JP2010168939A - 高膨張比内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高膨張比内燃機関にエコランシステムを適用した場合において、該高膨張比内燃機関を好適に再始動させることができる技術を提供する。
【解決手段】本発明は、エコランシステムを備えた高膨張比内燃機関において、自動停止中の機関温度が所定温度より低い場合は、機関温度が所定温度以上である場合に比して機械圧縮比が低くなるように可変圧縮比機構が制御されるとともに、吸気バルブの閉弁時期が遅角されるように可変動弁機構が制御されるようにした。この発明によると、再始動時におけるクランキングトルクの増大、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加を緩和することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、高膨張比で運転可能な内燃機関に関する。
ピストンが上死点に位置する時の気筒内の容積(燃焼室容積)とピストンが下死点に位置する時の気筒内の容積との比(機械圧縮比)を変更する可変圧縮比機構と、内燃機関の運転を自動的に停止・再開(再始動)させるシステム(以下、「エコランシステム」と称する)と、を備える内燃機関が知られている。
このような内燃機関において、内燃機関が自動停止された場合に、内燃機関の温度が低くなるほど再始動時の機械圧縮比を高く設定する技術も提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2004−293411号公報 特開2005−127239号公報 特開2007−303423号公報 特開2004−44433号公報 特開平1−41627号公報
近年では、機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、燃焼室容積と吸気バルブが閉弁した時の気筒内の容積との比(有効圧縮比)を変更する可変動弁機構とを備え、内燃機関の負荷が比較的低い時に機械圧縮比を高めつつ有効圧縮比を低下させることにより、膨脹比を可及的に高める高膨張比内燃機関が提案されている。
高膨張比内燃機関の機械圧縮比は、従来の内燃機関より高く設定される。このため、高膨張比内燃機関にエコランシステムが適用された場合は、以下のような問題が発生する可能性がある。
例えば、高膨張比内燃機関の温度が低い時は、可変動弁機構が要求通りに作動しない可能性がある。そのような状況下で機械圧縮比が高められると、有効圧縮比を十分に下げることができず、クランキングトルクの増加やノッキングの発生を招く可能性がある。さらに、高膨張比内燃機関の温度が低い時に、機械圧縮比が高められると、クエンチ領域やクレビスボリュームに入り込む燃料が増加し、未燃燃料成分の排出量が増加する可能性もある。
本発明は、上記したような種々の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高膨張比内燃機関にエコランシステムを適用した場合に、該高膨張比内燃機関を好適に再始動させることができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、以下のような手段を採用した。すなわち、本発明は、内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
吸気バルブの開閉時期を変更する可変動弁機構と、
機械圧縮比を高めるとともに吸気バルブの閉弁時期を遅角させて有効圧縮比を低めることにより、内燃機関を高膨張比運転させる第1制御手段と、
前記内燃機関の運転を自動停止・自動再開させる第2制御手段と、
を備えた高膨張比内燃機関であって、
前記第1制御手段は、自動停止中の機関温度が所定温度より低い場合は、機関温度が所定温度以上である場合に比して機械圧縮比が低くなるように可変圧縮比機構を制御するとともに、吸気バルブの閉弁時期が遅角されるように可変動弁機構を制御するようにした。
ここでいう所定温度としては、可変動弁機構が油圧を駆動源とする場合に該可変動弁機構が適正に作動可能な油温の最低値、或いは可変動弁機構がバッテリ出力(電力)を駆動源とする場合に該可変動弁機構が適正に作動可能なバッテリ温度の最低値に相関する機関温度(例えば、冷却水温度、潤滑油温度など)を利用することができる。
