JPH1142919A - サスペンション装置 - Google Patents
サスペンション装置Info
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- JPH1142919A JPH1142919A JP20045197A JP20045197A JPH1142919A JP H1142919 A JPH1142919 A JP H1142919A JP 20045197 A JP20045197 A JP 20045197A JP 20045197 A JP20045197 A JP 20045197A JP H1142919 A JPH1142919 A JP H1142919A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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- B60G2200/10—Independent suspensions
- B60G2200/14—Independent suspensions with lateral arms
- B60G2200/144—Independent suspensions with lateral arms with two lateral arms forming a parallelogram
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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- B60G2204/10—Mounting of suspension elements
- B60G2204/14—Mounting of suspension arms
- B60G2204/143—Mounting of suspension arms on the vehicle body or chassis
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
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- B60G2204/40—Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
- B60G2204/41—Elastic mounts, e.g. bushings
- B60G2204/4106—Elastokinematic mounts
- B60G2204/41062—Elastokinematic mounts hydromounts; interconnected mounts
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】車輪の上方への移動に伴ってホイールセンタが
車両後方側に移動するホイールセンタ軌跡を描くサスペ
ンション装置において、制動時の自励振動を抑制して乗
心地を向上させる。 【解決手段】ダブルウイッシュボーン形式の後輪側サス
ペンションでは、通常時はホイールセンタOWCの瞬間回
転中心OU をホイールセンタより前方側で高い位置とす
ることにより車輪2の上方への変位に伴うホイールセン
タ軌跡LWCを後ろ上がりとして突起等の通過時の乗心地
を向上させ、制動時の自励振動の発生を予測又は検出し
たときには例えばアッパリンク3の前端側連結部6を下
降させることにより、瞬間回転中心OB をホイールセン
タOWCより前方で且つ低い位置となとすることで、ホイ
ールセンタ軌跡LWC′を前上がりとして自励振動の発生
を抑制して乗心地を向上させる。
車両後方側に移動するホイールセンタ軌跡を描くサスペ
ンション装置において、制動時の自励振動を抑制して乗
心地を向上させる。 【解決手段】ダブルウイッシュボーン形式の後輪側サス
ペンションでは、通常時はホイールセンタOWCの瞬間回
転中心OU をホイールセンタより前方側で高い位置とす
ることにより車輪2の上方への変位に伴うホイールセン
タ軌跡LWCを後ろ上がりとして突起等の通過時の乗心地
を向上させ、制動時の自励振動の発生を予測又は検出し
たときには例えばアッパリンク3の前端側連結部6を下
降させることにより、瞬間回転中心OB をホイールセン
タOWCより前方で且つ低い位置となとすることで、ホイ
ールセンタ軌跡LWC′を前上がりとして自励振動の発生
を抑制して乗心地を向上させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ション装置に関し、車両の乗心地を確保しながら制動時
の自励振動を防止するようにしたものである。
ション装置に関し、車両の乗心地を確保しながら制動時
の自励振動を防止するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来のサスペンション装置としては例え
ば特開平6−64436号公報に記載されているものが
ある。
ば特開平6−64436号公報に記載されているものが
ある。
【0003】この従来例には、制動時あるいは駆動時に
車両のピッチングを抑えるために、アクスル部材に連結
され、その取付位置によりピッチングジオメトリを規定
するサスペンション部材と、車両の制動時あるいは駆動
時の少なくとも一方において、アンチピッチングジオメ
トリを強めるように前記サスペンション部材の取付位置
を変更するアンチピッチングジオメトリ変更手段とを備
えた車両用サスペンション装置が開示されている。
車両のピッチングを抑えるために、アクスル部材に連結
され、その取付位置によりピッチングジオメトリを規定
するサスペンション部材と、車両の制動時あるいは駆動
時の少なくとも一方において、アンチピッチングジオメ
トリを強めるように前記サスペンション部材の取付位置
を変更するアンチピッチングジオメトリ変更手段とを備
えた車両用サスペンション装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のサスペンション装置にあっては、制動時あるいは
駆動時における車両のピッチング挙動を抑制する構成と
なっているため、姿勢変化を抑制するための制動時の接
地点軌跡即ち後輪アンチリフトや前輪アンチダイブジオ
メトリを変更するようにしているが、制動時のホイール
シリンダ軌跡については全く考慮されておらず、制動時
のアクスルの自励振動の発生を完全に抑制することがで
きず、サスペンションの耐久性に影響を与えるという未
解決の課題がある。
従来のサスペンション装置にあっては、制動時あるいは
駆動時における車両のピッチング挙動を抑制する構成と
なっているため、姿勢変化を抑制するための制動時の接
地点軌跡即ち後輪アンチリフトや前輪アンチダイブジオ
メトリを変更するようにしているが、制動時のホイール
シリンダ軌跡については全く考慮されておらず、制動時
のアクスルの自励振動の発生を完全に抑制することがで
きず、サスペンションの耐久性に影響を与えるという未
解決の課題がある。
【0005】すなわち、図26に示すように、アクスル
の瞬間回転中心OC が車輪より前側で且つ車輪のホイー
ルセンタOWCより路面側の低い位置にあるサスペンショ
ン装置では、車輪の上方への移動に伴ってホイールセン
タOWCが車両前方側に移動するホイールセンタ移動軌跡
を描くことになり、路面の段差に乗り上げる際に、ホイ
ールセンタOWC及び瞬間回転中心OC を結ぶ仮想リンク
が突っ張ることにより、段差から車輪に加えられる路面
入力が直接車体に伝達されることになり、乗心地が悪化
することになる。
の瞬間回転中心OC が車輪より前側で且つ車輪のホイー
ルセンタOWCより路面側の低い位置にあるサスペンショ
ン装置では、車輪の上方への移動に伴ってホイールセン
タOWCが車両前方側に移動するホイールセンタ移動軌跡
を描くことになり、路面の段差に乗り上げる際に、ホイ
ールセンタOWC及び瞬間回転中心OC を結ぶ仮想リンク
が突っ張ることにより、段差から車輪に加えられる路面
入力が直接車体に伝達されることになり、乗心地が悪化
することになる。
【0006】この乗心地の悪化を防止するために、図2
7に示すように、アクスルの瞬間回転中心OC が車輪よ
り前方側で且つ車輪のホイールセンタOWCより高い位置
にあるサスペンション装置が知られている。
7に示すように、アクスルの瞬間回転中心OC が車輪よ
り前方側で且つ車輪のホイールセンタOWCより高い位置
にあるサスペンション装置が知られている。
【0007】このサスペンション装置では、車輪の上方
への移動に伴ってホイールセンタO WCが車両後方側に移
動するホイールセンタ軌跡を描くことになり、路面の段
差に乗り上げる際に、段差から車輪に加えられる路面入
力に対して、車輪が逃げる方向にストロークするため、
突き上げ感が減少して乗心地を向上させることができ
る。
への移動に伴ってホイールセンタO WCが車両後方側に移
動するホイールセンタ軌跡を描くことになり、路面の段
差に乗り上げる際に、段差から車輪に加えられる路面入
力に対して、車輪が逃げる方向にストロークするため、
突き上げ感が減少して乗心地を向上させることができ
る。
【0008】ところが、車輪の上方への移動に伴ってホ
イールセンタOWCが車両後方側に移動するホイールセン
タ軌跡を描くサスペンション装置になっては、上述した
ように、路面段差への乗り上げ時の乗心地を向上させる
ことはできるが、制動時に自励振動を発生して乗心地が
低下するという未解決の課題がある。
イールセンタOWCが車両後方側に移動するホイールセン
タ軌跡を描くサスペンション装置になっては、上述した
ように、路面段差への乗り上げ時の乗心地を向上させる
ことはできるが、制動時に自励振動を発生して乗心地が
低下するという未解決の課題がある。
【0009】すなわち、図27(a)に示すように、制
動時に車輪に後方側に向かうブレーキ力FB が作用する
と、ホイールセンタ軌跡が後ろ上がりとなっているた
め、車輪を上昇させる力FU が働いて接地荷重が失われ
ることになる。このように、接地荷重が失われると、図
27(b)に示すように制動中であっても車輪にブレー
キ力FB が生じなくなるため、車輪は元の位置まで下降
して再び接地荷重が働くようになり、ブレーキ力FB が
作用して接地荷重が失われる。この状態を繰り返すこと
により、自励振動が発生して制動時の乗心地が低下す
る。
動時に車輪に後方側に向かうブレーキ力FB が作用する
と、ホイールセンタ軌跡が後ろ上がりとなっているた
め、車輪を上昇させる力FU が働いて接地荷重が失われ
ることになる。このように、接地荷重が失われると、図
27(b)に示すように制動中であっても車輪にブレー
キ力FB が生じなくなるため、車輪は元の位置まで下降
して再び接地荷重が働くようになり、ブレーキ力FB が
作用して接地荷重が失われる。この状態を繰り返すこと
により、自励振動が発生して制動時の乗心地が低下す
る。
【0010】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、車輪の上方への移
動に伴ってホイールセンタが車両後方側に移動するホイ
ールセンタ軌跡を描くサスペンション装置において、制
動時の自励振動を抑制して、乗心地を向上させることが
できるサスペンション装置を提供することを目的として
いる。
課題に着目してなされたものであり、車輪の上方への移
動に伴ってホイールセンタが車両後方側に移動するホイ
ールセンタ軌跡を描くサスペンション装置において、制
動時の自励振動を抑制して、乗心地を向上させることが
できるサスペンション装置を提供することを目的として
いる。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、車輪の上方への変位に伴っ
て車両後方側に移動するホイールセンタ軌跡を描くサス
ペンション装置において、制動に伴う車輪の自励振動の
発生を検知又は予測する自励振動検出手段と、該自励振
動検出手段で自励振動の発生を検知又は予測したときに
前記ホイールセンタ軌跡を当該自励振動を抑制する方向
に変更する軌跡変更手段とを備えていることを特徴とし
ている。
に、請求項1に係る発明は、車輪の上方への変位に伴っ
て車両後方側に移動するホイールセンタ軌跡を描くサス
ペンション装置において、制動に伴う車輪の自励振動の
発生を検知又は予測する自励振動検出手段と、該自励振
動検出手段で自励振動の発生を検知又は予測したときに
前記ホイールセンタ軌跡を当該自励振動を抑制する方向
に変更する軌跡変更手段とを備えていることを特徴とし
ている。
【0012】この請求項1に係る発明においては、自励
振動検出手段で制動時の自励振動が発生することを検知
又は予測したときに、軌跡変更手段で、車輪のホイール
センタ軌跡を例えば車両前方寄りとなるように変更する
ことにより、車輪に作用するブレーキ力による車輪の浮
き上がりを抑制して自励振動の発生を抑制する。
振動検出手段で制動時の自励振動が発生することを検知
又は予測したときに、軌跡変更手段で、車輪のホイール
センタ軌跡を例えば車両前方寄りとなるように変更する
ことにより、車輪に作用するブレーキ力による車輪の浮
き上がりを抑制して自励振動の発生を抑制する。
【0013】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記軌跡変更手段は、自励振動の発
生を検知又は予測したときに車輪の上方への変位に伴う
ホイールセンタ軌跡が車両前方側となるように変更する
ように構成されていることを特徴としている。
係る発明において、前記軌跡変更手段は、自励振動の発
生を検知又は予測したときに車輪の上方への変位に伴う
ホイールセンタ軌跡が車両前方側となるように変更する
ように構成されていることを特徴としている。
【0014】この請求項2に係る発明においては、自励
振動の発生を検知又は予測したときに車輪の上方への変
位に伴うホイールセンタ軌跡が車両前方側となるように
変更されるので、車輪に作用するブレーキ力によって車
輪が路面側に押しつけられることになり、車輪の浮き上
がりを確実に防止する。
振動の発生を検知又は予測したときに車輪の上方への変
位に伴うホイールセンタ軌跡が車両前方側となるように
変更されるので、車輪に作用するブレーキ力によって車
輪が路面側に押しつけられることになり、車輪の浮き上
がりを確実に防止する。
【0015】さらに、請求項3に係る発明は、請求項1
又は2に係る発明において、前記軌跡変更手段は、車輪
を支持するリンクの車体側取付点を移動させるように構
成されていることを特徴としている。
又は2に係る発明において、前記軌跡変更手段は、車輪
を支持するリンクの車体側取付点を移動させるように構
成されていることを特徴としている。
【0016】この請求項3に係る発明においては、軌跡
変更手段によって車輪を支持するリンクの車両前方側の
車体側取付点を下方に移動させるか後方側の車体側取付
点を上方に移動させて、制動時回転中心を下降させるこ
とにより、ホイールセンタ軌跡を車両前方側となるよう
に変更する。
変更手段によって車輪を支持するリンクの車両前方側の
車体側取付点を下方に移動させるか後方側の車体側取付
点を上方に移動させて、制動時回転中心を下降させるこ
とにより、ホイールセンタ軌跡を車両前方側となるよう
に変更する。
【0017】さらにまた、請求項4に係る発明は、請求
項1又は2に係る発明において、前記軌跡変更手段は、
車輪を支持するリンクを取付けるサスペンションメンバ
ーの車体側取付点を移動させるように構成されているこ
とを特徴としている。
項1又は2に係る発明において、前記軌跡変更手段は、
車輪を支持するリンクを取付けるサスペンションメンバ
ーの車体側取付点を移動させるように構成されているこ
とを特徴としている。
【0018】この請求項4に係る発明においても、軌跡
変更手段でサスペンションメンバーの車体側取付点を移
動させることにより、制動時回転中心を下降させて、ホ
イールセンタ軌跡を車両前方側となるように変更する。
変更手段でサスペンションメンバーの車体側取付点を移
動させることにより、制動時回転中心を下降させて、ホ
イールセンタ軌跡を車両前方側となるように変更する。
【0019】なおさらに、請求項5に係る発明は、請求
項1乃至4の何れかの発明において、前記自励振動検出
手段は、車両のバネ上振動、サスペンションストロー
ク、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバーイン
シュレータの撓み及び車体振動の少なくとも1つを検知
し、その変動量が大きいときに自励振動発生状態である
ことを検出するように構成されていることを特徴として
いる。
項1乃至4の何れかの発明において、前記自励振動検出
手段は、車両のバネ上振動、サスペンションストロー
ク、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバーイン
シュレータの撓み及び車体振動の少なくとも1つを検知
し、その変動量が大きいときに自励振動発生状態である
ことを検出するように構成されていることを特徴として
いる。
【0020】この請求項5に係る発明においては、自励
振動の発生状態となると、車両のバネ上振動、サスペン
ションストローク、リンク軸力、リンクブッシュの撓
み、メンバーインシュレータの撓み及び車体振動が大き
くなることから、これらの少なくとも1つを検知し、そ
の変動量が大きいときに自励振動発生している状態とし
て検出することができる。
振動の発生状態となると、車両のバネ上振動、サスペン
ションストローク、リンク軸力、リンクブッシュの撓
み、メンバーインシュレータの撓み及び車体振動が大き
くなることから、これらの少なくとも1つを検知し、そ
の変動量が大きいときに自励振動発生している状態とし
て検出することができる。
【0021】また、請求項6に係る発明においては、請
求項1乃至4の何れかの発明において、前記自励振動検
出手段は、車両の減速度、リンク軸力、リンクブッシュ
の撓み、メンバーインシュレータの撓み、フットブレー
キの踏力,ストローク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキ
