JPWO2014170938A1 - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

非負荷側端板(18)の下端部で冷却油を掻き揚げることによりミストを発生させ、このミストを含む空気を負荷側端板(17)に設けられた遠心ファンで循環させ、回転子鉄心(15)内部の第1の貫通穴(13)と回転子(2)外部の通風路とで逆方向に流動する循環気流を形成する。このような冷却機構によれば、ハウジング内のいずれか1箇所で発生させたミストを、循環気流に乗せて機内全域の各所に供給することができ、少ないミスト量で回転子(2)、固定子(3)双方を効率的に冷却することができる。

Description

本発明は、回転電機に関するものである。
従来の回転電機の冷却機構として、回転電機の回転子および固定子を収容するハウジング内に冷却油を貯留し、回転子の両端に設けられた端板の一方にフィンを設けたものがある(特許文献1)。このフィンが回転子の回転により最下端に位置したときに冷却油に浸漬されるように、冷却油の高さが調整されている。これにより、回転子が回転した際に、フィンにより風が生じると共に冷却油が掻き揚げられ、固定子を効率良く冷却する。
特許第5023100号
上記の冷却機構を採用した場合、回転子の端板に設けられたフィンにより冷却油の掻き揚げ能力は向上する。しかし、高速で回転するフィンが冷却油を攪拌するためロストルクが増加し、回転電機の効率が低下するという問題がある。さらに、突起状のフィンには攪拌抵抗によって繰り返し荷重がかかるため、フィンの強度を確保する必要がある。その結果、端板の重量増加による回転電機の効率低下および製造コスト増加という問題が発生する。
また、上記特許文献1には、フィンにより径方向に生じた風が固定子やコイルを冷却し、フィンにより掻き揚げられた冷却油が半径方向に飛散してコイルの渡り部等を冷却することが記載されている。しかし、永久磁石を収容する回転子に関しては、フィンによる冷却効果は小さい。
本発明は、上記問題点に鑑み、簡単な構造で回転子、固定子双方を効率良く冷却することができ、製造コストの上昇と、冷媒の攪拌抵抗による効率低下を抑制することが可能な回転電機を提供するものである。
本発明に係る回転電機は、回転駆動するシャフトと、シャフト両端の軸受けを支持するハウジングと、シャフトの周面に設けられ軸方向に複数の第1の貫通穴を有する回転子鉄心およびこの回転子鉄心に形成された収容穴に配された複数の永久磁石を有する回転子と、コイルが巻き回され、回転子の外周面に間隙を介して対向配置され、ハウジングに嵌合された円環状の固定子と、ハウジング内に液体冷媒のミストを供給するミスト発生手段と、回転子鉄心の軸方向両端に設けられた円盤状の端板を備え、一方の端板には、回転子鉄心の第1の貫通穴と少なくとも一部が重なる第2の貫通穴が設けられ、他方の端板には、回転子鉄心の第1の貫通穴に対向する羽根を有しその羽根の外径が該端板の外径より小さい遠心ファンが設けられており、遠心ファンは、液体冷媒のミストを含むハウジング内の空気を、回転子鉄心内部の第1の貫通穴と回転子外部の通風路とで逆方向に流動させるものである。
本発明に係る回転電機は、ハウジング内部において液体冷媒のミストを含む空気を遠心ファンで循環させ、回転子鉄心内部の第1の貫通穴と回転子外部の通風路とで逆方向に流動する循環気流を形成するようにしたので、簡単な構造で回転子、固定子双方を効率良く冷却することができ、製造コストの上昇と、液体冷媒の攪拌抵抗による効率低下を抑制することが可能である。
本発明の上記以外の目的、特徴、観点及び効果は、図面を参照する以下のこの発明の詳細な説明から、さらに明らかになるであろう。
