JP7031343B2 - 回転電機の冷却構造 - Google Patents

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Description

本開示は、回転電機の冷却構造に係り、特に、回転電機を含むハウジングの底部に冷媒が貯留される回転電機の冷却構造に関する。
ハイブリッド車両では、回転電機及び変速機等の動力伝達機構がトランスアクスルのハウジング内に収容されるので、外気による直接冷却が望めない。そこで、動力伝達機構用の潤滑油が回転電機等の冷却に用いられる。
特許文献1には、車両用回転電機のロータのエンドプレートにおいて、ロータの軸方向端面からさらに軸方向外側に突き出す放熱構造を設け、その放熱構造に軸方向に延びる複数の溝部を設けることが述べられている。回転電機が動作し、ステータの上方から冷媒が落下すると、コイルを通過乃至透過してきた冷媒は、回転するロータのエンドプレートの突き出す放熱構造の外周面に当たって跳ね返され、再びコイルに向かうので、広範囲に冷媒を掛けることができると述べている。
特開2009-261072号公報
回転電機を含むハウジングの底部に冷媒としての潤滑油が貯留される構造において、貯留されている冷媒を回転電機の上方側に設けられる冷媒供給路に送り込む手段の1つは、冷媒を汲み上げて冷媒供給路に送り込む冷媒圧送ポンプである。もう1つは、ハウジング内に回転電機と共に動力伝達機構としてのギアを含む場合、ギアによって冷媒を掻き上げてハウジングの上方側に設けた冷媒キャッチタンクに一旦貯め、そこから冷媒を冷媒供給路に送り込む方法である。
いずれの手段を用いるにしても、ハウジングの底部に貯留されている冷媒が冷媒供給路に送り込まれる量が少ない場合は、回転電機の冷却のための冷媒滴下量は不十分となる。ハウジングの底部に貯留されている冷媒が冷媒供給路に送り込まれる量が多い場合でも、冷媒供給路からステータのコイルエンドへ滴下した冷媒は、コイルエンドを素通りすることが多く、回転電機の全体を均等に冷却することが難しい。そこで、冷媒供給路へ供給される冷媒量の多寡にかかわらず、回転電機を均等に冷却できる回転電機の冷却構造が要望される。
本開示に係る回転電機の冷却構造は、ステータ及びロータを含む回転電機と、内部の収容空間にステータ及びロータを収容し、底部に冷媒を貯留しているハウジングと、ロータの軸方向端面に設けられ、ロータの回転に伴ってハウジング内に貯留された冷媒を汲み上げて回転電機を冷却する水車型プレートと、を備える。
上記構成によれば、ロータの回転に伴って、水車型プレートによって冷媒を汲み上げるので、冷媒供給路へ供給される冷媒量の多寡にかかわらず、ロータコア及びステータのコイルエンドを均等に冷却できる。
上記構成の回転電機の冷却構造によれば、冷媒供給路へ供給される冷媒量の多寡にかかわらず、回転電機を均等に冷却できる。
実施の形態における回転電機の冷却構造を含むトランスアクスル構造の断面図である。 図1のII-II線からC’側を見た図である。 図1のIII-III線からC’側を見た図である。 図1のロータを抜き出して示す斜視図である。 図4のC’側から見た図である。 図4のロータの断面図である。 実施の形態における回転電機の冷却構造の作用効果を示す図で、ギアが高速回転で冷媒の液面の高さ位置が低い場合の例である。 実施の形態における回転電機の冷却構造の作用効果を示す図で、ギアが低速回転等で冷媒の液面の高さ位置が高い場合の例である。 他の実施の形態を示す図である。
以下に図面を用いて本開示に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下に述べる形状、寸法、材質、ギアの歯数、水車型プレートの水車型歯部の数、回転電機の極数、ティースの数等は、説明のための例示であって、回転電機の冷却構造の仕様等により、適宜変更が可能である。また、以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
