JPWO2013145318A1 - ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法 - Google Patents

ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明のハニカムフィルタは、流体を流通させるための多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材と、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面及び上記セル壁にある気孔部に形成された、少なくとも2個の層からなる濾過層とを備え、上記濾過層は、第1の平均粒子径を有する粒子が上記セル壁の表面に堆積された第1層と、上記第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が上記第1層の表面上に堆積された第2層とを含むことを特徴とする。

Description

本発明は、ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、スス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が含まれており、このPMが周囲の環境又は人体に害を及ぼすことが問題となっている。
また、排ガス中には、CO、HC及びNOx等の有害なガス成分も含まれていることから、この有害なガス成分が環境又は人体に及ぼす影響についても懸念されている。
そこで、排ガス中のPMを捕集したり、有害なガス成分を浄化したりするために、排ガス浄化装置が用いられている。
このような排ガス浄化装置は、セラミック等の材料からなるハニカムフィルタを用いて作製される。そして、ハニカムフィルタ内に排ガスを通過させることによって排ガスを浄化することができる。
排ガス浄化装置において排ガス中のPMを捕集するために用いられるハニカムフィルタでは、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、セルのいずれか一方の端部が封止されている。そのため、一のセルに流入した排ガスは、必ずセル同士を隔てるセル壁を通過した後、他のセルから流出するようになっている。すなわち、このようなハニカムフィルタが排ガス浄化装置に備えられていると、排ガス中に含まれるPMは、ハニカムフィルタを通過する際に、セル壁により捕捉される。従って、ハニカムフィルタのセル壁は、排ガスが浄化されるフィルタとして機能する。
ハニカムフィルタがPMを捕集する初期の段階では、セル壁の細孔にPMが侵入し、セル壁の内部でPMが捕集され、セル壁の細孔が閉塞される「深層濾過」の状態になる。深層濾過の状態では、セル壁の内部(細孔)にPMが堆積していく。そのため、PMの捕集開始直後に、セル壁の実質的な気孔率が低下し、急激に圧力損失が上昇するという問題がある。
特許文献1には、PMが深層濾過されることに起因する急激な圧力上昇を抑制するために、ハニカムフィルタとして用いられるハニカム構造体を構成するセル壁の表面に、上記セル壁の気孔径よりも小さい気孔径を有する濾過層を形成したハニカムフィルタが開示されている。
国際公開第2008/136232号
特許文献1に記載された従来のハニカムフィルタにおいて、濾過層を構成する粒子の粒子径が大きい場合、粒子間の間隔が広いため、濾過層を通過するPMの数が多くなり、高い捕集効率が得られない。
また、濾過層を通過したPMが深層濾過することにより、圧力損失が高くなってしまう。
一方、特許文献1に記載された従来のハニカムフィルタにおいて、濾過層を構成する粒子の粒子径が小さい場合、濾過層を構成する粒子がセル壁の細孔に浸入して細孔を塞ぐため、圧力損失が高くなってしまう。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、圧力損失の上昇を抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持するハニカムフィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記ハニカムフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載のハニカムフィルタは、
流体を流通させるための多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材と、
流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面及び上記セル壁にある気孔部に形成された、少なくとも2個の層からなる濾過層とを備え、
上記濾過層は、第1の平均粒子径を有する粒子が上記セル壁の表面に堆積された第1層と、上記第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が上記第1層の表面上に堆積された第2層とを含むことを特徴とする。
請求項1に記載のハニカムフィルタでは、少なくとも2個の層からなる濾過層がセル壁の表面及び上記セル壁にある気孔部に形成されている。
そして、濾過層の第1層が、粒子径が相対的に大きい粒子がセル壁の表面に堆積されることにより形成されている。従って、濾過層を構成する粒子がセル壁の細孔に浸入して細孔を塞いでしまうことを抑制することができる。そのため、圧力損失の上昇を抑えることができる。
また、請求項1に記載のハニカムフィルタでは、濾過層の第2層が、粒子径が相対的に小さい粒子が濾過層の第1層の表面上に堆積されることにより形成されている。第2層は相対的に気孔径が小さいため、相対的に気孔径が大きい第1層で捕集しにくいPMを第2層で捕集することができる。その結果、この濾過層の第2層によって、PMが濾過層を通過することを抑制することができる。従って、高いPMの捕集効率を維持することができる。
また、濾過層の第2層によって、濾過層にPMが深層濾過することを防止することができる。その結果、圧力損失の上昇を抑えることができる。
上記のように、請求項1に記載のハニカムフィルタでは、濾過層を構成する粒子の粒子径を、セル壁の表面から遠くなるほど小さくすることによって、圧力損失の上昇を抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
請求項2に記載のハニカムフィルタでは、上記第1の平均粒子径は、1.2〜2.5μmである。
第1の平均粒子径が1.2μm未満である場合、第1層を構成する粒子がセル壁の細孔に浸入して細孔を塞ぎやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
一方、第1の平均粒子径が2.5μmを超える場合、第2層を構成する粒子が第1層の粒子間にできた細孔に入りこみやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
請求項3に記載のハニカムフィルタでは、上記第2の平均粒子径は、0.2〜1.2μmである。
第2の平均粒子径が0.2μm未満である場合、第2層を構成する粒子が第1層の粒子間にできた細孔に浸入して細孔を塞ぎやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
一方、第2の平均粒子径が1.2μmを超える場合、PMが濾過層を通過しやすくなるため、充分な捕集効率が得られにくくなる。また、PMが第2層に深層濾過しやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
請求項4に記載のハニカムフィルタでは、上記第1の平均粒子径と上記第2の平均粒子径との比は、第1の平均粒子径:第2の平均粒子径=10:1〜1.5:1である。
第1の平均粒子径と第2の平均粒子径との比が上記の数値範囲にあると、第2層を構成する粒子が第1層に深層濾過することを防ぐことができるため、圧力損失の上昇を効果的に抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
請求項5に記載のハニカムフィルタでは、上記第1層の厚さは、5〜20μmである。
また、請求項6に記載のハニカムフィルタでは、上記第2層の厚さは、5〜50μmである。
請求項7に記載のハニカムフィルタでは、上記濾過層の厚さは、10〜70μmである。
濾過層の厚さが10μm未満である場合、PMの捕集効率が低くなったり、PMが濾過層に深層濾過されやすくなるため、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇しやすくなる。
一方、濾過層の厚さが70μmを超える場合、濾過層が厚くなりすぎるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
なお、濾過層の厚さとは、第1層及び第2層を含む濾過層全体の厚さをいう。
請求項8に記載のハニカムフィルタでは、上記濾過層を構成する少なくとも1個の層は、耐熱性酸化物からなる。
また、請求項9に記載のハニカムフィルタでは、上記耐熱性酸化物は、アルミナ、シリカ、ムライト、セリア、ジルコニア、コージェライト、ゼオライト及びチタニアからなる群から選択される少なくとも一種である。
濾過層が耐熱性酸化物から構成されていると、PMを燃焼させる再生処理を行った際にも、濾過層が溶融する等の不都合が発生しない。そのため、耐熱性に優れたハニカムフィルタとすることができる。
請求項10に記載のハニカムフィルタでは、上記濾過層を構成する少なくとも1個の層は、中空粒子を含む。
濾過層が中空粒子によって形成されていると、濾過層が厚い場合でも、濾過層の熱容量を小さくすることができる。
請求項11に記載のハニカムフィルタでは、上記濾過層は、上記第2層の表面上に積層されたk個(kは自然数)の層を含み、セル壁の表面から第n+2番目の層(nは1以上、k以下の自然数)に堆積された粒子の平均粒子径は、セル壁の表面から第n+1番目の層に堆積された粒子の平均粒子径よりも小さい。
