JPWO2014084061A1 - 二次電池およびそれに用いるセパレータ - Google Patents

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Abstract

本発明は、アルカリ金属から構成される電極から発生し得るデンドライトの成長を抑制することができる、二次電池およびそれに用いるセパレータを提供することを目的としている。正極、アルカリ金属から構成される負極、該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層、を含むことを特徴とする、二次電池、およびこれに用いるセパレータ。

Description

本発明は、二次電池およびそれに用いるセパレータに関係する。特に、アルカリ金属から構成される電極から発生し得るデンドライトの成長を抑制することができる、二次電池およびそれに用いるセパレータに関係する。
近年、CDプレーヤー、マルチメディアプレイヤー、携帯電話、スマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型デバイス、ビデオカメラなどの携帯型コードレス製品は益々小型化、ポータブル化が進んでいる。また、大気汚染や二酸化炭素の増加などの環境問題の観点から、ハイブリッド自動車、電気自動車の開発がすすめられ、実用化の段階となっている。これら電子機器や電気自動車などには、高効率、高出力、高エネルギー密度、軽量などの特徴を有する優れた二次電池が求められている。このような特性を有する二次電池として種々の二次電池の開発、研究が行われている。
充放電可能な二次電池は、通常、正極(カソード)および負極(アノード)間を、有機電解液を含む多孔性ポリマー膜によって隔てることにより、陽極、陰極間の電気的な直接的接触を防ぐ構造とされている。
これまでに、この非水電解質二次電池の正極活物質としてV25 、Cr25 、MnO2 、TiS2 、などが知られている。また、現在製品化されているリチウムイオン電池では、4V級の正極活物質としてLiCoO2 、LiMn24 、LiNiO2 等が使用されている。
一方、負極としては、金属リチウムをはじめとするアルカリ金属について多くの検討がされてきた。特に、金属リチウムは非常に高い理論エネルギー密度(重量容量密度3861mAh/g)および低い充放電電位(−3.045Vvs.SHE)を有するため理想的な負極材料と考えられているからである。
そして、電解液としては、例えば、非水性有機溶媒に溶解されたリチウム塩が用いられ、これは良好なイオン伝導性と無視できる電気伝導性を有している。充電中、リチウムイオンは、正極から負極(リチウム)へと移動する。放電中は、リチウムイオンは逆方向に移動して、正極へと戻される。
ただし、リチウム金属を負極として用いるには、次の問題がある。充電時に負極のリチウム表面に樹枝状のリチウム(リチウムデンドライト)が析出する。充放電を繰り返すとデンドライト状リチウムは成長していき、リチウム金属からの剥離などを生じてサイクル特性を低下させる。最悪の場合にはセパレータを突き破る程に成長し、電池の短絡を引き起こし、電池の発火の原因になる。
そのためリチウム金属を負極として用いるためにはリチウムデンドライトの問題を解決する必要がある。
そこで、リチウムを吸蔵、放出できる各種炭素材料やアルミニウムなどの金属、合金あるいは酸化物などの検討が多くなされている。
しかしながら、これらの負極材料を用いることはリチウムデンドライトの成長を抑えることには効果的であるが、一方で、電池としての容量を低下させてしまう。
したがって、負極に金属リチウムを用いる研究開発が依然、精力的に行われており、電解液の開発や電池構成法の検討など数多くの改善がなされている。
例えば、特許文献1(特開平5−258741号公報)は、この樹枝状結晶(デンドライト)の成長を妨げるために、従来に比べて、より細孔径の小さなセパレータを用いることにより負極側から成長する結晶を細孔部で成長させないことを提案している。
また、特許文献2(特開平9−293492号公報)では、空孔率と機械的強度が高く、耐熱性が高い電池用セパレータとして、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜を用い、その延伸多孔質PTFE膜の表面及び内部細孔表面に処理を施し、この表面を炭化水素あるいは酸化炭素化合物に変性、被覆することを提案している。というのは、リチウム金属がPTFEと反応するからである。つまり、セパレータ(PTFE)は負極(リチウム)全面と接触するために、電極/セパレータ界面で反応を起こし、リチウム電極表面が反応物で覆われて、リチウムの電解・析出に悪影響を及ぼす。この問題を解決するために、特許文献2では、延伸多孔質PTFE膜の表面及び内部細孔表面に処理を施し、この表面を炭化水素あるいは酸化炭素化合物に変性、被覆すれば、リチウムとPTFE基材の反応を防止できることを記載している。
さらに、特許文献3(米国特許第5,427,872号明細書)は、第一の多孔質セパレータと第二のセパレータを備えたリチウム電極(アノード)二次電池を開示しており、ここで、第一のセパレータは、アノードに隣接しており、リチウムおよびリチウムイオンと反応しない脂肪族炭化水素樹脂で形成されており、第二のセパレータは、第一のセパレータとカソードの間に位置しており、リチウム金属と反応する熱可塑性ポリテトラフルオロエチレンからなる。この二次電池では、リチウムデンドライトの先端が、アノード表面から成長し、第一のセパレータを貫通して、第二のセパレータに接触したときに、デンドライトの先端と第二のセパレータの熱可塑性ポリテトラフルオロエチレンが発熱反応し、熱可塑性であるポリテトラフルオロエチレンが溶解して非多孔質の閉塞箇所を生じ、デンドライトがさらに成長することを抑制する、と記載されている。
しかしながら、デンドライトの成長をさらに確実に抑制する手段がなお望まれている。
特開平5−258741号公報 特開平9−293492号公報 米国特許第5,427,872号明細書
上記の特許文献1から特許文献3のいずれも、リチウム金属を用いた二次電池を実現しようとするものである。
しかしながら、特許文献1の細孔径の小さなセパレータでは、小さな細孔であってもイオンが通過して析出が生じる限り、原理的にリチウムデンドライトの成長を完全に防ぐことはできない。
特許文献2では、電極(リチウム)/セパレータ(フッ素分)間での反応を防ぐことができても、リチウムデンドライトの成長を防ぐことはできない。
