JPWO2013125018A1 - 車両懸架装置 - Google Patents

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Abstract

車両懸架装置(1)は、車両(2)の車輪(3)を当該車両(2)の車体(4)に支持する懸架装置本体(5)と、懸架装置本体(5)の鉛直方向上部と車体(4)との間の剛性である上部連結部剛性、及び、懸架装置本体(5)の鉛直方向下部と車体(4)との間の剛性である下部連結部剛性を可変とする可変装置(30)と、車両(2)の制動時に、可変装置(30)を制御し、車両(2)の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する制御装置(50)とを備えることを特徴とする。したがって、車両懸架装置(1)は、適正に振動を低減することができる、という効果を奏する。

Description

本発明は、車両懸架装置に関する。
従来の車両懸架装置として、例えば、特許文献1には、車両に設けられたサスペンションの剛性を調整しうるサスペンション剛性制御装置が開示されている。このサスペンション剛性制御装置は、アクセル開度やブレーキ踏込量が大きくなるほど、サスペンション剛性を強化させる。これにより、サスペンション剛性制御装置は、通常時にはコンプライアンスステアが得られるようにして旋回性を確保しながら、加速時にはコンプライアンスステアが抑制されるようにして安定性を確保できるようにしている。
特開平4−154420号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載のサスペンション剛性制御装置は、例えば、より適正な振動低減等の点で、更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、適正に振動を低減することができる車両懸架装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両懸架装置は、車両の車輪を当該車両の車体に支持する懸架装置本体と、前記懸架装置本体の鉛直方向上部と前記車体との間の剛性である上部連結部剛性、及び、前記懸架装置本体の鉛直方向下部と前記車体との間の剛性である下部連結部剛性を可変とする可変装置と、前記車両の制動時に、前記可変装置を制御し、前記車両の非制動時と比較して、前記上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する制御装置とを備えることを特徴とする。
また、上記車両懸架装置では、前記可変装置は、少なくとも前記車両の前後方向の前記上部連結部剛性、及び、前記車両の前後方向の前記下部連結部剛性を可変とするものとすることができる。
また、上記車両懸架装置では、前記制御装置は、前記車両の制動時の前記車輪のスピンドルの前後力コンプライアンスと、前記車両の非制動時の前記スピンドルの前後力コンプライアンスとが同等となるように、前記上部連結部剛性と前記下部連結部剛性とを変更するものとすることができる。
また、上記車両懸架装置では、前記制御装置は、前記車両の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である場合に、前記上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止するものとすることができる。
また、上記車両懸架装置では、前記制御装置は、前記車両の制動力の変化に応じて前記上部連結部剛性と前記下部連結部剛性とを連続的に変更するものとすることができる。
また、上記車両懸架装置では、前記制御装置は、前記車両の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である急制動時に、前記車両の制動力の絶対値が前記所定値未満である緩制動時と比較して、前記上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に小さくするものとすることができる。
また、上記車両懸架装置では、前記制御装置は、前記車両の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である急制動時に、前記車両の非制動時と比較して、前記上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に小さくするものとすることができる。
本発明に係る車両懸架装置は、適正に振動を低減することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る車両懸架装置の概略構成を表す模式図である。 図2は、ラバーブッシュの変位と力との関係の一例を表す線図である。 図3は、サスペンションの側面視を簡略化した模式図である。 図4は、制動トルクのバネ下に与える力の関係を説明する模式図である。 図5は、弾性主軸高とスピンドル前後変位との関係を説明する模式図である。 図6は、弾性主軸高とスピンドル前後変位との関係を説明する模式図である。 図7は、弾性主軸高とバネ下振動との関係の一例を表す線図である。 図8は、アッパサポートの前後方向剛性とロアアームブッシュの前後方向剛性と弾性主軸高との関係の一例を表す線図である。 図9は、スピンドル位置の前後力コンプライアンスが一定となる前後方向剛性の組み合わせの一例を表す線図である。 図10は、車両懸架装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。 図11は、実施形態2に係る車両懸架装置の概略構成を表す模式図である。 図12は、車両懸架装置の動作を説明する模式図である。 図13は、アッパサポート、ロアアームブッシュの変位と力との関係の一例を表す線図である。 図14は、車両懸架装置の制御マップの一例を表す線図である。 図15は、車両懸架装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。 図16は、変形例に係る車両懸架装置の概略構成を表す模式図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る車両懸架装置の概略構成を表す模式図、図2は、ラバーブッシュの変位と力との関係の一例を表す線図、図3は、サスペンションの側面視を簡略化した模式図、図4は、制動トルクのバネ下に与える力の関係を説明する模式図、図5、図6は、弾性主軸高とスピンドル前後変位との関係を説明する模式図、図7は、弾性主軸高とバネ下振動との関係の一例を表す線図、図8は、アッパサポートの前後方向剛性とロアアームブッシュの前後方向剛性と弾性主軸高との関係の一例を表す線図、図9は、スピンドル位置の前後力コンプライアンスが一定となる前後方向剛性の組み合わせの一例を表す線図、図10は、車両懸架装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。