請求項11に記載のハニカムフィルタにおいても、濾過層を構成する粒子の粒子径は、セル壁の表面から遠くなるほど小さくなっている。従って、圧力損失の上昇を効果的に抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
請求項12に記載のハニカムフィルタの製造方法は、
請求項1〜11のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法であって、
セラミック粉末を用いて、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を製造するハニカム焼成体製造工程と、
上記セル壁の表面に、少なくとも2個の層からなる濾過層を形成する濾過層形成工程とを含み、
上記濾過層形成工程は、
第1のセラミック粒子の原材料を含む第1の液滴を第1のキャリアガス中に分散させる第1の液滴分散工程と、
上記第1のキャリアガスを、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルに流入させる第1の流入工程と、
上記第1の液滴よりも小さい平均粒子径を有し、第2のセラミック粒子の原材料を含む第2の液滴を第2のキャリアガス中に分散させる第2の液滴分散工程と、
上記第1のキャリアガスを流入させた後、上記第2のキャリアガスを、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルに流入させる第2の流入工程とを含むことを特徴とする。
請求項12に記載のハニカムフィルタの製造方法では、請求項1〜11のいずれかに記載のハニカムフィルタを好適に製造することができる。
従って、圧力損失の上昇を抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持するハニカムフィルタを製造することができる。
請求項13に記載のハニカムフィルタの製造方法において、上記第1の液滴分散工程では、スプレーを用いて上記第1の液滴を上記第1のキャリアガス中に分散させ、上記第2の液滴分散工程では、スプレーを用いて上記第2の液滴を上記第2のキャリアガス中に分散させ、上記第2の液滴分散工程におけるスプレー圧力は、上記第1の液滴分散工程におけるスプレー圧力よりも高い。
スプレーを用いて液滴をキャリアガス中に分散させることにより、球形の液滴を作製することができる。球形の液滴から得られるセラミック粒子は球形になるので、球形のセラミック粒子をセル壁の表面に堆積させることができる。
また、スプレー圧力が高いほど、小さい粒径の液滴を作製することができる。従って、第2の液滴分散工程におけるスプレー圧力を第1の液滴分散工程におけるスプレー圧力よりも高くすることにより、濾過層の第2層を形成するために堆積させるセラミック粒子の粒子径を、濾過層の第1層を形成するために堆積させるセラミック粒子の粒子径よりも小さくすることができる。
請求項14に記載のハニカムフィルタの製造方法において、上記第1の液滴及び上記第2の液滴の少なくとも一方には、上記原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれている。
液滴に耐熱性酸化物前駆体が含まれている場合、キャリアガスを加熱することによって耐熱性酸化物の粒子を得ることができる。そして、耐熱性酸化物の粒子をセルに流入させることによって、耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
また、耐熱性酸化物前駆体を含む液滴をセルに流入させた後、耐熱性酸化物前駆体を加熱することによって耐熱性酸化物の粒子を得ることによっても、耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
請求項15に記載のハニカムフィルタの製造方法は、上記第1のキャリアガスを100〜800℃で乾燥する第1の乾燥工程をさらに含み、上記第1の流入工程において、乾燥後の上記第1のキャリアガスを上記セルに流入させる。
また、請求項16に記載のハニカムフィルタの製造方法は、上記第2のキャリアガスを100〜800℃で乾燥する第2の乾燥工程をさらに含み、上記第2の流入工程において、乾燥後の上記第2のキャリアガスを上記セルに流入させる。
キャリアガスを加熱することによって、例えば、上述のように耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
請求項17に記載のハニカムフィルタの製造方法は、上記第1のキャリアガスを流入させたセラミックハニカム基材を900〜1500℃に加熱する第1の加熱工程、及び、上記第2のキャリアガスを流入させたセラミックハニカム基材を900〜1500℃に加熱する第2の加熱工程の少なくとも一方の工程をさらに含む。
キャリアガスを流入させたセラミックハニカム基材を加熱することによって、例えば、上述のように耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
請求項18に記載のハニカムフィルタの製造方法において、上記第1の液滴には、上記原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれており、上記第1の乾燥工程では、上記第1の液滴から球形状の上記第1のセラミック粒子が形成される。
また、請求項19に記載のハニカムフィルタの製造方法において、上記第2の液滴には、上記原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれており、上記第2の乾燥工程では、上記第2の液滴から球形状の上記第2のセラミック粒子が形成される。
請求項20に記載のハニカムフィルタの製造方法において、上記第1の流入工程では、上記第1のセラミック粒子が上記セル壁の表面に堆積されることにより、上記第1層が形成される。
また、請求項21に記載のハニカムフィルタの製造方法において、上記第2の流入工程では、上記第2のセラミック粒子が上記第1層の表面上に堆積されることにより、上記第2層が形成される。
図1は、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの一例を模式的に示す斜視図である。 図2(a)は、図1に示すハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図である。図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。 図3は、図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体のセル壁の部分拡大断面図である。 図4(a)は、第1層の厚さの測定方法を説明するための模式図である。図4(b)は、第2層の厚さの測定方法を説明するための模式図である。 図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体のセル構造の一例を模式的に示す側面図である。 図6は、液滴分散工程及び流入工程の実施形態を模式的に示す断面図である。 図7は、圧力損失測定装置の説明図である。 図8は、捕集効率測定装置の説明図である。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
(第一実施形態)
以下、本発明のハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法の一実施形態である第一実施形態について説明する。
まず、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタについて説明する。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタは、
流体を流通させるための多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材と、
流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面及び上記セル壁にある気孔部に形成された、少なくとも2個の層からなる濾過層とを備え、
上記濾過層は、第1の平均粒子径を有する粒子が上記セル壁の表面に堆積された第1層と、上記第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が上記第1層の表面上に堆積された第2層とを含むことを特徴とする。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタでは、セラミックハニカム基材(セラミックブロック)が複数個のハニカム焼成体から構成されている。また、ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体が有する多数のセルが、大容量セルと小容量セルとからなり、大容量セルの長手方向に垂直な断面の面積は、小容量セルの長手方向に垂直な断面の面積よりも大きい。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタは、ハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材のセル壁の表面に濾過層を形成したものである。
本明細書においては、セル壁の表面に濾過層が形成されていないものを「セラミックハニカム基材」、セル壁の表面に濾過層が形成されたものを「ハニカムフィルタ」として両者を区別する。
また、以下の説明において、単に、ハニカム焼成体の断面と表記した場合、ハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面を指す。同様に、単に、ハニカム焼成体の断面積と表記した場合、ハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面の面積を指す。