本発明の実施の形態1に係る回転電機の軸方向断面を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機の径方向断面を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機の冷却機構による循環気流を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子外周溝を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の非負荷側端板を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の非負荷側端板の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の非負荷側端板の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の非負荷側端板の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の非負荷側端板の変形例を示す図である。 回転子と固定子の組付け方向と、非負荷側端板の外径の関係を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の非負荷側端板の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態3係る回転電機の負荷側端板を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る回転電機の軸方向断面を示す図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1による回転電機を図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る回転電機を示す軸方向断面図、図2は径方向断面図である。なお、以下の全ての図において、図中、同一部分には同一符号を付している。本実施の形態1に係る回転電機は、回転駆動するシャフト1と、シャフト1の周面に設けられた回転子2と、回転子2の外周面に対向配置された固定子3と、シャフト1両端の軸受けを支持し、回転子2と固定子3を収容するハウジングから構成されている。
図1において、ハウジングは、フロントフレーム5、センターフレーム6、およびリアフレーム7の3つのフレームで構成されている。円環状に配置された分割型の固定子3は、筒状の鉄製フレーム4に嵌合され、さらに鉄製フレーム4はアルミニウム製のセンターフレーム6に嵌合されている。シャフト1の軸受けである負荷側軸受け8と非負荷側軸受け9は、それぞれフロントフレーム5とリアフレーム7に支持されている。
固定子3の非負荷側の端面には、UVW各相に給電するバスバー10と、バスバー10を収容するバスバーホルダ11が配置されている。固定子3は、コイル(図示省略)が巻回されており、その軸方向両端部にはコイルエンド部12がある。
シャフト1の両端は、負荷側軸受け8と非負荷側軸受け9によってハウジングに支持され、シャフト1の周面には回転子2が固定されている。回転子2は、軸方向に貫通する複数の第1の貫通穴13を有する回転子鉄心15と、この回転子鉄心15の周方向に略等間隔に形成された磁石収容穴14に配された複数の永久磁石16を有している。図2に示すように、第1の貫通穴13は、周方向に略等間隔に配置され、磁石収容穴14は、第1の貫通穴13より外周側に設けられる。
回転子2の軸方向両端には、磁石収容穴14に配された永久磁石16の脱落を防止するための円盤状の端板である負荷側端板17と非負荷側端板18が設けられている。本実施の形態1では、これらの端板17、18の外径は、回転子鉄心15の外径以下である。非負荷側端板18には、回転子鉄心15の第1の貫通穴13と少なくとも一部が重なる第2の貫通穴181が設けられている。これらの端板17、18は、熱伝導率の高い板材からなり、回転子2の熱を吸収し永久磁石16を冷却する機能を有している。
固定子3は、回転子2の外周面に、間隙であるエアギャップ19を介して対向配置されると共に、鉄製フレーム4を介してセンターフレーム6に嵌合されている。また、固定子3は、鉄製フレーム4に嵌合される背面に、軸方向に貫通する複数の固定子外周溝20を有している。
さらに、ハウジング内には、負荷側端板17とフロントフレーム5の軸受け支持壁との間に負荷側空間21が形成され、非負荷側端板18とリアフレーム7の軸受け支持壁との間に非負荷側空間22が形成されている。それらの空間は、回転子2の第1の貫通穴13と非負荷側端板18の第2の貫通穴181、エアギャップ19、および固定子外周溝20により連通している。