本実施形態に係る車両懸架装置1は、図1に示すように、車両2の車輪3に対応してそれぞれ設けられる。車両懸架装置1は、車両2の車輪3を車両2の車体4に支持する懸架装置本体としてのサスペンション5、サスペンション5を車体4に連結する上部連結部6、中部連結部7、及び、下部連結部8等を含んで構成される。車両懸架装置1は、サスペンション5に対して鉛直方向上側から順に上部連結部6、中部連結部7、及び、下部連結部8が設けられる。そして、本実施形態の車両懸架装置1は、サスペンション5の弾性主軸高による制動時のバネ下振動を低減する振動低減装置である。なお、車輪3に対してそれぞれ設けられる各車両懸架装置1は、後述の制御装置(ECU50)を兼用するものとして説明するが、これに限らず、それぞれ別個に備えていてもよい。
ここで、サスペンション5の弾性主軸とは、典型的には、特定の軸方向に沿って力を作用させたときに、力の方向と着力点の弾性変位の方向とが一致し、かつ、着力点を含む平面が直線変位するだけで角変位を生じないような直交する仮想的な3軸をいい、いわば弾性復元の中心である。サスペンション5の弾性主軸は、典型的には、サスペンション5の特性によって定まり、例えば、サスペンション5のバネの強さ、配置、各部のブッシュの剛性(バネ定数)等に応じて定まる。また、バネ下振動とは、典型的には、車両2のバネ下、すなわち、サスペンション5より車輪3側で発生する振動である。
具体的には、サスペンション5は、車輪3と車体4との間に介在し、車輪3を車体4に支持し路面から車輪3を介して車体4に伝わる衝撃や振動を緩和するものである。サスペンション5は、コイルスプリング9、ショックアブソーバ10、アッパアーム11、ロアアーム12、ナックル13等を含んで構成され、車体4に対して車輪3のホイールを操舵可能で、且つ、回転可能に支持する。
コイルスプリング9は、バネ下をバネ上、すなわち、車体4に弾性支持し、車両2のバネ上部分の重量を支持し、また、路面からの振動や衝撃が車輪3を通して車体4に伝わらないようにする。ショックアブソーバ10は、ピストンロッド14にコイルスプリング9が装着されコイルスプリング9による車体4の上下振動を減衰させる。ショックアブソーバ10は、鉛直方向に沿って配置され、ピストンロッド14の鉛直方向上端部が上部連結部6を介して車体4に連結され、シリンダ15の鉛直方向下端部がボールジョイント等のジョイント部16を介してロアアーム12に連結される。アッパアーム11、ロアアーム12は、ショックアブソーバ10やナックル13等を支持するサスペンションアームであり、アッパアーム11が鉛直方向上側、ロアアーム12が鉛直方向下側に配置される。アッパアーム11は、一方の端部(車幅方向外側の端部)がボールジョイント等のジョイント部17を介してナックル13の上端部に連結され、他端(車幅方向内側の端部)が中部連結部7を介して車体4に連結される。ロアアーム12は、一方の端部(車幅方向外側の端部)がボールジョイント等のジョイント部18を介してナックル13の下端部に連結され、他端(車幅方向内側の端部)が下部連結部8を介して車体4に連結される。ナックル13は、非回転部分であり、スピンドル19を回転中心として車輪3を回転可能に支持する車輪支持部材である。また、ナックル13は、車両2に制動力を発生させる制動装置のキャリパ等が設けられる。
上部連結部6は、サスペンション5の鉛直方向上部と車体4とを連結する。ここでは、上部連結部6は、上述したように、サスペンション5の鉛直方向上部として、ショックアブソーバ10のピストンロッド14を車体4に連結する。上部連結部6は、ピストンロッド14の鉛直方向上端部と車体4との間に介在する上部介在部材としてのアッパサポート60を含んで構成される。上部連結部6は、ピストンロッド14を、アッパサポート60を介して車体4に連結する。アッパサポート60は、ピストンロッド14の鉛直方向上端部を車体4に弾性支持する。
中部連結部7は、サスペンション5の鉛直方向中間部と車体4とを連結する。ここでは、中部連結部7は、上述したように、サスペンション5の鉛直方向中間部として、アッパアーム11を車体4に連結する。中部連結部7は、アッパアーム11の一端部(ナックル13とは反対側の端部)と車体4との間に介在する中部介在部材としてのアッパアームブッシュ70を含んで構成される。中部連結部7は、アッパアーム11を、アッパアームブッシュ70を介して車体4に連結する。アッパアームブッシュ70は、アッパアーム11の一端部を車体4に弾性支持する。
下部連結部8は、サスペンション5の鉛直方向下部と車体4とを連結する。ここでは、下部連結部8は、上述したように、サスペンション5の鉛直方向下部として、ロアアーム12を車体4に連結する。下部連結部8は、ロアアーム12の一端部(ナックル13とは反対側の端部)と車体4との間に介在する下部介在部材としてのロアアームブッシュ80を含んで構成される。下部連結部8は、ロアアーム12を、ロアアームブッシュ80を介して車体4に連結する。ロアアームブッシュ80は、ロアアーム12の一端部を車体4に弾性支持する。
アッパサポート60、アッパアームブッシュ70、及び、ロアアームブッシュ80は、例えば、ゴム等のエラストマーにより構成された、いわゆるラバーブッシュ等を含んで構成される。アッパサポート60、アッパアームブッシュ70、及び、ロアアームブッシュ80は、それぞれ上部連結部6、中部連結部7、下部連結部8のガタつきを防ぎつつ変位を許容することで、車両前後方向の振動等を吸収するいわゆるコンプライアンスブッシュとして機能する。これにより、アッパサポート60、アッパアームブッシュ70、及び、ロアアームブッシュ80は、例えば、可動軸が異なる部材同士の作用抵抗を減らし、かつ、操縦安定性や乗り心地を確保する。上部連結部6、中部連結部7、下部連結部8の剛性(バネ定数)は、それぞれ、アッパサポート60、アッパアームブッシュ70、ロアアームブッシュ80の剛性に応じて定まる。
ここで、車両懸架装置1は、仮に、直進安定性を含む操縦安定性の向上を主体としたサスペンション設計により、例えば、アッパサポート60の剛性を大きくすると、その背反として乗心地性能が悪化するおそれがある。車両2の制動時の現象に着目すると、この場合、車両懸架装置1は、制動トルクの変動に起因する振動が増加するおそれがあり、ステアリングを通し、運転者に不要な振動を伝えることになってしまうおそれがある。また、車両懸架装置1は、仮に、制動時におけるブレーキ振動現象の低減のためロアアームブッシュ80の剛性を上げると、ハーシュネス特性(車両2が走行中に路面の突起を乗り越えた場合等に車輪3を介して入力される車両前後方向の振動いわゆるハーシュネスの低減性能)が背反し悪化するおそれがある。ここで、アッパサポート60やロアアームブッシュ80等に用いられるラバーブッシュは、図2に例示するように、変位と力との関係が非線形な特性を有している。したがって、車両懸架装置1は、仮に、車両2の制動時のブレーキ振動を低減するべく、単純にブッシュの剛性を大きくすると、これに伴って車両2の非制動時等の常用域の剛性も大きくなってしまうことになり、上記のような種々の背反が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態の車両懸架装置1は、車体4とサスペンション5との間の上部連結部剛性及び下部連結部剛性を車両2の制動状態に応じて所定の関係となるように制御することで、例えば、制動トルクが加わったときに、制御によりサスペンション5のジオメトリを変化させ、車両前後方向のバネ下振動を低減する。