特許文献3で記載されている、リチウムデンドライトとポリテトラフルオロエチレンとの反応では、その発熱量(理論値)が十分ではなく、ポリテトラフルオロエチレンを溶解して、非多孔性の閉塞を生じることはできない。実際に追試も行ったが、この反応によって、ポリテトラフルオロエチレンを溶解して、非多孔性の閉塞を生じることはできなかった。
いずれの場合も、最終的なリチウムデンドライトと正極との短絡や、剥離した孤立リチウムデンドライトによるサイクル特性の低下が生じる可能性が残っている。
また、特許文献1から特許文献3のいずれも、セパレータの親水化処理について記載しておらず、示唆もしていない。したがって、特許文献1から特許文献3では、親水化処理が行われていないと考えられる。親水化処理をしていないセパレータは、電解液で十分に濡れないので、イオンがスムーズに移動できず、十分な電池性能が得られない。
万一、セパレータの親水化処理を行っていた場合、特段の理由が無ければ、イオンがスムーズに移動でき本来の電池性能が得られるように、完全に親水化処理されることが自明である。そして、特許文献1〜3に、そのような特段の理由は記載も示唆もされていない。この場合、特許文献1〜3のPTFEからなるセパレータは、完全に親水化されて、すなわち、親水化処理材で完全に被覆されることになり、PTFE(セパレータ)とリチウムデンドライトが反応することはない。
このことは、特許文献3の発明(PTFEとリチウムとの反応熱により、PTFEを溶解させて、閉塞を形成する)は成立しないことを意味する。言い換えれば、特許文献3の発明は、親水化処理をしていないものであると考えられ、したがって十分な電池性能を得られない。
また、特許文献2もPTFEとリチウムが反応することを前提としており、完全に親水化していれば、特許文献2の課題ははじめから存在しない。言い換えれば、特許文献2の発明も、親水化処理をしていないものであると考えられ、したがって十分な電池性能を得られない。
特許文献1は、上述のとおり、原理的にリチウムデンドライトの成長を完全に防ぐことはできない。したがって、親水化処理をしてPTFEがリチウムと反応しないものにした場合、デンドライトは却って成長が促進され、カソードに到達して短絡を生じる可能性が高まる。
また、上記では、リチウム金属を用いた例について説明をしたが、リチウムの他のアルカリ金属も、非常に高い理論エネルギー密度および低い充放電電位を有し、且つデンドライトを生じ得ることが知られている。
したがって、本発明は、アルカリ金属から構成される電極から発生し得るデンドライトの成長を確実に抑制することができる、二次電池およびそれに用いるセパレータを提供することを目的としている。
本発明により、以下の態様が提供される。
(1)
正極、
アルカリ金属から構成される負極、
該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および
該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層、を含むことを特徴とする、二次電池。
(2)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータの一部であり、
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が該アルカリ金属のデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆われていることを特徴とする、(1)に記載の二次電池。
(3)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータから独立していることを特徴とする、(1)に記載の二次電池。
(4)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物から構成されることを特徴とする、(3)に記載の二次電池。
(5)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、アルミナ、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化カリウム、酸化鉛からなる群から選択される無機酸化物のいずれかまたはそれらの混合物およびバインダから構成されることを特徴とする、(3)に記載の二次電池。
(6)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料で被覆されていることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の二次電池。
(7)
該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物であることを特徴とする、(6)に記載の二次電池。
(8)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、親水化処理されていることを特徴とする、請求項(1)〜(7)のいずれか1項に記載の二次電池。
(9)
該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸または延伸多孔質である、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の二次電池。
(10)
該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロペン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、もしくはエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)またはこれらの混合物である、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の二次電池。
(11)
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層の厚みは、0.1μm以上であることを特徴とする、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の二次電池。
(12)
該セパレータは、少なくとも該負極を構成する該アルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでいることを特徴とする、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の二次電池。
(13)
該アルカリ金属がリチウムまたはナトリウムである、(1)〜(12)のいずれか1項に記載の二次電池。
(14)
