JP4877822B2 - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空冷によりランプを冷却する液晶プロジェクタ等の投写型映像表示装置に関する。
一般に、液晶プロジェクタ等の投写型映像表示装置は、光を発するランプと、ランプを覆うリフレクタとを備え、光をスクリーン上に投写して映像を表示する。このような投写型映像表示装置が備えるランプの温度が所定の限界温度を超えることによって、ランプの寿命が短くなってしまうため、冷却風をランプへ吹きつけて、空冷により冷却することが行われている。また、温度上昇が乏しいランプの下側(即ち、鉛直方向において低い部分)よりも、温度上昇が激しいランプの上側(即ち、鉛直方向において高い部分)を冷却して、ランプを効果的に冷却することが知られている。
ところで、上述した投写型映像表示装置を、スクリーンとの位置関係や設置状況等に柔軟に対応して設置することが求められている。即ち、投写型映像表示装置が設置された状況によって投写型映像表示装置の上方となる面が変わって、ランプの上側および下側が定まらない場合であっても、ランプの上側を冷却することが求められている。
そこで、自重により回動自在な風向変更装置を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような風向変更装置を備える投写型映像表示装置は、その設置状況に応じて風向変更装置が自重で回動して、冷却風をランプ(発光体)の上方に流れるように調整する構成となっており、ランプの上側を冷却することができる。
特開2006−178258号公報
しかしながら、上記従来技術においては、壁等に設けられたスクリーン上に映像を表示するように、投写型映像表示装置が水平な台や天井に載置された場合に、ランプの上側を効果的に冷却するものである。即ち、水平方向の面に投写型映像表示装置が設置された場合は、ランプの上方へ冷却風が流れるように風向変更装置が回動するものの、水平方向に対して角度を有する面(例えば、鉛直方向の面)に投写型映像表示装置が設置された場合は、ランプの上方へ冷却風が流れるように風向変更装置が回動することは困難であった。従って、投写型映像表示装置の何れかの面が上方になった場合は、温度上昇の激しいランプの上側を冷却することはできなかった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、投写型映像表示装置の設置状況により、投写型映像表示装置の何れの面が上方になるかに拘わらず、温度上昇が激しいランプの上側を冷却することを可能とすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、光を発するランプと前記ランプを覆うリフレクタとを備え、前記光を投写して映像を表示するとともに、冷却ファンから送風される冷却風により前記ランプを空冷する投写型映像表示装置であって、前記ランプの斜め前方に設けられて、前記ランプへ送風される前記冷却風の向きを調整するとともに、前記ランプの出射方向から見てランプの全周に前記冷却風を吹きつけるための複数の風向板が形成された風向調整部材を備え、前記複数の風向板による送風は、ランプの全周を風向板の数に応じて分割したランプ冷却分割領域に夫々送風するように分割され、ランプの両接点を含む風向板に臨むランプ冷却分割領域に送風する風向板は、ランプの両接点付近において前記リフレクタに沿った気流を発生させるように形成され、風向板に臨まないランプ冷却分割領域に送風する風向板は、風向板に臨まないランプ冷却分割領域付近において前記リフレクタに沿った気流を発生させるように先端部が屈曲されて形成されていることを特徴とする。なお、ランプの斜め前方とは、ランプおよびリフレクタによる光の出射方向を前方とした斜め前の位置である。
同構成によれば、ランプの斜め前方に設けられて、ランプへ送風される冷却風の向きを調整するとともに、ランプの全周に冷却風を吹きつけるための複数の風向板が形成された風向調整部材を備える。このため、複数の風向板によって、ランプへ向かう複数の気流が生成され、ランプの全周に冷却風を吹きつけることができる。従って、投写型映像表示装置の設置状況により、投写型映像表示装置の何れの面が上方になるかに拘わらず、温度上昇が激しいランプの上側を効果的に冷却することが可能となる。その結果、ランプの寿命低下を抑えて投写型映像表示装置を自由に設置することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の投写型映像表示装置であって、風向調整部材に形成された前記複数の風向板は一体的に形成されていることを特徴とする。
同構成によれば、風向調整部材に形成された複数の風向板は一体的に形成されているため、複数の風向板が別個に形成されている場合と比べ、風向調整部材を容易に取り扱うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の投写型映像表示装置であって、複数の風向板のうち少なくとも1つの風向板と、ダクト状の通気口を形成して風量を調整する風量調整部材を備えることを特徴とする。
