JP2013168325A - 光透過性導電性フィルム及びその用途 - Google Patents

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Tetsuro Sawadaishi
哲郎 澤田石
Osamu Tanaka
治 田中
Yasuhiro Nakatani
康弘 中谷
Hideki Hayashi
秀樹 林
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Abstract

【課題】透過率等の光透過性導電性フィルムに本来求められる性能を維持しつつ、薬品耐性や機械的刺激耐久性等を向上させる。
【解決手段】(A)光透過性支持層11;及び(B)光透過性導電層12を含有する光透過性導電性フィルム1であって、前記光透過性導電層12(B)が、前記光透過性支持層11(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、前記光透過性導電層12(B)の厚さが、20〜50nmであり、前記光透過性導電層12(B)が、光透過性導電物質を含有する粒子を含有し、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする、光透過性導電性フィルム1。
【選択図】図1

Description

本発明は、光透過性導電性フィルム及びその用途に関する。
光透過性導電性フィルムとして、PET等からなる光透過性支持層の上に酸化インジウムスズ(ITO)等からなる光透過性導電層を積層して得られる光透過性導電性フィルムが数多く使用されている。これらの光透過性導電性フィルムは、例えばタッチパネルや太陽電池等、種々の用途に使用される。
光透過性導電性フィルムは、例えばこれを搭載した最終製品を製造する過程においてエッチング処理等の薬品処理や、種々の加工に伴う機械的刺激等を受けることがある。また、光透過性導電性フィルムは、最終製品に搭載された後においても、ユーザーにより使用される過程等において機械的刺激等を受けることがある。
薬品処理等に対して耐久性を付与する目的で、光透過性導電性フィルムの改良が種々行われてきた。例えば、光透過性導電層の組成を改良したもの(特許文献1)、光透過性導電層の結晶状態を改良したもの(特許文献2)、及び下地層を改良したもの(特許文献3)等が知られている。
国際公開第WO2005/041216号 特開2005−141981号公報 特開2011−228224号公報
従来の光透過性導電性フィルムにおいては、透過率等の光透過性導電性フィルムに本来求められる性能を維持しつつ、薬品耐性や機械的刺激耐久性等を向上させることが求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、光透過性導電層を含む光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層の厚さを20〜50nmとし、かつ、光透過性導電層に含まれる光透過性導電物質を含有する粒子の平均粒子径を20〜50nmとすることにより、透過率を維持しつつ、薬品耐性や機械的刺激耐久性を向上できることを見出した。本発明は、この新たな知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜50nmであり、
前記光透過性導電層(B)が、光透過性導電物質を含有する粒子を含有し、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルム。
項2
前記平均粒子径が、前記光透過性導電層(B)表面の2×2μm四方のSEM像において視認可能な無作為に選ばれた10個の粒子から、長軸方向長さについて上位2個及び下位2個の粒子を除いて得られる6個の粒子についての、長軸方向長さの数平均値である、項1に記載の光透過性導電性フィルム。
項3
前記光透過性導電物質が、酸化インジウムスズである、項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。
項4
前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜30nmであり、かつ、前記粒子の平均粒子径が、20〜30nmである、項1〜3のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
項5
さらに、
(C)光透過性下地層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記光透過性下地層(C)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項1〜4のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
項6
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性下地層(C)に隣接して配置されている、項5に記載の光透過性導電性フィルム。
項7
前記光透過性下地層(C)が、SiO(X=1〜2)を含む、項5又は6に記載の光透過性導電性フィルム。
項8
さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項1〜4のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
項9
さらに、
(D)ハードコート層を含有し、かつ
少なくとも一方の前記光透過性下地層(C)が、少なくとも前記ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