シャットダウン層をさらに含んでなる、(1)〜(13)のいずれか1項に記載の二次電池。
(15)
該シャットダウン層が、該セパレータと該正極との間に位置する、(14)に記載の二次電池。
(16)
(1)〜(15)のいずれか1項に記載の二次電池で用いられる、該セパレータ。
本発明により、アルカリ金属から構成される電極から発生し得るデンドライトの成長を確実に抑制することができる、二次電池およびそれに用いるセパレータが提供される。
コインセルの模式図。
本願発明の二次電池は、以下を含むことを特徴とする。
・正極、
・アルカリ金属から構成される負極、
・該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および
・該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層。
2次電池は、正極・負極と、両極間のイオン伝導媒体となる電解質を含むセパレータで基本的に構成される。
負極は、アルカリ金属から構成される。アルカリ金属は非常に高い理論エネルギー密度および低い充放電電位を有するため理想的な負極材料と考えられている。特に、アルカリ金属の中でも、リチウムは非常に高い理論エネルギー密度(重量容量密度3861mAh/g)および低い充放電電位(−3.045Vvs.SHE)を有するため理想的な負極材料と考えられている。
充電中、セパレータ中のイオンは正極から負極へと移動する。放電中は、イオンは逆方向に移動して、正極へと戻される。
充電時に、アルカリ金属から構成される負極の表面に樹枝状のアルカリ金属(デンドライト)が析出する。充放電を繰り返すとデンドライトは成長していき、負極金属からの剥離などを生じて、サイクル特性を低下させる。最悪の場合にはデンドライトはセパレータを突き破る程に成長し、電池の短絡を引き起こし、電池の発火の原因になる。
セパレータは、正極と負極を分離して短絡を防止し、且つ電池反応に必要な電解質を保持して高いイオン伝導性を確保する役割を果たす。セパレータは、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成される。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は、高空孔率で高強度かつ耐熱性に優れているからである。このテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は、フッ素を含有している。このフッ素は、下記の式に従って、アルカリ金属デンドライトと反応することが知られている。
-[CF-CF]- + 4nA −> =[C=C]= + 4nAF
ここで、Aはアルカリ金属を意味する。
テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体中は、含有されているフッ素がアルカリ金属と反応すると、脱フッ素化(すなわち炭化)がおこり、高空孔率で高強度かつ耐熱性を保つことができないと考えられていた。逆に、本発明者は、このフッ素がアルカリ金属と反応する性質を利用することに思い至った。つまり、本発明は、アルカリ金属のデンドライトと反応をさせることにより、デンドライトの成長を抑制させることができる、という本発明者の新たな発想に基づいて完成されたものである。
セパレータを構成するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は、フッ素樹脂であり、それ自体は疎水性である。しかし、セパレータは、電解液(水溶液、有機溶媒等)中に存在するイオンがセパレータの多孔質中ないし繊維間を通り抜けて、セパレータにより隔離された一方の場所からもう一方の場所へ移動可能なものでなくてはならない。そのため、セパレータを構成するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体では、親水化処理が行われる。セパレータが親水性を有し、セパレータ内部が電解液で濡れた状態となるように、親水化処理は十分に行われなければならない。ただし、本発明では、親水化処理を10%以上且つ80%以下の割合で行うことを特徴の一つとする。このように、セパレータの少なくとも一部は親水化しないものとする。これにより、セパレータを構成するテトラフルオロエチレン(TFE)に含まれる、デンドライトと反応するフッ素分が露出したままとなる。この場合、デンドライトと反応するフッ素分が露出したままであるので、このフッ素分がデンドライトと確実に反応して、デンドライトの成長を抑制する。親水化処理の割合が10%未満であると、親水性が十分でなく、つまりイオン伝導性が十分でない。この場合、電池としての内部抵抗が高くなり、本来の電池性能が得られない。また、親水化処理の割合が80%を超えると、アルカリ金属デンドライトと反応するフッ素分が十分に露出しておらず、デンドライト成長抑制効果が低下する。
なお、この親水化処理を10%以上且つ80%以下の割合で行うことは、次に述べる親水化処理の方法によって適宜調整することができる。
親水化処理の方法としては、特に限定されるものではないが、本出願人に特許された日本国特許公報3463081号に記載された方法を用いてもよい。その方法とは、要約すれば、連続細孔を有する高分子多孔質体の少なくともその微細繊維・微小結節あるいは孔壁の面に、加水分解性金属含有有機化合物(例えばテトラエトキシシランのごときシリコーン系アルコキシド)の部分ゲル化反応によって形成された溶液状のゲル化生成物を付着させ、完全ゲル化し、乾燥して形成した金属酸化物ゲルを被覆した構造とする方法である。例えば、加水分解性金属含有有機化合物として、テトラエトキシシランのごときシリコーン系アルコキシドを用いると、シリカゲルを被覆して、親水化することができる。
または、親水性ポリマー(例えばPVA等)を、多孔質体に含浸させて、その後乾燥して形成して、親水性ポリマーを被覆した構造としてもよい。
なお、親水化の状態は、様々な表面分析法で測定可能であるが、例えば親水化処理を行ったテトラフルオロエチレン(TFE)を、電界放射型走査電子顕微鏡(Field Emission-Scanning Electron Microscope、略称FE-SEM)を用いて測定することができる。電子顕微鏡像により、多孔質構造の状況を確認することができる。例えば、多孔質構造を維持しつつ、TFEのノード、フィブリルの表面に数nm〜数十nmの親水化処理層を有している状況を確認することができる。さらに、電子顕微鏡の組成分析機能を用いて、試料表面に存在する元素の比率を測定することができる。具体的には、親水化処理前のTFE(C)であればF、Cの存在比率がF/C=2:1(66.7%:33.3%)となる。ここで、親水化処理材としてSiOxを用いてTFEを被覆した場合、試料表面にSi、Oが存在する。親水化処理後のFの表面存在率から、親水化の割合(親水化処理材による被覆率)を求めることができる。
