JPWO2014156783A1 - 香料組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ジヒドロジャスモン酸メチル及び下記化合物(I)を含有する香料組成物であって、該組成物中の、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が94.5〜99質量%、下記化合物(I)の含有量が1〜5質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体濃度が20モル%以上である香料組成物、並びに、ジヒドロジャスモン酸メチル及び前記化合物(I)を含有する組成物であって、該組成物中の、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が90〜99.5質量%、前記化合物(I)の含有量が0.1〜1.5質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体濃度が20モル%未満である組成物を、濃縮蒸留工程、及び、薄膜蒸留工程に順次供することを特徴とする前記香料組成物の製造方法である。

Description

本発明は、特定の立体異性体の存在割合が高いジヒドロジャスモン酸メチルを主成分とする香料組成物及びその製造方法に関する。
ジヒドロジャスモン酸アルキル類は、優れた香り強度を示すことから、有用な香気性化合物として知られており、種々の文献に、その製造方法等が開示されている(特許文献1、2、3等)。
一方、特許文献4には、2−置換−2−シクロペンテノンと2−置換−4−シクロペンテノンの混合割合が70〜95:5〜30である混合物を原料として得られる、ジヒドロジャスモン酸アルキル類の混合物は、それぞれ単独で用いるよりも、香料としての伸び、残香性等の点で優れることが開示されている。
また、特許文献5には、シス体(エピ体)のジャスモン酸アルキル類の方が、トランス体のジャスモン酸アルキル類よりも香料として有用であること、及び、シス体の存在割合が低いジャスモン酸アルキル類から、シス体の存在割合が高いジャスモン酸アルキル類を得る方法が開示されている。
特開昭56−147740号公報 特開2004−217619号公報(US20040171850A1 特開2002−60781号公報 特公平5−37140号公報 特開2002−69477号公報
本発明は、香りにコクや深みがあり、残香性に優れ、質の高いジャスミン様香気を有する、特定の立体異性体の存在割合が高いジヒドロジャスモン酸メチルを主成分とする香料組成物、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、シス体の存在割合が20%以上であるジヒドロジャスモン酸メチルを主成分とし、下記化合物(I)を組成物全体の1〜5質量%含む香料組成物は、香りにコクや深みがあり、残香性に優れ、質の高いジャスミン様香気を発することを見出した。
そして、この香料組成物は、シス体の存在割合が低いジヒドロジャスモン酸メチルおよび前記化合物(I)を特定割合で含有する組成物を、異性化反応工程、濃縮蒸留工程、及び薄膜蒸留工程に順次供することで、目的とする香料組成物を簡便かつ効率よく得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(a)、(b)の香料組成物、及び、(c)〜(e)の香料組成物の製造方法が提供される。
(a)ジヒドロジャスモン酸メチル及び下記化合物(I)を含有する香料組成物であって、該組成物中の、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が94.5〜99質量%、下記化合物(I)の含有量が1〜5質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上であることを特徴とする香料組成物。
Figure 2014156783
(b)ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が99質量%以上、前記化合物(I)の含有量が1質量%未満であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物と、
ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が70〜94.5質量%、前記化合物(I)の含有量が5〜30質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物とを混合して得られる、(a)記載の香料組成物。
(c)ジヒドロジャスモン酸メチルおよび前記化合物(I)を含有する組成物であって、
該組成物中の、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が90〜99.5質量%、前記化合物(I)の含有量が0.1〜1.5質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%未満である組成物(A)を、濃縮蒸留工程、及び、薄膜蒸留工程に順次供する、(a)に記載の香料組成物の製造方法。
(d)前記組成物(A)が、2−ペンチル−2−シクロペンテノンと2−ペンチル−4−シクロペンテノンの混合割合が、質量比で、(2−ペンチル−2−シクロペンテノン):(2−ペンチル−4−シクロペンテノン)=95.5:4.5〜99.5:0.5である原料組成物に、マロン酸ジメチルを反応させ、次いで脱炭酸して得られるジヒドロジャスモン酸メチルであって、シス体の存在割合が20モル%未満であるものを主成分として含む反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)である、(c)に記載の香料組成物の製造方法。
