JPWO2012111147A1 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

この発明は、機関始動時において、モータアシストを必要な場合のみ実行することができ、モータを効率よく駆動することを目的とする。エンジン10は、始動を補助するためのスタータモータ34を備え、燃焼により自立的に始動しようとするときに、必要に応じてスタータモータ34によりモータアシストを行う。ECU50は、始動時に初爆気筒で発生するトルクT1を実際の燃焼前に予測し、予測トルクT1が始動要求トルクTs1以上である場合には、モータ34を駆動せずに自立的な始動を行う。一方、予測トルクT1が始動要求トルクTs1未満の場合には、モータ34を駆動してモータアシストにより始動を行う。これにより、モータの無駄な駆動を減らしてバッテリ等の消費電力を抑制することができ、始動性を確保しつつ、スタータモータ34を効率よく運転することができる。

Description

本発明は、例えば内燃機関の制御装置に関し、特に、モータにより始動を補助する構成とした内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(日本特開2000−73838号公報)に開示されているように、始動を補助するモータを備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、機関始動時において、筒内圧Pの変化量(dP/dθ)が所定値以上となったときに、モータを停止し、モータアシストを解除する構成としている。これにより、従来技術では、燃焼が安定するまでの期間中にのみモータを作動させ、燃費性能等を向上させるようにしている。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
日本特開2000−73838号公報 日本特開2010−77859号公報 日本特開2009−209763号公報
ところで、従来技術では、筒内圧の変化量に基いてモータアシストを解除するタイミングを決定している。しかし、始動前の段階でモータアシストが必要かどうかを判断していないため、モータアシストが不要な場合でも、モータを無駄に駆動することがあり、運転効率が低下するという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、機関始動時において、モータアシストを必要な場合のみ実行することができ、モータを効率よく駆動することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、筒内に燃料を直接噴射する直噴型の内燃機関に搭載され、当該内燃機関の始動を補助することが可能なスタータモータと、
前記筒内の圧力を検出する筒内圧検出手段と、
少なくとも前記筒内圧検出手段により燃焼前に検出した筒内圧に基いて、燃焼時に発生するトルクを予測する発生トルク予測手段と、
内燃機関に対する始動要求が生じたときに、前記筒内での燃焼により内燃機関を始動させる燃焼始動手段と、
前記始動要求が生じたときに、初爆気筒での燃焼により発生するトルクを前記発生トルク予測手段により燃焼開始前に予測し、当該予測トルクが所定の始動要求トルクよりも小さい場合にのみ、前記スタータモータを駆動する始動補助手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、前記初爆気筒の予測トルクが前記始動要求トルクよりも小さい場合に、2番目以降に燃焼行程を迎える気筒のうち前記予測トルクが前記始動要求トルク以上である気筒を検出し、当該気筒の膨張行程まで前記スタータモータの駆動を継続してから前記スタータモータを停止する始動補助延長手段を備える。
第3の発明によると、前記発生トルク予測手段は、トルクの予測対象となる気筒の筒内圧及び筒内容積と、内燃機関の機関温度及び/又は吸気温度からなる温度パラメータとに基いて、個々の気筒で発生するトルクを予測する構成としている。
第1の発明によれば、発生トルク予測手段は、初爆気筒の予測トルクを実際の燃焼前に算出することができる。これにより、再始動時には、予測トルクが不足している場合にのみ、スタータモータを駆動して内燃機関を円滑に始動させることができる。また、初爆気筒の予測トルクが十分である場合には、スタータモータを駆動せずに、通常の燃焼により自立始動を行うことができる。従って、モータの無駄な駆動を減らしてバッテリ等の消費電力を抑制することができ、始動性を確保しつつ、スタータモータを効率よく運転することができる。