具体的には、車両懸架装置1は、上部連結部剛性、及び、下部連結部剛性を可変とする可変装置30と、可変装置30を制御する制御装置としてのECU50とを備える。上部連結部剛性とは、サスペンション5の鉛直方向上部、すなわち、ピストンロッド14の鉛直方向上端部と車体4との間の剛性であり、典型的には、上部連結部6の剛性である。つまり、上部連結部剛性は、アッパサポート60の剛性に相当する。一方、下部連結部剛性とは、サスペンション5の鉛直方向下部、すなわち、ロアアーム12と車体4との間の剛性であり、典型的には、下部連結部8の剛性である。つまり、下部連結部剛性は、ロアアームブッシュ80の剛性に相当する。
したがって、車両懸架装置1は、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80が剛性の制御対象となる。なお、例えば、ロアアーム12等が車両前後方向に複数設けられている場合、当該剛性の制御対象は、主に荷重を受けるロアアーム12のロアアームブッシュ80となる。例えば、ロアアーム12として、車両前後方向前側のロアアームNo1と後側のロアアームNo2とが一対で設けられている場合、剛性の制御対象は、主に荷重を受けるロアアームNo2のロアアームブッシュ80となる。
可変装置30は、上部連結部剛性、及び、下部連結部剛性を可変とするものである。本実施形態の可変装置30は、アッパサポート60の剛性を可変とすることで上部連結部剛性を可変とする上部可変機構31と、ロアアームブッシュ80の剛性を可変とすることで下部連結部剛性を可変とする下部可変機構32とを含んで構成される。上部可変機構31、下部可変機構32は、少なくとも車両2の前後方向の上部連結部剛性、下部連結部剛性を可変とする。
本実施形態の上部可変機構31は、例えば、可変抵抗体等を介してアッパサポート60に電流を印加しアッパサポート60の温度を変化させることでアッパサポート60の剛性を変更し、上部連結部剛性を変更する。アッパサポート60の剛性は、例えば、アッパサポート60の温度が相対的に高い場合に相対的に小さくなる。ここでは、上部可変機構31は、アッパサポート60の剛性、ひいては上部連結部剛性を、相対的に大きな値と、相対的に小さな値との二段階に変更することができる。また、本実施形態の下部可変機構32は、上部可変機構31と同様に、例えば、可変抵抗体等を介してロアアームブッシュ80に電流を印加しロアアームブッシュ80の温度を変化させることでロアアームブッシュ80の剛性を変更し、下部連結部剛性を変更する。ここでは、下部可変機構32は、ロアアームブッシュ80の剛性、ひいては下部連結部剛性を、相対的に大きな値と、相対的に小さな値との二段階に変更することができる。なお、上部可変機構31、下部可変機構32は、上記の構成の他、例えば、磁性流体等を用いてアッパサポート60、ロアアームブッシュ80の剛性を変更し、上部連結部剛性、下部連結部剛性を変更する構成であってもよい。
ECU50は、車両2の各部の駆動を制御するものであり、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。ECU50は、運転者による制動操作(ブレーキ操作)のON/OFFを検出するブレーキセンサ51、各車輪3の回転速度である車輪速度を検出する各車輪速度センサ52等、車両2の各所に取り付けられた種々のセンサ、検出装置が電気的に接続され、検出結果に対応した電気信号が入力される。各車輪速度センサ52は、後述するように車両2の制動力(あるいは減速度)を検出、推定するためのセンサとして用いられる。ECU50は、各種センサから入力された各種入力信号や各種マップに基づいて、格納されている制御プログラムを実行することにより、車両懸架装置1を含む車両2の各部に駆動信号を出力しこれらの駆動を制御する。
そして、本実施形態のECU50は、車両2の制動状態に応じて可変装置30の上部可変機構31、下部可変機構32を制御し、上部連結部剛性及び下部連結部剛性を可変に制御する。
具体的には、ECU50は、車両の制動時に、上部可変機構31、下部可変機構32を制御し、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する。ここでは、ECU50は、車両2の制動時のうち緩制動時に、上部可変機構31、下部可変機構32を制御し、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する。一方、ECU50は、車両2の制動時のうち急制動時に、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止する。これにより、車両懸架装置1は、例えば、ハーシュネス特性変化による運転者の違和感を抑制しつつ、操縦安定性(直進安定性)とブレーキ振動低減とを両立し、適正にバネ下振動を低減している。
ここで、車両2の非制動時とは、車両2の制動力が発生していない状態、車両2の減速度が0である状態のときである。一方、車両2の制動時のうち緩制動時とは、車両2の制動力の絶対値が相対的に小さい制動状態、車両2の減速度の絶対値が相対的に小さい状態のときである。典型的には、ここでいう車両2の緩制動時とは、ブレーキ振動が生じる大きさの制動力、減速度が作用している状態のときであり、例えば、車両2、制動装置等の仕様に応じて定まる。さらに言えば、車両2の緩制動時とは、例えば、車両2の減速度が制動初期の0Gから0.3G程度までの緩制動域、より詳細には、ブレーキ振動がピークになりうる減速度、例えば、0Gから0.2G近傍までの緩制動域のときである。また、車両2の制動時のうち急制動時とは、車両2の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である状態のときであり、車両2の減速度が予め設定される所定以上の急制動域のときである。
アッパサポート60は、ECU50が上部可変機構31を制御することによって、車両2の緩制動時に、車両2の非制動時と比較して、車両2の前後方向剛性が相対的に小さくなるように制御される。また、アッパサポート60は、車両2の急制動時には上記制御が禁止されることから、車両2の緩制動時と比較して、車両2の前後方向剛性が相対的に大きくなる。これにより、上部連結部剛性は、車両2の緩制動時に、車両2の非制動時と比較して相対的に小さくなり、車両2の急制動時に、車両2の緩制動時と比較して相対的に大きくなる。一方、ロアアームブッシュ80は、ECU50が下部可変機構32を制御することによって、車両2の緩制動時に、車両2の非制動時と比較して、車両2の前後方向剛性が相対的に大きくなるように制御される。また、ロアアームブッシュ80は、車両2の急制動時には上記制御が禁止されることから、車両2の緩制動時と比較して、車両2の前後方向剛性が相対的に小さくなる。これにより、下部連結部剛性は、車両2の緩制動時に、車両2の非制動時と比較して相対的に大きくなり、車両2の急制動時に、車両2の緩制動時と比較して相対的に小さくなる。
