JP2013229979A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転軸と、ロータと、ステータをケーシング内に有し、ケーシング内の冷媒を用いて冷却する回転電機に関し、冷媒による冷却効率を高めつつ、容易に搭載可能な回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機1は、ロータ10と、ステータ20と、回転軸30と、冷媒攪拌ユニット40を、冷却油Oが貯留されているケーシング内に有している。冷媒攪拌ユニット40は、ロータ10の軸方向端面において、回転軸30に対して固設されており、取付部材45と、複数の攪拌部材50と、コイルスプリング55を有している。各攪拌部材50は、取付部材45に形成された複数の軸部45Aに軸支されており、攪拌突出部51と本体部52を有している。冷媒攪拌ユニット40がロータ10と共に回転すると、当該回転電機1は、前記取付部材45の外周縁から突出する攪拌突出部51によって、ケーシング内の冷却油Oを掬いあげて飛散させ、回転電機1の構成要素を冷却する。
【選択図】図1
【解決手段】回転電機1は、ロータ10と、ステータ20と、回転軸30と、冷媒攪拌ユニット40を、冷却油Oが貯留されているケーシング内に有している。冷媒攪拌ユニット40は、ロータ10の軸方向端面において、回転軸30に対して固設されており、取付部材45と、複数の攪拌部材50と、コイルスプリング55を有している。各攪拌部材50は、取付部材45に形成された複数の軸部45Aに軸支されており、攪拌突出部51と本体部52を有している。冷媒攪拌ユニット40がロータ10と共に回転すると、当該回転電機1は、前記取付部材45の外周縁から突出する攪拌突出部51によって、ケーシング内の冷却油Oを掬いあげて飛散させ、回転電機1の構成要素を冷却する。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転軸と、ロータと、ステータをケーシング内に有する回転電機に関する。
従来、回転電機の分野においては、回転電機を冷却する為の発明として、特許文献1及び特許文献2記載の発明が知られている。特許文献1及び特許文献2記載の発明においては、ケーシング内に配設された回転電機の構成部品(例えば、ロータ、ステータ等)を、冷媒としての冷却油によって冷却するように構成されている。
具体的に説明すると、特許文献1記載の発明は、ロータ、ステータ、駆動軸を有する回転電機を収容したケーシングの下部に、回転電機の構成要素の一部を浸漬させた状態で、冷媒としての冷却油を貯留する貯留部を有している。当該貯留部には、回転電機の駆動軸に対して機械的に連結されたギヤ機構の一部が浸漬されており、当該ギヤ機構は、駆動軸の回転に伴って駆動することで、貯留部に貯留されている冷却油を循環させるように構成されている。当該特許文献1では、ギヤ機構の駆動に伴い循環する冷却油によって、回転電機の構成要素であるロータやステータを冷却すると共に、当該冷却油をギヤ機構における潤滑剤として用いている。
又、特許文献2記載の発明は、ロータ、ステータ、駆動軸を有する回転電機を収容したケーシングに対して、当該ケーシングの外部に配設された循環ポンプを接続して構成されている。そして、特許文献2においては、循環ポンプの駆動によって、冷媒としての冷却液を、ケーシング内部を介して循環させることによって、回転電機の構成要素であるロータやステータを冷却している。
特許文献1記載の発明においては、冷却油を循環させて、回転電機の構成要素を冷却する為には、ケーシング内にギヤ機構が配設されていることが必要である。この点、回転電機は、当該回転電機の構成要素と同一のケーシング内にギヤ機構が配設されている構成である必要性はなく、回転電機を収容したケーシングと、ギヤ機構を収容したケーシングが別体である場合もある。即ち、特許文献1に係る発明は、回転電機と、ギヤ機構が夫々個別のケーシングに収容されている場合に適用することはできず、回転電機を冷媒によって冷却することはできなかった。
一方、特許文献2記載の発明によれば、回転電機と、ギヤ機構が夫々個別のケーシングに収容されている場合であっても、ケーシング外部に配設された循環ポンプで冷媒を循環させることにより、ケーシング内に配設された回転電機の構成要素を冷却することができる。しかしながら、特許文献2記載の発明では、ケーシング外部に循環ポンプを配設することが必要となる為、循環ポンプを配設するスペースを確保する必要があり、当該回転電機を搭載する装置の大型化の要因となってしまう。又、循環ポンプを別途配設する為、当該循環ポンプの分だけ、コストを増大させてしまう。
本発明は、回転軸と、ロータと、ステータをケーシング内に有し、ケーシング内の冷媒を用いて冷却する回転電機に関し、冷媒による冷却効率を高めつつ、容易に搭載可能な回転電機を提供する。
本発明の一側面に係る回転電機は、回転可能に配設された回転軸と、前記回転軸に対して固設され、前記回転軸と共に回転するロータと、コイルが巻装され前記回転軸の軸方向端部側に前記コイルのコイルエンド部を有するステータと、をケーシング内に有する回転電機であって、前記回転軸の軸方向における前記ロータの少なくとも一端部側において、前記回転軸に対して固設され、前記ロータの回転に伴って、前記ケーシング内に貯留されている冷媒を攪拌する冷媒攪拌ユニットを有し、前記冷媒攪拌ユニットは、前記回転軸の周囲に分散配置される複数の軸部を有し、前記回転軸に固設された取付部材と、前記複数の軸部に対して回動可能に軸支されると共に、前記ロータの回転に伴い、前記冷媒を掬い上げて攪拌する攪拌突出部と、前記軸部を介して前記攪拌突出部と反対側に位置する本体部を有する攪拌部材と、前記攪拌部材の本体部に対して、前記回転軸側に向かう弾性力を作用させる弾性部材と、を有し、前記攪拌部材は、前記軸部よりも前記本体部側にオフセットした位置に、当該攪拌部材の重心を有し、前記ロータの回転速度に応じて、前記取付部材の外縁から突出する前記攪拌突出部の突出量が変化するように取り付けられていることを特徴とする。
