JP2006352203A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 プロジェクタをスタックすることによって投射像の輝度を向上させることができるだけでなく、各プロジェクタに残存する像投射特性が積算乃至強調されることを回避できるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 第1のプロジェクタ10を左右に反転した色ムラ特性を有する第2のプロジェクタ110を準備して、左右反転させた映像を第1のプロジェクタ10の映像に重ね合わせるならば、色ムラが相互に相殺されて、全体として均一で高コントラストの映像を高輝度で投射することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1のプロジェクタ10を左右に反転した色ムラ特性を有する第2のプロジェクタ110を準備して、左右反転させた映像を第1のプロジェクタ10の映像に重ね合わせるならば、色ムラが相互に相殺されて、全体として均一で高コントラストの映像を高輝度で投射することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶パネルその他の光変調装置を用いて映像を投射するプロジェクタ及びこれを組み込んだ投射装置に関する。
液晶プロジェクタ等からなる投射装置若しくは投射システムとして、2台以上のプロジェクタを用いて、投射画面上でこれらプロジェクタからの映像を重ね合わせることにより、投射画面の高輝度化を図るものが存在する。例えば、第1の投射装置では、投射レンズ光軸可視化装置を投射レンズ等に装着できるようにして、画素ずれを低減するための調整を簡易にしている(特許文献1参照)。また、第2の投射装置では、これを構成するプロジェクタ相互間で通信を行って、各プロジェクタの調整を簡単化して動作の整合をとるようにしている(特許文献2参照)。
また、別の投射装置として、2つのプロジェクション装置からの像光を投射レンズ内に設けた偏光ビームスプリッタで合成するものが存在する(特許文献3参照)。
特開2000−330199号公報
特開2000−339841号公報
特開平8−43728号公報
しかし、上記のような投射装置や投射システムでは、いずれも複数の等価なプロジェクタやプロジェクション装置からの像光を合成しており、各プロジェクタに残存する共通の像投射特性が積算される傾向が生じる。例えば、照明装置において光軸に対して横方向に傾斜させて色分離を行うダイクロイックミラーを組み込んだプロジェクタでは、投射像の左右で色バランスが異なる色ムラが生じるが、このような色ムラが合成によって積算され場合によって強調される傾向を生じてしまう。
そこで、本発明は、プロジェクタをスタックすることによって投射像の輝度を向上させることができるだけでなく、各プロジェクタに残存する像投射特性が積算乃至強調されることを回避できるプロジェクタ及びこれを組み込んだ投射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、(a)映像形成及び映像投射用の映像光学系と、映像光学系を動作させる映像回路とを有するプロジェクタ本体と、(b)プロジェクタ本体の上下反転を検出するセンサと、(c)センサが上下反転を検出した場合に、映像回路に上下反転した映像信号を形成させることによって、映像光学系に上下反転した映像を投射させるとともに、外部の別プロジェクタに同調してプロジェクタ本体を動作させる制御装置とを備える。
上記プロジェクタでは、センサが上下反転を検出した場合に、制御装置が、映像回路に上下反転した映像信号を形成させることによって、映像光学系に上下反転した映像を投射させるので、本プロジェクタのプロジェクタ本体による反転投射像と、別プロジェクタによる正立投射像とを結果的に成立させた状態で重ね合わせることができ、投射像の輝度向上を図ることができる。この際、本プロジェクタの制御装置が、外部の別プロジェクタに同調してプロジェクタ本体を動作させるので、本プロジェクタ及び別プロジェクタ、すなわち互いに上下を反転させた一対のプロジェクタについて動作の調和を達成することができる。しかも、本プロジェクタのプロジェクタ本体が上記別プロジェクタに対して上下反転して配置されるので、プロジェクタ本体の像投射特性が左右及び上下に関して反転した状態で投射が行われる。よって、当該プロジェクタ本体が上記別プロジェクタと同様の非対称な像投射特性を有する場合、このような非対称な像投射特性が相殺されて輝度等に関して全体として比較的均一な映像を投射することができる。
本発明の具体的な態様若しくは側面では、上記プロジェクタにおいて、センサが、プロジェクタ本体を収容する筺体を別プロジェクタに積み重ねて固定する際に押圧されることによって動作する機械的なスイッチである。この場合、本プロジェクタと別プロジェクタとスタックして固定するだけで、本プロジェクタの上下反転を自動的に検出することができる。
本発明の別の態様では、制御装置が、映像回路に上下反転した映像信号を形成させる際に、映像光学系に、別プロジェクタによって投射される映像に整合するようなアライメント補正を施す。この場合、本プロジェクタ及び別プロジェクタ(すなわち互いに上下を反転させた一対のプロジェクタ)によって投射される映像間の画素ずれを低減して高品位の映像を投射することができる。
本発明の別の態様では、制御装置が、アライメント補正として、サイズ補正、シフト補正、及び台形補正のうち少なくとも1つを行う。この場合、両プロジェクタによって投射される映像間の画素ずれを、大きさ、位置ずれ、歪等に関して低減することができる。
本発明の別の態様では、制御装置によるアライメント補正の量を調整するため、ユーザが操作可能な入力装置をさらに備え、制御装置が、プロジェクタ本体にアライメント補正の目安となるスケールを表示させる。この場合、ユーザの視覚を利用してユーザによる主体的調整が可能になる。