のストローク又はワイヤ張力の少なくとも1つを検知
し、その検知量が大きいときに自励振動発生の可能性が
高いと予測するように構成されていることを特徴として
いる。
求項1乃至4の何れかの発明において、前記自励振動検
出手段は、車両の減速度、リンク軸力、リンクブッシュ
の撓み、メンバーインシュレータの撓み、フットブレー
キの踏力,ストローク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキ
のストローク又はワイヤ張力の少なくとも1つを検知
し、その検知量が大きいときに自励振動発生の可能性が
高いと予測するように構成されていることを特徴として
いる。
【0022】この請求項6に係る発明においては、車両
の減速度、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバ
ーインシュレータの撓み、フットブレーキの踏力,スト
ローク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキのストローク又
はワイヤ張力の少なくとも1つを検知することにより、
車両の制動状態を検出することができ、その検知量が大
きいときに車輪に作用するブレーキ力が大きく自励振動
が発生する可能性が高いものと予測することができる。
の減速度、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバ
ーインシュレータの撓み、フットブレーキの踏力,スト
ローク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキのストローク又
はワイヤ張力の少なくとも1つを検知することにより、
車両の制動状態を検出することができ、その検知量が大
きいときに車輪に作用するブレーキ力が大きく自励振動
が発生する可能性が高いものと予測することができる。
【0023】さらに、請求項7に係る発明においては、
前記自励振動検出手段は、車輪速センサの検出値に基づ
いて車輪のロック状態を検出するか又はアンチロックブ
レーキ制御作動中を検知したときに自励振動発生である
と予測するように構成されていることを特徴としてい
る。
前記自励振動検出手段は、車輪速センサの検出値に基づ
いて車輪のロック状態を検出するか又はアンチロックブ
レーキ制御作動中を検知したときに自励振動発生である
と予測するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0024】この請求項7に係る発明においても、車輪
ロック状態を検知するかアンチロックブレーキ制御作動
中を検知することにより、車輪に作用するブレーキ力が
大きく自励振動が発生する可能性が高いものと予測する
ことができる。
ロック状態を検知するかアンチロックブレーキ制御作動
中を検知することにより、車輪に作用するブレーキ力が
大きく自励振動が発生する可能性が高いものと予測する
ことができる。
【0025】さらにまた、請求項8に係る発明において
は、請求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段
は、ダブルウイッシュボーン形式のアッパリンク及びロ
アリンクの少なくとも何れか一方における車体側取付点
を上下方向に移動させる取付点移動機構を有することを
特徴としている。
は、請求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段
は、ダブルウイッシュボーン形式のアッパリンク及びロ
アリンクの少なくとも何れか一方における車体側取付点
を上下方向に移動させる取付点移動機構を有することを
特徴としている。
【0026】この請求項8に係る発明においては、サス
ペンションをダブルウイッシュボーン形式としたとき
に、そのアッパリンク及びロアリンクの少なくとも一方
の車両前方側の車体側取付点を下降させるか又は車両後
方側の車体側取付点を上昇させることにより、制動時回
転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に
伴って車両前方側として自励振動の発生を抑制する。
ペンションをダブルウイッシュボーン形式としたとき
に、そのアッパリンク及びロアリンクの少なくとも一方
の車両前方側の車体側取付点を下降させるか又は車両後
方側の車体側取付点を上昇させることにより、制動時回
転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に
伴って車両前方側として自励振動の発生を抑制する。
【0027】なおさらに、請求項9に係る発明において
は、請求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段
は、ダブルウイッシュボーン形式のアッパリンク及びラ
ジアスロッドの少なくとも何れか一方における車体側取
付点を上下方向に移動させる取付点移動機構を有するこ
とを特徴としている。
は、請求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段
は、ダブルウイッシュボーン形式のアッパリンク及びラ
ジアスロッドの少なくとも何れか一方における車体側取
付点を上下方向に移動させる取付点移動機構を有するこ
とを特徴としている。
【0028】この請求項9に係る発明においても、ダブ
ルウイッシュボーン形式のアッパリンク及びラジアスロ
ッドの少なくとも一方の車体側取付点を制動時に下方に
移動させることにより、制動時回転中心を下降させてホ
イールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車両前方側とし
て自励振動の発生を抑制する。
ルウイッシュボーン形式のアッパリンク及びラジアスロ
ッドの少なくとも一方の車体側取付点を制動時に下方に
移動させることにより、制動時回転中心を下降させてホ
イールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車両前方側とし
て自励振動の発生を抑制する。
【0029】また、請求項10に係る発明においては、
請求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、マ
ルチリンク形式のアッパリンク及びロアリンクの少なく
とも何れか一方における車体側取付点を上下方向に移動
させる取付点移動機構を有することを特徴としている。
請求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、マ
ルチリンク形式のアッパリンク及びロアリンクの少なく
とも何れか一方における車体側取付点を上下方向に移動
させる取付点移動機構を有することを特徴としている。
【0030】この請求項10に係る発明においても、マ
ルチリンク形式のアッパリンク及びロアリンクの少なく
とも一方における例えば車体前方側の車体側取付点を下
降させるか車体後方側の車体側取付点を上昇させること
により、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌
跡を車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発
生を抑制する。
ルチリンク形式のアッパリンク及びロアリンクの少なく
とも一方における例えば車体前方側の車体側取付点を下
降させるか車体後方側の車体側取付点を上昇させること
により、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌
跡を車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発
生を抑制する。
【0031】さらに、請求項11に係る発明は、請求項
3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、ストラッ
ト形式のロアリンクの車体側取付点及びショックアブソ
ーバの車体側取付点の少なくとも一方を移動させる取付
点移動機構を有することを特徴としている。
3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、ストラッ
ト形式のロアリンクの車体側取付点及びショックアブソ
ーバの車体側取付点の少なくとも一方を移動させる取付
点移動機構を有することを特徴としている。
【0032】この請求項11に係る発明においても、ロ
アリンクの車両前方側の車体側取付点を下降させるか又
は車両後方側の車体取付点を上昇させるか、ショックア
ブソーバの車体側取付点を車両前方側に移動させること
により、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌
跡を車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発
生を抑制する。
アリンクの車両前方側の車体側取付点を下降させるか又
は車両後方側の車体取付点を上昇させるか、ショックア
ブソーバの車体側取付点を車両前方側に移動させること
により、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌
跡を車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発
生を抑制する。
【0033】さらにまた、請求項12に係る発明は、請
求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、セミ
トレーリングアーム形式のセミトレーリングアームの車
体側取付点を移動させる取付点移動機構を有することを
特徴としている。
求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、セミ
トレーリングアーム形式のセミトレーリングアームの車
体側取付点を移動させる取付点移動機構を有することを
特徴としている。
【0034】この請求項12に係る発明においても、セ
ミトレーリングアームの背面視での車体側取付部を移動
させて、これら間を結ぶ線を車幅後方外側に行くに従い
下がるように傾斜させることにより、制動時回転中心を
下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車
両前方側として自励振動の発生を抑制する。
ミトレーリングアームの背面視での車体側取付部を移動
させて、これら間を結ぶ線を車幅後方外側に行くに従い
下がるように傾斜させることにより、制動時回転中心を
下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車
両前方側として自励振動の発生を抑制する。
【0035】なおさらに、請求項13に係る発明は、請
求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、トー
ションビーム形式のトーションビームの車体側取付点を
上下方向に移動させる取付点移動機構を有することを特
徴としている。
求項3に係る発明において、前記軌跡変更手段は、トー
ションビーム形式のトーションビームの車体側取付点を
上下方向に移動させる取付点移動機構を有することを特
徴としている。
【0036】この請求項13に係る発明においても、ト
ーションビームの車体側取付点を下降させることによ
り、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を
車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を
抑制する。
ーションビームの車体側取付点を下降させることによ
り、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を
車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を
抑制する。
【0037】また、請求項14に係る発明は、請求項8
乃至13の何れかの発明において、前記取付点移動機構
は、内部にブレーキ液圧が供給される流体室を有し、当
該ブレーキ液圧の上昇に伴って車体取付点を移動させる
ブッシュで構成されていることを特徴としている。
乃至13の何れかの発明において、前記取付点移動機構
は、内部にブレーキ液圧が供給される流体室を有し、当
該ブレーキ液圧の上昇に伴って車体取付点を移動させる
ブッシュで構成されていることを特徴としている。
【0038】この請求項14に係る発明においては、リ
ンクの車体側取付点を支持するブッシュの流体室にブレ
ーキ液圧を供給することにより、ブレーキ液圧の上昇に
伴って車体側取付点を下降又は上昇させることができ、
制動時の回転中心をブレーキ液圧に応じて自動的に下降
させることができる。
ンクの車体側取付点を支持するブッシュの流体室にブレ
ーキ液圧を供給することにより、ブレーキ液圧の上昇に
伴って車体側取付点を下降又は上昇させることができ、
制動時の回転中心をブレーキ液圧に応じて自動的に下降
させることができる。
【0039】さらに、請求項15に係る発明は、請求項
8乃至13の何れかの発明において、前記取付点移動機
構は、パーキングブレーキの作動に応動して車体側取付
点を移動する可動支持部材で構成されていることを特徴
としている。
8乃至13の何れかの発明において、前記取付点移動機
構は、パーキングブレーキの作動に応動して車体側取付
点を移動する可動支持部材で構成されていることを特徴
としている。
【0040】この請求項15に係る発明においては、パ
ーキングブレーキを作動させることにより、可動支持部
材で支持するリンクの車体側取付点が下降又は上昇させ
ることができ、制動時の回転中心をパーキングブレーキ
に連動して自動式に下降させることができる。
ーキングブレーキを作動させることにより、可動支持部
材で支持するリンクの車体側取付点が下降又は上昇させ
ることができ、制動時の回転中心をパーキングブレーキ
に連動して自動式に下降させることができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、自励振動
検出手段で制動時の自励振動が発生することを検知又は
予測したときに、軌跡変更手段で、車輪のホイールセン
タ軌跡を自励振動を抑制する方向に変更するので、車輪
に作用するブレーキ圧による車輪の浮き上がりを抑制し
て自励振動の発生を抑制し、通常時の路面入力に対する
乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格段に向上さ
せることができるという効果が得られる。
検出手段で制動時の自励振動が発生することを検知又は
予測したときに、軌跡変更手段で、車輪のホイールセン
タ軌跡を自励振動を抑制する方向に変更するので、車輪
に作用するブレーキ圧による車輪の浮き上がりを抑制し
て自励振動の発生を抑制し、通常時の路面入力に対する
乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格段に向上さ
せることができるという効果が得られる。
【0042】請求項2に係る発明によれば、自励振動の
発生を検知又は予測したときに車輪の上方への変位に伴
うホイールセンタ軌跡が車両前方側となるように変更さ
れるので、車輪に作用するブレーキ力によって車輪が路
面側に押しつけられることになり、車輪の浮き上がりを
確実に防止することができ、自励振動の発生を確実に防
止して、通常時の路面入力に対する乗心地を確保しなが
ら、制動時の乗心地を格段に向上させることができると
いう効果が得られる。
発生を検知又は予測したときに車輪の上方への変位に伴
うホイールセンタ軌跡が車両前方側となるように変更さ
れるので、車輪に作用するブレーキ力によって車輪が路
面側に押しつけられることになり、車輪の浮き上がりを
確実に防止することができ、自励振動の発生を確実に防
止して、通常時の路面入力に対する乗心地を確保しなが
ら、制動時の乗心地を格段に向上させることができると
いう効果が得られる。
【0043】請求項3に係る発明によれば、軌跡変更手
段によって車輪を支持するリンクの車両前方側の車体側
取付点を下方に移動させるか後方側の車体側取付点を上
方に移動させて、制動時回転中心を下降させることによ
り、ホイールセンタ軌跡を車両前方側となるように変更
することができ、自励振動の発生を確実に防止して、通
常時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、制動時
の乗心地を格段に向上させることができるという効果が
得られる。
段によって車輪を支持するリンクの車両前方側の車体側
取付点を下方に移動させるか後方側の車体側取付点を上
方に移動させて、制動時回転中心を下降させることによ
り、ホイールセンタ軌跡を車両前方側となるように変更
することができ、自励振動の発生を確実に防止して、通
常時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、制動時
の乗心地を格段に向上させることができるという効果が
得られる。
【0044】請求項4に係る発明によれば、軌跡変更手
段でサスペンションメンバーの車体側取付点を移動させ
ることにより、制動時回転中心を下降させて、ホイール
センタ軌跡を車両前方側となるように変更することがで
き、自励振動の発生を確実に防止して、通常時の路面入
力に対する乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格
段に向上させることができるという効果が得られる。
段でサスペンションメンバーの車体側取付点を移動させ
ることにより、制動時回転中心を下降させて、ホイール
センタ軌跡を車両前方側となるように変更することがで
き、自励振動の発生を確実に防止して、通常時の路面入
力に対する乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格
段に向上させることができるという効果が得られる。
【0045】請求項5に係る発明によれば、自励振動の
発生状態となると、車両のバネ上振動、サスペンション
ストローク、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メン
