JP4274826B2 - 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性が高く、しかも高温の酸素過剰雰囲気に晒されても活性の低下が少ない排ガス浄化用触媒と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球温暖化を抑制するためにCO2 の排出量を低減する必要があり、自動車では酸素過剰のリーン雰囲気で燃焼するリーンバーンエンジンが多用されている。そして酸素過剰の排ガス中の有害成分を浄化するために、リーンNOx 触媒、NOx 吸蔵還元型触媒などの排ガス浄化用触媒が用いられている。
【0003】
この排ガス浄化用触媒では、従来は高比表面積のγ-Al2O3を担体とし、その担体に貴金属としてPt及びRhを担持したものが主流であった。しかし高温の酸素過剰雰囲気では、Rhがγ-Al2O3に容易に固溶する。しかも高温で長時間使用されると、 Al2O3のγ相からα相への相転移が生じ、それに伴って固溶したRhの析出が困難となって活性が低下するという問題があった。
【0004】
そこで例えば特開2000−015101号公報、特表2002−518171号公報などに記載されているように、Rhと反応しにくいZrO2を担体とし、それにRhを担持することが行われている。Rhを担持したZrO2よりなる触媒は、Rhの活性低下が抑制されるとともに、COシフト反応あるいは水蒸気改質反応によって水素を生成するという利点があり、生成した水素によってNOx の還元浄化活性が向上する。
【0005】
また特開平11−314035号公報には、Alを主成分としAlの他に少なくとも一種の金属元素を含む水溶液が有機溶媒中に分散したW/O型エマルジョンを噴霧燃焼させることにより形成した複合酸化物粉末からなる担体が開示されている。
【0006】
この複合酸化物粉末は、殻厚が数十nmと非常に肉薄で多孔質の Al2O3中空粒子からなり、粒径数百nm以上でも50m2/g以上の比表面積を有している。そのため比表面積の割に粒径が大きく、粒成長しにくいという利点がある。したがってこの Al2O3中空粒子に貴金属を担持した触媒においては、貴金属の粒成長が抑制され耐久性に優れている。
【0007】
しかしながら、この Al2O3中空粒子からなる担体に貴金属を担持した触媒であっても、貴金属粒子が担体上を移動することによる粒成長が避けられず、その分耐久性が低下する。そこで特開平11−314035号公報にはさらに、Alを主成分とし貴金属元素を含む水溶液が有機溶媒中に分散したW/O型エマルジョンを噴霧燃焼させることにより形成した複合酸化物粉末からなる触媒を開示している。この触媒によれば、貴金属粒子は Al2O3中空粒子中に高分散で存在し、移動が抑制されているので、貴金属の粒成長が抑制され耐久性にきわめて優れている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−015101号
【特許文献2】
特表2002−518171号
【特許文献3】
特開平11−314035号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ZrO2にRhを担持してなる触媒においては、従来はZrO2の中実粒子が用いられている。このZrO2中実粒子は、一般に粒径が数10nmの一次粒子が凝集してサブミクロンから数μmの凝集粒子を構成している。ZrO2の凝集粒子表面に担持されたRhは、排ガスと接触しやすく、使用時における酸化還元の雰囲気変動によって担体への固溶・析出が生じやすい。析出したRh粒子は一般に微細であるので、 Al2O3に貴金属を担持した触媒に比べてRhの粒成長を抑制することができる。
【0010】
しかしZrO2にRhを担持してなる触媒においても、上記したZrO2の凝集粒子の内部に担持されたRhは固溶・析出反応が緩慢となり、酸化雰囲気において固溶しないRhが増加するとRhの粒成長が生じやすくなる。またZrO2中実粒子は、一次粒子径が比較的小さいために高温雰囲気下に長時間晒されると粒成長しやすく、一旦粒成長が生じるとRhが内部に取り込まれてしまい析出が困難となる。
【0011】
そこでZrO2にRhを担持した触媒においても、ZrO2の中空粒子を担体として用いることが想起された。しかし上記公報と同様にして製造されたZrO2中空粒子にRhを担持した触媒であっても、高温での酸化還元の雰囲気変動下で使用した後に、浄化活性が低下するという不具合があった。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ZrO2中空粒子にRhを担持した触媒において、耐久性を向上させ、高温耐久後にも高い活性を示す触媒とすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を添加したZrO2よりなる中空粒子と、中空粒子に担持された少なくともRhと、よりなり、Rhは一部が中空粒子に固溶し残部が中空粒子上に分散して担持されていることにある。
