JPWO2015075899A1 - 角速度センサ素子および角速度センサ - Google Patents

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Abstract

角速度センサ素子は、固定部(21、28)と、固定部(21、28)に接続された一端を有し、第一の軸の方向に延びる延出部(25)と、延出部(25)と接続され、第一の軸と直交する第二の軸の方向に延びる第一の駆動振動体(31)と、第一の駆動振動体(31)に接続され、第一の軸の方向に延びる第一の検出振動体(38)と、第一の検出振動体(38)に接続され、第二の軸の方向に延びる第二の検出振動体(40)と、を備えている。角速度センサ素子(10)は、第一の軸と第二の軸とに直交する第三の軸の方向に第一の振動駆動体(31)を撓み振動駆動させ、第一の検出振動体(38)で第一の軸の周りの角速度を検出し、第二の検出振動体(40)で第二の軸の周りの角速度を検出する。

Description

本発明は、角速度センサ素子および角速度センサに関するものである。
図10は従来の角速度センサ素子の斜視図である。
角速度センサ素子は、固定部1と、四つの延出部2と、四つの振動体3と、を備えている。固定部1の形状は、内部が空洞の、四角い枠形状である。それぞれの延出部2は、固定部1の枠形状の四つの頂点から固定部1の略中央に向って延びている。それぞれの延出部2は、固定部1の中央で交わる。四つの振動体3は、それぞれ、延出部2の交点から外方へ向って設けられている。振動体3には、圧電膜が配置されている。
次に、従来の角速度センサ素子の動作を説明する。
駆動回路から角速度センサ素子へ駆動信号を与えられると、図10に示すように、四つの振動体3が捩じり振動駆動する。このとき、Z軸に直交するX軸またはY軸の周りに角速度が加わると、それぞれの軸に垂直な平面内で、駆動振動方向に対して垂直方向にコリオリ力が働く。例えば、X軸の周りに角速度が加わった際には、図11に示すように、図中のY軸の方向にコリオリ力が働く。一方、Y軸の周りに角速度が加わった際には、図12に示すように、図中のX軸の方向にコリオリ力が働く。そして、振動体3にこのコリオリ力が働くと、圧電効果により振動体3に電荷が発生する。この電荷を電気信号として検出回路で検出すれば、角速度信号を得られる。
この従来技術に近似する先行文献情報として、特許文献1が知られている。
特開2009−74996号公報
角速度センサ素子は、固定部と、固定部に接続された一端を有し、第一の軸の方向に延びる延出部と、延出部と接続され、第一の軸と直交する第二の軸の方向に延びる第一の駆動振動体と、第一の駆動振動体に接続され、第一の軸の方向に延びる第一の検出振動体と、第一の検出振動体に接続され、第二の軸の方向に延びる第二の検出振動体と、を備えている。第一の軸と第二の軸とに直交する第三の軸の方向に第一の振動駆動体を撓み振動駆動させ、第一の検出振動体で第一の軸の周りの角速度を検出し、第二の検出振動体で第二の軸の周りの角速度を検出する。
角速度センサは、角速度センサ素子と、駆動回路と、処理回路と、を備えている。角速度センサ素子は、固定部と、固定部に接続された一端を有し、第一の軸の方向に延びる延出部と、延出部と接続され、第一の軸に直交する第二の軸の方向に延びる第一の駆動振動体と、第一の駆動振動体に接続され、第一の軸の方向に延びる第一の検出振動体と、第一の検出振動体に接続され、第二の軸の方向に延びる第二の検出振動体と、を有する。角速度センサ素子は、第一の軸と第二の軸とに直交する第三の軸の方向に撓み振動駆動させ、第一の検出振動体で第一の軸の周りの角速度を検出し、第二の検出振動体で第二の軸の周りの角速度を検出する。駆動回路は、角速度センサ素子を駆動させる駆動信号を出力する。処理回路は、角速度センサ素子からの出力信号を処理する。
本発明の角速度センサ素子および角速度センサは、駆動の調整が容易である。
図1は、本発明の一実施形態における角速度センサのブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態における角速度センサの分解斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態における角速度センサ素子の上面図である。 図4は、図3に示す角速度センサ素子の線IV−IVにおける断面図である。 図5は、図3に示す角速度センサ素子の線V−Vにおける断面図である。 図6Aは、本発明の一実施形態における角速度センサ素子の製造工程図である。 図6Bは、本発明の一実施形態における角速度センサ素子の製造工程図である。 図6Cは、本発明の一実施形態における角速度センサ素子の製造工程図である。 図6Dは、本発明の一実施形態における角速度センサ素子の製造工程図である。 図6Eは、本発明の一実施形態における角速度センサ素子の製造工程図である。 図7は、本発明の一実施形態における角速度センサ素子が動作する状態を示す図である。 図8は、同角速度センサ素子が動作する状態を示す図である。 図9は、同角速度センサ素子が動作する状態を示す図である。 図10は、従来の角速度センサ素子が捩じり方向に捩じり振動駆動する状態を示す斜視図である。 図11は、従来の角速度センサ素子がX軸の周りの角速度を検知する状態を示す斜視図である。 図12は、従来の角速度センサ素子がY軸の周りの角速度を検知する状態を示す斜視図である。
以下に本発明の実施形態について、適宜図面を用いて説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の一例であり、本発明の範囲を限定するものではない。
(1.実施形態)
(1−1.角速度センサの構成)
本実施形態の角速度センサは、車両制御やカーナビゲーション、デジタルスチルカメラ、携帯情報端末等の各種電子機器に用いられる。
