JPWO2013100031A1 - 光透過性導電性フィルム及びそれを有する静電容量型タッチパネル - Google Patents
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Abstract
光透過性導電層の厚さを20nmより薄い程度にまで薄層化する際に生じる問題を解消する。(A)光透過性支持層;及び(B)光透過性導電層を含有する光透過性導電性フィルムであって、前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、光透過性導電性フィルム。
Description
本発明は、光透過性導電性フィルム及びそれを有する静電容量型タッチパネルに関する。
タッチパネルに搭載される光透過性導電性フィルムとして、PET等からなる光透過性支持層の上に酸化インジウムスズ(ITO)等からなる光透過性導電層を積層して得られるフィルムが数多く使用されている。タッチパネルとしては方式の異なる抵抗膜型タッチパネルや静電容量型等タッチパネルが開発・使用されており、それぞれにおいて光透過性導電性フィルムに求められる特性が異なっている。
従来、抵抗膜型タッチパネルに搭載される光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層の厚さを20nm程度にした例が報告されているが(特許文献1)、より薄層化された光透過性導電層を備える光透過性導電性フィルムを使用したタッチパネルは報告されていない。また、タッチパネルに搭載される光透過性導電層においては、厚さが20nmを下回ると性能向上が見られないという報告がある(非特許文献1)。
Y. Shigesato et al. Vacuum 59(2000),pp. 614−621
本発明者らは、光透過性支持層の一方の面上に光透過性導電層が積層されてなる光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層の厚さを20nmより薄い程度にまで薄層化できる技術を新たに開発した。このように薄層化された光透過性導電層を有する光透過性導電性フィルムは従来のものに比べてより改善された透過率及びパターン化された光透過性導電層のパターン見え(pattern visibility)の軽減等の種々の利点を有している。しかしながらその一方で、従来の構成の光透過性導電性フィルムにおいて単に光透過性導電性層を薄層化しただけでは、光透過性導電性フィルムの表面抵抗率(Ω/sq.)が上昇してしまう等の問題があり、これは特に光透過性導電性フィルムを静電容量型タッチパネルの製造のために用いる場合に大きな問題となる。この点で改善の余地があることを本発明者らは新たに見出した。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、本発明を完成させた。本発明は上記課題を解決するものであり、次に掲げるものである。
項1.
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルム。
項2.
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、酸化インジウムを含む、項1に記載の光透過性導電性フィルム。
項3.
さらに、
(C)光透過性下地層
を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が少なくとも前記光透過性下地層(C)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。
項4.
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性下地層(C)に隣接して配置されている、項3に記載の光透過性導電性フィルム。
項5.
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、ポリシラザン、アクリルシリカハイブリッド、及びSiOx(X=1〜2)からなる群より選択される1種を含む、請求項3又は4に記載の光透過性導電性フィルム。
項6.
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、SiOx(X=1〜2)を含む、項3又は4に記載の光透過性導電性フィルム。
項7.
さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。
項8.
さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項3〜6のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
項9.
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、前記ハードコート層(D)に隣接して配置されている、項8に記載の光透過性導電性フィルム。
項10.
項1〜9のいずれかに記載の光透過性導電性フィルムを含む、静電容量型タッチパネル。
項11.
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
平均表面粗さRaが0.1〜1nmである前記面に前記光透過性導電層(B)を配置する工程を含む方法。
項1.
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルム。
項2.
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、酸化インジウムを含む、項1に記載の光透過性導電性フィルム。
項3.
さらに、
(C)光透過性下地層
を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が少なくとも前記光透過性下地層(C)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。
項4.
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性下地層(C)に隣接して配置されている、項3に記載の光透過性導電性フィルム。
項5.
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、ポリシラザン、アクリルシリカハイブリッド、及びSiOx(X=1〜2)からなる群より選択される1種を含む、請求項3又は4に記載の光透過性導電性フィルム。
項6.
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、SiOx(X=1〜2)を含む、項3又は4に記載の光透過性導電性フィルム。
項7.
さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。
項8.
さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項3〜6のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
項9.
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、前記ハードコート層(D)に隣接して配置されている、項8に記載の光透過性導電性フィルム。
項10.
項1〜9のいずれかに記載の光透過性導電性フィルムを含む、静電容量型タッチパネル。
項11.
