JP6974655B1 - 発泡体シート - Google Patents
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Abstract
Description
近年、電子デバイスの高機能化が進むと共に、機器の筐体は大型化が進んでいる。また、持ち歩きながら使用するスマートフォンやタブレット、商業施設に備え付けられる壁掛けテレビなど、従来の様に平地に据え置いて使う用途以外の使用方法が増えてきている。その影響でデバイスを落下させてしまうリスクが高まっており、それに伴いパネルと筐体間での破壊リスクも高まっている。その為、破壊が起きにくいパネルと筐体間の固定方法が探索されており、より耐衝撃性の高い発泡体シートが求められている。
また、スマートフォンなどの電子機器は画面サイズの大型化に伴い、画面と、筐体の接着面積が小さくなってきている。例えば、図1に示すように、画面1の外寸法はそのままで画面サイズが大きくなることによって、フォームテープ2の幅(接着面積)が小さくなる。したがって、フォームテープには、従来以上の優れた耐衝撃性が求められている。
このような状況下、耐衝撃性の高い材料として、例えば、アクリルフォームが提案されている(特許文献1参照)。
前述のアクリルフォームは、耐衝撃性の高い材料ではあるが、水蒸気透過性が高く、侵入した湿気が電子デバイスに使用される金属の腐食(錆の発生等)の原因となり、作動不良や故障を引き起こす恐れがある。
前述のアクリルフォームは、高速耐衝撃性に優れた材料であるが、低速での耐衝撃性が低く、例えば壁掛けテレビの固定には不向きである。
一方、タック性を抑制するために、柔軟性の小さいシートとしてしまうと、追従性に劣ることになり、電子デバイス等への使用に際して、浮きが発生して、気密性の低下などの不具合を生じさせることが考えられる。
[1]ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ透湿度(WVTR)が200g/m2・day以下である発泡体シート。
[2]ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ速度100mm/分での引張試験における層間強度が2.00MPa以上である発泡体シート。
[3]ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ引張試験において引張方向の応力が0.06N/10mmの時の引張方向の伸びが4%以下である発泡体シート。
[4]ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ表面のタック性が5000gf/cm2以下である発泡体シート。
[5]25%圧縮強度が1000kPa以下である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の発泡体シート。
[6]独立気泡率が80%以上である上記[1]〜[5]のいずれかに記載の発泡体シート。
[7]厚みが0.03〜2mmである上記[1]〜[6]のいずれかに記載の発泡体シート。
[8]23℃における貯蔵弾性率が2×103Pa以上である上記[1]〜[7]のいずれかに記載の発泡体シート。
[9]−20℃における貯蔵弾性率が1.0×105Pa以上である上記[1]〜[8]のいずれかに記載の発泡体シート。
[10]23℃における破断点強度が2.0N/10mm以上である上記[1]〜[9]のいずれかに記載の発泡体シート。
[11]平均気泡径が20〜400μmである上記[1]〜[10]のいずれかに記載の発泡体シート。
[12]見掛け密度が0.10〜0.70g/cm3である上記[1]〜[11]のいずれかに記載の発泡体シート。
[13]エラストマー(A)及びポリオレフィン樹脂(B)を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が90:10〜40:60である上記[1]〜[12]のいずれか1項に記載の発泡体シート。
[14]ゲル分率が30〜80質量%である上記[1]〜[13]のいずれかに記載の発泡体シート。
[15]上記[1]〜[14]のいずれかに記載の発泡体シートと、該発泡体シートの少なくとも一方の表面上に設けられる粘着材とを備える、粘着テープ。
[発泡体シート]
本発明の第1の発明に係る発泡体シートは、ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ透湿度(WVTR)が200g/m2・day以下であることを特徴とする。
また、本発明の第2の発明に係る発泡体シートは、ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ速度100mm/分での引張試験における層間強度が2.00MPa以上であることを特徴とする。
また、本発明の第3の発明に係る発泡体シートは、ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ、引張試験において、引張方向の応力が0.06N/10mmの時の引張方向の伸びが4%以下であることを特徴とする。
さらに、本発明の第4の発明に係る発泡体シートは、ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ、表面のタック性が5000gf/cm2以下であることを特徴とする。
本発明の発泡体シートは、ガラス転移温度(以下「Tg」と記載することがある。)が−60〜0℃である。Tgがこの範囲内であると、優れた耐衝撃性、特に優れた高速耐衝撃性が得られる。以上の観点から、Tgは−30℃〜−5℃の範囲が好ましく、−25℃〜−10℃の範囲がさらに好ましい。なお、本発明では、粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)のピークトップの温度をTgとした。また、tanδのピークが複数ある場合は、少なくともそのうちの一つが、上記範囲内であれば、優れた耐衝撃性、特に優れた高速耐衝撃性を示す。
本発明の発泡体シートは、測定周波数10Hzでの動的粘弾性測定による損失正接(以下、「tanδ」と記載する。)のピーク値が、−60〜0℃の範囲において、0.25以上である。tanδは、貯蔵剪断弾性率(G’)と損失剪断弾性率(G’’)の比(G’’/G’)であり、材料が変形する際に材料がどのくらいエネルギーを吸収するか(熱に変わるか)を示す。上記tanδのピーク値が0.25以上であることで、本発明の発泡体シートは、優れた耐衝撃性、特に優れた高速耐衝撃性を発揮することができる。以上の観点から、tanδのピーク値は0.40以上であることが好ましく、さらには0.50以上であることが好ましい。
なお、Tg及び損失正接(tanδ)は、実施例に記載の方法により測定した値である。ここで、Tgが、2点以上観測される場合には、少なくとも1点のTgが上記温度範囲内となり、そのTgにおけるtanδのピーク値が上記範囲内となるとよい。ただし、典型的には1点のTgが観測され、そのTgが上記温度範囲内となり、そのTgにおけるtanδのピーク値が上記範囲内となるとよい。
本発明の発泡体シート(特に第1の発明に係る発泡体シート)は、透湿度(WVTR:Water Vapor Transmission Rate)が200g/m2・day以下であることが好ましい。透湿度が200g/m2・day以下であることで、電子デバイス等の内部への湿気の侵入を防ぐことができる。以上の観点から、該透湿度は、100g/m2・day以下が好ましく、70g/m2・day以下がさらに好ましい。
下限値については、特に制限はないが、通常は、5g/m2・day程度である。
なお、透湿度は、実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シート(特に第2の発明に係る発泡体シート)は、速度100mm/分での引張試験における層間強度が2.00MPa以上であることが好ましい。層間強度が2.00MPa以上であると、優れた低速耐衝撃性を示すことができる。以上の観点から、層間強度は2.15MPa以上が好ましく、2.20MPa以上がより好ましい。上限値については、特に制限はないが、通常は、6.00MPa程度である。
