JPWO2013141158A1 - マイクロホン装置、マイクロホンユニット、マイクロホン構造及びそれらを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 風雑音の集音を抑えることができ、デジタル信号処理を必要最低限もしくは不要とすることのできるマイクロホンユニットの提供。【解決手段】 マイクロホンと、第一の音響透過性材料と、第二の音響透過性材料と、を少なくとも有するマイクロホンユニットであって、前記第一の音響透過性材料は、繊維が互いに交絡した繊維材料であり、前記第二の音響透過性材料は、メッシュ状部材又は複数の孔が設けられた多孔部材であり、前記マイクロホンが、前記第一の音響透過性材料、前記第二の音響透過性材料の順で保護されているように構成されていることを特徴とするマイクロホンユニット。【選択図】 図10

Description

本発明は、マイクロホン装置、マイクロホン構造およびそれを用いた電子機器に関するものである。
より具体的には、本発明は、風切音や風雑音を低減させたマイクロホンユニット及びマイクロホン構造に関する。特に、ビデオカメラや携帯電話等のAV・IT機器に内蔵される用途に関する。
機器本体に組み込まれたマイクロホン装置によって集音を行うカメラ、ビデオカメラ、携帯電話などの電子機器では、マイクロホン近傍で発生する風や人の息などに由来する雑音(風雑音)まで集音してしまう。
そこで、風雑音の集音を抑制するための様々な技術が開示されている。
たとえば、特許文献1には、マイクロホン装置によって集音した音声信号をデジタル信号処理することにより、入力音声から風雑音を低減する技術が開示されている。
また、特許文献2には、弾性部材を介してマイクロホンやマイクロホンカバーを取り付けるようにして、ビデオカメラなどの電子機器内部で発生する音や電子機器の筐体を介して伝達される振動やノイズを抑制する技術が開示されている。
より詳細には、従来のマイクロホン用風防は、Windscreen等と呼ばれ、多くはウレタン等の多孔質材を充填したような構造、或いはビニル系、プラスチック系材料を発泡させたような様態のものであった。これらの風防をマイクロホンの周辺に設けて、風切音を防止する。これらの風防において、構成素材表面に防水塗装、防水スプレー等の処理を施し暫定期間のみ防水性を示すように意図したものも散見された。
近年、AV・IT機器が急速に発達し、ビデオカメラのように屋外で使用される機器や、携帯電話のように人の顔付近にて集音する機器が普及し、小型化したマイクロホンユニットが内蔵されているAV・IT機器が多く存在する。これらAV・IT機器においては、マイク近傍で発生する風や人の息等に由来する雑音(風雑音)まで集音してしまうため、その対策が必要であるが、前述のような多孔質材や発泡材を用いると、マイクロホンユニット自体が大型化してしまい現実的ではない。そのため、集音した音声信号をデジタル信号処理することにより、雑音を消去(該当音域の減衰・欠落)が行われている。
特開2010−157964号公報 特開2005−354581号公報 特開2001−193330号公報
しかしながら、デジタル信号処理という電気的処理により風雑音の集音を抑制する技術によれば、当該信号処理回路が必要になってコストが上昇することになる。
また、弾性部材を介して振動やノイズを抑制する技術によれば、筐体等の個体を介して伝達される振動には効果的であるが、空気を介して伝達される風雑音の集音を有効に防止することは困難である。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、電気的な信号処理によることなく風雑音の集音を抑制することのできるマイクロホン装置およびそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
より詳細には、風雑音消去のためのデジタル信号処理は、風雑音のみを選択的に消去することは技術的に不可能であるため、風雑音と思われる帯域の入力を制限(減衰)する手法が一般的に行われている。風雑音の帯域は、人間の音声帯域を含む、又はそれに近いため、風雑音消去のための音声入力制限下で録音された音声は、聞き取り難かったり、全体的にこもったような音声となったり、音声波形の位相の乱れ等に伴い音質が劣化したりしてしまう。そこで本発明は、風雑音の集音を抑えることができ、デジタル信号処理を必要最低限もしくは不要とすることのできるマイクロホンユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明(1−1)のマイクロホン装置は、外方に開口したマイクロホン設置室の形成された筐体と、前記マイクロホン設置室内に収納されたマイクロホンと、多数の貫通孔が形成され、前記マイクロホン設置室を覆うカバー部材と、前記マイクロホン設置室を前記カバー部材側の第1の空間と前記マイクロホン側の第2の空間とに区画するとともに音響成分を透過する音響透過部材とを有し、前記音響透過部材は、繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる繊維材料を含み、当該繊維材料の透気度が0.5s/100ml未満である、ことを特徴とする。
本発明(1−2)は、本発明(1−1)において、前記繊維は、金属繊維またはフッ素繊維である、ことを特徴とする。
本発明(1−3)は、本発明(1−1)または本発明(1−2)において、前記筐体と前記マイクロホンとの間、前記カバー部材と前記マイクロホンとの間、および前記音響透過部材と前記マイクロホンとの間の少なくとも何れかの間に配置され、前記筐体、前記カバー部材または前記音響透過部材を介して前記マイクロホンに伝達される振動を減衰または遮断する弾性部材をさらに有する、ことを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明(1−4)の電子機器は、本発明(1−1)〜本発明(1−3)いずれかのマイクロホン装置が装着されている、ことを特徴とする。
本発明(1−4)は、本発明(3)において、前記電子機器は、水平方向にした装置筐体を撮影者が片手で把持する形態の撮像装置であり、前記マイクロホン装置は、前記装置筐体の把持位置よりも撮影者側に配置されている、ことを特徴とする。
本発明(2)は、マイクロホンと、第一の音響透過性材料と、第二の音響透過性材料と、を少なくとも有するマイクロホンユニットであって、前記第一の音響透過性材料は、繊維が互いに交絡した繊維材料であり、前記第二の音響透過性材料は、メッシュ状部材又は複数の孔が設けられた多孔部材であり、前記マイクロホンが、前記第一の音響透過性材料、前記第二の音響透過性材料の順で保護されているように構成されていることを特徴とするマイクロホンユニットである。
本発明によれば、カバー部材と音響透過部材とにより風雑音が減衰されて、電気的な信号処理によることなく風雑音の集音を抑制することが可能になる。
また、弾性部材を用いれば、機器内部で発生する音や振動などのノイズの集音を抑制することが可能になる。
即ち、本発明によれば、風雑音の集音を抑えることができ、デジタル信号処理を必要最低限もしくは不要とすることのできるマイクロホンユニットを提供することができる。
本発明の一実施の形態(第一実施形態)に係るマイクロホン装置の内蔵された本発明の電子機器の一例としてのビデオカメラを示す斜視図である。 図1のビデオカメラに内蔵されたマイクロホン装置の一例としての断面図である。 本発明の一実施の形態(第一実施形態)に係るマイクロホン装置の評価試験に用いたシステムの概念図である。 本発明の一実施の形態(第一実施形態)に係るマイクロホン装置の評価試験での風雑音の測定結果を示すグラフである。 本発明の一実施の形態(第一実施形態)に係るマイクロホン装置の評価試験での挿入損失の測定結果を示すグラフである。 図1のビデオカメラに内蔵されたマイクロホン装置の変形例としての断面図である。 図1のビデオカメラに内蔵されたマイクロホン装置の他の変形例としての断面図である。 本発明の一実施の形態(第一実施形態)に係るマイクロホン装置の内蔵された本発明の電子機器の変形例としてのビデオカメラを示す斜視図である。 本発明の一実施の形態(第一実施形態)に係るマイクロホン装置の内蔵された本発明の電子機器の他の変形例としてのビデオカメラを示す斜視図である。 図10は、マイクロホンと第一の音響透過性材料とが同じ部材上にない、第二実施形態に係るマイクロホンユニットである。 図11は、マイクロホンと第一の音響透過性材料とが同じ部材上にある、第三実施形態に係るマイクロホンユニットである。 図12は、第一の音響透過性材料が弾性部材を介して設置されている、第四実施形態に係るマイクロホンユニットである。 図13は、本発明のマイクロホンユニットを電子機器に適用した、第五実施形態に係るマイクロホンユニットである。 図14は、第一の音響透過性材料を弾性部材として使用した、第六実施形態に係るマイクロホン構造である。 図15は、風切音低減効果評価の検証に用いた測定評価システムの概略図である。 図16は、第四実施形態における、風切音低減効果評価データである。 図17は、第四実施形態に係る各音響透過性材料についての、周波数と挿入損失との関係を測定したものである。
