JPH09142121A - 車両構造 - Google Patents

車両構造

Info

Publication number
JPH09142121A
JPH09142121A JP32639595A JP32639595A JPH09142121A JP H09142121 A JPH09142121 A JP H09142121A JP 32639595 A JP32639595 A JP 32639595A JP 32639595 A JP32639595 A JP 32639595A JP H09142121 A JPH09142121 A JP H09142121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
cross member
rubber bush
oil
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32639595A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Matsukawa
勉 松川
Takao Morita
隆夫 森田
Mitsuhiko Harayoshi
光彦 原良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP32639595A priority Critical patent/JPH09142121A/ja
Publication of JPH09142121A publication Critical patent/JPH09142121A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の走行状況に応じてサスペンションから
ボデー側へ伝達される入力を緩衝させ、かつ、その装備
が容易となるようにする。 【解決手段】 車両前端部における第1クロスメンバの
左右端部がそれぞれゴムブッシュ8によりボデー側に取
り付けられ、各ゴムブッシュ8のゴム体16より車両前
方側にそれぞれ油室17が形成されて、パワーステアリ
ング装置20のリターン回路24と各油室17とが油路
26により接続され、油路26には絞り27及び切換え
弁28が設けられていて、切換え弁28は車両の通常走
行時には開かれているが、車両の操舵時、制動時及び加
速時にはコントローラ29により閉じられるように構成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の構造、とく
に、車幅方向に配置されたクロスメンバとボデー側との
弾性的な取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、特開平4−146809号公報
に例示されているように、車体側に対するサスペンショ
ンアームの枢支部分にゴムブッシュを設け、このゴムブ
ッシュ内に形成された油室と作動油源とを連通する油路
に制御バルブを設けて、制御バルブを開閉することによ
り、車両の前後方向におけるゴムブッシュの剛性が可変
となるように制御し、サスペンションアームから車体側
へ伝達される車両前後方向の振動入力を、車両の走行状
況に合わせて効率よく減衰させるようにしている。
【0003】しかしながら、上記ゴムブッシュはサスペ
ンションアームの枢支部分に設けられていて、大きな前
後方向入力が作用するため、とくに前後方向の剛性を設
定する自由度が限定されている上、容積的にレイアウト
の自由度も小さいので、ゴムブッシュにより良好な減衰
特性を発揮させることは必ずしも容易ではなく、また、
ゴムブッシュの剛性を低下させたときには、そのゴムブ
ッシュに対する前後入力によりトー変化が発生しやすく
なる等の不具合は避けられなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、車両の走行
状況に応じてサスペンションからボデー側へ伝達される
車両前後方向の入力を良好に緩衝させ、かつ、その装備
が容易となるようにしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
る車両構造は、車幅方向に配置され左右端部がそれぞれ
ゴムブッシュを介してボデーに取り付けられた第1クロ
スメンバと、同第1クロスメンバから車両後方へ間隔を
おいて車幅方向に配置され左右端部でそれぞれ左右前輪
を支持し上記ボデーへ弾性的に取り付けられた第2クロ
スメンバと、上記第1クロスメンバ及び上記第2クロス
