JP6984495B2 - 隅肉溶接継手及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、隅肉溶接継手及びその製造方法に関する。
近年、自動車関連分野においては、燃費向上の観点から車体重量を軽減するため、足回り部品等の構造部材に用いられる鋼板などの金属板を、その強度を維持又は向上させつつ薄肉化することが検討されている。
このような自動車の足回り部品等の構造部材としては、2枚の鋼板を重ね合わせて隅肉溶接した隅肉溶接継手が知られている。ここで、図5(a)は、一般的な隅肉溶接継手1’における溶接箇所の板厚方向に沿った断面(なお、かかる断面は、溶接線に垂直な断面である。以下同じ。)の断面図であり、図5(b)は、図5(a)の隅肉溶接継手1’に引張荷重Fが作用(軸力載荷)した状態を示す模式図である。
図5(a)に示すように、一般的な隅肉溶接継手1’は、上板2’と下板3’とを重ね合わせて、上板2’の端部を隅肉溶接することにより形成されている。このような隅肉溶接継手1’においては、上板2’の板厚中心軸2’aと下板3’の板厚中心軸3’aとが同一軸上にないため、自動車の足回り部品等の構造部材として用いられたときに、図5(b)に示すような引張荷重Fの作用によって溶接部4’に大きな回転モーメントが掛かり、ルート部4’Rにおいては、上板2’及び下板3’が互いに離反する方向に作用する引張応力fが生じることになる。これにより、隅肉溶接継手1’は、ルート部4’Rが疲労亀裂の起点になり易くなっている。
隅肉溶接継手においては、溶接部の疲労強度を改善する手法について、これまで多くの検討がなされており、例えば、特許文献1には、2枚の鋼板の端部を隅肉溶接するに際し、一方側鋼板の重ね合わせ端部に、下方に折り曲げて屈曲させた段差部を形成し、他方側鋼板の端面を、前記一方側鋼板に形成された段差部の折り曲げ部分に当接させ、そのときの、前記一方側鋼板の中心軸と前記他方側鋼板の中心軸とのずれを、前記一方側鋼板の板厚と前記他方側鋼板の板厚との平均値の2分の1以下とする技術が開示されている。
この特許文献1に開示された技術によれば、溶接部の止端部における応力集中を緩和し、溶接疲労強度を向上させることができるとされている。
特開平9−141427号公報
しかしながら、この特許文献1に開示された技術は、一方側鋼板(下板)の中心軸と他方側鋼板(上板)の中心軸とのずれを一方側鋼板の板厚と他方側鋼板の板厚との平均値の2分の1以下にするという要件があるものの、各鋼板の中心軸が同一軸上にない態様(すなわち、板厚中心軸が一致していない態様)を包含しているため、そのような態様の場合には、上述の一般的な隅肉溶接継手1’と同様に、溶接部に回転モーメントが掛かり、また、各鋼板の中心軸に軸ずれがない態様(すなわち、各鋼板の板厚中心軸が同一軸上にある態様)の場合であっても、当該特許文献1に開示された隅肉溶接継手の構造では、継手全体に掛かる引張荷重の作用によって、ルート部に上述の一般的な隅肉溶接継手1’と同様の引張応力が生じ、結果的にルート部を起点する疲労亀裂が生じてしまう虞があった。
そこで、本発明は、止端部への応力集中を低減しつつ、ルート部を起点とする疲労亀裂が生じ難い隅肉溶接継手及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様(態様1)は、上板と下板との2枚の金属板からなる隅肉溶接継手であって、
前記上板及び前記下板は、それぞれ平坦部と、該平坦部から下側に傾斜しながら端部まで延びる傾斜部と、を有するとともに、前記上板の端部が前記下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ前記上板の傾斜部と前記下板の傾斜部とのなす角が90°以上となるように配置されており、
前記上板の端部と前記下板の傾斜部の上側表面との間に形成された溶接部ののど厚の中心が前記上板の平坦部の板厚中心軸及び前記下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように形成されている、前記隅肉溶接継手である。
本態様1の隅肉溶接継手は、上板及び下板が、それぞれ平坦部と、該平坦部から下側に傾斜しながら端部まで延びる傾斜部と、を有するとともに、上板の端部が下板の傾斜部の上側表面に対向するように配置されており、さらに、上板の端部と下板の傾斜部の上側表面との間に形成された溶接部ののど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように形成されているため、継手全体に引張荷重が掛かったときに、溶接部が上側にせり出すように変形することにより、ルート部においては、上板及び下板が互いに接近する方向に作用する圧縮応力を生じさせることができる。これにより、本態様1の隅肉溶接継手は、ルート部を起点とする疲労亀裂が生じ難くなっている。