図1は、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの一例を模式的に示す斜視図である。
図2(a)は、図1に示すハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図である。図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。
図1に示すハニカムフィルタ100では、複数個のハニカム焼成体110が接着材層101を介して結束されてセラミックハニカム基材(セラミックブロック)103を構成し、さらに、このセラミックハニカム基材(セラミックブロック)103の外周には、排ガスの漏れを防止するための外周コート層102が形成されている。なお、外周コート層は、必要に応じて形成されていればよい。
このような、複数個のハニカム焼成体が結束されてなるハニカムフィルタは、集合型ハニカムフィルタともいう。
ハニカムフィルタ100を構成するハニカム焼成体110については後述するが、炭化ケイ素又はケイ素含有炭化ケイ素からなる多孔質体であることが好ましい。
図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体110には、多数のセル111a及び111bがセル壁113を隔てて長手方向(図2(a)中、矢印aの方向)に並設されるとともに、その外周に外周壁114が形成されている。セル111a及び111bのいずれかの端部は、封止材112a又は112bで封止されている。
そして、図2(b)に示すように、ハニカム焼成体110のセル壁113の表面には、濾過層115が形成されている。なお、図2(a)に示すハニカム焼成体110では、濾過層115を図示していない。
図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体110においては、長手方向に垂直な断面の面積が小容量セル111bより相対的に大きい大容量セル111aと、長手方向に垂直な断面の面積が大容量セル111aより相対的に小さい小容量セル111bとが、交互に配設されている。
大容量セル111aの長手方向に垂直な断面の形状は略八角形であり、小容量セル111bの長手方向に垂直な断面の形状は略四角形である。
図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体110において、大容量セル111aは、ハニカム焼成体110の第1の端面117a側の端部が開口され、第2の端面117b側の端部が封止材112aにより封止されている。一方、小容量セル111bは、ハニカム焼成体110の第2の端面117b側の端部が開口され、第1の端面117a側の端部で封止材112bにより封止されている。
従って、図2(b)に示すように、大容量セル111aに流入した排ガスG(図2(b)中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、必ず、大容量セル111aと小容量セル111bとを隔てるセル壁113を通過した後、小容量セル111bから流出するようになっている。排ガスGがセル壁113を通過する際に、排ガス中のPM等が捕集されるため、大容量セル111a及び小容量セル111bを隔てるセル壁113は、フィルタとして機能する。
このように、ハニカム焼成体110の大容量セル111a及び小容量セル111bには、排ガス等の気体を流通させることができる。図2(b)に示す方向に排ガス等の気体を流通させる場合、ハニカム焼成体110の第1の端面117a側の端部(小容量セル111bが封止されている側の端部)を流体流入側の端部といい、ハニカム焼成体110の第2の端面117b側の端部(大容量セル111aが封止されている側の端部)を流体流出側の端部という。
すなわち、流体流入側の端部が開口している大容量セル111aは、流体流入側のセル111aであり、流体流出側の端部が開口している小容量セル111bは、流体流出側のセル111bといえる。
以下、濾過層について説明する。
図3は、図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体のセル壁の部分拡大断面図である。
図3に示すように、濾過層115は2層からなる。具体的には、濾過層115は、セル壁113の表面に堆積された第1層115aと、第1層115aの表面上に堆積された第2層115bとからなる。
なお、濾過層115は、セル壁113の表面に形成されているだけでなく、セル壁113にある気孔部にも形成されている。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、濾過層の第1層を構成する粒子の平均粒子径(以下、第1の平均粒子径という)は、濾過層の第2層を構成する粒子の平均粒子径(以下、第2の平均粒子径という)よりも大きい。すなわち、第2の平均粒子径は、第1の平均粒子径よりも小さい。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第1の平均粒子径は、1.2〜2.5μmであることが好ましく、1.4〜2.4μmであることがより好ましく、1.5〜2.3μmであることがさらに好ましい。
第1の平均粒子径が1.2μm未満である場合、第1層を構成する粒子がセル壁の細孔に浸入して細孔を塞ぎやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
一方、第1の平均粒子径が2.5μmを超える場合、第2層を構成する粒子が第1層の粒子間にできた細孔に入りこみやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第2の平均粒子径は、0.2〜1.2μmであることが好ましく、0.3〜1.1μmであることがより好ましく、0.5〜1.0μmであることがさらに好ましい。
第2の平均粒子径が0.2μm未満である場合、第2層を構成する粒子が第1層の粒子間にできた細孔に浸入して細孔を塞ぎやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
一方、第2の平均粒子径が1.2μmを超える場合、PMが濾過層を通過しやすくなるため、充分な捕集効率が得られにくくなる。また、PMが第2層に深層濾過しやすくなるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
なお、第1の平均粒子径及び第2の平均粒子径は、以下の方法により測定することができる。
ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体を加工して、10mm×10mm×10mmのサンプルを作製する。
作製したサンプルの任意の1箇所について、サンプルの表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察する。この際、濾過層の第1層を構成する粒子が一視野内に入るようにする。SEMの観察条件は、加速電圧:15.00kV、作動距離(WD):15.00mm、倍率:10000倍とする。
次に、一視野内における全ての粒子の粒子径を目視で測定する。一視野内にて測定した全ての粒子の粒子径の平均値を第1の平均粒子径とする。
同様に、濾過層の第2層を構成する粒子が一視野内に入るようにSEMで観察し、一視野内における全ての粒子の粒子径を目視で測定する。一視野内にて測定した全ての粒子の粒子径の平均値を第2の平均粒子径とする。
なお、第1層と第2層との境界については、濾過層の厚さの測定方法で説明する。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第1の平均粒子径と第2の平均粒子径との比は、第1の平均粒子径:第2の平均粒子径=10:1〜1.5:1であることが好ましく、8:1〜2:1であることがより好ましい。
第1の平均粒子径と第2の平均粒子径との比が上記の数値範囲にあると、第2層を構成する粒子が第1層に深層濾過することを防ぐことができるため、圧力損失の上昇を効果的に抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、濾過層(第1層及び第2層)は、セラミック粒子からなり、好ましくは球状セラミック粒子からなる。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第1層及び第2層の少なくとも一方は耐熱性酸化物からなることが好ましく、第1層及び第2層の両方が耐熱性酸化物からなることがより好ましい。
濾過層が耐熱性酸化物から構成されていると、PMを燃焼させる再生処理を行った際にも、濾過層が溶融する等の不都合が発生しない。そのため、耐熱性に優れたハニカムフィルタとすることができる。
耐熱性酸化物としては、アルミナ、シリカ、ムライト、セリア、ジルコニア、コージェライト、ゼオライト及びチタニア等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記耐熱性酸化物の中では、アルミナが好ましい。
なお、第1層及び第2層の両方が耐熱性酸化物からなる場合、第1層を構成する耐熱性酸化物と第2層を構成する耐熱性酸化物とは、同じ種類であってもよく、異なる種類であってもよいが、同じ種類であることが好ましい。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第1層の厚さは、5〜20μmであることが好ましく、8〜18μmであることがより好ましく、10〜15μmであることがさらに好ましい。
