JPWO2013191222A1 - 衝撃吸収材及びシール材 - Google Patents
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Abstract
本発明に係る衝撃吸収材は、動的粘弾性測定によるtanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値における温度が0℃以上40℃未満である樹脂(A)と、動的粘弾性測定によるtanδのピーク値の温度が0℃未満である樹脂(B)とを含む衝撃吸収材組成物から形成されるものである。
Description
本発明は、広い温度範囲にわたって優れた曲げ強度及び衝撃吸収性を示す衝撃吸収材、及びこれを用いたシール材に関する。
パーソナルコンピューター、携帯電話、及び電子ペーパー等に用いられる表示装置においては、装置表面を構成するガラス板と画像表示部材との間に衝撃や振動を吸収するための衝撃吸収材が設けられている。また、各種電子機器では、防塵性や水密性を保つために、シール材が使用される。このような衝撃吸収材やシール材に用いられる樹脂として、例えば、ポリエチレンに代表されるポリオレフィン系樹脂が知られている。
表示装置を備える電子機器は様々な環境下で使用されるため、衝撃吸収材やシール材も、それに応じて広い温度幅での使用が想定される必要があるとともに、スペース上の制約から薄厚にすることも求められている。しかし、従来の衝撃吸収材やシール材は、低温環境下において変形が生じた場合に割れが生じやすく、耐久性等に問題があった。また、広い温度幅での衝撃吸収性や、薄厚にしたときの衝撃吸収性が十分とはいえず、従来、携帯電話や電子ペーパー等を落下させた時にかかる衝撃で、ディスプレイや液晶部に割れが生じる等の問題があった。また、薄肉にするほど衝撃吸収性は落ちていくため発泡体の倍率を下げ樹脂量を増やすことによってそれをカバーする方法があるが、電子機器等に圧縮して使用されることもあり、低倍率すぎると圧縮時の圧縮強度が高くディスプレイの浮き上がりや液晶のプーリング等を引き起こすため、柔軟であることが求められている。
例えば、特許文献1には、動的粘弾性測定により得られるtanδのピークが、特定の温度範囲にある共役ジエン系共重合体、又はその水添物を用いた発泡体組成物が記載されている。さらに、特許文献2には、ポリオレフィン系樹脂と、動的粘弾性測定により得られるtanδのピークが特定の温度範囲にある共重合体とからなる架橋発泡体が記載されている。
これら特許文献1、2に記載される発泡体は、比較的低温下でも衝撃吸収性能を備えているとされている。しかし、これら発泡体は、薄厚にしたとき衝撃吸収性が十分とはいえず、また、低温下における曲げ強度が不十分で、低温環境下における割れも十分に防止することはできない。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、薄厚にしても広い温度幅にわたって優れた衝撃吸収性能を有する衝撃吸収材を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、衝撃吸収材において、高いtanδ値を持ち、かつtanδのピーク温度が常温付近にある樹脂と、tanδのピーク温度が低温である樹脂とを混合使用することにより、低温環境下における割れを防止でき、かつ薄厚であっても広い温度幅で高い衝撃吸収性能を確保できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(16)を提供する。
(1)動的粘弾性測定によるtanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値における温度が0℃以上40℃未満である樹脂(A)と、
動的粘弾性測定によるtanδのピーク値の温度が0℃未満である樹脂(B)とを含む衝撃吸収材組成物から形成される発泡体である衝撃吸収材。
(2)前記衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)に対する樹脂(B)の割合が、10〜70質量%である上記(1)に記載の衝撃吸収材。
(3)発泡倍率が1.0〜10cc/gである発泡体である上記(1)又は(2)に記載の衝撃吸収材。
(4)JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度が20〜200kPaである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(5)衝撃吸収率が20%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(6)前記樹脂(A)が、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体、及びスチレン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(7)前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体が、4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位(A2−1)を20〜75モル%と、4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン由来の構成単位(A2−2)を80〜25モル%(ただし、上記(A2−1)成分と(A2−2)成分との合計を100モル%とする)有する上記(6)に記載の衝撃吸収材。
(8)前記樹脂(B)が、エチレン・α−オレフィン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー、及び、スチレン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種又は2種以上である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(9)前記衝撃吸収材組成物が、さらに熱可塑性ポリオレフィン樹脂(C)を含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(10)厚みが0.05〜2.0mmである上記(1)〜(9)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の衝撃吸収材からなるシール材。
(12)前記シール材の少なくとも片面に粘着剤層を設けた上記(11)に記載のシール材。
(13)前記シール材の少なくとも一方の面に熱可塑性樹脂フィルムを積層した上記(11)又は(12)に記載のシール材。
(14)前記熱可塑性樹脂フィルムは、厚さが10〜300μmであるポリエステル系樹脂である上記(13)に記載のシール材。
(15)前記シール材の熱可塑性樹脂フィルムを積層した面とは反対側の面に粘着剤層を設けた上記(13)又は(14)に記載のシール材。
(16)前記粘着剤層の表面に離型紙を設けた、上記(12)〜(15)のいずれかに記載のシール材。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(16)を提供する。
(1)動的粘弾性測定によるtanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値における温度が0℃以上40℃未満である樹脂(A)と、
動的粘弾性測定によるtanδのピーク値の温度が0℃未満である樹脂(B)とを含む衝撃吸収材組成物から形成される発泡体である衝撃吸収材。
(2)前記衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)に対する樹脂(B)の割合が、10〜70質量%である上記(1)に記載の衝撃吸収材。
(3)発泡倍率が1.0〜10cc/gである発泡体である上記(1)又は(2)に記載の衝撃吸収材。
(4)JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度が20〜200kPaである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(5)衝撃吸収率が20%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(6)前記樹脂(A)が、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体、及びスチレン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(7)前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体が、4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位(A2−1)を20〜75モル%と、4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン由来の構成単位(A2−2)を80〜25モル%(ただし、上記(A2−1)成分と(A2−2)成分との合計を100モル%とする)有する上記(6)に記載の衝撃吸収材。
(8)前記樹脂(B)が、エチレン・α−オレフィン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー、及び、スチレン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種又は2種以上である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(9)前記衝撃吸収材組成物が、さらに熱可塑性ポリオレフィン樹脂(C)を含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(10)厚みが0.05〜2.0mmである上記(1)〜(9)のいずれかに記載の衝撃吸収材。
(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の衝撃吸収材からなるシール材。
(12)前記シール材の少なくとも片面に粘着剤層を設けた上記(11)に記載のシール材。
(13)前記シール材の少なくとも一方の面に熱可塑性樹脂フィルムを積層した上記(11)又は(12)に記載のシール材。
(14)前記熱可塑性樹脂フィルムは、厚さが10〜300μmであるポリエステル系樹脂である上記(13)に記載のシール材。
(15)前記シール材の熱可塑性樹脂フィルムを積層した面とは反対側の面に粘着剤層を設けた上記(13)又は(14)に記載のシール材。
(16)前記粘着剤層の表面に離型紙を設けた、上記(12)〜(15)のいずれかに記載のシール材。
本発明によれば、薄厚にしても広い温度幅にわたって優れた衝撃吸収性能を有する衝撃吸収材を提供することができる。
本発明の衝撃吸収材は、動的粘弾性測定による損失正接tanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値の温度(ピーク温度)が0℃以上40℃未満である樹脂(A)と、動的粘弾性測定による損失正接tanδのピーク値の温度が0℃未満である樹脂(B)とを含む衝撃吸収材組成物から形成されるものである。
本発明では、このような高tanδの樹脂(A)を使用することにより、通常の使用環境下における衝撃吸収性を良好にするとともに、tanδのピーク温度が低温である樹脂(B)も使用されるため、低温下における衝撃吸収性が良好になり、これにより、衝撃吸収材は、広い温度範囲にわたって衝撃吸収性が良好になる。また、低温下における曲げ強度が向上して、低温環境下における割れ等が防止される。
本発明では、このような高tanδの樹脂(A)を使用することにより、通常の使用環境下における衝撃吸収性を良好にするとともに、tanδのピーク温度が低温である樹脂(B)も使用されるため、低温下における衝撃吸収性が良好になり、これにより、衝撃吸収材は、広い温度範囲にわたって衝撃吸収性が良好になる。また、低温下における曲げ強度が向上して、低温環境下における割れ等が防止される。
本発明の衝撃吸収材組成物は、樹脂(A)及び樹脂(B)に加えて、樹脂(A)、(B)以外の樹脂成分として樹脂(C)を含有していてもよい。また、本発明の衝撃吸収材は、発泡体であり、例えば衝撃吸収材組成物に配合された発泡剤により発泡されたものである。
以下、樹脂(A)〜(C)についてさらに詳細に説明する。
[樹脂(A)]
本発明の樹脂(A)は、損失正接tanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値の温度が0℃以上40℃未満であることを特徴とするものである。tanδのピーク値がこの範囲外となると、衝撃吸収性や耐衝撃性が低下し、衝撃吸収材が機能を十分に発揮できなくなるおそれがある。また、そのピーク値の温度(ピーク温度)が0℃未満又は40℃以上となると、常温付近の衝撃吸収性を良好にできなくなる。なお、tanδの最大値は、好ましくは1.3〜3.5、より好ましくは、2.0〜3.5である。
[樹脂(A)]
本発明の樹脂(A)は、損失正接tanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値の温度が0℃以上40℃未満であることを特徴とするものである。tanδのピーク値がこの範囲外となると、衝撃吸収性や耐衝撃性が低下し、衝撃吸収材が機能を十分に発揮できなくなるおそれがある。また、そのピーク値の温度(ピーク温度)が0℃未満又は40℃以上となると、常温付近の衝撃吸収性を良好にできなくなる。なお、tanδの最大値は、好ましくは1.3〜3.5、より好ましくは、2.0〜3.5である。
樹脂(A)は、熱可塑性樹脂ないしエラストマー等であり、上記特性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)(A1)及び4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)から選択される1種又は2種以上が好適に使用される。これらの中では、tanδをより大きくできる点から、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)が好ましい。
衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)は、樹脂成分(樹脂(A)、(B)、及び(C)の合計)100質量%中、衝撃吸収の観点より20質量%以上であることが好ましく、低温下における曲げ強度の観点より90質量%以下であることが好ましい。樹脂(A)は、そのような観点から、好ましくは40〜90質量%、より好ましくは50〜90質量%である。
衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)は、樹脂成分(樹脂(A)、(B)、及び(C)の合計)100質量%中、衝撃吸収の観点より20質量%以上であることが好ましく、低温下における曲げ強度の観点より90質量%以下であることが好ましい。樹脂(A)は、そのような観点から、好ましくは40〜90質量%、より好ましくは50〜90質量%である。
<スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)>
スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)(A1)は、例えば、スチレンと、イソプレン及びブタジエン等から選択される共役ジエンとの共重合体が挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)は、水素添加していてもしていなくてもよい。
水素添加は、公知の方法で行うことができる。具体的には、水添反応及び水添触媒に不活性な溶媒に水素未添加のスチレン系熱可塑性エラストマーを溶解させて、公知の水添触媒を用いて水素を反応させることにより得ることができる。触媒としては、ラネーニッケル、Pt、Pd、Ru、Rh、Ni等の金属を、カーボン、アルミナ、硅藻土等の担体に担持させた不均一触媒、又は遷移金属とアルキルアルミニウム化合物、アルキルリチウム化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒等を挙げることができる。水素圧は、常圧〜200kg/cm2が好ましく、反応温度は、常温〜250℃、反応時間は0.1〜100時間が好ましい。反応後の重合体は、反応液をメタノール等により凝固させた後、加熱又は減圧乾燥させるか、反応液を沸騰水中に注ぎ、溶媒を共沸させて除去した後、加熱又は減圧乾燥することにより得ることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)(A1)は、例えば、スチレンと、イソプレン及びブタジエン等から選択される共役ジエンとの共重合体が挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)は、水素添加していてもしていなくてもよい。
水素添加は、公知の方法で行うことができる。具体的には、水添反応及び水添触媒に不活性な溶媒に水素未添加のスチレン系熱可塑性エラストマーを溶解させて、公知の水添触媒を用いて水素を反応させることにより得ることができる。触媒としては、ラネーニッケル、Pt、Pd、Ru、Rh、Ni等の金属を、カーボン、アルミナ、硅藻土等の担体に担持させた不均一触媒、又は遷移金属とアルキルアルミニウム化合物、アルキルリチウム化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒等を挙げることができる。水素圧は、常圧〜200kg/cm2が好ましく、反応温度は、常温〜250℃、反応時間は0.1〜100時間が好ましい。反応後の重合体は、反応液をメタノール等により凝固させた後、加熱又は減圧乾燥させるか、反応液を沸騰水中に注ぎ、溶媒を共沸させて除去した後、加熱又は減圧乾燥することにより得ることができる。
また、スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)の数平均分子量(Mn)は、耐衝撃性、衝撃吸収性、及び加工性の観点から、30,000〜800,000が好ましく、120,000〜180,000がより好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)中のスチレン含有量は、衝撃吸収性の観点から、5〜70質量%が好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)中のスチレン含有量は、衝撃吸収性の観点から、5〜70質量%が好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)(A1)は、例えば、両端のブロック部がポリスチレンからなり、中間のブロックが共役ジエン重合体からなるブロック共重合体である。
共役ジエンがイソプレンである場合、中間ブロックがビニル−ポリイソプレンであることが好ましく、また、中間ブロックを構成する共役ジエン由来の構成要素は、水素添加されていないほうが好ましい。そのような水素添加されていないスチレン−イソプレンブロック共重合体の市販品としては、株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)5127」(スチレン含有量20質量%、tanδのピーク値=1.1、ピーク温度=20℃)が挙げられる。
共役ジエンがイソプレンである場合、中間ブロックがビニル−ポリイソプレンであることが好ましく、また、中間ブロックを構成する共役ジエン由来の構成要素は、水素添加されていないほうが好ましい。そのような水素添加されていないスチレン−イソプレンブロック共重合体の市販品としては、株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)5127」(スチレン含有量20質量%、tanδのピーク値=1.1、ピーク温度=20℃)が挙げられる。
また、共役ジエンがブタジエンである場合、そのスチレン・ブタジエン共重合体のブタジエン由来の構成要素は水素添加されていたほうがよい。このような水素添加スチレン・ブタジエン共重合体の市販品としては、旭化成ケミカルズ株式会社製「S.O.E.(登録商標)L609」(スチレン含有量67質量%、tanδのピーク値=1.3、ピーク温度=19℃)、旭化成ケミカルズ株式会社製「S.O.E.(登録商標)L606」(スチレン含有量51質量%、tanδのピーク値=1.7、ピーク温度=8℃)、旭化成ケミカルズ株式会社製「S.O.E.(登録商標)L605」(スチレン含有量67質量%、tanδのピーク値=1.5、ピーク温度=17℃)等を挙げることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)がブロック共重合体である場合、そのようなブロック共重合体は、例えば、スチレンと、イソプレン及び/又はブタジエン等の共役ジエンを、アルキルリチウム化合物を開始剤とするアニオン共重合により製造することができる。
アルキルリチウム化合物としては、メチルリチウム、エチルリチウム、ペンチルリチウム、ブチルリチウム等の炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルリチウム、ナフタレンジリチウム、ジチオヘキシルベンゼン等のジリチウム化合物を挙げることができる。
重合方法としては、(イ)アルキルリチウム化合物を開始剤としてスチレンに続いてイソプレン、必要に応じて更にブタジエン又はイソプレン−ブタジエンを逐次重合し、次いで、スチレンを逐次重合する方法、(ロ)スチレンに続いてイソプレン、必要に応じて更にブタジエン又はイソプレン−ブタジエンを重合し、これをカップリング剤によりカップリングする方法等が挙げられる。カップリング剤としてはジクロロメタン、ジブロモメタン、ジブロモベンゼン等が挙げられる。
アルキルリチウム化合物としては、メチルリチウム、エチルリチウム、ペンチルリチウム、ブチルリチウム等の炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルリチウム、ナフタレンジリチウム、ジチオヘキシルベンゼン等のジリチウム化合物を挙げることができる。
重合方法としては、(イ)アルキルリチウム化合物を開始剤としてスチレンに続いてイソプレン、必要に応じて更にブタジエン又はイソプレン−ブタジエンを逐次重合し、次いで、スチレンを逐次重合する方法、(ロ)スチレンに続いてイソプレン、必要に応じて更にブタジエン又はイソプレン−ブタジエンを重合し、これをカップリング剤によりカップリングする方法等が挙げられる。カップリング剤としてはジクロロメタン、ジブロモメタン、ジブロモベンゼン等が挙げられる。
重合の際には反応を適切に制御するために溶媒を使用することが好ましい。この溶媒としては重合開始剤に対して不活性な有機溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、及びベンゼン等の炭素数が6〜12の脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素を用いることが好ましい。
前記重合は0〜80℃の温度範囲で0.5〜50時間行うことが好ましい。
前記重合は0〜80℃の温度範囲で0.5〜50時間行うことが好ましい。
ブロック共重合体のtanδのピーク温度やピーク値は、イソプレン、ブタジエンの3,4結合、又は1,2結合の数を調整する方法等により調整することが可能であり、共触媒としてルイス塩基を用いることにより比較的容易に調整することができる。ルイス塩基としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類、トリエチルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、N−メチルモルホリン等のアミン化合物等が挙げられる。これらのルイス塩基は、重合開始剤のリチウムのモル数に対して0.1〜1000倍用いることが好ましい。また、ピーク温度やピーク値は、水素添加の有無や水素添加率を調整することによっても調整可能である。
<4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)>
本発明に使用可能な4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)は、4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位(A2−1)と、4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン由来の構成単位(A2−2)からなるものである。
共重合体(A2)は、上記(A2−1)成分と(A2−2)成分との合計を100モル%としたとき、(A2−1)成分を20〜75モル%、(A2−2)成分を80〜25モル%含有することが好ましい。(A2−1)成分が、これら範囲内となると、tanδ値が大きくなり、そのピーク値を容易に上記数値範囲とすることが可能になる。
また、衝撃吸収性や機械特性等を良好にする観点から、好ましくは(A2−1)成分を60〜75モル%、(A2−2)成分を40〜25モル%含有する。
本発明に使用可能な4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)は、4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位(A2−1)と、4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン由来の構成単位(A2−2)からなるものである。
共重合体(A2)は、上記(A2−1)成分と(A2−2)成分との合計を100モル%としたとき、(A2−1)成分を20〜75モル%、(A2−2)成分を80〜25モル%含有することが好ましい。(A2−1)成分が、これら範囲内となると、tanδ値が大きくなり、そのピーク値を容易に上記数値範囲とすることが可能になる。
また、衝撃吸収性や機械特性等を良好にする観点から、好ましくは(A2−1)成分を60〜75モル%、(A2−2)成分を40〜25モル%含有する。
本発明において、共重合体(A2)に用いられる炭素原子数2〜20のα−オレフィンとしては、4−メチル−1−ペンテンを除き、例えば直鎖状又は分岐状のα−オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、官能基化ビニル化合物等が挙げられるが、直鎖状のα−オレフィンが好ましい。なお、炭素原子数2〜20のα−オレフィンは非共役ポリエンを含まないものとする。
直鎖状α−オレフィンの炭素原子数は、2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜3のものであり、その具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられ、好ましくはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、より好ましくはエチレン、プロピレンである。
分岐状のα−オレフィンの炭素原子数は、好ましくは炭素原子数5〜20、より好ましくは5〜15であり、その具体例としては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン等が挙げられる。
環状オレフィンの炭素原子数は、3〜20、好ましくは5〜15であり、その具体例としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロへプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。
分岐状のα−オレフィンの炭素原子数は、好ましくは炭素原子数5〜20、より好ましくは5〜15であり、その具体例としては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン等が挙げられる。
環状オレフィンの炭素原子数は、3〜20、好ましくは5〜15であり、その具体例としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロへプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。
芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等のモノ又はポリアルキルスチレン等が挙げられる。
共役ジエンの炭素原子数は、4〜20、好ましくは4〜10であり、その具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン等が挙げられる。
共役ジエンの炭素原子数は、4〜20、好ましくは4〜10であり、その具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン等が挙げられる。
官能基化ビニル化合物の具体例としては、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン、(メタ)アクリル酸、プロピオン酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸等の不飽和カルボン酸及びその酸無水物や酸ハライド、アリルアミン、5−ヘキセンアミン、6−ヘプテンアミン等の不飽和アミン、(2,7−オクタジエニル)コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物、不飽和エポキシ化合物、エチレン性不飽和シラン化合物等が挙げられる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜15の直鎖状又は分岐状の末端水酸基化α−オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとしては、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜15の直鎖状又は分岐状のハロゲン化−α−オレフィンが挙げられる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜15の直鎖状又は分岐状の末端水酸基化α−オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとしては、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜15の直鎖状又は分岐状のハロゲン化−α−オレフィンが挙げられる。