メンバの連結部材を有し、上記ゴムブッシュの車両前後
方向側に液室が形成され、同液室に作動液が給排され
て、車両前後方向における上記ゴムブッシュの剛性が可
変制御されるように構成されている。
【0006】すなわち、車幅方向に配置された第1クロ
スメンバの左右端部をそれぞれボデーに取り付けるゴム
ブッシュが、車両前後方向側に形成された液室に作動液
が給排されることにより、車両前後方向の剛性を可変制
御されるので、車両の走行状況に応じてサスペンション
から第2クロスメンバ、連結部材及び第1クロスメンバ
を経てボデー側へ伝達される車両前後方向の入力を容易
に緩衝させることが可能となり、また、車両前後方向の
剛性を可変とするゴムブッシュが、左右前輪を支持する
第2クロスメンバから車両前方へ離れた第1クロスメン
バに設けられているため、そのゴムブッシュを容易に装
備することができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す本発明の各実施
形態例について、同等部分にはそれぞれ同一符号を付け
て説明する。図1〜図3において、車両の前端部で車幅
方向に配置された第1クロスメンバ1と、その後方へ間
隔をおいて同じく車幅方向に配置された第2クロスメン
バ2とが、左右のサイドメンバ3により連結されてお
り、両クロスメンバ1、2の各中央部分に跨がって図示
しないエンジンが固定されていると共に、第2クロスメ
ンバ2の左右端部には、外側端で前輪4を支持するロア
アーム5の内側端がそれぞれブッシュ6により枢支され
ている。
【0008】また、第1クロスメンバ1の左右端部にそ
れぞれ形成された筒部7内へゴムブッシュ8が圧入さ
れ、ゴムブッシュ8の内筒9に挿入されたボルト10が
車両のボデー11に下方からねじ込まれることにより、
第1クロスメンバ1の左右端部がそれぞれボデー11に
取り付けられている。なお、12はロアプレート、13
はゴムシート、14はスペーサである。
【0009】左右のゴムブッシュ8は、それぞれ内筒9
と外筒15との間にゴム体16が充填されているが、各
内筒9の車両前方側である各外筒15の内面側にそれぞ
れ油室17が形成され、ゴム体16の一部が油室17に
向かって突出するストッパ18を構成していると共に、
ストッパ18の保持金具19が内筒9に固定されてい
る。
【0010】一方、パワーステアリング装置20のギヤ
ボックス21には、リザーバタンク22内の圧油がポン
プ23により供給され、ギヤボックス21からの戻り油
はリターン回路24によってリザーバタンク22へ戻さ
れるが、各ゴムブッシュ8における油室17への給排口
25とリターン回路24とが油路26により接続され、
油路26には絞り27及び切換え弁28が設けられてい
る。
【0011】また、コントローラ29には、車速センサ
30、操舵角センサ31、スロットル開度センサ32及
びブレーキスイッチ33からそれぞれの検出信号が送給
され、切換え弁28はコントローラ29により後記のよ
うに開閉制御される。
【0012】さらに、第2クロスメンバ2の左右端部は
それぞれゴムブッシュ34を介してボデー11に取り付
けられており、ゴムブッシュ34は、その内外筒間に充
填されたゴム体内部に適宜空所が形成されていて、その
空所により車両前後方向の剛性が比較的小さく、かつ、
車幅方向の剛性が比較的大きいように構成されている。
【0013】次に、コントローラ29の制御作用を図4
のフローチャートにより説明する。先ず、ステップS1
において切換え弁28を開き、ステップS2では車速セ
ンサ30からの車速信号に基づき車速変化率Aを計算
し、ステップS3では車速センサ30からの車速信号及
び操舵角センサ31からの操舵角信号に基づき車両に作
用する横加速度Gを計算し、ステップS4ではスロット
ル開度センサ32からのスロットル開度信号に基づきス
ロットル開度変化率Tを計算して、ステップS5へ移行
する。
【0014】ステップS5では車速センサ30により検
出された車速Vが6km/hより大であるかどうかがチ
ェックされ、V<6km/hならばステップS1へ戻る
が、V≧6km/hならばステップS6へ移行して、ブ
レーキスイッチ33がオンとなっているかどうかがチェ
ックされ、ブレーキスイッチ33がオンとなっていれば
ステップS7へ移行する。
【0015】ステップS7では車速変化率Aが−1m/
平方秒より小であるかどうか、すなわち、減速率が大で
あるかどうかがチェックされて、A>−1m/平方秒な
らばステップS8へ移行し、ステップS8では横加速度
Gが0.3g(g:重力加速度)より大であるかどうか