(第一実施形態)
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。但し、下記実施形態はあくまでも一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下では、本発明の一例として、第一実施形態から第六実施形態を説明するが、これら実施形態それぞれのいずれの構成を他のいずれの実施形態に組み込んでもよい。例えば、第一実施形態のある構成要件と第二実施形態のある構成要件を第六実施形態に組み込んだものは、第六実施形態の変更例となる。
図1は本発明における電子機器の一実施の形態であるビデオカメラ11(撮像装置)を斜め前方から示す斜視図である。
図1に示すように、ビデオカメラ筐体11a(装置筐体)の前面には、撮像対象物の映像を光学的に屈折させて収束させるためのレンズ14が配置されており、当該レンズ14を通した映像がCCD撮像板などの個体撮像素子に結像され、電気信号であるビデオ信号として出力される。
ビデオカメラ筐体11aにおけるレンズ14の下方の両側には、撮像される映像とリンクして当該映像の音声を集音するためのマイクロホン装置12が装着されている(内蔵されている)。
ここで、図面向かって右側のマイクロホン装置12aは、撮影者に対して左側の音を録音するように配置され、図面向かって左側のマイクロホン装置12bは、撮影者に対して右側の音を録音するように配置される。したがって、録音された音は、臨場感のある2チャンネルの音声として再生されるステレオフォニック再生となる。
なお、マイクロホン装置12の詳細については後述する。
図1において、ビデオカメラ筐体11aの側部には、液晶パネル(図示せず)が組み込まれた開閉式のモニタ部15が設けられている。撮影者は、当該モニタ部15を横方向に広げるように開いてチルトさせながら角度を調整しておき、モニタ部15の液晶パネルを見ながら撮影を行うようになっている。さらに、ビデオカメラ筐体11aには、撮影時や編集時に用いられる様々なボタンやランプ、レバー、端子などが設けられている。
図2は、以上のような構成を有する本実施の形態のビデオカメラに装着されたマイクロホン装置12の断面図である。
図2に示すように、マイクロホン装置12は、外方に開口したマイクロホン設置室21aの形成されたマイクロホン筐体(筐体)21を有している。このマイクロホン筐体21はビデオカメラ筐体11aの内側に形成された保持突起16に外周が保持されるようにしてビデオカメラ筐体11aの内部に取り付けられており、保持突起16の先端に形成された脱落防止用爪16aと係止することで当該保持突起16からの脱落が防止されている。
マイクロホン設置室21a内には、例えば、エラストマーのようなゴム状弾性体からなる弾性部材23を介してマイクロホン22が収納されている。
このようにマイクロホン筐体21とマイクロホン22との間に弾性部材23を配置することにより、マイクロホン筐体21を介してマイクロホン22に伝達される振動が当該弾性部材23により減衰(あるいは遮断)されて、機器内部で発生する音や振動などのノイズの集音が抑制されることになる。
なお、マイクロホン22は、本実施の形態ではコンデンサマイクロホンとマイクロホン用プリアンプから構成されており、マイクロホン22の音声信号を信号処理部に伝達するための配線(図示せず)により接続されている。
但し、マイクロホン22には公知の様々な種類のマイクロホン(例えば、 ムービング・コイル型、リボン型、カーボンマイク、圧電マイクなど)を使用することが可能であり、本実施の形態に示すコンデンサ型に限定されるものではない。また、信号処理部とはコードレスによる無線接続となっていてもよい。
マイクロホン設置室21aはカバー部材13によって覆われている。このカバー部材13は、例えば角形の多数の貫通孔13aが形成された形状を呈しており、外部から加わる物理的な衝撃から内部を保護するとともに、貫通孔13aによって外部音を集音できるようになっている。また、カバー部材13は、本実施の形態においては、ビデオカメラ筐体11aと一体成形された樹脂製となっている。但し、カバー部材13はビデオカメラ筐体11aとは別体になっていてもよい。
なお、カバー部材13の素材は特に限定されるものではなく、例えば金属製、樹脂製などとすることができる。また、貫通孔13aの形状も特に限定されるものではなく、丸形あるいは角形の何れであってもよい。したがって、カバー部材13は、針金状や糸状の金属や樹脂を編んで貫通孔13aを形成したものであっても、板状体に打ち抜き状の貫通孔13aを形成したものであってもよい。さらに、貫通孔13aの開口径、孔数、開口率も特に限定されるものではない。
さて、前述したマイクロホン設置室21a内には、当該マイクロホン設置室21aをカバー部材13側の第1の空間21a−1とマイクロホン22側の第2の空間21a−2とに区画するとともに音響成分(20〜20kHz)を透過する音響透過部材24が配置されている。この音響透過部材24は、前述したマイクロホン筐体21の上部に形成された段差部に乗るようにして、当該マイクロホン筐体21とビデオカメラ筐体11aとに挟まれて固定されている。
音響透過部材24は、繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる繊維材料からなり、当該繊維材料の透気度は0.5s/100ml未満となっている。これは、音響透過部材24として用いられる繊維材料の透気度が0.5s/100ml未満であることによって、高い音響透過性を有することになるからである。また、繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる繊維材料であるために、無数の不規則な空隙を有する程度の繊維の密度となっているので、風切音の原因となる風が遮断されるからである。
すなわち、繊維材料からなる音響透過部材24が空気分子塊の移動である「風」に対しては遮蔽物、あるいは移動方向変換装置(フラップ)として機能し、また気圧変化の移動(媒体自体は振動するだけで移動しない)である「音」に対してはほぼ完全な透過性を呈するからである。
なお、音響透過部材24は、繊維材料自体が自立性(剛性)を有する場合、他の部材を併用する必要はないが、例えば、2つの網状体の間に繊維材料を挟みこんだ構成を有していてもよい。
ここで、音響透過部材24について、詳細に説明する。
前述のように、音響透過部材24は音響成分(20〜20kHz)を透過し、それを構成する繊維材料は、透気度が0.5s/100ml未満である。当該性質を有することにより、音響透過性が著しく向上する。透気度とは、一定面積を一定の空気が一定圧力の下で通過するのにかかる時間を意味し、ここではシート状の音響透過性材料に対して、100mlの空気が通過するのに要する時間である。透気度は、JIS P8117に規定されているガーレー法により測定する。
また、透気度が0.5s/100ml未満とは、本願の測定に用いた装置での測定可能範囲が0.5s/100ml以上となっており、音響透過部材24の透気度は、この測定可能範囲を下回ったからである。
音響透過部材24は、繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる。例えば、湿式抄造法で抄紙することによって、繊維が互いに交絡している繊維材料が得られる。繊維材料の製造に用いられる原料は、本実施の形態では、金属繊維またはフッ素繊維である。また、音響透過部材24として用いられる繊維材料は、厚さ3mm以下であり、好ましくは厚さ10μm〜2000μm、より好ましくは厚さ20μm〜1500μmである。このような厚みとすることにより、ある程度の剛性を有し最小限のシンプルな骨組みで効果的な風切音低減効果が得られる。
但し、繊維材料の原料は金属繊維やフッ素繊維に限定されるものではなく、また厚さも上記の数値に限定されるものではない。
次に、繊維材料の原料としての金属繊維の材料について説明する。
音響透過部材24として金属繊維を用いて湿式抄造により製造する場合、金属繊維材料は、1種または2種以上の金属繊維を含んで構成されるスラリーを湿式抄造法で抄紙することによって得られるものであり、金属繊維を用いて圧縮成形により製造する場合、金属繊維の集合体を加熱下で加圧することによって得られるものであり、ともに金属繊維が互いに交絡している金属繊維材料である。金属繊維材料の形状については特に限定されないが、金属繊維シートであることが好適である。
以下、金属繊維の材料、構造および製造方法について詳述する。なお、当該金属繊維材料およびその製造方法として、特開2000−80591、特許2649768および特許2562761の記載内容も本明細書に組み込まれているものとする。
