JP2008280865A - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

内燃機関の始動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、内燃機関の始動制御装置に関し、ポート噴射式内燃機関を始動する場合に、始動を迅速に完了するとともに、自着火を回避して確実に火花点火させることを目的とする。
【解決手段】本発明の内燃機関の始動制御装置は、ポート噴射式内燃機関の停止時に吸気行程停止気筒と排気行程停止気筒とを判別する気筒判別手段と、再始動時に吸気行程停止気筒で初爆させるとした場合に自着火が起きるおそれがあるかどうかを事前に予測する自着火予測手段と、自着火予測手段の予測結果に基づいて、吸気行程停止気筒で初爆させるか、排気行程停止気筒で初爆させるかを選択する初爆気筒選択手段と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の始動制御装置に関する。
内燃機関の始動時には、ドライバビリティ、燃費、エミッション等の観点から、内燃機関を始動を迅速かつ確実に完了することが重要となる。また、火花点火式内燃機関の場合には、始動時に自着火が起きると振動を生じたり始動装置にダメージを与えたりする。このため、始動時は、自着火を回避して、正常に火花点火させることが重要である。
特に、内燃機関と電気モータとのハイブリッドシステムを備えた車両においては、走行中、内燃機関の停止および再始動が繰り返し行われる。このため、上記事項の重要性は、より顕著となる。
特開2001−173488号公報には、燃料を直接に筒内に噴射する筒内噴射式内燃機関の始動時に、自着火を防止しつつ迅速に始動を完了するための技術が開示されている。
特開2001−173488号公報 特開2005−69049号公報
筒内噴射式内燃機関だけでなく、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射式内燃機関の場合にも、始動時の自着火は起こり得る。しかしながら、上記公報には、ポート噴射式内燃機関のことについては開示されていない。ポート噴射式内燃機関では、圧縮行程時にその気筒に燃料を供給することができない点など、筒内噴射式内燃機関とは異なる種々の事情が存在する。このため、上記従来の技術を適用することはできない。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ポート噴射式内燃機関を始動する場合に、始動を迅速に完了するとともに、自着火を回避して確実に火花点火させることのできる内燃機関の始動制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の始動制御装置であって、
複数気筒を有する火花点火式内燃機関の気筒毎に設けられ、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料インジェクタと、
機関停止時に吸気行程で停止した気筒である吸気行程停止気筒と排気行程で停止した気筒である排気行程停止気筒とを判別する気筒判別手段と、
再始動時に前記吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させるとした場合に自着火が起きるおそれがあるかどうかを事前に予測する自着火予測手段と、
再始動時の最初の燃料噴射を前記吸気行程停止気筒で実行することにより前記吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させるか、あるいは、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行させることにより前記排気行程停止気筒で再開される排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させるかを、前記自着火予測手段の予測結果に基づいて選択する初爆気筒選択手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記吸気行程停止気筒のピストン停止位置を検出するピストン停止位置検出手段を備え、
前記自着火予測手段は、前記ピストン停止位置に基づいて前記予測を行うことを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記自着火予測手段は、前記ピストン停止位置が下死点に近くなるほど、自着火が起き易いものと予測することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記吸気行程停止気筒の筒内温度と相関する温度である筒内温度相関値を検出または推定する筒内温度相関値取得手段を備え、
前記自着火予測手段は、前記筒内温度相関値に基づいて前記予測を行うことを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記筒内温度相関値は、機関冷却水温度および/または吸気温度であることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