がチェックされ、G<0.3gならばステップS1へ戻
る。
【0016】また、ステップS6においてブレーキスイ
ッチ33がオフとなっていればステップS9へ移行し、
車速変化率Aが1m/平方秒より大であるかどうかがチ
ェックされて、A<1m/平方秒ならばステップS10
へ移行し、ステップS10では横加速度Gが0.2gよ
り大であるかどうかがチェックされ、G<0.2gなら
ばステップS11へ移行して、スロットル開度変化率T
が30°/秒より大であるかどうかがチェックされ、T
<30°/秒ならばステップS1へ戻る。
【0017】すなわち、車速Vが6km/hより小さい
とき、及び、ほぼ直進走行中の弱いブレーキ作動時、あ
るいは、ほぼ直進走行中にブレーキが作動していないで
シフトダウン時のような車両の急加速がなく、かつ、ス
ロットル開度変化率Tがとくに大きくない通常の走行時
には、それぞれ切換え弁28が開かれていて、ゴムブッ
シュ8における油室17が油路26によりパワーステア
リング装置20のリターン回路24へ連通しているた
め、ゴムブッシュ8は車両の横方向に対して車両前後方
向の剛性が小さくなり、従って、路面の凹凸等による前
後方向のサスペンション入力に応じてゴムブッシュ8は
前後方向に変形しやすくなり、油室17の容積変化に対
応して油室17内の作動油が絞り27を通じリターン回
路24から給排されることとなる。
【0018】さらに、ステップS7において車速変化率
A≦−1m/平方秒のブレーキ作動時、ステップS8に
おいて横加速度G≧0.3gの旋回走行時、ステップS
9において車速変化率A≧1m/平方秒の車両加速時、
ステップS10において横加速度G≧0.2gの旋回走
行時、及び、ステップS11においてスロットル開度変
化率T≧30°/秒の車両加速が予測される時には、そ
れぞれステップS12へ移行して切換え弁28が閉じら
れ、次のステップS13ではステップS13への移行後
に設定時間t、例えば、2秒が経過したかどうかがチェ
ックされ、設定時間tの経過後ステップS1へ戻る。
【0019】すなわち、車両の制動時や旋回走行中、車
両の加速時、あるいは、スロットル開度変化率Tがとく
に大きくて車両の加速が予測されるときには、それぞれ
切換え弁28が閉じられて、ゴムブッシュ8の油室17
に対する作動油の給排が停止されるため、絞り27を介
して連通する両油室17が密閉されることとなって、両
ゴムブッシュ8はそれぞれ車両前後方向の剛性が増大す
る。
【0020】上記のように、通常の走行時には切換え弁
28が開かれて、ゴムブッシュ8における油室17がパ
ワーステアリング装置20のリターン回路24へ連通
し、車両前後方向に対するゴムブッシュ8の剛性が小さ
いので、路面の凹凸等により前輪4からロアアーム5を
経て第2クロスメンバ2に伝達された車両前後方向の入
力は、前後方向の剛性が比較的小さいゴムブッシュ34
によって緩衝される一方、さらに第2クロスメンバ2か
らサイドメンバ3を経て第1クロスメンバ1に伝達され
た車両前後方向入力は、ゴムブッシュ8により効果的に
緩衝されて、ボデー11への伝達が抑制され、また、上
記と同様にして第1クロスメンバ1に伝達された車両前
後方向の振動入力は、ゴムブッシュ8の油室17に給排
される作動油が絞り27を通過する際に発生する減衰力
により抑制される結果、車両の乗り心地を容易に向上さ
せることができる。
【0021】他方、車両の操舵時や制動時、あるいは、
加速時には切換え弁28が閉じられて、リターン回路2
4と各ゴムブッシュ8の油室17との接続が遮断され、
両油室17は絞り27を介して連通するのみで、総体的
には密閉されているため、車両前後方向に対するゴムブ
ッシュ8の剛性は大きくなって、車両前後方向の入力に
対しゴムブッシュ8の変形が抑制される。
【0022】従って、サスペンションアライメントの変
化を抑制することができると共に、車両の操舵や制動、
あるいは、加速にそれぞれ対応した車両前後方向及び左
右方向加速度によるサスペンション入力に対し、ボデー
11の応答性が十分に高められ、しかも、路面の凹凸等
により一方の前輪4に車両前後方向の入力が作用した場
合には、その前輪4側のゴムブッシュ8における油室1
7から他方のゴムブッシュ8における油室17へ絞り2
7を通じて作動油が流動するため、上記入力の影響を容
易に緩衝することができるので、車両の操縦安定性を良
好に維持することができる。
【0023】また、車両前後方向に対する剛性可変のゴ
ムブッシュ8がサスペンション部材から離れた第1クロ
スメンバ1に設けられているので、ゴムブッシュ8の容