第2の発明によれば、初爆気筒の予測トルクが始動要求トルクよりも小さい場合には、2番目以降に燃焼行程を迎える気筒のうち予測トルクが始動要求トルク以上である気筒を検出し、当該気筒の膨張行程までスタータモータの駆動を継続することができる。即ち、初爆気筒で自立始動を完了できないと予測される場合でも、初爆気筒の次に自立始動への移行が可能な自立可能気筒を検出することができる。そして、この自立可能気筒の膨張行程までスタータモータを駆動すれば、その時点でモータを停止しても、内燃機関を自立的な始動に移行させることができる。従って、スタータモータの駆動時間を出来る限り短縮することができるので、冷間始動時等においても、モータの消費電力を確実に抑制することができる。
第3の発明によれば、発生トルク予測手段は、トルクの予測対象となる気筒の筒内圧及び筒内容積と、内燃機関の機関温度及び/又は吸気温度からなる温度パラメータとに基いて、個々の気筒で発生するトルクを予測することができる。これにより、エンジン水温や吸気温度等の温度パラメータに基いて予測トルクを正確に温度補正することができ、より正確な予測トルクを得ることができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 再始動時の始動要求トルクが時間的に変化する様子を示す説明図である。 自立可能気筒におけるピストンの位置及び挙動を示す説明図である。 モータアシスト処理及びアシスト延長処理を実行した場合のクランキング時間を比較して示す特性線図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1及び図5を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、直噴型の内燃機関であるエンジン10を備えており、エンジン10の各気筒には、ピストン12により燃焼室14が形成されている。各気筒のピストン12は、エンジンのクランク軸16に連結されている。なお、図1は、多気筒型のエンジン10に搭載された複数気筒のうち1気筒のみを例示したものである。
また、エンジン10は、各気筒の燃焼室14内(筒内)に吸入空気を吸込む吸気通路18と、各気筒の排気ガスを排出する排気通路20とを備えている。吸気通路18には、吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ22が設けられ、排気通路20には、排気ガスを浄化する触媒24が設けられている。また、各気筒には、筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁26と、筒内の混合気に点火する点火プラグ28と、吸気通路18を筒内に対して開,閉する吸気バルブ30と、排気通路20を筒内に対して開,閉する排気バルブ32とが設けられている。
また、本実施の形態のシステムは、例えばアイドルストップ車やハイブリッド車に適用されるものであり、エンジン10の始動補助(モータアシスト)を行う電動式のスタータモータ34を備えている。アイドルストップ車やハイブリッド車においては、停車中(走行中)に一旦停止させておいたエンジンを再始動する場合がある。このような再始動時に、スタータモータ34は、必要に応じてクランク軸16を回転駆動し、始動を補助するように構成されている。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ40、エアフローセンサ42、筒内圧センサ44、吸気温センサ46、水温センサ48等を含むセンサ系統と、エンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。まず、センサ系統について説明すると、クランク角センサ40は、クランク軸16の回転に同期した信号を出力するもので、エアフローセンサ42は、エンジンの吸入空気量を検出する。また、筒内圧センサ44は、本実施の形態の筒内圧検出手段を構成し、個々の気筒の筒内圧Pを個別に検出するもので、各気筒にそれぞれ設けられている。一方、吸気温センサ46は、吸入空気の温度(吸気温度)Taを検出し、水温センサ48は、エンジン冷却水の温度(エンジン水温)Twを検出するもので、これらの吸気温度及びエンジン水温は、後述の発生トルク予測処理やトルク判定処理で用いられる温度パラメータである。
また、センサ系統には、上記センサ以外にも、エンジン10やこれを搭載する車両の制御に必要な各種のセンサが含まれている。具体的には、排気空燃比を検出する空燃比センサ、車両のアクセル操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ、などである。そして、これらのセンサは、ECU50の入力側に接続されている。一方、ECU50の出力側には、スロットルバルブ22、燃料噴射弁26、点火プラグ28、スタータモータ34等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