なお、層間強度は実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シート(特に第3の発明に係る発泡体シート)は、引張試験において、引張方向の応力が0.06N/10mmの時の引張方向の伸びが4%以下であることが好ましい。この条件を満足することで、樹脂シートとの貼り合わせを行っても剥離やしわの発生がなく、ハンドリング性が極めて良好になる。以上の観点から、当該伸びは3.5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。
下限値については、特に制限はないが、十分な耐衝撃性を得るとの観点から、0.3%以上であることが好ましい。
なお、引張方向の伸びは、実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シート(特に第4の発明に係る発泡体シート)は、表面のタック性が5000gf/cm2以下であることが好ましい。当該タック性が5000gf/cm2以下であることで、製造工程において発泡体シートのハンドリング性が高くなり、生産性を向上させることができる。生産性を向上させる観点から、表面のタック性は、4500gf/cm2以下であることが好ましく、4000gf/cm2以下であることがより好ましく、3500gf/cm2以下であることがさらに好ましい。
なお、発泡体シート表面のタック性は、実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シートは、25%圧縮強度が1000kPa以下であることが好ましい。圧縮強度を1000kPa以下とすることで、追従性に優れ、テープ基材等として使用する場合に、接着時の接着力が向上する。以上の観点から、25%圧縮強度は、600kPa以下がより好ましく、500kPa以下がさらに好ましく、470kPa以下が特に好ましい。
下限値については、特に制限はないが、通常10kPa程度であり、20kPa以上であることが好ましい。
なお、25%圧縮強度は、JIS K6767に準拠した測定方法で、測定温度23℃で測定した値である。
本発明の発泡体シートの23℃における破断点強度は、2.0N/10mm以上であることが好ましい。破断点強度が2.0N/10mm以上であると、良好な耐衝撃性が得られる。以上の観点から、破断点強度は、2.5N/10mm以上であることがより好ましく、4.0N/10mm以上であることがさらに好ましい。
破断点強度の上限値については、特に制限はないが、通常50N/10mm程度であり、40N/10mm以下が好ましい。
なお、破断点強度は実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シートは、23℃における貯蔵弾性率が2.0×103Pa以上であることが好ましい。貯蔵弾性率が2.0×103Pa以上であることで、耐衝撃性、特に低速耐衝撃性を向上させることができる。以上の観点から、貯蔵弾性率は、1.0×104Pa以上であることが好ましく、1.0×105Pa以上であることがさらに好ましい。
上限値については、特に制限はないが、通常1.0×1012Pa程度であり、柔軟性の観点から1.0×1010Pa以下であることが好ましい。
また、本発明の発泡体シートは、−20℃での貯蔵弾性率が1.0×105Pa以上であることが好ましい。−20℃での貯蔵弾性率が1.0×105Pa以上であることで、特に、高速耐衝撃性が良好となる。以上の観点から、−20℃での貯蔵弾性率は、1.0×106Pa以上であることがより好ましく、1.0×107Pa以上であることがさらに好ましい。
また、高速耐衝撃性が良好になるとの観点から、さらに、−60℃での貯蔵弾性率が1.0×106Pa以上であることが好ましく、また0℃での貯蔵弾性率が1.0×104Pa以上であることが好ましい。
なお、貯蔵弾性率は、実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シートの見掛け密度は、0.05g/cm3〜0.70g/cm3であることが好ましく、0.10g/cm3〜0.70g/cm3であることがより好ましく、0.15g/cm3〜0.70g/cm3であることがさらに好ましく、0.20g/cm3〜0.70g/cm3であることが特に好ましい。
見掛け密度を上記範囲内とすると、発泡体シートの柔軟性、クッション性などを良好にしやすくなる。また、発泡体シートに一定の機械強度を付与し、耐衝撃性なども良好にしやすくなる。さらに、上記下限値以上とすることで、防湿性が良好となり、WVTRを上記上限値以下としやすくなる。なお、見掛け密度は、JIS K7222(2005)に準拠して測定した値である。
本発明の発泡体シートは、架橋されることが好ましく、ゲル分率で表される架橋度が30〜80質量%であることが好ましい。架橋度を当該範囲内とすることで、発泡体シートにおいて、一定の柔軟性、クッション性を確保しつつ、耐衝撃性が良好となりやすくなる。以上の観点から、ゲル分率は40〜70質量%であることがより好ましく、45〜65 質量%であることがさらに好ましい。
なお、ゲル分率の測定方法は、実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明の発泡体シートは、独立気泡率が80%以上であることが好ましい。独立気泡率が80%以上であることで、防水性及び防湿性が高くなり、上記透湿度を達成しやすくなる(特に第1の発明に係る発泡体シート)。また、独立気泡率が80%以上であることで、耐衝撃性が担保できる(特に第2〜4の発明に係る発泡体シート)。以上の観点から、発泡体シートの独立気泡率は、90%以上であることがさらに好ましい。独立気泡率は、高ければ高いほどよく、100%以下であればよい。また、クッション性、耐衝撃性も良好となり、加熱又は冷却後でも発泡体シート本来の弾性を維持しやすくなる。圧縮強度変化率なども低くなりやすくなるという利点もある。
なお、独立気泡率は、実施例に記載の方法により測定した。
本発明の発泡体シートは、平均気泡径が20〜400μmであることが好ましい。平均気泡径が上記範囲であると、耐衝撃性が良好となる。また、第1の発明においては、透湿性も良好となりやすい。以上の観点から、平均気泡径は50〜200μmであることがより好ましく、70〜160μmであることがさらに好ましい。
なお、本発明における平均気泡径は、機械方向(MD:Machine Direction)の気泡径の平均値と、MDに垂直な方向(TD:Transverse Direction)の気泡径の平均値のうち、大きい方の値である。
また、平均気泡径の測定は、実施例に記載の方法により行った。
本発明の発泡体シートの厚みは、0.03〜2.0mmであることが好ましい。特に第3の発明では、厚みがこの範囲であると、低応力での変形や伸長を抑制するのに有利である。厚みを0.03mm以上とすると、発泡体シートのクッション性などの確保が容易になり、特に第4の発明では、さらに耐衝撃性も向上する。また、厚みを2.0mm以下とすると、薄型化が可能になり、スマートフォン、タブレットなどの薄型電子機器に好適に使用できる。さらには、発泡体シートの柔軟性も確保しやすくなる。
これらの観点から、発泡体シートの厚みは、0.1〜1.0mmであることがより好ましく、0.15〜0.7mmであることがさらに好ましい。
なお、厚みはダイヤルゲージにより測定した。
エラストマー(A)としては、熱可塑性エラストマー、エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムなどが挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。エラストマー(A)は、これら成分を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中では、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムが好ましく、スチレン系熱可塑性エラストマー、エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムがより好ましく、スチレン系熱可塑性エラストマーがさらに好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)は、一般的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンをハードセグメントとし、ブチルゴム、ハロブチルゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、EPM(エチレン−プロピレンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、天然ゴム等のゴム成分をソフトセグメントとするものである。オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)としては、ブレンド型、動的架橋型、重合型のいずれも使用可能である。