当該回転電機は、回転軸と、ロータと、ステータと、冷媒攪拌ユニットをケーシング内に有している。冷媒攪拌ユニットは、前記回転軸の軸方向における前記ロータの少なくとも一端部側において、前記回転軸に対して固設されており、取付部材と、複数の攪拌部材と、弾性部材を有して構成されている。ここで、冷媒攪拌ユニットは、ロータの一端部側で、攪拌突出部がステータコアやコイルエンド等に干渉しない位置であれば良い。例えば、エンドプレートと離間して配置されたり、エンドプレートと一体的に配置されていても良く、又、ロータコアとエンドプレートとの間に配置されていても良い。攪拌部材は、取付部材に形成された複数の軸部に対して回動可能に軸支されており、前記ロータの回転に伴い、前記冷媒を掬い上げて攪拌する攪拌突出部と、前記軸部を介して前記攪拌突出部と反対側に位置する本体部を有している。従って、当該回転電機によれば、ロータと共に回転軸に固設された冷媒攪拌ユニットを、当該ロータの回転と共に回転させることにより、前記ケーシング内に貯留されている冷媒を攪拌し、ケーシング内における回転電機の構成要素(例えば、ステータのコイルエンド部等)を冷却することができる。即ち、当該回転電機によれば、ケーシング内にギヤ機構がない場合であっても、ケーシング内に貯留している冷媒によって、回転電機の構成要素を冷却し得る。又、当該回転電機によれば、ケーシング外に循環ポンプ等を配設する必要はないので、少ないスペースで冷却効率の良い回転電機を搭載することができる。更に、当該回転電機において、各攪拌部材は、前記軸部よりも前記本体部側にオフセットした位置に、当該攪拌部材の重心を有しており、前記攪拌部材の本体部には、弾性部材により、前記回転軸側に向かう弾性力が作用している。従って、ロータの回転に伴い、冷媒攪拌ユニットが回転すると、前記取付部材の外縁から突出する前記攪拌突出部の突出量は、前記ロータの回転速度に応じて変化する。前記攪拌突出部の突出量は、ケーシング内に貯留されている冷媒を掬いあげる量に対応する為、当該回転電機は、ロータの回転速度に応じて、当該回転電機の構成要素を適切に冷却し得る。
そして、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1記載の回転電機であって、前記攪拌突出部の突出量は、前記ロータの回転速度が低速である程、前記弾性部材の弾性力によって大きくなり、前記ロータの回転速度が高速である程、当該ロータの回転に伴う遠心力によって小さくなることを特徴とする。
当該回転電機においては、攪拌突出部の突出量は、前記ロータの回転速度が低速である程、前記弾性部材の弾性力によって大きくなる。ここで、回転電機においては、ロータの回転速度が低速である場合に、熱的に問題となる場合が多い。当該回転電機においては、ロータの回転速度が低速である程、攪拌突出部の突出量が大きくなるので、より多くの冷媒を攪拌・飛散させることができ、熱的な問題が生じる低速回転時に、回転電機の構成要素を適切に冷却し得る。ここで、ロータ及び冷媒攪拌ユニットが高速で回転している場合に、攪拌突出部が突出していると、当該攪拌突出部がケーシング内に貯留されている冷媒内を移動する際に抗力を受ける為、ロータの回転に係る抵抗となる。この点、当該回転電機によれば、ロータ及び冷媒攪拌ユニットが高速で回転している場合には、攪拌突出部の突出量が小さくなるので、ロータの回転に対する抵抗を減じることができ、回転電機の出力低下を防止し得る。
又、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1又は請求項2記載の回転電機であって、前記攪拌部材の攪拌突出部は、前記ロータの回転に伴い前記冷媒を掬い上げて保持する冷媒保持面を、その一側面に有し、前記冷媒攪拌ユニットは、前記冷媒保持面と前記軸方向により構成される傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材を有することを特徴とする。
当該回転電機においては、攪拌部材の攪拌突出部は、前記ロータの回転に伴い前記冷媒を掬い上げて保持する冷媒保持面を、その一側面に有している。そして、冷媒攪拌ユニットは、前記冷媒保持面と前記軸方向により構成される傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材を有している。従って、当該回転電機によれば、ロータの回転に伴って冷媒攪拌ユニットが回転すると、ケーシング内に貯留されている冷媒は、傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材によって、軸方向に沿った様々な位置に飛散する。これにより、当該回転電機は、ケーシング内において、軸方向に沿った様々な位置における回転電機の構成要素を冷却することができ、もって効率良く、回転電機の構成要素を冷却し得る。
