JPWO2012164926A1 - 抵抗変化型不揮発性記憶装置 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置(100)は、複数の第1信号線と複数の第2信号線との交差点に配置されている複数のメモリセル(10)を備え、複数のメモリセル(10)の各々は、抵抗変化素子(1)と、抵抗変化素子(1)に直列に接続されている電流制御素子(2)とを含み、抵抗変化型不揮発性記憶装置(100)は書き込み回路(105)と、行選択回路(103)及び列選択回路(104)とを備え、書き込み回路(105)は、行選択回路(103)及び列選択回路(104)の一方の回路から遠い位置に配置されているブロック(120)から、前記一方の回路に近い位置に配置されているブロック(120)へ向かう順に、順次ブロック(120)を選択し、選択したブロック(120)に含まれる複数のメモリセル(10)に初期ブレイクを行う。

Description

本発明は、電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化素子と電流制御素子とを含むメモリセルを有する抵抗変化型不揮発性記憶装置に関する。
近年、抵抗変化素子を用いて構成されたメモリセルを有する不揮発性記憶装置の研究開発が進んでいる。抵抗変化素子とは、電気的信号によって抵抗値が可逆的に変化する性質を有し、さらにはこの抵抗値に対応したデータを、不揮発的に記憶することが可能な素子をいう。
抵抗変化素子を用いた不揮発性記憶装置として、いわゆる1T1R型クロスポイントメモリと呼ばれる、メモリセルをマトリクス状にアレイ配置した不揮発性記憶装置が一般的に知られている。この1T1R型クロスポイントメモリでは、直交するように配置されたビット線とワード線との交点の位置に、直列に接続されたトランジスタと抵抗変化素子とを含むメモリセルが配置される。
また、さらなる高集積化を目指して、いわゆる1D1R型クロスポイントメモリと呼ばれる、メモリセルをマトリクス状にアレイ配置した不揮発性記憶装置が知られている。この1D1R型クロスポイントメモリでは、直交するように配置されたビット線とワード線との交点の位置にメモリセルが配置される。このメモリセルは、電流制御素子として機能する双方向ダイオード素子と、当該双方向ダイオード素子に直列に接続された抵抗変化素子とを含む。また、1D1R型クロスポイントメモリのメモリセルを多層に積層した不揮発性記憶装置も知られている。従来、このような抵抗変化素子を用いた不揮発性記憶装置のメモリセルの書き込み方法について、様々な方法が提案されている。
特許文献1では、1D1R型クロスポイントメモリのメモリセルについて、メモリセルの初期化を行う動作である初期ブレイク動作における、ワード線及びビット線に対する電圧の与え方が提案されている。図20は、その中で示されている不揮発性記憶装置のメモリセルアレイの構成を示す図である。また、図21は、同じくメモリセルアレイを初期ブレイクする時に、選択ワード線、非選択ワード線、選択ビット線、及び非選択ビット線に与えられる電圧波形を示している。
特許文献1の不揮発性記憶装置は、選択ワード線に選択電位(この図ではVSS)を与えると同時に、複数の選択ビット線をフローティング状態にする。これにより、初期ブレイクが終了したメモリセルが接続されたビット線は個々に電圧が低下する。よって、初期ブレイク時間がビットによってばらついても、安定して初期ブレイクが行われる。
特許文献2では、1R型クロスポイントメモリのメモリセルについて、メモリセルの書き換え動作を行う時の、書き換えの順番を決定する方法が提案されている。図22は、その中で示されている不揮発性記憶装置のメモリセルアレイの構成を示す図である。また、図23は、そのメモリセルアレイに対する書き換えを行う順序を示している。
特許文献2の方法は、選択線と同一線上にある非選択セルについて、高抵抗状態のセルが多く、かつ、それらのセルを低抵抗化していく場合は駆動回路の最遠端から書き換えを行う。また、当該方法は、同一配線上に低抵抗状態のセルが多く、かつそれらを高抵抗化していく場合は最近端から書き換えを行う。この方法により、漏れ電流による影響を抑えることができ、書き換えの際の速度劣化を改善し、かつ書き換え後の抵抗値を制御することが容易となる。
特開2010−218615号公報(図2、図3) 特開2007−226884号公報(図10、図12)
しかしながら、このような抵抗変化型不揮発性記憶装置では、より安定して初期ブレイク動作を行えることが求められている。
上記に鑑み、本発明は、抵抗変化型不揮発性記憶素子を用いた1D1R型クロスポイントメモリアレイであって、安定して抵抗変化素子を初期ブレイクできる不揮発性記憶装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、複数の第1信号線と、前記複数の第1信号線に交差する複数の第2信号線と、前記複数の第1信号線と前記複数の第2信号線との交差点に配置されているメモリセルを複数有するメモリセルアレイとを備える抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、前記複数のメモリセルの各々は、予め定められた第1の極性の第1の電圧が印加されると第1範囲に属する抵抗値の低抵抗状態に変化し、かつ前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性の第2の電圧が印加されると前記第1範囲よりも高い第2範囲に属する抵抗値の高抵抗状態に変化する抵抗変化素子と、前記抵抗変化素子に直列に接続されている2端子の電流制御素子とを含み、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、前記メモリセルに、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、絶対値が前記第1の電圧以上の前記第1の極性の低抵抗化電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を前記低抵抗状態に変化させる低抵抗化書き込みと、前記メモリセルに、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、絶対値が前記第2の電圧以上の前記第2の極性の高抵抗化電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を前記高抵抗状態に変化させる高抵抗化書き込みとを行う書き込み回路と、前記複数の第1信号線のいずれかを選択する第1選択回路と、前記複数の第2信号線のいずれかを選択する第2選択回路とを備え、前記複数のメモリセルは、複数のブロックに分割されており、前記複数のブロックの各々は、複数のメモリセルを含み、前記書き込み回路は、さらに、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置が製造された後の初期状態の前記抵抗変化素子に対し、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、前記低抵抗化電圧及び前記高抵抗化電圧の絶対値より絶対値が大きい初期ブレイク電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を、前記低抵抗化書き込み及び前記高抵抗化書き込みにより抵抗変化が可能な状態に遷移させる初期ブレイクを行い、前記初期ブレイクにおいて、前記第1選択回路により選択された第1信号線及び前記第2選択回路により選択された第2信号線に、前記第1選択回路及び前記第2選択回路を介して前記初期ブレイク電圧を印加し、前記複数のブロックのうち、前記第1選択回路及び前記第2選択回路の少なくとも一方の回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記いずれか一方の回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択し、選択したブロックに含まれる複数のメモリセルに前記初期ブレイクを行う。
以上より、本発明は、1D1R型クロスポイントメモリアレイにおいて、安定して抵抗変化素子を初期ブレイクできる抵抗変化型不揮発性記憶装置を提供できる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るメモリセルの回路図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る電流制御素子の電圧−電流特性の一例を示すグラフである。 図3Aは、本発明の実施の形態1に係る単層クロスポイント構造を示す図である。 図3Bは、本発明の実施の形態1に係る多層クロスポイント構造を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係るメモリセルの断面構造の例である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成を示す図である。 図6Aは、本発明の実施の形態1に係る、電流制限回路、第1HR化駆動回路及び第2LR化駆動回路の回路図である。 図6Bは、本発明の実施の形態1に係る、第1LR化駆動回路及び第2HR化駆動回路の回路図である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る、電流制限回路及び制御回路の回路図である。 図8は、本発明の実施の形態1に係る、容量負荷回路を含む抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る、容量負荷回路の回路図である。 図10は、本発明の実施の形態1の変形例に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成を示す図である。 図11Aは、本発明の実施の形態1の変形例に係る、電流制限回路、第1HR化駆動回路及び第2LR化駆動回路の回路図である。 図11Bは、本発明の実施の形態1の変形例に係る、第1LR化駆動回路及び第2HR化駆動回路の回路図である。 図12は、本発明の実施の形態1の変形例に係る、電流制限回路及び制御回路の回路図である。 図13Aは、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。 図13Bは、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。 図14は、本発明の実施の形態2に係るメモリセルアレイの構成を示す図である。 図15は、本発明の実施の形態2に係る、ブロックの選択順序を示す図である。 図16は、本発明の実施の形態2に係る、ブロックの選択順序を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態2に係る、ブロックの選択順序を示す図である。 図18は、本発明の実施の形態2に係る、ブロックの選択順序を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態2の変形例に係るメモリセルアレイの構成を示す図である。 図20は、従来のメモリセルアレイ及びその周辺の回路図である。 図21は、従来のメモリセルアレイ及びその周辺の回路に係る、各部の電圧波形を示す図である。 図22は、従来のメモリセルアレイの要部を模式的に示す回路図である。 図23は、従来のデータ書き換え方法により決定された書き換え順序でのデータ書き換え例を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