これらの炭素原子数2〜20のα−オレフィンは、単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。上記の中でもエチレン、プロピレンが好適であるが、プロピレンを使用すると、衝撃吸収性等を良好にできる点で特に好ましい。
なお、共重合体(A2)は、本発明の目的を損なわない範囲で、(A2−1)及び(A2−2)以外の構成単位を含んでいてもよく、これらも本発明の範囲内である。その他の構成としては、非共役ポリエン由来の構成単位が挙げられる。
非共役ポリエンとしては、炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10の直鎖状、分岐状又は環状のジエンの他、各種のノルボルネン、ノルボルナジエン等が挙げられるが、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンが好適である。
非共役ポリエンとしては、炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10の直鎖状、分岐状又は環状のジエンの他、各種のノルボルネン、ノルボルナジエン等が挙げられるが、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンが好適である。
本発明で用いられる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)は、tanδのピーク値及びピーク温度が上記範囲となることに加えて、下記要件(a−1)〜(a−2)を満たすことが好ましい。
(a−1)デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が0.01〜5.0dL/g。
(a−2)数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0〜3.5。
(a−1)デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が0.01〜5.0dL/g。
(a−2)数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0〜3.5。
<(a−1)極限粘度[η]>
共重合体(A2)は、135℃のデカリン中での極限粘度[η]が0.01〜5.0(dL/g)である。極限粘度[η]がこれら範囲となると、衝撃吸収材の機械強度、衝撃吸収性、柔軟性等が高くなり、成形性が良好になることで発泡体が衝撃吸収材としての性能を十分に発揮できる。極限粘度[η]は、好ましくは0.1〜4.0(dL/g)、より好ましくは0.5〜3.0(dL/g)、さらに好ましくは1.0〜2.8(dL/g)の範囲にある。
共重合体(A2)は、135℃のデカリン中での極限粘度[η]が0.01〜5.0(dL/g)である。極限粘度[η]がこれら範囲となると、衝撃吸収材の機械強度、衝撃吸収性、柔軟性等が高くなり、成形性が良好になることで発泡体が衝撃吸収材としての性能を十分に発揮できる。極限粘度[η]は、好ましくは0.1〜4.0(dL/g)、より好ましくは0.5〜3.0(dL/g)、さらに好ましくは1.0〜2.8(dL/g)の範囲にある。
<(a−2)Mw/Mn>
共重合体(A2)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、1.0〜3.5、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは1.5〜2.5の範囲である。Mw/Mnの値が範囲内にあると、組成分布や低分子量ポリマーの影響が少なくなり、該重合体の機械特性、成形性、耐摩耗性、衝撃吸収性を発現でき、成形時にべたつきがある不具合を生じにくい。Mw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、上記特性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。本発明では、後述する触媒を用いれば分子量を損なうことなく、Mw/Mnの値が上記範囲内にある重合体を得ることができる。
また、共重合体(A2)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは500〜10,000,000、より好ましくは1,000〜5,000,000、さらに好ましくは1,000〜2,500,000である。
共重合体(A2)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、1.0〜3.5、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは1.5〜2.5の範囲である。Mw/Mnの値が範囲内にあると、組成分布や低分子量ポリマーの影響が少なくなり、該重合体の機械特性、成形性、耐摩耗性、衝撃吸収性を発現でき、成形時にべたつきがある不具合を生じにくい。Mw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、上記特性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。本発明では、後述する触媒を用いれば分子量を損なうことなく、Mw/Mnの値が上記範囲内にある重合体を得ることができる。
また、共重合体(A2)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは500〜10,000,000、より好ましくは1,000〜5,000,000、さらに好ましくは1,000〜2,500,000である。
また、本発明の共重合体(A2)は、さらに下記物性を有していてもよい。
<パラメータB値>
共重合体(A2)は、13C−NMRにより測定した共重合モノマーの連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5であることが好ましく、より好ましくは0.9〜1.3、さらに好ましくは0.9〜1.2である。パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、重合体中の組成分布がなくなり、例えば柔軟性、衝撃吸収性、衝撃緩和性に優れる。
<密度>
共重合体(A2)は、密度が、好ましくは810〜850kg/m3、より好ましくは820〜850kg/m3、さらに好ましくは830〜850kg/m3である。本発明では、このように低密度とすることにより、発泡体を軽量で衝撃吸収性に優れたものとしやすくなる。
<融点(Tm)>
共重合体(A2)は、示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が、110℃未満又は認められない、より好ましくは100℃未満又は認められない、さらに好ましくは85℃未満又は認められない。共重合体(A2)の融点は、コモノマー種及びコモノマー組成によって任意に変えることができ、融点が上記範囲内にある場合は柔軟性と靭性に優れる。
<パラメータB値>
共重合体(A2)は、13C−NMRにより測定した共重合モノマーの連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5であることが好ましく、より好ましくは0.9〜1.3、さらに好ましくは0.9〜1.2である。パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、重合体中の組成分布がなくなり、例えば柔軟性、衝撃吸収性、衝撃緩和性に優れる。
<密度>
共重合体(A2)は、密度が、好ましくは810〜850kg/m3、より好ましくは820〜850kg/m3、さらに好ましくは830〜850kg/m3である。本発明では、このように低密度とすることにより、発泡体を軽量で衝撃吸収性に優れたものとしやすくなる。
<融点(Tm)>
共重合体(A2)は、示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が、110℃未満又は認められない、より好ましくは100℃未満又は認められない、さらに好ましくは85℃未満又は認められない。共重合体(A2)の融点は、コモノマー種及びコモノマー組成によって任意に変えることができ、融点が上記範囲内にある場合は柔軟性と靭性に優れる。
本発明に用いられる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)の製造には、従来公知の触媒、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、国際公開第01/53369号、国際公開第01/027124号、特開平3-193796号公報、及び特開平02-41303号公報等に記載のメタロセン触媒等が好適に用いられる。また、共重合体(A2)は、国際公開第2011/055803号に記載のメタロセン化合物を含有するオレフィン重合触媒によっても好適に製造される。
共重合体(A2)は、その一部が極性モノマーによりグラフト変性されていてもよい。このような極性モノマーとしては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸又はその誘導体、ビニルエステル化合物、塩化ビニル、ビニル基含有有機ケイ素化合物、カルボジイミド化合物等が挙げられる。
極性モノマーとしては、特に不飽和カルボン酸又はその誘導体及びビニル基含有有機ケイ素化合物が好ましい。
不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、カルボン酸基を1つ以上有する不飽和化合物、カルボン酸基を有する化合物とアルキルアルコールとのエステル、無水カルボン酸基を1つ以上有する不飽和化合物等を挙げることができ、不飽和基としては、ビニル基、ビニレン基、不飽和環状炭化水素基等を挙げることができる。具体例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸〔商標〕等の不飽和カルボン酸;又はその誘導体である、酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステル等が挙げられる。かかる誘導体の具体例としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ナジック酸ジメチル、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート等が挙げられる。
これらの不飽和カルボン酸及びその誘導体は、単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸〔商標〕(エンドシス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸)又はこれらの酸無水物が好ましく用いられる。
不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、カルボン酸基を1つ以上有する不飽和化合物、カルボン酸基を有する化合物とアルキルアルコールとのエステル、無水カルボン酸基を1つ以上有する不飽和化合物等を挙げることができ、不飽和基としては、ビニル基、ビニレン基、不飽和環状炭化水素基等を挙げることができる。具体例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸〔商標〕等の不飽和カルボン酸;又はその誘導体である、酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステル等が挙げられる。かかる誘導体の具体例としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ナジック酸ジメチル、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート等が挙げられる。
これらの不飽和カルボン酸及びその誘導体は、単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸〔商標〕(エンドシス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸)又はこれらの酸無水物が好ましく用いられる。
ビニル基含有有機ケイ素化合物としては、従来公知のものが使用でき、その好適例としては、γ−グリシドキシプロピルトリピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アクロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
極性モノマーは、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部の量で使用される。これらの極性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
このグラフト重合は、通常ラジカル開始剤の存在下に行なわれる。ラジカル開始剤としては、公知の有機過酸化物、アゾ化合物等を用いることができる。ラジカル開始剤は、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体及び極性モノマーとそのまま混合して使用することもできるが、少量の有機溶媒に溶解してから使用することもできる。この有機溶媒としては、ラジカル開始剤を溶解し得る有機溶媒であれば特に制限なく用いることができる。また極性モノマーをグラフト重合させる際には、還元性物質を用いてもよい。還元性物質を用いると、極性モノマーのグラフト量を向上させることができる。
グラフト変性は、従来公知の方法で行うことができ、溶媒存在下、又は無溶媒で行なうことが可能である。
グラフト変性は、従来公知の方法で行うことができ、溶媒存在下、又は無溶媒で行なうことが可能である。
前記より得られた共重合体(A2)の変性量(極性モノマーのグラフト量)は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜30重量%、さらに好ましくは0.2〜10重量%である。本発明において、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体に、グラフト変性されたものが含まれると、他の樹脂との接着性、相溶性に優れ、また成形体表面の濡れ性が改良されうる。