バーインシュレータの撓み及び車体振動が大きくなるこ
とから、これらの少なくとも1つを検知し、その変動量
が大きいときに自励振動発生している状態として検出す
ることができ、自励振動発生状態を正確に検出して、こ
れを抑制する制御を行うことができ、通常時の路面入力
に対する乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格段
に向上させることができるという効果が得られる。
発生状態となると、車両のバネ上振動、サスペンション
ストローク、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メン
バーインシュレータの撓み及び車体振動が大きくなるこ
とから、これらの少なくとも1つを検知し、その変動量
が大きいときに自励振動発生している状態として検出す
ることができ、自励振動発生状態を正確に検出して、こ
れを抑制する制御を行うことができ、通常時の路面入力
に対する乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格段
に向上させることができるという効果が得られる。
【0046】請求項6に係る発明によれば、車両の減速
度、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバーイン
シュレータの撓み、フットブレーキの踏力,ストロー
ク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキのストローク又はワ
イヤ張力の少なくとも1つを検知することにより、車両
の制動状態を検出することができ、その検知量が大きい
ときに車輪に作用するブレーキ力が大きく自励振動が発
生する可能性が高いものと予測することができ、自励振
動発生状態を正確に予測して、これを抑制する制御を行
うことができ、通常時の路面入力に対する乗心地を確保
しながら、制動時の乗心地を格段に向上させることがで
きるという効果が得られる。
度、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバーイン
シュレータの撓み、フットブレーキの踏力,ストロー
ク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキのストローク又はワ
イヤ張力の少なくとも1つを検知することにより、車両
の制動状態を検出することができ、その検知量が大きい
ときに車輪に作用するブレーキ力が大きく自励振動が発
生する可能性が高いものと予測することができ、自励振
動発生状態を正確に予測して、これを抑制する制御を行
うことができ、通常時の路面入力に対する乗心地を確保
しながら、制動時の乗心地を格段に向上させることがで
きるという効果が得られる。
【0047】請求項7に係る発明によれば、車輪ロック
状態を検知するかアンチロックブレーキ制御作動中を検
知することにより、車輪に作用するブレーキ力が大きく
自励振動が発生する可能性が高いものと予測することが
でき、これに基づいて自励振動抑制制御を行うことによ
り、通常時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、
制動時の乗心地を格段に向上させることができるという
効果が得られる。
状態を検知するかアンチロックブレーキ制御作動中を検
知することにより、車輪に作用するブレーキ力が大きく
自励振動が発生する可能性が高いものと予測することが
でき、これに基づいて自励振動抑制制御を行うことによ
り、通常時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、
制動時の乗心地を格段に向上させることができるという
効果が得られる。
【0048】請求項8に係る発明によれば、サスペンシ
ョンをダブルウイッシュボーン形式としたときに、その
アッパリンク及びロアリンクの少なくとも一方の車両前
方側の車体側取付点を下降させるか又は車両後方側の車
体側取付点を上昇させることにより、制動時回転中心を
下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車
両前方側として自励振動の発生を抑制することができ、
通常時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、制動
時の乗心地を格段に向上させることができるという効果
が得られる。
ョンをダブルウイッシュボーン形式としたときに、その
アッパリンク及びロアリンクの少なくとも一方の車両前
方側の車体側取付点を下降させるか又は車両後方側の車
体側取付点を上昇させることにより、制動時回転中心を
下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車
両前方側として自励振動の発生を抑制することができ、
通常時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、制動
時の乗心地を格段に向上させることができるという効果
が得られる。
【0049】請求項9に係る発明によれば、ダブルウイ
ッシュボーン形式のアッパリンク及びラジアスロッドの
少なくとも一方の車体側取付点を制動時に下方に移動さ
せることにより、制動時回転中心を下降させてホイール
センタ軌跡を車輪の上昇に伴って車両前方側として自励
振動の発生を抑制することができ、通常時の路面入力に
対する乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格段に
向上させることができるという効果が得られる。
ッシュボーン形式のアッパリンク及びラジアスロッドの
少なくとも一方の車体側取付点を制動時に下方に移動さ
せることにより、制動時回転中心を下降させてホイール
センタ軌跡を車輪の上昇に伴って車両前方側として自励
振動の発生を抑制することができ、通常時の路面入力に
対する乗心地を確保しながら、制動時の乗心地を格段に
向上させることができるという効果が得られる。
【0050】請求項10に係る発明によれば、マルチリ
ンク形式のアッパリンク及びロアリンクの少なくとも一
方における例えば車体前方側の車体側取付点を下降させ
るか車体後方側の車体側取付点を上昇させることによ
り、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を
車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を
抑制することができ、通常時の路面入力に対する乗心地
を確保しながら、制動時の乗心地を格段に向上させるこ
とができるという効果が得られる。
ンク形式のアッパリンク及びロアリンクの少なくとも一
方における例えば車体前方側の車体側取付点を下降させ
るか車体後方側の車体側取付点を上昇させることによ
り、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を
車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を
抑制することができ、通常時の路面入力に対する乗心地
を確保しながら、制動時の乗心地を格段に向上させるこ
とができるという効果が得られる。
【0051】請求項11に係る発明によれば、ロアリン
クの車両前方側の車体側取付点を下降させるか又は車両
後方側の車体取付点を上昇させるか、ショックアブソー
バの車体側取付点を車両前方側に移動させることによ
り、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を
車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を
抑制することができ、通常時の路面入力に対する乗心地
を確保しながら、制動時の乗心地を格段に向上させるこ
とができるという効果が得られる。
クの車両前方側の車体側取付点を下降させるか又は車両
後方側の車体取付点を上昇させるか、ショックアブソー
バの車体側取付点を車両前方側に移動させることによ
り、制動時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を
車輪の上昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を
抑制することができ、通常時の路面入力に対する乗心地
を確保しながら、制動時の乗心地を格段に向上させるこ
とができるという効果が得られる。
【0052】請求項12に係る発明によれば、セミトレ
ーリングアームの背面視での車体側取付部を移動させ
て、これら間を結ぶ線を車幅後方外側に行くに従い下が
るように傾斜させることにより、制動時回転中心を下降
させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車両前
方側として自励振動の発生を抑制することができ、通常
時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、制動時の
乗心地を格段に向上させることができるという効果が得
られる。
ーリングアームの背面視での車体側取付部を移動させ
て、これら間を結ぶ線を車幅後方外側に行くに従い下が
るように傾斜させることにより、制動時回転中心を下降
させてホイールセンタ軌跡を車輪の上昇に伴って車両前
方側として自励振動の発生を抑制することができ、通常
時の路面入力に対する乗心地を確保しながら、制動時の
乗心地を格段に向上させることができるという効果が得
られる。
【0053】請求項13に係る発明によれば、トーショ
ンビームの車体側取付点を下降させることにより、制動
時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上
昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を抑制する
ことができ、通常時の路面入力に対する乗心地を確保し
ながら、制動時の乗心地を格段に向上させることができ
るという効果が得られる。
ンビームの車体側取付点を下降させることにより、制動
時回転中心を下降させてホイールセンタ軌跡を車輪の上
昇に伴って車両前方側として自励振動の発生を抑制する
ことができ、通常時の路面入力に対する乗心地を確保し
ながら、制動時の乗心地を格段に向上させることができ
るという効果が得られる。
【0054】請求項14に係る発明によれば、リンクの
車体側取付点を支持するブッシュの流体室にブレーキ液
圧を供給することにより、ブレーキ液圧の上昇に伴って
車体側取付点を下降又は上昇させることができ、制動時
の回転中心をブレーキ液圧に応じて自動的に下降させる
ことができ、車体側取付点の移動を簡易な構成で確実に
行うことができるという効果が得られる。
車体側取付点を支持するブッシュの流体室にブレーキ液
圧を供給することにより、ブレーキ液圧の上昇に伴って
車体側取付点を下降又は上昇させることができ、制動時
の回転中心をブレーキ液圧に応じて自動的に下降させる
ことができ、車体側取付点の移動を簡易な構成で確実に
行うことができるという効果が得られる。
【0055】請求項15に係る発明によれば、パーキン
グブレーキを作動させることにより、可動支持部材で支
持するリンクの車体側取付点が下降又は上昇させること
ができ、制動時の回転中心をパーキングブレーキに連動
して自動式に下降させることができ、車体側取付点の移
動を簡易な構成で確実に行うことができるという効果が
得られる。
グブレーキを作動させることにより、可動支持部材で支
持するリンクの車体側取付点が下降又は上昇させること
ができ、制動時の回転中心をパーキングブレーキに連動
して自動式に下降させることができ、車体側取付点の移
動を簡易な構成で確実に行うことができるという効果が
得られる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明をリヤサスペンシ
ョン装置に適用した場合の第1の実施形態を示す概略構
成図である。
に基づいて説明する。図1は、本発明をリヤサスペンシ
ョン装置に適用した場合の第1の実施形態を示す概略構
成図である。
【0057】図中、1は車輪2を回転自在に支持する回
転支持部材としてのナックルであって、このナックル1
の上下端部が夫々A字状に形成されたアッパリンク3及
びロアリンク4を介して車体側部材に回動可能に連結さ
れて、ダブルウイッシュボーン形式のサスペンションが
構成されている。
転支持部材としてのナックルであって、このナックル1
の上下端部が夫々A字状に形成されたアッパリンク3及
びロアリンク4を介して車体側部材に回動可能に連結さ
れて、ダブルウイッシュボーン形式のサスペンションが
構成されている。
【0058】アッパリンク3はその頂角部がボールジョ
イント5を介してナックル1の上端に、反対側の前端部
及び後端部に夫々円筒状の連結部6及び7が形成され、
これら連結部6及び7内にブッシュ8及び9が介挿さ
れ、これらブッシュ8及び9の中心部に回転軸10及び
11が介挿されている。
イント5を介してナックル1の上端に、反対側の前端部
及び後端部に夫々円筒状の連結部6及び7が形成され、
これら連結部6及び7内にブッシュ8及び9が介挿さ
れ、これらブッシュ8及び9の中心部に回転軸10及び
11が介挿されている。
【0059】そして、回転軸10が車体側部材としての
サスペンションメンバー12に取付けられた取付点移動
機構を構成する支持ブラケット13a,13bによって
回転自在に支持され、回転軸11が同様にサスペンショ
ンメンバー12に取付けられたコ字状の固定支持ブラケ
ット14によって回転自在に支持されている。
サスペンションメンバー12に取付けられた取付点移動
機構を構成する支持ブラケット13a,13bによって
回転自在に支持され、回転軸11が同様にサスペンショ
ンメンバー12に取付けられたコ字状の固定支持ブラケ
ット14によって回転自在に支持されている。
【0060】支持ブラケット13a,13bの夫々は、
図2に示すように、断面略U字状の胴部15と、この胴
部15の開放端側から外方に突出するフランジ部16
a,16bと、胴部15内に挿通された中央部に回転軸
10を挿通する挿通孔17を有するゴム等の弾性体18
とで構成され、弾性体18の挿通孔17を挟む上下対象
位置に断面方形のスグリ19a,19bが形成されてい
る。
図2に示すように、断面略U字状の胴部15と、この胴
部15の開放端側から外方に突出するフランジ部16
a,16bと、胴部15内に挿通された中央部に回転軸
10を挿通する挿通孔17を有するゴム等の弾性体18
とで構成され、弾性体18の挿通孔17を挟む上下対象
位置に断面方形のスグリ19a,19bが形成されてい
る。
【0061】そして、上方側のスグリ19aにブレーキ
ペダル20の踏込みに応じてマスタシリンダ21から発
生されるブレーキ液圧がプロポーショニングバルブ22
を介して供給されている。
ペダル20の踏込みに応じてマスタシリンダ21から発
生されるブレーキ液圧がプロポーショニングバルブ22
を介して供給されている。
【0062】また、マスタシリンダ21のブレーキ液圧
が直接前輪のブレーキ装置23に供給されていると共
に、プロポーショニングバルブ22の出力が後輪のブレ
ーキ装置24にも供給され、ブレーキペダル20の踏込
みに応じて、前後輪のブレーキ装置23及び24が作動
状態となると同時にスグリ19aの圧力が高くなること
により、スグリ19aの容積が増加するが、上方側では
胴部14で膨張が規制されることにより下方側に膨張し
て、挿通孔17が下方に移動し、この移動量に応じて下
方のスグリ19bの容積が小さくなる。
が直接前輪のブレーキ装置23に供給されていると共
に、プロポーショニングバルブ22の出力が後輪のブレ
ーキ装置24にも供給され、ブレーキペダル20の踏込
みに応じて、前後輪のブレーキ装置23及び24が作動
状態となると同時にスグリ19aの圧力が高くなること
により、スグリ19aの容積が増加するが、上方側では
胴部14で膨張が規制されることにより下方側に膨張し
て、挿通孔17が下方に移動し、この移動量に応じて下
方のスグリ19bの容積が小さくなる。
【0063】一方、ロアリンク4は、その頂角部がボー
ルジョイント25を介してナックル1の下端に、反対側
の前端部及び後端部に夫々円筒状の連結部26及び27
が形成され、これら連結部26及び27内にブッシュ2
8及び29が介挿され、これらブッシュ28及び29の
中心部に回転軸30及び31が介挿され、これら回転軸
30及び31が車体側部材としてのサスペンションメン
バー32に取付けられたコ字状の固定支持ブラケット3
3及び34に回動自在に支持されている。
ルジョイント25を介してナックル1の下端に、反対側
の前端部及び後端部に夫々円筒状の連結部26及び27
が形成され、これら連結部26及び27内にブッシュ2
8及び29が介挿され、これらブッシュ28及び29の
中心部に回転軸30及び31が介挿され、これら回転軸
30及び31が車体側部材としてのサスペンションメン
バー32に取付けられたコ字状の固定支持ブラケット3
3及び34に回動自在に支持されている。
【0064】そして、ロアリンク4の中央部にショック
アブソーバ35のシリンダチューブ35aが回転自在に
取付けられ、このショックアブソーバ35のピストンロ
ッドの上端が図示しないが車体側部材に揺動可能に取付
けられている。
アブソーバ35のシリンダチューブ35aが回転自在に
取付けられ、このショックアブソーバ35のピストンロ
ッドの上端が図示しないが車体側部材に揺動可能に取付
けられている。
【0065】次に、上記実施形態の動作を説明する。い
ま、車両がブレーキペダル20を解放状態として非制動
状態で且つ標準車高で走行しているものとすると、この
状態では、マスタシリンダ21から出力されるブレーキ
液圧が略零であり、前輪及び後輪側の各ブレーキ装置2
3及び24でブレーキ力を発生していないと共に、支持
ブラケット12a及び12bのスグリ19a及び19b
が変形しておらず、回転軸10が支持ブラケット12
a,12bにおける胴部14の略中心位置に回転自在に
支持されている。
