粘土系多孔質体、多孔質ガラス、多孔質磁器、焼結金属、アランダム、気泡コンクリート、パーライト、蛭石、シラス、マグネシア、ガラス繊維、セラミックファイバーなどを挙げることができる。また有機系のものとしては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリフェノール、ポリ尿素、ポリエポキシ、天然ゴム、ネオプレン、ネオプレンーブチレンゴム、スチレンーブタジエンーゴム、シリコーン樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂などの素材からできたスポンジ状のもの、発泡状のもの;ポリアクリロニトリル、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイドなどよりなる焼結体;木材、わら、しゅろ、海綿などの天然高分子多孔体などを挙げることができる。なかでも、シリカゲル、ゼオライト、活性炭等は大きさ、粒子径、および多孔性、細孔径等の様々なものがあり、その適応性が高いことから有利である。
以上のいずれの方法においても、基材への有機高分子系収着剤の形成の方法において、本発明が目的とする吸放湿等の特性を著しく低下しない範囲内で、必要に応じ添加剤を使用することが可能であり、各種熱重合抑制剤、レベリング剤、増粘剤、減粘剤、チキソトロピ−付与剤、ハレ−ション防止剤、艶消し剤、着色顔料、希釈剤、フィラ−、強化剤、熱可塑性樹脂等を適宜選択し使用することができる。
また、熱伝導性を上げるという観点から、熱伝導性の良好な物質を塗布のための溶液に添加することにより、熱交換の効率を向上することができる。このような添加剤としては、黒鉛、炭化珪素、銅あるいはアルミニウム等の金属ファイバーなどをあげることができる。
さらに、必要に応じて有機高分子系収着剤と金属及び基材との結合をより強いものとするため、バインダーとなる物質を添加してもよい。例えば有機系のものとしては、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ウレタン樹脂などを、また無機系のものとしては、ケイ酸塩、コロイダルシリカ等をあげることができる。これらの添加量については、目的とする特性が発現できる量を任意に設定できるが、これらの多くは、吸湿性能を低下させる方向に働く傾向にあるためできるだけ少ない量が好ましい。具体的には、吸湿層の全体に対して30重量%以下の場合が好ましい。より好ましくは20重量%以下である。
また同様に、有機高分子系収着剤及び基材と金属との結合をより強いものとするため、必要に応じて金属表面処理を行なってもよい。具体的には、金属板の油や汚れの付着を取り去るアルカリ洗浄、酸洗浄、脱脂用薬液洗浄、有機溶剤による洗浄等の脱脂処理、あるいはブラスト処理、シランカップリング剤処理、チタネートカップリング剤処理、アルミネートカップリング剤処理等をあげることができる。
上記の方法により金属表面に形成される吸湿層及び基材の量および厚みについては特に限定はなく、用途に応じて求められる特性が発現できるよう任意に設定することができるが、あまり塗布量が多すぎると、吸湿層の厚みが厚くなり過ぎ、水蒸気が吸湿層の内部まで移動しないため十分な性能が発揮できないといった問題や、熱伝導性の著しい低下といった問題を生じる場合がある。また、あまり少なすぎると、十分な吸湿・放湿性能が得られないといった問題がある。このような観点から、好ましい収着層の量は、片面につき30〜1000g/mである。
ここで基材としては、基材上および/又は基材内部に吸湿層を形成しうるものであれば特に限定されるものではないが、紙、不織布、布帛が好ましい。かかる紙、不織布、布帛としては、パルプ、アクリル、ビニロン等で抄紙された紙、ポリエステル、綿、アクリル、ナイロン等の不織布、またこれらで紡織された布帛が使用できる。基材は2種以上を組み合わせても差し支えない。 また熱伝導性を向上させる炭素繊維、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属繊維や、基材の強度や寸法安定性を向上させるガラス繊維、アラミド繊維等が混合された基材であっても良い。
かかる基材を熱伝導性に優れる金属に付加して後吸湿層を形成するか、基材に吸湿層を形成して後熱伝導性に優れる金属に付加するかは限定されない。 熱伝導性に優れる金属に基材を付加して後吸湿層を形成する方法において、金属に基材を付加するには接着剤を用いる方法、熱プレス等で基材を溶着させる方法等が挙げられる。ここで接着剤としては、加温冷却繰返しや吸放湿によって劣化しなければ特に限定するものではないが、エポキシ系、ポリアミド系、ウレタン系、アクリル系、酢酸ビニル系、ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、シアノアクリレート系の接着剤を挙げることができる。 基材に吸湿層を形成して後熱伝導性に優れる金属に付加する方法において、金属に吸湿層を形成した基材を付加するには接着剤を用いることが容易である。接着剤としては上述で挙げたものが使用できる。