金属繊維の材料である1種または2種以上の金属繊維とは、ステンレス、アルミニウム、真ちゅう、銅、チタン、ニッケル、金、白金、鉛等の金属材料を素材とする繊維から選択される1種または2種以上の組み合わせである。
金属繊維材料は、金属繊維が互いに交絡した構造を採っている。また、当該金属繊維を構成する金属繊維は、1μm〜50μm、好ましくは2μm〜30μm、より好ましくは8μm〜20μmの繊維径を有するものである。このような金属繊維であれば、金属繊維同士を交絡させるのに好適であり、また、このような金属繊維同士を交絡させることにより、表面がけば立ちの少なく、音響透過性のある金属繊維シートとすることが可能となる。
金属繊維材料の湿式抄造法による製造方法は、1種または2種以上の金属繊維を含んで構成されるスラリーを湿式抄造法によりシート形成する際に、網上の水分を含んだシートを形成している前記金属繊維を互いに交絡させる繊維交絡処理工程を含んで構成される。
ここで、繊維交絡処理工程としては、例えば、抄紙後の金属繊維シート面に高圧ジェット水流を噴射する繊維交絡処理工程を採用するのが好ましく、具体的には、シートの流れ方向に直交する方向に複数のノズルを配列し、この複数のノズルから同時に高圧ジェット水流を噴射することにより、シート全体に亘って金属繊維同士を交絡させることが可能である。すなわち、湿式抄紙により平面方向に不規則に交差した金属繊維で構成されるシートに、例えば、高圧ジェット水流をシートのZ軸方向に噴射することにより、高圧ジェット水流が噴射された部分の金属繊維がZ軸方向に配向する。このZ軸方向に配向した金属繊維が平面方向に不規則に配向した金属繊維間に絡みつき、各繊維が互いに三次元的に絡み合った状態、すなわち交絡することで物理的強度を得ることができるものである。
また、抄造方法は、例えば、長網抄紙、円網抄紙、傾斜ワイヤ抄紙等、必要に応じて種々の方法を採用することができる。なお、長繊維の金属繊維を含むスラリーを製造する場合、金属繊維の水中での分散性が悪くなることがあるので、増粘作用のあるポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の高分子水溶液を少量添加してもよい。
金属繊維材料の圧縮成形による製造方法は、まずは繊維をまとめ、予備的に圧縮等することでウェブを形成する、または繊維間の結合を付与するために繊維間にバインダを含浸させた後に予備的に圧縮等する。この後、金属繊維の集合体を加熱下で加圧して金属繊維シートが形成される。かかるバインダとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤などの有機系バインダの他に、コロイダルシリカ、水ガラス、ケイ酸ソーダなどの無機質接着剤を用いることができる。なお、バインダを含浸する代わりに、繊維の表面に熱接着性樹脂を予め被覆しておき、金属繊維の集合体を積層した後に加熱し接着してもよい。バインダの含浸量は、シートの面重量1000g/mに対して、5〜130gが好適であり、20〜70gがより好適である。
金属繊維の集合体を加熱下で加圧してシートが形成される。加熱条件は使用するバインダや熱接着性樹脂の乾燥温度や硬化温度を考慮して設定されるが、加熱温度は通常50〜1000℃程度である。加圧圧力は繊維の弾力性、音響透過部材24の厚さ、音響透過部材24の光透過率を考慮して調節される。なお、スプレー法によりバインダを含浸させる場合には、スプレー処理する前に金属繊維層をプレス加工等により所定厚さに成形するのが好ましい。
また、金属繊維材料の製造方法は、上述した湿式抄造工程後、得られた金属繊維材料を真空中または非酸化雰囲気中で金属繊維の融点以下の温度で焼結する焼結工程を含んで構成されるのが好ましい(圧縮成形の場合は、加温・加圧がこの焼結工程に代わる)。すなわち、上述した湿式抄造工程後、焼結工程が行われれば、繊維交絡処理が施されるため、金属繊維材料に有機バインダ等を添加する必要がないので、有機バインダ等の分解ガスが焼結工程において障害となることもなく、金属特有の光沢面を有する金属繊維材料を製造することが可能となる。また、金属繊維が交絡しているので、焼結後の金属繊維材料の強度を一層向上することが可能となる。さらに、金属繊維材料を焼結することにより、高い音響透過性を示し、防水性に優れる材料となる。焼結しない場合、残存する増粘作用のある高分子が水を吸収し、防水性が劣る可能性がある。
次に、繊維材料の原料としてのフッ素繊維の材料について説明する。
繊維としてフッ素繊維を使用した場合、フッ素繊維材料は、不規則方向に配向した短繊維状のフッ素繊維により構成され、該繊維の繊維間が熱融着により結合されている材料(紙)である。
以下、フッ素繊維の材料および製造方法について詳述する。なお、当該フッ素繊維材料およびその製造方法として、特開昭63−165598の記載内容も本明細書に組み込まれているものとする。
フッ素繊維は、熱可塑性フッ素樹脂から製造されるもので、その主成分としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、パーフルオロエーテル(PFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとエチレンまたはプロピレンとのコポリマー(ETFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)があるが、フッ素樹脂から作られたものであればこれらに限定されるものではなく、さらにこれらあるいは他の樹脂と混合して使用することもできる。ここで、当該フッ素繊維は、湿式抄紙法により紙状物とするために、繊維長が1〜20mmの単繊維であることが好適であり、また、その繊維径は2〜30μmであることが好適である。
フッ素繊維材料は、フッ素繊維と自己接着機能を有する物質とを湿式抄造法により混抄し乾燥して得たフッ素繊維混抄紙材料を、フッ素繊維の軟化点以上で熱圧着してフッ素繊維の繊維間を熱融着させた後、自己接着機能を有する物質を溶媒により溶解除去し、必要により再乾燥することにより製造することができる。
ここで、自己接着機能を有する物質としては、通常製紙用として用いられる木材、綿、麻、わら等の植物繊維からなる天然パルプ、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエステル、芳香族ポリアミド、アクリル系、ポリオレフィン系の熱可塑性合成高分子からなる合成パルプや合成繊維、更に天然高分子や合成高分子からなる製紙用紙力増強剤等を用いることができるが、自己接着性の機能があってフッ素繊維と混在して水に分散できるものであればこれらに限定されるものではない。
次に、以上に説明した音響透過部材24としてフッ素繊維シート(フッ素繊維材料)および金属繊維シート(金属繊維材料)について、得られるシートの具体的な製造例について説明する。本願では、例えば以下のシートを音響透過部材24として用いることができる。但し、これらは一例であり、本発明の音響透過部材は、繊維を含んで構成される原料を湿式抄造法で抄紙することによって得られる繊維材料を含み、当該繊維材料の透気度が0.5s/100ml未満であれば足り、これらに限定されるものではない。
(1)製造例1(フッ素繊維シート)
テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体からなる熱可塑性フッ素繊維(旭硝子社製アフロンCOP、10μmφ×11mm品使用)80重量部と叩解度40°SRに叩解されたNBKP20部とを水に分散混合し、ベタイン型両性界面活性剤(大和化学工業社製、デスグランB使用)を対原料(フッ素繊維とパルプに対して。以下も同様)0.5%加え、原料濃度0.5%で攪拌機により離解した。その後アクリルアミド系分散剤(ダイヤフロック社製アクリパースPMP使用)を対原料1%加えて、TAPPIスタンダードシートマシンでシート化し、乾燥して秤量115g/dのフッ素繊維混抄紙を得た。その後このフッ素繊維抄紙を220℃10kg/cmで20分間加熱加圧処理し、更に常温で98%HSO液に浸してフッ素繊維混抄紙中のパルプ分を溶解し、これを水洗して再び乾燥して製造例1に係るフッ素抄紙を得た。
(2)製造例2(フッ素繊維シート)
製造例2では、表1に示した抄紙の厚さとしたことと、得られた抄紙により高い圧力で加圧処理を施したこと以外は、製造例1と同様の方法で、製造例2に係るフッ素抄紙を得た。
(3)製造例3(金属繊維シート)
繊維長4mm、繊維径8μmのステンレス繊維(商品名サスミック、東京製綱社製)60重量部、微細状導電性金属として繊維長4mm、繊維径30μmの銅繊維(商品名カプロン、エスコ社製)20重量部、および水中溶解度70℃であるPVA繊維(フィブリボンドVPB105−1−3クラレ社製)20重量部からなるスラリーを湿式抄紙法によって脱水プレス、加熱乾燥し100g/mの金属繊維シートを得た。得られた該シートを表面温度が160℃の加熱ロールを用い線圧300kg/cm、速度5m/minの条件で加熱圧着した。次に上記の圧着した金属繊維シートを加圧を施すことなく水素ガス雰囲気の連続焼結炉(メッシュベルト付ろう付炉)を用い、熱処理温度1120℃、速度15cm/minで焼結処理を行い坪量80g/m、密度1.69g/cmのステンレス繊維表面に銅が融着して被覆された製造例3の金属繊維焼結シートを得た。
