JP6085267B2 - 回転電機 - Google Patents

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この発明は、モータや発電機等の回転電機に関し、特に、ロータの冷却構造を改良した回転電機に関するものである。
車両の駆動源等として用いられる回転電機として、複数の磁性板が軸方向に積層され、外周縁部に永久磁石が保持されたモータコアを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の回転電機は、ロータコアの積層された複数の磁性板の軸方向の端部が一対のエンドプレートによって挟み込まれて固定されるとともに、各磁性板の径方向内側の領域に軽量化のための肉抜き孔が設けられている。また、この回転電機では、ロータコアの径方向外側からはステータを冷却した冷却液が流れ込み、その冷却液はロータコアを冷却した後に下方に滴下する。
ところで、この種の回転電機においては、ロータコアの径方向外側から冷却液が流れ込むと、ロータコアの積層された磁性板の隙間から径方向内側の領域の肉抜き孔部分に冷却液が入り込み、その流れ込んだ冷却液がロータの回転バランスを悪化させる原因となり易い。このため、特許文献1に記載の回転電機では、エンドプレート上の磁性板の肉抜き孔と軸方向で重なる位置に複数の開口が設けられ、肉抜き孔に入り込んだ冷却液がエンドプレートの開口を通して迅速に外部に排出されるように工夫されている。
特開2010−004609号公報
しかしながら、上記従来の回転電機においては、磁性板が積層されたロータコアの軸方向の端部にエンドプレートが密着しているため、ロータコア上に保持された永久磁石の軸方向の端部付近を効率良く冷却することが難しい。
また、上記従来の回転電機においは、エンドプレートに磁性板の肉抜き孔と軸方向で重なる位置に開口が設けられているため、ロータの回転時にエンドプレートの開口が周囲の空気を切り、そのことが騒音の発生や回転抵抗の増大の原因となり易い。
そこでこの発明は、永久磁石の冷却性の向上とロータの回転時における風切の抑制を図りつつ、肉抜き孔に流れ込んだ冷却液を効率良く外部に排出することのできる回転電機を提供しようとするものである。
この発明に係る回転電機は、上記課題を解決するために、複数の磁性板(例えば、実施形態の磁性板30a)が軸方向に積層され、外周縁部に複数の永久磁石(例えば、実施形態の永久磁石36)が保持されるロータコア(例えば、実施形態のロータコア30)と、前記複数の磁性板を軸方向の両端部で挟み込む一対のエンドプレート(例えば、実施形態のエンドプレート31)と、を備えたロータ(例えば、実施形態のロータ3)を有し、前記複数の磁性板の径方向内側領域には肉抜き孔(例えば、実施形態の肉抜き孔42)が設けられ、前記ロータコアには外周側から冷却液が供給され、前記複数の磁性板の前記肉抜き孔に流れ込んだ前記冷却液が前記エンドプレートを通して外部に排出される回転電機において、少なくとも一方の前記エンドプレートには、隣接する磁性板との間で、前記肉抜き孔から流れ出た前記冷却液を捕捉する捕捉室(例えば、実施形態の捕捉室43)を形成する凹部(例えば、実施形態の凹部44)が設けられ、前記凹部内には、前記捕捉室内を径方向内側の第1室(例えば、実施形態の第1室45)と径方向外側の第2室(例えば、実施形態の第2室46)とに隔成する環状の隔壁(例えば、実施形態の隔壁47)が突設され、前記隔壁は、その外周面と内周面の少なくとも一方が前記複数の永久磁石のいずれかと軸方向でラップする位置に配置されるとともに、前記第1室と前記第2室とを連通する連通孔(例えば、実施形態の連通孔48)が設けられ、前記少なくとも一方のエンドプレートの前記第2室に臨む部位には、前記第2室から前記冷却液を外部に排出する排出孔(例えば、実施形態の排出孔49)が設けられるようにした。