ま、車両がブレーキペダル20を解放状態として非制動
状態で且つ標準車高で走行しているものとすると、この
状態では、マスタシリンダ21から出力されるブレーキ
液圧が略零であり、前輪及び後輪側の各ブレーキ装置2
3及び24でブレーキ力を発生していないと共に、支持
ブラケット12a及び12bのスグリ19a及び19b
が変形しておらず、回転軸10が支持ブラケット12
a,12bにおける胴部14の略中心位置に回転自在に
支持されている。
【0066】このため、アッパリンク3は、図3のスケ
ルトン図で実線図示のように、車体側取付部における前
端側が後端側と略等しい高さ位置となり、両者を結ぶ線
が路面と略平行となると共に、ロアリンク4は、車体側
取付部における前端及び後端を結ぶ線が前上がりとなる
ことにより、車輪2の通常回転中心OU は、車輪2に対
して車両前方側で且つホイールセンタOWCより高い位置
となる。
ルトン図で実線図示のように、車体側取付部における前
端側が後端側と略等しい高さ位置となり、両者を結ぶ線
が路面と略平行となると共に、ロアリンク4は、車体側
取付部における前端及び後端を結ぶ線が前上がりとなる
ことにより、車輪2の通常回転中心OU は、車輪2に対
して車両前方側で且つホイールセンタOWCより高い位置
となる。
【0067】この結果、車輪2が路面段差或いは突起に
乗り上げることにより、上方に変位したときに、ホイー
ルセンタOWCの描くホイールセンタ軌跡LWCは、図3に
示すように、車輪2の上方の変位に伴って車両後方側と
なることにより、路面段差或いは突起による路面入力に
対してナックル1がスムーズにストロークすることにな
り、突き上げ感が減少して乗心地を向上させることがで
きると共に、アンチスカットジオメトリがつくので、後
輪駆動車の加速時における車両姿勢が良好となる。
乗り上げることにより、上方に変位したときに、ホイー
ルセンタOWCの描くホイールセンタ軌跡LWCは、図3に
示すように、車輪2の上方の変位に伴って車両後方側と
なることにより、路面段差或いは突起による路面入力に
対してナックル1がスムーズにストロークすることにな
り、突き上げ感が減少して乗心地を向上させることがで
きると共に、アンチスカットジオメトリがつくので、後
輪駆動車の加速時における車両姿勢が良好となる。
【0068】この通常走行状態から、ブレーキペダル2
0を踏込んで制動状態とすると、その踏込量に応じたブ
レーキ液圧がマスタシリンダ21から発生され、これが
直接前輪側のブレーキ装置23に供給されると共に、プ
ロポーショニングバルブ22で調圧されて後輪側のブレ
ーキ装置24に供給され、これによって車輪2にブレー
キ力が作用することになる。
0を踏込んで制動状態とすると、その踏込量に応じたブ
レーキ液圧がマスタシリンダ21から発生され、これが
直接前輪側のブレーキ装置23に供給されると共に、プ
ロポーショニングバルブ22で調圧されて後輪側のブレ
ーキ装置24に供給され、これによって車輪2にブレー
キ力が作用することになる。
【0069】このとき、後輪側のブレーキ装置24に供
給されるブレーキ液圧が一対の支持ブラケット13a,
13bの上方側のスグリ19aに供給されるため、この
スグリ19aが下方に膨張し、この膨張分が下方側のス
グリ19bで吸収されることにより、挿通孔17で保持
するアッパリンク3の車体側取付部となる前端側の連結
部16の回転軸10が図2(b)に示すように下降する
ことになる。
給されるブレーキ液圧が一対の支持ブラケット13a,
13bの上方側のスグリ19aに供給されるため、この
スグリ19aが下方に膨張し、この膨張分が下方側のス
グリ19bで吸収されることにより、挿通孔17で保持
するアッパリンク3の車体側取付部となる前端側の連結
部16の回転軸10が図2(b)に示すように下降する
ことになる。
【0070】このため、アッパリンク3の連結部16及
び17を結ぶ線が図3で破線図示のように、前下がりと
なるため、制動時の回転中心OB が図3に示すように、
車両前方側で且つホイールセンタOWCより下側の位置と
なる。
び17を結ぶ線が図3で破線図示のように、前下がりと
なるため、制動時の回転中心OB が図3に示すように、
車両前方側で且つホイールセンタOWCより下側の位置と
なる。
【0071】したがって、車輪2が上方に変位するとき
のホイールセンタ軌跡LWC′は、図3で破線図示のよう
に車輪2の上方への変位に伴ってホイールセンタOWCが
車両前方側に移動するように描かれるように変更され
る。
のホイールセンタ軌跡LWC′は、図3で破線図示のよう
に車輪2の上方への変位に伴ってホイールセンタOWCが
車両前方側に移動するように描かれるように変更され
る。
【0072】この結果、ブレーキ装置24の作動によっ
て、車輪2のホイールセンタOWCに車両後方側に向かう
ブレーキ力FB が作用したときに、ブレーキ力FB によ
ってナックル1が路面側に押しつけられることになり、
前述した自励振動を発生することなく、安定した制動力
を発生することができる。
て、車輪2のホイールセンタOWCに車両後方側に向かう
ブレーキ力FB が作用したときに、ブレーキ力FB によ
ってナックル1が路面側に押しつけられることになり、
前述した自励振動を発生することなく、安定した制動力
を発生することができる。
【0073】なお、上記第1の実施形態においては、制
動時に後輪のホイールセンタ軌跡L WC′が車輪2の上方
への変位に伴って車両前方側となる場合について説明し
たが、必ずしも車両前方側となる必要はなく、弾性体1
8の大きさやサスペンションの構成によっては、アッパ
リンクの下降量が十分にとれず、ホイールセンタ軌跡が
前上がりにまでは至らない場合があるが、制動時におけ
るホイールセンタ軌跡の後ろ上がり傾向を少しでも抑制
できればその分だけ自励振動が発生しにくくなり、自励
振動の抑制効果を発揮することができるものである。
動時に後輪のホイールセンタ軌跡L WC′が車輪2の上方
への変位に伴って車両前方側となる場合について説明し
たが、必ずしも車両前方側となる必要はなく、弾性体1
8の大きさやサスペンションの構成によっては、アッパ
リンクの下降量が十分にとれず、ホイールセンタ軌跡が
前上がりにまでは至らない場合があるが、制動時におけ
るホイールセンタ軌跡の後ろ上がり傾向を少しでも抑制
できればその分だけ自励振動が発生しにくくなり、自励
振動の抑制効果を発揮することができるものである。
【0074】次に、本発明の第2の実施形態を図4を伴
って説明する。この第2の実施形態は、車両の走行中に
パーキングブレーキを引いたときに、上記第1の実施形
態と同様の作用効果を得るようにしたものである。
って説明する。この第2の実施形態は、車両の走行中に
パーキングブレーキを引いたときに、上記第1の実施形
態と同様の作用効果を得るようにしたものである。
【0075】この第2の実施形態では、図4に示すよう
に、第1の実施形態におけるアッパリンク3の前方側の
連結部6における回転軸10が支持ブラケット13a,
13bに代えてサスペンションメンバー12に形成した
上下方向の案内機構40によって上下方向に摺動可能に
案内された昇降体41に回動自在に支持され、この昇降
体41が運転席に配設されたパーキングブレーキ42に
よって昇降されるように構成されている。
に、第1の実施形態におけるアッパリンク3の前方側の
連結部6における回転軸10が支持ブラケット13a,
13bに代えてサスペンションメンバー12に形成した
上下方向の案内機構40によって上下方向に摺動可能に
案内された昇降体41に回動自在に支持され、この昇降
体41が運転席に配設されたパーキングブレーキ42に
よって昇降されるように構成されている。
【0076】ここで、案内機構40は直方体状の箱形に
形成され、その車両前方側及び後方側に上下方向に延長
する開口40a,40bが形成されていると共に、内部
に昇降体41を案内するボール,ローラ等の案内用転動
体40cが回転自在に配設されている。
形成され、その車両前方側及び後方側に上下方向に延長
する開口40a,40bが形成されていると共に、内部
に昇降体41を案内するボール,ローラ等の案内用転動
体40cが回転自在に配設されている。
【0077】また、昇降体41は、案内用転動体40で
案内される平板部41aと、この平板部41aの中央部
から開口40bを通じて車両後方側に突出して、その後
方端部でアッパリンク3の連結部6の回転軸10を回転
自在に支持する支持板部41bと、この支持板部41b
とは反対側に開口40bを通じて突出する係止部41c
とで構成されており、係止部41cとこれに下側から対
向するサスペンションメンバー12との間にコイルスプ
リング,ゴム等の弾性体43が介挿され、この弾性体4
3によって昇降体41が上方に付勢され、その付勢位置
が支持板部41bの上面が開口40bの上端縁に当接す
ることにより規制されている。
案内される平板部41aと、この平板部41aの中央部
から開口40bを通じて車両後方側に突出して、その後
方端部でアッパリンク3の連結部6の回転軸10を回転
自在に支持する支持板部41bと、この支持板部41b
とは反対側に開口40bを通じて突出する係止部41c
とで構成されており、係止部41cとこれに下側から対
向するサスペンションメンバー12との間にコイルスプ
リング,ゴム等の弾性体43が介挿され、この弾性体4
3によって昇降体41が上方に付勢され、その付勢位置
が支持板部41bの上面が開口40bの上端縁に当接す
ることにより規制されている。
【0078】さらに、係止部41cはワイヤーケーブル
44を介してパーキングブレーキ42に接続され、パー
キングブレーキ42が非作動状態である通常状態では、
昇降体41が弾性体43によって上方に付勢された通常
位置となり、この状態で前述した第1の実施形態と同様
にホイールセンタOWCの通常回転中心OU が車両前方側
で且つホイールセンタOWCより上方側となって車輪の上
方への変位に伴ってホイールセンタが車両後方側に移動
するホイールセンタ軌跡LWCを描き、パーキングブレー
キ42の作動状態では、昇降体41が弾性体43の弾性
に抗して下降されて、ホイールセンタOWCの制動時回転
中心OB が前述した第1の実施形態と同様にホイールセ
ンタOWCの車両前方側で且つホイールセンタOWCより低
い位置となって、車両の上方への変位に伴ってホイール
センタが車両前方側に移動するホイールセンタ軌跡
LWC′を描くように設定されている。
44を介してパーキングブレーキ42に接続され、パー
キングブレーキ42が非作動状態である通常状態では、
昇降体41が弾性体43によって上方に付勢された通常
位置となり、この状態で前述した第1の実施形態と同様
にホイールセンタOWCの通常回転中心OU が車両前方側
で且つホイールセンタOWCより上方側となって車輪の上
方への変位に伴ってホイールセンタが車両後方側に移動
するホイールセンタ軌跡LWCを描き、パーキングブレー
キ42の作動状態では、昇降体41が弾性体43の弾性
に抗して下降されて、ホイールセンタOWCの制動時回転
中心OB が前述した第1の実施形態と同様にホイールセ
ンタOWCの車両前方側で且つホイールセンタOWCより低
い位置となって、車両の上方への変位に伴ってホイール
センタが車両前方側に移動するホイールセンタ軌跡
LWC′を描くように設定されている。
【0079】この第2の実施形態によると、パーキング
ブレーキ42を非作動状態として走行している状態で
は、昇降体41が弾性体43によって付勢されて上方の
通常位置を保持するので、アッパリンク3の前方側の連
結部6が後方側の連結部7と略等しい高さ位置となっ
て、両者を結ぶ線が路面と略平行となると共に、ロアリ
ンク4は、車体側取付部における前端及び後端を結ぶ線
が前上がりとなることにより、車輪2の通常回転中心O
U は、車輪2に対して車両前方側で且つホイールセンタ
OWCより高い位置となり、乗心地を向上させることがで
きると共に、後輪駆動車の加速時車両姿勢を良好に維持
することができる。
ブレーキ42を非作動状態として走行している状態で
は、昇降体41が弾性体43によって付勢されて上方の
通常位置を保持するので、アッパリンク3の前方側の連
結部6が後方側の連結部7と略等しい高さ位置となっ
て、両者を結ぶ線が路面と略平行となると共に、ロアリ
ンク4は、車体側取付部における前端及び後端を結ぶ線
が前上がりとなることにより、車輪2の通常回転中心O
U は、車輪2に対して車両前方側で且つホイールセンタ
OWCより高い位置となり、乗心地を向上させることがで
きると共に、後輪駆動車の加速時車両姿勢を良好に維持
することができる。
【0080】この走行状態からパーキングブレーキ42
を引いて作動状態とすることにより、例えばスピンター
ンを行うと、パーキングブレーキ42の作動により、昇
降体41が弾性体43に抗して下降することにより、前
述した第1の実施形態と同様に車輪2が上方に変位する
ときのホイールセンタ軌跡LWC′は、図3で破線図示の
ように車輪2の上方への変位に伴ってホイールセンタO
WCが車両前方側に移動するように描かれるように変更さ
れる。
を引いて作動状態とすることにより、例えばスピンター
ンを行うと、パーキングブレーキ42の作動により、昇
降体41が弾性体43に抗して下降することにより、前
述した第1の実施形態と同様に車輪2が上方に変位する
ときのホイールセンタ軌跡LWC′は、図3で破線図示の
ように車輪2の上方への変位に伴ってホイールセンタO
WCが車両前方側に移動するように描かれるように変更さ
れる。
【0081】この結果、パーキングブレーキ42の作動
によって、車輪2のホイールセンタOWCに車両後方側に
向かうブレーキ力FB が作用したときに、ブレーキ力F
B によってナックル1が路面側に押しつけられることに
なり、前述した自励振動を発生することなく、安定した
制動力を発生することができる。この第2の実施形態に
おいても、パーキングブレーキのストローク量やサスペ
ンションの構成によってはアッパリンクの下降量が十分
にとれず、ホイールセンタ軌跡が前上がりにまでは至ら
ない場合があるが、制動時におけるホイールセンタ軌跡
の後ろ上がり傾向を少しでも抑制できればその分だけ自
励振動が発生しにくくなり、自励振動の抑制効果を発揮
することができるものである。
によって、車輪2のホイールセンタOWCに車両後方側に
向かうブレーキ力FB が作用したときに、ブレーキ力F
B によってナックル1が路面側に押しつけられることに
なり、前述した自励振動を発生することなく、安定した
制動力を発生することができる。この第2の実施形態に
おいても、パーキングブレーキのストローク量やサスペ
ンションの構成によってはアッパリンクの下降量が十分
にとれず、ホイールセンタ軌跡が前上がりにまでは至ら
ない場合があるが、制動時におけるホイールセンタ軌跡
の後ろ上がり傾向を少しでも抑制できればその分だけ自
励振動が発生しにくくなり、自励振動の抑制効果を発揮
することができるものである。
【0082】次に、本発明における第3の実施形態を図
5について説明する。この第3の実施形態は、制動時に
各アッパリンクに作用するブレーキ力に基づく押圧力を
利用してアッパリンクを下降させるようにしたものであ
る。
5について説明する。この第3の実施形態は、制動時に
各アッパリンクに作用するブレーキ力に基づく押圧力を
利用してアッパリンクを下降させるようにしたものであ
る。
【0083】この第3の実施形態では、アッパリンク3
の前端側の連結部6を支持する車体側部材としてのサス
ペンションメンバー12に取付けられた取付点移動機構
を構成する支持ブラケット13a,13bが図5に示す
ように構成されている。
の前端側の連結部6を支持する車体側部材としてのサス
ペンションメンバー12に取付けられた取付点移動機構
を構成する支持ブラケット13a,13bが図5に示す
ように構成されている。
【0084】すなわち、支持ブラケット13a,13b
内に円筒状の弾性体51が内装され、この弾性体51
は、外筒52及び内筒53を有し、これら外筒52及び
内筒53間に水平軸に対して45度傾斜する4つの隔壁
54a〜54dを配設することにより、上下左右対称位
置に4つのスグリ55a〜55dを形成し、隔壁54a
及び54cに夫々連通孔56a及び56bを穿設するこ
とにより、上側のスグリ55a及び左側のスグリ55d
が互いに連通されると共に、右側のスグリ55bと下側
のスグリ55cとが互いに連通され、各スグリ55a〜
55d及び連通孔56a,56bに圧縮率の小さい流体
が充填された構成を有する。
内に円筒状の弾性体51が内装され、この弾性体51
は、外筒52及び内筒53を有し、これら外筒52及び
内筒53間に水平軸に対して45度傾斜する4つの隔壁
54a〜54dを配設することにより、上下左右対称位
置に4つのスグリ55a〜55dを形成し、隔壁54a
及び54cに夫々連通孔56a及び56bを穿設するこ
とにより、上側のスグリ55a及び左側のスグリ55d
が互いに連通されると共に、右側のスグリ55bと下側
のスグリ55cとが互いに連通され、各スグリ55a〜
55d及び連通孔56a,56bに圧縮率の小さい流体
が充填された構成を有する。
【0085】そして、各支持ブラケット13a,13b
の内筒53内にアッパリンク3の前端側の連結部6の回
転軸10が挿通されている。この第3の実施形態による
と、車両の通常の走行状態では、車輪2にブレーキ力が
作用していないので、平坦な路面を走行しているときに
は、車輪2に対して車両前後方向の路面入力が作用する
ことは殆どなく、アッパリンク3及びロアリンク4の車
体側取付部即ち連結部6,7及び26,27に対して車
幅方向に大きな力が作用することない。
の内筒53内にアッパリンク3の前端側の連結部6の回
転軸10が挿通されている。この第3の実施形態による
と、車両の通常の走行状態では、車輪2にブレーキ力が
作用していないので、平坦な路面を走行しているときに
は、車輪2に対して車両前後方向の路面入力が作用する
ことは殆どなく、アッパリンク3及びロアリンク4の車
体側取付部即ち連結部6,7及び26,27に対して車
幅方向に大きな力が作用することない。
【0086】このため、支持ブラケット13a,13b
の弾性体51では、アッパリンク3における連結部6の
回転軸10から車幅方向に作用する大きな力が伝達され
