JPWO2014069475A1 - ロール体用支持部材 - Google Patents

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Abstract

軽量性に優れ、且つ、簡素な構造のロール体用支持部材を提供する。ロール体用支持部材10は、ロール体11の軸方向の端面に対向する第1壁部21と、第1壁部21に中空部23を介して対向する第2壁部22と、軸芯13の端部13aを第1壁部21側から差し込む差し込み穴31と、鉛直方向に沿って溝状に延びる凹みであって、第1壁部21または第2壁部22のいずれか一方の壁側から他方の壁側に向けて凹むと共に先端面が他方の壁の裏面に溶着される複数の溝状リブ32a,32bと、を有する。ロール体用支持部材10は、合成樹脂製の中空成形体で構成されると共に、設置面12に対して鉛直方向に複数積み上げ可能に構成される。

Description

本発明は、ロール体用支持部材に関し、より詳細には、ロール体を設置面から浮かして軸芯の両端部のそれぞれを支持するロール体用支持部材に関する。
従来、いわゆるフィルムロールなどのロール体を輸送・保管する物流資材として、ロール体を設置面から浮かして支持する各種の支持部材が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、特許文献1の第1図に示されるように、巻取りコア(28)(括弧内の数字は、特許文献1に記載される符号を示す。以下、同様。)上に巻かれた完成ロール(27)を支持する端壁(1)が開示されている。この端壁(1)の中央には、凸状の挿入ペグ(2)が設けられており、この挿入ペグ(2)を巻取りコア(28)内に挿入することで、完成ロール(27)を支持する。また、端壁(1)は、完成ロール(27)側となる内側に向く前面と、外側に向く背面とを有する。特許文献1の第3図に示されるように、背面には、端壁(1)の中心から放射状に延びる複数のラジアルリブ(5)と、円形に形成される環状リブ(14)とが設けられる。
特許文献1の技術によれば、射出成形等により頑丈な構造の端壁(1)を得ることができ、さらに、複数のラジアルリブ(5)および環状リブ(14)によって、端壁(1)の背面を補強して強度を高めることができる。
ところで、ロール体には、様々な種類があり、ロール体の大きさや質量も様々である。このため、ロール体の大きさや質量に適した仕様の支持部材を使って、支持部材の取り扱い性を高めたい、あるいは、コストを低く抑えたいとの要望がある。近年、特に、大きさや質量の小さいロール体に適した、軽量で且つ簡素な構造の支持部材が求められている。
特許2639512号公報
しかしながら、特許文献1の端壁(1)は、射出成形等で成形される頑丈な成形体であり、軽量化には限界があった。また、ラジアルリブ(5)および環状リブ(14)からなる多数の補強用リブで強度を高める構造であるため、構造の簡素化も容易でなかった。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、軽量性に優れ、且つ、簡素な構造のロール体用支持部材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、軽量化および強度向上を実現しつつ、高い成形品質が得られるロール体用支持部材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、軽量性を維持しつつ、異物の侵入を確実に防ぐロール体用支持部材およびロール体用支持部材の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、より簡単な作業で支持部材をロール体に一人でも固定できると共に、ロール体の軸芯が支持部材から脱落することを確実に防止できるロール体支持用固定具を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
このような目的を達成するため、本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明は、ロール体の軸芯を水平方向に向け、前記ロール体を設置面から浮かして前記軸芯の両端部のそれぞれを支持するロール体用支持部材であって、前記ロール体の軸方向の端面に対向する第1壁部と、前記第1壁部に中空部を介して対向する第2壁部と、前記軸芯の端部を前記第1壁部側から差し込む差し込み穴と、鉛直方向に沿って溝状に延びる凹みであって、前記第1壁部または前記第2壁部のいずれか一方の壁側から他方の壁側に向けて凹むと共に先端面の少なくとも一部が前記他方の壁の裏面に溶着される略平行に配列された複数の溝状リブと、を有し、合成樹脂製の中空成形体で構成されると共に、前記設置面に対して鉛直方向に複数積み上げ可能に構成されることを特徴とする。
(2)本発明は、ロール体の軸芯を水平方向に向け、前記ロール体を設置面から浮かして前記軸芯の両端部のそれぞれを支持するロール体用支持部材であって、合成樹脂製の中空成形体で構成され、前記ロール体の軸方向の端面に対向する第1壁部と、前記第1壁部に中空部を介して対向する第2壁部と、前記軸芯の端部を前記第1壁部側から差し込む差し込み穴と、前記第1壁部または前記第2壁部のいずれか一方の壁部側から他方の壁部側に向けて凹み且つ前記他方の壁部の裏面に隙間を介して対向する溝状リブと、前記他方の壁部に対向する前記溝状リブの対向壁に部分的に設けられる凹みであって、前記隙間側に凹み且つ前記他方の壁部の裏面に先端面が溶着されて前記他方の壁部と前記溝状リブを連結する溶着部と、を有することを特徴とする。
(3)本発明は、ロール体の軸芯を水平方向に向け、前記ロール体を設置面から浮かして前記軸芯の両端部のそれぞれを支持するロール体用支持部材であって、ブロー成形で成形される合成樹脂製の中空成形体で構成され、前記軸芯の端部を差し込む差し込み穴と、ブロー成形時にブローピンを突き刺すことで前記中空成形体の壁部に形成される突き刺し穴と、前記突き刺し穴を塞いで、前記突き刺し穴から前記中空成形体の内部への異物の浸入を防ぐ閉塞手段と、を有することを特徴とする。
(4)本発明は、ロール体の軸芯を水平方向に向け、前記ロール体を設置面から浮かして前記軸芯の両端部のそれぞれを支持する中空成形体からなるロール体用支持部材を、ブロー成形により成形するロール体用支持部材の製造方法であって、互いに合わさる複数の分割型で構成され前記ロール体用支持部材の外面形状に沿う成形面を有する成形金型と、熱可塑性樹脂からなる溶融状態の筒状のパリソンと、を用い、前記複数の分割型で前記パリソンを挟むと共に前記パリソンに突き刺したブローピンを通じて前記パリソンの内側に加圧空気を吹き込むことにより、前記成形面に沿って前記中空成形体を成形する成形工程と、前記中空成形体の壁部に形成される前記ブローピンによる突き刺し穴を閉塞手段で塞いて、前記ロール体用支持部材を得る閉塞工程と、を含むことを特徴とする。
(5)本発明は、筒状の軸芯を備えるロール体と、前記軸芯の軸方向の両端部のそれぞれに嵌合される第1支持部材および第2支持部材と、を固定するロール体支持用固定具であって、前記軸芯と同一軸線上で前記第1支持部材を貫通する貫通穴の直径よりも大きな寸法で形成され、且つ、前記第1支持部材の外側に配置されて、前記第1支持部材の外壁部を前記ロール体側に押える第1押え部と、前記軸芯と同一軸線上で前記第2支持部材を貫通する貫通穴の直径よりも大きな寸法で形成され、且つ、前記第2支持部材の外側に配置されて、前記第2支持部材の外壁部を前記ロール体側に押える第2押え部と、前記軸芯の軸方向に沿って前記軸芯の内径部を延在し、前記第1押え部および前記第2押え部を連結する連結部と、を有することを特徴とする。
(6)本発明のロール体支持用固定具は、筒状の軸芯を備えるロール体を前記軸芯の軸方向の両端部のそれぞれに嵌合される第1支持部材及び第2支持部材に固定するロール体支持用固定具であって、前記第1支持部材の外側にあって前記軸芯と同一軸線上で前記第1支持部材を貫通する貫通穴を覆うように配置される第1押え部と、前記第1押え部に対向し、前記第2支持部材の外側にあって前記軸芯と同一軸線上で前記第2支持部材を貫通する貫通穴を覆うように配置される第2押え部と、前記第1押え部または第2押え部に一端側が固定され他端側が長さを可変された位置で固定されるバンドとを備え、前記バンドが前記軸芯内を通って、前記第1押え部と第2押え部とを連結した状態で張架されていることを特徴とする。
(7)本発明は、筒状の軸芯を備えるロール体を前記軸芯の軸方向の両端部のそれぞれに嵌合される第1支持部材及び第2支持部材に固定する方法であって、第1押え部と、第2押え部と、前記第1押え部に一端が固定され他端が長さを可変させて固定される可撓性のバンドと、を備えるロール体支持用固定具を用意する第1工程と、前記バンドを前記第1支持部材の外側から前記軸芯内を経由させて前記第2支持部材の外側に露出させる第2工程と、前記第2支持部材の外側に露出した前記バンドを前記第2押え部に係回させる第3工程と、前記バンドの他端を前記第2押え部に固定させることによって前記バンドを張架させ、前記第1押え部と前記第2押え部を前記軸芯側へ締め付ける第4工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、軽量性に優れ、且つ、簡素な構造のロール体用支持部材を提供することができる。
また、本発明によれば、軽量化および強度向上を実現しつつ、高い成形品質が得られるロール体用支持部材を提供することができる。
また、本発明によれば、軽量性を維持しつつ、異物の侵入を確実に防ぐロール体用支持部材を得ることができる。
さらに、本発明によれば、より簡単な作業で支持部材をロール体に一人でも固定できると共に、ロール体の軸芯が支持部材から脱落することを確実に防止することができる。
本発明の実施形態1に係るロール体用支持部材の斜視図である。 ロール体とロール体用支持部材を分離して示す斜視図である。 ロール体用支持部材の正面図である。 (a)は図3のA−A線断面図、(b)はB−B線断面図である。 上側・下側位置規制部の作用を説明する図である。 図3のC−C線断面図である。 図3のD−D線断面図である。 ロール体用支持部材の使用例を説明する図である。 使用済みのロール体用支持部材の梱包例を説明する図である。 ロール体用支持部材の作用を説明する図である。 本発明の実施形態2に係るロール体用支持部材の斜視図である。 ロール体とロール体用支持部材を分離して示す斜視図である。 ロール体用支持部材の正面図である。 (a)は図13のA−A線断面図、(b)は図13のB−B線断面図である。 上側・下側位置規制部の作用を説明する図である。 図13のC−C線断面図である。 成形工程の説明図であり、パリソンを押し出す段階を示す図である。 成形工程の説明図であり、加圧空気を吹き込む段階を示す図である。 図18のD部拡大図である。 成形工程の説明図であり、型開きした段階を示す図である。 閉塞工程の説明図である。 比較例における成形工程の説明図であり、図19に対応する図である。 本発明の実施形態2の第1変形例に係るロール体用支持部材の正面図である。 本発明の実施形態2の第2変形例に係るロール体用支持部材の正面図である。 本発明の実施形態3に係るロール体用支持部材の斜視図である。 ロール体とロール体用支持部材を分離して示す斜視図である。 ロール体用支持部材の正面図である。 (a)は図27のA−A線断面図、(b)は図27のB−B線断面図である。 上側・下側位置規制部の作用を説明する図である。 図27のC−C線断面図である。 成形工程の説明図であり、パリソンを押し出す段階を示す図である。 成形工程の説明図であり、加圧空気を吹き込む段階を示す図である。 図32のD部拡大図である。 成形工程の説明図であり、型開きした段階を示す図である。 閉塞工程の説明図である。 ロール体用支持部材の要部断面図であり、閉塞手段の作用図である。 本発明の実施形態3の第1変形例に係るロール体用支持部材の説明図であり、図35に対応する図である。 本発明の実施形態3の第2変形例に係るロール体用支持部材の説明図であり、図36に対応する図である。 本発明の実施形態4のロール体支持用固定具を用いた支持構造の斜視図である。 図39の分離して示す斜視図である。 図40のA−A線断面図である。 図39のB−B線断面図である。 図42の他の構成例を示す図である。 本発明の実施形態4の第1変形例を示す図であり、図42に対応する図である。 本発明の実施形態4の第2変形例を示す図であり、図42に対応する図である。 本発明の実施形態4の第3変形例を示す図であり、図42に対応する図である。 本発明の実施形態5のロール体支持用固定具が適用されるロール体支持構造の斜視図である。 本発明の実施形態5のロール体支持用固定具が適用されるロール体支持構造の分離して示す斜視図である。 (a)は、第1押え部を示す斜視図で、(b)は第1押え部の巻取装置に組み込まれるラチェットギアを示す概略構成図である。 第2押え部を示す斜視図である。 固定具の取り付け方法の前段の部分を示す図で、図47のB−B線の断面の箇所に相当する図である。 固定具の取り付け方法の後段の部分を示す図で、図47のB−B線の断面の箇所に相当する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、実施形態のロール体用支持部材110(以下、「支持部材110」と称する。)は、ロール体111を両端から挟むように1対設けられ、ロール体111を設置面112から浮かして支持するものであり、設置面112に対して鉛直方向に複数(この例では、2個)積み上げ可能に構成される。
なお、以下の説明では、支持部材110に積み上げられる他の支持部材の符号には、必要に応じて「110A」を用いる。但し、他の支持部材110Aは、支持部材110と同一の構成を有する。
図2に示すように、ロール体111は、円筒状の軸芯113と、この軸芯113の外周にロール状に巻き付けられた長尺のシート115とからなり、例えば、合成樹脂等のフィルムを軸芯113に巻いたフィルムロールである。軸芯113の軸方向の両端部113aは、それぞれ、ロール状に巻かれたシート115の軸方向の端面115aから突出している。なお、本発明にいう「ロール体」は、フィルムロールの他、軸芯113を有する各種のロール状の物品が含まれる。ロール体111の軸芯113がシート115の軸方向の端面115aから突出していない場合には、図示しない円筒状の延長部材を軸芯113の両端部113aに挿入することで延長部材を軸芯113の両端部として利用することができる。
次に、支持部材110の全体構成を図2、図3に基づいて説明する。
図2に示すように、支持部材110は、軸芯113を水平方向に向け、軸芯113の両端部113aのそれぞれを支持する。この支持部材110は、中空成形(例えば、ブロー成形等)により成形された合成樹脂製の中空成形体で構成される。支持部材110の成形に用いる合成樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を含む各種の樹脂材料から選択可能である。
支持部材110は、板状を呈しており、シート115の端面115aに対向する第1壁部121と、この第1壁部121に中空部123を介して対向する第2壁部122と、第1壁部121の上端と第2壁部122の上端を連結する上壁部125と、第1壁部121の下端と第2壁部122の下端を連結する底壁部126と、上壁部125および底壁部126を連結する1対の側壁部127と、によって構成される。すなわち、支持部材110は、第1壁部121、第2壁部122、上壁部125、底壁部126および1対の側壁部127によって中空部123を囲う中空成形体である。
なお、図1において符号116で示す二点鎖線に沿って、結束バンド等の結束部材を設け、この結束部材を用いて、1対の支持部材110とロール体111とを結束することができる。この場合、支持部材110の外周部の任意の位置(例えば、上壁部125の幅方向中央および側壁部127の高さ方向中央)に、コの字状に開放する切り欠き128を設け、この切り欠き128に結束部材を嵌めて、所定の位置に結束部材を位置決めすることが好ましい。切り欠き128の個数、配置は、この例に限定されるものではなく、任意に設定可能である。