回転電機を収容するハウジングの底部に冷媒としての潤滑油が貯留される構造において、貯留されている冷媒を回転電機の上方側に設けられる冷媒供給路に送り込む手段としては2つあるが、初めに、ギアによる冷媒の掻き揚げ法について述べる。その次に、冷媒圧送ポンプを用いる方法について述べる。
図1は、ハイブリッド車両に搭載されるトランスアクスル構造10の断面図である。トランスアクスル構造10は、内燃機関等の原動機からの出力を変速して駆動輪へと送り出す動力伝達機構の一種であり、一般的には変速機と減速機構とを含む。内燃機関に加え回転電機の出力により走行を行うハイブリッド車両においては、動力伝達機構と共に1台または2台の回転電機をトランスアクスルケースであるハウジング12内に収容する。
回転電機の冷却構造11は、回転電機50、ハウジング12、冷媒30、水車型プレート100,102を含んで構成される。これらの構成要素は、すべてトランスアクスル構造10に含まれる。以下に、回転電機の冷却構造11の各構成要素について述べる。
ハウジング12は、動力伝達機構収容部14と回転電機収容部16に区画される。動力伝達機構収容部14には、動力伝達機構が収容される。図1では、動力伝達機構の一部であるギア40が示される。回転電機収容部16には、回転電機50と、回転電機50に取付けられる水車型プレート100,102とが収容される。ハウジング12において、動力伝達機構収容部14と回転電機収容部16とは、隔壁で区画的には仕切られるが、ギア40と回転電機50との間を仕切る隔壁に設けられる連通部18によって互いに空間的につながっている。
図1に、ハウジング12に関し直交する3方向として、上下方向、軸方向、幅方向を示す。上下方向は、重力方向に平行な方向で、下方に向かう方向が重力方向で、上方に向かう方向が反重力方向である。軸方向は、ギア40及び回転電機50の軸方向C-C’に平行な方向である。C方向はギア40側、C’は回転電機50側である。軸方向は、上下方向に垂直な方向であり、重力方向に垂直な方向であるので、水平方向でもある。トランスアクスル構造10の仕様によっては、ギア40及び回転電機50の軸方向を同一軸方向としなくてもよく、また、軸方向は上下方向に垂直な方向でなくてもよい。ここでは、以下で述べる冷媒30の掻き上げのために、軸方向C-C’は、ギア40及び回転電機50の軸方向であり、かつ、水平方向とする。幅方向は、ハウジング12の軸方向C-C’に直交する奥行方向で、図1の場合、紙面に垂直な方向である。
キャッチタンク部20は、ハウジング12においてギア40の上方側に設けられる受け皿状の部品である。冷媒供給路22は、ハウジング12において回転電機50の上方側に設けられるパイプ状の部品である。冷媒供給路22は、ハウジング12に設けられた連通部24によってキャッチタンク部20と接続される。冷媒供給路22は、下方側に、回転電機50に向かって開口する複数の冷媒吐出口26,28を有する。
動力伝達機構及び回転電機50の潤滑と冷却を兼ねる流体30は、動力伝達機構収容部14と回転電機収容部16とに跨って、ハウジング12の底部に貯留される。潤滑と冷却を兼ねる流体30としては、オートマチックトランスミッションフルード(Automatic transmission fluid:ATF)が用いられる。ATFは、自動変速機油と呼ばれ、ギアオイルの一種である。以下では、特に断らない限り、潤滑と冷却を兼ねる流体30としてのATFを冷媒30と呼ぶ。
連通部18によって動力伝達機構収容部14と回転電機収容部16とは空間的につながっているので、冷媒30の液面32は、動力伝達機構収容部14と回転電機収容部16とで同じレベルである。液面32の高さ位置を示すために、軸方向C-C’から測った液面32の高さ位置をLVと示す。液面32の高さ位置は、ハウジング12の底部に貯留される冷媒30の量によって変動する。図1の例では、液面32の高さ位置をLV2と示す。