ることがないことから、図5(a)に示すように、弾性
体51自体の剛性と封入された流体圧とによって回転軸
10が固定支持されることになる。
の弾性体51では、アッパリンク3における連結部6の
回転軸10から車幅方向に作用する大きな力が伝達され
ることがないことから、図5(a)に示すように、弾性
体51自体の剛性と封入された流体圧とによって回転軸
10が固定支持されることになる。
【0087】この走行状態から、ブレーキペダル20を
踏込んで制動状態とすると、図6(a)に示すように、
車輪2に後方側のブレーキ力FB が作用することにな
り、これによって、ロアリンク4のナックル1側の取付
点には後方に向かう力が作用し、アッパリンク3のナッ
クル1側の取付点には逆に前方に向かう力が作用するこ
とになる。
踏込んで制動状態とすると、図6(a)に示すように、
車輪2に後方側のブレーキ力FB が作用することにな
り、これによって、ロアリンク4のナックル1側の取付
点には後方に向かう力が作用し、アッパリンク3のナッ
クル1側の取付点には逆に前方に向かう力が作用するこ
とになる。
【0088】このため、アッパリンク3の車体側取付点
では、図6(b)に示すように、前端側の連結部6では
車幅方向内側に向かう大きな力が作用し、逆に後端側の
連結部7では車幅方向外側に向かう力が作用し、一方ロ
アリンク4の車体側取付点では、前端側の連結部26で
車幅方向外側に向かう力が作用し、逆に後端側の連結部
27では車幅方向内側に向かう力が作用する。
では、図6(b)に示すように、前端側の連結部6では
車幅方向内側に向かう大きな力が作用し、逆に後端側の
連結部7では車幅方向外側に向かう力が作用し、一方ロ
アリンク4の車体側取付点では、前端側の連結部26で
車幅方向外側に向かう力が作用し、逆に後端側の連結部
27では車幅方向内側に向かう力が作用する。
【0089】したがって、支持ブラケット13a,13
bには、図5(b)に示すように、内筒53に回転軸1
0を介して車幅方向内側に向かう大きな力が作用するこ
とになり、これに応じて左側のスグリ55d内の流体が
連通路56aを介して上側のスグリ55aに移動し、下
側のスグリ55c内の流体が連通路56bを介して右側
のスグリ55bに移動すると共に、隔壁54dが圧縮さ
れることにより、内筒53が左下側に移動することにな
る。
bには、図5(b)に示すように、内筒53に回転軸1
0を介して車幅方向内側に向かう大きな力が作用するこ
とになり、これに応じて左側のスグリ55d内の流体が
連通路56aを介して上側のスグリ55aに移動し、下
側のスグリ55c内の流体が連通路56bを介して右側
のスグリ55bに移動すると共に、隔壁54dが圧縮さ
れることにより、内筒53が左下側に移動することにな
る。
【0090】この結果、アッパリンク3の連結部6が下
方に移動することになり、前述した第1及び第2の実施
形態と同様に、制動時にアッパリンク3の連結部6及び
7を結ぶ線が前下がりとなるため、制動時の回転中心O
B が車両前方側で且つホイールセンタOWCより下側の位
置となる。
方に移動することになり、前述した第1及び第2の実施
形態と同様に、制動時にアッパリンク3の連結部6及び
7を結ぶ線が前下がりとなるため、制動時の回転中心O
B が車両前方側で且つホイールセンタOWCより下側の位
置となる。
【0091】したがって、車輪2が上方に変位するとき
のホイールセンタ軌跡LWC′は、車輪2の上方への変位
に伴ってホイールセンタOWCが車両前方側に移動するよ
うに描かれるように変更される。
のホイールセンタ軌跡LWC′は、車輪2の上方への変位
に伴ってホイールセンタOWCが車両前方側に移動するよ
うに描かれるように変更される。
【0092】この結果、ブレーキ装置24の作動によっ
て、車輪2のホイールセンタOWCに車両後方側に向かう
ブレーキ力FB が作用したときに、ブレーキ力FB によ
ってナックル1が路面側に押しつけられることになり、
前述した自励振動を発生することなく、安定した制動力
を発生することができる。
て、車輪2のホイールセンタOWCに車両後方側に向かう
ブレーキ力FB が作用したときに、ブレーキ力FB によ
ってナックル1が路面側に押しつけられることになり、
前述した自励振動を発生することなく、安定した制動力
を発生することができる。
【0093】次に、本発明の第4の実施形態を図7〜図
9について説明する。この第4の実施形態は、車両の制
動状態を前後加速度から検出し、これに応じてホイール
センタ軌跡を変更するようにしたものである。
9について説明する。この第4の実施形態は、車両の制
動状態を前後加速度から検出し、これに応じてホイール
センタ軌跡を変更するようにしたものである。
【0094】この第4の実施形態は、図7に示すよう
に、前述した第2の実施形態と同様にアッパリンク3の
前方側の連結部6における回転軸10が支持ブラケット
13a,13bに代えてサスペンションメンバー12に
形成した上下方向の案内機構40によって上下方向に摺
動可能に案内された昇降体41に回動自在に支持されて
いる。
に、前述した第2の実施形態と同様にアッパリンク3の
前方側の連結部6における回転軸10が支持ブラケット
13a,13bに代えてサスペンションメンバー12に
形成した上下方向の案内機構40によって上下方向に摺
動可能に案内された昇降体41に回動自在に支持されて
いる。
【0095】そして、昇降体41がサスペンションメン
バー12に固定された複動型のパワーシリンダ60のピ
ストンロッド60aに連結されて昇降されるように構成
されている。
バー12に固定された複動型のパワーシリンダ60のピ
ストンロッド60aに連結されて昇降されるように構成
されている。
【0096】このパワーシリンダ60のピストン60b
で画成される上下の圧力室60c及び60dが夫々4ポ
ート3位置の電磁方向切換弁61を介して油圧源62に
接続され、この電磁方向切換弁61がそのソレノイドS
H 及びSL にコントローラ63からの上昇指令信号CS
H 及び下降指令信号CSL が通電されることにより、切
換制御される。
で画成される上下の圧力室60c及び60dが夫々4ポ
ート3位置の電磁方向切換弁61を介して油圧源62に
接続され、この電磁方向切換弁61がそのソレノイドS
H 及びSL にコントローラ63からの上昇指令信号CS
H 及び下降指令信号CSL が通電されることにより、切
換制御される。
【0097】コントローラ63は、例えばマイクロコン
ピュータで構成され、車両の前後方向加速度を加速度を
負の電圧とし、減速度を正の電圧として検出する前後加
速度センサ64の加速度検出値GX 及び昇降体41のス
トロークを検出する例えばポテンショメータで構成され
るストロークセンサ65のストローク検出値Lが入力さ
れ、前後加速度検出値GX に基づいて、昇降体41の下
降量を決定し、この下降量となるように電磁方向切換弁
61を制御する。
ピュータで構成され、車両の前後方向加速度を加速度を
負の電圧とし、減速度を正の電圧として検出する前後加
速度センサ64の加速度検出値GX 及び昇降体41のス
トロークを検出する例えばポテンショメータで構成され
るストロークセンサ65のストローク検出値Lが入力さ
れ、前後加速度検出値GX に基づいて、昇降体41の下
降量を決定し、この下降量となるように電磁方向切換弁
61を制御する。
【0098】具体的には、コントローラ63で、図8に
示す演算処理を実行する。すなわち、図8の演算処理
は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処
理として実行され、先ず、ステップS1で前後加速度セ
ンサ64の加速度検出値GX を読込み、次いでステップ
S2に移行して、加速度検出値GX に対してローパスフ
ィルタ処理を行ってフィルタ処理値GX ′を算出する。
このローパスフィルタ処理は、突起乗り越え等により発
生するブレーキ力以外で発生する前後加速度を除去する
ために行う。
示す演算処理を実行する。すなわち、図8の演算処理
は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処
理として実行され、先ず、ステップS1で前後加速度セ
ンサ64の加速度検出値GX を読込み、次いでステップ
S2に移行して、加速度検出値GX に対してローパスフ
ィルタ処理を行ってフィルタ処理値GX ′を算出する。
このローパスフィルタ処理は、突起乗り越え等により発
生するブレーキ力以外で発生する前後加速度を除去する
ために行う。
【0099】次いで、ステップS3に移行して、前後加
速度GX のフィルタ処理値GX ′をもとに予め設定され
た図9に示す制御マップを参照して昇降体41の目標下
降量Dを算出する。
速度GX のフィルタ処理値GX ′をもとに予め設定され
た図9に示す制御マップを参照して昇降体41の目標下
降量Dを算出する。
【0100】この制御マップは、横軸をフィルタ処理値
GX ′とし、縦軸を昇降体41の下降量として、フィル
タ処理値GX ′が予め設定した減速度閾値TS 未満であ
るときには下降量Dが“0”、減速度閾値TS 以上でフ
ィルタ処理値GX ′の増加に伴って下降量Dが大きな傾
きで増加するように設定されている。
GX ′とし、縦軸を昇降体41の下降量として、フィル
タ処理値GX ′が予め設定した減速度閾値TS 未満であ
るときには下降量Dが“0”、減速度閾値TS 以上でフ
ィルタ処理値GX ′の増加に伴って下降量Dが大きな傾
きで増加するように設定されている。
【0101】次いで、ステップS4に移行して、ストロ
ークセンサ65のストローク検出値Lを読込み、次いで
ステップS5に移行して、目標下降量Dとストローク検
出値Lとが一致するか否かを判定し、両者が一致すると
きにはステップS6に移行して、上昇指令信号CSH 及
び下降指令信号CSL を共にオフ状態としてからタイマ
割込処理を終了し、両者が不一致であるときにはステッ
プS7に移行する。
ークセンサ65のストローク検出値Lを読込み、次いで
ステップS5に移行して、目標下降量Dとストローク検
出値Lとが一致するか否かを判定し、両者が一致すると
きにはステップS6に移行して、上昇指令信号CSH 及
び下降指令信号CSL を共にオフ状態としてからタイマ
割込処理を終了し、両者が不一致であるときにはステッ
プS7に移行する。
【0102】このステップS7では、目標下降量Dがス
トローク検出値Lより大きいか否かを判定し、D>Lで
あるときには昇降体41の下降量の方が大きいものと判
断してステップS8に移行し、下降指令信号CSL をオ
ン状態としてからタイマ割込処理を終了し、D<Lであ
るときには昇降体41の下降量の方が小さいものと判断
してステップS9に移行し、上昇指令信号CSH をオン
状態としてからタイマ割込処理を終了する。
トローク検出値Lより大きいか否かを判定し、D>Lで
あるときには昇降体41の下降量の方が大きいものと判
断してステップS8に移行し、下降指令信号CSL をオ
ン状態としてからタイマ割込処理を終了し、D<Lであ
るときには昇降体41の下降量の方が小さいものと判断
してステップS9に移行し、上昇指令信号CSH をオン
状態としてからタイマ割込処理を終了する。
【0103】この第4の実施形態によると、車両が加速
状態又は定速走行状態であるときには、前後加速度セン
サ64の前後加速度検出値GX が負値又は零であり、そ
のフィルタ処理値GX ′も負値又は零となるので、ステ
ップS3で算出される下降量Dが“0”となる。
状態又は定速走行状態であるときには、前後加速度セン
サ64の前後加速度検出値GX が負値又は零であり、そ
のフィルタ処理値GX ′も負値又は零となるので、ステ
ップS3で算出される下降量Dが“0”となる。
【0104】これに応じて、油圧サーボ系を構成する電
磁方向切換弁61がストロークセンサ65のストローク
検出値Lが“0”となるように制御されることにより、
昇降体41は図6に示すように上方の通常位置に制御さ
れてアッパリンク3における車体側前端部の連結部6が
上方の通常位置に固定されることにより、前述した各実
施形態と同様に車輪2が上方に変位するときのホイール
センタ軌跡LWCは、車輪2の上方への変位に伴ってホイ
ールセンタOWCが車両後方側に移動するように設定され
ることにより、後輪駆動車における加速時の車両姿勢を
良好に維持すると共に、突起或いは段差通過時の乗心地
を向上させることができる。
磁方向切換弁61がストロークセンサ65のストローク
検出値Lが“0”となるように制御されることにより、
昇降体41は図6に示すように上方の通常位置に制御さ
れてアッパリンク3における車体側前端部の連結部6が
上方の通常位置に固定されることにより、前述した各実
施形態と同様に車輪2が上方に変位するときのホイール
センタ軌跡LWCは、車輪2の上方への変位に伴ってホイ
ールセンタOWCが車両後方側に移動するように設定され
ることにより、後輪駆動車における加速時の車両姿勢を
良好に維持すると共に、突起或いは段差通過時の乗心地
を向上させることができる。
【0105】この走行状態からブレーキペダルを踏込ん
で制動状態とすると、これによって車両が減速されるこ
とにより、前後加速度センサ64の加速度検出値GX が
車両の減速度に応じた正の値となる。
で制動状態とすると、これによって車両が減速されるこ
とにより、前後加速度センサ64の加速度検出値GX が
車両の減速度に応じた正の値となる。
【0106】このとき、緩制動状態では、生じる減速度
が減速度閾値TS 未満となるので、ステップS3で算出
される昇降体41の下降量Dは“0”を維持することに
なり、日常的な緩制動状態では無用なサスペンションジ
オメトリーの変更を抑制している。
が減速度閾値TS 未満となるので、ステップS3で算出
される昇降体41の下降量Dは“0”を維持することに
なり、日常的な緩制動状態では無用なサスペンションジ
オメトリーの変更を抑制している。
【0107】一方、急制動状態として、前後加速度GX
のフィルタ処理値GX ′が減速度閾値TS 以上となる
と、ステップS3で算出される昇降体41の下降量Dが
正方向に増加する。
のフィルタ処理値GX ′が減速度閾値TS 以上となる
と、ステップS3で算出される昇降体41の下降量Dが
正方向に増加する。
【0108】このため、下降量Dがストロークセンサ6
5のストローク検出値Lより大きくなることにより、図
7におけるステップS8に移行し、下降指令信号CSL
をオン状態とする。これに応じて電磁方向切換弁61が
切換えられてパワーシリンダ60の上圧力室60cに流
体圧が供給されることにより、昇降体41が設定された
下降量Dと等しくなるように下降される。
5のストローク検出値Lより大きくなることにより、図
7におけるステップS8に移行し、下降指令信号CSL
をオン状態とする。これに応じて電磁方向切換弁61が
切換えられてパワーシリンダ60の上圧力室60cに流
体圧が供給されることにより、昇降体41が設定された
下降量Dと等しくなるように下降される。
【0109】これに応じて、アッパリンク3の車体側前
端部の連結部6が下方に移動することにより、前述した
各実施形態と同様にホイールセンタ軌跡LWCが車輪2の
上方への変位に伴ってホイールセンタOWCが車両前方側
に移動するように変更され、前述した自励振動を発生す
ることなく、安定した制動力を発生することができる。
端部の連結部6が下方に移動することにより、前述した
各実施形態と同様にホイールセンタ軌跡LWCが車輪2の
上方への変位に伴ってホイールセンタOWCが車両前方側
に移動するように変更され、前述した自励振動を発生す
ることなく、安定した制動力を発生することができる。
【0110】なお、上記第4の実施形態においては、車
両の前後加速度を検出する前後加速度センサ64の加速
度検出値に基づいて自励振動の発生を予測する場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、減速
時にアッパリンク3又はロアリンク4にかかる軸力を例
えばストレンゲージや磁歪式トルクセンサ等で検出し、
この軸力が大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大
きくするようにしてもよい。
両の前後加速度を検出する前後加速度センサ64の加速
度検出値に基づいて自励振動の発生を予測する場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、減速
時にアッパリンク3又はロアリンク4にかかる軸力を例
えばストレンゲージや磁歪式トルクセンサ等で検出し、
この軸力が大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大
きくするようにしてもよい。
【0111】同様に、減速時に撓むリンクブッシュやサ
スペンションメンバーのインシュレータの撓み量を検出
し、この撓み量から自励振動の発生を予測し、撓み量が
大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大きくするよ
うにしてもよい。
スペンションメンバーのインシュレータの撓み量を検出
し、この撓み量から自励振動の発生を予測し、撓み量が
大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大きくするよ
うにしてもよい。
【0112】また、ブレーキペダルの踏力、ストロー
ク、或いはブレーキ油圧を検出することにより自励振動
の発生を予測し、踏力、ストローク或いはブレーキ油圧
が大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大きくする
ようにしてもよい。
ク、或いはブレーキ油圧を検出することにより自励振動
の発生を予測し、踏力、ストローク或いはブレーキ油圧
が大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大きくする
ようにしてもよい。
【0113】さらに、パーキングブレーキのストローク
又はパーキングブレーキのワイヤ張力を検出することに
より自励振動の発生を予測し、ストローク又はワイヤ張
力が大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大きくす