図3に示すように、支持部材110の外形は、正方形状、長方形状、多角形状を含む各種の形状から選択可能である。支持部材110の幅Wおよび高さHは、ロール体111の径D(図2参照)よりも大きな寸法であれば、任意に設定可能である。
さらに、支持部材110は、端部113a(図2参照)を第1壁部121側から差し込む差し込み穴131と、上壁部125に設けられる上側位置規制部140と、底壁部126に設けられる下側位置規制部150と、鉛直方向に沿って溝状に形成される複数の溝状リブ132a,132bと、を有する。
差し込み穴131は、ここでは、支持部材110の中心に設けられる円形状の貫通穴であり、第1壁部121および第2壁部122を厚み方向に貫通する。差し込み穴131は、端部113a(図2参照)の径に合わせた大きさに形成され、差し込んだ端部113a(図2参照)を保持する。差し込み穴131は、円形状の他、正方形状や多角形状を含む各種の形状から選択可能である。また、差し込み穴131を構成する第1壁部121および第2壁部122を連結する周壁は第1壁部121および第2壁部122をつなぐ垂直面に対して傾斜していることが好ましい。特に、第1壁部121および第2壁部122をつなぐ垂直面の略中央位置から第1壁部121または第2壁部122に向かって差し込み穴131が広がる方向にそれぞれ5°以下(0°を含まない)の傾斜角をもって周壁が構成されることが、軸芯113を差し込み穴131に確実に挿入保持させるうえで好ましい。
次に、上側・下側位置規制部140,150の構成を図4に基づいて説明する。
上側位置規制部140は、図4(a)に示すように、支持部材110の幅方向中心(上壁部125および底壁部126を結ぶ中心線)C1に対して左右対称形状の凸部(凹凸形状)からなる。上側位置規制部140は、第1壁部121側に、支持部材110の幅方向に沿って並ぶ複数の上側第1凹部141aおよび複数の上側第1凸部141bを有し、且つ、第2壁部122側に、支持部材110の幅方向に沿って並ぶ複数の上側第2凹部142aおよび複数の上側第2凸部142bを有する。
上側第1凹部141aと上側第1凸部141bは、支持部材110の幅方向に交互に配置される。また、上側第2凹部142aと上側第2凸部142bについても、支持部材110の幅方向に交互に配置される。さらに、上側第1凹部141a・上側第1凸部141bと、上側第2凹部142a・上側第2凸部142bとでは、凹凸が互い違いに設定される。すなわち、支持部材110の厚み方向において、上側第1凹部141aと上側第2凸部142bとが対向し、上側第1凸部141bと上側第2凹部142aとが対向する。
一方、下側位置規制部150についても、図4(b)に示すように、支持部材110の幅方向中心C1に対して左右対称形状の凸部(凹凸形状)からなる。下側位置規制部150は、第1壁部121側に、支持部材110の幅方向に沿って並ぶ複数の下側第1凹部151aおよび複数の下側第1凸部151bを有し、且つ、第2壁部122側に、支持部材110の幅方向に沿って並ぶ複数の下側第2凹部152aおよび複数の下側第2凸部152bを有する。
下側第1凹部151aと下側第1凸部151bは、支持部材110の幅方向に交互に配置される。また、下側第2凹部152aと下側第2凸部152bについても、支持部材110の幅方向に交互に配置される。さらに、下側第1凹部151a・下側第1凸部151bと、下側第2凹部152a・下側第2凸部152bとでは、凹凸が互い違いに設定される。すなわち、支持部材110の厚み方向において、下側第1凹部151aと下側第2凸部152bとが対向し、下側第1凸部151bと下側第2凹部152aとが対向する。
そして、上側位置規制部140と下側位置規制部150とは、平面視において(支持部材110を上方から見たとき)、厚み方向中心C2を中心軸として、互いに180°回転させた形状である。この構成により、平面視において、上側第1凹部141aおよび上側第2凹部142aの位置には、下側第1凸部151bおよび下側第2凸部152bの位置が重なり、上側第1凸部141bおよび上側第2凸部142bの位置には、下側第1凹部151aおよび下側第2凹部152aの位置が重なる。
なお、実施形態1では、支持部材110の幅方向中央に位置する上側第1凸部141bおよび下側第2凸部152bのそれぞれは、切り欠き128で分割される2個の突片143および2個の突片153によって構成される。
上側・下側位置規制部140,150の作用を図5に基づいて説明する。
図5に示すように、設置面112に接地した支持部材110に、他の支持部材110Aを積み上げる際、支持部材110の上側の凹凸(上側第1凸部141b、上側第2凸部142b、上側第1凹部141a、上側第2凹部142a)と、他の支持部材110Aの下側の凹凸(下側第1凹部151a、下側第2凹部152a、下側第1凸部151b、下側第2凸部152b)とを嵌合する。
これにより、支持部材110の上側位置規制部140は、積み上げられる他の支持部材110Aの下側位置規制部150に合わさって、他の支持部材110Aの幅方向および厚み方向の位置を正規の積み上げ位置に規制する。なお、この例では、1個の支持部材110Aを支持部材110に積み上げて、ロール体111を2段に積み上げた例を示したが、支持部材110に対して、2個以上の支持部材110Aを順次積み上げていくことで、ロール体111を3段以上に積み上げ可能であることは言うまでもない。
次に、溝状リブ132a,132bの構成を図6に基づいて説明する。
図6に示すように、複数の溝状リブ132a,132bは、鉛直方向に沿って溝状に延びる凹み133により、略平行に配列されて形成される。すなわち、第1壁部121または第2壁部122のいずれか一方の壁(この例では、第2壁部122)側から他方の壁(この例では、第1壁部121)側に向けて凹む凹み133を形成し、この凹み133の先端面133aを他方の壁の裏面(この例では、第1壁部121の裏面121a)に溶着する。ここで、凹み133の先端面133aは他方の壁の裏面に対して部分的に溶着することが好ましい。すなわち、凹み133の先端面133aの全体を同一平面として他方の壁の裏面に溶着するのではなく、先端面133aの少なくとも一部に他方の壁の裏面に向けて突出した小さな凹みを設け、当該小さな凹みに対応した部分でのみ先端面133aを溶着する。これにより、ブロー成形時の加圧エアの循環が、鉛直方向に沿って溝状に延びる複数列配置された溝状リブにより阻害されることがなく、成形不良等が生じるのを防止することができる。このような凹み133を形成することにより、凹み133の周囲には、溝状リブ132a,132bが形成される。また、凹み133は先端面133aに向けて縮径するように開口面に対して先端面133aが小さく形成される。つまり、溝状リブ132は第1壁部121または第2壁部122をつなぐ垂直面に対して10°以下、好ましくは5°以下の傾斜角を有するように形成される。溝状リブ132a,132bは、例えば、ブロー成形において、一方の壁(この例では、第2壁部122)を成形する金型成形面に凸条部を適宜設け、この凸条部で凹み133を成形することにより得ることができる。
この例では、差し込み穴131を挟んで幅方向両側のそれぞれに複数(例えば、2本)の溝状リブ132aを配置する(図3参照)。また、差し込み穴131の上側に複数(例えば、3本)の溝状リブ132bを配置し、且つ、これら上側の複数の溝状リブ132bの延長線上で且つ差し込み穴131の下側にも、複数(例えば、3本)の溝状リブ132bを配置する(図3参照)。ここで、上側の複数の溝状リブ132bの少なくとも1つと差し込み穴131の周壁との間には、弧状板部135uが形成される。同様に、下側の複数の溝状リブ132bの少なくとも1つと差し込み穴131の周壁との間には、弧状板部135dが形成される。弧状板部135u,135dは溝状リブ132bの端部から周壁に向かって直線状に延び、弧状板部135u,135dの平面形状は、図7(図3のD−D線断面)に示すように、凹み133の溶着面側が弧状の曲面を有する。弧状板部135を溝状リブ132bに一連に形成することで、上下垂直方向に対する耐圧縮強度を向上することができる。支持部材110における強度の均一性を考慮すると、複数の溝状リブ132aおよび複数の溝状リブ132bは、それぞれ、略等間隔に配置されることが好ましい。なお、複数の溝状リブ132aおよび複数の溝状リブ132bのそれぞれの本数、配置は、この例に格別に限定されるものではなく任意である。
続いて、支持部材110の使用例を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、この使用例では、1対の支持部材110に支持されたロール体111を、パレット161のデッキボード162に互いに平行な向きに複数(この例では、3本)並べ、このような複数のロール体111を複数(この例では、3段)積み上げることで、多数(この例では、合計の9個)のロール体111をパレット161に積載する。
次に、積載した多数のロール体111の4つの側面のうち、2つの側面を覆う側板163と、残り2つの側面を覆う側板165とで、積載したロール体111の外周を囲った後、積載したロール体111の上方を覆う天板166を取り付ける。この使用例によれば、支持部材110を用いることにより、多数のロール体111をパレット161に効率的に積載できると共に、側板163、側板165および天板166からなる梱包体160により、積載したロール体111を覆うことができる。したがって、梱包体160で保護した状態で、多数のロール体111を効率的に輸送・保管することができる。
次に、支持部材110の梱包例を図9に基づいて説明する。
使用済みの支持部材110は、例えば、図8に示したロール体111の積載工程に輸送されて再利用されたり、保管されたりする。このときの輸送効率・保管効率を考慮すると、できるだけ多くの支持部材110をできるだけ小さい荷姿で梱包することが望ましい。
この梱包例では、図9に示すように、第1壁部121(図2参照)と第2壁部122(図2参照)とが重なるように、所定数量の使用済みの支持部材110をスタックする。このようにスタックした支持部材110の集合体167を、上側・下側位置規制部140,150(図5参照)を利用して、パレット161に多数(この例では、合計9個)積載し、側板163、側板165および天板166で覆う。この梱包例によれば、梱包体160で保護した状態で、多数の支持部材110を効率的に輸送・保管することができる。
以上、説明した実施形態の作用・効果について述べる。
本実施形態によれば、支持部材110を中空成形体で構成したので、射出成形等で成形した従来の支持部材に比べ、軽量性に優れる支持部材110を得ることができる。また、軸芯113の端部113aを保持する手段として、従来のような凸部ではなく、差し込み穴131を採用したので、凸部から差し込み穴131に変更した分、更なる軽量化を実現することができる。
また、図10に示すように、第1壁部121と第2壁部122を連結する複数の溝状リブ132a,132bを鉛直方向に沿って形成したので、白抜きの矢印で示す鉛直荷重に対して、支持部材110の耐圧縮強度を効果的に高めることができる。したがって、放射状の補強用リブおよび円形の補強用リブを多数配置した従来の構造に比べ、簡素な構造の支持部材110を得ることができる。
また、差し込み穴131の上側および下側のそれぞれに溝状リブ132bを設けたので、耐圧縮強度が低下し易い差し込み穴131の上側および下側において、耐圧縮強度を効果的に高めることができる。
(実施形態2)
図11に示すように、実施形態のロール体用支持部材210(以下、「支持部材210」と称する。)は、ロール体211を両端から挟むように1対設けられ、ロール体211を設置面212から浮かして支持するものであり、設置面212に対して鉛直方向に複数(この例では、2個)積み上げ可能に構成される。
以下の説明では、支持部材210に積み上げられる他の支持部材の符号には、必要に応じて「210A」を用いる。但し、他の支持部材210Aは、支持部材210と同一の構成を有する。
図12に示すように、ロール体211は、円筒状の軸芯213と、この軸芯213の外周にロール状に巻き付けられた長尺のシート215とからなり、例えば、合成樹脂等のフィルムを軸芯213に巻いたフィルムロールである。軸芯213の軸方向の両端部213aは、それぞれ、ロール状に巻かれたシート215の軸方向の端面215aから突出している。なお、本発明にいう「ロール体」は、フィルムロールの他、軸芯213を有する各種のロール状の物品が含まれる。また、ロール体211の軸芯213がシート215の軸方向の端面215aから突出していない場合には、図示しない円筒状の延長部材を軸芯213の両端部213aに挿入することで延長部材を軸芯213の両端部として利用することができる。
次に、支持部材210の全体構成を図12、図13に基づいて説明する。
図12に示すように、支持部材210は、軸芯213を水平方向に向け、軸芯213の両端部213aのそれぞれを支持する。この支持部材210は、ブロー成形で成形された合成樹脂製の中空成形体260(図20参照)で構成される。
支持部材210は、板状を呈しており、シート215の端面215aに対向する第1壁部221と、この第1壁部221に中空部223を介して対向する第2壁部222と、第1壁部221の上端と第2壁部222の上端を連結する上壁部225と、第1壁部221の下端と第2壁部222の下端を連結する底壁部226と、上壁部225および底壁部226を連結する1対の側壁部227と、によって構成される。すなわち、支持部材210は、第1壁部221、第2壁部222、上壁部225、底壁部226および1対の側壁部227によって中空部223を囲う中空成形体260(図20参照)で構成される。
なお、図11において符号216で示す二点鎖線に沿って、結束バンド等の結束部材を設け、この結束部材を用いて、1対の支持部材210とロール体211とを結束することができる。この場合、支持部材210の外周縁の任意の位置(例えば、上壁部225の幅方向中央および側壁部227の高さ方向中央)に、コの字状に開放する切り欠き228を設け、この切り欠き228に結束部材を嵌めて、所定の位置に結束部材を位置決めすることが好ましい。切り欠き228の個数、配置は、この例に限定されるものではなく、任意に設定可能である。
図13に示すように、支持部材210の外形は、正方形状、長方形状、多角形状を含む各種の形状から選択可能である。支持部材210の幅Wおよび高さHは、ロール体211の径D(図12参照)よりも大きな寸法であれば、任意に設定可能である。
また、支持部材210は、端部213a(図12参照)を第1壁部221側から差し込む差し込み穴231と、上壁部225に設けられる上側位置規制部240と、底壁部226に設けられる下側位置規制部250と、鉛直方向に沿って溝状に形成される複数の溝状リブ232a,232bと、これら溝状リブ232a,232bに部分的に設けられる溶着部233とを有する。さらに、支持部材210は、後述する成形工程において形成される突き刺し穴217と、この突き刺し穴217を塞いで突き刺し穴217から支持部材210内部への異物(例えば、洗浄水等)の浸入を防ぐ閉塞手段218と、を有する。
ここでは、第2壁部222に突き刺し穴217を形成した例を示したが、突き刺し穴217は、第2壁部222の他、第1壁部221、上壁部225、底壁部226または側壁部227に形成してもよい。また、閉塞手段218は、透湿防水性を備えるシートや、支持部材210の壁部に溶着可能な樹脂材料などから選択可能であり、閉塞手段218の種類は任意である。
次に、上側・下側位置規制部240,250の構成を図14に基づいて説明する。
上側位置規制部240は、図14(a)に示すように、支持部材210の幅方向中心C1に対して左右対称形状の凹凸部からなる。上側位置規制部240は、第1壁部221側に、支持部材210の幅方向に沿って並ぶ複数の上側第1凹部241aおよび複数の上側第1凸部241bを有し、且つ、第2壁部222側に、支持部材210の幅方向に沿って並ぶ複数の上側第2凹部242aおよび複数の上側第2凸部242bを有する。
上側第1凹部241aと上側第1凸部241bは、支持部材210の幅方向に交互に配置される。また、上側第2凹部242aと上側第2凸部242bについても、支持部材210の幅方向に交互に配置される。さらに、上側第1凹部241a・上側第1凸部241bと、上側第2凹部242a・上側第2凸部242bとでは、凹凸が互い違いに設定される。すなわち、支持部材210の厚み方向において、上側第1凹部241aと上側第2凸部242bとが対向し、上側第1凸部241bと上側第2凹部242aとが対向する。