図1は、本実施形態の角速度センサ200の簡易なブロック図である。図1に示すように、角速度センサ200は、少なくとも、角速度センサ素子10と、駆動回路91と、処理回路92と、を備えている。駆動回路91は、角速度センサ素子10を駆動させる駆動信号を出力する。処理回路92は、角速度センサ素子10からの出力信号を処理する。駆動回路91と、処理回路92と、は、集積回路(Integrated Circuit:IC90)に集積されていてもよい。角速度センサ素子10と、駆動回路91と、処理回路92とは、ケース70に収容されていてもよい。
図2は、本実施形態の角速度センサ200の構成を具体的に示す分解斜視図である。角速度センサ200は、角速度センサ素子10と、IC90と、ケース70と、に加えて、さらに載置部材80と、加速度センサ素子100と、を備えている。
以下、それぞれの部材について、説明する。
ケース70は、収容部71と、上蓋78と、を有する。収容部71は、内部に空洞を有し、一面が開口部となっている。上蓋78は、収容部71の開口部を封じる。収容部71の内底面と、内側面と、外底面と、は、セラミックと配線用導体の層構造からなる。収容部71の底面は、多層回路基板72である。多層回路基板72は、配線パターンを有する。また、収容部71の側壁73の内側面には、段差部74を有する。段差部74上には、端子電極75が形成されている。収容部71の外底面には、電源電極76、グランド電極(以下、GND電極77という)および出力電極が形成されている。電源電極76、GND電極77および出力電極は、それぞれ配線パターンにより端子電極75と電気的に接続されている。なお、電源電極76、GND電極77および出力電極は、必ずしもケース70の外底面に設ける必要はなく、収容部71のその他の外表面や上蓋78の外表面に設けられていてもよい。収容部71における側壁73の上面には、金属枠79が設けられている。収容部71の材料は、セラミックである。金属枠79の材料は、コバールである。端子電極75の材料は、金である。電源電極76と、GND電極77と、出力電極と、の材料は、銀である。上蓋78の材料は、コバールである。これらの材料は一例であり、適宜変更可能である。またケース70を密封する必要が無ければ、上蓋78は無くてもよい。
載置部材80は、角速度センサ素子10を収容する部材である。載置部材80は、後述する角速度センサ素子10の第一の固定部21および第二の固定部28を支持する。また載置部材80は、八つの端子81を有する。これらの端子81は、載置部材80を周囲から支持する。またこれらの端子81は、角速度センサ素子10の電極パッドと、ワイヤー線を介して電気的に接続されている。そしてこれらの端子81は、ケース70の端子電極75と電気的に接続されている。載置部材80の材料は、樹脂である。ワイヤー線の材料は、導電性材料であり、例えばアルミニウムである。
加速度センサ素子100は、ケース70の収容部71の内底面に配置されている。加速度センサ素子100は、ケース70の端子電極75とワイヤー線により電気的に接続されている。ワイヤー線の材料は、導電性材料であり、例えばアルミニウムである。
IC90は、ケース70の収容部71の内底面に、加速度センサ素子100と並設されている。IC90に集積された処理回路92は、角速度センサ素子10からの出力信号以外にも、加速度センサ素子100からの出力信号も処理する。
(1−2.角速度センサ素子の構成)
以下、本実施形態の角速度センサ素子10の構成について説明する。
図3は角速度センサ素子10の上面図である。図3の紙面上において、上下方向をX軸の方向とし、左右方向をY軸の方向とする。また図3の紙面に対し垂直な方向、すなわち角速度センサ素子10の厚み方向をZ軸の方向とする。X軸、Y軸、Z軸は、互いに直交して垂直な関係にある。この角速度センサ素子10は、X軸の周りと、Y軸の周りの角速度を検出する。
角速度センサ素子10は、第一の固定部21と、第二の固定部28と、延出部25と、第一の駆動振動体31と、第二の駆動振動体34と、第一の検出振動体38と、第二の検出振動体40と、第三の検出振動体43と、第四の検出振動体45と、第五の検出振動体53と、第六の検出振動体55と、第七の検出振動体48と、第八の検出振動体50と、を備えている。
また角速度センサ素子10は、第一の重り部42と、第二の重り部47と、第三の重り部57と、第四の重り部52と、を備えている。
第一の固定部21は、角速度センサ素子10のX軸の方向の端部に配置されている。第一の固定部21は、延出部25のX軸の方向の一端を固定する。第一の固定部21の表面には、1つの第一の検出電極パッド22aと、第二の検出電極パッド23aと、モニター電極パッド24と、が設けられている。
第二の固定部28は、角速度センサ素子10のX軸の方向の端部であって、第一の固定部21が配置された端部と反対側の端部に配置されている。第二の固定部28は、延出部25のX軸の方向の一端であって、第一の固定部21に固定された一端と反対側の端部を固定する。第二の固定部28の表面には、一つの第一の駆動電極パッド29aと、第二の駆動電極パッド29bと、第三の検出電極パッド22bと、第四の検出電極パッド23bと、が設けられている。
延出部25の形状は、X軸の方向を長手方向とし、X軸の方向に延びる板状である。延出部25は、中央部分よりも第一の固定部21側および第二の固定部28側に、一対の幅狭部26を有する。幅狭部26は、第一の固定部21および第二の固定部28と接続される延出部25の端部よりも、Y軸の方向の幅が狭い。図4は、図3に示す角速度センサ素子10の線IV−IVにおける断面図であり、延出部25の中央部分を示す。図4に示すように、延出部25の中央部分には、Z軸の方向に貫通する孔27が設けられている。
第一の駆動振動体31の形状は、Y軸の方向を長手方向とする板状である。第一の駆動振動体31のY軸の方向の一端は、延出部25の中央部分に接続されている。第一の駆動振動体31は、Y軸の方向に延びている。第一の駆動振動体31の表面には、第一の駆動電極32と、モニター電極33と、が一つずつ設けられている。第一の駆動電極32とモニター電極33におけるY軸の方向の幅は、X軸の方向とZ軸の方向とにおけるそれぞれの幅よりも広い。
