JPWO2013076800A1 - プロジェクタ装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のプロジェクタ装置は、任意の傾斜で設置しても、放電ランプ11のバルブ上部12aとバルブ下部12bの温度差を常に適正範囲に保つ冷却機構を備える。放電ランプを冷却するために、第1、第2の冷却ファン53,54で発生された冷却風を第1、第2のダクト71,72を介して放電ランプの第1、第2のランプ冷却吸気口21,22に導き、放電ランプに吹き付ける。第1、第2のランプ冷却吸気口21,22は放電ランプの光軸に関し対称に配置し、それぞれ開口面積の異なる複数の吸気口21a〜21c,22a〜22cに分割され、複数の吸気口を通じて複数に分流された冷却風f1a〜f1c,f2a〜f2cをそれぞれ放電ランプの異なる箇所に吹き付ける。第1、第2の冷却ファンの回転数はプロジェクタ装置の設置姿勢Sに応じて最適に制御する。

Description

本発明は、放電ランプを光源として映像を投写するプロジェクタ装置に係り、特に放電ランプを好適に冷却する冷却機構に関する。
プロジェクタ装置は、光源が発する光を反射鏡やレンズ等で集光し、液晶パネル等の表示素子に照射して光学像を形成し、該光学像を投写レンズや投写ミラーを介して外部のスクリーン等に投写する装置である。プロジェクタ装置の光源としては、一般に高圧水銀ランプ等の放電ランプが用いられる。放電ランプは背後をリフレクタ、前方を防爆ガラスで覆われ、ほぼ密閉された形態となっている。放電ランプは点灯時に高温になるため適正温度が設定されているが、適正温度を超えて使用を続けるとランプ寿命が短縮し、破裂、失灯を招くことになる。そのため、放電ランプを適正温度に保持するためにファンによる強制空冷を行う冷却機構を備えている。放電ランプ内では発光に伴う発熱で熱対流が生じ、球状発光部(バルブ)の上部(重力方向に見た上部)が高温になるため、下部よりも上部の冷却を強目に行って上部と下部の温度差を所定範囲に保持するようにしている。
一方、プロジェクタ装置の設置形態は、装置を机上に水平に設置する据置設置と天井に吊り下げて設置する天吊設置が一般的であり、天吊設置では、装置を上下逆転させた姿勢で取り付ける。さらに他の設置形態として、机上面に垂直方向すなわち略鉛直方向(上下方向)に投写する形態として、上方投写姿勢と下方投射姿勢とが存在する。
このような種々の設置形態に対し、いずれの形態でも放電ランプを好適に冷却することが必要となる。これに関し特許文献1には、放電ランプ(光源ランプ)の冷却装置として、光源ランプに対して空気を送風する複数の冷却ファンを備え、複数の冷却ファンによる空気の各送風方向は互いに異なる方向に設定される構成が開示されている。
特開2008−262153号公報
高機能のプロジェクタ装置では、その設置形態は上記した据置設置、天吊設置、あるいは鉛直方向(上下方向)投写設置だけでなく、映像を任意の方向に投写できるようにプロジェクタ装置を任意の傾斜面(0〜360度)に設置できることが要求されている。そのために、装置に実装する放電ランプの光軸は常に水平方向を維持し(地面に対して平行)、各設置形態(傾斜角)に応じて放電ランプの光軸が傾斜角だけ回転する構成となっている。これより、放電ランプの冷却要所であるバルブの上部と下部に相当する部分は固定されず、設置状態によって光軸の周りを移動することになる。よって、バルブの上部と下部の部分が設置状態により0〜360度の間で移動する状況において、常に放電ランプを適正温度に保つことが求められる。
特許文献1に記載の技術は、放電ランプの冷却を向かい合う2つの送風で行い、その送風方向をずらすとともに装置の設置姿勢に応じてそれぞれの送風量を制御することで、放電ランプのバルブ上部と下部の温度差を適正に保持するものである。しかしながら、当該文献に記載の技術では2つの送風方向をずらして配置しているため、冷却風がバルブ全周をカバーするのは困難である。その結果、設置面が例えば135度のような中間角度で傾斜させる設置姿勢では、バルブ上部と下部の温度差が適正温度から外れる可能性がある。あるいは、適正温度に近づけるために過大な送風量となり、冷却ファンの騒音が増大することが予想される。また、当該文献に記載の技術では、放電ランプへの2つの送風をずらすために吹き出し口で風路開口を狭めている。これによって風路損失が大きくなり、その分ファン回転数を上げることで装置の騒音が増大することになる。
本発明の目的は、プロジェクタ装置を任意の傾斜角度で設置しても、放電ランプのバルブ上部とバルブ下部の温度差を常に適正範囲に保つ冷却機構を備えるプロジェクタ装置を提供することである。
本発明によるプロジェクタ装置は、放電ランプを冷却するために、第1、第2の冷却ファンで発生された冷却風を第1、第2のダクトを介して放電ランプの第1、第2のランプ冷却吸気口に導き放電ランプに吹き付ける冷却機構と、プロジェクタ装置の設置姿勢を検出する設置角度センサと、設置角度センサで検出した設置姿勢に応じて第1、第2の冷却ファンの回転数を制御する冷却制御部とを備える。第1、第2のランプ冷却吸気口は放電ランプの光軸に関し対称に配置し、第1、第2のランプ冷却吸気口はそれぞれ開口面積の異なる複数の吸気口に分割され、複数の吸気口を通じて複数に分流された冷却風をそれぞれ放電ランプの異なる箇所に吹き付ける構成とした。