これにより、磁性板の肉抜き孔に冷却液が流れ込んだ状態でロータが回転すると、その冷却液が磁性板とエンドプレートの間の捕捉室の第1室側に流れ込む。第1室に流れ込んだ冷却液は、ロータの回転とそれに伴う遠心力よって環状の隔壁の内周面に沿って流れ、その後に連通孔を通って第2室内に流れ込む。第2室に流れ込んだ冷却液は、環状の隔壁の外周面に沿って第2室内を流れ、その後に排出孔を通って外部に排出される。冷却液は、こうして第1室と第2室の内部を流動する間に、ロータコアの外周縁部に保持された永久磁石の端部付近を冷却する。また、エンドプレートの径方向内側領域には、ロータの外部に直接開口する部分が存在しないため、ロータの回転時には風切が抑制される。
前記連通孔と前記排出孔とは、前記エンドプレートの円周方向で相互にずれた位置に配置され、前記エンドプレートの円周上における前記連通孔と前記排出孔の間には前記複数の永久磁石のうちの少なくとも一つが配置されることが望ましい。
この場合、連通孔を通って第2室内に流れ込んだ冷却液が少なくとも一つの永久磁石の近傍を通過して排出孔から外部に排出される。
前記連通孔は、前記隔壁上の180°離間した位置に二つ設けられ、前記排出孔は、前記エンドプレート上の前記二つの連通孔と90°離間した位置に二つ設けられるようにしても良い。
この場合、第1室内に流入した冷却液は、隔壁上の180°離間した二つ連通孔の少なくともいずれかを通って第2室内に流れ込む。その冷却液は少なくとも第2室内を90°流動したところで排出孔から外部に排出される。
また、前記排出孔は、前記エンドプレート内の冷却液の流動回転方向について、前記連通孔から最も離間した位置に設けられることが好ましい。
この場合、隔壁の連通孔から第2室内に流れ込んだ冷却液は、エンドプレート内の流動回転方向において連通孔から最も離間した位置に設けられていることから、磁性板の円周方向に沿って第2室内を充分な距離流動する。したがって、この間永久磁石の端部近傍を充分に冷却することが可能になる。
前記凹部は、前記第2室に臨む部位の深さが前記第1室に臨む部位の深さよりも浅く設定されるようにしても良い。
この場合、第1室の深さが深くなるため、磁性板の肉抜き孔からは冷却液が流入し易くなる。また、第2室内に流れ込んだ冷却液は、第1室内の冷却液に比較して流動しにくくなり、その分充分な時間をもって永久磁石の端部近傍を冷却することが可能になる。
前記排出孔は、前記第2室の最も径方向外側位置に配置されることが望ましい。
この場合、排出孔の近傍部分では冷却液に大きな遠心力が作用し、排出孔からは冷却液が排出され易くなる。
この発明によれば、磁性板の肉抜き孔から冷却液が外部に排出されるときに、その冷却液が永久磁石の軸方向の端部付近を流動するため永久磁石の冷却性を高めることができ、しかも、エンドプレートの径方向内側領域に、ロータの外部に直接開口する部分が存在しないことから、ロータの回転時における風切を抑制することができる。したがって、この発明によれば、ロータの冷却性の向上を図りつつつ、回転電機の動力損失の低減と静粛性の向上を図ることができる。
この発明の第1の実施形態のモータユニットの概略断面図である。 この発明の第1の実施形態のモータユニットの端面図である。 この発明の第1の実施形態のモータユニットのロータ部分の斜視図である。 この発明の第1の実施形態のエンドプレートの裏面図である。 この発明の第1の実施形態のロータヨークの端面図である。 この発明の第1の実施形態のモータユニットの図1VのI部の拡大図である。 この発明の第2の実施形態のエンドプレートの裏面図である。 この発明の第3の実施形態のエンドプレートの裏面図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下で説明する実施形態に係る回転電機は、ハイブリッド車両や燃料電池車両の動力源として用いられるモータである。
最初に、図1〜図6に示す第1の実施形態について説明する。
図1は、車両のモータユニット1の概略断面図であり、図2は、モータユニット1の図1の左端面図である。
