JP2004016838A - 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004016838A
JP2004016838A JP2002171412A JP2002171412A JP2004016838A JP 2004016838 A JP2004016838 A JP 2004016838A JP 2002171412 A JP2002171412 A JP 2002171412A JP 2002171412 A JP2002171412 A JP 2002171412A JP 2004016838 A JP2004016838 A JP 2004016838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
noble metal
alumina
exhaust gas
gas purifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002171412A
Other languages
English (en)
Inventor
Mareo Kimura
木村 希夫
Hideo Sofugawa
曽布川 英夫
Kazumasa Takatori
鷹取 一雅
Takao Tani
谷 孝夫
Naoto Miyoshi
三好 直人
Toshiyuki Nanami
名波 鋭幸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cataler Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Cataler Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cataler Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Cataler Corp
Priority to JP2002171412A priority Critical patent/JP2004016838A/ja
Publication of JP2004016838A publication Critical patent/JP2004016838A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】高温耐久後にも貴金属の高分散担持状態を維持でき、活性の低下をさらに抑制する。
【解決手段】アルミナに対して希土類元素が金属元素の原子比で1〜8モル%添加された非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナの中空状粉末よりなる担体に貴金属が担持されてなり、貴金属は一部が担体に固溶し一部が粒径が数nm以下の微粒子として担体上に析出している。
担体の細孔容積が大幅に増大し、ガス拡散性が向上する。そして析出している貴金属は微粒子であるため酸化性雰囲気での使用中に担体に再固溶しやすく、固溶している貴金属は還元性雰囲気での使用中に再析出しやすい。したがって貴金属の粒成長が抑制される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高耐熱性を有し、高温耐久後にも浄化性能に優れた排ガス浄化用触媒とその製造方法及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒として、アルミナ( Al)などの担体に白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などの貴金属を担持したものが広く用いられている。特にγ−Al粉末からなる担体は多孔質で比表面積が大きいため、排ガスが細孔中に拡散し、高分散担持された貴金属粒子の表面における触媒反応が活発となるので、触媒用担体として広く用いられている。
【0003】
また近年のエンジンの高性能化、排ガス規制の強化、あるいは高速走行の増加などにより、自動車の排ガス温度はきわめて高くなっている。したがって排ガス浄化用触媒にはさらなる耐熱性の向上が求められ、1000℃以上の高温が作用しても比表面積の低下のない担体が望まれている。
【0004】
ところが従来用いられている Al担体では、1000℃以上の高温が作用するとγ−Alがα−Alに相転移し、これにより比表面積が低下して触媒活性が低下するという不具合があった。このα化を防止するために、γ−Alに希土類元素を添加した担体が開発されている。
【0005】
また特開平11−169710号公報には、α−Al粒子の表面に非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナよりなる被覆層を形成した担体にRhを担持し、酸化雰囲気中で熱処理して担体にRhを固溶させた後に、還元雰囲気中で熱処理してRhを担体表面に微粒子として析出させるとともに被覆層を結晶性のα−Alとする排ガス浄化用触媒の製造方法が開示されている。Rhは非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナに固溶しやすいため、担持されているRhはほとんど全量が担体に固溶し、還元雰囲気での熱処理により固溶したRhが数nmの微細粒子となって担体表面に析出する。一方、担体表面の非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナは、熱処理によって相転移してα−Alとなる。したがってこの製造方法により製造された排ガス浄化用触媒によれば、α−Alの表面にRhが微細粒子として高分散担持されているので、高温の酸素過剰雰囲気中でもRhの担体への固溶が抑制され、浄化性能の耐久性に優れている。