又、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の回転電機であって、前記冷媒攪拌ユニットは、前記軸方向に直交する断面において、前記攪拌部材の本体部から突出する前記攪拌突出部の突出角度の相違する複数種類の攪拌部材を有することを特徴とする。
当該回転電機において、冷媒攪拌ユニットは、前記軸方向に直交する断面において、前記攪拌部材の本体部から突出する前記攪拌突出部の突出角度の相違する複数種類の攪拌部材を有している。ここで、前記攪拌突出部の突出角度の相違は、冷媒攪拌ユニットの回転に伴い冷媒を掬いあげた状態で保持している期間に対応する。従って、当該回転電機によれば、ロータの回転に伴って冷媒攪拌ユニットが回転すると、ケーシング内に貯留されている冷媒は、突出角度が相違する複数種類の攪拌部材によって、回転軸の径方向外側における様々な部分に飛散する。これにより、当該回転電機は、ケーシング内において、径方向外側における様々な部分に位置する回転電機の構成要素を冷却することができ、もって効率良く、回転電機の構成要素を冷却し得る。
以下、本発明に係る回転電機を、回転電機1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る回転電機1の概略構成について、図1を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る回転電機1に関して、ケーシング内における構成を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る回転電機1は、ロータ10と、ステータ20と、回転軸30と、冷媒攪拌ユニット40と、を有して構成されており、これらの構成要素は、ケーシング(図示せず)の内部に収容されている。
図1に示すように、本実施形態に係る回転電機1のケーシング内の下部には、本実施形態における「冷媒」に相当する冷却油Oが貯留されている。当該冷却油Oは、ケーシング内部に収容された回転電機1の構成要素(例えば、ロータ10やステータ20)を冷却すると共に、当該回転電機1における駆動機構部(例えば、ベアリング35)等を潤滑する機能を果たす。
図1、図2に示すように、ロータ10は、ロータコア11と、エンドプレート12を有しており、ステータ20の径方向内側において、回転軸30の軸芯周りに回転可能に支持されている。
ロータコア11は、複数の電磁鋼板製のプレートを積層することによって、回転軸30を取り囲むように円筒形状に構成されており、回転軸30に対して固定されている。又、当該ロータコア11の外周面は、上述したステータ20の内周面(回転軸30側の面)と間隔を隔てた状態で対向している。
エンドプレート12は、アルミニウム、焼結材、又は冷間圧延鋼板等により略円板形状に形成されており、当該回転電機1におけるロータ10の重量バランスをとるために配設されている。エンドプレート12は、ロータコア11の軸方向端面と接触するように、回転軸30に対して固定されている。
尚、当該ロータ10は、その周方向に沿ってステータ20に対する磁界の向きが交互に反対となるように磁界を発生させるように構成されている。この点、磁界の発生源としては、永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。又、ロータ10は、誘導機のロータであってもよい。
そして、ステータ20は、ケーシング内部において固定されており、三相交流電流によって回転磁束を発生させる。図1に示すように、当該ステータ20は、略円筒形状のステータコア21と、ステータコア21に巻装されたコイル22とを備えている。そして、図1に示すように、ステータ20の一部(ステータ20の下部)は、ケーシング内の下部に貯留されている冷却油O内に浸漬されている。
ステータコア21は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。また、ステータコア21は、周方向に分散配置されて軸方向に延びる複数のスロット(図示せず)を有しており、当該スロットには、導体で構成されたコイル22が巻装されている。本実施形態においては、ステータ20は、三相交流で駆動される回転電機1に用いられるステータとして構成されており、U相、V相、及びW相の三相のコイル22を備えている。そして、それぞれのコイル22のうち、ステータコア21の軸方向両側に突出する部分がコイルエンド部23とされる。
回転軸30は、ロータ10の回転中心として構成されており、ケーシング(図示せず)に固設されたベアリング35によって、その両端が回転可能に支持されている。上述したように、ロータ10は、当該回転軸30に対して固設されている為、ステータ20からの回転磁界によってロータ10が回転すると、当該回転軸30も回転する。
冷媒攪拌ユニット40は、図1に示すように、ロータ10の軸方向両端部において、回転軸30に対して固設されており、取付部材45と、複数の攪拌部材50と、コイルスプリング55を有して構成されている。従って、冷媒攪拌ユニット40は、ステータ20からの回転磁束によって、回転軸30を介して、ロータ10と共に回転する。そして、当該冷媒攪拌ユニット40は、回転軸30を中心に回転することによって、ケーシング内の下部に貯留されている冷却油Oを攪拌すると共に、当該冷却油Oを掬いあげて、ケーシング内に飛散させることにより、回転電機1の構成要素(例えば、ロータ10やステータ20等)を冷却する。尚、冷媒攪拌ユニット40の詳細な構成については、後に図面を参照しつつ説明する。