るようにしてもよい。
又はパーキングブレーキのワイヤ張力を検出することに
より自励振動の発生を予測し、ストローク又はワイヤ張
力が大きくなるに従い昇降体41の下降量Dを大きくす
るようにしてもよい。
【0114】さらにまた、各車輪2に車輪速センサを設
け、この車輪速センサの車輪速検出値に基づいて車輪ロ
ック状態を検出することにより自励振動発生を予測し、
車輪ロック状態を検出したときに昇降体41の下降量D
を大きな値に設定するようにしてもよい。
け、この車輪速センサの車輪速検出値に基づいて車輪ロ
ック状態を検出することにより自励振動発生を予測し、
車輪ロック状態を検出したときに昇降体41の下降量D
を大きな値に設定するようにしてもよい。
【0115】なおさらに、各車輪にアンチロックブレー
キ制御装置が付加されている場合に、これらのアンチロ
ックブレーキ制御装置が作動状態となったことを検出す
ることにより自励振動の発生を予測し、アンチロックブ
レーキ制御装置が作動状態となったときに昇降体41の
下降量Dを大きな値に設定するようにしてもよい。
キ制御装置が付加されている場合に、これらのアンチロ
ックブレーキ制御装置が作動状態となったことを検出す
ることにより自励振動の発生を予測し、アンチロックブ
レーキ制御装置が作動状態となったときに昇降体41の
下降量Dを大きな値に設定するようにしてもよい。
【0116】このうち、ブレーキペダルの踏力等を検出
する場合、パーキングブレーキのストローク等を検出す
る場合、車輪ロックを検出する場合及びアンチロックブ
レーキ制御装置の作動状態を検出する場合には、単に制
動状態を検出することになるので、雪路、凍結路、降雨
路等の低摩擦係数路では、車輪のグリップ力が弱いため
に車輪に働くブレーキ力が弱く自励振動を生じない場合
まで、自励振動の発生状態として予測することになるの
で、車両の前後加速度、リンク軸力及びリンクブッシュ
又はサスペンションメンバーインシュレータの撓み量の
何れかのように実際に自励振動の影響を直接受ける検出
結果と併用することが好ましい。
する場合、パーキングブレーキのストローク等を検出す
る場合、車輪ロックを検出する場合及びアンチロックブ
レーキ制御装置の作動状態を検出する場合には、単に制
動状態を検出することになるので、雪路、凍結路、降雨
路等の低摩擦係数路では、車輪のグリップ力が弱いため
に車輪に働くブレーキ力が弱く自励振動を生じない場合
まで、自励振動の発生状態として予測することになるの
で、車両の前後加速度、リンク軸力及びリンクブッシュ
又はサスペンションメンバーインシュレータの撓み量の
何れかのように実際に自励振動の影響を直接受ける検出
結果と併用することが好ましい。
【0117】次に、本発明の第5の実施形態を図10〜
図12について説明する。この第5の実施形態は、車輪
に発生する自励振動を実際に検出して、その自励振動を
抑制するようにしたものである。
図12について説明する。この第5の実施形態は、車輪
に発生する自励振動を実際に検出して、その自励振動を
抑制するようにしたものである。
【0118】この第5の実施形態では、図10に示すよ
うに、ナックル1、アッパリンク3及びロアリンク4の
何れかにバネ下前後加速度センサ71を取付け、このバ
ネ下前後加速度センサ71で車輪2に発生する前後加速
度を直接検出するようにしたことを除いては上述した第
4の実施形態における図7と同様の構成を有し、図7と
の対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを
省略するが、コントローラ72で図11に示す演算処理
を実行する。
うに、ナックル1、アッパリンク3及びロアリンク4の
何れかにバネ下前後加速度センサ71を取付け、このバ
ネ下前後加速度センサ71で車輪2に発生する前後加速
度を直接検出するようにしたことを除いては上述した第
4の実施形態における図7と同様の構成を有し、図7と
の対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを
省略するが、コントローラ72で図11に示す演算処理
を実行する。
【0119】この演算処理は、所定時間(例えば10m
sec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ス
テップS11で、バネ下前後加速度センサ71で検出さ
れるバネ下の前後加速度GXLを読込み、次いでステップ
S12に移行して、読込んだ前後加速度GXLに対してバ
ンドパスフィルタ処理を行ってフィルタ処理値GXL′を
算出する。
sec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ス
テップS11で、バネ下前後加速度センサ71で検出さ
れるバネ下の前後加速度GXLを読込み、次いでステップ
S12に移行して、読込んだ前後加速度GXLに対してバ
ンドパスフィルタ処理を行ってフィルタ処理値GXL′を
算出する。
【0120】このバンドパスフィルタ処理は、車輪の自
励振動系以外の車輪のワインドアップ共振や車体剛性に
起因する共振系、エンジンとエンジンマウントによる共
振系等の他の振動系によるノイズを極力排除するために
行うもので、バネ下の上下と前後の共振周波数のみを抽
出するように周波数帯が設定されている。この周波数帯
としては、通常の乗用車の場合、上下と前後の共振周波
数は共に10〜20Hzにあることが多いので、この帯
域が設定される。
励振動系以外の車輪のワインドアップ共振や車体剛性に
起因する共振系、エンジンとエンジンマウントによる共
振系等の他の振動系によるノイズを極力排除するために
行うもので、バネ下の上下と前後の共振周波数のみを抽
出するように周波数帯が設定されている。この周波数帯
としては、通常の乗用車の場合、上下と前後の共振周波
数は共に10〜20Hzにあることが多いので、この帯
域が設定される。
【0121】次いで、ステップS13に移行して、バネ
下前後加速度のフィルタ処理値GXL′が増加傾向から減
少傾向に反転したか否かを判定し、増加傾向から減少傾
向に反転したときにはステップS14に移行して前回値
と今回値との何れか大きい値を上側ピーク値PU として
上側ピーク値記憶領域に更新記憶してからステップS1
7に移行し、増加傾向から減少傾向に反転していないと
きにはステップS15に移行して、減少傾向から増加傾
向に反転したか否かを判定し、減少傾向から増加傾向に
反転したときにはステップS16に移行して、前回値と
今回値との何れか小さい値を下側ピーク値PL として下
側ピーク値記憶領域に更新記憶してからステップS17
に移行し、減少傾向から増加傾向に反転していないとき
にはそのままタイマ割込処理を終了する。
下前後加速度のフィルタ処理値GXL′が増加傾向から減
少傾向に反転したか否かを判定し、増加傾向から減少傾
向に反転したときにはステップS14に移行して前回値
と今回値との何れか大きい値を上側ピーク値PU として
上側ピーク値記憶領域に更新記憶してからステップS1
7に移行し、増加傾向から減少傾向に反転していないと
きにはステップS15に移行して、減少傾向から増加傾
向に反転したか否かを判定し、減少傾向から増加傾向に
反転したときにはステップS16に移行して、前回値と
今回値との何れか小さい値を下側ピーク値PL として下
側ピーク値記憶領域に更新記憶してからステップS17
に移行し、減少傾向から増加傾向に反転していないとき
にはそのままタイマ割込処理を終了する。
【0122】ステップS17では、上側ピーク値記憶領
域及び下側ピーク値記憶領域に記憶されている上側ピー
ク値PU 及び下側ピーク値PL を読込み、上側ピーク値
PUから下側ピーク値PL を減算することにより、ピー
ク・ツー・ピーク(P−P)値を算出する。
域及び下側ピーク値記憶領域に記憶されている上側ピー
ク値PU 及び下側ピーク値PL を読込み、上側ピーク値
PUから下側ピーク値PL を減算することにより、ピー
ク・ツー・ピーク(P−P)値を算出する。
【0123】次いで、ステップS18に移行して、算出
したP−P値をもとに図12に示す制御マップを参照し
て昇降体41の下降量Dを算出する。ここで、制御マッ
プは、図12に示すように、P−P値が自励振動の発生
と判断される正の閾値TP より小さいときには昇降体4
1の下降量Dが“0”に維持され、正の閾値TP となっ
たときに昇降体41の下降量Dが所定値DS に設定さ
れ、P−P値が閾値TP を越えて増加すると、その増加
に比例して昇降体41の下降量Dが増加するように設定
されている。
したP−P値をもとに図12に示す制御マップを参照し
て昇降体41の下降量Dを算出する。ここで、制御マッ
プは、図12に示すように、P−P値が自励振動の発生
と判断される正の閾値TP より小さいときには昇降体4
1の下降量Dが“0”に維持され、正の閾値TP となっ
たときに昇降体41の下降量Dが所定値DS に設定さ
れ、P−P値が閾値TP を越えて増加すると、その増加
に比例して昇降体41の下降量Dが増加するように設定
されている。
【0124】次いで、ステップS19に移行して、スト
ロークセンサ65のストローク検出値Lを読込み、次い
でステップS20に移行して、目標下降量Dとストロー
ク検出値Lとが一致するか否かを判定し、両者が一致す
るときにはステップS21に移行して、上昇指令信号C
SH 及び下降指令信号CSL を共にオフ状態としてから
タイマ割込処理を終了し、両者が不一致であるときには
ステップS22に移行する。
ロークセンサ65のストローク検出値Lを読込み、次い
でステップS20に移行して、目標下降量Dとストロー
ク検出値Lとが一致するか否かを判定し、両者が一致す
るときにはステップS21に移行して、上昇指令信号C
SH 及び下降指令信号CSL を共にオフ状態としてから
タイマ割込処理を終了し、両者が不一致であるときには
ステップS22に移行する。
【0125】このステップS22では、目標下降量Dが
ストローク検出値Lより大きいか否かを判定し、D>L
であるときには昇降体41の下降量の方が大きいものと
判断してステップS23に移行し、下降指令信号CSL
をオン状態としてからタイマ割込処理を終了し、D<L
であるときには昇降体41の下降量の方が小さいものと
判断してステップS24に移行し、上昇指令信号CSH
をオン状態としてからタイマ割込処理を終了する。
ストローク検出値Lより大きいか否かを判定し、D>L
であるときには昇降体41の下降量の方が大きいものと
判断してステップS23に移行し、下降指令信号CSL
をオン状態としてからタイマ割込処理を終了し、D<L
であるときには昇降体41の下降量の方が小さいものと
判断してステップS24に移行し、上昇指令信号CSH
をオン状態としてからタイマ割込処理を終了する。
【0126】この第5の実施形態によると、車両が加速
走行又は定速走行している状態では、路面の突起や段差
を通過する際に、車輪2に前後方向力が作用してバネ下
前後加速度が発生することになるが、このときのバネ下
前後加速度の周波数はバンドパスフィルタ処理における
周波数帯域外となるので、図10の演算処理が実行され
たときにフィルタ処理値GXL′は零近傍の値を継続する
ことになり、ステップS18で算出される昇降体41の
下降量Dは“0”となって、昇降体41が上方の通常位
置に制御され、ホイールセンタ軌跡LWCは、車輪2の上
方への変位に伴ってホイールセンタOWCが車両後方側に
移動するように設定されることにより、後輪駆動車にお
ける加速時の車両姿勢を良好に維持すると共に、突起或
いは段差通過時の乗心地を向上させることができる。
走行又は定速走行している状態では、路面の突起や段差
を通過する際に、車輪2に前後方向力が作用してバネ下
前後加速度が発生することになるが、このときのバネ下
前後加速度の周波数はバンドパスフィルタ処理における
周波数帯域外となるので、図10の演算処理が実行され
たときにフィルタ処理値GXL′は零近傍の値を継続する
ことになり、ステップS18で算出される昇降体41の
下降量Dは“0”となって、昇降体41が上方の通常位
置に制御され、ホイールセンタ軌跡LWCは、車輪2の上
方への変位に伴ってホイールセンタOWCが車両後方側に
移動するように設定されることにより、後輪駆動車にお
ける加速時の車両姿勢を良好に維持すると共に、突起或
いは段差通過時の乗心地を向上させることができる。
【0127】この走行状態からブレーキペダルを踏込ん
で制動状態とすると、これによって車両がブレーキ力が
作用することにより、車輪2に図13に示すようにバネ
下前後加速度が発生する。
で制動状態とすると、これによって車両がブレーキ力が
作用することにより、車輪2に図13に示すようにバネ
下前後加速度が発生する。
【0128】このとき、車輪2に自励振動が発生してい
ない状態では、図13における時点t0 〜t1 間のよう
にバネ下前後加速度GXLの振幅が比較的小さく、図10
のステップS17で算出されるP−P値が小さい値とな
るので、ステップS18で算出される昇降体41の下降
量Dも“0”の状態を維持し、ホイールセンタ軌跡L WC
は車輪の上方への変位に応じて後ろ上がりの状態を継続
する。
ない状態では、図13における時点t0 〜t1 間のよう
にバネ下前後加速度GXLの振幅が比較的小さく、図10
のステップS17で算出されるP−P値が小さい値とな
るので、ステップS18で算出される昇降体41の下降
量Dも“0”の状態を維持し、ホイールセンタ軌跡L WC
は車輪の上方への変位に応じて後ろ上がりの状態を継続
する。
【0129】しかしながら、時点t1 以降のように車輪
2に自励振動が発生し始めると、バネ下前後加速度GXL
の振幅が大きくなることにより、ステップS17で算出
されるP−P値が大きな値となって正の閾値TP を越え
る状態となり、これに応じてステップS18で算出され
る昇降体41の下降量DがP−P値に応じた大きな値と
なる。
2に自励振動が発生し始めると、バネ下前後加速度GXL
の振幅が大きくなることにより、ステップS17で算出
されるP−P値が大きな値となって正の閾値TP を越え
る状態となり、これに応じてステップS18で算出され
る昇降体41の下降量DがP−P値に応じた大きな値と
なる。
【0130】このため、上述した第4の実施形態と同様
に、アッパリンク3の車体側前端部の連結部6が下方に
移動することにより、前述した各実施形態と同様にホイ
ールセンタ軌跡LWCが車輪2の上方への変位に伴ってホ
イールセンタOWCが車両前方側に移動するように変更さ
れ、前述した自励振動を発生することなく、安定した制
動力を発生することができる。
に、アッパリンク3の車体側前端部の連結部6が下方に
移動することにより、前述した各実施形態と同様にホイ
ールセンタ軌跡LWCが車輪2の上方への変位に伴ってホ
イールセンタOWCが車両前方側に移動するように変更さ
れ、前述した自励振動を発生することなく、安定した制
動力を発生することができる。
【0131】しかも、上記第5の実施形態によると自励
振動の発生を直接検出することができるので、自励振動
が発生したときのみホイールセンタ軌跡の変更を行うこ
とができ、不用意にサスペンションジオメトリが変化す
ることを確実に防止することができる。
振動の発生を直接検出することができるので、自励振動
が発生したときのみホイールセンタ軌跡の変更を行うこ
とができ、不用意にサスペンションジオメトリが変化す
ることを確実に防止することができる。
【0132】なお、上記第5の実施形態においては、自
励振動発生をバネ下に配置した前後加速度センサ71で
直接検出する場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、バネ下の上下加速度を検出することに
より、上下加速度の振幅が大きくなったときに自励振動
の発生であると判断するようにしてもよい。
励振動発生をバネ下に配置した前後加速度センサ71で
直接検出する場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、バネ下の上下加速度を検出することに
より、上下加速度の振幅が大きくなったときに自励振動
の発生であると判断するようにしてもよい。
【0133】また、例えばショックアブソーバ35のス
トロークをストロークセンサで検出することにより、そ
のストローク変動の振幅が大きいときに自励振動が発生
しているものと判断するようにしてもよい。
トロークをストロークセンサで検出することにより、そ
のストローク変動の振幅が大きいときに自励振動が発生
しているものと判断するようにしてもよい。
【0134】さらに、減速時にアッパリンク3又はロア
リンク4にかかる軸力を例えばストレンゲージや磁歪式
トルクセンサ等で検出し、この軸力の変動の振幅が大き
いときに自励振動が発生しているものと判断するように
してもよい。
リンク4にかかる軸力を例えばストレンゲージや磁歪式
トルクセンサ等で検出し、この軸力の変動の振幅が大き
いときに自励振動が発生しているものと判断するように
してもよい。
【0135】さらにまた、減速時に撓むリンクブッシュ
やサスペンションメンバーのインシュレータの撓み量を
検出し、この撓み量変動の振幅が大きいときに自励振動
が発生しているものと判断するようにしてもよい。
やサスペンションメンバーのインシュレータの撓み量を
検出し、この撓み量変動の振幅が大きいときに自励振動
が発生しているものと判断するようにしてもよい。
【0136】なおさらに、自励振動の発生による減速度
変動又は車体上下振動を前後加速度センサ又は上下加速
度センサで検出することにより、これら加速度変動の振
幅が大きいときに自励振動が発生しているものと判断す
るようにしてもよい。
変動又は車体上下振動を前後加速度センサ又は上下加速
度センサで検出することにより、これら加速度変動の振
幅が大きいときに自励振動が発生しているものと判断す
るようにしてもよい。
【0137】次に、本発明の第6の実施形態を図14に
ついて説明する。この第6の実施形態は、前述した第1
〜第5の実施形態のように、アッパリンク3又はロアリ
ンク4の車体側取付点の1点を自励振動発生時に移動さ
せる場合に代えてアッパリンク及び/又はロアリンクの
車体側取付点の少なくとも2点以上を移動させるように