本発明において、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2)には、その成形性をさらに改善させる、すなわち結晶化温度を高め結晶化速度を速めるために、核剤が配合されていてもよい。核剤としては、ジベンジリデンソルビトール系核剤、リン酸エステル塩系核剤、ロジン系核剤、安息香酸金属塩系核剤、フッ素化ポリエチレン、2,2-メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム、ピメリン酸やその塩、2,6−ナフタレン酸ジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド等が挙げられる。配合量は、特に限定されないが、好ましくは、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体100重量部に対して、0.1〜1重量部である。核剤は、重合中、重合後、あるいは成形加工時等に適宜添加が可能である。
本発明に用いられる共重合体(A2)には、発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、公知の耐候安定剤、耐熱安定剤、耐電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、発泡剤、結晶化助剤、防曇剤、(透明)核剤、滑剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤、離型剤、衝撃改良剤、抗UV剤(紫外線吸収剤)、充填剤、架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、難燃剤、加工助剤等の添加剤が配合されていてもよい。
[樹脂(B)]
本発明の樹脂(B)は、動的粘弾性測定による損失正接tanδのピーク値の温度(ピーク温度)が0℃未満であることを特徴とする。tanδのピーク温度が0℃未満でないと、低温環境下における曲げ強度や衝撃吸収性能を十分に向上させることができない。tanδのピーク温度は、好ましくは−10〜−50℃であり、また、ピーク値は好ましくは0.5〜3.0である。
本発明の樹脂(B)は、動的粘弾性測定による損失正接tanδのピーク値の温度(ピーク温度)が0℃未満であることを特徴とする。tanδのピーク温度が0℃未満でないと、低温環境下における曲げ強度や衝撃吸収性能を十分に向上させることができない。tanδのピーク温度は、好ましくは−10〜−50℃であり、また、ピーク値は好ましくは0.5〜3.0である。
本発明の樹脂(B)は、熱可塑性樹脂ないしエラストマーであり、上記特性を有するものであれば特に限定されないが、エチレン・α−オレフィン共重合体(B1)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(B2)、及びスチレン系熱可塑性エラストマー(B3)から選択される1種又は2種以上である。相溶性等の観点で、エチレン・α−オレフィン共重合体(B1)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(B2)、スチレン系熱可塑性エラストマー(B3)が好ましい。
衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)に対する樹脂(B)の割合が、10〜70質量%であることが好ましい。このように、樹脂(B)の配合割合を樹脂(A)の70質量%以下とすることで、常温環境下の衝撃吸収性能を殆ど損なうことなく、低温環境下の衝撃吸収性能や曲げ強度を向上させることができる。また、10質量%以上とすることで、低温環境下の衝撃吸収性能や曲げ強度を十分に向上させることができる。
衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)に対する樹脂(B)の割合が、10〜70質量%であることが好ましい。このように、樹脂(B)の配合割合を樹脂(A)の70質量%以下とすることで、常温環境下の衝撃吸収性能を殆ど損なうことなく、低温環境下の衝撃吸収性能や曲げ強度を向上させることができる。また、10質量%以上とすることで、低温環境下の衝撃吸収性能や曲げ強度を十分に向上させることができる。
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B1)>
樹脂(B)として使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体(B1)は、エチレン及びα−オレフィンからなる共重合体、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンからなる共重合体、又はこれらの混合物である。ここで、α−オレフィンとしては炭素原子数3〜20、好ましくは炭素原子数3〜10のα−オレフィンが挙げられ、具体的なものとしてはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。これらの中ではプロピレン、1−ブテン、1−オクテンが好ましく、特に1−ブテンが好ましい。
樹脂(B)として使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体(B1)は、エチレン及びα−オレフィンからなる共重合体、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンからなる共重合体、又はこれらの混合物である。ここで、α−オレフィンとしては炭素原子数3〜20、好ましくは炭素原子数3〜10のα−オレフィンが挙げられ、具体的なものとしてはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。これらの中ではプロピレン、1−ブテン、1−オクテンが好ましく、特に1−ブテンが好ましい。
エチレン・α-オレフィン共重合体における非共役ポリエンとしては、環状又は鎖状の非共役ポリエンが挙げられる。環状非共役ポリエンとしては、例えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、メチルテトラヒドロインデン等が挙げられる。また、鎖状の非共役ポリエンとしては、例えば1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン等が挙げられる。中でも5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン等の非共役ジエンが好ましく使用できる。
本発明で好適に使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体(B1)としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ブテン・ジエン共重合体が挙げられる。エチレン・α−オレフィン共重合体(B1)としてはより具体的には、エチレン・1−ブテン共重合体が挙げられ、その市販品として三井化学株式会社製、商品名「タフマー(登録商標)A0550S」等が挙げられる。
<オレフィン系熱可塑性エラストマー(B2)>
オレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶性ポリオレフィン樹脂(B2−1)と、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(B2−2)とを含有するものが挙げられ、成分(B2−1)と、成分(B2−2)とが化学的に結合した構造を少なくとも一部有するような重合体や、成分(B2−1)中に成分(B2−2)が微分散した構造を有するような重合体を挙げることができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶性ポリオレフィン樹脂(B2−1)と、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(B2−2)とを含有するものが挙げられ、成分(B2−1)と、成分(B2−2)とが化学的に結合した構造を少なくとも一部有するような重合体や、成分(B2−1)中に成分(B2−2)が微分散した構造を有するような重合体を挙げることができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(B2)は、好ましくは、結晶性ポリオレフィン樹脂(B2−1)が海相であり、エチレン・α-オレフィン共重合体ゴム(B2−2)が島相となるものであり、海相と島相間はグラフト結合している構造をとっていることがより好ましい。このようなオレフィン系熱可塑性エラストマーは、ショアーD硬度が55以下となるとともに、示差走査熱量計(DSC)で測定したTmが140℃以上となる。また、圧縮永久歪(CS)が40%以下となる。
結晶性ポリオレフィン樹脂(B2−1)は、好ましくは結晶性ポリプロピレン樹脂である。結晶性ポリプロピレン樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレンと少量(例えば、10モル%未満程度)の他のα−オレフィンとを共重合したもの、又はこれらの混合物が挙げられる。ここで、他のα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテン等の炭素原子数2〜10のα−オレフィンが挙げられる。
なお、(B2−1)において、「結晶性」とは、示差熱走査熱量計(DSC)で測定した融点Tmが140℃以上であることを意味する。
なお、(B2−1)において、「結晶性」とは、示差熱走査熱量計(DSC)で測定した融点Tmが140℃以上であることを意味する。
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(B2−2)としては、架橋した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体が使用される。ここで使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体は、上記エチレン・α−オレフィン共重合体(B1)で示したものから選択して使用可能であるが、α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−オクテン等の炭素原子数3〜10のものが好ましく、特にプロピレンが好ましく、また、非共役ポリエンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン等の非共役ジエンが好ましく使用できる。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーにおいて好適に使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体としては、ジエンとしてジシクロペンタンジエンや5−エチリデン−2−ノルボネンが使用されるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体が挙げられる。
本発明で好適に使用されるオレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶性ポリプロピレン樹脂と、架橋エチレン・プロピレン・ジエン共重合体とを含有するものである。また、本発明においてオレフィン系熱可塑性エラストマー(B2)として使用される市販品は、三井化学株式会社製、商品名「ミラストマー(登録商標)5030NS」等が挙げられる。
<スチレン系熱可塑性エラストマー(B3)>
樹脂(B)に使用されるスチレン系熱可塑性エラストマー(B3)は、上記したスチレン系熱可塑性エラストマー(A1)で示したものと同様のものから適宜選択されて使用されるが、上記した調整方法等により、tanδのピーク温度が、0℃未満となるようにされたものである。
スチレン系熱可塑性エラストマー(B3)として好適に使用されるものとしては、例えば両端のブロック部がポリスチレンからなり、中間のブロックが共役ジエン重合体からなるブロック共重合体であって、より具体的には共役ジエンがイソプレンであるスチレン−イソプレンブロック共重合体が挙げられ、該スチレン−イソプレンブロック共重合体は水素添加されたものが好ましい。より具体的には、両端がポリスチレンのブロック、中間がビニル−ポリイソプレンのブロックであるトリブロック共重合体が挙げられ、中間ブロックであるビニル−ポリイソプレンが水素添加されたものが好ましい。そのような水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体の市販品としては、株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)7125」(スチレン含有量20質量%、tanδのピーク値=1.3、ピーク温度=−5℃)が挙げられる。或いは、中間ブロックの共役ジエンがイソプレン及びブタジエンでありかつ水素添加されたブロック共重合体が挙げられ、そのような共重合体の市販品としては、株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)7311」(スチレン含有量12質量%、tanδのピーク値=1.5、ピーク温度=−17℃)が挙げられる。
樹脂(B)に使用されるスチレン系熱可塑性エラストマー(B3)は、上記したスチレン系熱可塑性エラストマー(A1)で示したものと同様のものから適宜選択されて使用されるが、上記した調整方法等により、tanδのピーク温度が、0℃未満となるようにされたものである。
スチレン系熱可塑性エラストマー(B3)として好適に使用されるものとしては、例えば両端のブロック部がポリスチレンからなり、中間のブロックが共役ジエン重合体からなるブロック共重合体であって、より具体的には共役ジエンがイソプレンであるスチレン−イソプレンブロック共重合体が挙げられ、該スチレン−イソプレンブロック共重合体は水素添加されたものが好ましい。より具体的には、両端がポリスチレンのブロック、中間がビニル−ポリイソプレンのブロックであるトリブロック共重合体が挙げられ、中間ブロックであるビニル−ポリイソプレンが水素添加されたものが好ましい。そのような水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体の市販品としては、株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)7125」(スチレン含有量20質量%、tanδのピーク値=1.3、ピーク温度=−5℃)が挙げられる。或いは、中間ブロックの共役ジエンがイソプレン及びブタジエンでありかつ水素添加されたブロック共重合体が挙げられ、そのような共重合体の市販品としては、株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)7311」(スチレン含有量12質量%、tanδのピーク値=1.5、ピーク温度=−17℃)が挙げられる。
[樹脂(C)]
本発明に用いられる衝撃吸収材組成物は、樹脂(A)及び樹脂(B)以外の樹脂(C)を含んでいてもよい。樹脂(C)は、熱可塑性樹脂ないしエラストマーである。本発明では、衝撃吸収材組成物に樹脂(C)を加えることにより、発泡体の各種物性や、成形性等を改質することが可能である。