また、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第2層の厚さは、5〜50μmであることが好ましく、10〜40μmであることがより好ましく、15〜35μmであることがさらに好ましい。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、濾過層の厚さは、10〜70μmであることが好ましく、18〜58μmであることがより好ましく、25〜50μmであることがさらに好ましい。
濾過層の厚さが10μm未満である場合、PMの捕集効率が低くなったり、PMが濾過層に深層濾過されやすくなるため、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇しやすくなる。
一方、濾過層の厚さが70μmを超える場合、濾過層が厚くなりすぎるため、圧力損失が上昇しやすくなる。
なお、濾過層の厚さは、以下の方法により測定することができる。
図4(a)は、第1層の厚さの測定方法を説明するための模式図である。図4(b)は、第2層の厚さの測定方法を説明するための模式図である。
まず、第1の平均粒子径及び第2の平均粒子径を測定する際と同様に、ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体を加工して、10mm×10mm×10mmのサンプルを作製する。
作製したサンプルの任意の1箇所について、セルの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察する。SEMの観察条件は、加速電圧:15.00kV、作動距離(WD):15.00mm、倍率:500〜1000倍とする。
図4(a)及び図4(b)では、分かりやすいように、実際のSEM写真の代わりに模式図で示している。
次に、図4(a)に示すように、第1層を構成する粒子の下面に沿って線を引き、これを下面LB1とする。また、第1層を構成する粒子の上面に沿って線を引き、これを上面LS1とする。
続いて、SEM写真における左右方向(ハニカム焼成体の長手方向)に50分割する。分割した50箇所において、上面LS1と下面LB1との間の距離を測定し、n番目(nは1〜50の整数)の箇所における第1層の厚さL(n)とする。そして、L(1)〜L(50)の平均値を第1層の厚さとする。
同様に、図4(b)に示すように、第2層を構成する粒子の下面に沿って線を引き、これを下面LB2とする。また、第2層を構成する粒子の上面に沿って線を引き、これを上面LS2とする。なお、下面LB2は、上面LS1と一致する。
続いて、SEM写真における左右方向に50分割する。分割した50箇所において、上面LS2と下面LB2との間の距離を測定し、n番目の箇所における第2層の厚さL(n)とする。そして、L(1)〜L(50)の平均値を第2層の厚さとする。
また、第1層の厚さと第2層との和を濾過層の厚さとする。
また、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、第1層及び第2層の少なくとも一方には、中空粒子が含まれていてもよい。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、濾過層は、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面に形成されている。
排ガスはハニカムフィルタの流体流入側からセル内に流入するため、排ガス中のPMは、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁に多く堆積される。従って、濾過層が、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面に形成されていると、濾過層でPMを捕集することができるため、深層濾過を防止することができる。
なお、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、濾過層は、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面の全体に形成されていることが好ましいが、上記セル壁の表面の一部に濾過層が形成されていない部分があってもよい。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、ハニカム焼成体が有する大容量セル及び小容量セルの長手方向に垂直な断面の形状としては、以下のような形状を挙げることができる。
図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体のセル構造の一例を模式的に示す側面図である。
なお、図5(a)、図5(b)及び図5(c)では、濾過層を図示していない。
図5(a)に示すハニカム焼成体120においては、大容量セル121aの長手方向に垂直な断面の形状は略八角形であり、小容量セル121bの長手方向に垂直な断面の形状は略四角形であり、大容量セル121aと小容量セル121bとが交互に配列されている。同様に、図5(b)に示すハニカム焼成体130においても、大容量セル131aの長手方向に垂直な断面の形状は略八角形であり、小容量セル131bの長手方向に垂直な断面の形状は略四角形であり、大容量セル131aと小容量セル131bとが交互に配列されている。図5(a)に示すハニカム焼成体120と図5(b)に示すハニカム焼成体130とでは、小容量セルの長手方向に垂直な断面の面積に対する大容量セルの長手方向に垂直な断面の面積の面積比(大容量セルの長手方向に垂直な断面の面積/小容量セルの長手方向に垂直な断面の面積)が異なっている。
また、図5(c)に示すハニカム焼成体140においては、大容量セル141aの長手方向に垂直な断面の形状は略四角形であり、小容量セル141bの長手方向に垂直な断面の形状は略四角形であり、大容量セル141aと小容量セル141bとが交互に配列されている。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、小容量セルの長手方向に垂直な断面の面積に対する大容量セルの長手方向に垂直な断面の面積の面積比(大容量セルの長手方向に垂直な断面の面積/小容量セルの長手方向に垂直な断面の面積)は、1.4〜2.8であることが好ましく、1.5〜2.4であることがより好ましい。
流体流入側のセルを大容量セルとし、流体流出側のセルを小容量セルとすることにより、流体流入側のセル(大容量セル)に多くのPMを堆積させることができるが、上記面積比が1.4未満であると、大容量セルの断面積と小容量セルの断面積との差が小さいため、大容量セル及び小容量セルを設けた効果が得られにくくなる。一方、上記面積比が2.8を超えると、小容量セルの長手方向に垂直な断面の面積が小さくなりすぎるため、排ガス等の気体が流体流出側のセル(小容量セル)を通過する際の摩擦に起因する圧力損失が大きくなる。
次に、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法について説明する。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法は、
セラミック粉末を用いて、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を製造するハニカム焼成体製造工程と、
上記セル壁の表面に、少なくとも2個の層からなる濾過層を形成する濾過層形成工程とを含み、
上記濾過層形成工程は、
第1のセラミック粒子の原材料を含む第1の液滴を第1のキャリアガス中に分散させる第1の液滴分散工程と、
上記第1のキャリアガスを、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルに流入させる第1の流入工程と、
上記第1の液滴よりも小さい平均粒子径を有し、第2のセラミック粒子の原材料を含む第2の液滴を第2のキャリアガス中に分散させる第2の液滴分散工程と、
上記第1のキャリアガスを流入させた後、上記第2のキャリアガスを、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルに流入させる第2の流入工程とを含むことを特徴とする。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法では、ハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材を作製し、セラミックハニカム基材のセル壁の表面に濾過層を形成する。
以下、他の工程の説明に先立ち、濾過層形成工程について説明する。
本実施形態の説明では、濾過層を構成する材料が耐熱性酸化物である場合を例にして説明する。
なお、ハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材を作製する工程については後述する。
図6は、液滴分散工程及び流入工程の実施形態を模式的に示す断面図である。
図6には、キャリアガスをセラミックハニカム基材のセルに流入させる装置である、キャリアガス流入装置1を示している。
キャリアガス流入装置1は、キャリアガス中に液滴を分散させる液滴分散部20、液滴が分散したキャリアガスが通過する配管部30、キャリアガスをセラミックハニカム基材のセルに流入させる流入部40を備える。
以下、キャリアガス流入装置1を用いて第1の液滴分散工程及び第1の流入工程を行う場合の例を説明する。
キャリアガス流入装置1には、キャリアガスFが図6中の下方から上方に向かって流れている。キャリアガス流入装置1では、キャリアガスFはキャリアガス流入装置1の下方から導入され、液滴分散部20、配管部30、流入部40を経て流入部40の上方から排出される。
キャリアガスFは、キャリアガス流入装置の下方からの加圧、又は、キャリアガス流入装置の上方からの吸引によって生み出された圧力差によって、図6における下方から上方に加圧されてキャリアガス流入装置1内を上方に流れる。
キャリアガスとしては、800℃までの加熱で反応せず、また、キャリアガス中に分散する液滴中の成分と反応しないガスが用いられる。