第二の駆動振動体34の形状は、Y軸の方向を長手方向とする板状である。第二の駆動振動体34は、Y軸の方向の一端が延出部25の中央部分に接続されている。第二の駆動振動体34は、延出部25から、Y軸の方向であって第一の駆動振動体31と逆方向へ延びている。第二の駆動振動体34は、延出部25に対して、第一の駆動振動体31と対称な位置に設けられている。すなわち第一の駆動振動体31と第二の駆動振動体34とは、角速度センサ素子10の中心を通りX軸に平行な直線に対し、線対称の関係にある。第二の駆動振動体34の表面には、第二の駆動電極35が一つ設けられている。第二の駆動電極35のY軸の方向における幅は、X軸の方向とZ軸の方向とにおけるそれぞれの幅よりも広い。第二の駆動振動体34の材料は、シリコンである。
第一の検出振動体38の形状は、X軸の方向を長手方向とする板状である。第一の検出振動体38のX軸の方向の一端は、第一の駆動振動体31のY軸の方向の一端であって延出部25に接続された一端と反対側の端部に接続されている。第一の検出振動体38は、第一の駆動振動体31から、第一の固定部21側に向かってX軸の方向に延びている。第一の検出振動体38の表面には、一対の第一の検出電極39a、39bが設けられている。一対の第一の検出電極39a、39bは、Y軸の方向に配列されている。一方の第一の検出電極39aは外側に配置され、他方の第一の検出電極39bは第一の検出電極39aよりも内側に配置されている。
第二の検出振動体40の形状は、Y軸の方向を長手方向とする板状である。第二の検出振動体40のY軸の方向の一端は、第一の検出振動体38のX軸の方向の一端であって第一の駆動振動体31と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第二の検出振動体40は、第一の検出振動体38から、延出部25側に向かってY軸の方向に延びている。第二の検出振動体40の表面には、一対の第二の検出電極41a、41bが設けられている。一対の第二の検出電極41a、41bは、X軸の方向に配列されている。一方の第二の検出電極41aは外側に配置され、他方の第二の検出電極41bは第二の検出電極41aよりも内側に配置されている。
第三の検出振動体43の形状は、X軸の方向を長手方向とする板状である。第三の検出振動体43のX軸の方向の一端は、第二の駆動振動体34のY軸の方向の一端であって延出部25に接続された一端と反対側の端部に接続されている。第三の検出振動体43は、第二の駆動振動体34から第一の固定部21側に向かって、X軸の方向に延びている。第三の検出振動体43は、延出部25に対して第一の検出振動体38と対称な位置に設けられている。すなわち第三の検出振動体43は、角速度センサ素子10の中心を通りX軸に平行な直線に対し、第一の検出振動体38と線対称の関係にある。第三の検出振動体43の表面には、一対の第三の検出電極44a、44bが設けられている。一対の第三の検出電極44a、44bは、Y軸の方向に配列されている。一方の第三の検出電極44aは外側に配置され、他方の第三の検出電極44bは第三の検出電極44aよりも内側に配置されている。
第四の検出振動体45の形状は、Y軸の方向に延びる板状である。第四の検出振動体45のY軸の方向の一端は、第三の検出振動体43のX軸の方向の一端であって第二の駆動振動体34と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第四の検出振動体45は、第三の検出振動体43から延出部25側に向かって、Y軸の方向に延びている。第四の検出振動体45は、延出部25に対して、第二の検出振動体40と対称な位置に設けられている。すなわち第四の検出振動体45は、角速度センサ素子10の中心を通りX軸に平行な直線に対し、第二の検出振動体40と線対称の関係にある。第四の検出振動体45の面には、一対の第四の検出電極46a、46bが設けられている。一対の第四の検出電極46a、46bは、X軸の方向に配列されている。一方の第四の検出電極46aは外側に配置され、他方の第四の検出電極46bは第四の検出電極46aよりも内側に配置されている。
第五の検出振動体53の形状は、X軸の方向を長手方向とする板状である。第五の検出振動体53のX軸の方向の一端は、第一の駆動振動体31のY軸の方向の一端であって延出部25に接続された一端と反対側の端部に接続されている。第五の検出振動体53は、第一の駆動振動体31から、X軸の方向であって第一の検出振動体38と反対方向に延びている。第五の検出振動体53は、第一の駆動振動体31に対して、第一の検出振動体38と対称な位置に設けられている。すなわち第五の検出振動体53は、角速度センサ素子10の中心を通りY軸に平行な直線に対し、第一の検出振動体38と線対称の関係にある。第五の検出振動体53の表面には、一対の第五の検出電極54a、54bが設けられている。一対の第五の検出電極54a、54bは、Y軸の方向に配列されている。一方の第五の検出電極54aは外側に配置され、他方の第五の検出電極54bは第五の検出電極54aよりも内側に配置されている。
第六の検出振動体55の形状は、Y軸の方向を長手方向とする板状である。第六の検出振動体55のY軸の方向の一端は、第五の検出振動体53のX軸の方向の一端であって第一の駆動振動体31と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第六の検出振動体55は、第五の検出振動体53から延出部25側に向かって、Y軸の方向に延びている。第六の検出振動体55は、第一の駆動振動体31に対して、第二の検出振動体40と対称な位置に配置されている。すなわち第六の検出振動体55は、角速度センサ素子10の中心を通りY軸に平行な直線に対し、第二の検出振動体40と線対称の関係にある。第六の検出振動体55の表面には、一対の第六の検出電極56a、56bが設けられている。一対の第六の検出電極56a、56bは、X軸の方向に配列されている。一方の第六の検出電極56aは外側に配置され、他方の第六の検出電極56bは第六の検出電極56aよりも内側に配置されている。
