JPWO2013183577A1 - メタノール製造用触媒とその製造方法、およびメタノールの製造方法 - Google Patents

メタノール製造用触媒とその製造方法、およびメタノールの製造方法 Download PDF

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Abstract

[課題]本発明は、二酸化炭素と水素とからメタノールを得る方法に用いられる触媒で、高い活性だけでなく、反応性の経時安定性にも優れた触媒を提供することを課題とする。[解決手段]本発明は、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素を含み、亜鉛の銅に対するモル比が0.5〜0.7、珪素の銅に対するモル比が0.015〜0.05、XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比が、0.25以下、および、XRDで測定した銅由来のピークの半値幅(2θ)が0.75〜2.5であるメタノール製造用触媒およびそれを用いてなるメタノールの製造方法に係る。

Description

本発明は、二酸化炭素を主成分とする炭素酸化物と水素との反応によってメタノールを合成するための銅系触媒に関するものであり、特に触媒活性が良好で、二酸化炭素を反応基質とする場合に、副生する水による触媒の活性低下を抑制し、耐久性が顕著にすぐれた銅系触媒の製造方法に関するものである。
メタノール合成プロセスは、化学工業において非常に重要な基礎プロセスであり、その省エネルギー化や経済性などの観点から高効率化が絶えず求められている。
従来からのメタノール合成プロセスは、合成ガス(COとH2との混合ガス)を主原料(少量のCO2を含む)とするものであり、その触媒としては、Cu/ZnO/Al23触媒(現在の工業用触媒、たとえば、非特許文献1)や、Cu/ZnO/SiO2触媒(特許文献1)などの3成分系触媒が知られている。
従来技術である合成ガスを原料とするメタノール合成においては、触媒は複数年にわたり安定であることが知られており、本発明の分野のようなCO2とH2を原料とするメタノール合成においても、同等の活性安定性が求められているのが現状であるが、活性安定性が充分とは言い難いものであった。
一方、GHG(温室効果ガス)削減を目的とした炭素資源の循環再利用および地球環境問題への取り組みから、メタノール合成を、従来の合成ガス原料の方法ではなく、CO2とH2を主原料とするプロセスへの注目が最近高まってきている。
CO2含有量の高い原料ガスからのメタノール合成においては、反応の熱力学的平衡およびメタノールと共に生成する水の反応阻害効果(非特許文献2)のために、上記の合成ガスからのメタノール合成で採用されているよりも高い活性を有する触媒が要求されている。また、CO2含有量の高い原料ガスからのメタノール合成においては、メタノールと共に副生する水によると思われる触媒活性低下が、合成ガスからのメタノール合成に比べて非常に大きい。そのため、合成ガスからのメタノール合成で採用されている触媒よりもはるかに耐久性の高い触媒が要求されている。これは、上記の合成ガスからのメタノール合成で採用されているような3成分系触媒では、その触媒性能が充分とは言えないとされているためである。
このような観点から更に成分を加えた、銅/酸化亜鉛/酸化アルミニウム/酸化ジルコニウム、銅/酸化亜鉛/酸化アルミニウム/酸化ジルコニウム/酸化ガリウムなどの銅系多成分触媒が開発されている(たとえば、特許文献2、特許文献3)。
さらに、シリカとしてコロイダルシリカ、又は水中溶存シリカを0.3〜0.9wt%添加し、480〜690℃で焼成する高活性触媒も開発されている(特許文献4)。
また、本出願人は、これらの銅系触媒の好適な製造方法を開示している(特許文献5、特許文献6、特許文献7)。
特公昭63−39287号公報 特開平7−39755号公報 特開平6−312138号公報 特開平10−309466号公報 特開2010−194419号公報 特開2010−194420号公報 特開2010−194421号公報
触媒講座、第7巻、触媒学会編、株式会社講談社発行、1989年7月20日発行、p.21-39 Applied Catalysis A: General,38(1996),p.311-318
前記記載の銅系多成分触媒はCO2とH2を原料とする反応初期においては確かに高活性であるが、本発明者らの検討によれば、副生する水による影響のためか、徐々にその活性は低下する傾向にあることが明らかになってきた。即ち、反応の長期持続性、耐久性に関して、より高いレベルの性能が必要であるとの課題を見出すに至った。
従来技術である合成ガスを原料とするメタノール合成においては、触媒は複数年にわたり安定であることが知られており、本分野のようなCO2とH2を原料とするメタノール合成においても、同等の活性安定性が求められる傾向にある。しかしながら、前記の通り活性安定性が充分とは言い難いのが現状である。