キャリアガスの例としては、空気、窒素、アルゴン等のガスが挙げられる。
キャリアガス流入装置1の液滴分散部20では、図示しない槽に満たされた酸化物含有溶液がスプレーにより液滴11となって、キャリアガスF中に分散する。
酸化物含有溶液とは、加熱により耐熱性酸化物が形成される耐熱性酸化物前駆体を含む溶液、又は、耐熱性酸化物粒子を含むスラリーを含む概念である。
耐熱性酸化物前駆体とは、加熱により耐熱性酸化物に誘導される化合物を意味する。
例えば、耐熱性酸化物を構成する金属の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、水和物などが挙げられる。
耐熱性酸化物がアルミナの場合の耐熱性酸化物前駆体、すなわちアルミナ前駆体としては硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイアスポアなどが挙げられる。
また、耐熱性酸化物粒子を含むスラリーとは、耐熱性酸化物粒子が水中に懸濁した溶液である。
キャリアガスF中に分散した液滴11は、キャリアガスFの流れに乗ってキャリアガス流入装置1の上方に流れていき、配管部30を通過する。
キャリアガス流入装置1の配管部30は、液滴11が分散したキャリアガスFが通過する配管である。
配管部30の、キャリアガスFが通過する通路32は、配管の管壁31で囲まれた空間である。
本実施形態で使用するキャリアガス流入装置1では、配管部30に加熱機構33が設けられている。
加熱機構33としては、電気ヒーター等が挙げられる。
本実施形態では、加熱機構33を用いて配管の管壁31を加熱し、液滴11が分散したキャリアガスFを通過させる。そして、配管部30を通過するキャリアガスFを加熱し、キャリアガスFに分散した液滴11を加熱することが好ましい。
液滴11が加熱されると、液滴に含まれる液体成分が蒸発し、球状セラミック粒子12が形成される。図6では、球状セラミック粒子12を、白い丸で示している。
液滴に耐熱性酸化物前駆体が含まれている場合、キャリアガスの加熱により耐熱性酸化物前駆体は耐熱性酸化物(球状セラミック粒子)となる。
本実施形態では、加熱機構33を用いて配管の管壁31を100〜800℃に加熱し、液滴11が分散したキャリアガスFを0.1〜3.0秒間通過させることが好ましい。
加熱された配管の温度が100℃未満であり、かつ、キャリアガスを配管に通過させる時間が0.1秒間未満であると、液滴中の水分を充分に蒸発させにくくなる。一方、加熱された配管の温度が800℃を超え、かつ、キャリアガスを配管に通過させる時間が3.0秒間を超えると、ハニカムフィルタを製造するために必要なエネルギーが大きくなりすぎてしまうため、ハニカムフィルタの製造効率が低下する。
本実施形態において、配管の長さは、特に限定されないが、500〜3000mmであることが好ましい。
配管の長さが500mm未満であると、キャリアガスを配管に通過させる速度を遅くしても、液滴中の水分を充分に蒸発させにくくなる。一方、配管の長さが3000mmを超えると、ハニカムフィルタを製造するための装置が大きくなりすぎてしまい、ハニカムフィルタの製造効率が低下する。
球状セラミック粒子12は、キャリアガスF中に分散したまま、キャリアガスFの流れに乗ってキャリアガス流入装置1の上方に流れていき、流入部40においてセラミックハニカム基材103のセルに流入する。
本実施形態では、セラミックハニカム基材として、ハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束されてなるセラミックブロックを用いる。
セラミックハニカム基材103は、キャリアガス流入装置1の上部において、キャリアガス流入装置1の出口を塞ぐように配置されている。
そのため、キャリアガスFは必ずセラミックハニカム基材103の内部に流入する。
図6には、セラミックハニカム基材103の断面として、セラミックブロックを構成するハニカム焼成体の断面(図2(b)に示すものと同様の断面)を模式的に示している。
セラミックハニカム基材103においては、流体流入側のセル111aの端部が開口しており、流体流出側のセル111bが封止されている。
そのため、キャリアガスFは流体流入側のセル111aの開口からセラミックハニカム基材103の内部に流入する。
そして、セラミックハニカム基材103の流体流入側のセル111aに、球状セラミック粒子12が分散したキャリアガスFが流入すると、球状セラミック粒子12はセラミックハニカム基材103のセル壁113の表面に堆積する。
そして、本実施形態では、セラミックハニカム基材103を100〜800℃に加熱しておき、加熱されたセルにキャリアガスFを流入させることが好ましい。
セラミックハニカム基材103が100〜800℃に加熱されていると、球状セラミック粒子12に液体成分が残っていたとしても液体成分が蒸発し、球状セラミック粒子が乾燥した粉末の状態でセル壁の表面に堆積する。
キャリアガスFは、流体流入側のセル111aの開口からセラミックハニカム基材103の内部に流入し、セラミックハニカム基材103のセル壁113を通過し、流体流出側のセル111bの開口から流出する。
このような手順により第1の流入工程が行われる。
第1の流入工程によって、球状セラミック粒子をセル壁の表面に堆積させることができる。
続いて、セラミックハニカム基材の加熱工程を行うことが好ましい。
キャリアガスの流入工程を経て球状セラミック粒子がセル壁に付着したセラミックハニカム基材を、加熱炉を用いて炉内温度900〜1500℃で加熱することが好ましい。
加熱雰囲気としては大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、アルゴン雰囲気とすることが望ましい。
そして、セル壁の表面に付着した球状セラミック粒子は、加熱焼結により熱収縮を生じて、セル壁の表面に強固に固着する。
以上の工程により、セル壁の表面に濾過層の第1層を形成することができる。
なお、キャリアガスを加熱する工程(第1の乾燥工程ともいう)、セラミックハニカム基材を加熱しながらキャリアガスを流入させる工程、及び、キャリアガスを流入させた後にセラミックハニカム基材を加熱する工程(第1の加熱工程ともいう)については、必ずしも全ての工程を行う必要はなく、少なくとも1つの工程を行えばよい。
その中でも、第1の乾燥工程及び第1の加熱工程を行うことが好ましい。
その後、第2の液滴分散工程及び第2の流入工程を行う。
第2の液滴分散工程では、第1の液滴分散工程と異なる平均粒子径を有する液滴を用いる。具体的には、第2の液滴分散工程における液滴の平均粒子径を、第1の液滴分散工程における液滴の平均粒子径よりも小さくする。
上記の点を除いて、第2の液滴分散工程は、第1の液滴分散工程と同様である。
また、第2の流入工程は、上述した第1の流入工程と同様である。
第2の流入工程によって、球状セラミック粒子を第1層の表面上に堆積させることができる。
第2の液滴分散工程における液滴の平均粒子径を、第1の液滴分散工程における液滴の平均粒子径よりも小さくする方法としては、特に限定されないが、第2の液滴分散工程におけるスプレー圧力を第1の液滴分散工程におけるスプレー圧力よりも高くすることが好ましい。
スプレー圧力が高いほど、小さい粒径の液滴を作製することができる。従って、第2の液滴分散工程におけるスプレー圧力を第1の液滴分散工程におけるスプレー圧力よりも高くすることにより、濾過層の第2層を形成するために堆積させる球状セラミック粒子の粒子径を、濾過層の第1層を形成するために堆積させる球状セラミック粒子の粒子径よりも小さくすることができる。
以上の工程により、濾過層の第1層の表面上に濾過層の第2層を形成することができる。
なお、濾過層の第1層を形成する際と同様に、キャリアガスを加熱する工程(第2の乾燥工程ともいう)、セラミックハニカム基材を加熱しながらキャリアガスを流入させる工程、及び、キャリアガスを流入させた後にセラミックハニカム基材を加熱する工程(第2の加熱工程ともいう)を行ってもよい。しかしながら、必ずしも全ての工程を行う必要はなく、少なくとも1つの工程を行えばよい。
その中でも、第2の乾燥工程及び第2の加熱工程を行うことが好ましい。
以下、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法における、ハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材を作製する工程について説明する。
以下で作製するセラミックハニカム基材は、ハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束されてなるセラミックブロックである。
なお、セラミック粉末として、炭化ケイ素を用いる場合について説明する。
(1)セラミック粉末とバインダとを含む湿潤混合物を押出成形することによってハニカム成形体を作製する成形工程を行う。
具体的には、まず、セラミック粉末として平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末と、有機バインダと、液状の可塑剤と、潤滑剤と、水とを混合することにより、ハニカム成形体製造用の湿潤混合物を調製する。
続いて、上記湿潤混合物を押出成形機に投入し、押出成形することにより所定の形状のハニカム成形体を作製する。
この際、図2(a)及び図2(b)に示すセル構造(セルの形状及びセルの配置)を有する断面形状が作製されるような金型を用いてハニカム成形体を作製する。
(2)ハニカム成形体を所定の長さに切断し、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させた後、所定のセルに封止材となる封止材ペーストを充填して上記セルを目封じする封止工程を行う。
ここで、封止材ペーストとしては、上記湿潤混合物を用いることができる。