(e)前記組成物(A)が、2−ペンチル−2−シクロペンテノンと2−ペンチル−4−シクロペンテノンの混合割合が、質量比で、(2−ペンチル−2−シクロペンテノン):(2−ペンチル−4−シクロペンテノン)=95.5:4.5〜99.5:0.5である原料組成物に、マロン酸ジメチルを反応させ、次いで脱炭酸して得られるジヒドロジャスモン酸メチルであって、シス体の存在割合が20モル%未満であるものを主成分として含む反応混合物(1)を、精製蒸留塔に送り、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を濃縮蒸留塔に供給し、前記濃縮蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(18)と、
前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を薄膜蒸留器に供給し、前記薄膜蒸留器の塔頂部から得られる留分〔製品MDJ(8)〕との混合物とを、
バッチ式異性化反応器・精製蒸留塔に供給し、異性化反応を行い、前記装置内でそのまま精製蒸留を行った後、該バッチ式異性化反応器・精製蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(21)である、(d)に記載の香料組成物の製造方法。
本発明の香料組成物は、香りにコクや深みがあり、残香性に優れ、質の高いジャスミン様香気を発するものである。
本発明の製造方法によれば、本発明の香料組成物を簡便かつ効率よく製造することができる。
本発明の製造方法は、濃縮蒸留工程で大量に留出する、シス体の存在割合の低いMDJ留分を使用するものであるため、結果としてトータルの製品化率を大幅に向上させることができる。
本発明に用いる各留分を得るための製造プロセスの概略図を示す。
以下、本発明を、1)香料組成物、及び、2)香料組成物の製造方法、に項分けして、詳細に説明する。
1)香料組成物
本発明の香料組成物は、ジヒドロジャスモン酸メチル(以下、「MDJ」と略記することがある。)及び前記化合物(I)を含有する香料組成物であって、該組成物中のMDJの含有量が94.5〜99質量%、前記化合物(I)の含有量が1〜5質量%であり、かつ、MDJにおけるシス体の存在割合が20モル%以上であることを特徴とする。
本発明の香料組成物に含まれるMDJには、下記に示すように、(1−a)〜(1−d)で表される4種類の立体異性体が存在し得る。本発明においては、(1−a)で表される化合物と(1−b)で表される化合物をあわせてシス体、(1−c)で表される化合物と(1−d)で表される化合物をあわせてトランス体という。
Figure 2014156783
本発明の香料組成物におけるMDJの含有量は、94.5〜99質量%、好ましくは、96〜98.8質量%である。
また、本発明の香料組成物におけるMDJにおけるシス体の存在割合〔(シス体の存在量)/(シス体の存在量(モル)+トランス体の存在量(モル))×100(モル%)〕は、20モル%以上であれば特に制約はないが、20〜50モル%であるのが好ましく、30〜45モル%であるのがより好ましい。
化合物(I)の含有量は、組成物全体の1〜5質量%であり、好ましくは2〜4質量%である。化合物(I)の含有量がこの範囲より少ないと、得られる香料組成物の香りのコクが物足りなくなり、多いと、重くオイリーな印象が強くなる。
上記のようなシス体存在割合のMDJにおいて、化合物(I)の存在割合を上記範囲とすることで、得られる香料組成物が、残香性に優れ、コクや深みのある質の高いジャスミン様香気を発するものとなる。
なお、化合物(I)にも、MDJと同様に4種類の立体異性体が存在し得るが、本発明では、それら全ての立体異性体の合計量を化合物(I)の含有量とする。
本発明の香料組成物は、残香性に優れ、コクや深みのある質の高いジャスミン様香気を発するものである。本発明の香料組成物は、強いジャスミン様香気を有する香気成分として、香水、化粧品、食品調合香料として有用である。
2)香料組成物の製造方法
本発明の製造方法は、MDJ及び前記化合物(I)を含有する組成物であって、該組成物中の、MDJの含有量が90〜99.5質量%、前記化合物(I)の含有量が0.15〜1.5質量%であり、かつ、MDJにおけるシス体の存在割合が、20モル%未満、好ましくは1.5〜12モル%である組成物(A)を、濃縮蒸留工程、及び薄膜蒸留工程に順次供することを特徴とする。
前記組成物(A)は、例えば、前記特許文献5に記載の方法で得られる各留分をそのまま、あるいは各留分を適宜混合することで得ることができる。
前記組成物(A)としては、より具体的には、下記(i)〜(vii)の留分(または混合物)が挙げられる。
(i)2−ペンチル−2−シクロペンテノンと2−ペンチル−4−シクロペンテノンの混合割合が、質量比で、(2−ペンチル−2−シクロペンテノン):(2−ペンチル−4−シクロペンテノン)=95.5:4.5〜99.5:0.5である原料組成物(B)に、マロン酸ジメチルを反応させ(マイケル付加反応)、次いで脱炭酸反応を行うことで得られるジヒドロジャスモン酸メチルであって、シス体の存在割合が20モル%未満であるものを主成分として含む反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)
(ii)前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(3)と、
前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)との混合物