ギア40は、ハイブリッド車両において、変速機と減速機構とを含む動力伝達機構の一部で、ここでは、ハウジング12の底部に貯留される冷媒30を掻き上げて、キャッチタンク部20に移す要素の例として述べる。図2は、図1のII-II線からC’側を見た図で、ギア40、ハウジング12の底部に貯留される冷媒30、キャッチタンク部20及び冷媒供給路22の関係を示す図である。
ギア40は、外周に沿って複数の歯部42を有し、回転軸44の周りに回転する歯車である。図2において回転軸44の周りの円弧矢印で、ギア40の回転方向を示す。ギア40は、回転軸44よりも下方側で冷媒30に浸かっている。
ここで、ギア40が回転軸44の周りに円弧矢印の方向に回転すると、ギア40の歯部42が、冷媒30を上方側に掻き上げ、液面32より上方側に掻き上げられた冷媒30はその勢いでハウジング12の上方に設けられたキャッチタンク部20に移される。キャッチタンク部20に移された冷媒30の部分を冷媒34と示す。冷媒34は、連通部24を通って冷媒供給路22を流れ、複数の冷媒吐出口26,28から下方側に滴下する冷媒36となる(図3参照)。
図1に戻り、回転電機50は、図示しない駆動回路の制御によって、車両が力行するときは電動機として機能し、車両が制動時にあるときは発電機として機能するモータ・ジェネレータで、三相同期型の回転電機である。回転電機50は、固定子であるステータ60と、ステータ60の内径側に所定の間隔を隔てて配置される回転子であるロータ80とで構成される。
水車型プレート100,102は、回転電機50に取付けられ、外周に沿って複数の冷媒受面106(図3参照)を有する水車型歯車である。水車型プレート100,102は、ハウジング12の底部に貯留される冷媒30を汲み上げて回転電機50に掛けて冷却し、また、回転電機50のコイルエンド72を通過して下方側に落ちてくる冷媒36を上方側に跳ね返して回転電機50に掛けて冷却する。一般的な水車は、外周に設けられた複数の流体受面が移動する流体によって押されることで回転軸の周りに回転する。しかしながら、本実施の形態の水車型プレート100,102は、回転軸の周りに回転することで外周に設けられた複数の冷媒受面106を流体受面として流体を移動させる働きをする。
図3は、図1のIII-III線からC’側を見た図で、回転電機50のステータ60、ロータ80、冷媒供給路22及び水車型プレート100の関係を示す図である。
ステータ60は、ステータコア62と、ステータコイル64とを含む。ステータコア62は、円環状の磁性体部品で、円環状のバックヨーク66とバックヨーク66から内径側に突き出す複数のティース68とを含む。隣接するティース68の間の空間は、スロット70である。図3の例では、ティース68の数とスロット70の数は同数で、3の倍数である24である。
かかるステータコア62は、バックヨーク66とティース68とを含み、ティース68及びスロット70が形成されるように所定の形状に成形された円環状の磁性体薄板を所定枚数で軸方向に積み重ねた積層体である。磁性体薄板の両面には電気的絶縁処理が施される。磁性体薄板の材質としては、珪素鋼板の一種である電磁鋼板を用いることができる。磁性体薄板の積層体に代えて、磁性粉末を一体化成形したものをステータコア62としてもよい。
ステータコイル64は、三相の分布巻コイルで、ステータコア62のスロット70に挿通されティース68に巻回されて形成される。分布巻に代えて集中巻としてもよい。ステータコア62に巻回されたステータコイル64がステータコア62の軸方向端面から突き出した部分は、コイルエンド72と呼ばれる。
ロータ80は、回転軸82と、ロータコア84と、ロータコア84の複数の磁石挿入孔にそれぞれ配置される永久磁石86,87とを含んで構成される。
