JPWO2012099126A1 - 超音波洗浄方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

接着剤成分が硬質基板上に付着する場合であっても、確実に洗浄除去することができる超音波洗浄方法を提供する。下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄方法。(1)接着剤が表面に付着した硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程、(2)工程(1)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄する工程、(3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程、(4)工程(3)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程、(5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程。

Description

本発明は表面に接着剤が付着した硬質基板を超音波洗浄するための方法及び装置に関する。とりわけ、本発明は接着剤を用いて積層された硬質基板積層体を剥離した後に硬質基板上に残存する硬化又は未硬化の接着剤を超音波洗浄するための方法及び装置に関する。
ガラス等の透光性硬質基板を形状加工する際には枚葉状態のガラスを切断、研磨等してきた。しかし、接着後、温水中に浸漬させることにより剥離することが可能となる仮固定用接着剤の登場により、ガラスを、接着剤を用いて、多層に積層し、一括で加工する方法が行われてきた。
しかし、積層接着する上で、接着剤層に空気が混入した場合、接着剤硬化の際に照射するUV光が混入空気中の酸素を分解解裂させ酸素ラジカルを発生させる。この酸素ラジカルが接着剤の硬化反応を阻害し、その部分が未硬化となる。
一方で、ガラス積層時には、ガラスに仮固定用紫外線硬化型アクリル接着剤を塗布し、ガラスを貼り合わせ、UV光を照射することにより、接着し、積層する。ガラス表面上にUV光が透過しにくい印刷パターンやめっきパターン等が施されていた場合、その部分および隣接する接着剤の重合度は、ほかの部分と比較して低くなり、未硬化状態となる。
一般的に、未硬化部分は硬化部分に比較して、接着剤のガラスへの付着性が高く、後にガラス積層体と接着剤を剥離し、枚葉化する工程で、ガラス上に接着剤成分が残りやすい。
又、硬化状態であっても、硬化の際に与えるUV光の放射照度によっては、積層ガラスと接着剤を剥離する工程において、ガラス上に接着剤成分が残ることがある。
洗浄性を向上させるため、洗浄槽に貯液した洗浄液に異なる2種の周波数を同時に発振する方法が提案されている(特許文献1)。洗浄液としては、炭化水素系溶剤(ハイドロクロロ=HC、ハイドロクロロフルオロカーボン=HCFC)を主成分とする洗浄液や、有機系溶剤(パーフルオロカーボン=PFC、ハイドロフルオロカーボン=HFC)を主成分とする洗浄液が記載されている。
薬液による浸漬洗浄ののち、水中で超音波を照射することによる洗浄方法が提案されている(特許文献2)。また、基板表面に付着している薬液は加熱により飛散させることが記載されている。薬液としては、酸または硫酸と過酸化水素水の混合液(POS)が記載されている。
洗浄効果を高めるため、洗浄槽を2重に配置し超音波の伝播ムラを抑制する方法が提案されている(特許文献3)。洗浄液としては水でよく、酸やアルカリ溶液に界面活性剤を添加した洗浄液でもよいことが記載されている。
特開平8−141527号公報 特開平5−259144号公報 特開2008−243342号公報
特許文献1は、炭化水素系溶剤(ハイドロクロロ=HC、ハイドロクロロフルオロカーボン=HCFC)を主成分とする洗浄液や、有機系溶剤(パーフルオロカーボン=PFC、ハイドロフルオロカーボン=HFC)を主成分とする洗浄液を用いて、異なる2種の周波数を同時に発振する方法であるが、当該方法では、ハロゲン元素を有する溶剤を使用するために、ガラス上に残留する接着剤を除去するのには除去性や環境保護の観点からみて、未だ改善の余地がある。
特許文献2は、薬液を用いた浸漬洗浄であり、後に超音波による洗浄を行う方法であるが、薬液による浸漬洗浄時に超音波洗浄を行うものではなく、ガラス状に残留する接着剤に対する除去性が十分とはいえない。また、使用する洗浄液についても改善の余地が残されている。
特許文献3は、2重に槽を配置し、超音波ムラを抑制する方法である。印刷パターン下の仮固定用接着剤は重合度が低く、粘着性をもつ状態である。仮固定用接着剤を特許文献3に使用した場合、粘着性をもつために、超音波自体の減衰によって洗浄効果が低下する場合がある。特許文献3において、超音波の進行方向と異なる方向からの流れは、槽内での超音波受振バラツキの原因となり、洗浄ムラの原因となる場合がある。また、使用する洗浄液についても改善の余地が残されている。
このように、特許文献1〜3に記載されている洗浄方法では、ガラス上に残留している接着剤成分を除去するという目的に対しては未だ改善の余地が残っている。
そこで、本発明はガラス等の硬質基板に付着した接着剤に対して安定して高い洗浄効果を得る方法を提供することを課題とする。好ましくは、本発明は更に環境負荷を低減させながらガラス等の硬質基板に付着した接着剤に対して安定して高い洗浄効果を得る方法を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討したところ、芳香族アルコール系の洗浄液が硬質基板上に付着した接着剤の除去に有効であることを見出した。しかしながら、芳香族アルコール系洗浄液はBOD及びCODがそれぞれ1,400,000mg/kg、370,000mg/kg程度と高く、希釈廃水が困難であるという問題があった。また、芳香族アルコール系洗浄液を硬質基板からすすぐ際に使用するすすぎ水(シャワー水等)の量も、洗剤量の1,000〜1,500倍と多量になり、すすぎ水の回収が困難であった。