本発明に係わる高膨張比内燃機関によると、自動停止中の機関温度に応じて、自動再始動時の機械圧縮比及び吸気バルブの開閉時期が調整される。その際、機関温度が所定温度より低ければ、第1制御手段は、機関温度が所定温度以上である場合に比して機械圧縮比が低くなるとともに吸気バルブの閉弁時期が遅くなるように可変圧縮比機構及び可変動弁機構を制御する。
ところで、機関温度が所定温度より低い時は、吸気バルブの閉弁時期が所望の目標閉弁時期まで遅角されない可能性がある。しかしながら、クランキングトルクの増加、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加は機械圧縮比の低下により補償されている。
従って、本発明によれば、エコランシステムを備えた高膨張比内燃機関において、該高膨張比内燃機関が低温状態で自動再始動される場合のクランキングトルクの増加、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加を可及的に緩和することができる。その結果、高膨張比内燃機関を好適に再始動させることが可能となる。
本発明に係わる高膨張比内燃機関において、第1制御手段は、機関温度が所定温度より低い場合に、該機関温度が高くなるほど機械圧縮比が高くなるとともに吸気バルブの閉弁時期が遅くなるように可変圧縮比機構及び可変動弁機構を制御するようにしてもよい。
機関温度が高くなるほど、未燃燃料成分の排出量が減少するとともに可変動弁機構の作動精度が高くなる。このため、クランキングトルクの増加、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加を抑制しつつ、膨脹比を可及的に高めることができる。その結果、再始動時の熱効率を可及的に高めることができる。
次に、本発明は、内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
吸気バルブの開閉時期を変更する可変動弁機構と、
機械圧縮比を高めるとともに吸気バルブの閉弁時期を遅角させて有効圧縮比を低めることにより、内燃機関を高膨張比運転させる第1制御手段と、
前記内燃機関の運転を自動停止・自動再開させる第2制御手段と、
前記内燃機関の点火プラグの作動時期を制御する第3制御手段と、
を備えた高膨張比内燃機関であって、
自動停止中の機関温度が所定温度より低い場合に、前記第1制御手段は、機関温度が所定温度以上である場合に比して機械圧縮比が低くなるように可変圧縮比機構を制御するとともに、吸気バルブの閉弁時期が吸気行程下死点近傍となるように可変動弁機構を制御し、前記第3制御手段は、点火プラグの作動時期を遅角させるようにしてもよい。
この発明によると、クランキングトルクの増加及びノッキングの発生を抑制しつつ、内
燃機関の吸入空気量を可及的に増加させることができる。その結果、未燃燃料成分の排出量を一層減少させることができる。ところで、吸入空気量の増加により初爆発生時又は完爆時にトルクの急激な上昇が懸念されるが、点火プラグの作動時期(点火時期)が遅角されることによりトルクの急激な上昇も緩和される。
本発明によれば、高膨張比内燃機関にエコランシステムを適用した場合において、該高膨張比内燃機関を好適に再始動させることが可能となる。
本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 第1の実施例において、内燃機関の運転停止時および/または再始動時にECUが実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施例において、内燃機関の運転停止時および/または再始動時にECUが実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
先ず、本発明に係わる高膨張比内燃機関の第1の実施例について図1乃至図3に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、複数の気筒5を具備した4ストローク・サイクルの内燃機関である。内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、クランクケース4とを備えている。
シリンダブロック2には、複数の気筒(シリンダ)5が形成されている。各気筒5には、ピストン6が摺動自在に挿入されている。ピストン6は、クランクケース4に回転自在に支持されたクランクシャフト7とコネクティングロッド8を介して連結されている。
