JPWO2014084317A1 - 隅肉アーク溶接継手の形成方法及び隅肉アーク溶接継手 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、溶接金属の化学成分を最適化して止端部の曲率半径を大きくすることにより、止端部への応力集中を低減して疲労強度を向上させる方法が開示されている。
特許文献2には、鋼板の一面に他方の鋼板の端面を断面T形に突き合わせ、突き合わせ部分の両側に隅肉ビードを形成する際、溶接ビードを延長する溶接ビード構造が開示されている。
また、特許文献2に開示された技術では、溶接ビードを延長することにより、溶接ビードの溶接開始点(始端部)と、溶接ビードの溶接終了点(終端部)の疲労強度は向上する。しかしながら、溶接ビードの中間部の疲労強度の向上に対しては効果がほとんどない。
例えば、自動車用の薄鋼板を隅肉溶接する場合、生産性の観点から、薄鋼板の(表裏ではなく)片側のみにしか、隅肉ビードを置かないことがある。
なお、隅部(接合部)とは、一方の金属部材の板面部分および板厚部分の少なくとも何れか一方と、他方の金属部材の板面部分との当接部分の端の領域をいう。このような隅部(接合部)の少なくとも一部の領域に対して隅肉アーク溶接が行われる。
その結果、図2に示すようにすれば、疲労き裂の発生を抑制することができることを確認した。すなわち、溶接開始点の位置が隅肉ビード3と重なるようにするとともに溶接終了点の位置が下側鋼板2の表面になるようにして、隅肉アーク溶接とは別のアーク溶接を行って、隅肉ビード3と別のアーク溶接ビード(補剛用ビード3A)を形成する。このようにすれば、補剛用ビード3Aが、前述した曲げモーメントが付加される方向に対する鋼板及び溶接金属の剛性を高める部材として機能して下側鋼板2の曲がりを抑制することができる。したがって、疲労き裂の発生を抑制することができる。前述したように、溶接ビードの始端部のビード形状は盛り上がる形状となるのに対し、終端部のビート形状は扁平となり、終端部の応力集中は低減するからである。
尚、各図では、楕円全体の領域が見えている箇所を溶接終了点として示している。
試験片として、板厚2.3mm、板幅60mmの下側鋼板2に、板厚2.3mm、板幅35mmの上側鋼板1を上から重ね代20mmで重ね、重ね部を隅肉アーク溶接して、上側鋼板1の端部に、幅7mm、長さ40mmの隅肉ビード3を形成した試験片Aを作製した。
次に、隅肉ビード3に加え、さらに隅肉ビード3の中央部に一部が重なるように、ビードオン溶接により長さ10mm、幅6mmの補剛用ビード3Aを、隅肉ビード3を溶接開始点として形成した試験片Bを作製した(図2参照)。
これらの試験片A、Bの疲労試験を実施した。
その結果、図3に示すように、隅肉ビードの途中に補剛用ビードを形成した場合には、継手の疲労強度が向上することが確認された。
硬さが182Hvの鋼板1、2を用いるとともに、硬さHwが150Hvの溶接金属を用いて、前述した試験片Aと同様の試験片Cを形成して疲労試験を実施した。
また、硬さが192Hvの鋼板1、2を用いるとともに、硬さHwがそれぞれ150、183、270の溶接金属を用いて、前述した試験片Bと同様の試験片D、E、Fを形成して疲労試験を実施した。
尚、図4の「−36」、「1」、及び「88」は、補剛用ビードの硬さHwから鋼部材最大硬さHbを減算した値を示す。また、鋼板最大硬さHbと補剛用ビードの硬さHwについては後述する。
また、前述した第1の領域、第2の領域、または第3の領域のうち、補剛用ビードを形成していない溶接構造部材に付加されると想定される繰り返し荷重を当該溶接構造部材に付加した際に疲労き裂が最初に発生する領域(第4の領域)に補剛用ビードを形成することが有効であることが判明した。疲労き裂が最初に発生する個所は最大主応力の大きさが最大(引張応力が最大)になる個所に対応する。
特に、隅肉ビードの溶接線の曲率が一定である場合には、このような第4の領域に補剛用ビードを形成することが有効である。
図5は、溶接構造部材の第1の例を示す図である。
図5に示す溶接構造部材50は、角型鋼管を用いたボックス材52の一つの側面(表面)に、チャンネル材(溝形鋼)51の一端部を当接させ、当接した部分のうち、チャンネル材51の板面の外側にある部分のみを隅肉溶接することにより形成される。
そこで、ここでは、隅肉ビード53の2カ所の屈曲部が溶接開始点となり、ボックス材52の表面が溶接終了点となるように、それぞれ補剛用ビード55A、55Bを形成する。補剛用ビードは一箇所に1本ずつ形成すれば十分である。