そして、ECU50は、センサ系統により検出したエンジンの運転情報に基いて、各アクチュエータを駆動することにより、運転制御を行う。具体的には、クランク角センサ40の出力に基いてエンジン回転数(機関回転数)とクランク角とを検出する。そして、クランク角に基いて各気筒のピストン12の位置を検出し、燃料噴射や点火の対象となる気筒を判別する気筒判別処理を実行する。また、エアフローセンサにより吸入空気量と、エンジン回転数とに基いて機関負荷を算出し、吸入空気量、機関負荷等に基いて燃料噴射量を算出すると共に、クランク角に基いて燃料噴射時期及び点火時期を決定する。そして、燃料噴射時期が到来した時点で燃料噴射弁26を駆動し、点火時期が到来した時点で点火プラグ28を駆動する。
[本実施の形態の特徴]
本実施の形態は、エンジン10を再始動するときに、必要な場合に限って最小限の期間だけモータアシストを行う構成としている。具体的に述べると、例えばアイドルストップ車が停車状態から発進する場合や、ハイブリッド車がモータ走行からエンジン走行に切換わる場合には、エンジンに対する始動要求が発生され、一旦停止させておいたエンジンが再始動される。この場合、基本的には、燃料噴射弁26から筒内に噴射した燃料を燃焼させてエンジンを自立的に始動(以下、燃焼による始動を自立始動と称す)させる。しかし、各気筒のピストン12の位置によっては、燃焼行程がすぐに到来しなかったり、燃焼により始動に十分なトルクを発生できないことがある。このため、始動要求が発生した場合には、まず、ピストン12の位置等に基いて、以下に述べる発生トルク予測処理とトルク判定処理とを実行し、その判定結果に基いてモータアシストを併用するか否かを決定する。
(発生トルク予測処理)
この処理では、まず、クランク角センサ40の出力に基いて各気筒のピストンの位置を検出し、始動の停止中にピストンが膨張行程にある気筒(初爆気筒)を特定する。そして、筒内圧センサ44により検出した初爆気筒の筒内圧Pと、クランク角に基いて算出した筒内容積Vと、吸気温センサ46により検出した吸気温度Tとが下記(1)式に示す気体の状態方程式を満たすことを利用して、初爆気筒内の空気量を算出し、この空気が所定のA/F(例えば、理論空燃比)で燃焼した場合に発生するトルクの予測値(予測トルク)を算出する。なお、(1)式において、Rは気体定数、nは空気のモル数である。
P*V=n*R*Ta ・・・(1)
発生トルク予測処理では、上記処理により初爆気筒の予測トルクT1を実際の燃焼前に算出し、その算出結果をエンジン水温Twや吸気温度Taに基いて温度補正する。なお、温度補正に必要なデータマップ等は、ECU50に予め記憶されている。
(トルク判定処理)
この処理では、まず、初爆気筒において、モータアシストなしで自立始動を行うために必要な発生トルクの最小値(始動要求トルク)Ts1を算出する。始動要求トルクTs1は、実機での計測等により容易に求められるものであり、予測トルクT1の算出時とほぼ同様に、エンジン水温Twや吸気温度Taに基いて適切に温度補正される。そして、初爆気筒の予測トルクT1が始動要求トルクTs1以上である場合には、モータアシストなしでも始動が可能であるから、スタータモータ34を駆動せずに、初爆気筒及びそれ以降の気筒での燃焼によりエンジンを自立始動させる。
(モータアシスト処理)
一方、初爆気筒の予測トルクT1が始動要求トルクTs1未満である場合には、初爆気筒の燃焼だけでは自立始動を行うことができない。そこで、この場合には、少なくとも初爆気筒の燃焼時にスタータモータ34を駆動し、モータアシストを実行する。図2は、再始動時の始動要求トルクが時間的に変化する様子を示す説明図である。この図に示すように、エンジンが停止すると、筒内の空気は、例えばシリンダライナの傷、ピストンリングの緩み等を介して外部に漏れる傾向がある。特に、経時劣化等が進んだエンジンにおいては、この傾向が顕著である。このため、エンジンの停止時から時間が経過すると、当初は十分に大きかった予測トルクT1が始動要求トルクTs1未満に低下し、モータアシストが必要となる場合がある。
