JPWO2015002172A1 - 車両 - Google Patents

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Abstract

車両前部の前端(100)およびヘッドランプ(71)の少なくとも一部は、車両(1)が直立した状態で、右前輪(32)の右端より左方かつ左前輪(31)の左端より右方に位置し、車両(1)の側面視において、下クロス部(52)の前端より前方で、右前輪(32)および左前輪(31)の上端より上方、かつ、車体フレーム(21)の上下方向について下クロス部(52)の上端より下方に位置している、車両(1)が提供される。

Description

この発明は、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両に関する。
右旋回時に車両の右方に傾斜し、左旋回時に車両の左方に傾斜する車体フレームと、2つの前輪とを備えた車両が知られている(例えば、特許文献1および非特許文献1を参照)。
特許文献1および非特許文献1に記載された傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両は、上クロス部および下クロス部を含むリンク機構と、ヘッドランプとを備えている。この車両の車両前部の輪郭は、少なくとも、このリンク機構の少なくとも一部を覆う車体カバーと、ヘッドランプにより形作られている。
米国意匠547,242号公報
Catalogo partidi ricambio, MP3 300 ie LT Mod. ZAPM64102, Piaggio社
特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の下クロス部の前端は上クロス部より前方に位置している。このため、上クロス部の前方には、リンク機構が動作してもリンク機構の部材が通過しない空間がある。
特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、ヘッドランプの少なくとも一部が車体カバーの内方に設けられている。ヘッドランプは、光源と、光源から前方に離れた位置に設けられたアウタカバーを含み、前後方向に長い装置である。この前後方向に長いヘッドランプが、この上クロス部の前方の空間を使って配置されている。つまり、特許文献1および非特許文献1は、デッドスペースとなっていた上クロス部の前方の空間を使ってヘッドランプを配置するという合理的な発想に基づき、車両前部をコンパクトに構成することにより車両前部のボリューム感の低減を図っている。
一方、一般的には、車両前部の前縁を、その前端と上端とが滑らかに接続された形状に造形すると、空気抵抗を低減しやすい。そこで、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、車両前部の前端は、側面視において、前輪より前方の位置まで突き出されている。これにより、車両前部の前縁はこの前端と上クロス部より上方に位置する上端とが滑らかに接続された形状とされている。これにより、特許文献1および非特許文献1は、空気抵抗の低減を図っている。
ところで、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、上述したように、下クロス部の前端は上クロス部より前方に位置し、前後方向に長いヘッドランプが上クロス部の前方に配置されている。このため、前後方向について、ヘッドランプの前端と下クロス部の前端が互いの近くに位置する。このため、側面視で、車両前部の前縁の一部であって上下方向についてヘッドランプが占める領域に位置する部位(以降、ヘッドライト領域前縁部と呼ぶ)と、車両前部の前縁のうち下クロス部の前方に位置する部位とを結ぶ部位は、垂直に切り立った形状となりやすく、空気抵抗が大きくなりやすい。
より詳細には、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、車両前部の上端に近い上クロス部の前方に前後方向に長いヘッドランプが位置している。このため、車両前部の前縁は、上端からヘッドランプ領域前縁部までの部位の水平面に対する傾斜角が小さく、ヘッドランプ領域前縁部から前端までの部位の水平面に対する傾斜角が大きい、屈曲した形状となりやすい。このため、車両前部の前縁のうち、ヘッドランプ領域前縁部から前端までの部位の空気抵抗が大きくなりやすい。
そこで、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、ヘッドランプ領域前縁部の下部を前輪の前方まで延長し、車両前部の前端を前輪の前方に位置させて車両前部の前縁を直線的な形状とし、これにより、空気抵抗を低減している。しかし、車両前部の前端を前輪の前方まで延ばした結果、車両前部のボリューム感が大きくなりやすい。
このように、特許文献1および非特許文献1のように、(a)上クロス部の前方のデッドスペースを使ってヘッドランプを配置することによりボリューム感を低減しようとする発想と、(b)車両前部の前縁を前端と上端とが滑らかに接続された形状に造形することにより空気抵抗の低減を図ろうとする発想、とを組み合わせると、結果的に、空気抵抗は低減できるもののボリューム感が大きくなってしまう。
そこで本発明は、空気抵抗を低減しつつ、よりボリューム感が低減された、ヘッドランプが車体カバーの内部に配置された車両を提供することを目的とする。
(1) 上記の目的を達成するために、本発明がとりうる一態様は、車両であって、
右旋回時に前記車両の右方に傾斜し、左旋回時に前記車両の左方へ傾斜可能な車体フレームと、
前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右前輪および左前輪と、
下部に前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する右懸架装置と、
下部に前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する左懸架装置と、
前記右懸架装置の上部を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回転可能に支持する右サイド部と、
前記左懸架装置の上部を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回転可能に支持する左サイド部と、
前記右サイド部の上部を右端部に前記車体フレームの前後方向に延びる上右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の上部を左端部に前記上右軸線に平行な上左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに前記上右軸線および前記上左軸線に平行な上中間軸線回りに回転可能に支持される上クロス部と、
前記右サイド部の下部を右端部に前記上右軸線に平行な下右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の下部を左端部に前記上左軸線に平行な下左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに前記上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持される下クロス部と、を含むリンク機構と、
光源を含み、車両前方に光を照射可能なヘッドランプと、
前記ヘッドランプ、前記上クロス部、前記下クロス部の右側面、左側面、上面の少なくとも一部を覆う車体カバーと、
を有する車両であって、
前記ヘッドランプの少なくとも一部は、前記車両が直立した状態で、前記右前輪の右端より左方かつ前記左前輪の左端より右方に配置され、前記車両の側面視において、前記下クロス部の前端より前方で、前記右前輪および前記左前輪の上端より上方、かつ、前記車体フレームの上下方向について前記下クロス部の上端より下方に配置され、
前記ヘッドランプおよび前記車体カバーで構成される車両前部について、
前記車両前部の前縁は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前端から前記上クロス部より上方かつ前記下クロス部の前端より後方まで延びており、
前記車両前部の前記前端は、前記車両が直立した状態で、前記右前輪の右端より左方かつ前記左前輪の左端より右方に位置し、前記車両の側面視において、前記下クロス部の前端より前方で、前記右前輪および前記左前輪の上端より上方、かつ、前記車体フレームの上下方向について前記下クロス部の上端より下方に位置している。
本発明者らは、上述したように、特許文献1および非特許文献1のように、(a)および(b)の発想を組み合わせても、空気抵抗の低減とボリューム感の低減とを両立させにくいことに気が付いた。そこで本発明者らは、前後方向に長いヘッドランプをあえて下クロス部の前方の空間を使って配置し、ヘッドランプを配置した領域の近くに車両前部の前端を位置させる構成を検討し、本発明を完成させた。
一見したところ、特許文献1および非特許文献1を考慮すると、その前端が上クロス部より前方に位置する下クロス部の前方の空間に前後方向に長いヘッドランプを配置すると、車両前部が前後方向に大型化するように思われる。また、車両前部の前端を右前輪および左前輪の上端より上方に位置させると、車両前部の前縁を滑らかな直線状の形状にしにくく、空気抵抗を低減しにくいように思われる。
しかし、本発明者らは、ヘッドランプを下クロス部の上端より下方に位置させて、それにより車両前部の前端を下方かつ前方に突き出す形状とすることにより、空気抵抗を低減しつつ車両前部のボリューム感を低減できることに気が付き、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、ヘッドランプの少なくとも一部は、車両が直立した状態で、右前輪の右端より左方かつ左前輪の左端より右方に配置され、車両の側面視において、前記下クロス部の前端より前方で、右前輪および左前輪の上端より上方、かつ、車体フレームの上下方向について下クロス部の上端より下方に配置されている。
つまり、特許文献1および非特許文献1に記載の車両に比べて、本発明に係る車両のヘッドランプは下クロス部の上端より下方の低い位置に設けられている。ヘッドランプは前後方向に長いため、車両前部の前縁のうちヘッドランプ領域前縁部をより低くかつ前方の領域に位置させることができる。
なお、本発明に係る車両においては、車両前部の前端がヘッドランプ領域前端部で構成される場合(ヘッドランプの前端が車両前部のうち最も前方に位置する場合)と、車両前部の前端がヘッドランプ領域前縁部より前方に位置する場合(ヘッドランプより前方に車体カバーの一部が位置する場合)がある。
また、本発明に係る車両によれば、ヘッドランプおよび車体カバーで構成される車両前部について、車両前部の前縁は、車両が直立した状態で、車両の側面視において、前端から上クロス部より上方かつ下クロス部の前端より後方まで延びている。さらに、車両前部の前端は、車両が直立した状態で、前記右前輪の右端より左方かつ前記左前輪の左端より右方に位置し、車両の側面視において、前記下クロス部の前端より前方で、右前輪および左前輪の上端より上方、かつ、車体フレームの上下方向について下クロス部の上端より下方に位置している。
本発明に係る車両によれば、車両前部の前端は、ヘッドランプの少なくとも一部が配置される領域である、右前輪と左前輪の上端より上方、かつ、下クロス部の上端より下方の領域に配置されている。
本発明に係る車両においては、上述したように、車両の側面視で、車両前部の前縁のうちヘッドランプ領域前縁部はより低くかつ前方の領域に位置されている。さらに、車両前部の前端はこのヘッドランプ領域前縁部と同じかそれより前方に位置するため、車両前部の前端を低くかつより前方の領域に位置させることができる。つまり、車両前部の前端を、上端に対して、前方かつ下方に大きく離間した位置に配置することができる。このため、上端から前端にかけて、車両前部の前縁を、滑らかに連続する直線状の形状としやすい。
また、車両前部の前端が右前輪および左前輪の上端より上方に位置しているので、車両前部が上下方向にコンパクトな形状とされ、車両前部のボリューム感が低減されている。さらに、車両前部の前端は、下クロス部の前端より前方で、右前輪および左前輪の上端より上方、かつ、車体フレームの上下方向について下クロス部の上端より下方に位置している。つまり、車両前部を、その前端が低い位置で前方に突き出す形状にしやすい。このため、車両に搭乗したユーザの目に近い部位を小さくしやすく、よりボリューム感を小さくしやすい。
以上の理由により、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感がより低減された、ヘッドランプが車体カバーの内部に配置された車両が提供される。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(2) 前記車両前部の右端および左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記下クロス部の前端より後方に位置している。
車両の平面視においても、車両前部の前端が右端および左端より前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、より車両前部のボリューム感が低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(3) 前記車両前部の前記右端および前記左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記上クロス部の前端より後方に位置している。