再始動時に前記吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させるとした場合にリーン失火が起きるおそれがあるかどうかを事前に予測する失火予測手段を備え、
前記初爆気筒選択手段は、前記失火予測手段によりリーン失火が起きるおそれがあるとの予測がなされた場合には、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行することにより前記排気行程停止気筒で再開される排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させることを特徴とする。
また、第7の発明は、第1乃至第6の発明の何れかにおいて、
前記自着火予測手段の予測に先立って、前記自着火予測手段が用いるセンサ類の異常の有無を判定する異常判定手段を備え、
前記初爆気筒選択手段は、前記異常判定手段により異常ありと判定された場合には、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行することにより前記排気行程停止気筒で再開される排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させることを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、
前記異常判定手段により異常ありと判定され、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行する場合に、その最初の燃料噴射量を通常時より増量する燃料増量手段を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、ポート噴射式の内燃機関の再始動時に、自着火を確実に防止しつつ、始動を迅速に完了することができる。ポート噴射式の内燃機関の始動時、圧縮行程で停止している気筒で燃料を噴射しても筒内に燃料を供給することはできないので、そのサイクルで初爆させることはできない。このため、ポート噴射式内燃機関を最速で始動する方法は、吸気行程の途中で停止している吸気行程停止気筒に対して最初の燃料噴射を行い、この吸気行程停止気筒が再開した吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させることである。しかしながら、吸気行程停止気筒で初爆させると、自着火が起きる場合がある。ポート噴射式内燃機関を2番目に速く始動する方法は、排気行程の途中で停止している排気行程停止気筒に対して最初の燃料噴射を行い、この排気行程停止気筒が再開した排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させることである。排気行程停止気筒で初爆させれば、自着火は起きにくい。第1の発明によれば、再始動時の最初の燃料噴射を吸気行程停止気筒で行った場合に自着火が起きるおそれがあるどうかを事前に予測することができ、その予測結果に基づいて、初爆気筒を吸気行程停止気筒にするか排気行程停止気筒にするかを選択することができる。このため、迅速に始動完了することができるとともに、自着火を確実に防止することができるので、自着火に伴う弊害(振動、始動装置のダメージ等)を確実に回避することができる。
第2の発明によれば、吸気行程停止気筒の初爆時の自着火のおそれをより高い精度で予測することができる。自着火が起きるか否かは、圧縮開始前(吸気弁閉弁時)の筒内温度によって予測できる。始動時の吸気行程停止気筒において、吸気行程再開後に筒内に流入する新気の温度は、筒内に滞留していたガスの温度より低い。そして、吸気行程停止気筒で吸気行程動作再開後に筒内に流入する新気の量は、ピストン停止位置によって異なる。従って、吸気行程停止気筒の圧縮前筒内ガス温度は、ピストン停止位置に応じて変化する。第2の発明によれば、上記の事象を踏まえた上で吸気行程停止気筒の初爆時の自着火のおそれを予測することができるので、より正確な予測精度が得られる。
ピストン停止位置が下死点に近くなるほど、吸気行程再開後に筒内に流入する低温な新気の量が少なくなるので、圧縮前筒内ガス温度が高くなり、よって自着火は起き易くなる。第3の発明によれば、上記の事象を踏まえた上で吸気行程停止気筒の初爆時の自着火を予測することができるので、より正確な予測精度が得られる。
第4の発明によれば、筒内温度相関値を利用することにより、吸気行程停止気筒の圧縮前筒内ガス温度をより正確に推定することができるので、自着火をより正確に予測することができる。
第5の発明によれば、機関冷却水温度や吸気温度を上記筒内温度相関値として利用することにより、吸気行程停止気筒の圧縮前筒内ガス温度をより正確に推定することができるので、自着火をより正確に予測することができる。