なお、本実施の形態1では、ハウジングをフロントフレーム5、センターフレーム6、およびリアフレーム7の3つのフレームで構成したが、ハウジングの構造はこれに限定されるものではない。例えばフロントフレーム5とセンターフレーム6を一体化した構造や、センターフレーム6とリアフレーム7を一体化した構造であっても良い。また、図1では、鉄製フレーム4をフロントフレーム5に取り付けているが、リアフレーム7に取り付けても良い。
次に、本実施の形態1に係る回転電機の冷却機構について、図3を用いて説明する。本実施の形態1に係る回転電機は、冷却機構として、負荷側端板17に遠心ファンを備えている。遠心ファンは、端板17を構成する円盤部171と、この円盤部171に取り付けられた、回転子鉄心15の第1の貫通穴13に対向する羽根172を有している。羽根172の外径は、端板17の外径より小さく設定される。
図3に示すように、シャフト1の回転軸から羽根172の最端部までの距離をRとし(羽根172の外径はR×2)、回転軸から回転子鉄心15に設けられた貫通穴13の外周側端部までの距離をRとし、端板17の半径をRとするとき、これらの関係はR>R>Rとなる。なお、羽根172の形状や数は特に限定されるものではなく、回転子2の回転に伴って回転し、遠心方向すなわち径方向の内側から外側へ向かって気流を発生させる形状のものであれば良い。
また、本実施の形態1に係る回転電機は、冷却機構として、ハウジング内に液体冷媒である冷却油のミストを供給するミスト発生手段を備えている。ミスト発生手段は、ハウジング内に貯留された冷却油を、回転子2の回転に伴って、負荷側端板17および非負荷側端板18のいずれか一方または両方の下端部で掻き揚げることにより、ミストを発生させるものである。本実施の形態1では、非負荷側端板18の下端部を主なミスト発生手段としている。
ハウジング内に貯留された冷却油の液面の高さ(図3中、Hで示す)は、非負荷側端板18の下端部よりも高い位置で、且つ、遠心ファンの羽根172の最下端部よりも低い位置に調整される。これにより、回転子鉄心15および非負荷側端板18の下端部は冷却油に浸漬し、回転により冷却油を掻き揚げてミストを発生させる。一方、遠心ファンの羽根172は冷却油に浸漬されないため、羽根172による冷却油の攪拌はなく、ロストルクの発生が抑えられる。
上記の冷却機構を有する回転電機において回転子2を回転させると、非負荷側端板18の下端部は冷却油を掻き揚げ、冷却油のミストを発生させる。また、図3の矢印で示すように、負荷側端板17に設けられた遠心ファンによって、径方向の内側から外側へ向かう気流が発生する。遠心ファンに流入する空気は、回転子鉄心15の第1の貫通穴13および非負荷側端板18の第2の貫通穴181を通って非負荷側空間22から供給される。また、遠心ファンより負荷側空間21に排出された空気は、エアギャップ19および固定子外周溝20を通って非負荷側空間22に戻る。
すなわち、負荷側端板17に設けられた遠心ファンにより、冷却油のミストを含むハウジング内の空気は、回転子鉄心15内部の第1の貫通穴13と回転子2外部の通風路とで逆方向に流動し、回転電機内に冷却油のミストを含む気液混相の循環気流を形成している。このような冷却機構によれば、ハウジング内のいずれか1箇所で発生させたミストを、循環気流に乗せて機内全域の各所に供給することができ、少ないミスト量で効率的に冷却することができる。例えば、前述の従来技術では冷却効果が得られないコイルエンド12の外周側や、固定子3の背面側に対しても冷却効果が得られる。
さらに、遠心ファンを有していない非負荷側端板18をミスト発生手段とすることにより、発生したばかりのミストが循環気流に乗って回転子鉄心15内部の第1の貫通穴13を通るため、回転子2に対する高い冷却効果が得られる。
なお、負荷側端板17及び非負荷側端板18の構成材料として、非磁性材料を用いることにより、永久磁石16からの漏れ磁束を遮断する効果を付加することができる。また、同効果を得るために、回転子鉄心15と端板17、18の間に、非磁性材料からなる部材を設けても良い。