(iii)前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(3)を、異性化反応工程に供し、次いで、異性化反応により得られた反応混合物を濃縮蒸留塔に供給し、前記濃縮蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(13)と、
前記反応混合物(1)を精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)との混合物
(iv)前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を薄膜蒸留塔に供給し、薄膜蒸留を行った後に、前記薄膜蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(8)
(v)前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(3)を、異性化反応工程に供し、次いで、異性化反応により得られた反応混合物を濃縮蒸留塔に供給し、前記濃縮蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(13)と、
前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を薄膜蒸留塔に供給し、薄膜蒸留を行った後に、前記薄膜蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(8)との混合物
(vi)前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を薄膜蒸留塔に供給し、薄膜蒸留を行った後に、前記薄膜蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(8)と、
前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を、濃縮蒸留塔に供給し、濃縮蒸留を行った後に、前記濃縮蒸留塔の塔頂から得られる低沸点留分(18)との混合物
(vii)前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を薄膜蒸留塔に供給し、薄膜蒸留を行った後に、前記薄膜蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(8)と、
前記反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を、濃縮蒸留塔に供給し、濃縮蒸留を行った後に、前記濃縮蒸留塔の塔頂から得られる低沸点留分(18)との混合を、異性化反応器に供給して異性化反応を行い、次いで精製蒸留塔で精製蒸留を行った後、該精製蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(21)
前記原料組成物(B)は、従来公知の方法、例えば、シクロペンタノンとバレロアルデヒドを、水酸化ナトリウム等の塩基触媒の存在下で反応(アルドール反応及び脱水反応)させた後、得られた反応混合物をブタノール等の適当な溶媒中、塩酸触媒の存在下で加熱して、脱水、異性化させる(脱水反応及び異性化反応)ことによって得ることができる(特許文献1、2等参照)。
反応混合物(1)は、このようにして得られた原料組成物(B)に、従来公知の方法(特許文献1、2等)により、マロン酸ジメチルを反応させ、次いで脱炭酸反応を行うことで得られるMDJを主成分とする混合物である。ここで、反応混合物(1)中のMDJの含有量は、通常、反応混合物(1)全体に対して、80〜99質量%であり、MDJのシス体の存在割合は12モル%以下である。
図1に、本発明に用いる各留分を得るためのプロセスの概略図を示す。
図1において、2は精製蒸留塔を、9は異性化反応器を、11は濃縮蒸留器を、6、及び14は薄膜蒸留器を、17はバッチ式濃縮蒸留塔を、20はバッチ式異性化反応器・精製蒸留塔をそれぞれ示す。
以下、図1を参照して、上記(i)〜(vii)の各留分(又は混合物)を得る方法を具体的に説明する。
〔精製蒸留工程〕
先ず、上記のようにして得られた反応混合物(1)を精製蒸留塔2に送り、そこで、精製蒸留を行う。
精製蒸留塔2としては、スルザーパッキング(ステンレスワイアで構成したメッシュストリップを平行に並べて一体構成に構成したパイ状充填物)をした充填塔を使用することが好ましい。
ここで行われる精製蒸留は高沸点化合物の蒸留であるため、通常、減圧下に行う。具体的には、一般に、減圧度が−90〜−101.3kPaG、好ましくは−95〜−101.1kPaG、塔頂温度が100〜120℃、好ましくは105〜110℃、塔底温度が160〜190℃、好ましくは170〜180℃である。
反応混合物(1)は、精製蒸留塔2の中段に供給され、精製蒸留塔2の塔底部から、精製蒸留塔への供給量の約80〜90質量%の割合で高沸点留分(5)が抜き出される。
精製蒸留塔の塔頂部からは、精製蒸留塔への供給量の約10〜20質量%の低沸点留分(3)が抜き出される。
低沸点留分(3)の組成は、通常、MDJの含有量が、低沸点留分(3)全体に対して、93〜96質量%であり、MDJのシス体の存在割合が1.5〜4.5モル%であり、化合物(I)の含有量が、低沸点留分(3)全体に対し、0.05〜0.30質量%である。
低沸点留分(3)は、後述する異性化反応工程、濃縮蒸留工程に供され、(iii)又は(v)の留分の一部とすることもできる。