一方、下側位置規制部250についても、図14(b)に示すように、支持部材210の幅方向中心C1に対して左右対称形状の凹凸部からなる。下側位置規制部250は、第1壁部221側に、支持部材210の幅方向に沿って並ぶ複数の下側第1凹部251aおよび複数の下側第1凸部251bを有し、且つ、第2壁部222側に、支持部材210の幅方向に沿って並ぶ複数の下側第2凹部252aおよび複数の下側第2凸部252bを有する。
下側第1凹部251aと下側第1凸部251bは、支持部材210の幅方向に交互に配置される。また、下側第2凹部252aと下側第2凸部252bについても、支持部材210の幅方向に交互に配置される。さらに、下側第1凹部251a・下側第1凸部251bと、下側第2凹部252a・下側第2凸部252bとでは、凹凸が互い違いに設定される。すなわち、支持部材210の厚み方向において、下側第1凹部251aと下側第2凸部252bとが対向し、下側第1凸部251bと下側第2凹部252aとが対向する。
そして、上側位置規制部240と下側位置規制部250とは、平面視において(支持部材210を上方から見たとき)、厚み方向中心C2を中心軸として、互いに180°回転させた形状である。この構成により、平面視において、上側第1凹部241aおよび上側第2凹部242aの位置には、下側第1凸部251bおよび下側第2凸部252bの位置が重なり、上側第1凸部241bおよび上側第2凸部242bの位置には、下側第1凹部251aおよび下側第2凹部252aの位置が重なる。
なお、実施形態では、支持部材210の幅方向中央に位置する上側第1凸部241bおよび下側第2凸部252bのそれぞれは、切り欠き228で分割される2個の突片243および2個の突片253によって構成される。
上側・下側位置規制部240,250の作用を図15に基づいて説明する。
図15に示すように、設置面212に接地した支持部材210に、他の支持部材210Aを積み上げる際、支持部材210の上側の凹凸(上側第1凸部241b、上側第2凸部242b、上側第1凹部241a、上側第2凹部242a)と、他の支持部材210Aの下側の凹凸(下側第1凹部251a、下側第2凹部252a、下側第1凸部251b、下側第2凸部252b)とを嵌合する。
これにより、支持部材210の上側位置規制部240は、積み上げられる他の支持部材210Aの下側位置規制部250に合わさって、他の支持部材210Aの幅方向および厚み方向の位置を正規の積み上げ位置に規制する。なお、この例では、1個の支持部材210Aを支持部材210に積み上げて、ロール体11を2段に積み上げた例を示したが、支持部材210に対して、2個以上の支持部材210Aを順次積み上げていくことで、ロール体211を3段以上に積み上げ可能であることは言うまでもない。
次に、差し込み穴231の構成を図16に基づいて説明する。
図16に示すように、差し込み穴231は、ここでは、支持部材210の中心に設けられる円形状の貫通穴であり、第1壁部221および第2壁部222を厚み方向に貫通する。差し込み穴231は、端部213a(図12参照)の径に合わせた大きさに形成され、差し込んだ端部213a(図12参照)を保持する。差し込み穴231は、円形状の他、正方形状や多角形状を含む各種の形状から選択可能である。また、差し込み穴231を構成する周壁(第1壁部221および第2壁部222を連結する周壁)は、第1壁部221および第2壁部222を繋ぐ垂直面に対して傾斜していることが好ましい。特に、第1壁部221および第2壁部222を繋ぐ垂直面の略中央位置(パーティングラインPLに相当する位置)から第1壁部221または第2壁部222に向かって差し込み穴231が広がる方向にそれぞれ5°以下(0°を含まない)の傾斜角θ1を有するように周壁を構成することが、軸芯213(図12参照)を差し込み穴231に確実に挿入保持させるうえで好ましい。
次に、溝状リブ232a,232b、溶着部233の構成を図13、図16に基づいて説明する。
図13に示すように、複数の溝状リブ232a,232bは、鉛直方向に沿って略平行に配列される。この例では、差し込み穴231を挟んで幅方向両側のそれぞれに複数(例えば、2本)の溝状リブ232aを配置する。また、差し込み穴231の上側に複数(例えば、3本)の溝状リブ232bを配置し、且つ、これら上側の複数の溝状リブ232bの延長線上で且つ差し込み穴231の下側にも、複数(例えば、3本)の溝状リブ232bを配置する。これにより、合計10本の溝状リブ232a,232bを第2壁部222に配置する。支持部材210における強度の均一性を考慮すると、複数の溝状リブ232aおよび複数の溝状リブ232bは、それぞれ、略等間隔に配置されることが好ましい。
図16に示すように、実施形態では、第1壁部221または第2壁部222のいずれか一方の壁部(この例では、第2壁部222)側から他方の壁部(この例では、第1壁部221)側に向けて凹み且つ溝状に延びる凹み235を形成し、このような凹み235を形成することにより、凹み235の周囲に溝状リブ232bを形成する。溝状リブ232bは、他方の壁部の裏面(この例では、第1壁部221の裏面221a)に隙間236を介して対向する。
そして、溶着部233は、第1壁部221に対向する溝状リブ232bの対向壁237に部分的に設けられ、隙間236側に凹む小さな凹み238で構成される。溶着部233は、その先端面233aが第1壁部221の裏面221aに溶着されることで、第1壁部221と溝状リブ232bを連結する。溶着部233の形状は、円筒形状、円錐台形状を含む各種の形状から選択可能である。
ここでは、溝状リブ232b、および、この溝状リブ232bに設けられる溶着部233の構成について説明したが、溝状リブ232a(図13参照)においても、溝状リブ232bと同様に、隙間を介して第1壁部221に対向しており、その対向壁に溶着部233が形成される。
さらに、溶着部233は、溝状リブ232a,232bのそれぞれにおいて複数設けられる。これら複数の溶着部233は、溝状リブ232a,232bの長手方向に沿って並ぶ。この例では、溝状リブ232aには、その長手方向に沿って3個の溶着部233を略等間隔に配置し(図13参照)、溝状リブ232bには、その長手方向に沿って2個の溶着部233を離間して配置する(図13参照)。なお、各溝状リブ232a,232bに設ける溶着部233の個数は、この例に格別に限定されるものではなく、任意に変更可能である。
以上説明した溝状リブ232a,232bおよび溶着部233のうち、少なくとも一方のリブは、第2壁部222側から第1壁部221側に向けて先細る形状に形成することが好ましい。すなわち、溝状リブ232a,232bの開口面に対して対向壁237を小さくする、あるいは、溶着部233の開口面に対して先端面233aを小さく形成することが好ましい。より具体的には、溝状リブ232a,232bの周壁あるいは溶着部233の周壁は、第1壁部221と第2壁部222を繋ぐ垂直面に対して10°以下、好ましくは5°以下(0°を含まない)の傾斜角θ2を有するように形成されることが望ましい。
また、上側の複数の溝状リブ232bの少なくとも1つと差し込み穴31の周壁との間に、弧状板部239uを形成してもよい。これと同様に、下側の複数の溝状リブ232bの少なくとも1つと差し込み穴231の周壁との間に、弧状板部239dを形成してもよい。この例では、溝状リブ232bの端部から差し込み穴231の周壁に向かって直線状に延び、且つ、第1壁部221側に向く弧状の凹曲面を有する弧状板部239u,239dを形成する。このような弧状板部239u,239dを溝状リブ232bに一連に形成することで、鉛直方向に対する耐圧縮強度をより向上することができる。
続いて、支持部材210の製造方法の一例を図17〜図21に基づいて説明する。
支持部材210の製造方法は、ブロー成形によって中空成形体260(図20参照)を成形する成形工程と、この成形工程で中空成形体260に形成される突き刺し穴217(図21参照)を閉塞手段218(図21参照)で塞ぐ閉塞工程と、を含む。
図17に示すように、成形工程では、成形金型270と、熱可塑性樹脂からなる溶融状態の筒状のパリソン261とを用いる。パリソン261に用いる熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を含む各種の樹脂から選択可能である。
成形金型270は、互いに合わさる第1分割型271および第2分割型272で構成される。これら第1分割型271および第2分割型272は、パリソン261を挟んで両側に配置され、それぞれ、支持部材210(図16参照)の外面形状に沿う第1成形面271aおよび第2成形面272aを有する。第1分割型271および第2分割型272の分割位置、すなわち、支持部材210におけるパーティングラインPL(図16参照)は、支持部材210(図16参照)の厚み方向の略中央位置に設定される。
第1分割型271の第1成形面271aは、パーティングラインPL(図16参照)に対して第1壁部221(図16参照)側を成形する。この第1成形面271aの中央部には、差し込み穴231(図16参照)に対応する位置に円環状の内側ピンチオフ部275が突出して設けられる。また、第1成形面271aの外周部には、支持部材210(図16参照)の外周縁に沿う四角形状の外側ピンチオフ部277が突出して設けられる。
一方、第2分割型272の第2成形面272aは、パーティングラインPL(図16参照)に対して第2壁部222(図16参照)側を成形する。この第2成形面272aの中央部には、内側ピンチオフ部275に突き合わさる円環状の内側ピンチオフ部276が突出して設けられる。また、第2成形面272aの外周部には、外側ピンチオフ部277に突き合わさる四角形状の外側ピンチオフ部278が突出して設けられる。
また、第2成形面272aには、第1成形面271aに向けて突出する複数の凸条部281が設けられ、これら複数の凸条部281の各先端面には、第1成形面271aに向けてさらに突出する突起部282が設けられる。ここで、凸条部281は、溝状リブ232b(図16参照)を成形する部分であり、突起部282は、溶着部233(図16参照)を成形する部分である。また、凸条部281および突起部282と同様に、溝状リブ232a(図13参照)およびその溶着部233(図13参照)を成形する凸条部および突起部(図示省略)も第2成形面272aに設けられる。
また、第2分割型272には、ブローピン273が設けられる。このブローピン273は、第2成形面272aに対して出没可能に設けられ、第2成形面272aから突出してパリソン261に突き刺さり、パリソン261の内側に加圧空気を吹き込む。この例では、ブローピン273を第2分割型272に設けたが、ブローピン273は、第1分割型271、あるいは、第1分割型271と第2分割型272の分割位置(パーティングラインPL(図16参照))に設けてもよい。
成形工程では、まず、押し出し機(図示省略)にて熱可塑性樹脂を混練・溶融して、押し出しヘッドから筒状のパリソン261を押し出し、型開きした第1分割型271および第2分割型272の間にパリソン261を垂下させる(矢印(1))。次に、第1分割型271および第2分割型272を型閉めして、第1分割型271および第2分割型272でパリソン261を挟み(矢印(2),(3))、内側ピンチオフ部275,276を突き合わせて、差し込み穴231(図16参照)の周壁の略中央位置でパリソン261を潰し、且つ、外側ピンチオフ部277,278を突き合わせて、支持部材210(図16参照)の外周縁に沿ってパリソン261を潰す。
そして、図18に示すように、ブローピン273をパリソン261に突き差し(矢印(4))、ブローピン273を通じてパリソン261の内側に加圧空気を吹き込む。これにより、第1分割型271および第2分割型272により閉じられた空間(いわゆるキャビティ)で、パリソン261を膨らませて第1成形面271aおよび第2成形面272aに押し付け、第1成形面271aおよび第2成形面272aに沿って、第1壁部221、第2壁部222、上壁部225、底壁部226および1対の側壁部227(図13参照)を成形し、中空成形体260を得る。
これと同時に、図19に示すように、凸条部281によって溝状リブ232bを成形する共に突起部282によって溶着部233を成形し、溶着部233の先端面233aを第1壁部221の裏面221aに押し付けて溶着する。結果、溝状リブ232bおよび溶着部233によって、第1壁部221と第2壁部222とが連結される。同様にして、溝状リブ232a(図13参照)およびその溶着部233(図13参照)も成形する。
この成形工程においては、第1壁部221と対向壁237との間に形成される隙間(寸法Sで示される範囲の隙間)236を通じて、中空成形体260の内部の隅々まで加圧空気が良好に循環する(矢印(5))。このため、例えば、溝状リブ232bによって仕切られた狭い空間286においても、第2成形面272aの形状に沿ってパリソン261が良好に成形される。
次に、図20に示すように、第1分割型271および第2分割型272を型開きし、成形金型270から中空成形体260を取り出した後、外側ピンチオフ部277,278の外側の不要部分(いわゆるバリ)283を除去する。また、内側ピンチオフ部275,276の内側の不要部分285を除去して、差し込み穴231を形成する。
図21に示すように、閉塞工程では、ブローピン273(図18参照)によって中空成形体260の第2壁部222に形成された突き刺し穴217を閉塞手段218で塞ぐ(矢印(6))。これにより、支持部材210(図11参照)が得られる。なお、支持部材210(図11参照)に求められる仕様によっては、閉塞工程を必ずしも行う必要はなく、突き刺し穴217が開口した状態の中空成形体260を本発明のロール体用支持部材として使用することもできる。
以上、説明した実施形態の作用・効果について述べる。
実施形態によれば、ブロー成形で成形される合成樹脂製の中空成形体260で支持部材210を構成するため、支持部材210の軽量化を実現することができる。また、第1壁部221と第2壁部222を溝状リブ232a,232bおよび溶着部233で連結・補強することにより、支持部材210に高い強度を付与することができる。
さらに、支持部材210では、溝状リブ232a,232bと第1壁部221との間に、隙間236が確保される。
これに対して、図22に示すように、溝状リブ232a,232bの対向壁237全体を同一平面として第1壁部221の裏面221aに溶着した場合、成形工程において、加圧空気の循環が溝状リブ232bにより阻害されてしまい、成形不良等が生じる。特に、溝状リブ232bよって仕切られる狭い空間286では、パリソン261を第1壁部221の裏面221a付近から第2壁部222の表面222a付近までの長い距離(符号Lで示す距離)引き伸ばす必要があるが、加圧空気が十分に行き渡らない場合、いわゆる折れ肉などの成形不良が空間286に生じ易くなる。
この点、実施形態2では、第1壁部221の裏面221aと溝状リブ232a,232bの対向壁237との間に隙間236が確保されているため、成形工程において、加圧空気の循環が溝状リブ232a,232bにより阻害されることがなく、隙間236を通じて中空成形体260の内部の隅々まで加圧空気が循環する。したがって、溝状リブ232a,232bによって仕切られた狭い空間(例えば、図16において符号286,287で示す空間など)においても、第2成形面272a通りに2パリソン61が成形される。結果、高い成形品質を得ることができる。
また、溝状リブ232a,232bおよび溶着部233のうち少なくとも一方のリブを、先細る形状(いわゆるコーン形状)とすることで、支持部材210の厚み方向の強度を高めることができる。
また、複数の溶着部233を溝状リブ232a,232bの長手方向に沿って設けることにより、溝状リブ232a,232bは、その長手方向において、複数の溶着部233により第1壁部221の裏面221aに安定的に支持される。このため、第1壁部221と第2壁部222をより安定的に連結・補強することができる。
次に、本発明の支持部材の変形例を図23、図24に基づいて説明する。