(4)製造例4(金属繊維シート)
連続焼結炉による焼結を行なわなかったこと以外は、製造例3と同様の方法で製造例4の金属繊維シートを得た。
(5)製造例5(金属繊維シート)
ステンレスAISI316Lの線径30μmの繊維を使用し、それを均一になるように重ね合わせて綿状のウェブを作成した。このウェブを目付けが950g/mになるように量り取り、厚みが800μmになるように平板間で圧縮した。この圧縮し、板状になったものを焼結炉に入れ、真空雰囲気中で1100℃に加熱し、焼結させサンプルとした。
これら製造例1〜5のシートの透気度、厚さおよび音響透過性について表1に示す。
Figure 2013141158
表1において、透気度は、JIS P8117に規定されているガーレー法により、ガーレー式デンゾメーター(株式会社安田精機製作所、型番:No.323)を用いて測定した。
また、音響透過性(挿入損失)は、有効径十数cmのスピーカを取り付けた約2250cmの発音装置の前面に、各製造例1〜4の繊維シートを設置し、スピーカの前面より1500mmの位置に設置したマイクで測定される伝送周波数特性を測定して、その変化を測定した。スピーカには、略100Hzから10kHzまで、周波数変調を掛けない正弦波スイープを信号として用いた。表1の音響透過性は、各1/1オクターブ帯域で5dB以内の場合を○、3dB以内の場合を◎とした。
なお、表1において、透気度が0s/100mlとは、0.5s/100ml未満を意味する。
さて、このように繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる繊維材料を含み、当該繊維材料の透気度が0.5s/100ml未満であるシートからなる音響透過部材24を用いたマイクロホン装置12(図1、図2)の風雑音の集音特性について説明する。
ここで、当該特性の評価試験に用いたシステムの概念図を図3に示す。本評価試験では、無響室において送風機(FAN)から3.3m/sの風速(風切音の発生が認められ、または風切音の低減が観測できる範囲)で1000mm離れた所に設置されたビデオカメラ11のマイクロホン装置12に風を送った。そして、当該マイクロホン装置12にカバー部材13および音響透過部材24がともにある場合、何れもない場合、音響透過部材24のみがある場合、およびカバー部材13のみがある場合で測定したマイクロホン装置12の出力応答で風雑音を評価した。
また、ビデオカメラ11に対して送風機(FAN)と約30°の角度をもってスピーカを設置して音声(オーディオ周波数帯域20〜20000Hzの音)を送り、同様にして挿入損失を評価した。
風雑音の測定結果を図4に示す。図4において、符号Aはカバー部材13および音響透過部材24がともにある場合の出力特性、符号Bはカバー部材13および音響透過部材24が何れもない場合の出力特性、符号Cは音響透過部材24のみがある場合の出力特性、符号Dはカバー部材13のみがある場合の出力特性、符号Eは送風機のモータ音(測定限界)の出力特性である。
図示するように、カバー部材13および音響透過部材24がともにある場合(符号A)には、何れもない場合(符号B)に比較して、風雑音が約35dB(500Hz)低減された。ここで、音響透過部材24のみがある場合(符号C)でも風雑音の低減効果は認められるが、単独ではほとんど風雑音の低減効果が認められないカバー部材13(符号D)を音響透過部材24と併用することにより、符号Aに現れるような大幅な風雑音の低減効果が認められることが分かる。
挿入損失の測定結果を図5に示す。図5において、符号Wはカバー部材13および音響透過部材24がともにある場合の出力特性、符号Xはカバー部材13および音響透過部材24が何れもない場合の出力特性、符号Yは音響透過部材24のみがある場合の出力特性、符号Zは室暗騒音(測定環境)の出力特性である。
図示するように、カバー部材13および音響透過部材24がともにある場合(符号W)には、何れもない場合(符号X)、音響透過部材24のみがある場合(符号Y)の何れの場合でも、音響成分(20〜20kHz)の帯域周波数における出力波形はほとんど変化していない。このことから、カバー部材13および音響透過部材24がともにある場合であっても挿入損失はほとんど発生せず、音響成分については良好な透過性を有している(音質に影響がない)ことが分かる。
このように、本実施の形態のマイクロホン装置12によれば、カバー部材13と音響透過部材24とにより風雑音が大幅に減衰されており、電気的な信号処理によることなく風雑音の集音を抑制することが可能になる。
さて、図2に示すマイクロホン装置12では、マイクロホン筐体21がビデオカメラ筐体11aと別体となっているが、本発明ではこのような構造に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、マイクロホン筐体21の一部をなす周壁部21−1がビデオカメラ筐体11aと一体に形成され、当該周壁部21−1の先端に形成された脱落防止用爪21−1aに、マイクロホン筐体21の他の一部をなす底面板21−2が係止されるようにし、これら周壁部21−1と底面板21−2とでマイクロホン筐体21を構成するようにしてもよい。
また、図2に示すマイクロホン装置12では、弾性部材23はマイクロホン筐体21とマイクロホン22との間に配置されているが、図6に示すように、音響透過部材24とマイクロホン22との間にも配置されるようにしてもよい。さらには、図7に示すように、カバー部材13をビデオカメラ筐体11aとは別体に形成し、当該カバー部材13を弾性部材23とマイクロホン筐体21(あるいは、ビデオカメラ筐体11a)とで挟むようにして、弾性部材23をカバー部材13とマイクロホン22との間にも配置されるようにしてもよい。
すなわち、弾性部材23は、マイクロホン筐体21とマイクロホン22との間、カバー部材13とマイクロホン22との間、および音響透過部材24とマイクロホン22との間の少なくとも何れかの間に配置されることにより、マイクロホン筐体21、カバー部材13または音響透過部材24を介してマイクロホン22に伝達される振動が減衰(あるいは遮断)されればよい。但し、この弾性部材23は必須ではなく、例えばマイクロホン22を直接マイクロホン筐体21に設置してもよい。
なお、図6において、底面板21−2には孔21−2aが形成されて、マイクロホン22から延びた配線25が導出されている。
また、マイクロホン装置12の取付位置についても、図1に示すようなビデオカメラ筐体11aの前面下部に限定されるものではなく、例えば図8に示すように、ビデオカメラ筐体11aの上面に配置してもよい。
ここで、撮像装置であるビデオカメラ11には、図9(図1や図8も同様)に示すように、水平方向にした装置筐体であるビデオカメラ筐体11aを、撮影者が片手をグリップベルトに通してその片手で把持する形態、いわゆる把持タイプが広く知られている。
この把持タイプのビデオカメラ11の場合には、マイクロホン装置12(12a,12b)は、図示するように、ビデオカメラ筐体11aを把持している指の位置(親指は録画のスタート/ストップボタン18を操作する指であるから、親指以外の指の位置)つまり把持位置よりも撮影者側に配置してもよい。
この場合、マイクロホン装置12の位置は、図9に示すビデオカメラ筐体11aの上面以外にも、例えば、ビデオカメラ筐体11aのレンズ14の取付面とは反対側の面などでもよい。
音は回折するものであるから、把持位置よりも撮影者側にマイクロホン装置を配置しても集音が可能であることに加えて、撮影者自身や、ビデオカメラ11を把持している手が風防の機能を果たすようになって、マイクロホン装置12に当たる風を減少させることが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
たとえば、以上の説明では、本発明のマイクロホン装置が電子機器の一例であるビデオカメラに内蔵された形態であるが、電子機器とは切り離した単独のマイクロホン装置として把握することができる。
また、弾性部材は、マイクロホンに伝達される振動を減衰または遮断することができる素材のものであれば、本実施の形態にて用いられているようなゴム状弾性体からなるエラストマーに限定されるものではない。
(第二実施形態〜第六実施形態)
次に、本発明の他の実施形態を説明する。ここで、本形態に係るマイクロホンユニットは、マイクロホンと、第一の音響透過性材料と、第二の音響透過性材料と、を少なくとも有するマイクロホンユニットであって、前記第一の音響透過性材料は、繊維が互いに交絡した繊維材料であり、前記第二の音響透過性材料は、複数の孔が設けられた多孔部材又はメッシュ状部材であり、前記マイクロホンが、前記第一の音響透過性材料、前記第二の音響透過性材料の順で保護されているように構成されている。