樹脂(C)としては、エチレン系重合体(C1)、プロピレン系共重合体(C2)、又はこれらの混合物等の熱可塑性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。本発明では、樹脂(C)として、これらポリオレフィン樹脂を使用することにより、衝撃吸収材のコストを抑えたり、耐熱性を向上させることができる。
本発明に用いられる衝撃吸収材組成物は、樹脂(A)及び樹脂(B)以外の樹脂(C)を含んでいてもよい。樹脂(C)は、熱可塑性樹脂ないしエラストマーである。本発明では、衝撃吸収材組成物に樹脂(C)を加えることにより、発泡体の各種物性や、成形性等を改質することが可能である。
樹脂(C)としては、エチレン系重合体(C1)、プロピレン系共重合体(C2)、又はこれらの混合物等の熱可塑性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。本発明では、樹脂(C)として、これらポリオレフィン樹脂を使用することにより、衝撃吸収材のコストを抑えたり、耐熱性を向上させることができる。
衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)に対する樹脂(C)の割合は、0〜50質量%であることが好ましい。このように、樹脂(B)同様、樹脂(C)の配合割合を樹脂(A)の1/2以下とすることで、通常使用環境下の衝撃吸収性能を殆ど損なうことなく、衝撃吸収材のコストを抑え、また任意の性能を向上させることが可能である。
<エチレン系重合体(C1)>
エチレン系重合体(C1)は、エチレン由来の構成単位を50〜100モル%の量で含有し、密度が850〜980kg/m3のものである。
エチレン系重合体(C1)は、エチレン由来の構成単位を50〜100モル%の量で含有し、密度が850〜980kg/m3のものである。
エチレン系重合体(C1)は、エチレン由来の構成単位を50〜100モル%含有することが好ましい。また、エチレン系重合体(C1)の密度は、860〜960kg/m3であることが好ましい。また、エチレン系重合体(C1)の190℃、2.16kg荷重下で測定したMFRは混練性の観点から、0.5〜5.0の範囲にあることが好ましく、0.5〜3.5の範囲にあることがさらに好ましい。
<プロピレン系重合体(C2)>
また、プロピレン系重合体(C2)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンと少量(10モル%未満程度)の他のα−オレフィンとを共重合したもの、又はこれらの混合物が挙げられる。ここで、他のα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテン等の炭素原子数2〜10のα−オレフィンが挙げられる。
また、プロピレン系重合体(C2)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンと少量(10モル%未満程度)の他のα−オレフィンとを共重合したもの、又はこれらの混合物が挙げられる。ここで、他のα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテン等の炭素原子数2〜10のα−オレフィンが挙げられる。
[その他成分]
本発明の衝撃吸収材組成物は、(A)及び(B)成分と、任意で配合される(C)成分に加えて、必要に応じて、衝撃吸収材組成物を架橋するための架橋剤、衝撃吸収材組成物を発泡させるための発泡剤、架橋助剤、分解温度調整剤、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、核剤、顔料等の添加剤や、ハロゲン系、リン系等の難燃剤、及び充填剤等の配合剤を本発明の目的を阻害しない範囲で含有していてもよい。
本発明の衝撃吸収材組成物は、(A)及び(B)成分と、任意で配合される(C)成分に加えて、必要に応じて、衝撃吸収材組成物を架橋するための架橋剤、衝撃吸収材組成物を発泡させるための発泡剤、架橋助剤、分解温度調整剤、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、核剤、顔料等の添加剤や、ハロゲン系、リン系等の難燃剤、及び充填剤等の配合剤を本発明の目的を阻害しない範囲で含有していてもよい。
<ガラス転移温度Tg>
前記樹脂(A)の示差走査熱量計(DSC)により測定したガラス転移温度は、室温領域に衝撃性能を持たせるため、−15〜20℃がより好ましく、−15〜15℃が更に好ましい。一方、樹脂(B)のガラス転移温度は、低温割れの観点より0℃未満が好ましく、−10℃以下がより好ましく、−14℃以下が更に好ましい。本発明では、樹脂(A)(B)のガラス転移温度を上記範囲とすることにより、生活環境下の広い温度領域において優れた衝撃吸収性能を得ることが可能となる。
前記樹脂(A)の示差走査熱量計(DSC)により測定したガラス転移温度は、室温領域に衝撃性能を持たせるため、−15〜20℃がより好ましく、−15〜15℃が更に好ましい。一方、樹脂(B)のガラス転移温度は、低温割れの観点より0℃未満が好ましく、−10℃以下がより好ましく、−14℃以下が更に好ましい。本発明では、樹脂(A)(B)のガラス転移温度を上記範囲とすることにより、生活環境下の広い温度領域において優れた衝撃吸収性能を得ることが可能となる。
<混合物のtanδ>
樹脂(A)、樹脂(B)及び樹脂(C)の混合物は、動的粘弾性を測定して得られる損失正接tanδのピーク値が、0.5〜3.0であることが好ましく、より好ましくは0.8〜3.0、更に好ましくは1.0〜3.0である。また、tanδのピーク値の温度(ピーク温度)は、5〜40℃であることが好ましい。本発明では、混合物の損失正接tanδのピーク値とピーク温度が上記範囲内となることで、常温環境下における発泡体の衝撃吸収性能を良好にすることができる。
樹脂(A)、樹脂(B)及び樹脂(C)の混合物は、動的粘弾性を測定して得られる損失正接tanδのピーク値が、0.5〜3.0であることが好ましく、より好ましくは0.8〜3.0、更に好ましくは1.0〜3.0である。また、tanδのピーク値の温度(ピーク温度)は、5〜40℃であることが好ましい。本発明では、混合物の損失正接tanδのピーク値とピーク温度が上記範囲内となることで、常温環境下における発泡体の衝撃吸収性能を良好にすることができる。
[衝撃吸収材の特性]
<厚さ>
本発明の衝撃吸収材は、衝撃吸収性能が求められる各種用途で使用されるが、好ましくは薄厚のシート状にされ、例えば電子機器用の防塵性、水密性等を確保するためのシール材として使用される。そのような衝撃吸収材(シール材)の厚さは、市場ニーズの観点から、0.05mm以上であり、0.05〜2.0mmが好ましく、0.05〜1.0mmがより好ましい。
<厚さ>
本発明の衝撃吸収材は、衝撃吸収性能が求められる各種用途で使用されるが、好ましくは薄厚のシート状にされ、例えば電子機器用の防塵性、水密性等を確保するためのシール材として使用される。そのような衝撃吸収材(シール材)の厚さは、市場ニーズの観点から、0.05mm以上であり、0.05〜2.0mmが好ましく、0.05〜1.0mmがより好ましい。
<発泡倍率>
衝撃吸収材あるいはシール材が発泡体である場合、その発泡倍率は、衝撃吸収性能の向上、及び防塵性・水密性の観点から、20cc/g以下が好ましい。
本発明では、特に、0.05〜0.5mmの極薄の衝撃吸収材では、発泡倍率は低く抑えられたほうが良く、そのような場合、好ましくは10cc/g以下である。また、発泡倍率は1.0cc/g以上であることが好ましく、圧縮強度の観点より、1.5cc/g以上がより好ましい。
本発明では、極薄の衝撃吸収材では、発泡倍率を低く抑えたほうが、高いtanδ値を有する樹脂(A)を用いたことと相俟って、衝撃吸収性をより良好にすることができる。
衝撃吸収材あるいはシール材が発泡体である場合、その発泡倍率は、衝撃吸収性能の向上、及び防塵性・水密性の観点から、20cc/g以下が好ましい。
本発明では、特に、0.05〜0.5mmの極薄の衝撃吸収材では、発泡倍率は低く抑えられたほうが良く、そのような場合、好ましくは10cc/g以下である。また、発泡倍率は1.0cc/g以上であることが好ましく、圧縮強度の観点より、1.5cc/g以上がより好ましい。
本発明では、極薄の衝撃吸収材では、発泡倍率を低く抑えたほうが、高いtanδ値を有する樹脂(A)を用いたことと相俟って、衝撃吸収性をより良好にすることができる。
<25%圧縮強度>
また、衝撃吸収材は、特にシール性の観点から、JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度が、20kPa以上であることがより好ましく、ディスプレイの浮きや液晶のプーリング対策の観点より200kPa以下がより好ましい。本発明では、衝撃吸収材が薄厚でも、発泡体でかつ高いtanδ値を有する樹脂(A)を用いたことにより、発泡体の倍率を操作することによって、これら範囲の圧縮強度を達成することができる。25%圧縮強度が20kPa以上であると防塵性・水密性を備えることが可能にある。また、200kPa以下であると、シール材の反発力によってシールする隙間が拡大するおそれが少なくなる。
また、衝撃吸収材は、特にシール性の観点から、JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度が、20kPa以上であることがより好ましく、ディスプレイの浮きや液晶のプーリング対策の観点より200kPa以下がより好ましい。本発明では、衝撃吸収材が薄厚でも、発泡体でかつ高いtanδ値を有する樹脂(A)を用いたことにより、発泡体の倍率を操作することによって、これら範囲の圧縮強度を達成することができる。25%圧縮強度が20kPa以上であると防塵性・水密性を備えることが可能にある。また、200kPa以下であると、シール材の反発力によってシールする隙間が拡大するおそれが少なくなる。
<衝撃吸収率>
本発明の衝撃吸収材の23℃における衝撃吸収率は、20%以上であることが好ましい。本発明の衝撃吸収材は薄厚でも、発泡体でありかつ高いtanδ値を有する樹脂(A)を用いたことにより、高い衝撃吸収率を達成でき、シール材等に好適に使用できる。上記衝撃吸収率は、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上である。なお、衝撃吸収率とは後述する測定方法により測定されるものである。
本発明の衝撃吸収材の23℃における衝撃吸収率は、20%以上であることが好ましい。本発明の衝撃吸収材は薄厚でも、発泡体でありかつ高いtanδ値を有する樹脂(A)を用いたことにより、高い衝撃吸収率を達成でき、シール材等に好適に使用できる。上記衝撃吸収率は、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上である。なお、衝撃吸収率とは後述する測定方法により測定されるものである。
[シール材の構成]
本発明においては、例えば、シール材として使用されるシート状の衝撃吸収材の一方の面に熱可塑性樹脂フィルムを積層してもよい。積層する熱可塑性樹脂フィルムとしては、超低密度〜高密度のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂等が挙げられる。前記熱可塑性樹脂フィルムの厚さとしては、市場ニーズの観点から、10〜300μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。
また、前記熱可塑性樹脂フィルムを積層した一方の面とは反対側の面に粘着剤層を設けてもよく、更にこの粘着剤層を覆うように離型紙を設けてもよい。
離型紙の材料としては、超低密度から高密度のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂等が挙げられる。
前記離型紙の厚さとしては、10〜300μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。本発明の衝撃吸収材をシート状にした場合、離型紙を積層することで、粘着剤がその他のシート状部材や、衝撃吸収材の一方の面側に粘着することを防止できる。さらに加工する際に伸びを抑制することも可能となる。離型紙の厚さは、伸びを抑制する観点から、10〜300μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。
本発明においては、例えば、シール材として使用されるシート状の衝撃吸収材の一方の面に熱可塑性樹脂フィルムを積層してもよい。積層する熱可塑性樹脂フィルムとしては、超低密度〜高密度のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂等が挙げられる。前記熱可塑性樹脂フィルムの厚さとしては、市場ニーズの観点から、10〜300μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。
また、前記熱可塑性樹脂フィルムを積層した一方の面とは反対側の面に粘着剤層を設けてもよく、更にこの粘着剤層を覆うように離型紙を設けてもよい。
離型紙の材料としては、超低密度から高密度のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂等が挙げられる。
前記離型紙の厚さとしては、10〜300μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。本発明の衝撃吸収材をシート状にした場合、離型紙を積層することで、粘着剤がその他のシート状部材や、衝撃吸収材の一方の面側に粘着することを防止できる。さらに加工する際に伸びを抑制することも可能となる。離型紙の厚さは、伸びを抑制する観点から、10〜300μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。
[衝撃吸収材の製造方法]
以下、衝撃吸収材が発泡体である場合の製造方法について説明する。本発明の発泡体は、(A)及び(B)成分と、発泡剤と、任意で配合される(C)成分や配合剤とを含有する衝撃吸収材組成物を架橋した後、発泡させることにより製造することができる。具体的には、以下の工程(1)〜(3)を有する方法により製造することが工業的に有利である。
工程(1):熱分解型発泡剤が配合されてなる衝撃吸収材組成物を混練装置に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融、混練して、公知の成形方法により衝撃吸収材組成物を所望形状に成形する工程
工程(2):工程(1)で得られた所望形状の衝撃吸収材組成物に電離性放射線を照射して、架橋する工程
工程(3):工程(2)で架橋された衝撃吸収材組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡体を得る工程
を経て製造できる。
また、本発明では、前記工程(3)の後、下記工程(4)を実施してもよい。
工程(4):工程(3)で得られた発泡体を延伸し、気泡の形状が制御された発泡体シートを得る工程