また、端板17、18の構成材料は、シャフト1の構成材料と熱膨張率が近似していることが望ましい。これにより、回転子鉄心15の温度が変化した場合も、シャフト1と両端板17、18の嵌合条件に変化が生じないため、回転電機の信頼性が向上する。
さらに、固定子3が嵌合される部分の構成材料は、固定子3の構成材料と線膨張率が近似していることが望ましい。これにより、高温時においても嵌め合いの関係性に変化が生じないため、潤滑性の高い液体冷媒を使用した場合にも、嵌め合い部のスリップのような不具合が発生しない。
以上のように、本実施の形態1によれば、非負荷側端板18の下端部で冷却油を掻き揚げることによりミストを発生させ、このミストを含む空気を負荷側端板17に設けられた遠心ファンで循環させるという簡単な構造で、回転子2、固定子3双方を効率良く冷却することができる。また、遠心ファンの羽根172は冷却油に浸漬されないため、攪拌抵抗に耐え得る強度は必要なく、簡単な構造で実現でき、製造コストの上昇を抑制することができる。さらに、遠心ファンが冷却油に浸漬されないため、攪拌抵抗による効率低下を抑制することができ、回転電機の小型軽量化および高効率化を達成することが可能となる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2では、上記実施の形態1で説明した回転電機の冷却機構による冷却効果を向上させるための様々な変形例について、図4〜図11を用いて説明する。なお、本実施の形態2に係る回転電機の全体構成は、上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する(図1参照)。
循環気流の流量を増加させるための変形例として、図4に示すように、回転子2の外周面に、軸方向に貫通する複数の回転子外周溝23を形成する。これにより、回転子2と固定子3の間のエアギャップ19と回転子外周溝23が回転子2外部の通風路となり、回転子2外部の循環気流の流量が増加するため、冷却効果が向上する。
また、上記実施の形態1では、非負荷側端板18の端部で冷却油を掻き揚げているが、端部は平滑面であり、掻き揚げ量は冷却油の粘性に依存している。ミスト発生量を増加させるためには、冷却油の掻き揚げ量を増加させることが有効である。非負荷側端板18の冷却油掻き揚げ能力を向上させ、ミスト発生量を増加させるための変形例を図5〜図9に示す。なお、図5〜図9は非負荷側端板を示し、(a)は上面図、(b)は部分断面図である。これらの図では、第2の貫通穴181の図示を省略し、図中、Hは冷却油の油面高さを示している。
図5に示す例では、非負荷側端板18の冷却油に浸漬する端部に、複数の円筒状の窪み部182を周方向に等間隔に形成している。窪み部182は冷却油に浸漬され、回転により窪み部182内部に冷却油が捕捉される。これにより、非負荷側端板18による冷却油の掻き揚げ能力が向上し、ミストの発生量が増加する。なお、負荷側端板17に設けられた羽根172の外径は、窪み部182よりも内側に位置する。
また、図6に示すように、複数の窪み部182aを回転軸中心から放射状に配置しても良い。これにより、ミスト発生手段としての機能向上と共に、非負荷側端板18の軽量化が図られ、回転電機の効率が向上する。さらに、図7に示す例では、窪み部182bは、端板18の外周に連通する溝を有している。これにより、ミスト発生手段としての機能向上と、回転子2の径方向への冷却油飛散能力の向上が図られ、コイルエンド部12の冷却効果が向上する。
図5〜図7に示す変形例では、上記実施の形態1と同様に、非負荷側端板18の外径は、回転子鉄心15の外径以下であるが、図8に示すように、端板18の外径を回転子鉄心15の外径より大きくし、窪み部182を有する端板18の下端部のみを冷却油に浸漬させるようにしても良い。これにより、回転子鉄心15の下端部を冷却油の油面高さより高くすることができる。さらに、図9では、非負荷側端板18の形状を軸方向に傾斜させ、コイルエンド部12を避けて配置することにより、図8よりもさらに油面高さを下げることができる。