【0006】
さらに特開2001−347167号公報には、アルミナと希土類元素の酸化物との複合酸化物からなる中空状粉末を担体とし、それに貴金属を担持してなる排ガス浄化用触媒が開示されている。この排ガス浄化用触媒によれば、担体の細孔容積が大幅に増大し、ガス拡散性が向上するため排ガスと貴金属との接触確率が高く高い浄化性能が発現される。また希土類元素の添加によって熱安定性が高いため、高温耐久後にも中空形状が維持され、浄化性能の低下が抑制されるなど、多数の利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが特開平11−169710号公報に開示された製造方法で製造された排ガス浄化用触媒では、担体の比表面積が小さいために、高温下で使用された場合には貴金属の粒成長が避けられず、それによって活性が低下するという不具合があった。
【0008】
また特開2001−347167号公報に開示の排ガス浄化用触媒においては、担体への貴金属の固溶が生じにくく、使用中も貴金属は中空状粒子の表面に担持された状態が維持される。そのため貴金属どうしが接触する確率が高く、ある程度の粒成長が避けられない。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高温耐久後にも貴金属の高分散担持状態を維持でき、活性の低下をさらに抑制することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、アルミナと固溶可能な希土類元素の酸化物とアルミナとの複合酸化物からなりアルミナに対して希土類元素が金属元素の原子比で1〜8モル%添加された非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナの中空状粒子からなる粉末よりなる担体と、担体に担持された貴金属、とよりなる排ガス浄化用触媒であって、貴金属は一部が担体に固溶し一部が粒径が数nm以下の微粒子として担体上に析出していることにある。
【0011】
またこの排ガス浄化用触媒を製造できる本発明の製造方法の特徴は、アルミナと固溶可能な希土類元素の酸化物とアルミナとの複合酸化物からなりアルミナに対して希土類元素が金属元素の原子比で1〜8モル%添加された非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナの中空状粒子からなる粉末よりなる担体を形成する担体調製工程と、担体に貴金属を担持して貴金属担持担体とする担持工程と、貴金属担持担体を酸化性雰囲気で加熱して貴金属を担体に固溶させる酸化工程と、貴金属担持担体を還元性雰囲気で加熱して貴金属を担体上に粒径が数nmの微粒子として析出させる還元工程と、よりなることにある。
【0012】
さらに本発明の排ガス浄化用触媒の使用方法の特徴は、本発明の製造方法により製造された排ガス浄化用触媒を、酸素過剰の空燃比と燃料過剰の空燃比が交互に繰り返される条件で燃焼された排ガス中で使用することにある。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の排ガス浄化用触媒では、担体として、アルミナと固溶可能な希土類元素の酸化物とアルミナとの複合酸化物からなり非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナの中空状粒子からなる粉末を用いている。中空状粒子であることにより担体の細孔容積が大幅に増大し、ガス拡散がきわめて向上する。したがって貴金属と排ガスとの接触確率が増大し、高い浄化性能を示す。
【0014】
そして貴金属は、一部が担体に固溶し一部が粒径が数nm以下の微粒子として担体上に析出している。析出している貴金属は微粒子であるため酸化性雰囲気での使用中に担体に再固溶しやすく、固溶している貴金属は還元性雰囲気での使用中に再析出しやすい。したがって担体表面には常に貴金属が微粒子として高分散担持されていることになり、高温耐久後も高い活性が発現される。
【0015】
さらに本発明の排ガス浄化用触媒における担体には、担体中にアルミナと固溶可能な希土類元素がアルミナに対して金属元素の原子比で1〜8モル%含まれている。希土類元素の添加によりγ相などが安定化され相転移が防止されるため、貴金属の再固溶・再析出が生じやすい。したがって酸素過剰の空燃比と燃料過剰の空燃比が交互に繰り返される条件で燃焼された排ガス中で使用すると、貴金属の固溶・析出が容易に繰り返され、これにより貴金属の粒成長を抑制することができる。そして担体は相転移が防止されているため、高温における比表面積の低下を抑制することができる。したがって高温が作用した後にも中空状が維持され、大きな細孔容積が維持される。この両者の効果により、本発明の排ガス浄化用触媒は高温耐久後も高い活性が発現される。
【0016】