この車両懸架装置1は、上記のようにECU50が上部可変機構31、下部可変機構32を制御することで、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80の剛性を車両2の制動状態に応じて可変とする。そして、車両懸架装置1は、上部連結部剛性、下部連結部剛性を可変とすることで、ブッシュ剛性調節によるサスペンション5の弾性主軸高の変化を利用してブレーキ振動を低減することができる。
図3は、サスペンション5の側面視での配置の簡略図である。図3中、「H」は弾性主軸高、「B」は車高、「Ks」はショックアブソーババネ特性、「KZ」は弾性主軸上下方向剛性、「KX」は弾性主軸前後方向剛性、「X」はスピンドル19(バネ下の重心位置)の前後変位、「Z」はスピンドル19(バネ下の重心位置)の上下変位、「α」は鉛直方向に対するショックアブソーバ傾き、「β」は水平方向に対する弾性主軸傾き、「T」は制動時のトルク入力、「F」は路面からの入力(ハーシュネス時の入力)を表している。なお、弾性主軸高Hは、車輪3側の基準点(例えば、スピンドル19)から弾性主軸上の基準点までの鉛直方向に沿った相対距離に相当する。車高Bは、車輪3側の基準点(例えば、スピンドル19)から車体4側の基準点(例えば、ロアアームブッシュ80の車体4側の取り付けボルト)までの鉛直方向に沿った相対距離に相当する。以下、図3に例示するモデルをもとに説明する。
車両2のハーシュネス時には路面からの入力を考えるが、車両2の制動時には制動装置の制動トルク入力を入力源とする。制動トルクのバネ下に与える力の関係は、車輪3の回転部分(タイヤ)、非回転部分(ナックル13)にそれぞれ作用するトルク入力から、例えば、図4のように考えられる。すなわち、車輪3の回転部分に対して作用する入力は、回転部分への制動トルク入力T、車輪3のタイヤと路面との接地面で働く前後方向の制動力FX、接地面で働く前後方向の制動力の反力−FXである。なお、図4中、「r0」はスピンドル19と接地面との鉛直方向に沿った相対距離を表している。一方、車輪3の非回転部分に対して作用する入力は、非回転部分への制動トルク入力−T、回転部分からの非回転部分への前後方向の反力FXである。これらを合成して考えると、制動トルクのバネ下に与える力は、車輪3のタイヤと路面との接地面でのバネ下への前後入力FXとなる。
次に、図5、図6を参照して、サスペンション5のジオメトリと制動トルク入力との関係からバネ下の振動について説明する。図5、図6のように、車両前後方向に対するスピンドル19の位置(以下、「スピンドル位置」という場合がある。)の変位量は、接地面で同等の大きさの力(例えば、上述の前後入力FX)が加わった場合、弾性主軸高に応じて相違する。図5は、弾性主軸高が相対的に高く、ここではスピンドル位置より鉛直方向上側に位置する。一方、図6は、弾性主軸高が相対的に低く、ここではスピンドル位置より鉛直方向下側に位置する。なお、図5、図6中、「KX’」は弾性主軸前後方向剛性、「KW’」はワインドアップ剛性(ナックル13がスピンドル19回りに回転する際の剛性)を表している。
図5に示すように弾性主軸高が相対的に高い場合、スピンドル位置の変位量L11は、作用する力に対する並進分の変位量L12と回転分の変位量L13とが加算された値となる。一方、図6に示すように弾性主軸高が相対的に低い場合、スピンドル位置の変位量L21は、作用する力に対する並進分の変位量L22と回転分の変位量L23とが互いに相殺され、その分相対的に小さくなる傾向にある。したがって、制動時のバネ下前後振動は、図7に例示するように、弾性主軸高が低くなるほどスピンドル19の変位量が減少することで低減される。この図7は、サスペンション5の特性を変更し、弾性主軸高を変更したときのバネ下前後振動の変化を表しており、弾性主軸高が相対的に高い場合にバネ下前後振動が相対的に大きくなり、弾性主軸高が相対的に低い場合にバネ下前後振動が相対的に小さくなることを表している。
本実施形態の車両懸架装置1は、サスペンション5の特性として、上述したように、ECU50が上部可変機構31、下部可変機構32を制御することにより、制動状態に応じてアッパサポート60、ロアアームブッシュ80の剛性を変更し、上部連結部剛性、下部連結部剛性を変更することで、この弾性主軸高を変更することができる。弾性主軸高は、図8に例示するように、上部連結部剛性(アッパサポート60の剛性)の低下に伴って低くなり、また、下部連結部剛性(ロアアームブッシュ80の剛性)の増加に伴って低くなる傾向にある。
また、本実施形態のECU50、上部可変機構31、下部可変機構32を制御し、制動状態に応じてアッパサポート60、ロアアームブッシュ80の剛性を変更して弾性主軸高を変更する際、スピンドル位置に前後力を加えたときのスピンドル位置の変位量に相当する前後力コンプライアンスを一定に保持するように、上部連結部剛性、下部連結部剛性を調節する。図9は、スピンドル位置の前後力コンプライアンスが一定となるアッパサポート60の前後方向剛性(上部連結部剛性)とロアアームブッシュ80の前後方向剛性(下部連結部剛性)との組み合わせの一例を表している。前後力コンプライアンスは、アッパサポート60の前後方向剛性、ロアアームブッシュ80の前後方向剛性に応じて変化する。図9中、実線Lは、前後力コンプライアンスが所定の値で一定となるアッパサポート60の前後方向剛性とロアアームブッシュ80の前後方向剛性との組み合わせの集合である。これにより、車両懸架装置1は、ハーシュネス特性への影響を抑制することができる。
以上のことを踏まえて、本実施形態のECU50は、車両2の緩制動時に、上部可変機構31、下部可変機構32を制御して、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する。これにより、車両懸架装置1は、図8に示すように、弾性主軸高が、車両2の非制動時の弾性主軸高さを示す動作点P1から緩制動時の弾性主軸高さを示す動作点P2に変化し、当該弾性主軸高を低下させることができる。
このとき、ECU50は、車両2の制動時、ここでは、緩制動時のスピンドル19の前後力コンプライアンスと、車両2の非制動時のスピンドル19の前後力コンプライアンスとが同等となるように、上部連結部剛性と下部連結部剛性とを変更する。つまり、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、図9に示すように、動作点P1におけるアッパサポート60の前後方向剛性とロアアームブッシュ80の前後方向剛性との組み合わせ、及び、動作点P2におけるアッパサポート60の前後方向剛性とロアアームブッシュ80の前後方向剛性との組み合わせが双方とも実線L上に位置するように、前後方向剛性が調節される。これにより、車両懸架装置1は、車両2の緩制動時に、前後力コンプライアンスを一定に保持しつつ、弾性主軸高を低下させることができる。