また、複数に分流された冷却風の一部は放電ランプのバルブに吹き付ける構成とし、冷却制御部は、プロジェクタ装置の設置姿勢で決まるバルブの重力方向上部に対する冷却風の風量を、バルブの重力方向下部に対する冷却風の風量よりも大きくなるように、第1、第2の冷却ファンを制御する。
本発明によれば、プロジェクタ装置を任意の傾斜角度で設置しても、放電ランプのバルブ上部とバルブ下部の温度差を常に適正範囲に保つことができる。また、ランプ冷却風路の損失を軽減できるので冷却ファンの回転数を抑えることができる。これにより放電ランプの長寿命化及びプロジェクタ装置の低騒音化を実現する。
本発明によるプロジェクタ装置の第1の実施例を示す全体ブロック構成図。 プロジェクタ装置内の光学系と冷却機構の外観図。 ランプユニットとその冷却機構の斜視図。 ランプユニットの冷却風吸気口をランプ出射側から見た図。 ダクトの内部構造と冷却風の流れを示す図。 ランプユニットの内部構造と冷却風の流れを示す図(斜視図)。 ランプユニットの内部構造と冷却風の流れを示す図(正面断面図)。 ランプユニットの内部構造と冷却風の流れを示す図(横断面図)。 ランプユニットの内部構造と冷却風の流れを示す図(縦断面図)。 プロジェクタ装置の設置姿勢(据置設置)を示す図。 プロジェクタ装置の設置姿勢(上投写設置)を示す図。 プロジェクタ装置の設置姿勢(天吊設置)を示す図。 プロジェクタ装置の設置姿勢(下投写設置)を示す図。 設置姿勢(据置設置)におけるランプユニット内の冷却風を示す図。 設置姿勢(上投写設置)におけるランプユニット内の冷却風を示す図。 設置姿勢(天吊設置)におけるランプユニット内の冷却風を示す図。 設置姿勢(下投写設置)におけるランプユニット内の冷却風を示す図。 各設置姿勢に対する冷却ファン53,54の適正回転数を示す図。 冷却ファンの適正回転数の環境条件依存性を示す図。 各設置姿勢における放電ランプ(バルブ上部、バルブ下部)の温度特性を示す図。 各設置姿勢における放電ランプ(シール部)の温度特性を示す図。 本発明による第2の実施例である複合型プロジェクタ装置の光学系と冷却機構の外観図。 複合型プロジェクタ装置の各設置姿勢に対するプロジェクタ装置1’側の冷却ファン53’,54’の適正回転数を示す図。 設置姿勢(据置設置)におけるプロジェクタ装置1’側のランプユニット内の冷却風を示す図。 設置姿勢(上投写設置)におけるプロジェクタ装置1’側のランプユニット内の冷却風を示す図。 設置姿勢(天吊設置)におけるプロジェクタ装置1’側のランプユニット内の冷却風を示す図。 設置姿勢(下投写設置)におけるプロジェクタ装置1’側のランプユニット内の冷却風を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。なお、各図において共通な機能を有する部分には同一符号を付して示す。
図1は、本発明によるプロジェクタ装置の第1の実施例を示す全体ブロック構成図である。プロジェクタ装置1の基本構成と動作を説明する。
光学系では、ランプユニット10の放電ランプ11から発した光Lは、光学ユニット90に入射する。光学ユニット90は、照明光学系91と、例えば液晶表示素子で構成された表示パネル92と、投写レンズ93とからなる。照明光学系91は、ランプユニット10からの光Lの光量分布を均一化して表示パネル92に照射する。表示パネル92は表示駆動回路85で駆動され、映像信号に応じた光学像を形成する。表示パネル92の光学像は、投写レンズ93で外部のスクリーン5や壁面の被照射面に投写される。
冷却機構では、ランプユニット10の内部冷却用の2個の冷却ファン53,54と、ランプユニット10の外郭表面冷却用の冷却ファン55を有し、ファン電源回路87から電源を供給する。冷却ファン53,54から送風された冷却風はダクト71,72を介してランプユニット10へ供給され、放電ランプ11を冷却する。設置角度センサ82はプロジェクタ装置1の設置角度を検出する。外気温度センサ83はプロジェクタ装置1周囲の外気温度を検出する。気圧センサ84はプロジェクタ装置1の周囲の大気圧を検出する。これらの検出情報は、冷却ファン53,54の回転制御に用いられる。
プロジェクタ装置1は、ROM(Read Only Memory)などに格納されたプログラムに従って動作するCPU(Central Processing Unit)などで構成された演算制御手段(マイコン)80で制御される。マイコン80は、操作部81からのユーザボタン操作により所定の処理を行う。例えば、ランプ電源回路86を介して放電ランプ11の点灯や消灯を行う。また、放電ランプ11の点灯や消灯に合わせてファン電源回路87を介して、ランプユニット10の内部冷却用の冷却ファン53,54と外郭表面冷却用の冷却ファン55の運転、停止を行う。その時、内部冷却用の冷却ファン53,54の運転は、設置角度センサ82、外気温度センサ83、気圧センサ84からの検出情報を基に制御を行う。またマイコン80は、表示駆動回路85を制御して映像信号に応じた映像表示を行う。