ゴム成分の好適な具体例としては、上述のEPM、EPDMが挙げられ、EPDMが特に好ましい。なお、EPDMとしては、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合ゴムが挙げられ、これらの中でも、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合ゴムが好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレンの重合体又は共重合体ブロックと、共役ジエン化合物の重合体又は共重合体ブロックとを有するブロックコポリマーなどが挙げられる。共役ジエン化合物としては、イソプレン、ブタジエンなどが挙げられる。
本発明に用いるスチレン系熱可塑性エラストマーは、水素添加していてもよいし、していなくてもよいが、水素添加することが好ましい。水素添加する場合、水素添加は公知の方法で行うことができる。
また、SEBSの市販品としては、旭化成株式会社製のタフテック(登録商標)シリーズが挙げられる。
なお、本明細書において、「tanδの最大ピーク温度」とは、動的粘弾性測定装置により、引張りモード、昇温速度10℃/分、周波数10Hzで測定した値のことを指す。測定に使用することができる動的粘弾性測定装置としては、(株)オリエンテック製「レオバイブロンDDV-III」等が挙げられる。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定されたポチスチレン換算値である。
エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムに使用されるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数3〜15、好ましくは炭素数3〜10のα−オレフィンの1種又は2種以上が挙げられる。これらの中ではプロピレン及び1−ブテンが好ましく、1−ブテンがより好ましい。
なお、ここで用いるエチレン−α−オレフィン系共重合ゴムは、2種以上のオレフィン系モノマーが実質的にランダムに共重合した非晶質又は低結晶性のゴム状物質である。
前記他のモノマー単位を形成するモノマーとしては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の炭素数4〜8の共役ジエン:ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロオクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン等の炭素数5〜15の非共役ジエン:酢酸ビニル等のビニルエステル化合物:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の不飽和カルボン酸エステル:アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸等が挙げられる。これらのモノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では炭素数5〜15の非共役ジエンが好ましく、入手容易性の観点から、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)がより好ましい。
ポリオレフィン樹脂は、熱可塑性樹脂であり、その具体例としてはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらの中ではポリエチレン樹脂が好ましい。
また、ポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)が好ましく、さらには直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)がより好ましい。
さらに、ポリエチレン樹脂としては、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒、酸化クロム化合物等の重合触媒で重合されたポリエチレン樹脂が挙げられ、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン樹脂が好適に用いられる。
メタロセン触媒としては、遷移金属をπ電子系の不飽和化合物で挟んだ構造を有するビス(シクロペンタジエニル)金属錯体等の化合物を挙げることができる。より具体的には、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、及び白金等の四価の遷移金属に、1又は2以上のシクロペンタジエニル環又はその類縁体がリガンド(配位子)として存在する化合物を挙げることができる。
このようなメタロセン触媒は、活性点の性質が均一であり各活性点が同じ活性度を備えている。メタロセン触媒を用いて合成した重合体は、分子量、分子量分布、組成、組成分布等の均一性が高いため、メタロセン触媒を用いて合成した重合体を含むシートを架橋した場合には、架橋が均一に進行する。均一に架橋されたシートは、均一に発泡されるため、物性を安定させやすくなる。また、均一に延伸できるため、発泡体の厚みを均一にできる。
また、環式化合物をオリゴマーとして重合したものをリガンドとして用いてもよい。
さらに、π電子系の不飽和化合物以外にも、塩素や臭素等の一価のアニオンリガンド又は二価のアニオンキレートリガンド、炭化水素、アルコキシド、アリールアミド、アリールオキシド、アミド、ホスフィド、アリールホスフィド等を用いてもよい。
メタロセン触媒は、特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることにより、各種オレフィンの重合の際に触媒としての作用を発揮する。具体的な共触媒としては、メチルアルミノキサン(MAO)、ホウ素系化合物等が挙げられる。なお、メタロセン触媒に対する共触媒の使用割合は、10〜100万モル倍が好ましく、50〜5,000モル倍がより好ましい。
ポリエチレン樹脂、例えば上記した直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、柔軟性の観点から、0.870〜0.925g/cm3が好ましく、0.890〜0.925g/cm3がより好ましく、0.910〜0.925g/cm3が更に好ましい。ポリエチレン樹脂としては、複数のポリエチレン樹脂を用いることもでき、また、上記した密度範囲以外のポリエチレン樹脂を加えてもよい。
また、ポリプロピレン樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、プロピレンを50質量%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等を挙げることができ、これらの中では、炭素数6〜12のα−オレフィンが好ましい。
ポリブテン樹脂としては、例えば、ブテン−1の単独重合体、エチレン又はプロピレンとの共重合体などを挙げることができる。
エラストマー(A)とポリオレフィン樹脂(B)の質量比は、90:10〜40:60であることが好ましい。この範囲であると、本発明の効果を奏する発泡体シートの製造が容易にできる。さらに効果の高い発泡体シートが得られるとの観点から、(A)成分と(B)成分の質量比は、80:20〜40:60の範囲であることがより好ましく、80:20〜50:50がさらに好ましく、80:20〜60:40の質量比であることが特に好ましい。