(3)ハニカム成形体を脱脂炉中で加熱し、ハニカム成形体中の有機物を除去する脱脂工程を行った後、脱脂されたハニカム成形体を焼成炉に搬送し、焼成工程を行うことにより、図2(a)及び図2(b)に示したようなハニカム焼成体を作製する。
なお、セルの端部に充填された封止材ペーストは、加熱により焼成され、封止材となる。
また、切断工程、乾燥工程、封止工程、脱脂工程及び焼成工程の条件は、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。
(4)支持台上で複数個のハニカム焼成体を接着材ペーストを介して順次積み上げて結束する結束工程を行い、ハニカム焼成体が複数個積み上げられてなるハニカム集合体を作製する。
接着材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機バインダと無機粒子とからなるものを使用する。また、上記接着材ペーストは、さらに無機繊維及び/又はウィスカを含んでいてもよい。
(5)ハニカム集合体を加熱して接着材ペーストを加熱固化して接着材層とし、四角柱状のセラミックブロックを作製する。
接着材ペーストの加熱固化の条件は、従来からハニカムフィルタを作製する際に用いられている条件を適用することができる。
(6)セラミックブロックに切削加工を施す切削加工工程を行う。
具体的には、ダイヤモンドカッターを用いてセラミックブロックの外周を切削することにより、外周が略円柱状に加工されたセラミックブロックを作製する。
(7)略円柱状のセラミックブロックの外周面に、外周コート材ペーストを塗布し、乾燥固化して外周コート層を形成する外周コート層形成工程を行う。
ここで、外周コート材ペーストとしては、上記接着材ペーストを使用することができる。なお、外周コート材ペーストとして、上記接着材ペーストと異なる組成のペーストを使用してもよい。
なお、外周コート層は必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて設ければよい。
外周コート層を設けることによって、セラミックブロックの外周の形状を整えて、円柱状のセラミックハニカム基材とすることができる。
以上の工程によって、ハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材を作製することができる。
そして、セラミックハニカム基材に対して、上述した濾過層形成工程を行うことによって、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタを作製することができる。
以下、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法の作用効果について列挙する。
(1)本実施形態のハニカムフィルタでは、2層からなる濾過層がセル壁の表面及び上記セル壁にある気孔部に形成されている。
そして、濾過層の第1層が、粒子径が相対的に大きい粒子がセル壁の表面に堆積されることにより形成されている。従って、濾過層を構成する粒子がセル壁の細孔に浸入して細孔を塞いでしまうことを抑制することができる。そのため、圧力損失の上昇を抑えることができる。
(2)本実施形態のハニカムフィルタでは、濾過層の第2層が、粒子径が相対的に小さい粒子が濾過層の第1層の表面上に堆積されることにより形成されている。第2層は相対的に気孔径が小さいため、相対的に気孔径が大きい第1層で捕集しにくいPMを第2層で捕集することができる。その結果、この濾過層の第2層によって、PMが濾過層を通過することを抑制することができる。従って、高いPMの捕集効率を維持することができる。
また、濾過層の第2層によって、濾過層にPMが深層濾過することを防止することができる。その結果、圧力損失の上昇を抑えることができる。
(3)本実施形態のハニカムフィルタでは、濾過層を構成する粒子の粒子径を、セル壁の表面から遠くなるほど小さくすることによって、圧力損失の上昇を抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
(4)本実施形態のハニカムフィルタの製造方法では、本実施形態のハニカムフィルタを好適に製造することができる。
従って、圧力損失の上昇を抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持するハニカムフィルタを製造することができる。
(実施例)
以下、本発明の第一実施形態のハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(セラミックハニカム基材の作製)
まず、平均粒子径22μmを有する炭化ケイ素の粗粉末54.6重量%と、平均粒子径0.5μmの炭化ケイ素の微粉末23.4重量%とを混合し、得られた混合物に対して、有機バインダ(メチルセルロース)4.3重量%、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)2.6重量%、グリセリン1.2重量%、及び、水13.9重量%を加えて混練して湿潤混合物を得た後、押出成形する成形工程を行った。
本工程では、図2(a)に示したハニカム焼成体110と同様の形状であって、セルの目封じをしていない生のハニカム成形体を作製した。
次いで、マイクロ波乾燥機を用いて上記生のハニカム成形体を乾燥させることにより、ハニカム成形体の乾燥体を作製した。その後、ハニカム成形体の乾燥体の所定のセルに封止材ペーストを充填してセルの封止を行った。なお、上記湿潤混合物を封止材ペーストとして使用した。セルの封止を行った後、封止材ペーストを充填したハニカム成形体の乾燥体を再び乾燥機を用いて乾燥させた。
続いて、セルの封止を行ったハニカム成形体の乾燥体を400℃で脱脂する脱脂処理を行い、さらに、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間の条件で焼成処理を行った。
これにより、四角柱のハニカム焼成体を作製した。
作製したハニカム焼成体は、高さ34.3mm×幅34.3mm×長さ150mm、平均気孔径が24μm、気孔率が64%、セルの数(セル密度)が54.2個/cm(350個/inch)、セル壁の厚さが0.28mm(11mil)であった。
上記工程により得られたハニカム焼成体間に接着材ペーストを塗布して接着材ペースト層を形成し、接着材ペースト層を加熱固化して接着材層とすることにより、16個のハニカム焼成体が接着材層を介して結束されてなる略角柱状のセラミックブロックを作製した。
なお、接着材ペーストとしては、平均繊維長20μmのアルミナファイバ30重量%、平均粒径0.6μmの炭化ケイ素粒子21重量%、シリカゾル15重量%、カルボキシメチルセルロース5.6重量%、及び、水28.4重量%を含む接着材ペーストを使用した。
その後、ダイヤモンドカッターを用いて、角柱状のセラミックブロックの外周を切削することにより、直径142mmの円柱状のセラミックブロックを作製した。
次に、円柱状のセラミックブロックの外周面に外周コート材ペーストを塗布し、外周コート材ペーストを120℃で加熱固化することにより、セラミックブロックの外周部に外周コート層を形成した。
なお、上記外周コート材ペーストとしては、上記接着材ペーストと同様のペーストを使用した。
以上の工程によって、直径143.8mm×長さ150mmの円柱状のセラミックハニカム基材を作製した。
(濾過層形成工程)
図6に示すキャリアガス流入装置を用いてセラミックハニカム基材に濾過層を形成した。
図6に示すようにキャリアガス流入装置の上方に、セラミックハニカム基材を配置した。
この際、流体流入側のセルとしての大容量セルの開口部をキャリアガス流入装置の下方に向けてセラミックハニカム基材を配置した。
[第1の液滴分散工程]
酸化物含有溶液として、耐熱性酸化物前駆体であるベーマイトを含有する溶液を準備した。ベーマイトの濃度は3.8mol/L(固形分濃度:20重量%)とした。
そして、ベーマイトを含有する液滴をスプレーによりキャリアガス中に分散させた。なお、スプレー圧力は100kPaとした。
[第1の流入工程]
キャリアガス流入装置の配管の管壁の温度を200℃に加熱しておき、キャリアガスを流速1.8mm/secでキャリアガス流入装置の上方(セラミックハニカム基材側)に向けて流し、キャリアガス中に分散した液滴中の水分を蒸発させた。キャリアガスが配管を通過する際に液滴中の水分が蒸発することにより、液滴は球状アルミナ粒子となった。
なお、配管の長さは1200mmであった。
球状アルミナ粒子が分散したキャリアガスをセラミックハニカム基材のセルに流入させ、5g/Lの球状アルミナ粒子をセル壁の表面に付着させた。
その後、セラミックハニカム基材をキャリアガス流入装置から取出し、焼成炉中で1350℃、3時間、大気雰囲気下で加熱した。
上記工程により、セル壁の表面に濾過層の第1層を形成した。
[第2の液滴分散工程及び第2の流入工程]
その後、スプレー圧力を330kPa、キャリアガスの流速を7.0mm/secに変更すること以外は、上記の第1の液滴分散工程及び第1の流入工程と同様の工程を行った。
上記工程により、濾過層の第1層の表面上に濾過層の第2層を形成した。
上記工程により、実施例1のハニカムフィルタを製造した。実施例1のハニカムフィルタでは、セル壁の表面に、アルミナ粒子からなる2層の濾過層が形成されている。
(実施例2〜実施例4)
スプレー圧力及びキャリアガスの流速を表1に示す値に変更すること以外は、実施例1と同様にしてハニカムフィルタを製造した。
(比較例1)
まず、実施例1と同様に、セラミックハニカム基材を作製し、第1の液滴分散工程及び第1の流入工程を行った。なお、比較例1では、15g/Lの球状アルミナ粒子をセル壁の表面に付着させた。上記工程により、セル壁の表面に濾過層の第1層を形成した。
また、比較例1では、第2の液滴分散工程及び第2の流入工程を行わなかった。つまり、濾過層の第2層を形成しなかった。