本願発明者らは、抵抗変化型不揮発性記憶装置の1つとして、電流制御素子と抵抗変化素子とを含むメモリセルを用いた1D1R型クロスポイントメモリアレイにおける、初期ブレイク動作の方法を検討した。初期ブレイクを行うと、通常、メモリセルの抵抗値は、製造直後の抵抗値より小さくなる。
抵抗変化型不揮発性記憶装置において、初期ブレイク動作は一般に、アレイ内の駆動回路に近い側から遠い側に向けて行われる。しかしながら、1D1R型クロスポイントメモリアレイでは、アレイ内のメモリセルの初期ブレイクが進むに従い、低抵抗状態の抵抗変化素子が増加する。これにより、非選択状態のメモリセルの電流制御素子を介した漏れ電流が増大する。その結果、駆動回路から遠いメモリセルほど初期ブレイク動作が困難になるという課題があることを本発明者は見出した。
上記の問題に鑑み、本実施の形態では、抵抗変化型不揮発性記憶素子を用いた1D1R型クロスポイントメモリアレイであって、メモリセルアレイ内の位置によらず、安定して抵抗変化素子を初期ブレイクできる不揮発性記憶装置について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、複数の第1信号線と、前記複数の第1信号線に交差する複数の第2信号線と、前記複数の第1信号線と前記複数の第2信号線との交差点に配置されているメモリセルを複数有するメモリセルアレイとを備える抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、前記複数のメモリセルの各々は、予め定められた第1の極性の第1の電圧が印加されると第1範囲に属する抵抗値の低抵抗状態に変化し、かつ前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性の第2の電圧が印加されると前記第1範囲よりも高い第2範囲に属する抵抗値の高抵抗状態に変化する抵抗変化素子と、前記抵抗変化素子に直列に接続されている2端子の電流制御素子とを含み、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、前記メモリセルに、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、絶対値が前記第1の電圧以上の前記第1の極性の低抵抗化電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を前記低抵抗状態に変化させる低抵抗化書き込みと、前記メモリセルに、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、絶対値が前記第2の電圧以上の前記第2の極性の高抵抗化電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を前記高抵抗状態に変化させる高抵抗化書き込みとを行う書き込み回路と、前記複数の第1信号線のいずれかを選択する第1選択回路と、前記複数の第2信号線のいずれかを選択する第2選択回路とを備え、前記複数のメモリセルは、複数のブロックに分割されており、前記複数のブロックの各々は、複数のメモリセルを含み、前記書き込み回路は、さらに、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置が製造された後の初期状態の前記抵抗変化素子に対し、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、前記低抵抗化電圧及び前記高抵抗化電圧の絶対値より絶対値が大きい初期ブレイク電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を、前記低抵抗化書き込み及び前記高抵抗化書き込みにより抵抗変化が可能な状態に遷移させる初期ブレイクを行い、前記初期ブレイクにおいて、前記第1選択回路により選択された第1信号線及び前記第2選択回路により選択された第2信号線に、前記第1選択回路及び前記第2選択回路を介して前記初期ブレイク電圧を印加し、前記複数のブロックのうち、前記第1選択回路及び前記第2選択回路の少なくとも一方の回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記いずれか一方の回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択し、選択したブロックに含まれる複数のメモリセルに前記初期ブレイクを行う。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイク済みのメモリセルへの漏れ電流を低減できる。これにより、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、選択セルの初期ブレイクに対する当該漏れ電流の影響を低減できる。このように、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、1D1R型クロスポイントメモリアレイにおいて、メモリセルアレイ内の位置によらず、安定して抵抗変化素子を初期ブレイクできる。
また、前記書き込み回路は、選択した各ブロックに含まれる複数のメモリセルのうち、前記第1選択回路及び前記第2選択回路の少なくとも一方の回路から最も遠い位置に配置されているメモリセルから、前記いずれか一方の回路に最も近い位置に配置されているメモリセルへ向かう順に、順次メモリセルを選択し、選択したメモリセルに前記初期ブレイクを行ってもよい。
また、前記書き込み回路は、前記第1選択回路から最も遠い位置に配置されており、かつ前記第2選択回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記第1選択回路に最も近い位置に配置されており、かつ前記第2選択回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、ジグザグに順次ブロックを選択し、選択したブロックに含まれる複数のメモリセルに前記初期ブレイクを行ってもよい。
また、前記複数のブロックは、行列状に配置されており、前記書き込み回路は、ブロック単位の行及び列の一方であり、前記第1信号線に沿う方向の複数のラインのうち、前記第2選択回路から最も遠い位置に配置されているラインから、前記第2選択回路に最も近い位置に配置されているラインへ向かう順に、順次ラインを選択し、選択したラインに配置されている複数のブロックのうち、前記第1選択回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記第1選択回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択してもよい。
また、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、前記第1信号線の前記ブロックの間の各々に設けられている複数のブロック間スイッチを含み、前記書き込み回路は、選択した第1ブロックに含まれる複数のメモリセルの前記初期ブレイクを行ったのち、当該第1ブロックと、当該第1ブロックに対して前記一方の回路側に隣接する第2ブロックとの間に設けられている前記ブロック間スイッチをオフしたうえで、前記第2ブロックに前記初期ブレイクを行ってもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイク済みのメモリセルへの漏れ電流をなくすことができる。これにより、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、当該漏れ電流の影響を受けることなく選択セルを初期ブレイクできるので、さらに安定して抵抗変化素子を初期ブレイクできる。
また、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、前記書き込み回路から前記複数のメモリセルへ流れる電流の経路に挿入され、前記複数のメモリセルを高抵抗状態に変化させる第1方向の電流と、前記複数のメモリセルを低抵抗状態に変化させる第2方向の電流とのうち、前記第1方向の電流のみを制限する電流制限回路を備え、前記書き込み回路は、前記初期ブレイクにおいて、前記メモリセルに、前記第2の極性の前記初期ブレイク電圧を印加し、前記電流制限回路は、前記初期ブレイクにおいて、前記経路に流れる前記第1方向の電流を制限してもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイク時にメモリセルに流れる電流を制限できる。これにより、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、1D1R型クロスポイントメモリアレイにおいて、電流制御素子の信頼性を損なうことなく抵抗変化素子の初期ブレイクを行うことが可能となる。
また、前記各メモリセルは、接続されている第1信号線と第2信号線とを介して、前記第1信号線の電圧が前記第2信号線の電圧よりも高い前記第1の極性の第1の電圧が印加されたときに前記低抵抗状態に変化し、前記第1の極性とは逆の前記第2の極性の第2の電圧が印加されたときに前記高抵抗状態に変化し、前記書き込み回路は、前記第1の電圧以上の第1駆動電圧を発生する第1駆動回路と、前記第2の電圧以上の第2駆動電圧を発生する第2駆動回路と、前記第1駆動電圧の基準となる電圧を発生する第3駆動回路と、前記第2駆動電圧の基準となる電圧を発生する第4駆動回路とを有し、前記第1選択回路は、前記複数の第1信号線の中から1つの第1信号線を選択し、選択した1つの第1信号線と、前記第1駆動回路及び前記第4駆動回路とを接続し、前記第2選択回路は、前記複数の第2信号線の中から1つの第2信号線を選択し、選択した1つの第2信号線と、前記第2駆動回路及び前記第3駆動回路とを接続し、前記電流制限回路は、前記第4駆動回路と前記第1選択回路との間に挿入されていてもよい。
