JPWO2014084061A1 - 二次電池およびそれに用いるセパレータ - Google Patents
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Abstract
Description
そのためリチウム金属を負極として用いるためにはリチウムデンドライトの問題を解決する必要がある。
しかしながら、特許文献1の細孔径の小さなセパレータでは、小さな細孔であってもイオンが通過して析出が生じる限り、原理的にリチウムデンドライトの成長を完全に防ぐことはできない。
特許文献2では、電極(リチウム)/セパレータ(フッ素分)間での反応を防ぐことができても、リチウムデンドライトの成長を防ぐことはできない。
特許文献3で記載されている、リチウムデンドライトとポリテトラフルオロエチレンとの反応では、その発熱量(理論値)が十分ではなく、ポリテトラフルオロエチレンを溶解して、非多孔性の閉塞を生じることはできない。実際に追試も行ったが、この反応によって、ポリテトラフルオロエチレンを溶解して、非多孔性の閉塞を生じることはできなかった。
いずれの場合も、最終的なリチウムデンドライトと正極との短絡や、剥離した孤立リチウムデンドライトによるサイクル特性の低下が生じる可能性が残っている。
このことは、特許文献3の発明(PTFEとリチウムとの反応熱により、PTFEを溶解させて、閉塞を形成する)は成立しないことを意味する。言い換えれば、特許文献3の発明は、親水化処理をしていないものであると考えられ、したがって十分な電池性能を得られない。
また、特許文献2もPTFEとリチウムが反応することを前提としており、完全に親水化していれば、特許文献2の課題ははじめから存在しない。言い換えれば、特許文献2の発明も、親水化処理をしていないものであると考えられ、したがって十分な電池性能を得られない。
特許文献1は、上述のとおり、原理的にリチウムデンドライトの成長を完全に防ぐことはできない。したがって、親水化処理をしてPTFEがリチウムと反応しないものにした場合、デンドライトは却って成長が促進され、カソードに到達して短絡を生じる可能性が高まる。
正極、
アルカリ金属から構成される負極、
該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および
該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層、を含むことを特徴とする、二次電池。
(2)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータの一部であり、
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が該アルカリ金属のデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆われていることを特徴とする、(1)に記載の二次電池。
(3)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータから独立していることを特徴とする、(1)に記載の二次電池。
(4)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物から構成されることを特徴とする、(3)に記載の二次電池。
(5)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、アルミナ、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化カリウム、酸化鉛からなる群から選択される無機酸化物のいずれかまたはそれらの混合物およびバインダから構成されることを特徴とする、(3)に記載の二次電池。
(6)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料で被覆されていることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の二次電池。
(7)
該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物であることを特徴とする、(6)に記載の二次電池。
(8)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、親水化処理されていることを特徴とする、請求項(1)〜(7)のいずれか1項に記載の二次電池。
(9)
該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸または延伸多孔質である、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の二次電池。
(10)
該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロペン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、もしくはエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)またはこれらの混合物である、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の二次電池。
(11)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層の厚みは、0.1μm以上であることを特徴とする、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の二次電池。
(12)
該セパレータは、少なくとも該負極を構成する該アルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでいることを特徴とする、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の二次電池。
(13)
該アルカリ金属がリチウムまたはナトリウムである、(1)〜(12)のいずれか1項に記載の二次電池。
(14)
シャットダウン層をさらに含んでなる、(1)〜(13)のいずれか1項に記載の二次電池。
(15)
該シャットダウン層が、該セパレータと該正極との間に位置する、(14)に記載の二次電池。
(16)
(1)〜(15)のいずれか1項に記載の二次電池で用いられる、該セパレータ。
・正極、
・アルカリ金属から構成される負極、
・該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および
・該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層。
充電中、セパレータ中のイオンは正極から負極へと移動する。放電中は、イオンは逆方向に移動して、正極へと戻される。