これに対し、上記モータアシスト処理によれば、筒内圧Pに基いて筒内空気量を算出し、さらに初爆気筒の予測トルクT1を実際の燃焼前に算出することができる。これにより、再始動時には、予測トルクT1が不足している場合にのみ、スタータモータ34を駆動してエンジン10を円滑に始動させることができる。また、初爆気筒の予測トルクT1が十分である場合には、スタータモータ34を駆動せずに、通常の燃焼により自立始動を行うことができる。従って、モータの無駄な駆動を減らしてバッテリ等の消費電力を抑制することができ、始動性を確保しつつ、スタータモータ34を効率よく運転することができる。また、エンジン水温や吸気温度等の温度パラメータに基いて予測トルクT1を温度補正することにより、より正確な予測トルクT1を得ることができる。
(アシスト延長処理)
一方、初爆気筒の予測トルクT1が始動要求トルクTs1未満であり、モータアシスト処理を実行する場合には、アシスト延長処理を実行し、始動してからどの時点までモータアシストが必要であるかを判定する。アシスト延長処理では、2番目以降に燃焼行程を迎える気筒について、それぞれ前述の算出方法により予測トルクTn(nは気筒番号:2,3,…)を算出し、予測トルクTnが当該気筒の始動要求トルクTsn(n=2,3,…)以上となる気筒(以下、自立可能気筒と称す)を検出する。そして、自立可能気筒の膨張行程までスタータモータ34の駆動を継続してから、スタータモータ34を停止する。なお、アシスト延長処理の具体例については、後述のフローチャート(図5)で詳細に説明する。
図3は、自立可能気筒におけるピストンの位置及び挙動を示す説明図である。この図に示すように、自立可能気筒において、ピストンが上死点よりも前にある場合には、燃焼により正規の回転方向に対するトルクを発生することができないが、スタータモータ34によりピストンを上死点以降の位置に移動すれば、その後は燃焼により自立始動を行うことができる。このため、上記アシスト延長処理では、自立可能気筒の膨張行程までスタータモータ34の駆動を継続する。
図4は、モータアシスト処理及びアシスト延長処理を実行した場合のクランキング時間を比較して示す特性線図である。この図に示すように、初爆気筒で自立始動が可能である場合には、クランキング時間が最短となる。また、2番目以降の気筒で自立始動が可能な場合にも、その分だけクランキング時間が短縮している。従って、アシスト延長処理によれば、初爆気筒で自立始動を完了できないと予測される場合でも、初爆気筒の次に自立始動への移行が可能な自立可能気筒を検出することができる。そして、この自立可能気筒の膨張行程までスタータモータ34を駆動すれば、その時点でモータを停止しても、エンジンを自立的な始動に移行させることができる。即ち、スタータモータ34の駆動時間を出来る限り短縮することができるので、冷間始動時等においてもモータの消費電力を確実に抑制することができる。
また、本実施の形態において、初爆気筒及び2番目の爆発気筒において自立始動が困難と推測される場合、即ち、T1<Ts1かつT2<Ts2が成立する場合には、燃焼による自立始動が不可能であると判断する。即ち、始動時において、全ての気筒の予測トルクTnが始動要求トルクTsn未満である場合には、例えばエンジン回転数が自立運転に対応する所定値を超えるまでスタータモータ34を駆動し続けることにより、通常のエンジン始動を実行する。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図5を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図5は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中において、他の機器等によりエンジンの始動要求が発生された場合に実行されるものとする。図5に示すルーチンでは、まず、ステップ100において、クランク角センサ40の出力に基いて、全気筒のピストンの位置を検出する。次に、ステップ102では、それぞれの気筒について、前記(1)の式を利用して筒内空気量を算出し、さらに、ステップ104では、当該気筒での燃焼により発生するトルク(予測トルクTn)を算出する。
次に、ステップ106では、前述の方法により始動要求トルクTs1を算出し、初爆気筒の予測トルクT1が始動要求トルクTs1よりも大きいか否かを判定する。そして、この判定が成立した場合には、モータアシストを行う必要がないので、ステップ108で通常の自立的な始動制御を実行する。一方、ステップ106の判定が不成立の場合には、ステップ110において、次に燃焼行程を迎える気筒の予測トルクT2を算出する。そして、ステップ112では、この予測トルクT1が始動要求トルクTs1よりも大きいか否かを判定し、判定が成立した場合には、ステップ114において、スタータモータ34を駆動することにより、次に燃焼行程を迎える気筒のピストンを膨張行程に対応する位置まで移動し、その後にステップ108で通常の自立的な始動制御を実行する。