≪全体構造≫
ここで、図10〜図14を参照しながら、本形態に係るマイクロホンユニット(但し、図14はマイクロホン構造)の具体例を説明する。
<マイクロホンと第一の音響透過性材料とが同じ部材上にない例>
図10は、第二実施形態に係るマイクロホンユニットである。このマイクロホンユニット1は、完全一体型のユニット例である。ここで、マイクロホンユニット1は、マイクホルダー1aと、マイクホルダー1a内に収納されたマイク1bと、マイクロホン1bと接触しない形でマイクロホン1bを被覆するようにマイクホルダー1aに固定されている第一の音響透過性材料1c(本例ではマイクホルダー1aの上縁にて固定されているがこれには限定されない)と、第一の音響透過性材料1cと離隔した形で第一の音響透過性材料1cを被覆するようにマイクホルダー1aに固定されている第二の音響透過性材料1d(本例ではマイクホルダー1aの上縁にて固定されているがこれには限定されない)と、マイクロホン1bの土台となる、弾性部材(例えばシリコンゴム)からなるマイククッション1eと、を有する。尚、第一の音響透過性材料1cと第二の音響透過性材料1dとがいずれの箇所においても非接触状態である。このように、第一の音響透過性材料1cの位置は、マイクロホン1bの外側であり、且つ、第二の音響透過性材料1dよりも内側に配されている。また、マイクロホン1bと第一の音響透過性材料1c及び第二の音響透過性材料1dとが別個の土台で支持されているため、第一の音響透過性材料1cや第二の音響透過性材料1dに外力(例えば風や振動)が印加された場合であっても、当該外力に起因した雑音を直接感受することが回避できる。
<マイクロホンと第一の音響透過性材料とが同じ部材上にある例>
次に、図11は、第三実施形態に係るマイクロホンユニットである。このマイクロホンユニット2も、第二実施形態と同じく、完全一体型のユニット例である。ここで、マイクロホンユニット2は、マイクホルダー2aと、マイクホルダー2a内に収納されたマイクロホン2bと、マイクロホン2bと接触しない形でマイクロホン2bを被覆するようにマイク台2fに固定されている第一の音響透過性材料2c(本例ではマイク台2fの上面にて固定されているがこれには限定されない)と、第一の音響透過性材料2cと離隔した形で第一の音響透過性材料2cを被覆するようにマイクホルダー2aに固定されている第二の音響透過性材料2d(本例ではマイクホルダー2aの上縁にて固定されているがこれには限定されない)と、マイク台2fの土台となる、弾性部材(例えばシリコンゴム)からなるマイククッション2eと、マイクロホン2b及び第一の音響透過性材料2cを搭載したマイク台2fと、を有する。このように、第二実施形態と同様、第一の音響透過性材料2cの位置は、マイクロホン2bの外側であり、且つ、第二の音響透過性材料2dよりも内側に配されている。但し、第二実施形態とは異なり、マイクロホン2bと第一の音響透過性材料2cとは共通の土台(マイク台2f)で支持されている。ここで、マイク台2fは、マイクホルダー2aとは非接触状態となるように構成されている。よって、ある程度振動しても、マイクホルダー2aとマイク台2fとが接触しない限り、振動に起因した雑音をマイクロホン2bが感受する事態を有効に防止することが可能となる。
<マイクロホンと第一の音響透過性材料が弾性部材上にある例>
次に、図12は、第四実施形態に係るマイクロホンユニットである。このマイクロホンユニット3も、第二実施形態と同じく、完全一体型のユニット例である。ここで、マイクロホンユニット3は、マイクホルダー3aと、マイクホルダー3a内に収納されたマイク3bと、マイクロホン3bと接触しない形でマイクロホン3bを被覆するようにマイククッション3eに固定されている第一の音響透過性材料3cと、第一の音響透過性材料3cと離隔した形で第一の音響透過性材料3cを被覆するようにマイクホルダー3aに、弾性部材3gを介して固定されている第二の音響透過性材料3d(本例ではマイクホルダー3aの上縁にて固定されているがこれには限定されない)と、マイクロホン3bの土台となる、弾性部材(例えばシリコンゴム)からなるマイククッション3eと、を有する。このように、第二実施形態及び第三実施形態と同様、第一の音響透過性材料3cの位置は、マイクロホン3bの外側であり、且つ、第二の音響透過性材料3dよりも内側に配されている。但し、第二実施形態や第三実施形態とは異なり、第二の音響透過性材料3dも、マイクロホン3bとは共通の土台(マイククッション3e)以外に、弾性部材を介して設置されている。これにより、第二の音響透過性材料3dに外力(例えば風や振動)が印加された場合であっても、当該外力に起因した雑音を直接感受することが回避できる。尚、弾性部材3e及び弾性部材3gの素材は同一でも異なっていてもよい。
<マイクロホンユニットの電子機器への設置を模式的に表した例>
次に、図13は、第五実施形態に係るマイクロホンユニットである。このマイクロホンユニット1は、機器本体Hに設けられた空隙に埋め込まれるパーツ(4a〜c、4e)と、機器本体Hの空隙開口部に嵌め込まれるパーツ(4d)と、が物理的に分離したユニット例である。ここで、機器本体マイクロホンユニット4は、マイクホルダー4aと、マイクホルダー4a内に収納されたマイクロホン4bと、マイクロホン4bと接触しない形でマイクロホン4bを被覆するようにマイクホルダー4aに固定されている第一の音響透過性材料4c(本例ではマイクホルダー4aの上縁にて固定されているがこれには限定されない)と、第一の音響透過性材料4cと離隔した形で第一の音響透過性材料4cを被覆するように機器本体Hに固定されている第二の音響透過性材料4d(本例では、マイクロホンユニット4を収納するために機器本体Hに設けられた空隙の端部を爪部材で固定するよう構成したがこれには限定されない)と、マイクロホン4bの土台となる、弾性部材(例えばシリコンゴム)からなるマイククッション4eと、を有する。このように、第一の音響透過性材料4cの位置は、マイクロホン4bの外側であり、且つ、第二の音響透過性材料4cよりも内側に配されている。また、マイクロホン4bと第一の音響透過性材料4c及び第二の音響透過性材料4dとが別個の土台で支持されているため、第一の音響透過性材料4cや第二の音響透過性材料4dに外力(例えば風や振動)が印加された場合であっても、当該外力に起因した雑音を直接感受することが回避できる。
<第一の音響透過性材料が弾性部材である例>
次に、図14は、第六実施形態に係るマイクロホン構造である。尚、当該実施形態は、他の実施形態と異なりユニットでは無く(他の実施形態もユニットであることが好適であるがユニットである必要は無い)、マイクロホン構造である(図中の上部)。ここで、図に示すように、筐体上面に取り付けられた第二の音響透過材料(図中の点線)と、筐体内側裏面に取り付けられた第一の音響透過材料(図中の、半楕円形の実線)と、第一の音響透過材料の裏面に取り付けられたマイクロホン(図中の長方形の実線)と、から構成される。尚、図中の右に記載された半楕円形の二重線はレンズであり、筐体の中央に記載された長方形の点線は内部構造(電子部品等)を示したものである。ここで、マイクロホンの第一の音響透過材料への取り付けに際しては、マイクロホンの集音側が第一の音響透過材料の裏面側となるよう取り付けられている。このように構成することで、外部からの音は、第二の音響透過材料→第一の音響透過材料→マイクロホン、へと導かれる。この結果、他の実施形態と同様、風切音を防止できることに加え、第一の音響透過材料が弾性部材として機能する結果、他の実施形態と同様、振動等に起因した雑音をマイクロホンが感受する事態を有効に防止することが可能となる。
尚、図10〜図14に係るマイクロホンユニット(図14はマイクロホン構造)は、音響透過性材料として、第一の音響透過性材料及び第二の音響透過性材料のみが存在する例であるが、更に一又は複数の音響透過性材料を有していてもよい(例えば、第一の音響透過性材料と第二の音響透過性材料との間、第二の音響透過性材料の外側)。例えば、第二の音響透過性材料に相当する音響透過性材料を複数使用することもできる。複数使用する場合は、複数の第二の音響透過性材料を互いに離間させ、第一の音響透過性材料に遠い側より順にインピーダンスが大きい、つまり網目の粗い第二の音響透過性材料から順に細かい第二の音響透過性材料へとすることが好ましい。ただし、第二の音響透過性材料を複数使用する場合、各第二の音響透過性材料間の空気層の数が増加するため、空気層での共振によると思われる低音域の音響透過性の著しい低下が見られることより、集音が必要な音域との関係を考慮する必要がある。次に、本形態に係るマイクロホンユニットを構成する各部材を順に説明する。
≪第一の音響透過性材料≫