さらに、本態様1の隅肉溶接継手は、上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角が90°以上となるように配置されているため、溶接部における止端部の立ち上がり角度が緩やかになり、かかる止端部への応力集中を低減することができる。
以上より、本態様1の隅肉溶接継手は、止端部への応力集中を低減しつつ、ルート部を起点とする疲労亀裂が生じ難くなっており、より一層優れた疲労特性を発揮することができる。
なお、本態様1の隅肉溶接継手は、従来のような各金属板(上板及び下板)の板厚中心軸のずれを所定の範囲内にするなどの構造上又は製造上の制約が少ないため、継手の適用箇所が限定されたり、各金属板の位置決めに高い精度が要求されたりするようなことが生じ難いという利点もある。
また、本発明の別の態様(態様2)では、上記態様1の隅肉溶接継手において、前記溶接部は、止端部にピーニング処理痕を有する。
本態様2の隅肉溶接継手は、溶接部の止端部にピーニング処理痕を有しているため、止端部の疲労強度が高く、かかる止端部を起点とする疲労亀裂も、より生じ難くなっている。
本発明の更に別の態様(態様3)は、上記態様1又は2の隅肉溶接継手の製造方法であって、
平坦な構造を有する上板形成用板材及び下板形成用板材の各々に前記傾斜部を成形して、前記上板及び前記下板を作製する工程と、
前記上板の端部が前記下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ前記上板の傾斜部と前記下板の傾斜部とのなす角が90°以上となるように、前記上板及び前記下板を配置する工程と、
前記上板の端部と前記下板の傾斜部の上側表面との間を、のど厚の中心が前記上板の平坦部の板厚中心軸及び前記下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように隅肉溶接する工程と、を含む。
本態様3の隅肉溶接継手の製造方法は、少なくとも上述の各工程を含むことによって、止端部への応力集中を低減しつつ、ルート部を起点とする疲労亀裂が生じ難い隅肉溶接継手を、施工の困難な工程(例えば、高い位置決め精度が要求される工程等)を要することなく、容易に製造することができる。
本発明によれば、止端部への応力集中を低減しつつ、ルート部を起点とする疲労亀裂が生じ難い隅肉溶接継手及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る隅肉溶接継手1における溶接箇所の板厚方向に沿った断面の断面図である。 図2は、図1の隅肉溶接継手1における溶接箇所の要部拡大断面図である。 図3は、図1の隅肉溶接継手1に引張荷重Fが作用した状態を示す模式図である。 図4は、本発明の別の実施形態に係る隅肉溶接継手10における溶接箇所の板厚方向に沿った断面の断面図である。 図5(a)は、従来の一般的な隅肉溶接継手1’における溶接箇所の板厚方向に沿った断面の断面図であり、図5(b)は、図5(a)の隅肉溶接継手1’に引張荷重Fが作用した状態を示す模式図である。
以下、本発明の隅肉溶接継手の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書において、上側及び下側は、対象物(例えば、継手、上板、下板、溶接部等)の上下方向(垂直方向)における相対的な位置関係(すなわち、斜め上、斜め下などを含む位置関係)を意味するものであり、それぞれ真上及び真下等の限定的な位置関係を意味するものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る隅肉溶接継手1における溶接箇所の板厚方向に沿った断面の断面図であり、図2は、隅肉溶接継手1における溶接箇所の要部拡大断面図である。また、図3は、隅肉溶接継手1に引張荷重Fが作用(軸力載荷)した状態を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る隅肉溶接継手1は、図1及び図2に示すように、相対的に上下に位置する2枚の鋼板(本発明における「金属板」の一例である。)からなる上板2と下板3とが、溶接部4を介して接合された構造を有している。図1に示すように、上板2は、その大部分を占める平坦部21と、該平坦部21から下側Dに傾斜しながら端部2Tまで延びる傾斜部22とを有しており、同様に下板3も、その大部分を占める平坦部31と、該平坦部31から下側Dに傾斜しながら端部3Tまで延びる傾斜部32とを有している。これらの上板2及び下板3は、図2に示すように、上板2の端部2Tが下板3の傾斜部32の上側表面に対向するとともに、上板2の傾斜部22と下板3の傾斜部32とのなす角αが90°以上の所定の角度となるように配置されており、かかる上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間に溶接部4が形成されている。