項5〜7のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
項10
前記光透過性下地層(C)が、前記ハードコート層(D)に隣接して配置されている、項9に記載の光透過性導電性フィルム。
項11
項1〜10のいずれかに記載の光透過性導電性フィルムを含む、タッチパネル。
項12
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜50nmであり、
前記光透過性導電層(B)が、光透過性導電物質を含有する粒子を含有し、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
前記光透過性導電層(B)を、厚さが20〜50nmとなり、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜50nmとなるように配置する工程を含む方法。
本発明によれば、優れた透過率と、優れた薬品耐性及び/又は機械的刺激耐久性を兼ね備えた光透過性導電性フィルムを提供できる。
光透過性支持層(A)の片面に光透過性導電層(B)が隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の両面に光透過性導電層(B)が隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の片面に光透過性下地層(C)及び光透過性導電層(B)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の両面に光透過性下地層(C)及び光透過性導電層(B)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の片面にハードコート層(D)、光透過性下地層(C)及び光透過性導電層(B)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の両面にハードコート層(D)、光透過性下地層(C)及び光透過性導電層(B)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。
1 光透過性導電性フィルム
11 光透過性支持層(A)
12 光透過性導電層(B)
13 光透過性下地層(C)
14 ハードコート層(D)
1. 光透過性導電性フィルム
本発明の光透過性導電性フィルムは、
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜50nmであり、
前記光透過性導電層(B)が、光透過性導電物質を含有する粒子を含有し、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムである。
本発明において「光透過性」とは、光を透過させる性質を有する(translucent)ことを意味する。「光透過性」には、透明(transparent)が含まれる。「光透過性」とは、例えば、全光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは87%以上である性質をいう。
本明細書において、光透過性支持層(A)の一方の面に配置される複数の層のうち二つの層の相対的な位置関係について言及する場合、光透過性支持層(A)を基準にして、光透過性支持層(A)からの距離が大きい一方の層を「上層」又は「上方に位置する」等といい、光透過性支持層(A)からの距離が小さい他方の層を「下層」又は「下方に位置する」等ということがある。
図1に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に直接、光透過性導電層(B)が配置されている。
図2に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両方の面に直接、光透過性導電層(B)が配置されている。
1.1 光透過性支持層(A)
本発明において光透過性支持層とは、光透過性導電層を含有する光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層を含む層を支持する役割を果たすものをいう。光透過性支持層(A)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用や太陽電池用等の公知の光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性支持層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性支持層(A)の素材は、特に限定されないが、例えば、ガラス、及び各種の有機高分子等を挙げることができる。有機高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。光透過性支持層(A)の素材は、ポリエステル系樹脂が好ましく、特にPETが好ましい。光透過性支持層(A)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
光透過性支持層(A)の厚さは、特に限定されないが、例えば、2〜300μmの範囲が挙げられる。
1.2 光透過性導電層(B)
光透過性導電層(B)は、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている。
本発明において光透過性導電層とは、電気を導通しかつ可視光を透過する役割を果たすものをいう。光透過性導電層(B)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用や太陽電池用等の公知の光透過性導電性フィルムにおいて光透過性導電層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性導電層(B)の厚さは、20〜50nmである。光透過性導電層(B)の厚さは、好ましくは20〜30nm、より好ましくは22〜29nm、さらに好ましくは25〜28nmである。