また、前記各メモリセルは、接続されている第1信号線と第2信号線とを介して、前記第1信号線の電圧が前記第2信号線の電圧よりも高い前記第1の極性の第1の電圧が印加されたときに前記低抵抗状態に変化し、前記第1の極性とは逆の前記第2の極性の第2の電圧が印加されたときに前記高抵抗状態に変化し、前記書き込み回路は、前記第1の電圧以上の第1駆動電圧を発生する第1駆動回路と、前記第2の電圧以上の第2駆動電圧を発生する第2駆動回路と、前記第1駆動電圧の基準となる電圧を発生する第3駆動回路と、前記第2駆動電圧の基準となる電圧を発生する第4駆動回路とを有し、前記第1選択回路は、前記複数の第1信号線の中から1つの第1信号線を選択し、選択した1つの第1信号線と、前記第1駆動回路及び前記第4駆動回路とを接続し、前記第2選択回路は、前記複数の第2信号線の中から1つの第2信号線を選択し、選択した1つの第2信号線と、前記第2駆動回路及び前記第3駆動回路とを接続し、前記電流制限回路は、前記第2駆動回路と前記第2選択回路との間に挿入されていてもよい。
また、前記電流制限回路は、前記初期ブレイク電圧の前記メモリセルへの供給を開始した後、かつ、前記メモリセルが前記初期ブレイクされる前である第1期間において、第1電流値まで前記経路に流れる前記第1方向の電流を制限し、前記第1期間の後であり、かつ、前記メモリセルが前記初期ブレイクされる時点を含む第2期間において、第1電流値より小さい第2電流値まで前記経路に流れる前記第1方向の電流を制限してもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、選択された第1信号線又は第2信号線が初期ブレイク電圧に達するまでの時間を短くできる。よって、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイクを高速に行える。
また、前記電流制限回路は、前記第1信号線又は前記第2信号線の電圧が予め定められた電圧に達したか否かを検出し、前記第1信号線又は前記第2信号線の電圧が前記予め定められた電圧に達した場合に、制限する電流を前記第1電流値から前記第2電流値に変更してもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、電流制限を行うタイミングを自動的に制御できる。
また、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、容量負荷素子と、前記電流制限回路と前記第1選択回路との間のノードと、前記容量負荷素子との間の導通及び非導通を切り替える選択スイッチとを備え、前記選択スイッチは、前記初期ブレイク時に前記ノードと前記容量負荷素子とを導通させてもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイク時における、第1信号線の電圧の変動を抑制できる。よって、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに安定して初期ブレイクを行える。
また、前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、容量負荷素子と、前記電流制限回路と前記第2選択回路との間のノードと、前記容量負荷素子との間の導通及び非導通を切り替える選択スイッチとを備え、前記選択スイッチは、前記初期ブレイク時に前記ノードと前記容量負荷素子とを導通させてもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイク時における、第2信号線の電圧の変動を抑制できる。よって、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに安定して初期ブレイクを行える。
また、前記抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた遷移金属酸化物層とを有し、前記遷移金属酸化物層は、前記第1電極と接する酸素不足型の第1の遷移金属酸化物層と、前記第2電極と接し前記第1の遷移金属酸化物層よりも酸素不足度が少ない第2の遷移金属酸化物層とを含んでもよい。
なお、本発明は、このような抵抗変化型不揮発性装置として実現できるだけでなく、抵抗変化型不揮発性装置に含まれる特徴的な手段をステップとする抵抗変化型不揮発性装置の初期ブレイク方法として実現できる。また、本発明は、このような抵抗変化型不揮発性装置を製造する抵抗変化型不揮発性装置の製造方法として実現できる。
さらに、本発明は、このような抵抗変化型不揮発性装置の機能の一部又は全てを実現する半導体集積回路(LSI)として実現したり、このような抵抗変化型不揮発性装置を備える記憶装置実現したりできる。
以下、本発明に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、初期ブレイクの際に、書き込み回路からメモリセルへの経路に流れる電流を制限する。これにより、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置は、1D1R型クロスポイントメモリアレイにおいて、電流制御素子の信頼性を損なうことなく抵抗変化素子の初期ブレイクを行うことが可能となる。
まず、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるメモリセルの構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるメモリセル10(クロスポイントメモリセル)の回路図である。図1に示すように、本実施の形態では、極性の異なる所定の閾値以上の電圧又は電流の印加によりメモリセル10の抵抗値が変化する双方向型メモリセルを前提とする。双方向型メモリセル10は、抵抗変化が双方向の電圧又は電流の印加において生じる抵抗変化型の不揮発性記憶素子である抵抗変化素子1と、この抵抗変化素子1に直列に接続された電流制御素子2とによって構成されている。
抵抗変化素子1は、少なくとも低抵抗状態と高抵抗状態とになり得るものであり、印加される電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値(抵抗状態)が変化することにより情報を記憶することができる。すなわち、抵抗変化素子1は、高抵抗状態のときに、抵抗変化素子1への印加電圧の絶対値が所定の第1の電圧を越えたとき、低抵抗状態に変化し、低抵抗状態のときに第1の電圧の印加方向(印加極性)とは反対方向(逆極性)の抵抗変化素子1への印加電圧の絶対値が所定の第2の電圧を越えたとき、高抵抗状態に変化する特性を有する。
双方向ダイオード素子である電流制御素子2は、印加電圧に対して非線形な電流特性を有し、かつ双方向(正電圧領域及び負電圧領域)において電流が流れる双方向性を有する。
図2に電流制御素子2の電圧−電流特性の一例を示す。It(>0)は閾値電圧を決定する所定の電流値、V1は第1の閾値電圧(正の閾値電圧)、V2は第2の閾値電圧(負の閾値電圧)を表す。図2に示すように、この特性は非線形であって、電圧VがV2<V<V1を満たす領域では、抵抗が大きく実質的に電流が流れない。このとき、電流制御素子2を流れる電流をIとすると、Iは、−It<I<Itの関係を満たしている。一方、電圧VがV≦V2又はV1≦Vを満たす領域では、急激に抵抗値が低下して大きな電流が流れるようになる。このとき、V1≦Vを満たす領域においてIt≦Iとなり、V≦V2を満たす領域においてI≦−Itとなっている。
ここで、閾値電圧は、所定の電流が流れるときの電圧を意味する。ここでの所定の電流とは、閾値電圧を決定するために任意に決めうる値であり、電流制御素子2が制御する素子の特性、又は電流制御素子2の特性によって決まる。通常は、実質的に電流が流れない状態から大きな電流が流れる状態へ切り替わった時点の電流を閾値電流に決定する。
なお、図2では、正電圧時の電流の大きさと負電圧時の電流の大きさが原点対称に記載されているが、これらは必ずしも対称である必要はない。例えば|V1|<|V2|であったり、|V2|<|V1|であったりしてもよい。
また、ビット線11とワード線12との間に設けられた双方向型メモリセル10によって、1ビットの記憶素子が実現される。
ここで、図1では、抵抗変化素子1の一端がビット線11に接続され、抵抗変化素子1の他方の端と電流制御素子2の一端とが接続され、電流制御素子2の他方の端とワード線12とが接続されているが、抵抗変化素子1の一端をワード線12に接続し、抵抗変化素子1の他方の端と電流制御素子2の一端とを接続し、電流制御素子2の他方の端とビット線11とを接続してもよい。
図3A及び図3Bはメモリセル10を含む立体構造を示す概念図である。図3Aは、いわゆる単層クロスポイントメモリセルの立体構造を示す。図3Aに示す構造では、直交するように配置されたビット線11とワード線12との交点の位置に、ビット線11とワード線12とに挟まれてメモリセル10が配置されている。
図3Bはいわゆる多層クロスポイントメモリセルの立体構造を示す。図3Bに示す構造は、図3Aの単層クロスポイントメモリセルが積み重ねられている。
図4は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子1を用いた1D1R型メモリセル10の構成(1ビット分の構成)を示す断面図である。図4に示されるように、1D1R型メモリセル10は、通常、抵抗変化素子1と電流制御素子2とから構成されている。
また、図4に示されるように、抵抗変化素子1は、内部電極15(第1電極)と、抵抗変化層16と、上部電極17(第2電極)とを備えている。ここで、抵抗変化層16は、酸素不足型の遷移金属酸化物で構成された第1の遷移金属酸化物層16aと、第1の遷移金属酸化物層16aよりも酸素不足度が小さい遷移金属酸化物で構成された第2の遷移金属酸化物層16bとを含む。また、第1の遷移金属酸化物層16aと第2の遷移金属酸化物層16bとは積層されている。本発明の実施の形態においては、その一例として、第1の遷移金属と第2の遷移金属とに同種の遷移金属を用いる。例えば、第1の遷移金属酸化物層16aとして酸素不足型の第1のタンタル酸化物層を用い、第2の遷移金属酸化物層16bとして第2のタンタル酸化物層を用いる。
