JPWO2014109092A1 - 電磁操作機構の手動開閉装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような操作を行う手動開放機構で、開閉装置が閉極状態となっている状態から開極状態とする場合には、永久磁石により生じる磁気吸引力により呼び鉄に可動子が吸着された閉極状態で、まず可動子に固定連結されたシャフトの底面を手動で押し上げる操作を行って、可動子を呼び鉄から引き外し、可動子と呼び鉄との間にギャップを形成する。このギャップの形成により磁気抵抗が増加し永久磁石による吸引力が急激に低下するので、その吸引力を開極ばねと接圧ばねの反発力より小さくすることによって、開閉装置の開極操作が行われている。
又一般に電磁操作機構の固定は、動作負荷力に耐える強固な構造であるため、手動開放操作力の印加箇所を電磁操作機構の固定箇所と同一にすることは強度所要箇所の削減を可能とする。したがって、従来の手動開放機構を設ける際に必要であった操作力印加部品に対する強度の増加が不要となり、開閉装置の強度軽減を可能とすることができる。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
この発明は、例えば電力系統の電磁操作機構搭載型開閉装置に採用される電磁操作機構の手動開閉装置に関し、以下実施の形態1における電磁操作機構の手動開閉装置を説明する。
図1は、実施の形態1における電磁操作機構の手動開閉装置を示す正面図とA部分の拡大図、図2はその側断面図である。なお、図1及び図2は、共に開極状態の開閉装置を示している。
図1、図2において、ケース1の中に収納された電磁操作機構は、固定板2によりケース1に固定されたロ字形の固定鉄心部(以下「固定子」という)3と、この固定子3の上下枠部を貫通し上部に可動接点13b(後述)を閉極状態に保持する可動吸着部4aを有し中心部の駆動軸8により上下(進退)動作が可能なように設けられた可動鉄心部(以下「可動子」という)4と、固定子3に配置され可動子4を進退させる電磁コイル56と、固定子3の上枠部に可動子4の可動吸着部4aに対向して設けられ、この可動吸着部4aを適宜吸着する永久磁石7等により構成され、固定子3と可動子4とにより電磁アクチュエータを構成している。
なお、電磁コイル56は、固定子3の内部に隙間をおいて可動子4を囲うように設けられた投入コイル5と、投入コイル5の外側に投入コイル5と逆方向に巻かれた開放コイル6とにより構成されている。
主回路ばね15は、固定接点13aと可動接点13bの両接点を常時開方向に附勢する機能を有している。
リンク9a、9b、絶縁ロッド11等は、可動軸13cを駆動軸8に連結するリンク機構を構成している。
開閉装置は、配電盤への引出挿入操作が容易となるように台車14が設けられている。
図2における開閉装置の開極状態において、開閉装置(両接点13a、13b)の閉極動作は、投入コイル5に電流を通電させることで行う。
この投入コイル5への通電により固定子3と可動子4で構成される閉路に磁束を発生させ、開極状態にある可動子4と固定子3間に磁気吸引力を誘起させることで、可動子4および駆動軸8を下方向に作動させ、三相軸10を回動する。
この三相軸10の回動により絶縁ロッド11が主回路ばね15に抗して上昇し真空バルブ13の両接点13a、13bを閉じ図3の閉極状態とする。
このように、真空バルブ13の閉極保持は、投入コイル5の付勢と共に永久磁石7の磁気吸着力により、閉極状態にある可動子4の可動吸着部4aを固定子3側に吸着固定することで実現している。
手動開放装置は、可動吸着部4a、鉄製板状の剛性受け体(被当接部)4b、支持ベース16、梃子状の手動開放リンク機構20、手動開放ばね21等により構成され、固定子3に近い箇所に配置されている。
支持ベース16は、固定子3に固定接続され、手動開放リンク本体部20aを支持するとともに手動開放リンク機構20の動作範囲を制限する。
なお、手動操作部20bは、ピン18と、手動開放リンク本体部20aに操作力を与える手動操作レバー19とにより構成され、手動操作レバー19は、ピン18によりケース1に対し切欠き22aから出入り自在且つ収納自在に接続されている。
可動子4は、可動吸着部4aと、剛性受け体4bと、固定子上枠部及び電磁コイル56を挿通する可動鉄心本体4cなどにより構成されており、剛性受け体4bは、これを採用することなく可動吸着部4aにその機能を持たせ、可動吸着部4a自体が当接部20tで押し上げられるようにすることも可能である。