前記高沸点留分(5)の組成は、通常、MDJの含有量が、高沸点留分(5)全体に対して、97〜99質量%であり、MDJのシス体の存在割合が10〜12モル%であり、化合物(I)の含有量が、高沸点留分(5)全体に対して、0.5〜1.2質量%である。
この高沸点留分(5)が、(i)の組成物(A)となる。また、低沸点留分(3)と混合することにより(ii)の組成物(A)となる。但し、(ii)の組成物(A)については、高沸点留分(5)と低沸点留分(3)との混合の比率を考慮する必要がある。
更に、この高沸点留分(5)は、低沸点留分(3)が、後述する異性化反応工程、濃縮蒸留工程に供され、得られた留分と混合され、(iii)の組成物(A)となる。
また、バッチ式異性化反応器・精製蒸留器20においても、精製蒸留を行う。
塔底温度は、通常、160〜190℃、好ましくは170〜180℃である。
精製蒸留塔内の圧力は、特に制限されないが、通常、−90〜−101.3kPaG、好ましくは−95〜−101.1kPaGである。
バッチ式異性化反応器・精製蒸留塔20からは、MDJの含有量が94〜99.9質量%、MDJのシス体の存在割合が10モル%以上、通常、10〜12モル%に高められた留分(21)が抜き出され、濃縮蒸留塔17へ送られる。
〔異性化反応工程〕
前記低沸点留分(3)、又は(8)及び(18)を、異性化反応工程に送ることで、MDJのシス体の存在割合を高めることができる。
異性化反応は、異性化反応器9中で低沸点留分(3)を、塩基又は酸の存在下に加熱することによって、または、バッチ式異性化反応器・精製蒸留塔20中で、製品MDJ(8)と後述する低沸点留分(18)を、塩基又は酸の存在下に加熱することによって行われる。
用いる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;等が挙げられる。
酸としては、例えば、ダイアイオン、ダウエックス、アンバーライト等のイオン交換樹脂;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、トシル酸、シュウ酸等の有機酸;等が挙げられる。
塩基又は酸触媒の使用量は、用いる触媒にもよるが、MDJに対して、通常10〜1000ppm、好ましくは50〜200ppmである。
異性化反応は、溶媒を存在させてもよいが、無溶媒下で行うことが好ましい。
異性化反応器9での異性化反応は、加熱温度を、通常、160〜190℃、好ましくは175〜177℃で、加熱時間を、通常、5〜11時間程度で行う。また、反応系内の圧力は、特に制限されないが、通常、−90〜−101.3kPaG、好ましくは−95〜−101.1kPaGである。
異性化反応器9からは、MDJの含有量が94〜98質量%、MDJのシス体の存在割合が10モル%以上、通常、10〜12モル%に高められたガス状生成物(10)が、前記精製蒸留塔2への供給量の約10〜20質量%の割合で連続的に抜き出され、濃縮蒸留器11へ送られる。
バッチ式異性化反応器・精製蒸留器20での異性化反応は、加熱温度が、通常、160〜190℃、好ましくは170〜180℃で、加熱時間が、通常、1〜10時間程度で行う。また、反応系内の圧力は、特に制限されないが、通常、−50〜+100kPaG、好ましくは0〜50kPaGである。
〔濃縮蒸留工程〕
濃縮蒸留工程は、通常、MDJのシス体の存在割合を高めるために行われる工程である。すなわち、異性化反応器9から抜き出されたガス状生成物(10)は、濃縮蒸留器11で濃縮蒸留される。また、精製蒸留塔2で得られた高沸点留分(5)は、バッチ式濃縮蒸留塔17で濃縮蒸留をされる。
濃縮蒸留塔においても、精製蒸留塔2と同様にスルザーパッキングをした蒸留塔を用いることが好ましい。
濃縮蒸留塔11内行われる濃縮蒸留は、濃縮蒸留塔に供給されるガス状生成物10の供給速度に、特に制限されないが、通常、毎時35〜50質量部、平均滞留時間は、通常6〜10時間である。
濃縮蒸留器11内及びバッチ式濃縮蒸留塔17内の圧力は、通常、−90〜−101.3kPaG、好ましくは、−95〜−101.1kPaG、塔底温度は、通常160〜185℃、好ましくは165〜180℃、塔頂温度は、通常100〜150℃、好ましくは105〜140℃である。
濃縮蒸留器11の塔頂部からは低沸点留分(13)が、濃縮蒸留器11への供給量約80〜90質量%の割合で連続的に抜き出される。低沸点留分(13)の組成は、通常、MDJの存在量が、低沸点留分(13)全体に対し、91〜95質量%であり、MDJのシス体の存在割合が2〜4モル%であり、化合物(I)の含有量が、低沸点留分(13)全体に対し、0.1質量%未満である。
この低沸点留分(13)は、前述の高沸点留分(5)と混合して、(iii)の組成物(A)となる。
また、バッチ式濃縮蒸留塔の17の塔頂部から抜き出される低沸点留分(18)は、異性化反応器・精製蒸留塔20へ供給される。低沸点留分(18)の組成は、通常、MDJの存在量が、低沸点留分(18)全体に対し、95〜100質量%であり、MDJのシス体の存在割合が2〜4モル%であり、化合物(I)の含有量が、低沸点留分(13)全体に対し、0.1質量%未満である。
また、濃縮蒸留器11の塔底からは、MDJのシス体の存在割合が30〜43モル%の高沸点留分(12)が、毎時4〜8質量部の割合で抜き出される。また、バッチ式濃縮蒸留塔17の塔底部からも、MDJのシス体の存在割合が30〜43モル%の高沸点留分(19)が抜き出される。これらのものは、次の薄膜蒸留工程に供される。
上記ようにして得られる低沸点留分(13)と、前記高沸点留分(5)を合わせた留分が、(iii)の組成物(A)となる。また、低沸点留分(13)は、後述する薄膜蒸留工程で得られる留分(8)の製品MDJと混合して、(v)の組成物(A)となる。同様に、上記のようにして得られる低沸点留分(18)は、後述する薄膜蒸留工程で得られる留分(8)の製品MDJと混合して、(vi)の組成物(A)となる。