車両の平面視においても、車両前部の前端が右端および左端よりさらに前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、より車両前部のボリューム感が低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(4) 前記車両前部の前記右端および前記左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記下クロス部の後端より後方に位置している。
車両の平面視においても、車両前部の前端が右端および左端よりさらに前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、より車両前部のボリューム感が低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(5) 前記車両前部の前記右端および前記左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記上クロス部の後端より後方に位置している。
車両の平面視においても、車両前部の前端が右端および左端よりさらに前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、より車両前部のボリューム感が低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(6) 前記車両前部の前記前端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記右前輪および前記左前輪の前端より後方に位置している。
上述したように、車両前部の前縁が滑らかな直線状の形状とされつつ、車両前部の前後方向が短くなり、車両前部のボリューム感がより低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(7) 前記ヘッドランプの少なくとも一部は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記車体フレームの上下方向について前記下クロス部の下端より上方に位置している。
ヘッドランプの少なくとも一部が下クロス部の下端より上方に位置するので、車体フレームが傾斜した場合でも、ヘッドランプが前輪と干渉しにくい。車両前部の小さい空気抵抗およびコンパクトさを維持しつつ、前輪と干渉しにくいヘッドランプを備えた車両が提供される。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(8) 前記ヘッドランプの少なくとも一部は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記右前輪および前記左前輪の回転軸線より前方に位置している。
ヘッドランプの少なくとも一部が右前輪および左前輪の回転軸線の回転軸線より前方に位置するので、車両前部の前縁のうちヘッドランプの前方の部位およびそれより前方に位置する前端をより前方に位置させることができる。これにより、車両前部を、前端がさらに前方に突き出した形状としやすく、空気抵抗が小さく、かつ、車両前部のボリューム感の小さい車両が提供される。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(9) 前記ヘッドランプの前記光源を覆うアウタカバーの少なくとも一部は、前記車両の側面視で、前記車両前部の前記前縁の一部を形成する。
透明または半透明のアウタカバーの少なくとも一部が車両前部の前縁の一部を形成するので、車両の側面視で、車両前部の一部が切り欠かれたような印象を与えることができ、さらに車両前部のボリューム感が低減された車両を提供できる。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(10) 前記車両前部は、前記車両の平面視で、前記車両前部の右端と左端から前記ヘッドランプに向かって先細りとなる形状とされている。
車両の平面視においても、車両前部の前端が右端および左端より前方に突き出た先細り形状(テーパ形状)となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感がより低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(11) 前記右前輪および前記左前輪の少なくとも一方に制動力を作用させる制動装置と、
複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる前記流路を切り替えて前記制動装置の動作を制御する流体ユニットと、
を有し、
前記流体ユニットの少なくとも一部が、前記車両が直立した状態において、鉛直方向に沿って前記ヘッドランプと並ぶように設けられている。
いずれも重たい装置である、ヘッドランプと流体ユニットの少なくとも一部が、鉛直方向に沿って並んで配置されているため、左右方向及び前後方向について重量バランスをとりやすい。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(12) 前記流体ユニットの少なくとも一部が、前記車両が直立した状態で、前記車両の正面視において、前記ヘッドランプと前記上クロス部との間に設けられている。
流体ユニットの少なくとも一部がヘッドランプより上方に配置されているため、流体ユニットと右前輪および左前輪との干渉を避けやすい。また、流体ユニットの少なくとも一部が上クロス部より下方に配置されているため、車両の重心が高くなりにくい。これにより、前輪との干渉を避けつつ、車両の重心が高くなりにくい、流体ユニットが搭載された車両が提供される。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(13) 前記車両前部の前記前縁は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記ヘッドランプの上方に位置する部位の前記水平面に対する傾斜角が、該部位より上方に位置する部位の水平面に対する傾斜角よりも小さい形状とされている。
車両前部の前縁のうち、ヘッドランプの上方に位置する部位が、それより上方に位置する部位よりも、水平面に対する傾斜角が小さいため、車両前部の前縁をより低い位置で前方に突き出す形状としやすい。これにより、空気抵抗がより低減された、車両前部のボリューム感の小さい車両が提供される。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(14) 前記車両が直立した状態で、前記車両の正面視において、前記車両前部の前記前端から前記下クロス部の前記上端までの鉛直方向の距離が、前記下クロス部の前記上端から前記車両前部の前記上端までの鉛直方向の距離より小さい。
車両前部の前端から下クロス部の上端までの部位は、上下方向について、下クロス部の上端から車両前部の上端までの部位より下方に位置する。車両前部の下部に位置する、車両前部の前端から下クロス部の上端までの部位が鉛直方向に小さく形成されているため、車両前部の前方に突き出す部位を小さくでき、車両前部のボリューム感が低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(15) 前記ヘッドランプは、前記車両前部の右縁の一部を形成するアウタカバーを備えた右ヘッドランプと、前記車両前部の左縁の一部を形成するアウタカバーを備えた左ヘッドランプと、を有し、
前記車両前部の前記前端は、前記車両の平面視において、前記右ヘッドランプの前記アウタカバーと前記左ヘッドランプの前記アウタカバーとの間に位置する。
車両の平面視においても、車両前部の前端が右端および左端より前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感がより低減されている。
上記本発明に係る車両において、以下の構成としてもよい。
(16) 前記右前輪および前記左前輪の少なくとも一方に制動力を作用させる制動装置と、
複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる前記流路を切り替えて前記制動装置の動作を制御する流体ユニットと、
を有し、
前記流体ユニットの少なくとも一部が、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記右ヘッドランプと前記左ヘッドランプとの間に配置されている。
いずれも重たい装置である、流体ユニット、右ヘッドランプ、左ヘッドランプについて、流体ユニットの少なくとも一部が右ヘッドランプと左ヘッドランプの間に配置されているので、左右方向について重量バランスをとりやすい。
本発明の第1実施形態に係る車両の全体側面図である。 図1の車両前部の正面図である。 図1の車両前部の平面図である。 図1の車両を転舵させた状態の車両前部の平面図である。 図1の車両を傾斜させた状態の車両前部の正面図である。 図1の車両を転舵させかつ傾斜させた状態の車両前部の正面図である。 車両前部の構造を示す車両の正面図である。 (a)は図7に示した車両の側面図であり、(b)は図7に示した車両の平面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両の正面図である。 (a)は図9に示した車両の側面図であり、(b)は図9に示した車両の平面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る車両の第1実施形態を、添付図面を参照して説明する。
本実施形態では、車両の一例として、二つの前輪と一つの後輪を有する車両を例示する。
〈全体構成〉
図1は、車両1の全体を車両1の左方から見た側面図を示す。以下、図中の矢印Fは車両1の前方向を示し、矢印Bは車両1の後方向を示す。矢印Uは車両1の上方向を示し、矢印Dは車両1の下方向を示す。説明において前後左右の方向を示す場合、車両1を運転する乗員から見た前後左右の方向を意味する。上下方向とは、鉛直方向のみならず、鉛直方向から傾いた略上下方向を含むことを意味する。左右方向とは、水平方向のみならず、水平方向から傾いた略左右方向を含むことを意味する。車幅方向中央とは、車両1の車幅方向の中心位置を意味する。車幅方向の右方とは、車幅方向中央から右方に向かう方向を意味する。車幅方向の左方とは、車幅方向中央から左方に向かう方向を意味する。また、車両1の無負荷状態とは、乗員が乗車せず、車両1に燃料を搭載していない状態における、前輪が転舵も傾斜もしていない直立状態を意味する。
図1に示すように、車両1は、車両本体部2と、左右一対の前輪3(図2参照)と、後輪4と、操舵機構7と、リンク機構5とを備えている。車両本体部2は、車体フレーム21と、車体カバー22と、シート24と、パワーユニット25とを備えている。
車体フレーム21は、ヘッドパイプ211と、ダウンフレーム212と、アンダーフレーム214と、リアフレーム213とを有する。図1では、車体フレーム21のうち、車体カバー22に隠れた部分は破線で示している。車体フレーム21は、パワーユニット25やシート24等を支持している。パワーユニット25は、エンジンあるいは電動モータ等の駆動源と、ミッション装置等を有する。
ヘッドパイプ211は、車両1の前部に配置されている。ヘッドパイプ211は、車両1の側面視で、下部より上部がやや後方側に位置するように、垂直方向に対してやや傾斜して配置されている。ヘッドパイプ211の周囲には、操舵機構7およびリンク機構5が配置されている。ヘッドパイプ211には、操舵機構7のステアリングシャフト60が回転可能に挿入されている。ヘッドパイプ211はリンク機構5を支持している。
ヘッドパイプ211は車体フレーム21の一部であり、車両1の右旋回時に車両1の右方に傾斜し、車両1の左旋回時に車両1の左方に傾斜可能とされている。
ダウンフレーム212は、ヘッドパイプ211に接続されている。ダウンフレーム212は、ヘッドパイプ211から後方に配置され、上下方向に沿って延びている。ダウンフレーム212の下部には、アンダーフレーム214が接続されている。アンダーフレーム214は、ダウンフレーム212の下部から後方へ向けて延びている。アンダーフレーム214の後方には、リアフレーム213が後方かつ上方へ向けて延びている。リアフレーム213は、シート24、パワーユニット25およびテールランプ等を支持している。
車体フレーム21は、車体カバー22によって覆われている。車体カバー22は、フロントカバー221、左右一対のフロントフェンダー223、レッグシールド225、センターカバー226およびリアフェンダー224を有する。
フロントカバー221は、シート24の前方に位置している。フロントカバー221は、操舵機構7およびリンク機構5の少なくとも一部を覆っている。フロントカバー221は、リンク機構5よりも前方に配置される前部221aを有する。フロントカバー221の前部221aは、車両1の無負荷状態の側面視において、前輪3よりも上方に設けられている。フロントカバー221の前部221aは、車両1の無負荷状態の側面視において、前輪3の前端よりも後方に配置されている。レッグシールド225は、フロントカバー221の下方であって、シート24の前方に配置されている。センターカバー226は、リアフレーム213の周囲を覆うように配置されている。
左右一対のフロントフェンダー223(図2参照)は、フロントカバー221の下方であって、左右一対の前輪3の上方にそれぞれ配置されている。リアフェンダー224は、後輪4の後部上方に配置されている。