なお、本明細書において、上板及び下板の端部は、それぞれ、各傾斜部において平坦部から最も遠位側に位置する部分を意味する。
また、本明細書において、上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角αは、図2に示すように、上板の傾斜部の板厚中心軸2bと、下板の傾斜部の板厚中心軸3bとのなす角のうち、相対的に上側に位置する角を指す。
そして、本実施形態の隅肉溶接継手1において、溶接部4は、図2に示すように、上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間を隅肉溶接することにより形成されたものであり、のど厚4Dの中心4Cが上板2の平坦部21の板厚中心軸2a及び下板3の平坦部31の板厚中心軸3aの各々よりも下側Dに位置するように形成されている。
このように、本実施形態の隅肉溶接継手1は、上板2及び下板3が、それぞれ平坦部21、31と、該平坦部21、31から下側Dに傾斜しながら端部2T、3Tまで延びる傾斜部22、32とを有するとともに、上板2の端部2Tが下板3の傾斜部32の上側表面に対向するように配置されており、さらに、上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間に形成された溶接部4ののど厚4Dの中心4Cが上板2の平坦部21の板厚中心軸2a及び下板3の平坦部31の板厚中心軸3aの各々よりも下側Dに位置するように形成されているため、図3に示すように、継手全体に引張荷重Fが掛かったときに、溶接部4が上側Dにせり出すように変形することにより、ルート部4Rにおいては、上板2及び下板3が互いに接近する方向に作用する圧縮応力fcを生じさせることができる。これにより、本実施形態の隅肉溶接継手1は、ルート部4Rを起点とする疲労亀裂が生じ難くなっている。
さらに、本実施形態の隅肉溶接継手1は、上板2の傾斜部22と下板3の傾斜部32とのなす角αが90°以上となるように配置されているため、溶接部4における止端部4Tの立ち上がり角度が緩やかになり、かかる止端部4Tへの応力集中を低減することができる。
以上より、本実施形態の隅肉溶接継手1は、止端部4Tへの応力集中を低減しつつ、ルート部4Rを起点とする疲労亀裂が生じ難くなっており、より一層優れた疲労特性を発揮することができる。
なお、本実施形態の隅肉溶接継手1は、従来のような各鋼板(上板及び下板)の板厚中心軸のずれを所定の範囲内にするなどの構造上又は製造上の制約が少ないため、継手の適用箇所が限定されたり、各鋼板の位置決めに高い精度が要求されたりするようなことが生じ難いという利点もある。
また、本発明において、隅肉溶接継手の全体形状は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、上述の実施形態のような自動車の足回り部品のほか、各種用途等に応じた任意の全体形状を採用することができる。
以下、本発明の隅肉溶接継手を構成する各種部材等について、上述の実施形態に係る隅肉溶接継手1を用いて更に詳細に説明する。
[上板及び下板]
本実施形態の隅肉溶接継手1において、上板2及び下板3は、それぞれ鋼板の端部近傍部分(すなわち、溶接箇所に対応する部分)を任意の折り曲げ加工手段によって折り曲げることにより、上述の平坦部21、31と、該平坦部21、31から下側Dに傾斜しながら端部2T、3Tまで延びる傾斜部22、32とが形成されている。なお、これらの平坦部21、31及び傾斜部22、32は、図1及び図2に示すように、それぞれ平坦部21、31の板厚中心軸2a、3aと、傾斜部22、32の板厚中心軸2b、3bとを有しており、さらに、本実施形態の隅肉溶接継手1においては、上板2における平坦部21の板厚中心軸2aと、下板3における平坦部31の板厚中心軸3aとが同一軸上に存在している(すなわち、板厚中心軸が一致している)。
本発明において、上板及び下板の形成に用いられる金属板は、本発明の隅肉溶接継手が適用される構造部材(例えば、自動車の足回り部品等)の要求特性(例えば、継手強度や疲労特性等)を備えるものであれば特に制限されず、例えば、引張強さが400MPa〜1300MPaの範囲内の鋼板等を好適に用いることができる。また、かかる鋼板は、本発明の効果を阻害しない限り、表面に亜鉛等によるめっき処理が施されていてもよく、その他の任意の表面処理が施されていてもよい。
なお、本発明において、上板及び下板を形成する板材(すなわち、上板形成用板材及び下板形成用板材)は、上述の鋼板に限定されず、本発明の隅肉溶接継手が適用される構造部材の要求特性等に応じた任意の金属板(例えば、アルミニウム板、ステンレス鋼板等)を採用することができる。また、上板と下板は、同一種類の金属板によって形成されていても、異なる種類の金属板によって形成されていてもよい。