本発明の別の態様では、映像光学系が、照明光をダイクロイックミラーによって分割して各色の照明光とする色分離光学系と、各色の照明光によってそれぞれ照明される各色の光変調装置と、各色の光変調装置で変調された各色の像光を合成して射出する光合成光学系と、光合成光学系を経て合成された像光を投射する投射レンズとを備える。この場合、本プロジェクタの映像光学系において、ダイクロイックミラーによる色分離に際して、投射像の左右や上下で色ムラが生じるが、このような色ムラが別プロジェクタの映像光学系の有する色ムラによって相殺される。よって、光変調装置によって色補正を行う場合のようなコントラスト低下を招くことなく色バランスを確保することができる。
本発明の別の態様では、映像光学系が、投射レンズを光軸に垂直な方向にシフトさせることによってアオリ調整を行うレンズ駆動機構を備え、制御装置が、映像回路に上下反転した映像信号を形成させる際に、レンズ駆動機構を動作させることによって、別プロジェクタによって投射される映像に整合するようなアオリ調整を施す。この場合、本プロジェクタ及び別プロジェクタすなわち互いに上下を反転させた一対のプロジェクタによって、一致したアオリ補正を行った高輝度の映像の投射が可能なる。
本発明に係る投射装置は、(a)映像形成及び映像投射用の映像光学系と、映像光学系を動作させる映像回路とを有する第1プロジェクタ本体を含む第1プロジェクタと、(b)映像形成及び映像投射用の映像光学系と、映像光学系を動作させる映像回路とを有する第2プロジェクタ本体と、プロジェクタ本体の上下反転を検出するセンサと、センサが上下反転を検出した場合に、第2プロジェクタ本体の映像回路に上下反転した映像を信号を形成させることによって、第2プロジェクタ本体の映像光学系に上下反転した映像を投射させる制御装置とを含む第2プロジェクタと、(c)第2プロジェクタを第1プロジェクタに対して固定する固定手段とを備える。
上記投射装置では、第2プロジェクタ本体において、センサが上下反転を検出した場合に、制御装置が、映像回路に上下反転した映像信号を形成させることによって、映像光学系に上下反転した映像を投射させるので、第2プロジェクタ本体による反転投射像と、第1プロジェクタ本体による正立投射像とを重ね合わせることができ、投射像の輝度向上を図ることができる。この際、第2プロジェクタの制御装置が、第1プロジェクタに同調して第2プロジェクタ本体を動作させるので、第1及び第2プロジェクタの動作の調和を達成することができる。しかも、第2プロジェクタの第2プロジェクタ本体が第1プロジェクタの第1プロジェクタ本体に対して上下反転してスタックされるので、第1及び第2プロジェクタ本体が同様の非対称な像投射特性を有する場合、このような非対称な像投射特性が相殺され、輝度等に関して全体として比較的均一な映像を投射することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る投射装置を構成する1つのプロジェクタの構造を説明する斜視図であり、図1(a)は、プロジェクタの正立状態を示し、図1(b)は、プロジェクタの反転状態を示す。
図1は、本発明の第1実施形態に係る投射装置を構成する1つのプロジェクタの構造を説明する斜視図であり、図1(a)は、プロジェクタの正立状態を示し、図1(b)は、プロジェクタの反転状態を示す。
プロジェクタ10は、上下の厚みを薄くした直方体の箱状の外観を有し、たとえば正面右寄りに投射レンズ70を有している。つまり、図1(b)に示すように、プロジェクタ10を上下反転させた場合、投射レンズ70の左右位置が入れ替わって正面左寄りに配置される。
プロジェクタ10の外観をなす外装ケース19の底面には、4隅に突起状の脚部19aが形成されている。また、外装ケース19の底面の中央付近には、一対の固定用ネジ穴19cと、着脱検出スイッチが奥部に設けられている嵌合穴19d,19eとが形成されている。固定用ネジ穴19cや嵌合穴19d,19eは、プロジェクタ10を後述する固定用フレームに取り付ける際に利用される。
図2は、図1のプロジェクタ10を組み込んだ投射装置の外観を概念的に説明する斜視図である。第1のプロジェクタ10は、横置きにした四角柱状の固定用フレーム91の上板91a側に固定されており、第2のプロジェクタ110は、第1のプロジェクタ10と同一の構造及び外観を有するものであり、固定用フレーム91の下板91b側に固定されている。つまり、第1及び第2のプロジェクタ10,110は、固定手段である固定用フレーム91によって、互いに上下を反転させてスタックされた状態となっている。この際、両プロジェクタ10,110は、左右にずれて配置されており、結果的に、上側に反転状態で固定された第1のプロジェクタ10の投射レンズ70の位置と、下側に正立状態で固定された第2のプロジェクタ110の投射レンズ70の位置とは、鉛直な上下方向に関して一致した状態となっている。このように両プロジェクタ10,110の投射レンズ70の横位置を一致させる理由は、両プロジェクタ10,110によって不図示のスクリーン上に投射される映像を一致させやすいように配慮したものである。よって、両プロジェクタ10,110の投射レンズ70の横位置を一致させないスタックも可能であるが、この場合、両プロジェクタ10,110によってスクリーン上に投影される一対の映像を左右に関して大きく調整する必要が生じる可能性がある。
図3は、固定用フレーム91に対する第1及び第2のプロジェクタ10,110の固定方法を説明する図である。第1のプロジェクタ10は、固定用フレーム91の上板91aに設けた固定ネジ92によって着脱可能に固定されている。固定ネジ92は、上板91aに形成された孔を貫通しており、第1のプロジェクタ10の外装ケース19底面に設けた固定用ネジ穴19c(図1(b)参照)にねじ込まれる。なお、図示の例では、固定ネジ92を2つ設けているが、第1のプロジェクタ10の固定のためには、1つ以上の固定ネジ92で足り、或いは3つ以上の固定ネジ92を用いることもできる。ただし、複数の固定ネジ92を用いた方が固定精度の向上の確保が容易になる。一方、第1及び第2のプロジェクタ10,110をスタックした後に相互の姿勢の微調整を行う場合、固定ネジ92の本数が少ない方が便利である。