【0014】
添加元素の添加量は、原子比でZrに対して 0.1〜20モル%であることが好ましい。また添加元素は、少なくともLaを含むことが望ましい。さらに中空粒子は、殻厚が10〜 100nmであることが好ましい。
【0015】
そして本発明の排ガス浄化用触媒を製造できる本発明の製造方法の特徴は、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を添加したZrO2よりなる中空粒子に少なくともRhを担持する担持工程と、Rhを担持した中空粒子を酸化雰囲気で熱処理してRhの少なくとも一部を中空粒子に固溶させる酸化工程と、Rhの一部が固溶した中空粒子を還元雰囲気で熱処理して中空粒子上に Rh を析出させる還元工程と、を含むことにある。
【0016】
酸化工程における加熱温度は 800〜1000℃であることが好ましく、還元工程における加熱温度は 500〜1000℃であることが好ましい。また中空粒子は、Zr元素を主成分としアルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を含む水溶液が有機溶媒中に分散してなるW/O型(油中水滴型)エマルジョンを調製する工程と、W/O型エマルジョンを噴霧燃焼して中空粒子を形成する工程と、よりなるエマルジョン燃焼法で製造することが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の排ガス浄化用触媒は、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を添加したZrO2よりなる中空粒子と、中空粒子に担持された少なくともRhとよりなる。添加元素が添加されたZrO2よりなる中空粒子を用いることで、高温における酸化雰囲気下ではRhの少なくとも一部が中空粒子に固溶し、高温における還元雰囲気下では固溶したRhが数nm以下の粒子径で析出する。したがってRhの粒成長が抑制され、耐久後にも高い活性が発現される。
【0018】
またZrO2の中空粒子を用いることにより、大きな一次粒子径と大きな比表面積との両立が可能となり、触媒担体として好適である。なお中空状とは内部空間を有していることをいい、内部空間と外部空間の間の殻は開口部を有することが望ましい。内部空間の数に制限はないが、内部空間の占める容積が大きい多孔質体ほど好ましい。
【0019】
ZrO2中空粒子の比表面積は殻厚にほぼ反比例し、殻厚が大きすぎると比表面積が小さくなる。したがって殻の厚さは 100nm以下であることが望ましく、50nm以下であることが特に望ましく、30nm以下であることがさらに望ましい。殻の厚さを 100nm以下とすることにより、触媒担体として好ましい比表面積を確保することができる。しかし殻厚が10nm未満であると、製造が困難である上に中空構造が破壊されやすくなる。したがって10nm以上の殻厚とすることが望ましい。
【0020】
またZrO2中空粒子は外径が50nm〜5μmであり、外径に対する内径の比が 0.5〜0.99であることが望ましい。これにより殻の厚さをきわめて薄くすることができ、Rhの固溶・析出反応をより促進することができる。外径が50nmより小さくなると中空部が存在しなくなり、本発明の製造方法では外径が5μmを超える中空粒子を製造することは困難である。
【0021】
そしてZrO2中空粒子は、中実粒子の凝集粒子と同程度の粒径であるが、中実粒子に比べて遙かに大きな細孔構造を有している。したがって短時間に排ガスが内部に拡散し、実用使用条件下での短い周期の酸化還元変動に対してRhの固溶・析出が素早く追従するため、Rhの粒成長が抑制される。さらに中空粒子はその曲率半径が大きいために、高温雰囲気下に長時間晒されても一次粒子の成長が抑制され、固溶・析出反応が阻害されにくいという特徴もある。
【0022】
ZrO2中空粒子のマトリックスは、ZrO2と添加元素のみであってもよいし、TiO2、 Al2O3、CeO2などから選ばれる少なくとも一種の酸化物又は複合酸化物を含んでいてもよい。また比表面積は10m2/g以上であることが望ましい。比表面積が10m2/gより小さいと、触媒としての性能が不十分な場合があり好ましくない。
【0023】
また中空粒子の殻を構成するZrO2を主成分とする酸化物は、少なくとも一部が結晶粒界を有して結晶化していることが望ましい。これにより結晶粒界に微粒のRh粒子が存在する確率が高まる。そのような殻中のRh粒子は、殻表面のRhよりも焼結し難い。このためRhの粒成長を抑制することができ、微粒のRhが徐々に析出することにより耐久性が一層向上する。
【0024】