図2は、プロジェクタ装置内の光学系と冷却機構の外観図である。主な構成は、ランプユニット10に対し2個の冷却ファン53,54とそれに接続したダクト71,72を取り付けている。光学ユニット90は3原色(R,G,B)の3枚の表示パネル92と投写レンズ93を有する。ランプユニット10から出射された照明光は、光学ユニット90内の3枚の表示パネル92でR,G,Bの光学像を形成し、これらの光学像が合成されて投写レンズ93から投写される。以下の説明では、図示するように座標軸を定め、ランプユニット10からの出射方向をX軸、投写レンズ93からの投写方向をZ軸、これらに直交する方向(紙面に垂直な方向)をY軸とする。すなわち、ランプユニット10からの出射方向(+X方向)と投写レンズ93からの投写方向(+Z方向)とは直交している。
ランプユニット10の内部を冷却する2個の冷却ファン53,54は、プロジェクタ装置1の内部スペースを有効に使うために投写レンズ93の脇に配置し、Y方向に2階建てに構成する。上段側(+Y側)を第1の冷却ファン53、下段側(−Y側)を第2の冷却ファン54とする。各冷却ファン53,54からの冷却風は、それぞれ第1、第2のダクト71,72を介してランプユニット10に供給する。その際冷却風の方向は、ダクト71,72により−Z方向から−X方向に略90度曲げられる。第1の冷却ファン53からダクト71を介して送風される冷却風(第1の風路)は、ランプユニット10の上部(+Y側)に供給し、第2の冷却ファン54からダクト72を介して送風される冷却風(第2の風路)は、ランプユニット10の下部(−Y側)に供給する。第1の風路と第2の風路はY方向に向かい合わせた対称の構造とし、風路長を等しく構成している。これは、プロジェクタ装置を360度の各種の設置姿勢に対し、2個の冷却ファン53,54からの送風制御を容易にするためである。
図3は、ランプユニット10とその冷却機構の斜視図である。ランプユニット10には+X方向に光を発生する放電ランプ11を有している。ランプユニット10の上部(+Y側)には第1の冷却ファン53とダクト71からなる第1の風路が接続され、ランプユニット10の下部(−Y側)には第2の冷却ファン54とダクト72からなる第2の風路が接続される。第1の風路と第2の風路はXZ面に関し対称な構造としている。そのため、2個の冷却ファン53,54は構造的に鏡面対称で同性能となるファンを使用する。また、冷却ファン53,54に対する吸気口を両者が対向する空間側に設け、2つの風路の対称性を保っている。さらに、冷却ファン53,54が対向する空間(吸気スペース)の中間に仕切り板60を設け、それぞれの冷却ファン53,54の動作(送風量)が干渉しないようにしている。
放電ランプ11内では、球状発光部(バルブ)の上部(重力方向に見た上部)が高温になるため、下部よりも上部の冷却を強目に行い、上部と下部の温度差を所定範囲に保持するようにしている。また、放電ランプ11の電極と外部リード棒との接続部(シール部)に対しても冷却を行い、適正温度で保持するようにしている。これにより放電ランプの寿命(例えば約3000〜5000時間)を確保し、また放電ランプの早期照度劣化や破裂、不点灯等を防止する。
図4は、ランプユニット10の冷却風吸気口をランプ出射側(X方向)から見た図で、ダクト71,72との接続部の構造を示す。ランプユニット10の上部には第1のダクト71との接続部である第1のランプ冷却吸気口21を有し、ランプユニット10の下部には第2のダクト72との接続部である第2のランプ冷却吸気口22を有する。つまり、第1、第2のランプ冷却吸気口21,22は放電ランプ11の光軸に関し対称に配置している。第1の冷却ファン53から送られた冷却風は、ダクト71を介して第1のランプ冷却吸気口21からランプユニット10内の放電ランプ11へ供給される。第2の冷却ファン54から送られた冷却風は、ダクト72を介して第2のランプ冷却吸気口22からランプユニット10内の放電ランプ11へ供給される。放電ランプ11を冷却した後の風は、ランプユニット10の両側面(+Z,−Z方向)にあるランプ冷却排気口23a,23bから排気される。
さらに第1のランプ冷却吸気口21は内部に仕切り板を設け、3つの吸気口21a,21b,21cに分割している。各吸気口の開口面積は異なり、分割幅をL1,L2,L3とする。同様に第2のランプ冷却吸気口22も内部に仕切り板を設け、3つの吸気口22a,22b,22cに分割している。各吸気口の分割幅は第1のランプ冷却吸気口21における分割幅と等しく、L1,L2,L3とする。ただし、第1のランプ冷却吸気口21と第2のランプ冷却吸気口22における分割幅L1,L2,L3の配置は、中心線Rに関して逆転させている(すなわち、放電ランプ11の中心に関し点対称に配置させている)。この分割幅の比(開口面積の比)は、後述するように放電ランプ11のバルブ上部とバルブ下部、及びシール部に吹き付ける冷却風量の比を決定するものである。本実施例での具体的な分割幅の比は、例えばL1:L2:L3=1.5:0.35:1の関係とするが、この比は放電ランプ11の特性に応じて定めれば良い。