左右一対の前輪3は、無負荷状態で、ヘッドパイプ211の下方であってフロントカバー221の下方に配置されている。後輪4は、センターカバー226とリアフェンダー224の下側に配置されている。
〈操舵機構〉
図2は、図1の車両1の前部を正面から見た正面図である。図3は、図1の車両1の前部を上方から見た平面図である。図2および図3では、車体カバー22を透過させた状態で図示している。
図2および図3に示すように、操舵機構7は、操舵力伝達機構6、左緩衝器33、右緩衝器34、および左右一対の前輪3を有する。
左右一対の前輪3は、左前輪31および右前輪32を含んでいる。左前輪31および右前輪32は、車体フレーム21の左右方向に並べて配置されている。左前輪31と右前輪32は、車幅方向中央に対して左右対称に配置されている。
また、左前輪31の上方には、左右一対のフロントフェンダー223のうち、左フロントフェンダー227が配置されている。右前輪32の上方には、左右一対のフロントフェンダー223のうち、右フロントフェンダー228が配置されている。左前輪31は左緩衝器33に支持されている。右前輪32は右緩衝器34に支持されている。
なお、本明細書において「車体フレーム21の左右方向」とは、車両1の正面視でヘッドパイプ211の軸方向に直交する方向を指す。また、車体フレーム21の上下方向とは、車両1の正面視で、ヘッドパイプ211の軸方向に延びる方向を指す。例えば、車体フレーム21の上下方向は、車両1の正面視で、ヘッドパイプ211の軸方向と一致する。図2のように、車両1が直立した状態においては、車両1の正面視で、車体フレーム21の右方RFと水平方向の右方Rが一致する。このため、図2においては水平方向の右方Rのみを表示している。図5のように、車両1が路面に対して傾斜した状態においては、車両1の正面視で、車体フレーム21の右方RFと水平方向の右方Rは一致せず、また、車体フレーム21の上方UFと鉛直方向の上方Uは一致しない。
左緩衝器(左懸架装置の一例)33は、いわゆるテレスコピック式の緩衝器であり、路面からの振動を減衰させる。左緩衝器33は、下部に左前輪31を支持し、上部に対する左前輪31の車体フレーム21の上下方向における変位を緩衝する。左緩衝器33は、第1下側部33aおよび第1上側部33bを有する。左前輪31は第1下側部33aに支持されている。第1下側部33aは、上下方向に延び、その下端側に左車輪軸314が支持されている。左車輪軸314は、左前輪31を支持している。左車輪軸314は、左前輪31の回転軸線Z1に沿って延びている。
第1上側部33bは、その一部が第1下側部33aに挿入された状態で、第1下側部33aの上側に配置されている。第1上側部33bは、第1下側部33aの延びる方向において、第1下側部33aに対して相対移動可能である。第1上側部33bの上部は、第1ブラケット317に固定されている。このようにして、左緩衝器33は左前輪31を上下方向に変位可能に支持している。
第1下側部33aおよび第1上側部33bは、前後に並列して連結された2つのテレスコピック要素を構成している。それにより、第1下側部33aに対して第1上側部33bが相対回転することが抑制されている。
右緩衝器34(右懸架装置の一例)は、いわゆるテレスコピック式の緩衝器であり、路面からの振動を減衰させる。右緩衝器34は、下部に右前輪32を支持し、上部に対する右前輪32の車体フレーム21の上下方向における変位を緩衝する。右緩衝器34は、第2下側部34aおよび第2上側部34bを有する。右前輪32は第2下側部34aに支持されている。第2下側部34aは、上下方向に延び、その下端側に右車輪軸324が支持されている。右車輪軸324は、右前輪32を支持している。右車輪軸324は、右前輪32の回転軸線Z2に沿って延びている。
第2上側部34bは、その一部が第2下側部34aに挿入された状態で、第2下側部34aの上側に配置されている。第2上側部34bは、第2下側部34aの延びる方向において、第2下側部34aに対して相対移動可能である。第2上側部34bの上部は、第2ブラケット327に固定されている。このようにして、右緩衝器34は右前輪32を上下方向に変位可能に支持している。
第2下側部34aおよび第2上側部34bは、前後に並列して連結された2つのテレスコピック要素を構成している。それにより、第2下側部34aに対して第2上側部34bが相対回転することが抑制されている。
操舵力伝達機構6は、左前輪31および右前輪32よりも上方に配置されている。操舵力伝達機構6は、乗員の操舵力を入力する部材として、操舵部材28を備えている。操舵部材28は、ステアリングシャフト60と、ステアリングシャフト60の上部に連結されたハンドルバー23とを有する。
ステアリングシャフト60は、車体フレーム21の左右方向において、左緩衝器33および右緩衝器34の間で、ヘッドパイプ211に支持されている。また、ステアリングシャフト60は、車体フレーム21の上下方向に延びる中間操舵軸線Y3回りに回転可能である。ステアリングシャフト60は、その一部がヘッドパイプ211に挿入されて略上下方向に延びるように配置され、ヘッドパイプ211に対して回転可能である。ステアリングシャフト60は、乗員によるハンドルバー23の操作に伴って回転される。
操舵力伝達機構6は、ハンドルバー23の操作に応じたステアリングシャフト60の回転に伴い、左緩衝器33を上下方向に延びる左操舵軸線Y1回りに回転させ、右緩衝器34を左操舵軸線Y1と平行な右操舵軸線Y2回りに回転させる。
操舵力伝達機構6は、操舵部材28の他に、第1伝達プレート61、第2伝達プレート62、第3伝達プレート63、第1ジョイント64、第2ジョイント65、第3ジョイント66、タイロッド67、第1ブラケット317および第2ブラケット327を有する。操舵力伝達機構6は、乗員がハンドルバー23を操作する操舵力を、これらの部材を介して第1ブラケット317および第2ブラケット327に伝達する。
第1伝達プレート61は、車幅方向中央に配置され、ステアリングシャフト60に対し相対回転不能に連結されている。第1伝達プレート61は、ステアリングシャフト60の回転に伴って回転する。
第2伝達プレート62は、後述するリンク機構5の左サイド部53に対して回転可能に連結されている。第2伝達プレート62は、第1ブラケット317に固定されている。第2伝達プレート62は、第1ブラケット317の下方に位置している。第2伝達プレート62は、第1伝達プレート61の左側に配置されている。
第3伝達プレート63は、後述するリンク機構5の右サイド部54に対して回転可能に連結されている。第3伝達プレート63は、第1伝達プレート61を中心として第2伝達プレート62と左右対称に配置されている。第3伝達プレート63は、第2ブラケット327に固定されている。第3伝達プレート63は、第2ブラケット327の下方に位置している。
第1伝達プレート61の前部には、第1ジョイント64が配置されている。第1ジョイント64は、上下方向に延びる回転軸によって第1伝達プレート61に対して回転可能に支持されている。第2伝達プレート62の前部には、第2ジョイント65が配置されている。第2ジョイント65は、上下方向に延びる回転軸によって第2伝達プレート62に対して回転可能に支持されている。第3伝達プレート63の前部には、第3ジョイント66が配置されている。第3ジョイント66は、上下方向に延びる回転軸によって第3伝達プレート63に対して回転可能に支持されている。第1ジョイント64、第2ジョイント65、第3ジョイント66は、それぞれの前部に、前後方向に延びる軸部を有する。
タイロッド67は、車幅方向に延びて配置されている。タイロッド67は、第1ジョイント64に延びる前部、第2ジョイント65の前部、第3ジョイント66の前部で、それぞれ前後方向に延びる軸部に対して回転可能に支持されている。このタイロッド67は操舵力伝達機構6の一部であり、車体フレーム21が傾斜したときに、後述する下クロス部52と平行な関係を保つように移動する。
このように構成された操舵力伝達機構6は、操舵部材28から伝達された操舵力を、第1伝達プレート61と第1ジョイント64を介してタイロッド67に伝える。これにより、タイロッド67は左右方向のいずれか一方に変位する。タイロッド67に伝わった操舵力は、タイロッド67から第2伝達プレート62と第2ジョイント65を介して第1ブラケット317に伝わるとともに、タイロッド67から第3伝達プレート63と第3ジョイント66を介して第2ブラケット327に伝わる。これにより、第1ブラケット317および第2ブラケット327は、タイロッド67が変位した方向に回転する。
〈リンク機構〉
本例では、平行四節リンク(パラレログラムリンクとも呼ぶ)方式のリンク機構5を採用している。
リンク機構5は、ハンドルバー23より下方に配置されている。リンク機構5は、車体フレーム21のヘッドパイプ211に連結されている。リンク機構5は、車両1の傾斜動作を行うための構成として、上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53および右サイド部54を備えている。また、リンク機構5は、左サイド部53の下部に接続されて左サイド部53とともに傾斜する構成として、第1ブラケット317と左緩衝器33を備えている。さらに、リンク機構5は、右サイド部54の下部に接続されて右サイド部54とともに傾斜する構成として、第2ブラケット327と右緩衝器34を備えている。
右サイド部54は、右緩衝器34の上部を車体フレーム21の上下方向に延びる右操舵軸線Y2回りに回転可能に支持する。左サイド部53は、左緩衝器33の上部を右操舵軸線Y2と平行な左操舵軸線Y1回りに回転可能に支持する。
上クロス部51は、右サイド部54の上部を右端部に車体フレーム21の前後方向に延びる上右軸線E回りに回転可能に支持し、左サイド部53の上部を左端部に上右軸線Eに平行な上左軸線D回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に上右軸線Eおよび上左軸線Dに平行な上中間軸線C回りに回転可能に支持される。
下クロス部は、右サイド部54の下部を右端部に上右軸線Eに平行な下右軸線H回りに回転可能に支持し、左サイド部53の下部を左端部に上左軸線Dに平行な下左軸線G回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に上中間軸線Cと平行な下中間軸線F回りに回転可能に支持される。
上クロス部51は、ヘッドパイプ211の前側に配置されて車幅方向に延びた板状の部材512を含む。板状の部材512は、左右方向の中央に位置する支持部によってヘッドパイプ211に支持され、略前後方向に延びる上中間軸線C回りにヘッドパイプ211に対して回転可能である。
上クロス部51の左端は、連結部によって左サイド部53に連結されている。上クロス部51は、略前後方向に延びる上左軸線D回りに左サイド部53に対して回転可能である。上クロス部51の右端は、連結部Eによって右サイド部54に連結されている。上クロス部51は、略前後方向に延びる上右軸線E回りに右サイド部54に対して回転可能である。
下クロス部52は、支持部によってヘッドパイプ211に支持され、略前後方向に延びる下中間軸線F回りに回転可能である。下クロス部52は、上クロス部51よりも下方に配置されている。下クロス部52は、上クロス部51と略同じ車幅方向の長さを有し、上クロス部51と平行に配置されている。
下クロス部52は、車幅方向に延びた一対の板状の部材522,522を含む。一対の板状の部材522,522は、前後方向においてヘッドパイプ211を挟み込むように配置されている。一対の板状の部材522,522同士は、中間部523によって一体的に連結されている。中間部523は、一対の板状の部材522,522と一体でも別体でもよい。下クロス部52の左端は、連結部によって左サイド部53に連結されている。下クロス部52は、略前後方向に延びる下左軸線G回りに左サイド部53に対して回転可能である。下クロス部52の右端は、連結部によって右サイド部54に連結されている。下クロス部52は、略前後方向に延びる下右軸線H回りに右サイド部54に対して回転可能である。
左サイド部53は、ヘッドパイプ211の左側に配置され、ヘッドパイプ211の延びる方向と平行に延びている。左サイド部53は、左前輪31の上方であって左緩衝器33よりも上方に配置されている。左サイド部53は、下部が第1ブラケット317に連結され、第1ブラケット317に対して左操舵軸線Y1回りに回転可能に取り付けられている。この左サイド部53は、左緩衝器33の上部を左操舵軸線Y1回りに回転可能に支持する。
右サイド部54は、ヘッドパイプ211の右側に配置されて、ヘッドパイプ211の延びる方向と平行に延びている。右サイド部54は、右前輪32の上方であって右緩衝器34よりも上方に配置されている。右サイド部54は、下部が第2ブラケット327に連結され、第2ブラケット327に対して右操舵軸線Y2回りに回転可能に取り付けられている。この右サイド部54は、右緩衝器34の上部を右操舵軸線Y2回りに回転可能に支持する。
このように、上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53、および右サイド部54は、上クロス部51と下クロス部52が相互に平行な姿勢を保ち、左サイド部53と右サイド部54が相互に平行な姿勢を保つように連結されている。
〈操舵動作〉
図4は、車両1の操舵動作を説明するための図であり、車両1を転舵させた状態の車両前部の平面図である。