ここで、第2のタンタル酸化物層の酸素不足度は、第1のタンタル酸化物層の酸素不足度よりも少ない。言い換えると、第2のタンタル酸化物層の酸素含有率は、第1のタンタル酸化物層の酸素含有率よりも高くなっている。酸素不足度とは、それぞれの遷移金属において、その化学量論的組成の酸化物を構成する酸素の量に対し、不足している酸素の割合をいう。例えば、遷移金属がタンタル(Ta)の場合、化学量論的な酸化物の組成はTaであるので、TaO2.5と表現できる。TaO2.5の酸素不足度は0%である。例えばTaO1.5の組成の酸素不足型のタンタル酸化物の酸素不足度は、酸素不足度=(2.5−1.5)/2.5=40%となる。また、酸素含有率とは、当該遷移金属酸化物を構成する総原子数に対する含有酸素原子数の比率である。Taの酸素含有率は、総原子数に占める酸素原子数の比率(O/(Ta+O))であり、71.4atm%となる。したがって、酸素不足型のタンタル酸化物は、酸素含有率は0より大きく、71.4atm%より小さいことになる。
製造直後のメモリセルの抵抗値は、第2の遷移金属酸化物層16bの抵抗値を反映して、非常に高い。その後、初期ブレイクを行うことにより、第2の遷移金属酸化物層16b中に微小なフィラメント(導電パス)が形成されることで、メモリセルの抵抗値は小さくなる。
抵抗変化層16を構成する金属は、タンタル以外の遷移金属を用いてもよい。遷移金属としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)等を用いることができる。遷移金属は複数の酸化状態をとることができるため、異なる抵抗状態を酸化還元反応により実現することが可能である。例えば、ハフニウム酸化物を用いて積層構造の抵抗変化層とした場合、第1の遷移金属酸化物層16aである第1のハフニウム酸化物層の組成をHfOとした場合にxが0.9以上1.6以下であり、且つ、第2の遷移金属酸化物層16bである第2のハフニウム酸化物層の組成をHfOとした場合にyがxの値よりも大である場合に、抵抗変化層16の抵抗値を安定して高速に変化させることが確認できている。この場合、第2のハフニウム酸化物層の膜厚は、3〜4nmが好ましい。また、ジルコニウム酸化物を用いる場合、第1の遷移金属酸化物層16aである第1のジルコニウム酸化物層の組成をZrOとした場合にxが0.9以上1.4以下であり、且つ、第2の遷移金属酸化物層16bである第2のジルコニウム酸化物層の組成をZrOとした場合にyがxの値よりも大である場合に、抵抗変化層16の抵抗値を安定して高速に変化させることが確認できている。この場合、第2のジルコニウム酸化物層の膜厚は、1〜5nmが好ましい。
また、抵抗変化層16として、第1の遷移金属で構成される第1の遷移金属酸化物層16aと、第1の遷移金属とは異なる第2の遷移金属で構成される第2の遷移金属酸化物層16bとで構成される積層構造を用いてもよい。第2の遷移金属酸化物層16bの酸素不足度は、第1の遷移金属酸化物層16aの酸素不足度よりも小さい。言い換えると、第2の遷移金属酸化物層16bの抵抗値は、第1の遷移金属酸化物層16aの抵抗値よりも高い。このような構成とすることにより、抵抗変化時に内部電極15及び上部電極17間に印加された電圧は、第2の遷移金属酸化物層16bに、より多くの電圧が分配される。これにより、第2の遷移金属酸化物層16b中で発生する酸化還元反応をより起こしやすくすることができる。
また、第1の遷移金属と第2の遷移金属とに互いに異なる材料を用いる場合、第2の遷移金属の標準電極電位は、第1の遷移金属の標準電極電位より小さい方が好ましい。抵抗が高い第2の遷移金属酸化物層16b中に形成された微小なフィラメント(導電パス)中で酸化還元反応が起こることで、その抵抗値が変化する。これにより、抵抗変化現象が発生すると考えられるからである。例えば、第1の遷移金属酸化物層16aに酸素不足型のタンタル酸化物を用い、第2の遷移金属酸化物層16bにチタン酸化物(TiO)を用いることにより、安定した抵抗変化動作を実現できる。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料である。第2の遷移金属酸化物層16bに第1の遷移金属酸化物層16aより標準電極電位が小さい金属の酸化物を配置することにより、第2の遷移金属酸化物層16b中で、より酸化還元反応が発生しやすくなる。
上記の各材料の積層構造の抵抗変化膜における抵抗変化現象は、いずれも抵抗が高い第2の遷移金属酸化物層16b中に形成された微小なフィラメント中で酸化還元反応が起こることで、その抵抗値が変化し、その結果、発生すると考えられる。つまり、第2の遷移金属酸化物層16b側の上部電極17に、内部電極15を基準にして正の電圧を印加したとき、抵抗変化層16中の酸素イオンが第2の遷移金属酸化物層16b側に引き寄せられることで、第2の遷移金属酸化物層16b中に形成された微小なフィラメント中で酸化反応が発生する。これにより、微小なフィラメントの抵抗が増大すると考えられる。逆に、第2の遷移金属酸化物層16b側の上部電極17に、内部電極15を基準にして負の電圧を印加したとき、第2の遷移金属酸化物層16b中の酸素イオンが第1の遷移金属酸化物層16a側に押しやられることで、第2の遷移金属酸化物層16b中に形成された微小なフィラメント中で還元反応が発生する。これにより、微小なフィラメントの抵抗が減少すると考えられる。
酸素不足度がより小さい第2の遷移金属酸化物層16bに接続されている上部電極17には、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Ni(ニッケル)、W(タングステン)、Cu(銅)などを使用できる。ここで、上部電極17は、第2の遷移金属酸化物層16bを構成する遷移金属及び内部電極15を構成する材料と比べて標準電極電位がより高い材料で構成する。このような構成とすることにより、上部電極17と第2の遷移金属酸化物層16bの界面近傍の第2の遷移金属酸化物層16b中において、選択的に酸化還元反応が発生することで、安定した抵抗変化現象が実現できる。電極材料を構成する金属と抵抗変化層を構成する金属との標準電極電位の差が大きいほど抵抗変化が起こりやすく、差が小さくなるにつれて、抵抗変化が起こりにくくなる。一般に標準電極電位は、酸化され易さの一つの指標であり、この値が大きければ酸化されにくく、小さければ酸化されやすい事を意味する。特に、標準電極電位が高いPt、Irを電極に用いた場合が、良好な抵抗変化動作が得られるので、望ましい。
電流制御素子2は、下部電極13と、ダイオード層14と、内部電極15とで構成されている。
本実施の形態に係る電流制御素子2は、例えば、タンタル窒化物で構成される下部電極13と、Siより窒素含有率が小さい窒素不足型のシリコン窒化膜で構成される半導体層14と、タンタル窒化物で構成される内部電極15とを備えたMSMダイオードとして構成される。半導体層14の厚みは例えば3〜20nmとすることができる。シリコン窒化膜は窒素含有率を小さくすることにより半導体特性を有するように形成することができ、MSMダイオードとして構成される電流制御素子2を簡単な製造プロセスにより作製することができる。例えば、窒素不足型のシリコン窒化膜(SiN:0<z<1.33)は、例えばSiターゲットを用いた窒素ガス雰囲気中でのリアクティブスパッタリングにより形成することができる。このとき、室温条件で、チャンバーの圧力を0.1Pa〜1Paとし、Ar/N流量を18sccm/2sccmとして作製すればよい。
ここで、上述した抵抗変化素子1の特性について、メモリセルアレイを構成する抵抗変化素子1ごとに初期ブレイク電圧がばらつく、又は、抵抗変化が開始される状態へ遷移させるために初期に抵抗変化素子に印加する初期ブレイク電圧が高くなるという課題がある。これらの課題は、所定時間、抵抗変化素子1が高抵抗化する向きに電圧を印加し続けることにより解決される。これは、低抵抗化する向きに初期ブレイク電圧を印加すると、メモリセルの抵抗値の急激な減少により過剰にブレイクされ、かつブレイク後の抵抗値もばらつくが、高抵抗化する向きに初期ブレイク電圧を印加すると、ブレイクしても高抵抗状態のメモリセルが自ら保護抵抗として働くためと考えられる。
また、1D1R型のメモリセルでは、上記の抵抗変化素子の課題に加え、抵抗変化素子1が初期ブレイクすると同時に抵抗値が下がることにより、電流制御素子2に大電流が流れることによって、電流制御素子2の信頼性が低下するという課題がある。
図5は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100の構成を示すブロック図である。
図5に示す抵抗変化型不揮発性記憶装置100は、半導体基板上に形成されたメモリ本体部101を備えている。メモリ本体部101は、メモリセルアレイ102と、行選択回路103と、列選択回路104と、書き込み回路105と、選択ビット線に流れる電流量を検出することで、記憶されているデータが「1」か「0」かを判定する読み出し回路106と、端子DQを介して入出力データを入出力するデータ入出力回路107とを備えている。
さらに、抵抗変化型不揮発性記憶装置100は、アドレス入力回路108と、制御回路109とを備える。アドレス入力回路108は、抵抗変化型不揮発性記憶装置100の外部より与えられるアドレス信号が入力され、アドレス信号で示されるアドレスを選択するようにメモリ本体部101に指示する。制御回路109は、制御信号が入力され、当該制御信号に応じてメモリ本体部101の動作を制御する。
メモリセルアレイ102には、m行n列(m、nは自然数)のマトリクス状に複数のメモリセルMij(i≦m、j≦nなる自然数。以下同じものは省略)が配列されている。メモリセルMijは、抵抗変化素子Rijと、正負の双方向に閾値電圧を有する電流制御素子Dijとで構成されている。抵抗変化素子Rijの一端と、正負の双方向に閾値電圧を有する電流制御素子Dijの一端とは接続されている。抵抗変化素子Rijの他端はワード線WLiに、電流制御素子Dijの他端はビット線BLjに接続されている。
本構成では、ビット線BLjが下層の配線で構成され、紙面内の上下方向に沿って配置される。また、ワード線WLiはビット線BLjより上層の配線で構成され、紙面内の左右方向に沿って配置される。
ここで、メモリセルMij、抵抗変化素子Rij、電流制御素子Dij、ビット線BLj及びワード線WLiは、上述したメモリセル10、抵抗変化素子1、電流制御素子2、ビット線11及びワード線12に対応する。また、図5では、簡単化のため、2行2列の4ビット分のみ図示している。
ワード線WLiは、行選択回路103に接続され、読み出し又は書き込みモードにおいて択一的に行選択が行われる。またビット線BLjは、列選択回路104に接続され、読み出し又は書き込みモードにおいて択一的に列選択が行われる。
データ入出力回路107は、書き込みモードにおいて、データ入力信号Dinのデータ“0”又はデータ“1”の書き込み指示に従って、選択されたメモリセルMij内の抵抗変化素子Rijに対し、低抵抗化又は高抵抗化の書き込みを行う。本実施の形態では、データ“0”書き込みを低抵抗化書き込みに、データ“1”書き込みを高抵抗化書き込みに対応させてある。