本発明は上記のような状況に鑑みてなされたもので、特に、二酸化炭素を主とする炭素酸化物と水素からのメタノール合成に関して、触媒活性が良好で、しかも耐久性が顕著にすぐれた触媒とその製造方法、およびこの触媒を用いたメタノールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、銅を主成分とするメタノールを製造するための金属酸化物、特に、複合金属酸化物からなる触媒と、その製造方法に関するものである。
すなわち、本触媒は、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素を含み、
(A)亜鉛の銅に対するモル比が0.5〜0.7、
(B)珪素の銅に対するモル比が0.015〜0.05、
(C)XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比が、0.25以下、および、
(D)XRDで測定した銅由来のピークの半値幅(2θ)が、0.75〜2.5である、炭素酸化物を原料とするメタノール製造用触媒である。
さらに、本発明によるメタノール製造用触媒は、
(E)ジルコニウムの含有率が0〜0.1モル%であることを特徴とする。
また、本発明によるメタノール製造用触媒は銅の含有率が45〜65モル%(但し、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%)であることが望ましく、アルカリ金属の含有率は0〜0.2モル%であることが望ましい。
本発明によるメタノール製造用触媒は、300℃〜450℃で焼成する工程を経て得られることを特徴とする。
さらに、得られたメタノール製造用触媒を用いて、炭素酸化物と水素との存在下、メタノールを製造する方法である。
本発明のメタノール製造用触媒は、二酸化炭素と水素との反応の活性が高く、しかもその高い活性が長期にわたって維持される。即ち耐久性に優れた触媒である。このため、温暖化ガスとされる二酸化炭素をメタノールのような化学原料に効率よく、しかも安定的に変換することが出来るので、産業や地球環境への大きな寄与が期待される。
本願の実施例、および比較例で得たメタノール製造用触媒のXRDスペクトルを示した図である。 本願の比較例で得たメタノール製造用触媒のXRDスペクトルを示した図である。 本願の実施例、比較例の二酸化炭素とメタノールとの反応の経時変化を示した図である。
本発明は、特定の組成と結晶形態を有する金属酸化物を含むことを特徴とする二酸化炭素などの炭素酸化物と水素とからメタノールを効率的に製造できるメタノール製造用触媒、当該触媒の製造方法、および当該触媒を用いてなるメタノールの製造方法である。
以下、それぞれについて詳細に説明する。
《メタノール製造用触媒》
本発明のメタノール製造用触媒は、銅系の触媒であり、特に、二酸化炭素を主とする炭素酸化物と水素からのメタノール合成反応において触媒活性が良好で、しかも耐久性が顕著にすぐれている。勿論、合成ガスからのメタノール合成やその逆反応、メタノール改質反応、シフト反応またはその逆反応などにおいても、触媒活性が良好でしかも耐久性が顕著にすぐれた触媒である。また、言うまでもなく、本発明のメタノール製造用触媒の構成成分は前記の成分のみに限定されるものではなく、他の酸化物を含んでいても構わない。
本発明のメタノール製造触媒はその構成成分として、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素を必須成分として含有する。
従来、銅系の触媒においては、含有する銅に対して、構成成分、特に亜鉛の含有率を規定することにより高活性触媒とする試みが多くなされているが、耐久性を高める目的での有効な態様は見出されていなかった。
本発明者は、メタノール合成反応中での活性の経時的低下の少ない、即ち、劣化耐久性の高い触媒を得るため鋭意検討を重ねた結果、銅に対する亜鉛、アルミニウム、および珪素の含有率およびXRD測定で把握することが出来る結晶形態を制御することが非常に重要であることを見出した。
本発明のメタノール製造用触媒は、下記の(A)〜(D)の規定を満たすことを特徴とする。
(A)亜鉛の銅に対するモル比が0.5〜0.7、
(B)珪素の銅に対するモル比が0.015〜0.05であり、
(C)XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度比が0.25以下であり、
(D)XRDで測定した銅由来のピークの半値幅(2θ)は、0.75〜2.5である。
本発明のメタノール製造用触媒の主な活性成分は銅であると考えられる。銅は、通常、酸化物として製造される。
本発明のメタノール製造用触媒は、二酸化炭素と水素との反応前に、あるいは反応初期の還元雰囲気下において、酸化銅が銅に還元されて、高活性化させる方法で使用されることが多い。
このような高活性触媒を得るためには一般的には、触媒に含まれる銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%として、銅の含有率を好ましくは45〜65モル%、より好ましくは50〜65モル%の割合とするのが高活性となるため望ましい。