図1に示すように、モータユニット1は、モータ4と、そのモータ4を収容するユニットハウジング5と、を備えている。なお、以下の説明では、モータ4の中心軸Oに沿う方向を軸方向といい、中心軸Oと直交する方向を径方向といい、中心軸O周りに周回する方向を周方向というものとする。
モータ4は、いわゆるインナーロータ型のモータであって、筒状のステータ2と、そのステータ2の内側に配置されたロータ3と、そのロータ3の軸心部に同軸に圧入固定されたシャフト6と、を備えている。
ステータ2は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて形成されたステータコア20を有している。ステータコア20は、径方向の内側に向かって延びるティース21を備えている。ティース21には、インシュレータ22を介してコイル23が巻装されている。
ユニットハウジング5は、略筒状に形成されてモータ4の外周域を覆うモータハウジング5Aと、モータハウジング5Aの軸方向の一端側に設けられた図外のセンサハウジングと、を備えている。
モータハウジング5Aには、ステータ2のステータコア20が例えば不図示のボルト等により固定されている。
センサハウジングには、ロータ3の回転角度を検出可能な例えばレゾルバ等の不図示の回転センサが、ロータ3と同軸となるように取り付けられている。また、センサハウジングには、ロータ3のシャフト6の一端を回転自在に支持する不図示のベアリングが設けられている。なお、ロータ3のシャフト6の他端は、不図示のミッションハウジング等に設けられたベアリングにより回転自在に支持されている。これにより、ロータ3は、ステータ2の内側において回転可能となっている。
また、モータハウジング5Aの上壁には、不図示のオイルポンプによって汲み上げられた冷却液(例えば、潤滑オイル)をモータ4の上部に滴下させる冷却液通路25が設けられている。なお、図25aは、モータハウジング5Aの上壁の端部から冷却液を滴下させるための開口である。
図3は、ロータ3の斜視図である。
図1,図3に示すように、ロータ3は、磁性板30a(例えば、電磁鋼板)が軸方向に複数積層されて形成されたロータコア30と、ロータコア30の軸方向両端の磁性板30aに当接して、複数の磁性板30aを軸方向の両側から挟み込んで固定する一対のエンドプレート31,31と、を備えている。
ロータコア30(磁性板30a)とエンドプレート31の中心部には、それぞれ貫通孔40,41が形成されている。これらの貫通孔40,41にはシャフト6が圧入され、ロータコア30と、その軸方向の両側の一対のエンドプレート31とがシャフト6に一体回転可能に固定されている。また、ロータコア30(磁性板30a)の貫通孔40まわりの内周縁部には、軽量化のための複数の肉抜き孔42が形成されている。
ロータコア30(磁性板30a)は、周方向にわたって等間隔に配される複数のスロット群35を有している。スロット群35は、肉抜き孔42よりも径方向の外側において、周方向に約45°ピッチとなるように8か所に設けられている。
スロット群35は、円周方向で隣接する第一スロット35Aと第二スロット35Bとによって構成されている。第一スロット35Aと第二スロット35Bには、それぞれ永久磁石36が挿入される。
ロータコア30(磁性板30a)には、スロット群35の周辺部分が永久磁石36により磁化されることにより磁極部37が形成されている。この実施形態のロータ3は、スロット群35が8か所に設けられており、8極(4極対)の磁極部37を有している。周方向で隣り合う磁極部37は、永久磁石36によりそれぞれ異なる極に磁化されている。すなわち、ロータ3の磁極部37は、周方向にN極とS極とが交互に並ぶように形成されている。
第一スロット35Aと第二スロット35Bは、平面視で略矩形状に形成されており、これらの各内部に永久磁石36が挿入配置されている。永久磁石36は、例えばネオジム磁石等の永久磁石であって、矩形板状に形成されている。各スロット35A,35Bと永久磁石36の間の隙間には樹脂が充填されている。
第一スロット35Aと第二スロット35Bは、径方向の内側から外側に向かって、互いの離間幅が漸次広がるように、径方向に対して傾斜して形成されている。