第6の発明によれば、始動時のリーン失火を確実に防止することができる。始動時に吸気行程停止気筒で初爆させようとした場合には、リーン失火が生ずる場合がある。第6の発明によれば、吸気行程停止気筒でのリーン失火が予測された場合には、初爆させる気筒を排気行程停止気筒に切り換えることができるので、リーン失火を確実に防止することができる。このため、リーン失火に伴う弊害(エミッション悪化、燃費悪化、振動発生等)を確実に回避することができる。
第7の発明によれば、自着火予測手段が用いるセンサ類に異常があり、吸気行程停止気筒の自着火を正確に予測することができない場合には、始動時の初爆気筒を吸気行程停止気筒から排気行程停止気筒に切り換えることができる。このため、自着火予測手段が用いるセンサ類に異常がある場合であっても、自着火を確実に防止することができる。
第8の発明によれば、自着火予測手段が用いるセンサ類に異常が生じたことにより、始動時の初爆気筒を吸気行程停止気筒から排気行程停止気筒に切り換えた場合に、最初の燃料噴射量を増量することができる。燃料を増量すると、燃料の気化潜熱の増加により、圧縮時の筒内温度が低下し、自着火が起きにくくなる。このため、第8の発明によれば、自着火をより確実に防止することができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは、複数気筒を有する内燃機関10を備えている。本実施形態では、内燃機関10は、#1〜#4の4つの気筒を有しており、それらの爆発順序は#1→#3→#4→#2であるものとする。
内燃機関10の各気筒には、それぞれ、ピストン11と、吸気弁12と、排気弁14と、点火プラグ16と、気筒内に連通する吸気ポート18および排気ポート20とが設けられている。
また、内燃機関10の各気筒には、吸気ポート18内に燃料を噴射する燃料インジェクタ22がそれぞれ設けられている。吸気ポート18は、吸気通路30に連通している。吸気通路30の上流端にはエアクリーナ32が設けられ、空気はエアクリーナ32を介して吸気通路30内に取り込まれる。
エアクリーナ32の下流には、エアフローメータ33が配置されている。エアフローメータ33は、吸気通路30内を流れる吸入空気量GAを検出するセンサである。また、エアフローメータ33には、吸気温度を検出する吸気温センサも内蔵されている。
吸気通路30の下流部は分岐して各気筒の気筒の吸気ポート18に接続されており、その分岐部にはサージタンク34が設けられている。吸気通路30のサージタンク34の上流にはスロットルバルブ36が配置されている。スロットルバルブ36には、その開度を検出するためのスロットルポジションセンサ37が付設されている。
排気ポート20には、排気通路40が接続されている。排気通路40には、排気ガスを浄化するための触媒42が設けられている。
内燃機関10のクランク軸45の近傍には、クランク軸45の回転位置(クランク角度)を検出するクランク角センサ46が設置されている。また、内燃機関10には、ノッキングを検出するノックセンサ47と、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ48とが設置されている。
内燃機関10の吸気弁12は、吸気可変動弁機構50により駆動される。吸気可変動弁機構50は、吸気弁12の開閉時期を変化させることができる。吸気可変動弁機構50の近傍には、吸気弁12の開閉時期を検出するセンサ52が設けられている。なお、排気弁14側にも可変動弁機構が設けられていてもよい。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)60を備えている。ECU60には、上述したの各種センサおよびアクチュエータが電気的に接続されている。ECU60は、それらの各センサの出力に基づいて各アクチュエータを作動を制御することにより、内燃機関10を制御することができる。
[実施の形態1の特徴]
内燃機関10の始動に際し、最も速く始動を完了しようとする場合には、何れの気筒に対して最初に燃料噴射を行うべきか、つまり何れの気筒を初爆気筒にすべきかについて、以下に説明する。4気筒である本実施形態の内燃機関10では、機関停止状態において、吸気行程で停止している気筒(以下「吸気行程停止気筒」という)と、圧縮行程で停止している気筒(以下「圧縮行程停止気筒」という)と、膨張行程で停止している気筒と、排気行程で停止している気筒(以下「排気行程停止気筒」という)とがそれぞれ存在する。
筒内噴射式内燃機関では、圧縮行程で燃料噴射が可能である。このため、圧縮行程停止気筒に最初の燃料噴射を実行する場合が最も速く始動を完了できる。すなわち、クランキング開始に伴って圧縮行程停止気筒で再開される圧縮行程で燃料を噴射すれば、その直後に初爆を行わせることができ、最速の始動が可能である。
しかしながら、本実施形態の内燃機関10のようなポート噴射式内燃機関の場合には、吸気弁12の閉じている圧縮行程で燃料を噴射しても、燃料を筒内に供給することはできないので、圧縮行程停止気筒を初爆気筒として始動を行うことはできない。このため、爆発順序が圧縮行程停止気筒の一つ後の気筒、つまり吸気行程停止気筒を初爆気筒とする場合が、最速の始動となる。吸気行程停止気筒では吸気弁12が開いているので、クランキング開始に伴って吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作で燃料を噴射すれば、噴射した燃料を吸気弁12を通してそのまま筒内に供給することができ、初爆を行わせることが可能である。