光透過性導電層(B)は、光透過性導電物質を含有する粒子を含有する。
前記光透過性導電物質としては、特に限定されないが、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、及び酸化チタン等が挙げられる。前記光透過性導電物質は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。前記光透過性導電物質としては、透明性と導電性を両立する点で酸化インジウムと酸化スズの混合物が好ましい。酸化インジウムと酸化スズの混合物としては、酸化インジウム(III)(In)と酸化スズ(IV)(SnO)の無機化合物(酸化インジウムスズ;tin−dopedindium oxide(ITO))が好ましい。この場合、SnOの添加量としては、特に限定されないが、例えば、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%等が挙げられる。
前記光透過性導電物質を含有する粒子の平均粒子径は、20〜50nmである。前記光透過性導電物質を含有する粒子の平均粒子径は、好ましくは20〜30nm、より好ましくは22〜29nm、さらに好ましくは25〜28nmである。
前記光透過性導電物質を含有する粒子の平均粒子径は、前記光透過性導電層(B)表面の2×2μm四方のSEM像において視認可能な無作為に選ばれた10個の粒子から、長軸方向長さについて上位2個及び下位2個の粒子を除いて得られる6個の粒子についての、長軸方向長さの数平均値である。SEM像は、電界放出形走査型電子顕微鏡(株式会社日本電子、JSM6700F、またはその同等品)を用いて、加速電圧5kVにて観察して得られる。
光透過性導電層(B)は、その厚さと、光透過性導電物質を含有する粒子の平均粒子径がほぼ同じであり、そのため基本的に単一の粒子が層状に並んでいる、いわゆる単粒子膜構造を有していると考えられる。
本発明の光透過性導電性フィルムは、光透過性導電層(B)が特定の粒子径の単粒子構造を有することに起因して、優れた透過率を示す。また、本発明の光透過性導電性フィルムは、かかる特有の単粒子膜構造に起因して、さらにタッチパネル用途等で要求される筆記耐久性及び打鍵耐久性等をはじめ、種々の機械的刺激に対する耐性に優れている。また、本発明の光透過性導電性フィルムは、かかる特有の単粒子膜構造に起因して、クラックが入りにくく、優れた曲げ特性を示す。
前記光透過性導電物質は、特に限定されないが、結晶体若しくは非晶質体、又はそれらの混合体であってもよい。
光透過性導電層(B)を配置する方法は、湿式及び乾式のいずれであってもよい。
光透過性導電層(B)を配置する方法として、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。
1.3 光透過性下地層(C)
本発明の光透過性導電性フィルムは、光透過性支持層(A)の光透過性導電層(B)が配置されている面に、直接又は一以上の他の層を介して光透過性下地層(C)が配置されていてもよい。光透過性下地層(C)が配置されている場合、少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記光透過性下地層(C)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている。この場合、少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性下地層(C)に隣接して配置されていてもよい。
図3に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に光透過性下地層(C)が隣接して配置されており、さらに光透過性導電層(B)が光透過性下地層(C)に隣接して配置されている。
図4に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両方の面に光透過性下地層(C)が隣接して配置されており、さらに光透過性導電層(B)が光透過性下地層(C)に隣接して配置されている。
光透過性下地層(C)の素材は、特に限定されないが、例えば、誘電性を有するものであってもよい。光透過性下地層(C)の素材としては、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリコンアルコキシド、アルキルシロキサンの及びその縮合物、ポリシロキサン、シルセスキオキサン、ポリシラザン等が挙げられる。光透過性下地層(C)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。酸化ケイ素を含む光透過性下地層が好ましく、酸化ケイ素からなる光透過性下地層がより好ましい。
光透過性下地層(C)は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。光透過性下地層(C)が二層以上互いに隣接して配置されているのが好ましい。例えば二層が互いに隣接して配置されている場合、光透過性支持層(A)側にSiOからなる光透過性下地層(C−1)、光透過性導電層(B)側にSiO(x=1.0〜2.0)からなる光透過性下地層(C−2)を配置させるのが好ましい。
光透過性下地層(C)の一層あたりの厚さは、15〜25nm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全ての光透過性下地層(C)の合計厚さが上記範囲内であればよい。左記の例示列挙においては後出のものが前出のものよりも好ましい。