ここではさらに、ECU50は、車両2の制動時のうち急制動時に、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止する。これにより、アッパサポート60は、車両2の急制動時に、緩制動時と比較して、車両2の前後方向剛性が相対的に大きくなり、ロアアームブッシュ80は、車両2の急制動時に、緩制動時と比較して、車両2の前後方向剛性が相対的に小さくなる。この結果、車両懸架装置1は、図8、図9に示す動作点P2が動作点P1に復帰する。
上記のように構成される車両懸架装置1は、ECU50が上部可変機構31、下部可変機構32を制御することにより、車両2の非制動時等の常用域では上部連結部剛性が相対的に大きく、下部連結部剛性が相対的に小さい状態となっている(図8、図9の動作点P1参照)。これにより、車両懸架装置1は、車両2の非制動時等の常用域ではサスペンション5の弾性主軸高さを相対的に高くし、操縦安定性を確保することができる。
そして、車両懸架装置1は、車両2の緩制動時等の緩制動域では、制動トルクが加わったときに、ECU50が上記のように上部可変機構31、下部可変機構32を制御することにより、上部連結部剛性が相対的に小さくなり、下部連結部剛性が相対的に大きくなり(図8の動作点P2参照)、サスペンション5のジオメトリが変化する。このとき、車両懸架装置1は、スピンドル19の前後力コンプライアンスがほぼ一定のままアッパサポート60、ロアアームブッシュ80の前後方向剛性が変更される(図9の動作点P2参照)。これにより、車両懸架装置1は、例えば、緩制動時に単純に下部連結部剛性だけを上げて弾性主軸高を変更するだけでなく、これにあわせて下部連結部剛性の増加に対応して上部連結部剛性も下げることで、前後力コンプライアンスを一定に保持しつつ、弾性主軸高を低下させることができる。この結果、車両懸架装置1は、弾性主軸高を低下させることでブレーキ振動を低減した上で、前後力コンプライアンスが一定に保持されることでハーシュネス特性への影響を抑制することができる。
そして、車両懸架装置1は、車両2の制動力が相対的に大きくなった車両2の急制動時等の急制動域では、ECU50が上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止することにより、上部連結部剛性が相対的に大きくなり、下部連結部剛性が相対的に小さくなり、双方とも常用域での値と同等の値に復帰する(図8、図9の動作点P2参照)。これにより、車両懸架装置1は、ブレーキ振動やハーシュネス特性への影響等を考慮しなくてもよいような車両2の急制動時に弾性主軸高を上昇させ、操縦安定性を向上することができる。
次に、図10のフローチャートを参照してECU50による制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。
まず、ECU50は、ブレーキセンサ51による検出結果等に基づいて、運転者による制動操作がONされたか否かを判定する(ST1)。
ECU50は、運転者による制動操作がONされたと判定した場合(ST1:Yes)、各車輪速度センサ52による検出結果等に基づいて、車両2が緩制動中であるか否かを判定する(ST2)。ECU50は、例えば、各車輪速度センサ52が検出した各車輪3の車輪速度やそれらの変化量に基づいて推定される車両2の制動力(あるいは減速度)が予め設定される所定値(例えば、0.2G相当の値)以下であるか否に基づいて、車両2が緩制動中であるか否かを判定することができる。なお、ECU50は、上記に限られず、種々のセンサ、手法等に基づいて、車両2の制動力(あるいは減速度)を検出するようにしてもよい。
ECU50は、車両2が緩制動中であると判定した場合(ST2:Yes)、上部可変機構31、下部可変機構32を制御してアッパサポート60の剛性を下げロアアームブッシュ80の剛性を上げることで、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくして(ST3)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU50は、ST1にて運転者による制動操作がOFFであると判定した場合(ST1:No)、車両2が緩制動中でないと判定した場合(ST2:No)、上部可変機構31、下部可変機構32を制御してアッパサポート60の剛性を上げロアアームブッシュ80の剛性を下げることで、上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に小さくして(ST4)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
以上で説明した実施形態に係る車両懸架装置1は、サスペンション5と、可変装置30と、ECU50とを備える。サスペンション5は、車両2の車輪3を当該車両2の車体4に支持する。可変装置30は、サスペンション5の鉛直方向上部と車体4との間の剛性である上部連結部剛性、及び、サスペンション5の鉛直方向下部と車体4との間の剛性である下部連結部剛性を可変とする。ECU50は、車両2の制動時に、可変装置30を制御し、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する。
したがって、車両懸架装置1は、車両2の制動に非制動時よりも上部連結部剛性(アッパサポート60の前後方向剛性)が小さくなり、下部連結部剛性(ロアアームブッシュ80の前後方向剛性)が大きくなることで、前後力コンプライアンスの変化を少なく保持しつつ、サスペンション5の弾性主軸高を低下させることができる。この結果、車両懸架装置1は、ハーシュネス特性変化による運転者の違和感を抑制しつつ、操縦安定性向上とブレーキ振動低減とを両立することができ、適正にバネ下振動を低減することができる。
なお、以上の説明では、ECU50は、車両2の急制動時に、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止するものとして説明したが、これに限らず、車両2の急制動時であってもこの制御を実行するようにしてもよい。
[実施形態2]
図11は、実施形態2に係る車両懸架装置の概略構成を表す模式図、図12は、車両懸架装置の動作を説明する模式図、図13は、アッパサポート、ロアアームブッシュの変位と力との関係の一例を表す線図、図14は、車両懸架装置の制御マップの一例を表す線図、図15は、車両懸架装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャート、図16は、変形例に係る車両懸架装置の概略構成を表す模式図である。実施形態2に係る車両懸架装置は、制御装置による制御内容等が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図11、図12に示す本実施形態の車両懸架装置201は、可変装置30が実施形態1の上部可変機構31、下部可変機構32(図1参照)にかえて上部可変機構231、下部可変機構232を含んで構成される。なお、図11、図12は、アッパサポート60とロアアームブッシュ80とがほぼ同様に構成され、上部可変機構231と下部可変機構232とがほぼ同様に構成されることから、双方をまとめて図示している。以下の説明では、アッパサポート60とロアアームブッシュ80、上部可変機構231と下部可変機構232とで共通の構成については、できる限り共通の説明とする。