これらの混合比は、組成物(A)の組成が、通常、MDJの含有量が、組成物(A)全体に対して、94〜98質量%であり、MDJのシス体の存在割合が2.5〜12モル%であり、化合物(I)の含有量が、組成物(A)全体に対して、0.2〜1.2質量%となるような割合であればよい。
このような濃縮蒸留工程で大量に留出するシス体の存在割合が低いMDJ留分を有効利用することで、製品化率を大幅に向上させることができる。
〔薄膜蒸留工程〕
前記高沸点留分(5)は、薄膜蒸留器6に送られ、そこで薄膜蒸留される。
薄膜蒸留によれば、処理液を薄膜にして、真空下でより低い温度で熱影響をおよぼさずに蒸留することができ、前記濃縮蒸留後の蒸留器に残る微量高沸点不純物や異臭成分等を簡便に取り除くことができる。
薄膜蒸留器6における処理条件は、通常、圧力が−90〜−101.3kPaG、好ましくは−95〜−101.3kPaGであり、処理温度が、通常135〜145℃である。
薄膜蒸留により、薄膜蒸留器6(薄膜蒸留塔)の塔頂部から、製品MDJの留分(8)が、精製蒸留塔2への供給量の約77〜87質量%の割合で得られる。
この製品MDJの留分(8)が、前記(iv)の組成物(A)となる。また、この留分(8)と前記した低沸点留分(13)との混合物が前記(v)の組成物(A)となり、前記した低沸点留分(18)との混合物が前記(vi)の組成物(A)となる。
留分(8)の組成は、通常、MDJの含有量が、留分(8)全体に対し、97.5〜99.5質量%であり、MDJのシス体の存在割合が10〜12モル%であり、化合物(I)の含有量が、留分(8)全体に対し、0.5〜1.5質量%である。
なお、薄膜蒸留器6の底部からは、高沸点不純物を含有する高沸点留分(7)が、精製蒸留塔2への供給量の約3〜13質量%の割合で連続的に抜き出される。高沸点留分7は廃棄されるほか、必要に応じて、再び、精製蒸留塔2への供給原料系4に戻され、生産効率の向上と廃棄物の削減を図ることができる。
本発明の香料組成物は、薄膜蒸留器14による薄膜蒸留によって得ることができる。薄膜蒸留器14の塔頂部からは、薄膜蒸留開始から10時間の間に、毎時5〜6.5質量部の割合で、目的とする本発明の香料組成物(16)が得られる。
薄膜蒸留により留出する蒸気の温度は、通常135〜145℃、好ましくは138〜142℃、器内圧力は、通常−95〜−101.3kPaGである。
なお、薄膜蒸留器14の底部からは、高沸点不純物を含有する高沸点留分(15)が、毎時0.1〜0.5質量部の割合で連続的に抜き出される。高沸点留分(15)は廃棄されるほか、必要に応じて、再び、精製蒸留塔2への供給原料系4に戻され、生産効率の向上と廃棄物の削減を図ることができる。
〔組成物(A)〕
前記組成物(A)、より具体的には(i)〜(vii)等として得られる組成物(A)のそれぞれを、図1に示すように、濃縮蒸留工程、及び薄膜蒸留工程、若しくは異性化反応工程、精製蒸留工程、濃縮蒸留工程、及び薄膜蒸留工程に連続的に順次供することで、目的とする本発明の香料組成物を得ることができる。また、異性化反応工程、濃縮蒸留工程をバッチ式で行っても目的とする本発明の香料組成物を得ることができる。
本発明の香料組成物は、ジヒドロジャスモン酸メチル(MDJ)及び前記化合物(I)を含有する香料組成物であって、該組成物中のMDJの含有量が94.5〜99質量%、化合物(I)の含有量が1〜5質量%であり、かつ、MDJにおけるシス体の存在割合が20モル%以上であり、上述の方法により製造することができる。また、本発明の香料組成物は、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が99質量%以上、化合物(I)の含有量が1質量%未満であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物と、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が70〜94.5質量%、化合物(I)の含有量が5〜30質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物とを混合することによっても得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
(製造例1)
従来公知の方法(例えば、特許文献1、2に記載された方法)により、シクロペンタノンとバレロアルデヒドを水酸化ナトリウム触媒の存在下で反応させてアルドール体を得、このものをブタノール溶媒中、塩酸触媒で脱水、異性化させ、2−ペンチル−2−シクロペンテノン(PPEN)を製造した。反応混合物を蒸留精製し、PPENの含有量98.6質量%、PPENと2−ペンチル−4−シクロペンテンの混合割合が、98.7:1.3の原料組成物(B1)を得た。
(実施例1)
製造例1で得られた原料組成物(B1)に、従来公知の方法(例えば、特許文献1、2等)により、マロン酸ジメチルをマイケル付加させた後、脱炭酸させた。得られた反応混合物を単蒸留し、MDJの含有量が97.5質量%(シス体の存在割合:10.5モル%)、化合物(I)の含有量が1.0質量%の、反応混合物(1A)を得た。
得られた反応混合物(1A)を、時間あたり100質量部の割合で、図1に示す蒸留塔カラム部にスルーザーパックドカラムを設置した精製蒸留塔2の中段へ供給し、塔底温度170〜180℃、圧力−95.0〜−98.0kPaG、還流比3.5〜7.0の条件で精製蒸留を行った。