ここで、シリンダブロック2は、クランクケース4に対してシリンダ軸方向に進退自在に支持されている。クランクケース4には、シリンダブロック2を進退駆動する駆動部9が取り付けられている。駆動部9がシリンダブロック2を進退させると、燃焼室10の容積が変化し、それに伴って内燃機関1の機械圧縮比が変化する。このように駆動部9がシリンダブロック2を進退駆動することにより、本発明に係わる可変圧縮比機構が実現される。
次に、シリンダヘッド3には、吸気ポート11と排気ポート12が形成されている。シリンダヘッド3には、吸気ポート11の開口端を開閉する吸気バルブ13と、排気ポート12の開口端を開閉する排気バルブ14が取り付けられている。これら吸気バルブ13及び排気バルブ14は、吸気カムシャフト15及び排気カムシャフト16により各々開閉駆動される。
吸気カムシャフト15には、吸気バルブ13の開閉時期を変更する可変動弁機構17が取り付けられている。可変動弁機構17は、例えば、クランクシャフト7に対する吸気カムシャフト15の位相を変更する機構であり、油圧或いはバッテリ出力(電力)を駆動源として作動する。
また、シリンダヘッド3には、燃焼室10内の混合気に着火するための点火プラグ18と、吸気ポート11内へ燃料を噴射するための燃料噴射弁19とが取り付けられている。燃料噴射弁19から噴射された燃料は、吸気バルブ13が開弁した時に新気(空気)とともに燃焼室10内へ流入し、点火プラグ18により着火及び燃焼せしめられる。燃焼室10内で燃焼されたガス(既燃ガス)は、排気バルブ14が開弁した時に排気ポート12へ排出される。
このように構成された内燃機関1には、該内燃機関1の運転状態を制御するための電子制御ユニット(ECU)20が併設されている。ECU20には、クランクポジションセンサ21、アクセルポジションセンサ22、水温センサ23、イグニッションスイッチ25等の各種センサの出力信号が入力されるようになっている。また、ECU20は、上記した駆動部9、点火プラグ18、燃料噴射弁19、可変動弁機構17に加え、スタータモータ24が電気的に接続されている。ECU20は、上記した各種センサの出力信号に基づいて駆動部9、点火プラグ18、燃料噴射弁19、可変動弁機構17、及びスタータモータ24を制御する。
例えば、ECU20は、内燃機関1が低負荷運転状態にある時の熱効率を高めるために、高膨張比制御を行う。高膨張比制御では、ECU20は、内燃機関1の機械圧縮比を高めるべく駆動部9を制御するとともに、内燃機関1の有効圧縮比を低下させるべく可変動弁機構17を制御する。
詳細には、ECU20は、シリンダブロック2が下死点方向へ変位するように駆動部9を制御するとともに、吸気バルブ13の閉弁時期が圧縮行程半ばまで遅角するように可変動弁機構17を制御する。
このような高膨張比制御が行われると、有効圧縮比がノッキングを回避し得る範囲に保たれたまま、膨脹比を高めることが可能となる。
また、ECU20は、予め定められた自動停止条件が成立した時に、点火プラグ18及び燃料噴射弁19の作動を停止させることにより、内燃機関1の運転を停止させる。自動停止条件としては、例えば、車両が停止状態にある(車速が零である)、アクセル開度が零である、ギアポジションがニュートラルポジション(又はパーキングポジション)にある、制動装置が作動状態にある等の条件を例示することができる。
ECU20は、内燃機関1が自動停止状態にある時に所定の自動再始動条件が成立すると、スタータモータ24、点火プラグ18、及び燃料噴射弁19を作動させることにより、内燃機関1を自動的に再始動させる。自動再始動条件としては、アクセル開度が零より大きい、制動装置が非作動状態にある、ギアポジションがニュートラルポジション(又はパーキングポジション)にない等の条件を例示することができる。
なお、内燃機関1が冷間状態にある時(例えば、水温センサ23の出力信号(冷却水温度)thwが所定温度未満である時)は、可変圧縮比機構により機械圧縮比を高め、再始動時の燃焼安定性を高める方法が考えられる。
ところで、本実施例の内燃機関1のように高膨張比制御が行われる内燃機関は、従来の内燃機関より機械圧縮比が高めに設定される。そのため、内燃機関1の始動時(運転者の手動による始動時も含む)に、従来と同様に機械圧縮比が高められると、クランキングトルクの増大やノッキングの発生を招く可能性がある。
これに対し、可変動弁機構17を利用して有効圧縮比を低下させる方法も考えられるが、内燃機関1が冷間状態にある時は油圧又はバッテリ出力が安定し難い。このため、可変動弁機構17が適正に動作しない可能性がある。