固定用フレーム91の上板91aの下面には、第1のプロジェクタ10の底面中央よりも例えば裏返状態(すなわち反転状態)で右側に偏った位置に、突起93が形成されている。この突起93は、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91に固定される際に、第1のプロジェクタ10の外装ケース19底面に設けた一対の嵌合穴19d,19e(図1参照)の一方に嵌合する。この場合、突起93は、外装ケース19底面中央よりも右側に偏った位置に形成された嵌合穴19eと嵌合している。
一方、固定用フレーム91の下板91bの上面には、第2のプロジェクタ110の底面中央よりも右側に偏った位置に、突起93が形成されている。この突起93は、第2のプロジェクタ110が固定用フレーム91に固定される際に、第2のプロジェクタ110の外装ケース19底面に設けた一対の嵌合穴19d,19e(図1参照)の一方に嵌合する。この場合、突起93は、外装ケース19底面中央よりも右側(裏返若しくは反転状態で左側)に偏った位置に形成された嵌合穴19dと嵌合している。
以上から明らかなように、両プロジェクタ10,110において、これらのいずれかが固定用フレーム91の上板91aに固定される場合、一方の嵌合穴19e側のみに突起93が挿入され、いずれかが固定用フレーム91の下板91bに固定される場合、他方の嵌合穴19dのみに突起93が挿入される。つまり、突起93の挿入が検出される嵌合穴19d,19eが左右のいずれであるかを判断することにより、プロジェクタ10,110の取り付け方向、すなわち各プロジェクタ10,110が反転状態で取り付けられているか正立状態で取り付けられているかを個別に判別することができる。なお、以上の嵌合穴19d,19eや突起93の配置は、上板91aと下板91bのいずれに取り付けられるかを区別できる限り適宜変更することができる。また、以上のように、嵌合穴19d,19e及び突起93を用いた上下反転検出方法に代えて、重力センサ等を用いて上下反転を検出することもでできる。
図4は、第1及び第2のプロジェクタ10,110の電気的接続を説明する図である。図示の投射装置において、第1及び第2のプロジェクタ10,110は、投射装置の外部に設けた映像源装置100から映像信号の供給を受けている。また、第1及び第2のプロジェクタ10,110は、制御用通信回線95を介して相互に通信可能になっている。
ここで、第1及び第2のプロジェクタ10,110は、映像源装置100から出力される外部映像信号を受け取って投射像を形成するものであり、不図示のスクリーン上にカラー映像等を投射する。映像源装置100は、DVDプレーヤその他のビデオ再生装置、或いはパソコン等のデジタル機器であり、ユーザの操作によって、ビデオ信号、RGB信号等である所定の規格の映像信号を発生する。制御用通信回線95は、第1のプロジェクタ10と第2のプロジェクタ110との間で制御用補助信号等を共有するための通信手段であり、例えば有線や無線の信号伝送回路、或いは双方向デジタル通信回線とすることができる。ここで、制御用通信回線95は、コンピュータの制御コマンドやこれに付随する少量のデータの交換を主目的とするものであり、信号の伝送容量が少なく、小規模で経済的な通信装置として構成されている。なお、制御用通信回線95は、企業内に設置されるイントラネットのような通信ネットワークとすることもできる。
映像源装置100から第1のプロジェクタ10を介して第2のプロジェクタ110に分岐されているケーブル96は、ビデオ信号やRGB信号等である映像信号を一方向に送信するためのものであり、この場合、増幅等を伴わない単純な伝送線である。
第1のプロジェクタ10において、詳細は後述するが、内部に組み込まれた回路装置17は、映像源装置100から外部映像信号を受け取って主に映像光学系(不図示)を動作させるものであり、ケーブル96を介して外部映像信号を第2のプロジェクタ110に中継する。図示の構成は例示であり、映像源装置100からの外部映像信号が、第1のプロジェクタ10で中継されることなく、第2のプロジェクタ110に直接送出される構成とすることもできる。回路装置17の内部に組み込まれたインターフェース部84は、信号の分配装置等であり、第1のプロジェクタ10で形成された制御用補助信号等を、制御用通信回線95を介して第2のプロジェクタ110に配信する。
図5は、図1、図4等に示す第1のプロジェクタ10の内部構造を説明するブロック図である。なお、図2、4等に示す第2のプロジェクタ110も、図5に示す第1のプロジェクタ10と同一の構造を有する。
このプロジェクタ10は、光学エンジンユニットとも呼ばれる本体光学装置11と、ランプ光源等に電力を供給する電源装置14と、ランプ光源等を空冷するための冷却ファンユニット15と、図1(b)の嵌合穴19d,19eに付随して設けられるスイッチ16a,16bと、装置全体の動作を制御するための回路装置17と、装置全体を覆う外装ケース19とを備える。なお、回路装置17は、プリント基板上に搭載された電子部品からなり、外装ケース19内の適所に収められるものであるが、図面では便宜上外装ケース19外に表示している。
このうち、本体光学装置11は、光源光を均一化した照明光を発生する光源装置30と、光源装置30を経た照明光を赤・緑・青の3色に分割する分割照明系40と、分割照明系40から射出された各色の照明光によって照明される光変調部50と、光変調部50を経た各色の変調光を合成するクロスダイクロイックプリズム60と、クロスダイクロイックプリズム60から射出された像光をスクリーン(不図示)に投射する投射レンズ70とを備える。これらの光源装置30、分割照明系40、光変調部50、クロスダイクロイックプリズム60、及び投射レンズ70は、映像光学系を構成し、遮光性を有するケース部材11a中に略全体が収納されている。