ここで銅は通常酸化銅として触媒中には存在し、酸化銅とはCuOで表される化学式の酸化銅と見なす。また、亜鉛は触媒中ではZnOの化学式の酸化亜鉛として存在すると見なす。この亜鉛は、銅を高分散化する、あるいは銅と相互作用して高活性化する成分であると考えられている。
本発明のメタノール製造用触媒に含まれる亜鉛の含有量は銅の含有量に比例して決められ、亜鉛の含有量は、銅に対して0.5〜0.7、好ましくは0.5〜0.65の範囲のモル比である。亜鉛の比率が多くなり過ぎることは、主たる触媒成分である銅の含有率の低下に繋がり、反応活性が低下することがある。一方、亜鉛の比率が低くなり過ぎると、前述の通り、銅の凝集が起こり易く、反応活性が経時的に低下しやすくなる傾向がある。
本発明のメタノール製造用触媒に含まれる亜鉛の含有率は銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%として、好ましくは25〜46モル%、より好ましくは29〜40モル%の割合で含まれるのが、高活性となるため望ましい。
本発明のメタノール製造用触媒は、従来技術の触媒に比して、銅の含有率は必ずしも高い訳ではないにもかかわらず、高い活性を示す理由の一つに上記の銅と亜鉛との比率が有ると考えられる。
本発明のメタノール製造用触媒に含まれる珪素は、触媒中ではSiO2の化学式の酸化珪素として実質的に存在すると考えられ、銅に対する珪素のモル比は、0.015〜0.05、好ましくは、0.015〜0.045のモル比、更に好ましくは0.020〜0.045のモル比である。珪素がこの規定を満たす場合、触媒活性の経時的な低下を抑制し、高活性を安定に維持できる。
このような活性低下の抑制を目的としたメタノール製造用触媒への珪素の添加は以前から行われていたが、その効果は必ずしも高いものではなかった。本発明者らにより、見出された結果は、銅に対して珪素だけでなく、亜鉛の比率も規定することで、前記の高い反応活性と高い反応耐久性とを両立できることを見出したものである。
本発明のメタノール製造用触媒に含まれる珪素の含有率は銅、亜鉛、アルミニウム、珪素の合計を100モル%として、好ましくは0.7〜3.3モル%、より好ましくは0.7〜3.0モル%、さらに好ましくは1.0〜3.0モル%の割合で含まれるのが高活性となるため望ましい。
このような組成の満たす本発明のメタノール製造用触媒が、高活性、かつ劣化耐久性が向上する理由は定かではないが、おそらく、珪素酸化物が、銅と酸化亜鉛の複合物を分散化に、何らかの相互作用を及ぼし、そのために銅と酸化亜鉛の複合物のシンタリングを抑制するためと推察される。従って、珪素が上記の範囲内にあれば、珪素が少なすぎてシンタリング抑制の効果が小さくなることもなく、また多すぎて、珪素が活性点での反応を妨害することもないため、高活性で、高い耐久性を維持することができると推察している。
本発明のメタノール製造用触媒は、XRD測定による亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比が、0.25以下である。すなわち、銅由来のピークに比して、亜鉛由来のピークが相対的に小さいことを意味する。これは、酸化亜鉛の結晶化の割合が少ないことを示しており、酸化亜鉛は微細な粒子として存在する態様であると考えられる。
このような規定を満たす触媒は、活性種である銅と酸化亜鉛との相互作用が効率的に発現するような態様を取っており、反応活性の向上や銅の凝集抑制が効果的に発現すると考えられる。更に特定量の珪素を含有させることで、酸化亜鉛のシンタリングをも抑制し、前記の特異な効果を発現させることが出来ると推察される。
アルミニウムもまた、本発明のメタノール製造用触媒の必須成分であり、おそらくは、銅と酸化亜鉛の高表面積化に寄与していると思われる。触媒中では、通常、酸化アルミニウムとして存在するが、酸化アルミニウムそのものには本反応の活性は無いと考えられる。従って、その含有量は、銅や亜鉛の高表面積化に効果を示す程度の量があればよく、必要以上に多く含有することは触媒活性を低下させることがある。
本発明においては、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%として、アルミニウムを好ましくは1〜12モル%、より好ましくは1〜10モル%、更に好ましくは1〜8モル%、特に好ましくは2〜6モル%の割合で含む。なお、ここで言う酸化アルミニウムとは、実質的にAl23の化学式の化合物と見なされる。
本発明のメタノール製造用触媒は、酸化ジルコニウムが含まれることの効果は必ずしも高くは無い。ジルコニウムが含まれることで、銅などの成分が結晶化し難くなる傾向が予想され、シンタリング抑制には好ましい。一方では、高活性化に必要な結晶構造の変化を抑制する弊害が懸念される。ジルコニウムの含有率が高すぎると、活性を高めるために高温焼成が必要となる傾向があるが、高温焼成を行うと、不要な結晶成長も起きやすいことが予想される。
本発明のメタノール製造用触媒に含まれるジルコニウムの含有率は、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%に対して、0〜0.1モル%であることが好ましい。