積及び構造に関する自由度が大きく、車両前後方向に対
する剛性変化量を比較的自由に設定することができると
共に、タイヤ横力に対する剛性も容易に確保することが
できる長所があり、さらには、切換え弁28の開により
車両前後方向におけるゴムブッシュ8の剛性が低下して
いても、突起乗り越し時等におけるサスペンションアラ
イメント変化を小さく抑制できるという利点がある。
【0024】また、車両前後方向における剛性可変のゴ
ムブッシュ8は、第1クロスメンバ1とボデー11の取
付け部分に元々設けられたゴムブッシュと兼用でき、か
つ、その油室17にはパワーステアリングの給油に伴い
自動的に作動油が満たされるので、製造コストの上昇を
容易に防止することができるという実用的効果がある。
【0025】なお、切換え弁28を開閉制御する上記各
しきい値は、車両に要求されるサスペンション特性等に
応じてそれぞれ適宜設定されるものであって、これによ
り車両の走行状態に即応して良好なゴムブッシュ8の剛
性が得られ、車両の乗り心地を向上させながら操縦安定
性を確保することができる。
【0026】また、切換え弁28は左右の各ゴムブッシ
ュ8毎に設けてもよく、さらには、切換え弁28を常時
には閉じて、プレビューセンサで路面の突起や段差が検
出されたとき開くように制御したり、あるいは、ゴムブ
ッシュ8の油室17に導く作動油を油圧ブレーキのリタ
ーン回路から取り入れ、もしくは、上記作動油に代えて
エンジン冷却水を導くようにしても、それぞれ上記実施
形態例と同様な作用効果を奏することが可能であるのは
いうまでもない。
【0027】図5に示す実施形態例は、第1クロスメン
バ、第2クロスメンバ、サイドメンバ、前輪、ロアアー
ム等が図1と同様に配置された車両において、第1クロ
スメンバの左右端部とボデーとがそれぞれゴムブッシュ
8により取り付けられており、左右のゴムブッシュ8
は、それぞれ内筒9と外筒15との間にゴム体16が充
填されて、各内筒9の車両前方側である各外筒15の内
面側にそれぞれ油室17が形成され、ゴム体16の一部
が油室17に向かって突出するストッパ18を構成して
いると共に、ストッパ18の保持金具19が内筒9に固
定されている。
【0028】一方、パワーステアリング装置20のギヤ
ボックス21には、リザーバタンク22内の圧油がポン
プ23により供給され、ギヤボックス21からの戻り油
はリターン回路24によってリザーバタンク22へ戻さ
れるが、ギヤボックス21内の図示しないパワーステア
リング制御圧回路と各ゴムブッシュ8における油室17
への給排口25とが油路26により接続され、油路26
には絞り27が設けられている。
【0029】この場合、図6に例示されているように、
車両が直進路を走行中のため車両に作用する横加速度G
がゼロもしくは非常に小さいとき、上記パワーステアリ
ング制御圧回路内の油圧Pは低く、操舵により車両が旋
回中のように車両に作用する横加速度Gが大きくなる
と、パワーステアリング制御圧回路内の油圧Pは急激に
増大する。
【0030】従って、車両の直進走行時等ではゴムブッ
シュ8における油室17内の油圧が低いため、路面の凹
凸による車両前後方向の入力に対してゴムブッシュ8は
変形しやすく、油室17の容積変化に応じて油室17は
絞り27及び油路26を介しパワーステアリング制御圧
回路から作動油が給排されて、上記入力が容易に緩衝さ
れると共に、車両前後方向における路面からの振動入力
も作動油が絞り27を通過することにより減衰させら
れ、従って、車両の乗り心地を容易に向上させることが
できる。
【0031】また、車両の操舵時には油室17内の油圧
が増大して、ゴムブッシュ8における車両前後方向の剛
性が自動的に高められるので、操舵時の路面からの入力
に対してサスペンションアライメントの変化を抑制する
ことができると共に、車両の旋回走行に対する車体の応
答性を高めて、車両の操縦安定性を向上させることがで
きる。
【0032】しかも、ゴムブッシュ8における油室17
内の油圧は操舵の有無により自動的に変化して、車両前
後方向におけるゴムブッシュ8の剛性が可変制御される
ため、ゴムブッシュ8の剛性を制御する装置をとくに必
要とすることがないので、車両の乗り心地向上と操縦安
定性向上との両立を簡単に実現させることができる長所
がある。
【0033】なお、ゴムブッシュ8の油室17を上記の
ようにパワーステアリング制御圧回路に連結する代わり
に、車両のブレーキ制動圧力回路に連結すれば、通常走
行時にはブレーキ制動圧力は低くて、ブレーキの作動時