このように、非負荷側端板18の外径を回転子鉄心15の外径以下とする場合と、回転子鉄心15の外径よりも大きくする場合とでは、それぞれ以下のような利点がある。端板18の外径が回転子鉄心15の外径以下の場合、図10(a)に示すように、回転子2と固定子3を組み合わせる際に、回転子2の負荷側(図中Lで示す)または非負荷側(図中Rで示す)のどちらの方向からも組付け可能であり、組付け性の自由度が大きい。
一方、端板18の外径を回転子鉄心15の外径より大きくした場合、図10(b)に示すように、非負荷側からの組付けが制限される。その代わり、回転子鉄心15の下端部が冷却油に浸漬しないため、掻き揚げによるロストルクを抑制することができ、回転電機の高効率化と冷却効果の向上を両立することができる。
端板18の外径を回転子鉄心15の外径より大きくするかどうかは、回転電機の仕様によって決定することが望ましい。例えば、回転子鉄心15の軸方向寸法が短い仕様の場合は、回転子鉄心15と冷却油との接触面積が小さく掻き揚げによるロストルクが小さいため、組付け性を優先して端板18の外径を回転子鉄心15の外径以下とする。反対に、回転子鉄心15の軸方向寸法が長い仕様の場合は、掻き揚げによるロストルクが大きいため、端板18の外径を回転子鉄心15の外径よりも大きくし、回転子鉄心15が冷却油に浸漬しないようにする。
なお、端板18の外径を回転子鉄心15の外径より大きくする場合は、図11に示すように、窪み部182を回転子鉄心15側にも設けることができる。これにより、冷却油の掻き揚げ能力がさらに向上する。また、これまで説明した例では、窪み部182を円周方向に複数配置したが、窪み部182は1個以上配置されていれば良い。窪み部182が1個の場合、回転子2のバランス取り加工と兼ねることができ、製造効率が向上する。
本実施の形態2によれば、ミスト発生手段である非負荷側端板18の端部に窪み部182(182a、182b)を設けることにより、冷却油の掻き揚げ能力を向上させ、ミスト発生量を増加することが可能である。これらの窪み部182は、端板18の材料を除去した構造であるため、加工が容易であり、端板18の軽量化が図られる。よって、本実施の形態2では、上記実施の形態1と同様の効果に加え、さらに回転電機の高効率化および冷却効果の向上を図ることができる。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3係る回転電機の負荷側端板を示しており、(a)は上面図、(b)は軸方向断面図である。図中、Hは冷却油の油面高さを示している。なお、本実施の形態3に係る回転電機の全体構成は、上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する(図1参照)。
ミスト発生手段は、ハウジング内に貯留された冷却油を、回転子2の回転に伴って掻き揚げる機能があれば良いため、負荷側端板17および非負荷側端板18のどちらであっても良く、両方であっても良い。すなわち、冷却油の掻き揚げ能力を向上させる窪み部は、負荷側端板17および非負荷側端板18のいずれか一方または両方に設けることができる。上記の実施の形態1および実施の形態2では、非負荷側端板18をミスト発生手段とし、窪み部182(182a、182b)を非負荷側端板18に設けたが、本実施の形態3では、遠心ファンを有する負荷側端板17をミスト発生手段とし、窪み部173を設けたものである。
図12に示すように、負荷側端板17の端部に設けられた窪み部173は、冷却油に浸漬され、回転により窪み部173内部に冷却油を捕捉し、ミストを発生させる。また、端板17の円盤部171の外径を回転子鉄心15の外径よりも大きくし、遠心ファンの羽根172と回転子鉄心15が冷却油に浸漬しないようにしている。
ミスト発生手段をファンのない非負荷側端板18に設ける場合とファンを有する負荷側端板17に設ける場合では、それぞれに利点がある。非負荷側端板18に設ける場合、発生したミストは先ず回転子鉄心15の貫通穴13を通過するため、回転子2及び永久磁石16の冷却効果を強化できる利点がある。一方、負荷側端板17に設ける場合、循環気流を発生させる遠心ファンと、ミスト発生手段の窪み部を1部品に集約することができるため、製造効率が向上する。すなわち、回転電機の仕様に応じて両者のいずれかを選択することにより、冷却性能と、コストおよび生産性の最適化が可能となる。
実施の形態4.