精製蒸留塔2の塔頂部からは、MDJの含有量が約93〜95質量%、シス体の存在割合:2〜4モル%、化合物(I)の含有量が0.16〜0.20質量%の低沸点留分(3)を毎時15質量部の割合で連続的に抜き出した。低沸点留分(3)は、異性化反応器9へ供給して使用した。
また、精製蒸留塔2の塔底部からは、MDJの含有量が98.8質量%、シス体の存在割合が11.0モル%、化合物(I)の含有量が1.1質量%の高沸点留分(5)を毎時85質量部の割合で連続的に抜き出した。
得られた留分(5)1000質量部を、蒸留塔カラム部にスルーザーパックドカラムを設置したバッチ式濃縮蒸留塔17に仕込み、塔底温度165〜175℃、塔頂温度130〜140℃、圧力−95.0〜−98.0kPaG、還流比3.5〜7.0の条件で濃縮蒸留を行った。
別途、得られた留分(5)を毎時85質量部で薄膜蒸留器6へ送り、蒸気温度140℃、器内圧力−95〜−101.3kPaGの条件で薄膜蒸留を行った。薄膜蒸留器の頭頂部からMDJの含有量が98.8質量%、シス体の存在割合が11.0モル%、化合物Iの含有量が1.1質量%の製品MDJ(日本ゼオン社製、商品名:CLAIGEON(登録商標))を毎時81質量部で得た。
前記バッチ式濃縮蒸留塔17の塔頂部より、低沸点留分として60質量部を留去した後、MDJの含有量が99.9質量%、シス体の存在割合:2.5モル%、化合物Iの含有量が0質量%のMDJ低シス体留分(18a)699質量部を抜き出した。
塔底部から、MDJの含有量が93.5質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物Iの含有量が4.9質量%の高シス留分(19a)237質量部を抜き出した。そのうち、137質量部を毎時6質量部で薄膜蒸留器14へ送り、蒸気温度140℃、器内圧力−95〜−101.3kPaGの条件で薄膜蒸留を行った。薄膜蒸留器14の塔底部からは、高沸点留分15を毎時0.3質量部の割合で連続的に抜き出し、精製蒸留塔2への供給原料系4へとリサイクルした。
薄膜蒸留器14の塔頂部からは、MDJの含有量が94.9質量%、シス体の存在割合が32.4モル%、化合物(I)の含有量が4.9質量%のMDJ高シス体留分を毎時5.7質量部の割合で抜き出し、合計で123質量部の留分(16a)が得られた。この留分をMDJ組成物Aとした。
(実施例2)
実施例1において、塔頂から抜き出した留分(18a)77質量部と同じく実施例1で得られたMDJの含有量が98.8質量%、シス体の存在割合が11.0モル%、化合物Iの含有量が1.1質量%の製品MDJ(日本ゼオン社製、商品名:CLAIGEON(登録商標))23質量部とをバッチ式異性化反応器・精製蒸留塔20で混合した後、炭酸ナトリウム0.01質量部を添加して、0〜30kPaG、175〜177℃で3時間加熱して異性化反応を実施した。次いで、この反応液を反応器温度160〜180℃、圧力−95.0〜−98.0kPaGの条件で精製蒸留し、塔頂部より、MDJの含有量が99.6質量%、シス体の存在割合が10.9モル%、化合物(I)の含有量が0.3質量%の留分(21a)を90質量部抜き出した。
更に、この留分(21a)を、バッチ式濃縮蒸留塔17に送り、その後実施例1と同様にして、濃縮蒸留を実施し、塔頂部よりMDJの含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が2.4モル%、化合物(I)を含有しない留分(18b)63質量部と塔底部よりMDJの含有量が97.5質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が1.1質量%の留分(19b)21質量部を得た。この留分(19b)を薄膜蒸留装置14に送り、実施例1と同様に薄膜蒸留を実施し、塔頂部からMDJの含有量が98.6質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が1.1質量%の留分(16b)19質量部を得た。この留分をMDJ組成物Bとした。
(実施例3)
実施例2において、塔頂から抜き出した留分(18a)77質量部と製品MDJ23質量部を、塔頂から抜き出した留分(18a)36質量部と製品MDJ64質量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、異性化反応、精製蒸留を実施し、塔頂部より、MDJの含有量が99.1質量%、シス体の存在割合が11.1モル%、化合物(I)の含有量が0.73質量%の留分(21b)を抜き出した。
更に、この留分(21b)を、実施例1と同様にして濃縮蒸留を実施し、塔頂部よりMDJ含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が2.5モル%、化合物(I)を含有しない留分(18c)62質量部と塔底部からMDJ含有量が95.5質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が3.1質量%の留分(19c)22質量部を得た。
この留分(19c)は、実施例1と同様にして、更に薄膜蒸留装置14により薄膜蒸留を実施し、塔頂部からMDJ含有量が96.6質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が3.1質量%の留分(16c)20質量部を得た。この留分をMDJ組成物Cとした。
(比較例1)
実施例1で得られたMDJの含有量が93.5質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が4.9質量%の留分(19a)100質量部についても、実施例2と同様にして、異性化反応、精製蒸留を実施し、塔頂部より、MDJ含有量が94.0質量%、シス体の存在割合が10.9モル%、化合物(I)含有量が4.8質量%の留分(23c)90質量部を抜き出した。