ここで、光源装置30は、略点状の発光部を形成するランプ光源31と、パラボラその他の表面形状を有しランプ光源31からの光源光を反射する凹面鏡32と、凹面鏡32で反射された光源光を均一な照明光とする均一化光学系33とを備える。このうち、ランプ光源31は、例えば高圧水銀ランプ等のランプ光源からなり、略白色の光源光を発生する。また、凹面鏡32は、ランプ光源31から放射される光線を反射して、略平行光束として均一化光学系33に入射させる。均一化光学系33は、詳細な説明は省略するが、フライアイ状の一対のレンズアレイと、レンズアレイによる波面分割光を重ね合わせるための重畳レンズと、照明光を所定の偏光成分に変換する偏光変換部材とを備える。
分割照明系40は、各色の照明光を形成する色分離光学系であり、システム光軸AXに対して傾斜配置された第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bと、反射ミラー42a,42b,42cとを備える。この分割照明系40は、均一化光学系33を経た照明光を、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの光束に分離する。すなわち、第1ダイクロイックミラー41aは、赤・青・緑(R・G・B)の3色のうち赤色光LRを反射し、青色光LBと緑色光LGとを透過させる。また、第2ダイクロイックミラー41bは、入射した青色光LB及び緑色光LGのうち青色光LBを反射し緑色光LGを透過させる。なお、図示を省略しているが、緑色光LGの光路上の反射ミラー42b,42cの周辺には、緑色と他の色との光路差を補償するためのリレーレンズが配置されている。また、分割照明系40の出力部、すなわち3つのミラー42a,41b,42cの射出側には、各色の液晶パネル51r,51b,51gに対向してフィールドレンズが配置されている。
光変調部50は、3色の照明光LR,LB,LGがそれぞれ入射する3つの液晶パネル(液晶表示パネル)51r,51b,51gを備える。なお、図示を省略しているが、各液晶パネル51r,51b,51gを挟むように3組の偏光フィルタが配置されている。各液晶パネル51r,51b,51gとこれらを挟む一対の偏光フィルタとは、各色の照明光LR,LB,LGを画素単位でそれぞれ変調する各色用の液晶ライトバルブを構成する。
この光変調部50において、反射ミラー42aで反射された赤色光LRは、液晶パネル51rの映像形成領域に入射し、ダイクロイックミラー41bで反射された青色光LBは、液晶パネル51bの映像形成領域に入射し、反射ミラー42cで反射された緑色光LGは、液晶パネル51gの映像形成領域に入射する。各液晶パネル51r,51b,51gは、入射した照明光に対してその偏光方向の空間的分布を変化させる光変調装置である。つまり、各液晶パネル51r,51b,51gにそれぞれ入射した各色光LR,LB,LGは、各液晶パネル51r,51b,51gに電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調整され、不図示の偏光フィルタの通過に伴って画素単位で強度変調される。
クロスダイクロイックプリズム60は、カラー映像を合成するための光合成光学系であり、その内部には、赤色光反射用の第1ダイクロイック膜(具体的には誘電体多層膜)61と、緑色光反射用の第2ダイクロイック膜(具体的には誘電体多層膜)62とが、X字状に配置されている。このクロスダイクロイックプリズム60は、液晶パネル51rからの赤色光LRを第1ダイクロイック膜61で反射して進行方向右側に射出させ、液晶パネル51bからの青色光LBを両ダイクロイック膜61,62を介して直進・射出させ、液晶パネル51gからの緑色光LGを第2ダイクロイック膜62で反射して進行方向左側に射出させる。
このようにクロスダイクロイックプリズム60で合成された像光は、投射光学系である投射レンズ70を経て、適当な拡大率でスクリーン(不図示)にカラー映像として投射される。この投射レンズ70は、アオリ機構72によってシステム光軸AXに対して垂直な上下方向にシフト可能になっている。つまり、アオリ機構72によって、投射レンズ70をクロスダイクロイックプリズム60や液晶パネル51r,51b,51gに対してシステム光軸AXに垂直な方向に移動させることで、本体光学装置11による投射像のアオリ補正及びその調整が可能になっている。このようなアオリ補正を行った場合、通常位置の投射レンズ70の中心を通るシステム光軸AXよりも例えば上側に配置されたスクリーンに、台形歪がほとんどなく全体でピントが合った映像を投射することができる。
なお、以上のような本体光学装置11において、分割照明系40がシステム光軸AXに対して傾斜配置された第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bを含んでおり、クロスダイクロイックプリズム60がシステム光軸AXに対して傾斜配置されたダイクロイック膜61,62を含んでいるので、スクリーンに投射される映像は、左右で色バランスが異なってしまう色ムラが大なり小なり発生する。ここで、液晶パネル51r,51b,51gの駆動電圧範囲を表示領域内で分布させることによって色ムラを防止することも考えられるが、全体としてコントラストが低下してしまう。一方、元の本体光学装置11を左右に反転した色ムラ特性を有する別の本体光学装置11を組み込んだ第2のプロジェクタ110を準備して、左右反転させた映像を元の本体光学装置11すなわち第1のプロジェクタ10の映像に重ね合わせるならば、色ムラが相互に相殺されて、全体として均一で高コントラストの映像を高輝度で投射することができる。このため、本実施形態では、図3に示すように固定用フレーム91を利用して、第1のプロジェクタ10を反転状態とし、第2のプロジェクタ110を正立状態とすることで、コントラスト低下をもたらさない色ムラ低減及び輝度増加を達成することとしている。