又、本実施形態においては、キャッチタンク60が、ケーシング内に配設されている。当該キャッチタンク60は、冷媒攪拌ユニット40の回転により飛散した冷却油Oを受けて、一時的に貯留する。又、キャッチタンク60には、オイル供給管路61が接続されている。オイル供給管路61は、キャッチタンク60とベアリング35を接続しており、キャッチタンク60内に一時的に貯留された冷却油Oを、ベアリング35へ供給する。
尚、図1に示すように、冷却油Oの液面は、ロータコア11下部及び冷媒攪拌ユニット40の取付部材45の下部よりも下方に位置している。尚、取付部材45の外径は、ロータコア11と同じに形成されている。冷却油Oがロータ10の下部を浸漬している場合、当該冷却油Oが、ロータ10の回転に対する抵抗となり、回転電機1の出力低下や、回転電機1における各構成要素の温度上昇の要因となる為、本実施形態における冷却油Oの液面は、ロータ10に掛からない程度の位置となっている。
続いて、本実施形態に係る回転電機1における冷媒攪拌ユニット40の構成について、図2〜図6を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、冷媒攪拌ユニット40は、ロータ10の軸方向両端部において、回転軸30に固設されており、円盤状に形成された2枚の取付部材45の間に、複数の攪拌部材50と、コイルスプリング55を配置して構成されている(図1、図2参照)。
図2、図3に示すように、取付部材45は、円盤状に形成された板状部材であり、その中心を挿通する回転軸30に対して固設されている。図3に示すように、取付部材45には、複数の軸部45Aと、複数のスプリング取付部45Bが形成されている。
複数の軸部45Aは、夫々、回転軸30の軸方向と平行に延びる軸部であり、円盤状をなす取付部材45の外周縁側において分散配置されている。各軸部45Aは、夫々、攪拌部材50を回動自在に軸支する。
又、複数のスプリング取付部45Bは、円盤状をなす取付部材45の内径側(即ち、回転軸30の周囲)において分散配置されており、夫々に、コイルスプリング55の一端が取り付けられる。尚、コイルスプリング55の他端は、攪拌部材50の内、後述する本体部52に取り付けられている。
そして、攪拌部材50は、取付部材45に形成された軸部45Aに対して、回動自在に軸支されており、攪拌突出部51と、本体部52を有している。上述したように、各軸部45Aは、円盤状をなす取付部材45の外周縁側において分散配置されている為、各攪拌部材50は、円盤状をなす取付部材45の外周縁側において、軸部45Aを中心として回動可能に軸支されている。
又、攪拌部材50は、軸方向から見た場合に、平面視で、コンマ若しくは勾玉状に形成されており、略円形に形成された本体部52から、湾曲しつつ所定方向に突出した攪拌突出部51を有している。図2、図3等に示すように、各攪拌部材50は、攪拌突出部51の付け根部分(攪拌突出部51と本体部52の境界部分)において、軸部45Aによって回動可能に軸支されている。
攪拌突出部51は、攪拌部材50が軸部45Aを中心として回動し所定位置に移動すると、取付部材45の外周縁から外側に向かって突出する。上述したように、ケーシング内において、冷却油Oの液面は、冷媒攪拌ユニット40を構成する取付部材45の下縁に対してやや下方に位置している(図1参照)。従って、ロータ10の回転に伴い、冷媒攪拌ユニット40が回転軸30を中心に回転すると、攪拌部材50の攪拌突出部51は、ケーシング下部に貯留されている冷却油O内を移動し、冷却油Oを掬い上げて攪拌する。
そして、攪拌突出部51の一側面には、冷媒保持面51Sが形成されている。具体的には、冷媒保持面51Sは、軸方向から見た場合に、平面視で弧を描くように湾曲しつつ所定方向に突出した攪拌突出部51において、弧の内側にあたる側面に形成されており、ロータ10が回転方向Rに回転すると、攪拌部材50において、最初に冷却油O内へ進入する面である。上述したように、冷媒保持面51Sは、軸方向から見た場合に、平面視で弧を描くように湾曲している為、前記ロータ10が回転方向Rに回転することで、攪拌突出部51が冷却油O内を移動すると、当該冷媒保持面51Sは、冷却油Oを掬い上げて、所定期間保持する。冷媒保持面51Sに保持された冷却油Oは、回転軸30を中心とした冷媒攪拌ユニット40の回転に伴う遠心力によって、冷媒保持面51Sに沿って移動し、冷媒攪拌ユニット40の外形側へ飛散する。
本体部52は、軸方向から見た場合に、平面視で略円形に形成されており、前記軸部45Aを介して前記攪拌突出部51と反対側に位置する。図2〜図6に示すように、当該本体部52は、攪拌突出部51と比較して大きく形成されているので、攪拌部材50の重心Gは、攪拌部材50の回動中心である軸部45Aよりも本体部52側に位置している。
尚、冷媒攪拌ユニット40に配設される攪拌部材50には、傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材50が含まれる。ここで、傾斜角度とは、回転軸30の軸方向に関し、当該軸方向と、冷媒保持面51Sによって形成される角度を意味する。即ち、攪拌部材50に形成される冷媒保持面51Sは、軸方向に対して傾斜して形成され、各攪拌部材50は、傾斜角度がそれぞれ相違している。上述したように、冷媒保持面51Sに保持された冷却油Oは、冷媒攪拌ユニット40の回転に伴う遠心力によって、冷媒保持面51Sに沿って移動し、ケーシング内へ飛散する。従って、冷媒保持面51Sの傾斜角度は、冷媒攪拌ユニット40の回転に伴い飛散する冷却油Oが飛散する方向の内、回転軸30の軸方向成分に影響を及ぼす。即ち、冷媒攪拌ユニット40は、傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材50を有しているので、その回転によって、ケーシング内の軸方向における様々な位置へ、冷却油Oを飛散させることができる。