光透過性下地層(C)の屈折率は、本発明の光透過性導電性フィルムが光透過性導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.5が好ましい。
光透過性下地層(C)を配置するための方法としては、湿式及び乾式のいずれでもよく、特に限定されないが、湿式としては例えば、ゾル−ゲル法、微粒子分散液、コロイド溶液を塗布する方法等が挙げられる。
光透過性下地層(C)を配置する方法として、乾式としては、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、パルスレーザーデポジション法により隣接する層上に積層する方法等が挙げられる。
1.4 ハードコート層(D)
本発明の光透過性導電性フィルムは、光透過性支持層(A)の光透過性導電層(B)が配置されている面に、直接又は一以上の他の層を介してハードコート層(D)が配置されていてもよい。ハードコート層(D)は、好ましくは光透過性支持層(A)に隣接して配置されている。ハードコート層(D)が配置されている場合、少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記光ハードコート層(D)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている。この場合、少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、前記ハードコート層(D)に隣接して配置されていてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムが光透過性下地層(C)を含む場合であって、ハードコート層(D)が配置されているときは、光透過性下地層(C)はハードコート層(D)の光透過性導電層(B)が配置されている面に、直接、又は他の層を介して配置されている。光透過性下地層(C)は、好ましくはハードコート層(D)に隣接して配置されている。
ハードコート層(D)は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。
図5に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に隣接してハードコート層(D)が配置されており、光透過性下地層(C)がハードコート層(D)と隣接して配置されており、さらに光透過性導電層(B)が光透過性下地層(C)と隣接して配置されている。
図6に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両方の面に隣接してハードコート層(D)が配置されており、光透過性下地層(C)がハードコート層(D)と隣接して配置されており、さらに光透過性導電層(B)が光透過性下地層(C)と隣接して配置されている。
本発明においてハードコート層とは、プラスチック表面の傷つきを防止する役割を果たすものをいう。ハードコート層(D)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用や太陽電池用等の公知の光透過性導電性フィルムにおいてハードコート層として通常用いられるものを用いることができる。
ハードコート層(D)の素材は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、アルキド系樹脂、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナなどのコロイド粒子等が挙げられる。ハードコート層(D)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。ジルコニア粒子を分散したアクリル樹脂がより好ましい。
ハードコート層(D)の一層あたりの厚さは、特に限定されないが、例えば0.1〜10μm、1〜7μm、及び2〜6μm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全てのハードコート層(D)の合計厚さが上記範囲内であればよい。左記の例示列挙においては後出のものが前出のものよりも好ましい。
ハードコート層(D)の屈折率は、本発明の光透過性導電性フィルムが光透過性導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.7等が挙げられる。
ハードコート層(D)は、光透過性下地層(C)よりも高い屈折率を有していてもよい。この場合、光透過性下地層(C)は好ましくはハードコート層(D)の面上に直接配置されている。このような構成を採ることにより、光透過性下地層(C)及びハードコート層(D)の光学干渉作用により光透過性導電性フィルムの透過率が向上するので好ましい。
ハードコート層(D)を配置する方法としては、特に限定されないが、例えば、フィルムに塗布して、熱で硬化する方法、紫外線や電子線などの活性エネルギー線で硬化する方法等が挙げられる。生産性の点で、紫外線により硬化する方法が好ましい。
1.5 その他の層
本発明の光透過性導電性フィルムは、光透過性支持層(A)の前記面上に、光透過性導電層(B)に加えて、光透過性下地層(C)、ハードコート層(D)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(E)からなる群より選択される少なくとも1種の層がさらに配置されていてもよい。
(A)〜(D)のいずれとも異なるその他の層としては、特に限定されないが、例えば、接着層等が挙げられる。