本発明において、上板及び下板の外形形状は、それぞれ上述の平坦部及び傾斜部を有し且つ本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、各種用途等に応じた任意の外形形状を採用することができる。
なお、上板及び下板における傾斜部の傾斜角(すなわち、上板及び下板の各々において、平坦部から端部に向かって下側へ傾斜する角度であって、平坦部の板厚中心軸と傾斜部の板厚中心軸とのなす角のうち、鋭角の方の角度)については、上板及び下板を、上板の端部が下板の傾斜部の上側表面に対向するように配置したときに、上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角が90°以上の角度となるものであれば特に制限されず、かかる上板及び下板の各々の傾斜角としては、例えば、90°未満の任意の角度(但し、上板の傾斜角と下板の傾斜角の和が90°以下となる角度)を採用することができ、好ましくは45°以下の角度である。かかる上板及び下板の傾斜角は、上板と下板とで同一の傾斜角を有していても、異なる傾斜角を有していてもよい。
本発明において、上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角は、90°以上の角度であれば特に制限されないが、このなす角の角度が大きいほど(すなわち、180°に近くなるほど)、溶接部における止端部の立ち上がり角度がより緩やかになるため、止端部への応力集中を更に低減することができる。なお、上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角は、平坦部及び傾斜部を有する上板及び下板の構造並びにこれらの配置形態から明らかなように、180°未満の角度である。
また、本発明において、上板及び下板の寸法形状や厚み等は、本発明の隅肉溶接継手が適用される構造部材の要求特性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。例えば、上板及び下板の板厚は、0.8mm〜35.0mmの範囲内の板厚を採用することができるが、継手の薄肉化(軽量化)や強度等の点から好ましくは1.0mm〜25.0mmの範囲内の板厚であり、さらに好ましくは1.0mm〜4.0mmの範囲内の板厚であり、より好ましくは1.0mm〜3.5mmの範囲内の板厚である。かかる板厚は、上板と下板とで同一の板厚を有していても、異なる板厚を有していてもよい。
そして、本発明においては、上板及び下板は、上板の端部が下板の傾斜部の上側表面に対向するとともに、上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角αが90°以上の所定の角度となるように配置され、かかる上板の端部と下板の傾斜部の上側表面との間がアーク溶接によって接合されて、上述の溶接部が形成される。
[溶接部]
上述の実施形態に係る隅肉溶接継手1において、溶接部4は、図2に示すように、上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間を隅肉溶接することにより形成されたものであり、のど厚4Dの中心4Cが上板2の平坦部21の板厚中心軸2a及び下板3の平坦部31の板厚中心軸3aの各々よりも下側Dに位置するように形成されている。
ここで、本明細書において、「のど厚」とは、溶接箇所の溶接線に垂直な断面において、ルート部から溶接部の上側表面までの距離が最短となる部分の厚さ(いわゆる、「実際のど厚」)を意味する。
本実施形態の隅肉溶接継手1において、溶接部4は、上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間を中心にして充填された溶接金属によって形成されている。なお、本発明において、溶接部を形成するための溶接方法は、特に制限されず、アーク溶接等の従来より公知の任意の溶接方法を採用することができる。
また、溶接条件や使用する溶接ワイヤ(溶接金属)等も、のど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置する溶接部を形成し得るものであれば特に制限されず、所望の継手強度等を考慮した任意の溶接条件や溶接ワイヤ等を採用することができる。例えば、シールドガスとしては、100%COガス、Arガスと3%〜20%COガスとの混合ガスなどの従来より公知の任意のシールドガスを用いることができ、それ以外の溶接電流、溶接電圧、シールドガス流量、溶接速度等の各種溶接条件も、アンダーカット等の欠陥の発生を考慮した任意の条件(例えば、溶接電流:180A〜320A、溶接電圧:15V〜30V、シールドガス流量:15L/min〜30L/min、溶接速度:30cm/min〜150cm/min等)を用いることができる。さらに、溶接ワイヤとしては、例えば、軟鋼用又は高張力用のソリッドワイヤ等を用いることができる。