本実施形態の上部可変機構231、下部可変機構232は、それぞれアッパサポート60の剛性、ロアアームブッシュ80の剛性を、相対的に大きな値と相対的に小さな値との間でリニアに変更することができる構成となっている。図11、図12は、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80の筒状部材の中心軸線が車両2の前後方向に沿うように配置される場合の構成を示している。
アッパサポート60は、外筒61、内筒62、弾性体63等を含んで構成され、ロアアームブッシュ80は、外筒81、内筒82、弾性体83等を含んで構成される。外筒61、81、内筒62、82は、車体4の前後方向に沿って延在する円筒部材である。内筒62、82は、外筒61、81の内側に挿入される。外筒61、内筒62は、いずれか一方がピストンロッド14側に設けられ、他方が車体4側に設けられている。ここでは、例えば、外筒61は、車体4側のブラケットに設けられ、内筒62は、ピストンロッド14側に設けられる。外筒81、内筒82は、いずれか一方がロアアーム12側に設けられ、他方が車体4側に設けられている。ここでは、例えば、外筒81は、ロアアーム12側のブラケットに設けられ、内筒82は、車体4側に設けられる。弾性体63、83は、ゴム等のエラストマーにより構成され、径方向に対して外筒61、81と内筒62、82との間に介在するようにして円筒状に設けられる。すなわち、弾性体63、83は、外筒61、81の内周側、内筒62、82の外周側に配置される。アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、制動時には外筒61、81と内筒62、82とが軸方向(前後方向)に沿って相対変位する。
そして、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、外筒61、81の前後方向の両端面にそれぞれ円環状の突起縁部61a、81a、61b、81bが設けられ、内筒62、82の前後方向の両端面にそれぞれ円盤状のストッパ部62a、82a、62b、82bが設けられる。ここでは、ストッパ部62a、82a、62b、82bは、内筒62、82に対して前後方向に沿って相対移動可能な構成となっている。さらに、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、弾性体63、83の前後方向の両端面にそれぞれ円環状の突起縁部63a、83a、63b、83bが設けられる。そして、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、以下のような位置関係で外筒61、81、内筒62、82、弾性体63、83が組み付けられる。すなわち、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、前後方向に対してストッパ部62a、82aと突起縁部61a、81aとが所定の間隔をあけて対向し、ストッパ部62b、82bと突起縁部61b、81bとが所定の間隔をあけて対向する。アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、突起縁部63a、83aがストッパ部62a、82aと突起縁部61a、81aとの間に位置し、突起縁部63b、83bがストッパ部62b、83bと突起縁部61b、81bとの間に位置する。そして、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、ストッパ部62a、82aと突起縁部61a、81aとの間隔、ストッパ部62b、82bと突起縁部61b、81bとの間隔等が調節されることで、突起縁部63a、83a、63b、83bのつぶれ量が調節され、ブッシュ剛性利用域、ブッシュ特性が調整される。
そして、上部可変機構231、下部可変機構232は、ストッパ部62a、82a、62b、82bを前後方向に沿って移動させるモータ等を含んで構成される。上部可変機構231、下部可変機構232は、モータが発生させる動力によって、ストッパ部62a、82a、62b、82bを前後方向に沿って移動させる。これにより、上部可変機構231、下部可変機構232は、ストッパ部62a、82aと突起縁部61a、81aとの間隔、ストッパ部62b、82bと突起縁部61b、81Bとの間隔を可変とすることができ、突起縁部63a、83a、63b、83bのつぶれ量を変更することができる。したがって、上部可変機構231、下部可変機構232は、図13に示すように、それぞれアッパサポート60の剛性、ロアアームブッシュ80の剛性をAからBまでの間でリニアに変更することができ、ひいては上部連結部剛性、下部連結部剛性を、相対的に大きな値と相対的に小さな値との間でリニアに変更することができる。
上部可変機構231、下部可変機構232は、例えば、図11に示すように、ストッパ部62a、82aと突起縁部61a、81aとの間隔、ストッパ部62b、82bと突起縁部61b、81Bとの間隔を相対的に広くすることで、突起縁部63a、83a、63b、83bのつぶれ量を少なくし、上部連結部剛性、下部連結部剛性を相対的に小さくすることができる。一方、上部可変機構231、下部可変機構232は、例えば、図12に示すように、ストッパ部62a、82aと突起縁部61a、81aとの間隔、ストッパ部62b、82bと突起縁部61b、81Bとの間隔を相対的に狭くすることで、突起縁部63a、83a、63b、83bのつぶれ量を多くし、上部連結部剛性、下部連結部剛性を相対的に大きくすることができる。
そして、ECU50は、車両2の制動状態に応じて可変装置30の上部可変機構231、下部可変機構232を制御し、上部連結部剛性及び下部連結部剛性を可変に制御する。本実施形態のECU50は、車両2の制動力(あるいは車両2の減速度)に基づいて上部可変機構231、下部可変機構232を制御し、上部連結部剛性と下部連結部剛性とをリニアに変更する。典型的には、ECU50は、車両2の制動力(あるいは車両2の減速度)の変化に応じて上部可変機構231、下部可変機構232を制御し、上部連結部剛性と下部連結部剛性とを連続的に変更する。
具体的には、ECU50は、車両の制動時に、上部可変機構231、下部可変機構232を制御し、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する。ここでは、ECU50は、車両2の制動時のうち緩制動時に、上部可変機構31、下部可変機構32を制御し、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する。一方、ECU50は、車両2の制動時のうち急制動時に、上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止し、緩制動時よりも上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に小さくする。これにより、車両懸架装置1は、例えば、ハーシュネス特性変化による運転者の違和感を抑制しつつ、操縦安定性(直進安定性)とブレーキ振動低減とを両立し、適正にバネ下振動を低減している。