図6に示す溶接構造部材60は、円形鋼管を用いたパイプ状のボックス材62の表面に、チャンネル材(一端をパイプ材の形状に合わせて加工した溝形鋼)61の当該一端部を当接させ、当接した部分のうち、チャンネル材61の板面の外側にある部分のみを隅肉溶接することにより形成される。
図7に示す溶接構造部材70は、角型鋼管を用いたボックス材72の一つの側面(表面)に、円形鋼管を用いたパイプ状のチャンネル材71の一端部を当接させ、当接した部分のうち、チャンネル材71の板面の外側にある部分のみを隅肉溶接することにより形成される。
図7に示すように、隅肉ビード73の溶接開始点と溶接終了点とは連結され、隅肉ビード73には始端部と終端部が(独立して)存在しない。
図8に示す溶接構造部材80は、角型鋼管を用いたボックス材82の一つの側面(表面)に、薄鋼板を成形して上面と下面とが開口した中空直方体形状としたチャンネル材81の一端部を当接させ、当接した部分のうち、チャンネル材81の板面の外側にある部分のみを隅肉溶接することにより形成される。
図8に示すように、隅肉ビード83の溶接開始点と溶接終了点とは連結され、隅肉ビード83には始端部と終端部が(独立して)存在しない。
そこで、ここでは、隅肉ビード83の4カ所の屈曲部の位置が溶接開始点となり、ボックス材82の表面が溶接終了点となるように、それぞれ補剛用ビード84A、84B、84Cを形成する。補剛用ビードは一箇所に1本ずつ形成すれば十分である。
また、隅肉ビードの溶接作業と補剛用ビードの溶接作業とを別々に行う。すなわち、隅肉ビードと補剛用ビードとを別のアーク溶接で形成し、隅肉ビードと重なるように形成される補剛用ビードの溶接開始点または溶接終了点が、隅肉ビードと区別される状態で残るようにする。
以上のようにすることにより、補剛用ビードの溶接開始点及び溶接終了点の位置の自由度が向上する。したがって、隅肉ビードの近くの位置で、他の溶接ビードと交わらずに単独で存在してしまう溶接開始点の数が必要以上に多くなってしまうことを抑制することができる。
以上の図5〜図8は、一方の鋼部材の板厚部分と他方の鋼部材の板面部分が相互に接合された隅肉アーク溶接継手の例を示すものである。
図9に示す溶接構造部材90は、チャンネル材(両側のフランジ部の先端部のそれぞれが一定の曲率で湾曲するように加工された溝形鋼)91の両側のフランジ部の裏面をボックス材92の相互に対向する側面に取り付け、フランジ部の先端部を重ね隅肉溶接することにより形成される。図9に示すように、隅肉ビード93を形成する際には、フランジ部の先端部と基端部との境界(前記湾曲した領域とその他の領域と境界)の一端の領域を溶接開始点とせずに、当該領域よりも当該湾曲した領域の曲率に沿って一定の距離だけ当該領域から離れた箇所を溶接開始点として延長ビード94Aを形成した後、隅肉ビード93を連続して形成する。同様に、フランジ部の先端部と基端部との境界の他端の領域を溶接終了点とせずに、当該領域よりも前記湾曲した領域の曲率に沿って一定の距離だけ当該領域から離れた箇所を溶接終了点として隅肉ビード93を形成した後、延長ビード94Bを連続して形成する。
前述したように、チャンネル材91のフランジ部の反対側にも、隅肉ビード93、延長ビード94A、94B、及び補剛用ビード95と同様に、重ね隅肉ビード、延長ビード、及び補剛用ビードが形成されている。
図9は、一方の鋼部材と他方の鋼部材の板面部分同士が相互に接合された隅肉アーク溶接継手(重ね隅肉アーク溶接継手)の例を示すものである。
図10に示す溶接構造部材100は、角型鋼管を用いたボックス材52と、角型鋼管の先端部の相互に対向する二組の面のうち一組の面がボックス材52の形状に合わせて切り取られたフランジ材51とを用いて構成される。フランジ材51の先端部の切り取られていない部分の裏面がボックス材52の表面と当接するとともに、フランジ材51の先端部が切り取られた部分の板厚部分がボックス材52の表面に当接するように、ボックス材52とフランジ材51とが組み合わせて、当接部を隅肉溶接することにより溶接構造部材100が形成される。
図10は、一方の鋼材の板面部分と板厚部分の双方が他方の鋼材の板面部分に接合された隅肉アーク溶接継手の例を示すものである。また、図10に示すように、隅部の屈曲部の全てに対して補剛用ビードを形成しなくてもよい。
(溶接構造部材)