そこで、本発明者は更に検討を続け、芳香族アルコール系洗浄液を用いて硬質基板を洗浄した後に、グリコールエーテル系洗浄液によって芳香族アルコール系洗浄液をすすぎ、更に水によって硬質基板上に残留している洗浄液を除去した場合、使用する水の量を大幅に低減できることが分かった。
更に、回収した廃水を蒸発させることで、洗浄液成分を固体として回収でき、廃水処理の負担についても大幅に削減できることも分かった。
即ち、本発明は一側面において、下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄方法である。
(1)接着剤が表面に付着した硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程
(2)工程(1)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄する工程
(3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程
(4)工程(3)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
(5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程
本発明は別の一側面において、下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄方法である。
(1)光硬化性(メタ)アクリル接着剤により接着した硬質基板積層体を剥離して得られた硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程
(2)工程(1)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄し、除去する工程
(3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程
(4)工程(3)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
(5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程
本発明に係る超音波洗浄方法の一実施形態においては、工程(2)の前記接着剤を除去するための超音波の周波数が20kHz以上40kHz以下である。
本発明に係る超音波洗浄方法の別の一実施形態においては、芳香族アルコール系洗浄液が、芳香族アルコール、水及び界面活性剤を含有し、グリコールエーテル洗浄液が、グリコールエーテル、水及び界面活性剤を含有する。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、芳香族アルコールがベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ヒドロシンナミルアルコール、及びこれらのアルキル置換誘導体から選択される1種以上であり、グリコールエーテルがジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及び3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールから選択される1種以上である。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、工程(5)はシャワー水を硬質基板に噴射することにより行われる。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、工程(4)の前記芳香族アルコール系洗浄液を除去するための超音波の周波数が16kHz以上60kHz以下である。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、工程(5)後の廃水を加温し、水を蒸発させ、残存する接着剤成分及び洗浄液成分を回収する。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、光硬化性(メタ)アクリル接着剤が、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、及び(C)光重合開始剤を含有する。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、グリコールエーテル系洗浄液が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系からなる群のうちの1種以上である。
本発明に係る超音波洗浄方法の更に別の一実施形態においては、芳香族アルコール系洗浄液が、ベンジルアルコール/水/キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤系である。
本発明は更に別の一側面において、下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄装置である。
(1)光硬化性(メタ)アクリル接着剤により接着した硬質基板積層体を剥離して得られた硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程
(2)超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄し、除去する工程
(3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程
(4)超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