図13は、本発明の実施の形態4に係る回転電機の軸方向断面を示している。なお、図13中、図1と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。本実施の形態4では、回転電機の負荷側空間21に、ミスト発生手段として、ハウジング外部から内部へ液体冷媒である冷却油を導入する冷却油通路24と、ポンプ(図示省略)により冷却油通路24に圧送された冷却油をハウジング内に噴出しミストを発生させる小径の噴出孔25を有するものである。
上記の実施の形態1から実施の形態3では、冷却油の掻き揚げによりミストを発生させたが、ミスト発生手段は、ハウジング内の循環気流の経路の一部に冷却油のミストを供給するものであれば良い。図13に示すミスト発生手段を採用した場合、ハウジング内に冷却油を貯留しないため、回転子2および端板17、18による攪拌抵抗が無くなる。
本実施の形態4によれば、上記実施の形態1から実施の形態3と同様の効果に加え、攪拌抵抗によるロストルクが無くなり、回転電機の高効率化がさらに図られる。なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明は、回転電機の冷却機構として利用することができる。
すなわち、負荷側端板17に設けられた遠心ファンにより、冷却油のミストを含むハウジング内の空気は、回転子鉄心15内部の第1の貫通穴13と回転子2外部の通風路とで逆方向に流動し、回転電機内に冷却油のミストを含む気液混相の循環気流を形成している。このような冷却機構によれば、ハウジング内のいずれか1箇所で発生させたミストを、循環気流に乗せて機内全域の各所に供給することができ、少ないミスト量で効率的に冷却することができる。例えば、前述の従来技術では冷却効果が得られないコイルエンド12の外周側や、固定子3の背面側に対しても冷却効果が得られる。

Claims (13)

  1. 回転駆動するシャフト、
    前記シャフト両端の軸受けを支持するハウジング、
    前記シャフトの周面に設けられ軸方向に複数の第1の貫通穴を有する回転子鉄心と、この回転子鉄心に形成された収容穴に配された複数の永久磁石を有する回転子、
    コイルが巻き回され、前記回転子の外周面に間隙を介して対向配置され、前記ハウジングに嵌合された円環状の固定子、
    前記ハウジング内に液体冷媒のミストを供給するミスト発生手段、
    前記回転子鉄心の軸方向両端に設けられた円盤状の端板を備え、
    一方の前記端板には、前記回転子鉄心の前記第1の貫通穴と少なくとも一部が重なる第2の貫通穴が設けられ、他方の前記端板には、前記回転子鉄心の前記第1の貫通穴に対向する羽根を有しその羽根の外径が該端板の外径より小さい遠心ファンが設けられており、
    前記遠心ファンは、前記液体冷媒のミストを含む前記ハウジング内の空気を、前記回転子鉄心内部の前記第1の貫通穴と前記回転子外部の通風路とで逆方向に流動させることを特徴とする回転電機。
  2. 前記回転子は、その外周面に軸方向に貫通する複数の回転子外周溝を有し、前記間隙および前記回転子外周溝を前記回転子外部の前記通風路としたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 前記固定子は、前記ハウジングに嵌合される背面に、軸方向に貫通する複数の固定子外周溝を有し、前記固定子外周溝を前記回転子外部の前記通風路としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記ハウジングの前記固定子が嵌合される部分の構成材料は、前記固定子の構成材料と線膨張率が近似していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記端板の構成材料は、前記シャフトの構成材料と熱膨張率が近似していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記端板の構成材料は、非磁性材料であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7. 前記回転子鉄心と前記端板の間に、非磁性材料からなる部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回転電機。
  8. 前記ミスト発生手段は、前記ハウジング内に貯留された前記液体冷媒を、前記回転子の回転に伴って、前記端板のいずれか一方または両方の下端部で掻き揚げることによりミストを発生させるものであり、前記液体冷媒の液面の高さは、前記羽根の最下端部よりも低い位置に調整され、前記羽根が前記液体冷媒に浸漬しないことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の回転電機。
  9. 前記端板のいずれか一方または両方の前記液体冷媒に浸漬する端部に、窪み部を設けたことを特徴とする請求項8記載の回転電機。
  10. 前記窪み部は、前記端板の外周に連通する溝を有することを特徴とする請求項9記載の回転電機。
  11. 前記端板の外径は、前記回転子鉄心の外径以下であることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の回転電機。
  12. 前記端板のいずれか一方の外径は、前記回転子鉄心の外径より大きいことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の回転電機。
  13. 前記ミスト発生手段は、前記ハウジングの外部から内部へ液体冷媒を導入する液体冷媒通路と、前記液体冷媒通路に圧送された液体冷媒を前記ハウジング内に噴出しミストを発生させる噴出孔を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の回転電機。
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