ところで、モータハウジング5Aの上壁の冷却液通路25から下方に滴下した冷却液は、図1中の矢印で示すように、モータ4のステータ2上を流動してステータ2を冷却した後にロータコア30の外周面上に流れ込む。そして、ロータコア30に流れ込んだ冷却液の一部は、磁性板30a間の隙間を通ってロータコア30の径方向内側の肉抜き孔42内に流れ込み、その間にロータコア30を冷却する。
図4は、一方のエンドプレート31の裏面(磁性板30aと対向する側の面)を示す図であり、図5は、ロータコア30(磁性板30a)の端面にエンドプレート31を仮想線で重ね合せて描いた図である。また、図6は、図1のVI部を拡大した断面図である。
この実施形態では、ロータコア30の両側に配置されるエンドプレート31,31は同様の構造とされている。エンドプレート31には、図4〜図6に示すように、隣接する磁性板30aと対向する側の端面に円環状の凹部44が形成されている。この凹部44は、隣接する磁性板30aとの間で捕捉室43を形成し、肉抜き孔42から流れ出た冷却液を捕捉室43内に流れ込ませるようになっている。
エンドプレート31の磁性板30aと対向する側の面は、内周縁部と外周縁部が隣接する磁性板30aと環状に当接している。また、エンドプレート31の凹部44の底面には、捕捉室43内を径方向内側の第1室45と径方向外側の第2室46とに隔成する円環状の隔壁47が突設されている。隔壁47は、エンドプレート31と同軸に形成され、先端面が隣接する磁性板30aと永久磁石36とに当接するようになっている。径方向内側の第1室45は、ロータコア30の肉抜き孔42に対して直接対向し、第2室46は、肉抜き孔42と対向する位置よりも径方向外側に位置している。
隔壁47は、図5に示すように、その内周面47iと外周面47oとがすべての永久磁石36と軸方向でラップする位置に配置されている。この実施形態の場合、隔壁47は、各スロット群35の第一スロット35A内と第二スロット35B内の永久磁石36の中央領域の一部を横切るように配置されている。そして、隔壁47の円周上の相互に180°離間した位置には、第1室45と第2室46を連通する一対の連通孔48,48が設けられている。ロータコア30の肉抜き孔42から第1室45内に流入した冷却液は、連通孔48,48を通って第2室46内に流れ込む。
また、エンドプレート31の底壁のうちの、第2室46内に臨む最も径方向外側の位置には、第2室46内の冷却液をロータ3の外部に排出するための一対の排出孔49,49が形成されている。一対の排出孔49,49は、エンドプレート31の円周方向において、連通孔48,48と90°離間した位置に配置されている。
また、エンドプレート31の凹部44は、第1室45に臨む部位と第2室46に臨む部位で同深さではなく、第2室46に臨む部位の深さが第1室45に臨む部位の深さよりも浅く設定されている。
以上の構成において、図1中の矢印で示すように、モータ4のステータ2を冷却した冷却液がロータコア30の内部の肉抜き孔42に流れ込むと、その冷却液は、軸方向両側のエンドプレート31と磁性板30aの間に形成された捕捉室43の第1室45側に流入する。こうして、第1室45内に流入した冷却液は、図4中の矢印で示すようにロータ3(エンドプレート31)の回転に伴う遠心力によって径方向外側に押しやられる。このとき、冷却液は、ロータ3の回転に遅れて回転するようになるため、エンドプレート31やロータコア30に対しては図中矢印で示すように相対回転する。
これにより、第1室45内で径方向外側に押しやられた冷却液は、隔壁47の内周面に沿って流動し、その一部が連通孔48を通して第2室46内に流入する。第2室46内に流入した冷却液は、隔壁47の外周面に沿って流動した後、排出孔49を通って外部に排出される。
第1室45内の冷却液が隔壁47の内周面に沿って流動する間は、その冷却液が永久磁石36の端面の一部に接して流れ、永久磁石36のその部位の熱を奪って冷却する(図5参照)。