回転軸82は、ロータコア84と一体化され、軸方向の両端は軸受を介して回転自在にハウジング12に支持される。ステータ60のステータコイル64に駆動電流が供給されるとこれによって発生する回転磁界と永久磁石86,87とが協働し、ロータコア84と共に回転軸82が回転する。このように、回転電機50においては、回転軸82がトルクを出力する出力軸となる。
ロータコア84は、所定枚数の磁性体材料の薄板を積層した積層体である。積層体に用いられる磁性体材料の薄板は、回転軸82の外形を通す中心穴、複数の永久磁石86を挿入するための磁石挿入孔等を含んで、磁性体の薄板シートを打ち抜き加工等で所定の形状に成形された円環状の磁性体薄板である。積層の際に、中心穴、複数の磁石挿入孔は、積層方向である軸方向C-C’に沿って貫通するように位置決めが行われる。かかる磁性体薄板としては、電磁鋼板を用いることができる。
ロータコア84を磁性体薄板の積層体とするのは、ロータコア84に生じ得る渦電流を抑制するためで、所定の形状に成形される前の磁性体薄板のシート体の両面には、絶縁コート等の絶縁処理が施される。これによって、積層された各磁性体薄板の間は、電気的に絶縁され、外部変動磁界により発生し得る渦電流を小さなループに分割し、渦電流損失を抑制することができる。回転電機50の仕様によっては、磁性体薄板の積層体に代えて、磁性粉末を一体化成形したものをロータコア84としてもよい。
磁石挿入孔に挿入される永久磁石86,87は、ロータ80の磁極を形成する。各磁極は、2つの永久磁石86,87を一対として構成される。図3の例では、磁極数は8である。各磁極における一対の永久磁石86,87は、互いに所定の傾斜角度をなして略V字形に配置される。略V字形とは、一対の永久磁石86,87の互いに向かい合う間隔が外周側に向かうほど大きくなる配置形状である。永久磁石86,87は、略矩形形状の断面を有する細長い棒状の磁石で、棒状の長さは、それぞれロータコア84の軸方向の全長よりやや短く設定される。永久磁石86,87を磁石挿入孔に埋め込んで固定するために、樹脂が用いられる。
冷媒供給路22は、回転電機50の上方側に配置され、キャッチタンク部20から流れてくる冷媒34を流すパイプ状の部品で、下方側に冷媒吐出口26が開口する。冷媒吐出口26は、回転電機50の回転軸82の中心を通る上下方向の軸D上ではなく、軸Dからロータ80の回転方向の上流側にΔSだけオフセットして配置される。これによって、冷媒吐出口26から滴下される冷媒36は、ロータ80の外周に沿って回転方向の下流側のみならず上流側にも流れることができ、コイルエンド72及びこれに近接するステータコア62を周方向に沿ってほぼ均等に冷却することができる。
水車型プレート100は、ロータ80の回転軸82に固定して取付けられ、ロータ80が図3に円弧矢印で示す回転方向に回転する場合に、ロータ80と一体となって回転する水車型歯車である。水車型プレート100は、外周に複数の水車型歯部104を有する。図3の例では、水車型歯部104の数は8である。水車型歯部104は、回転方向に対し非対称の歯形状を有する。歯形状における回転方向の下流側の冷媒受面106は、冷媒30,36を受け止める平坦面である。水車型プレート100の8つの冷媒受面106は、それぞれ、回転軸82からの見込角度で45度おきに放射状に径方向に延びる。歯形状における回転方向の上流側の逃げ面108は、歯形状の最外周側から最内周側に向かって滑らかに変化する曲線状の面である。この曲線状によって、冷媒受面106からあふれた冷媒30,36は、ロータ80の回転方向の上流側に流れて、次の冷媒受面106によって受け止められる。