なお、前述した支持部材210と共通する要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
(第1変形例)
前述した支持部材210(図13参照)においては、合計10本の溝状リブ232a,232bを配置したが、本発明にいう「溝状リブ」の本数、配置、形状は、任意に変更可能である。
例えば、図23に示すように、第1変形例に係る支持部材2100では、支持部材2100の幅方向両端のそれぞれに上下2本の溝状リブ232cを配置し、差し込み穴231の幅方向両側のそれぞれに3本の溝状リブ232dを配置し、さらに、差し込み穴231の上側および下側のそれぞれに3本の溝状リブ232eを配置する。これにより、支持部材2100には、合計16本の溝状リブ232c〜232eが配置される。
また、溝状リブ232c〜232eは、一定の幅で形成することも可能であるが、部分的に幅を変化させてもよい。例えば、溝状リブ232dの長手方向の端部に、他の部分よりも幅が狭く且つ深さが小さい幅狭部291を設けることができる。また、溝状リブ232dの長手方向の中央部に、他の部分よりも幅が絞られた絞り部292を設けることもできる。また、溝状リブ232eの長手方向の端部に、他の部分よりも幅が狭く且つ尖鋭した尖鋭部293を設けることもできる。
この第1変形例のように、本発明にいう「溝状リブ」の構成は、各種の構成から任意に選択可能であり、また、第1変形例においても、前述した支持部材210(図13参照)と同様の作用を得ることができ、軽量化および強度向上を実現しつつ、高い成形品質が得られる支持部材2100を提供することができる。
(第2変形例)
前述した支持部材210(図13参照)においては、複数の溝状リブ232a,232bを鉛直方向に沿って略平行に配列したが、本発明にいう「溝状リブ」の延びる方向は、非鉛直方向でもよい。また、本発明にいう「溝状リブ」を複数設定する場合、これら複数の溝状リブは、互いに非平行であってもよい。
例えば、図24に示すように、第2変形例に係る支持部材2110では、差し込み穴231を中心に、複数(この例では、6本)の溝状リブ232fを放射状に配置し、これら溝状リブ232fのそれぞれに、所定個数(例えば、2個)の溶着部233を設けた。この第2変形例においても、前述した支持部材210(図13参照)と同様の作用を得ることができ、軽量化および強度向上を実現しつつ、高い成形品質が得られる支持部材2110を提供することができる。
なお、実施形態2および第1・第2変形例では、支持部材210,2100,2110を示したが、本発明の支持部材は、これら支持部材210,2100,2110を適宜組み合わせたものでもよい。
(実施形態3)
図25に示すように、実施形態のロール体用支持部材310(以下、「支持部材310」と称する。)は、ロール体311を両端から挟むように1対設けられ、ロール体311を設置面312から浮かして支持するものであり、設置面312に対して鉛直方向に複数(この例では、2個)積み上げ可能に構成される。
以下の説明では、支持部材310に積み上げられる他の支持部材の符号には、必要に応じて「310A」を用いる。但し、他の支持部材310Aは、支持部材310と同一の構成を有する。
図26に示すように、ロール体311は、円筒状の軸芯313と、この軸芯313の外周にロール状に巻き付けられた長尺のシート315とからなり、例えば、合成樹脂等のフィルムを軸芯313に巻いたフィルムロールである。軸芯313の軸方向の両端部313aは、それぞれ、ロール状に巻かれたシート315の軸方向の端面315aから突出している。なお、本発明にいう「ロール体」は、フィルムロールの他、軸芯313を有する各種のロール状の物品が含まれる。また、ロール体311の軸芯313がシート315の軸方向の端面315aから突出していない場合には、図示しない円筒状の延長部材を軸芯313の両端部313aに挿入することで延長部材を軸芯313の両端部として利用することができる。
次に、支持部材310の全体構成を図26、図27に基づいて説明する。
図26に示すように、支持部材310は、軸芯313を水平方向に向け、軸芯313の両端部313aのそれぞれを支持する。この支持部材310は、ブロー成形で成形された合成樹脂製の中空成形体360(図34参照)で構成される。
支持部材310は、板状を呈しており、シート315の端面315aに対向する第1壁部321と、この第1壁部321に中空部323を介して対向する第2壁部322と、第1壁部321の上端と第2壁部322の上端を連結する上壁部325と、第1壁部321の下端と第2壁部322の下端を連結する底壁部326と、上壁部325および底壁部326を連結する1対の側壁部327と、によって構成される。すなわち、支持部材310は、第1壁部321、第2壁部322、上壁部325、底壁部326および1対の側壁部327によって中空部323を囲う中空成形体360(図34参照)で構成される。また、上壁部325、底壁部326および1対の側壁部327で構成される周壁部は、本発明にいう「第1壁部の外周縁と第2壁部の外周縁を連結する周壁部」に相当する。
なお、図25において符号316で示す二点鎖線に沿って、結束バンド等の結束部材を設け、この結束部材を用いて、1対の支持部材310とロール体311とを結束することができる。この場合、支持部材310の外周縁の任意の位置(例えば、上壁部325の幅方向中央および側壁部327の高さ方向中央)に、コの字状に開放する切り欠き328を設け、この切り欠き328に結束部材を嵌めて、所定の位置に結束部材を位置決めすることが好ましい。切り欠き328の個数、配置は、この例に限定されるものではなく、任意に設定可能である。
図27に示すように、支持部材310の外形は、正方形状、長方形状、多角形状を含む各種の形状から選択可能である。支持部材310の幅Wおよび高さHは、ロール体311の径D(図26参照)よりも大きな寸法であれば、任意に設定可能である。
また、支持部材310は、端部313a(図26参照)を第1壁部321側から差し込む差し込み穴331と、上壁部325に設けられる上側位置規制部340と、底壁部326に設けられる下側位置規制部350と、鉛直方向に沿って溝状に形成される複数の溝状リブ332a,332bと、これら溝状リブ332a,332bに部分的に設けられる溶着部333とを有する。さらに、支持部材310は、後述する成形工程において形成される突き刺し穴317と、この突き刺し穴317を塞いで突き刺し穴317から支持部材310の内部への異物(例えば、洗浄液等)の浸入を防ぐ閉塞手段318と、を有する。
次に、上側・下側位置規制部340,350の構成を図28に基づいて説明する。
上側位置規制部340は、図28(a)に示すように、支持部材310の幅方向中心C1に対して左右対称形状の凹凸部からなる。上側位置規制部340は、第1壁部321側に、支持部材310の幅方向に沿って並ぶ複数の上側第1凹部341aおよび複数の上側第1凸部341bを有し、且つ、第2壁部322側に、支持部材310の幅方向に沿って並ぶ複数の上側第2凹部342aおよび複数の上側第2凸部342bを有する。
上側第1凹部341aと上側第1凸部341bは、支持部材310の幅方向に交互に配置される。また、上側第2凹部342aと上側第2凸部342bについても、支持部材310の幅方向に交互に配置される。さらに、上側第1凹部341a・上側第1凸部341bと、上側第2凹部342a・上側第2凸部342bとでは、凹凸が互い違いに設定される。すなわち、支持部材310の厚み方向において、上側第1凹部341aと上側第2凸部342bとが対向し、上側第1凸部341bと上側第2凹部342aとが対向する。
一方、下側位置規制部350についても、図28(b)に示すように、支持部材310の幅方向中心C1に対して左右対称形状の凹凸部からなる。下側位置規制部350は、第1壁部321側に、支持部材310の幅方向に沿って並ぶ複数の下側第1凹部351aおよび複数の下側第1凸部351bを有し、且つ、第2壁部322側に、支持部材310の幅方向に沿って並ぶ複数の下側第2凹部352aおよび複数の下側第2凸部352bを有する。
下側第1凹部351aと下側第1凸部351bは、支持部材310の幅方向に交互に配置される。また、下側第2凹部352aと下側第2凸部352bについても、支持部材310の幅方向に交互に配置される。さらに、下側第1凹部351a・下側第1凸部351bと、下側第2凹部352a・下側第2凸部352bとでは、凹凸が互い違いに設定される。すなわち、支持部材310の厚み方向において、下側第1凹部351aと下側第2凸部352bとが対向し、下側第1凸部351bと下側第2凹部352aとが対向する。
そして、上側位置規制部340と下側位置規制部350とは、平面視において(支持部材310を上方から見たとき)、厚み方向中心C2を中心軸として、互いに180°回転させた形状である。この構成により、平面視において、上側第1凹部341aおよび上側第2凹部342aの位置には、下側第1凸部351bおよび下側第2凸部352bの位置が重なり、上側第1凸部341bおよび上側第2凸部342bの位置には、下側第1凹部351aおよび下側第2凹部352aの位置が重なる。
なお、実施形態では、支持部材310の幅方向中央に位置する上側第1凸部341bおよび下側第2凸部352bのそれぞれは、切り欠き328で分割される2個の突片343および2個の突片353によって構成される。
上側・下側位置規制部340,350の作用を図29に基づいて説明する。
図29に示すように、設置面312に接地した支持部材310に、他の支持部材310Aを積み上げる際、支持部材310の上側の凹凸(上側第1凸部341b、上側第2凸部342b、上側第1凹部341a、上側第2凹部342a)と、他の支持部材310Aの下側の凹凸(下側第1凹部351a、下側第2凹部352a、下側第1凸部351b、下側第2凸部352b)とを嵌合する。
これにより、支持部材310の上側位置規制部340は、積み上げられる他の支持部材310Aの下側位置規制部350に合わさって、他の支持部材310Aの幅方向および厚み方向の位置を正規の積み上げ位置に規制する。なお、この例では、1個の支持部材310Aを支持部材310に積み上げて、ロール体311を2段に積み上げた例を示したが、支持部材310に対して、2個以上の支持部材310Aを順次積み上げていくことで、ロール体311を3段以上に積み上げ可能であることは言うまでもない。
次に、差し込み穴331の構成を図30に基づいて説明する。
図30に示すように、差し込み穴331は、ここでは、支持部材310の中心に設けられる円形状の貫通穴であり、第1壁部321および第2壁部322を厚み方向に貫通する。差し込み穴331は、端部313a(図26参照)の径に合わせた大きさに形成され、差し込んだ端部313a(図26参照)を保持する。差し込み穴331は、円形状の他、正方形状や多角形状を含む各種の形状から選択可能である。また、差し込み穴331を構成する周壁(第1壁部321および第2壁部322を連結する周壁)は、第1壁部321および第2壁部322を繋ぐ垂直面に対して傾斜していることが好ましい。特に、第1壁部321および第2壁部322を繋ぐ垂直面の略中央位置(パーティングラインPLに相当する位置)から第1壁部321または第2壁部322に向かって差し込み穴331が広がる方向にそれぞれ5°以下(0°を含まない)の傾斜角θ1を有するように周壁を構成することが、軸芯313(図26参照)を差し込み穴331に確実に挿入保持させるうえで好ましい。
次に、溝状リブ332a,332b、溶着部333の構成を図27、図30に基づいて説明する。
図27に示すように、複数の溝状リブ332a,332bは、鉛直方向に沿って略平行に配列される。この例では、差し込み穴331を挟んで幅方向両側のそれぞれに複数(例えば、2本)の溝状リブ332aを配置する。また、差し込み穴331の上側に複数(例えば、3本)の溝状リブ332bを配置し、且つ、これら上側の複数の溝状リブ332bの延長線上で且つ差し込み穴331の下側にも、複数(例えば、3本)の溝状リブ332bを配置する。これにより、合計10本の溝状リブ332a,332bを第2壁部22に配置する。支持部材310における強度の均一性を考慮すると、複数の溝状リブ332aおよび複数の溝状リブ332bは、それぞれ、略等間隔に配置されることが好ましい。
図30に示すように、実施形態では、第1壁部321または第2壁部322のいずれか一方の壁部(この例では、第2壁部322)側から他方の壁部(この例では、第1壁部321)側に向けて凹み且つ溝状に延びる凹み335を形成し、このような凹み335を形成することにより、凹み335の周囲に溝状リブ332bを形成する。溝状リブ332bは、他方の壁部の裏面(この例では、第1壁部21の裏面321a)に隙間336を介して対向する。
そして、溶着部333は、第1壁部321に対向する溝状リブ332bの対向壁337に部分的に設けられ、隙間336側に凹む小さな凹み338で構成される。溶着部333は、その先端面333aが第1壁部321の裏面321aに溶着されることで、第1壁部321と溝状リブ332bを連結する。溶着部333の形状は、円筒形状、円錐台形状を含む各種の形状から選択可能である。
ここでは、溝状リブ332b、および、この溝状リブ332bに設けられる溶着部333の構成について説明したが、溝状リブ332a(図27参照)においても、溝状リブ332bと同様に、隙間を介して第1壁部321に対向しており、その対向壁に溶着部333が形成される。
さらに、溶着部333は、溝状リブ332a,332bのそれぞれにおいて複数設けられる。これら複数の溶着部333は、溝状リブ332a,332bの長手方向に沿って並ぶ。この例では、溝状リブ332aには、その長手方向に沿って3個の溶着部333を略等間隔に配置し(図27参照)、溝状リブ332bには、その長手方向に沿って2個の溶着部333を離間して配置する(図27参照)。なお、各溝状リブ332a,332bに設ける溶着部333の個数は、この例に格別に限定されるものではなく、任意に変更可能である。
以上説明した溝状リブ332a,332bおよび溶着部333のうち、少なくとも一方のリブは、第2壁部322側から第1壁部321側に向けて先細る形状に形成することが好ましい。すなわち、溝状リブ332a,332bの開口面に対して対向壁337を小さくする、あるいは、溶着部333の開口面に対して先端面333aを小さく形成することが好ましい。より具体的には、溝状リブ332a,332bの周壁あるいは溶着部333の周壁は、第1壁部321と第2壁部322を繋ぐ垂直面に対して10°以下、好ましくは5°以下(0°を含まない)の傾斜角θ2を有するように形成されることが望ましい。
また、上側の複数の溝状リブ332bの少なくとも1つと差し込み穴331の周壁との間に、弧状板部339uを形成してもよい。これと同様に、下側の複数の溝状リブ332bの少なくとも1つと差し込み穴331の周壁との間に、弧状板部339dを形成してもよい。この例では、溝状リブ332bの端部から差し込み穴331の周壁に向かって直線状に延び、且つ、第1壁部321側に向く弧状の凹曲面を有する弧状板部339u,339dを形成する。このような弧状板部339u,339dを溝状リブ32bに一連に形成することで、鉛直方向に対する耐圧縮強度をより向上することができる。
次に、突き刺し穴317、閉塞手段318を図27に基づいて説明する。
図27に示すように、この例では、第2壁部322(本発明にいう「中空成形体の壁部」の一例)における差し込み穴331の近傍に、突き刺し穴317が形成される。突き刺し穴317は、後述する成形工程においてブローピン373(図32参照)により形成される貫通穴である。
閉塞手段318には、第2壁部322の外面に接着される粘着テープや、第2壁部322の外面に接着剤で接着されるシートを用いることができる。閉塞手段318の外形は、正方形、長方形、円形、楕円形、多角形など各種の形状から選択可能である。閉塞手段318の厚みは、閉塞手段318に求められる仕様に応じて、任意に設定可能である。