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
平均表面粗さRaが0.1〜1nmである前記面に前記光透過性導電層(B)を配置する工程を含む方法。
本発明の光透過性導電性フィルムを利用することにより、光透過性導電性フィルムにおいて光透過性導電性層を薄層化することにより得られうる利点を確保しつつ、薄層化に起因する表面抵抗率の悪化を改善できる。
1. 光透過性導電性フィルム
本発明の光透過性導電性フィルムは、
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムである。
本発明の光透過性導電性フィルムは、
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムである。
本発明において「光透過性」とは、光を透過させる性質を有する(translucent)ことを意味する。「光透過性」には、透明(transparent)が含まれる。「光透過性」とは、例えば、全光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは88%以上である性質をいう。本発明において全光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色社製、商品名:NDH−2000、またはその同等品)を用いてJIS−K−7105に基づいて測定する。
本発明において、各層の厚さは、市販の反射分光膜厚計(大塚電子、FE−3000(製品名)、又はその同等品)を用いて求める。又は、代替的に、市販の透過型電子顕微鏡を用いた観察により求めてもよい。具体的には、ミクロトーム又はフォーカスイオンビームなどを用いて光透過性導電性フィルムをフィルム面に対して垂直方向に薄く切断し、その断面を観察する。
本明細書において、光透過性支持層(A)の一方の面に配置される複数の層のうち二つの層の相対的な位置関係について言及する場合、光透過性支持層(A)を基準にして、光透過性支持層(A)からの距離が大きい一方の層を「上の」層等ということがある。
図1に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に隣接して、光透過性導電層(B)が配置されている。図1において、「前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面」とは、光透過性支持層(A)の面のうち、光透過性導電層(B)に隣接する面のことを指す。
1.1 光透過性支持層(A)
本発明において光透過性支持層とは、光透過性導電層を含有する光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層を含む層を支持する役割を果たすものをいう。光透過性支持層(A)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性支持層として通常用いられるものを用いることができる。
本発明において光透過性支持層とは、光透過性導電層を含有する光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層を含む層を支持する役割を果たすものをいう。光透過性支持層(A)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性支持層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性支持層(A)の素材は、特に限定されないが、例えば、各種の有機高分子等を挙げることができる。有機高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂及びポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。光透過性支持層(A)の素材は、ポリエステル系樹脂が好ましく、中でも特にPETが好ましい。光透過性支持層(A)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
光透過性支持層(A)の厚さは、特に限定されないが、例えば、2〜300μmの範囲が挙げられる。
1.2 光透過性導電層(B)
光透過性導電層(B)は、光透過性支持層(A)の一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている。
光透過性導電層(B)は、光透過性支持層(A)の一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている。
本発明において光透過性導電層とは、電気を導通しかつ可視光を透過する役割を果たすものをいう。光透過性導電層(B)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて光透過性導電層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性導電層(B)の素材は、特に限定されないが、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫及び酸化チタン等が挙げられる。光透過性導電層(B)としては、透明性と導電性を両立する点で酸化インジウムにドーパントをドープしたものを含む光透過性導電層が好ましい。光透過性導電層(B)は、酸化インジウムにドーパントをドープしたものからなる光透過性導電層であってもよい。ドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、酸化スズ及び酸化亜鉛、並びにそれらの混合物等が挙げられる。
光透過性導電層(B)の素材として酸化インジウムに酸化スズをドープしたものを用いる場合は、酸化インジウム(III)(In2O3)に酸化スズ(IV)(SnO2)をドープしたもの(tin−doped indium oxide;ITO)が好ましい。この場合、SnO2の添加量としては、特に限定されないが、例えば、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%等が挙げられる。また、ドーパントの総量が左記の数値範囲を超えない範囲で、酸化インジウムスズにさらに他のドーパントが加えられたものを光透過性導電層(B)の素材として用いてもよい。左記において他のドーパントとしては、特に限定されないが、例えばセレン等が挙げられる。
光透過性導電層(B)は、上記の各種素材のうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
光透過性導電層(B)は、特に限定されないが、結晶体若しくは非晶質体、又はそれらの混合体であってもよい。
光透過性導電層(B)の厚さは、20nm未満であればよい。これにより、本発明の光透過性導電性フィルムは、改善された透過率及びパターン化された光透過性導電層のパターン見えの軽減等の利点を有する。更に、これにより、本発明の光透過性導電性フィルムは、反りが抑制されている。光透過性導電層(B)の厚さの数値範囲としては、5〜19nm、12〜19nm、及び15〜19nmが挙げられる。左記の例示列挙においては後出のものが前出のものよりも導電性及び/又は透明性の点で好ましい。