また、ステップ112の判定が不成立の場合には、2番目の気筒でも自立始動を完了することができないと考えられる。そこで、この場合には、ステップ116において、スタータモータ34により3番目に燃焼行程を迎える気筒のピストンを膨張行程に対応する位置まで移動し、その後にステップ108で通常の自立的な始動制御を実行する。
なお、前記実施の形態1において、図5中のステップ108は、請求項1における燃焼始動手段の具体例を示し、ステップ100,102,104,106,110,112,114,116は、請求項1における始動補助手段の具体例を示している。また、ステップ110,112,114,116は、請求項2における始動補助延長手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、初爆気筒で自立始動が困難と推測される場合、2番目の爆発気筒において自立始動が可能であるか否かを判定し、必要に応じて自立可能気筒の膨張行程までスタータモータ34の駆動を継続する構成した。しかし、本発明はこれに限らず、初爆気筒で自立始動が困難と推測された時点で、他の気筒の状況に関係なく、モータアシストを実行する構成としてもよい。
また、本発明において、始動時に用いるA/Fは、触媒24の活性状態に応じて切換える構成としてもよい。具体例を挙げると、例えば触媒が活性化している場合には、その浄化能力が高いことを考慮して、再始動時のA/Fを14.5等に設定し、排気エミッションを改善する構成としてもよい。また、触媒が未活性である場合には、再始動時のA/Fを例えば12.5(トルクが最大となる値)等に設定してもよい。
また、前記実施の形態では、初爆気筒の2番目に爆発行程を迎える気筒のそれぞれについて、予測トルクT1,T2と始動要求トルクTs1,Ts2を比較する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば4気筒以上の気筒数をもつ内燃機関において、初爆気筒を基点として予測トルクTnと始動要求トルクTsn(n=1,2,3,…:気筒数)とを順次比較していき、Tn≧Tsnが成立した気筒の膨張行程までモータアシストを実行する構成としてもよい。
10 エンジン(内燃機関)
12 ピストン
14 燃焼室
16 クランク軸
18 吸気通路
20 排気通路
22 スロットルバルブ
24 触媒
26 燃料噴射弁
28 点火プラグ
30 吸気バルブ
32 排気バルブ
34 スタータモータ
40 クランク角センサ
42 エアフローセンサ
44 筒内圧センサ(筒内圧検出手段)
46 吸気温センサ
48 水温センサ
50 ECU
Ts1 始動要求トルク(所定値)

Claims (3)

  1. 筒内に燃料を直接噴射する直噴型の内燃機関に搭載され、当該内燃機関の始動を補助することが可能なスタータモータと、
    前記筒内の圧力を検出する筒内圧検出手段と、
    少なくとも前記筒内圧検出手段により燃焼前に検出した筒内圧に基いて、燃焼時に発生するトルクを予測する発生トルク予測手段と、
    内燃機関に対する始動要求が生じたときに、前記筒内での燃焼により内燃機関を始動させる燃焼始動手段と、
    前記始動要求が生じたときに、初爆気筒での燃焼により発生するトルクを前記発生トルク予測手段により燃焼開始前に予測し、当該予測トルクが所定の始動要求トルクよりも小さい場合にのみ、前記スタータモータを駆動する始動補助手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記初爆気筒の予測トルクが前記始動要求トルクよりも小さい場合に、2番目以降に燃焼行程を迎える気筒のうち前記予測トルクが前記始動要求トルク以上である気筒を検出し、当該気筒の膨張行程まで前記スタータモータの駆動を継続してから前記スタータモータを停止する始動補助延長手段を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記発生トルク予測手段は、トルクの予測対象となる気筒の筒内圧及び筒内容積と、内燃機関の機関温度及び/又は吸気温度からなる温度パラメータとに基いて、個々の気筒で発生するトルクを予測する構成としてなる請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
JP2012557759A 2011-02-18 2011-02-18 内燃機関の制御装置 Active JP5660143B2 (ja)

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