また、閉塞手段318は、外気温等の変化による支持部材310の形態変化を考慮すると、透湿防水性を備える材料で構成されることが好ましい。ここで、「透湿防水性を備える材料」とは、防水性を備え、且つ、水蒸気のような気体は通過させる材料をいう。また、閉塞手段318は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を含む各種の合成樹脂で構成される場合、突き刺し穴17を塞ぐ閉塞工程の簡素化を考慮すると、支持部材310の壁部に溶着可能な合成樹脂(例えば、支持部材310の壁部と同じ材料)で構成されることが好ましい。
続いて、支持部材310の製造方法の一例を図31〜図35に基づいて説明する。
支持部材310の製造方法は、ブロー成形により中空成形体360(図34参照)を成形する成形工程と、この成形工程において中空成形体360の壁部に形成される突き刺し穴317(図35参照)を閉塞手段318(図35参照)で塞ぐ閉塞工程と、を含む。
図31に示すように、成形工程では、成形金型370と、熱可塑性樹脂からなる溶融状態の筒状のパリソン361とを用いる。パリソン361に用いる熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を含む各種の樹脂から選択可能である。
成形金型370は、互いに合わさる複数(この例では、2個)の第1分割型371および第2分割型372で構成される。これら第1分割型371および第2分割型372は、パリソン361を挟んで両側に配置され、それぞれ、支持部材310(図30参照)の外面形状に沿う第1成形面371aおよび第2成形面372aを有する。第1分割型371および第2分割型372の分割位置、すなわち、支持部材310におけるパーティングラインPL(図30参照)は、支持部材310(図30参照)の厚み方向の略中央位置に設定される。
第1分割型371の第1成形面371aは、パーティングラインPL(図30参照)に対して第1壁部321(図30参照)側を成形する。この第1成形面371aの中央部には、差し込み穴331(図30参照)に対応する位置に円環状の内側ピンチオフ部375が突出して設けられる。また、第1成形面371aの外周部には、支持部材310(図30参照)の外周縁に沿う四角形状の外側ピンチオフ部377が突出して設けられる。
一方、第2分割型372の第2成形面372aは、パーティングラインPL(図30参照)に対して第2壁部322(図30参照)側を成形する。この第2成形面372aの中央部には、内側ピンチオフ部375に突き合わさる円環状の内側ピンチオフ部376が突出して設けられる。また、第2成形面372aの外周部には、外側ピンチオフ部377に突き合わさる四角形状の外側ピンチオフ部378が突出して設けられる。
また、第2成形面372aには、第1成形面371aに向けて突出する複数の凸条部381が設けられ、これら複数の凸条部381の各先端面には、第1成形面371aに向けてさらに突出する突起部382が設けられる。ここで、凸条部381は、溝状リブ332b(図30参照)を成形する部分であり、突起部382は、溶着部333(図30参照)を成形する部分である。また、凸条部381および突起部382と同様に、溝状リブ332a(図27参照)およびその溶着部333(図27参照)を成形する凸条部および突起部(図示省略)も第2成形面372aに設けられる。
また、第2分割型372には、ブローピン373が設けられる。このブローピン373は、第2成形面372aに対して出没可能に設けられ、第2成形面372aから突出してパリソン361に突き刺さり、パリソン361の内側に加圧空気を吹き込む。この例では、ブローピン373を第2分割型372に設けたが、ブローピン373は、第1分割型371、あるいは、第1分割型371と第2分割型372の分割位置(パーティングラインPL(図30参照))に設けてもよい。
成形工程では、まず、押し出し機(図示省略)にて熱可塑性樹脂を混練・溶融して、押し出しヘッドから筒状のパリソン361を押し出し、型開きした第1分割型371および第2分割型372の間にパリソン361を垂下させる(矢印(1))。次に、第1分割型371および第2分割型372を型閉めして、第1分割型371および第2分割型372でパリソン361を挟み(矢印(2),(3))、内側ピンチオフ部375,376を突き合わせて、差し込み穴331(図30参照)の周壁の略中央位置でパリソン361を潰し、且つ、外側ピンチオフ部377,378を突き合わせて、支持部材310(図30参照)の外周縁に沿ってパリソン361を潰す。
そして、図32に示すように、ブローピン373をパリソン361に突き刺し(矢印(4))、ブローピン373を通じてパリソン361の内側に加圧空気を吹き込む。これにより、第1分割型371および第2分割型372により閉じられた空間(いわゆるキャビティ)で、パリソン361を膨らませて第1成形面371aおよび第2成形面372aに押し付け、第1成形面371aおよび第2成形面372aに沿って、第1壁部321、第2壁部322、上壁部325、底壁部326および1対の側壁部327(図27参照)を成形し、中空成形体360を得る。
これと同時に、図33に示すように、凸条部381によって溝状リブ332bを成形する共に突起部382によって溶着部333を成形し、溶着部333の先端面333aを第1壁部321の裏面321aに押し付けて溶着する。結果、溝状リブ332bおよび溶着部333によって、第1壁部321と第2壁部322とが連結される。同様にして、溝状リブ332a(図27参照)およびその溶着部333(図27参照)も成形する。
この成形工程においては、第1壁部321と対向壁337との間に形成される隙間(寸法Sで示される範囲の隙間)336を通じて、中空成形体360の内部の隅々まで加圧空気が良好に循環する(矢印(5))。このため、例えば、溝状リブ332bによって仕切られた狭い空間386においても、パリソン361は、第1壁部321の裏面321a付近から第2壁部322の表面322a付近までの長い距離(符号Lで示す距離)を良好に引き伸ばされ、第2成形面372aの形状に沿って良好に成形される。
次に、図34に示すように、第1分割型371および第2分割型372を型開きし、成形金型370から中空成形体360を取り出した後、外側ピンチオフ部377,378の外側の不要部分(いわゆるバリ)383を除去する。また、内側ピンチオフ部375,376の内側の不要部分385を除去して、差し込み穴331を形成する。
図35に示すように、閉塞工程では、ブローピン373(図32参照)によって中空成形体360の第2壁部322に形成された突き刺し穴317を閉塞手段318で塞ぐ(矢印(6))。これにより、中空成形体360からなる支持部材310(図25参照)が得られる。
以上、説明した実施形態の作用・効果について述べる。
実施形態の支持部材310およびその製造方法によれば、ブロー成形で成形される中空成形体360で支持部材310を構成するため、支持部材310の軽量化を実現することができる。また、図36に示すように、突き刺し穴317を閉塞手段318で塞ぐことにより、突き刺し穴317から支持部材310の内部(中空部323)への異物の浸入を確実に防ぐことができる。
また、透湿防水性の材料で閉塞手段318を構成すれば、閉塞手段318は、図36に実線の矢印で示すように水を遮断し、破線の矢印で示すように空気は出入りさせる。これにより、使用済みの支持部材310を洗浄液(例えば、水等)で洗浄しても、突き刺し穴317から支持部材310の内部への洗浄液の浸入を確実に防ぐことができると共に、外気温や大気圧が変化したときは、支持部材310の内部の圧力を一定に保つことができる。結果、支持部材310の形態変化を防止することができる。
また、支持部材310の壁部に溶着可能な合成樹脂で閉塞手段318を構成すれば、閉塞手段318を支持部材310の壁部に溶着するだけで、突き刺し穴317を容易に塞ぐことができる。これにより、接着剤などが不要であるため、閉塞工程の簡素化を図ることができる。
(変形例)
次に、本発明の支持部材の変形例を図37、図38に基づいて説明する。
なお、前述した支持部材310と共通する要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
(第1変形例)
前述した支持部材310(図35参照)では、第2壁部322に形成される突き刺し穴317を閉塞手段318で塞いだ例を示したが、中空成形体360における第2壁部322以外の壁部、すなわち、上壁部325、底壁部326および側壁部327からなる周壁部または第1壁部321に形成される突き刺し穴317を閉塞手段138で塞ぐこともできる。
例えば、図37に示すように、第1変形例に係る支持部材3100では、閉塞工程において、中空成形体360の一方の側壁部327に形成される突き刺し穴317を閉塞手段318で塞ぐ。この場合、本発明にいうブローピンは、成形工程において、第1分割型371(図31参照)と第2分割型372(図31参照)の分割位置、すなわちパーティングライン上に配置される。
この第1変形例においても、前述した支持部材310(図35参照)と同様の作用を得ることができ、突き刺し穴317から支持部材3100の内部への異物の浸入を確実に防ぐことができる。
(第2変形例)
前述した支持部材310(図36参照)においては、閉塞手段318を粘着テープまたはシートで構成したが、閉塞手段318の形態は、突き刺し穴317を閉塞可能であれば、任意である。
例えば、図38に示すように、第2変形例に係る支持部材3110では、粘着テープやシートに比べて高い剛性を備える栓体で閉塞手段318Bを構成する。この閉塞手段318Bは、突き刺し穴317に嵌合する嵌合部318B1と、この嵌合部318B1の基端に設けられる鍔部318B2とを有する。閉塞手段318Bでは、嵌合部318B1を突き刺し穴317に嵌合し、鍔部318B2を中空成形体360の壁部(この例では、第2壁部322)の外面に押し付けることで、突き刺し穴317を塞ぐ。閉塞手段318Bは、閉塞手段318(図36参照)と同様に、透湿防水性を備える材料や、中空成形体360の壁部に溶着可能な合成樹脂で構成されることが好ましい。
この第2変形例においても、前述した支持部材310(図36参照)と同様の作用を得ることができ、突き刺し穴317から支持部材3110の内部への異物の浸入を確実に防ぐことができる。なお、閉塞手段318Bの代わりに、溶融あるいは軟化した塊状の合成樹脂からなる閉塞手段(図示省略)を、突き刺し穴317を覆うようにして中空成形体360の壁部に溶着することも可能である。
(実施形態4)
まず、本発明のロール体支持用固定具(以下、単に「固定具」と称する。)を用いたロール体支持構造1の全体構成を図39〜図41に基づいて説明する。
図39に示すように、ロール体支持構造401は、左右一対の第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rを有する。これら第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rは、ロール体411の軸方向の両側に配置され、ロール体411を設置面412から浮かして宙づり状態で支持する。そして、第1支持部材410L、第2支持部材410Rおよびロール体411は、固定具460によって固定される。
図40に示すように、ロール体411は、筒状(この例では、円筒状)の軸芯413と、この軸芯413の外周にロール状に巻き付けられた長尺のシート415と備えるものであり、例えば、合成樹脂等のフィルムを軸芯413に巻いたフィルムロールである。軸芯413の軸方向の両端部413a,413bは、それぞれ、ロール状に巻かれたシート415の軸方向の端面415aよりも軸方向外側に突出している。なお、本発明にいう「ロール体」は、フィルムロールの他、軸芯413を有する各種のロール状の物品が含まれる。また、ロール体411の軸芯413がシート415の軸方向の端面415aから突出していない場合には、図示しない円筒状の延長部材を軸芯413の両端部に挿入することで延長部材を軸芯413の両端部413a,413bとして利用することができる。
第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rは、水平方向に向く軸芯413の両端部413a,413bのそれぞれを支持する。第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rは、中空成形(例えば、ブロー成形等)により成形された合成樹脂製の中空成形体で構成される。第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rの成形に用いる合成樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を含む各種の樹脂材料から選択可能である。
第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rは、同一の形状である。このため、第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rにおける同一の構成要素には、同一の符号を用いる。また、第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rを纏めて称する場合、必要に応じて「支持部材410」と称する。
各支持部材410は、板状を呈しており、シート415の端面415aに対向する内壁部421と、この内壁部421に中空部423を介して対向する外壁部422と、内壁部421の上端と外壁部422の上端を連結する上壁部425と、内壁部421の下端と外壁部422の下端を連結する底壁部426と、上壁部425および底壁部426を連結する一対の側壁部427と、によって構成される。すなわち、支持部材410は、内壁部421、外壁部422、上壁部425、底壁部426および一対の側壁部427によって中空部423を囲う中空成形体である。
支持部材410の外形は、正方形状、長方形状、多角形状を含む各種の形状から選択可能である。支持部材410の幅および高さは、ロール体411の外径よりも大きな寸法であれば、任意に設定可能である。
さらに、支持部材410は、内壁部421および外壁部422を貫通する貫通穴431と、上壁部425に設けられる上側位置規制部440と、底壁部426に設けられる下側位置規制部450と、鉛直方向に沿って溝状に形成される複数の溝状リブ432a,432bと、を有する。
上側位置規制部440は、支持部材410の幅方向に沿って並ぶ複数の上側凹部441aおよび複数の上側凸部441bを有する。一方、下側位置規制部450は、支持部材410の幅方向に沿って並ぶ複数の下側凹部451aおよび複数の下側凸部451bを有する。複数の上側凹部441a、上側凸部441bと、複数の下側凹部451a、下側凸部451bとは、互いに上下方向において噛み合わさる形状である。これにより、支持部材410の上側位置規制部440は、積み上げられる他の支持部材410の下側位置規制部450に噛み合わさって、他の支持部材410の幅方向および厚み方向の位置を正規の積み上げ位置に規制する。なお、2個以上の支持部材410を順次積み上げていくことで、ロール体411を3段以上に積み上げ可能であることは言うまでもない。
図41に示すように、複数の溝状リブ432a,432b(図では、溝状リブ432bのみを示す)は、鉛直方向に沿って溝状に延びる凹み433により、略平行に配列されて形成される。すなわち、内壁部421または外壁部422のいずれか一方の壁(この例では、外壁部422)側から他方の壁(この例では、内壁部421)側に向けて凹む凹み433を形成し、この凹み433の先端面433aを他方の壁の裏面(この例では、内壁部421の裏面421a)に溶着する。ここで、凹み433の先端面433aは他方の壁の裏面に対して部分的に溶着することが好ましい。すなわち、凹み433の先端面433aの全体を同一平面として他方の壁の裏面に溶着するのではなく、先端面433aの少なくとも一部に他方の壁の裏面に向けて突出した小さな凹みを設け、当該小さな凹みに対応した部分でのみ先端面433aを溶着する。これにより、ブロー成形時の加圧エアの循環が、鉛直方向に沿って溝状に延びる複数列配置された溝状リブ432a,432bにより阻害されることがなく、成形不良等が生じるのを防止することができる。また、凹み433は先端面433aに向けて縮径するように開口面に対して先端面433aが小さく形成される。つまり、溝状リブ432a,432bは内壁部21または外壁部422をつなぐ垂直面に対して10°以下、好ましくは5°以下の傾斜角を有するように形成される。溝状リブ432a,432bは、例えば、ブロー成形において、一方の壁(この例では、外壁部422)を成形する金型成形面に凸条部を適宜設け、この凸条部で凹み433を成形することにより得ることができる。