本実施形態では、隅肉アーク溶接を行って溶接される鋼部材の少なくとも一方の鋼部材が、板厚3.2mm以下の鋼板から形成される溶接構造部材(隅肉アーク溶接継手)を対象とする。また、振動荷重のような繰り返し荷重が付加される溶接構造部材(隅肉アーク溶接継手)を対象とする。
そのような溶接構造部材は、隅肉溶接ビードの止端部またはルート部に疲労き裂が発生しやすく、簡単な手段により疲労強度を向上させることが求められているためである。
このような溶接構造部材であれば、隅肉ビードの形成に用いる溶接機及び溶接材料を用いて、隅肉溶接の後に続いて補剛用ビードの溶接を行うことにより、簡単に溶接構造部材の疲労強度を向上させることができる。
補剛用ビードの溶接開始位置または溶接終了位置は、隅肉ビードと重なるように形成する必要がある。補剛用ビードが隅肉ビードと離れて形成されると、鋼板の剛性を高める部材として機能しないからである。
本実施形態では、隅肉ビードと重なる位置を溶接開始点にするとともに、隅部(接合部)を構成する鋼部材のうち、表面により大きな引張の応力が作用する鋼部材の表面を溶接終了点として、補剛用ビードを形成することを原則とする。前述したように、溶接開始点では、止端部の形状が盛り上がり、且つ、盛り上がりの角度が急峻なため、容易に応力集中が生じるからである。
一方、本実施形態では、補剛用ビードの溶接終了点は、前述したように、隅部(接合部)を構成する鋼部材のうち、溶接構造部材に繰り返し荷重が付加された際に、より大きな引張の応力が作用する鋼板の領域とすることを原則とする。溶接終了点では、ビード形状が扁平となるので、応力集中が生じにくいからである。
補剛用ビードの長さLaは、下記の(A)の条件を満たすようにするのが好ましい。
(A) 補剛用ビードの長さLa≧隅肉ビードの幅W×2
ここで、補剛用ビードの長さLaは、隅肉ビードと補剛用ビードとの接点を起点として、補剛用ビードの溶融端までの長さである。
補剛用ビードの鋼部材の表面からの高さHaは、補剛用ビードを形成する鋼部材の厚さt(mm)に対して、下記の(B)の条件を満たすのが好ましい。
(B) 補剛用ビードの高さHa≧鋼部材の厚さt×0.5
補剛用ビードの高さHaが、補剛用ビードが形成される鋼部材の厚さtの0.5倍(=t/2)未満であると、補剛用ビードとしての機能を十分に発揮しない。補剛用ビードの高さHaが大きいほど、その効果は大きいが、鋼板への裏抜けや溶け落ちを避けるため自ずと限界がある。したがって、補剛用ビードの高さHaを、補剛用ビードが形成される鋼部材の厚さt以下にするのが現実的である。
また、補剛用ビードの幅Waは、下記の(C)の条件を満たすようにするのが好ましい。
(C) 補剛用ビードの幅Wa≧隅肉ビードの幅W×0.5
補剛用ビードの幅Waが隅肉ビードの幅Wの0.5倍(W/2)未満であると、補剛用ビードとしての機能を十分に発揮しない。補剛用ビードの幅Waの上限は、特に定めないが、補剛用ビードの高さHaと同様に、裏抜けや溶け落ちない範囲で補剛用ビードを形成する必要があるので、その観点から自ずと定まる。
補剛用ビードの硬さ、すなわち、補剛用ビードの溶接金属の硬さHwは、補剛用ビードが置かれる方の鋼部材の鋼板最大硬さHbに対して、下記の(D)の条件を満たすようにするのが好ましい。
(D) 補剛用ビードの溶接金属の硬さHw>鋼板最大硬さHb
補剛用ビードの溶接金属の硬さHwが、鋼板最大硬さHbより大きいと、溶接止端部へのひずみの集中が抑制され、疲労寿命(回数)を向上させることができる。
補剛用ビードの角度γは、下記(E)の条件を満たすようにするのが好ましい。
(E) 45°≦補剛用ビードの角度γ≦135°
補剛用ビードが鋼板の剛性を高め、曲がりを抑制する機能を発揮するためには、補剛用ビードの角度γは45〜135°であることが好ましい。角度γが45°未満又は135°超であると、補剛用ビードの前記機能が低下する。
一方、図10に示すようにして補剛用ビードを形成する場合(隅部(接合部)における曲部が、ボックス材102の連続する二つの面において構成される場合)には、補剛用ビードの角度は、当該二つの面のうち補剛用ビードが形成される面の隅肉ビードと補剛用ビードとのなす角度とする。
隅肉ビードの施工時や補剛用ビードの施工時のアーク溶接条件や使用する溶接ワイヤの組成は、常法に従えばよく、特定のものに限定されない。ただし、前記のように、同じ溶接機器を用いて隅肉ビードの施工と補剛用ビードの施工とを連続的に行うことが生産上好ましい。しかし、補剛用ビードの鋼板の剛性を高める機能が担保される限り、両者の溶接条件や使用する溶接ワイヤの組成が異なってもよい。