ZrO2中空粒子は、耐熱性をさらに向上させるために、希土類元素及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種からなる添加元素を添加している。添加元素の添加量は、原子比でZrに対して 0.1〜20モル%とするのが好ましい。添加元素の添加量が 0.1モル%より少ないと、ZrO2の安定化が困難となり高温での比表面積の低下を抑制することが困難となる。そのため比表面積の低下及び/又は中空構造の破壊に伴ってRhにも粒成長が生じ、耐久性及び中空構造の維持性が低下する。また添加元素の含有量が20モル%より多くなると異相が析出し触媒活性を低下させる恐れがある。なお添加元素の添加により、ZrO2中空粒子の結晶構造は立方晶あるいは正方晶となる。
【0025】
Rhは一部が中空粒子に固溶し、残部が数nm以下の粒子径で中空粒子上に分散して担持されていることが望ましい。このような構成とすることで、初期の活性が高く、かつ固溶・析出反応が円滑に生じるため耐久性がさらに向上する。
【0026】
希土類元素としては、La,Ce,Sm,Nd,Pr及びYbが例示され、これらの一種又は複数種を用いることができる。中でも安定化効果が高いLaを少なくとも含むことが特に望ましい。希土類元素酸化物を固溶させることにより耐熱性が特に向上する。またアルカリ土類金属としては、Ca,Sr,Baなどが例示される。
【0027】
添加元素を添加したZrO2よりなる中空粒子にRhを担持した状態では、Rhは中空粒子にほとんど固溶しておらず、担持時にRh粒子の部分的な凝集が生じている。そのため高温雰囲気に晒されると、Rhが凝集した部分で粒成長が発生し、活性が僅かながら低下してしまう。一方、それほど高温とはならない酸化還元の雰囲気変動下で使用される場合には、使用時にRhを固溶・析出させることができる。しかしこの場合には、固溶・析出が緩慢となる場合があり、Rhの粒成長が進行する場合もある。
【0028】
そこで本発明の製造方法のように、Rhを担持した中空粒子を酸化雰囲気で熱処理してRhの少なくとも一部を中空粒子に固溶させる酸化工程と、Rhの一部が固溶した中空粒子を還元雰囲気で熱処理して中空粒子上に数nm以下の粒子径のRhを析出させる還元工程と、を行うことが望ましい。このような熱処理を行うことで、処理条件を最適に制御することが可能となり、Rhは一部が中空粒子に固溶し、残部が数nm以下の粒子径で中空粒子上に分散して担持されている状態とすることを、容易かつ確実に行うことができる。またRhが一旦原子レベルで中空粒子表面に分散するため、部分的な凝集すら回避することができ、高分散状態を維持することができる。
【0029】
この場合、酸化工程における加熱温度は 800〜1000℃であり、還元工程における加熱温度は 500〜1000℃であることが望ましい。酸化工程における加熱温度が 800℃より低いとRhの固溶が緩慢となってRhに粒成長が生じる場合があり、加熱温度が1000℃より高いと、中空粒子自体の粒成長や相転移が生じる恐れがある。また還元工程における加熱温度が 500℃より低いとRhの析出が十分でなく初期の活性が低下し、1000℃より高くなると析出したRhが粒成長する可能性がある。雰囲気の程度によっても異なるが、酸化工程の処理時間は1時間以上とするのが好ましく、還元工程の処理時間は 0.5時間以上とするのが好ましい。
【0030】
ZrO2中空粒子を製造するには、エマルジョン燃焼法、噴霧熱分解法、エマルジョンを反応場としたゾルゲル法、共沈法などを用いることができる。中でも、Zr元素を主成分としアルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を含む水溶液が有機溶媒中に分散してなるW/O型エマルジョンを調製する工程と、W/O型エマルジョンを噴霧燃焼して中空粒子を形成する工程と、よりなるエマルジョン燃焼法で製造することが望ましい。エマルジョン燃焼法によれば、簡便であり、しかも殻厚の薄い中空粒子を製造できるからである。
【0031】
エマルジョン燃焼法では、先ず、Zr元素を主成分とし添加元素を含む水溶液が有機溶媒中に分散してなるW/O型エマルジョンが調製され、そのW/O型エマルジョンが噴霧燃焼されて、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を添加したZrO2中空粒子が製造される。
【0032】
W/O型エマルジョンの噴霧燃焼では、エマルジョン中の一つの分散水滴の径(数nm〜数μm)が一つの反応場の大きさとなる。つまり噴霧されたミスト中では、エマルジョン中の分散粒子は有機溶媒からなる油膜に覆われた水相からなるアトマイズ粒子となり、一旦着火されると油膜の燃焼が誘発される。この発熱によって、高温に晒されたアトマイズ粒子内部の水相中の金属が酸化されて中空状の酸化物粒子が生成する。アトマイズ粒子は微細であるため、それぞれの粒子間で温度分布が発生するのが抑制でき、均質な複合酸化物粉末が得られる。また、非晶質の複合酸化物粉末も容易に製造することができる。