図4から図6は、ロータ80及びこれと一体の水車型プレート100,102を抜き出して示す図である。図4は、全体斜視図である。ロータ80の8対の永久磁石86,87については、一対のみを示す。図4に示されるように、永久磁石86,87は、ロータ80の軸方向に延びる棒状の磁石である。水車型プレート100,102は、ロータコア84の両端面に密接してロータ80に固定して取付けられる。水車型プレート100,102が周方向に沿って有する複数の水車型歯部104のそれぞれは、軸方向に沿って同じ形状である。換言すれば、外周に複数の水車型歯部104を有する平板状の歯車である。水車型プレート100,102のロータ80への固定方法は、回転軸82とカシメまたはキー部品を用いた固定、あるいは、圧入止め等を用いることができる。ロータコア84は磁性体であるので、水車型プレート100,102は、ロータコア84の性能に影響を与えない非磁性体で構成される。非磁性体としては、樹脂を用いることができる。
図5は、軸方向のC’側から見た図である。見る方向が図3と異なるのみで、各要素の内容は図3と同様であるので、詳細な説明を省略する。図6は、軸方向C-C’に沿った断面図である。
上記構成の作用効果を図7と図8を用いて、さらに詳細に説明する。図7、図8は、いずれも図1に対応する図であるが、冷媒30の液面32の高さ位置を示すLVが図1のLV2と異なる。図7の液面32の高さ位置LV1は、LV2より大きく、液は浅い。図8の液面32の高さ位置LV3は、LV2より小さく、液は深い。
図7における冷媒30の液面32の高さ位置LV1は、ギア40の歯部42が冷媒30に浸かっているが、水車型プレート100,102の水車型歯部104は冷媒30に浸かっていない高さ位置である。この高さ位置LV1は、ギア40が高速回転で、ハウジング12の底部に貯留されている冷媒30のギア40による掻き上げ量が大きい場合に生じ、冷媒30の液面32が低下している状態である。この状態においては、キャッチタンク部20に十分な量の冷媒34があり、冷媒供給路22にも十分な量の冷媒34が供給されるので、冷媒吐出口26から滴下される冷媒36も十分な量である。この場合においては、水車型プレート100,102による冷媒30の汲み上げは生じない。
冷媒吐出口26から滴下される冷媒36は、ロータ80のコイルエンド72に滴下され、冷媒吐出口26の真下付近のコイルエンド72を通過する。そのままでは、ステータコア62の外周面及びコイルエンド72の一部を冷却できるが、ステータコア62の端面、ロータコア84、永久磁石86,87を冷却できない。しかしながら、コイルエンド72を通過した冷媒36は、回転している水車型プレート100,102の水車型歯部104で受け止められ、水車型歯部104の冷媒受面106により跳ね返されて、上方側に飛び散り拡散する。上方側に拡散した冷媒36は、ステータコア62、ロータコア84、永久磁石86,87に掛けられるので、これらを広い範囲で均一に冷却できる。これが、図7の場合における水車型プレート100,102の作用効果である。
図8における冷媒30の液面32の高さ位置LV3は、ギア40の歯部42も水車型プレート100,102の水車型歯部104も冷媒30に浸かっている高さ位置である。この高さ位置LV3は、ギア40が低速回転または回転を停止しており、ハウジング12の底部に貯留されている冷媒30のギア40による掻き上げ量が小さいかほとんどない場合に生じ、冷媒30の液面32が高くなっている状態である。この状態においては、キャッチタンク部20に冷媒34がないか、あっても僅かな量で、冷媒供給路22にも冷媒34が供給されないか供給されても僅かな量であるので、冷媒吐出口26から冷媒36は滴下されず、滴下されてもごく僅かな量である。しかしながら、水車型プレート100,102の水車型歯部104は冷媒30に浸かっているので、水車型歯部104の冷媒受面106によって冷媒30が汲み上げられる。汲み上げられた冷媒30は、上方側に飛び散り拡散する。上方側に拡散した冷媒36は、ステータコア62、ロータコア84、永久磁石86,87に掛けられるので、これらを広い範囲で均一に冷却できる。これが、図8の場合における水車型プレート100,102の作用効果である。