本発明の収着式熱交換モジュールは、使用方法によっては結露による水滴が付着したり、雨水等の水が作用したりする場合があるが、上記の方法により金属と基材及び吸湿層が強く固着しているため、水に対しても優れた耐久性を有する。なお、耐水性の指標としては、本発明の収着式熱交換モジュールを流水に1時間さらした場合の重量変化率、即ち吸湿層の脱落率が30重量%未満であることが好ましい。30重量%未満であると、例え収着剤が脱落したとしても吸湿性能の低下は大きくなく、実用上問題がないことが多い。好ましくは20重量%未満である。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部及び百分率は、断りのない限り重量基準で示す。まず、各特性の評価方法および評価結果の表記方法について説明する。
まず、吸湿層の飽和吸湿率とは、次の方法により得られた値をいう。あらかじめ重量を測定した金属板(WMe)gと基材(Wsh)gに、実施例と同様の方法で吸湿層を形成し、該金属板を測定試料とする。該金属板を熱風乾燥機で105℃、16時間乾燥し重量を測定する(Wds)g、次に試料を温度20℃で相対湿度65%RHまたは90%RHに調整された恒温恒湿器に24時間放置し、吸湿した試料の重量を測定する(Wws)g。以上の結果をもとに、飽和吸湿率を次式により算出する。
飽和吸湿率(重量%)={(Wws−Wds)/(Wds―WMe−Wsh)}×100
吸湿層の吸水倍率は、上記飽和吸湿率の測定と同様の方法で得られた吸湿層の形成された基材が付加した金属板を、105℃、16時間乾燥し重量を測定する(W1s)g、次に該金属板を水に静かに浸漬し、1時間水中で静置する。1時間後、水切りし、重量を測定する(W2s)g。以上の結果をもとに、吸水倍率を次式により算出する。
吸水倍率(倍)=(W2s−W1s)/(W1s―WMe−Wsh)−1
微粒子状の有機高分子系収着剤の平均粒子径は、島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD2000」を使用し、水を分散媒として測定した結果を、体積基準で表し、そのメディアン径をもって平均粒子径とした。また、高分子系収着剤微粒子が凝集した状態の粒子の場合、1次粒子の平均粒子径は該粒子を電子顕微鏡撮影し、その写真から1次粒子100個の粒子径を測定し、これより平均の値を算出した。
塩型カルボキシル基量は、十分乾燥した有機高分子系収着剤試料1gを精秤し(Xg)、これに200mlの水を加えた後、50℃に加温しながら1N塩酸水溶液を添加してpH2とすることで、試料に含まれるカルボキシル基を全てH型カルボキシル基とし、次いで0.1NNaOH水溶液で常法に従って滴定曲線を求めた。該滴定曲線からH型カルボキシル基に消費されたNaOH水溶液消費量(Yml)を求め、次式によって試料中に含まれる全カルボキシル基量を算出した。
(全カルボキシル基量 meq/g)= 0.1Y/X
別途、上述の全カルボキシル基量測定操作中の1N塩酸水溶液添加によるpH2への調整をすることなく同様に滴定曲線を求め、試料中に含まれるH型カルボキシル基量を求めた。これらの結果から次式により塩型カルボキシル基量を算出した。
(塩型カルボキシル基量 meq/g)=(全カルボキシル基量)−(H型カルボキシル基量)
有機高分子系収着剤よりなる吸湿層の基材と金属固着に対する耐水性を表す指標としての流水脱落率は、次の通り測定する。上記飽和吸湿率の測定と同様な方法で吸湿層を塗布した9cmx21cmサイズの金属板を、105℃、30分間乾燥させた後、乾燥重量を測定する(W3s)g。次に該金属板を水がいっぱいに満たされた10リットルの容器につるし、1時間、2リットル毎分の水を該容器に流しこみ、オーバーフローさせることにより該金属板を流水にさらす。次いで105℃、30分の条件で乾燥を行い重量測定する(W4s)g。処理前と処理後の重量の差を処理前の重量で割った値の百分率で流水脱落率を表す。この値は、収着式熱交換モジュールの耐水性を表わす数値であり、この値が小さいほうが、耐水性が高いと判断できる。
流水脱落率(%)=(W3s−W4s)/(W3s−WMe−Wsh)×100
[実施例1]