本発明の発泡体シートは、好ましくは、上記樹脂と、発泡剤とを含む発泡性組成物を発泡することで得られる。発泡剤としては、熱分解型発泡剤が好ましい。
熱分解型発泡剤としては、有機発泡剤、無機発泡剤が使用可能である。有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物:N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物:ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体:トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機発泡剤としては、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドがより好ましい。
熱分解型発泡剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
発泡性組成物には、これら以外にも、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材等の発泡体に一般的に使用する添加剤が配合されてもよい。
本発明の発泡体シートは、特に制限はないが、少なくとも樹脂および熱分解型発泡剤を含む発泡性組成物からなる発泡性シートを加熱して熱分解型発泡剤を発泡させることで製造できる。また、好ましくは発泡性シートを架橋し、架橋した発泡性シートを加熱して発泡させる。
発泡体シートの製造方法は、より具体的には、以下の工程(1)〜(3)を含むことが好ましい。
工程(1):少なくとも樹脂および熱分解型発泡剤を含む発泡性組成物からなる発泡性シートを成形する工程
工程(2):発泡性シートに電離性放射線を照射して発泡性シートを架橋させる工程
工程(3):架橋させた発泡性シートを加熱し、熱分解型発泡剤を発泡させて、発泡体シートを得る工程
また、架橋が必要ではない場合には、工程(2)が省略されてもよく、その場合、工程(3)では、未架橋の発泡性シートを加熱して発泡させるとよい。
本発明の発泡体シートは、発泡体シートを基材とする粘着テープに使用してもよい。粘着テープは、例えば、発泡体シートと、発泡体シートの少なくともいずれか一方の面に設けた粘着材とを備えるものである。粘着テープは、粘着材を介して支持部材などの他の部材に接着することが可能になる。粘着テープは、発泡体シートの両面に粘着材を設けたものでもよいし、片面に粘着材を設けたものでもよい。
また、粘着材は、少なくとも粘着剤層を備えるものであればよく、発泡体シートの表面に積層された粘着剤層単体であってもよいし、発泡体シートの表面に貼付された両面粘着シートであってもよいが、粘着剤層単体であることが好ましい。なお、両面粘着シートは、基材と、基材の両面に設けられた粘着剤層とを備えるものである。両面粘着シートは、一方の粘着剤層を発泡体シートに接着させるとともに、他方の粘着剤層を他の部材に接着させるために使用する。
粘着剤層の厚みは、5〜200μmであることが好ましく、より好ましくは7〜150μmであり、更に好ましくは10〜100μmである。
発泡体シートの用途は、特に限定されないが、電子機器用途で使用することが好ましい。電子機器としては、スマートフォン等の携帯電話、ゲーム機器、電子手帳、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピューターなどの携帯電子機器が挙げられる。発泡体シートは、電子機器内部において、緩衝材として使用可能であり、好ましくは表示装置用クッション材として使用される。また、電子機器内部において、部品間の隙間などを埋めるシール材として使用されてもよい。
なお、本発明の第1の発明の発泡体シートは、高い耐衝撃性と低透湿性を併せ持つため、特に狭幅の接着テープとして好適に使用される。また、本発明の第3の発明の発泡体シートは、高い耐衝撃性を有するため、特に狭幅の接着テープとして好適に使用される。さらに本発明の第4の発明の発泡体シートは、高い耐衝撃性を有し、タック性が小さくて取り扱いやすいため、特に狭幅の接着テープとして好適に使用される。
電子機器に使用される発泡体シートは、上記したように粘着材が設けられたものであってもよく、粘着材によってディスプレイパネル、支持部材などに貼り合わされるとよい。特に、本発明の第2の発明の発泡体シートは、高速耐衝撃性に加え、低速耐衝撃性に優れるため、重量の大きな壁掛けテレビなどの機器との貼り合わせ、固定等に好適に使用し得る。
なお、各物性の測定方法、及び発泡体シートの評価方法は以下のとおりである。
[成型後の物性]
(1)ガラス転移温度(Tg)、損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率
アィティー計測制御株式会社製、商品名「DVA−200/L2」の引張貯蔵弾性率測定装置を用いて、以下の測定条件により、Tg、tanδ及び貯蔵弾性率を求めた。
(測定条件)
標線間長さ:2.5cm
サンプル幅:0.5cm
サンプル厚み:発泡体シートの厚み
変形モード:引張
静/動応力比:1.5
設定歪:1.0%
設定昇温速度:10℃/min
測定周波数10Hz
温度範囲:−100℃〜100℃
各実施例及び比較例にて作製した発泡シートを、JIS K6251 4.1に規定されるダンベル状1号形にカットした。これを試料として用い、引張試験機(製品名:テンシロンRTF235、エー・アンド・デイ社製)により、測定温度23℃で、速度500mm/minにて引張を実施し、測定した。
発泡体シートから約100mgの試験片を採取し、試験片の質量A(mg)を精秤した。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm3中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の質量B(mg)を精秤した。得られた値から、下記式により架橋度(質量%)を算出した。
ゲル分率(質量%)=100×(B/A)
発泡体シートから一辺が5cmの平面正方形状の試験片を切り出した。そして、試験片の厚みを測定して試験片の見掛け体積V1を算出すると共に、試験片の質量W1を測定する。次に、気泡の占める体積V2を下記式に基づいて算出した。なお、試験片の密度をρ(g/cm3)とする。
気泡の占める体積V2=V1−W1/ρ
続いて、試験片を23℃の蒸留水中に水面から100mmの深さに沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加えた。しかる後、試験片を水中から取り出して試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の質量W2を測定し、下記式に基づいて独立気泡率F1を算出した。
独立気泡率F1(%)=100−100×(W2−W1)/V2
発泡体シートをMD及びTDそれぞれに沿って厚み方向に切断して、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、製品名「VHX−900」)を用いて200倍の拡大写真を撮影した。撮影した拡大写真において、MD、TDそれぞれにおける長さ2mm分の切断面に存在する全ての気泡についてMDの気泡径、及びTDの気泡径を測定し、その操作を5回繰り返した。そして、全ての気泡のMD、TDそれぞれの気泡径の平均値をMD、TDの平均気泡径とした。
なお、MDは、Machine directionを意味し、押出方向等と一致する方向である。TDは、Transverse directionを意味し、MDに直交しかつ発泡体シートに平行な方向である。また、ZDは、発泡シートの厚み方向であり、MD及びTDのいずれにも垂直な方向である。
JIS K6767に準拠した測定方法で、測定温度23℃で測定した。
(7)見掛け密度及び発泡倍率
発泡体についてJIS K7222に準拠して見掛け密度を測定し、その逆数を発泡倍率とした。