そして、これらの溶接構造部材を疲労試験に供した。
本実施例において、図6に示すボックス材62の大きさは、直径150mm×高さ(軸方向の長さ)300mmである。チャンネル材61の大きさは、フランジ幅80mm×隅部(接合部)のウエブ幅75mm×高さ(最大値)80mmである。
本実施例において、図8に示すボックス材82の大きさは、300mm×150mm×50mmである。チャンネル材81の大きさは、180mm×75mm×56mmである。
本実施例において、図10に示すボックス材102の大きさは、300mm×100mm×50mmである。チャンネル材101は、180mm×75mm×56mmの角型鋼管の56mmの長さの部分を先端から30mm切り欠いたものである。
また、補剛用ビードの溶接開始点を、隅肉ビードの上にするとともに、補剛用ビードの溶接終了点(表2〜表12の補剛用ビードの終了位置)を、ボックス材の上にする場合と、補剛用ビードの溶接開始点を、隅肉ビードの上にするとともに、補剛用ビードの溶接終了点を、チャンネル材上にする場合とのそれぞれについて補剛用ビードを形成した。
また、補剛用ビードの長さLa、補剛用ビードの高さHa、および補剛用ビードの幅Waを変えて補剛用ビードを形成した。
<共通する溶接条件>
溶接方式 消耗式電極溶接
溶接電源 DP350(株式会社ダイヘン製)
溶接モード DC−Pulse
溶接姿勢 下向き水平
チップ鋼板間距離(突き出し長さ) 15mm
シールドガス種 Ar+20%CO2
シールドガス流量 20L/min
<隅肉ビードの形成条件>
トーチ角度 下板からの起こし角60°、前進角0°
ねらい位置 重ね部の隅
溶接速度 80cm/min
溶接電流及び電圧 アンダーカットが出ない値を設定
一例:板厚2.3mmの隅肉アーク溶接の
場合、約220A、約24V)
<補剛用ビードの形成条件>
トーチ角度 鋼板からの起こし角90°、前進角0°
ねらい位置と溶接方向 試験片の幅方向中央で、隅肉ビードの溶接
金属表面を起点とし、隅肉ビードに直角方
向に下側鋼板へ溶接
溶接速度 50cm/min
溶接電流及び電圧 隅肉ビードの2/3程度の溶接電流を設定
一例:板厚2.3mmの鋼板に補剛用ビー
ドを配置する場合、150A、21V
補剛用ビードの硬さHwと鋼板最大硬さHbは、それぞれ前述した方法で測定した。
実施例の効果を、表2〜表12に基づいて説明する。
具体的に、D1では、補剛用ビードの長さLaが隅肉ビードの幅Wの2倍以上でない(D1の「La/W」が200%以上にならず、(A)の条件を満たさない)。D2では、補剛用ビードの角度γが45°〜135°の範囲にない(D2の「補剛用ビードの角度」が45°〜135°にならず、(E)の条件を満たさない)。D3では、補剛用ビードの高さHaが、補剛用ビードが形成される鋼部材の厚さtの0.5倍以上でなく、且つ、補剛用ビードの幅Waが隅肉ビードの幅Wの0.5倍以上でない(D3の「Ha/t」が50%以上にならず(B)の条件を満たさないとともに、D3の「Wa/W」が50%以上ならず、(C)の条件を満たさない)。D8では、き裂の発生するボックス材の最大硬さ(鋼板最大硬さHb)が、補剛用ビードの(溶接金属の)硬さHwを上回っていない(D8の「補剛用ビード溶接金属硬さHw」が「ボックス材最大硬さHb」を上回らず、(D)の条件を満たさない)。しかし、何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を上回った。
尚、表には示していないが、図6に示した溶接構造部材60でも、前述した(A)〜(E)の条件を満たさないと、疲労寿命の向上代は低下する傾向になることを確認した。
尚、表には示していないが、図7に示した溶接構造部材70でも、前述した(A)〜(E)の条件を満たさないと、疲労寿命の向上代は低下する傾向になることを確認した。
尚、表には示していないが、図8に示した溶接構造部材80でも、前述した(A)〜(E)の条件を満たさないと、疲労寿命の向上代は低下する傾向になることを確認した。