また、本発明のメタノール製造用触媒は、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%に対して、アルカリ金属の含有率が0〜0.2モル%であることが好ましい。アルカリ金属がこの範囲内にあれば、触媒のシンタリングを促進することはなく、良好な触媒活性を発現する傾向にある。
本発明のメタノール製造用触媒には、アルカリ金属以外であれば、上記必須成分以外にも金属酸化物を含有することは可能である。例えば、周期律表の2族〜15族の金属などで、具体的には、酸化ガリウムなどを本発明の目的に反しない限り、任意に添加することができる。但し、前述の通り、ジルコニウムは避けることが好ましい。
本発明のメタノール製造用触媒は、以上述べたような適切な触媒組成とすることができれば、目的反応に応じた適切な反応条件を定めることにより、特に、二酸化炭素を主とする炭素酸化物と水素の反応によるメタノール合成において、高活性で耐久性の高い触媒性能を得ることができる。
《メタノール製造用触媒の製造方法》
〈触媒前駆体の製造〉
本発明のメタノール製造用触媒の製造方法は、前記の要件を満たす限り、公知の方法を制限無く用いることが出来る。より詳しくは、各種構成成分を高分散できる方法であることが好ましい。簡便な方法の例としては、溶液中で沈殿を発生させることにより得られる炭酸塩、あるいは水酸化物を主とする触媒前駆体を生成した後、この触媒前駆体を洗浄、焼成して酸化物を得る方法が一般に良く知られている。
ここで言う触媒前駆体の製造方法は、適切な組成のメタノール製造用触媒製造において、触媒性能に大きな影響を及ぼすことが多い工程である。特に沈殿で生成した粒子内の各触媒成分が均一に分散した状態である触媒前駆体を製造すると、高活性触媒となり易いので好ましい。
本発明に係る触媒前駆体は、後述する2種類の液を用いて沈殿として得られるものが好ましい。原料としては、酸性金属塩を挙げることが出来、その金属は、銅、亜鉛を必須とするが、それに加えて、周期律表の2〜15族の金属を含んでいてもよい。但し、前述の通りジルコニウムは避けることが好ましい。
前記酸性金属塩は、通常、該金属の硝酸塩、塩化物、硫酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩の少なくともいずれか1種類から選ばれる。
本発明のメタノール製造用触媒の必須成分であるアルミニウムも同様に前記酸性金属塩由来であってもよいが、アルミニウムの水酸化物や、アルミニウム酸化物の微粒子であってもよい。
本発明のメタノール製造用触媒の必須成分である珪素は触媒中では通常酸化物として存在するため、その原料としてはコロイダルシリカや水中溶存シリカに由来するものが好ましい例である。また、前記コロイダルシリカと水中溶存シリカとを併用して用いてもよい。水中溶存シリカを用いる場合は、水としては、天然淡水、水道水、井戸水、工業用水などを用いることができる。
一般的に、前記の触媒前駆体は、このような金属成分の酸性水溶性塩を含む水溶液からなるA液と沈殿剤の水溶液からなるB液とを混合して沈澱物を形成する方法が、金属成分が均一に分散した成分を得る上では好ましい製造方法の一つである。
前記のB液を構成する沈殿剤に用いる塩基性化合物は、リチウム、ナトリウム、カルシウム、ルビジウム、セシウムの少なくともいずれか1種類を含有するアルカリ金属の炭酸塩、または水酸化物、あるいはアンモニアの少なくともいずれか1種類からなる。
ここで、A液とB液とを混合して沈澱物を形成する際には、たとえば、
(1)沈殿槽中に予め、A液を仕込んでおき、その中にB液を投入する方法、
(2)逆に沈殿槽中に予めB液を仕込んでおき、その中にA液を投入する方法や、
(3)沈殿槽中にA液とB液とを一括混合する方法、また、
(4)A液を2以上に分割し、まず金属化合物のうちの1成分または2以上の成分を含む水溶液からなるA液とB液とを混合して、沈殿を生成させ、ついでその沈澱物を含む液中に金属化合物のうちの残りの成分を含む水溶液からなるA液を加えて同様に沈澱させる沈澱法などがある。
これらの他にも種々のバリエーションが可能で、適宜採用することができる。このような沈澱物を形成させる沈殿法において、沈殿反応が速やかに進行するように適度な金属成分濃度、沈殿剤濃度で、十分な撹拌を行うことが、例えば各成分を均一に微分散させる目的などから好ましい方法である。触媒前駆体を生成するときの温度としては10〜70℃が望ましい。10℃より高い温度であれば、沈殿生成反応は速やかに進行する傾向がある。また、70℃を越えなければ、生成した沈殿物が安定に水酸化物を主体とする構造を維持し易いので好ましい。
沈殿時間としては、十分な撹拌ができれば、短くても構わないが、好ましくは、10〜180分で行うのが好ましい。これ以上長くなると、経済的ではないことと、A液あるいはB液のどちらかを敷き水として、他方だけを供給して沈殿生成を行う場合にはpHが長時間にわたって常に変化するため、結晶構造に影響を与え、却って不均一な構造になる可能性がある。本発明において、結晶構造の制御は、沈殿生成をできる限り速やかに行い、かつ沈殿終了時のpHを同じにすることが好ましい。このpHの値を起点として、適宜熟成を行うことによって、前駆体の結晶構造を安定させ易い傾向があり、これが高活性触媒を製造するためには好ましい態様である。