貫通穴431は、軸芯413(図40参照)と同一軸線上で且つ支持部材410の中心において、内壁部421および外壁部422を厚み方向に貫通する円形状の穴であり、軸芯413(図40参照)に嵌合される。ここでは、貫通穴431は、その直径D1が軸芯413の外径部416(図40参照)の直径に合わせた大きさに形成され、外径部416(図40参照)を差し込む差し込み穴として機能する。貫通穴431は、円形状の他、正方形状や多角形状を含む各種の形状から選択可能である。尚、貫通穴431は、たとえば特開2008−254819号公報に開示されるように、上壁部425側に開放された略U字状の切り欠き形状とすることもできる。また、貫通穴431を構成する内壁部421および外壁部422を連結する周壁は内壁部421および外壁部422をつなぐ垂直面に対して傾斜していることが好ましい。特に、内壁部421および外壁部422をつなぐ垂直面の略中央位置から内壁部421または外壁部422に向かって貫通穴431が広がる方向にそれぞれ5°以下(0°を含まない)の傾斜角をもって周壁が構成されることが、軸芯413(図40参照)を貫通穴431に確実に挿入・保持させる上で好ましい。
(固定具460の全体構成)
次に、固定具460の構成を図40、図42に基づいて詳細に説明する。
図40に示すように、固定具460は、第1支持部材410Lの外側に配置される第1押え部461Lと、第2支持部材410Rの外側に配置される第2押え部461Rと、第1押え部461Lおよび第2押え部461Rを連結する連結部462と、第2押え部461Rを連結部462に固定する固定部材463とを有する。また、第2押え部461Rと固定部材463の間に調整部材465を介在させることにより、幅の長さが異なる複数種のロール体に対応する幅調整機構とすることができる。
(第1押え部61L、連結部62の構成)
図42に示すように、第1押え部461Lは、第1支持部材410Lの外壁部22に沿って設けられ、第1支持部材410Lの貫通穴431の直径D1よりも大きな外形寸法(外径D2)で形成される円板状の座であり、第1支持部材410Lの外壁部422をロール体411側に押える機能を有する。
連結部462は、軸芯413の軸方向に沿って内径部417を直線状に延びる棒状の部材(この例では、円柱状の軸部材)である。連結部462の基端部462a(本発明にいう「一側の端部」)には、第1押え部461Lの中心部が固定される。このように固定された第1押え部461Lと連結部462は、1本の座面付き軸体を構成する。
連結部462の長さは、軸芯413の軸方向の長さよりも大きく設定されており、連結部462は、第1押え部461Lの中心部から軸芯413の内径部417を介して第2押え部461R側に延び、先端部462b(本発明にいう「他側の端部」)が第1支持部材410Lの外壁部422および第2押え部461Rよりも外側に突出している。なお、連結部462の基端部462aに第1押え部461Lを固定する手段は、ねじ止めや溶着など各種の手段から選択可能であり、使用時と使用前後とで固定された状態と分離された状態とで着脱自在に構成しても良い。また、第1押え部461Lおよび連結部462は、別部品で構成してもよいし、一体の部品であってもよい。
第2押え部461Rは、第2支持部材410Rの外壁部422に沿って設けられ、第2支持部材410Rの貫通穴431の直径D1よりも大きな外形寸法(外径D2)で形成される円板状の座であり、第2支持部材410Rの外壁部422をロール体411側に押える機能を有する。第2押え部461Rの中心部には、連結部462の先端部462bを挿通させる挿通穴466が設けられる。第2押え部461Rは、固定部材463によって、連結部462の先端部462bに着脱可能に取り付けられる。
固定部材463は、筒状の部品で構成され、連結部462の先端部462bに圧入状態で嵌合可能である。連結部462の先端部462bに嵌合された固定部材463は、外壁部422との間で第2押え部461Rを挟み、第2押え部461Rの軸方向の移動を直接または調整部材465を介して阻止する。これにより、第2押え部461Rの位置および第1押え部461Lの位置が固定される。
調整部材465は、1枚または複数枚(この例では、2枚)の環状の板部材である。固定具460では、第2押え部461Rと固定部材463との間に挟む調整部材465の枚数を増減させることで、ロール体11の軸方向の幅(第1押え部461Lおよび第2押え部461Rの離間距離)が変わっても、連結部462の先端部462bにおける固定部材463の位置を略一定にすることができる。これにより、連結部462の先端部462bと固定部材463との嵌合代を略一定に保ち、且つ、連結部462の先端部462bが固定部材463から突出することを防ぐことができる。
固定具460の取り付けに際しては、まず、連結部462の先端部462bを、第1支持部材410Lの貫通穴431から軸芯413の内径部417に挿入した後、第2支持部材410Rの外壁部422側から連結部462の先端部462bに第2押え部461Rを嵌め入れる。さらに、必要枚数の調整部材465を連結部462の先端部462bに嵌め入れた後、連結部462の先端部462bに第2押え部461Rを固定部材463で固定する。これにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rとロール体411とを簡単に固定することができる。一方、固定具460を取り外す際は、連結部462の先端部462bから固定部材463、調整部材465および第2押え部461Rを取り外した後、第1支持部材410Lの貫通穴431から連結部462を抜くことにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rおよびロール体411から固定具460を簡単に取り外すことができる。
なお、第1押え部461L、第2押え部461R、連結部462、調整部材465および固定部材463のそれぞれを構成する材料は、合成樹脂や金属、木材、紙材などを含む各種の材料から任意に選択可能である。また、調整部材465の材料には、クッション性を有する材料を用いてもよい。また、連結部462の先端部462bに固定部材463を固定する手段は、圧入の他、図43に示すように、連結部462の先端部462bの外周面に設けた雄ねじ467を、固定部材463の内周面に設けた雌ねじ468にねじ込む手段でもよく、固定手段の種類は任意である。尚、連結部462に設けられるねじ山を所定の範囲に形成しておけば、調整部材465を介在させることなく一対の押え部461L,461Rにより一対の支持部材410L,410Rを挟み込み、幅の長さが異なる複数種のロール体に対応する幅調整機構とすることができる。
以上、説明した固定具460の作用・効果について述べる。
固定具460によれば、第1押え部461Lおよび第2押え部461Rと、軸芯413の内径部417を延びる連結部462とにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rとロール体411とを固定することができる。このように軸芯413の内径部417を延びる連結部462を利用して固定具460を構成したので、固定作業において支持部材410およびロール体411を持ち上げる必要がなく、固定作業を一人でも簡単に且つ短時間で行うことができる。
例えば、帯状材を巻き掛ける従来の固定技術では、ロール体を支持部材に支持・固定する作業に、ロール体1本当たり、二人の作業員で4〜5分の時間を要していたが、本実施形態の固定具460では、2〜3分程度の時間でロール体411の支持・固定を一人の作業員で行うことができる。
また、軸芯413の軸方向の両端部413a,413b付近、すなわち、支持部材410と軸芯413との嵌合部付近において、支持部材410と軸芯413とが固定されるので、支持部材410から軸芯413が脱落することを確実に防止することができる。
また、棒状の部材である剛性の高い連結部462を用いることで、支持部材410およびロール体411を強固に固定することができる。
したがって、本実施形態によれば、より簡単な作業で支持部材410をロール体411に一人でも固定できると共に、ロール体411の軸芯413が支持部材410から脱落することを確実に防止することができる。
(変形例)
次に、固定具460の変形例を図44〜図46に基づいて説明する。なお、図44〜図46において、前述したロール体支持構造1(図42参照)と共通する要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
(第1変形例)
前述した固定具460(図42参照)では、第1押え部461Lを連結部462に固定してなる1本の座面付き軸体と、第2押え部461Rである1枚の座面とを用いたが、この他、2本の座面付き軸体で固定具を構成することもできる。
例えば、図44に示すように、第1変形例に係る固定具460Aでは、連結部462Aを2本の分割体471,472で構成し、2本の分割体471,472のうち一方の分割体471の基端部471aを第1押え部461Lに固定して1本の座面付き軸体を形成する。また、他方の分割体472の基端部472aを第2押え部461Rに固定して、別の1本の座面付き軸体を形成する。そして、一方の分割体471の先端部471bと他方の分割体472の先端部472bを着脱可能に連結する。この例では、一方の分割体471の先端部471bに雌ねじ473を形成し、他方の分割体472の先端部472bには、雌ねじ473にねじ込まれる雄ねじ475を形成する。
この第1変形例に係る固定具460Aでは、第1支持部材410Lの貫通穴431から一方の分割体471の先端部471bを軸芯413の内径部417に挿入し、第2支持部材410Rの貫通穴431から他方の分割体472の先端部472bを軸芯413の内径部417に挿入する。そして、例えば、第1押え部461Lを手で押えながら第2押え部461Rを回して、一方の分割体471の先端部471bに他方の分割体472の先端部472bをねじ込んで連結することにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rとロール体411とを簡単に固定することができる。また、固定具460Aを取り外す際は、一方の分割体471の先端部471bから他方の分割体472の先端部472bを取り外した後、2本の分割体471,472を軸芯413の内径部417からそれぞれ抜くことにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rおよびロール体411から固定具460Aを簡単に取り外すことができる。
この固定具460Aによれば、前述した固定具460(図42参照)と同様の作用効果を得ることに加え、構成部品が2本の座面付き軸体のみであるため、部品点数の削減を図ることができる。尚、連結部462Aの各分割体471,472に設けられるねじ山を所定の範囲に形成しておけば、一対の押え部461L,461Rにより一対の支持部材410L,410Rを挟み込み、幅の長さが異なる複数種のロール体に対応する幅調整機構とすることができる。
(第2変形例)
前述した固定具460(図42参照)においては、棒状の部材で連結部462を構成したが、この他、弾性体で連結部を構成することもできる。
例えば、図45に示すように、第2変形例に係る固定具460Bでは、貫通穴431の直径D1よりも大きな外形寸法(長さL)の棒状の部材で、第1押え部476Lおよび第2押え部476Rを構成し、第1押え部476Lおよび第2押え部476Rのそれぞれの中央部を紐状の連結部462Bで連結する。第1押え部476Lおよび第2押え部476Rは、第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rのそれぞれの貫通穴431に出し入れ可能で、且つ、軸芯413の内径部417に挿入可能な形態である。より具体的には、第1押え部476Lおよび第2押え部476Rの軸径D3は、貫通穴431の直径D1および内径部417の直径D4よりも小さく設定される。また、紐状の連結部462Bは、軸芯413の軸方向に伸縮可能な弾性体であり、その弾性力によって、第1押え部476Lおよび第2押え部476Rを、軸芯413の軸方向内側に向けて引っ張る。
この第2変形例に係る固定具460Bでは、図45において、2点鎖線で示すように、第2支持部材410Rの貫通穴431から第1押え部476Lを軸芯413の内径部417に挿入していき、第1支持部材410Lの貫通穴431から第1押え部476Lを取り出す。そして、第1押え部476Lを第1支持部材410Lの外壁部422側に掛け止め、第2押え部476Rを第2支持部材410Rの外壁部422側に掛け止めることにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rとロール体411とを簡単に固定することができる。一方、固定具460Bを取り外す際は、第1支持部材410Lの貫通穴431から第1押え部476Lを軸芯413の内径部417に戻し、第2支持部材410Rの貫通穴431から第1押え部476Lおよび連結部462Bを取り出すことにより、第1支持部材410L、第2支持部材410Rおよびロール体411から固定具460Bを簡単に取り外すことができる。
なお、ここでは、第1押え部476Lを軸芯413の内径部417に出し入れする例を示したが、第2押え部461Rを軸芯413の内径部417に出し入れして、固定具460Bを取り付けたり取り外したりしてもよい。また、第1押え部476Lおよび第2押え部461Rの両方が軸芯413の内径部417に挿入可能である必要はなく、第1押え部476Lおよび第2押え部461Rのうち少なくとも一方が、第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rのそれぞれの貫通穴431に出し入れ可能で、且つ、軸芯413の内径部417に挿入可能な形態であればよい。
この固定具460Bによれば、前述した固定具460(図42参照)と同様の作用効果を得ることができることに加え、弾性体である連結部462Bが第1押え部476Lおよび第2押え部476Rの離間距離に合わせて伸縮するため、弾性体の長さ、弾性力を所定の範囲に設定することで、一対の押え部476L,476Rにより一対の支持部材410L,410Rを挟み込み、幅の長さが異なる複数種のロール体に対応する幅調整機構とすることができる。軸方向の幅が異なる複数種のロール体411に対して、同じ固定具460Bを用いることができる。
(第3変形例)
前述した固定具460(図42参照)は、ロール体411の軸芯413の外径部416を第1支持部材410Lおよび第2支持部材410Rに嵌合させるロール体支持構造1に本発明を適用した例を示したが、この他、本発明は、第1支持部材および第2支持部材を軸芯の内径部に嵌合させるロール体支持構造にも適用可能である。
例えば、図46に示すように、第3変形例に係るロール体支持構造401Cでは、第1支持部材480Lおよび第2支持部材480Rのそれぞれに、軸芯413の内径部417に嵌合する凸部481を設け、軸芯413と同一軸線上で且つ各凸部481の中心部に貫通穴482を設ける。このロール体支持構造401Cに用いる固定具460Cは、前述した固定具460(図42参照)、固定具460A(図44参照)、固定具460B(図45参照)などから任意に選択可能であるが、ここでは、固定具460(図42参照)と略同様の構成を有するものを用いる。
この固定具460Cによれば、第1支持部材480Lおよび第2支持部材480Rのそれぞれの凸部481と軸芯413の内径部417とを嵌合するロール体支持構造401Cにおいても、固定作業を簡単に行うことができ、軸芯413が脱落することを確実に防止することができる。尚、軸芯413の内径部417に嵌合する凸部481は第1支持部材480Lおよび第2支持部材480Rに一体に形成されたもので説明したが、別体として形成され第1支持部材480Lおよび第2支持部材480Rの貫通穴482に対応する位置に固定されたものであっても良い。