図4に示すように、ハンドルバー23が左右方向に回されると、操舵機構7の操舵力伝達機構6が動作し、操舵動作が行われる。ハンドルバー23が回転されることでステアリングシャフト60が回転すると、ステアリングシャフト60の回転に伴って第1伝達プレート61が回転する。つまり前輪3は、ステアリングシャフト60の回転に応じて移動する操舵力伝達機構6によって転舵される。
例えば、ステアリングシャフト60が図4の矢印Tの方向に回転すると、第1伝達プレート61の回転に伴って、タイロッド67が左後方に移動する。このとき、第1伝達プレート61は第1ジョイント64の上下方向に延びる回転軸によって第1ジョイント64に対して回転し、タイロッド67は姿勢を維持しながら左後方に移動する。タイロッド67の左後方への移動に伴って、第2伝達プレート62および第3伝達プレート63は、それぞれ左サイド部53および右サイド部54回りに、矢印Tの方向に回転する。このとき、第2伝達プレート62は第2ジョイント65の上下方向に延びる回転軸回りに第2ジョイント65に対して回転し、第3伝達プレート63は第3ジョイント66の上下方向に延びる回転軸回りに第3ジョイント66に対して回転する。
第2伝達プレート62および第3伝達プレート63が矢印Tの方向に回転すると、第1ブラケット317および第2ブラケット327が矢印Tの方向に回転する。第1ブラケット317および第2ブラケット327が矢印Tの方向に回転すると、左前輪31が左緩衝器33を介して左操舵軸線Y1(図2参照)回りに回転し、右前輪32が右緩衝器34を介して右操舵軸線Y2(図2参照)回りに回転する。
〈傾斜動作〉
図5は、車両1の傾斜動作を説明するための図であり、車両1を傾斜させた状態の車両前部の正面図である。
図5に示すように、リンク機構5の作動に伴い車両1は左右方向に傾斜する。リンク機構5の作動とは、リンク機構5における傾斜動作を行うための各部材(上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53および右サイド部54)がそれぞれの連結点を軸として相対回転し、リンク機構5の形状が変化することを意味している。
本例のリンク機構5では、例えば、直立状態において正面視で略長方形状に配置された上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53および右サイド部54が、車両1が傾斜した状態において略平行四辺形に変形している。リンク機構5は、上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53および右サイド部54の相対的な回転動作に連動して傾斜動作を行うことで、左前輪31および右前輪32をそれぞれ傾斜させる。
例えば、乗員が車両1を左方に傾斜させると、ヘッドパイプ211が垂直方向に対して左方に傾斜する。ヘッドパイプ211が傾斜すると、上クロス部51は上中間軸線C回りにヘッドパイプ211に対して回転し、下クロス部52は下中間軸線F回りにヘッドパイプ211に対して回転する。すると、上クロス部51が下クロス部52よりも左側に移動し、左サイド部53および右サイド部54は、ヘッドパイプ211と平行な状態を保ったまま、垂直方向に対して傾斜する。左サイド部53および右サイド部54が傾斜する際に、左サイド部53および右サイド部54は、上クロス部51および下クロス部52に対して回転する。したがって、車両1を傾斜させると、左サイド部53および右サイド部54の傾斜に伴って、左サイド部53および右サイド部54に支持された左前輪31および右前輪32は、それぞれ垂直方向に対してヘッドパイプ211と平行な状態を保ったまま傾斜する。
また、傾斜動作の際、タイロッド67は、第1ジョイント64、第2ジョイント65、第3ジョイント66の前後方向の軸部に対してそれぞれ回転する。これにより、タイロッド67は、車両1が傾斜しても上クロス部51と下クロス部52に対して平行な姿勢を保つ。
〈操舵動作と傾斜動作〉
図6は、車両1を転舵させかつ傾斜させた状態の車両前部の正面図である。
図6では、左側に操舵し、左方に傾斜した状態を示している。図6に示す動作時には、操舵動作により左前輪31および右前輪32の向きが変更され、傾斜動作により左前輪31および右前輪32が車体フレーム21とともに傾斜される。この状態では、リンク機構5の上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53および右サイド部54が略平行四辺形に変形し、タイロッド67が左右何れかの操舵した方向(図6では左方)かつ後方に移動する。
<車両前部の構成>
次に図7と図8を用いて、車体カバー22、および車体カバー22の内部に位置する部材の配置位置について詳しく説明する。図7は、車両1が直立状態でかつ無転舵状態における車両1の車両前部の正面図である。図8の(a)は図7に示した車両1の車両前部の側面図であり、図8の(b)はその平面図である。
図7および図8に示すように、車両1は、車両前部を構成する車体カバー部材として、フロントカバー221、レッグシールド225の上部およびウィンドシールド229を備えている。車両前部とは、ヘッドランプ71と一体的な外観を持つ車両1の前方の部位であり、ヘッドランプ71と分離されて配置されているフロントフェンダー223は、ここで定義される車両前部を構成しない。また本実施形態に係る車両1は、車体カバー22の内部に灯具を備えている。灯具として、ヘッドランプ71、ポジションランプ72、方向指示器73が設けられている。車体カバー部材は、ヘッドランプ71、上クロス部51、下クロス部52の右側面、左側面、上面の少なくとも一部を覆う。
(灯具)
車両1は、図7に示したように車両1の左右方向の中央部に、車両前方に光を照射可能で光源を含むヘッドランプ71を備えている。またヘッドランプ71の上方に、隣接してポジションランプ72が設けられている。ヘッドランプ71を点灯することにより、運転者の路面の視認性を高めることができる。ポジションランプ72を点灯することにより、対向車や歩行者から見た車両1の視認性を高めることができる。
本実施形態の車両1において、ヘッドランプ71とポジションランプ72は一つの灯具ユニットとして一体化されている。ヘッドランプ71とポジションランプ72は、共通のハウジングおよびアウタレンズ(アウタカバーの一例)とを備えている。
図8の(a)に示すように、ヘッドランプ71とポジションランプ72のハウジングはフロントカバー221の内部に設けられている。ヘッドランプ71とポジションランプ72のアウタレンズはフロントカバー221から前方に露出されている。
ヘッドランプ71の内部には、投影レンズ、光源、リフレクタがこの順に前方から後方に向かって並んで配置されている。このため、ヘッドランプ71は前後方向に長い部材である。ヘッドランプ71の中の光源およびポジションランプ72の中の光源からの光は、アウタレンズを介して車両1の前方に出射される。
方向指示器73は、図7に示すように車両前部の上部の左右に設けられている。方向指示器73を点灯することにより、周囲の車両1や歩行者などに車両1の進行方向を報知することができる。方向指示器73は上クロス部51の上方を前後方向に跨ぐように設けられている。このため、車両1の側方から見たときの方向指示器73の視認性が高められている。
フロントカバー221は、ヘッドランプ71の左右の側面および上面の少なくとも一部、上クロス部51の左右側面および上面の少なくとも一部、下クロス部52の左右側面および上面の少なくとも一部を覆っている。ヘッドランプ71、ポジションランプ72および方向指示器73のアウタレンズがフロントカバー221から外部に露出されている。
また本実施形態において、図7に示すように、車両1の正面視においてポジションランプ72および方向指示器73は車両1の中央から側方に向かって延びるように形成されており、車両1の正面視で前端が尖った車両前部のボリューム感の小さい外観を呈している。
ヘッドランプ71は、図8の(a)に示したように車両1が直立かつ無転舵状態で、左前輪31の回転軸線Z1および右前輪32の回転軸線Z2より前方(補助線Iより前方)、かつ上下方向について、左前輪31および右前輪32の上端より上方(補助線Jより上方)に位置する。補助線Iは、回転軸線Z1,Z2を通る鉛直線である。補助線Jは、左前輪31および右前輪32の上端を通る水平線である。このようにヘッドランプ71は、車両1の転舵および傾斜時に左前輪31および右前輪32と干渉しないように、車両前部の前方側に配置されている。
また上下方向について少なくともヘッドランプ71の一部は下クロス部52の上端と下端の間(補助線Kと補助線Qの間)に位置する。補助線Kは、下クロス部52の上端を通る水平線である。補助線Qは、下クロス部52の下端を通る水平線である。下クロス部52の前端部は、上クロス部51より前方に位置している。リンク機構5は、その下部が上部よりも前方に位置するように、傾斜している。その前端が上クロス部51より前方に位置する下クロス部52の上端と下端との間に、ヘッドランプ71の一部が位置しているため、ヘッドランプ71とリンク機構5とを覆うフロントカバー221は、図8の(a)に示したように下部が前方に突き出した形状となっている。
図8の(b)に示したように、ヘッドランプ71の少なくとも一部は、車両1が直立した状態で、右前輪32の右端より左方(補助線Mより左方)かつ左前輪31の左端より右方(補助線Nより右方)に配置されている。補助線Mは右前輪32の右端を通って前後方向に延びる線である。補助線Nは左前輪31の左端を通って前後方向に延びる線である。
また、図8の(a)に示したように、ヘッドランプ71の少なくとも一部は、車両1の側面視において、下クロス部52の前端より前方(補助線Oより前方)で、右前輪32および左前輪31の上端より上方(補助線Jより上方)に配置されている。補助線Oは、下クロス部52の前端を通る鉛直線である。
さらに、ヘッドランプ71の少なくとも一部は、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方(補助線Kより下方)に配置されている。
(車両前部の外観)
図8の(a)に示すように、車両前部のうち最も前方に位置する部位を前端100と呼ぶ。本実施形態の車両1では、ヘッドランプ71の下方に位置するフロントカバー221の前端が車両前部の前端100となる。図8の(a)に示すように、この前端100は車両1の側面視で、左前輪31および右前輪32の上端よりも上方(補助線Jより上方)、かつ、下クロス部52の上端より下方(補助線Kより下方)に位置している。また図8の(b)に示すように、この前端100は車両1の平面視で、左前輪31と右前輪32の間に位置している。すなわち車両前部は、左右方向の中央の下部が前方に突き出た形状とされている。
また車両1の側面視で見られる車両前部の上部の輪郭を車両前部の上縁と呼ぶ。上縁部は図8の(a)に示すように、ヘッドランプ71のアウタレンズ、ポジションランプ72のアウタレンズ、フロントカバー221およびウィンドシールド229から構成されている。車両前部の上縁は車両1の側面視において、前端100から上クロス部51の上端より上方、かつ、下クロス部52の前端より後方まで延びている。
図8の(a)に示したように、ヘッドランプ71および車体カバー22で構成される車両前部について、車両前部の前縁は、車両1が直立した状態で、車両1の側面視において、前端100から上クロス部51より上方かつ下クロス部52の前端より後方まで延びている。
車両前部の前端100は、車両1が直立した状態で、右前輪32の右端より左方(補助線Mより左方)かつ左前輪31の左端より右方(補助線Nより右方)に位置する。また、図8の(a)に示すように、車両前部の前端100は、車両1の側面視において、下クロス部52の前端より前方(補助線Oより前方)で、右前輪32および左前輪31の上端より上方(補助線Jより上方)に位置する。さらに、車両前部の前端100は、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方(補助線Kより下方)に位置している。
図8の(b)に示すように、車両1の平面視で見られる車両前部の左部の輪郭を車両前部の左縁と呼ぶ。また車両1の平面視で見られる車両前部の右部の輪郭を車両前部の右縁と呼ぶ。車両1の左縁および右縁はヘッドランプ71のアウタレンズ、ポジションランプ72のアウタレンズおよびフロントカバー221により形成されている。
車両1の平面視で車両前部の左縁は、前端100から上クロス部51の左端より左方まで延びている。車両前部の左縁の左端101が左前輪31より左方(補助線Nより左方)に位置する。また車両前部の左縁の左端101は、前後に配列された下クロス部52のうち前方の下クロス部52より後方に位置している。さらに車両前部の左縁の左端101は上クロス部51より後方に位置している。
同様に車両前部の右縁は、前端100から上クロス部51の右端より右方まで延びている。車両前部の右縁の右端102が右前輪32より右方(補助線Mより右方)に位置する。また車両前部の右縁の右端102は、前後に配列された下クロス部52のうち前方の下クロス部52より後方に位置している。さらに車両前部の右縁の右端部は上クロス部51より後方に位置している。
このように本実施形態に係る車両1は、車両1の平面視においても、前端100は車両前部の左右方向の中央部において前方に突出しており、この前端100から上クロス部51の左右の端部の外側まで延びるように左右の縁部が形成されている。このため車両前部の右縁の右端部と左縁の左端部からヘッドランプ71に向かって先細りとなるように車両前部が形成されている。つまり車両前部の左右端部の前方部分が切り欠かれた流線型の形状となり、車両前部はボリューム感が小さい形状とされている。また車両前部の左右の端部101,102が後方側の下クロス部52の後方に位置しているため、車両1の平面視においても車両1の進行方向に対して車両前部の左縁および右縁のなす角度が小さくなり、空気抵抗の小さい車両1が提供される。