光透過性導電層(B)を配置する方法は、湿式及び乾式のいずれであってもよく、特に限定されない。光透過性導電層(B)を配置する方法の具体例として、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。
光透過性導電層(B)は、平均表面粗さRaが0.1〜1nmの面に隣接して配置されている。言い換えれば、前記光透過性導電層(B)の前記光透過性支持層(A)側の面に隣接する他層の面の平均表面粗さRaは0.1〜1nmである。これにより均質かつ抵抗率の低い光透過性導電層薄膜が形成される。
本発明において平均表面粗さRaは、走査型プローブ顕微鏡を用いて測定される粗さの算術平均を意味する。本発明における平均表面粗さRaは、詳細には、市販の走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700、又はその同等品)を用いて、所定のコンタクトモードで1μm平方の測定面を探針で走査して得られる、平均線からの絶対偏差を平均した値である。
光透過性導電層(B)は、光透過性導電性フィルムに望ましい抵抗率を付与するという点で、好ましくは平均表面粗さRa0.1〜1nm、より好ましくは0.1〜0.7nm、さらにより好ましくは0.1〜0.6nmの面に隣接して配置されている。
光透過性導電層(B)は、パターン見えを抑制するという点、及びエッチング性を良好なものとするという点で、好ましくは平均表面粗さRaの下限は1.1nm、より好ましくは1.2nm、さらにより好ましくは1.3nmであり、好ましくは平均表面粗さRaの上限は1.8nm、より好ましくは1.7nm、さらにより好ましくは1.6nmである。
1.3 光透過性下地層(C)
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、光透過性下地層(C)を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層(B)が少なくとも光透過性下地層(C)を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、光透過性下地層(C)を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層(B)が少なくとも光透過性下地層(C)を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。
光透過性導電層(B)は、光透過性下地層(C)に隣接して配置されていてもよい。
図2に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に、光透過性下地層(C)の一方の面が隣接して配置されており、さらに光透過性下地層(C)の他方の面に光透過性導電層(B)が隣接して配置されている。図2において、「前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面」とは、光透過性下地層(C)の面のうち、光透過性導電層(B)に隣接する面のことを指す。
図3に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両面にそれぞれ、光透過性下地層(C)の一方の面が隣接して配置されており、さらに光透過性下地層(C)の他方の面に光透過性導電層(B)が隣接して配置されている。図3において、「前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面」とは、光透過性下地層(C)の面のうち、光透過性導電層(B)に隣接する面のことを指す。
光透過性下地層(C)の素材は、特に限定されないが、例えば、誘電性を有するものであってもよい。光透過性下地層(C)の素材としては、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリコンアルコキシド、アルキルシロキサン及びその縮合物、ポリシロキサン、シルセスキオキサン、ポリシラザン及びアクリルシリカハイブリッド等が挙げられる。光透過性下地層(C)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。光透過性下地層(C)としては、ポリシラザン、アクリルシリカハイブリッド及びSiOx(x=1.0〜2.0)からなる群より選択される1種を含む光透過性下地層が好ましい。光透過性下地層(C)は、ポリシラザン、アクリルシリカハイブリッド及びSiOx(x=1.0〜2.0)からなる群より選択される1種からなる光透過性下地層であってもよい。光透過性下地層(C)としては、SiOx(x=1.0〜2.0)を含む光透過性下地層が好ましい。光透過性下地層(C)は、SiOx(x=1.0〜2.0)からなる光透過性下地層であってもよい。以下、例えば、SiOx(x=1.0〜2.0)からなる光透過性下地層を、SiOx層というように略記する場合がある。
光透過性下地層(C)は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。光透過性下地層(C)が二層以上互いに隣接して配置されているのが好ましい。このような態様の例としては、例えば、隣接するSiO2層及びSiOx層からなる積層(stacking)、及び隣接するSiO2層及びSiOxNy層からなる積層が挙げられる。例えば二層が互いに隣接して配置されている場合、SiO2層及びSiOx層の順序は任意であるが、光透過性支持層(A)側にSiO2からなる光透過性下地層(C−1)、光透過性導電層(B)側にSiOx(x=1.0〜2.0)からなる光透過性下地層(C−2)を配置させるのが好ましい。
光透過性下地層(C)の一層あたりの厚さとしては、特に限定されないが、例えば15〜25nm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全ての光透過性下地層(C)の合計厚さが上記範囲内であればよい。
光透過性下地層(C)の屈折率は、本発明の光透過性導電性フィルムがタッチパネル用光透過性導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.5が好ましい。
本発明の光透過性導電性フィルムが光透過性下地層(C)を含む場合、好ましくは光透過性下地層(C)が光透過性導電層(B)に隣接して配置されており、かつ光透過性下地層(C)の面のうち、光透過性導電層(B)と隣接する面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであってもよい。
光透過性下地層(C)を平均表面粗さRa0.1〜1nmとなるよう配置するための方法としては、湿式及び乾式のいずれでもよく、特に限定されないが、湿式としては例えば、ゾル−ゲル法、又は微粒子分散液若しくはコロイド溶液を塗布する方法等が挙げられる。
光透過性下地層(C)を配置する方法として、乾式としては、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法及びパルスレーザーデポジション法により隣接する層上に積層する方法等が挙げられる。