以下、衝撃吸収材が発泡体である場合の製造方法について説明する。本発明の発泡体は、(A)及び(B)成分と、発泡剤と、任意で配合される(C)成分や配合剤とを含有する衝撃吸収材組成物を架橋した後、発泡させることにより製造することができる。具体的には、以下の工程(1)〜(3)を有する方法により製造することが工業的に有利である。
工程(1):熱分解型発泡剤が配合されてなる衝撃吸収材組成物を混練装置に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融、混練して、公知の成形方法により衝撃吸収材組成物を所望形状に成形する工程
工程(2):工程(1)で得られた所望形状の衝撃吸収材組成物に電離性放射線を照射して、架橋する工程
工程(3):工程(2)で架橋された衝撃吸収材組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡体を得る工程
を経て製造できる。
また、本発明では、前記工程(3)の後、下記工程(4)を実施してもよい。
工程(4):工程(3)で得られた発泡体を延伸し、気泡の形状が制御された発泡体シートを得る工程
(工程(1))
工程(1)では、少なくとも(A)及び(B)成分、並びに熱分解型発泡剤を配合してなる衝撃吸収材組成物を混練装置に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融、混練して、押出成形等により所望形状の衝撃吸収材組成物を製造する。
ここで、必要に応じて、熱分解型発泡剤と共に、架橋助剤、気泡核剤及びその他の添加剤を予め添加することができる。架橋助剤を衝撃吸収材組成物に添加することによって、工程(2)において照射する電離性放射線量を低減して、電離性放射線の照射に伴うポリオレフィン系樹脂分子の切断、劣化を防止することができる。
なお、混練装置としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、ロール等の汎用混練装置等が挙げられるが、押出機が好ましい。そして、衝撃吸収材組成物は、シート状に成形されることが好ましい。
工程(1)では、少なくとも(A)及び(B)成分、並びに熱分解型発泡剤を配合してなる衝撃吸収材組成物を混練装置に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融、混練して、押出成形等により所望形状の衝撃吸収材組成物を製造する。
ここで、必要に応じて、熱分解型発泡剤と共に、架橋助剤、気泡核剤及びその他の添加剤を予め添加することができる。架橋助剤を衝撃吸収材組成物に添加することによって、工程(2)において照射する電離性放射線量を低減して、電離性放射線の照射に伴うポリオレフィン系樹脂分子の切断、劣化を防止することができる。
なお、混練装置としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、ロール等の汎用混練装置等が挙げられるが、押出機が好ましい。そして、衝撃吸収材組成物は、シート状に成形されることが好ましい。
<熱分解型発泡剤>
熱分解型発泡剤としては、前記衝撃吸収材組成物の溶融温度より高い分解温度を有するものを使用することができる。例えば、分解温度が160〜270℃の有機系又は無機系の化学発泡剤を用いることができる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが更に好ましい。
これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
熱分解型発泡剤の添加量は、少なすぎると衝撃吸収材組成物が発泡しないことがある一方、多すぎると発泡体の気泡が破裂することがあるため、衝撃吸収材組成物の樹脂成分((A)、(B)及び(C)成分の合計)100質量部に対して1.5〜30質量部が好ましく、1.5〜20質量部がより好ましく、1.5〜10質量部が更に好ましい。
また、熱分解型発泡剤の分解温度を低くしたり、分解速度を速めたり調節するものとして、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素等の分解温度調節剤を含有させることもできる。分解温度調節剤は、加熱設備や発泡体の表面状態を調整するために、例えば前記衝撃吸収材組成物の樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部使用することができる。この分解調節剤の市販品としては、株式会社ADEKA製「アデカスタブ(登録商標)CDA−1」を挙げることができる。
熱分解型発泡剤としては、前記衝撃吸収材組成物の溶融温度より高い分解温度を有するものを使用することができる。例えば、分解温度が160〜270℃の有機系又は無機系の化学発泡剤を用いることができる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが更に好ましい。
これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
熱分解型発泡剤の添加量は、少なすぎると衝撃吸収材組成物が発泡しないことがある一方、多すぎると発泡体の気泡が破裂することがあるため、衝撃吸収材組成物の樹脂成分((A)、(B)及び(C)成分の合計)100質量部に対して1.5〜30質量部が好ましく、1.5〜20質量部がより好ましく、1.5〜10質量部が更に好ましい。
また、熱分解型発泡剤の分解温度を低くしたり、分解速度を速めたり調節するものとして、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素等の分解温度調節剤を含有させることもできる。分解温度調節剤は、加熱設備や発泡体の表面状態を調整するために、例えば前記衝撃吸収材組成物の樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部使用することができる。この分解調節剤の市販品としては、株式会社ADEKA製「アデカスタブ(登録商標)CDA−1」を挙げることができる。
〔架橋助剤〕
架橋助剤としては、多官能モノマーを使用することができる。例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート等の1分子中に3個の官能基を持つ化合物や、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジビニルベンゼン等の1分子中に2個の官能基を持つ化合物、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、エチルビニルベンゼン、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。
これらの架橋助剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
架橋助剤の添加量は、衝撃吸収材組成物の樹脂成分100質量部に対して0.2〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.4〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部が更に好ましい。該添加量が0.2質量部以上であると衝撃吸収材組成物が所望する架橋度を安定して得ることが可能となり、10質量部以下であると発泡体の架橋度の制御が可能となる。
架橋助剤としては、多官能モノマーを使用することができる。例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート等の1分子中に3個の官能基を持つ化合物や、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジビニルベンゼン等の1分子中に2個の官能基を持つ化合物、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、エチルビニルベンゼン、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。
これらの架橋助剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
架橋助剤の添加量は、衝撃吸収材組成物の樹脂成分100質量部に対して0.2〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.4〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部が更に好ましい。該添加量が0.2質量部以上であると衝撃吸収材組成物が所望する架橋度を安定して得ることが可能となり、10質量部以下であると発泡体の架橋度の制御が可能となる。
(工程(2))
工程(2)では、工程(1)で所定形状に成形された衝撃吸収材組成物に電離性放射線を照射し、衝撃吸収材組成物を架橋する。
電離性放射線としては、α線、β線、γ線、電子線等を挙げることができるが、電子線がより好ましい。衝撃吸収材組成物に対する電離性放射線の照射量は、少なすぎると衝撃吸収材組成物の発泡に必要な剪断粘度を付与することができないことがあり、多すぎると衝撃吸収材組成物の剪断粘度が高くなりすぎて発泡性が低下し、発泡倍率の高い発泡体を得にくくなると共に、発泡体の外観性も低下することがある。
そのため、電離性放射線の照射量は、1〜10Mradが好ましく、2〜8Mradがより好ましい。また、架橋助剤を用いる場合の電離性放射線の照射量は0.3〜8Mradが好ましく、0.5〜5Mradがより好ましく、0.5〜2.5Mradが更に好ましい。
電離性放射線の照射量は、(A)及び(B)成分の比率や添加剤等の影響があるため、通常は架橋度を測定しながら照射量を調整する。
工程(2)においては、発泡体の架橋度が15〜80%となるように、衝撃吸収材組成物を架橋することが好ましい。発泡体の架橋度が15%以上の場合、高温時に軟質化し難くなり、耐熱性を確保することが可能となり、80%以下であると、分子構造が適切に架橋固定され、高温時の伸長特性を向上し、成形性を良好とすることができる。より好ましい架橋度は20〜78%であり、更に好ましくは25〜70%である。なお、架橋度はいわゆるゲル分率であって、下記で詳述する測定方法により測定できるものである。
工程(2)では、工程(1)で所定形状に成形された衝撃吸収材組成物に電離性放射線を照射し、衝撃吸収材組成物を架橋する。
電離性放射線としては、α線、β線、γ線、電子線等を挙げることができるが、電子線がより好ましい。衝撃吸収材組成物に対する電離性放射線の照射量は、少なすぎると衝撃吸収材組成物の発泡に必要な剪断粘度を付与することができないことがあり、多すぎると衝撃吸収材組成物の剪断粘度が高くなりすぎて発泡性が低下し、発泡倍率の高い発泡体を得にくくなると共に、発泡体の外観性も低下することがある。
そのため、電離性放射線の照射量は、1〜10Mradが好ましく、2〜8Mradがより好ましい。また、架橋助剤を用いる場合の電離性放射線の照射量は0.3〜8Mradが好ましく、0.5〜5Mradがより好ましく、0.5〜2.5Mradが更に好ましい。
電離性放射線の照射量は、(A)及び(B)成分の比率や添加剤等の影響があるため、通常は架橋度を測定しながら照射量を調整する。
工程(2)においては、発泡体の架橋度が15〜80%となるように、衝撃吸収材組成物を架橋することが好ましい。発泡体の架橋度が15%以上の場合、高温時に軟質化し難くなり、耐熱性を確保することが可能となり、80%以下であると、分子構造が適切に架橋固定され、高温時の伸長特性を向上し、成形性を良好とすることができる。より好ましい架橋度は20〜78%であり、更に好ましくは25〜70%である。なお、架橋度はいわゆるゲル分率であって、下記で詳述する測定方法により測定できるものである。
(工程(3))
工程(3)では、工程(2)で得られた架橋された衝撃吸収材組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡体を得る。
加熱発泡させる温度は、熱分解型発泡剤の分解温度によるが、通常140〜300℃、好ましくは150〜260℃である。
工程(3)では、工程(2)で得られた架橋された衝撃吸収材組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡体を得る。
加熱発泡させる温度は、熱分解型発泡剤の分解温度によるが、通常140〜300℃、好ましくは150〜260℃である。
上記のようにして製造された発泡体からなる衝撃吸収材は、(A)成分、(B)成分、及び任意の(C)成分のアロイ構造からなり、耐熱性、賦型性、成形性に優れ、柔軟性や伸び等の物性バランスも優れているため、スタンピング成形法や真空成形法等の公知の成形法によって、外観に優れた均一で微細な発泡成形品として成形加工することができる。
(工程(4))
上述の製造方法においては、前記工程(3)の後に、気泡の形状や衝撃吸収材の厚みを制御する観点から、工程(3)で得た発泡体を延伸する工程(4)を行ってもよい。
本発明では、発泡体を延伸することにより、上記したように衝撃吸収材の厚みを容易に極薄にすることが可能である。
また、発泡体の気泡形状を延伸方向に長い形状とすることができる。具体的には、発泡体を衝撃吸収材として被着体に積層する際の積層方向(発泡体の厚さ方向)の気泡径をZDとし、発泡体の延伸方向の気泡径をMDとし、延伸方向に対して垂直方向の気泡径をTDとした場合に、MD/TDが4/1〜2/1となる形状であることが好ましく、また、MDとTDの平均値/ZDが2/1〜20/1となる形状であることが好ましい。
延伸の際の歪を低減するために、加熱しながら延伸したり、延伸後に加熱したりしてもよい。加熱しながら延伸する場合の加熱温度は、100〜200℃が好ましい。延伸後に加熱する場合の加熱温度は、50〜150℃が好ましい。
上述の製造方法においては、前記工程(3)の後に、気泡の形状や衝撃吸収材の厚みを制御する観点から、工程(3)で得た発泡体を延伸する工程(4)を行ってもよい。
本発明では、発泡体を延伸することにより、上記したように衝撃吸収材の厚みを容易に極薄にすることが可能である。
また、発泡体の気泡形状を延伸方向に長い形状とすることができる。具体的には、発泡体を衝撃吸収材として被着体に積層する際の積層方向(発泡体の厚さ方向)の気泡径をZDとし、発泡体の延伸方向の気泡径をMDとし、延伸方向に対して垂直方向の気泡径をTDとした場合に、MD/TDが4/1〜2/1となる形状であることが好ましく、また、MDとTDの平均値/ZDが2/1〜20/1となる形状であることが好ましい。
延伸の際の歪を低減するために、加熱しながら延伸したり、延伸後に加熱したりしてもよい。加熱しながら延伸する場合の加熱温度は、100〜200℃が好ましい。延伸後に加熱する場合の加熱温度は、50〜150℃が好ましい。
上記のようにして製造した発泡体からなる衝撃吸収材は、圧縮率が50%以下であっても、防塵性や水密性に優れており、また、圧縮時の反発力も低い。
また、前記工程(4)を経た発泡体も耐熱性、賦型性、成形性に優れ、柔軟性や伸び等の物性のバランスも優れているため、スタンピング成形法や真空成形法等の公知の成形法によって、外観に優れた均一で微細な孔を備える成形品に成形加工することができる。