したものである。
ついて説明する。この第6の実施形態は、前述した第1
〜第5の実施形態のように、アッパリンク3又はロアリ
ンク4の車体側取付点の1点を自励振動発生時に移動さ
せる場合に代えてアッパリンク及び/又はロアリンクの
車体側取付点の少なくとも2点以上を移動させるように
したものである。
【0138】この第6の実施形態では、図14に模式的
に示すように、車輪の自励振動を予測又は検出したとき
に、アッパリンク3の車体側取付点となる前端側の連結
部6を下方に、後端側の連結部7を上方に移動させると
共に、ロアリンク4の車体側取付点となる前端側の連結
部26を下方に、後端側の連結部27を上方に夫々移動
させるように構成されている。
に示すように、車輪の自励振動を予測又は検出したとき
に、アッパリンク3の車体側取付点となる前端側の連結
部6を下方に、後端側の連結部7を上方に移動させると
共に、ロアリンク4の車体側取付点となる前端側の連結
部26を下方に、後端側の連結部27を上方に夫々移動
させるように構成されている。
【0139】なお、各リンク3及び4の車体側連結部
6,7及び26,27を移動させる移動機構としては、
前述した第1〜第5の実施形態の移動機構を適用するこ
とができ、連結部を上方に移動させる場合には、第1の
実施形態では、下方のスグリ19bにブレーキ圧を供給
し、第2の実施形態ではケーブルワイヤ44の案内ロー
ラを1つ追加してバーキングブレーキ42の作動時に昇
降体41が上昇するように構成し、第3の実施形態で
は、連通路26a,26bを隔壁54b及び54dに形
成し、第5及び第6の実施形態では昇降体の上昇量を算
出してこれに基づいてパワーシリンダ60を制御するよ
うにすればよい。
6,7及び26,27を移動させる移動機構としては、
前述した第1〜第5の実施形態の移動機構を適用するこ
とができ、連結部を上方に移動させる場合には、第1の
実施形態では、下方のスグリ19bにブレーキ圧を供給
し、第2の実施形態ではケーブルワイヤ44の案内ロー
ラを1つ追加してバーキングブレーキ42の作動時に昇
降体41が上昇するように構成し、第3の実施形態で
は、連通路26a,26bを隔壁54b及び54dに形
成し、第5及び第6の実施形態では昇降体の上昇量を算
出してこれに基づいてパワーシリンダ60を制御するよ
うにすればよい。
【0140】この第6の実施形態によると、車両の加速
走行時及び定速走行時には、図14で実線図示のよう
に、アッパリンク3の前端側及び後端側の連結部6及び
7を略同じ高さ位置とし、ロアリンク4の前端側の連結
部26を後端側の連結部27に比較して高く設定するこ
とにより、通常走行時の瞬間回転中心OU を車輪2のホ
イールセンタOWCに対して車両前方側で且つ高めに設定
することができ、車輪の上方の変位に伴って後ろ上がり
となるホイールセンタ軌跡LWCを描くことができ、路面
の段差や突起を通過する際の乗心地を向上させることが
できると共に、後輪駆動車における加速時の車両姿勢を
好適に維持することができる。
走行時及び定速走行時には、図14で実線図示のよう
に、アッパリンク3の前端側及び後端側の連結部6及び
7を略同じ高さ位置とし、ロアリンク4の前端側の連結
部26を後端側の連結部27に比較して高く設定するこ
とにより、通常走行時の瞬間回転中心OU を車輪2のホ
イールセンタOWCに対して車両前方側で且つ高めに設定
することができ、車輪の上方の変位に伴って後ろ上がり
となるホイールセンタ軌跡LWCを描くことができ、路面
の段差や突起を通過する際の乗心地を向上させることが
できると共に、後輪駆動車における加速時の車両姿勢を
好適に維持することができる。
【0141】この走行状態から制動状態として、車輪2
に自励振動が発生することが予測されるか又は検出され
たときに、図14で破線図示のように、アッパリンク3
の車体側取付点となる前端側の連結部6を下方に、後端
側の連結部7を上方に移動させると共に、ロアリンク4
の車体側取付点となる前端側の連結部26を下方に、後
端側の連結部27を上方に夫々移動させる。
に自励振動が発生することが予測されるか又は検出され
たときに、図14で破線図示のように、アッパリンク3
の車体側取付点となる前端側の連結部6を下方に、後端
側の連結部7を上方に移動させると共に、ロアリンク4
の車体側取付点となる前端側の連結部26を下方に、後
端側の連結部27を上方に夫々移動させる。
【0142】このように各取付点を移動させることによ
り、自励振動発生時の瞬間回転中心OB をホイールセン
タOWCに対して車体前方側で且つ低い高さ位置とするこ
とができ、これによってホイールセンサ軌跡LWCを前上
がり傾向に変更することができ、制動時に車輪2に作用
するブレーキ力によって自励振動が発生することを抑制
することができる。
り、自励振動発生時の瞬間回転中心OB をホイールセン
タOWCに対して車体前方側で且つ低い高さ位置とするこ
とができ、これによってホイールセンサ軌跡LWCを前上
がり傾向に変更することができ、制動時に車輪2に作用
するブレーキ力によって自励振動が発生することを抑制
することができる。
【0143】このとき、アッパリンク3及びロアリンク
4の車体側取付点の全てを移動させる場合には、各車体
側取付点における移動量を前述した第1〜第5の実施形
態のように1つの車体側取付点を移動させる場合に比較
して小さくすることができ、設計の自由度を向上させる
ことができる。
4の車体側取付点の全てを移動させる場合には、各車体
側取付点における移動量を前述した第1〜第5の実施形
態のように1つの車体側取付点を移動させる場合に比較
して小さくすることができ、設計の自由度を向上させる
ことができる。
【0144】なお、上記第6の実施形態では、アッパリ
ンク3及びロアリンク4の全ての取付点を移動させる場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、図15に示すように、ロアリンク4の車体側取付点
における前端側取付点を下降させ、後端側取付点を上昇
させ、アッパリンク3については車体側取付点の移動を
行わないようにすることもでき、この場合には、アッパ
リンク3の各車体側取付点の移動量が図14の場合に比
較して増加するが、通常時の瞬間回転中心OU と車輪接
地点とを結ぶ線の路面に対する傾斜角θU に対して自励
振動発生時の瞬間回転中心OB と車輪接地点とを結ぶ線
の路面に対する傾斜角θB がかなり小さくなるので、ア
ンチダイブジオメトリは弱まることになると共に、アッ
パリンク系のジオメトリによってはホイールセンタ軌跡
LWCの後ろ上がり傾向を前上がり傾向までは変更できな
い場合が生じるが、自励振動抑制効果を奏することには
かわりがない。
ンク3及びロアリンク4の全ての取付点を移動させる場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、図15に示すように、ロアリンク4の車体側取付点
における前端側取付点を下降させ、後端側取付点を上昇
させ、アッパリンク3については車体側取付点の移動を
行わないようにすることもでき、この場合には、アッパ
リンク3の各車体側取付点の移動量が図14の場合に比
較して増加するが、通常時の瞬間回転中心OU と車輪接
地点とを結ぶ線の路面に対する傾斜角θU に対して自励
振動発生時の瞬間回転中心OB と車輪接地点とを結ぶ線
の路面に対する傾斜角θB がかなり小さくなるので、ア
ンチダイブジオメトリは弱まることになると共に、アッ
パリンク系のジオメトリによってはホイールセンタ軌跡
LWCの後ろ上がり傾向を前上がり傾向までは変更できな
い場合が生じるが、自励振動抑制効果を奏することには
かわりがない。
【0145】また、図16に示すように、アッパリンク
3の車体側取付点における前端側取付点を下降させ、後
端側取付点を上昇させ、ロアリンク4については車体側
取付点の移動を行わないようにすることもでき、この場
合には、アッパリンク3の各車体側取付点の移動量が図
14の場合に比較して増加するが、通常時の瞬間回転中
心OU と車輪接地点とを結ぶ線の路面に対する傾斜角θ
U に対して自励振動発生時の瞬間回転中心OB と車輪接
地点とを結ぶ線の路面に対する傾斜角θB が僅かに増加
するだけで、アンチダイブジオメトリが弱まることを防
止することができる。
3の車体側取付点における前端側取付点を下降させ、後
端側取付点を上昇させ、ロアリンク4については車体側
取付点の移動を行わないようにすることもでき、この場
合には、アッパリンク3の各車体側取付点の移動量が図
14の場合に比較して増加するが、通常時の瞬間回転中
心OU と車輪接地点とを結ぶ線の路面に対する傾斜角θ
U に対して自励振動発生時の瞬間回転中心OB と車輪接
地点とを結ぶ線の路面に対する傾斜角θB が僅かに増加
するだけで、アンチダイブジオメトリが弱まることを防
止することができる。
【0146】したがって、アッパリンク3及びロアリン
ク4の何れか一方の取付点のみを移動させる場合には、
アッパリンク3の取付点を移動させるようにすることが
好ましい。
ク4の何れか一方の取付点のみを移動させる場合には、
アッパリンク3の取付点を移動させるようにすることが
好ましい。
【0147】なお、上記第1〜第6の実施形態において
は、上下にA字状のリンクを有するダブルウイッシュボ
ーン形式のサスペンションに本発明を適用した場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、図1
7に示すように、ロアリンク4を省略し、これに代えて
車両前後方向に延長するラジアスロッド80を適用した
ダブルウイッシュボーン形式のサスペンションであって
も、上記第1〜第6の実施形態と同様に自励振動の発生
状態を予測又は検出したときにアッパリンク3の車体側
取付部における前端側連結部6及び/又は後端側連結部
7を移動させるか、これと同時又は単独でラジアスロッ
ド80の車体側取付部を下方に下降させることにより、
自励振動発生時のホイールセンタ軌跡LWCの後ろ上がり
傾向を前上がり傾向に変更して、通常走行時の乗心地及
び後輪駆動車における加速度時の車両姿勢を良好に維持
しながら制動時の自励振動の発生を抑制することができ
る。
は、上下にA字状のリンクを有するダブルウイッシュボ
ーン形式のサスペンションに本発明を適用した場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、図1
7に示すように、ロアリンク4を省略し、これに代えて
車両前後方向に延長するラジアスロッド80を適用した
ダブルウイッシュボーン形式のサスペンションであって
も、上記第1〜第6の実施形態と同様に自励振動の発生
状態を予測又は検出したときにアッパリンク3の車体側
取付部における前端側連結部6及び/又は後端側連結部
7を移動させるか、これと同時又は単独でラジアスロッ
ド80の車体側取付部を下方に下降させることにより、
自励振動発生時のホイールセンタ軌跡LWCの後ろ上がり
傾向を前上がり傾向に変更して、通常走行時の乗心地及
び後輪駆動車における加速度時の車両姿勢を良好に維持
しながら制動時の自励振動の発生を抑制することができ
る。
【0148】また、ダブルウイッシュボーン形式のサス
ペンションに限らず、図18に示すような、A字状のロ
アリンク4はそのままで、アッパリンク3を2本のフロ
ントアッパリンク3aとリアアッパリンク3bとに分割
し、さらにナックル1の後端側に車幅方向に延長するラ
テラルリンク81を連結した構成のマルチリンクサスペ
ンションであっても、自励振動の発生を予測又は検出し
たときに、フロントアッパリンク3aの車体側取付点を
下降させるか、リアアッパリンク3bの車体側取付点を
上昇させるか、ロアリンク4の車体側取付点における前
端側連結部26を下降させるか、後端側連結部27を上
昇させるか、これらの内の複数点を移動させることによ
り、上記第1〜第6の実施形態と同様の作用効果を得る
ことができる。
ペンションに限らず、図18に示すような、A字状のロ
アリンク4はそのままで、アッパリンク3を2本のフロ
ントアッパリンク3aとリアアッパリンク3bとに分割
し、さらにナックル1の後端側に車幅方向に延長するラ
テラルリンク81を連結した構成のマルチリンクサスペ
ンションであっても、自励振動の発生を予測又は検出し
たときに、フロントアッパリンク3aの車体側取付点を
下降させるか、リアアッパリンク3bの車体側取付点を
上昇させるか、ロアリンク4の車体側取付点における前
端側連結部26を下降させるか、後端側連結部27を上
昇させるか、これらの内の複数点を移動させることによ
り、上記第1〜第6の実施形態と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0149】さらに、図19に示すようなナックル1の
下端に連結されたA字状のロアリンク82とナックル1
の状態にシリンダチューブ83aが連結され、且つピス
トンロッド83bの上端が車体側部材に連結されたショ
ックアブソーバ83とを備えたストラット形式のサスペ
ンションでは、自励振動の発生を予測又は検出したとき
に、A字状のロアリンク4の車体側取付点における前端
側を下降させるか、後端側を上昇させるか、これらの双
方を行うと同時にショックアブソーバ83の車体側取付
点を車体前方側に移動させることにより、実線図示のホ
イルセンタOWCに対して車体前方側で且つ高い位置の通
常の瞬間回転中心OU から破線図示のホイルセンタOWC
に対して車体前方側で且つ低い自励振動発生時の瞬間回
転中心O B に変更することができ、これによってホイル
センタ軌跡LWCを前上がり傾向に変更して、前記第1〜
第6の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
下端に連結されたA字状のロアリンク82とナックル1
の状態にシリンダチューブ83aが連結され、且つピス
トンロッド83bの上端が車体側部材に連結されたショ
ックアブソーバ83とを備えたストラット形式のサスペ
ンションでは、自励振動の発生を予測又は検出したとき
に、A字状のロアリンク4の車体側取付点における前端
側を下降させるか、後端側を上昇させるか、これらの双
方を行うと同時にショックアブソーバ83の車体側取付
点を車体前方側に移動させることにより、実線図示のホ
イルセンタOWCに対して車体前方側で且つ高い位置の通
常の瞬間回転中心OU から破線図示のホイルセンタOWC
に対して車体前方側で且つ低い自励振動発生時の瞬間回
転中心O B に変更することができ、これによってホイル
センタ軌跡LWCを前上がり傾向に変更して、前記第1〜
第6の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0150】さらにまた、図20に示すような、左右の
車輪位置に車体側取付点がホイールセンタOWCの前方側
で且つ高い位置となるトレーリングアーム85を配置
し、この左右のトレーリングアーム85を連結するトー
ションビーム86を設けたトーションビーム式サスペン
ションでは、ホイールセンタOWCの回転中心がトレーリ
ングアーム85の車体側取付点となることから、自励振
動の発生を予測又は検出したときに、トレーリングアー
ム85の車体側取付点を下降させることにより、自励振
動発生時の瞬間回転中心OB を低下させることにより、
ホイールセンタ軌跡LWCを前上がり傾向に変更して、前
記第1〜第6の実施形態と同様の作用効果を得ることが
できる。
車輪位置に車体側取付点がホイールセンタOWCの前方側
で且つ高い位置となるトレーリングアーム85を配置
し、この左右のトレーリングアーム85を連結するトー
ションビーム86を設けたトーションビーム式サスペン
ションでは、ホイールセンタOWCの回転中心がトレーリ
ングアーム85の車体側取付点となることから、自励振
動の発生を予測又は検出したときに、トレーリングアー
ム85の車体側取付点を下降させることにより、自励振
動発生時の瞬間回転中心OB を低下させることにより、
ホイールセンタ軌跡LWCを前上がり傾向に変更して、前
記第1〜第6の実施形態と同様の作用効果を得ることが
できる。
【0151】なおさらに、図21(a)に示すような、
上面から見てく字状に形成されたサスペンションメンバ
ー90にA字状のセミトレーリングアーム91が上下方
向に回動自在に取付けられ、このセミトレーリングアー
ム91の車体外方端部に車輪を支持するアクスルが形成
された所謂セミトレーリング式サスペンションであって
も、セミトレーリングアーム91のサスペンションメン
バー90への連結部92及び93の中心軸を結ぶ直線と
左右輪のホイールセンタ間を結ぶ直線とホイールセンタ
を通って前方に延長する直線とで囲まれる三角形を考え
ることで、通常時には、図22(a)に示すように背面
視において連結部92及び93の中心軸を結ぶ線が水平
線に対して上反角θH を有するので、瞬間回転中心OU
は図21(c)に示すようにホイールセンサOWCに対し
て車両前方側で且つ上方位置となるが、自励振動の発生
を予測又は検出したときに、図22(b)に示すように
セミトレーリングアーム91の車体側の連結部92及び
93の中心軸を結ぶ線が水平線に対して下反角θL とな
るように設定することにより、自励振動の発生時の瞬間
回転中心OB を低下させることができ、これによっでホ
イールセンタ軌跡L WCを前上がり傾向に変更して、前記
第1〜第6の実施形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
上面から見てく字状に形成されたサスペンションメンバ
ー90にA字状のセミトレーリングアーム91が上下方
向に回動自在に取付けられ、このセミトレーリングアー
ム91の車体外方端部に車輪を支持するアクスルが形成
された所謂セミトレーリング式サスペンションであって
も、セミトレーリングアーム91のサスペンションメン
バー90への連結部92及び93の中心軸を結ぶ直線と
左右輪のホイールセンタ間を結ぶ直線とホイールセンタ
を通って前方に延長する直線とで囲まれる三角形を考え
ることで、通常時には、図22(a)に示すように背面
視において連結部92及び93の中心軸を結ぶ線が水平
線に対して上反角θH を有するので、瞬間回転中心OU