また、実施形態4および第1〜第3変形例では、固定具460,460A,460B,460Cを示したが、本発明のロール体支持用固定具は、これら固定具460,460A,460B,460Cを適宜組み合わせたものでもよい。
(実施形態5)
まず、本発明のロール体支持用固定具(以下、単に固定具という)を用いたロール体支持構造の全体構成を図47、図48に基づいて説明する。図47は、ロール体支持構造の斜視図、図48はロール支持構造を分離して示した斜視図である。
図47、図48に示すように、ロール体支持構造501は、左右一対の第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rを有する。これら第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rは、ロール体511の軸方向の両側に配置され、ロール体511を設置面512から浮かして宙吊り状態で支持する。そして、第1支持部材510L、第2支持部材510Rおよびロール体511は、固定具560によって固定される。この固定具560は、第1支持部材510L側へ配置される第1押え部560Aと、第2支持部材510R側に配置される第2押え部560Bと、ロール体511の軸芯513内を経由して第1押え部560Aと第2押え部560Bとの間に張架される可撓性のバンド560Cとで構成されている。このバンド560Cは、たとえば、強靭で柔軟性のあるポリアミドやポリエステルからなる合成繊維を編んだ帯状のバンドとなっている。
ロール体511は、筒状(この例では、円筒状)の軸芯513と、この軸芯513の外周にロール状に巻き付けられた長尺のシート515とを備えるものであり、たとえば、合成樹脂等のフィルムを軸芯513に巻いたフィルムロールである。軸芯513の軸方向の両端部513a、513bは、それぞれ、ロール状に巻かれたシート515の軸方向の端面515aよりも軸方向外側に突出している。なお、本発明にいう「ロール体」は、フィルムロールの他、軸芯513を有する各種のロール状の物品が含まれる。また、ロール体511の軸芯513がシート515の軸方向の端面515aから突出していない場合には、図示しない円筒状の延長部材を軸芯513の両端部に挿入することで延長部材を軸芯513の両端部513a、513bとして利用することができる。
第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rは、水平方向に向く軸芯513の両端部513a、513bのそれぞれを支持する。第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rは、中空成形(たとえば、ブロー成形等)により成形された合成樹脂製の中空成形体で構成される。第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rの成形に用いる合成樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を含む各種の樹脂材料から選択可能である。
第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rは、同一の形状である。このため、第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rにおける同一の構成要素には、同一の符号を用いる。また、第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rを纏めて称する場合、必要に応じて「支持部材510」と称する。
各支持部材510は、板状を呈しており、シート515の端面515aに対向する内壁部521と、この内壁部521に中空部523(図51、図52参照)を介して対向する外壁部522と、内壁部521の上端と外壁部522の上端を連結する上壁部525と、内壁部521の下端と外壁部522の下端を連結する底壁部526と、上壁部525および底壁部526を連結する一対の側壁部527と、によって構成される。すなわち、支持部材510は、内壁部521、外壁部522、上壁部525、底壁部526および一対の側壁部527によって中空部523を囲う中空成形体である。
支持部材510の外形は、正方形状、長方形状、多角形状を含む各種の形状から選択可能である。支持部材510の幅および高さは、ロール体511の外径よりも大きな寸法であれば、任意に設定可能である。
さらに、支持部材510は、内壁部521および外壁部522を貫通する貫通穴531と、上壁部525に設けられる上側位置規制部540と、底壁部526に設けられる下側位置規制部550と、垂直方向に沿って溝状に形成される複数の溝状リブ532a、532bと、を有する。
上側位置規制部540は、支持部材510の軸方向に沿って並ぶ複数の上側凹部541aおよび複数の上側凸部541bを有する。一方、下側位置規制部550は、支持部材510の幅方向に沿って並ぶ複数の下側凹部551aおよび複数の下側凸部551bを有する。複数の上側凹部541a、上側凸部541bと、複数の下側凹部551a、下側凸部551bとは、互いに上下方向において噛み合わさる形状である。これにより、支持部材510の上側位置規制部540は、積み上げられる他の支持部材510の下側位置規制部550に噛み合わさって、他の支持部材510の幅方向および厚み方向の位置を正規の積み上げ位置に規制する。なお、2個以上の支持部材510を順次積み上げていくことで、ロール体511を3段以上に積み上げ可能であることはいうまでもない。
支持部材510の外壁部522には、複数の溝状リブ532a、532bが形成されている。複数の溝状リブ532a、532b(図51、図52参照)は、鉛直方向に沿って溝状に延びる凹み533により、略平行に配列されて形成される。すなわち、内壁部521または外壁部522のいずれか一方の壁(この例では、外壁部522)側から他方の壁(この例では、内壁部521)側に向けて凹む凹み533を形成し、この凹み533の先端面533aを他方の壁の裏面(この例では、内壁部521の裏面)に溶着する。ここで、凹み533の先端面533aは他方の壁の裏面に対して部分的に溶着することが好ましい。すなわち、凹み533の先端面533aの全体を同一平面として他方の壁の裏面に溶着するのではなく、先端面533aの少なくとも一部に他方の壁の裏面に向けて突出した小さな凹みを設け、当該小さな凹みに対応した部分でのみ先端面533aを溶着する。これにより、ブロー成形時の加圧エアの循環が、鉛直方向に沿って溝状に延びる複数列配置された溝状リブ532a、532bにより阻害されることがなく、成形不良等が生じるのを防止することができる。また、凹み533は先端面に向けて縮径するように開口面に対して先端面が小さく形成される。つまり、溝状リブ532a、532bは内壁部521または外壁部522をつなぐ垂直面に対して10°以下、好ましくは5°以下の傾斜角を有するように形成される。溝状リブ532a、532bは、たとえば、ブロー成形において、一方の壁(この例では、外壁部522)を成形する金型成形面に凸状部を適宜設け、この凸状部で前記凹みを成形することにより得ることができる。
なお、溝状リブ532a、532bは、いずれも、支持部材510の上壁部525から底壁部526の方向へ延在して形成されるようになっているが、溝状リブ532bは、支持部材510の貫通穴531によって分断されて形成されている(図48参照)。この溝状リブ532bは、後の説明で明らかとなるが、第1押え部560A、第2押え部560Bを、それぞれ、第1支持部材510L、第2支持部材510Rに支持できる機能を有している。
貫通穴531は、軸芯513と同一軸線上でかつ支持部材510の中心において、内壁部521および外壁部522を厚み方向に貫通する円形状の穴であり、軸芯513に嵌合される。ここでは、貫通穴531は、その直径D1(図51、図52参照)が軸芯513の外径部516の直径D2に合わせた大きさに形成され、外径部516を差し込む差し込み穴として機能する。貫通穴531は、円形状のほか、正方形状や多角形状を含む各種の形状から選択可能である。なお、貫通穴531は、たとえば特開2008−254819号公報に開示されるように、上壁部525側に開放された略U字状の切り欠き形状とすることもできる。また、貫通穴531を構成する内壁部521および外壁部522を連結する周壁は内壁部521および外壁部522をつなぐ垂直面に対して傾斜していることが好ましい。特に、内壁部521および外壁部522をつなぐ垂直面の略中央位置から内壁部521または外壁部522に向かって貫通穴531が広がる方向にそれぞれ5°以下(0°を含まない)の傾斜角をもって周壁が構成されることが、軸芯513を貫通穴531に確実に挿入・保持させる上で好ましい。
第1押え部560Aは、第1フレーム561と、この第1フレーム561の第1支持部材510Lと反対側の面に取り付けられた巻取装置562とで構成され、一端が第1押え部560Aに固定されたバンド560Cの他端を該巻取装置562によって巻き取ることができるようになっている。バンド560Cは軸芯13内を経由し、第2押え部60Bを係回できるようになっている。第2押え部560Bは第2フレーム563と、該バンド560Cを係回する係回部564とで構成されている。
以下、第1押え部560A、第2押え部560Bについて詳述する。
図49(a)は、第1押え部560Aを示す斜視図である。図49(a)に示すように、第1押え部560Aは、上述したように、第1フレーム561と、この第1フレーム561に固定された巻取装置562と、を備える。
第1フレーム561は、剛性が高い材料、たとえば金属で構成されている。第1フレーム561は、まず、巻取装置562を直接に固定する矩形板状の固定部561Aを有する。また、第1フレーム561は、固定部561Aの長手方向が図中x方向に一致づけられて配置される場合、該x方向の両端には、それぞれ、図中y方向へ延在する第1延在部561B1および第2延在部561B2が備えられている。第1延在部561B1および第2延在部561B2は、平行に配置され、固定部561Aは、第1延在部561B1および第2延在部561B2のほぼ中央に取り付けられるようになっている。また、第1フレーム561は、第1延在部561B1および第2延在部561B2の一方の端部に、これら第1延在部561B1および第2延在部561B2を連結する第1補強部561C1が備えられる。同様に、第1延在部561B1および第2延在部561B2の他方の端部に、これら第1延在部561B1および第2延在部561B2を連結する第2補強部561C2が備えられている。第1補強部561C1および第2補強部561C2は、それぞれ、図中y方向へ延在されて形成されている。
なお、第1延在部561B1および第2延在部561B2の両端部には、それぞれ、第1支持部材510Lに対向して配置される面から突出する係止部565が取り付けられている。この係止部565は、第1支持部材510Lに形成された溝状リブ532Bに係合できるようになっている。
このように構成される第1フレーム561は、その長さがL、幅がWとなっている。ここで、Lは、第1延在部561B1および第2延在部561B2の各長さに相当し、第1支持部材510Lの貫通穴531の径D1(図51、図52参照)よりも大きな値となっている。Wは、第1延在部561B1および第2延在部561B2の外側の辺までの距離に相当し、第1支持部材510Lの貫通穴531の径D1よりも小さい値となっている。
そして、第1フレーム561の固定部561Aには巻取装置562が固定されている。巻取装置562は、図中x方向に中心軸を有する巻取ローラ562Aを有し、この巻取ローラ562Aは、その両端に取り付けられる第1支持部562B1および第2支持部562B2を介して固定部561Aに取り付けられている。この巻取ローラ562Aにはバンド560Cの一端が巻き取られるようになっている。第1支持部562B1および第2支持部562B2は、図中y方向に、固定部561Aからはみ出した先端部を有し、これら先端部の間に図中x方向に延在する軸体562Cが取り付けられている。この軸体562Cには、バンド560Cの他端が固定されるようになっている。巻取ローラ562Aは、その一端側(第1支持部562B1側)に該巻取ローラ562Aに同軸的に固定されるラチェットギヤ562Dを備え、第1支持部562B1および第2支持部562B2に支軸されるようになっている。ラチェットギヤ562Dは、図49(b)に示すように、第1支持部562B1に軸支されラチェットギヤ562D側に付勢された歯止め爪562Eに噛合され、これにより、該ラチェットギヤ562Dとともに巻取ローラ562Aは図中α方向に回転できるようになるが、その逆の方向への回転は規制されるようになっている。また、第1支持部562B1の内側においてラチェットギヤ562Dに固定され、第2支持部562B2の内側において巻取ローラ562Aに固定される脚部562Fを有するレバー562Gが取り付けられ、このレバー562Gは、図中矢印A方向へ揺動操作できるようになっている。
このようなレバー562Gの数回の揺動操作によって、巻取ローラ562Aを図中α方向に回転させ、バンド560Cを巻き取り、該バンド560Cの長さ(巻取装置562によって巻き取られていないバンドの長さ)を可変させることができるようになる。そして、レバー562Gの揺動操作を停止させることによって、ラチェットギヤ562Dは歯止め爪562Eによって図中αと逆方向の回転が規制され、該バンド560Cの長さを一定に維持させることができる。
図50は、第2押え部560Bを示す斜視図である。図に示すように、第2押え部560Bは、上述したように、第2フレーム563と、この第2フレーム563に一体に取り付けられる係回部564と、を備える。
第2押え部560Bは、剛性が高い材料、たとえば金属で構成されている。係回部564は、その長手方向がたとえば図中y方向に一致づけられて配置されるたとえば矩形板状からなっている。そして、第2フレーム563は、係回部564の図中x方向の両端に、それぞれ、図中y方向へ延在する第1延在部563A1および第2延在部563A2とで構成されている。第1延在部563A1および第2延在部563A2は、平行に配置され、係回部564は、第1延在部563A1および第2延在部563A2のほぼ中央に取り付けられるようになっている。
なお、第1延在部563A1および第2延在部563A2の両端部には、それぞれ、第2支持部材510Rに対向して配置される面から突出する係止部565が取り付けられている。この係止部565は、第2支持部510Rに形成された溝状リブ532bに係合できるようになっている。
このように構成される第2押え部560Bは、その長さがL、幅がWとなっている。ここで、Lは、第1延在部563A1および第2延在部563A2の各長さに相当し、第2支持部材510Rの貫通穴531の径よりも大きな値となっている。Wは、第1延在部563A1および第2延在部563A2の外側の辺までの距離に相当し、第2支持部材510Rの貫通穴31の径よりも小さい値となっている。
以下、このように構成されたロール体支持用固定具560を用いて、第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rにロール体511を固定する方法の一実施例を図51、図52を用いて説明する。図51は、固定具の取り付け方法の前段の部分を示す図で、図47のB−B線の断面の箇所に相当する図である。図52は、固定具の取り付け方法の後段の部分を示す図で、図47のB−B線の断面の箇所に相当する図である。
まず、図51に示すように、ロール体511の軸芯13の両端に、それぞれ、第1支持部材510L、第2支持部材510Rを嵌合する。そして、第1押え部560Aと第2押え部560Bとを有するロール体支持用固定具560を用意する。第1押え部560Aには、その中央外側に設けられた巻取装置562にバンド560Cの両端が固定されている。この場合、バンド560Cの長さは比較的長い状態で巻取装置562に固定されている(工程1)。
次に、バンド560Cを第1支持部材510Lの外側から軸芯513内を経由させて第2支持部材510Rの外側に露出させる。その後、第1押え部560Aを第1支持部材510Lに取り付ける。この場合、第1押え部560Aの係止部565を第1支持部材510Lの溝状リブ532bに係合させることによって行う(工程2)。