さらに、本発明の二次電池は、アルカリ金属から構成される負極と、アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成されるセパレータの間に、該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層を、含む。さもなければ、すなわち、アルカリ金属から構成される負極と、アルカリ金属のデンドライトと反応するセパレータを、直接接触させた場合、セパレータ(テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成されている)中のフッ素分が、負極のアルカリ金属と、接触面全体で反応し、デンドライトの発生に関わらずセパレータの脱フッ素化が進行し、高空孔率で高強度かつ耐熱性を保つことができなくなる。つまり、セパレータとしての役割を果たせなくなる。
負極とセパレータの間に、デンドライトと反応しない層を挟みこむことにより、デンドライトと反応するセパレータと負極との直接接触を回避することができる。
デンドライトと反応しない層も、セパレータと同様に、正極と負極を分離して短絡を防止し、且つ電池反応に必要な電解質を保持して高いイオン伝導性を確保する役割を果たす。そのために、高空孔率で高強度かつ耐熱性に優れた材料が用いられる。したがって、負極から成長を開始するデンドライトは、このデンドライトと反応しない層の空孔を通って成長する。デンドライトと反応しない層は、デンドライトとは反応しないので、デンドライトが成長しても、その空孔構造は健全に保たれる。デンドライトは、デンドライトと反応しない層の空孔をくぐり抜けて、ようやく、セパレータに到達する。セパレータはテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成されているので、セパレータ中に含まれるフッ素分が、アルカリ金属のデンドライトと反応し、デンドライトの成長がここで停止する。デンドライトがセパレータに到達する時期と場所は、デンドライトと反応しない層の空孔の経路によって異なり、デンドライトとセパレータ中のフッ素分との反応は、時間的にも場所的にも、分散して生じる。したがって、一時的かつ局部的に、セパレータ中のフッ素分がデンドライトと反応して、脱フッ素化、すなわち炭化して、セパレータとしての役割を果たせなくなることが、顕著に抑制される。これにより、デンドライトが、セパレータ中を貫通し、負極と正極との間の短絡を生じる問題も解消される。
電池を構成する正極は、従来のリチウム二次電池の正極として公知あるいは周知の材料のいずれをも用いることができる。
本発明の二次電池において正極として用いられる材料としては、特に限定されないが、アルカリ金属イオン、例えばナトリウムイオン、リチウムイオン等を充放電時に吸蔵、放出できる金属カルコゲン化合物などが好ましい。このような金属カルコゲン化合物としては、バナジウムの酸化物、バナジウムの硫化物、モリブデンの酸化物、モリブデンの硫化物、マンガンの酸化物、クロムの酸化物、チタンの酸化物、チタンの硫化物及びこれらの複合酸化物、複合硫化物が挙げられる。このような化合物としては、例えばCr38、V25、V518、VO2、Cr25、MnO2、TiO2、MoV28、TiS225MoS2、MoS3VS2、Cr0.250.752、Cr0.50.52などが挙げられる。また、LiMY2(Mは、Co、Niなどの遷移金属、YはO、Sなどのカルコゲン化合物)、LiM24(MはMn、YはO)、WO3などの酸化物、CuS、Fe0.250.752、Na0.1CrS2などの硫化物、NiPS8,FePS8などのリン、硫黄化合物、VSe2,NbSe3などのセレン化合物、鉄酸化物などの鉄化合物などを用いることもできる。また、マンガン酸化物、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物も好ましいものである。
さらに具体的材料を挙げると、LiCoO2、LiCo1-xAlx2、LiCo1-xMgx2、LiCo1-xZrx2、LiMn24、Li1-xMn2-x4、LiCrxMn2-x4、LiFexMn2-x、LiCoxMn2-x4、LiCuxMn2-x4、LiAlxMn2-x4、LiNiO2、LiNixMn2-x4、Li6FeO4、NaNi1-xFex2、NaNi1-xTix2、FeMoO4Cl、LiFe58、FePS3、FeOCl、FeS2、Fe23、Fe34、β−FeOOH、α−FeOOH、γ−FeOOH、α−LiFeO2、α−NaFeO2、LiFe2(MoO43、LiFe2(WO43、LiFe2(SO43、Li3Fe2(PO43、Li3Fe2(AsO43、Li32(AsO43、Li3FeV(AsO43、Li1.5l0.5Ge1.5(PO43、LiFePO4、Li2FeSiO4、FeBO3、FeF3などが挙げられる。
正極と負極の間のセパレータには、電解液が保持される。電解液としては、例えば、非水性有機溶媒に溶解されたアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、リチウム塩等が用いられる。電解液は、良好なイオン伝導性と無視できる電気伝導性を有しているものであれば特に制限されず、従来リチウム二次電池の電解液として公知あるいは周知の材料のいずれをも用いることができる。
本発明の二次電池の電解液に使用できる非水溶媒としては、アセトニトリル(AN)、γ−ブチロラクトン(BL)、γ−バレロラクトン(VL)、γ−オクタノイックラクトン(OL)、ジエチルエーテル(DEE)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,3−ジオキソラン(DOL)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル(MF)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(MTHF)、3−メチル−1,3−オキサジリジン−2−オン(MOX)、スルホラン(S)などが挙げられ、これらは単独でまたは二種類以上の混合物として用いることができる。
また、二次電池の電解液に使用されるアルカリ金属塩、特にリチウム塩としては、LiPF6、LiAsF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、LiC49SO3などのリチウム塩が挙げられ、これらの1種または2種以上が0.5〜2.0M程度の濃度で前記非水溶媒に溶解され、非水電解液とされる。