具体的に、D13では、補剛用ビードの長さLaが隅肉ビードの幅Wの2倍以上でない(D13の「La/W」が200%以上にならず、(A)の条件を満たさない)。D14では、補剛用ビードの角度γが45°〜135°の範囲にない(D14の「La/W」が200%以上にならず、(E)の条件を満たさない)。D15では、補剛用ビードの高さHaが、補剛用ビードが形成される鋼部材の厚さtの0.5倍以上でなく、且つ、補剛用ビードの幅Waが隅肉ビードの幅Wの0.5倍以上でない(D15の「Ha/t」が50%以上にならず(B)の条件を満たさないとともに、D15の「Wa/W」が50%以上ならず、(C)の条件を満たさない)。D19では、き裂の発生するボックス材の最大硬(鋼板最大硬さHb)さが、補剛用ビードの(溶接金属の)硬さHwを上回っていない(D19の「補剛用ビード溶接金属硬さHw」が「ボックス材最大硬さHb」を上回らず、(D)の条件を満たさない)。しかし、何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を上回った。
尚、表には示していないが、図10に示した溶接構造部材100でも、前述した(A)〜(E)の条件を満たさないと、疲労寿命の向上代は低下する傾向になることを確認した。
C4は、図5に示した溶接構造部材50に対し、隅肉ビード53の屈曲部に補剛用ビードを形成せずに、隅肉ビード53の領域のうち、チャンネル材51のウエブの幅方向の中央の領域に、隅肉ビード53内を溶接開始位置とし、ボックス材52の表面を溶接終了位置として、補剛用ビードを形成したものの結果を示す。
C2〜C4の何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を下回った。
C6、C8、C10の何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を下回った。
C13は、図9に示した溶接構造部材90に対し、補剛用ビードの溶接開始点と溶接終了点を入れ替えたものの結果を示す。
C12、C13の何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を下回った。
C15の場合では、疲労寿命向上率は120%を下回った。
尚、図4の「−36」、「1」、及び「88」は、補剛用ビードの硬さHwから鋼部材最大硬さHbを減算した値を示す。また、鋼板最大硬さHbと補剛用ビードの硬さHwについては後述する。
前述したように、チャンネル材91のフランジ部の反対側にも、隅肉ビード93、延長ビード94A、94B、及び補剛用ビード95と同様に、隅肉ビード、延長ビード、及び補剛用ビードが形成されている。
図9は、一方の鋼部材と他方の鋼部材の板面部分同士が相互に接合された隅肉アーク溶接継手(重ね隅肉アーク溶接継手)の例を示すものである。
図10に示す溶接構造部材100は、角型鋼管を用いたボックス材102と、角型鋼管の先端部の相互に対向する二組の面のうち一組の面がボックス材102の形状に合わせて切り取られたフランジ材101とを用いて構成される。フランジ材101の先端部の切り取られていない部分の裏面がボックス材52の表面と当接するとともに、フランジ材101の先端部が切り取られた部分の板厚部分がボックス材102の表面に当接するように、ボックス材102とフランジ材101とが組み合わせて、当接部を隅肉溶接することにより溶接構造部材100が形成される。
本実施例において、図10に示すボックス材102の大きさは、300mm×100mm×50mmである。チャンネル材101は、180mm×75mm×56mmの角型鋼管の56mmの長さの部分を先端から30mm切り欠いたものである。
具体的に、D1では、補剛用ビードの長さLaが隅肉ビードの幅Wの2倍以上でない(D1の「La/W」が200%以上にならず、(A)の条件を満たさない)。D2では、補剛用ビードの角度γが45°〜135°の範囲にない(D2の「補剛用ビードの角度」が45°〜135°にならず、(E)の条件を満たさない)。D3では、補剛用ビードの高さHaが、補剛用ビードが形成される鋼部材の厚さtの0.5倍以上でなく、且つ、補剛用ビードの幅Waが隅肉ビードの幅Wの0.5倍以上でない(D3の「Ha/t」が50%以上にならず(B)の条件を満たさないとともに、D3の「Wa/W」が50%以上ならず、(C)の条件を満たさない)。D8では、補剛用ビードの(溶接金属の)硬さHwが、き裂の発生するボックス材の最大硬さ(鋼板最大硬さHb)を上回っていない(D8の「補剛用ビード溶接金属硬さHw」が「ボックス材最大硬さHb」を上回らず、(D)の条件を満たさない)。しかし、何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を上回った。
尚、表には示していないが、図8に示した溶接構造部材80でも、前述した(A)〜(E)の条件を満たさないと、疲労寿命の向上代は低下する傾向になることを確認した。