図7に示すように、コイルスプリング55は、各攪拌部材50の本体部52に対して、その一端が取り付けられており、当該攪拌部材50に対して弾性力Fを作用させる。上述したように、コイルスプリング55の端部は、取付部材45における回転軸30の周囲に形成されたスプリング取付部45Bに取り付けられる。従って、コイルスプリング55の弾性力Fは、攪拌部材50の本体部52を、回転軸30の周囲に位置するスプリング取付部45Bへ向かって引っ張る方向に働く。
これにより、ロータ10の回転停止時や、ロータ10の低速回転時においては、各攪拌部材50は、コイルスプリング55の弾性力Fによって、本体部52が回転軸30側に位置する状態となる。上述したように、攪拌部材50は、軸部45Aを中心に回動可能に軸支されており、且つ、攪拌突出部51は、軸部45Aを介して本体部52と逆側に位置している。従って、各攪拌部材50の攪拌突出部51は、取付部材45の外周縁から外経方向に所定量突出した状態となる(図3等参照)。
ここで、図3に示すように、冷媒攪拌ユニット40は、攪拌部材50として、第1攪拌部材50Aと、第2攪拌部材50Bと、第3攪拌部材50Cを有しており、取付部材45の周方向に、第1攪拌部材50A、第2攪拌部材50B、第3攪拌部材50C、第1攪拌部材50A・・・の順序で規則的に配設されている。
先ず、第1攪拌部材50Aの構成について、図4を参照しつつ詳細に説明する。図4に示すように、第1攪拌部材50Aは、軸方向から見た場合に、平面視で、コンマ若しくは勾玉状に形成されており、攪拌突出部51と、本体部52を有して構成されている。又、第1攪拌部材50Aは、攪拌突出部51の付け根部分(攪拌突出部51と本体部52の境界部分)において、軸部45Aによって回動可能に軸支されている(図4参照)。
そして、第1攪拌部材50Aにおいては、攪拌突出部51は、前記軸方向に直交する断面において、所定の第1突出角度αで本体部52から突出するように形成されている。ここで、突出角度とは、本体部52に対して、攪拌突出部51がなす角度を意味し、本実施形態では、冷媒保持面51Sの軸部45Aに最も近い部分の接線と、攪拌突出部51の中心線とのなす角度を示す。第1攪拌部材50Aに係る本体部52は、軸方向から見た場合に、平面視で略円形に形成されており、前記軸部45Aを介して前記攪拌突出部51と反対側に位置する。図4に示すように、第1攪拌部材50Aにおいても、本体部52は、攪拌突出部51と比較して大きく形成されているので、第1攪拌部材50Aの重心Gは、第1攪拌部材50Aの回動中心である軸部45Aよりも本体部52側にオフセットした位置に位置している。又、第1攪拌部材50Aの本体部52には、コイルスプリング55の一端が取り付けられており、回転軸30側へ引っ張る方向に弾性力Fが作用している。
次に、第2攪拌部材50Bの構成について、図5を参照しつつ詳細に説明する。図5に示すように、第2攪拌部材50Bは、軸方向から見た場合に、平面視で、コンマ若しくは勾玉状に形成されており、攪拌突出部51と、本体部52を有して構成されている。又、第2攪拌部材50Bも、攪拌突出部51の付け根部分(攪拌突出部51と本体部52の境界部分)において、軸部45Aによって回動可能に軸支されている(図5参照)。
そして、第2攪拌部材50Bに係る攪拌突出部51は、前記軸方向に直交する断面において、第2突出角度βで本体部52から突出するように形成されている。図3〜図5からわかるように、第2突出角度βは、第1攪拌部材50Aにおける第1突出角度αよりも小さい。そして、第2攪拌部材50Bにおける冷媒保持面51Sは、軸方向から見た平面視で、第1攪拌部材50Aと比べて、曲率半径の小さな円弧を描くように形成される。
又、第2攪拌部材50Bに係る本体部52は、軸方向から見た場合に、平面視で略円形に形成されており、第1攪拌部材50Aに係る本体部52と同一形状を為している。図5に示すように、第2攪拌部材50Bにおいても、本体部52は、軸部45Aを介して前記攪拌突出部51と反対側に位置し、攪拌突出部51と比較して大きく形成されている。従って、第2攪拌部材50Bの重心Gは、第2攪拌部材50Bの回動中心である軸部45Aよりも本体部52側にオフセットした位置に位置する。又、第2攪拌部材50Bの本体部52には、コイルスプリング55の一端が取り付けられており、回転軸30側へ引っ張る方向に弾性力Fが作用している。
続いて、第3攪拌部材50Cの構成について、図6を参照しつつ詳細に説明する。図6に示すように、第3攪拌部材50Cは、軸方向から見た場合に、平面視で、コンマ若しくは勾玉状に形成されており、攪拌突出部51と、本体部52を有して構成されている。又、第3攪拌部材50Cも、攪拌突出部51の付け根部分(攪拌突出部51と本体部52の境界部分)において、軸部45Aによって回動可能に軸支されている(図6参照)。
そして、第3攪拌部材50Cに係る攪拌突出部51は、前記軸方向に直交する断面において、第3突出角度γで本体部52から突出するように形成されている。図3〜図6からわかるように、第3突出角度γは、第1攪拌部材50Aにおける第1突出角度α、及び第2攪拌部材50Bにおける第2突出角度βよりも小さい。そして、第3攪拌部材50Cにおける冷媒保持面51Sは、軸方向から見た平面視で、第1攪拌部材50A、第2攪拌部材50Bと比べて、曲率半径の小さな円弧を描くように形成される。