(5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程
本発明は更に別の一側面において、
25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液を含有し、超音波発振器の付いた、接着剤が表面に付着した硬質基板を洗浄するための第一の洗浄液槽と、
第一の洗浄液槽の後段に設置され、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液を含有し、超音波発振器の付いた、前記硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐための第二の洗浄液槽と、
第二の洗浄液槽の後段に設置され、硬質基板上に付着したグリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぐための水洗室と、
を備えた、接着剤が表面に付着した硬質基板を洗浄するための装置である。
本発明に係る装置の一実施形態においては、水洗室からの廃液中に含まれる水分を蒸発させるための蒸発器を備える。
本発明に係る装置の別の一実施形態においては、水洗室と蒸発器の間に設置され、水洗室からの廃液を貯蔵するための貯蔵槽を備える。
本発明に係る装置の更に別の一実施形態においては、硬質基板上に付着したグリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液がシャワー水によりすすぎ落とされる。
本発明に係る装置の更に別の一実施形態においては、グリコールエーテル系洗浄液が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系からなる群のうちの1種以上である。
本発明に係る装置の更に別の一実施形態においては、芳香族アルコール系洗浄液が、ベンジルアルコール/水/キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤系である。
本発明に係る超音波洗浄方法によれば、接着剤を用い、硬質基板を積層し、一括加工した後、積層ガラスを剥離した場合、硬質基板上に接着剤成分が残存する場合であっても、高い洗浄効率で硬質基板に残留した接着剤を洗浄することができ、好ましくは排水処理の負荷を軽減しながら洗浄できる。
本発明による超音波洗浄装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明にかかる超音波洗浄方法の最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明が処理対象とする硬質基板は、表面に接着剤が付着した硬質基板である。表面に接着剤が付着した硬質基板であれば特に制限はないが、典型的には、本発明は、接着剤により接着した硬質基板積層体を剥離した硬質基板が処理対象である。
硬質基板としては、透光性硬質基板や、透光性でない硬質基板等が挙げられる。光により硬化できる点で、透光性硬質基板が好ましい。透光性硬質基板としては、特に制限はないが、板ガラス(素材板ガラス、透明導電膜付きガラス基板、電極や回路が形成されたガラス基板等)、サファイア基板、石英基板、プラスチック基板、フッ化マグネシウム基板等が挙げられる。ガラスとして、強化ガラスも挙げられる。透光性硬質基板の大きさに特に制限はないが、典型的には10000〜250000mm2程度の面積を有し、0.1〜2mm程度の厚みを有する。各硬質基板は同じサイズであるのが一般的である。限定的ではないが、各硬質基板の表面には板状製品の機能の一つを奏するための所定の印刷パターンやめっきパターンを付すことができる。印刷パターンの例としては携帯電話の表示画面のデザイン、めっきパターンの例としてはクロムめっきパターンが施されているロータリーエンコーダーが挙げられる。
硬質基板の表面に接着剤を塗布する。接着剤は、いずれか一方の硬質基板の貼り合わせ面に塗布すればよいが、接着性を向上する観点からは両方の硬質基板の貼り合わせ面に塗布することが好ましい。
本発明に好適に使用される接着剤としては、アクリル接着剤、エポキシ接着剤、ウレタン接着剤、ポリエステル接着剤、シリコン接着剤、ポリイミド接着剤、エン・チオール接着剤、オレフィン等のホットメルト接着剤、シアノアクリレート接着剤、変性シリコン接着剤、フッ素系接着剤等が挙げられる。これらの中では、耐熱性、耐湿性、耐光性に優れ、洗浄効果が大きい点で、アクリル接着剤及び/又はエポキシ接着剤が好ましく、アクリル接着剤がより好ましい。
アクリル接着剤としては、加熱硬化型アクリル接着剤、光硬化性アクリル接着剤、常温硬化型アクリル接着剤等が挙げられる。エポキシ接着剤としては、二剤硬化型エポキシ接着剤、一剤加熱硬化型エポキシ接着剤、紫外線硬化型エポキシ接着剤等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、アクリル接着剤が好ましい。アクリル接着剤の中では、効果が大きい点で、光硬化性アクリル接着剤及び/又は常温硬化型アクリル接着剤が好ましい。
透光性硬質基板を使用した場合、本発明に好適に使用される接着剤としては、光硬化性の接着剤が好ましい。光硬化性の接着剤は、例えば、紫外線等の光を照射することで硬化し、高温に加熱すると軟化する接着剤である。
<光硬化性アクリル接着剤>
光硬化性の接着剤としては、光硬化性(メタ)アクリル接着剤が挙げられる。光硬化性(メタ)アクリル接着剤としては、例えばWO2008/018252に記載のような(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、及び(C)光重合開始剤を含有する接着性組成物が挙げられる。