なお、かかる溶接条件に関し、板厚が大きい等により1パスで溶接することが困難な場合には、複数パスで溶接してもよい。
また、上述のアーク溶接についても、ガスシールドアーク溶接に限定されず、サブマージアーク溶接等の任意のアーク溶接法を採用することができる。
さらに、本発明においては、溶接部は、止端部にピーニング処理痕を有していること、すなわち、止端部にピーニング処理が施されていることが好ましい。溶接部の止端部にピーニング処理が施されていると、止端部の疲労強度が高くなり、かかる止端部を起点とする疲労亀裂を、より生じ難くすることができる。
かかるピーニング処理は、特に制限されず、例えば、ショットピーニング処理、ハンマーピーニング処理、超音波ピーニング処理等の任意のピーニング処理を採用することができる。なお、本発明においては、溶接部の止端部において所定の疲労強度が確保されているような場合には、必ずしもこのようなピーニング処理が施されていなくてもよい。
また、本発明において、溶接部は、のど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように形成されていれば、その他の寸法形状や厚み等は特に制限されず、所望の継手強度等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
(別の実施形態)
なお、上述の実施形態に係る隅肉溶接継手1においては、上板2及び下板3は、図1及び図2に示すように、上板2における平坦部21の板厚中心軸2aと、下板3における平坦部31の板厚中心軸3aとが同一軸上に存在する(すなわち、各平坦部21、31の板厚中心軸2a、3aが一致する)ように配置されているが、本発明の隅肉溶接継手においては、上板及び下板の配置形態は、上述の実施形態のような配置形態に限定されず、上板における平坦部の板厚中心軸と、下板における平坦部の板厚中心軸とが同一軸上に存在しないように(すなわち、各平坦部の板厚中心軸がずれるように)配置されていてもよい。
ここで、図4は、上板及び下板の配置形態が異なる本発明の別の実施形態に係る隅肉溶接継手10である。なお、この別の実施形態においては、上述の実施形態と異なる構成(すなわち、上板及び下板の軸ずれ)以外の構成は基本的に上述の実施形態と同様であるため、上述の実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
図4に示すように、本発明の別の実施形態に係る隅肉溶接継手10は、上板2における平坦部21の板厚中心軸2aと、下板3における平坦部31の板厚中心軸3aとが、平行な位置関係にあるものの、同一軸上には存在せず、所定のずれ量d(mm)でずれて配置されている。それ以外の構成は、上述の実施形態の隅肉溶接継手1と同様であり、上板2及び下板3が、それぞれ平坦部21、31と、該平坦部21、31から下側Dに傾斜しながら端部2T、3Tまで延びる傾斜部22、32とを有するとともに、上板2の端部2Tが下板3の傾斜部32の上側表面に対向し且つ上板2の傾斜部22と下板3の傾斜部32とのなす角αが90°以上の所定の角度となるように配置されており、さらに、上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間に形成された溶接部4ののど厚4Dの中心4Cが上板2の平坦部21の板厚中心軸2a及び下板3の平坦部31の板厚中心軸3aの各々よりも下側Dに位置するように形成されている。
この別の実施形態に係る隅肉溶接継手10においても、上板2及び下板3が、それぞれ平坦部21、31と、該平坦部21、31から下側Dに傾斜しながら端部2T、3Tまで延びる傾斜部22、32とを有するとともに、上板2の端部2Tが下板3の傾斜部32の上側表面に対向するように配置され、さらに、上板2の端部2Tと下板3の傾斜部32の上側表面との間に形成された溶接部4ののど厚4Dの中心4Cが上板2の平坦部21の板厚中心軸2a及び下板3の平坦部31の板厚中心軸3aの各々よりも下側Dに位置するように形成されているため、継手全体に引張荷重Fが掛かったときに、溶接部4が上側Dにせり出すように変形することにより、ルート部4Rにおいては、上板2及び下板3が互いに接近する方向に作用する圧縮応力fcを生じさせることができ、結果的にルート部4Rを起点とする疲労亀裂が生じ難くなっている。
さらに、この隅肉溶接継手10においても、上板2の傾斜部22と下板3の傾斜部32とのなす角αが90°以上となるように配置されているため、溶接部4における止端部4Tの立ち上がり角度が緩やかになり、かかる止端部4Tへの応力集中を低減することができる。
したがって、この別の実施形態に係る隅肉溶接継手10も、止端部4Tへの応力集中を低減しつつ、ルート部4Rを起点とする疲労亀裂が生じ難くなっており、より一層優れた疲労特性を発揮することができる。