次に、第2支持部材510Rの外側に露出したバンド560Cを第2押え部560Bの係回部564に係回させる。その後、第2押え部560Bを第2支持部材510Rに取り付ける。この場合、第2押え部560Bの係止部565を第2支持部材510Rの溝状リブ532bに係合させることによって行う。図51は、これまでの状態を示した断面図である。第1支持部材510Lに取り付けられた第1押え部560Aと第2支持部材510Rに取り付けられた第2押え部560Bの間のバンド560Cは軸芯513内で緩んだ状態で配置されている(工程3)。
そして、第1押え部560Aの巻取装置562によってバンド560Cを巻き取り、該バンド560Cを張架させる。図52は、この状態を示した断面図である。巻取装置562によるバンド560Cの巻き取りは、巻取装置562のレバー562Gを図中A方向の数回の揺動操作によって行う。軸芯513内のバンド560Cは、弛むことなく張設され、これにより、第1押え部560Aと第2押え部560Bは軸芯513側へ締め付けられ第1支持部材510Lおよび第2支持部材510Rの軸芯513(ロール体511)に対する固定がなされるようになる。なお、巻取装置562のレバー562Gの操作の後、ラチェットギヤ562Dは、歯止め爪562E(図49(b)参照)によって回転が規制され、バンド560Cの張架を維持させることができる(工程4)。
以上説明したことから明らかなように、本発明によるロール体支持用固定具によれば、より簡単な作業で支持部材をロール体に一人でも固定でき、ロール体の軸芯が支持部材から脱落することを確実に防止することができる。
(変形例)
実施形態5では、第1押え部560Aに巻取装置562が取り付けられた構成としたものである。しかし、これに限定されることはなく、巻取装置562は取り付けられていなくてもよい。たとえば、バンド560Cの他端の必要な個所において、第1押え部560Aに係止させるように構成し、これにより、バンド560Cの長さを可変できるように該バンド560Cの他端を第1押え部560Aに固定できるようにしてもよい。この場合の固定具としては、たとえばクリップ等を用い、バンド560Cに張力を与えた状態で固定できるものが好ましい。
(変形例2)
実施形態1では、第1押え部560Aにバンド560Cの一端を固定して(第2押え部560Bに係回した状態で)他端も第1押え部560Aに設けた巻取り装置562に巻き取固定させたものである。しかし、これに限定されることはなく、バンド560Cの一端を第1押え部560Aに固定し、他端を第2押え部560Bに巻取り装置562を設けて巻取り固定するようにしてもよい。すなわち、バンド560Cを第1押え部560Aあるいは第2押え部560Bに係回した状態で張架させなくてもよい。
なお、上述した実施形態1ないし5に体現される各発明は、それぞれ任意に組み合わされることによってロール体用支持部材を構成するようにしてもよいことはもちろんである。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
110 支持部材
110A 他の支持部材
111 ロール体
112 設置面
113 軸芯
113a 端部
115a 端面
121 第1壁部
121a 裏面
122 第2壁部
123 中空部
125 上壁部
126 底壁部
127 側壁部
131 差し込み穴
132a 溝状リブ
132b 溝状リブ
133 凹み
133a 先端面
140 上側位置規制部
150 下側位置規制部
210 支持部材
211 ロール体
212 設置面
213 軸芯
213a 端部
215 シート
215a 端面
221 第1壁部(他方の壁部)
221a 裏面(他方の壁部の裏面)
222 第2壁部(一方の壁部)
223 中空部
231 差し込み穴
232a〜32f 溝状リブ
233 溶着部
233a 先端面
236 隙間
237 対向壁
260 中空成形体
2100 支持部材
2110 支持部材
310 支持部材
311 ロール体
312 設置面
313 軸芯
313a 端部
315a 端面
317 突き刺し穴
318 閉塞手段
318B 閉塞手段
321 第1壁部
322 第2壁部
323 中空部
327 側壁部(周壁部)
331 差し込み穴
360 中空成形体
361 パリソン
370 成形金型
373 ブローピン
3100 支持部材
3110 支持部材
401 ロール体支持構造
401C ロール体支持構造
410L 第1支持部材
410R 第2支持部材
411 ロール体
413 軸芯
413a 端部
413b 端部
415a 端面
416 外径部
417 内径部
422 外壁部
431 貫通穴
460 ロール体支持用固定具
460A ロール体支持用固定具
460B ロール体支持用固定具
460C ロール体支持用固定具
461L 第1押え部
461R 第2押え部
462 連結部
462a 基端部(一側の端部)
462b 先端部(他側の端部)
462A 連結部
462B 連結部
471 一方の分割体
471a 基端部
471b 先端部
472 他方の分割体
472a 基端部
472b 先端部
476L 第1押え部
476R 第2押え部
480L 第1支持部材
480R 第2支持部材
481 凸部
482 貫通穴
D1 貫通穴の直径
D2 外径(外形寸法)
L 長さ(外形寸法)
501 ロール体支持構造
510 支持部材
510L 第1支持部材
510R 第2支持部材
511 ロール体
512 設置面
513 軸芯
513a、13b 両端部
515 シート
515a 端面
516 外径部
517 内径部
521 内壁部
522 外壁部
523 中空部
525 上壁部
526 底壁部
527 側壁部
531 貫通穴
540 上側位置規制部
541a 上側凹部
541b 上側凸部
550 下側位置規制部
551a 下側凹部
551b 下側凸部
560 固定具(ロール体支持用固定具)
560A 第1押え部
560B 第2押え部
560C バンド
561 第1フレーム
561A 固定部
561B1 第1延在部
561B2 第2延在部
562 巻取装置
562A 巻取ローラ
562B1 第1支持部
562B2 第2支持部
562C 軸体
562D ラチェットギヤ
562E 歯止め爪
562F 脚部
562G レバー
563 第2フレーム
563A1 第1延在部
563A2 第2延在部
564 係回部
565 係止部

Claims (27)

  1. ロール体の軸芯を水平方向に向け、前記ロール体を設置面から浮かして前記軸芯の両端部のそれぞれを支持するロール体用支持部材であって、
    前記ロール体の軸方向の端面に対向する第1壁部と、
    前記第1壁部に中空部を介して対向する第2壁部と、
    前記軸芯の端部を前記第1壁部側から差し込む差し込み穴と、
    鉛直方向に沿って溝状に延びる凹みであって、前記第1壁部または前記第2壁部のいずれか一方の壁側から他方の壁側に向けて凹むと共に先端面の少なくとも一部が前記他方の壁の裏面に溶着される略平行に配列された複数の溝状リブと、
    を有し、
    合成樹脂製の中空成形体で構成されると共に、前記設置面に対して鉛直方向に複数積み上げ可能に構成されることを特徴とするロール体用支持部材。
  2. 前記溝状リブは、前記差し込み穴の上側および下側のそれぞれに形成されることを特徴とする請求項1に記載のロール体用支持部材。
  3. 前記第1壁部の上端と前記第2壁部の上端を連結する上壁部と、
    前記第1壁部の下端と前記第2壁部の下端を連結する底壁部と、
    前記上壁部および前記底壁部のそれぞれに設けられる上側位置規制部および下側位置規制部と、を有し、
    前記上側位置規制部および前記下側位置規制部は、前記上壁部および前記底壁部を結ぶ中心線に対して左右対称形状の凸部からなり、
    前記上側位置規制部は、前記上壁部に積み上げられる他の支持部材の前記下側位置規制部に合わさって前記他の支持部材の位置を正規の積み上げ位置に規制することを特徴とする請求項1または2に記載のロール体用支持部材。
  4. 前記溝状リブが前記第1壁部または前記第2壁部のいずれか一方の壁部側から他方の壁部側に向けて凹み且つ前記他方の壁部の裏面に隙間を介して対向して形成され、
    前記他方の壁部に対向する前記溝状リブの対向壁に部分的に設けられる凹みであって、前記隙間側に凹み且つ前記他方の壁部の裏面に先端面が溶着されて前記他方の壁部と前記溝状リブを連結する溶着部を有することを特徴とする請求項1に記載のロール体用支持部材。
  5. 前記溝状リブおよび前記溶着部のうち少なくとも一方のリブは、前記一方の壁部側から前記他方の壁部側に向けて先細る形状に形成されることを特徴とする請求項4に記載のロール体用支持部材。
  6. 前記溶着部は、前記対向壁に複数設けられ、
    前記複数の溶着部は、前記溝状リブの長手方向に沿って並ぶことを特徴とする請求項4または5に記載のロール体用支持部材。
  7. 前記ロール体用支持部材は、複数の溝状リブ間または凹状リブと周壁部間にブローピンを突き刺し加圧エアを吹き込む態様にてブロー成形により形成され、前記溝状リブは複数列平行に配置されており、前記他方の壁部の裏面との隙間が加圧エアの循環を妨げない範囲で近接して形成されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のロール体用支持部材。
  8. 前記中空成形体は、ブロー成形で成形される合成樹脂製で構成され、
    前記軸芯の端部を差し込む差し込み穴と、
    ブロー成形時にブローピンを突き刺すことで前記中空成形体の壁部に形成される突き刺し穴と、
    前記突き刺し穴を塞いで、前記突き刺し穴から前記中空成形体の内部への異物の浸入を防ぐ閉塞手段を有することを特徴とする請求項1に記載のロール体用支持部材。
  9. 前記閉塞手段は、透湿防水性を備える材料で構成されることを特徴とする請求項8に記載のロール体用支持部材。
  10. 前記閉塞手段は、前記壁部に溶着可能な合成樹脂で構成されることを特徴とする請求項8または9に記載のロール体用支持部材。
  11. 前記ロール体の軸方向の端面に対向する第1壁部と、
    前記第1壁部に中空部を介して対向する第2壁部と、
    を有し、
    前記突き刺し穴は、前記第1壁部または前記第2壁部に形成される、
    ことを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載のロール体用支持部材。
  12. 前記ロール体の軸方向の端面に対向する第1壁部と、
    前記第1壁部に中空部を介して対向する第2壁部と、
    前記第1壁部の外周縁と前記第2壁部の外周縁を連結する周壁部と、
    を有し、
    前記突き刺し穴は、前記周壁部に形成される、
    ことを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載のロール体用支持部材。
  13. 請求項8のロール体用支持部材の製造方法であって、
    互いに合わさる複数の分割型で構成され前記ロール体用支持部材の外面形状に沿う成形面を有する成形金型と、熱可塑性樹脂からなる溶融状態の筒状のパリソンと、を用い、前記複数の分割型で前記パリソンを挟むと共に前記パリソンに突き刺したブローピンを通じて前記パリソンの内側に加圧空気を吹き込むことにより、前記成形面に沿って前記中空成形体を成形する成形工程と、
    前記中空成形体の壁部に形成される前記ブローピンによる突き刺し穴を閉塞手段で塞いて、前記ロール体用支持部材を得る閉塞工程と、
    を含むことを特徴とするロール体用支持部材の製造方法。
  14. 筒状の軸芯を備えるロール体と、前記軸芯の軸方向の両端部のそれぞれに嵌合される第1支持部材および第2支持部材と、を固定するロール体支持用固定具であって、
    前記軸芯と同一軸線上で前記第1支持部材を貫通する貫通穴の直径よりも大きな寸法で形成され、且つ、前記第1支持部材の外側に配置されて、前記第1支持部材の外壁部を前記ロール体側に押える第1押え部と、
    前記軸芯と同一軸線上で前記第2支持部材を貫通する貫通穴の直径よりも大きな寸法で形成され、且つ、前記第2支持部材の外側に配置されて、前記第2支持部材の外壁部を前記ロール体側に押える第2押え部と、
    前記軸芯の軸方向に沿って前記軸芯の内径部を延在し、前記第1押え部および前記第2押え部を連結する連結部と、
    を有することを特徴とするロール体支持用固定具。
  15. 前記連結部は、棒状の部材であることを特徴とする請求項14に記載のロール体支持用固定具。
  16. 前記第1押え部は、
    前記連結部の一側の端部に固定され、
    前記第2押え部は、
    前記連結部の他側の端部に着脱可能に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項15に記載のロール体支持用固定具。
  17. 前記連結部は、2本の分割体を有し、
    前記2本の分割体のうち一方の分割体の基端部は、前記第1押え部に固定され、
    前記2本の分割体のうち他方の分割体の基端部は、前記第2押え部に固定され、
    前記一方の分割体の先端部と前記他方の分割体の先端部は、着脱可能に連結される、
    ことを特徴とする請求項15に記載のロール体支持用固定具。
  18. 前記連結部は、前記軸芯の軸方向に伸縮可能な弾性体であることを特徴とする請求項14に記載のロール体支持用固定具。
  19. 前記第1押え部および前記第2押え部のうち少なくとも一方は、
    前記第1支持部材および前記第2支持部材のそれぞれの前記貫通穴に出し入れ可能で、且つ、前記軸芯の前記内径部に挿入可能な形態である、
    ことを特徴とする請求項18に記載のロール体支持用固定具。
  20. 前記貫通穴は、
    前記ロール体の軸方向の端面から突出した前記軸芯の外径部を差し込む差し込み穴である、
    ことを特徴とする請求項14ないし19のいずれかに記載のロール体支持用固定具。
  21. 前記第1支持部材および前記第2支持部材のそれぞれは、前記軸芯の内径部に嵌合する凸部を有し、
    前記凸部には、前記貫通穴が設けられる、
    ことを特徴とする請求項14ないし19のいずれかに記載のロール体支持用固定具。
  22. 前記連結部がバンドからなり、前記バンドが、前記第1押え部または第2押え部に一端側が固定され他端側が長さを可変させた位置で固定され、前記軸芯内を通って前記第1押え部と第2押え部とを連結した状態で張架されていることを特徴とする請求項14に記載のロール体支持用固定具。
  23. 前記第1押え部が前記バンドの他端を巻き取る巻取装置を備えることを特徴とする請求項22に記載のロール体支持用固定具。
  24. 前記巻取装置がラチェット機構を備えることを特徴とする請求項23に記載のロール体支持用固定具。
  25. 前記第1押え部が、
    前記巻取装置を固定する固定部と、
    前記固定部を間にしてその両側から外方へ延在する延在部とを備え、
    前記第2押え部が、
    前記バンドを係回させる係回部と、
    前記係回部を間にしてその両側から外方へ延在する延在部とを備える請求項23又は24に記載のロール体支持用固定具。
  26. 請求項22に記載のロール体支持用固定具のロール体の両端部のそれぞれに嵌合される第1支持部材及び第2支持部材を固定する方法であって、
    第1押え部と、第2押え部と、前記第1押え部に一端が固定され他端が長さを可変させて固定される可撓性のバンドと、を備えるロール体支持用固定具を用意する第1工程と、
    前記バンドを前記第1支持部材の外側から前記軸芯内を経由させて前記第2支持部材の外側に露出させる第2工程と、
    前記第2支持部材の外側に露出した前記バンドを前記第2押え部に係回させる第3工程と、
    前記バンドの他端を前記第2押え部に固定させることによって前記バンドを張架させ、前記第1押え部と前記第2押え部を前記軸芯側へ締め付ける第4工程とを備えることを特徴とする方法。
  27. 前記第4工程において、
    前記バンドが前記第1押え部に取り付けられた巻取装置によって巻き取られ張架される請求項26に記載の方法。

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