しかしながら、吸気行程停止気筒で初爆を行わせると、後述する理由から、自着火が起きる場合がある。自着火とは、火花点火式内燃機関の始動時(特に温間始動時)に、火花点火がなされる前に筒内の混合気が圧縮による高温のために自着火する現象である。このような自着火が起きると、振動や騒音が生じて運転者に不快感を与えたり、始動装置部品(スターター・ワンウェイクラッチなど)にダメージを与えたりすることがある。
そこで、本実施形態では、始動する際に、吸気行程停止気筒で初爆を行わせた場合に自着火が起きるおそれがあるかどうかを事前に予測し、自着火のおそれがあると予測された場合には、自着火を確実に回避するため、吸気行程停止気筒を初爆気筒とはしないこととした。
内燃機関10のようなポート噴射式内燃機関の場合に、2番目に速く始動する方法は、爆発順序が吸気行程停止気筒の一つ後の気筒、つまり排気行程停止気筒を初爆気筒とする方法である。そこで、本実施形態では、吸気行程停止気筒を初爆気筒としない場合には、排気行程停止気筒を初爆気筒とすることとした。
以下、本実施形態において自着火の起きるおそれがあるかどうかを事前に予測する方法について説明する。自着火は、圧縮時の筒内ガス(混合気)の温度がその発火点(例えば300℃程度)を超えると発生する。圧縮開始前(吸気弁12が閉じた時)の筒内ガス温度(以下「圧縮前筒内ガス温度」と称する)が高いほど、圧縮時の筒内ガス温度は高くなる。このため、他の条件を同じとした場合、圧縮前筒内ガス温度が、ある温度以上になると、圧縮時の筒内ガス温度が発火点を超え、自着火が起きると予測できる。
また、圧縮前筒内ガス温度が同じであっても、燃料噴射量が少ないと、噴射された燃料の気化によって奪われる熱量が少なくなるので、圧縮時の筒内ガス温度は高くなる。このため、自着火が起きるかどうかは、燃料噴射量にも依存する。
図2は、所定の条件(デッドソーク時間(エンジン停止時間)3分、外気温40℃、湿度30%、燃料RON(Research Octane Number)90)の下での自着火燃焼領域と火花点火燃焼領域とを示す図である。図2に示すように、可燃範囲のうち、圧縮前筒内ガス温度が所定値以下(図2に示す例では90℃以下程度)の領域では、燃料噴射量にかかわらず、自着火は生じない。圧縮前筒内ガス温度がそれより高い領域においては、上述した理由により、燃料噴射量に応じて、自着火が起きるかどうかが定まる。図2に示すような関係から、燃料噴射量をある一定の値に決めた場合、自着火が起きるおそれのないような圧縮前筒内ガス温度の上限値が定まる。この上限値を以下「圧縮前上限温度」と称する。
次に、吸気行程停止気筒で初爆を行わせる場合の圧縮前筒内ガス温度について説明する。図3は、吸気行程停止気筒のピストン停止位置と、圧縮前筒内ガス温度との関係を示す図である。図3中、右上がりの複数の各曲線は、それぞれに付した各エンジン冷却水温の場合における圧縮前筒内ガス温度を示す。
図3に示すように、エンジン冷却水温は、内燃機関10全体の温度を代表する温度であるとみなすことができる。よって、エンジン冷却水温が高い場合ほど、気筒内や吸気通路内のガスの温度も高くなっているので、圧縮前筒内ガス温度も高くなる傾向がある。
また、図3から分かるように、圧縮前筒内ガス温度は、エンジン冷却水温が同じであっても、ピストン停止位置が吸気上死点(0°ATDC)から遠いほど、つまり下死点(180°ATDC)に近いほど、高くなる。この理由について、以下に説明する。
図3中、右下がりの曲線は、始動時に吸気行程停止気筒が吸気行程動作を再開したときの残りの吸気行程の容積(以下「吸気容積」と称する)を示す。ピストン停止位置が吸気上死点である場合には、吸気容積は1気筒当たりの排気量と同じである。また、ピストン停止位置が下死点である場合には、それ以上ピストン11が下降できないので、吸気容積はゼロである。
エンジン停止中、吸気行程停止気筒内に滞留しているガス(以下「滞留ガス」と称する)は、シリンダブロックやシリンダヘッド、ピストン11などからの熱を受けて、温度が上昇する。このため、始動時に吸気行程停止気筒が吸気行程動作を再開した後に筒内に吸入されるガス(以下「新規流入ガス」と称する)の温度は、滞留ガスの温度より低い。新規流入ガスの量は、吸気容積が小さいほど、つまりピストン停止位置が下死点に近かった場合ほど、少なくなる。したがって、ピストン停止位置が下死点に近かった場合ほど、吸気行程動作再開後に吸気弁12が閉じた時点での筒内は、温度の低い新規流入ガスの比率が少なく、温度の高い滞留ガス量の比率が多くなる。よって、ピストン停止位置が下死点に近いほど、圧縮前筒内ガス温度は高くなる。