また図8の(b)に示したように、車両前部の左右の端部101,102を、その前端が下クロス部52の前端より後方に位置する上クロス部51よりも後方に位置させると、さらに車両1の進行方向に対して左縁および右縁のなす角度を小さくできるので好ましい。
本実施形態とは異なり、上クロス部の前方にヘッドランプを配置すると、上クロス部は前方の下クロス部の前端より後方に位置しているため、ヘッドランプの前端と下クロス部の前端との間の前後方向の距離が小さくなってしまう。すると、ヘッドランプのアウタレンズから下クロス部の前方を覆うフロントカバーにかけての車両前部の上縁が車両1の進行方向に対して大きな角度となってしまう。これにより、車両前部が直方体状の形状となって、車両前部のボリューム感が大きくなってしまう。また、空気抵抗が大きくなってしまう。
これに対して上述した本実施形態に係る車両1によれば、前方の一部が切り欠かれた流線型の形状とされており、空気抵抗が低減されつつ、車両前部のボリューム感が小さくされている。
(流体ユニット)
図7および図8の(a)および(b)において、符号80は流体ユニットを示す。流体ユニット80は金属製の部材である。流体ユニット80の内部には、複数の流路が形成されている。流体ユニット80は、いわゆるABS(Antilock−Brake System)装置の一構成要素である。流体ユニット80は、ブレーキ液を流す流路を切り替えることにより、前輪および後輪の制動装置の動作を制御する。制動装置は、図8の(a)に示すように、前輪3とともに回転するブレーキディスク711と、ブレーキディスク711の回転を制動するブレーキキャリパ712を有する。
この流体ユニット80の少なくとも一部は、図7および図8の(b)に示すように、車幅方向の中央部において、ヘッドランプ71と鉛直方向に並ぶように設けられている。ヘッドランプ71および流体ユニット80はともに重量が大きい。このため、ヘッドランプ71と流体ユニット80とを左右方向の中央で鉛直方向に並んで設けたことにより、車両1の重量バランスが左右方向に偏らず、重量バランスを取りやすい。
またこの流体ユニット80の少なくとも一部は、図7に示すように車両1の正面視で、ヘッドランプ71と上クロス部51との間に設けられている。流体ユニット80を上クロス部51の上端よりも下方に設けることにより、車両1の重心を低くすることができる。
(効果)
特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、ヘッドランプの少なくとも一部が車体カバーの内方に設けられている。ヘッドランプは、光源と、光源から前方に離れた位置に設けられたアウタカバーを含み、前後方向に長い装置である。この前後方向に長いヘッドランプが、この上クロス部の前方の空間を使って配置されている。つまり、特許文献1および非特許文献1は、デッドスペースとなっていた上クロス部の前方の空間を使ってヘッドランプを配置するという合理的な発想に基づき、車両前部をコンパクトに構成することにより車両前部のボリューム感の低減を図っている。
一方、一般的には、車両前部の前縁を、その前端と上端とが滑らかに接続された形状に造形すると、空気抵抗を低減しやすい。そこで、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、車両前部の前端は、側面視において、前輪より前方の位置まで突き出されている。これにより、車両前部の前縁はこの前端と上クロス部より上方に位置する上端とが滑らかに接続された形状とされている。これにより、特許文献1および非特許文献1は、空気抵抗の低減を図っている。
ところが、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、上述したように、下クロス部の前端は上クロス部より前方に位置し、前後方向に長いヘッドランプが上クロス部の前方に配置されている。このため、前後方向について、ヘッドランプの前端と下クロス部の前端が互いの近くに位置する。このため、側面視で、車両前部の前縁の一部であって上下方向についてヘッドランプが占める領域に位置する部位(以降、ヘッドライト領域前縁部と呼ぶ)と、車両前部の前縁のうち下クロス部の前方に位置する部位とを結ぶ部位は、垂直に切り立った形状となりやすく、空気抵抗が大きくなりやすい。
より詳細には、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、車両前部の上端に近い上クロス部の前方に前後方向に長いヘッドランプが位置している。このため、車両前部の前縁は、上端からヘッドランプ領域前縁部までの部位の水平面に対する傾斜角が小さく、ヘッドランプ領域前縁部から前端までの部位の水平面に対する傾斜角が大きい、屈曲した形状となりやすい。このため、車両前部の前縁のうち、ヘッドランプ領域前縁部から前端までの部位の空気抵抗が大きくなりやすい。
そこで、特許文献1および非特許文献1に記載の傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、ヘッドランプ領域前縁部の下部を前輪の前方まで延長し、車両前部の前端を前輪の前方に位置させて車両前部の前縁を直線的な形状とし、これにより、空気抵抗を低減している。しかし、車両前部の前端を前輪の前方まで延ばした結果、車両前部のボリューム感が大きくなりやすい。
つまり、本発明者らは、特許文献1および非特許文献1のように、(a)上クロス部の前方のデッドスペースを使ってヘッドランプを配置することによりボリューム感を低減しようとする発想と、(b)車両前部の前縁を前端と上端とが滑らかに接続された形状に造形することにより空気抵抗の低減を図ろうとする発想とを組み合わせても、空気抵抗の低減とボリューム感の低減とを両立させにくいことに気が付いた。そこで本発明者らは、前後方向に長いヘッドランプ71をあえて下クロス部52の前方の空間を使って配置し、ヘッドランプ71を配置した領域の近くに車両前部の前端100を位置させる構成を検討し、本発明を完成させた。
一見したところ、特許文献1および非特許文献1を考慮すると、その前端が上クロス部51より前方に位置する下クロス部52の前方の空間に前後方向に長いヘッドランプ71を配置すると、車両前部が前後方向に大型化するように思われる。また、車両前部の前端100を右前輪32および左前輪31の上端より上方に位置させると、車両前部の前縁を滑らかな直線状の形状にしにくく、空気抵抗を低減しにくいように思われる。
しかし、本発明者らは、ヘッドランプ71を下クロス部52の上端より下方に位置させて、それにより車両前部の前端100を下方かつ前方に突き出す形状とすることにより、車両前部のボリューム感を低減しつつ空気抵抗を低減できることに気が付き、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の一実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪3を備えた車両1によれば、ヘッドランプ71の少なくとも一部は、車両1が直立した状態で、右前輪32の右端より左方かつ左前輪31の左端より右方に配置され、車両1の側面視において、下クロス部52の前端より前方で、右前輪32および左前輪31の上端より上方、かつ、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方に配置されている。
つまり、特許文献1および非特許文献1に記載の車両に比べて、本実施形態に係る車両1のヘッドランプ71は下クロス部52の上端より下方の低い位置に設けられている。ヘッドランプ71は前後方向に長いため、車両前部の前縁のうちヘッドランプ領域前縁部をより低くかつ前方の領域に位置させることができる。
また、本実施形態に係る車両1によれば、ヘッドランプ71および車体カバー22で構成される車両前部について、車両前部の前縁は、車両1が直立した状態で、車両1の側面視において、前端から上クロス部51より上方かつ下クロス部52の前端より後方まで延びている。さらに、車両前部の前端100は、車両1が直立した状態で、右前輪32の右端より左方かつ左前輪31の左端より右方に位置し、車両1の側面視において、下クロス部52の前端より前方で、右前輪32および左前輪31の上端より上方、かつ、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方に位置している。
本実施形態に係る車両1によれば、車両前部の前端100は、ヘッドランプ71の少なくとも一部が配置される領域である、右前輪32と左前輪31の上端より上方、かつ、下クロス部52の上端より下方の領域に配置されている。
本実施形態に係る車両1においては、上述したように、車両1の側面視で、車両前部の前縁のうちヘッドランプ領域前縁部はより低くかつ前方の領域に位置されている。さらに、車両前部の前端100はこのヘッドランプ領域前縁部と同じかそれより前方に位置するため、車両前部の前端100を低くかつより前方の領域に位置させることができる。つまり、車両前部の前端100を、上端に対して、前方かつ下方に大きく離間した位置に配置することができる。このため、上端から前端にかけて、車両前部の前縁を、滑らかに連続する直線状の形状としやすい。
また、車両前部の前端100が右前輪32および左前輪31の上端より上方に位置しているので、車両前部が上下方向にコンパクトな形状とされ、車両前部のボリューム感が低減されている。さらに、車両前部の前端は、下クロス部52の前端より前方で、右前輪32および左前輪31の上端より上方、かつ、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方に位置している。つまり、車両前部を、その前端が低い位置で前方に突き出す形状(例えば砲弾形)にしやすい。このため、車両1に搭乗したユーザの目に近い部位を小さくしやすく、よりボリューム感を小さくしやすい。
以上の理由により、空力抵抗が低減されつつ、車両前部のボリューム感が小さい、ヘッドランプ71が車体カバー22の内部に配置された車両1が提供される。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(b)に示したように、
車両前部の右端102および左端101は、車両1が直立した状態で、車両1の平面視において、下クロス部52の前端より後方に位置している。
車両1の平面視においても、車両前部の前端100が右端102および左端101より前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(b)に示したように、
車両前部の右端102および左端101は、車両1が直立した状態で、車両1の平面視において、上クロス部51の前端より後方に位置している。
車両1の平面視においても、車両前部の前端100が右端102および左端101よりさらに前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(b)に示したように、
車両前部の右端102および左端101は、車両1が直立した状態で、車両1の平面視において、下クロス部52の後端より後方に位置している。
車両1の平面視においても、車両前部の前端100が右端102および左端101よりさらに前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(b)に示したように、
車両前部の右端102および左端101は、車両1が直立した状態で、車両1の平面視において、上クロス部51の後端より後方に位置している。
車両1の平面視においても、車両前部の前端100が右端102および左端101よりさらに前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(a)に示したように、
車両前部の前端100は、車両1が直立した状態で、車両1の側面視において、右前輪32および左前輪31の前端(補助線P)より後方に位置している。補助線Pは、右前輪32および左前輪31の前端を通る鉛直線である。
上述したように、車両前部の前縁が滑らかな直線状の形状とされつつ、車両前部の前後方向が短くなり、車両前部のボリューム感がより低減されている。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(a)に示したように、
ヘッドランプ71の少なくとも一部は、車両1が直立した状態で、車両1の側面視において、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の下端(補助線Q)より上方に位置している。
ヘッドランプ71の少なくとも一部が下クロス部52の下端(補助線Q)より上方に位置するので、車体フレーム21が傾斜した場合でも、ヘッドランプ71が前輪3と干渉しにくい。車両前部の小さい空気抵抗およびコンパクトさを維持しつつ、前輪3と干渉しにくいヘッドランプ71を備えた車両1が提供される。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(a)に示したように、
ヘッドランプ71の少なくとも一部は、車両1が直立した状態で、車両1の側面視において、右前輪32および左前輪31の回転軸線Z2,Z1(補助線I)より前方に位置している。