(A)多官能(メタ)アクリレートとしては、オリゴマー/ポリマー末端又は側鎖に2個以上(メタ)アクロイル化された多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーや、2個以上の(メタ)アクロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーを使用することができる。例えば、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーとしては、1,2−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本曹達社製「TE−2000」、「TEA−1000」)、その水素添加物(例えば、日本曹達社製「TEAI−1000」)、1,4−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、大阪有機化学社製「BAC−45」)、ポリイソプレン末端(メタ)アクリレート、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本合成化学社製「UV−2000B」、「UV−3000B」、日本合成化学社製「UV−7000B」、根上工業社製「KHP−11」、「KHP−17」)、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本合成化学社製「UV−3700B」、「UV−6100B」)、又はビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ここで、ウレタン(メタ)アクリレートとは、ポリオール化合物(以後、Xで表す)と有機ポリイソシアネート化合物(以後、Yで表す)とヒドロキシ(メタ)アクリレート(以後、Zで表す)とを反応させることにより得られる、ウレタン(メタ)アクリレートをいう。
ポリオール化合物(X)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ブチルエチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコールや、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール、該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール、カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等のポリジエン系ポリオール、ポリジメチルシロキサンポリオール等のシリコーンポリオール等が挙げられる。これらの中では、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールがより好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物(Y)としては、格別に限定される必要はないが、例えば芳香族系、脂肪族系、環式脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが使用でき、中でもトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(変性MDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMXDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(m−TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が好適に用いられる。これらの中では、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)及び/又はイソホロンジイソシアネート(IPDI)が好ましい。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート(Z)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、4−ブチルヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。
これらの中では、効果が大きい点で、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート及び/又はポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートが好ましく、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリートがより好ましい。
多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーの重量平均分子量は、7000〜60000が好ましく、13000〜40000がより好ましい。実施例においては、重量平均分子量は、下記の条件にて、溶剤としてテトラヒドロフランを用い、GPCシステム(東ソ−社製 SC−8010)を使用し、市販の標準ポリスチレンで検量線を作成して求めた。
流速:1.0ml/min
設定温度:40℃
カラム構成:東ソー社製「TSK guardcolumn MP(×L)」6.0mmID×4.0cm1本、および東ソー社製「TSK−GEL MULTIPOREHXL−M」 7.8mmID×30.0cm(理論段数16,000段)2本、計3本(全体として理論段数32,000段)、
サンプル注入量:100μl(試料液濃度1mg/ml)
送液圧力:39kg/cm2
検出器:RI検出器
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリストールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、又は2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート及び/又はジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレートが好ましく、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。