第七の検出振動体48の形状は、X軸の方向を長手方向とする板状である。第七の検出振動体48のX軸の方向の一端は、第二の駆動振動体34のY軸の方向の一端であって延出部25に接続された一端と反対側の端部に接続されている。第七の検出振動体48は、第二の駆動振動体34から、X軸の方向であって、第三の検出振動体43と反対方向に延びている。第七の検出振動体48は、第二の駆動振動体34に対して第三の検出振動体43と対称な位置に設けられている。すなわち第七の検出振動体48は、角速度センサ素子10の中心を通りY軸に平行な直線に対し、第三の検出振動体43と線対称の関係にある。また第七の検出振動体48は、延出部25に対して、第五の検出振動体53と対称な位置に設けられている。すなわち第七の検出振動体48は、角速度センサ素子10の中心を通りX軸に平行な直線に対し、第五の検出振動体53と線対称の関係にある。第七の検出振動体48の表面には、一対の第七の検出電極49a、49bが設けられている。一対の第七の検出電極49a、49bは、Y軸の方向に配列されている。一方の第七の検出電極49aは外側に配置され、他方の第七の検出電極49bは第七の検出電極49aよりも内側に配置されている。
第八の検出振動体50の形状は、Y軸の方向を長手方向とする板状である。第八の検出振動体50のY軸の方向の一端は、第七の検出振動体48のX軸の方向の一端であって第二の駆動振動体34と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第八の検出振動体50は、第七の検出振動体48から延出部25側に向かって、Y軸の方向に延びている。第八の検出振動体50は、第二の駆動振動体34に対して、第四の検出振動体45と対称な位置に設けられている。すなわち第八の検出振動体50は、角速度センサ素子10の中心を通りY軸に平行な直線に対し、第四の検出振動体45と線対称の関係にある。また第八の検出振動体50は、延出部25に対し、第六の検出振動体55と対称な位置に設けられている。すなわち第八の検出振動体50は、角速度センサ素子10の中心を通りX軸に平行な直線に対し、第六の検出振動体55と線対称の関係にある。第八の検出振動体50の表面には、一対の第八の検出電極51a、51bが設けられている。一対の第八の検出電極51a、51bは、X軸の方向に配列されている。一方の第八の検出電極51aは外側に配置され、他方の第八の検出電極51bは第八の検出電極51aよりも内側に配置されている。
第一の重り部42、第二の重り部47、第三の重り部57、第四の重り部52、の形状は、それぞれ矩形状である。
第一の重り部42の角部は、第二の検出振動体40の一端であって第一の検出振動体38と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第一の重り部42は、第一の駆動振動体31と、第一の検出振動体38と、第二の検出振動体40と、で全四方のうちの三方を囲われた空間内に配置されている。
第二の重り部47の角部は、第四の検出振動体45の一端であって第三の検出振動体43と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第二の重り部47は、第二の駆動振動体34と、第三の検出振動体43と、第四の検出振動体45と、で全四方のうちの三方を囲われた空間内に配置されている。
第三の重り部57の角部は、第六の検出振動体55の一端であって第五の検出振動体53と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第三の重り部57は、第一の駆動振動体31と、第五の検出振動体53と、第六の検出振動体55と、で全四方のうちの三方を囲われた空間内に配置されている。
第四の重り部52の角部は、第八の検出振動体50の一端であって第七の検出振動体48と接続された一端と反対側の端部に接続されている。第四の重り部52は、第二の駆動振動体34と、第七の検出振動体48と、第八の検出振動体50と、で全四方のうちの三方を囲われた空間内に配置されている。
第一、第二の固定部28と、延出部25と、第一、第二の駆動振動体31、34と、第一〜第八の検出振動体38、40、43、45、53、55、48、50と、第一〜第四の重り部42、47、57、52と、の材料は、シリコンである。
以下、角速度センサ素子10の各電極の構成について説明する。
図5に、図3に示す第二の駆動振動体34をV−V方向から見た断面を示す。図5に示すように、第二の駆動電極35と第二の駆動振動体34の間には、共通グランド電極36と、圧電体層37と、が設けられている。共通グランド電極36は、第二の駆動振動体34上に配置されている。共通グランド電極36の材料は、白金とチタンの合金である。また圧電体層37は、共通グランド電極36上に配置されている。圧電体層37の材料は、チタン酸ジルコン酸鉛である。
第一の駆動電極32と、モニター電極33と、第一の検出電極39a、39bと、第二の検出電極41a、41bと、第三の検出電極44a、44bと、第四の検出電極46a、47bと、第五の検出電極54a、54bと、第六の検出電極56a、56bと、第七の検出電極49a、49bと、第八の検出電極51a、51bと、の下方にも、第二の駆動電極35と同様に、共通グランド電極36と、圧電体層37と、が配置されている。
以下、第一の固定部21に設けられた電極パッド(第一の検出電極パッド22a、第二の検出電極パッド23a、モニター電極パッド24)と各電極との電気的な接続関係について説明する。
第一の検出電極パッド22aは、第一の駆動振動体31を通る配線パターンを介して、第一の検出電極39aおよび第五の検出電極54aに電気的に接続されている。また、第一の検出電極パッド22aは、第二の駆動振動体34を通る配線パターンを介して、第三の検出電極44aおよび第七の検出電極49aに電気的に接続されている。