ヘッドランプ71の少なくとも一部が右前輪32および左前輪31の回転軸線Z2,Z1より前方に位置するので、車両前部の前縁のうちヘッドランプ71の前方の部位およびそれより前方に位置する前端100をより前方に位置させることができる。これにより、車両前部を、前端100がさらに前方に突き出した形状としやすく、空気抵抗が小さく、かつ、車両前部のボリューム感の小さい車両1が提供される。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(a)に示すように、
ヘッドランプ71の光源を覆うアウタカバーの少なくとも一部は、車両1の側面視で、車両前部の前縁の一部を形成している。
透明または半透明のアウタカバーの少なくとも一部が車両前部の前縁の一部を形成するので、車両1の側面視で、車両前部の一部が切り欠かれたような印象を与えることができ、さらに車両前部のボリューム感が低減された車両1を提供できる。
また、本実施形態に係る車両1においては、図8の(b)に示すように、
車両前部は、車両1の平面視で、車両前部の右端102と左端101からヘッドランプ71に向かって先細りとなる形状とされている。
車両1の平面視においても、車両前部の前端100が右端102および左端101より前方に突き出た先細り形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1は、図7に示したように、
右前輪32および左前輪31の少なくとも一方に制動力を作用させる制動装置と、複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる流路を切り替えて制動装置の動作を制御する流体ユニット80を有する。
流体ユニット80の少なくとも一部が、車両1が直立した状態において、鉛直方向に沿ってヘッドランプ71と並ぶように設けられている。
いずれも重たい装置である、ヘッドランプ71と流体ユニット80の少なくとも一部が、鉛直方向に沿って並んで配置されているため、左右方向及び前後方向について重量バランスをとりやすい。
また、本実施形態に係る車両1においては、図7に示したように、
流体ユニット80の少なくとも一部が、車両1が直立した状態で、車両1の正面視において、ヘッドランプ71と上クロス部51との間に設けられている。
流体ユニット80の少なくとも一部がヘッドランプ71より上方に配置されているため、流体ユニット80と右前輪32および左前輪31との干渉を避けやすい。また、流体ユニット80の少なくとも一部が上クロス部51より下方に配置されているため、車両1の重心が高くなりにくい。これにより、前輪3との干渉を避けつつ、車両1の重心が高くなりにくい、流体ユニット80が搭載された車両1が提供される。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態においては、単一のヘッドランプ71を搭載した車両1の例を説明したが、本発明はこの例に限られない。本発明は、複数のヘッドランプを搭載した車両1Aにも適用できる。図9は、車両1Aが直立した状態でかつ停車した状態における、車両1Aの車両前部の正面図である。図10の(a)は図9に示した車両1Aの車両前部の側面図であり、図10の(b)はその平面図である。
本発明の第2実施形態に係る車両1Aは、左右方向に離間した左ヘッドランプ74および右ヘッドランプ75を備えている。このヘッドランプ74,75は、上述の第1実施形態と同様に、車両1Aが直立しかつ無転舵の状態で、左前輪31の回転軸線および右前輪32の回転軸線より前方(補助線Iより前方)、かつ上下方向について、左前輪31および右前輪32の上端より上方(補助線Jより上方)に位置する。このように左右のヘッドランプ74,75は、車両1Aの転舵および傾斜時に左前輪31および右前輪32と干渉しないように、車両前部の前方側に配置されている。
また上下方向について少なくともヘッドランプ74,75の一部は下クロス部52の上端と下端の間(補助線Kと補助線Qの間)に位置する。これにより、ヘッドランプ74,75とリンク機構5とを覆うフロントカバー221は、図10の(a)に示したように下部が前方に突き出した形状となっている。
図10の(b)に示したように、ヘッドランプ74,75の少なくとも一部は、車両1Aが直立した状態で、右前輪32の右端より左方(補助線Mより左方)かつ左前輪31の左端より右方(補助線Nより右方)に配置されている。図10の(a)に示したように、ヘッドランプ74,75の少なくとも一部は、車両1Aの側面視において、下クロス部52の前端より前方(補助線Oより前方)で、右前輪32および左前輪31の上端より上方(補助線Jより上方)に配置されている。さらに、ヘッドランプ74,75の少なくとも一部は、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方(補助線Kより下方)に配置されている。
(車両前部の外観)
図10の(a)に示すように、本実施形態の車両1Aでは、フロントカバー221の前端が車両前部の前端100Aとなる。図10の(a)に示すように、この前端100Aは車両1Aの側面視で、左前輪31および右前輪32の上端(補助線J)よりも上方、かつ、下クロス部52の上端(補助線K)より下方に位置している。また図10の(b)に示すように、この前端100Aは車両1Aの平面視で、左前輪31と右前輪32の間に位置している。すなわち車両前部は、左右方向の中央の下部が前方に突き出た形状とされている。
また本実施形態の車両前部の前縁は図10の(a)に示すように、ヘッドランプ74,75のアウタレンズ、フロントカバー221およびウィンドシールド229から構成されている。車両前部の前縁は車両1Aの側面視において、上クロス部51の上端より上方、かつ、下クロス部52の前端より後方まで延びている。
このように車両前部の前縁は、車両前部の下方の前方に突き出た前端100Aから上クロス部51の上端より上方かつ下クロス部52の前端より後方まで延びるように形成されている。このため車両1Aの側面視において、前方から後方に向かって車両前部の縦方向寸法が大きくなるように前縁が傾斜している。これにより車両前部は車両1Aの側面視において、リンク機構5の上クロス部51の前方が切り欠かれた車両前部のボリューム感の小さい形状とされている。また車両1Aの進行方向に対する車両前部の前縁のなす角度が小さくなるので、空気抵抗の小さい車両1Aを提供できる。
図10の(a)に示したように、ヘッドランプ74,75および車体カバー22で構成される車両前部について、車両前部の前縁は、車両1Aが直立した状態で、車両1Aの側面視において、前端100Aから上クロス部51より上方かつ下クロス部52の前端より後方まで延びている。
車両前部の前端100Aは、車両1Aが直立した状態で、右前輪32の右端より左方(補助線Mより左方)かつ左前輪31の左端より右方(補助線Nより右方)に位置する。また、図10の(a)に示すように、車両前部の前端100Aは、車両1Aの側面視において、下クロス部52の前端より前方(補助線Oより前方)で、右前輪32および左前輪31の上端より上方(補助線Jより上方)に位置する。さらに、車両前部の前端100Aは、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方(補助線Kより下方)に位置している。
また車両1Aの側面視で、上クロス部51の前面を覆うフロントカバー221の面Sの水平面に対する傾斜角度が、ヘッドランプ74,75の上方に位置するフロントカバーの面Tの水平面に対する傾斜角度よりも大きい。このように車両前部の下部が車両前部から前方に突き出すことで、車両前部のボリューム感が小さくなり、また車両1Aの空気抵抗が小さくなる。
なおヘッドランプ74,75のアウタレンズがその上方に回りこむように形成されていてもよい。この場合には、上クロス部51の前面を覆うフロントカバー221の面Sの水平面に対する傾斜角度が、車両前部のヘッドランプ74,75の上方に位置するアウタレンズの面の水平面に対する傾斜角度よりも大きくなるように形成することが好ましい。
図10の(b)に示すように、車両1Aの平面視で見られる車両前部の左部の輪郭を車両前部の左縁と呼ぶ。また車両1Aの平面視で見られる車両前部の右部の輪郭を車両前部の右縁と呼ぶ。車両1Aの左縁および右縁はヘッドランプ74,75のアウタレンズおよびフロントカバー221により形成される。
車両前部の左縁は車両1Aの平面視で、前端100Aから上クロス部51の左端より左方まで延びている。車両前部の左縁の左端101Aが左前輪31より左方(補助線Nより左方)に位置する。車両前部の左縁の左端101Aは下クロス部52より後方に位置している。さらに車両前部の左縁の左端101Aは上クロス部51より後方に位置している。
同様に、車両前部の右縁は車両1Aの平面視で、前端100Aから上クロス部51の右端より右方まで延びている。車両前部の右縁の右端102Aが右前輪32より右方(補助線Mより右方)に位置する。また平面視で、車両前部の右縁の右端102Aは下クロス部52より後方に位置している。さらに車両前部の右縁の右端102Aは上クロス部51より後方に位置している。
このように車両1Aの平面視において、車両前部の左右の縁は、車両前部の左右方向の中央部において前方に突出した前端100Aから上クロス部51の左右の端部の外方まで延びるように形成されている。このため車両1Aの平面視において車両前部が流線型の形状となり、車両前部のボリューム感が小さくされており、また空気抵抗が小さくされている。車両前部の左右の端部101A,102Aを上クロス部51よりも後方に位置させると、さらに車両1Aの進行方向に対して左縁および右縁のなす角度を小さくできるので好ましい。
また図9に示した車両1Aの正面視において、車両前部の前端100Aから下クロス部52の上端までの距離D1が、下クロス部52の上端から車両前部の上端部であるウィンドシールド229の上端部までの鉛直方向寸法D2より小さい。これにより、前方に突き出す車両前部の下部が小さくなるので、車両前部のボリューム感を小さくできる。
また図10の(b)に示した車両1Aの平面視において、車両前部の前端100Aは左ヘッドランプ74のアウタレンズと右ヘッドランプ75のアウタレンズとの間に位置する。これにより、左右方向の中央が前方に突き出すので、車両1Aの平面視で車両前部は流線型となり、ボリューム感の小さい車両前部となる。
また本実施形態において、流体ユニット80の少なくとも一部は、車両1Aの平面視で左ヘッドランプ74と右ヘッドランプ75の間に配置されている。流体ユニット80は前述したように重量が大きい。重量の大きな流体ユニット80が左右方向の中央に位置するので、重量バランスのよい車両1Aが提供できる。
本実施形態に係る車両1Aにおいても、
ヘッドランプ74,75の少なくとも一部は、車両1Aが直立した状態で、右前輪32の右端より左方かつ左前輪31の左端より右方に配置され、車両1Aの側面視において、下クロス部52の前端より前方で、右前輪32および左前輪31の上端より上方、かつ、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方に配置されている。
ヘッドランプ74,75および車体カバー22で構成される車両前部について、
車両前部の前縁は、車両1Aが直立した状態で、車両1Aの側面視において、前端から上クロス部51より上方かつ下クロス部52の前端より後方まで延びており、
車両前部の前端100は、車両1Aが直立した状態で、右前輪32の右端より左方かつ左前輪31の左端より右方に位置し、車両1Aの側面視において、下クロス部52の前端より前方で、右前輪32および左前輪31の上端より上方、かつ、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方に位置している。
本実施形態に係る車両1Aにおいても、車両前部の前端100Aは、ヘッドランプ74,75の少なくとも一部が配置される領域である、右前輪32と左前輪31の上端より上方、かつ、下クロス部52の上端より下方の領域に配置されている。
本実施形態に係る車両1Aにおいては、上述したように、車両1Aの側面視で、車両前部の前縁のうちヘッドランプ領域前縁部はより低くかつ前方の領域に位置されている。さらに、車両前部の前端100Aはこのヘッドランプ領域前縁部と同じかそれより前方に位置するため、車両前部の前端100Aを低くかつより前方の領域に位置させることができる。つまり、車両前部の前端100Aを、上端に対して、前方かつ下方に大きく離間した位置に配置することができる。このため、上端から前端100Aにかけて、車両前部の前縁を、滑らかに連続する直線状の形状としやすい。
また、車両前部の前端100Aが右前輪32および左前輪31の上端より上方に位置しているので、車両前部が上下方向にコンパクトな形状とされ、車両前部のボリューム感が低減されている。さらに、車両前部の前端は、下クロス部52の前端より前方で、右前輪32および左前輪31の上端より上方、かつ、車体フレーム21の上下方向について下クロス部52の上端より下方に位置している。つまり、車両前部を、その前端100Aが低い位置で前方に突き出す形状(例えば砲弾形)にしやすい。このため、車両1Aに搭乗したユーザの目に近い部位を小さくしやすく、よりボリューム感を小さくしやすい。
以上の理由により、空力抵抗が低減されつつ、車両前部のボリューム感がより小さい、ヘッドランプ74,75が車体カバー22の内部に配置された車両1Aが提供される。
また、本実施形態に係る車両1Aにおいて、図10の(a)に示したように、
車両前部の前縁は、車両1Aが直立した状態で、車両1Aの側面視において、ヘッドランプ71の上方に位置する部位Tの水平面に対する傾斜角が、該部位より上方に位置する部位Sの水平面に対する傾斜角よりも小さい形状とされている。