以上で、回転電機50を含むハウジング12の底部に冷媒30が貯留される構造において、貯留されている冷媒30を回転電機50の上方側に設けられる冷媒供給路22に送り込む手段の1つであるギア40による冷媒30の掻き揚げ法についての説明を終了する。次に、もう1つの手段として、冷媒圧送ポンプを用いる方法について述べる。図9は、図1のギア40に代えて、冷媒圧送ポンプ110と、ハウジング12の底部側から冷媒30を汲み上げ、汲み上げた冷媒34をキャッチタンク部20に送り込む圧送管路112を用いる例を示す図である。回転電機の冷却構造13は、トランスアクスル構造10に含まれる回転電機50、ハウジング12、冷媒30、及び、水車型プレート100,102と、トランスアクスル構造10の外側に配置される冷媒圧送ポンプ110及び圧送管路112を含んで構成される。冷媒圧送ポンプ110の動作は図示しないポンプ制御部によって制御される。
図9では、冷媒30の液面32の高さ位置として図1のLV2と同じである状態を示す。ここで、ポンプ制御部によって冷媒圧送ポンプ110が動作すると、図7と同様の状態となる。すなわち、液面32の高さ位置はLV1となる。この場合の水車型プレート100,102の作用効果は、図7で述べたものと同じである。ポンプ制御部によって冷媒圧送ポンプ110の動作が停止されると、図8と同様の状態となる。すなわち、液面32の高さ位置はLV3となる。この場合の水車型プレート100,102の作用効果は、図8で述べたものと同じである。
上記構成の回転電機の冷却構造11,13によれば、ロータ80の回転に伴って、水車型プレート100,102によって冷媒30を汲み上げる。これにより、冷媒供給路22へ供給される冷媒30の量の多寡にかかわらず、ロータコア84及びステータ60のコイルエンド72を含め、回転電機50を均等に冷却できる。
10 トランスアクスル構造、11,13 回転電機の冷却構造、12 ハウジング、14 動力伝達機構収容部、16 回転電機収容部、18,24 連通部、20 キャッチタンク部、22 冷媒供給路、26,28 冷媒吐出口、30,34,36 冷媒(潤滑と冷却を兼ねる流体)、32 液面、40 ギア、42 歯部、44 回転軸、50 回転電機、60 ステータ、62 ステータコア、64 ステータコイル、66 バックヨーク、68 ティース、70 スロット、72 コイルエンド、80 ロータ、82 回転軸、84 ロータコア、86,87 永久磁石、100,102 水車型プレート、104 水車型歯部、106 冷媒受面(流体受面)、108 逃げ面、110 冷媒圧送ポンプ、112 圧送管路。

Claims (1)

  1. ステータ及びロータを含む回転電機と、
    動力伝達機構としてのギアと、
    内部の収容空間に前記ステータ及び前記ロータを収容する回転電機収容部と、前記ギアを収容する動力伝達機構収容部とを有し、底部に冷媒を貯留しているハウジングと、
    前記ロータの軸方向端面に設けられ、前記ロータの回転に伴って回転する水車型プレートと、を備え、
    前記ハウジングは、
    前記回転電機の上方に設けられ、前記ステータ及び前記ロータに前記冷媒を滴下可能な冷媒供給路と、
    前記冷媒供給路と連通し、前記ギアの上方に設けられたキャッチタンク部と、を有し、
    前記ギアは、回転に伴って、前記ハウジング内に貯留している前記冷媒を掻き上げて、前記キャッチタンク部に汲み上げ、
    前記水車型プレートは、
    前記冷媒供給路に前記冷媒が少ない場合には、前記ロータの回転に伴って前記ハウジング内に貯留された前記冷媒を汲み上げて前記回転電機を冷却し、
    前記冷媒供給路に前記冷媒が多い場合には、前記冷媒供給路から滴下する前記冷媒を跳ね返して、上方に拡散させて前記回転電機を冷却する、
    回転電機の冷却構造。
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