反応槽にラウリル硫酸ナトリウム1部、過硫酸アンモニウム3部およびイオン交換水350部を仕込む。次にこの反応槽を温度70℃まで昇温し、70℃に保ち攪拌しながら反応槽内にメチルアクリレート(MAと記す)35部、ブチルアクリレート40部、ジビニルベンゼン15部、メタクリル酸5部、p−スチレンスルホン酸ナトリウム5部、ポリエチレングリコール(23モル)モノアクリレート3部および脱イオン水50部を滴下して重合を開始する。これら単量体類の滴下は30分間で終了する様に滴下速度を調整する。滴下終了後2時間同一条件に保って重合を行なう。かくして得られた重合体エマルジョンは、固形分21%、平均粒子径は0.03μmの極めて微細なものであった。
得られた重合体エマルジョン480部に、水酸化カリウム45部を脱イオン水475部に溶解した溶液を添加し、95℃で48時間さらにリフラックス条件で8時間加水分解反応を行なった。加水分解後の混合溶液は、セルロース半透膜に入れ、脱イオン水中に浸し脱塩を行なうことによりエステルの加水分解によりカルボン酸を導入する方法による、エマルジョン状の有機高分子系収着剤を得た。得られたエマルジョンの固形分は12%であり、また有機高分子系収着剤の粒子径を測定したところ平均粒子径は0.04μmと非常に小さなものであった。
得られたエマルジョン状の有機高分子系収着剤300部に、アクリル酸10部、架橋性のジアジリジン化合物である日本触媒製のケミタイトDZを5部、開始剤として過硫酸アンモニウム0.5部を加え混合攪拌後することにより有機高分子系収着剤を含み、かつ重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液を得た。次に基材として30g/mの不織布(ポリエステル70%、アクリル30%のニードルパンチ不織布)を有機高分子よりなる収着剤を分散した溶液に含浸塗工して100℃で1時間乾燥させ、有機高分子系収着剤として50g/m付着した吸湿不織布を得た。さらにアルミニウム板(厚み0.15mm)の両面に酢酸ビニル系接着剤(コニシ製ボンド木工用)で吸湿不織布を貼付け、50℃で乾燥して接着させた。(接着剤量は両面で20g/m) 更に図1に示す熱交換モジュール(ただし伝熱チューブには有機高分子系収着剤は形成されていない)を製作した。得られたモジュールの特性は表1に示す通りであり、極めて優れた吸湿・放湿性能ならびに耐水性が確認された。これは、有機高分子系収着剤微粒子の粒子径が極めて小さかったことにより良好な結果が得られたものと考えられる。
更に本実施例1で得られた収着式熱交換器モジュールを用い低温再生の確認試験を行なった。実験は、該モジュールを20℃x90%RH(絶対湿度約13g/kg−DA)の条件で1晩放置し、十分に吸湿させた後、吸湿・放湿層に絶対湿度が同じ、50℃x18%RH(絶対湿度約13g/kg−DA)の空気を面風速2m/sで送風し、重量変化により放湿状態を確認し、再生が可能であるかどうかを確認した。その結果、該再生空気を1時間送風した後の、該モジュールの吸湿層のみの含有水分率(乾燥吸湿層重量あたり含有する水分の重量分率)は、12%にまで低下していた。20℃x90%RHでの吸湿率が105%であったことから、初期吸湿後の吸湿層の含有水分率は105%となる。従って、上記試験の結果、含有水分率が105%から12%に低下したことから、吸湿層から、吸湿層の乾燥重量1gに対し、0.93gの水分が放湿し、吸湿層が再生されたこととなる。この結果から、50℃という低温においても本発明の収着式熱交換モジュールは十分再生が可能であることが確認された。
また、実施例1で得られたエマルジョン状の有機高分子系収着剤を、25g/mの紙に塗工し、乾燥させ有機高分子系収着剤として30g/m付着した紙を得た。この紙を用い黄色ぶどう球菌の抗菌性についてJIS L 1902定量試験法で評価した結果、殺菌活性値2.0、静菌活性値4.8という高い抗菌性が確認された。また、同紙サンプルを用い乾式法によるカビ抵抗性を JIS Z 2911.6.2.1法により評価した結果、カビ抵抗性は、2週間後、4週間後ともに試験片上に菌糸の発育が認められず、本収着剤は高い抗カビ性を有することが確認できた。
[実施例2]
2リットルの重合槽に水1081部を入れ、60℃まで昇温を行い還元剤としてピロ亜硫酸ナトリウム6.2部を添加した。次に、アクリロニトリル450部およびアクリル酸メチル50部のモノマー混合溶液、及び過硫酸アンモニウム5部を水100部に溶解した酸化剤水溶液をそれぞれ2時間かけて滴下し重合を行い、さらに80℃に昇温し2時間後重合を行った。反応終了後、撹拌を継続しながら室温まで冷却することにより平均粒子径が42μmの凝集体である多孔質アクリロニトリル系重合体分散液を得た。この凝集体の1次粒子を電子顕微鏡で観察したところ平均粒子径は0.3μmであった。