充電時に、アルカリ金属から構成される負極の表面に樹枝状のアルカリ金属(デンドライト)が析出する。充放電を繰り返すとデンドライトは成長していき、負極金属からの剥離などを生じて、サイクル特性を低下させる。最悪の場合にはデンドライトはセパレータを突き破る程に成長し、電池の短絡を引き起こし、電池の発火の原因になる。
-[CF2-CF2]-n + 4nA −> =[C=C]=n + 4nAF
ここで、Aはアルカリ金属を意味する。
テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体中は、含有されているフッ素がアルカリ金属と反応すると、脱フッ素化(すなわち炭化)がおこり、高空孔率で高強度かつ耐熱性を保つことができないと考えられていた。逆に、本発明者は、このフッ素がアルカリ金属と反応する性質を利用することに思い至った。つまり、本発明は、アルカリ金属のデンドライトと反応をさせることにより、デンドライトの成長を抑制させることができる、という本発明者の新たな発想に基づいて完成されたものである。
なお、この親水化処理を10%以上且つ80%以下の割合で行うことは、次に述べる親水化処理の方法によって適宜調整することができる。
または、親水性ポリマー(例えばPVA等)を、多孔質体に含浸させて、その後乾燥して形成して、親水性ポリマーを被覆した構造としてもよい。
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面がデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆われていてもよい。
テトラフルオロエチレン(TFE)に含まれるフッ素分は、アルカリ金属のデンドライトと反応を生じる。テトラフルオロエチレン(TFE)以外の材料であれば、デンドライトと反応する可能性は小さく、デンドライトと反応しない層の、デンドライトと反応しない機能をさらに向上させることができる。
なお、細孔の内表面へ溶液を塗布するのみであっても、溶液は空隙を満たす。即ち、ここでの「含浸」は、細孔の空隙が溶液で満たされればよく、塗布等も含む概念である。
塗布方法は特に限定されないが、例えば、メタリングバー方式、ダイコート方式、グラビア方式、リバースロール方式、ドクターブレード方式などいずれの方式であってもよい。
また、被覆する方法として、化学修飾や物理修飾を用いてもよい。化学修飾としては、アセチル化、イソシアネート化、アセタール化などにより細孔の内表面に官能基を付加させる方法や、化学反応により有機物や無機物を細孔の内表面に被覆する方法などが挙げられる。物理修飾としては、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどの物理蒸着法、化学蒸着法、無電解メッキや電解メッキなどのメッキ法などが挙げられる。これらの被覆するための方法は単独で用いてもよく、また複数を併用してもよい。
また、デンドライトと反応しない層がセパレータの一部である場合、前処理として被覆する材料と被覆される材料(原材料がテトラフルオロエチレン(TFE))との接合力を増す為に、被覆される材料(二次電池における、デンドライトと反応しない層に相当)の細孔の内表面を化学処理(アルコール置換処理、アルカリ処理等)、物理処理(コロナ処理、プラズマ処理、UV処理等)して、被覆される材料の細孔の内表面のF-C結合に表面官能基を付着させると接着強度が向上する。
親水化することによって、アルカリ金属のデンドライトと反応しない性質をもたらすか、またはその性質を向上させることができる。これは、デンドライトと反応しない層の細孔の内表面に、親水性基または親水性物質が付着され、この親水性基または親水性物質がデンドライトと反応しないためと考えられる。
テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の延伸多孔質膜は従来から多くの研究がなされており、高空孔率で高強度の膜が得られている。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は結晶性が高く、それ自身が高い強度を持つことが知られている。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の延伸多孔質膜は、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の微粉末を溶融融着してできた前駆体を延伸することによって好適に得られる(特公昭56−45773号公報、同56−17216号公報、米国特許第4187390号各明細書参照)。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の微粉末の融着条件あるいは前駆体の延伸条件を制御することにより高空孔率で高強度の膜を作製することができる。また、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は融点が高く、250℃以上でも溶融しないという利点がある。
空孔率(%)=[(2.2−ρ)/2.2]×100
デンドライトは、負極から成長を開始し、デンドライトと反応しない層の空孔をくぐり抜けて、ようやく、セパレータに到達する。セパレータ中のフッ素分が、一時的かつ局部的にデンドライトと反応して、脱フッ素化、すなわち炭化しないように、デンドライトがセパレータに到達する時期と場所が分散するように、アルカリ金属のデンドライトと反応しない層を適当な厚さに調整することが好ましい。上記の厚みであれば、十分に、デンドライトのセパレータに到達する時期と場所が分散する。この分散をより確実なものにするために、この層の厚みは、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは10μm以上としてもよい。この層の厚みに、特に上限はないが、二次電池の省スペース化の観点から、適当な厚さを設定してもよい。
万一、負極を構成する全てのアルカリ金属がセパレータと反応することがあっても、セパレータが負極を構成するアルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでいるので、負極を構成するアルカリ金属の反応はセパレータ中で完了する。したがって、デンドライトがセパレータを貫通して、負極から正極への短絡することを確実に防止することができる。
金属リチウムは非常に高い理論エネルギー密度(重量容量密度3861mAh/g)および低い充放電電位(−3.045Vvs.SHE)を有するため理想的な負極材料と考えられているからである。また、金属ナトリウムも高い理論エネルギー密度および低い充放電電位を有する。そして、リチウムまたはナトリウムは、デンドライトとして成長することも報告されているが、本発明によって、これらのデンドライトの成長を抑制することが可能である。