以上説明した図3の関係によれば、始動時に吸気行程停止気筒に初爆を行わせる場合に、エンジン冷却水温と、ピストン停止位置とから、自着火が起きるおそれがあるかどうかを予測することができる。例えば、自着火のおそれのない圧縮前上限温度が図3中の点線で示す温度(91℃)であるとき、エンジン冷却水温が80℃である場合には、ピストン停止位置が如何なる位置であっても、圧縮前筒内ガス温度が圧縮前上限温度を超えることはない。よって、この場合には、ピストン停止位置にかかわらず、自着火の起こるおそれはないと予測することができる。
一方、図3において、エンジン冷却水温が110℃である場合には、ピストン停止位置が30°ATDCより下死点に近くなると、圧縮前筒内ガス温度が圧縮前上限温度を超えてしまう。このため、この場合には、ピストン停止位置が0〜30°ATDCであれば自着火の起こるおそれはないが、ピストン停止位置が30°ATDCより下死点に近くなると、自着火が起きるおそれがあると予測することができる。
なお、圧縮前筒内ガス温度は、外気温にも影響される。つまり、外気温が高いほど、圧縮前筒内ガス温度も高くなる。図3は、外気温が40℃の場合を示している。日本国内では、外気温が40℃を超えることは通常はないと考えられる。よって、図3から求められる圧縮前筒内ガス温度が圧縮前上限温度以下であれば、自着火が起こることはないと確実に予測することができる。
以上のようにして、図3に示す関係から、吸気行程停止気筒のピストン停止位置に応じて、自着火が起きるおそれのない上限のエンジン冷却水温(以下「上限水温」という)を求めることができる。図4は、そのようにして求められる関係を表したマップである。本実施形態では、図4に示すようなマップをECU60に予め記憶しておくこととした。そして、クランク角センサ46により検出される吸気行程停止気筒のピストン停止位置と、水温センサ48により検出されるエンジン冷却水温とをそのマップに照らし合わることにより、吸気行程停止気筒で初爆させるときに自着火のおそれがあるかどうかを予測し、そのおそれがあると予測された場合には、自着火を確実に回避するべく、排気行程停止気筒を初爆気筒とすることとした。
始動後、排気行程停止気筒は、排気行程動作を再開し、その直後、吸気上死点を通過する。よって、排気行程停止気筒を初爆気筒とする場合に自着火が起きるおそれがあるか否かの基準は、吸気行程停止気筒を初爆気筒とする場合においてピストン停止位置が吸気上死点である場合と同じと考えてよい。図3に示すように、ピストン停止位置が吸気上死点である場合には、エンジン冷却水温が110℃と高温である場合であっても、圧縮前筒内ガス温度が圧縮前上限温度を超えることはない。よって、排気行程停止気筒を初爆気筒とすれば、自着火が起きにくくなる。
以上、吸気行程停止気筒のピストン停止位置とエンジン冷却水温とに基づいて自着火を予測する方法について説明したが、吸気行程停止気筒のピストン停止位置と吸気温度との間にも、同様の関係が成立する。つまり、吸気行程停止気筒のピストン停止位置に応じて、自着火が起きるおそれがないような吸気温度の上限値(以下「上限吸気温」と称する)を、上記の場合と同様にして定めることができる。図5は、その関係、つまり吸気行程停止気筒のピストン停止位置と上限吸気温との関係を示すマップである。本実施形態では、このマップを更に使用して、自着火の予測を行うこととした。
また、図3に示すように、吸気行程停止気筒のピストン停止位置が、ある位置より下死点に近い領域は、リーン失火領域となる。この領域では、吸気容積が小さいので、吸気弁12が閉じたときの筒内は、燃料を含んだ新規流入ガスの割合が少なく、燃料を含まない滞留ガスの割合が多い状態になっている。このため、筒内の空燃比A/Fが可燃範囲よりもリーンになり、失火のおそれがあると予測できる。そこで、本実施形態では、このようなリーン失火を回避するため、吸気行程停止気筒のピストン停止位置が所定のリーン失火限界以下(図3の例では、120°ATDC以下)である場合には、エンジン冷却水温によらず、排気行程停止気筒を初爆気筒とすることとした。
[実施の形態1における具体的処理]
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。なお、本ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行されるものとする。
図6に示すルーチンによれば、まず、前提条件として、次の少なくとも一方の条件が成立しているか否かが判別される(ステップ100)。
1.エンジン停止指令があること。
2.エンジン回転数NEが所定値以下(例えば150rpm以下)であること。
上記前提条件が成立している場合には、内燃機関10が停止しているか、間もなく停止すると判定できる。そこで、この場合には、エンジン停止からの経過時間を表すデッドソーク時間のカウントアップがなされる(ステップ102)。一方、上記ステップ100で前提条件が成立していない場合には、デッドソーク時間がクリアされ(ステップ104)、本ルーチンの今回の実行が終了される。