なお、本発明において、上板における平坦部の板厚中心軸と、下板における平坦部の板厚中心軸とのずれ量d(mm)は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されないが、例えば、0mmより大きく10.0mm以下の範囲内が好ましく、更に好ましくは0mmより大きく5.0mm以下の範囲内である。
また、本発明において、上板における平坦部の板厚中心軸と、下板における平坦部の板厚中心軸の上下の位置関係は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、本発明の隅肉溶接継手は、下板における平坦部の板厚中心軸が上板における平坦部の板厚中心軸よりも上側にあってもよい。
(製造方法)
以下、本発明の隅肉溶接継手の製造方法について説明する。
本発明の隅肉溶接継手の製造方法は、平坦な構造を有する上板形成用板材及び下板形成用板材の各々に傾斜部を成形して、上板及び下板を作製する工程(以下、「第1工程」と称することがある。)と、上板の端部が下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角が90°以上となるように、上板及び下板を配置する工程(以下、「第2工程」と称することがある。)と、上板の端部と下板の傾斜部の上側表面との間を、のど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように隅肉溶接する工程(以下、「第3工程」と称することがある。)と、を含む。
上述の第1工程においては、鋼板等の平坦な構造を有する上板形成用板材及び下板形成用板材の溶接箇所となる端部近傍部分を、任意の折り曲げ加工手段によって折り曲げることにより、上述の平坦部と、該平坦部から下側に傾斜しながら端部まで延びる傾斜部とを有する上板及び下板を作製する。かかる第1工程において、上板形成用板材及び下板形成用板材の折り曲げに使用する折り曲げ加工手段や加工条件等は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、所望の加工容易性や加工精度等を考慮した任意の加工手段や加工条件等を採用することができる。
また、上述の第2工程においては、第1工程で作製した上板及び下板を、上板の端部が下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角が90°以上の所定角度となるように配置する。
そして、上述の第3工程においては、第2工程で配置した上板の端部と下板の傾斜部の上側表面との間を、所定の溶接条件下で、ソリッドワイヤ等の溶接ワイヤを用いて隅肉溶接(例えば、アーク溶接)することにより、のど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置する溶接部を形成する。かかる第3工程において、溶接条件や使用する溶接ワイヤ(溶接金属)等は、上述のとおり、のど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように溶接部を形成し得るものであれば特に制限されず、所望の継手強度等を考慮した任意の溶接条件や溶接ワイヤ等を採用することができる。
また、本発明の製造方法においては、上述の第3工程の後に、溶接部の止端部に対してピーニング処理を施す表面改質工程を有していてもよい。この表面改質工程におけるピーニング処理は、特に制限されず、上述のショットピーニング処理等の任意のピーニング処理を採用することができる。
なお、本発明の製造方法は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、第1工程の前、第1工程乃至第3工程の各工程の間及び/又は第3工程の後に、任意の加工処理工程(例えば、上板形成用板材及び下板形成用板材の表面処理工程等)を有していてもよい。
本発明の製造方法によれば、少なくとも上述の各工程(すなわち、第1工程乃至第3工程)を含むことによって、止端部への応力集中を低減しつつ、ルート部を起点とする疲労亀裂が生じ難い隅肉溶接継手を、施工の困難な工程(例えば、高い位置決め精度が要求される工程等)を要することなく、容易に製造することができる。
なお、本発明の隅肉溶接継手は、自動車の足回り部品のほかに、例えば、鉄道車両等の輸送機器の部品、建築物の構造体、各種工業用機械の部品等の様々な構造部材に適用することができ、特に、振動等の繰り返し負荷が掛かる環境下で使用される構造部材に好適に用いることができる。また、本発明の隅肉溶接継手は、上述した各実施形態や後述する実施例等に制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや代替、変更等が可能である。なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