同構成によれば、複数の風向板のうち少なくとも1つの風向板と、ダクト状の通気口を形成して風量を調整する風量調整部材を備えるため、ランプへ送風される冷却風の風量を調整することができる。従って、ランプの全周を効果的に冷却することができる。
本発明によれば、投写型映像表示装置の設置状況により、投写型映像表示装置の何れの面が上方になるかに拘わらず、温度上昇が激しいランプの上側を冷却することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置は、図1に示すように、投写型映像表示装置に対して前方に設けられたスクリーン(不図示)へ光を投射して、映像を表示するフロントプロジェクタ(以下、「プロジェクタ」という。)である。
プロジェクタは、図2に示すように、映像を表示するための光学部品として、光を出射するランプユニット1と、インテグレータレンズ2と、偏光板3と、ミラー4と、液晶パネル5と、ダイクロイックプリズム6と、投写レンズ7とを備え、これら光学部品1〜7によって光学系が構成されている。なお、プロジェクタは、さらに、光学系において光を効果的に導くためにその他のレンズ(不図示)を備えている。
ランプユニット1は、図3に示すように、光を発するランプ11と、ランプ11を覆うリフレクタ(反射傘)12と、リフレクタ12の開口を覆うカバーガラス(透明部材)13とを備えている。従って、ランプ11は、リフレクタ12とカバーガラス13によって覆われている。
ランプ11は、図3等に示すように、石英ガラスにより形成された発光管11a内に、発光体である水銀、およびハロゲンガスまたはハロゲン化物の混合物(不図示)を封入することにより形成されている。より具体的には、発光管11aは、発光部である球状部11bと、球状部11bの両端に設けられた円柱部11c(図8参照)とを有し、球状部11bには、上記発光体が封入されるとともに、円柱部11cには、球状部11b内へ延びた電極(不図示)の一部が埋設されている。従って、円柱部11cに一部が埋設された電極に電圧を印加することによって、球状部11bの内部に電位差が生じ、球状部11b内の発光体が白色光を発する。
また、リフレクタ12は、開口を有するとともに放物面状の反射面12aを有している。そして、その放物面の焦点には、ランプ11の球状部11bが配設されている。従って、リフレクタ12は、ランプ11が発した光を、ランプ11の前方(即ち、図中の矢印Zの方向であり、リフレクタ12の開口方向)へ反射させて、ランプユニット1によって出射される光の量を多くしている。また、リフレクタ12の前方端部(開口端部)の四方には、切り欠き12bが形成されている。
また、カバーガラス13は、平面状に形成されるとともに、ランプ11およびリフレクタ12の前方を覆っている。なお、リフレクタ12とカバーガラス13によってランプ11は覆われているが、リフレクタ12には上記切り欠き12bが形成されているため、各切り欠き12bとカバーガラス13によって通気口が形成される。従って、冷却ファン(不図示)によって送風された冷却風を、上記通気口からランプユニット1内のランプ11へ吹きつけて、ランプ11を冷却することができる。
以上のように構成されたランプユニット1においては、ランプ11が発した光は、リフレクタ12において反射して、リフレクタ12を覆うカバーガラス13を透過する。従って、ランプユニット1は、インテグレータレンズ2へ光が導かれるように、光を出射する。
インテグレータレンズ2は、耐熱性ガラスにより形成されるとともに、2枚のフライアイレンズ21,22により構成されている。ランプユニット1が出射した光は、フライアイレンズ21,22を透過することにより、その光の照度分布が均一化される。そして、フライアイレンズ21,22を透過した光は偏光板3へ導かれる。
偏光板3は、偏光分離膜を有し、多くの光が液晶パネル5へ入射するように、光の振動方向を変える。より具体的には、例えば、偏光板3を透過しようとする光のうち横方向に振動している光を、偏光分離膜によって縦方向に振動している光に変える。このため、光の振動方向を揃えて、多くの光を液晶パネル5へ入射させることができる。
ミラー4は、偏光板3を透過した光を液晶パネル5へ導くために、複数の反射ミラー41と、2枚のダイクロイックミラー42,43とから構成されている。即ち、反射ミラー41によって、光の経路を形成し、光の経路に存在する2枚のダイクロイックミラー42,43によって、ランプユニット1が出射した光である白色光を、光の三原色である赤色、青色、および緑色の光へ分離する。従って、ミラー4は、各色(赤色、青色、および緑色)の光を液晶パネル5へ入射させる。
液晶パネル5は、光の三原色に対応して、青色用液晶パネル51と、緑色用液晶パネル52と、赤色用液晶パネル53とから構成されている。これら各色用液晶パネル51,52,53における光の透過量を制御することにより、各色の映像を示す光を生成することができる。即ち、ミラー4によって入射される3色の光が、液晶パネル5の、それぞれ対応する各色用液晶パネル51,52,53を透過することにより、各色の映像を示す光が生成される。従って、液晶パネル5は、各色の光から各色の映像を示す光を生成して、各色の映像を示す光をダイクロイックプリズム6へ出射する。