にはこれが増大するので、ブレーキの非作動時は車両前
後方向におけるゴムブッシュ8の剛性を低下させると共
に、ブレーキの作動時には車両前後方向におけるゴムブ
ッシュ8の剛性を高めることにより、上記実施形態例と
同様に、通常走行時における車両の乗り心地向上とブレ
ーキ作動時の操縦安定性向上とを簡単に実現させること
ができるものである。
【0034】図7に示す実施形態例は、第1クロスメン
バ、第2クロスメンバ、サイドメンバ、前輪、ロアアー
ム等が図1と同様に配置された車両において、第1クロ
スメンバの左右端部とボデーとがそれぞれゴムブッシュ
8により取り付けられており、左右のゴムブッシュ8
は、それぞれ内筒9と外筒15との間にゴム体16が充
填されて、各内筒9の車両前方側である各外筒15の内
面側にそれぞれ油室17が形成され、ゴム体16の一部
が油室17に向かって突出するストッパ18を構成して
いると共に、ストッパ18の保持金具19が内筒9に固
定されている。
【0035】一方、車両に搭載されたリザーバタンク2
2内の作動油はポンプ23により油路40へ圧力油とし
て吐出されるが、油路40はプライオリティ弁41を経
てパワーステアリング装置20及びアクティブサスペン
ション42へ接続されると共に、各ゴムブッシュ8にお
ける油室17への給排口25と油路26により接続さ
れ、油路26には絞り27が設けられている。
【0036】プライオリティ弁41は車両の操舵時には
油路40の圧力油を優先的にパワーステアリング装置2
0へ導き、パワーステアリング装置20からの戻り油は
リターン回路24によってリザーバタンク22へ戻され
るが、車両が操舵されていない直進時にはポンプ23の
ほぼ全流量が、また、パワーステアリング装置20に要
求される作動油の流量に対しポンプ23の流量に余裕が
あるときはその余剰量が、それぞれアクティブサスペン
ション42側へ振り向けられるようになっている。
【0037】アクティブサスペンション42は、左前輪
用サスペンションユニットFL、右前輪用サスペンショ
ンユニットFR、左後輪用サスペンションユニットRL
及び右後輪用サスペンションユニットRRをそなえ、各
サスペンションユニットFL、FR、RL、RRはそれ
ぞれ比例電磁弁である制御弁43と複動式油圧アクュエ
ータ44を有し、制御弁43が図示しないコントローラ
により開閉制御される一方、各サスペンションユニット
FL、FR、RL、RRからリザーバタンク22への戻
り油路45と油路40とがバイパス路46により連結さ
れ、バイパス路46に設けられて常時は開いている開閉
弁47がアクティブサスペンション42の作動時には閉
じられるようになっていて、車両に作用する前後左右方
向の加速度に応じて上記コントローラが各制御弁43を
個別に開閉制御し、各サスペンションユニットFL、F
R、RL、RRのストロークやばね定数を個別に制御す
ることにより、周知のように、車両のロールやピッチン
グを効果的に抑制できるように構成されている。
【0038】この場合にあっては、車両が平坦路を直進
走行中のようにとくに操舵されず、かつ、アクティブサ
スペンション42が作動していないとき、プライオリテ
ィ弁41が油路40をパワーステアリング装置20側へ
接続して、開閉弁47が開かれているので、油路40内
の油圧は比較的低く、従って、油路40から油路26に
より接続された各ゴムブッシュ8における油室17内の
油圧も低いため、路面の凹凸による車両前後方向の入力
に対してゴムブッシュ8は変形しやすく、油室17の容
積変化に応じて油室17は絞り27及び油路26を介し
油路40側から作動油が給排されて、上記入力が容易に
緩衝されると共に、車両前後方向における路面からの振
動入力も作動油が絞り27を通過することにより減衰さ
せられ、従って、車両の乗り心地を容易に向上させるこ
とができる。
【0039】また、車両の操舵時や制動時もしくは加速
時には、プライオリティ弁41により圧力油が優先的に
パワーステアリング装置20へ導かれ、または、プライ
オリティ弁41により作動油がアクティブサスペンショ
ン42側へ振り向けられて、アクティブサスペンション
42が作動し、このとき、アクティブサスペンション4
2の作動により開閉弁47が閉じられているため、油路
40内の油圧が増大しているので、油路40から油路2
6により接続された各ゴムブッシュ8における油室17
内の油圧も増大して、車両前後方向におけるゴムブッシ
ュ8の剛性が自動的に高められ、従って、操舵時の路面
からの入力に対してサスペンションアライメントの変化