また、前記工程(4)を経た発泡体も耐熱性、賦型性、成形性に優れ、柔軟性や伸び等の物性のバランスも優れているため、スタンピング成形法や真空成形法等の公知の成形法によって、外観に優れた均一で微細な孔を備える成形品に成形加工することができる。
なお、以上の説明では、衝撃吸収材が発泡体である場合の製造方法を説明したが、衝撃吸収材組成物が発泡剤を含まずに発泡されない場合であっても、工程(3)が省略される点は除いて同様であるので、その説明は省略する。
また、架橋は、電離性放射線を使用する例を説明したが、衝撃吸収材組成物に予め有機過酸化物等の架橋剤を配合しておき、衝撃吸収材組成物を加熱して有機過酸化物を分解させる方法等で行ってもよい。そのような有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等が挙げられる。
また、発泡剤を使用しない製法として、炭酸ガスやブタンガスに代表されるガス発泡を用いて発泡体を作製しても良い。
また、架橋は、電離性放射線を使用する例を説明したが、衝撃吸収材組成物に予め有機過酸化物等の架橋剤を配合しておき、衝撃吸収材組成物を加熱して有機過酸化物を分解させる方法等で行ってもよい。そのような有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等が挙げられる。
また、発泡剤を使用しない製法として、炭酸ガスやブタンガスに代表されるガス発泡を用いて発泡体を作製しても良い。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[評価方法]
本発明においては、各物性を以下の方法で評価した。
<組成及びB値>
ポリマー中の4−メチル−1−ペンテン、α−オレフィン等の各種構成要素の含量は、13C−NMRにより測定したものである。
具体的には、日本電子株式会社製のECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒、試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上の条件下で、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
B値は、13C−NMRスペクトルより、プロピレン主鎖ααメチンIP(28.7ppm)及び4−メチル−1−ペンテン主鎖ααメチンIPM(31.8ppm)、主鎖ααメチレンIM(44.5ppm)のそれぞれのピーク強度を用いて以下の式から算出した。
(B値)={IPM/(2×IP×IM)}
<極限粘度[η]>
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
本発明においては、各物性を以下の方法で評価した。
<組成及びB値>
ポリマー中の4−メチル−1−ペンテン、α−オレフィン等の各種構成要素の含量は、13C−NMRにより測定したものである。
具体的には、日本電子株式会社製のECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒、試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上の条件下で、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
B値は、13C−NMRスペクトルより、プロピレン主鎖ααメチンIP(28.7ppm)及び4−メチル−1−ペンテン主鎖ααメチンIPM(31.8ppm)、主鎖ααメチレンIM(44.5ppm)のそれぞれのピーク強度を用いて以下の式から算出した。
(B値)={IPM/(2×IP×IM)}
<極限粘度[η]>
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
<分子量(Mw、Mn)、分子量分布(Mw/Mn)>
ポリマーの分子量は、液体クロマトグラフ(Waters製、ALC/GPC 150−C plus型、示唆屈折計検出器一体型)を用い、カラムとして東ソー株式会社製のGMH6−HT×2本及びGMH6−HTL×2本を直列接続した。移動相媒体はo-ジクロロベンゼンを用い、流速1.0ml/分、140℃で測定を行った。得られたクロマトグラムを公知の方法によって、標準ポリスチレンサンプルを使用した検量線を用いて解析することで、Mw、Mn及びMw/Mn値を算出した。
ポリマーの分子量は、液体クロマトグラフ(Waters製、ALC/GPC 150−C plus型、示唆屈折計検出器一体型)を用い、カラムとして東ソー株式会社製のGMH6−HT×2本及びGMH6−HTL×2本を直列接続した。移動相媒体はo-ジクロロベンゼンを用い、流速1.0ml/分、140℃で測定を行った。得られたクロマトグラムを公知の方法によって、標準ポリスチレンサンプルを使用した検量線を用いて解析することで、Mw、Mn及びMw/Mn値を算出した。
<融点(Tm)>
ポリマーの融点(Tm)は、セイコーインスツルメンツ株式会社製のDSC220C装置で示差走査熱量計(DSC)により測定した。重合から得られた試料7〜12mgをアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱した。その試料を、完全融解させるために200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで冷却した。−50℃で5分間置いた後、その試料を10℃/分で200℃まで2度目に加熱した。この2度目の加熱試験でのピーク温度を、融点(Tm)として採用した。
ポリマーの融点(Tm)は、セイコーインスツルメンツ株式会社製のDSC220C装置で示差走査熱量計(DSC)により測定した。重合から得られた試料7〜12mgをアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱した。その試料を、完全融解させるために200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで冷却した。−50℃で5分間置いた後、その試料を10℃/分で200℃まで2度目に加熱した。この2度目の加熱試験でのピーク温度を、融点(Tm)として採用した。
<各種測定用プレスシートの作製>
200℃に設定した神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を用い、10MPaの圧力でシート成形した。0.5〜3mm厚のシート(スペーサー形状;240×240×2mm厚の板に80×80×0.5〜3mm、4個取り)の場合、余熱を5〜7分程度とし、10MPaで1〜2分間加圧した後、20℃に設定した別の神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を用い、10MPaで圧縮し、5分程度冷却して測定用試料を作成した。熱板として、5mm厚の真鍮板を用いた。得られたサンプルを用いて、各種物性評価を行った。
200℃に設定した神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を用い、10MPaの圧力でシート成形した。0.5〜3mm厚のシート(スペーサー形状;240×240×2mm厚の板に80×80×0.5〜3mm、4個取り)の場合、余熱を5〜7分程度とし、10MPaで1〜2分間加圧した後、20℃に設定した別の神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を用い、10MPaで圧縮し、5分程度冷却して測定用試料を作成した。熱板として、5mm厚の真鍮板を用いた。得られたサンプルを用いて、各種物性評価を行った。
<動的粘弾性試験>
厚さ3mmのプレスシートを作成し、さらに動的粘弾性測定に必要な45mm×10mm×3mmの短冊片を切り出した。ANTONPaar社製のMCR301を用いて、10rad/sの周波数で−70〜120℃までの動的粘弾性の温度依存性を測定し、損失正接(tanδ)のピーク値と、ピーク値における温度(ピーク温度)を測定した。
厚さ3mmのプレスシートを作成し、さらに動的粘弾性測定に必要な45mm×10mm×3mmの短冊片を切り出した。ANTONPaar社製のMCR301を用いて、10rad/sの周波数で−70〜120℃までの動的粘弾性の温度依存性を測定し、損失正接(tanδ)のピーク値と、ピーク値における温度(ピーク温度)を測定した。
<密度>
各ポリマーの密度は、ASTM D 1505(水中置換法)に従って、ALFA MIRAGE社の電子比重計MD−300Sを用い、水中と空気中で測定された各試料の重量から算出した。
<ショアー硬度測定>
JIS K6253に準拠して、厚さ3mmのプレスシートを用いてショアー硬度計により測定した。ショアー硬度計は、A硬度計又はD硬度計を用いた。共重合体(A)のショアーA硬度については、測定直後と測定15秒後の値を求め、さらに変化率ΔHSを以下のようにして求めた。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値 − 押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
<引張特性>
引張破断点伸び(EL)、及び引張破断点応力(TS)の評価は、上記の方法で得られた1mm厚プレスシートから打ち抜いたJISK7113の2号型試験片1/2を評価用試料とし、23℃の雰囲気下で引張速度30mm/minで実施した。
<圧縮永久歪>
圧縮永久歪は、厚さ3mmのプレスシートを用い、4枚重ねて12mmとしたサンプルをJIS K6262に準拠して、25%圧縮、23℃、22時間熱処理を行い、処理後23℃2時間放置した後、厚さを測定し、試験前後での歪み量を計算して得たものである。
各ポリマーの密度は、ASTM D 1505(水中置換法)に従って、ALFA MIRAGE社の電子比重計MD−300Sを用い、水中と空気中で測定された各試料の重量から算出した。
<ショアー硬度測定>
JIS K6253に準拠して、厚さ3mmのプレスシートを用いてショアー硬度計により測定した。ショアー硬度計は、A硬度計又はD硬度計を用いた。共重合体(A)のショアーA硬度については、測定直後と測定15秒後の値を求め、さらに変化率ΔHSを以下のようにして求めた。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値 − 押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
<引張特性>
引張破断点伸び(EL)、及び引張破断点応力(TS)の評価は、上記の方法で得られた1mm厚プレスシートから打ち抜いたJISK7113の2号型試験片1/2を評価用試料とし、23℃の雰囲気下で引張速度30mm/minで実施した。
<圧縮永久歪>
圧縮永久歪は、厚さ3mmのプレスシートを用い、4枚重ねて12mmとしたサンプルをJIS K6262に準拠して、25%圧縮、23℃、22時間熱処理を行い、処理後23℃2時間放置した後、厚さを測定し、試験前後での歪み量を計算して得たものである。
<発泡体の発泡倍率>
発泡体の発泡倍率は、JIS K6767に準拠して測定した比重の逆数である。
<架橋度>
衝撃吸収材を厚さ約1mmとし、質量が約100mgとなるように試験片(試験片の質量A(mg))を切り出し、この試験片を115℃のキシレン30cm3中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の質量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式により算出される。
架橋度(質量%)=(B/A)×100
発泡体の発泡倍率は、JIS K6767に準拠して測定した比重の逆数である。
<架橋度>
衝撃吸収材を厚さ約1mmとし、質量が約100mgとなるように試験片(試験片の質量A(mg))を切り出し、この試験片を115℃のキシレン30cm3中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の質量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式により算出される。
架橋度(質量%)=(B/A)×100
<衝撃吸収材の圧縮強度>
JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度である。
<圧縮強度の判定>
前記圧縮強度の測定結果について、以下の基準により評価した。
P:25%圧縮強度が20〜200kPaのもの
F:上記Aの条件を満たさないもの
<衝撃吸収材の衝撃吸収率>
衝撃吸収率を測定する衝撃吸収材をアクリル板(100mm角、厚さ10mm)の中心に設置し、この衝撃吸収材を設置したアクリル板の面の反対側の面に加速度センサーを取り付けた。このアクリル板の衝撃吸収材を設置した面に対して、200mmの高さから16gの鉄球を落下させ、衝撃吸収材と衝突した際の加速度を測定し、測定した加速度を以下の式に代入することにより衝撃吸収率を算出した。
X:衝撃吸収材を設置しないで鉄球を落下させた際の加速度
Y:衝撃吸収材を設置して鉄球を落下させた際の加速度
衝撃吸収率(%)=(X−Y)/X×100
<23℃衝撃吸収性の評価>
前記衝撃吸収率の測定結果について、以下の基準により衝撃吸収性の評価を行った。
A:23℃での衝撃吸収率が20%以上であるもの
B:上記Aの条件を満たさないもの。
JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度である。
<圧縮強度の判定>
前記圧縮強度の測定結果について、以下の基準により評価した。
P:25%圧縮強度が20〜200kPaのもの
F:上記Aの条件を満たさないもの
<衝撃吸収材の衝撃吸収率>
衝撃吸収率を測定する衝撃吸収材をアクリル板(100mm角、厚さ10mm)の中心に設置し、この衝撃吸収材を設置したアクリル板の面の反対側の面に加速度センサーを取り付けた。このアクリル板の衝撃吸収材を設置した面に対して、200mmの高さから16gの鉄球を落下させ、衝撃吸収材と衝突した際の加速度を測定し、測定した加速度を以下の式に代入することにより衝撃吸収率を算出した。
X:衝撃吸収材を設置しないで鉄球を落下させた際の加速度
Y:衝撃吸収材を設置して鉄球を落下させた際の加速度
衝撃吸収率(%)=(X−Y)/X×100
<23℃衝撃吸収性の評価>
前記衝撃吸収率の測定結果について、以下の基準により衝撃吸収性の評価を行った。
A:23℃での衝撃吸収率が20%以上であるもの
B:上記Aの条件を満たさないもの。
<発泡性の評価>
P:発泡体表面に異常発泡や凹凸、面荒れが生じず、発泡を良好に行うことができた。
F:発泡体表面に異常発泡や凹凸、面荒れやが生じ、発泡を良好に行うことができなかった。
P:発泡体表面に異常発泡や凹凸、面荒れが生じず、発泡を良好に行うことができた。
F:発泡体表面に異常発泡や凹凸、面荒れやが生じ、発泡を良好に行うことができなかった。
<−20℃曲げ強度>