一方、第2室46内の冷却液が隔壁47の外周面47oに沿って流動する間は、その冷却液が永久磁石36の端面の残余の一部に接して流れ、永久磁石36のその部位の熱を奪って冷却する。このとき、各スロット群35の二つの永久磁石36は、隔壁47よりも径方向外側に大きくはみ出しているため、この隔壁47の外周面47oに沿う冷却液の流れによって効率良く冷却される。特に、各スロット群35の二つの永久磁石36は、隔壁47の延在する円周の接線と交差するように傾斜しているため、発熱し易い角部が効率良く冷却される。
また、この実施形態に係るモータ4の場合、エンドプレート31の凹部44(第1室45を構成する部分)が、磁性板30aの径方向内側領域の肉抜き孔42の存在する部分に対向しているため、磁性板30aの肉抜き孔42の周縁部が変形して、エンドプレート31に離反方向の荷重が作用するのを未然に防止することができる。
この実施形態に係るモータ4においては、ロータコア30の肉抜き孔42から冷却液が外部に排出されるときに、その冷却液が捕捉室43内の隔壁47に沿って永久磁石36に接して流れるため、ロータコア30、特にロータコア30の永久磁石36の端部付近を効率良く冷却することができ、しかも、エンドプレート31の径方向内側領域に、ロータ3の外部に直接開口する部分が存在しないことから、ロータ3の回転時における風切を抑制することができる。
したがって、この実施形態に係るモータ4において、ロータ3の冷却性の向上を図りつつつ、風切の抑制によって動力損失の低減と静粛性の向上を図ることができる。
また、この実施形態に係るモータ4では、エンドプレート31に形成される連通孔48と排出孔49がエンドプレート31の円周方向で相互にずれた位置に配置され、エンドプレート31の円周方向における連通孔48と排出孔49の間の位置に永久磁石36が配置されているため、連通孔48を通って第2室46内に流れ込んだ冷却液が必ずいくつかの永久磁石36の近傍を通過して排出孔49から外部に排出される。このため、永久磁石36を効率良く冷却することができる。
特に、この実施形態に係るモータ4は、連通孔48が隔壁47上の180°離間した位置に二つ設けられ、排出孔49がエンドプレート31上の連通孔と90°離間した位置に二つ設けられているため、連通孔48を通って第2室46内に流れ込んだ冷却液が少なくとも90°以上第2室46内を流動して永久磁石36の近傍を充分に冷却してから外部に排出される。したがって、ロータ3の冷却性が充分に高まる。
また、この実施形態に係るモータ4においては、エンドプレート31の凹部44の第2室46に臨む部位の深さが第1室45に臨む部位の深さよりも浅く設定されているため、ロータコア30の肉抜き孔42から第1室45へは冷却液が流入し易くなり、第2室46内に流れ込んだ冷却液は、第1室45内の冷却液に比較して流動しにくくなる。このため、第2室46内においては、内部に流入した冷却液によって充分な時間をもって永久磁石36の端部近傍を冷却することができる。
さらに、この実施形態に係るモータ4では、排出孔49が、エンドプレート31上の第2室46に臨む部位のうちの最も径方向外側位置に配置されているため、冷却液に作用する大きな遠心力によって排出孔49から冷却液を容易に排出することができる。
また、この実施形態においては、連通孔48と排出孔49がエンドプレート31上に90°ずつずれて各二つ配置されているが、ロータ3の回転方向が一方向に決まっている場合には、図7に示す第2の実施形態や、図8に示す第3の実施形態のように、排出孔149,249はエンドプレート131,231内の冷却液の流動回転方向について、連通孔48から最も離間した位置に設けるようにしても良い。
図7に示す第2の実施形態においては、連通孔48が隔壁47上の180°離間した位置に二つ設けられるとともに、二つの排出孔149がエンドプレート131内の流動方向について、各連通孔48から180°弱進んだ位置に設けられている。
図8に示す第3の実施形態においては、連通孔48が隔壁47上に一つのみ設けられ、一つの排出孔249がエンドプレート231内の流動方向について、連通孔48から360°弱進んだ位置に設けられている。