電源装置14は、光源装置30に設けたランプ光源31を所望の輝度で点灯させるとともに、冷却ファンユニット15や回路装置17に適当な電力を供給する。
冷却ファンユニット15は、ファン、モータ等を備え、回路装置17からの制御信号に基づいて、適当な流量で排気動作を行う。
スイッチ16a,16bは、それぞれ図1(b)の嵌合穴19d,19eに対応して設けられた機械式スイッチであり、嵌合穴19d,19eに嵌合する突起93によってオン・オフ動作する。図3も参照しつつ説明すると、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の上板91aに固定される場合、嵌合穴19eに突起93が挿入され、スイッチ16bがオンとなり、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の下板91bに固定される場合、嵌合穴19dに突起93が挿入され、スイッチ16aがオンとなる。つまり、スイッチ16a,16bのいずれかがオンとなれば、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91を用いてスタックされていることが分かり、スイッチ16a,16bのいずれがオンかで、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91に反転状態と正立状態のいずれで取り付けられているかを判別することができる。
回路装置17は、ビデオ信号等の外部映像信号が入力される映像処理部81と、映像処理部81の出力に基づいて各液晶パネル51r,51b,51gを駆動するパネル駆動部82と、制御用通信回線95に接続されて制御用補助信号を送受信するIFユニット84と、スイッチ16a,16bに電力を供給してこれらのオン・オフ動作を検出するスイッチ駆動部87と、投射レンズ70のアオリ機構72を動作させてアオリ補正を行うアオリ駆動部88と、これらの回路部分81,84,87,88等の動作を制御する主制御部89とを備える。ここで、映像処理部81とパネル駆動部82は、映像光学系である本体光学装置11を直接動作させる映像回路として機能する。つまり、本体光学装置11、映像処理部81、パネル駆動部82等は、映像を表示するためのプロジェクタ本体となっている。また、映像処理部81及び主制御部89は、第1のプロジェクタ10を外部の第の2プロジェクタ110と同調させて動作させるための制御装置として機能する。なお、主制御部89には、直接的又は間接的にキー入力部89aが入力装置として接続されており、ユーザの意思を反映したコマンドやデータ等を主制御部89に対して送出することができるようになっている。
回路装置17において、映像処理部81は、入力された外部映像信号に対して適宜補正を行う補正部81aを備える。この補正部81aは、主制御部89からの指令に基づいて、外部映像信号に対して色補正処理のほか、上下左右を反転させる反転像形成処理を行う。また、補正部81aは、サイズ補正、シフト補正、歪補正、スケール表示等の各種映像処理を行う。
具体的には、補正部81aにおいて、入力された外部映像信号が映画等に関するものであか、パソコンからのデジタルデータに関するものであるか等に応じて、色合いや色温度を変更する映像処理が行われる。また、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91に反転状態で固定されている場合、スクリーン上の投射像を正立させるべく、外部映像信号に対応する映像の上下及び左右を反転させる映像処理を行って正常な投射像が観察されるようにする。また、本体光学装置11によってスクリーンに投射される映像の大きさを映像処理部81でのサイズ補正によって調整し、本体光学装置11によってスクリーンに投射される映像の位置を映像処理部81でのシフト補正によって調整し、本体光学装置11によってスクリーンに投射される映像の上下拡大比を映像処理部81での台形補正によって調整する。これにより、第2のプロジェクタ110によって投射された映像上に、大きさ、位置ずれ、歪等を調整した状態で第1のプロジェクタ10からの映像を投射することができる。また、補正部81aにおいて、本体光学装置11によってスクリーンに投射される映像の位置を確認するスケール表示が可能になる。このスケール表示は、投射像の例えば4隅や上下左右の縁に投射され、ユーザが補正部81aを介してサイズ補正、シフト補正、歪補正等を微調整するといったアライメント補正の際の目安となる。また、このスケール表示は、第1のプロジェクタ10の投射像を第2のプロジェクタ110による成立状態の投射像に一致させる際にユーザが使用するものであり、第2のプロジェクタ110によって行われるスケール表示とは色彩が異なるものとする。なお、映像処理部81は、外部映像信号に代えて或いは重畳して文字情報等を表示するOSDC部を有しており、主制御部89からの指令に基づいて、プロジェクタ10の動作設定・確認メニュー、ガイダンス、動作状態、処理結果等に関する各種表示情報をスクリーン画面上に表示させる役割も有する。
パネル駆動部82は、映像処理部81から出力された映像処理後の映像信号に基づいて各液晶パネル51r,51b,51gの状態を調節する駆動信号を発生する。これにより、映像処理部81から入力された映像信号に対応して、液晶パネル51r,51b,51g及びこれらに付随する偏光板からなる液晶ライトバルブにおいて、透過率分布としての映像を形成することができる。