ダイクロイックプリズム6は、液晶パネル5によって出射された各色の映像を示す光を合成して、投写可能な(即ち、カラーの)映像を示す光を生成する。そして、ダイクロイックプリズム6によって生成された映像を示す光は、投写レンズ7へ導かれる。
投写レンズ7は、ダイクロイックプリズム6によって生成された映像を示す光を、スクリーン上に投写する。以上のように、光学部品1〜7を備えるプロジェクタは、ランプユニット1が出射した光(即ち、ランプ11が発した光)をスクリーンへ投写して映像を表示する。
また、プロジェクタは、光学部品1〜7の他に、図3等に示す、ランプユニット1を保持するためのランプケース8と、ランプユニット1内に流入する冷却風を調整する流入風調整部材9と、ランプユニット1外へ流出する風を調整する流出風調整部材10とを備えている。そして、ランプユニット1とランプケース8により光源装置が構成されている。
ランプケース8は、図3及び図4に示すように、略直方体に形成されるとともにランプユニット1を収納可能とするための開口が設けられたランプホルダ81と、ランプホルダ81からランプユニット1が出ないことを目的として、ランプホルダ81の開口を覆うように四角枠形状に形成されたランプカバー82とから構成されている。また、図3に示すように、ランプカバー82の前面には、図中の矢印Hが示す方向の両端において、冷却ファンから送風される気体(即ち、冷却風)、または排熱ファン(不図示)へ送風される気体が通る通気口82a,82bが形成されている。これらの通気口82a,82bは、切り欠き12bとカバーガラス13によって形成されている通気口と対応した位置に形成されている。このため、通気口82aとその通気口82aに対応する切り欠き12bとカバーガラス13によって形成されている通気口は、ランプユニット1内へ気体(冷却風)が流入する流入口(流入部)Aとなっている(流入口Aに流入する、冷却ファンによって送風された冷却風を図中の矢印Fで示す)。また、通気口82bとその通気口82bに対応する切り欠き12bとカバーガラス13によって形成されている通気口は、ランプユニット1外へ気体が流出する流出口(流出部)Bとなっている。
流入風調整部材9は、3つの構成部材である、格子が形成された格子部材91と、風向調整部材92と、風量調整部材93とを備えるとともに、流出風調整部材10は、1つの部材により形成され、格子が形成された格子部101と流出口Bへ気体を導くフィン(不図示)とを有している。格子部材91および格子部101に形成された格子は、流入口Aまたは流出口Bにおいて気体(冷却風)を流入または流出可能にするとともに、ランプ11が破裂した際に、ランプ11の破片の飛散防止を目的として形成されている。そして、流入風調整部材9は通気口82aに取り付けられ、流出風調整部材10は通気口82bに取り付けられている。
ここで、本実施形態においては、図4乃至図6に示すように、ランプ11の斜め前方に設けられて、ランプ11へ送風される冷却風の向きを調整するとともに、ランプ11の全周に冷却風を吹きつけるための複数の風向板92a,92b,92cが形成された風向調整部材92を備えることに特徴がある。
風向調整部材92は、冷却ファンから送風された冷却風をランプ11の全周へ送風するように、複数の気体の流れ(即ち、複数の気流)を生成することを目的として、風向板92a,92b,92cが形成されているものである。
風向板92aは、ランプ11の全周の3分の1に当たる第1の部分(即ち、図7の符号A1によって示す部分)を主に冷却するために、ランプ11の方向へ延びて形成されるとともに、ランプ11へ延びた先端部の断面が略コの字状に形成されている。従って、冷却ファンから送風される冷却風は、風向板92aによってその風向きが調整され、図4、図7および図8に示す、ランプ11の第1の部分A1へ向かう気流F1が生成される。即ち、この気流F1は、ランプ11の片側(即ち、第1の部分A1)付近においてリフレクタ12に沿った気流であって、この気流F1の冷却風はランプ11の第1の部分A1に吹きつけられる。
風向板92bは、ランプ11の全周の3分の1に当たる第2の部分(即ち、図7の符号A2によって示す部分)を主に冷却するために、ランプ11の方向へ延びて形成されるとともに、ランプ11へ延びた先端部92dが光軸(ランプ11の中心軸であり、図4や図8の一点鎖線で示す軸)へ向けて屈曲するように形成されている。従って、冷却ファンから送風される冷却風は、風向板92bによってその風向きが調整され、図4、図7および図8に示すように、ランプ11の第2の部分A2へ向かう気流F2が生成される。この気流F2は、冷却風を直接吹きつけることができないランプ11の遠方側(即ち、第2の部分A2)付近においてリフレクタ12に沿った気流であって、この気流F2の冷却風はランプ11の第2の部分A2に吹きつけられる。