更に、この留分(21c)を、実施例1と同様にして濃縮蒸留を実施し、塔頂部よりMDJ含有量が99.8質量%、シス体の存在割合が2.3モル%、化合物(I)の含有量が0.1質量%の留分(18d)63質量部と塔底部よりMDJ含有量が78.5質量%、シス体の存在割合が32.1モル%、化合物Iの含有量が20.8質量%の留分(19d)21質量部を得た。
この留分(19d)は、実施例1と同様にして、更に薄膜蒸留装置14により薄膜蒸留を実施し、塔頂部からMDJ含有量が79.0質量%、シス体の存在割合が32.1モル%、化合物(I)の含有量が20.7質量%の留分(16d)19質量部を得た。この留分(16d)をMDJ組成物Dとした。
(実施例4)
実施例2において、塔頂から抜き出した留分(18a)77質量部と製品MDJ23質量部を、塔頂から抜き出した留分(18a)100質量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、異性化反応、精製蒸留を実施し、塔頂部よりMDJ含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が11.0モル%、化合物(I)を含有しない留分(21d)90質量部を抜き出した。
更に、この留分(21d)を、実施例1と同様にして濃縮蒸留を実施し、塔頂部よりMDJ含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が2.4モル%、化合物(I)を含有しない留分(20e)63質量部と塔底部よりMDJ含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)を含有しない留分(19e)21質量部を得た。 この留分(19e)は、実施例1と同様にして、更に薄膜蒸留装置14により薄膜蒸留を実施し、塔頂部からMDJ含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)を含有しない留分(16e)19質量部を得た。この留分をMDJ標準品1とした。
次いで、比較例1で得られた留分(16d)を5質量%と、留分(16e)を95質量%の割合で混合して、化合物(I)の濃度を調整し、MDJ含有量が98.6質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が1.2質量%のMDJ組成物Eを得た。
(実施例5)
実施例4と同様にして、比較例1で得られた留分(16d)を15質量%と、実施例4で得られた留分(16e)を85質量%の割合で混合して、化合物(I)の濃度を調整し、MDJ含有量が96.8質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が3.1質量%のMDJ組成物Fを得た。
(実施例6)
実施例4と同様にして、比較例1で得られた留分(16d)を22質量%と、実施例4で得られた留分(16e)を78質量%の割合で混合して、化合物(I)の濃度を調整し、MDJ含有量が95.3質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が4.6質量%のMDJ組成物Gを得た。
(比較例2)
実施例1において、塔頂から抜き出した留分(18a)90質量部と、精製蒸留塔2の塔底部から抜き出した留分(5)10質量部を混合し、実施例2と同様の方法で、異性化反応、精製蒸留を実施し、塔頂部より、MDJ含有量が99.8質量%、シス体の存在割合が11.2モル%、化合物(I)の含有量:0.1質量%の留分(21E)90質量部を抜き出した。
更に、この留分(21E)を、実施例1と同様に濃縮蒸留を実施し、塔頂部よりMDJ含有量が99.9質量%、シス体の存在割合が2.4モル%、化合物(I)を含有しない留分(20f)63質量部と塔底部よりMDJ含有量が99.2質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が0.5質量%の留分(19f)21質量部を得た。
この留分(19f)は、実施例1と同様にして、更に薄膜蒸留装置14により薄膜蒸留を実施して、塔頂部からMDJ含有量が99.4質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が0.5質量%の留分(16f)19質量部を得た。この留分(16f)をMDJ組成物Hとした。
(比較例3)
実施例4と同様にして、実施例4で得られた留分(16e)を98質量%、比較例1で得られた留分(16d)を2質量%の割合で混合して、化合物(I)の濃度を調整し、MDJ含有量の99.5質量%、シス体の存在割合が32.3モル%、化合物(I)の含有量が0.4質量%のMDJ組成物Iを得た。
(比較例4)
実施例4と同様にして、実施例4で得られた留分(16e)を66質量%、比較例1で得られた留分(16d)を34質量%の割合で混合して、化合物(I)の濃度を調整し、MDJ含有量の92.8質量%、シス体の存在割合が32.2モル%、化合物(I)の含有量が7.04質量%のMDJ組成物Jを得た。
(比較例5)
実施例4と同様にして、実施例4で得られた留分(16e)を50質量%、比較例1で得られた留分(16d)を50質量%の割合で混合して、化合物(I)の濃度を調整し、MDJ含有量の89.5質量%、シス体の存在割合が32.2モル%、化合物Iの含有量が10.4質量%のMDJ組成物Kを得た。
実施例1〜6、及び比較例1〜5で得られたMDJ組成物A〜Kにおいて、MDJの含有量(質量%)、MDJにおけるシス体の存在割合(モル%)、及び、化合物(I)の含有量(質量%)を、標準品の組成とともに下記表1にまとめた。