本形態に用いられる第一の音響透過性材料は、繊維が互いに交絡してなる繊維部材である(好適には不織シート)。以下、素材、構造、性質及び製造方法を順に説明する。
<素材>
第一の音響透過性材料に用いられる繊維(ベース繊維)としては、金属繊維、樹脂繊維又はこれらを組み合わせた複合繊維が挙げられる。これらの中でも、金属繊維を用いることにより、自立性を担保しやすくなる。尚、これらベース繊維の他、他の成分(これについては製造方法で説明するが、例えば、自己接着機能を有する物質)を含有していてもよい。
金属繊維としては、特に限定されないが、ステンレス、アルミニウム、真ちゅう、銅、チタン、ニッケル、金、白金、鉛等の金属材料を素材とする繊維から選択される1種又は2種以上の組み合わせが挙げられる。
樹脂繊維としては、フッ素繊維が好適である。ここで、フッ素繊維としては、熱可塑性フッ素樹脂から選択されることが好適であり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、パーフルオロエーテル(PFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)が挙げられる。
<構造>
第一の音響透過性材料の厚さは、3mm以下であることが好適であり、50μm〜2000μmがより好適であり、100μm〜1500μmが更に好適であり、500μm〜1000μmが特に好適である。上記の空隙率を有する材料において、当該範囲の厚みとすることにより、高い音響透過性を有する材料が得られる。
第一の音響透過性材料の形状は、特に限定されず、平坦状(図12中の第一の音響透過性材料3c、図13中の第一の音響透過性材料4c)でも半球状又はドーム状(図10中の第一の音響透過性材料1c、図11中の第一の音響透過性材料2c)でもよい。
第一の音響透過性材料に用いられる繊維の径は、特に限定されないが、例えば、1〜50μmがより好適であり、1〜40μmがより好適であり、2〜30μmが更に好適である。このような範囲の繊維径とすることにより、繊維の強度を高めることができると共に、適度な音響透過性を得やすくなる。
<性質>
本形態に用いられる第一の音響透過性材料のテーバーこわさは、5mN・m以上であり、8mN・m以上が好適であり、10mN・m以上がより好適である。テーバーこわさの上限値は特に限定されないが、例えば、100mN・mである。当該範囲のテーバーこわさを有することにより、自立性を有する材料が得られる。テーバーこわさは、JIS−P8125に従って測定する。なお、テーバーこわさの値は、当業者の知識に基づいて、使用する繊維の硬さや、第一の音響透過性材料の密度や、圧縮成形における圧力によって調整することができる。
本形態に用いられる第一の音響透過性材料の曲げ抗力は、100mN以上であり、150mN以上が好適であり、200mN以上がより好適である。曲げ抗力の上限は特に限定されないが、例えば、2000mNである。当該範囲の曲げ抗力を有することにより、自立性を有する材料が得られる。曲げ抗力は、JIS−P8125のテーバーこわさ試験に従って測定して得られた値である。なお、曲げ抗力の値は、当業者の知識に基づいて、使用する繊維の硬さや、第一の音響透過性材料の密度や、圧縮成形における圧力によって調整することができる。
本形態に用いられる第一の音響透過性材料の空隙率は、50%以上であり、60〜90%が好適であり、70〜90%がより好適である。空隙率の上限は特に限定されないが、例えば、95%である。繊維が交絡してなる材料において、空隙率が当該範囲内に含まれる材料を選択することによって、自立性を有しつつ、音響透過性が担保されるという効果を奏する。
音響透過の角度依存性を考慮すると、第一の音響透過性材料の空隙率は、80〜90%であることが特に好適である。このような範囲とすることで、材料に対する音の入射角度に依存ほとんど依存しない、高い音響透過性を発揮することができる。
空隙率は、第一の音響透過性材料の体積に対して繊維が存在しない空間の割合で、第一の音響透過性材料の体積と重量及び繊維素材の比重から算出される。
空隙率(%)=(1−音響透過性材料の重量/(音響透過性材料の体積×繊維の比重))×100
なお、空隙率の値は、当業者の知識に基づいて、使用する繊維の太さ、量や、繊維が交絡した材料の密度や、圧縮成形における圧力によって調整することができる。
本形態に用いられる第一の音響透過性材料は、63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で5dB以下の挿入損失であることが好適であり、3dB以下がより好適である。
<製造方法>
第一の音響透過性材料は、繊維を圧縮成形する方法や、繊維を含んで構成される原料を湿式抄造法で抄紙することによって得られる。
圧縮成形により、金属繊維又は樹脂繊維(例えばフッ素繊維)を用いて本形態の第一の音響透過性材料を製造する場合には、まずは繊維をまとめ、予備的に圧縮等することでウェブを形成する。又は繊維間の結合を付与するために繊維間にバインダーを含浸させてもよい。かかるバインダーとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等の有機系バインダーの他に、コロイダルシリカ、水ガラス、ケイ酸ソーダ等の無機質接着剤を用いることができる。なお、バインダーを含浸する代わりに、繊維の表面に熱接着性樹脂を予め被覆しておき、金属繊維の集合体を積層した後に加熱し接着してもよい。バインダーの含浸量は、シートの面重量1000g/mに対して、5〜130gが好適であり、20〜70gがより好適である。
金属繊維の集合体を加熱下で加圧してシートが形成される。加熱条件は使用するバインダーや熱接着性樹脂の乾燥温度や硬化温度を考慮して設定されるが、加熱温度は通常50〜1000℃程度である。加圧圧力は繊維の弾力性、第一の音響透過性材料の厚さ、第一の音響透過性材料の光透過率を考慮して調節される。なお、スプレー法によりバインダーを含浸させる場合には、スプレー処理する前に金属繊維層をプレス加工等により所定厚さに成形するのが好ましい。
金属繊維を用いた場合の第一の音響透過性材料は、金属繊維を含んで構成されるスラリーを湿式抄造法によりシート形成することができる。なお、金属繊維を含むスラリーを製造する場合、金属繊維の水中での分散性が悪くなることがあるので、増粘作用のあるポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の高分子水溶液を少量添加してもよい。また、抄造方法は、例えば、長網抄紙、円網抄紙、傾斜ワイヤ抄紙等、必要に応じて種々の方法を採用することができる。
湿式抄造法を用いる際には、網上の水分を含んだシートを形成している前記金属繊維を互いに交絡させる繊維交絡処理工程を経て製造されることが好適である。ここで、繊維交絡処理工程としては、例えば、抄紙後の金属繊維シート面に高圧ジェット水流を噴射する繊維交絡処理工程を採用するのが好ましく、具体的には、シートの流れ方向に直交する方向に複数のノズルを配列し、この複数のノズルから同時に高圧ジェット水流を噴射することにより、シート全体に亘って金属繊維同士を交絡させることが可能である。
また、金属繊維材料の製造方法は、上述した湿式抄造工程後、得られた金属繊維材料を真空中又は非酸化雰囲気中で金属繊維の融点以下の温度で焼結する焼結工程を含むことが好ましい。金属繊維が交絡しているので、焼結後の金属繊維材料の強度を高めることが可能となる。そして、金属繊維材料を焼結することにより、高い音響透過性を示し、防水性(JIS IPX2以上)に優れる材料となる。焼結しない場合、残存する増粘作用のある高分子が水を吸収する、つまり防水性が劣る可能性がある。
フッ素繊維を用いた場合の音響透過性材料の製造方法は、フッ素繊維と自己接着機能を有する物質とを湿式抄造法により混抄し乾燥して得たフッ素繊維混抄紙材料を、フッ素繊維の軟化点以上で熱圧着してフッ素繊維の繊維間を熱融着させた後、自己接着機能を有する物質を溶媒により溶解除去し、必要により再乾燥することにより製造することができる。ここで、自己接着機能を有する物質としては、通常製紙用として用いられる木材、綿、麻、わら等の植物繊維からなる天然パルプ、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエステル、芳香族ポリアミド、アクリル系、ポリオレフィン系の熱可塑性合成高分子からなる合成パルプや合成繊維、更に天然高分子や合成高分子からなる製紙用紙力増強剤等を用いることができるが、自己接着性の機能があってフッ素繊維と混在して水に分散できるものであればこれらに限定されるものではない。
≪第二の音響透過性材料≫