接着層とは、二層の間に当該二層と互いに隣接して配置され、当該二層間を互いに接着するために配置される層である。接着層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用や太陽電池用等の公知の光透過性導電性フィルムにおいて接着層として通常用いられるものを用いることができる。接着層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
1.6 本発明の光透過性導電性フィルムの用途
本発明の光透過性導電性フィルムは、タッチパネル、太陽電池、有機EL、電子ペーパー及び反射防止膜等のために好ましく用いられる。本発明の光透過性導電性フィルムは、優れた透過率に加えて、機械的刺激に対する耐性にも優れ、さらに曲げ特性等の物性にも優れており、種々の用途に好ましく用いられる。
2.本発明のタッチパネル
本発明のタッチパネルは、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明のタッチパネルの具体的な構成例としては、次のような構成が挙げられる。なお、保護層(1)側が操作画面側を、ガラス(3)側が操作画面とは反対側を向くようにして使用される。
(1)保護層
(2)本発明の光透過性導電性フィルム
(3)ガラス
本発明のタッチパネルは、特に限定されないが、例えば、保護層(1)、本発明の光透過性導電性フィルム(2)及び(3)ガラス、並びに必要に応じてその他の部材を通常の方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
3.本発明の太陽電池
本発明の太陽電池は、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明の太陽電池の具体的な構成例としては、次のような構成が挙げられる。
例えば、太陽電池の一種である色素増感太陽電池において、本発明の光透過性導電性フィルム上に増感性色素を吸着したチタニア膜を成膜し、これを光電極として、対向電極(例えば白金触媒を表面に塗布したITOフィルム)との間に電解液を満たし、これらの部材を封止して外気に触れないようにして両電極を電気的に接続することにより製造することができる。
4.本発明の反射防止膜
本発明の反射防止膜は、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明の反射防止膜は、本発明の光透過性導電性フィルムを高分子フィルムやガラス基材にラミネートすることにより製造することが出来るほか、本発明の光透過性導電性フィルム単体にて反射防止膜として用いることが出来る。
5. 本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法
本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法は、
(A)光透過性支持層;及び
(B)光透過性導電層
を含有する光透過性導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜50nmであり、
前記光透過性導電層(B)が、光透過性導電物質を含有する粒子を含有し、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜30nmであることを特徴とする、
光透過性導電性フィルムの製造方法であって、
前記光透過性導電層(B)を、厚さが20〜50nmとなり、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜30nmとなるように配置する工程を含む方法である。
本発明の光透過性導電性フィルムの製造方法は、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、光透過性導電層(B)に加えて、光透過性下地層(C)、ハードコート層(D)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(E)からなる群より選択される少なくとも1種の層をそれぞれ配置する工程をそれぞれ含んでいてもよい。それぞれの層を配置する工程は、それぞれの層について説明した通りである。光透過性導電層(B)に加えて、少なくとも1種の他の層を配置する場合は、例えば、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に光透過性支持層(A)側から反対方向側に向かって順次配置させてもよいが、配置の順番は特に限定されない。例えば、最初に光透過性支持層(A)ではない層(例えば、光透過性導電層(B))の一方の面に他の層を配置させてもよい。あるいは、一方で2種以上の層を互いに隣接するように配置させることにより1種の複合層を得てから、又はそれと同時に、他方で同様に2種以上の層を互いに隣接するように配置させることにより1種の複合層を得て、これらの2種の複合層をさらに互いに隣接するように配置させてもよい。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
1.実施例:平滑性の低い下地層へ積層化されてなる光透過性導電性フィルム
以下の製法により、本発明の光透過性導電性フィルムを得た。
平滑性の低い光透過性支持層として、両面にハードコート層が積層され、かつ片面のハードコート層上にジルコニアからなる薄膜層、さらにその上にシリコンからなる薄膜層を積層したPETを用いた。ハードコート層の上に設けられた薄膜層表面の平均表面粗さRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、4.2nmであった。