温度40℃において、各実施例及び比較例で作製した発泡体シートを10cm×10cm程度に切り取り、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 1/50)の測定部に設置後、40℃、90%RHの条件での水蒸気透過率を測定した。
評価基準は以下の通りである。
〇:透湿度(WVTR)が200g/m2・day以下
×:透湿度(WVTR)が200g/m2・day超
(9)耐衝撃性試験(タンブリング試験)
各実施例及び比較例にて製造した発泡体シートを、縦0.15cm×横7cmの大きさで2枚切り出して試験片を作製した(厚み:第1−1表に記載)。該試験片2枚を5cm間隔で配置し、2枚のアクリル製の板(縦:9.5cm、横7cm)を縦方向に1.5cmずらす形で挟み、接着剤にて固定し、タンブリング用の試験片とした。
市販の一斗缶(天板、地板の一片の長さ:約24cm、高さ:約35cm)に、上記タンブリング用の試験片を入れ、500回転させることで、1000回の連続落下を行った。その後、試験片を取り出して、発泡体シートの層間での破壊を目視にて観察した。評価基準は以下の通りである。
〇:発泡体シートの層間で破壊は見られなかった。
×:発泡体シートの層間で破壊が見られた。
各実施例及び比較例にて製造した発泡体シートを5cm×7cmに切り出し、試験片を額縁上に作成した(厚み:表に記載の厚み(mm)、幅:1.5mm)。該試験片の内側に感水試験紙(アズツール 水没管理シート)を入れ、2枚をアクリル製の板にハサミ、接着剤で固定し、湿気試験用の試験片とした。該試験片を23℃、70%RHのオーブンに24時間静置させた。24時間後、感水試験紙の変化を確認した。
評価基準は以下の通りである。
〇:感水試験紙に変化なし
×:感水試験紙に変化あり
エラストマー(a):ハイブラー(登録商標)7311F(株式会社クラレ製、水添スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン含有量12質量%)
エラストマー(b):K−9330M(三井化学株式会社製、エチレン/ブテン/非共役ジエン3元共重合体(EBDM))
ポリオレフィン樹脂:カーネル(登録商標)KF283(日本ポリエチレン株式会社製、メタロセン触媒で重合されたエチレン/α−オレフィン共重合体(LLDPE))
熱分解型発泡剤:アゾジカルボンアミド
分解温度調整剤:酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製、商品名「OW−212F」
フェノール系酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
エラストマー(a)80質量部、ポリオレフィン樹脂20質量部と、熱分解型発泡剤9質量部と、分解温度調整剤1質量部と、フェノール系酸化防止剤0.5質量部とを原料として用意した。これらの材料を溶融混練後、プレスすることにより厚み0.1mmの発泡性樹脂シートを得た。得られた発泡性樹脂シートの両面に加速電圧500keVにて電子線を6Mrad照射させて、発泡性樹脂シートを架橋させた。次に、架橋した発泡性樹脂シートを250℃に加熱することによって発泡させ、密度0.56g/cm3、厚み0.10mmの発泡体シートを得た。
上記方法にて評価した結果を第1−1表に示す。
実施例1−1において、発泡性樹脂シートの厚みを0.15mmに変更したこと以外は、実施例1−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−1において、熱分解型発泡剤を8.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更し、照射線量を5.5Mradとしたこと以外は、実施例1−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−1において、エラストマー(a)の配合量を50質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を50質量部としたこと以外は、実施例1−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−4において、照射線量を8Mradとしたこと以外は、実施例1−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−4において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例1−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−4において、エラストマー(a)に代えて、エラストマー(b)を用い、照射線量を7Mradとしたこと以外は、実施例1−4と同様にして発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−7において、照射線量を8Mradとしたこと以外は、実施例1−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−7において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更し、照射線量を5Mradとしたこと以外は、実施例1−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−7において、エラストマー(b)の配合量を40質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を60質量部とし、照射線量を5Mradとしたこと以外は、実施例1−7と同様にして発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−10において、照射線量を5.5Mradとしたこと以外は、実施例1−10と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−10において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例1−10と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
実施例1−2において、エラストマーを用いず、ポリオレフィン樹脂のみを100質量部用い、照射線量を4.5Mradとしたこと以外は、実施例1−2と同様にして発泡体シートを得た。なお、Tgは本願の測定条件下では、観測されなかった。
実施例1−2において、エラストマー(a)の配合量を10質量部とし、ポリオレフィン樹脂(b)の配合量を90質量部としたこと以外は、実施例1−2と同様にして発泡体シートを得た。評価結果を第1−1表に示す。
[成型後の物性]
(1)ガラス転移温度(Tg)、損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率
第1の発明における方法と同様の方法及び測定条件にて測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
第1の発明における方法に対し、試験片を23℃の蒸留水中に水面から500mmの深さに沈めたこと以外は第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
(7)見掛け密度及び発泡倍率
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
図2に層間強度を評価するための試験装置の模式図を示す。発泡体シート11の25mm角範囲にプライマー(セメダイン株式会社製「PPXプライマー」)を塗布した後、塗布部分の中央に直径5mm分の接着剤12(セメダイン株式会社製「PPX」)を滴下した。その後直ちに、接着剤滴下部分に25mm角のアルミ製治具13を置き、発泡体シートと治具13とを圧着した。その後、治具13の大きさに沿って発泡体シートをカットした。カットした発泡体シートの治具13を接着していない面にプライマーを塗布し、塗布部分の中央に直径5mm分の接着剤12を滴下した。その後直ちに、接着剤滴下部分に10mm角のアルミ製治具14を置き、発泡体シートと治具14とを圧着した。治具14の周辺にはみ出した接着剤をふき取った後、治具14の大きさに沿って発泡体シートに切り込み15を入れた。これを室温で30分間放置することで接着剤を養生し、層間強度測定用サンプルとした。