4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー及び/又は2官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することが好ましく、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと2官能(メタ)アクリレートモノマーを併用することがより好ましい。
多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと2官能(メタ)アクリレートモノマーを併用する場合の含有割合は、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと2官能(メタ)アクリレートモノマーの合計100質量部中、質量比で、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー:2官能(メタ)アクリレートモノマー=10〜90:90〜10が好ましく、25〜75:75〜25がより好ましく、30〜70:70〜30が最も好ましい。
(B)1個の(メタ)アクロイル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、n−(メタ)アクリロイルオキシアルキルヘキサヒドロフタルイミド、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートと、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートとを併用することがより好ましい。
フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートと、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートとを併用する場合の含有割合は、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートの合計100質量部中、質量比で、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート:2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート=5〜80:95〜20が好ましく、15〜60:85〜40がより好ましく、20〜45:80〜55が最も好ましい。
(A)多官能(メタ)アクリレートと(B)単官能(メタ)アクリレートの配合比としては、(A):(B)=5:95〜95:5(質量部)であることが好ましい。5質量部以上であれば初期の接着性が低下する恐れもなく、95質量部以下であれば、剥離性が確保できる。硬化した固着剤は温水に浸漬することでフィルム状に剥離する。(B)単官能(メタ)アクリレートの含有量は、(A)及び(B)の合計量100質量部中、40〜80質量部がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤は、可視光線や紫外線の活性光線により増感させて樹脂組成物の光硬化を促進するために配合するものであり、公知の各種光重合開始剤が使用可能である。具体的にはベンゾフェノン又はその誘導体;ベンジル又はその誘導体;アントラキノン又はその誘導体;ベンゾイン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン誘導体;ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体;2−ジメチルアミノエチルベンゾエート;p−ジメチルアミノエチルベンゾエート;ジフェニルジスルフィド;チオキサントン又はその誘導体;カンファーキノン;7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−メチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸クロライド等のカンファーキノン誘導体;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン誘導体;ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシポスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド誘導体、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及び/又はオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル等が挙げられる。光重合開始剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では、効果が大きい点で、1ベンジルジメチルケタール、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルからなる群のうちの1種又は2種以上が好ましい。
(C)光重合開始剤の含有量は、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。0.1質量部以上であれば、硬化促進の効果が確実に得られるし、20質量部以下で充分な硬化速度を得ることができる。(C)成分を1質量部以上添加することは、光照射量に依存なく硬化可能となり、さらに組成物の硬化体の架橋度が高くなり、切削加工時に位置ずれ等を起こさなくなる点や剥離性が向上する点で、さらに好ましい。