以下、実施例及び比較例を例示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこのような実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
まず、上板形成用板材として、板厚2.9mm、引張強さ481MPaの熱延鋼板を用意し、当該熱延鋼板の端部から20mmの位置を45°の傾斜角で折り曲げることにより、平坦部及び傾斜部を有する上板を作製した。同様に、下板形成用板材として、板厚2.9mm、引張強さ481MPaの熱延鋼板を用意し、当該熱延鋼板の端部から17mmの位置を45°の傾斜角で折り曲げることにより、平坦部及び傾斜部を有する下板を作製した。
作製した上板及び下板を、上板の端部が下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ上板の傾斜部と下板の傾斜部とのなす角が90°となるように配置し、上板の端部と下板の傾斜部の上側表面との間を、所定の溶接条件(溶接電流:235A、溶接速度80cm/min、溶接ワイヤ:JIS 3312 YGW16相当の軟鋼用ソリッドワイヤ)で、のど厚の中心が上板の平坦部の板厚中心軸及び下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するようにアーク溶接することにより、図1に示す隅肉溶接継手1と略同様の溶接構造を有する実施例1の隅肉溶接継手を得た。
比較例1
上板及び下板として、それぞれ板厚2.9mm、引張強さ481MPaの熱延鋼板(すなわち、平坦部のみを有し、傾斜部を有していない上板及び下板)を用意し、これらの上板及び下板を上下に重ね合わせて配置した後、上述の実施例1と同様の溶接条件で上板の端部をアーク溶接することにより、図5(a)に示す隅肉溶接継手1’と略同様の構造を有する比較例1の隅肉溶接継手を得た。
このようにして得られた実施例1及び比較例1の隅肉溶接継手は、それぞれ短冊状に切断して試験片とした後、各試験片の引張疲労試験(軸力載荷、応力比:0.1(引張−引張条件)、繰返し周波数:10Hz)を実施し、それぞれの疲労限度比(疲労限度(σ)と引張強さ(σ)の比(σ/σ))及びルート部における亀裂発生の有無を確認した。この引張疲労試験の結果は、以下の表1に示すとおりである。
Figure 0006984495
表1に示すように、実施例1の隅肉溶接継手は、比較例1の隅肉溶接継手と比べて、疲労限度比が高く、また、ルート部における亀裂発生も確認することができず、優れた疲労特性を有していることが分かった。
1 隅肉溶接継手
2 上板
21 上板の平坦部
22 上板の傾斜部
2T 上板の端部
2a 上板の平坦部の板厚中心軸
2b 上板の傾斜部の板厚中心軸
3 下板
31 下板の平坦部
32 下板の傾斜部
3T 下板の端部
3a 下板の平坦部の板厚中心軸
3b 下板の傾斜部の板厚中心軸
4 溶接部
4R ルート部
4T 止端部
4D のど厚
4C のど厚の中心

Claims (3)

  1. 上板と下板との2枚の金属板からなる隅肉溶接継手であって、
    前記上板及び前記下板は、それぞれ平坦部と、該平坦部から下側に傾斜しながら端部まで延びる傾斜部と、を有するとともに、前記上板の端部が前記下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ前記上板の傾斜部と前記下板の傾斜部とのなす角が90°以上となるように配置されており、
    前記上板の端部と前記下板の傾斜部の上側表面との間に形成された溶接部ののど厚の中心が前記上板の平坦部の板厚中心軸及び前記下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように形成されている、前記隅肉溶接継手。
  2. 前記溶接部は、止端部にピーニング処理痕を有する、請求項1に記載の隅肉溶接継手。
  3. 請求項1又は2に記載の隅肉溶接継手の製造方法であって、
    平坦な構造を有する上板形成用板材及び下板形成用板材の各々に前記傾斜部を成形して、前記上板及び前記下板を作製する工程と、
    前記上板の端部が前記下板の傾斜部の上側表面に対向し且つ前記上板の傾斜部と前記下板の傾斜部とのなす角が90°以上となるように、前記上板及び前記下板を配置する工程と、
    前記上板の端部と前記下板の傾斜部の上側表面との間を、のど厚の中心が前記上板の平坦部の板厚中心軸及び前記下板の平坦部の板厚中心軸の各々よりも下側に位置するように隅肉溶接する工程と、を含む、
    前記隅肉溶接継手の製造方法。
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