1.4 ハードコート層(D)
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、ハードコート層(D)を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層(B)が、少なくともハードコート層(D)を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、ハードコート層(D)を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層(B)が、少なくともハードコート層(D)を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムが光透過性下地層(C)及びハードコート層(D)の両者を光透過性支持層(A)の同じ面側に含む場合は、その光透過性下地層(C)が、少なくともそのハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている。この場合、光透過性下地層(C)は、好ましくはハードコート層(D)に隣接して配置されている。
ハードコート層(D)は、好ましくは光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に隣接して配置されている。
ハードコート層(D)は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。
ハードコート層(D)は、光透過性支持層(A)の両面に配置されていてもよい。
図4に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面にハードコート層(D)の一方の面が隣接して配置されており、ハードコート層(D)の他方の面に光透過性下地層(C)の一方の面が隣接して配置されており、さらに光透過性下地層(C)の他方の面に光透過性導電層(B)の一方の面が隣接して配置されている。図4において、「前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面」とは、光透過性下地層(C)の面のうち、光透過性導電層(B)に隣接する面のことを指す。
図5に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両面にハードコート層(D)の一方の面が隣接して配置されており、ハードコート層(D)の他方の面に光透過性下地層(C)の一方の面が隣接して配置されており、さらに光透過性下地層(C)の他方の面に光透過性導電層(B)の一方の面が隣接して配置されている。図5において、「前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面」とは、光透過性下地層(C)の面のうち、光透過性導電層(B)に隣接する面のことを指す。
図6に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面にハードコート層(D)、光透過性下地層(C)及び光透過性導電層(B)がこの順で互いに隣接して配置されており、光透過性支持層(A)の他方の面に別のハードコート層(D)が直接配置されている。図6において、「前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面」とは、光透過性下地層(C)の面のうち、光透過性導電層(B)に隣接する面のことを指す。
本発明においてハードコート層とは、プラスチック表面の傷つきを防止する役割を果たすものをいう。ハードコート層(D)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいてハードコート層として通常用いられるものを用いることができる。
ハードコート層(D)の素材は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂及びアルキド系樹脂等が挙げられる。ハードコート層(D)の素材としては、さらに、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナ等のコロイド粒子等を上記樹脂中に分散させたものも挙げられる。ハードコート層(D)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。ハードコート層(D)としては、ジルコニア粒子を分散したアクリル樹脂が好ましい。
ハードコート層(D)の一層あたりの厚さは、特に限定されないが、例えば0.1〜10μm、1〜7μm、及び2〜6μm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全てのハードコート層(D)の合計厚さが上記範囲内であればよい。左記の例示列挙においては後出のものが前出のものよりも好ましい。
ハードコート層(D)の屈折率は、本発明の光透過性導電性フィルムがタッチパネル用光透過性導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.7等が挙げられる。
ハードコート層(D)は、光透過性下地層(C)よりも高い屈折率を有していてもよい。この場合、光透過性下地層(C)は好ましくはハードコート層(D)の一方の面に隣接して配置されている。このような構成を採ることにより、光透過性下地層(C)及びハードコート層(D)の光学干渉作用により光透過性導電性フィルムの透過率が向上するので好ましい。また、このような構成を採ることにより、パターン化された光透過性導電性層のパターン見えが軽減される。
ハードコート層(D)を配置する方法としては、特に限定されないが、例えば、フィルムに塗布して、熱で硬化する方法、紫外線や電子線などの活性エネルギー線で硬化する方法等が挙げられる。生産性の点で、紫外線により硬化する方法が好ましい。
1.5 その他の層
本発明の光透過性導電性フィルムは、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、光透過性導電層(B)に加えて、光透過性下地層(C)、ハードコート層(D)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(E)からなる群より選択される少なくとも1種の層がさらに配置されていてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムは、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、光透過性導電層(B)に加えて、光透過性下地層(C)、ハードコート層(D)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(E)からなる群より選択される少なくとも1種の層がさらに配置されていてもよい。
(A)〜(D)のいずれとも異なるその他の層としては、特に限定されないが、例えば、接着層等が挙げられる。
接着層とは、二層の間に当該二層と互いに隣接して配置され、当該二層間を互いに接着するために配置される層である。接着層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて接着層として通常用いられるものを用いることができる。接着層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