書き込み回路105は、メモリセルMijに、対応するビット線BLj及びワード線WLiを介して、上記第1の電圧以上の低抵抗化電圧を印加することにより、抵抗変化素子Rijを低抵抗状態に変化させる低抵抗化書き込みを行う。また、書き込み回路105は、メモリセルMijに、対応するビット線BLj及びワード線WLiを介して、上記第2の電圧以上の高抵抗化電圧を印加することにより、抵抗変化素子Rijを高抵抗状態に変化させる高抵抗化書き込みを行う。
さらに、書き込み回路105は、抵抗変化型不揮発性記憶装置100が製造された後の初期状態の抵抗変化素子Rijに対し、対応するビット線BLj及びワード線WLiを介して、初期ブレイク電圧を印加することにより、当該抵抗変化素子Rijに初期ブレイクを行う。ここで、初期ブレイク電圧は、低抵抗化電圧及び高抵抗化電圧より絶対値の大きい電圧であり、高抵抗化電圧と同じ極性の電圧である。また、初期ブレイクとは、初期状態の抵抗変化素子Rijを、低抵抗化書き込み及び高抵抗化書き込みにより抵抗変化が可能な状態に遷移させる処理である。
この書き込み回路105はデータ入出力回路107と接続される。また、書き込み回路105は、データ“0”書き込み、すなわち低抵抗化書き込みを行うときにハイレベルを駆動する第1LR化駆動回路105a1と、ロウレベルを駆動する第2LR化駆動回路105c2とを有している。また、書き込み回路105は、データ“1”書き込み、すなわち高抵抗化書き込みを行うときにハイレベルを駆動する第1HR化駆動回路105c1と、第1HR化駆動回路105c1の出力端子が入力端子に接続されている電流制限回路105bと、ロウレベルを駆動する第2HR化駆動回路105a2とを有している。
電流制限回路105bは、書き込み回路105から複数のメモリセルMijへ流れる電流の経路に挿入される。この電流制限回路105bは、複数のメモリセルMijを高抵抗状態に変化させる第1方向の電流と、複数のメモリセルMijを低抵抗状態に変化させる第2方向の電流とのうち、第1方向の電流のみを制限する。
そして、抵抗変化型不揮発性記憶装置100は、メモリセルMij中の抵抗変化素子Rijの初期ブレイク動作を行うときは、第1HR化駆動回路105c1から、電流制限回路105bにより電流制限した信号を、行選択回路103を介して選択ビット線BLjに供給することを一つの特徴としている。つまり、電流制限回路105bは、初期ブレイクにおいて、書き込み回路105から複数のメモリセルMijへ経路に流れる上記第1方向の電流を制限する。
このように構成される抵抗変化型不揮発性記憶装置100において、ビット線BLj及びワード線WLiが、それぞれ本発明の第1信号線及び第2信号線の一例である。第1LR化駆動回路105a1、第1HR化駆動回路105c1、第2LR化駆動回路105c2、及び第2HR化駆動回路105a2が、それぞれ本発明の第1駆動回路、第2駆動回路、第3駆動回路、及び第4駆動回路の一例である。電流制限回路105bが、本発明の電流制限回路の一例である。また、列選択回路104及び行選択回路103が、それぞれ本発明の第1選択回路及び第2選択回路の一例である。
図6A及び図6Bは、図5の書き込み回路105の具体的な回路構成の一例を示す図である。図6Aは、第2LR化駆動回路105c2、第1HR化駆動回路105c1、及び電流制限回路105bの一例をそれぞれ示している。図6Bは、第1LR化駆動回路105a1、及び第2HR化駆動回路105a2の一例をそれぞれ示している。
第1HR化駆動回路105c1はP型MOSトランジスタMP2で構成され、第2LR化駆動回路105c2はN型MOSトランジスタMN2で構成され、第1LR化駆動回路105a1はP型MOSトランジスタMP1で構成され、第2HR化駆動回路105a2はN型MOSトランジスタMN1で構成されている。また、電流制限回路105bは、P型MOSトランジスタMP3で構成されている。
初期ブレイク動作時、信号C_NHRはロウレベル、信号C_LRはロウレベル、信号C_NLRはハイレベル、信号C_HRはハイレベルとなるように、各々制御される。またP型MOSトランジスタMP2のソースには、高抵抗化する向きの初期ブレイク電圧VHRが供給される。このPMOSトランジスタMP2は、抵抗変化素子Rijを初期ブレイクするのに十分な電圧及び電流を駆動できる能力を有するように設定されている。
初期ブレイク動作を行う時は、信号C_NHR、信号C_LR、信号C_NLR及び信号C_HRにより、第1HR化駆動回路105c1のP型MOSトランジスタMP2と、第2HR化駆動回路105a2のN型MOSトランジスタMN1とがオンする。また、第1HR化駆動回路105c1からの出力電流が、電流制限回路105b、ワード線WLi、メモリセルMij、及びビット線BLjで構成される経路を介して、第2HR化駆動回路105a2に流れ込む。また、電流制限回路105bの出力電流は、P型MOSトランジスタMP3のゲート入力信号VCLにより、抵抗変化素子1が初期ブレイクするのに必要な電流で、かつ電流制御素子2の信頼性が低下しない電流となるよう制御される。
ここで、電流制限回路105bのゲート入力信号VCLは、抵抗変化素子Rijが初期ブレイクする時点で、初期ブレイクに必要な電流となるように制御されていればよい。従って初期ブレイク動作開始直後は、ワード線WLiの電圧が高速に立ち上がるよう、電流制限値を高くしておき、抵抗変化素子Rijの初期ブレイクが開始する時点までに、抵抗変化素子Rijが初期ブレイクするのに必要な電流で、かつ電流制御素子2の信頼性が低下しない電流となるよう制御するのが望ましい。
この電流制限値の制御は、ワード線WLiの電圧を検知することにより行ってもよい。つまり、電流制限回路105bは、ワード線WLiの電圧が予め定められた電圧に達したか否かを検出し、ワード線WLiの電圧が上記予め定められた電圧に達した場合に、制限する電流を第1電流値から、第1電流値より小さい第2電流値に変更してもよい。
図7は、ワード線WLiの電圧を検知して電流制限値を制御する回路の一例を示す図である。この制御回路110では、ワード線WLiの電圧が、NMOSトランジスタMN4とPMOSトランジスタMP4とで構成されるインバータ回路の閾値電圧に達するまでは、インバータ回路の出力電圧は電源電圧VDDとなる。よって、NMOSトランジスタMN5を介して、電流制限回路105bのゲートにはグランド電位が供給されるため、電流制限回路105bは多くの電流を流す。
一方、ワード線WLiの電圧が上記インバータ回路の閾値電圧以上になると、インバータ回路の出力電圧はグランド電位となる。よって、PMOSトランジスタMP5を介して、電流制限回路105bのゲートは電圧VCLHまで上昇するため、電流制限回路105bが流す電流は減少する。上記のインバータ回路の閾値電圧を、抵抗変化素子Rijが初期ブレイクする際に必要な電圧に設定し、かつ電流制限回路105bのゲート入力にVCLHを与えた時に、PMOSトランジスタMP3が電流制御素子2の信頼性を低下させないような電流値になるように設定しておけば、抵抗変化素子が初期ブレイクする時点において、適切な電流制限値を得ることが可能となる。
また、初期ブレイク動作を安定して行うには、抵抗変化素子Rijが初期ブレイクする時点で選択ワード線WLi及び選択ビット線BLjの電圧が変動せず、安定していることが望ましい。これは図8のように、電流制限回路105bと、行選択回路103との間に、容量負荷回路111を設けることで実現可能である。
図9に容量負荷回路111の一例を示す。図9のように、容量負荷回路111は、NMOSトランジスタMN6及びPMOSトランジスタMP6で構成される選択スイッチ111bと、選択スイッチ111bを介して電流制限回路105bの出力端子に接続されている容量負荷素子111aとを含む。
選択スイッチ111bは、電流制限回路105bと行選択回路103との間のノードと、容量負荷素子111aとの間の導通及び非導通を切り替える。
初期ブレイク動作を行う時は、NMOSトランジスタMN6のゲート入力信号VNLを電源電位にし、PMOSトランジスタMP6のゲート入力信号NVNLをグランド電位にすることで容量負荷素子111aを電流制限回路105bの出力端子に接続すればよい。
なお、容量負荷回路111を設けるのではなく、図5に示す構成において、初期ブレイク動作時に読み出し回路106を活性化させることで、当該読み出し回路106を容量負荷回路として用いてもよい。
また、電流制限回路105bは、第1HR化駆動回路105c1側ではなく、第2HR化駆動回路105a2側に設けることも可能である。図10は、実施の形態1の変形例に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100の構成を示す図である。また、図11A及び図11Bは、図10に示す書き込み回路105の具体的な回路構成の一例を示している。図11Bに示すように、電流制限回路105bは、N型MOSトランジスタMN3で構成される。図12は、図11に示す電流制限回路105bの電流制限値を制御する制御回路110を示している。この場合、制御回路110は、ビット線BLjの電圧を検知して制御を行う。つまり、電流制限回路105bは、ビット線BLjの電圧が予め定められた電圧に達したか否かを検出し、ビット線BLjの電圧が上記予め定められた電圧に達した場合に、制限する電流を第1電流値から、第1電流値より小さい第2電流値に変更してもよい。
次に、実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100のメモリセルMijに対し、初期ブレイク動作を行う場合の動作例について、図13Aに示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
図13Aは、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100の動作例を示すタイミングチャートである。以下において、メモリセルM11が選択され、メモリセルM11の初期ブレイク動作が行われる場合についてのみを示す。メモリセルM11が選択セルとなる場合、メモリセルM12はワード線が選択電位となり、ビット線が非選択電位となる非選択セルである。メモリセルM21はワード線が非選択電位となり、ビット線が選択電位となる非選択セルである。メモリセルM22はワード線及びビット線が共に非選択電位となる非選択セルである。
図13Aでは、選択セルであるメモリセルM11に流れる電流とあわせて、非選択セルであるメモリセルM12、M21及びM22に流れる電流も示している。また電流波形は、ワード線WLiからビット線BLjの方向、すなわち抵抗変化素子Rijの上部電極17から内部電極15の方向に流れる電流を正極性としている。