次に得られた重合体100部に60重量%ヒドラジン50部および水850部を混合し、90℃、3時間の条件でヒドラジン処理を行うことにより架橋を導入し、さらに、100部の苛性ソーダを添加し、120℃、5時間反応を行うことにより、残存するニトリル基を加水分解しカルボン酸基(加水分解反応終了時点ではナトリウム型)に変換することにより、多孔質状の有機高分子系収着剤を得た。得られた凝集体状の有機高分子系収着剤の平均粒子径は51μmであり、またその1次粒子の平均粒子径は0.4μm、塩型カルボキシル基量は、7.2meq/g、また、比表面積および平均細孔直径はそれぞれ、4.3m/gおよび0.4μmであった。次に、該凝集体状の有機高分子系収着剤を乾燥し、気流粉砕機により平均粒子径3μmまで粉砕し、多孔質で微粒子状の有機高分子系収着剤を得ることができた。
イオン交換水800部に、実施例2で得られたアクリル樹脂水溶液1500部、上記の粉砕した多孔質状高分子系収着剤微粉末100部およびオキサゾリン基含有ポリマーである日本触媒製エポクロス2000を30部、および発泡剤として、炭酸アンモニウム5部を添加し、強力に攪拌することにより有機高分子よりなる収着剤を分散した溶液を得た。
次にアルカリ脱脂剤により脱脂したアルミニウム板(厚み0.15mm)の片面に基材として30g/mの紙(ガラス繊維70%、ビニロン20%、アクリルバインダー10%を抄紙したもの)をポリアクリル酸ナトリウム(分子量80万)水溶液を接着剤として貼付け、100℃で乾燥して接着させた。(接着剤量は15g/m) 次いで該収着剤分散溶液をロールコーターで塗工して100℃で乾燥させた。 収着剤として70g/m塗工されていた。 更に図1に示す熱交換モジュール(ただし伝熱チューブには有機高分子系収着剤は形成されていない)を製作した。 得られたモジュールの特性は表1に併記した。
[実施例3]
アルカリ脱脂剤により脱脂したアルミニウム板(厚み0.15mm)の両面に25g/mの紙(パルプ100%)をエポキシ系接着剤(セメダイン製EP106NL)を用いて80℃で乾燥して接着させた。(接着剤量は15g/m) 更に図1に示す熱交換モジュールを製作した。 次いで、アクリル酸ナトリウム50部を1000部の水に溶解し、この中に架橋剤としてのテトラエチレングリコールジメタクリレート5部およびエチレングリコールジグリシジルエーテル5部、ならびに開始剤として過硫酸アンモニウム2部を添加し重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液に含浸し、過剰の溶液を遠心法により除去した。この後、105℃熱風乾燥器で1時間、さらに120℃で16時間加熱・乾燥処理を行なうことにより、塗膜状の有機高分子系収着剤の吸湿層よりなる、本発明の収着式熱交換器モジュールを得ることができた。得られたモジュールの特性は表1に併記した。
[実施例4]
基材として30g/mの紙(ガラス繊維70%、ビニロン20%、アクリルバインダー10%を抄紙したもの)に実施例2で作成した収着剤分散溶液を含浸塗工して100℃で焼付た吸湿紙を得た。 収着剤として50g/m塗工されていた。 次いでポリアクリル酸カリウム(分子量80万)水溶液を接着剤としてアルカリ脱脂剤で脱脂し、5%硫酸水溶液で洗浄した銅板(厚み0.2mm)に片面及び両面に貼付した。 接着剤量は片面に付き15g/mであった。 次いで両面に吸湿紙を貼付した銅板と貼付していない銅板とを2.4mmの高さにコルゲート加工した。更に片面貼付銅板(貼付面上)、両面貼付コルゲート銅板、片面貼付銅板(貼付面下)、90°回転させてコルゲート銅板(未貼付)の順で繰り返し積層し、コルゲートの山の部分にエポキシ系接着剤(セメダイン製EP106NL)を用いて固定することで図2に示した収着式熱交換器モジュールを製作した。得られたモジュールの特性は表1に併記した。
Figure 0004840685
伝熱チューブとこれに直角に交叉し、等間隔かつ並行にもうけられたフィンよりなる収着式熱交換モジュールの模式図を示す。 有機高分子系収着剤よりなる吸湿層を形成してなるコルゲートフィンと、銅コルゲートとを直交させた収着式熱交換モジュールを示す。
符号の説明
1 基材と有機高分子系収着剤よりなる吸湿層
2 熱伝導性に優れる金属フィン
3 顕熱交換用のコルゲート成型金属板層
4 潜熱交換、吸湿・放湿のための吸湿層を形成してなるコルゲート成型金属板層
5 潜熱交換用の空気の流れ
6 顕熱交換用の空気の流れ
7 伝熱銅チューブ
8 基材と有機高分子系収着剤よりなる吸湿層を形成してなる金属フィン

Claims (13)

  1. 分子中に親水性の極性基および架橋構造を有する有機高分子よりなる有機高分子系収着剤を必須成分としてなり、かつ20℃、65%RHおよび90%RHにおける飽和吸湿率がそれぞれ20重量%以上および40重量%以上であり、かかる条件での飽和吸湿率の差が20重量%以上である吸湿層が、熱伝導性に優れる金属表面上の片面または両面に付加した基材上および/又は基材内部に形成されてなるものであって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であり、前記基材が紙、不織布、布帛よりなる群の1種以上から選択されるものであることを特徴とする収着式熱交換モジュール。