本発明の一態様では、アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータの一部であり、
該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面がデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆われていてもよい。
この態様では、セパレータの一部を、その細孔の内表面がデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆う、そして、ここをアルカリ金属のデンドライトと反応しない層とする。前述したとおり、セパレータはテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、この層に含まれるフッ素分がデンドライトと反応する。しかし、この態様では、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層が、すなわちこの層に含まれるフッ素分が、デンドライトと反応しない材料で覆われており、この場所ではフッ素分とデンドライトとの反応は生じず、この場所がアルカリ金属のデンドライトと反応しない層となり得る。
この態様によれば、セパレータの一部を、デンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆うだけなので、電池の部品点数が減り、二次電池の組み立てにおいて有利である。
別の態様では、アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータから独立していてもよい。
この態様によれば、前述のセパレータの一部をデンドライトと反応しない材料で覆う工程が不要である。
このセパレータとは独立したアルカリ金属のデンドライトと反応しない層は、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物から構成されてもよい。これらの材料は、アルカリ金属のデンドライトと反応を生じない。また、これらの材料は、高空孔率で高強度かつ耐熱性を有するものを適宜調製可能である。なお、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、フッ素分を含んでいるが、このフッ素分とアルカリ金属のデンドライトとの反応が生じ、脱フッ素化、すなわち炭化が進行することはない。この理由としては、特定の理論に拘束されるものではないが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が水素分も含んでおり、アルカリ金属とフッ素分が直接反応して起こる脱フッ素化が抑制される、またはフッ素がアルカリ金属と反応した後も水素が残存して炭化が抑制されることが考えられる。
このセパレータとは独立したアルカリ金属のデンドライトと反応しない層は、アルミナ、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化カリウム、酸化鉛からなる群から選択される無機酸化物のいずれかまたはそれらの混合物およびバインダから構成されてもよい。これらの材料も、アルカリ金属のデンドライトと反応を生じない。また、これらの材料も、高空孔率で高強度かつ耐熱性を有するものを適宜調製可能である。
アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、セパレータの一部であるか、またはセパレータとは独立しているかのいずれかであっても、その細孔の内表面が、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料で被覆されていてもよい。
テトラフルオロエチレン(TFE)に含まれるフッ素分は、アルカリ金属のデンドライトと反応を生じる。テトラフルオロエチレン(TFE)以外の材料であれば、デンドライトと反応する可能性は小さく、デンドライトと反応しない層の、デンドライトと反応しない機能をさらに向上させることができる。
材料を被覆する方法は特に限定されず、材料に応じた常法を適宜用いることができる。被覆する材料を溶液化して含浸させてもよい。例えば、真空加圧含浸、真空含浸、噴霧、蒸発乾固、メタリングバー方式、ダイコート方式、グラビア方式、リバースロール方式、ドクターブレード方式、ナイフコート方式、バーコート方式などいずれの方式であってもよい。
なお、細孔の内表面へ溶液を塗布するのみであっても、溶液は空隙を満たす。即ち、ここでの「含浸」は、細孔の空隙が溶液で満たされればよく、塗布等も含む概念である。
塗布方法は特に限定されないが、例えば、メタリングバー方式、ダイコート方式、グラビア方式、リバースロール方式、ドクターブレード方式などいずれの方式であってもよい。
また、被覆する方法として、化学修飾や物理修飾を用いてもよい。化学修飾としては、アセチル化、イソシアネート化、アセタール化などにより細孔の内表面に官能基を付加させる方法や、化学反応により有機物や無機物を細孔の内表面に被覆する方法などが挙げられる。物理修飾としては、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどの物理蒸着法、化学蒸着法、無電解メッキや電解メッキなどのメッキ法などが挙げられる。これらの被覆するための方法は単独で用いてもよく、また複数を併用してもよい。
また、デンドライトと反応しない層がセパレータの一部である場合、前処理として被覆する材料と被覆される材料(原材料がテトラフルオロエチレン(TFE))との接合力を増す為に、被覆される材料(二次電池における、デンドライトと反応しない層に相当)の細孔の内表面を化学処理(アルコール置換処理、アルカリ処理等)、物理処理(コロナ処理、プラズマ処理、UV処理等)して、被覆される材料の細孔の内表面のF-C結合に表面官能基を付着させると接着強度が向上する。
デンドライトと反応しない層の細孔の内表面に被覆する、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料としては、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物であってもよい。これらの材料は、アルカリ金属のデンドライトと反応を生じない。また、これらの材料は、高強度かつ耐熱性を有するものを適宜調製可能である。さらに、これらの材料は、デンドライトと反応しない層の細孔の内表面に適宜(細孔を閉塞させることなく)被覆させることができ、デンドライトと反応しない層としての高空孔率を保つことも適宜可能である。