以下、図13Aについて、T1〜T4の期間に分けて、その動作を説明する。なお、図13Aにおいて、VDDは抵抗変化型不揮発性記憶装置100に供給される電源電圧に対応している。
図13Aに示すメモリセルM11に対する初期ブレイク動作を行うサイクルにおいては、期間T1において、全ワード線(WL1及びWL2)を電圧VPR_WLに、全ビット線(BL1及びBL2)を電圧VPR_BLにプリチャージしておく。なお、プリチャージ電圧は、ワード線及びビット線の最大振幅の概ね中間電圧に設定されている。
期間T1に続く期間T2では、まだ抵抗変化素子R11は初期状態である。行選択回路103はワード線WL1を選択し、列選択回路104はビット線BL1を選択する。第1HR化駆動回路105c1は、選択ワード線WL1を電圧VHRに駆動し、第2HR化駆動回路105a2は、選択ビット線BL1を0Vに駆動する。また、期間T2及び期間T3において、電流制限回路105bに含まれるP型MOSトランジスタMP3のゲート入力信号VCLは電圧VCLHとなる。これにより、期間T2及び期間T3において、メモリセルM11に流れる電流が制限される。
以上の動作により、期間T2において、時間経過とともに選択ワード線WL1の電位が上昇し、選択ビット線BL1の電位が降下する。ここで、ビット線BL1は比較的高速に降下するのに対し、電流制限回路105bを介して駆動されるワード線WL1は緩やかに上昇する。
期間T3では、抵抗変化素子が初期ブレイクされる。期間T3では、メモリセルM11に流れる電流値が増加する。また、抵抗変化素子R11に、下部電極(内部電極)15を基準にして上部電極17に、抵抗変化素子の初期ブレイクに必要な電圧が抵抗変化素子R11に印加される。そして所定時間の経過後に、抵抗変化素子R11が初期ブレイクされる。
抵抗変化素子R11が初期ブレイクされると共に、メモリセルM11に流れる電流は増加するが、電流制限回路105bがあるため、電流値は上記の通り設定された値以上増加しない。これにより、ダイオードの信頼性は低下しない。
その後、期間T4では、ワード線WL1及びビット線BL1の選択が解除される。そして、全ワード線が電圧VPR_WLに、全ビット線が電圧VPR_BLにプリチャージされる。以上により、メモリセルM11の初期ブレイク動作が完了する。
図13Bは、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100の動作の別の例を示すタイミングチャートである。図13Bでは、信号VCLは、期間T2の初めから電圧VCLHになるのではなく、期間T5では、電圧VCLHより低い電圧VCLLであり、期間T2の途中から期間T3の終わりまでの期間T6の間、電圧VCLHになる。
このように、ワード線WL1を駆動し始めた期間T5において、電流制限回路105bの電流制限値を大きくすることで、選択ワード線WL1が電圧VHRに達するまでの時間を短くできる。
ここで、電流制限回路105bの電流制限値が大きい期間T5は、初期ブレイク電圧の選択セルへの供給が開始された後、かつ、選択セルが初期ブレイクされる前の期間でればよい。また、電流制限回路105bを電流制限値が小さい期間T6は、期間T5の後であり、かつ、選択セルが初期ブレイクされる時点を含む期間であればよい。
また、この図13Bに示す信号VCLは、上述した図7に示す制御回路110により自動的に生成される。なお、この信号VCLは、予め定められたタイミングに基づき生成されてもよい。
以上より、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100は、初期ブレイクの際に、書き込み回路105からメモリセルへの経路に流れる電流を制限する。これにより、当該抵抗変化型不揮発性記憶装置100は、1D1R型クロスポイントメモリアレイにおいて、電流制御素子Dijの信頼性を損なうことなく抵抗変化素子Rijの初期ブレイクを行うことが可能となる。
(実施の形態2)
ここで、メモリセルの初期ブレイクが進むに従って、抵抗変化素子Rijの抵抗値が減少するため、非選択セルへの漏れ電流が増加する。これにより、ワード線WLi上の電圧降下、及びビット線BLj上の電圧上昇により、初期ブレイクが困難になるという課題が生じることを本発明者は見出した。この課題は、メモリセルアレイ102内のメモリセルを初期ブレイクする順番を工夫することにより、解決可能である。
図14は、本発明の実施の形態2に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置100の構成を示す図である。なお、図14では、メモリセルアレイ102はm行n列のマトリクス状となったメモリアレイの一部と、行選択回路103、列選択回路104、書き込み回路105、及び読み出し回路106のみを記載している。また、これら以外の構成要素は、例えば、図5と同様である。
図14に示すように、メモリセルアレイ102は、複数のブロック120−1〜120−xに分割されている。また、各ブロックは、2行×16列のメモリセルを含む。なお、各ブロックに含まれるメモリセルの数は一例であり、これ以外であってもよい。
また、以下では、簡単化のため、メモリセルアレイ102に含まれる2行×n列のメモリセルに対する動作を説明する。
本発明の実施の形態2では、書き込み回路105は、メモリセルを初期ブレイクする時、最初に行選択回路103から最も離れた、ブロック120−xに含まれる複数のメモリセルの初期ブレイクを行う。ブロック120−xに含まれる複数のメモリセルの初期ブレイクが完了した後、書き込み回路105は、ブロック120−x−1に含まれるメモリセルの初期ブレイクを行う。同様に順次、書き込み回路105は、初期ブレイクが完了したブロックに隣接し、かつ行選択回路103に近い側に隣接したブロックの初期ブレイクを行う。そして、書き込み回路105は、最後にブロック120−1に含まれる複数のメモリセルの初期ブレイクを行う。
初期ブレイクが完了したアレイは、抵抗変化素子の抵抗値が減少するため、漏れ電流が増大する。しかしながら、上記の方法で初期ブレイクを行うことにより、初期ブレイクが完了したメモリセルは行選択回路103、すなわち書き込み回路105からより離れた場所に位置するため、漏れ電流の増加によるワード線の電圧降下の影響が少ない。よって、選択セルに初期ブレイクを安定して行うことができる。
このように、本発明の実施の形態2では、書き込み回路105は、行選択回路103に遠い位置に配置されているブロックから、行選択回路103に近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択し、選択したブロックに含まれる各々のメモリセルに初期ブレイクを行う。したがって、書き込み回路105は、ブロック120−x、120−x−1、・・・、120−2、120−1の順にブロックを選択する。
より具体的には、書き込み回路105は、ブロック120−x内のメモリセルを初期ブレイクするために、まず、ワード線WL1及びビット線BLnに初期ブレイク電圧を印加し、この交差点に位置するメモリセルを初期ブレイクする。次に、書き込み回路105は、WL2とBLn、WL1とBLn−1、WL2とBLn−1、の順に初期ブレイク電圧を印加し、各々の交差点に位置するメモリセルを初期ブレイクする。つまり、書き込み回路105は、選択した各ブロックに含まれる複数のメモリセルのうち、行選択回路103から最も遠い位置に配置されているメモリセルから、行選択回路103に最も近い位置に配置されているメモリセルへ向かう順に、順次メモリセルを選択し、選択したメモリセルに前記初期ブレイクを行う。
なお、WL2とBLn、WL1とBLn−1への初期ブレイク電圧の印加の順序を逆転して、WL1とBLn−1、WL2とBLn、の順に初期ブレイクを行ってもかまわない。
以下、ブロック120−x−1、・・・、ブロック120−2、ブロック120−1についても、上述したブロック120−xと同様の手順で初期ブレイクを行う。
なお、上述した説明では、書き込み回路105は、行選択回路103に遠い位置に配置されているブロックから、行選択回路103に近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択する場合について説明したが、これに代えて、列選択回路104に遠い位置に配置されているブロックから、列選択回路104に近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択して、選択したブロックに含まれる各々のメモリセルに初期ブレイクを行うとしてもよい。
なお、メモリセルアレイ102には、m行n列のマトリクス状に複数のメモリセルが配列されているので、実際のブロックの選択は複雑になる。
例えば、図15に示すようなブロック選択の順序が考えられる。図15ではブロック数を8×8=64とした場合について記載している。図15においては、書き込み回路105は、複数存在するワード線のうちの最も上側のワード線(列選択回路104から最も遠いワード線)及び複数存在するビット線のうちの最も右側のビット線(行選択回路103から最も遠いビット線)が交差するメモリセルを含んでいるブロック(図15のメモリセルアレイ102において右上隅のブロック)から、複数存在するワード線のうちの最も下側のワード線及び複数存在するビット線のうちの最も左側のビット線が交差するメモリセルを含んでいるブロック(図15の左下隅のブロック)へ向かう順に、ジグザグに順次ブロックを選択してもよい。
また、書き込み回路105は、ジグザグにブロックを選択する順番として、図16に示す順番を用いてもよい。また、ジグザグにブロックを選択する順番として、図15及び図16以外の順番を用いてもよい。例えば、図15及び図16では、左、斜め右下、の順番でブロックを選択しているが、この順序に代えて、下、斜め左上、の順番でブロックを選択するとしてもよい。
また、図17に示すように、書き込み回路105は、列選択回路104から最も遠い位置に配置されている、ブロック単位の行(図17の上端の行)から、列選択回路104に最も近い位置に配置されている行(図17の下端の行)へ向かう順に、順次行を選択し、選択行に配置されている複数のブロックのうち、行選択回路103から最も遠い位置に配置されているブロック(図17の右端のブロック)から、行選択回路103に最も近い位置に配置されているブロック(図17の左端のブロック)へ向かう順に、順次ブロックを選択してもよい。言い換えると、書き込み回路105は、列選択回路104から最も遠い位置に配置されているワード線(図17の上端のワード線)から、列選択回路104に最も近い位置に配置されているワード線(図17の下端のワード線)へ向かう順に、順次ワード線を選択し、選択したワード信号線に対応して配置されている複数のブロックのうち、行選択回路103から最も遠い位置に配置されているブロック(図17の右端のブロック)から、行選択回路103に最も近い位置に配置されているブロック(図17の左端のブロック)へ向かう順に、順次ブロックを選択してもよい。