又、第3攪拌部材50Cに係る本体部52は、軸方向から見た場合に、平面視で略円形に形成されており、第1攪拌部材50A、第2攪拌部材50Bに係る本体部52と同一形状を為している。図6に示すように、第3攪拌部材50Cにおいても、本体部52は、軸部45Aを介して前記攪拌突出部51と反対側に位置し、攪拌突出部51と比較して大きく形成されている。従って、第3攪拌部材50Cの重心Gは、第3攪拌部材50Cの回動中心である軸部45Aよりも本体部52側にオフセットした位置に位置する。又、第3攪拌部材50Cの本体部52には、コイルスプリング55の一端が取り付けられており、回転軸30側へ引っ張る方向に弾性力Fが作用している。
続いて、冷媒攪拌ユニット40がロータ10と共に回転軸30を中心として回転した場合における各攪拌部材50(第1攪拌部材50A〜第3攪拌部材50C)の動きについて、図7を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、冷媒攪拌ユニット40が停止している場合における各攪拌部材50の状態について説明する。上述したように、各攪拌部材50は、攪拌突出部51と本体部52の間に位置で、軸部45Aによって回動可能に軸支されている。更に、各攪拌部材50の本体部52には、コイルスプリング55の一端が取り付けられており、当該コイルスプリング55の弾性力Fが、当該本体部52を回転軸30側へ引っ張る方向に作用している。従って、各攪拌部材50は、コイルスプリング55の弾性力Fによって、軸部45Aを中心に、本体部52が回転軸30に近づく方向へ回動する。この軸部45Aを中心とした回動に伴って、各攪拌部材50の攪拌突出部51は、取付部材45の外周縁から外側へ突出する(図7中、破線で示す状態)。
次に、ロータ10の回転に伴い、冷媒攪拌ユニット40が回転軸30を中心として回転した場合について説明する。上述したように、各攪拌部材50は、回転軸30に固設された取付部材45の軸部45Aによって軸支されており、各軸部45Aは、取付部材45の外周縁近傍に立設されている。従って、ロータ10と共に、冷媒攪拌ユニット40が回転すると、各攪拌部材50には、回転軸30を中心とした回転に伴う遠心力が作用する。
各攪拌部材50の重心Gは、軸部45Aに対して本体部52側にオフセットした位置に位置している為、当該攪拌部材50の本体部52を、取付部材45の外周縁側に向かって回動させるように作用する。つまり、冷媒攪拌ユニット40が回転している場合、各攪拌部材50の本体部52において、コイルスプリング55の弾性力Fと、冷媒攪拌ユニット40の回転に伴う遠心力が、軸部45Aを中心として回動させる力として、相反する向きに作用する。
ここで、本体部52に作用する遠心力の大きさは、ロータ10の回転速度の大きさに対応する。即ち、前記ロータ10の回転速度が大きくなる程、各攪拌部材50の本体部52に作用する遠心力は大きくなる。従って、各攪拌部材50の本体部52は、前記ロータ10の回転速度が徐々に高速化すると、それに伴う遠心力が増大するため、前記コイルスプリング55の弾性力Fに抗して、より取付部材45の外周縁側に向かって回動する。上述したように、攪拌突出部51の先端は、軸部45Aを介して、本体部52と逆側に位置する為、この攪拌部材50の回動に伴って、取付部材45の外周縁から突出した状態から、回転軸30側に向かって徐々に移動する。即ち、取付部材45の外周縁から突出する攪拌突出部51の突出量は、ロータ10の回転速度に対応する遠心力と、コイルスプリング55の弾性力Fに対応し、前記ロータ10の回転速度が低速である場合には、前記コイルスプリング55の弾性力Fの影響を強く受けて大きくなり、前記ロータ10の回転速度が高速である程、当該ロータ10の回転に伴う遠心力の影響を受けて小さくなる。
本実施形態のような回転電機1においては、低回転・高トルクでの使用を行った場合に、コイル22等の発熱によって、回転電機1自体について熱的な問題となる。上述したように、本実施形態に係る回転電機1では、ロータ10の回転速度が低速である場合、ロータ10の回転に伴う遠心力は、コイルスプリング55の弾性力Fよりも小さいので、各攪拌部材50は、本体部52が回転軸30側に向かうように、軸部45Aを中心に回動することになる(図7中、破線で示す状態)。
従って、各攪拌部材50の攪拌突出部51の先端部分は、取付部材45の外周縁から外側に突出することになる為、各攪拌部材50の攪拌突出部51は、冷媒攪拌ユニット40の回転に伴って、ケーシング下部に貯留されている冷却油O内を移動する。これにより、各攪拌部材50は、冷媒保持面51Sによって冷却油Oを掬い上げ、保持することができる。冷媒保持面51Sに保持された冷却油Oは、冷媒攪拌ユニット40の回転に伴って、ケーシング内へ飛散することになる為、本実施形態に係る回転電機1は、ケーシング内に配設されている回転電機1の構成要素(ロータ10や、ステータ20のコイルエンド部23等)を冷却し得る。上述したように、当該回転電機1においては、ロータ10の回転速度が低速である程、攪拌突出部51の突出量が大きくなるので、より多くの冷却油Oを攪拌・飛散させることができ、熱的な問題が生じる低速回転時に、回転電機1の構成要素を適切に冷却し得る。
一方、ロータ10及び冷媒攪拌ユニット40が高速で回転している場合に、各攪拌突出部51が取付部材45の外周縁から外側に突出していると、当該攪拌突出部51がケーシング内に貯留されている冷却油O内を移動する際に、より大きな抗力を受ける。各攪拌部材50における攪拌突出部51が冷却油Oによって受ける抗力は、ロータ10の回転に対する抵抗として作用する為、回転電機1の出力低下を招く要因となる。