ここでは、ECU50は、例えば、図14に例示するような制御マップに基づいて上部可変機構231、下部可変機構232を制御し、車両2の制動力に応じた上部連結部剛性、下部連結部剛性に変更する。図14に例示するような制御マップは、スピンドル位置の前後力コンプライアンスが一定となる上部連結部剛性と下部連結部剛性との組み合わせと、車両2の制動力とを、関連付けたマップである。図14に例示するような制御マップは、実車評価等に応じて予め作成され、ECU50の記憶部に記憶されている。ECU50は、各車輪速度センサ52が検出した各車輪3の車輪速度等に基づいて車両2の制動力(あるいは減速度)を推定し、図14に例示するような制御マップに基づいて、推定した制動力に応じた上部連結部剛性、下部連結部剛性を算出する。そして、ECU50は、算出した上部連結部剛性、下部連結部剛性となるように上部可変機構231、下部可変機構232を制御する。
なお、本実施形態では、ECU50は、図14に例示する制御マップを用いて上部連結部剛性、下部連結部剛性を算出するものとして説明したが本実施形態はこれに限定されない。ECU50は、例えば、図14に例示する制御マップに相当する数式モデルに基づいて上部連結部剛性、下部連結部剛性を算出するようにしてもよい。
上記のように構成される車両懸架装置201は、ECU50が上部可変機構231、下部可変機構232を制御することにより、車両2の非制動時等の常用域では上部連結部剛性が相対的に大きく、下部連結部剛性が相対的に小さい状態となっている(図14の動作点P1参照)。これにより、車両懸架装置1は、車両2の非制動時等の常用域ではサスペンション5の弾性主軸高さを相対的に高くし、操縦安定性を確保することができる。
そして、車両懸架装置201は、車両2の緩制動時等の緩制動域では、制動トルクが加わったときに、ECU50が車両2の制動力に応じて上部可変機構231、下部可変機構232を制御することにより、当該制動力に応じて上部連結部剛性が相対的に小さくなり、下部連結部剛性が相対的に大きくなり(図14の動作点P2参照)、サスペンション5のジオメトリが変化する。このとき、車両懸架装置201は、スピンドル19の前後力コンプライアンスがほぼ一定のままアッパサポート60、ロアアームブッシュ80の前後方向剛性が変更される(図14の動作点P2参照)。これにより、車両懸架装置201は、例えば、緩制動時に単純に下部連結部剛性だけを上げて弾性主軸高を変更するだけでなく、これにあわせて下部連結部剛性の増加に対応して上部連結部剛性も下げることで、前後力コンプライアンスを一定に保持しつつ、弾性主軸高を低下させることができる。この結果、車両懸架装置201は、弾性主軸高を低下させることでブレーキ振動を低減した上で、前後力コンプライアンスが一定に保持されることでハーシュネス特性への影響を抑制することができる。
そして、車両懸架装置201は、車両2の制動力が相対的に大きくなった車両2の急制動時等の急制動域では、ECU50が車両2の制動力に応じて上部可変機構231、下部可変機構232を制御することにより、当該制動力に応じて上部連結部剛性が相対的に大きくなり、下部連結部剛性が相対的に小さくなる(図14の動作点P3参照)。このとき、車両懸架装置201は、上部連結部剛性、下部連結部剛性が車両2の制動力に応じた値に制御される。これにより、車両懸架装置201は、ブレーキ振動への影響等を考慮しなくてもよいような車両2の急制動時に弾性主軸高を上昇させ、操縦安定性を向上することができる。このとき、車両懸架装置1は、制動力の変化に応じて上部連結部剛性、下部連結部剛性が連続的に変更、調節され弾性主軸高が調節されるので、制動力の変化に応じてより精度よくブレーキ振動低減と操縦安定性との両立を図ることができる。また、車両懸架装置201は、このときも前後力コンプライアンスを一定に保持して弾性主軸高を調節できるので、ハーシュネス特性への影響を抑制することができる。
次に、図15のフローチャートを参照してECU50による制御の一例を説明する。
まず、ECU50は、ブレーキセンサ51による検出結果等に基づいて、運転者による制動操作がONされたか否かを判定する(ST201)。
ECU50は、運転者による制動操作がONされたと判定した場合(ST201:Yes)、各車輪速度センサ52による検出結果等に基づいて、車両2の制動力(あるいは減速度)を検出する(ST202)。
そして、ECU50は、ST202で検出した車両2の制動力に適した弾性主軸高となるように、上部可変機構231、下部可変機構232を制御しアッパサポート60、ロアアームブッシュ80の剛性を変更し、上部連結部剛性、下部連結部剛性を変更して(ST203)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU50は、ST201にて運転者による制動操作がOFFであると判定した場合(ST201:No)、上部可変機構231、下部可変機構232を制御してアッパサポート60の剛性を上げロアアームブッシュ80の剛性を下げることで、上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に小さくして(ST204)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
以上で説明した実施形態に係る車両懸架装置201は、車両2の緩制動に非制動時よりも上部連結部剛性(アッパサポート60の前後方向剛性)が小さくなり、下部連結部剛性(ロアアームブッシュ80の前後方向剛性)が大きくなることで、前後力コンプライアンスの変化を少なく保持しつつ、サスペンション5の弾性主軸高を低下させることができる。この結果、車両懸架装置201は、ハーシュネス特性変化による運転者の違和感を抑制しつつ、操縦安定性向上とブレーキ振動低減とを両立することができ、適正にバネ下振動を低減することができる。
そして、車両懸架装置201は、ECU50が車両2の制動力に基づいて上部連結部剛性と下部連結部剛性とを変更する。したがって、車両懸架装置201は、より精度よくハーシュネス特性変化による運転者の違和感を抑制しつつ、操縦安定性向上とブレーキ振動低減とを両立することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る車両懸架装置は、上述した実施形態に限定されず、請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