第二の検出電極パッド23aは、第一の駆動振動体31を通る配線パターンを介して、第二の検出電極41aおよび第六の検出電極56bに電気的に接続されている。また第二の検出電極パッド23aは、第二の駆動振動体34を通る配線パターンを介して、第四の検出電極46bおよび第八の検出電極51aに電気的に接続されている。
モニター電極パッド24は、配線パターンを介してモニター電極33に電気的に接続されている。
次に、第二の固定部28に配置された電極パッド(第一の駆動電極パッド29a、第二の駆動電極パッド29b、第三の検出電極パッド22b、第四の検出電極パッド23b)と各電極との電気的な接続関係について説明する。
第一の駆動電極パッド29aは、配線パターンを介して第一の駆動電極32に電気的に接続されている。
第二の駆動電極パッド29bは、配線パターンを介して第二の駆動電極35に電気的に接続されている。
第三の検出電極パッド22bは、第一の駆動振動体31を通る配線パターンを介して、第一の検出電極39bおよび第五の検出電極54bに電気的に接続されている。また、第三の検出電極パッド22bは、第二の駆動振動体34を通る配線パターンを介して、第三の検出電極44bおよび第七の検出電極49bに電気的に接続されている。
第四の検出電極パッド23bは、第一の駆動振動体31を通る配線パターンを介して、第二の検出電極41bおよび第六の検出電極56aに電気的に接続されている。また第四の検出電極パッド23bは、第二の駆動振動体34を通る配線パターンを介して、第四の検出電極46aおよび第八の検出電極51bに電気的に接続されている。
(1−3.角速度センサ素子および角速度センサの製造方法)
以下、本実施形態の角速度センサ素子10と角速度センサ200の製造方法を説明する。
はじめに、角速度センサ素子10の製造方法について、説明する。図6Aから図6Fは、角速度センサ素子10の製造工程図である。
まず、図6Aに示すように、シリコンからなるウェハ69を準備する。ウェハ69の表面には、予め、共通グランド電極36と、圧電体層37と、第一の駆動電極パッド29aと、第二の駆動電極パッド29bと、第一の検出電極パッド22aと、第二の検出電極パッド23aと、第三の検出電極パッド22bと、第四の検出電極パッド23bと、モニター電極パッド24と、第一の駆動電極32と、第二の駆動電極35と、第一の検出電極39a、39bと、第二の検出電極41a、41bと、第三の検出電極44a、44bと、第四の検出電極46a、46bと、第五の検出電極54a、54bと、第六の検出電極56a、56bと、第七の検出電極49a、49bと、第八の検出電極51a、51bと、モニター電極33と、配線パターンと、を形成しておく。
次に、ウェハ69の表面に、スピンコート法を用いて、レジスト膜64を形成する。レジスト膜64の材料は、例えば、アルミニウム、チタン、酸化シリコン、窒化シリコン等である。そしてその後、図6Bに示すように、フォトリソグラフィーにより、レジスト膜64を所定形状にパターンニングする。
次に、ウェハ69をドライエッチング装置にセットする。そして六フッ化硫黄(SF)あるいは四フッ化炭素(CF)等のフッ素系ガスを導入する。すると、図6Cに示すように、ウェハ69のレジスト膜64を設けた部分以外がエッチングされ、溝65が形成される。
次に、図6Dに示すように、レジスト膜64の表面に、粘着剤層を設けたフィルム66を貼る。フィルム66の厚みは、50〜200ミクロンである。フィルム66は、後述する図6Eのバックグラインド工程の時に、ウェハ69の表面を保護する機能を有する。
その後、図6Eに示すように、ウェハ69の上下を逆さまにして、ウェハ69に設けたフィルム66をチャックテーブルに固定する。そしてバックグラインドホイール67を回転させて、ウェハ69の裏面を研削する。
最後に、UVを照射してフィルム66の粘着力を低減させ、レジスト膜64の表面からフィルム66を剥離する。そしてレジスト膜64を除去し、ウェハ69から個片の角速度センサ素子10を取り出す。
以上で、角速度センサ素子10を製造できる。
次に、図2の角速度センサ200の製造方法について、説明する。
まず、多層回路基板72を準備する。
次に、多層回路基板72の上面の外周に、側壁73および段差部74を形成する。また段差部74の上面に、端子電極75を形成する。さらに側壁73の上面に、金属枠79を固着する。
そして、多層回路基板72の下面に、電源電極76、GND電極77および出力電極を形成する。
次に、多層回路基板72の上面に、IC90を実装する。そしてこのIC90と多層回路基板72とを電気的に接続する。
そして、多層回路基板72の上面に、IC90と並設するように、加速度センサ素子100を実装する。そして加速度センサ素子100と、ケース70における端子電極75と、を、ワイヤー線を介してワイヤーボンディングにより電気的に接続する。
一方、載置部材80に、八つの端子81をインサート成形する。そして載置部材80に角速度センサ素子10の第一の固定部21および第二の固定部28の下面を固着する。その後、載置部材80の端子81と、第一の固定部21および第二の固定部28における第一、第二の駆動電極パッド29a、29bと、第一の検出電極パッド22aと、第二の検出電極パッド23aと、第三の検出電極パッド22bと、第四の検出電極パッド23bと、モニター電極パッド24と、を、それぞれワイヤー線を介してワイヤーボンディングにより電気的に接続する。
次に、八つの端子81を、ケース70における端子電極75に半田付する。そして端子81をケース70に埋設する。
最後に、ケース70の収容部71の開口部に、シーム溶接により窒素雰囲気中で上蓋78を固着する。
以上で、角速度センサ200が組み立てられる。
(1−4.角速度センサ素子および角速度センサの動作)
以下、本実施形態の角速度センサ素子10および角速度センサ200の動作について説明する。