この薄膜層の上に、DCスパッタリング法により光透過性下地層としてSiOx層を積層した。SiOx層の厚みは5〜10nmであった。SiO層の上に、連続してDCスパッタを用いて酸化インジウム及び酸化スズの混合物(ITO)を積層化した。具体的には次のように行った。SnO6重量%のITO焼結体ターゲットをカソードに設置し、アルゴンガス98%、酸素ガス2%の混合ガスを導入し真空度10−4PaでITO薄膜を積層した。これを150℃で1時間熱処理した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの表面抵抗は128Ω/sqであった。
このようにして得られた光透過性導電性フィルムのITO層は、ITOからなる粒子を含有しており、前記粒子の平均粒子径は25nmであった。なお、本明細書に記載の実施例において、ITO粒子の平均粒子径は、詳細には次のようにして求めた。電界放出形走査型電子顕微鏡(株式会社日本電子、JSM6700F)を用いて、加速電圧5kVにて観察して得られるITO層表面の2×2μm四方のSEM像において、視認可能な無作為に選ばれた10個の粒子から、長軸方向長さについて上位2個及び下位2個の粒子を除いて得られる6個の粒子についての、長軸方向長さの数平均値を平均粒子径とする。
得られた光透過性導電性フィルムを1%HCl水溶液中に30分浸漬後、表面抵抗の変化率((1%HCl浸漬後の表面抵抗)/(1%HCl浸漬前の表面抵抗))を調べたところ、1.10であった。
2.比較例:平滑な下地層へ積層化されてなる光透過性導電性フィルム
以下の製法により、本発明の光透過性導電性フィルムを得た。
平滑性を有する光透過性支持層として、両面にハードコート層が積層されたPETを用いた。ハードコート層の厚みは4μm、屈折率(n)は1.65であった。ハードコート層表面の平均表面粗さRaを走査型プローブ顕微鏡(株式会社島津製作所、SPM−9700)によって測定したところ、0.6nmであった。
このハードコート層の上に、DCスパッタリング法により光透過性下地層としてSiOx層を積層した。SiOx層の厚みは5〜10nmであった。SiO層の上に、連続してDCスパッタを用いて酸化インジウム及び酸化スズの混合物(ITO)を積層化した。具体的には次のように行った。SnO6重量%のITO焼結体ターゲットをカソードに設置し、アルゴンガス98%、酸素ガス2%の混合ガスを導入し真空度3×10−1PaでITO薄膜を積層した。これを150℃で1時間熱処理した。このようにして得られた光透過性導電性フィルムの表面抵抗は128Ω/sqであった。
このようにして得られた光透過性導電性フィルムのITO層は、ITOからなる粒子を含有しており、前記粒子の平均粒子径は8nmであった。得られた光透過性導電性フィルムを1%HCl水溶液中に30分浸漬後、表面抵抗の変化率((1%HCl浸漬後の表面抵抗)/(1%HCl浸漬前の表面抵抗))を調べたところ、1.43であった。

Claims (8)

  1. (A)光透過性支持層;及び
    (B)光透過性導電層
    を含有する光透過性導電性フィルムであって、
    前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
    前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜50nmであり、
    前記光透過性導電層(B)が、光透過性導電物質を含有する粒子を含有し、かつ前記粒子の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする、
    光透過性導電性フィルム。
  2. 前記平均粒子径が、前記光透過性導電層(B)表面の2×2μm四方のSEM像において視認可能な無作為に選ばれた10個の粒子から、長軸方向長さについて上位2個及び下位2個の粒子を除いて得られる6個の粒子についての、長軸方向長さの数平均値である、請求項1に記載の光透過性導電性フィルム。
  3. 前記光透過性導電物質が、酸化インジウムスズである、請求項1又は2に記載の光透過性導電性フィルム。
  4. 前記光透過性導電層(B)の厚さが、20〜30nmである、請求項1〜3のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
  5. さらに、
    (C)光透過性下地層を含有し、かつ
    少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)が、少なくとも前記光透過性下地層(C)を介して前記光透過性支持層(A)の面に配置されている、
    請求項1〜4のいずれかに記載の光透過性導電性フィルム。
  6. 前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性下地層(C)に隣接して配置されている、請求項5に記載の光透過性導電性フィルム。
  7. 前記光透過性下地層(C)が、SiO(X=1〜2)を含む、請求項5又は6に記載の光透過性導電性フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光透過性導電性フィルムを含む、タッチパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5564145B1 (ja) * 2013-06-21 2014-07-30 積水化学工業株式会社 光透過性導電性フィルム、その製造方法及びその用途
JP2015135671A (ja) * 2013-12-19 2015-07-27 積水化学工業株式会社 光透過性導電性フィルム、及びその光透過性導電性フィルムを含有するタッチパネル

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