上記ステップ102の処理に続いて、自着火予測に使用される各機器が正常であるか否かが判定される(ステップ106)。具体的には、水温センサ48、吸気温センサ(エアフローメータ33に内臓)、ノックセンサ47、大気圧センサ(図示せず)、クランク角センサ46、および吸気可変動弁機構50が何れも正常であるか否かが判別される。
上記ステップ106で、各機器が正常であると判定された場合には、次に、720°のクランク角信号と、エンジン冷却水温と、吸気温とが、それぞれのセンサの信号に基づいて、取得される(ステップ108)。続いて、図4に示すような上限水温マップが参照され、720°クランク角信号から求まる吸気行程停止気筒のピストン停止位置に応じた上限水温が算出される(ステップ110)。更に、図5に示すような上限吸気温マップが参照され、ピストン停止位置に応じた上限吸気温が算出される(ステップ112)。
続いて、最初の燃料噴射を吸気行程停止気筒に対して許可する条件が成立しているか否かが判定される(ステップ114)。このステップ114では、まず、吸気行程停止気筒のピストン停止位置がリーン失火限界(図3の例では、120°ATDC)以下であるか否かが判別される。そして、ピストン停止位置がリーン失火限界を超えている場合には、最初の燃料噴射を吸気行程停止気筒に許可できないと判定される。これにより、始動時のリーン失火を確実に回避することができる。
一方、ピストン停止位置がリーン失火限界以下であると判別された場合には、更に、下記の各条件が判断される。そして、そのうちの少なくとも一つが満足されていれば、自着火のおそれはないと予測できるので、最初の燃料噴射を吸気行程停止気筒に許可してよいと判定される。
(条件1)上記ステップ108で取得された現在のエンジン冷却水温が上記ステップ110で算出された上限水温以下であること。
(条件2)上記ステップ108で取得された現在の吸気温が上記ステップ112で算出された上限吸気温以下であること。
(条件3)上記ステップ102で算出されたデッドソーク時間が、自着火のおそれのないような所定の上限時間(例えば1秒)未満であること。ここで、この条件3について説明する。前述したように、エンジン停止中、吸気行程停止気筒内の滞留ガスは、シリンダブロックやシリンダヘッド、ピストン11などからの伝熱により、温度が上昇する。しかしながら、エンジン停止から間もないときには、その伝熱がまだほとんど生じていないので、滞留ガスの温度は上昇していない。よって、再始動時の圧縮前筒内ガス温度も低くなり、自着火が起きにくくなる。このため、デッドソーク時間が上記の上限時間未満であるならば、エンジン冷却水温や吸気温にかかわらず、自着火が起きるおそれはないと予測できる。
(条件4)外気温が、自着火のおそれのないような所定の上限温度(例えば0℃)未満であること。ここで、この条件4について説明する。外気温が低いほど、再始動時の圧縮前筒内ガス温度も低くなるので、自着火が起きにくくなる。このため、外気温が上記の上限温度未満であるならば、エンジン冷却水温や吸気温にかかわらず、自着火が起きるおそれはないと予測できる。
(条件5)ノックセンサ学習値が、自着火のおそれのないような所定範囲にあること。ここで、この条件5について説明する。ノックセンサ学習値は、ノックセンサ47を用いたノッキングフィードバック制御によって学習されている値であり、燃料のオクタン価と相関している。燃料のオクタン価が高ければ、自着火は起きにくい。上記条件5が満足されていれば、燃料のオクタン価が特に高いので、エンジン冷却水温や吸気温にかかわらず、自着火が起きるおそれはないと予測できる。
ステップ114では、以上の条件1〜5のうちの少なくとも一つが満足されている場合には、最初の燃料噴射を吸気行程停止気筒に対して許可してよいと判定される。この場合には、吸気行程停止気筒が初爆気筒に決定される(ステップ116)。次いで、720°クランク角信号に応じて、吸気行程停止気筒が判別される(ステップ118)。例えば、720°クランク角信号が0〜180°である場合には、#4気筒が吸気行程停止気筒である。ただし、上述したように、ピストン停止位置が120〜180°ATDCである場合は、リーン失火領域であるので、除外されている。このため、720°クランク角信号が0〜120°である場合に、#4気筒が、始動後最初の燃料噴射を指示すべき気筒(以下「初噴射気筒」と称する)に選定される。
同様にして、上記ステップ118では、720°クランク角信号が、180〜300°である場合には#2気筒が初噴射気筒として選定され、360〜480°である場合には#1気筒が初噴射気筒として選定され、540〜660°である場合には#3気筒が初噴射気筒に選定される。
続いて、燃料噴射量の増量係数が1.0に設定される(ステップ120)。この増量係数は、後述するように、自着火のおそれがある場合に自着火を確実に防止するべく燃料噴射量に乗じられる係数である。このステップ120では、燃料噴射量を増量する必要はないので、増量係数が1.0とされる。
続いて、上記ステップ118で設定された初噴射気筒と、上記ステップ120で設定された増量係数とがECU60に格納される(ステップ122)。このようにして、この場合には、始動時に、吸気行程停止気筒に対して最初の燃料噴射が実行され、吸気行程停止気筒で初爆が行われる。このため、内燃機関10を最速で始動することができる。また、自着火の起きるおそれがないことが予め確認されているので、自着火を確実に回避することができる。