光硬化性接着剤は、固着剤の成分(A)、(B)及び(C)に溶解しない粒状物質(D)を含有するのが好ましい。これにより、硬化後の組成物が一定の厚みを保持できるため、加工精度が向上する。さらに、接着性組成物の硬化体と粒状物質(D)の線膨張係数が異なることから、前記接着剤組成物を用いて透光性硬質基板を貼り合わせた後に剥離する際の剥離性が向上する。
粒状物質(D)の材質としては、一般的に使用される有機粒子、又は無機粒子いずれでもかまわない。具体的には、有機粒子としては、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子等が挙げられる。無機粒子としてはガラス、シリカ、アルミナ、チタン等セラミック粒子が挙げられる。
粒状物質(D)は、加工精度の向上、つまり接着剤の膜厚の制御の観点から球状であることが好ましい。粒状物質(D)のレーザー法による平均粒径は20〜200μmの範囲にあることが好ましい。前記粒状物質の平均粒径が20μm以上であると剥離性に優れ、200μm以下であると仮固定した部材の加工時にずれを生じ難く、寸法精度面で優れる。剥離性と寸法精度の観点からより好ましい平均粒径(D50)は35〜150μmであり、更に好ましくは50〜120μmである。粒径分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される。
粒状物質(D)の使用量は、接着性、加工精度、剥離性の観点から、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、0.05〜10質量部がより好ましく、0.1〜6質量部が最も好ましい。
光硬化性接着剤には、貯蔵安定性向上のため重合禁止剤(E)を添加することができる。重合禁止剤としては、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、クエン酸、フェノチアジン、ターシャリーブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
重合禁止剤(E)の使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、0.001〜3質量部が好ましく、0.01〜2質量部がより好ましい。0.001質量部以上であれば、貯蔵安定性が確保されるし、3質量部以下であれば、良好な接着性が得られ、未硬化になることもない。
照射する光の波長は使用する接着剤の特性に応じて適宜変更すればよいが、例えばマイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X線、γ線、電子線等を照射することができる。簡便に使用でき、比較的高エネルギーをもつことから一般的には照射光は紫外線である。このように、本発明において、光とは可視光のみならず、幅広い波長領域を包含する電磁波(エネルギー線)を指す。
照射する光の照射量は、365nmの受光器を使用した積算照度計で測定して、一般に10〜5,000mJ/cm2、典型的には30〜3,000mJ/cm2であり、より典型的には100〜2,500mJ/cm2、好ましくは300〜2,000mJ/cm2である。照射時間としては一般に0.1〜200秒、典型的には0.1〜30秒、より典型的には0.1〜20秒程度である。
<常温硬化型アクリル接着剤>
常温硬化型アクリル接着剤は、(A)(メタ)アクリレート、(B)ラジカル重合開始剤及び(C)分解促進剤を含有することが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、多官能(メタ)アクリレートや単官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
(B)ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物が挙げられる。
(C)分解促進剤は、常温にてラジカル重合開始剤と反応し、ラジカルを発生するものが好ましい。分解促進剤としては、第3級アミン、チオ尿素誘導体及び金属塩等が挙げられる。
常温硬化型アクリル接着剤は、二剤常温硬化型アクリル接着剤として使用することが好ましい。二剤常温硬化型アクリル接着剤の実施態様としては、二剤型の接着剤として使用することが挙げられる。二剤型については、本発明の接着剤の必須成分全てを貯蔵中は混合せず、接着剤をA剤及びB剤に分け、A剤に少なくともラジカル重合開始剤を、B剤に少なくとも分解促進剤を別々に貯蔵する。この場合、両剤を同時に又は別々に被着体に塗布して接触、硬化することにより、二剤型の常温硬化型アクリル接着剤として使用できる。
<二剤硬化型エポキシ接着剤>
二剤硬化型エポキシ接着剤は、接着剤をA剤及びB剤に分け、A剤に少なくとも主剤を、B剤に少なくとも硬化剤を別々に貯蔵する。この場合、両剤を同時に又は別々に被着体に塗布して接触、硬化することにより、二剤硬化型のエポキシ接着剤として使用できる。
二剤硬化型エポキシ接着剤で使用するエポキシ樹脂としては、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させうる成分である。硬化剤としては、アミン化合物、メルカプタン化合物及び酸無水物等が挙げられる。
板状製品の生産効率向上の観点からは、透光性硬質基板を複数枚積層することが好ましい。板状製品の生産効率向上の観点からは、10枚以上の透光性硬質基板、典型的には8〜30枚の透光性硬質基板が積層された透光性硬質基板積層体を製造することが望ましい。
次に、透光性硬質基板積層体を厚み方向に分割し、所望の数の分割された透光性硬質基板積層体を形成する。分割方法は特に制限はないが、円板カッター(ダイヤモンドディスク、超硬合金ディスク)、固定砥粒式又は遊離砥粒式ワイヤソー、レーザービーム、ウォータージェット、エッチング(例:フッ酸や硫酸等を用いた化学エッチングや電解エッチング)、及び赤熱帯(ニクロム線)をそれぞれ単独で又は組み合わせて使用して、同サイズの直方体形状に分割する方法が挙げられる。エッチングは分割後の切断面の表面処理に用いることもできる。