また、図18に示すように、書き込み回路105は、行選択回路103から最も遠い位置に配置されているブロック単位の列(図18の右端の列)から、行選択回路103に最も近い位置に配置されている列(図18の左端の列)へ向かう順に、順次列を選択し、選択した列に配置されている複数のブロックのうち、列選択回路104から最も遠い位置に配置されているブロック(図18の上端のブロック)から、列選択回路104に最も近い位置に配置されているブロック(図18の下端のブロック)へ向かう順に、順次ブロックを選択してもよい。言い換えると、書き込み回路105は、行選択回路103から最も遠い位置に配置されているビット線(図18の右端のビット線)から、行選択回路103に最も近い位置に配置されているビット線(図18の左端のビット線)へ向かう順に、順次ビット線を選択し、選択したビット信号線に対応して配置されている複数のブロックのうち、列選択回路104から最も遠い位置に配置されているブロック(図18の上端のブロック)から、列選択回路104に最も近い位置に配置されているブロック(図18の下端のブロック)へ向かう順に、順次ブロックを選択してもよい。
言い換えると、複数のブロックは、行列状に配置されている。書き込み回路105は、ブロック単位の行及び列の一方であり、第1信号線(ビット線及びワード線の一方)に沿う方向の複数のラインのうち、第2信号線(ビット線及びワード線の他方)を選択する第2選択回路(列選択回路104及び行選択回路103の一方)から最も遠い位置に配置されているラインから、当該第2選択回路に最も近い位置に配置されているラインへ向かう順に、順次ラインを選択する。そして、書き込み回路105は、選択したラインに配置されている複数のブロックのうち、第1信号線(ビット線及びワード線の一方)を選択する第1選択回路(列選択回路104及び行選択回路103の他方)から最も遠い位置に配置されているブロックから、当該第1選択回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択する。
なお、図15〜図18に示す例では、m行n列のメモリセルアレイにおいて、行の数と列の数とが等しい例を述べたが、行数mと列数nとが異なってもよい。例えば、列数nが行数mより大きい場合、少なくとも、行方向(ワード線に沿った方向:図15〜図18の横方向)に対して、電圧供給側から遠い側のブロックから、近い側のブロックに向けて、順次ブロックを選択することが好ましい。また、行数mが列数nより大きい場合、少なくとも、列方向(ビット線に沿った方向:図15〜図18の縦方向)に対して、電圧供給側から遠い側のブロックから、近い側のブロックに向けて、順次ブロックを選択することが好ましい。
また、図15〜図18のいずれの場合でも、各ワード線に対して、当該ワード線の電圧供給側から遠い側のブロックから、近い側のブロックに向けて、順次ブロックが選択され、各ビット線に対して、当該ビット線の電圧供給側から遠い側のブロックから、近い側のブロックに向けて、順次ブロックが選択される。
また、上記説明では、書き込み回路105は、ブロック単位で選択を行っているが、メモリセル単位で選択を行なってもよい。
また、上記説明では、書き込み回路105は、ワード線及びビット線の一端からブレイク電圧を印加しているが、二点以上からブレイク電圧を印加してもよい。言い換えると、2つの行選択回路103が、メモリセルアレイ102を挟むように、当該メモリセルアレイ102の左右に配置されていてもよい。つまり、書き込み回路105は、2つの行選択回路103を介して、ワード線の両端からブレイク電圧を印加する。この場合、書き込み回路105は、メモリセルアレイ102の横方向の中央に配置されているブロック(2つの行選択回路103の両方から遠い位置に配置されているブロック)から両端に配置されているブロック(2つの行選択回路103のいずれかに近い位置に配置されているブロック)に向かう順に、順次ブロックを選択すればよい。同様に、2つの列選択回路104が、メモリセルアレイ102を挟むように、メモリセルアレイ102の上下に配置されていてもよい。
以下、本発明の実施の形態2の変形例について説明する。
当該変形例では、初期ブレイクが完了したメモリセルを切断することにより、漏れ電流の影響を完全になくすことができる。
図19は、本発明の実施の形態2の変形例に係る、抵抗変化型不揮発性記憶装置100の構成を示す図である。図19に示す抵抗変化型不揮発性記憶装置100は、図14に示す構成に加え、ワード線のブロック間に設けられている複数のブロック間スイッチ112を備える。
初期ブレイク動作時には、まず、書き込み回路105は、スイッチ選択信号VAS1〜xを電源電位にし、スイッチ選択信号NVAS1〜nをグランド電位にする。この状態で、書き込み回路105は、ブロック120−xに含まれる複数のメモリセルの初期ブレイクを行う。
そして、ブロック120−xに含まれるメモリセルの初期ブレイクが完了した後、書き込み回路105は、スイッチ選択信号VAS−xをグランド電位にし、NVAS−xを電源電位にする。これにより、ブロック120−xと、ブロック120−x−1との間のブロック間スイッチ112がオフ状態になる。この状態で、書き込み回路105は、ブロック120−x−1内のメモリセルの初期ブレイクを行う。同様に順次、書き込み回路105は、初期ブレイクが完了したブロックに対して、行選択回路103に近い側に隣接したブロック間スイッチ112をオフにする。そして、書き込み回路105は、その状態で、行選択回路103に近い側に隣接したブロックの初期ブレイクを行う。そして、書き込み回路105は、最後にブロック120−1に含まれる複数のメモリセルの初期ブレイクを行う。
このように、書き込み回路105は、選択した第1ブロックに含まれる複数のメモリセルの初期ブレイクを行ったのち、当該第1ブロックと、当該第1ブロックに対して、ワード線の電圧供給側(行選択回路103側)に隣接する第2ブロックとの間に設けられているブロック間スイッチ112をオフしたうえで、第2ブロックに初期ブレイクを行う。
これにより、初期ブレイクが完了したブロックは、選択セルから切断されるため、漏れ電流による影響を受けることなく選択セルに初期ブレイクを行うことが可能となる。
なお、図19では、ワード線方向にブロックを分割する場合を説明したが、ビット線方向にブロックを分割してもよい。
また、上記説明では、上述した実施の形態1の構成に対して、さらに、実施の形態2で説明した特徴を加えた例を説明したが、実施の形態2の特徴のみを有する抵抗変化型不揮発性記憶装置としても、本発明は実現可能である。
以上、本発明の実施の形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
また、上記実施の形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記実施の形態1〜2に係る、抵抗変化型不揮発性記憶装置、及びその変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ロウにより表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。また、トランジスタ等のn型及びp型等は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、これらを反転させることで、同等の結果を得ることも可能である。また、上記で示した各構成要素の材料は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された材料に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、上記説明では、MOSトランジスタを用いた例を示したが、バイポーラトランジスタ等の他のトランジスタを用いてもよい。
更に、本発明の主旨を逸脱しない限り、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
本発明は、抵抗変化型不揮発性記憶装置に適用できる。また、本発明は、デジタル家電、メモリカード、携帯型電話機、及びパーソナルコンピュータなどの種々の電子機器に用いられる不揮発性メモリ装置として有用である。
1、Rij 抵抗変化素子
2、Dij 電流制御素子
10、Mij メモリセル
11、BLj ビット線
12、WLi ワード線
13 下部電極
14 ダイオード層
15 内部電極
16 抵抗変化層
16a 第1の遷移金属酸化物層
16b 第2の遷移金属酸化物層
17 上部電極
100 抵抗変化型不揮発性記憶装置
101 メモリ本体部
102 メモリセルアレイ
103 行選択回路
104 列選択回路
105 書き込み回路
105a1 第1LR化駆動回路
105a2 第2HR化駆動回路
105b 電流制限回路
105c1 第1HR化駆動回路
105c2 第2LR化駆動回路
106 読み出し回路
107 データ入出力回路
108 アドレス入力回路
109 制御回路
110 制御回路
111 容量負荷回路
111a 容量負荷素子
111b 選択スイッチ
112 ブロック間スイッチ
120 ブロック

Claims (13)

  1. 複数の第1信号線と、前記複数の第1信号線に交差する複数の第2信号線と、前記複数の第1信号線と前記複数の第2信号線との交差点に配置されているメモリセルを複数有するメモリセルアレイとを備える抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、
    前記複数のメモリセルの各々は、予め定められた第1の極性の第1の電圧が印加されると第1範囲に属する抵抗値の低抵抗状態に変化し、かつ前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性の第2の電圧が印加されると前記第1範囲よりも高い第2範囲に属する抵抗値の高抵抗状態に変化する抵抗変化素子と、前記抵抗変化素子に直列に接続されている2端子の電流制御素子とを含み、
    前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、