一方、上記ステップ114で、最初の燃料噴射を吸気行程停止気筒に対して許可する条件が成立していないと判定された場合には、迅速な始動のための次善の策として、排気行程停止気筒を初爆気筒とすることになる。排気行程停止気筒を初爆気筒とする場合に自着火が起きるおそれがあるか否かの基準は、前述したように、吸気行程停止気筒を初爆気筒とする場合においてピストン停止位置が吸気上死点である場合と同じと考えてよい。そこで、この場合には、まず、ピストン停止位置が0°ATDCであるものとみなした上で(ステップ124)、図4に示す上限水温マップおよび図5に示す上限吸気温マップが再度参照され、上限水温および上限吸気温が算出される(ステップ126)。
続いて、現在のエンジン冷却水温が上記ステップ126で算出された上限水温以下であることと、現在の吸気温が上記ステップ126で算出された上限吸気温以下であることとの少なくとも一方の条件が満足されているか否かが判別される(ステップ128)。その結果、両条件の少なくとも一方が満足されている場合には、排気行程停止気筒での初爆時に自着火が起きるおそれはないと予測できる。そこで、この場合には、排気行程停止気筒が初爆気筒に決定される(ステップ130)。
次いで、720°クランク角信号に応じて、排気行程停止気筒が判別される(ステップ132)。例えば、720°クランク角信号が0〜180°である場合には、#2気筒が排気行程停止気筒である。このため、720°クランク角信号が0〜180°である場合に、#2気筒が初噴射気筒に選定される。同様にして、このステップ132では、720°クランク角信号が、180〜360°である場合には#1気筒が初噴射気筒として選定され、360〜540°である場合には#3気筒が初噴射気筒として選定され、540〜720°である場合には#4気筒が初噴射気筒に選定される。
続いて、燃料噴射量の増量係数が1.0に設定される(ステップ120)。そして、その増量係数と、上記ステップ132で設定された初噴射気筒とがECU60に格納される(ステップ122)。このようにして、この場合には、始動時に、排気行程停止気筒に対して最初の燃料噴射が実行され、排気行程停止気筒で初爆が行われる。このため、内燃機関10を迅速に始動することができる。また、自着火の起きるおそれがないことが予め確認されているので、自着火を確実に回避することができる。
これに対し、上記ステップ128で二つの条件が両方とも満足されていない場合には、排気行程停止気筒を初爆気筒としても自着火が起きるおそれがあると予測できる。そこで、この場合には、排気行程停止気筒を初爆気筒とするとともに、自着火を確実に回避するため、燃料噴射量を増量することが決定される(ステップ134)。また、上記ステップ106で、自着火予測に使用される機器に異常があると判定され、自着火予測を正確に行えない場合にも、自着火を確実に回避するため、同様に、排気行程停止気筒を初爆気筒とするとともに、燃料噴射量を増量することが決定される(ステップ134)。
上記ステップ134の処理に続いて、大気圧が取得される(ステップ136)。次いで、図7に示す増量係数マップが参照され、大気圧に応じた増量係数が設定される(ステップ138)。この場合には、始動時、最初の燃料噴射が排気行程停止気筒に対して実行されるとともに、上記ステップ138で設定された増量係数に応じて燃料噴射量が増量される。このため、燃料の気化により奪われる熱量が増大し、圧縮時の筒内ガス温度を低下させることができるので、自着火を確実に回避することができる。
上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップ118および132の処理を実行することにより前記第1の発明における「気筒判別手段」が、上記ステップ108〜114の処理を実行することにより前記第1の発明における「自着火予測手段」が、上記ステップ114の処理を実行することにより前記第1の発明における「初爆気筒選択手段」が、上記ステップ108の処理を実行することにより前記第2の発明における「ピストン停止位置検出手段」が、上記ステップ114の処理を実行することにより前記第6の発明における「失火予測手段」が、上記ステップ106の処理を実行することにより前記第7の発明における「異常判定手段」が、上記ステップ138の処理を実行することにより前記第8の発明における「燃料増量手段」が、それぞれ実現されている。また、水温センサ48、およびエアフローメータ33に内蔵された吸気温度センサが前記第4の発明における「筒内温度相関値取得手段」に相当している。