A液、B液の金属成分の水溶液濃度、あるいは沈殿剤濃度の上限としては、A液については酸性金属塩が完全に溶解できる濃度であれば、また、B液についても沈殿剤が完全に溶解できる濃度であって、十分な撹拌ができれば特に制限はない。また下限については特に制限はないが、希薄になりすぎると生産効率が極端に悪くなるため、その濃度は、経済性を考慮して選定することが望ましい。
前記の沈殿槽の形状は特に制限されないが、沈殿生成時に溶液を均一に撹拌するために円筒状であることが望ましい。沈殿槽には、撹拌を効率的にするため、適宜、邪魔板などを設置してもよい。溶液の撹拌方法については、一般的には、溶液中に撹拌羽根を入れて撹拌モータにより羽根を回転させることにより行われるが、撹拌羽根を使わず、強制的にポンプにより液の吸込み、沈殿槽への吹き込みによる液循環することによって、撹拌効果を得ることも可能である。
A液あるいはB液、あるいはその両方を供給することによって触媒前駆体の沈殿生成を終了した後は、結晶構造を制御するために、適宜、熟成を行う。この熟成は、通常は、沈殿溶液をそのまま沈殿槽で、あるいは他の容器に移液して行う。熟成時の温度は、構造制御の時間に関係する。望ましい構造へ制御するためには、高温にすればするほど短時間でよいが、あまり温度が高すぎると、結晶構造の変化が非常に速くなり制御が難しくなる。
本発明においては35〜95℃、好ましくは45〜90℃、更に好ましくは50〜85℃で熟成する。熟成時間は温度が高いほど短時間でよいが、その熟成終了の目安は得られた触媒前駆体の表面積が下がり始める前とするのが好ましい。この時間は組成によって、多少なり影響を受けるが、本発明の組成であれば、概ね24時間以内であれば、大きな問題はない。
通常、前記のA液に含まれる銅、亜鉛、珪素、アルミニウムの相対的な比率は、後述する洗浄工程や焼成工程を経て固体触媒となってからも変化することはない。
〈触媒前駆体の洗浄〉
前記熟成工程を経て得られる触媒前駆体は、適宜水で洗浄して、沈殿剤を除去する。特に、アルカリ金属塩を沈殿剤とした場合には触媒前駆体中にアルカリ金属が残存し易い傾向がある。前述の通り、触媒中のアルカリ金属の存在は、メタノール合成反応において、著しく活性を低下させる場合があるため、このアルカリ金属はできる限り除去することが望まれる。本発明においては、アルカリ金属の含有率は前述の通り、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の全量100モル%に対して、0.2モル%以下とすることが好ましい。
沈殿剤を徐くための洗浄方法については特に限定されず、一般的な洗浄しながらのろ過でも、ろ過してケーキとした後、水中に再分散させて、ろ過を繰り返すなど、種々の方法を取ることができる。洗浄した触媒前駆体は最後にろ過などにより、できる限り水分を除去してケーキ状にすることが好ましい。
〈触媒前駆体の焼成〉
ケーキ状の触媒前駆体は適宜乾燥後、通常、焼成して触媒とする。乾燥する場合、水分が抜けやすいよう、ケーキをほぐしてから乾燥するのが好ましい。乾燥条件としては特に限定されないが、80〜150℃の空気中で行う。
前記の焼成は触媒前駆体の成分を主として酸化物にするために行うものである。本発明のメタノール製造用触媒を得るためには、その焼成温度は、好ましくは300〜450℃、更に好ましくは、350〜450℃である。XRD測定で前駆体由来のピークが観測されなくなるまで焼成を行うことが、高活性触媒としてメタノール合成反応に用いるには好ましい。
本発明のメタノール製造用触媒中の銅酸化物は、ある程度の結晶性を持つことが、触媒中で安定に存在するために望ましく、結晶性が低くなりすぎると、メタノール合成反応中に還元された銅粒子が小さすぎるため焼結が急激に進んでしまい、活性点が著しく減少して、性能が低下する。また、焼成で過度に結晶化が進行してしまうと、安定性は高いが、活性点が著しく少なくなる傾向がある。
本発明のメタノール製造用触媒は、銅ピークの半値幅(2θ)が0.75〜2.5である。好ましい下限値は0.80であり、より好ましくは0.85である。一方、好ましい上限値は2.3であり、より好ましくは2.1である。
上記範囲を満たす触媒は、前述の亜鉛、珪素やアルミニウムとの相互作用もあるが、安定性の高い結晶形態を有する銅成分となっているため、銅が高分散し、且つ経時的にも安定な活性触媒となっているのであろう。本発明は、このような特殊な性能を実現できる触媒を見出したものである。
本発明のメタノール製造用触媒における亜鉛と銅のXRDで測定したピーク強度比や、銅のピークの半値幅を、前記の好ましい範囲に制御する有力な方法が、上記の焼成温度である。焼成温度を高くし過ぎると、亜鉛や銅の結晶化が進行し過ぎてしまい、ピーク強度や半値幅が好ましい範囲から外れてしまう(例えば、銅のピーク強度が高くなり過ぎたり、銅の半値幅が小さくなり過ぎたりする)虞がある。また焼成温度が低過ぎると、酸化反応が進み難く、活性と持続性に優れた触媒を得られなかったり、反応に長時間を要したりすることがある。