よって、内燃機関1が冷間始動される時に機械圧縮比が高められると、クランキングトルクの増大やノッキングの発生を回避しきれない可能性がある。さらに、内燃機関1が冷間状態にある時に機械圧縮比が高められると、クエンチ領域やクレビスボリュームに入り込む未燃燃料成分が増加して排気エミッションの増加を招く可能性もある。
そこで、本実施例では、水温センサ23の出力信号(冷却水温度)thwが所定温度thw0より低い状態で内燃機関1が始動される場合(自動停止状態の内燃機関1が自動再始動される場合と内燃機関1が手動により始動される場合とを含む)は、冷却水温度thwが所定温度以上である場合に比べ、機械圧縮比が低くなるとともに吸気バルブ13の閉弁時期が遅くなるように駆動部9及び可変動弁機構17を制御するようにした。
機械圧縮比が低くされると、クランキングトルクの増大、ノッキングの発生、並びに未燃燃料成分の排出量増加を抑制することができる。その際、可変動弁機構17が適正に動作しない可能性があるが、吸気バルブ13の閉弁時期が多少であっても遅角されれば有効圧縮比も少なからず低下するため、クランキングトルクの増大、ノッキングの発生、並びに未燃燃料成分の排出量増加が一層緩和される。
その結果、クランキングトルクの増大に伴う始動性の低下やスタータモータ24の負荷増加、ノッキングの発生に伴う振動・騒音の増加、未燃燃料成分の排出量増加による排気エミッションの増加を緩和することが可能となる。
以下、内燃機関1の始動時における機械圧縮比及び吸気バルブ13の開閉時期の設定手順について図2に沿って説明する。図2は、内燃機関1の運転停止時および/または再始動時にECU20が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。
図2に示す制御ルーチンは、予めECU20のROMに記憶されているルーチンである。図2の制御ルーチンにおいて、ECU20は、先ずS101の処理を実行する。S101では、ECU20は、内燃機関1の運転条件を読み込む。例えば、ECU20は、アクセルポジションセンサ22の出力信号(アクセル開度)、イグニッションスイッチ25の出力信号、車速信号、制動装置の作動/非作動信号、ギアポジション信号等を読み込む。
S102では、ECU20は、内燃機関1の運転停止要求が発生したか否かを判別する。運転停止要求の発生の有無は、運転者の手動による運転停止操作がなされたか否かの判別(イグニッションスイッチ25の出力信号がオンからオフへ切り換えられたか否かの判別)、及び自動停止条件が成立したか否かの判別により判定される。
前記S102において否定判定された場合は、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。前記S102において肯定判定された場合は、ECU20は、S103へ進む。S103では、ECU20は、内燃機関1の運転を停止させるための処理(運転停止処理)を実行する。具体的には、ECU20は、点火プラグ18及び燃料噴射弁19の作動を停止させる。
S104では、ECU20は、今回の運転停止が運転者の手動操作によるものか否かを判別する。すなわち、ECU20は、イグニッションスイッチ25の出力信号がオフであるか否かを判別する。
前記S104において肯定判定された場合は、次回の始動時までの期間が長くなる可能性が高い。そのため、冷却水温度thwが所定温度thw0未満となる可能性が高い。そこで、ECU20は、S105へ進み、冷却水温度thwが所定温度thw0以上である場合に比して、機械圧縮比が低くなるとともに吸気バルブ13の閉弁時期が遅くなるように駆動部9及び可変動弁機構17を制御する。
その後、ECU20は、S109において始動要求が発生したと判定すると、S110の処理を実行する。なお、始動要求発生の有無は、運転者の手動による始動操作がなされたか否かの判別(イグニッションスイッチ25の出力信号がオフからオンへ切り換えられたか否かの判別(又は、図示しないスタータスイッチの出力信号がオフからオンへ切り換えられたか否かの判別))により判定される。