この点、本実施形態に係る回転電機1によれば、ロータ10及び冷媒攪拌ユニット40が高速で回転している場合には、高速であるほど、各攪拌突出部51の突出量が小さくなり、所定以上の回転速度である場合、図7中、実線で示すように、取付部材45の外周縁よりも内側に位置する。これにより、当該回転電機1によれば、ロータ10の回転に対する抵抗を減じることができ、回転電機1の出力低下を防止し得る。
以上説明したように、本実施形態に係る回転電機1は、ロータ10と、ステータ20と、回転軸30と、冷媒攪拌ユニット40を、冷却油Oが下部に貯留されたケーシング内に有している。冷媒攪拌ユニット40は、回転軸30に固設されたロータ10の軸方向端面において、回転軸30に対して固設されており、取付部材45と、複数の攪拌部材50(第1攪拌部材50A〜第3攪拌部材50C)と、コイルスプリング55を有して構成されている。各攪拌部材50は、取付部材45に形成された複数の軸部45Aに対して回動可能に軸支されており、攪拌突出部51と、本体部52を有している。
図4〜図7に示すように、各攪拌部材50は、前記軸部45Aよりも前記本体部52側にオフセットした位置に、当該攪拌部材50の重心Gを有しており、前記攪拌部材50の本体部52には、コイルスプリング55により、前記回転軸30側に向かう弾性力Fが作用している。従って、ロータ10の回転に伴い、冷媒攪拌ユニット40が回転すると、前記取付部材45の外周縁から突出する前記攪拌突出部51の突出量は、前記ロータ10の回転速度に応じて変化する。前記攪拌突出部51の突出量は、ケーシング内に貯留されている冷却油Oを掬いあげる量に対応する為、当該回転電機1は、ロータ10の回転速度に応じて、当該回転電機1の構成要素(例えば、ステータ20のコイルエンド部23等)を適切に冷却し得る。
ロータ10の回転速度が低速である場合、各攪拌部材50の攪拌突出部51は、取付部材45の外周縁から外側に突出しているので、取付部材45の下縁よりもやや下方に貯留されている冷却油Oを攪拌しつつ掬い上げて、ケーシング内へ飛散させることができる。ここで、回転電機においては、ロータ10の回転速度が低速である場合に、熱的に問題となる場合が多い。当該回転電機1においては、ロータ10の回転速度が低速である程、攪拌突出部51の突出量が大きくなるので、より多くの冷却油Oを攪拌・飛散させることができ、熱的な問題が生じる低速回転時に、回転電機1の構成要素を適切に冷却し得る。
ロータ10が高速で回転している場合に、各攪拌突出部51が取付部材45の外周縁から突出していると、当該攪拌突出部51がケーシング内に貯留されている冷却油O内を移動する際に抗力を受ける為、ロータ10の回転に係る抵抗となる。この点、当該回転電機1によれば、ロータ10が高速で回転している場合には、各攪拌突出部51の突出量が小さくなり、取付部材45の外周縁よりも内側に攪拌突出部51が位置することになる。従って、当該回転電機1によれば、高速回転時におけるロータ10の回転に対する抵抗を減じることができ、回転電機1の出力低下を防止し得る。
又、当該回転電機1によれば、ケーシング内にギヤ機構がない場合であっても、ケーシング内に貯留している冷却油Oによって、回転電機1の構成要素を冷却し得る。更に、当該回転電機1によれば、ケーシング外に循環ポンプ等を配設する必要はないので、少ないスペースで冷却効率の良い回転電機1を搭載することができる。
そして、当該回転電機1によれば、ロータ10の回転に伴い、冷媒攪拌ユニット40によって飛散した冷却油Oを、ケーシング内に配設されたキャッチタンク60、オイル供給管路61を介して、回転軸30を軸支するベアリング35に供給することができる。これにより、当該回転電機1によれば、冷却油Oを、回転軸30とベアリング35における潤滑に用いることができるので、当該回転電機1における最高回転数を向上させ得る。
更に、当該回転電機1においては、冷媒攪拌ユニット40は、第1攪拌部材50A〜第3攪拌部材50Cを、攪拌部材50として備えている。第1攪拌部材50A〜第3攪拌部材50Cは、前記軸方向に直交する断面において、本体部52から突出する前記攪拌突出部51の突出角度(第1突出角度α〜第3突出角度γ)が相違するように構成されている(図3〜図6参照)。ここで、前記攪拌突出部51の突出角度の相違は、冷媒攪拌ユニット40の回転に伴い冷却油Oを掬いあげた状態で保持している期間に対応する。従って、当該回転電機1によれば、ロータ10の回転に伴って冷媒攪拌ユニットが回転すると、ケーシング内に貯留されている冷却油Oは、第1攪拌部材50A〜第3攪拌部材50Cによって、回転軸30の径方向外側における様々な部分に飛散する。これにより、当該回転電機1は、ケーシング内において、径方向外側における様々な部分に位置する回転電機1の構成要素を冷却することができ、もって効率良く、回転電機1の構成要素を冷却し得る。