続いて、恒温槽内で試験が行えるように恒温槽を設けた試験機(株式会社エー・アンド・デイ製「テンシロン万能材料試験機」)に1kNのロードセルを設置した。そして、発泡体シートのシート面が引張方向に対して垂直になるように層間強度測定用サンプルを試験機に取り付けた。恒温槽の温度を23℃に設定した後、層間強度測定用サンプルの温度が23℃になるまで放置した。そして、治具の一方を速度100mm/分で垂直上向きに引っ張り、発泡体シートの1cm角の範囲のみを剥離させた。このときの最大荷重を測定し、1回目の測定結果とした。同様の操作を3回繰り返し、その平均値を23℃の層間強度とした。
(9)耐衝撃性試験(タンブリング試験)
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した(発泡体シートの厚み:第2−1表に記載)。
エラストマー(a):ハイブラー(登録商標)7311F(株式会社クラレ製、水添スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン含有量12質量%)
エラストマー(b):K−9330M(三井化学株式会社製、エチレン/ブテン/非共役ジエン3元共重合体(EBDM))
ポリオレフィン樹脂:カーネル(登録商標)KF283(日本ポリエチレン株式会社製、メタロセン触媒で重合されたエチレン/α−オレフィン共重合体(LLDPE))
熱分解型発泡剤:アゾジカルボンアミド
分解温度調整剤:酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製、商品名「OW−212F」
フェノール系酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
エラストマー(a)80質量部と、ポリオレフィン樹脂20質量部と、熱分解型発泡剤9.0質量部と、分解温度調整剤1質量部と、フェノール系酸化防止剤0.5質量部とを原料として用意した。これらの材料を溶融混練後、プレスすることにより厚み0.1mmの発泡性樹脂シートを得た。得られた発泡性樹脂シートの両面に加速電圧500keVにて電子線を6Mrad照射させて、発泡性樹脂シートを架橋させた。次に架橋した発泡性樹脂シートを250℃に加熱することによって発泡させて、見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.10mmの発泡体シートを得た。
上記方法にて評価した結果を第2−1表に示す。
実施例2−1において、発泡性樹脂シートの厚みを0.15mmに変更したこと以外は、実施例2−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−1において、熱分解型発泡剤を8.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更し、電子線量を5.5Mradに変更したこと以外は、実施例2−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−1において、エラストマー(a)の配合量を50質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を50質量部としたこと以外は、実施例2−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−1において、エラストマー(a)に代えて、エラストマー(b)を用い、エラストマー(b)の配合量を40質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を60質量部とし、電子線量を5.0Mradに変更したこと以外は、実施例2−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−5において、エラストマー(b)の配合量を50質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を50質量部とし、電子線量を7.0Mradに変更したこと以外は、実施例2−5と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−4において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更し、電子線量を5.0Mradに変更したこと以外は、実施例2−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−2において、エラストマー(a)の配合量を10質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を90質量部としたこと以外は、実施例2−2と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−2において、エラストマー(a)を配合せず、ポリオレフィン樹脂のみを用い、電子線量を4.5Mradに変更したこと以外は、実施例2−2と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
実施例2−7において、エラストマー(a)のみを用い、電子線量を4.5Mradに変更したこと以外は、実施例2−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第2−1表に示す。
一方、比較例に記載される発泡体シートは、耐衝撃性が低いか(比較例2−1及び2−2)、又は層間強度が小さい(比較例2−3)ことがわかる。
[成型後の物性]
(1)ガラス転移温度(Tg)、損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率
第1の発明における方法と同様の方法及び測定条件にて測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
各実施例及び比較例にて作製した発泡シートを、JIS K6251 4.1に規定されるダンベル状1号形にカットした。これを試料として用い、引張試験機(製品名:テンシロンRTF235、エー・アンド・デイ社製)により、測定温度23℃で、引張速度500m/minにおいて、応力0.06N/10mmのときの、伸び(%)を測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
発泡体シートをMD及びTDそれぞれに沿って厚み方向に切断して、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、製品名「VHX−900」)を用いて200倍の拡大写真を撮影した。撮影した拡大写真において、MD、TDそれぞれにおける長さ2mm分の切断面に存在する全ての気泡についてMD,ZDの気泡径、及びTD,ZDの気泡径を測定し、その操作を5回繰り返した。そして、全ての気泡のMD、TDそれぞれの気泡径の平均値をMD、TDの平均気泡径とするとともに、以上の操作によって測定された全てのZDの気泡径の平均値をZDの平均気泡径とした。
なお、MDは、Machine directionを意味し、押出方向等と一致する方向である。TDは、Transverse directionを意味し、MDに直交しかつ発泡体シートに平行な方向である。また、ZDは、発泡シートの厚み方向であり、MD及びTDのいずれにも垂直な方向である。
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
(8)見掛け密度及び発泡倍率
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
(9)耐衝撃性試験(タンブリング試験)
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した(発泡体シートの厚み:第3−1表に記載)。