ケース70における電源電極76へ電源電圧を入力する。電源電極76から電源電圧を入力されたIC90は、駆動回路91から、交流電圧である駆動信号を出力する。この駆動信号は、端子電極75と、端子81と、を介して第一の駆動電極パッド29aおよび第二の駆動電極パッド29bに印加される。印加される交流電圧の方向が第一の駆動電極32および第二の駆動電極35の分極の方向と同じ方向の場合には、第一の駆動電極32および第二の駆動電極35に引張応力が発生する。そして流れる電流の方向が第一の駆動電極32および第二の駆動電極35の分極の方向と反対方向の場合には、第一の駆動電極32および第二の駆動電極35に圧縮応力が発生する。
ここで、実施形態1では、第一の駆動電極パッド29aおよび第二の駆動電極パッド29bに逆位相の交流電圧を印加している。これにより第一の駆動電極32および第二の駆動電極35の一方に圧縮応力が発生し、他方に引っ張り応力が発生する。そうすると、交流電圧の位相に応じて、第一の駆動振動体31および第二の駆動振動体34が、互いにZ軸の方向の逆方向に速度Vで撓み駆動振動する。
そして第一の駆動振動体31の撓み駆動振動は、第一の検出振動体38、第二の検出振動体40を介して第一の重り部42に伝わるとともに、第五の検出振動体53および第六の検出振動体55を介して第三の重り部57へ伝わる。また第二の駆動振動体34の撓み振動は、第三の検出振動体43、第四の検出振動体45を介して第二の重り部47に伝わるとともに、第七の検出振動体48、第八の検出振動体50を介して、第四の重り部52へ伝わる。すると、第一〜第四の重り部42、47、57、52は、図7に示すように、Z軸の方向に速度Vで駆動振動する。
ここで、まず、角速度センサ素子10にX軸の周りの角速度が発生する場合を考える。
この場合、第一〜第四の重り部42、47、57、52がコリオリ力により、Y軸の方向に振動する。すると、ある局面では、それぞれ外側に配置された第一の検出電極39aと、第三の検出電極44aと、第五の検出電極54aと、第七の検出電極49aと、に圧縮応力が働く。そしてそれぞれ内側に配置された第一の検出電極39bと、第三の検出電極44bと、第五の検出電極54bと、第七の検出電極49bと、に引張応力が働く。すると、角速度センサ素子10は、図8に示すように、左右が内側へ突出するように反る。そして次の局面では、第一の検出電極39aと、第三の検出電極44aと、第五の検出電極54aと、第七の検出電極49aと、に引張応力が働く。そして第一の検出電極39bと、第三の検出電極44bと、第五の検出電極54bと、第七の検出電極49bと、に圧縮応力が働く。すると、角速度センサ素子10は、左右が外側へ突出するように反る。このような引張応力および圧縮応力により第一の検出振動体38と、第三の検出振動体43と、第五の検出振動体53と、第七の検出振動体48と、がY軸の方向に振動すると、振動により発生する電荷が、第一の検出電極パッド22aおよび第三の検出電極パッド22bに加算されて入力される。第一の検出電極パッド22aおよび第三の検出電極パッド22bに発生する電荷は、出力信号として、端子電極75へ出力される。そして処理回路92で処理されて、ケース70に設けられた出力電極から外部へ出力される。この外部へ出力された信号を検出することで、X軸の周りの角速度を検出できる。
次に、角速度センサ素子10にY軸の周りの角速度が発生する場合を考える。
この場合、第一〜第四の重り部42、47、57、52がコリオリ力により、X軸の方向に振動する。すると、ある局面では、第二の検出電極41aと、第四の検出電極46bと、第六の検出電極56bと、第八の検出電極51aと、に圧縮応力が働く。そして第二の検出電極41bと、第四の検出電極46aと、第六の検出電極56aと、第八の検出電極51bと、に引張応力が働く。すると、角速度センサ素子10は、図9に示すように、第四の検出振動体45および第八の検出振動体50が紙面上の上方向へ振動し、第二の検出振動体40および第六の検出振動体55が下方向へ振動する。そして、次の局面では、第二の検出電極41aと、第四の検出電極46bと、第六の検出電極56bと、第八の検出電極51aと、に引張応力が働く。そして第二の検出電極41bと、第四の検出電極46aと、第六の検出電極56aと、第八の検出電極51bと、に圧縮応力が働く。すると第四の検出振動体45および第八の検出振動体50が下方へ振動し、第二の検出振動体40および第六の検出振動体55が上方向へ振動する。このように、第二の検出振動体40と、第四の検出振動体45と、第六の検出振動体55と、第八の検出振動体50と、が、X軸の方向に振動すると、振動により発生する電荷が、第二の検出電極パッド23aおよび第四の検出電極パッド23bに加算されて入力される。第二の検出電極パッド23aおよび第四の検出電極パッド23bに発生する電荷は、出力信号として、端子電極75へ出力される。そして処理回路92で処理されて、ケース70に設けられた出力電極から外部へ出力される。この外部へ出力された信号を検出することで、Y軸の周りの角速度を検出できる。
(1−5.効果等)
以下、本実施形態の角速度センサ素子10および角速度センサ200の効果と変形例等について説明する。
角速度センサ素子10は、第一の駆動振動体31を、Z軸の方向、すなわち角速度センサ素子10の厚み方向に撓み振動駆動させている。したがって、第一の駆動振動体31を捻じり振動させる場合と比べて振動が安定する。すなわち延出部25の断面は四角い為、図10の従来例のように延出部25を捻じり振動させようとすると、円柱状の物体を捻じり振動させる場合と比べて振動が安定しにくくなる。これに対し本実施形態では、延出部25を厚み方向に振動させればよいため、振動が安定しやすい。また第一の駆動振動体31を捩じれ振動させる場合と比べて、厚み方向に振動させる場合は、振動速度の調整も容易である。そしてその結果、駆動の調整が容易となる。
また第二の駆動振動体34も、第一の駆動振動体31と同様に、Z軸の方向に撓み振動駆動させている。したがって、第二の駆動振動体34を捻じり振動させる場合と比べて振動が安定する。また振動速度の調整も容易である。そしてその結果、駆動の調整が容易となる。