車両1Aの側面視において、車両前部の前縁のうち、ヘッドランプ74,75の上方に位置する部位Tが、それより上方に位置する部位Sよりも、水平面に対する傾斜角が小さいため、車両前部の前縁をより低い位置で前方に突き出す形状としやすい。これにより、空気抵抗がより低減された、車両前部のボリューム感の小さい車両1Aが提供される。
また、本実施形態に係る車両1Aにおいては、図9に示したように、
車両1Aが直立した状態で、車両1Aの正面視において、車両前部の前端100Aから下クロス部52の上端までの鉛直方向の距離D1が、下クロス部52の上端から車両前部の上端までの鉛直方向の距離D2より小さい。
車両前部の前端100Aから下クロス部52の上端までの部位Tは、上下方向について、下クロス部52の上端から車両前部の上端までの部位Sより下方に位置する。車両前部の下部に位置する、車両前部の前端100Aから下クロス部52の上端までの部位Tが鉛直方向に小さく形成されているため、車両前部の前方に突き出す部位を小さくでき、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1Aは、図10の(b)に示したように、
車両1Aは、車両前部の右縁の一部を形成するアウタレンズを備えた右ヘッドランプ75と、車両前部の左縁の一部を形成するアウタレンズを備えた左ヘッドランプ74と、を有し、
車両前部の前端100Aは、車両1Aの平面視において、右ヘッドランプ75のアウタレンズと左ヘッドランプ74のアウタレンズとの間に位置する。
車両1Aの平面視においても、車両前部の前端100Aが右端102Aおよび左端101Aより前方に突き出た形状となり、空気抵抗を低減しつつ、車両前部のボリューム感が低減されている。
また、本実施形態に係る車両1Aは、
右前輪32および左前輪31の少なくとも一方に制動力を作用させる制動装置と、複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる流路を切り替えて制動装置の動作を制御する流体ユニット80と、を有する。
流体ユニット80の少なくとも一部が、車両1Aが直立した状態で、車両1Aの平面視において、右ヘッドランプ75と左ヘッドランプ74との間に配置されている。
いずれも重たい装置である、流体ユニット80、右ヘッドランプ75、左ヘッドランプ74について、流体ユニット80の少なくとも一部が右ヘッドランプ75と左ヘッドランプ74の間に配置されているので、左右方向について重量バランスをとりやすい。
以上、本発明をその第1実施形態および第2実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは明らかである。
本明細書で用いられた用語および表現は、説明のために用いられたものであって、限定的に解釈するために用いられたものではない。本明細書に示され、かつ述べられた特徴事項のいかなる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されねばならない。
〈その他の変形例〉
例えば上述の第1および第2実施形態では、フロントフェンダーが車両前部を構成しない例を挙げて説明したが、フロントフェンダーがフロントカバーと一体的に形成された車両においては、車両前部はフロントフェンダーを含んで構成される。また上述した第1実施形態および第2実施形態では、ウィンドシールド229を備えた車両1,1Aを説明したが、ウィンドシールド229を備えない車両にも本発明を適用できる。
上記実施形態においては、フロントカバー221の前端部が車両前部の前端を構成する例を説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、ヘッドランプ71,74,75の前端が車両前部の前端構成してもよい。
また縦方向に2つのヘッドランプを備えた車両にも本発明を適用できる。この場合には、縦方向に並ぶ2つのヘッドランプを左右方向の中央に配置した構造に本発明を適用すると、上述した第1実施形態のように車両前部のボリューム感が小さく、かつ空気抵抗の小さい車両を提供できる。
また、例えば、3つのヘッドランプを備えた車両にも本発明を適用できる。この場合には、上述した第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、第1実施形態のように左右方向に中央に1つのヘッドランプを配置し、第2実施形態のように中央のヘッドランプの左右両側に2つのヘッドランプを配置することができる。
また4つ以上のヘッドランプを備えた車両においても、上述した第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせることにより、車両前部のボリューム感が小さくかつ空気抵抗の小さい車両を提供することができる。
ヘッドランプに含まれる光源としては、LED(Light Emitting Diode)素子やフィラメントバルブ、放電バルブ、レーザー光源、あるいは面発光のパネル光源(例えばEL素子)などを採用できる。
ヘッドランプのアウタカバーとして、上述した実施形態のように光を屈折させるレンズ要素を含むアウタレンズを採用してもよいし、光を素通しするように構成してもよい。
[鋭角]
なお、本発明および上記実施形態における鋭角とは、0°を含み90°より小さい角度とする。本来、鋭角は、0°を含まないが、本発明および上記実施形態においては、鋭角は0°を含むものとする。また、上記実施例では、クロス部材の上軸線および下軸線と垂直に交わる仮想平面は、後方かつ上方に延びる平面である。しかしながら、これに限定されることなく、クロス部材の上軸線および下軸線と垂直に交わる仮想平面が、前方かつ上方に延びる平面であっても良い。
[平行・延びる・沿う]
本明細書において、「平行」は、±40°の範囲で傾斜し、部材として交わらない2つの直線も含む。本発明において、「方向」および「部材」等に対して「沿う」は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む。本発明において、「方向」に対して「延びる」は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む。
[車輪・パワーユニット・車体カバー]
本発明に係る車両1は、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両1である。後輪の数は1以上であっても良い。また、車体フレームを覆う車体カバーを備えていても良い。車体フレームを覆う車体カバーを備えていなくても良い。パワーユニットは、動力源を含む。動力源は、エンジンに限らず電動モータであっても良い。
上記の実施形態においては、後輪4の車体フレーム21の左右方向における中央は、車体フレーム21の左右方向における左前輪31と右前輪32の間隔の中央と一致している。このような構成が好ましいものの、後輪4の車体フレーム21の左右方向における中央は、車体フレーム21の左右方向における左前輪31と右前輪32の間隔の中央と一致していなくてもよい。
[ヘッドパイプとサイド部の位置関係]
上記各実施形態においては、車体フレーム21の側面視で、右サイド部54、左サイド部53およびヘッドパイプ211は、重なる位置に設けられている。しかしながら、車体フレーム21の側面視で、右サイド部54と左サイド部53に対しヘッドパイプ211が前後方向の異なる位置に設けられていてもよい。また、右サイド部54と左サイド部53の車体フレーム21の上下方向に対する傾斜角度が、ヘッドパイプ211の傾斜角度と異なっていてもよい。
[ヘッドパイプ]
なお、リンク機構を支持するヘッドパイプは、一片の部品で構成されていても、複数の部品で構成されていても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。
本実施形態では、ステアリングシャフト60を回転可能に支持する車体フレーム21の一部位としてヘッドパイプ211を説明したが、本発明はこれに限られない。ヘッドパイプに替えて、ステアリングシャフト60を中間操舵軸線Y3回りに回転可能に支持する部材を採用できる。例えば、ステアリングシャフト60を中間操舵軸線Y3回りに回転可能に支持する軸受を含む部材を採用できる。
[車体フレームの構成:一体・別体、一体の場合の前縁の上端、上下フレーム部の構成]
本実施例において、車体フレームは、ヘッドパイプと連結部材(上前後フレーム部)とダウンフレーム(上下フレーム部)とアンダーフレーム(下前後フレーム部)を有し、それらが溶接により接続されている。しかしながら、本発明の車体フレームは上記実施形態に限定されない。車体フレームは、ヘッドパイプと上前後フレーム部と上下フレーム部と下前後フレーム部を有していればよい。例えば、車体フレームは、鋳造等により全部または一部が一体に形成されていてもよい。また、車体フレームは、上前後フレーム部と上下フレーム部が1つの部材で構成されていてもよいし、別部材で構成されていてもよい。
[鋭角の大きさ:ステアリングシャフトと緩衝器]
上記の実施形態においては、左緩衝器33と右緩衝器34は、それぞれ一対のテレスコピック機構を備えている。しかしながら、車両1の仕様に応じて、左緩衝器33と右緩衝器34がそれぞれ備えるテレスコピック機構の数は、1つであってもよい。
本実施形態において、ステアリングシャフトの回転軸線と車体フレームの上下方向のなす鋭角は、右緩衝器および左緩衝器の伸縮方向と車体フレームの上下方向とがなす鋭角は一致している。しかしながら、本発明においては、上記実施形態に限定されない。例えば、ステアリングシャフトの回転軸線と車体フレームの上下方向のなす鋭角は、右緩衝器および左緩衝器の伸縮方向と車体フレームの上下方向とがなす鋭角よりも小さくても良いし、大きくてもよい。
また、本実施形態において、ステアリングシャフトの回転軸線と右緩衝器および左緩衝器の伸縮方向は、一致している。しかしながら、本発明においては、上記実施形態に限定されない。車両1が直立した状態の側面視で、ステアリングシャフトの回転軸線と右緩衝器および左緩衝器の伸縮方向は、前後方向に離間していてもよい。また、例えば、交差していてもよい。
本実施形態において、右前輪および左前輪は、その上端が車体フレームのダウンフレームの上端より車体フレームの上下方向の上方まで移動可能に支持される。しかしながら、本発明は、上記実施形態に限定されない。本発明において、右前輪および左前輪は、車体フレームの上下方向においてその上端が車体フレームのダウンフレームの上端と同じ高さまたはそれよりも下方まで移動可能であってもよい。
[クロス部・サイド部]
なお、上クロス部は、一片の部品で構成される上前クロス部、一片の部品で構成される上後クロス部、およびそれらの間に設けられ、複数の部品で構成される連結部材を含んでいても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。
なお、下クロス部は、一片の部品で構成される下前クロス部、一片の部品で構成される下後クロス部、およびそれらの間に設けられ、複数の部品で構成される連結部材を含んでいても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。
なお、右サイド部および左サイド部は、一片の部品で構成されていても、複数の部品で構成されていても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。また、上クロス部または下クロス部より車体フレームの前後方向の前方に配置される部位と後方に配置される部位を含んでいても良い。右サイド部および左サイド部の前方に配置される部位と後方に配置される部位の間に上クロス部または下クロス部が配置されても良い。
なお、本発明では、リンク機構は、上クロス部と下クロス部の他にさらにクロス部を備えていても良い。上クロス部と下クロス部は、相対的な上下関係で命名しているに過ぎない。上クロス部は、リンク機構における最上位のクロス部を示していない。上クロス部は、それより下方の別のクロス部より上方にあるクロス部を意味する。下クロス部は、リンク機構における最下位のクロス部を示していない。下クロス部は、それより上方の別のクロス部より下方にあるクロス部を意味する。また、クロス部は、右クロス部と左クロス部の2つの部品で構成されていても良い。このように、上クロス部および下クロス部は、リンク機能を有する範囲で、複数のクロス部で構成しても良い。さらに、上クロス部と下クロス部の間に他のクロス部を設けても良い。リンク機構は、上クロス部および下クロス部を含んでいれば良い。
本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/または図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、多くの図示実施形態がここに記載されている。
本発明の図示実施形態を幾つかここに記載した。本発明は、ここに記載した各種の好ましい実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴の組み合わせ)、改良および/または変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。そのような実施形態は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、この開示において、「好ましくは」や「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」や「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味するものである。
本出願の記載の一部を構成するものとして、2013年7月1日に提出された日本国特許出願2013−138488の内容を援用する。すなわち、以下に列挙する構成もまた、本出願の記載の一部を構成する。