シャットダウン層とは、シャットダウン機能を有する層である。シャットダウン機能とは、電池の温度が上昇したときに、電流を遮断する機能、すなわち電池の熱暴走を食い止める機能である。シャットダウン層の一例としては、微細孔を有する層であって、電池の温度がある一定以上に上昇した場合に、微細孔が閉塞するような比較的低融点の層であれば、特に制限されるものではない。例えば、シャットダウン層として、ポリオレフィン、特にポリエチレン微多孔膜が用いられてもよい。また、膜にかぎらずnanofiberウェブ、ファイバーウェブなどでも構わない。上記以外にも、シャットダウン層に熱反応性の小球体を含んだり、PTC要素を含むようなものであっても構わない。
シャットダウン層の位置は、電流を遮断するためのものであるため、二次電池内の正極および負極の間であれば、特に制限はなく、シャットダウン層を、セパレータと正極との間に位置してもよい。この場合、万一デンドライトが成長し続けて、セパレータを貫通してシャットダウン層に達しても、デンドライト(アルカリ金属)とセパレータ(TFE)の脱フッ素化反応の発熱により、シャットダウン層は溶融し閉塞する。したがって、デンドライトがセパレータを貫通して、負極から正極への短絡することを確実に防止することができる。
IPA溶媒にSiOxコート剤(新技術創造研究所 シラグシタール B4373(A) 固形分60%)を溶解させ、SiOxコート剤の固形分濃度が5%になるように調整した。
25μmの厚みを有する多孔質PTFEフィルムに上記濃度調整を行ったSiOxコート剤をグラビアコート法により表面層にのみコーティングした。
乾燥条件は、60℃、1hr予備乾燥した後、室温25℃、60%(相対湿度)の環境下で96hr硬化させた。
デンドライトと反応しない層の厚みは、0.2μmであった。この厚みは、TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて、PTFE膜(セパレータ)表面のSiOx層の厚みを観察して求めた。
電極としてφ14mm、厚さ100umのLiを2枚用意した(8.21mg 31.7mAh)。実施例1〜9、比較例1〜4のセパレータおよびデンドライトと反応しない層を、φ17mmに成形した。電解液として、1moldm−3LiPF6/EC:PC=1:1を用意した。これらの部材をグローブボックス中で、宝泉製2032コインセルに組み込むことで、図1のコインセルを作製した。
このコインセルを用いて、充放電試験(Li/Liによるコインセルサイクル)を実施した。 充放電測定は、北斗電工製電池充放電装置(HJ1001SM8A)を用いて行った。電流密度10mA/cm2で30分間の充放電試験(DOD:放電深度 約25%)を繰り返した。デンドライトによる内部ショートが生じるまでのサイクル数を計測した。結果を表2に示す。
本発明の二次電池により、アルカリ金属から構成される電極から発生し得るデンドライトの成長を抑制することができる、ことが確認された。
Claims (16)
- 正極、
アルカリ金属から構成される負極、
該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および
該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層、を含むことを特徴とする、二次電池。 - 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータの一部であり、
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が該アルカリ金属のデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆われていることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。 - 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータから独立していることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
- 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物から構成されることを特徴とする、請求項3に記載の二次電池。
- 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、アルミナ、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化カリウム、酸化鉛からなる群から選択される無機酸化物のいずれかまたはそれらの混合物およびバインダから構成されることを特徴とする、請求項3に記載の二次電池。
- 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項6に記載の二次電池。
- 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、親水化処理されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸または延伸多孔質である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロペン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、もしくはエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)またはこれらの混合物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層の厚みは、0.1μm以上であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該セパレータは、少なくとも該負極を構成する該アルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでいることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該アルカリ金属がリチウムまたはナトリウムである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の二次電池。
- シャットダウン層をさらに含んでなる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の二次電池。
- 該シャットダウン層が、該セパレータと該正極との間に位置する、請求項14に記載の二次電池。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の二次電池で用いられる、該セパレータ。
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