上記工程により、比較例1のハニカムフィルタを製造した。比較例1のハニカムフィルタでは、セル壁の表面に、アルミナ粒子からなる1層の濾過層が形成されている。
Figure 2013145318
実施例1〜実施例4及び比較例1で製造したハニカムフィルタについて、下記評価を行った。
(平均粒子径及び濾過層の厚さの測定)
各ハニカムフィルタについて、上述した方法に従って、第1の平均粒子径、第2の平均粒子径、第1層の厚さ、及び、第2層の厚さを測定した。
SEMとしては、Hitachi製、FE−SEM S−4800を使用した。
その結果を表2に示す。
Figure 2013145318
表2より、実施例1〜実施例4で製造したハニカムフィルタにおいては、2層からなる濾過層が形成されていることが確認された。具体的には、濾過層は、第1の平均粒子径を有する粒子がセル壁の表面に堆積された第1層と、第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が第1層に堆積された第2層とから構成されていることが判明した。
一方、比較例1で製造したハニカムフィルタにおいては、1層からなる濾過層が形成されていることが確認された。
(圧力損失の測定)
図7に示したような圧力損失測定装置510を用いて圧力損失を測定した。
図7は、圧力損失測定装置の説明図である。
この圧力損失測定装置510は、1.6L(リットル)のディーゼルエンジン511の排気ガス管512に、ハニカムフィルタ100を金属ケーシング513内に固定して配置し、ハニカムフィルタ100の前後の圧力を検出可能になるように圧力計514が取り付けられている。
そして、エンジン511をトルク:50Nm、回転数:3000rpmで運転し、ハニカムフィルタ100にPMが堆積していない状態での差圧、すなわち初期圧力損失を測定した。
得られた測定結果を表3に示す。
(補集効率の測定)
図8に示したような捕集効率測定装置530を用いてPMの補集効率を測定した。図8は、捕集効率測定装置の説明図である。
この捕集効率測定装置530は、1.6L(リットル)のディーゼルエンジン531と、エンジン531からの排ガスを流通する排ガス管532と、排ガス管532に接続されアルミナマット533を巻いたハニカムフィルタ100を固定する金属ケーシング534と、ハニカムフィルタ100を流通する前の排ガスをサンプリングするサンプラー535と、ハニカムフィルタ100を流通した後の排ガスをサンプリングするサンプラー536と、サンプラー535、536によりサンプリングされた排ガスを希釈する希釈器537と、希釈された排ガスに含まれるPMの量を測定するPMカウンタ538(TSI社製、凝集粒子カウンタ3022A−S)とを備えた走査型モビリティ粒径分析装置(Scanning Mobility Particle Sizer SMPS)として構成されている。
次に、測定手順を説明する。エンジン531をトルク:50Nm、回転数:3000rpmで運転し、エンジン531からの排ガスをハニカムフィルタ100に流通させた。このとき、ハニカムフィルタ100を流通する前のPM量Pと、ハニカムフィルタ100を通過した後のPM量PとをPMカウンタ538を用いて把握した。そして、下記計算式を用いて捕集効率を算出した。
捕集効率(%)=[(P−P)/P]×100
捕集効率は、PMをハニカムフィルタの体積1リットルあたり0.1g捕集させた後に測定した。
得られた測定結果を表3に示す。
Figure 2013145318
表3より、実施例1〜実施例4のハニカムフィルタの方が、比較例1のハニカムフィルタよりも初期圧力損失が低いことが判明した。
従って、相対的に粒子径が大きい第1層と、相対的に粒子径が小さい第2層とからなる濾過層を形成することにより、初期圧力損失を低くすることができる。
また、表3より、実施例1〜実施例4のハニカムフィルタにおいては、捕集効率が98.5%と高い数値であることも判明した。
一方、比較例1のハニカムフィルタにおいても、捕集効率は98.0%と高い数値であった。しかし、比較例1のハニカムフィルタは、上述の通り、初期圧力損失の面で実施例1〜実施例4のハニカムフィルタに劣る。
以上より、実施例1〜実施例4のハニカムフィルタでは、圧力損失の上昇を抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
(その他の実施形態)
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタでは、濾過層が2層からなる場合を説明してきた。
しかしながら、本発明の他の実施形態に係るハニカムフィルタでは、濾過層は、第1の平均粒子径を有する粒子がセル壁の表面に堆積された第1層と、第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が第1層に堆積された第2層とを含む限り、2層からなる構成に限定されない。
すなわち、濾過層は、第2層の表面上に積層されたk個(kは自然数)の層を含んでいてもよい。この場合、セル壁の表面から第n+2番目の層(nは1以上、k以下の自然数)に堆積された粒子の平均粒子径が、セル壁の表面から第n+1番目の層に堆積された粒子の平均粒子径よりも小さくなっていればよい。
このようなハニカムフィルタについても、既述の方法により、各層に堆積された粒子の平均粒子径を測定することができる。
上記のハニカムフィルタにおいても、濾過層を構成する粒子の粒子径は、セル壁の表面から遠くなるほど小さくなっている。従って、圧力損失の上昇を効果的に抑えるとともに、高いPMの捕集効率を維持することができる。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、濾過層が2層以上からなる場合、濾過層の厚さは、10〜70μmであることが好ましい。
上述の通り、濾過層の厚さとは、第1層及び第2層を含む濾過層全体の厚さをいう。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタでは、濾過層は、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面のみに形成されている。
しかしながら、本発明の他の実施形態に係るハニカムフィルタでは、濾過層は、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面に加えて、流体流入側の端部が封止され、流体流出側の端部が開口されたセルのセル壁の表面に形成されていてもよい。
このようなハニカムフィルタは、予め作製しておいた球状セラミック粒子を含むスラリーにセラミックハニカム基材を浸漬した後に加熱することによって製造することができる。
本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法では、第1の液滴及び第2の液滴の両方に、原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれている場合を説明してきた。
しかしながら、本発明の実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法では、第1の液滴及び第2の液滴の少なくとも一方に、原材料として耐熱性酸化物前駆体が含まれていればよい。
液滴に耐熱性酸化物前駆体が含まれている場合、キャリアガスを加熱することによって耐熱性酸化物の粒子を得ることができる。そして、耐熱性酸化物の粒子をセルに流入させることによって、耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
また、耐熱性酸化物前駆体を含む液滴をセルに流入させた後、耐熱性酸化物前駆体を加熱することによって耐熱性酸化物の粒子を得ることによっても、耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法では、第1の液滴及び第2の液滴の少なくとも一方には、原材料として、耐熱性酸化物粒子が含まれていてもよい。
液滴に耐熱性酸化物粒子が含まれている場合、キャリアガスを加熱することによって液滴中の水分を除去して耐熱性酸化物の粒子を得ることができる。そして、耐熱性酸化物の粒子をセルに流入させることによって、耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
また、耐熱性酸化物粒子を含む液滴をセルに流入させた後、液滴中の水分を除去することによっても、耐熱性酸化物の粒子から構成される濾過層を形成することができる。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体が有するセルの長手方向に垂直な断面の形状は、すべて等しい形状であってもよく、ハニカム焼成体の一の端面において封止されているセルと開口されているセルの長手方向に垂直な断面の面積が互いに等しくてもよい。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、セラミックハニカム基材(セラミックブロック)は、1つのハニカム焼成体から構成されていてもよい。
このような、1つのハニカム焼成体からなるハニカムフィルタは、一体型ハニカムフィルタともいう。一体型ハニカムフィルタの主な構成材料としては、コージェライトやチタン酸アルミニウムを用いることができる。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタにおいて、ハニカム焼成体の各セルのハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面の形状は、略四角形に限定されるものではなく、例えば、略円形、略楕円形、略五角形、略六角形、略台形、又は、略八角形等の任意の形状であればよい。また、種々の形状を混在させてもよい。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の気孔率は、特に限定されないが、35〜70%であることが好ましい。