また本実施形態では、延出部25に幅狭部26を設けているため、延出部25の断面二次極モーメントが小さくなる。したがって、延出部25は捩れ易くなり、第一の駆動振動体31および第二の駆動振動体34の変位を大きく出来る。その結果、角速度センサ200の検出感度を向上できる。なお、検出感度が十分な場合は、幅狭部26を設けなくてもよい。また幅狭部26の数は、二つに限らず、一つでも二つ以上であってもよい。また幅狭部26の位置は、延出部25の中央部分に限らず、捩じれ易くしたい位置を適宜選択すればよい。
また本実施形態の延出部25は、両端を第一の固定部21および第二の固定部28にそれぞれ固定された両持ち梁構造である。したがって、延出部25は、安定に捩れ振動する。また、幅狭部26を設けることで変位が大きくなった場合も、安定して捩じれ振動させることができる。その結果、第一の駆動振動体31および第二の駆動振動体34への印加電圧を増大でき、第一の駆動振動体31および第二の駆動振動体34の変位量をさらに増大できる。そしてその結果、出力信号の検出感度を向上できる。なお、第二の固定部28が無い場合、延出部25は片持ち梁構造となるが、角速度センサ素子10は動作可能である。
さらに本実施形態では、延出部25に孔27を設けているため、延出部25は複数の梁に分割された構造となる。そしてこれらの梁のそれぞれの断面二次極モーメントを小さくでき、延出部25は捩れやすくなる。また梁の断面は小さくなるが、梁は複数本あるため、延出部25全体の機械的強度を向上できる。したがって、第一の駆動振動体31および第二の駆動振動体34の変位を大きく出来、角速度センサ200の検出感度を向上できる。なお、検出感度が十分な場合は、孔27は必須の構成ではない。
また本実施形態では、延出部25に対して、第一の検出振動体38と対称な位置に第三の検出振動体43を設けているとともに、延出部25に対して、第二の検出振動体40と対称な位置に第四の検出振動体45を設けている。このような構造では、第一の検出振動体38から、第一の駆動振動体31と、延出部25と、を介して第一の固定部21および第二の固定部28へ伝播する振動が、第三の検出振動体43から、第二の駆動振動体34と、延出部25と、を介して第一の固定部21および第二の固定部28へ伝播する振動と逆方向となり、互いに打ち消し合う。同様に、第二の検出振動体40から、第一の駆動振動体31と、延出部25と、を介して第一の固定部21および第二の固定部28へ伝播する振動は、第四の検出振動体45からの振動と逆方向であり、互いに打ち消し合う。したがって、第一の固定部21及び第二の固定部28が取り付けられる載置部材80の共振を抑制できる。そしてその結果、角速度センサ素子10の出力信号の精度が向上する。なお、第三の検出振動体43および第四の検出振動体45が無い場合も、角速度センサ素子10は動作可能である。
同様に、本実施形態では、延出部25に対して、第五の検出振動体53と対称な位置に第七の検出振動体48を設けているとともに、延出部25に対して、第六の検出振動体55と対称な位置に第八の検出振動体50を設けている。これにより、第五の検出振動体53から第一の固定部21および第二の固定部28へ伝播する振動は、第七の検出振動体48から第一の固定部21および第二の固定部28へ伝播する振動と逆方向となり、互いに打ち消し合う。そして、第六の検出振動体55から第一の固定部21および第二の固定部28へ伝播する振動は、第八の検出振動体50からの振動と逆方向となり、互いに打ち消し合う。したがって、第一の固定部21及び第二の固定部28が取り付けられる載置部材80の共振を抑制できる。そしてその結果、角速度センサ素子10の出力信号の精度が向上する。
また本実施形態では、第一の駆動振動体31に対して第一の検出振動体38と対称な位置に第五の検出振動体53を設けるとともに、第一の駆動振動体31に対して第二の検出振動体40と対称な位置に第六の検出振動体55を設けている。これにより本実施形態では、第一の駆動振動体31に対して、重量バランスが均等となるため、第一の駆動振動体31の駆動振動が安定する。なお、第五の検出振動体53および第六の検出振動体55が無い場合も、角速度センサ素子10は動作可能である。
さらに、第二の駆動振動体34に対して第三の検出振動体43と対称な位置に第七の検出振動体48を設けるとともに、第二の駆動振動体34に対して第四の検出振動体45と対称な位置に第八の検出振動体50を設けている。これにより本実施形態では、第二の駆動振動体34に対して、重量バランスが均等となるため、第二の駆動振動体34の駆動振動が安定する。なお、第七の検出振動体48および第八の検出振動体50が無い場合も、角速度センサ素子10は動作可能である。
また本実施形態では、第一〜第四の重り部42、47、57、52を設けることで、効率よくコリオリ力を発生できる。なお、第一〜第四の重り部42、47、57、52は必須の構成ではなく、コリオリ力が小さくてもよい場合は、これらの第一〜第四の重り部42、47、57、52を設けなくてもよい。
さらに本実施形態では、第一の重り部42を、第一の駆動振動体31と第一の検出振動体38と、第二の検出振動体40と、で三方を囲われた空間内に配置している。これによりスペースを有効活用し、角速度センサ素子10を小型化できる。また、第二〜第四の重り部47、57、52も同様に、本実施形態のような配置位置とすることで、スペースを有効活用し、角速度センサ素子10を小型化できる。
また第一〜第四の重り部42、47、57、52の形状を矩形状とすることで、空いているスペースに合った形状となり、スペースを有効活用できる。ただし、第一〜第四の重り部42、47、57、52の形状は矩形状に制限されない。
また第一の重り部42を、第二の検出振動体40の端部に接続することで、効率よくコリオリ力を発生できる。ただし、コリオリ力が小さくてもよい場合は、この位置に配置されていなくともよい。例えば第二の検出振動体40の中央部分や、第一の検出振動体38に接続されていてもよい。第二〜第四の重り部47、57、52も同様に、本実施形態に示す位置に配置することで、効率よくコリオリ力を発生できるが、この配置位置に限定されるものではない。
なお、本実施形態の角速度センサ素子10は、X軸とY軸の二つの軸の周りの角速度を検出するものであるが、Z軸の周りの角速度を検出する構造と組み合わせ、三つの軸の周りの角速度を検出するものであってもよい。