  2. 有機高分子系収着剤が分子中に有する親水性の極性基として、塩型カルボキシル基を1.0〜10.0meq/g含有し、抗菌性および/または抗カビ性を有しており、かつ該有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層の吸水倍率が10倍以下であることを特徴とする請求項1記載の収着式熱交換モジュール。
  3. 塩型カルボキシル基の塩がカリウム型であることを特徴とする、請求項1または2に記載の収着式熱交換モジュール。
  4. 有機高分子系収着剤が微粒子状であり、該微粒子の1次粒子の平均粒子径が5μm未満であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
  5. 吸湿層中の有機高分子系収着剤の割合が70重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
  6. 有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層が、多孔質構造を有し、その比表面積が1m /g以上であり、平均細孔直径が0.005〜5.0μmであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
  7. 吸湿層が、100℃未満の温度で再生可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
  8. 熱伝導性に優れる金属が、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、銅合金のいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
  9. 有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層が、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ブロック化ポリイソシアネート化合物、アジリジン化合物、ポリオキサゾリン基含有化合物、チタンキレート化合物、ジルコニア化合物よりなる群のいずれかの架橋剤を用いて架橋せしめたものであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の収着式熱交換モジュール。
  10. 熱伝導性に優れる金属表面上に付加した基材上および/又は基材内部に、有機高分子系収着剤を含む溶液を、塗布または含浸させ、加熱・乾燥を行ない吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であり、前記基材が紙、不織布、布帛よりなる群の1種以上から選択されるものであることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
  11. 熱伝導性に優れる金属表面上に付加した基材上および/又は基材内部に、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液を塗布または含浸させ、次に加熱・乾燥を行なうことにより有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であり、前記基材が紙、不織布、布帛よりなる群の1種以上から選択されるものであることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
  12. 有機高分子系収着剤を紙、不織布、布帛よりなる群から選択される1種以上の基材に塗布または含浸させた後、加熱・乾燥を行なって得た吸湿性を有する紙、不織布、布帛を熱伝導性に優れる金属に貼付することで該金属表面上に吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
  13. 紙、不織布、布帛よりなる群から選択される1種以上の基材に、重合により有機高分子系収着剤に変換することのできる単量体を含む溶液を塗布または含浸させ、次に加熱・乾燥を行なうことにより基材上および/又は基材内部に有機高分子系収着剤を必須成分としてなる吸湿層を形成せしめ、さらに熱伝導性に優れる金属に貼付することで該金属表面上に吸湿層を形成せしめる収着式熱交換モジュールの製造方法であって、前記熱伝導性に優れる金属が熱伝導率が50W/m・K以上の金属であることを特徴とする収着式熱交換モジュールの製造方法。
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