風向板92cは、ランプ11の全周の3分の1に当たる第3の部分(即ち、図7の符号A3によって示す部分)を主に冷却するために、光軸方向に対して平行な面を有するように形成され、その平行な面がランプ11と対向するように形成されている。従って、冷却ファンから送風される冷却風は、風向板92cによってその風向きが調整され、図4、図7および図8に示す、ランプ11の第3の部分A3へ向かう気流F3が生成される。この気流F3は、ランプ11の他の片側(即ち、第3の部分A3)付近においてリフレクタ12に沿った気流であって、この気流F3の冷却風はランプ11の第3の部分A3に吹きつけられる。
以上のようにして、風向板92a,92b,92cによって、冷却ファンによって送風される冷却風の風向が調整されるとともに複数の気流F1,F2,F3が生成されて、1つの流入口Aからランプ11の全周に冷却風が吹きつけられる。従って、ランプ11の全周に冷却風を吹きつけるために、ランプユニット1内(リフレクタ12内)へ冷却風が流入するための流入口を2つ設ける必要がなく、また、自重により回動させるような装置が必要ないことは言うまでもない。そして、ランプ11に吹きつけられた冷却風は、流出風調整部材10に形成されたフィンに導かれて、流出口Bからランプユニット1外へ流出する。
また、冷却ファンによって送風された冷却風は湾曲したダクトを通って送風されるため、流入口Aの位置によって、流入口Aへ導かれる冷却風の風速分布は均一でなく、本実施形態においては、風向板92aによってその風向きが調整される冷却風の風量が多く、ランプ11の第1の部分A1へ吹きつけられる冷却風が多い。そこで、本実施形態においては、ランプ11の部分A1へ吹きつけられる冷却風の風量を調整することを目的として、風量調整部材93を備える。この風量調整部材93は、断面が略コの字状に形成された風向板92aに近設される平面部93aを有し、風向板92aとダクト状の通気口を形成して風量を調整するものである。即ち、ランプ11へ向けて延びたダクト状の通気口を狭くすることにより通気抵抗(静圧)を大きくして、風向板92aによってその風向きが調整される冷却風の風量を少なくする。
上記実施形態のプロジェクタによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ランプ11の斜め前方に設けられて、ランプ11へ送風される冷却風の向きを調整するとともに、ランプの全周に冷却風を吹きつけるための複数の風向板92a,92b,92cが形成された風向調整部材92を備える。このため、複数の風向板92a,92b,92cによって、ランプ11へ向かう複数の気流F1,F2,F3が生成され、ランプ11の全周に冷却風を吹きつけることができる。従って、プロジェクタの設置状況により、プロジェクタの何れの面が上方になるかに拘わらず、温度上昇が激しいランプ11の上側を効果的に冷却することが可能となる。その結果、ランプ11の寿命低下を抑えて投プロジェクタを自由に設置することができる。なお、ランプ11の斜め前方とは、ランプ11およびリフレクタ12による光の出射方向を前方Zとした斜め前の位置である。
(2)複数の風向板92a,92b,92cは、ランプ11の両側(即ち、第1の部分A1及び第3の部分A3)及び遠方側(即ち、第2の部分A2)に向けて風向を調整する3種である。このため、2種の風向板92a,92cによってランプ11の第1の部分A1及び第3の部分A3へ向かう気流F1,F3が生成されるとともに、1種の風向板92bによってランプ11の第2の部分A2へ向かう気流F2が生成され、3種の風向板92a,92b,92cを用いてランプ11の全周を冷却することができる。従って、プロジェクタの設置状況により、プロジェクタの何れの面が上方になるかに拘わらず、温度上昇が激しいランプ11の上側を簡単な構成で効果的に冷却することが可能となる。なお、ランプ11の両側とは、ランプ11の中心軸(図4や図8の一点鎖線で示す軸)と風向調整部材92とを含む平面を挟んだ、ランプ11の二つの部分であって、ランプ11の遠方側とは、風向調整部材92と対向しない面を有するランプ11の一部分である。
(3)複数の風向板92a,92b,92cのうち、ランプ11の両側(第1の部分A1及び第3の部分A3)に向けて風向を調整する風向板92a,92cは、ランプ11の両側(第1の部分A1及び第3の部分A3)付近においてリフレクタ12に沿った気流F1,F3を発生させるように形成されている。また、複数の風向板92a,92b,92cのうち、ランプ11の遠方側(第2の部分A2)に向けて風向を調整する風向板92bは、ランプ11の遠方側(第2の部分A2)付近においてリフレクタ12に沿った気流F2を発生させるように先端部92dが屈曲されて形成されている。このため、ランプ11の第1の部分A1及び第3の部分A3に向けて風向を調整する風向板92a,92cによって、ランプ11の第1の部分A1及び第3の部分A3付近において、リフレクタ12に沿ってランプ11の第1の部分A1及び第3の部分A3へ向かう気流F1,F3が生成される。また、ランプ11の第2の部分A2に向けて風向を調整する風向板92bによって、ランプ11の第2の部分A2付近において、リフレクタ12に沿ってランプ11の第2の部分A2へ向かう気流F2が生成される。よって、3種の風向板92a,92b,92cを用いてランプ11の全周を冷却することができる。従って、プロジェクタの設置状況により、プロジェクタの何れの面が上方になるかに拘わらず、温度上昇が激しいランプ11の上側を簡単な構成で効果的に冷却することができる。