1.6 本発明の光透過性導電性フィルムの用途
本発明の光透過性導電性フィルムは、静電容量型タッチパネルの製造のために好ましく用いられる。抵抗膜方式タッチパネルの製造のために用いられる光透過性導電性フィルムは一般に表面抵抗率(シート抵抗)が250〜1,000Ω/sq程度は必要であるとされる。これに対して静電容量型タッチパネルの製造のために用いられる光透過性導電性フィルムは一般に表面抵抗率が低いほうが有利である。本発明の光透過性導電性フィルムは、抵抗率が低減されており、これにより、静電容量型タッチパネルの製造のために好ましく用いられる。静電容量型タッチパネルについて詳細は、2で説明する通りである。
本発明の光透過性導電性フィルムは、静電容量型タッチパネルの製造のために好ましく用いられる。抵抗膜方式タッチパネルの製造のために用いられる光透過性導電性フィルムは一般に表面抵抗率(シート抵抗)が250〜1,000Ω/sq程度は必要であるとされる。これに対して静電容量型タッチパネルの製造のために用いられる光透過性導電性フィルムは一般に表面抵抗率が低いほうが有利である。本発明の光透過性導電性フィルムは、抵抗率が低減されており、これにより、静電容量型タッチパネルの製造のために好ましく用いられる。静電容量型タッチパネルについて詳細は、2で説明する通りである。
2. 本発明の静電容量型タッチパネル
本発明の静電容量型タッチパネルは、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明の静電容量型タッチパネルは、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明の静電容量型タッチパネルの具体的な構成例としては、次のような構成が挙げられる。なお、保護層(1)側が操作画面側を、ガラス(5)側が操作画面とは反対側を向くようにして使用される。
(1)保護層
(2)本発明の光透過性導電性フィルム(Y軸方向)
(3)絶縁層
(4)本発明の光透過性導電性フィルム(X軸方向)
(5)ガラス
本発明の静電容量型タッチパネルは、特に限定されないが、例えば、上記(1)〜(5)、並びに必要に応じてその他の部材を通常の方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
(1)保護層
(2)本発明の光透過性導電性フィルム(Y軸方向)
(3)絶縁層
(4)本発明の光透過性導電性フィルム(X軸方向)
(5)ガラス
本発明の静電容量型タッチパネルは、特に限定されないが、例えば、上記(1)〜(5)、並びに必要に応じてその他の部材を通常の方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
3. 本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法
本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法は、
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
平均表面粗さRaが0.1〜1nmである前記面に前記光透過性導電層(B)を配置する工程を含む方法である。
本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法は、
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
平均表面粗さRaが0.1〜1nmである前記面に前記光透過性導電層(B)を配置する工程を含む方法である。
本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法は、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、光透過性導電層(B)に加えて、光透過性下地層(C)、ハードコート層(D)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(E)からなる群より選択される少なくとも1種の層をそれぞれ配置する工程をそれぞれ含んでいてもよい。それぞれの層を配置する工程は、それぞれの層について説明した通りである。光透過性導電層(B)に加えて、少なくとも1種の他の層を配置する場合は、例えば、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に光透過性支持層(A)側から順次配置させてもよいが、配置の順番は特に限定されない。例えば、最初に光透過性支持層(A)ではない層(例えば、光透過性導電層(B))の一方の面に他の層を配置させてもよい。あるいは、一方で2種以上の層を互いに隣接するように配置させることにより1種の複合層を得てから、又はそれと同時に、他方で同様に2種以上の層を互いに隣接するように配置させることにより1種の複合層を得て、これらの2種の複合層をさらに互いに隣接するように配置させてもよい。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1:湿式法により光透過性下地層(アクリルシリカハイブリッド)を積層した光透過性導電性フィルム
光透過性支持層として、PETを用いた。PET表面上に、アクリルシリカハイブリッド(荒川化学社、コンポセランAC601)の溶液を塗布及び乾燥することにより光透過性下地層を得た。層の厚さは23nm、屈折率(n)は1.48であった。得られた光透過性下地層の平均表面粗さRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、0.7nmであった。
光透過性支持層として、PETを用いた。PET表面上に、アクリルシリカハイブリッド(荒川化学社、コンポセランAC601)の溶液を塗布及び乾燥することにより光透過性下地層を得た。層の厚さは23nm、屈折率(n)は1.48であった。得られた光透過性下地層の平均表面粗さRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、0.7nmであった。
この上に、DCスパッタを用いて酸化インジウム及び酸化スズの混合物(ITO)を積層化した。具体的には次のように行った。SnO27重量%のITO焼結体ターゲットをカソードに設置し、アルゴンガス95%、酸素ガス5%の混合ガスを導入し真空度10−4PaでITO薄膜を積層した。これを150℃で1時間熱処理した。
このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
各性能は次の方法及び基準で評価した。
<表面抵抗>
表面抵抗は、表面抵抗計(MITSUBISHI CHEMICAL ANALYTECH社製、商品名:Loresta−EP)を用いて、4端子法により測定した。
表面抵抗は、表面抵抗計(MITSUBISHI CHEMICAL ANALYTECH社製、商品名:Loresta−EP)を用いて、4端子法により測定した。
<膜厚>