本形態に用いられる第二の音響透過性材料は、第一の音響透過性材料のマイクホルダーとは反対側に、第一の音響透過性材料とは離間して設置される。第二の音響透過性材料を第一の音響透過性材料の前面に設置することにより、第一の音響透過性材料単体に比べて風雑音が低減する。このメカニズムの詳細は不明であるが、第二の音響透過性材料を設置することにより、風が第一の音響透過性材料に直接ぶつかることにより発生すると考えられる共振音を抑えたり、第二の音響透過性材料が乱流の発生を抑えることによる風雑音の発生を低減させたりするものと推測される。以下、素材及び構造を順に説明する。
<素材>
第二の音響透過性材料に使用される材料としては特に制限ないが、プラスチック材料、例えば、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂や、金属材料、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスが好適に用いられる。
<構造>
第二の音響透過性材料は、第一の音響透過性材料の表面に、風等の雑音源となる気流が直接ぶつかるものでなければよく、そして、第二の音響透過性材料を通して裏側に設置された第一の音響透過性材料が視認できなくなる程度まで目の詰まっている必要もない。
よって、第二の音響透過性材料の第一の好適態様は、第一の音響透過性材料よりインピーダンスが小さくなる複数の孔が設けられたものが好ましく、加工する点や、AV・IT機器への設置を考慮すると、網目形状(メッシュ形状)のものの場合には、その網目の大きさは5〜100メッシュのものが好適であり、10〜20メッシュのものがより好適であり、又は、その孔径が0.1〜3.0mmΦのものが好適であり、0.5〜2.0mmΦのものがより好適である。尚、孔の大きさはすべて同一であっても異なっていてもよい。また、第二の音響透過性材料の第二の好適態様は、全面積に対する孔面積の合計値(開口率)が15%以上のものが好適であり、25%以上のものがより好適であり、50%以上のものが更に好適である。開口率の上限は特にないが、第二の音響透過性材料としての形状を最低限保持する必要があるため、好ましくは95%以下である。なお、孔の形状は問わず、丸でも四角でも不定形でもよい。尚、孔の形状が円形でない場合の孔径は、当該孔の面積(開口部の面積)と同一の面積を有する円の直径とする。
第二の音響透過性材料の形状は、特に限定されず、平坦状(図13中の第二の音響透過性材料4d)でも半球状又はドーム状(図10中の第二の音響透過性材料1d、図11中の第二の音響透過性材料2d、図12中の第二の音響透過性材料3d)でもよい。
第二の音響透過性材料を設置する際、マイクホルダー又はAV・IT機器筐体との間に弾性部材を設けて設置することができる。弾性部材を設けることにより第二の音響透過性材料に生じる振動を吸収することができ、風雑音をより低減させることができる。
≪マイクホルダー≫
本形態に用いられるマイクホルダーは、マイクロホンを固定する機能のほか、共振音や振動音、設置するAV・IT機器の内部作動音や振動音を遮蔽する機能を有する。これら共振音、作動音、振動音を防ぐ目的としてマイクホルダーには弾性部材が設けられ、このクッション部材上にマイクロホンを設ける構成が好適である。
弾性部材としては、共振音、作動音、振動音をマイクロホンに伝達させなければよく、AV・IT機器に一般的に使用されている材料でもよい。例えば、ウレタンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム等のゴム上部材が好適に挙げられる。更には、第一の音響透過性材料も弾性部材として機能する。
≪作用≫
本形態のマイクロホンユニットは、風切音低減効果評価方法において、風速2.7mの風に対し、500HzにおいてΔ20dBA以上の風切音低減効果を有することが好適である。ここで、風切音低減効果評価試験では、無響室において送風機等から2.7m/sの風速(風切音の発生が認められ、又は風切音の低減が観測できる範囲)で風を送り、第一の音響透過性材料と第二の音響透過性材料の両方無しで観測されるマイクロホン出力応答に対し、当該部材を装着した状態で測定した応答が騒音レベル(dBA)でS(dBA)低減した場合、風切音低減効果△S(dBA)と呼ぶことにする。ここで、図15は、風切音低減効果評価の検証に用いた測定評価システムの概略図である。
以下の実施例において、第一の音響透過性材料として次のものを使用した。
(第一の音響透過性材料A)
ステンレスAISI316Lの線径30μmの繊維を使用し、それを均一になるように重ね合わせて綿状のウェブを作成した。このウェブを目付けが950g/mになるように量り取り、厚みが800μmになるように平板間で圧縮した。この圧縮し、板状になったものを焼結炉に入れ、真空雰囲気中で1100℃に加熱し、焼結させサンプルとした。できたサンプルのテーバーこわさ33.0mN・m、曲げ抗力683mN、空隙率84.8%、63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で3dB以下の挿入損失であった。
(第一の音響透過性材料B)
アルミニウムの線径30μmの繊維を使用し、実施例1と同様にウェブを作成した。このウェブを目付けが800g/mになるように量り取り、厚みが1000μmになるように平板間で圧縮した。この圧縮し、板状になったものを焼結炉に入れ、水素雰囲気中で800℃に加熱し、焼結させサンプルとした。できたサンプルのテーバーこわさ11.9mN・m、曲げ抗力245mN、空隙率70.5%、63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で5dB以下の挿入損失であった。
(第一の音響透過性材料C)
ステンレス繊維シート「トミーファイレックSS」SS8-50M (新巴川製紙 製)をサンプルとした。本サンプルのテーバーこわさ0.31mN・m、曲げ抗力6.31mN、空隙率86.5%、63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で3dB以下の挿入損失であった。
(第一の音響透過性材料D)
フッ素繊維シート「トミーファイレックF」R-250 (新巴川製紙 製)をサンプルとした。本サンプルのテーバーこわさ0.23mN・m、曲げ抗力4.76mN、空隙率70.3%、63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で3dB以下の挿入損失であった。
実施例1、2
図10に示す構成のマイクロホンユニットを作成した。第二の音響透過性材料にはナイロン製の網(孔径1.4mm角、開口率70%)を使用した。第一の音響透過性材料Aを用いたものを実施例1、第一の音響透過性材料Bを用いたものを実施例2とした。
実施例3〜6
図12に示す構成のマイクロホンユニットを作成した。第二の音響透過性材料にはナイロン製の網(孔径1.4mm角、開口率70%)を使用した。第一の音響透過性材料A、B、C、Dを用いたものを順に、実施例3、4、5、6とした。
実施例7〜10
図13に示す構成のマイクロホンユニットを作成した。第二の音響透過性材料にはABS製のパンチ孔(孔径0.5mm、開口率27%)が開いたものを使用した。第一の音響透過性材料A、B、C、Dを用いたものを順に、実施例7、8、9、10とした。
実施例1〜10に係るマイクロホンユニットをデジタルビデオに取り付け、図15に従う測定評価システムを用い、風切音低減効果評価を検証した。その結果、いずれの実施例に関しても、(1)音響透過性材料を何も付けなかった場合と第二の音響透過性材料のみを取り付けた場合については、殆ど効果に差が出なかった、(2)第一の音響透過性材料のみを付けた場合には、かなりの風切音低減効果が確認できた、(3)第一の音響透過性材料と第二の音響透過性材料を付けた場合には、更なる風切音低減効果が確認できた、(4)更には、第一の音響透過性材料と第二の音響透過性材料の取り付け位置を逆にした場合には、第一の音響透過性材料のみを付けた場合と同等の効果であることが確認できた、(5)第一の音響透過性材料が、63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で5dB以下の挿入損失であること、つまり音質や音量に対する影響がほとんどないことが確認できた(風を発生させない条件下で測定)、という結果が得られた。また、他の実施例に関しても略同一の結果であった。尚、図16は、実施例3における、風切音低減効果評価データである。図中、「モーター音」はバックグラウンドノイズ、つまり風切音ではないモーター或いは送風機の羽自体が発生する騒音である(CONTROL)。また、「対策なし」は、第一の音響透過性材料及び第二の音響透過性材料のいずれも取り付けていない態様である(前記のCONTROLとの差分が風切音由来の増加分となる)。「TTP1」は、第一の音響透過性材料のみを取り付けている態様である。「TTP2」は、第二の音響透過性材料のみを取り付けている態様である。「TTP1+TTP2」は、第一の音響透過性材料の外側に第二の音響透過性材料のいずれも取り付けている態様である。横軸は周波数(Hz)であり、縦軸はdBである。また、図17は、実施例3に係る各音響透過性材料についての、周波数と挿入損失との関係を測定したものである。「暗室騒音」はバックグランドノイズ、つまりスピーカ(SP)の音声出力がない状態での室内に発生している音である。また、「対策なし」は、第一の音響透過性材料及び第二の音響透過性材料のいずれも取り付けていない態様である(前記のCONTROLとの差分がスピーカからの音の入力分となる)。「TTP1」は、第一の音響透過性材料のみを取り付けている態様である。「TTP1+TTP2」は、第一の音響透過性材料の外側に第二の音響透過性材料のいずれも取り付けている態様である。