なお、本発明は、内燃機関と電気モータとのハイブリッドシステムを備えた車両に限らず、内燃機関のみを動力源とする通常の車両にも適用可能である。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 自着火燃焼領域と火花点火燃焼領域とを示す図である。 吸気行程停止気筒のピストン停止位置と、圧縮前筒内ガス温度との関係を示す図である。 吸気行程停止気筒のピストン停止位置と、自着火が起きるおそれのない上限のエンジン冷却水温との関係を示すマップである。 吸気行程停止気筒のピストン停止位置と、自着火が起きるおそれのない上限の吸気温との関係を示すマップである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 燃料増量係数のマップである。
符号の説明
10 内燃機関
11 ピストン
12 吸気弁
14 排気弁
16 点火プラグ
18 吸気ポート
20 排気ポート
22 燃料インジェクタ
30 吸気通路
33 エアフローメータ
36 スロットルバルブ
40 排気通路
46 クランク角センサ
48 水温センサ
60 ECU

Claims (8)

  1. 複数気筒を有する火花点火式内燃機関の気筒毎に設けられ、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料インジェクタと、
    機関停止時に吸気行程で停止した気筒である吸気行程停止気筒と排気行程で停止した気筒である排気行程停止気筒とを判別する気筒判別手段と、
    再始動時に前記吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させるとした場合に自着火が起きるおそれがあるかどうかを事前に予測する自着火予測手段と、
    再始動時の最初の燃料噴射を前記吸気行程停止気筒で実行することにより前記吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させるか、あるいは、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行させることにより前記排気行程停止気筒で再開される排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させるかを、前記自着火予測手段の予測結果に基づいて選択する初爆気筒選択手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記吸気行程停止気筒のピストン停止位置を検出するピストン停止位置検出手段を備え、
    前記自着火予測手段は、前記ピストン停止位置に基づいて前記予測を行うことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記自着火予測手段は、前記ピストン停止位置が下死点に近くなるほど、自着火が起き易いものと予測することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の始動制御装置。
  4. 前記吸気行程停止気筒の筒内温度と相関する温度である筒内温度相関値を検出または推定する筒内温度相関値取得手段を備え、
    前記自着火予測手段は、前記筒内温度相関値に基づいて前記予測を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の始動制御装置。
  5. 前記筒内温度相関値は、機関冷却水温度および/または吸気温度であることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の始動制御装置。
  6. 再始動時に前記吸気行程停止気筒で再開される吸気行程動作から始まるサイクルで初爆させるとした場合にリーン失火が起きるおそれがあるかどうかを事前に予測する失火予測手段を備え、
    前記初爆気筒選択手段は、前記失火予測手段によりリーン失火が起きるおそれがあるとの予測がなされた場合には、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行することにより前記排気行程停止気筒で再開される排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の始動制御装置。
  7. 前記自着火予測手段の予測に先立って、前記自着火予測手段が用いるセンサ類の異常の有無を判定する異常判定手段を備え、
    前記初爆気筒選択手段は、前記異常判定手段により異常ありと判定された場合には、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行することにより前記排気行程停止気筒で再開される排気行程動作の次の吸気行程から始まるサイクルで初爆させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の内燃機関の始動制御装置。
  8. 前記異常判定手段により異常ありと判定され、再始動時の最初の燃料噴射を前記排気行程停止気筒で実行する場合に、その最初の燃料噴射量を通常時より増量する燃料増量手段を備えることを特徴とする請求項7記載の内燃機関の始動制御装置。
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