Figure 2014156783
〈MDJ組成物の評価〉
実施例1〜6、比較例1〜5において、MDJ組成物A〜Kについて、香り評価を実施した。
〔香り評価方法〕
5人のパネラーにより、化合物(I)を含まないMDJ標準品との比較官能試験を行い
、下記に示すように、5段階評価をしてもらった。5人の評点を平均して香りの評価とし、平均点が4点以上を効果があると判断した。また、香りに関するコメントも記載してもらった。
下記表2に評価結果を示す。
〔香り評価の指標及び点数〕
1点:劣っている。
2点:やや劣っている。
3点:変わらない。
4点:やや優れている。
5点:優れている。
表2中、上段に評価者の評価点を、下段に評価者のコメントを示す。
Figure 2014156783
上記香り評価から、化合物(I)が含有されることにより、ジヒドロジャスモン酸メチルのジャスミン様の香りのコクや深みが増し、残香性が向上することがわかった。
しかし、化合物(I)の含有量が多すぎると、重くオイリーな印象が強くなる(比較例4、5)。化合物(I)の含有量は1〜5質量%の範囲が良いといえる。
1・・・反応混合物
2・・・精製蒸留塔
3・・・塔頂部からの低沸点留分
4・・・リサイクルされた留分
5・・・塔底部からの高沸点留分
6・・・薄膜蒸留器
7・・・塔底部から抜出された高沸点留分(高MDJ濃度・低シス体留分)
8・・・塔頂部からの留分(製品MDJ)
9・・・異性化反応器
10・・・ガス状異性化反応生成物
11・・・濃縮蒸留器
12・・・塔底部からの高沸点留分
13・・・塔頂部からの低沸点留分
14・・・薄膜蒸留器
15・・・精製蒸留塔2へ戻される高沸点留分
16・・・MDJ組成物(香料組成物)
17・・・バッチ式濃縮蒸留塔
18・・・塔頂部からの低沸点留分
19・・・塔底部からの高沸点留分
20・・・バッチ式異性化反応器・精製蒸留塔
21・・・塔頂部からの高沸点留分

Claims (5)

  1. ジヒドロジャスモン酸メチルおよび下記化合物(I)を含有する香料組成物であって、
    該組成物中の、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が94.5〜99質量%、下記化合物(I)の含有量が1〜5質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物。
    Figure 2014156783
  2. ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が99質量%以上、前記化合物(I)の含有量が1質量%未満であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物と、
    ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が70〜94.5質量%、前記化合物(I)の含有量が5〜30質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%以上である香料組成物と
    を混合して得られる、請求項1に記載の香料組成物。
  3. ジヒドロジャスモン酸メチルおよび前記化合物(I)を含有する組成物であって、
    該組成物中の、ジヒドロジャスモン酸メチルの含有量が90〜99.5質量%、前記化合物(I)の含有量が0.1〜1.5質量%であり、かつ、ジヒドロジャスモン酸メチルにおけるシス体の存在割合が20モル%未満である組成物(A)を、
    濃縮蒸留工程、及び、薄膜蒸留工程に順次供する、請求項1に記載の香料組成物の製造方法。
  4. 前記組成物(A)が、2−ペンチル−2−シクロペンテノンと2−ペンチル−4−シクロペンテノンの混合割合が、質量比で、(2−ペンチル−2−シクロペンテノン):(2−ペンチル−4−シクロペンテノン)=95.5:4.5〜99.5:0.5である原料組成物に、マロン酸ジメチルを反応させ、次いで脱炭酸して得られるジヒドロジャスモン酸メチルであって、シス体の存在割合が20モル%未満であるものを主成分として含む反応混合物(1)を、精製蒸留塔に供給し、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)である、請求項3に記載の香料組成物の製造方法。
  5. 前記組成物(A)が、2−ペンチル−2−シクロペンテノンと2−ペンチル−4−シクロペンテノンの混合割合が、質量比で、(2−ペンチル−2−シクロペンテノン):(2−ペンチル−4−シクロペンテノン)=95.5:4.5〜99.5:0.5である原料組成物に、マロン酸ジメチルを反応させ、次いで脱炭酸して得られるジヒドロジャスモン酸メチルであって、シス体の存在割合が20モル%未満であるものを主成分として含む反応混合物(1)を、精製蒸留塔に送り、精製蒸留を行った後に、前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を濃縮蒸留塔に供給し、前記濃縮蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(18)と、
    前記精製蒸留塔の塔底部から得られる高沸点留分(5)を薄膜蒸留器に供給し、前記薄膜蒸留器の塔頂部から得られる留分との混合物とを、
    異性化反応器に供給して異性化反応を行い、次いで精製蒸留塔で精製蒸留を行った後の、前記精製蒸留塔の塔頂部から得られる低沸点留分(21)である、請求項4に記載の香料組成物の製造方法。
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