実施例及び比較例に基づいて製造した発泡体シートから、横幅100mm×長さ200mmの測定用試料を切り出した。引張試験機(製品名:テンシロンRTF235、エー・アンド・デイ社製)により、該発泡体シートを荷重0.6Nで引っ張った状態で、発泡体シートと樹脂シート(横幅100mm×長さ50mm)とを治具(横幅130mm×長さ70mm×厚み20mm)で挟み、治具についたねじを締めて、10分間静置することで、発泡体シートと樹脂シートを貼り合わせた。その後、治具を取り外し水平な台の上で静置して2分経過した後の発泡体シートの表面を目視にて観察した。
〇:剥離を起こさず、しわの発生もない
×:剥離又はしわが発生した
エラストマー(a):ハイブラー(登録商標)7311F(株式会社クラレ製、水添スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン含有量12質量%)
エラストマー(b):K−9330M(三井化学株式会社製、エチレン/ブテン/非共役ジエン3元共重合体(EBDM))
ポリオレフィン樹脂:カーネル(登録商標)KF283(日本ポリエチレン株式会社製、メタロセン触媒で重合されたエチレン/α−オレフィン共重合体(LLDPE))
熱分解型発泡剤:アゾジカルボンアミド
分解温度調整剤:酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製、商品名「OW−212F」
フェノール系酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
エラストマー(a)80質量部、ポリオレフィン樹脂20質量部と、熱分解型発泡剤9.0質量部と、分解温度調整剤1質量部と、フェノール系酸化防止剤0.5質量部とを原料として用意した。これらの材料を溶融混練後、プレスすることにより厚み0.1mmの発泡性樹脂シートを得た。得られた発泡性樹脂シートの両面に加速電圧500keVにて電子線を6Mrad照射させて、発泡性シートを架橋させた。次に、架橋した発泡性シートを250℃に加熱することによって発泡性樹脂シートを発泡させ、密度0.56g/cm3、厚み0.10mmの発泡体シートを得た。
上記方法にて評価した結果を第3−1表に示す。
実施例3−1において、発泡性樹脂シートの厚みを0.15mmに変更したこと以外は、実施例3−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−1において、熱分解型発泡剤を8.0質量部に変更し、電子線量を5.5Mradに変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例3−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−1において、エラストマー(a)の配合量を50質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を50質量部としたこと以外は、実施例3−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−4において、電子線量を8.0Mradに変更したこと以外は、実施例3−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−4において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、電子線量を6.0Mradに変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例3−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−4において、エラストマー(a)に代えて、エラストマー(b)を用い、電子線量を7.0Mradに変更したこと以外、実施例3−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−7において、電子線量を8.0Mradに変更したこと以外は、実施例3−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−7において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、電子線量を5.0Mradに変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例3−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−7において、エラストマー(b)の配合量を40質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を60質量部とし、電子線量を5.0Mradに変更したこと以外は、実施例3−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−10において、電子線量を5.5Mradに変更したこと以外は、実施例3−10と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−10において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、電子線量を5.0Mradに変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例3−10と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
実施例3−2において、ポリオレフィン樹脂を用いず、エラストマー(a)のみを100質量部用いたこと以外は、実施例3−2と同様にして発泡体シートを得た。
実施例3−2において、ポリオレフィン樹脂を用いず、エラストマー(b)のみを100質量部用いたこと以外は、実施例3−2と同様にして発泡体シートを得た。
実施例3−2において、エラストマーを用いず、ポリオレフィン樹脂のみを100質量部用い、電子線量を4.5Mradに変更したこと以外は、実施例3−2と同様にして発泡体シートを得た。なお、Tgは本願の測定条件下では、観測されなかった。
実施例3−2において、エラストマー(a)の配合量を10質量部とし、ポリオレフィン樹脂(b)の配合量を90質量部とし、電子線量を6.0Mradに変更したこと以外は、実施例3−2と同様にして発泡体シートを得た。評価結果を第3−1表に示す。
これに対して、各実施例の発泡体シートは、高い耐衝撃性を有し、かつ、ラミネート後シート剥離試験において、剥離もしわの発生も生じなかった。
[成型後の物性]
(1)ガラス転移温度(Tg)、損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率
第1の発明における方法と同様の方法及び測定条件にて測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
第1の発明における方法と同様の方法にて算出した。
第3の発明における方法と同様の方法にて測定した。
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
(7)見掛け密度及び発泡倍率
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した。
発泡体シートを10cm角にカットし、タックテスター(UBM社製、製品名「Tack Tester TA−500」)により、温度23℃で測定を行った。
発泡体シートの表面に対して、断面積0.03cm2の冶具(金属製)を、荷重100000gf/cm2で、1秒間押し付けた後、0.8mm/秒の速度で冶具を引き上げた際の荷重(gf/cm2)を測定し、得られた値を樹脂発泡体シートの表面のタック性とした。
(9)耐衝撃性試験(タンブリング試験)
第1の発明における方法と同様の方法にて測定した(発泡体シートの厚み:第4−1表に記載)。
各実施例及び比較例にて製造した発泡体シートを用いて、縦5.0cm×横5.0cmの大きさの試験片を作成した。該試験片に15kg,25cm辺の錘を乗せ3秒間静置した。その後錘を持ち上げた際に発泡体シートが錘にくっつき持ち上がってくるかどうかを評価した。
評価基準は5回テストし、多かった結果を評価結果とした。評価基準は以下の通りである。