さらに本実施形態の角速度センサ素子10は、逆圧電効果を用いて第一、第二の駆動振動体31、34を駆動したが、駆動する方式は圧電方式以外でもよい。例えば静電気力を用いてもよい。この場合は、第一の駆動電極32および第二の駆動電極35のそれぞれと対向する対向電極を設け、第一の駆動電極32と対向電極、ならびに第二の駆動電極35と対向電極との静電気力によって、第一の駆動振動体31および第二の駆動振動体34を駆動振動させればよい。
また本実施形態の角速度センサ素子10は、圧電効果を用いて振動を検出したが、検出する方式は、圧電方式以外でもよい。
なお、上記実施形態において、X軸、Y軸、Z軸とは便宜上の名称であり、互いに垂直な関係であれば名称は互換性を有する。またX軸、Y軸、Z軸とは、単なる名称であり、それぞれ第一の軸、第二の軸、第三の軸のいずれかと名称を置き換えることとできる。
また、上記実施形態において、「垂直」とは実質的に垂直な関係を含み、「平行」とは実質的に平行な関係を含むものとする。
また、上記実施形態において、「上面」、「下面」、「側面」とは、相対的な方向から見た便宜上の名称であり、角速度センサ素子や角速度センサの配置位置によって名称が置き換わってもよい。
本発明に係る角速度センサ素子は、駆動の調整が容易であり、例えば各種電子機器に用いられる角速度センサに使用される角速度センサ素子として有用である。
10 角速度センサ素子
21 第一の固定部
22a 第一の検出電極パッド
22b 第三の検出電極パッド
23a 第二の検出電極パッド
23b 第四の検出電極パッド
24 モニター電極パッド
25 延出部
26 幅狭部
27 孔
28 第二の固定部
29a 第一の駆動電極パッド
29b 第二の駆動電極パッド
31 第一の駆動振動体
32 第一の駆動電極
33 モニター電極
34 第二の駆動振動体
35 第二の駆動電極
36 共通グランド電極
37 圧電体層
38 第一の検出振動体
39a,39b 第一の検出電極
40 第二の検出振動体
41a,41b 第二の検出電極
42 第一の重り部
43 第三の検出振動体
44a,44b 第三の検出電極
45 第四の検出振動体
46a,46b 第四の検出電極
47 第二の重り部
48 第七の検出振動体
49a,49b 第七の検出電極
50 第八の検出振動体
51a,51b 第八の検出電極
52 第四の重り部
53 第五の検出振動体
54a,54b 第五の検出電極
55 第六の検出振動体
56a,56b 第六の検出電極
57 第三の重り部
70 ケース
71 収容部
72 多層回路基板
73 側壁
74 段差部
75 端子電極
76 電源電極
77 GND電極
78 上蓋
79 金属枠
80 載置部材
81 端子
90 IC
91 駆動回路
92 処理回路
100 加速度センサ素子
200 角速度センサ

Claims (8)

  1. 固定部と、
    前記固定部に接続された一端を有し、第一の軸の方向に延びる延出部と、
    前記延出部と接続され、前記第一の軸と直交する第二の軸の方向に延びる第一の駆動振動体と、
    前記第一の駆動振動体に接続され、前記第一の軸の方向に延びる第一の検出振動体と、
    前記第一の検出振動体に接続され、前記第二の軸の方向に延びる第二の検出振動体と、を備え、
    前記第一の軸と前記第二の軸とに直交する第三の軸の方向に前記第一の駆動振動体を撓み振動駆動させ、前記第一の検出振動体で前記第一の軸の周りの角速度を検出し、前記第二の検出振動体で前記第二の軸の周りの角速度を検出する角速度センサ素子。
  2. 前記延出部は、局部的に、前記第二の軸の方向に幅の狭い幅狭部を有する、請求項1に記載の角速度センサ素子。
  3. 前記延出部は、前記第三の軸の方向に貫通する孔を有する、請求項1に記載の角速度センサ素子。
  4. 前記延出部に対して前記第一の駆動振動体と対称な位置に設けられた第二の駆動振動体と、
    前記第二の駆動振動体に接続され、前記延出部に対して前記第一の検出振動体と対称な位置に設けられた第三の検出振動体と、
    前記第三の検出振動体に接続され、前記延出部に対して前記第二の検出振動体と対称な位置に設けられた第四の検出振動体と、をさらに備えた、請求項1に記載の角速度センサ素子。
  5. 前記第一の駆動振動体に対して前記第一の検出振動体と対称な位置に設けられた第五の検出振動体と、前記第一の駆動振動体に対して前記第二の検出振動体と対称な位置に設けられた第六の検出振動体と、をさらに備えた、請求項1に記載の角速度センサ素子。
  6. 固定部と、
    前記固定部に接続された一端を有し、第一の軸の方向に延びる延出部と、
    前記延出部と接続され、前記第一の軸と直交する前記第二の軸の方向に延びる第一の駆動振動体と、
    前記第一の駆動振動体に接続され、前記第一の軸の方向に延びる第一の検出振動体と、
    前記第一の検出振動体に接続され、前記第二の軸の方向に延びる第二の検出振動体と、を有し、
    前記第一の軸と前記第二の軸とに直交する第三の軸の方向に前記第一の振動駆動体を撓み振動駆動させ、前記第一の検出振動体で前記第一の軸の周りの角速度を検出し、前記第二の検出振動体で前記第二の軸の周りの角速度を検出する角速度センサ素子と、
    前記角速度センサ素子を駆動させる駆動信号を出力する駆動回路と、
    前記角速度センサ素子からの出力信号を処理する処理回路と、
    を備えた、角速度センサ。
  7. 前記駆動回路と、前記処理回路と、は集積回路に集積されている、請求項6に記載の角速度センサ。
  8. 前記角速度センサ素子と、前記駆動回路と、前記処理回路と、を収用するケースと、
    前記ケースの外表面に設けられて、前記駆動回路および前記処理回路と電気的に接続された電極と、をさらに備えた、請求項6に記載の角速度センサ。
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