膜厚は、大塚電子FE3000で計測した。
膜厚は、大塚電子FE3000で計測した。
<全光透過率>
全光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色社製、商品名:NDH−2000)を用いてJIS−K−7105に基づいて測定した。
全光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色社製、商品名:NDH−2000)を用いてJIS−K−7105に基づいて測定した。
<反り>
反りは10cm角に切りだした光透過性導電性フィルムを用い、次のようにして評価した。水平面の上に、光透過性導電性フィルムを凸面が下側を向く方向に置いた。続いて、光透過性導電性フィルムの四つの角の前記水平面からの高さをそれぞれ測り、それらの平均値をとり、さらにこの平均値を辺の長さ(10cm)で除した値を%で表した値を反りの定量値とした。反りを、次の評価基準で評価した。
(評価基準)
○(良):反りが5%未満
×(悪):反りが5%以上
反りは10cm角に切りだした光透過性導電性フィルムを用い、次のようにして評価した。水平面の上に、光透過性導電性フィルムを凸面が下側を向く方向に置いた。続いて、光透過性導電性フィルムの四つの角の前記水平面からの高さをそれぞれ測り、それらの平均値をとり、さらにこの平均値を辺の長さ(10cm)で除した値を%で表した値を反りの定量値とした。反りを、次の評価基準で評価した。
(評価基準)
○(良):反りが5%未満
×(悪):反りが5%以上
<パターン見え>
光透過性導電性フィルムの光透過性層上に、3mm幅のストライプ状にレジストをパターニングし、ITOエッチング液(関東化学性ITO-06N)に、1分間浸漬して、ITO膜のエッチングを行った。フォトレジストを剥離して水洗乾燥し、パターン見え評価用サンプルを得た。
光透過性導電性フィルムの光透過性層上に、3mm幅のストライプ状にレジストをパターニングし、ITOエッチング液(関東化学性ITO-06N)に、1分間浸漬して、ITO膜のエッチングを行った。フォトレジストを剥離して水洗乾燥し、パターン見え評価用サンプルを得た。
目視にて当該サンプルのパターン見え評価を行った。
評価は、パターンのある部分とパターンのない部分とが判別ができるか否かを次の評価基準に従って、評価した。
(評価基準)
◎(優):パターンのある部分とパターンのない部分の判別が困難である。
◎(優):パターンのある部分とパターンのない部分の判別が困難である。
○(良):パターンのある部分とパターンのない部分がわずかに判別できる。
×(悪):パターンのある部分とパターンのない部分がはっきりと判別できる。
実施例2:湿式法により光透過性下地層(ポリシラザン)を積層した光透過性導電性フィルム
実施例1の光透過性下地層をポリシラザン(AZマテリアル社、NAX120)に変えた以外は、実施例1と同様にして光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例1の光透過性下地層をポリシラザン(AZマテリアル社、NAX120)に変えた以外は、実施例1と同様にして光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例3:湿式法により光透過性下地層(SiO 2 )を積層した光透過性導電性フィルム
光透過性支持層として、PETを用いた。PET表面上に、湿式法(ゾル−ゲル法)により光透過性下地層としてSiO2層を積層した。具体的には次のように行った。テトラエトキシシランをイソプロピルアルコール中で加水分解し塗布溶液を作製した。これをPET表面上に、塗布、及び乾燥し、及び更に熱処理してSiO2層とした。
光透過性支持層として、PETを用いた。PET表面上に、湿式法(ゾル−ゲル法)により光透過性下地層としてSiO2層を積層した。具体的には次のように行った。テトラエトキシシランをイソプロピルアルコール中で加水分解し塗布溶液を作製した。これをPET表面上に、塗布、及び乾燥し、及び更に熱処理してSiO2層とした。
この上に、実施例1と同様にしてITOを成膜して光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例4:乾式スパッタリング法により光透過性下地層(SiO 2 )を積層した光透過性導電性フィルム
光透過性支持層として、PETを用い、Siターゲットをカソードに設置し、酸素を導入した反応性スパッタリングにより、SiO2層を光透過性下地層として設けた。
光透過性支持層として、PETを用い、Siターゲットをカソードに設置し、酸素を導入した反応性スパッタリングにより、SiO2層を光透過性下地層として設けた。
この上に実施例1と同様にしてITOを成膜して光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例5:ハードコート層上に、湿式法により光透過性下地層(アクリル樹脂−シリカハイブリッドを積層した光透過性導電性フィルム
光透過性支持層として、PETを用いた。メチルメタクリレート、多官能アクリレート、ジルコニアコロイド、MEK溶媒に混合分散し、紫外線硬化性ハードコート剤を調整した。このハードコート剤をグラビアロールコーターで塗布し、メタルハライドランプで紫外線を照射することで硬化し、ハードコート層を光透過性支持層上に積層した。ハードコート層の厚さは1.7μm、屈折率(n)は1.60であった。
光透過性支持層として、PETを用いた。メチルメタクリレート、多官能アクリレート、ジルコニアコロイド、MEK溶媒に混合分散し、紫外線硬化性ハードコート剤を調整した。このハードコート剤をグラビアロールコーターで塗布し、メタルハライドランプで紫外線を照射することで硬化し、ハードコート層を光透過性支持層上に積層した。ハードコート層の厚さは1.7μm、屈折率(n)は1.60であった。
このハードコート層の上に、実施例1と同様に荒川化学コンポセランAG AC601を用いて光透過性下地層を設け、さらに同様にITO層を設けて、光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例6:ハードコート層上に、湿式法により光透過性下地層(ポリシラザン)を積層した光透過性導電性フィルム
実施例5の荒川化学コンポセランAG AC601をポリシラザン(AZマテリアル社、NAX120)に変えた以外は、実施例5と同様にして光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例5の荒川化学コンポセランAG AC601をポリシラザン(AZマテリアル社、NAX120)に変えた以外は、実施例5と同様にして光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例7:ハードコート層上に、湿式法及びDCスパッタリングにより光透過性下地層(SiO 2 、SiO x )を積層した光透過性導電性フィルム
実施例5と同様にPET上にハードコート層を設け、ハードコート層上に実施例3と同様にゾル-ゲル法により光透過性下地層としてSiO2層を積層し、及び実施例3と同様にITO膜を成膜して光透過性導電性フィルムを得た。