IFユニット84は、図4の制御用通信回線95に接続される通信制御回路であり、第2のプロジェクタ110との間で双方向の通信を可能にしている。これにより、第2のプロジェクタ10と第2のプロジェクタ110とが同期して動作するシンクロ動作が可能になり、両プロジェクタ10,110が固定用フレーム91を介してスタックされた場合に、両プロジェクタ10,110が調和して動作するようになり、両者の協働によって高輝度で画素ずれ等の少ない高コントラストの投射像の形成が可能になる。
スイッチ駆動部87は、スイッチ16a,16bとともに姿勢センサとして機能し、第1のプロジェクタ10が図2の固定用フレーム91に反転状態と正立状態のいずれで取り付けられているかを判定することができる。つまり、スイッチ駆動部87は、スイッチ16a,16bのオン・オフの組み合わせに基づいて、第1のプロジェクタ10がスタックされているか否かや、反転状態と正立状態のいずれでスタックされているかを判定して、判定結果を主制御部89に出力することができる。
アオリ駆動部88は、アオリ機構72とともに投射レンズ70の光軸をシステム光軸AXからシフトさせるレンズ駆動機構として機能する。すなわち、アオリ駆動部88は、主制御部89からの指令に基づいてアオリ機構72を動作させるとともに、アオリ機構72の動作状態すなわち投射レンズ70のアオリ補正量をチェックして主制御部89に出力する。これにより、第1のプロジェクタ10を上向きに傾けることなく上方に配置されたスクリーンに台形歪がほとんどなく全体でピントが合った映像を投射することができる。さらに、アオリ機構72を制御して投射レンズ70のアオリ補正量を調整できるので、図2等に示す第2のプロジェクタ110に対して反転スタックされた第1のプロジェクタ10のアオリ補正量(成立状態を基準とするアオリ補正量)を、この第2のプロジェクタ110によるアオリ補正量の正負反転値とすることができる。これにより、両プロジェクタ10,110による実際の投射像のアオリ補正量を一致させることができ、画素ずれ等の少ない投射像を例えば上方に配置されたスクリーン上に投射することができる。
主制御部89は、マイクロコンピュータからなり、映像処理部81やパネル駆動部82等を制御するために適宜用意されたプログラムに基づいて動作する。主制御部89は、記憶部(不図示)を内蔵しており、この記憶部から映像処理部81、パネル駆動部82、アオリ駆動部88等の動作に必要な各種データを随時引き出すことができるともに、必要な情報をこの記憶部に適宜保管する。例えば、主制御部89は、スイッチ16a,16bからの検出信号に基づいて、映像処理部81の補正部81aに反転像形成処理を行わせることによって、反転状態の第1のプロジェクタ10によって形成されるスクリーン上の投射像を正立させる。また、主制御部89は、ユーザが操作するキー入力部89aからの指令に基づいて動作し、例えば補正部81aに、外部映像に対してサイズ補正、シフト補正、歪補正等のアライメント補正を行わせる。また、主制御部89は、映像処理部81の補正部81aにスケール表示処理を行わせることによって、本体光学装置11によってスケール像を投射させる。ユーザは、このスケール像を利用して、補正部81aにおけるサイズ補正、シフト補正、歪補正等の各種補正を増減・微調整することができる。
以下、プロジェクタ10,110を含む投射装置の主な動作を主制御部89の動作の説明を中心として説明する。
図6は、第1のプロジェクタ10の動作を説明するフローチャートである。まず、主制御部89は、スイッチ16a,16bのいずれかの検出信号がオンになった場合、この第1のプロジェクタ10についてスタックモードを設定する(ステップS11)。このスタックモードが設定された場合、制御用通信回線95を介して第2のプロジェクタ110との間で制御用補助信号等の通信を行って、第2のプロジェクタ110がスタックモードになるまで待機する。つまり、両プロジェクタ10,110が固定用フレーム91に固定されて完全にスタックされるまで待機する。次に、主制御部89は、アオリ駆動部88を介してアオリ機構72を動作させ、投射レンズ70のアオリ補正を解除する(ステップS12)。つまり、投射レンズ70を基本位置であるシステム光軸AX上に配置する。次に、主制御部89は、スイッチ16a,16bのいずれがオンかに基づいて、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の上側に固定されているか否かを判別する(ステップS13)。つまり、主制御部89は、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の上側に反転状態で固定されているか、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の下側に正立状態で固定されているかを判断する。第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の上側に反転状態で固定されている場合、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力して、スクリーン上の投射像を正立させるべく、外部映像信号に対応する映像の上下及び左右を反転させる映像処理を行うように設定する(ステップS14)。これにより、第1のプロジェクタ10からの投射像が以後正立した像として観察されるようになる。次に、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力することにより、第1のプロジェクタ10からの投射像の上下左右の縁に例えば赤色の有色スケール表示を行わせる(ステップS15)。図7は、有色スケール表示の一例を説明する図である。スクリーンSC上の投射領域IAの縁部分に、有色スケールSM1が表示されている。この有色スケールSM1は、反転状態に設置された第1のプロジェクタ10の投射像を正立状態に設置された第2のプロジェクタ110の投射像に一致させるために利用される。