図5は、ダクト71,72の内部構造と冷却風の流れを示す図である。第1、第2のダクト71,72の内部には、冷却ファン53,54から送られる冷却風を整流するための整流リブ(整流板)73,74を設けている。ダクト71を介してランプ冷却吸気口21に送られた冷却風は、ランプ冷却吸気口21の3つの吸気口21a,21b,21cにより3つの冷却風f1a,f1b,f1cに分割され、放電ランプ11へ供給される。同様にダクト72を介してランプ冷却吸気口22に送られた冷却風は、ランプ冷却吸気口22の3つの吸気口22a,22b,22cにより3つの冷却風f2a,f2b,f2cに分割され、放電ランプ11へ供給される。
ここで、ダクト71,72内の冷却風の方向は、冷却ファン53,54から−Z方向に送られたものが略90度曲がって−X方向となりランプ冷却吸気口21,22へ向うため、その流れは(−X、−Z)のベクトル成分を持ちダクト内で偏りが発生する。そのため、ランプ冷却吸気口21,22で分割される冷却風f1a,f1b,f1c、及びf2a,f2b,f2cの風量は、分割幅の比L1:L2:L3の通りにはならず、カーブ内側よりも外側の吸気口の風量(この場合はf1cとf2a)が大きくなってしまう。そこで、ベクトル成分の影響をなくすため、ダクト71,72内部に整流リブ73,74を設けている。整流リブ73,74を設けることで、ダクト内の冷却風の偏りを修正し、分割幅の比L1:L2:L3に近い冷却風f1a,f1b,f1c、及びf2a,f2b,f2cの風量とすることができる。
この例では1つのダクト内に1個の整流リブを設けているが、分割された3つの吸気口の幅に合わせて2個の整流リブを設ければより整流作用が向上する。
図6A〜図6Dは、ランプユニット10の内部構造とランプ冷却風の流れを示す図である。図6Aはランプユニット10の全体斜視図、図6Bは正面断面図(YZ断面図)、図6Cは横断面図(XZ断面図)、図6Dは縦断面図(XY断面図)を示す。
始めに、放電ランプ11の内部構造を説明する。図6C、図6Dに示すように、放電ランプ11は、球状発光部であるバルブ12と、バルブ12を背後から覆うように配置されたリフレクタ14と、リフレクタ14の前方開口側に配置された透光性の防爆ガラス33とを含んでなる。プロジェクタ装置用の放電ランプ11(バルブ12)としては、ショートアーク型(例えばアーク長0.5〜1.5mm)の超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどを用いる。ここでは、例えばランプ入力330Wの超高圧水銀ランプ(アーク長約1.2mm)を用いるが、これに限定されるものではない。バルブ12は、リフレクタ14と防爆ガラス33で囲まれた空間に配置されており、使用電力が大きいので非常な高温となる。シール部13は、ランプ内の電極とランプ外部のリード線の2つの異種金属を溶接しガラスで封止した箇所である。リフレクタ14は、バルブ12の発熱により約250度Cの高温になるので、リフレクタ14の外郭表面を冷却するために、図1で示した冷却ファン55を用いる。防爆ガラス33は、バルブ12が破裂したときの破片の飛散を防止するもので、防爆ガラス固定用の固定枠24に接着剤もしくはバネなどで固定されている。この固定枠24は高温となるリフレクタ14に接触するため、高耐熱性のPPS材(ポリフェニレンサルファイド)等が使用される。
バルブ12の温度は放電ランプ寿命に大きく影響することから、所定の温度仕様が規定されている。放電ランプの発光原理で重力的に上に位置するバルブ上部12aが最も高温になることから、その温度仕様はバルブ上部12aの絶対温度とバルブ下部12bとの温度差について規定がある。一般的仕様は、バルブ上部12aの温度が860度C以下で、バルブ上部12aとバルブ下部12bの温度差が約60〜100度Cとされている。また、バルブ温度以外にシール部13にも温度仕様が規定されている。シール部13も高温になると溶接点が酸化して破断する可能性があるため、常に350度C以下に保つ必要がある。但し、これらの温度仕様は放電ランプの種類に依存するので固定値ではない。
本実施例では、バルブ12が配置されている空間にランプ冷却吸気口21及び22からランプ冷却風f1a,f1b,f1c及びf2a,f2b,f2cを導風してバルブ12とシール部13の冷却を行い、冷却後の風はランプ冷却排気口23a,23bから排気させる。各冷却風の風路について説明する。
図6B、図6C、図6Dにおいて、ランプ冷却吸気口21の吸気口21aと21cは−Y方向に約30度の傾斜を持たせることで、放電ランプ11のバルブ(発光部)12へ冷却風f1aとf1cを導風する。また吸気口21bは−Y方向に約40度の傾斜を持たせることで、放電ランプ11のシール部13へ冷却風f1bを導風する。同様にランプ冷却吸気口22の吸気口22aと22cは+Y方向に約30度の傾斜を持たせることで、放電ランプ11のバルブ12へ冷却風f2aとf2cを導風する。また吸気口22bは+Y方向に約40度の傾斜を持たせることで、放電ランプ11のシール部13へ冷却風f2bを導風する。なお、吸気口21aと21cから導風された冷却風f1aとf1cは、バルブ12の周囲でZ方向にずれた位置に吹き付けるようにしている。吸気口22aと22cから導風された冷却風f2aとf2cについても同様である。ここで、各吸気口21a,21c,22a,22cの傾斜角(約30度)と、各吸気口21b,22bの傾斜角(約40度)は、使用するランプユニット10及び放電ランプ11の構造に依存する値であり、適宜決定すればよい。