【0033】
そしてW/O型エマルジョンの分散粒子がZr元素を主成分としているので、噴霧燃焼により殻厚が数十nmと非常に肉薄で多孔質の中空粒子が形成される。現時点ではこの原因は明らかではないが、Zrイオンの表面酸化膜形成速度が大きいために、粒子収縮の小さい段階で粒子表面に表面酸化膜が形成され、結果として非常に殻の肉薄な多孔質中空体になると推定される。
【0034】
W/O型エマルジョンの噴霧燃焼では、上記のように一つの分散水滴径が一つの反応の場となるが、エマルジョン中の分散水滴径が 100nmより小さいと表面酸化膜形成前に粒子が完全に収縮してしまい、中空状とはならないため好ましくない。一方、分散水滴径が10μmよりも大きいと、反応場が大きくなりすぎて不均質になる可能性があり好ましくない。エマルジョン中の分散水滴径が 100nm〜10μmの範囲であれば、製造される中空粒子の外径が50nm〜5μmとなる。
【0035】
また噴霧燃焼時の燃焼温度は1000℃以下、さらには 700〜 900℃とすることが望ましい。燃焼温度が 900℃を超えると生成物の一部が粒成長して結晶質の粉末となり、比表面積が低下する。また燃焼温度が低すぎると、有機成分が完全に燃焼せず、炭素成分が残留するおそれがある。さらにW/O型エマルジョン中の分散水滴における金属濃度は、金属換算で 0.2〜 2.4モル/Lとするのが望ましい。濃度がこの範囲より低いと中空粒子となりにくく、溶解度からこの範囲より高い濃度とすることは困難である。なお、Rhを予めW/O型エマルジョン中の分散水滴中に含めておくことも可能である。このようにすれば、Rhを担持する担持工程を不要とすることができる。
【0036】
W/O型エマルジョンの分散水滴でZr元素及び添加元素を水相に含めるには、金属硝酸塩、金属酢酸塩、金属硫酸塩、金属塩化物塩、あるいは錯塩など、水溶性の金属塩を水に溶解させればよい。そしてW/Oエマルジョンは、この金属塩の水溶液と有機溶媒とを分散剤を介して攪拌することで形成できる。使用する有機溶媒としては、ヘキサン、オクタン、ケロシン、ガソリンなど、水溶液とW/Oエマルジョンを形成可能な有機溶媒であればよい。また使用する分散剤の種類および添加量は特に限定されない。カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれでもよく、水溶液、有機溶媒の種類および必要とするエマルジョンの分散粒子径に応じて、分散剤の種類および添加量を変化させればよい。
【0037】
W/Oエマルジョンの噴霧燃焼雰囲気は特に限定しないが、酸素が充分でないと不完全燃焼によって有機溶媒中の炭素成分が残留する恐れがある。したがって、エマルジョン中の有機溶媒が完全燃焼できる程度の酸素(空気)を供給することが望ましい。
【0038】
本発明の排ガス浄化用触媒は、少なくともRhを担持したZrO2中空粒子を含んでいる。ZrO2中空粒子にPdなど他の貴金属をRhと共存担持することもできる。Rhを担持したZrO2中空粒子からなる粉末のみであってもよいし、中実状の Al2O3、TiO2など他の酸化物粉末を混合した状態とすることもできる。また、この中実状粉末上にRhあるいは他の貴金属をさらに担持してもよい。
【0039】
これらの粉末からペレット状に形成してペレット触媒として用いてもよいし、ハニカム基材表面にコート層を形成してモノリス触媒として用いることもできる。そしてそのまま三元触媒、酸化触媒、NOx 選択還元触媒などとして用いることができ、さらにアルカリ金属などを担持してNOx 吸蔵還元型触媒などとして用いることもできる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
【0041】
(参考例)
オキシ硝酸ジルコニウム水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを、金属元素のモル比でLa/Zr=8/ 100となるように混合して水相とした。有機溶媒には市販のケロシンを用い、分散剤としては、第一工業製薬(株)製「ソルゲン90」を用いた。分散剤の添加量はケロシンに対して1〜5重量%とした。
【0042】
この分散剤入りのケロシンを油相とし、水相/油相=40〜70/60〜30(Vol%)となるように混合した。混合溶液を、ホモジナイザを用いて1000〜20000rpmの回転数で5〜30分間攪拌することにより、W/O型エマルジョンを得た。なお、光学顕微鏡観察の結果から、上記のエマルジョン中の分散粒子径は、約1〜2μmであった。
【0043】