又、当該回転電機1において、冷媒攪拌ユニット40は、前記冷媒保持面51Sと前記軸方向により構成される傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材50を有している。冷媒保持面51Sに保持された冷却油Oは、冷媒攪拌ユニット40の回転に従って、冷媒保持面51Sに沿って移動してケーシング内へ飛散する。従って、ロータ10の回転に伴って冷媒攪拌ユニット40が回転すると、ケーシング内に貯留されている冷却油Oは、傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材50によって、軸方向に沿った様々な位置に飛散する。これにより、当該回転電機1は、ケーシング内において、軸方向に沿った様々な位置における回転電機1の構成要素を冷却することができ、もって効率良く、回転電機1の構成要素を冷却し得る。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、ロータ10の軸方向両端側にあたる2箇所に、冷媒攪拌ユニット40が配設されていたが、この態様に限定されるものではない。例えば、ロータ10の軸方向における何れか一方の端部側に、冷媒攪拌ユニット40を配設する構成であってもよい。この場合においては、ステータ20に巻装されたコイル22の引き出し端子側にあたる端部側に、冷媒攪拌ユニット40を配設することが望ましい。コイル22の引き出し端子側は、回転電機1使用時に高温になる為、冷媒攪拌ユニット40をそれに対応する端部側に配設することにより、冷却油Oによって効率的に冷却することができるからである。
又、上述した実施形態においては、図1に示すように、冷媒攪拌ユニット40を、ロータコア11及びエンドプレート12よりも、回転軸30の軸方向における外側部分に配設していたが、この態様に限定されるものではない。例えば、ステータ20との干渉を回避することができれば、ロータコア11とエンドプレート12の間に、冷媒攪拌ユニット40を配設してもよい。
そして、上述した実施形態においては、冷媒攪拌ユニット40を構成する弾性部材として、コイルスプリング55を用いていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、攪拌部材50の本体部52に、弾性力Fを作用させることができればよく、例えば、ねじりバネを用いる態様であってもよい。この場合、冷媒攪拌ユニット40及び回転電機1の軽量化を図ることができる点で有効である。又、上述した実施形態においては、傾斜角度について、単に傾斜角度を相違させた攪拌部材50を設けるようにしたが、例えば、突出角度が同じ攪拌部材50について、傾斜角度を相違させるようにしても良い。つまり、第1突出角度α、第2突出角度β、第3突出角度γの攪拌部材50が夫々4つある場合、傾斜角度を4通り設定し、第1突出角度αの攪拌部材50について傾斜角度を相違させるようにし、第2突出角度β、第3突出角度γの攪拌部材50についても傾斜角度を相違させるようにする。このようにすれば、径方向外側についても、軸方向に沿った方向についても、様々な位置に冷却油Oを飛散させることができる。
1 回転電機
10 ロータ
11 ロータコア
20 ステータ
22 コイル
30 回転軸
40 冷媒攪拌ユニット
45 取付部材
45A 軸部
50 攪拌部材
51 攪拌突出部
52 本体部
55 コイルスプリング
O 冷却油
R 回転方向
10 ロータ
11 ロータコア
20 ステータ
22 コイル
30 回転軸
40 冷媒攪拌ユニット
45 取付部材
45A 軸部
50 攪拌部材
51 攪拌突出部
52 本体部
55 コイルスプリング
O 冷却油
R 回転方向
Claims (4)
- 回転可能に配設された回転軸と、
前記回転軸に対して固設され、前記回転軸と共に回転するロータと、
コイルが巻装され前記回転軸の軸方向端部側に前記コイルのコイルエンド部を有するステータと、をケーシング内に有する回転電機であって、
前記回転軸の軸方向における前記ロータの少なくとも一端部側において、前記回転軸に対して固設され、前記ロータの回転に伴って、前記ケーシング内に貯留されている冷媒を攪拌する冷媒攪拌ユニットを有し、
前記冷媒攪拌ユニットは、
前記回転軸の周囲に分散配置される複数の軸部を有し、前記回転軸に固設された取付部材と、
前記複数の軸部に対して回動可能に軸支されると共に、前記ロータの回転に伴い、前記冷媒を掬い上げて攪拌する攪拌突出部と、前記軸部を介して前記攪拌突出部と反対側に位置する本体部を有する攪拌部材と、
前記攪拌部材の本体部に対して、前記回転軸側に向かう弾性力を作用させる弾性部材と、を有し、
前記攪拌部材は、
前記軸部よりも前記本体部側にオフセットした位置に、当該攪拌部材の重心を有し、
前記ロータの回転速度に応じて、前記取付部材の外縁から突出する前記攪拌突出部の突出量が変化するように取り付けられている
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項1記載の回転電機であって、
前記攪拌突出部の突出量は、
前記ロータの回転速度が低速である程、前記弾性部材の弾性力によって大きくなり、
前記ロータの回転速度が高速である程、当該ロータの回転に伴う遠心力によって小さくなることを特徴とする回転電機。 - 請求項1又は請求項2記載の回転電機であって、
前記攪拌部材の攪拌突出部は、
前記ロータの回転に伴い前記冷媒を掬い上げて保持する冷媒保持面を、その一側面に有し、
前記冷媒攪拌ユニットは、
前記冷媒保持面と前記軸方向により構成される傾斜角度が相違する複数種類の攪拌部材を有する
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の回転電機であって、
前記冷媒攪拌ユニットは、
前記軸方向に直交する断面において、前記攪拌部材の本体部から突出する前記攪拌突出部の突出角度の相違する複数種類の攪拌部材を有する
ことを特徴とする回転電機。
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