ハニカム焼成体の気孔率が35%未満であると、ハニカム焼成体が目詰まりを起こしやすくなる。一方、ハニカム焼成体の気孔率が70%を超えると、ハニカム焼成体の強度が低下して容易に破壊されやすくなる。
本発明の実施形態に係るハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の平均気孔径は、5〜30μmであることが好ましい。
ハニカム焼成体の平均気孔径が5μm未満であると、ハニカム焼成体が容易に目詰まりを起こしやすくなる。一方、ハニカム焼成体の平均気孔径が30μmを超えると、パティキュレートがセル壁の気孔を通り抜けてしまい、ハニカム焼成体がパティキュレートを捕集することができず、ハニカムフィルタがフィルタとして機能することができない。
なお、上記気孔率及び気孔径は、従来公知の水銀圧入法により測定することができる。
本発明のハニカムフィルタにおいては、セラミックハニカム基材のセル壁の表面に少なくとも2層からなる濾過層が形成されていること、及び、濾過層が、第1の平均粒子径を有する粒子がセル壁の表面に堆積された第1層と、第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が第1層の表面上に堆積された第2層とを含むことを必須の構成要素としている。
係る必須の構成要素に、第一実施形態、及び、その他の実施形態で詳述した種々の構成(例えば、濾過層の構成、濾過層の形成方法、ハニカム焼成体のセル構造、ハニカムフィルタの製造工程等)を適宜組み合わせることにより所望の効果を得ることができる。
1 キャリアガス流入装置
11 液滴
12 球状セラミック粒子
100 ハニカムフィルタ
103 セラミックハニカム基材(セラミックブロック)
110、120、130、140 ハニカム焼成体
111a、111b、121a、121b、131a、131b、141a、141b セル
113 セル壁
115 濾過層
115a 第1層(濾過層の第1層)
115b 第2層(濾過層の第2層)
F キャリアガス
排ガス

Claims (21)

  1. 流体を流通させるための多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、前記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を含むセラミックハニカム基材と、
    流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルのセル壁の表面及び前記セル壁にある気孔部に形成された、少なくとも2個の層からなる濾過層とを備え、
    前記濾過層は、第1の平均粒子径を有する粒子が前記セル壁の表面に堆積された第1層と、前記第1の平均粒子径よりも小さい第2の平均粒子径を有する粒子が前記第1層の表面上に堆積された第2層とを含むことを特徴とするハニカムフィルタ。
  2. 前記第1の平均粒子径は、1.2〜2.5μmである請求項1に記載のハニカムフィルタ。
  3. 前記第2の平均粒子径は、0.2〜1.2μmである請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
  4. 前記第1の平均粒子径と前記第2の平均粒子径との比は、第1の平均粒子径:第2の平均粒子径=10:1〜1.5:1である請求項1〜3のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  5. 前記第1層の厚さは、5〜20μmである請求項1〜4のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  6. 前記第2層の厚さは、5〜50μmである請求項1〜5のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  7. 前記濾過層の厚さは、10〜70μmである請求項1〜6のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  8. 前記濾過層を構成する少なくとも1個の層は、耐熱性酸化物からなる請求項1〜7のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  9. 前記耐熱性酸化物は、アルミナ、シリカ、ムライト、セリア、ジルコニア、コージェライト、ゼオライト及びチタニアからなる群から選択される少なくとも一種である請求項8に記載のハニカムフィルタ。
  10. 前記濾過層を構成する少なくとも1個の層は、中空粒子を含む請求項1〜9のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  11. 前記濾過層は、前記第2層の表面上に積層されたk個(kは自然数)の層を含み、
    セル壁の表面から第n+2番目の層(nは1以上、k以下の自然数)に堆積された粒子の平均粒子径は、セル壁の表面から第n+1番目の層に堆積された粒子の平均粒子径よりも小さい請求項1〜10のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法であって、
    セラミック粉末を用いて、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、前記セルの流体流入側又は流体流出側のいずれかの端部が封止された多孔質のハニカム焼成体を製造するハニカム焼成体製造工程と、
    前記セル壁の表面に、少なくとも2個の層からなる濾過層を形成する濾過層形成工程とを含み、
    前記濾過層形成工程は、
    第1のセラミック粒子の原材料を含む第1の液滴を第1のキャリアガス中に分散させる第1の液滴分散工程と、
    前記第1のキャリアガスを、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルに流入させる第1の流入工程と、
    前記第1の液滴よりも小さい平均粒子径を有し、第2のセラミック粒子の原材料を含む第2の液滴を第2のキャリアガス中に分散させる第2の液滴分散工程と、
    前記第1のキャリアガスを流入させた後、前記第2のキャリアガスを、流体流入側の端部が開口され、流体流出側の端部が封止されたセルに流入させる第2の流入工程とを含むことを特徴とするハニカムフィルタの製造方法。
  13. 前記第1の液滴分散工程では、スプレーを用いて前記第1の液滴を前記第1のキャリアガス中に分散させ、
    前記第2の液滴分散工程では、スプレーを用いて前記第2の液滴を前記第2のキャリアガス中に分散させ、
    前記第2の液滴分散工程におけるスプレー圧力は、前記第1の液滴分散工程におけるスプレー圧力よりも高い請求項12に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  14. 前記第1の液滴及び前記第2の液滴の少なくとも一方には、前記原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれている請求項12又は13に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  15. 前記第1のキャリアガスを100〜800℃で乾燥する第1の乾燥工程をさらに含み、
    前記第1の流入工程において、乾燥後の前記第1のキャリアガスを前記セルに流入させる請求項12〜14のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  16. 前記第2のキャリアガスを100〜800℃で乾燥する第2の乾燥工程をさらに含み、
    前記第2の流入工程において、乾燥後の前記第2のキャリアガスを前記セルに流入させる請求項12〜15のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  17. 前記第1のキャリアガスを流入させたセラミックハニカム基材を900〜1500℃に加熱する第1の加熱工程、及び、前記第2のキャリアガスを流入させたセラミックハニカム基材を900〜1500℃に加熱する第2の加熱工程の少なくとも一方の工程をさらに含む請求項12〜16のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  18. 前記第1の液滴には、前記原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれており、
    前記第1の乾燥工程では、前記第1の液滴から球形状の前記第1のセラミック粒子が形成される請求項15に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  19. 前記第2の液滴には、前記原材料として、加熱により耐熱性酸化物となる耐熱性酸化物前駆体が含まれており、
    前記第2の乾燥工程では、前記第2の液滴から球形状の前記第2のセラミック粒子が形成される請求項16に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  20. 前記第1の流入工程では、前記第1のセラミック粒子が前記セル壁の表面に堆積されることにより、前記第1層が形成される請求項12〜19のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  21. 前記第2の流入工程では、前記第2のセラミック粒子が前記第1層の表面上に堆積されることにより、前記第2層が形成される請求項12〜20のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
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