非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナとは、γ−Al,θ−Alあるいはこれらの中間構造のアルミナをいい、α−Alではなく、貴金属の固溶・析出が可能なアルミナである。そして本発明の担体には、アルミナと固溶可能な希土類元素がアルミナに対して金属元素の原子比で1〜8モル%含まれている。これにより相転移が防止され、比表面積を高く維持できるとともに、貴金属の固溶・析出が可能となる。希土類元素の添加量が1モル%より少ないと、γ相などの安定化が困難となりα相が生成して貴金属の固溶・析出が困難となるとともに、高温での比表面積の低下を抑制することが困難となる。また希土類元素の添加量が8モル%より多くなると、高温が作用した際に安定な化合物(LaAlOなど)が生成してしまい、比表面積が低下してしまう。特に望ましい範囲は、希土類元素の添加量が2〜6モル%の範囲である。
【0017】
酸化物粉末は、一般に粒径が小さいほど高活性である。従来の湿式製造方法で製造されたγ−Al担体粉末は、その一次粒子径が数十nm以下と小さく、非常に活性が高い。そのため希土類元素を添加しても、1200℃程度の高温が作用するとα相への転移が生じ、比表面積が大きく低下してしまう。一方、一次粒子径が数百nm以上であれば、反応性が低いためα相への転移は抑制される。しかし一次粒子径が大きい粒子では、元々の比表面積が数m/g以下と小さいので、触媒担体として用いるには不適当である。なお一次粒子とは、凝集を起こしていない粒子をいう。
【0018】
そこで本発明では、中空状粒子の粉末からなる担体としている。中空状粒子とすることにより、大きな一次粒子径と大きな比表面積との両立が可能となり、α相への転移を抑制できるとともに担体として好適に用いることができる。なお中空状とは内部空間を有していることをいい、内部空間の数に制限はない。
【0019】
なお中空状粒子の比表面積は殻厚にほぼ反比例し、殻厚が厚すぎると比表面積が小さくなる。また殻厚が薄すぎると、強度に不足して中空形状が破壊される恐れがある。したがって中空殻の厚さは10〜 100nmであることが望ましく、50nm以下であることが特に望ましい。中空殻の厚さを1〜 100nmとすることにより、担体として好ましい比表面積を確保することができる。
【0020】
中空状粒子は外径が数μm以下であり、外径に対する内径の比が 0.5〜0.99であることが望ましい。これにより殻厚を上記のように薄くすることができ、比表面積をさらに大きくすることができる。
【0021】
担体は、径が10μm以下の細孔の合計容積が2.0cm/g以上であることが望ましい。このようにすれば排ガスの拡散に最適な細孔分布となり、浄化性能が向上する。
【0022】
中空状粒子の粉末からなる担体は、1100℃以下であれば熱処理によって比表面積がほとんど変化せず、かつ非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナ構造を保持する。これは、中空状粒子となっている点と密接に関連がある。例えば、中実状粒子で比表面積50m/g以上のアルミナを主成分とする粉末を得ようとすると、一次粒子径は約30nm以下である必要がある。一般に小さい粒子は高活性なため、高温中では粒成長し易い。それに対して、本発明にいう担体は非常に肉薄の中空状粒子であるため、粒径数百nm以上でも50m/g以上の比表面積となる。したがって、比表面積の割に粒径が大きく、粒成長しにくい利点を有する。
【0023】
このため本発明にいう担体は、50m/g以上の高比表面積と高耐熱性とを両立し、担体として十分な性能を有する。比表面積が50m/g未満では担体としての性能が不十分な場合があり好ましくない。
【0024】
酸化物がアルミナに固溶可能な希土類元素としては、La,Nd及びSmが例示され、これらの一種又は複数種を用いることができる。中でもLaが特に望ましい。La酸化物を固溶させることにより耐熱性が特に向上する。これは、アルミナにLa酸化物を固溶させることによって、担体の結晶性が向上するためと考えられる。
【0025】
上記した中空状粒子の粉末は、Al元素と希土類元素とを含む水溶液又は水分散液が有機溶媒中に分散してなるW/O型エマルジョンを噴霧燃焼することにより製造することができる。
【0026】
W/O型エマルジョンの噴霧燃焼では、エマルジョン中の一つの分散粒子(金属塩溶液の水滴)の径(数nm〜数μm)が一つの反応場の大きさとなる。つまり噴霧されたミスト中では、エマルジョン中の分散粒子は有機溶媒からなる油膜に覆われた水相からなるアトマイズ粒子となり、一旦着火されると油膜の燃焼が誘発される。この発熱によって、高温に晒されたアトマイズ粒子内部の水相中の金属元素が酸化されて複合酸化物粉末が生成する。アトマイズ粒子は微細であるため、それぞれの粒子間で温度分布が発生するのが抑制でき、均質な複合酸化物粉末が得られる。また非晶質の複合酸化物粉末も容易に製造することができる。
【0027】
そしてW/O型エマルジョンの分散粒子がAl元素を主成分としているので、噴霧燃焼により殻厚が数十nmと非常に肉薄で多孔質の中空状粒子が形成される。現時点ではこの原因は明らかではないが、Alイオンの表面酸化膜形成速度が大きいために、水滴収縮の小さい段階で水滴表面に表面酸化膜が形成され、結果として非常に肉薄の多孔質中空体となると推定される。
【0028】