図6A〜図6Dの設置姿勢は据置設置の状態であり、重力方向は−Y方向となる。この場合には、バルブ上部12aの冷却は冷却風f1aとf1cが受け持ち、バルブ下部12bの冷却は冷却風f2aとf2cが受け持つことになる。また、シール部13の冷却は冷却風f1bとf2bが受け持つ。
図6Bにおいて、バルブ上部12aとバルブ下部12bの位置はプロジェクタ装置の設置姿勢に依存する。すなわちプロジェクタ装置の設置面を角度Sだけ回転させるとランプユニット10はX軸を中心にして角度Sだけ回転し、バルブ上部12aとバルブ下部12bの位置は、バルブ12の円周上を移動することになる。これに合わせてランプ冷却風f1a,f1c及びf2a,f2cの風量を制御させる必要がある。冷却風f1aとf1cの風量は、第1の冷却ファン53の回転数と図4で示した吸気口21aと21cの幅L1とL3に依存する。同様に冷却風f2aとf2cの風量は、第2の冷却ファン54の回転数と図4で示した吸気口22aと22cの幅L1及びL3の幅に依存する。よって、設置姿勢に応じて第1、第2の冷却ファン53,54の回転数を制御することで、バルブ上部12aとバルブ下部12bにそれぞれ最適な風量の冷却風を吹き付けて、バルブ12を適正温度に保つようにした。
また、シール部13の位置は設置姿勢に依存せず常に回転の中心に存在するので、一定の風量を吹き付ければ良い。シール部13にはランプ冷却風f1bとf2bを加算した風量が吹き付けられるが、冷却風f1bは第1の冷却ファン53の回転数と吸気口21bの幅L2に依存し、冷却風f2bは第2の冷却ファン54の回転数と吸気口22bの幅L2に依存する。ここで幅L2は決まっているので、冷却ファン53,54の回転数を制御することでシール部13を適正温度に保つようにした。
本実施例の冷却機構の構成によれば、冷却ファン53,54から送り出された冷却風の流れを遮るものがなく、途中の風路損失を軽減できるので冷却ファンの回転数を抑えることができる。これによりプロジェクタ装置の低騒音化を実現することができる。
図7A〜図7Dは、プロジェクタ装置の設置姿勢として代表的な4通りの姿勢を示す図である。ここに設置角度Sは、据置設置の場合を基準S=0度とし、投写方向(+Z方向)がX軸の周りにどれだけ回転したかで定義する。
図7Aは、設置角度S=0度の据置設置の場合で、プロジェクタ装置1を机上等に設置して投写レンズ93から黒板やスクリーンへ映像を投写する形態である。
図7Bは、設置角度S=90度の上投写設置の場合で、プロジェクタ装置1の投写方向を上に向けて天井等へ映像を投写する形態である。
図7Cは、設置角度S=180度の天吊設置の場合で、プロジェクタ装置1を逆さにして天井等に取り付け、黒板やスクリーンへ映像を投写する形態である。
図7Dは、設置角度S=270度の下投写設置の場合で、プロジェクタ装置1を天井等に取り付けて床に向かって映像を投写する形態である。
図8A〜図8Dは、図7A〜図7Dの各設置姿勢におけるランプユニット10内の冷却風を示す図である。いずれもランプユニット10の正面断面図を示し、バルブ上部12aとバルブ下部12bへの冷却風を模式的に示す。
図8Aは据置設置(設置角度S=0度)の場合で、バルブ上部12aにはランプ冷却風f1aとf1cを吹き付け、バルブ下部12bにはランプ冷却風f2aとf2cを吹き付ける。各冷却風の風量は矢印の太さで大小関係を示している。すなわち、吸気口21側の冷却風f1aとf1cは風量を大きく、吸気口22側の冷却風f2aとf2cは風量を小さく設定することで、バルブ上部12aを強く冷却している。なお、シール部13には設置姿勢に関係なくランプ冷却風f1bとf1bを吹き付ける。
図8Bは上投写設置(設置角度S=90度)の場合で、バルブ上部12aにはランプ冷却風f1aとf2cを吹き付け、バルブ下部12bにはランプ冷却風f1cとf2aを吹き付ける。この場合は、吸気口21側の冷却風f1aとf1cの風量を大きくし、かつf1aとf1cの差分(幅L1とL3の差)によりバルブ上部12aを強く冷却している。
図8Cは天吊設置(設置角度S=180度)の場合で、バルブ上部12aにはランプ冷却風f2aとf2cを吹き付け、バルブ下部12bにはランプ冷却風f1aとf1cを吹き付ける。この場合は、吸気口22側の冷却風f2aとf2cの風量を大きくし、バルブ上部12aを強く冷却している。
図8Dは下投写設置(設置角度S=270度)の場合で、バルブ上部12aにはランプ冷却風f1cとf2aを吹き付け、バルブ下部12bにはランプ冷却風f1aとf2cを吹き付ける。この場合は、吸気口22側の冷却風f2aとf2cの風量を大きくし、かつf2aとf2cの差分(幅L1とL3の差)によりバルブ上部12aを強く冷却している。
設置姿勢が上記以外の設置角度Sの場合(例えばS=135度)においても、吸気口21側の冷却風f1a,f1cと吸気口22側の冷却風f2a,f2cの風量を制御することで、バルブ上部12aに吹き付ける風量を大きくし強く冷却することができる。その理由は、バルブ12に対して同方向から吹き付ける一対の冷却風f1aとf1c(あるいはf2aとf2c)がZ方向にずれているため、冷却風がバルブ12の周囲を回り込む効果によるものである。