前記のような方法で得られる本発明のメタノール製造用触媒は、通常粉体状で得られることが多い。したがって、そのままの粉体状で用いてもよいが、工業的な使用においては、一般的に押出し成形や圧縮成形などを行い、錠剤状にして用いられることが多い。その場合、その大きさや形状は特に制限されない。前記のように成形された触媒は、反応器に充填されて使用されるのが一般的である。
尚、本発明においては、メタノール製造用触媒の前駆体の銅、亜鉛、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、アルカリ金属の比率は、後述する触媒の各元素の比率と実質的に同等である。前記焼成の工程で、前記各元素が消失することは実質的に起こり得ないためである。
尚、各種元素の含有率は、前記の仕込み比で求めることも出来るが、調製した前駆体や触媒を、原子吸光分析法(AAS)や誘導結合プラズマ原子発光法(ICP-AES)等の公知の方法で測定し、決定することも出来る。
〈XRDによる結晶構造解析〉
本発明のメタノール製造用触媒の結晶構造の解析は、以下の方法でXRD測定を測定し、結晶構造を解析した。
粉末X線回折装置:株式会社リガク製 Multi Flex
〔装置条件〕
X-ray:CuKα,40kV-40mA
ゴニオメータ:MultiFlexゴニオメータ(シャッターなし)
アタッチメント:標準試料ホルダー
カウンタモノクロメータ:固定モノクロメータ
カウンタ:シンチレーションカウンタ
発散スリット:1°
散乱スリット:1°
受光スリット:0.30mm(1)、0.15mm(2)から適宜選択される。
モノクロ受光スリット:なし
〔測定条件〕
走査モード:連続
サンプリング幅:0.020°(1)、0.010°(2)から適宜選択される。
走査軸:2θ/θ
スキャンスピード:0.5°/ min
測定範囲:10°≦2θ≦80°(1)、25°≦2θ≦45°(2)から適宜選択される。
積算回数:2
本発明においては、上記の条件で測定した結果を基に、亜鉛由来のピークと銅由来のピークとの強度比、銅由来のピークの半値幅を決定する。
〈作用〉
本発明のメタノール製造用触媒は、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素が、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、および、酸化珪素の状態で通常存在しており、その均一性が高く、銅と亜鉛とが高分散化されていることが、前記XRD測定結果などから示唆される。このため本発明のメタノール製造用触媒は、高活性で、しかもその活性が長期にわたって維持される耐久性のすぐれた触媒となるのであろう。
《メタノールの製造方法》
本発明のメタノール製造用触媒はその目的に応じた反応に用いられ、特に水素と炭素酸化物(CO2単独あるいはCO2とCOとの混合ガス)からメタノールを合成する反応、またはその逆反応のための触媒として有用である。
なお、本発明のメタノール製造用触媒をメタノールの製造に供するにあたっては、この触媒をそのまま使用することもできるが、使用に先立ちH2ガスまたはH2−N2混合ガスなどの還元性ガスで還元するのが通常である。
本発明のメタノールの製造方法は、水素と炭素酸化物からなる原料ガスを前記触媒に導入して反応させるが、このときの反応は、典型的には反応温度150〜300℃、反応圧力1〜10MPaにて行われる。その逆反応の場合には、メタノールを水素と炭素酸化物とに分解することができる。このときの反応は、典型的には反応温度200〜400℃、反応圧力大気圧〜1MPaにて行われる。これらの反応は、気相、液相のいずれでも行うことができる。液相で反応を行うときの溶媒としては、炭化水素系溶媒をはじめ、水不溶性ないし水難溶性の溶媒が用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〈メタノール製造用触媒の製造〉
〔実施例1〕
硝酸銅三水和物5.15kg(21.3mol)、硝酸亜鉛六水和物3.72kg(12.5mol)、硝酸アルミニウム九水和物1.25kg(3.3mol)、およびコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−O」無水ケイ酸(SiO2)含有量が20〜21重量%)0.24kg(0.8mol)を蒸留水11kgに溶解して、21.7kgの水溶液を調製し、A液とした。この原料仕込みにより、Zn/Cu=0.59(mol比)、Si/Cu=0.038(mol比)となり、銅、亜鉛、アルミニウム、珪素の合計を100モル%とすると、銅の含有率は56.2mol%となる。
次に、A液とは別に、無水炭酸ナトリウム4.58kg(43.3mol)を蒸留水31.2kgに溶解して水溶液を調製し、B液とした。