W/O型エマルジョンの噴霧燃焼では、上記のように一つの分散粒子径が一つの反応の場となるが、エマルジョン中の分散粒子径が 100nmよりも小さいと表面酸化膜形成前に水滴が完全に収縮してしまい、中空状とはならないため、好ましくない。一方、分散粒子径が10μmよりも大きいと、反応場が大きくなりすぎて不均質になる可能性があり好ましくない。エマルジョン中の分散粒子径が 100nm〜10μmの範囲であれば、製造される複合酸化物からなる中空状粒子の外径が数μm以下となる。なお外径が20nmより小さいと中空部が存在しなくなり、数μmを超える中空状粒子を上記方法で製造することは困難である。
【0029】
また噴霧燃焼時の燃焼温度は1000℃以下、さらには 650〜 950℃とすることが望ましい。燃焼温度が1000℃を超えると生成物の一部が粒成長して結晶質の粉末となり、比表面積が低下するとともに、希土類元素とAlとの安定な化合物が生成して浄化性能が低下するので好ましくない。また燃焼温度が低すぎると、有機成分が完全に燃焼せず、炭素成分が残留するおそれがある。
【0030】
さらにW/O型エマルジョン中の分散粒子の濃度は、金属換算で 0.2〜 2.5モル/Lとするのが望ましい。分散粒子の濃度がこの範囲から外れると中空状の複合酸化物粉末となりにくくなる。
【0031】
上記製造方法で使用する各金属元素の原料としては、金属硝酸塩、金属酢酸塩、金属硫酸塩、金属塩化物、あるいは錯塩など、水溶性の金属塩を用いることができる。そしてW/Oエマルジョンは、この金属塩の水溶液と有機溶媒とを分散剤を介して攪拌することで形成できる。使用する有機溶媒としては、ヘキサン、オクタン、ケロシン、ガソリンなど、水溶液とW/Oエマルジョンを形成可能な有機溶媒であればよい。また使用する分散剤の種類および添加量は特に限定されない。カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれでもよく、水溶液、有機溶媒の種類および必要とするエマルジョンの分散粒子径に応じて、分散剤の種類および添加量を変化させればよい。
【0032】
W/Oエマルジョンの噴霧燃焼雰囲気は特に限定しないが、酸素が充分でないと不完全燃焼によって有機溶媒中の炭素成分が残留する恐れがある。したがって、エマルジョン中の有機溶媒が完全燃焼できる程度の酸素(空気)を供給することが望ましい。
【0033】
上記した中空状粒子からなる担体に担持される貴金属としては、Pt,Rh,Pd,Ir,Ruなどが例示される。中でも高温においても粒成長しにくいRhが最も好ましい。
【0034】
この貴金属の担持量は種類によって異なり、例えばRhであれば、0.05〜 2.5重量%の範囲が望ましい。担持量がこの範囲より少ないと浄化活性が得られず、この範囲より多く担持しても活性が飽和するとともにコストが増大する。
【0035】
また担体に貴金属を担持するには、中空状粒子からなる粉末に担持してから所定形状の触媒を形成してもよいし、ハニカム基材などに中空状粒子からなるコート層を形成し、それに貴金属を担持してもよい。またW/O型エマルジョン中に貴金属元素を含ませておき、中空状粒子の製造と同時に担持させることもできる。なお触媒の形状としては、従来と同様に、ペレット形状、耐熱性ハニカム基材表面にコートした形状などとすることができる。
【0036】
本発明の製造方法において、酸化工程は 800〜1000℃の温度で行うことが望ましい。酸化工程の温度が 800℃未満では貴金属の固溶が困難となり、1000℃を越えると貴金属の粒成長の方が優先し固溶が困難となる場合がある。なお酸化性雰囲気としては、当量比で酸化成分が還元成分より多ければよいが、大気中で行うのが便利である。また酸化工程の時間は1〜5時間も行えば十分である。
【0037】
また還元工程は 250〜 650℃の温度で行うことが望ましい。還元工程の温度が250℃未満では貴金属の析出が困難となり、 650℃を越えると析出した貴金属粒子が粒成長し再固溶が困難となる場合がある。還元性雰囲気としては、当量比で還元成分が酸化成分より多ければよいが、水素ガスなど還元活性の高いガスを用いることが望ましい。また還元工程の時間は 0.5〜3時間も行えば十分である。
【0038】
そして本発明の排ガス浄化用触媒では、貴金属の中空状粒子の殻壁への固溶・析出が可能である。したがって酸素過剰の空燃比と燃料過剰の空燃比が交互に繰り返される条件で燃焼された排ガス中で使用すると、貴金属が固溶・析出を繰り返すこととなり、その結果、貴金属の粒成長が抑制され浄化性能の耐久性が向上する。例えばNO 吸蔵還元型触媒に本発明を適用すれば、このような排ガス雰囲気で使用されることになるので、高い浄化活性を長期間維持することが可能となる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
【0040】
(実施例1)
市販硝酸アルミニウム9水和物を脱イオン水に溶解させて作製した 0.1〜2モル/Lの硝酸アルミニウム水溶液と、市販の硝酸ランタン6水和物を脱イオン水に溶解させて作製した 0.1〜2モル/Lの硝酸ランタン水溶液とを、モル比がAl/La= 100/3となるように所定量ずつ混合して水相とした。有機溶媒には、市販のケロシンを用いた。
【0041】
分散剤としては、太陽化学(株)製「サンソフト No.818H」を用いた。添加量はケロシンに対して5〜10重量%とした。この分散剤入りのケロシンを油相とした。水相と油相は、水相/油相=40〜70/60〜30(体積%)となるように混合した。混合溶液を、ホモジナイザを用いて1000〜20000rpmの回転数で5〜30分間攪拌することにより、W/O型エマルジョンを得た。なお、光学顕微鏡観察の結果から、上記のエマルジョン中の分散粒子径は、約1〜2μmであった。