衝撃吸収材を試験片とし、試験片の両端を支点間の距離が30mmとなるように、2つの作業台上に試験片を掛け渡した。この試験片の中央部分を、−20℃の条件下で試験速度10mm/minで押圧することにより曲げ強度を測定した。試験開始後1分以上経過しても割れなかったものを合格(P)、試験開始後1分未満で割れたものを不合格(F)として評価した。
衝撃吸収材を試験片とし、試験片の両端を支点間の距離が30mmとなるように、2つの作業台上に試験片を掛け渡した。この試験片の中央部分を、−20℃の条件下で試験速度10mm/minで押圧することにより曲げ強度を測定した。試験開始後1分以上経過しても割れなかったものを合格(P)、試験開始後1分未満で割れたものを不合格(F)として評価した。
[4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(MPO)(A2)の製造]
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに、23℃で4−メチル−1−ペンテンを750ml装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)の1.0ミリモル/mlトルエン溶液を0.75ml装入し攪拌機を回した。次に、オートクレーブを内温60℃まで加熱し、全圧が0.15MPaGとなるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいた、メチルアルミノキサンをAl換算で1ミリモル、ジフェニルメチレン(1−エチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.005ミリモルの量で含むトルエン溶液0.34mlのトルエン溶液を窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。その後60分間、オートクレーブを内温60℃になるように温度調整した。重合開始60分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。得られた溶媒を含むゴム状の重合体を130℃、減圧下で12時間乾燥した。
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに、23℃で4−メチル−1−ペンテンを750ml装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)の1.0ミリモル/mlトルエン溶液を0.75ml装入し攪拌機を回した。次に、オートクレーブを内温60℃まで加熱し、全圧が0.15MPaGとなるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいた、メチルアルミノキサンをAl換算で1ミリモル、ジフェニルメチレン(1−エチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.005ミリモルの量で含むトルエン溶液0.34mlのトルエン溶液を窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。その後60分間、オートクレーブを内温60℃になるように温度調整した。重合開始60分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。得られた溶媒を含むゴム状の重合体を130℃、減圧下で12時間乾燥した。
得られたポリマー(4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A2))は24.0gで、(A2−1)成分が70.9モル%、プロピレン由来の(A2−2)成分が29.1モル%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]=1.3dl/gであった。またB値は1.0であり、GPCから得られた分子量は、Mw=257000、Mn=124000、Mw/Mn=2.1であった。tanδのピーク値は2.9(ピーク値となる際の温度:28.9℃)であった。また、密度が840kg/m3であった。さらに、ELは500%、TSは22MPaであるとともに、ショアーA硬度(直後)が96、ショアーA硬度(15秒後)が72、ΔHSが24であった。
[実施例1]
表1に示す樹脂(A)、(B)及び(C)成分の混合物に、さらに表1の各添加剤を配合し170℃で溶融混練し、押出機にて押し出して、シート状の衝撃吸収材組成物を得た。そのシート状の衝撃吸収材組成物の両面に加速電圧800kVの電子線を1.5Mrad照射して架橋した後、250℃の加熱炉を通過させることにより発泡させシート状の発泡体を得た。
次いで、架橋樹脂発泡シートを200℃の加熱炉に供給して加熱し、供給する速度と、加熱炉から出てきた架橋樹脂発泡シートを巻き取る速度との比(架橋樹脂発泡シートを巻き取る速度/架橋樹脂シートを発泡炉に供給する速度)を調整することにより、シート状の発泡体をシート押出方向に延伸し、所定の厚さを有する、衝撃吸収材としての発泡体シートを得た。
表1に示す樹脂(A)、(B)及び(C)成分の混合物に、さらに表1の各添加剤を配合し170℃で溶融混練し、押出機にて押し出して、シート状の衝撃吸収材組成物を得た。そのシート状の衝撃吸収材組成物の両面に加速電圧800kVの電子線を1.5Mrad照射して架橋した後、250℃の加熱炉を通過させることにより発泡させシート状の発泡体を得た。
次いで、架橋樹脂発泡シートを200℃の加熱炉に供給して加熱し、供給する速度と、加熱炉から出てきた架橋樹脂発泡シートを巻き取る速度との比(架橋樹脂発泡シートを巻き取る速度/架橋樹脂シートを発泡炉に供給する速度)を調整することにより、シート状の発泡体をシート押出方向に延伸し、所定の厚さを有する、衝撃吸収材としての発泡体シートを得た。
[実施例2〜11、比較例1〜14]
表1に記載されるとおりに各種条件を変更して、実施例1と同様に実施して、発泡体シートを得た。ただし、比較例5は、熱分解剤発泡剤が配合されず、また、加熱炉を通過する工程が省略され、衝撃吸収材組成物は発泡されず、未発泡の衝撃吸収材シートが得られた。
表1に記載されるとおりに各種条件を変更して、実施例1と同様に実施して、発泡体シートを得た。ただし、比較例5は、熱分解剤発泡剤が配合されず、また、加熱炉を通過する工程が省略され、衝撃吸収材組成物は発泡されず、未発泡の衝撃吸収材シートが得られた。
なお、表1において、MPO(A2)は、上記で得られた共重合体(A2)、その他は以下に示すものである。
TPS(A1):スチレン系熱可塑性エラストマー(株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)5127」、tanδのピーク値=1.1、ピーク温度=20℃)
EBR(B1):エチレン・ブテン共重合体(三井化学株式会社製、商品名「タフマー(登録商標)A0550S」、tanδのピーク値=0.5、ピーク温度=−43℃)
TPO(B2):結晶性ポリプロピレン樹脂(c−1)と、架橋エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(c−2)を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマー(三井化学株式会社製、商品名「ミラストマー(登録商標)5030NS」であって、密度880kg/m3、圧縮永久歪み(CS)が26、Tmが140℃以上、ショアーA硬度(直後)が51、tanδのピーク値=0.6、ピーク温度=−42℃)
TPS(B3):スチレン系熱可塑性エラストマー(株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)7311」、tanδのピーク値=1.5、ピーク温度=−17℃)
PE(C1):リニアポリエチレン樹脂(LLDPE)(三井化学株式会社製、商品名「エボリュー(登録商標) SP2320」)密度920kg/m3、MFR1.9g/10分、Tm118℃
PP(C2-1):ホモポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、商品名「プライムポリプロ(登録商標)S135」)
PP(C2-2):ランダムポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、商品名「EG8B」)
熱分解型発泡剤:永和化成株式会社製:アゾジカルボンアミド AC#K3
分解温度調節剤:株式会社ADEKA製:登録商標「アデカスタブ」品番「CDA−1」
酸化防止剤:株式会社ADEKA製:登録商標「アデカスタブ」品番「FP−2000」のリン系酸化防止剤
架橋助剤:共栄社化学株式会社製、登録商標「ライトエステル」品番「TND−23H」
TPS(A1):スチレン系熱可塑性エラストマー(株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)5127」、tanδのピーク値=1.1、ピーク温度=20℃)
EBR(B1):エチレン・ブテン共重合体(三井化学株式会社製、商品名「タフマー(登録商標)A0550S」、tanδのピーク値=0.5、ピーク温度=−43℃)
TPO(B2):結晶性ポリプロピレン樹脂(c−1)と、架橋エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(c−2)を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマー(三井化学株式会社製、商品名「ミラストマー(登録商標)5030NS」であって、密度880kg/m3、圧縮永久歪み(CS)が26、Tmが140℃以上、ショアーA硬度(直後)が51、tanδのピーク値=0.6、ピーク温度=−42℃)
TPS(B3):スチレン系熱可塑性エラストマー(株式会社クラレ製、商品名「ハイブラー(登録商標)7311」、tanδのピーク値=1.5、ピーク温度=−17℃)
PE(C1):リニアポリエチレン樹脂(LLDPE)(三井化学株式会社製、商品名「エボリュー(登録商標) SP2320」)密度920kg/m3、MFR1.9g/10分、Tm118℃
PP(C2-1):ホモポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、商品名「プライムポリプロ(登録商標)S135」)
PP(C2-2):ランダムポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、商品名「EG8B」)
熱分解型発泡剤:永和化成株式会社製:アゾジカルボンアミド AC#K3
分解温度調節剤:株式会社ADEKA製:登録商標「アデカスタブ」品番「CDA−1」
酸化防止剤:株式会社ADEKA製:登録商標「アデカスタブ」品番「FP−2000」のリン系酸化防止剤
架橋助剤:共栄社化学株式会社製、登録商標「ライトエステル」品番「TND−23H」
本実施例では、衝撃吸収材の厚さにかかわらず、低温での曲げ強度を向上させつつ、広い温度幅にわたって衝撃吸収性能を向上することができた。一方、各比較例では、厚さを大きくすれば(例えば、比較例12〜14)低温での曲げ強度や衝撃吸収性能を比較的良好になったものの、薄厚では低温での曲げ強度や衝撃吸収性能を良好にできなかった。また、比較例5のように未発泡のものや、従来の配合で発泡率が低い比較例6については圧縮強度が高く衝撃吸収材としては不適であった。
本発明の衝撃吸収材は、広い温度幅にわたって優れた衝撃吸収性能を示し、かつ低温環境下においても高い曲げ強度を示すため、衝撃吸収性能を要求される各用途に好適に使用される。また、本発明のシール材は、高いシール性能と衝撃吸収性能を有するため、パーソナルコンピューター、携帯電話、及び電子ペーパー等の各種電子機器用途で好適に用いられる。さらには、画像表示装置を備える電子機器の衝撃による液晶画面の破損を抑制することができるシール材としても好適に用いることができる。
Claims (16)
- 動的粘弾性測定によるtanδのピーク値が1.0〜3.5であり、かつそのピーク値における温度が0℃以上40℃未満である樹脂(A)と、
動的粘弾性測定によるtanδのピーク値の温度が0℃未満である樹脂(B)とを含む衝撃吸収材組成物から形成される発泡体である衝撃吸収材。 - 前記衝撃吸収材組成物において、樹脂(A)に対する樹脂(B)の割合が、10〜70質量%である請求項1に記載の衝撃吸収材。
- 発泡倍率が1.0〜10cc/gである発泡体である請求項1又は2に記載の衝撃吸収材。
- JIS K 6767に準拠して測定した25%圧縮強度が20〜200kPaである請求項1〜3のいずれかに記載の衝撃吸収材。
- 衝撃吸収率が20%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の衝撃吸収材。
- 前記樹脂(A)が、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体、及びスチレン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上を含む請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃吸収材。
- 前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体が、4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位(A2−1)を20〜75モル%と、4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン由来の構成単位(A2−2)を80〜25モル%(ただし、上記(A2−1)成分と(A2−2)成分との合計を100モル%とする)有する請求項6に記載の衝撃吸収材。
- 前記樹脂(B)が、エチレン・α−オレフィン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー、及びスチレン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1〜7のいずれかに記載の衝撃吸収材。
- 前記衝撃吸収材組成物が、さらに熱可塑性ポリオレフィン樹脂(C)を含む請求項1〜8のいずれかに記載の衝撃吸収材。
- 厚みが0.05〜2.0mmである請求項1〜9のいずれかに記載の衝撃吸収材。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の衝撃吸収材からなるシール材。
- 前記シール材の少なくとも片面に粘着剤層を設けた請求項11に記載のシール材。
- 前記シール材の少なくとも一方の面に熱可塑性樹脂フィルムを積層した請求項11又は12に記載のシール材。
- 前記熱可塑性樹脂フィルムは、厚さが10〜300μmであるポリエステル系樹脂である請求項13に記載のシール材。
- 前記シール材の熱可塑性樹脂フィルムを積層した面とは反対側の面に粘着剤層を設けた請求項13又は14に記載のシール材。
- 前記粘着剤層の表面に離型紙を設けた、請求項12〜15のいずれかに記載のシール材。
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