アルカリ金属のデンドライトと反応しない層は、親水化処理されていてもよい。
親水化することによって、アルカリ金属のデンドライトと反応しない性質をもたらすか、またはその性質を向上させることができる。これは、デンドライトと反応しない層の細孔の内表面に、親水性基または親水性物質が付着され、この親水性基または親水性物質がデンドライトと反応しないためと考えられる。
前述したセパレータに適用する親水化処理を、デンドライトと反応しない層に適用してもよい。デンドライトと反応しない層が、セパレータの一部であって、デンドライトと反応するフッ素分を含んでいたとしても、その細孔の内表面の親水化処理を進めて、デンドライトと反応するフッ素分を親水性基または親水性物質で被覆することができ、そこではデンドライトとの反応が生じないようにすることができる。言い換えると、親水化処理によって、デンドライトと反応しない層にすることができる。
セパレータおよびデンドライトと反応しない層を構成するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸または延伸多孔質であってもよい。
テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の延伸多孔質膜は従来から多くの研究がなされており、高空孔率で高強度の膜が得られている。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は結晶性が高く、それ自身が高い強度を持つことが知られている。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の延伸多孔質膜は、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の微粉末を溶融融着してできた前駆体を延伸することによって好適に得られる(特公昭56−45773号公報、同56−17216号公報、米国特許第4187390号各明細書参照)。テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の微粉末の融着条件あるいは前駆体の延伸条件を制御することにより高空孔率で高強度の膜を作製することができる。また、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体は融点が高く、250℃以上でも溶融しないという利点がある。
より具体的には、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の延伸多孔質膜は、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体のファインパウダーを成形助剤と混合することにより得られるペーストの成形体から、成形助剤を除去した後または除去せずに延伸し、必要に応じて焼成することにより得られる。一軸延伸の場合、フィブリルが延伸方向に配向すると共に、フィブリル間が空孔となった繊維質構造となる。また、二軸延伸の場合、フィブリルが放射状に広がり、ノードとフィブリルで画された空孔が多数存在するクモの巣状の繊維質構造となる。
空孔率は、延伸により適宜調整することができる。電池内で電解液を保持できるものであれば特に限定されないが、含浸性や透過性を確保するために、好ましくは30%以上、より好ましくは60%以上、さらにより好ましくは80%以上としてもよい。なお、多孔質膜の空孔率は、JIS K 6885で定義されている見掛け密度の測定方法に準拠して測定した見掛け密度ρより、下記式から算出することができる。(下記式では、例として、PTFEの空孔率を求めるものである。そのため、PTFEの真密度として、2.2を用いている。多孔質膜を構成する材料に応じて、真密度の値は調整される。)
空孔率(%)=[(2.2−ρ)/2.2]×100
多孔質膜(セパレータおよびデンドライトと反応しない層)の厚さは特に制限されず、用途により適宜決定すればよい。電極間に配置されるものであれば、好ましくは1μm以上、1000μm以下としてもよい。1μm未満では強度が不足して取扱いが難しくなる場合があり得る一方で、1000μmを超えると電解液を均一に含浸することが難しくなる場合があり得る。電極間に配置される多孔質膜の厚さとしては、10μm以上、500μm以下がより好ましく、20μm以上、200μm以下がさらに好ましい。
このテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体としては、高空孔率で高強度かつ耐熱性を有し、且つアルカリ金属のデンドライトと反応し得るものであれば、限定されない。より具体的には、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体としては、延伸ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロペン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、もしくはエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)またはこれらの混合物であってもよい。
アルカリ金属のデンドライトと反応しない層の厚みは、0.1μm以上としてもよい。
デンドライトは、負極から成長を開始し、デンドライトと反応しない層の空孔をくぐり抜けて、ようやく、セパレータに到達する。セパレータ中のフッ素分が、一時的かつ局部的にデンドライトと反応して、脱フッ素化、すなわち炭化しないように、デンドライトがセパレータに到達する時期と場所が分散するように、アルカリ金属のデンドライトと反応しない層を適当な厚さに調整することが好ましい。上記の厚みであれば、十分に、デンドライトのセパレータに到達する時期と場所が分散する。この分散をより確実なものにするために、この層の厚みは、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは10μm以上としてもよい。この層の厚みに、特に上限はないが、二次電池の省スペース化の観点から、適当な厚さを設定してもよい。
セパレータは、少なくとも負極を構成するアルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでもよい。
万一、負極を構成する全てのアルカリ金属がセパレータと反応することがあっても、セパレータが負極を構成するアルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでいるので、負極を構成するアルカリ金属の反応はセパレータ中で完了する。したがって、デンドライトがセパレータを貫通して、負極から正極への短絡することを確実に防止することができる。