具体的に、D13では、補剛用ビードの長さLaが隅肉ビードの幅Wの2倍以上でない(D13の「La/W」が200%以上にならず、(A)の条件を満たさない)。D14では、補剛用ビードの角度γが45°〜135°の範囲にない(D14の「補剛用ビードの角度」が45°〜135°以上にならず、(E)の条件を満たさない)。D15では、補剛用ビードの高さHaが、補剛用ビードが形成される鋼部材の厚さtの0.5倍以上でなく、且つ、補剛用ビードの幅Waが隅肉ビードの幅Wの0.5倍以上でない(D15の「Ha/t」が50%以上にならず(B)の条件を満たさないとともに、D15の「Wa/W」が50%以上ならず、(C)の条件を満たさない)。D19では、補剛用ビードの(溶接金属の)硬さHwが、き裂の発生するボックス材の最大硬さ(鋼板最大硬さHb)を上回っていない(D19の「補剛用ビード溶接金属硬さHw」が「ボックス材最大硬さHb」を上回らず、(D)の条件を満たさない)。しかし、何れの場合でも、疲労寿命向上率は120%を上回った。
Claims (16)
- 一方の金属部材の板面部分および板厚部分の少なくとも何れか一方と、他方の金属部材の板面部分との当接部分の端の領域である隅部であって、少なくとも一部に少なくとも1つの曲部がある隅部の少なくとも一部の領域に対して隅肉アーク溶接をして隅肉アーク溶接継手を形成する方法であって、
前記隅部の前記曲部を含む領域に対し、前記隅肉アーク溶接により隅肉ビードを形成し、
少なくとも1つの前記曲部の一個所または複数個所に、前記隅肉アーク溶接とは別のアーク溶接によって補剛用ビードを、当該補剛用ビードの溶接開始点または溶接終了点が前記隅肉ビードと重なるように形成し、
前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、前記補剛用ビードを形成しない他は前記隅肉アーク溶接継手と同じ条件で形成された隅肉アーク溶接継手に、前記隅肉アーク溶接継手に付加されることが想定される繰り返し荷重が付加された際に、より大きな引張応力が生じる方の前記金属部材の方向に前記補剛用ビードを形成し、
前記当接部分の両側にできる前記隅部のうち、片側の前記隅部に対して、前記隅肉ビードを形成し、
前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、少なくとも1つの金属部材は、3.2mm以下の板厚を有する金属板から形成されていることを特徴とする隅肉アーク溶接継手の形成方法。 - 前記補剛用ビードの溶接開始点が、他の溶接ビードと重なるように、前記補剛用ビードを形成することを特徴とする請求項1に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。
- 前記補剛用ビードの溶接開始点が、前記隅肉ビードと重なるように、前記補剛用ビードを形成することを特徴とする請求項2に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。
- 前記曲部は、屈曲部と湾曲部とのうち少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。
- 前記曲部を構成する領域であって、前記補剛用ビードを形成しない他は前記隅肉アーク溶接継手と同じ条件で形成された隅肉アーク溶接継手に前記繰り返し荷重が付加された際に、前記隅肉ビードの溶接開始位置よりも最大主応力の大きさが大きくなる領域に、前記補剛用ビードを形成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。
- 前記曲部を構成する領域であって、前記補剛用ビードを形成しない他は前記隅肉アーク溶接継手と同じ条件で形成された隅肉アーク溶接継手に前記繰り返し荷重が付加された際に、最大主応力の大きさが最大になる領域に、前記補剛用ビードを形成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。
- 前記補剛用ビードの硬さHwは、前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、前記補剛用ビードが形成される前記金属部材の金属部材最大硬さHbを上回ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。