【0042】
上記で作製したW/O型エマルジョンを、図1に示す装置にて噴霧燃焼した。この装置は、円筒形状の反応室1と、反応室1にエマルジョンを供給する定量ポンプ2とから構成されている。反応室1は、反応通路11と、反応通路11にエマルジョンを噴霧するアトマイザ12と、噴霧されたエマルジョンを加熱するバーナ13と、得られた酸化物粉末を捕集する粉末捕集器14とから構成されている。
【0043】
アトマイザ12にはエアと定量ポンプ2からのエマルジョンとが供給され、アトマイザ12は反応通路11にエマルジョンを噴霧するとともにエアを供給する。噴霧されたエマルジョンは、バーナ13によって着火されて燃焼し、酸化物粉末が生成される。生成した酸化物粉末は、反応室1の下部に位置する粉末捕集器14によって捕集される。また燃焼排ガスは、粉末捕集器14から反応室1外へ排出される。
【0044】
この装置を用いて上記したW/O型エマルジョンを噴霧燃焼させ、油相を燃焼させるとともにAl−La複合酸化物からなる中空状粒子の粉末を形成した。この合成は、噴霧したエマルジョンが完全燃焼し、かつ火炎温度が 800〜 900℃の一定温度になるように、エマルジョンの噴霧流量、空気量(酸素量)などを制御した状態で行った。
【0045】
この中空状粒子は多数の内部空間をもつ中空状をなし、その中空殻の厚さは10nmである。また、この中空状粒子の平均一次粒子径は 520nmであり、比表面積は60m/gであった。平均一次粒子径は粉末SEM像から50個の粒子の粒径を測定し、その平均値から求めた。比表面積はBET法で測定した。
【0046】
このLa−Al複合酸化物よりなる中空状粒子からなる粉末を所定量秤量し、所定濃度の塩化ロジウム水溶液を含浸させ、蒸発乾固後、大気中にて 120℃で12時間乾燥し、 250℃で1時間焼成して触媒粉末を調製した。この触媒粉末では、Rhが0.5重量%担持されている。
【0047】
次に、上記で調製された触媒粉末を、大気中にて1000℃で3時間焼成し、Rhを中空状粒子の殻壁内に固溶させた(酸化工程)。さらに10%のHを含む窒素ガス気流中にて 650℃で1時間焼成し、中空状粒子の殻壁表面にRhを析出させた(還元工程)。このRhの粒子径をTEMにて測定したところ、図2に示すように、2nm以下の微細粒子として高分散状態で析出していた。
【0048】
(実施例2)
触媒粉末を大気中にて 800℃で3時間焼成し、その後10%のHを含む窒素ガス気流中にて 300℃で1時間焼成したこと以外は実施例1と同様である。
【0049】
(実施例3)
W/O型エマルジョン中の金属組成を、モル比Al/La= 100/1としたこと以外は実施例1と同様にして触媒粉末を調製し、その後実施例2と同様に熱処理を行った。
【0050】
(実施例4)
W/O型エマルジョン中の金属組成を、モル比Al/La= 100/8としたこと以外は実施例1と同様にして触媒粉末を調製し、その後実施例2と同様に熱処理を行った。
【0051】
(実施例5)
塩化ロジウム水溶液とジニトロジアンミン白金酸水溶液の混合水溶液を用い、Rhを 0.4重量%とPtを 0.1重量%担持したこと以外は実施例1と同様にして触媒粉末を調製し、その後実施例2と同様に熱処理を行った。
【0052】
(比較例1)
大気中での熱処理(酸化工程)、及び10%のHを含む窒素ガス気流中での熱処理(還元工程)の、両方を行わなかったこと以外は実施例1と同様である。
【0053】
(比較例2)
中空状粒子の粉末に代えて、市販のθ−Al粉末を用い、酸化工程は 800℃で3時間行い、還元工程は1000℃で1時間行ったこと以外は実施例1と同様である。
【0054】
<試験・評価>
図3,4に比較例1及び実施例1の触媒粉末の粉末SEM写真を示す。比較例1の触媒粉末に対して酸化工程と還元工程を行ったものが、実施例1の触媒粉末である。図3に示すように比較例1ではRhの凝集粒子(写真上での実測値で直径2mm程度の黒い点)が散在しているが、図4に示す実施例1ではその存在が認められない。しかしさらにTEMにより観察すると、図2に示すように実施例1では2nm以下の微細なRhが存在している。
【0055】
したがって酸化工程及び還元工程によって、Rhがきわめて微細な粒子として析出したことがわかる。
【0056】
各実施例及び比較例の触媒粉末をそれぞれ圧粉成形した後粉砕し、それを整粒して 0.5〜 1.0mmのペレット触媒をそれぞれ調製した。それぞれのペレット触媒を常圧固定床流通系反応装置に配置し、ストイキ相当のモデルガスを流通させ、100℃から 500℃まで12℃/分の速度で昇温した。そしてそれぞれのペレット触媒について昇温時のNO の浄化率を連続的に測定し、50%浄化した時の温度(NO 50%浄化温度)を求めた。それぞれの結果を初期として表1に示す。
【0057】
一方、それぞれのペレット触媒を流通式の耐久試験装置に配置し、ストイキ相当のモデルガスに水素を5%過剰に加えたリッチモデルガスと、ストイキ相当のモデルガスに酸素を5%過剰に加えたリーンモデルガスを、触媒床温度1000℃で、それぞれ5分周期で交互に5時間流す耐久試験を行った。耐久試験後のそれぞれの触媒について、上記と同様にNO 50%浄化温度を求め、比表面積を測定した結果を耐久試験後として表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 2004016838