以上の説明では、本発明のマイクロホン装置を電子機器の一例である撮像装置としてのビデオカメラに適用した場合が示されているが、本発明の電子機器はビデオカメラに限定されるものではなく、携帯電話やカメラなど、集音機能を有する様々な電子機器に適用することができる。
11 ビデオカメラ
11a ビデオカメラ筐体
12,12a,12b マイクロホン装置
13 カバー部材
13a 貫通孔
14 レンズ
15 モニタ部
16 保持突起
16a 脱落防止用爪
17 グリップベルト
18 スタート/ストップボタン
21 マイクロホン筐体
21−1 周壁部
21−1a 脱落防止用爪
21−2 底面板
21−2a 孔
21a マイクロホン設置室
21a−1 第1の空間
21a−2 第2の空間
22 マイクロホン
23 弾性部材
24 音響透過部材
25 配線

Claims (26)

  1. 外方に開口したマイクロホン設置室の形成された筐体と、
    前記マイクロホン設置室内に収納されたマイクロホンと、
    多数の貫通孔が形成され、前記マイクロホン設置室を覆うカバー部材と、
    前記マイクロホン設置室を前記カバー部材側の第1の空間と前記マイクロホン側の第2の空間とに区画するとともに音響成分を透過する音響透過部材とを有し、
    前記音響透過部材は、
    繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる繊維材料を含み、当該繊維材料の透気度が0.5s/100ml未満である、
    ことを特徴とするマイクロホン装置。
  2. 前記繊維は、金属繊維またはフッ素繊維である、
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロホン装置。
  3. 前記筐体と前記マイクロホンとの間、前記カバー部材と前記マイクロホンとの間、および前記音響透過部材と前記マイクロホンとの間の少なくとも何れかの間に配置され、前記筐体、前記カバー部材または前記音響透過部材を介して前記マイクロホンに伝達される振動を減衰または遮断する弾性部材をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のマイクロホン装置。
  4. 請求項1〜4の何れか一項に記載のマイクロホン装置が装着されている、
    ことを特徴とする電子機器。
  5. 前記電子機器は、水平方向にした装置筐体を撮影者が片手で把持する形態の撮像装置であり、
    前記マイクロホン装置は、前記装置筐体の把持位置よりも撮影者側に配置されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. マイクロホンと、第一の音響透過性材料と、第二の音響透過性材料と、を少なくとも有するマイクロホンユニットであって、
    前記第一の音響透過性材料は、繊維が互いに交絡した繊維材料であり、
    前記第二の音響透過性材料は、メッシュ状部材又は複数の孔が設けられた多孔部材であり、
    前記マイクロホンが、前記第一の音響透過性材料、前記第二の音響透過性材料の順で保護されているように構成されている
    ことを特徴とするマイクロホンユニット。
  7. 風速2.7m/sの風に対し、Δ20dBA以上の風切音低減効果を有することを特徴とする、請求項6記載のマイクロホンユニット。
  8. 前記第一の音響透過性材料が、弾性部材を介して設置されていることを特徴とする、請求項6又は7に記載のマイクロホンユニット。
  9. 前記繊維が、繊維径が1〜50μmの金属繊維又は樹脂繊維であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項記載のマイクロホンユニット。
  10. 前記第一の音響透過性材料が、テーバーこわさが5mN・m以上、曲げ抗力が100mN以上、空隙率が50%以上、厚みが3mm以下であることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一項記載のマイクロホンユニット。
  11. 前記マイクロホンが、マイクホルダー内に設置された弾性部材からなるマイククッション上に設置され、前記第一の音響透過性材料及び前記第二の音響透過性材料は、共に前記マイククッション上に固定されていないことを特徴とする、請求項6〜10のいずれか一項記載のマイクロホンユニット。
  12. 63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で5dB以下の挿入損失であることを特徴とする、請求項6〜11のいずれか一項記載のマイクロホンユニット。
  13. マイクロホンと、
    多数の貫通孔が形成されたカバー部材と、
    前記カバー部材とマイクロホンとの間に介在した、音響成分を透過する音響透過部材とを有し、
    前記音響透過部材は、
    繊維を含んで構成される原料を互いに交絡することによって得られる繊維材料を含み、当該繊維材料の透気度が0.5s/100ml未満である、
    ことを特徴とするマイクロホン構造。
  14. 前記繊維は、金属繊維またはフッ素繊維である、
    ことを特徴とする請求項13記載のマイクロホン構造。
  15. 前記カバー部材と前記マイクロホンとの間、および前記音響透過部材と前記マイクロホンとの間の少なくとも何れかの間に配置され、前記カバー部材または前記音響透過部材を介して前記マイクロホンに伝達される振動を減衰または遮断する弾性部材をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項13または14記載のマイクロホン構造。
  16. 前記音響透過部材にマイクロホンが取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項13または14記載のマイクロホン構造。
  17. 請求項13〜16の何れか一項に記載のマイクロホン構造が装着されている、
    ことを特徴とする電子機器。
  18. 前記電子機器は、水平方向にした装置筐体を撮影者が片手で把持する形態の撮像装置であり、
    前記マイクロホン構造は、前記装置筐体の把持位置よりも撮影者側に配置されている、
    ことを特徴とする請求項17に記載の電子機器。
  19. マイクロホンと、第一の音響透過性材料と、第二の音響透過性材料と、を少なくとも有するマイクロホン構造であって、
    前記第一の音響透過性材料は、繊維が互いに交絡した繊維材料であり、
    前記第二の音響透過性材料は、メッシュ状部材又は複数の孔が設けられた多孔部材であり、
    前記マイクロホンが、前記第一の音響透過性材料、前記第二の音響透過性材料の順で保護されているように構成されている
    ことを特徴とするマイクロホン構造。
  20. 風速2.7m/sの風に対し、Δ20dBA以上の風切音低減効果を有することを特徴とする、請求項19記載のマイクロホン構造。
  21. 前記第一の音響透過性材料が、弾性部材を介して設置されていることを特徴とする、請求項19又は20に記載のマイクロホン構造。
  22. 前記マイクロホンが前記第一の音響透過性材料に取り付けられている、請求項19又は20に記載のマイクロホン構造。
  23. 前記繊維が、繊維径が1〜50μmの金属繊維又は樹脂繊維であることを特徴とする、請求項19〜22のいずれか一項記載のマイクロホン構造。
  24. 前記第一の音響透過性材料が、テーバーこわさが5mN・m以上、曲げ抗力が100mN以上、空隙率が50%以上、厚みが3mm以下であることを特徴とする、請求項19〜23のいずれか一項記載のマイクロホン構造。
  25. 前記マイクロホンが、弾性部材からなるマイククッション上に設置され、前記第一の音響透過性材料及び前記第二の音響透過性材料は、共に前記マイククッション上に固定されていないことを特徴とする、請求項19〜21、23及び24のいずれか一項記載のマイクロホン構造。
  26. 63Hz〜8kHzの各1/1オクターブ帯域で5dB以下の挿入損失であることを特徴とする、請求項19〜25のいずれか一項記載のマイクロホン構造。
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