は図21(c)に示すようにホイールセンサOWCに対し
て車両前方側で且つ上方位置となるが、自励振動の発生
を予測又は検出したときに、図22(b)に示すように
セミトレーリングアーム91の車体側の連結部92及び
93の中心軸を結ぶ線が水平線に対して下反角θL とな
るように設定することにより、自励振動の発生時の瞬間
回転中心OB を低下させることができ、これによっでホ
イールセンタ軌跡L WCを前上がり傾向に変更して、前記
第1〜第6の実施形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0152】また、上記第1〜第5の実施形態及び変形
例においては、サスペンションを構成するリンクの車体
側取付点を移動させることにより、ホイールセンタ軌跡
LWCを前上がり傾向に変更する場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、図23に示すよう
に、サスペンションメンバー100にサスペンションを
構成するフロントアッパリンク101及びリヤアッパリ
ンク102及びA字状のロアリンク103の全ての車体
側取付点が取付けられている場合には、通常時は図24
で実線図示の位置としてサスペンションメンバー100
に取付けられている各リンクによる瞬間回転中心OU を
ホイールセンタOWCに対して車両前方側で且つ高い位置
に設定し、この状態から自励振動の発生を予測又は検出
したときにサスペンションメンバー100の前方側車体
連結部104を下降させ、且つ後方側車体連結部105
を上昇させることにより、自励振動の発生時の瞬間回転
中心OB を低下させることができ、これによっでホイー
ルセンタ軌跡LWCを前上がり傾向に変更して、前記第1
〜第6の実施形態と同様の作用効果を得ることができ
る。
例においては、サスペンションを構成するリンクの車体
側取付点を移動させることにより、ホイールセンタ軌跡
LWCを前上がり傾向に変更する場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、図23に示すよう
に、サスペンションメンバー100にサスペンションを
構成するフロントアッパリンク101及びリヤアッパリ
ンク102及びA字状のロアリンク103の全ての車体
側取付点が取付けられている場合には、通常時は図24
で実線図示の位置としてサスペンションメンバー100
に取付けられている各リンクによる瞬間回転中心OU を
ホイールセンタOWCに対して車両前方側で且つ高い位置
に設定し、この状態から自励振動の発生を予測又は検出
したときにサスペンションメンバー100の前方側車体
連結部104を下降させ、且つ後方側車体連結部105
を上昇させることにより、自励振動の発生時の瞬間回転
中心OB を低下させることができ、これによっでホイー
ルセンタ軌跡LWCを前上がり傾向に変更して、前記第1
〜第6の実施形態と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0153】さらに、上記各実施形態においては、車両
の後輪側のサスペンションに本発明を適用した場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、前輪
110側のサスペンションについても図25で実線図示
のように通常はホイールセンタ軌跡を後ろ上がりとする
ようにアッパリンク3及びロアリンク4による瞬間回転
中心OU をホイールセンタより車体後方側で且つ下方位
置に設定しておき、自励振動の発生を予測又は検出した
ときにアッパリンク3については前端側連結部6を下降
させ、後端側連結部7を上昇させ、ロアリンク4につい
ても同様に前端側連結部26を下降させ、後端側連結部
27を上昇させることにより、瞬間回転中心OB を高く
し、これによっでホイールセンタ軌跡LWCを前上がり傾
向に変更して、前記各実施形態と同様の作用効果を得る
ことができる。
の後輪側のサスペンションに本発明を適用した場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、前輪
110側のサスペンションについても図25で実線図示
のように通常はホイールセンタ軌跡を後ろ上がりとする
ようにアッパリンク3及びロアリンク4による瞬間回転
中心OU をホイールセンタより車体後方側で且つ下方位
置に設定しておき、自励振動の発生を予測又は検出した
ときにアッパリンク3については前端側連結部6を下降
させ、後端側連結部7を上昇させ、ロアリンク4につい
ても同様に前端側連結部26を下降させ、後端側連結部
27を上昇させることにより、瞬間回転中心OB を高く
し、これによっでホイールセンタ軌跡LWCを前上がり傾
向に変更して、前記各実施形態と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0154】ここで、制動時のアンチダイブ効果を保つ
ためには、前述した後輪側とは逆にロアリンク系を移動
させる方が望ましい。また、前輪駆動車においては、ホ
イールセンタ軌跡が後ろ上がりであると加速時前輪リフ
トを生じるので、前述した従来例である特開平6−64
436号公報に記載されているように、車両の前後方向
の加速度を検出する前後加速度センサを設け、この前後
加速度センサで加速状態を検出したときに、自励振動の
発生を予測又は検出したときと同様にホイールセンタ軌
跡LWCを前上がり傾向に変更することにより、アンチリ
フト効果を発揮させることが好ましい。
ためには、前述した後輪側とは逆にロアリンク系を移動
させる方が望ましい。また、前輪駆動車においては、ホ
イールセンタ軌跡が後ろ上がりであると加速時前輪リフ
トを生じるので、前述した従来例である特開平6−64
436号公報に記載されているように、車両の前後方向
の加速度を検出する前後加速度センサを設け、この前後
加速度センサで加速状態を検出したときに、自励振動の
発生を予測又は検出したときと同様にホイールセンタ軌
跡LWCを前上がり傾向に変更することにより、アンチリ
フト効果を発揮させることが好ましい。
【図1】本発明の第1実施形態を示す要部の斜視図であ
る。
る。
【図2】第1の実施形態における制動時制御系を示す説
明図である。
明図である。
【図3】第1の実施形態におけるホイールセンタ軌跡を
変更した場合の動作の説明に供する説明図である。
変更した場合の動作の説明に供する説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す概略構成図であ
る。
る。
【図5】本発明の第3実施形態を示す要部の断面図であ
る。
る。
【図6】第3実施形態における動作の説明に供する説明
図であって、(a)は側面から見たスケルトン図、
(b)は斜視図である。
図であって、(a)は側面から見たスケルトン図、
(b)は斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施形態を示す概略構成図であ
る。
る。
【図8】第4の実施形態における制御処理の一例を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図9】第4の実施形態に適用し得る制御マップを示す
特性線図である。
特性線図である。
【図10】本発明の第5の実施形態を示す概略構成図で
ある。
ある。
【図11】第5の実施形態における制御処理の一例を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図12】第5の実施形態に適用し得る制御マップを示
す特性線図である。
す特性線図である。
【図13】第5の実施形態の動作の説明に供するタイム
チャートである。
チャートである。
【図14】本発明の第6の実施形態を示すスケルトン図
である。
である。
【図15】第6の実施形態における変形例を示すスケル
トン図である。
トン図である。
【図16】第6の実施形態における他の変形例を示すス
ケルトン図である。
ケルトン図である。
【図17】本発明をラジアスロッド形式のダブルウイッ
シュボーンサスペンションに適用した場合の一例を示す
スケルトン図である。
シュボーンサスペンションに適用した場合の一例を示す
スケルトン図である。
【図18】本発明をマルチリンクサスペンションに適用
した場合の一例を示す斜視図である。
した場合の一例を示す斜視図である。
【図19】本発明をストラット形式のサスペンションに
適用した場合の一例を示すスケルトン図である。
適用した場合の一例を示すスケルトン図である。
【図20】本発明をトーションビーム形式のサスペンシ
ョンに適用した場合の一例を示す説明図である。
ョンに適用した場合の一例を示す説明図である。
【図21】本発明をセミトレーリングアーム式サスペン
ションに適用した場合の一例を示す説明図であり、
(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は側面図であ
る。
ションに適用した場合の一例を示す説明図であり、
(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は側面図であ
る。
【図22】図21の動作の説明に供する背面図である。
【図23】本発明を全てのリンク系がサスペンションメ
ンバーに取付けられたサスペンションに適用した場合の
一例を示す斜視図である。
ンバーに取付けられたサスペンションに適用した場合の
一例を示す斜視図である。
【図24】図23の動作の説明に供するスケルトン図で
ある。
ある。
【図25】本発明の前輪のサスペンションに適用した場
合の一例を示すスケルトン図である。
合の一例を示すスケルトン図である。
【図26】ホイールセンタ軌跡が前上がりであるときの
動作の説明に供する説明図である。
動作の説明に供する説明図である。
【図27】ホイールセンタ軌跡が後ろ上がりであるとき
の動作の説明に供する説明図である。
の動作の説明に供する説明図である。
【図28】制動時の自励振動発生状態の説明に供する説
明図である。
明図である。
1 ナックル 2 車輪 3 アッパリンク 4 ロアリンク 6 前端側連結部 7 後端側連結部 10,11 回転軸 12 サスペンションメンバー 13a,13b 支持ブラケット 18 弾性体 19a,19b スグリ OWC ホイールセンタ OU 通常時の瞬間回転中心 OB 自励振動発生時の瞬間回転中心 20 ブレーキペダル 21 マスタシリンダ 23,24 ブレーキ装置 40 案内機構 41 昇降体 42 パーキングブレーキ 44 ケーブルワイヤ 51 弾性体 55a〜55d スグリ 56a,56b 連通孔 60 パワーシリンダ 61 電磁方向切換弁 62 油圧源 63 コントローラ 64 前後加速度センサ 65 ストロークセンサ 71 バネ下前後加速度センサ 3a フロントアッパリンク 3b リアアッパリンク 81 ラテラルリンク 82 ロアリンク 83 ショックアブソーバ 85 トレーリングアーム 86 トーションビーム 100 サスペンションメンバー 101 フロントアッパリンク 102 リアアッパリンク 103 ロアリンク 104 前端側連結部 105 後端側連結部 110 前輪
Claims (15)
- 【請求項1】 車輪の上方への変位に伴って車両後方側
に移動するホイールセンタ軌跡を描くサスペンション装
置において、制動に伴う車輪の自励振動の発生を検知又
は予測する自励振動検出手段と、該自励振動検出手段で
自励振動の発生を検知又は予測したときに前記ホイール
センタ軌跡を当該自励振動を抑制する方向に変更する軌
跡変更手段とを備えていることを特徴とするサスペンシ
ョン装置。 - 【請求項2】 前記軌跡変更手段は、自励振動の発生を
検知又は予測したときに車輪の上方への変位に伴うホイ
ールセンタ軌跡が車両前方側となるように変更するよう
に構成されていることを特徴とする請求項1記載のサス
ペンション装置。 - 【請求項3】 前記軌跡変更手段は、車輪を支持するリ
ンクの車体側取付点を移動させるように構成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンショ
ン装置。 - 【請求項4】 前記軌跡変更手段は、車輪を支持するリ
ンクを取付けるサスペンションメンバーの車体側取付点
を移動させるように構成されていることを特徴とする請
求項1又は2に記載のサスペンション装置。 - 【請求項5】 前記自励振動検出手段は、車両のバネ上
振動、サスペンションストローク、リンク軸力、リンク
ブッシュの撓み、メンバーインシュレータの撓み及び車
体振動の少なくとも1つを検知し、その変動量が大きい
ときに自励振動発生状態であることを検出するように構
成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
に記載のサスペンション装置。 - 【請求項6】 前記自励振動検出手段は、車両の減速
度、リンク軸力、リンクブッシュの撓み、メンバーイン
シュレータの撓み、フットブレーキの踏力,ストロー
ク,ブレーキ液圧及び駐車ブレーキのストローク又はワ
イヤ張力の少なくとも1つを検知し、その検知量が大き
いときに自励振動発生の可能性が高いと予測するように
構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れ
かに記載のサスペンション装置。 - 【請求項7】 前記自励振動検出手段は、車輪速センサ
の検出値に基づいて車輪のロック状態を検出するか又は
アンチロックブレーキ制御作動中を検知したときに自励
振動発生であると予測するように構成されていることを
特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のサスペンシ
ョン装置。 - 【請求項8】 前記軌跡変更手段は、ダブルウイッシュ
ボーン形式のアッパリンク及びロアリンクの少なくとも
何れか一方における車体側取付点を上下方向に移動させ
る取付点移動機構を有することを特徴とする請求項3記
載のサスペンション装置。 - 【請求項9】 前記軌跡変更手段は、ダブルウイッシュ
ボーン形式のアッパリンク及びラジアスロッドの少なく
とも何れか一方における車体側取付点を上下方向に移動
させる取付点移動機構を有することを特徴とする請求項
3記載のサスペンション装置。 - 【請求項10】 前記軌跡変更手段は、マルチリンク形
式のアッパリンク及びロアリンクの少なくとも何れか一
方における車体側取付点を上下方向に移動させる取付点
移動機構を有することを特徴とする請求項3記載のサス
ペンション装置。 - 【請求項11】 前記軌跡変更手段は、ストラット形式
のロアリンク及びショックアブソーバの車体側取付点を
移動させる取付点移動機構を有することを特徴とする請
求項3記載のサスペンション装置。 - 【請求項12】 前記軌跡変更手段は、セミトレーリン
グアーム形式のセミトレーリングアームの車体側取付点
を移動させる取付点移動機構を有することを特徴とする
請求項3記載のサスペンション装置。 - 【請求項13】 前記軌跡変更手段は、トーションビー
ム形式のトーションビームの車体側取付点を上下方向に
移動させる取付点移動機構を有することを特徴とする請
求項3記載のサスペンション装置。 - 【請求項14】 前記取付点移動機構は、内部にブレー
キ液圧が供給される流体室を有し、当該ブレーキ液圧の
上昇に伴って車体取付点を移動させるブッシュで構成さ
れていることを特徴とする請求項8乃至13に記載のサ
スペンション装置。 - 【請求項15】 前記取付点移動機構は、パーキングブ
レーキの作動に応動して車体取付点を移動する可動支持
部材で構成されていることを特徴とする請求項8乃至1
3に記載のサスペンション装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20045197A JPH1142919A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | サスペンション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20045197A JPH1142919A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | サスペンション装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1142919A true JPH1142919A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16424529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20045197A Pending JPH1142919A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | サスペンション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1142919A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2356685A (en) * | 1999-11-27 | 2001-05-30 | Rover Group | Vehicle braking control systems |
US7427072B2 (en) * | 2004-06-18 | 2008-09-23 | Bose Corporation | Active vehicle suspension |
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WO2013125018A1 (ja) * | 2012-02-23 | 2013-08-29 | トヨタ自動車株式会社 | 車両懸架装置 |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP20045197A patent/JPH1142919A/ja active Pending
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