(1) 車体フレームと、
右側に配置された右前輪と、左側に配置された左前輪と、
下部に前記右前輪を上下方向に変位可能に支持する右懸架装置と、
下部に前記左前輪を上下方向に変位可能に支持する左懸架装置と、
前記右懸架装置の上部を上下方向の軸周りに回転可能に支持する右サイド部材と、
前記左懸架装置の上部を上下方向の軸周りに回転可能に支持する左サイド部材と、
中央部が前記車体フレームに前後方向の軸周りに回転可能に支持され、右端部で前記右サイド部材の上部を前後方向の軸周りに回転可能に支持し、左端部で前記左サイド部材の上部を前後方向の軸周りに回転可能に支持する、上部リンク部材と、
中央部が前記車体フレームに前後方向の軸周りに回転可能に支持され、右端部で前記右サイド部材の下部を前後方向の軸周りに回転可能に支持し、左端部で前記左サイド部材の下部を前後方向の軸周りに回転可能に支持し、少なくとも一部が前記上部リンク部材より前方に位置する、下部リンク部材と、を有する鞍乗型車両であって、
車両が直立かつ無転舵状態で、前記右前輪および前記左前輪の回転軸線より前方、かつ、前記右前輪および前記左前輪より上方に位置し、上下方向について少なくともその一部が前記下部リンク部材の上端と下端との間に位置する、ヘッドライトと、
前記ヘッドライト、前記上部リンク部材および前記下部リンク部材の右側面の少なくとも一部、左側面の少なくとも一部および上面の少なくとも一部を覆うカバー部材と、を備え、
車両が直立かつ無転舵状態で前記ヘッドライトおよび前記カバー部材で構成される車両前部について、
前記車両前部の前端部は、車両側面視で前記右前輪および前記左前輪より上方かつ前記下部リンク部材の上端より下方に位置し、かつ、車両平面視で前記右前輪と前記左前輪の間に位置し、
前記車両前部の上縁は、車両側面視で前記前端部から前記上部リンク部材より上方かつ後方まで延び、
前記車両前部の右縁は、車両平面視で前記前端部から前記上部リンク部材の右端より右方まで延び、かつ、前記車両前部の右縁の右端部が前記右前輪より右方に位置し、
前記車両前部の左縁は、車両平面視で前記前端部から前記上部リンク部材の左端より左方まで延び、かつ、前記車両前部の左縁の左端部が前記左前輪より左方に位置している、鞍乗型車両。
(2) 平面視で、前記車両前部の前記右縁の前記右端部が前記下部リンク部材より後方に位置し、前記車両前部の前記左縁の前記左端部が前記下部リンク部材より後方に位置する、(1)に記載の鞍乗型車両。
(3) 平面視で、前記車両前部の前記右縁の前記右端部が前記上部リンク部材より後方に位置し、前記車両前部の前記左縁の前記左端部が前記上部リンク部材より後方に位置する、(1)または(2)に記載の鞍乗型車両。
(4) 車両側面視で、少なくとも一つの前記ヘッドライトのアウタレンズは前記車両前部の前記上縁の一部を形成する、(1)から(3)のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
(5) 車両平面視で、前記車両前部の前記右縁の前記右端部と前記左縁の前記左端部から前記ヘッドライトに向かって先細りとなるように前記車両前部が形成されている、
(1)から(4)のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
(6) 複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる前記流路を切り替えて制動装置の動作を制御する流体ユニットを有し、
前記流体ユニットが前記ヘッドライトの鉛直方向に並ぶように設けられている、(1)から(5)のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
(7) 車両平面視で、前記流体ユニットが、前記ヘッドライトと前記上部リンク部材との間に設けられている、(6)に記載の鞍乗型車両。
(8) 前記ヘッドライトは、車両平面視で前記車両前部の前記右縁の一部を形成するアウタレンズを備えた右ヘッドライトと、車両平面視で前記車両前部の前記左縁の一部を形成するアウタレンズを備えた左ヘッドライトと、を有し、
車両側面視で、前記車両前部の前記上部リンク部材の前面を覆う面の水平面に対する傾斜角度が、前記車両前部の前記ヘッドライトの上方に位置する面の水平面に対する傾斜角度よりも大きい、(1)から(3)のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
(9) 車両正面視で、前記車両前部の前記前端部から前記下部リンク部材の前記上端までの距離が、前記下部リンク部材の前記上端から前記車両前部の上端部までの鉛直方向寸法より小さい、(8)に記載の鞍乗型車両。
(10) 車両平面視で、前記車両前部の前記前端部は前記左ヘッドライトの前記アウタレンズと前記右ヘッドライトの前記アウタレンズとの間に位置する、(8)または(9)に記載の鞍乗型車両。
(11) 複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる前記流路を切り替えて制動装置の動作を制御する流体ユニットを有し、
前記流体ユニットが、車両平面視で前記右ヘッドライトと前記左ヘッドライトとの間に配置されている、(8)から(10)のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。

Claims (16)

  1. 車両であって、
    右旋回時に前記車両の右方に傾斜し、左旋回時に前記車両の左方へ傾斜可能な車体フレームと、
    前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右前輪および左前輪と、
    下部に前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する右懸架装置と、
    下部に前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する左懸架装置と、
    前記右懸架装置の上部を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回転可能に支持する右サイド部と、
    前記左懸架装置の上部を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回転可能に支持する左サイド部と、
    前記右サイド部の上部を右端部に前記車体フレームの前後方向に延びる上右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の上部を左端部に前記上右軸線に平行な上左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに前記上右軸線および前記上左軸線に平行な上中間軸線回りに回転可能に支持される上クロス部と、
    前記右サイド部の下部を右端部に前記上右軸線に平行な下右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の下部を左端部に前記上左軸線に平行な下左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに前記上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持される下クロス部と、を含むリンク機構と、
    光源を含み、車両前方に光を照射可能なヘッドランプと、
    前記ヘッドランプ、前記上クロス部、前記下クロス部の右側面、左側面、上面の少なくとも一部を覆う車体カバーと、
    を有する車両であって、
    前記ヘッドランプの少なくとも一部は、前記車両が直立した状態で、前記右前輪の右端より左方かつ前記左前輪の左端より右方に配置され、前記車両の側面視において、前記下クロス部の前端より前方で、前記右前輪および前記左前輪の上端より上方、かつ、前記車体フレームの上下方向について前記下クロス部の上端より下方に配置され、
    前記ヘッドランプおよび前記車体カバーで構成される車両前部について、
    前記車両前部の前縁は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前端から前記上クロス部より上方かつ前記下クロス部の前端より後方まで延びており、
    前記車両前部の前記前端は、前記車両が直立した状態で、前記右前輪の右端より左方かつ前記左前輪の左端より右方に位置し、前記車両の側面視において、前記下クロス部の前端より前方で、前記右前輪および前記左前輪の上端より上方、かつ、前記車体フレームの上下方向について前記下クロス部の上端より下方に位置している、車両。
  2. 前記車両前部の右端および左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記下クロス部の前端より後方に位置している、請求項1に記載の車両。
  3. 前記車両前部の前記右端および前記左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記上クロス部の前端より後方に位置する、請求項2に記載の車両。
  4. 前記車両前部の前記右端および前記左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記下クロス部の後端より後方に位置する、請求項3に記載の車両。
  5. 前記車両前部の前記右端および前記左端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記上クロス部の後端より後方に位置する、請求項4に記載の車両。
  6. 前記車両前部の前記前端は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記右前輪および前記左前輪の前端より後方に位置している、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両。
  7. 前記ヘッドランプの少なくとも一部は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記車体フレームの上下方向について前記下クロス部の下端より上方に位置している、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両。
  8. 前記ヘッドランプの少なくとも一部は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記右前輪および前記左前輪の回転軸線より前方に位置している、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両。
  9. 前記ヘッドランプの前記光源を覆うアウタカバーの少なくとも一部は、前記車両の側面視で、前記車両前部の前記前縁の一部を形成する、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両。
  10. 前記車両前部は、前記車両の平面視で、前記車両前部の右端と左端から前記ヘッドランプに向かって先細りとなる形状とされている、請求項1から9のいずれか一項に記載の車両。
  11. 前記右前輪および前記左前輪の少なくとも一方に制動力を作用させる制動装置と、
    複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる前記流路を切り替えて前記制動装置の動作を制御する流体ユニットと、
    を有し、
    前記流体ユニットの少なくとも一部が、前記車両が直立した状態において、鉛直方向に沿って前記ヘッドランプと並ぶように設けられている、請求項1から10のいずれか一項に記載の車両。
  12. 前記流体ユニットの少なくとも一部が、前記車両が直立した状態で、前記車両の正面視において、前記ヘッドランプと前記上クロス部との間に設けられている、請求項11に記載の車両。
  13. 前記車両前部の前記前縁は、前記車両が直立した状態で、前記車両の側面視において、前記ヘッドランプの上方に位置する部位の前記水平面に対する傾斜角が、該部位より上方に位置する部位の水平面に対する傾斜角よりも小さい形状とされている、請求項1から12のいずれか一項に記載の車両。
  14. 前記車両が直立した状態で、前記車両の正面視において、前記車両前部の前記前端から前記下クロス部の前記上端までの鉛直方向の距離が、前記下クロス部の前記上端から前記車両前部の前記上端までの鉛直方向の距離より小さい、請求項13に記載の車両。
  15. 前記ヘッドランプは、前記車両前部の右縁の一部を形成するアウタカバーを備えた右ヘッドランプと、前記車両前部の左縁の一部を形成するアウタカバーを備えた左ヘッドランプと、を有し、
    前記車両前部の前記前端は、前記車両の平面視において、前記右ヘッドランプの前記アウタカバーと前記左ヘッドランプの前記アウタカバーとの間に位置する、請求項1から14のいずれか一項に記載の車両。
  16. 前記右前輪および前記左前輪の少なくとも一方に制動力を作用させる制動装置と、
    複数のブレーキ液の流路を備えてブレーキ液の流れる前記流路を切り替えて前記制動装置の動作を制御する流体ユニットと、
    を有し、
    前記流体ユニットの少なくとも一部が、前記車両が直立した状態で、前記車両の平面視において、前記右ヘッドランプと前記左ヘッドランプとの間に配置されている、請求項15に記載の車両。
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