次に、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力することにより、パネル駆動部82を適宜動作させて、第1のプロジェクタ10の投射像中に、ユーザがアライメントのための補正(すなわちアライメント補正)を行うか否かを確認するダイアログを表示させるなどしてユーザの指示を受け付ける(ステップS16)。ユーザがキー入力部89aを利用してアライメント補正を行うことを選択した場合、主制御部89は、映像処理部81を適宜動作させて、第1のプロジェクタ10の投射像中に、ユーザがサイズ補正、シフト補正、及び台形補正のいずれを行うか否かを確認するダイアログを表示させるなどしてユーザの入力を受け付ける(ステップS17)。ユーザがキー入力部89aを利用してサイズ補正、シフト補正、及び台形補正のいずれかを選択した場合、ユーザは、キー入力部89aの操作によって、サイズを調整し、シフト量を調整し、或いは台形歪を調整することができる。これにより、スクリーンSC上に、大きさ、位置ずれ、歪等を調整した状態で、第1のプロジェクタ10からの映像を投射することができる。次に、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力することにより、第1のプロジェクタ10の投射像中に、ユーザがアライメント補正を完了した否かを確認するダイアログを表示させるなどしてユーザの指示を受け付ける(ステップS18)。ユーザがキー入力部89aを利用してアライメント補正の完了を入力した場合、主制御部89は、シンクロ従機動作を開始する(ステップS20)。一方、ユーザがアライメント補正の未完を入力した場合、ステップS17に戻って、主制御部89は、ユーザが入力するサイズ補正、シフト補正、或いは台形補正を受け付ける。なお、ステップS20で開始するシンクロ従機動作は、第1のプロジェクタ10の動作を第2のプロジェクタ110の動作に従属させるものであり、第2のプロジェクタ110に付属するキー入力部89a等からの指令に対応する制御用補助信号を第1のプロジェクタ10でも有効にするものである。つまり、第2のプロジェクタ110側でアオリ機構72を適宜動作させてアオリ補正を行った場合、第1のプロジェクタ10でも、アオリ機構72を適宜動作させて同一のアオリ補正(ただし、両プロジェクタ10,110は、上下反転しているので、アオリ補正の符号は正負が入れ替わる。これにより、結果的にスクリーンSC上の映像のアオリ補正量は一致する)を行うことになる。また、第2のプロジェクタ110側で映像処理部81を適宜動作させてサイズ補正、シフト補正、台形補正等を行った場合、第1のプロジェクタ10でも、映像処理部81を適宜動作させて同一の補正を行うことになる。その他、第2のプロジェクタ110側で輝度、コントラスト、色温度等の調整を行った場合、同様の調整が第2のプロジェクタ110の動作に反映される。次に、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力することにより、第1のプロジェクタ10によってスクリーンSC上に投射されている有色スケールSM1を消去させる(ステップS22)。
なお、ステップS13で、第1のプロジェクタ10が固定用フレーム91の下側に正立状態で固定されていると判断された場合、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力することにより、第1のプロジェクタ10からの投射像の上下左右の縁に例えば青色の有色スケール表示を行わせる(ステップS23)。図7に示すように、第2のプロジェクタ110が投射する赤色の有色スケールSM1に重ねて、第1のプロジェクタ10が投射する青色の有色スケールSM2が投射される。既に説明したステップS17でのアライメント補正は、視覚的には、有色スケールSM1を有色スケールSM2に一致させる処理ということができる。その後、主制御部89は、シンクロ主機動作を開始する(ステップS24)。ここで、シンクロ主機動作とは、第1のプロジェクタ10の動作を第2のプロジェクタ110の動作に反映させるものであり、第1のプロジェクタ10に付属するキー入力部89a等からの指令に対応する制御用補助信号を第2のプロジェクタ110でも有効にするものである。つまり、第1のプロジェクタ10側でアオリ補正、サイズ補正、シフト補正、台形補正等を行った場合、第2のプロジェクタ110でも、同一の補正を行うことになる。最後に、主制御部89は、映像処理部81に適当な制御信号を出力することにより、第1のプロジェクタ10によってスクリーンSC上に投射されている有色スケールSM2を消去させる(ステップS22)。
以上は、第1のプロジェクタ10の動作を説明するものであったが、第2のプロジェクタ110の動作も図6に示す動作と同様であるので、具体的な説明は省略する。単一の固定用フレーム91に第1及び第2のプロジェクタ10,110を取り付ける関係上、第2のプロジェクタ110が上述したシンクロ主機動作する場合、第1のプロジェクタ10がシンクロ従機動作し、第2のプロジェクタ110が上述したシンクロ従機動作する場合、第1のプロジェクタ10がシンクロ主機動作することになる。
〔第2実施形態〕
図8は、第2実施形態に係る投射装置を説明する正面図である。この場合、両プロジェクタ10,110が固定手段である連結部材291によって左右から固定されており、第1のプロジェクタ10の外装ケース19の上面19hと、第2のプロジェクタ110の外装ケース19の上面19hとが当接して両者のアライメントが行われる。両プロジェクタ10,110には、嵌合穴219dと、突起293とがそれぞれ形成されており、両プロジェクタ10,110をスタックした場合、嵌合穴219d及び突起293が互いに嵌合する。これにより、両プロジェクタ10,110がスタックされた状態であるか否かを、各プロジェクタ10,110において判別することができる。ここで、いずれかのプロジェクタ10,110中に重力センサ等を設けて上下反転状態か否かを判定させることにより、いずれのプロジェクタ10,110に上下反転画像を表示させるべきかを判定することができる。