を抑制することができると共に、車両の走行状況に対す
る車体の応答性を高めて、車両の操縦安定性を向上させ
ることができる。
【0040】しかも、ゴムブッシュ8における油室17
内の油圧は車両の走行状況に応じて自動的に変化し、車
両前後方向におけるゴムブッシュ8の剛性が可変制御さ
れるため、ゴムブッシュ8の剛性を制御する装置をとく
に必要とすることがないので、車両の乗り心地向上と操
縦安定性向上との両立を簡単に実現させることができる
長所がある。
【0041】なお、上記各実施形態例においては、左右
ゴムブッシュの各車両前方側にそれぞれ液室を形成し
て、その液室内の液圧を可変とすることにより、車両前
後方向におけるゴムブッシュの剛性を制御しているが、
必要に応じて左右ゴムブッシュの各車両後方側に上記液
室を形成し、もしくは、左右ゴムブッシュの各車両前後
方側にそれぞれ液室を形成して、それら液室内の液圧を
可変とすることにより、車両前後方向におけるゴムブッ
シュの剛性を可変制御するように構成しても、上記各実
施形態例と同様な作用効果を奏することができるのはい
うまでもない。
【0042】
【発明の効果】本発明にかかる車両構造にあっては、車
幅方向に配置された第1クロスメンバの左右端部をそれ
ぞれボデーに取り付けるゴムブッシュが、車両前後方向
の剛性を可変制御されるので、車両の走行状況に応じて
サスペンションから第2クロスメンバ、連結部材及び第
1クロスメンバを経てボデー側へ伝達される車両前後方
向の入力を容易に緩衝させることが可能となって、車両
の乗り心地向上及び操縦安定性の向上を容易に実現させ
ることができ、また、車両前後方向の剛性を可変とする
ゴムブッシュを車両へ容易に装備することができるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における要部概略上面図。
【図2】図1のII−II縦断面拡大図。
【図3】上記実施形態例の要部を横断拡大した全体配置
図。
【図4】上記実施形態例の制御フローチャート。
【図5】本発明の他の実施形態例における要部を横断拡
大した全体配置図。
【図6】図5の実施形態例における作用説明図。
【図7】本発明のさらに他の実施形態例における要部を
横断拡大した全体配置図。
【符号の説明】
1 第1クロスメンバ 2 第2クロスメンバ 3 サイドメンバ 4 前輪 5 ロアアーム 8 ゴムブッシュ 11 ボデー 16 ゴム体 17 油室 20 パワーステアリング装置 23 ポンプ 24 リターン回路 26 油路 27 絞り 28 切換え弁 29 コントローラ 34 ゴムブッシュ 41 プライオリティ弁 42 アクティブサスペンション 43 制御弁 44 油圧アクュエータ 46 バイパス路 47 開閉弁 A 車速変化率 G 横加速度 T スロットル開度変化率 V 車速 P 油圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向に配置され左右端部がそれぞれ
    ゴムブッシュを介してボデーに取り付けられた第1クロ
    スメンバと、同第1クロスメンバから車両後方へ間隔を
    おいて車幅方向に配置され左右端部でそれぞれ左右前輪
    を支持し上記ボデーへ弾性的に取り付けられた第2クロ
    スメンバと、上記第1クロスメンバ及び上記第2クロス
    メンバの連結部材を有し、上記ゴムブッシュの車両前後
    方向側に液室が形成され、同液室に作動液が給排され
    て、車両前後方向における上記ゴムブッシュの剛性が可
    変制御されるように構成された車両構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、左右の上記ゴムブッ
    シュの各液室が絞りを介して連通された車両構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、上記
    液室に対する作動液の給排路に、車両の走行状況に応じ
    て開閉する切換え弁が設けられた車両構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、上記
    液室に対する作動液の給排路がパワーステアリング制御
    圧回路もしくはブレーキ制動圧回路に接続された車両構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2において、上記
    液室に対する作動液の給排路が、車両の走行状況に応じ
    て液圧が変化するアクティブサスペンションの液圧源回