    前記メモリセルに、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、絶対値が前記第1の電圧以上の前記第1の極性の低抵抗化電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を前記低抵抗状態に変化させる低抵抗化書き込みと、前記メモリセルに、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、絶対値が前記第2の電圧以上の前記第2の極性の高抵抗化電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を前記高抵抗状態に変化させる高抵抗化書き込みとを行う書き込み回路と、
    前記複数の第1信号線のいずれかを選択する第1選択回路と、
    前記複数の第2信号線のいずれかを選択する第2選択回路とを備え、
    前記複数のメモリセルは、複数のブロックに分割されており、
    前記複数のブロックの各々は、複数のメモリセルを含み、
    前記書き込み回路は、さらに、
    前記抵抗変化型不揮発性記憶装置が製造された後の初期状態の前記抵抗変化素子に対し、対応する前記第1信号線及び前記第2信号線を介して、前記低抵抗化電圧及び前記高抵抗化電圧の絶対値より絶対値が大きい初期ブレイク電圧を印加することにより、前記抵抗変化素子を、前記低抵抗化書き込み及び前記高抵抗化書き込みにより抵抗変化が可能な状態に遷移させる初期ブレイクを行い、
    前記初期ブレイクにおいて、前記第1選択回路により選択された第1信号線及び前記第2選択回路により選択された第2信号線に、前記第1選択回路及び前記第2選択回路を介して前記初期ブレイク電圧を印加し、
    前記複数のブロックのうち、前記第1選択回路及び前記第2選択回路の少なくとも一方の回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記いずれか一方の回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択し、選択したブロックに含まれる複数のメモリセルに前記初期ブレイクを行う
    抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  2. 前記書き込み回路は、選択した各ブロックに含まれる複数のメモリセルのうち、前記第1選択回路及び前記第2選択回路の少なくとも一方の回路から最も遠い位置に配置されているメモリセルから、前記いずれか一方の回路に最も近い位置に配置されているメモリセルへ向かう順に、順次メモリセルを選択し、選択したメモリセルに前記初期ブレイクを行う
    請求項1記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  3. 前記書き込み回路は、前記第1選択回路から最も遠い位置に配置されており、かつ前記第2選択回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記第1選択回路に最も近い位置に配置されており、かつ前記第2選択回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、ジグザグに順次ブロックを選択し、選択したブロックに含まれる複数のメモリセルに前記初期ブレイクを行う
    請求項1記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  4. 前記複数のブロックは、行列状に配置されており、
    前記書き込み回路は、
    ブロック単位の行及び列の一方であり、前記第1信号線に沿う方向の複数のラインのうち、前記第2選択回路から最も遠い位置に配置されているラインから、前記第2選択回路に最も近い位置に配置されているラインへ向かう順に、順次ラインを選択し、
    選択したラインに配置されている複数のブロックのうち、前記第1選択回路から最も遠い位置に配置されているブロックから、前記第1選択回路に最も近い位置に配置されているブロックへ向かう順に、順次ブロックを選択する
    請求項1記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  5. 前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、
    前記第1信号線の前記ブロックの間の各々に設けられている複数のブロック間スイッチを含み、
    前記書き込み回路は、選択した第1ブロックに含まれる複数のメモリセルの前記初期ブレイクを行ったのち、当該第1ブロックと、当該第1ブロックに対して前記一方の回路側に隣接する第2ブロックとの間に設けられている前記ブロック間スイッチをオフしたうえで、前記第2ブロックに前記初期ブレイクを行う
    請求項1記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  6. 前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、
    前記書き込み回路から前記複数のメモリセルへ流れる電流の経路に挿入され、前記複数のメモリセルを高抵抗状態に変化させる第1方向の電流と、前記複数のメモリセルを低抵抗状態に変化させる第2方向の電流とのうち、前記第1方向の電流のみを制限する電流制限回路を備え、
    前記書き込み回路は、前記初期ブレイクにおいて、前記メモリセルに、前記第2の極性の前記初期ブレイク電圧を印加し、
    前記電流制限回路は、前記初期ブレイクにおいて、前記経路に流れる前記第1方向の電流を制限する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  7. 前記各メモリセルは、接続されている第1信号線と第2信号線とを介して、前記第1信号線の電圧が前記第2信号線の電圧よりも高い前記第1の極性の第1の電圧が印加されたときに前記低抵抗状態に変化し、前記第1の極性とは逆の前記第2の極性の第2の電圧が印加されたときに前記高抵抗状態に変化し、
    前記書き込み回路は、前記第1の電圧以上の第1駆動電圧を発生する第1駆動回路と、前記第2の電圧以上の第2駆動電圧を発生する第2駆動回路と、前記第1駆動電圧の基準となる電圧を発生する第3駆動回路と、前記第2駆動電圧の基準となる電圧を発生する第4駆動回路とを有し、
    前記第1選択回路は、前記複数の第1信号線の中から1つの第1信号線を選択し、選択した1つの第1信号線と、前記第1駆動回路及び前記第4駆動回路とを接続し、
    前記第2選択回路は、前記複数の第2信号線の中から1つの第2信号線を選択し、選択した1つの第2信号線と、前記第2駆動回路及び前記第3駆動回路とを接続し、
    前記電流制限回路は、前記第4駆動回路と前記第1選択回路との間に挿入されている
    請求項6記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  8. 前記各メモリセルは、接続されている第1信号線と第2信号線とを介して、前記第1信号線の電圧が前記第2信号線の電圧よりも高い前記第1の極性の第1の電圧が印加されたときに前記低抵抗状態に変化し、前記第1の極性とは逆の前記第2の極性の第2の電圧が印加されたときに前記高抵抗状態に変化し、
    前記書き込み回路は、前記第1の電圧以上の第1駆動電圧を発生する第1駆動回路と、前記第2の電圧以上の第2駆動電圧を発生する第2駆動回路と、前記第1駆動電圧の基準となる電圧を発生する第3駆動回路と、前記第2駆動電圧の基準となる電圧を発生する第4駆動回路とを有し、
    前記第1選択回路は、前記複数の第1信号線の中から1つの第1信号線を選択し、選択した1つの第1信号線と、前記第1駆動回路及び前記第4駆動回路とを接続し、
    前記第2選択回路は、前記複数の第2信号線の中から1つの第2信号線を選択し、選択した1つの第2信号線と、前記第2駆動回路及び前記第3駆動回路とを接続し、
    前記電流制限回路は、前記第2駆動回路と前記第2選択回路との間に挿入されている
    請求項6記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  9. 前記電流制限回路は、前記初期ブレイク電圧の前記メモリセルへの供給を開始した後、かつ、前記メモリセルが前記初期ブレイクされる前である第1期間において、第1電流値まで前記経路に流れる前記第1方向の電流を制限し、前記第1期間の後であり、かつ、前記メモリセルが前記初期ブレイクされる時点を含む第2期間において、第1電流値より小さい第2電流値まで前記経路に流れる前記第1方向の電流を制限する
    請求項6〜8のいずれか1項に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  10. 前記電流制限回路は、前記第1信号線又は前記第2信号線の電圧が予め定められた電圧に達したか否かを検出し、前記第1信号線又は前記第2信号線の電圧が前記予め定められた電圧に達した場合に、制限する電流を前記第1電流値から前記第2電流値に変更する
    請求項9記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  11. 前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、
    容量負荷素子と、
    前記電流制限回路と前記第1選択回路との間のノードと、前記容量負荷素子との間の導通及び非導通を切り替える選択スイッチとを備え、
    前記選択スイッチは、前記初期ブレイク時に前記ノードと前記容量負荷素子とを導通させる
    請求項7記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  12. 前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、さらに、
    容量負荷素子と、
    前記電流制限回路と前記第2選択回路との間のノードと、前記容量負荷素子との間の導通及び非導通を切り替える選択スイッチとを備え、
    前記選択スイッチは、前記初期ブレイク時に前記ノードと前記容量負荷素子とを導通させる
    請求項8記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  13. 前記抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた遷移金属酸化物層とを有し、
    前記遷移金属酸化物層は、前記第1電極と接する酸素不足型の第1の遷移金属酸化物層と、前記第2電極と接し前記第1の遷移金属酸化物層よりも酸素不足度が少ない第2の遷移金属酸化物層とを含む
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
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