図8は、第2実施形態に係る投射装置を説明する正面図である。この場合、両プロジェクタ10,110が固定手段である連結部材291によって左右から固定されており、第1のプロジェクタ10の外装ケース19の上面19hと、第2のプロジェクタ110の外装ケース19の上面19hとが当接して両者のアライメントが行われる。両プロジェクタ10,110には、嵌合穴219dと、突起293とがそれぞれ形成されており、両プロジェクタ10,110をスタックした場合、嵌合穴219d及び突起293が互いに嵌合する。これにより、両プロジェクタ10,110がスタックされた状態であるか否かを、各プロジェクタ10,110において判別することができる。ここで、いずれかのプロジェクタ10,110中に重力センサ等を設けて上下反転状態か否かを判定させることにより、いずれのプロジェクタ10,110に上下反転画像を表示させるべきかを判定することができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第1及び第2のプロジェクタ10,110が独立して起動できたが、第1のプロジェクタ10において、いずれかのスイッチ16a,16bがオンとなっている場合、第1のプロジェクタ10の起動を禁止して一旦待機させ、第2のプロジェクタ110の起動を確認できた場合に、第1のプロジェクタ10の起動を許可するといった処理も可能である。
また、上記実施形態では、第1及び第2のプロジェクタ10,110を、固定用フレーム91や連結部材291を用いて間接的に固定しているが、両プロジェクタ10,110に適当な締結部材を設けて、両者10,110を相互に直接固定することもできる。
また、第1及び第2のプロジェクタ10,110の外形は、図2等に例示するものに限らず、様々なものとすることができる。
10,110…プロジェクタ、 16a,16b…スイッチ、 17…回路装置、 19…外装ケース、 19d,19e…嵌合穴、 30…光源装置、 40…分割照明系、 41a,41b…ダイクロイックミラー、 50…光変調部、 60…クロスダイクロイックプリズム、 72…アオリ機構、 82…パネル駆動部、 87…スイッチ駆動部、 89…主制御部、 89a…キー入力部、 91…固定用フレーム、 92…固定ネジ、 95…制御用通信回線
Claims (8)
- 映像形成及び映像投射用の映像光学系と、前記映像光学系を動作させる映像回路とを有するプロジェクタ本体と、
前記プロジェクタ本体の上下反転を検出するセンサと、
前記センサが上下反転を検出した場合に、前記映像回路に上下反転した映像信号を形成させることによって、前記映像光学系に上下反転した映像を投射させるとともに、外部の別プロジェクタに同調して前記プロジェクタ本体を動作させる制御装置と、
を備えるプロジェクタ。 - 前記センサは、前記プロジェクタ本体を収容する筺体を前記別プロジェクタに積み重ねて固定する際に押圧されることによって動作する機械的なスイッチであることを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
- 前記制御装置は、前記映像回路に上下反転した映像信号を形成させる際に、前記映像光学系に、前記別プロジェクタによって投射される映像に整合するようなアライメント補正を施すことを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項記載のプロジェクタ。
- 前記制御装置は、前記アライメント補正として、サイズ補正、シフト補正、及び台形補正のうち少なくとも1つを行うことを特徴とする請求項3記載のプロジェクタ。
- 前記制御装置による前記アライメント補正の量を調整するため、ユーザが操作可能な入力装置をさらに備え、前記制御装置は、前記プロジェクタ本体に前記アライメント補正の目安となるスケールを表示させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のプロジェクタ。
- 前記映像光学系は、照明光をダイクロイックミラーによって分割して各色の照明光とする色分離光学系と、各色の照明光によってそれぞれ照明される各色の光変調装置と、前記各色の光変調装置で変調された各色の像光を合成して射出する光合成光学系と、前記光合成光学系を経て合成された像光を投射する投射レンズとを備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項記載のプロジェクタ。
- 前記映像光学系は、前記投射レンズを光軸に垂直な方向にシフトさせることによってアオリ調整を行うレンズ駆動機構とを備え、前記制御装置は、前記映像回路に上下反転した映像信号を形成させる際に、前記レンズ駆動機構を動作させることによって、前記別プロジェクタによって投射される映像に整合するようなアオリ調整を施すことを特徴とする請求項6記載のプロジェクタ。
- 映像形成及び映像投射用の映像光学系と、前記映像光学系を動作させる映像回路とを有する第1プロジェクタ本体を含む第1プロジェクタと、
映像形成及び映像投射用の映像光学系と、前記映像光学系を動作させる映像回路とを有する第2プロジェクタ本体と、前記プロジェクタ本体の上下反転を検出するセンサと、前記センサが上下反転を検出した場合に、第2プロジェクタ本体の前記映像回路に上下反転した映像を信号を形成させることによって、前記第2プロジェクタ本体の前記映像光学系に上下反転した映像を投射させる制御装置とを含む第2プロジェクタと、
前記第2プロジェクタを前記第1プロジェクタに対して固定する固定手段と、
を備える投射装置。
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