実施例5と同様にPET上にハードコート層を設け、ハードコート層上に実施例3と同様にゾル-ゲル法により光透過性下地層としてSiO2層を積層し、及び実施例3と同様にITO膜を成膜して光透過性導電性フィルムを得た。
具体的には、以下の製法により、本発明の光透過性導電性フィルムを得た。
光透過性支持層として、PETを用いた。メチルメタクリレート、多官能アクリレート、ジルコニアコロイド、MEK溶媒に混合分散し、紫外線硬化性ハードコート剤を調製した。このハードコート剤をグラビアロールコーターで塗布し、メタルハライドランプで紫外線を照射することで硬化し、ハードコート層を光透過性支持層上に積層した。ハードコート層の厚さは1.7μm、屈折率(n)は1.60であった。
このハードコート層の上に、ゾル-ゲル法により光透過性下地層としてSiO2層を積層した。メテトラエトキシシランをイソプロピルアルコール中で加水分解し塗布溶液を作製した。これを塗布、乾燥、熱処理してSiO2層とした。さらに、このSiO2層の上に、DCスパッタを用いて光透過性下地層としてSiOx層を積層した。SiOx層及びSiO2層の厚さは合計で20nmであった。SiOx層及びSiO2層を一体として測定した屈折率(n)は1.46であった。得られたSiOx層の平均表面粗さRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、0.5nmであった。
SiOx層の上に、DCスパッタを用いて酸化インジウム及び酸化スズの混合物(ITO)を積層した。具体的には次のように行った。SnO27重量%のITO焼結体ターゲットをカソードに設置し、アルゴンガス95%、酸素ガス5%の混合ガスを導入し真空度10−4PaでITO薄膜を積層した。これを150℃で1時間熱処理した。
このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。表面抵抗は、表面抵抗計(MITSUBISHI CHEMICAL ANALYTECH社製、商品名:Loresta−EP)を用いて、4端子法により測定した。膜厚は、大塚電子FE3000で計測した。全光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色社製、商品名:NDH−2000)を用いてJIS−K−7105に基づいて測定した。
実施例8:ハードコート層上に、乾式スパッタリングにより光透過性下地層(SiO 2 )を積層した光透過性導電性フィルム
実施例5と同様にPET上にハードコート層を設けた。実施例4と同様にスパッタ法でSiO2層を積層し、及びITO膜を成膜して光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例5と同様にPET上にハードコート層を設けた。実施例4と同様にスパッタ法でSiO2層を積層し、及びITO膜を成膜して光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例9:ハードコート層上に、乾式スパッタリングにより光透過性下地層(SiO 2 、SiO x )を積層した光透過性導電性フィルム
実施例7と同様に作製したハードコート層付きPETを、フィルムロールツーロールで連続的に処理可能な複数のカソードを装備したスパッタ装置にセットし、上記ハードコート層付きPETフィルムを走行させながら、Siターゲットをカソードに設置し酸素を導入した反応性スパッタリングにより連続的にSiO2層、SiOx層を積層した。この時のSiOx層のRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、0.6nmであった。
実施例7と同様に作製したハードコート層付きPETを、フィルムロールツーロールで連続的に処理可能な複数のカソードを装備したスパッタ装置にセットし、上記ハードコート層付きPETフィルムを走行させながら、Siターゲットをカソードに設置し酸素を導入した反応性スパッタリングにより連続的にSiO2層、SiOx層を積層した。この時のSiOx層のRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、0.6nmであった。
実施例7と同様にITO層を積層して得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
さらにエッチング性の評価を行った結果を表2に示す。
なお、エッチング性の評価は、次のようにして行った。光透過性導電性フィルムを20%塩酸に浸漬し、表面抵抗が計測不能になるまでの時間を求めた。光透過性導電性フィルムは10秒〜90秒までの10秒間隔で浸漬時間を設定し、表面抵抗が計測不能になった時間をエッチング処理完了時間とした。
エッチング処理完了時間が40秒、50秒のときを「◎」、30秒、60秒、70秒のときを「○」、20秒、80秒のときを「△」、10秒、90秒およびそれ以上を「×」として評価した。エッチング処理時間が短すぎても、また反対に長すぎてもエッチング処理を制御することが困難となり、好ましくない。
実施例10:ハードコート層上に、乾式スパッタリングにより光透過性下地層(SiO x 、SiO 2 )を積層した光透過性導電性フィルム
実施例9の光透過性下地層の積層順をSiOx層、次いでSiO2層とした以外は実施例9と同様に光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例9の光透過性下地層の積層順をSiOx層、次いでSiO2層とした以外は実施例9と同様に光透過性導電性フィルムを得た。得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
実施例11:乾式スパッタリングにより光透過性下地層(SiO 2 、SiO x N y )が積層化されてなる光透過性導電性フィルム
スパッタに窒素ガスを導入して下地層をSiO2、SiOxNyの順で積層した以外は実施例2と同様にして光透過性導電性フィルムを作製した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。表中の「Ra」はSiO2層のRaを示している。
スパッタに窒素ガスを導入して下地層をSiO2、SiOxNyの順で積層した以外は実施例2と同様にして光透過性導電性フィルムを作製した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。表中の「Ra」はSiO2層のRaを示している。
実施例12:乾式スパッタリングにより光透過性下地層(SiO x 、SiO 2 、SiO x )を積層した光透過性導電性フィルム
下地層をSiOx、SiO2、SiOxの順で積層した以外は実施例2と同様に光透過性導電性フィルムを作製した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。表中の「Ra」は光透過性下地層の最上層のRaを示している。
下地層をSiOx、SiO2、SiOxの順で積層した以外は実施例2と同様に光透過性導電性フィルムを作製した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。表中の「Ra」は光透過性下地層の最上層のRaを示している。