S110では、ECU20は、点火プラグ18、燃料噴射弁19、及びスタータモータ24を作動させて内燃機関1を始動させる。その際、機械圧縮比が低く設定されているため、クランキングトルクの増大、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加が緩和される。さらに、吸気バルブ13の閉弁時期の遅角により有効圧縮比も低下するため、クランキングトルクの増大、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加が一層緩和される。その結果、内燃機関1の始動時におけるスタータモータ24の負荷増加、振動・騒音の増加、並びに排気エミッションの増加が効果的に緩和される。
また、前記したS104において否定判定された場合、言い換えれば自動停止条件の成立により内燃機関1の運転が自動的に停止された場合は、ECU20は、S106へ進む。S106では、ECU20は、水温センサ23の出力信号(冷却水温度)thwを読み込む。
続いて、ECU20は、S107へ進み、前記S106で読み込まれた冷却水温度thwが所定温度thw0以上であるか否かを判別する。S107において肯定判定された場合は、次回の始動時までの期間が短くなる可能性が高い。そのため、冷却水温度thwが所定温度thw0未満へ低下する可能性は低い。そこで、ECU20は、S108へ進み、冷却水温度thwが所定温度thw0未満である場合に比して、機械圧縮比が高くなるように駆動部9を制御する。
なお、吸気バルブ13の閉弁時期については、冷却水温度thwが所定温度thw0未満である場合と同等であってもよいが、機械圧縮比が高められた分だけ遅くされてもよい。これは、機械圧縮比が高められた場合は筒内圧が上昇して内燃機関1の振動が大きくなることが懸念されるが、吸気バルブ13の閉弁時期を遅角させることにより吸入空気量が減少し、筒内圧の上昇を緩和することができるからである。
ECU20は、S108の処理を実行した後にS109へ進む。S109では、ECU20は、始動要求が発生したか否かを判別する。その際、ECU20は、自動始動条件が成立した時に、始動要求が発生したと判定することになる。
S109において肯定判定された場合は、ECU20は、S110へ進み、内燃機関1を始動させる。その際、機械圧縮比が高く設定されているため、膨脹比も高くなる。その結果、内燃機関1の始動時における熱効率が高くなり、始動時の燃料消費率、及び始動直後の燃料消費率を高めることができる。
なお、前述したS107において否定判定された場合は、ECU20は、内燃機関1が運転者の手動により停止・始動される場合と同様に、S105、S109、及びS110の処理を実行する。すなわち、ECU20は、内燃機関1の始動時における機械圧縮比を
低くするとともに吸気バルブ13の閉弁時期を遅らせる処理を行う。
この場合は、内燃機関1が運転者の手動により停止・始動される場合と同様に、始動時におけるスタータモータ24の負荷増加、振動・騒音の増加、並びに排気エミッションの増加を効果的に緩和することが可能となる。
このようにECU20が図2の制御ルーチンを実行することにより、本発明に係わる第1制御手段及び第2制御手段が実現される。その結果、エコランシステムを備える高膨張比内燃機関を好適に始動させることが可能となる。
なお、本実施例では、内燃機関1が自動停止された時の冷却水温度thwに基づいて、再始動時の機械圧縮比及び吸気バルブ13の閉弁時期を決定する場合を例に挙げたが、内燃機関1が再始動される時の冷却水温度thwに基づいて機械圧縮比及び吸気バルブ13の閉弁時期が決定されるようにしてもい。
また、前記S105において決定される機械圧縮比及び吸気バルブ13の閉弁時期は、予め定められた固定値であってもよいが、冷却水温度thwに応じて変更される可変値であってもよい。
例えば、ECU20は、S106で読み込まれた冷却水温度thwが高くなるほど、機械圧縮比を高めるとともに吸気バルブ13の閉弁時期を遅くしてもよい。これは、冷却水温度thwが高くなるほど、未燃燃料成分の排出量が減少するとともに可変動弁機構の作動精度が高くなるからである。よって、クランキングトルクの増加、ノッキングの発生、及び未燃燃料成分の排出量増加を抑制しつつ、膨脹比を可及的に高めることができる。その結果、再始動時の熱効率を可及的に高めることができる。
<実施例2>
次に、本発明に係わる高膨張比内燃機関の第2の実施例について図3に基づいて説明する。ここでは、前述の第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
図3は、内燃機関1の運転停止時および/または再始動時にECUが実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。図3において、前述した図2と同様の処理については同一の符号を付している。