図16は、変形例に係る車両懸架装置301の概略構成を表している。この車両懸架装置301は、可変装置30が実施形態2の上部可変機構231、下部可変機構232(図11参照)にかえて上部可変機構331、下部可変機構332を含んで構成される。この上部可変機構331、下部可変機構332は、それぞれアッパサポート60の剛性、ロアアームブッシュ80の剛性を、相対的に大きな値と相対的に小さな値との間でリニアに変更することができる構成となっている。図16は、アッパサポート60、ロアアームブッシュ80の筒状部材の中心軸線が車両2の前後方向と交差するように配置される場合の構成を示している。
アッパサポート60は、外筒61、内筒62、弾性体63等を含んで構成され、ロアアームブッシュ80は、外筒81、内筒82、弾性体83等を含んで構成される。ここでは、外筒61、81、内筒62、82は、車体4の前後方向と交差する方向に沿って延在する円筒部材である。内筒62、82は、外筒61、81の内側に挿入される。弾性体63、83は、ゴム等のエラストマーにより構成され、外筒61、81の内周側、内筒62、82の外周側に配置される。アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、制動時には外筒61、81と内筒62、82とが径方向に沿って相対変位する。アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、弾性体63、83に一対のスグリ(くりぬいた空洞部分)64、84、スグリ65、85が形成されている。
そして、上部可変機構331、下部可変機構332は、スグリ64、84内に設けられた挿入部材66、86を含んで構成される。挿入部材66、86は、大きさを変更することができる部材、形状に構成される。アッパサポート60、ロアアームブッシュ80は、ECU50が上部可変機構331、下部可変機構332を制御し挿入部材66、86の大きさ等を調節することで、ブッシュ剛性利用域、ブッシュ特性が調整される。したがって、上部可変機構331、下部可変機構332は、それぞれ挿入部材66、86の大きさをリニアに変化させることでアッパサポート60の剛性、ロアアームブッシュ80の剛性をリニアに変更することができ、ひいては上部連結部剛性、下部連結部剛性を、相対的に大きな値と相対的に小さな値との間でリニアに変更することができる。
この場合であっても、車両懸架装置301は、より精度よくハーシュネス特性変化による運転者の違和感を抑制しつつ、操縦安定性向上とブレーキ振動低減とを両立することができる。
また、ECU50は、車両2の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である急制動時に、車両2の非制動時と比較して、上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、下部連結部剛性を相対的に小さくすることで、操縦安定性を向上させる構成としてもよい。
なお、以上で説明した懸架装置本体は、上記の構成に限られず、例えば、アッパアーム11を備えず、シリンダ15の鉛直方向下端部がボールジョイント等のジョイント部を介してナックル13の上端部に連結される構成であってもよい。
以上の説明では、車両懸架装置の制御装置は、車両の各部を制御するECUであるものとして説明したが、これに限らず、例えば、ECUとは別個に構成され、このECUと相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成であってもよい。
また、以上で説明した可変装置は、上記で説明した構成に限られない。
1、201、301 車両懸架装置
2 車両
3 車輪
4 車体
5 サスペンション(懸架装置本体)
6 上部連結部
7 中部連結部
8 下部連結部
9 コイルスプリング
10 ショックアブソーバ
11 アッパアーム
12 ロアアーム
13 ナックル
14 ピストンロッド
15 シリンダ
16、17、18 ジョイント部
19 スピンドル
30 可変装置
31、231、331 上部可変機構
32、232、233 下部可変機構
50 ECU(制御装置)
60 アッパサポート
70 アッパアームブッシュ
80 ロアアームブッシュ

Claims (7)

  1. 車両の車輪を当該車両の車体に支持する懸架装置本体と、
    前記懸架装置本体の鉛直方向上部と前記車体との間の剛性である上部連結部剛性、及び、前記懸架装置本体の鉛直方向下部と前記車体との間の剛性である下部連結部剛性を可変とする可変装置と、
    前記車両の制動時に、前記可変装置を制御し、前記車両の非制動時と比較して、前記上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を実行する制御装置とを備えることを特徴とする、
    車両懸架装置。
  2. 前記可変装置は、少なくとも前記車両の前後方向の前記上部連結部剛性、及び、前記車両の前後方向の前記下部連結部剛性を可変とする、
    請求項1に記載の車両懸架装置。
  3. 前記制御装置は、前記車両の制動時の前記車輪のスピンドルの前後力コンプライアンスと、前記車両の非制動時の前記スピンドルの前後力コンプライアンスとが同等となるように、前記上部連結部剛性と前記下部連結部剛性とを変更する、
    請求項1又は請求項2に記載の車両懸架装置。
  4. 前記制御装置は、前記車両の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である場合に、前記上部連結部剛性を相対的に小さくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に大きくする制御を禁止する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両懸架装置。
  5. 前記制御装置は、前記車両の制動力の変化に応じて前記上部連結部剛性と前記下部連結部剛性とを連続的に変更する、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両懸架装置。
  6. 前記制御装置は、前記車両の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である急制動時に、前記車両の制動力の絶対値が前記所定値未満である緩制動時と比較して、前記上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に小さくする、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両懸架装置。
  7. 前記制御装置は、前記車両の制動力の絶対値が予め設定される所定値以上である急制動時に、前記車両の非制動時と比較して、前記上部連結部剛性を相対的に大きくし、かつ、前記下部連結部剛性を相対的に小さくする、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両懸架装置。
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