【0059】
表1より、各実施例の触媒は耐久試験後にも低温域からNO を浄化でき、しかも耐久試験後のNO 50%浄化温度の初期に対する上昇度合いが小さい。しかし比較例1の触媒では、耐久試験後のNO 50%浄化温度の初期に対する上昇度合いが大きく、耐熱性が低い。このことから、酸化処理と還元処理を行うことで、初期の浄化活性が向上するとともに耐久性が向上することがわかり、これはRhが固溶・析出して微細粒子として存在していることに起因していることが明らかである。
【0060】
また比較例2では、酸化・還元工程を行っているにも関わらず、各実施例に比べて性能が劣っている。これは中空状粒子を用いなかったこと、Laを含まないために相転移が生じたことによるものと考えられる。
【0061】
【発明の効果】
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、担体の耐熱性がきわめて向上するとともに、高温耐久後にも貴金属の高分散担持状態を維持することができ、高温の排ガスが接触する雰囲気下でも高い浄化率で排ガスを浄化することができる。
【0062】
また本発明の製造方法によれば本発明の排ガス浄化用触媒を容易にかつ安定して製造することができ、本発明の使用方法によれば貴金属の粒成長をさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における担体の製造に用いた製造装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】実施例1の触媒粉末の粒子構造を示すTEM写真である。
【図3】比較例1の触媒粉末の粒子構造を示すSEM写真である。
【図4】実施例1の触媒粉末の粒子構造を示すSEM写真である。
【符号の説明】
1:反応室    2:定量ポンプ   11:反応通路
12:アトマイザ   13:バーナ     14:粉末捕集器

Claims (10)

  1. アルミナと固溶可能な希土類元素の酸化物とアルミナとの複合酸化物からなりアルミナに対して該希土類元素が金属元素の原子比で1〜8モル%添加された非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナの中空状粒子からなる粉末よりなる担体と、該担体に担持された貴金属、とよりなる排ガス浄化用触媒であって、
    該貴金属は一部が該担体に固溶し一部が粒径が数nm以下の微粒子として該担体上に析出していることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記希土類元素は、La,Nd及びSmから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記希土類元素は、Laである請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記希土類元素はAlに対して2〜6モル%添加されている請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記中空状粒子は外径が数μm以下であり、殻壁の厚さが10〜 100nmである請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  6. 前記貴金属はRhである請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  7. アルミナと固溶可能な希土類元素の酸化物とアルミナとの複合酸化物からなりアルミナに対して該希土類元素が金属元素の原子比で1〜8モル%添加された非晶質アルミナ及び/又は遷移アルミナの中空状粒子からなる粉末よりなる担体を形成する担体調製工程と、
    該担体に貴金属を担持して貴金属担持担体とする担持工程と、
    該貴金属担持担体を酸化性雰囲気で加熱して該貴金属を該担体に固溶させる酸化工程と、
    該貴金属担持担体を還元性雰囲気で加熱して該貴金属を該担体上に粒径が数nmの微粒子として析出させる還元工程と、よりなることを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  8. 前記酸化工程は 800〜1000℃の温度で行う請求項7に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
  9. 前記還元工程は 250〜 650℃の温度で行う請求項7に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
  10. 請求項7の製造方法により製造された排ガス浄化用触媒を、酸素過剰の空燃比と燃料過剰の空燃比が交互に繰り返される条件で燃焼された排ガス中で使用することを特徴とする排ガス浄化用触媒の使用方法。