図9は、プロジェクタ装置の各設置姿勢に対する第1、第2の冷却ファン53,54の適正回転数を示す図である。設置角度Sは、0〜360度まで45度間隔で示している。環境条件は、外気温度が25度C、外気圧が1013hPaである。この例では、各冷却ファンの回転数を2000〜4200rpmの範囲で適宜制御することで、放電ランプ11のバルブ上部12aとバルブ下部12b及びシール部13を適正温度に保つことができる。この結果は一例であり、最適条件は放電ランプ11とその冷却機構(冷却ファン)の構造に依存することは言うまでもない。また、設置姿勢(設置角度S)が上記以外の場合には、補間により最適条件を求めることができる。
図10は、冷却ファンの適正回転数の環境条件依存性を示す図である。外気温度25度C、外気圧1013hPaにおける冷却ファンの適正回転数を基準とし、外気温度と外気圧が変化した時の適正回転数の変化を倍率で示している。すなわち環境条件に応じてこの倍率だけ回転数を補正すれば良い。外気温度が高い場合、あるいは外気圧が低い場合には冷却ファンによる冷却効率が低下するので、ファン回転数を増加させる補正を行う。
本実施例では、図9と図10の結果を用いて、冷却ファン53,54の回転数を最適に制御する。図9と図10のデータはメモリに記憶している。設置角度センサ82はプロジェクタ装置1の姿勢(設置角度S)を検出し、外気温度センサ83は外気温度を検出し、気圧センサ84は外気圧を検出する。マイコン80はこれらの検出情報に基づき、放電ランプ11を適正温度に保つための冷却ファン53,54の回転数を設定する。すなわち、図9のデータを参照し設置角度Sに応じた冷却ファン53,54の適正回転数を読み出し、また図10のデータを参照し外気温度と外気圧に応じた回転数の倍率(補正量)を読み出し、適正回転数に倍率を掛けてそれぞれの最適回転数を設定する。そして、ファン電源回路87に対し冷却ファン53,54の回転数制御の指令を出す。
図11Aと図11Bは本実施例で得られた各設置姿勢おける放電ランプ11の温度特性を示す図である。動作条件は、放電ランプ点灯後、図9及び図10で示す適正回転数で冷却ファン53,54を回転させて冷却した場合である。
図11Aはバルブ上部12a及びバルブ下部12bの温度を示し、設置角度依存性を実線で示している。一方、放電ランプの温度仕様の一例として、バルブ上部12aの上限温度860度Cと下限温度800度C、バルブ下部12bの下限温度730度Cを点線(鎖線)で示している。これより、本実施例の冷却機構により、設置角度S=135度の中間角度を含め、どの設置姿勢においてもバルブ上部12a及びバルブ下部12bの温度仕様を満足させることができた。
図11Bはシール部13の温度を示し、その温度特性を実線で示している。一方、シール部13の温度仕様の一例として上限温度350度Cを点線で示している。これより、本実施例の冷却機構により、どの設置姿勢においてもシール部13の温度仕様を満足させることができた。
本実施例のプロジェクタ装置における、放電ランプの冷却動作の手順を説明する。
(1)操作部81の操作によりプロジェクタ装置1の電源をONする。
(2)設置角度センサ82と外気温度センサ83と気圧センサ84は、それぞれ装置の設置角度、外気温度、外気圧を検出する。
(3)マイコン80は設置角度の情報を取得し、図9の設置角度依存性のデータを参照して冷却ファン53と冷却ファン54の適正回転数を求める。
(4)さらにマイコン80は外気温度、外気圧の情報を取得し、図10の環境条件依存性のデータを参照して、冷却ファン53,54の適正回転数に倍率(補正量)を掛けて最適回転数を設定する。
(5)マイコン80はファン電源回路87を制御し、冷却ファン53,54をそれぞれ最適回転数にて回転させる。
(6)冷却ファン53から発生した冷却風はダクト71を介してランプ冷却吸気口21に導かれ、分割された吸気口21a,21b,21cによりランプ冷却風f1a,f1b,f1cに分流される。
(7)同様に冷却ファン54から発生した冷却風はダクト72を介してランプ冷却吸気口22に導かれ、分割された吸気口22a,22b,22cによりランプ冷却風f2a,f2b,f2cに分流される。
(8)分流された冷却風f1a,f1cと冷却風f2a,f2cは、バルブ12の上部12aまたは下部12bに吹き付けられる。各冷却風のバルブ12に対する吹き付ける位置(上部12aまたは下部12b)は、図8A〜図8Dのように、装置の設置姿勢(設置角度)に依存する。
(9)分流された冷却風f1b,f1bはシール部13に吹き付けられる。これは装置の設置姿勢に関係なく一定とする。
以上により、本実施例のプロジェクタ装置は任意の設置姿勢において、放電ランプ11のバルブ上部12aとバルブ下部12b及びシール部13を、それぞれ適正温度に保つことができる。
第2の実施例は、2台のプロジェクタ装置を共通の筐体に収納して1台のプロジェクタ装置として動作させる場合である。明るさが重要視されるハイエンドのプロジェクタ装置を実現する場合、ミドルクラス(中程度の明るさ)のプロジェクタ装置を2台同時に動作させ、同じ映像を重ね合わせて投写することで2倍の明るさを実現できる。このような装置構成をここでは「複合型プロジェクタ装置」と呼ぶことにする。複合型プロジェクタ装置の場合にも、本発明の冷却機構を適用することができる。