図3の制御ルーチンは、前述した図2の制御ルーチンのS105、S108の代わりに、S201、S202が実行される点で相違している。
S201では、ECU20は、運転者の手動により内燃機関1が始動される場合、及び冷却水温度thwが所定温度thw0未満の状態で内燃機関1が自動始動される場合に、機械圧縮比を低くし、吸気バルブ13の閉弁時期を吸気行程下死点(BDC)に設定し、さらに点火時期を通常の点火時期より遅角させる。
一方、S202では、ECU20は、冷却水温度thwが所定温度thw0以上の状態で内燃機関1が自動始動される場合に、機械圧縮比を高くし、吸気バルブ13の閉弁時期を遅角し、さらに点火時期を通常の点火時期に設定する。
運転者の手動により内燃機関1が始動される場合、及び冷却水温度thwが所定温度thw0未満の状態で内燃機関1が自動始動される場合に、上記S201の処理が実行されると、クランキングトルクの増加及びノッキングの発生を抑制しつつ、内燃機関の吸入空
気量を可及的に増加させることができる。その結果、未燃燃料成分の排出量を一層減少させることができるとともに、自動停止中にフェイルが発生した場合等に退避走行運転が可能になる。また、吸入空気量の増加により初爆発生時又は完爆時にトルクの急激な上昇が懸念されるが、点火時期が遅角されることによりトルクの急激な上昇も緩和される。
このようにECU20が図3の制御ルーチンを実行することにより、本発明に係わる第1制御手段、第2制御手段、及び第3制御手段が実現される。
なお、前述した図2又は図3の制御ルーチンは、内燃機関の他に車両駆動用の原動機を有する車両(ハイブリット車両)に適用することも可能である。要するに、内燃機関の運転が自動的に停止・再開される車両であれば、如何様な車両に対しても適用することができる。
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 クランクケース
5 気筒
9 駆動部
10 燃焼室
11 吸気ポート
12 排気ポート
13 吸気バルブ
14 排気バルブ
15 吸気カムシャフト
16 排気カムシャフト
17 可変動弁機構
18 点火プラグ
19 燃料噴射弁
20 ECU
23 水温センサ
24 スタータモータ

Claims (3)

  1. 内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    吸気バルブの開閉時期を変更する可変動弁機構と、
    機械圧縮比を高めるとともに吸気バルブの閉弁時期を遅角させて有効圧縮比を低めることにより、内燃機関を高膨張比運転させる第1制御手段と、
    前記内燃機関の運転を自動停止・自動再開させる第2制御手段と、
    を備えた高膨張比内燃機関であって、
    前記第1制御手段は、自動停止中の機関温度が所定温度より低い場合は、機関温度が所定温度以上である場合に比して機械圧縮比が低くなるように可変圧縮比機構を制御するとともに、吸気バルブの閉弁時期が遅角されるように可変動弁機構を制御することを特徴とする高膨張比内燃機関。
  2. 請求項1において、第1制御手段は、機関温度が所定温度より低い場合に、該機関温度が高くなるほど機械圧縮比が高くなるとともに吸気バルブの閉弁時期が遅くなるように可変圧縮比機構及び可変動弁機構を制御することを特徴とする高膨張比内燃機関。
  3. 内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    吸気バルブの開閉時期を変更する可変動弁機構と、
    機械圧縮比を高めるとともに吸気バルブの閉弁時期を遅角させて有効圧縮比を低めることにより、内燃機関を高膨張比運転させる第1制御手段と、
    前記内燃機関の運転を自動停止・自動再開させる第2制御手段と、
    前記内燃機関の点火プラグの作動時期を制御する第3制御手段と、
    を備えた高膨張比内燃機関であって、
    自動停止中の機関温度が所定温度より低い場合に、前記第1制御手段は、機関温度が所定温度以上である場合に比して機械圧縮比が低くなるように可変圧縮比機構を制御するとともに、吸気バルブの閉弁時期が吸気行程下死点近傍となるように可変動弁機構を制御し、前記第3制御手段は、点火プラグの作動時期を遅角させることを特徴とする高膨張比内燃機関。
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