JP2002171412A 2002-06-12 2002-06-12 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法 Pending JP2004016838A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002171412A JP2004016838A (ja) 2002-06-12 2002-06-12 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002171412A JP2004016838A (ja) 2002-06-12 2002-06-12 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004016838A true JP2004016838A (ja) 2004-01-22

Family

ID=31171284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002171412A Pending JP2004016838A (ja) 2002-06-12 2002-06-12 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004016838A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238027A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Nissan Motor Co Ltd 触媒、排ガス浄化触媒、及び触媒の製造方法
JP2005262201A (ja) * 2004-02-16 2005-09-29 Cataler Corp 排ガス浄化用触媒およびその製造方法
JP2005270738A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Nissan Motor Co Ltd 触媒、排ガス浄化触媒、及び触媒の製造方法
JP2006150226A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Mazda Motor Corp 排気ガス浄化用触媒
JP2007038145A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Daihatsu Motor Co Ltd 触媒組成物
JP2007185618A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Toda Kogyo Corp 排気ガス浄化用触媒
EP1840087A1 (en) * 2004-12-15 2007-10-03 Cataler Corporation Heat-resistant oxide
US7674744B2 (en) 2004-03-31 2010-03-09 Nissan Motor Co., Ltd. Catalyst powder, method of producing the catalyst powder, and exhaust gas purifying catalyst
US7691778B2 (en) 2005-11-22 2010-04-06 Toda Kogyo Corporation Exhaust gas purification catalyst
JP2011041913A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Daihatsu Motor Co Ltd 排ガス浄化用触媒
JPWO2013145318A1 (ja) * 2012-03-30 2015-08-03 イビデン株式会社 ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005262201A (ja) * 2004-02-16 2005-09-29 Cataler Corp 排ガス浄化用触媒およびその製造方法
JP2005238027A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Nissan Motor Co Ltd 触媒、排ガス浄化触媒、及び触媒の製造方法
JP4547935B2 (ja) * 2004-02-24 2010-09-22 日産自動車株式会社 排ガス浄化用触媒、排ガス浄化触媒、及び触媒の製造方法
US7713911B2 (en) 2004-03-23 2010-05-11 Nissan Motor Co., Ltd. Catalyst powder, exhaust gas purifying catalyst, and method of producing the catalyst powder
JP2005270738A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Nissan Motor Co Ltd 触媒、排ガス浄化触媒、及び触媒の製造方法
JP4513372B2 (ja) * 2004-03-23 2010-07-28 日産自動車株式会社 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化触媒
US7674744B2 (en) 2004-03-31 2010-03-09 Nissan Motor Co., Ltd. Catalyst powder, method of producing the catalyst powder, and exhaust gas purifying catalyst