    路に接続された車両構造。
JP32639595A 1995-11-21 1995-11-21 車両構造 Pending JPH09142121A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32639595A JPH09142121A (ja) 1995-11-21 1995-11-21 車両構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32639595A JPH09142121A (ja) 1995-11-21 1995-11-21 車両構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09142121A true JPH09142121A (ja) 1997-06-03

Family

ID=18187325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32639595A Pending JPH09142121A (ja) 1995-11-21 1995-11-21 車両構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09142121A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9139063B2 (en) 2012-02-23 2015-09-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle suspension device
US9399377B2 (en) 2012-02-23 2016-07-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle suspension device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9139063B2 (en) 2012-02-23 2015-09-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle suspension device
US9399377B2 (en) 2012-02-23 2016-07-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle suspension device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4598929A (en) Vehicle suspension system
KR970000647A (ko) 자기조향 현가장치 로크아웃 기구
JP2002541014A5 (ja)
JPH0544387B2 (ja)
JPS632803B2 (ja)
JPH0659771B2 (ja) 自動車用アクティブサスペンションの制御装置
JP3346588B2 (ja) 車両用サスペンション制御装置
JPH09142121A (ja) 車両構造
JP2998224B2 (ja) 車両用サスペンション制御装置
JPS6092977A (ja) タツクイン制御装置
JP2981109B2 (ja) 車両のスタビライザ装置
JPH0789324A (ja) 車両のスタビライザ装置
JPH09142118A (ja) サスペンション制御装置
JPS6240204B2 (ja)
JPH02197470A (ja) キャブの架装装置
JP3104573B2 (ja) サスペンションアーム支持構造
JPS63162314A (ja) 車両のロ−ル剛性制御装置
JP2566128Y2 (ja) 車両用懸架装置
JPH0717526Y2 (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JP2506423B2 (ja) 能動型サスペンション装置
JP2747548B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP2798282B2 (ja) 車高調整装置
JPH04169311A (ja) 車両用アクティブサスペンション
JPH043325B2 (ja)
JP2841819B2 (ja) サスペンションアライメント制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000704