撹拌機を設置した邪魔板付き100L沈殿槽にA液を入れた後、撹拌しながら、B液をおよそ0.18L/minの速度で滴下した。フィード時間はおよそ90分間であった。このときの沈殿槽内の液温は20〜25℃とした。沈殿槽内のpHは、B液投入後はおよそ、6.2であった。B液投入後、沈殿スラリーの温度をゆっくり70℃まで昇温し、2時間保持した。その後、純水で沈殿物中のNaイオン濃度が0.2mol%以下になるまで洗浄した後、ろ過して沈殿ケーキを得た。沈殿ケーキは120℃で乾燥した後、350℃で焼成して、メタノール製造用触媒(触媒1)を得た。得られた触媒1の比表面積は85m2/gであった。
触媒1のXRDの測定における測定範囲、受光スリット、サンプリング幅は全て(1)の条件で行った。XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比(ZnO/CuO)は0.22、銅(CuO)由来のピークの半値幅(2θ)は1.6であった。
〔実施例2〕
実施例1の条件において、コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−O」無水ケイ酸(SiO2)含有量が20〜21重量%)を0.12kgに変更した以外は、同様の触媒調製操作を行い、メタノール製造用触媒(触媒2)を得た。この原料仕込みにより、Zn/Cu=0.59(mol比)、Si/Cu=0.019(mol比)となり、銅、亜鉛、アルミニウム、珪素の合計を100モル%とすると、銅の含有率は56.8mol%となる。得られた触媒2の比表面積は、94m2/gであった。
触媒2のXRD測定における測定範囲、受光スリット、サンプリング幅は全て(2)の条件で行った。XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比(ZnO/CuO)は0.21、銅(CuO)由来のピークの半値幅(2θ)は1.5であった。
〔実施例3〕
実施例2において、焼成温度を450℃とする以外は同様にして、メタノール製造用触媒(触媒3)を得た。得られた触媒3の比表面積は、68m2/gであった。
触媒3のXRD測定における測定範囲、受光スリット、サンプリング幅は全て(2)の条件で行った。XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比(ZnO/CuO)は0.21、銅(CuO)由来のピークの半値幅(2θ)は1.0であった。
〔比較例1〕
実施例1の条件において、コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−O」無水ケイ酸(SiO2)含有量が20〜21重量%)を添加しない以外は、同様の触媒調製操作を行い、メタノール製造用触媒(触媒4)を得た。この原料仕込みにより、Zn/Cu=0.59(mol比)、Si/Cu=0.00(mol比)となり、銅、亜鉛、アルミニウム、珪素の合計を100モル%とすると、銅の含有率は57.4mol%となる。得られた触媒4の比表面積は89m2/gであった。
〔比較例2〕
実施例1の条件において、コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−O」無水ケイ酸(SiO2)含有量が20〜21重量%)を0.36kgに変更する以外は、同様の触媒調製操作を行い、メタノール製造用触媒(触媒5)を得た。この原料仕込みにより、Zn/Cu=0.59(mol比)、Si/Cu=0.056(mol比)となり、銅、亜鉛、アルミニウム、珪素の合計を100モル%とすると、銅の含有率は55.6mol%となる。得られた触媒5の比表面積は86m2/gであった。
〔比較例3〕
硝酸銅三水和物5.6kg、硝酸亜鉛六水和物4.1kg、硝酸アルミニウム九水和物1.4kg、オキシ硝酸ジルコニウム二水和物2.0kgおよびコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−O」無水ケイ酸(SiO2)含有量が20〜21重量%)0.1kgを蒸留水に溶解して、56Lの水溶液を調製し、A液とした。この原料仕込みにより、Zn/Cu=0.59(mol比)、Si/Cu=0.014(mol比)となり、銅、亜鉛、アルミニウム、珪素の合計を100モル%とすると、銅の含有率は56.5mol%となる。
これとは別に、炭酸ナトリウム十水和物17.8kgを蒸留水に溶解して56Lの水溶液を調製し、B液とした。撹拌機を設置した邪魔板付き沈殿槽において、沈殿槽に140Lの水を入れた後、撹拌機を200rpmで回転させ、撹拌した水中に、A液とB液を同時にいずれも310ml/minの速度で滴下した。フィード時間は3時間であった。このときの液のpHは7.2±0.2、温度は20〜25℃とした。
沈殿スラリーは温度をゆっくり70℃まで昇温し、2時間保持した後、純水で沈殿物中のNaイオン濃度が0.2mol%以下になるまで洗浄した。洗浄後、沈殿スラリーはろ過して沈殿ケーキを得た。沈殿ケーキは120℃で乾燥した後、600℃で焼成して、メタノール製造用触媒(触媒6)を得た。得られた触媒6の比表面積は85m2/gであった。