実施例13:乾式スパッタリングにより光透過性下地層(SiO x 、SiO 2 、SiO x )を光透過性支持層の両面に積層化した光透過性導電性フィルム
光透過性支持層の両面において実施例12と同様にハードコート層、光透過性下地層及び光透過性導電層を順次積層化し、両面に光透過性導電層を有する光透過性導電性フィルムを作製した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
光透過性支持層の両面において実施例12と同様にハードコート層、光透過性下地層及び光透過性導電層を順次積層化し、両面に光透過性導電層を有する光透過性導電性フィルムを作製した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
比較例1
コロイダルシリカ(日揮触媒化成カタロイド)分散液を塗布乾燥し、SiO2層を作製することにより光透過性下地層を積層した以外は、実施例1と同様にして光透過性導電性フィルムを得た。光透過性下地層の膜厚は30nm、Raは1.2nmであった。
このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
コロイダルシリカ(日揮触媒化成カタロイド)分散液を塗布乾燥し、SiO2層を作製することにより光透過性下地層を積層した以外は、実施例1と同様にして光透過性導電性フィルムを得た。光透過性下地層の膜厚は30nm、Raは1.2nmであった。
このようにして得られた光透過性導電性フィルムの性能を表1に示す。
参考例1〜6
ITOの膜厚を23nmとし、下地層の材料を変えた以外は実施例2と同様にして光透過性導電性フィルムを全6種作成した。このようにして得られた光透過性フィルムの性能を表1に示す。表中の「Ra」は下地層の最上層のRaを示している。なお、表中の下地層の欄に複数の材料が記載されている場合は、左側に記載される材料が右側に記載される材料の下層側に配置されるような順番でそれぞれの材料からなる層を積層して下地層を得たことを示している。
ITOの膜厚を23nmとし、下地層の材料を変えた以外は実施例2と同様にして光透過性導電性フィルムを全6種作成した。このようにして得られた光透過性フィルムの性能を表1に示す。表中の「Ra」は下地層の最上層のRaを示している。なお、表中の下地層の欄に複数の材料が記載されている場合は、左側に記載される材料が右側に記載される材料の下層側に配置されるような順番でそれぞれの材料からなる層を積層して下地層を得たことを示している。
実施例14
実施例9と同様にして光透過性フィルムを得た。スパッタの条件を調整することによりRa0.5nmの下地層を得た。得られた光透過性導電性フィルムのエッチング性を含めた諸性能を表2に示す。
比較例2
実施例9と同様にして光透過性フィルムを得た。スパッタの条件を調整することによりRa0.4nmの下地層を得た。得られた光透過性導電性フィルムのエッチング性を含めた諸性能を表2に示す。
実施例9と同様にして光透過性フィルムを得た。スパッタの条件を調整することによりRa0.5nmの下地層を得た。得られた光透過性導電性フィルムのエッチング性を含めた諸性能を表2に示す。
比較例2
実施例9と同様にして光透過性フィルムを得た。スパッタの条件を調整することによりRa0.4nmの下地層を得た。得られた光透過性導電性フィルムのエッチング性を含めた諸性能を表2に示す。
比較例3
実施例9と同様にして光透過性フィルムを得た。スパッタの条件を調整することによりRa0.9nmの下地層を得た。得られた光透過性導電性フィルムのエッチング性を含めた諸性能を表2に示す。
実施例9と同様にして光透過性フィルムを得た。スパッタの条件を調整することによりRa0.9nmの下地層を得た。得られた光透過性導電性フィルムのエッチング性を含めた諸性能を表2に示す。
1 光透過性導電性フィルム
11 光透過性支持層(A)
12 光透過性導電層(B)
13 光透過性下地層(C)
14 ハードコート層(D)
11 光透過性支持層(A)
12 光透過性導電層(B)
13 光透過性下地層(C)
14 ハードコート層(D)
Claims (11)
- (A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルム。 - 少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、酸化インジウムを含む、請求項1に記載の光透過性導電性フィルム。
- さらに、
(C)光透過性下地層
を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が少なくとも前記光透過性下地層(C)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
請求項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。 - 少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性下地層(C)に隣接して配置されている、請求項3に記載の光透過性導電性フィルム。
- 少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、ポリシラザン、アクリルシリカハイブリッド、及びSiOx(X=1〜2)からなる群より選択される1種を含む、請求項3又は4に記載の光透過性導電性フィルム。
- 少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、SiOx(X=1〜2)を含む、請求項3又は4に記載の光透過性導電性フィルム。
- さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
請求項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。 - さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
請求項3〜6のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。 - 少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、前記ハードコート層(D)に隣接して配置されている、請求項8に記載の光透過性導電性フィルム。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の光透過性導電性フィルムを含む、静電容量型タッチパネル。
- (A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが20nm未満であり、かつ
前記光透過性導電層(B)に隣接する前記光透過性支持層(A)側の面の平均表面粗さRaが0.1〜1nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
平均表面粗さRaが0.1〜1nmである前記面に前記光透過性導電層(B)を配置する工程を含む方法。
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