手動操作レバー19は、図2に示すように、非使用時は開閉装置の正面に設けられたフェースプレート22と、ケース1に垂直に設けられた手動操作レバー用支え23により、ケース1内に収納されている。
なお、手動開放操作後の手動操作レバー19は、図4に示すように支持ベース16により受け止められるため、余剰操作力は固定板2の他に印加されない構造になっている。
電磁操作機構の固定は、動作負荷力に耐える強固な構造であるため、手動開放操作力の印加箇所を電磁操作機構の固定箇所と同一にすることは、強度所要箇所の削減を可能とする。ゆえに、手動開放装置は、従来の手動開放機構を設ける際に必要であった操作力印加部品に対する強度の増加が不要となり、開閉装置の強度軽減が可能となる。
図5は、実施の形態2における電磁操作機構の手動開閉装置の閉極状態において、手動開放操作開始直後の状態を示し、手動操作レバーの操作過程を説明するための側断面図である。
実施の形態1における電磁操作開閉装置の手動開放装置と同様に手動操作レバー19は、非使用時にケース1内に収納されている。
手動開放操作をする時は、手動操作レバー19を手前方向に引出すことにより図5に示される操作位置に取り出すことが可能となる。
手動開放のためには、操作位置にある手動操作レバー19を更に上方向に引き上げる。これによって作用点が支点と力点との内側に位置する手動開放リンク本体部20aがピン17を中心に回転し、剛性受け体4bを上方向に押し上げるので可動子4が永久磁石7から引き離され開放動作が行われる。
手動操作レバー19は、自重で下方向に下がるため、非使用時はケース1内に自動的に収納される。
手動操作レバー19がケース1内部に収納されている状態において、手動開放ばね21の復元力により手動操作レバー19がフェースプレート22の内側に接触固定されることで、遮断器の開閉動作時に発生する振動を受けても手動操作レバー19がフェースプレート22の外に飛び出すことが防止されている。
4:可動子(可動鉄心部)、4a:可動吸着部、
4b:剛性受け体(被当接部)、4c:可動鉄心本体、56:電磁コイル、
5:投入コイル、6:開放コイル、 7:永久磁石(呼び鉄)、
8:駆動軸、9(9a、9b):リンク、10:三相軸、
11:絶縁ロッド、12:モールドフレーム、13:真空バルブ、
13a:固定接点、13b:可動接点、13c:可動軸、14:台車、
15:主回路ばね(接点開放ばね)、16:支持ベース、17:ピン、
18:ピン、19:手動操作レバー、20:手動開放リンク機構、
20a:手動開放リンク本体部、20b:手動操作部、20t:当接部、
21:手動開放ばね、22:フェースプレート、22a:切欠き、
23:手動操作レバー用支え、31:操作レバー、32:半月ラッチ、
33:操作軸(駆動軸)、34:可動子、35:呼び鉄(永久磁石)、
36:ヨーク、37:フレーム。
Claims (4)
- 固定鉄心部と、この固定鉄心部に対して進退自在に配置された可動鉄心部と、この可動鉄心部に対向して上記固定鉄心部に設けられた永久磁石と、上記可動鉄心部に連結された駆動軸と、上記固定鉄心部に配置され上記可動鉄心部を進退させる電磁コイルと、固定接点と可動接点とを有する真空バルブの可動接点側に設けられた可動軸と、この可動軸を上記駆動軸に連結するリンク機構とによって電磁操作機構を構成し、
上記可動鉄心部には、上記永久磁石に吸着して上記電磁コイルと共に上記可動接点を閉極状態に保持する可動吸着部を設け、上記固定鉄心部には、一端部側に上記可動吸着部と当接する当接部を形成すると共に他端部側に手動操作部を形成した梃子状の手動開放リンク機構を設け、この手動開放リンク機構の当接部で上記可動吸着部を上記永久磁石から引き離し上記両接点を手動で開放することを特徴とする電磁操作機構の手動開閉装置。 - 上記手動開放リンク機構と上記固定鉄心部に設けた支持ベースとの間に、手動開放ばねを設けたことを特徴とする請求項1記載の電磁操作機構の手動開閉装置。
- 上記可動鉄心部の可動吸着部には、上記手動開放リンク機構の当接部を当接させる剛性受け体を設けたことを特徴とする請求項1記載の電磁操作機構の手動開閉装置。
- 上記手動操作部には、上記電磁操作機構の収納ケースに対し出し入れ自在に軸支された手動操作レバーを設け、この手動操作レバーを力点とし且つ上記当接部を作用点として上記可動吸着部を上記永久磁石から引き離すことを特徴とする請求項1記載の電磁操作機構の手動開閉装置。
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