図12は、本発明による第2の実施例である複合型プロジェクタ装置の光学系と冷却機構の外観図を示す。
複合型プロジェクタ装置2は、2台のプロジェクタ装置1,1’を共通の筐体に収納している。一方(図面左側)のプロジェクタ装置1は実施例1のプロジェクタ装置1と同じ構造であり、座標軸も同様に定める。他方(図面右側)のプロジェクタ装置1’は、プロジェクタ装置1をZ軸に関し鏡面対称に折り返して配置している。具体的には、プロジェクタ装置1’における光学ユニット90’(投写レンズ93’)は、プロジェクタ装置1における光学ユニット90(投写レンズ93)をZ方向とY方向には同一構造に、X方向には反転した構造にしている。また、プロジェクタ装置1’におけるランプユニット10’及び冷却機構(冷却ファン53’,54’とダクト71’,72’)は、プロジェクタ装置1におけるランプユニット10及び冷却機構(冷却ファン53,54とダクト71,72)を、Z方向には同一構造に、X方向とY方向には反転した構造に配置している。すなわち、プロジェクタ装置1’における冷却機構はプロジェクタ装置1における冷却機構をZ軸を中心に180度回転(裏返し)させたもので、2つの冷却ファン53’,54’及び2つのダクト71’,72’は、Y方向の配置が入れ替わっている。
複合型プロジェクタ装置2では、プロジェクタ装置1とプロジェクタ装置1’を同時に動作させるので、実施例1(図1)におけるマイコン80、操作部81、各種センサ82,83,84、表示駆動回路85、各電源回路86,87などを共通に用いる。
複合型プロジェクタ装置2においても、装置がどの姿勢に設置されても各プロジェクタ装置1,1’の放電ランプを適正温度に保つ必要がある。複合型プロジェクタ装置2の各設置姿勢に対し、プロジェクタ装置1の冷却動作は、実施例1(図9)で述べた通りに冷却ファン53,54の回転数を設定すれば良い。しかしながら、プロジェクタ装置1’の冷却機構はプロジェクタ装置1の冷却機構とY方向の配置が入れ替わっているので、プロジェクタ装置1’の冷却制御はプロジェクタ装置1の冷却制御をY方向に反転させて行う。すなわち、プロジェクタ装置1’の第1の冷却ファン53’は、プロジェクタ装置1の第2の冷却ファン54と同様に制御し、プロジェクタ装置1’の第2の冷却ファン54’は、プロジェクタ装置1の第1の冷却ファン53と同様に制御する。
図13は、複合型プロジェクタ装置の各設置姿勢に対するプロジェクタ装置1’側の第1、第2の冷却ファン53’,54’の適正回転数を示す図である。設置角度Sは、0〜360度まで45度間隔で示している。環境条件は、外気温度が25度C、外気圧が1013hPaである。この結果は、実施例1(図9)における第1、第2の冷却ファン53,54の適正回転数を入れ替えたものになっている。これにより、プロジェクタ装置1’においても放電ランプのバルブ上部とバルブ下部及びシール部を適正温度に保つことができる。
図14A〜図14Dは、図7A〜図7Dの各設置姿勢におけるプロジェクタ装置1’側のランプユニット10’内の冷却風を示す図である。なお、プロジェクタ装置1側のランプユニット10内の冷却風は図8A〜図8Dに示した通りである。プロジェクタ装置1’における各部及び冷却風の符号にはダッシュ(’)を付けている。
図14Aは据置設置(設置角度S=0度)の場合で、バルブ上部12a’にはランプ冷却風f2a’とf2c’を吹き付け、バルブ下部12b’にはランプ冷却風f1a’とf1c’を吹き付ける。そして、吸気口22’側の冷却風f2a’とf2c’の風量を大きくし、バルブ上部12a’を強く冷却している。これは図8C(プロジェクタ装置1側、設置角度S=180度)と同様である。
図14Bは上投写設置(設置角度S=90度)の場合で、バルブ上部12a’にはランプ冷却風f1c’とf2a’を吹き付け、バルブ下部12b’にはランプ冷却風f1a’とf2c’を吹き付ける。これは図8D(プロジェクタ装置1側、設置角度S=270度)と同様である。
図14Cは天吊設置(設置角度S=180度)の場合で、バルブ上部12a’にはランプ冷却風f1a’とf1c’を吹き付け、バルブ下部12b’にはランプ冷却風f2a’とf2c’を吹き付ける。これは図8A(プロジェクタ装置1側、設置角度S=0度)と同様である。
図14Dは下投写設置(設置角度S=270度)の場合で、バルブ上部12a’にはランプ冷却風f1a’とf2c’を吹き付け、バルブ下部12b’にはランプ冷却風f1c’とf2a’を吹き付ける。これは図8B(プロジェクタ装置1側、設置角度S=90度)と同様である。
以上の説明の通り、プロジェクタ装置1’における冷却ファン53’,54’の制御は、プロジェクタ装置1における制御を設置角度Sを180度回転させて行なえば良い。これにより、複合型プロジェクタ装置においても、任意の設置姿勢において、放電ランプのバルブ上部とバルブ下部及びシール部を、それぞれ適正温度に保つことができる。実施例2においては、2台のプロジェクタ装置の冷却機構を共通化しているので、冷却制御が容易であり、また製造コストを低減する効果がある。
1,1’:プロジェクタ装置、
2:複合型プロジェクタ装置、
5:スクリーン、
10,10’:ランプユニット、
11:放電ランプ、
12:バルブ、
12a:バルブ上部、
12b:バルブ下部、
13:シール部
14:リフレクタ、