- 前記補剛用ビードの長さLaは、前記隅肉ビードの幅Wの2倍以上であり、
前記補剛用ビードの高さHaは、前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、前記補剛用ビードが形成される前記金属部材の厚さtの0.5倍以上であり、
前記補剛用ビードの幅Waは、前記隅肉ビードの幅Wの0.5倍以上であり、
前記隅肉ビードに対する前記補剛用ビードの角度γは、45°以上135°以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手の形成方法。 - 一方の金属部材の板面部分および板厚部分の少なくとも何れか一方と、他方の金属部材の板面部分との当接部分の端の領域である隅部であって、少なくとも一部に少なくとも1つの曲部がある隅部の少なくとも一部の領域に対して隅肉アーク溶接をすることにより形成される隅肉アーク溶接継手であって、
前記隅部の前記曲部を含む領域に対し、前記隅肉アーク溶接により隅肉ビードが形成されており、
少なくとも1つの前記曲部の一個所または複数個所に、前記隅肉アーク溶接とは別のアーク溶接によって補剛用ビードが形成されており、
前記補剛用ビードは、当該補剛用ビードの溶接開始点または溶接終了点が前記隅肉ビードと重なるように形成されており、且つ、前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、前記補剛用ビードを形成しない他は前記隅肉アーク溶接継手と同じ条件で形成された隅肉アーク溶接継手に、前記隅肉アーク溶接継手に付加されることが想定される繰り返し荷重が付加された際に、より大きな引張応力が生じる方の前記金属部材の方向に形成されており、
前記隅肉ビードは、前記当接部分の両側にできる前記隅部のうち、片側の前記隅部に対して形成されており、
前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、少なくとも1つの金属部材は、3.2mm以下の板厚を有する金属板から形成されていることを特徴とする隅肉アーク溶接継手。 - 前記補剛用ビードの溶接開始点が、他の溶接ビードと重なる位置にあることを特徴とする請求項9に記載の隅肉アーク溶接継手。
- 前記補剛用ビードの溶接開始点が、前記隅肉ビードと重なる位置にあることを特徴とする請求項10に記載の隅肉アーク溶接継手。
- 前記曲部は、屈曲部と湾曲部とのうち少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手。
- 前記補剛用ビードは、前記曲部を構成する領域であって、前記補剛用ビードを形成しない他は前記隅肉アーク溶接継手と同じ条件で形成された隅肉アーク溶接継手に前記繰り返し荷重が付加された際に、前記隅肉ビードの溶接開始位置よりも最大主応力の大きさが大きくなる領域に形成されていることを特徴とする請求項9〜12の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手。
- 前記補剛用ビードは、前記曲部を構成する領域であって、前記補剛用ビードを形成しない他は前記隅肉アーク溶接継手と同じ条件で形成された隅肉アーク溶接継手に前記繰り返し荷重が付加された際に、最大主応力の大きさが最大になる領域に形成されていることを特徴とする請求項9〜12の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手。
- 前記補剛用ビードの硬さHwは、前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、前記補剛用ビードが形成される前記金属部材の金属部材最大硬さHbを上回ることを特徴とする請求項9〜14の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手。
- 前記補剛用ビードの長さLaは、前記隅肉ビードの幅Wの2倍以上であり、
前記補剛用ビードの高さHaは、前記一方の金属部材と前記他方の金属部材とのうち、前記補剛用ビードが形成される前記金属部材の厚さtの0.5倍以上であり、
前記補剛用ビードの幅Waは、前記隅肉ビードの幅Wの0.5倍以上であり、
前記隅肉ビードに対する前記補剛用ビードの角度γは、45°以上135°以下であることを特徴とする請求項9〜15の何れか1項に記載の隅肉アーク溶接継手。
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