○:発泡体シートが錘と共に持ち上がらない (ハンドリング性良い)
×:発泡体シートが錘と共に持ち上がる (ハンドリング性悪い)
エラストマー(a):ハイブラー(登録商標)7311F(株式会社クラレ製、水添スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン含有量12質量%)
エラストマー(b):K−9330M(三井化学株式会社製、エチレン/ブテン/非共役ジエン3元共重合体(EBDM))
ポリオレフィン樹脂:カーネル(登録商標)KF283(日本ポリエチレン株式会社製、メタロセン触媒で重合されたエチレン/α−オレフィン共重合体(LLDPE))
熱分解型発泡剤:アゾジカルボンアミド
分解温度調整剤:酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製、商品名「OW−212F」
フェノール系酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
エラストマー(a)80質量部、ポリオレフィン樹脂20質量部と、熱分解型発泡剤9.0質量部と、分解温度調整剤1質量部と、フェノール系酸化防止剤0.5質量部とを原料として用意した。これらの材料を溶融混練後、プレスすることにより厚み0.1mmの発泡性樹脂シートを得た。得られた発泡性樹脂シートの両面に加速電圧500keVにて電子線を6Mrad照射させて、発泡性シートを架橋させた。次に、架橋した発泡性シートを250℃に加熱することによって発泡性樹脂シートを発泡させ、密度0.56g/cm3、厚み0.10mmの発泡体シートを得た。
上記方法にて評価した結果を第4−1表に示す。
実施例4−1において、発泡性樹脂シートの厚みを0.15mmに変更したこと以外は、実施例4−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−1において、熱分解型発泡剤を8.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更し、電子線量を5.5Mradに変更したこと以外は、実施例4−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−1において、エラストマー(a)の配合量を50質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を50質量部としたこと以外は、実施例4−1と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−4において、照射線量を8.0Mradにしたこと以外は、実施例4−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−4において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例4−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−4において、エラストマー(a)に代えて、エラストマー(b)を用いて照射線量を7.0Mradに変えたこと以外、実施例4−4と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−7において、照射線量を8.0Mradにしたこと以外は、実施例4−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−7において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更し、照射線量を5.0Mradにしたこと以外は、実施例4−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−7において、エラストマー(b)の配合量を40質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を60質量部とし、照射線量を5Mradにしたこと以外は、実施例4−7と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.1mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−10において、照射線量を5.5Mradに変更したこと以外は、実施例4−10と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−10において、熱分解型発泡剤を6.0質量部に変更し、発泡性樹脂シートの厚みを0.35mmに変更したこと以外は、実施例4−10同様にして、発泡後の見掛け密度0.14g/cm3、厚み0.5mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
実施例4−2において、ポリオレフィン樹脂を用いず、エラストマー(a)のみを100質量部用い、照射線量を4.5Mradにしたこと以外は、実施例4−2と同様にして発泡体シートを得た。なおTgは本願の測定条件では観測されなかった。
実施例4−2において、ポリオレフィン樹脂を用いず、エラストマー(b)のみを100質量部用いたこと以外は、実施例4−2と同様にして発泡体シートを得た。
実施例4−2において、エラストマーを用いず、ポリオレフィン樹脂のみを100質量部用い、照射線量を4.5Mradにしたこと以外は、実施例4−2と同様にして発泡体シートを得た。
実施例4−2において、エラストマー(a)の配合量を10質量部とし、ポリオレフィン樹脂の配合量を90質量部とし、電子線量を6.0Mradに変更したこと以外は、実施例4−2と同様にして、発泡後の見掛け密度0.56g/cm3、厚み0.15mmの発泡体シートを得た。評価結果を第4−1表に示す。
2 フォームテープ
3 筐体
11 発泡体シート
12 接着剤
13 治具
14 治具
15 切り込み
Claims (12)
- ガラス転移温度(Tg)が−60〜0℃であり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.25以上であり、かつ透湿度(WVTR)が200g/m2・day以下である発泡体シート。
- 25%圧縮強度が1000kPa以下である請求項1に記載の発泡体シート。
- 独立気泡率が80%以上である請求項1又は2に記載の発泡体シート。
- 厚みが0.03〜2mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- 23℃における貯蔵弾性率が2×103Pa以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- −20℃における貯蔵弾性率が1.0×105Pa以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- 23℃における破断点強度が2.0N/10mm以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- 平均気泡径が20〜400μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- 見掛け密度が0.10〜0.70g/cm3である請求項1〜8のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- エラストマー(A)及びポリオレフィン樹脂(B)を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が90:10〜40:60である請求項1〜9のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- ゲル分率が30〜80質量%である請求項1〜10のいずれか1項に記載の発泡体シート。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の発泡体シートと、該発泡体シートの少なくとも一方の表面上に設けられる粘着材とを備える、粘着テープ。
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