21,21a,21b,21c:ランプ冷却吸気口、
22,22a,22b,22c:ランプ冷却吸気口、
23a,23b:ランプ冷却排気口、
24:固定枠、
33:防爆ガラス、
53,54,55:冷却ファン、
60:仕切り板、
71,72:ダクト、
73,74:整流リブ、
80:マイコン、
81:操作部、
82:設置角度センサ、
83:外気温度センサ、
84:気圧センサ、
85:表示駆動回路、
86:ランプ電源回路、
87:ファン電源回路、
90,90’ :光学ユニット
91:照明光学系、
92:表示パネル、
93:投写レンズ、
f1a,f1b,f1c,f2a,f2b,f2c:ランプ冷却風。
図8Aは据置設置(設置角度S=0度)の場合で、バルブ上部12aにはランプ冷却風f1aとf1cを吹き付け、バルブ下部12bにはランプ冷却風f2aとf2cを吹き付ける。各冷却風の風量は矢印の太さで大小関係を示している。すなわち、吸気口21側の冷却風f1aとf1cは風量を大きく、吸気口22側の冷却風f2aとf2cは風量を小さく設定することで、バルブ上部12aを強く冷却している。なお、シール部13には設置姿勢に関係なくランプ冷却風f1bとf2bを吹き付ける。
(6)冷却ファン53から発生した冷却風はダクト71を介してランプ冷却吸気口21に導かれ、分割された吸気口21a,21b,21cによりランプ冷却風f1a,f1b,f1cに分流される。
(7)同様に冷却ファン54から発生した冷却風はダクト72を介してランプ冷却吸気口22に導かれ、分割された吸気口22a,22b,22cによりランプ冷却風f2a,f2b,f2cに分流される。
(8)分流された冷却風f1a,f1cと冷却風f2a,f2cは、バルブ12の上部12aまたは下部12bに吹き付けられる。各冷却風のバルブ12に対する吹き付ける位置(上部12aまたは下部12b)は、図8A〜図8Dのように、装置の設置姿勢(設置角度)に依存する。
(9)分流された冷却風f1b,f2bはシール部13に吹き付けられる。これは装置の設置姿勢に関係なく一定とする。

Claims (7)

  1. 放電ランプを光源として映像を投写するプロジェクタ装置において、
    前記放電ランプを冷却するために、第1、第2の冷却ファンで発生された冷却風を第1、第2のダクトを介して前記放電ランプの第1、第2のランプ冷却吸気口に導き、前記放電ランプに吹き付ける冷却機構と、
    当該プロジェクタ装置の設置姿勢を検出する設置角度センサと、
    該設置角度センサで検出した設置姿勢に応じて前記第1、第2の冷却ファンの回転数を制御する冷却制御部とを備え、
    前記第1、第2のランプ冷却吸気口は前記放電ランプの光軸に関し対称に配置し、
    該第1、第2のランプ冷却吸気口はそれぞれ開口面積の異なる複数の吸気口に分割され、
    該複数の吸気口を通じて複数に分流された冷却風をそれぞれ前記放電ランプの異なる箇所に吹き付ける構成としたことを特徴とするプロジェクタ装置。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタ装置において、
    前記複数に分流された冷却風の一部は前記放電ランプのバルブに吹き付ける構成とし、
    前記冷却制御部は、当該プロジェクタ装置の設置姿勢で決まる前記バルブの重力方向上部に対する冷却風の風量を、前記バルブの重力方向下部に対する冷却風の風量よりも大きくなるように、前記第1、第2の冷却ファンを制御することを特徴とするプロジェクタ装置。
  3. 請求項2に記載のプロジェクタ装置において、
    前記複数に分流された冷却風の一部は前記放電ランプのシール部に吹き付ける構成としたことを特徴とするプロジェクタ装置。
  4. 請求項2に記載のプロジェクタ装置において、
    外気温度を検出する外気温度センサと、
    外気圧を検出する気圧センサを備え、
    該検出された外気温度と外気圧に応じて、前記冷却制御部は前記第1、第2の冷却ファンの回転数を補正することを特徴とするプロジェクタ装置。
  5. 請求項1に記載のプロジェクタ装置において、
    前記第1、第2の冷却ファン及び前記第1、第2のダクトは、それぞれ互いに対向して対称な構造であり、冷却風の流路長が等しいことを特徴とするプロジェクタ装置。
  6. 請求項1に記載のプロジェクタ装置において、
    前記第1、第2のダクト内には冷却風の流れを整流するための整流リブを設けたことを特徴とするプロジェクタ装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のプロジェクタ装置を2台用いて共通の筐体に収納し、同じ映像を重ね合わせて投写する複合型プロジェクタ装置であって、
    各プロジェクタ装置における前記放電ランプと前記冷却機構は同一構造で、一方の冷却機構は他方の冷却機構を投写軸を中心に180度回転させて配置したものであり、
    各プロジェクタ装置における前記冷却制御部は共通の冷却制御部とし、各プロジェクタ装置における前記第1、第2の冷却ファンに対する制御を互いに入れ替えて行うことを特徴とする複合型プロジェクタ装置。
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