なお、これら第2,第3の実施形態は、エンドプレート以外の構造は第1の実施形態と同様とされている。
上述した第2,第3の実施形態に係るモータは、いずれも排出孔149,249がエンドプレート131,231内の冷却液の流動回転方向について、連通孔48から最も離間した位置に設けられているため、第2室46内に流入した冷却液がロータコアの円周方向に沿って充分な距離移動することになる。
したがって、これらの第2,第3の実施形態においては、ロータの回転時に冷却液によって永久磁石の近傍を充分に冷却することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、隔壁47の外周面47oと内周面47iの両方がすべの永久磁石36と軸方向でラップするように設定されているが、隔壁47は、その外周面47oと内周面47iの少なくとも一方がいずれかの永久磁石36と軸方向でラップする配置であれば良い。
また、上記の実施形態においては、車両駆動用のモータを回転電機の一例とし説明しているが、回転電機は、車両駆動用途以外のモータや、発電機であっても良い。
3…ロータ
4…モータ
30…ロータコア
30a…磁性板
31,131,231…エンドプレート
36…永久磁石
42…肉抜き孔
43…捕捉室
44…凹部
45…第1室
46…第2室
47…隔壁
48…連通孔
49,149,249…排出孔

Claims (6)

  1. 複数の磁性板が軸方向に積層され、外周縁部に複数の永久磁石が保持されるロータコアと、前記複数の磁性板を軸方向の両端部で挟み込む一対のエンドプレートと、を備えたロータを有し、
    前記複数の磁性板の径方向内側領域には肉抜き孔が設けられ、
    前記ロータコアには外周側から冷却液が供給され、
    前記複数の磁性板の前記肉抜き孔に流れ込んだ前記冷却液が前記エンドプレートを通して外部に排出される回転電機において、
    少なくとも一方の前記エンドプレートには、隣接する磁性板との間で、前記肉抜き孔から流れ出た前記冷却液を捕捉する捕捉室を形成する凹部が設けられ、
    前記凹部内には、前記捕捉室内を径方向内側の第1室と径方向外側の第2室とに隔成する環状の隔壁が突設され、
    前記隔壁は、その外周面と内周面の少なくとも一方が前記複数の永久磁石のいずれかと軸方向でラップする位置に配置されるとともに、前記第1室と前記第2室とを連通する連通孔が設けられ、
    前記少なくとも一方のエンドプレートの前記第2室に臨む部位には、前記第2室から前記冷却液を外部に排出する排出孔が設けられていることを特徴とする回転電機。
  2. 前記連通孔と前記排出孔とは、前記エンドプレートの円周方向で相互にずれた位置に配置され、
    前記エンドプレートの円周上における前記連通孔と前記排出孔の間には前記複数の永久磁石のうちの少なくとも一つが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記連通孔は、前記隔壁上の180°離間した位置に二つ設けられ、
    前記排出孔は、前記エンドプレート上の前記二つの連通孔と90°離間した位置に二つ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記排出孔は、前記エンドプレート内の冷却液の流動回転方向について、前記連通孔から最も離間した位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  5. 前記凹部は、前記第2室に臨む部位の深さが前記第1室に臨む部位の深さよりも浅く設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記排出孔は、前記第2室の最も径方向外側位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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