上記で作製したW/O型エマルジョンを、特開平 7-81905号に記載のエマルジョン燃焼反応装置を用いて噴霧し、油相を燃焼させるとともに水相に存在するZrイオン及びLaイオンを酸化して、中空粒子からなる粉末を合成した。
【0044】
この合成は、噴霧したエマルジョンが完全燃焼し、かつ火炎中央部に設置した熱伝対温度で 750〜 850℃となるように、エマルジョンの噴霧流量、導入空気量(酸素量)などを制御した状態でおこなった。得られた粉末を反応管後部に設置したバグフィルターで回収した。得られた粉末には未燃焼の炭素成分が残留している可能性があるため、大気中 800〜1000℃で1〜10時間の熱処理を行って残留炭素成分を除去し、ZrO2中空粒子からなる粉末を得た。
【0045】
このZrO2中空粒子のTEM写真を図1に示す。図1に示されるように、ZrO2中空粒子の粒径はサブミクロンであり、殻厚10〜30nm程度の中空体である。なおBET法で測定された比表面積は14m2/gであった。
【0046】
次に、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量中に上記ZrO2中空粒子の粉末を所定量加え、十分に撹拌後、 110℃で蒸発乾固し、さらに大気中 250℃で焼成してRhを担持した。Rh担持量は、ZrO2中空粒子の粉末に対して 0.5重量%とした。これを圧粉成形後に粉砕し、粒度 0.5〜1mmのペレット状に整粒してペレット触媒を得た。
【0047】
得られたペレット触媒を、常圧固定床流通反応装置に配置し、ストイキ相当のモデルガスを流通させながら 100℃から 500℃まで12℃/分の速度で昇温し、その間のNOx 浄化率を連続的に測定した。そして50%NOx 浄化温度を算出し、結果を初期50%NOx 浄化温度として表1に示す。
【0048】
次に、得られたペレット触媒を流通式の耐久試験装置に配置し、ストイキ相当のモデルガスに水素を5%過剰に加えたリッチガスと、ストイキ相当のモデルガスに酸素を5%過剰に加えたリーンガスを、触媒床温度1000℃において、5分周期で交互に5時間流通させる耐久試験を行った。耐久試験後のペレット触媒について、上記と同様にして50%NOx 浄化温度を測定し、結果を耐久後50%NOx 浄化温度として表1に示す。
【0049】
(実施例1)
参考例と同様にして製造された、Rhを担持したZrO2中空粒子からなる触媒粉末に対し、酸化工程として大気中 800℃で3時間保持する熱処理を行った。次いで還元工程として10%の水素を含む窒素ガス雰囲気中、 800℃で1時間保持する熱処理を行った。
【0050】
得られた触媒粉末を参考例と同様にしてペレット触媒とし、同様に初期及び耐久後の50%NOx 浄化温度を測定した。結果を表1に示す。
【0051】
(実施例2)
還元工程の熱処理温度を 500℃としたこと以外は実施例1と同様に処理し、得られた触媒粉末を参考例と同様にしてペレット触媒とし、同様に初期及び耐久後の50%NOx 浄化温度を測定した。結果を表1に示す。
【0052】
(実施例3)
酸化工程の熱処理温度を1000℃としたこと以外は実施例1と同様に処理し、得られた触媒粉末を参考例と同様にしてペレット触媒とし、同様に初期及び耐久後の50%NOx 浄化温度を測定した。結果を表1に示す。
【0053】
(比較例1)
ZrO2中空粒子の粉末に代えて、Laが8モル%添加されたZrO2中実粒子(比表面積40m2/g)からなる粉末を用いたこと以外は参考例と同様にして触媒粉末を調製し、同様にペレット触媒とした後、同様に初期及び耐久後の50%NOx 浄化温度を測定した。結果を表1に示す。
【0054】
(比較例2)
硝酸ランタン水溶液を用いず、オキシ硝酸ジルコニウム水溶液のみを用いたこと以外は参考例と同様にして、Laを添加しないZrO2中空粒子を製造した。そして参考例と同様にして触媒粉末を調製し、この触媒粉末について実施例1と同様にして酸化工程と還元工程を行った。そして参考例と同様にペレット触媒とした後、同様に初期及び耐久後の50%NOx 浄化温度を測定した。結果を表1に示す。
【0055】
<評価>
【表1】
【0056】
表1より、参考例の触媒は比較例1の触媒より耐久後の50%NOx 浄化温度が低く、耐久後の活性に優れていることがわかる。これは、参考例において担体にZrO2中空粒子を用いた効果であることが明らかである。
【0057】
一方、実施例1〜3の触媒は比較例2の触媒より耐久後の50%NOx 浄化温度が低く、耐久後の活性に特に優れている。すなわちLaを添加したZrO2中空粒子を用いることで、Rhの粒成長をさらに抑制できることが明らかである。
【0058】
さらに実施例1〜3の触媒は、参考例の触媒に比べて初期及び耐久後の50%NOx 浄化温度が低く、初期及び耐久後の活性に優れていることがわかる。このことから、酸化工程及び還元工程を行うことが特に望ましいことが明らかである。
【0059】