触媒6のXRD測定における測定範囲、受光スリット、サンプリング幅は全て(1)の条件で行った。XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比(ZnO/CuO)は0.49、銅(CuO)由来のピークの半値幅(2θ)は1.3であった。
〔比較例4〕
実施例2において、焼成温度を600℃とする以外は同様にして、メタノール製造用触媒(触媒7)を得た。得られた触媒7の比表面積は、41m2/gであった。
触媒7のXRD測定における測定範囲、受光スリット、サンプリング幅は全て(2)の条件で行った。XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比(ZnO/CuO)は0.24、銅(CuO)由来のピークの半値幅(2θ)は0.7であった。
〔比較例5〕
比較例3において、焼成温度を400℃とする以外は同様にして、メタノール製造用触媒(触媒8)を得た。得られた触媒8の比表面積は、136m2/gであった。
触媒8のXRD測定における測定範囲、受光スリット、サンプリング幅は全て(1)の条件で行った。図2に示されるように、亜鉛(ZnO)および銅(CuO)に由来する明確なピークは観測されなかった。
図1に、前記実施例1〜3で得た触媒1〜触媒3、および比較例4で得た触媒7の亜鉛由来ピークと銅由来ピークとの、最大強度での比、および、銅由来のピークの半値幅(2θ)(XRD回折曲線)を示す。
図2に、前記比較例3で得た触媒6、および比較例5で得た触媒8の亜鉛由来ピークと銅由来ピークとの、最大強度での比、および、銅由来のピークの半値幅(2θ)(XRD回折曲線)を示す。
〈メタノールの製造〉
〔実施例4〕
〔メタノールの製造(反応活性評価)〕
実施例1,2で得た触媒1,触媒2、比較例1〜3で得た触媒4〜6をそれぞれ用い、メタノールの製造を以下の方法で行った。
反応管に上記で得た触媒1mlを充填し、300℃にて、H2:10vol%とN2:90vol%とからなる温度300℃の還元性ガスを2時間通して還元した後、CO2:22vol%、CO:3vol%、H2:75vol%の混合ガスを30リットル/hrの速度で触媒層に通し、圧力5MPa、温度270℃の条件にて反応を行った。反応生成ガスをガスクロマトグラフで分析し、反応時間とメタノール生成量との関係を求めた。反応開始後、2000時間までのメタノール生成量(g-MeOH/kg-Cat/hr)を図3に示した。
この結果、触媒1および2では、長時間の連続運転においても工業的に好適な高い触媒活性を維持しており、長期安定性を有することが確認された。
珪素を含有しない触媒4、および、銅含有量に対しての珪素含有量が過剰な触媒5では、短時間で活性が低下し、耐久性に劣ることがわかった。また、高温で焼成を行って製造し、XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比(ZnO/CuO)が大きいものである触媒6では、100時間以上運転後の活性が不十分であることがわかった。
また、触媒1(実施例1)と触媒6(比較例3)の反応速度の低下度合いを1000〜2000hの間でのメタノール生成量の低下速度の傾きとして最小自乗法で求めた。結果を表1に示した。
この結果から比較例3の触媒6は、実施例1の触媒1に比して長期安定運転性能が劣ることが示唆される。
Figure 2013183577

Claims (7)

  1. 銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素を含み、
    (A)亜鉛の銅に対するモル比が0.5〜0.7、
    (B)珪素の銅に対するモル比が0.015〜0.05、
    (C)XRDで測定した亜鉛由来のピークと銅由来のピークの最大強度の比が、0.25以下、および、
    (D)XRDで測定した銅由来のピークの半値幅(2θ)が0.75〜2.5である
    ことを特徴とする炭素酸化物を原料とするメタノール製造用触媒。
  2. (E)ジルコニウムの含有率が0〜0.1モル%であることを特徴とする請求項1に記載のメタノール製造用触媒。
  3. 銅の含有率が45〜65モル%(但し、銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素の合計を100モル%とする。)であることを特徴とする請求項1に記載のメタノール製造用触媒。
  4. アルカリ金属の含有率が0〜0.2モル%であることを特徴とする請求項1に記載のメタノール製造用触媒。
  5. 300℃〜450℃で焼成する工程を経て得られることを特徴とする請求項1に記載のメタノール製造用触媒。
  6. 銅、亜鉛、アルミニウム、および珪素を含み
    (A)亜鉛の銅に対するモル比が0.5〜0.7であり、
    (B)珪素の銅に対するモル比が0.015〜0.05であるメタノール製造用触媒を、300℃〜450℃で焼成する工程を含んでなるメタノール製造用触媒を製造する方法。
  7. 請求項1に記載のメタノール製造用触媒と炭素酸化物と水素との存在下、メタノールを製造する方法。
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