負極を構成するアルカリ金属がリチウムまたはナトリウムであってもよい。
金属リチウムは非常に高い理論エネルギー密度(重量容量密度3861mAh/g)および低い充放電電位(−3.045Vvs.SHE)を有するため理想的な負極材料と考えられているからである。また、金属ナトリウムも高い理論エネルギー密度および低い充放電電位を有する。そして、リチウムまたはナトリウムは、デンドライトとして成長することも報告されているが、本発明によって、これらのデンドライトの成長を抑制することが可能である。
本発明による二次電池は、シャットダウン層をさらに含んでもよい。
シャットダウン層とは、シャットダウン機能を有する層である。シャットダウン機能とは、電池の温度が上昇したときに、電流を遮断する機能、すなわち電池の熱暴走を食い止める機能である。シャットダウン層の一例としては、微細孔を有する層であって、電池の温度がある一定以上に上昇した場合に、微細孔が閉塞するような比較的低融点の層であれば、特に制限されるものではない。例えば、シャットダウン層として、ポリオレフィン、特にポリエチレン微多孔膜が用いられてもよい。また、膜にかぎらずnanofiberウェブ、ファイバーウェブなどでも構わない。上記以外にも、シャットダウン層に熱反応性の小球体を含んだり、PTC要素を含むようなものであっても構わない。
シャットダウン層が、セパレータと正極との間に位置してもよい。
シャットダウン層の位置は、電流を遮断するためのものであるため、二次電池内の正極および負極の間であれば、特に制限はなく、シャットダウン層を、セパレータと正極との間に位置してもよい。この場合、万一デンドライトが成長し続けて、セパレータを貫通してシャットダウン層に達しても、デンドライト(アルカリ金属)とセパレータ(TFE)の脱フッ素化反応の発熱により、シャットダウン層は溶融し閉塞する。したがって、デンドライトがセパレータを貫通して、負極から正極への短絡することを確実に防止することができる。
本発明は、上記の二次電池で用いられる、セパレータにも関する。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
本例では、表1に示した条件で、様々なコインセルを作製した。このコインセルを用いて、充放電試験(Li/Liによるコインセルサイクル)を実施し、Liデンドライトによる内部ショートが生じるまでのサイクル数を計測して、各コインセルのライフを評価した。以下、より詳細に説明する。
Figure 2014084061
セパレータとして、実施例1〜9、比較例4では、PTFE膜[日本ゴア(株)製]を採用した。比較例1〜比較例3では、一般的に入手可能な表1に示す多孔質膜を採用した。すべての例において、ガラス繊維布以外の膜厚は概ね25μmとし、空孔率は大よそ50%前後とした。ガラス繊維布の膜厚は100umとした。
実施例1〜9、比較例4では、シリカを用いてセパレータの親水化処理を行った。特に、実施例1〜5では、親水化の割合を10%〜80%(内部露出率で表現すると20%〜90%)の間で変化させた。テトラエトキシシラン[信越シリコーン(株)製]100部、水52部、エタノール133部を、塩化カルシウム管により外気からの水分供給を遮断した還流下において、80℃、24時間反応せしめ、金属酸化物前駆体の部分ゲル化溶液を調製した。この溶液の希釈液を、上記のPTFE膜に含浸させた後、60℃の温水中に浸漬し、ゲル化を完結せしめた。これを150℃の恒温槽にて30分間乾燥せしめ、多孔質体の内表面を含む露出表面がシリカゲルにより被覆され親水化されたセパレータを得た。親水化の割合は金属酸化物前駆体の部分ゲル化溶液の希釈割合で調整した。
実施例1〜9では、デンドライトと反応しない層として、表1に示す被覆材もしくは積層物を、セパレータと負極の間に用意した。
実施例1から5では、デンドライトと反応しない層として、セパレータにSiOx(ガラス状物質)のコーティングを行った。
IPA溶媒にSiOxコート剤(新技術創造研究所 シラグシタール B4373(A) 固形分60%)を溶解させ、SiOxコート剤の固形分濃度が5%になるように調整した。
25μmの厚みを有する多孔質PTFEフィルムに上記濃度調整を行ったSiOxコート剤をグラビアコート法により表面層にのみコーティングした。
乾燥条件は、60℃、1hr予備乾燥した後、室温25℃、60%(相対湿度)の環境下で96hr硬化させた。
デンドライトと反応しない層の厚みは、0.2μmであった。この厚みは、TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて、PTFE膜(セパレータ)表面のSiOx層の厚みを観察して求めた。
実施例6では、所定の有機溶媒にPVDF(メーカー:ARKEMA社 仕様:KYNAR710)を所定濃度になるよう溶解させ、これを、実施例1と同様にコーティングし、乾燥させた。
実施例7では、所定の有機溶媒に溶解させたPI(メーカー:日立化成工業 仕様:HCI)を実施例1と同様にコーティングし、乾燥、硬化させた。
実施例8では、デンドライトと反応しない層として、セパレータにPE多孔質膜(膜厚は25μmとし、空孔率は50%)を積層した。
実施例9では、デンドライトと反応しない層として、セパレータにPP多孔質膜(膜厚は25μmとし、空孔率は50%)を積層した。
実施例1〜9、比較例4の親水化したセパレータについて、細孔の内表面が、どの程度シリカで被覆されているかを測定した。結果は、表1では、内部露出率として示している。ここで、内部露出率(%)=100−被覆率(%)である。また、シリカの被覆率(%)は、親水化処理の割合に相当する。実施例1では、表1に示したとおり、細孔の内表面の50%がシリカで被覆されており、内部露出率は50%であった。この被覆率(内部露出率)の測定には、日本電子製 マイクロ分析用X線光電子分光装置 JPS−9200Sを使用した。測定条件は、フィラメント電流:4.5A、加速電圧:4.0eVであった。この装置を用いて、細孔内表面のF,O,C,Si量を定量した。シリカを被覆する前のPTFEの場合、F/C=2:1(66.7:33.3%)となる。この比率を基準として、定量された表面Fの比率からシリカの被覆率を算出した。
実施例1〜7の被覆材を被覆した箇所(デンドライトと反応しない層に相当する)について、その細孔の内表面が、どの程度、被覆材で被覆されているかを測定した。結果は、表1に示したとおり、細孔の内表面の95%が被覆材で被覆されていた。測定方法は、上記と同様とした。