(4)風向調整部材92に形成された複数の風向板92a,92b,92cは一体的に形成されているため、複数の風向板92a,92b,92cが別個に形成されている場合と比べ、風向調整部材92を容易に取り扱うことができる。
(5)複数の風向板92a,92b,92cのうち1つの風向板92aと、ダクト状の通気口を形成して風量を調整する風量調整部材93を備えるため、ランプ11へ送風される冷却風の風量を調整することができる。従って、ランプ11の全周を効果的に冷却することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の設計変更をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。例えば、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態においては、流入風調整部材9は、3つの構成部材である、格子が形成された格子部材91と、風向調整部材92と、風量調整部材93とから構成されていたが、流入風調整部材9の構成部材の数は適宜変更してもよい。例えば、格子部材91と風向調整部材92を1つの部材としたり、風向調整部材92と風量調整部材93を1つの部材とすることで、2つの構成部材により流入風調整部材9を構成してもよい。
・上記実施形態においては、風向板92a,92b,92cは3つであり、ランプ11の全周の3分の1に当たる各部分A1,A2,A3に向けて風向を調整する3種であったが、風向板の数や形状を適宜変更してもよい。
・上記実施形態においては、投写型映像表示装置は、フロントプロジェクタ(液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ)であったが、リアプロジェクタであってもよい。
本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置の外観を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置の光学系を示す概略構成図。 本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置の光源装置を説明するための分解斜視図。 本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置の光源装置を説明するための斜視図。 (a)(b)本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置が備える流入風調整部材の斜視図。 (a)(b)本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置が備える流入風調整部材の分解図。 流入風調整部材によって風向が調整される冷却風の気流を説明するための平面図。 (a)図7のS−S断面図(b)図7のT−T断面図
符号の説明
A1,A3…第1の部分,第3の部分(ランプの両側)、A2…第2の部分(ランプの遠方側)、F1,F2,F3…気流、Z…前方、1…ランプユニット、11…ランプ、12…リフレクタ、92…風向調整部材、92a,92b,92c…風向板、92d…先端部、93…風量調整部材。

Claims (3)

  1. 光を発するランプと前記ランプを覆うリフレクタとを備え、前記光を投写して映像を表示するとともに、冷却ファンから送風される冷却風により前記ランプを空冷する投写型映像表示装置であって、
    前記ランプの斜め前方に設けられて、前記ランプへ送風される前記冷却風の向きを調整するとともに、前記ランプの出射方向から見てランプの全周に前記冷却風を吹きつけるための複数の風向板が形成された風向調整部材を備え
    前記複数の風向板による送風は、ランプの全周を風向板の数に応じて分割したランプ冷却分割領域に夫々送風するように分割され、ランプの両接点を含む風向板に臨むランプ冷却分割領域に送風する風向板は、ランプの両接点付近において前記リフレクタに沿った気流を発生させるように形成され、風向板に臨まないランプ冷却分割領域に送風する風向板は、風向板に臨まないランプ冷却分割領域付近において前記リフレクタに沿った気流を発生させるように先端部が屈曲されて形成されていることを特徴とする投写型映像表示装置。
  2. 前記風向調整部材に形成された前記複数の風向板は一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  3. 前記複数の風向板のうち少なくとも1つの風向板と、ダクト状の通気口を形成して風量を調整する風量調整部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の投写型映像表示装置。
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