一方、比較例2の触媒のようにLaを含まないZrO2中空粒子を用いた場合には、酸化工程及び還元工程を行っているにも関わらず耐久後の50%NOx 浄化温度が比較例1より高い。したがって耐久後の50%NOx 浄化温度を低くするためには、Laの添加が必要不可欠であることも明らかである。
【0060】
次に、参考例及び実施例1で調製され耐久試験が施された触媒のSEM写真を図2及び図3に示す。白く観察される部分がRh粒子である。参考例の触媒では数十nmに成長したRh粒子が一部観察されるのに対し、実施例1の触媒では数十nmに成長したRh粒子は全く認められない。そこで実施例1の触媒粉末の表面のTEM写真を図4に示す。図4より、Rhは粒径1〜2nm程度の微粒子として存在していることが確認された。
【0061】
すなわち参考例の触媒においては、Rhの固溶・析出による活性向上が実現されているものの、Rhの粒成長が部分的に生じている。一方、実施例1の触媒においては、耐久試験後も高分散状態が維持され、これが耐久後の50%NOx 浄化温度の差につながったと考えられる。
【0062】
【発明の効果】
すなわち、ZrO2のみからなる中空粒子にRhを担持した触媒では、酸化還元工程を行っても耐久後のNOx 浄化能が大きく低下する。また添加元素を添加したZrO2からなる中実粒子にRhを担持した触媒では、酸化還元工程を行っても耐久後のNOx 浄化能の改善がみられない。
【0063】
しかし添加元素を添加したZrO2からなる中空粒子にRhを担持した本発明の排ガス浄化用触媒によれば、耐久試験後のNOx 浄化能の低下を抑制することができる。そして酸化還元工程を行うことで、耐久試験後のNOx 浄化能の低下をさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の触媒に用いた中空粒子の粒子構造を示すTEM写真である。
【図2】参考例の触媒粉末の粒子構造を示すSEM反射電子像である。
【図3】本発明の実施例1の触媒粉末の粒子構造を示すSEM反射電子像である。
【図4】本発明の実施例1の触媒粉末の粒子構造を示すTEM写真である。
Claims (8)
- アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を添加したZrO2よりなる中空粒子と、該中空粒子に担持された少なくともRhと、よりなり、
Rhは一部が該中空粒子に固溶し残部が該中空粒子上に分散して担持されていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。 - 前記添加元素の添加量は、原子比で Zr に対して 0.1 〜 20 モル%である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
- 前記添加元素は少なくとも La を含む請求項1又は請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
- 前記中空粒子は殻厚が 10 〜 100nm である請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒。
- アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を添加した ZrO 2 よりなる中空粒子に少なくとも Rh を担持する担持工程と、
Rh を担持した該中空粒子を酸化雰囲気で熱処理して Rh の少なくとも一部を該中空粒子に固溶させる酸化工程と、
Rh の一部が固溶した該中空粒子を還元雰囲気で熱処理して該中空粒子上に Rh を析出させる還元工程と、を含むことを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。 - 前記酸化工程における加熱温度は 800 〜 1000 ℃である請求項5に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
- 前記還元工程における加熱温度は 500 〜 1000 ℃である請求項5又は請求項6に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
- 前記中空粒子は、 Zr 元素を主成分としアルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種の添加元素を含む水溶液が有機溶媒中に分散してなるW/O型エマルジョンを調製する工程と、該W/O型エマルジョンを噴霧燃焼して中空粒子を形成する工程と、により製造される請求項5〜7のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
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