<コインセルの作製>
電極としてφ14mm、厚さ100umのLiを2枚用意した(8.21mg 31.7mAh)。実施例1〜9、比較例1〜4のセパレータおよびデンドライトと反応しない層を、φ17mmに成形した。電解液として、1moldm−3LiPF/EC:PC=1:1を用意した。これらの部材をグローブボックス中で、宝泉製2032コインセルに組み込むことで、図1のコインセルを作製した。
<充放電試験>
このコインセルを用いて、充放電試験(Li/Liによるコインセルサイクル)を実施した。 充放電測定は、北斗電工製電池充放電装置(HJ1001SM8A)を用いて行った。電流密度10mA/cmで30分間の充放電試験(DOD:放電深度 約25%)を繰り返した。デンドライトによる内部ショートが生じるまでのサイクル数を計測した。結果を表2に示す。
Figure 2014084061
表2で示されるとおり、実施例1〜9のデンドライトと反応するセパレータおよびデンドライトと反応しない層を有する場合、短絡までのサイクル数はいずれも1000以上となっている。これに対して、比較例1〜4のデンドライトと反応しない層を有さない場合、短絡までのサイクル数は、劇的に減少した。
本発明の二次電池により、アルカリ金属から構成される電極から発生し得るデンドライトの成長を抑制することができる、ことが確認された。

Claims (16)

  1. 正極、
    アルカリ金属から構成される負極、
    該アルカリ金属のデンドライトと反応するテトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体の層から構成され、親水化処理が10%以上且つ80%以下の割合でされているセパレータ、および
    該セパレータと該負極との間に位置する該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層、を含むことを特徴とする、二次電池。
  2. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータの一部であり、
    該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が該アルカリ金属のデンドライトと反応しない材料で少なくとも部分的に覆われていることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
  3. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、該セパレータから独立していることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
  4. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物から構成されることを特徴とする、請求項3に記載の二次電池。
  5. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、アルミナ、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化カリウム、酸化鉛からなる群から選択される無機酸化物のいずれかまたはそれらの混合物およびバインダから構成されることを特徴とする、請求項3に記載の二次電池。
  6. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層において、その細孔の内表面が、テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
  7. 該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体以外の材料が、SiOX(0<x≦2)から構成されるガラス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)のいずれかまたはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項6に記載の二次電池。
  8. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層が、親水化処理されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池。
  9. 該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸または延伸多孔質である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次電池。
  10. 該テトラフルオロエチレン(TFE)重合体または共重合体が、延伸ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロペン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、もしくはエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)またはこれらの混合物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の二次電池。
  11. 該アルカリ金属のデンドライトと反応しない層の厚みは、0.1μm以上であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の二次電池。
  12. 該セパレータは、少なくとも該負極を構成する該アルカリ金属の全質量と反応し得るフッ素を含んでいることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の二次電池。
  13. 該アルカリ金属がリチウムまたはナトリウムである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の二次電池。
  14. シャットダウン層をさらに含んでなる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の二次電池。
  15. 該シャットダウン層が、該セパレータと該正極との間に位置する、請求項14に記載の二次電池。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の二次電池で用いられる、該セパレータ。
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