JP2006150226A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Mazda Motor Corp 排気ガス浄化用触媒
EP1840087A4 (en) * 2004-12-15 2012-07-18 Cataler Corp HEAT-RESISTANT OXID
EP1840087A1 (en) * 2004-12-15 2007-10-03 Cataler Corporation Heat-resistant oxide
JP2007038145A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Daihatsu Motor Co Ltd 触媒組成物
US7691778B2 (en) 2005-11-22 2010-04-06 Toda Kogyo Corporation Exhaust gas purification catalyst
US7696127B2 (en) 2006-01-13 2010-04-13 Toda Kogyo Corporation Exhaust gas purifying catalyst
JP2007185618A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Toda Kogyo Corp 排気ガス浄化用触媒
JP2011041913A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Daihatsu Motor Co Ltd 排ガス浄化用触媒
JPWO2013145318A1 (ja) * 2012-03-30 2015-08-03 イビデン株式会社 ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4032652B2 (ja) 複合酸化物粉末及びその製造方法
JP3749391B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP3858625B2 (ja) 複合酸化物とその製造方法及び排ガス浄化用触媒とその製造方法
JP4547935B2 (ja) 排ガス浄化用触媒、排ガス浄化触媒、及び触媒の製造方法
JP2002211908A (ja) 複合酸化物粉末とその製造方法及び触媒
JP2002066335A (ja) 貴金属分散アルミナ粒子とその製造方法及び排ガス浄化用触媒
JP2004016838A (ja) 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び使用方法
JP4274826B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP2001347167A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3997783B2 (ja) 触媒担体の製造方法
TW201031464A (en) Catalyst and process for purifying exhaust gas
JP5168527B2 (ja) 酸化物粉末とその製造方法
JP4165419B2 (ja) 金属酸化物粒子及び排ガス浄化触媒の製造方法
JP2007136419A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP2002233755A (ja) 飽和炭化水素酸化用触媒
JP4171977B2 (ja) 触媒担体及びその製造方法と触媒及び排ガス浄化方法
JP2002001120A (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH08229394A (ja) 酸化物担持触媒担体の製造方法
JP2007136420A (ja) 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP2000203830A (ja) 高耐熱アルミナ粒子
JP4324856B2 (ja) 排ガス浄化触媒用担体と触媒
JP2007203160A (ja) 排ガス浄化用触媒担体、それを用いた排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JP2003305363A (ja) 触媒担体及び排ガス浄化用触媒
JP2003010646A (ja) ディーゼル排ガス浄化装置及び排ガス浄化方法
JP5692594B2 (ja) 排ガス浄化用触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050111

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071017

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080307

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080408

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080502