分割された透光性硬質基板積層体それぞれに対して所望の形状加工を行ってもよい。
分割された透光性硬質基板積層体を加熱することで貼り合わせられていた透光性硬質基板同士を剥離し、複数の板状製品を形成する。加熱方法としては特に制限はないが、接着剤がフィルム状に軟化して各板状製品に上手く剥離するため、温水に形状加工後の透光性硬質基板積層体を浸漬する方法が好ましい。好適な温水の温度は採用する接着剤によって異なるが、通常は60〜95℃程度、好ましくは80〜90℃である。
図1は、本発明による超音波洗浄装置の一例を示す概略図である。
本実施態様を、図1に例示する。本実施態様は、芳香族アルコール系洗浄液を入れた超音波洗浄槽1、グリコールエーテル系洗浄液を入れた超音波洗浄槽2、洗浄液を流水して除去するシャワー洗浄槽3、シャワー廃水を一時回収する貯蔵槽4及びシャワー廃水を蒸発させる蒸発機5からなる。本発明は、硬質基板上に存在する接着剤を洗浄除去しつつ、廃水を回収した後、廃水中の水を蒸発させることにより、洗浄液、接着剤成分を固形分として回収する。
<1.超音波洗浄槽1及び超音波洗浄槽2>
硬質基板上の接着剤成分を除去するための芳香族アルコール系洗浄液10を貯蔵した超音波洗浄槽1、主に硬質基板に付着した芳香族アルコール系洗浄液10を除去回収するためのグリコールエーテル系洗浄液11を貯蔵した超音波洗浄槽2を有する。
硬質基板を洗浄する際、複数枚の硬質基板21を等間隔で整列し、収容する収納棚22を使用しても良い。
<2.シャワー洗浄槽3、貯蔵槽4、蒸発機5>
硬質基板上に付着したグリコールエーテル系洗浄液を水で洗い流すためのシャワー洗浄槽3、シャワー水を一時的に回収貯蔵するための貯蔵槽4及び蒸発機5を有する。
<超音波洗浄槽1>
超音波洗浄槽1の超音波発振周波数は、ガラスに接着された接着剤成分を剥離させる必要があることから、よりキャビテーションを起こす能力の高い、16kHz以上40kHz以下が好ましく、20kHz以上40kHz以下がより好ましい。超音波洗浄槽1の洗浄液温度は洗浄液濃度調整による液温度変化が少ない領域かつ、制御が可能な、25℃以上60℃以下が好ましく、35℃以上50℃以下が好ましい。
超音波洗浄槽1の底部には、超音波発振器1aを設置している。超音波発振器1aは、超音波洗浄槽1の側部に設置しても良い。
<超音波洗浄槽2>
超音波洗浄槽2の超音波発振周波数は、前槽での処理にて膨順された未剥離残渣の除去および、前槽洗浄液を除去するため、前槽と同様の理由により、16kHz以上60kHz以下が好ましく、20kHz以上40kHz以下がより好ましい。超音波洗浄槽2の洗浄液温度は洗浄液濃度調整による液温度変化が少ない領域かつ、制御が可能な、25℃以上60℃以下が好ましく、35℃以上50℃以下が好ましい。
超音波洗浄槽2の底部には、超音波発振器2aを設置している。超音波発振器2aは、超音波洗浄槽2の側部に設置しても良い。
超音波洗浄槽1や超音波洗浄槽2で、超音波を発振する際、超音波の振幅を変化させて洗浄効率を調節する機構、発振周波数自体を変化させることにより洗浄効果を均一に発現する機構、ガラスを揺動させることにより洗浄効果を均一に発現する機構、を含んでもよい。例えばガラスを収容した収納棚22を揺動させながら超音波を発振することができる。
<シャワー洗浄槽3及び貯蔵槽4>
シャワー洗浄槽3のシャワー3aからシャワー水を硬質基板積層体に噴射し、硬質基板上に付着したグリコールエーテル系洗浄液や芳香族アルコール系洗浄液を水で洗い流す。シャワー水を硬質基板積層体に噴射できれば、シャワー洗浄槽3を設置しなくても良い。また、濯ぎ可能な水であればシャワーに限定する必要はなく、硬質基板積層体を水槽中へ浸漬することや硬質基板積層体に流水を掛けるなどの方法によって洗浄液を洗い流してもよいが、BOD、CODの高い洗浄剤を洗い落とす目的及び回収して蒸発させるという観点からは、処理量の問題でコストが増大するため、シャワー水が好ましい。
シャワー洗浄槽3により洗い流した後のシャワー廃水は回収され、一時的に貯蔵槽4に貯蔵され、順次、蒸発機5に送液される。
<蒸発機5>
蒸発機5に送られたシャワー廃水31は加温される。蒸発機5は、シャワー廃水の蒸発効率を向上させるべく、多段棚構成としても良い。
シャワー廃水31は、蒸発機5に配置したヒーター5a等により50℃以上100℃以下に加温することが好ましい。加温することにより、シャワー廃水31中の水成分を蒸発させ、シャワー廃水31中の洗浄液成分及び接着剤成分を固形分として回収できる。これにより、廃水処理の負担が軽減できる。一般に、芳香族アルコール及びグリコールエーテルは沸点が水より高く、分離回収が可能である。芳香族アルコール及びグリコールエーテルは好ましくは沸点が150℃以上であり、より好ましくは150〜300℃である。
芳香族アルコール系洗浄液10は、特に限定されるものではないが、芳香族アルコール、水及び界面活性剤を含有する芳香族アルコール/水/界面活性剤系のものを使用することができ、25℃以上60℃以下の温度範囲において、洗浄に必要な有効成分の芳香族アルコール及び界面活性剤が揮発又は変質しにくいものを使用することができる。芳香族アルコール系洗浄液の使用において揮発する水分は添加により調整してもよい。
芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ヒドロシンナミルアルコール、1−フェニル−1−ブタノール、フェノキシエタノール、フェノキシエタノール、これらのアルキル置換誘導体(ベンゼン環上の水素が低級アルキル基、例えば炭素数1〜3のアルキル基で置換された誘導体)等が挙げられる。これらの中では、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ヒドロシンナミルアルコール、及びこれらのアルキル置換誘導体からなる群の1種以上が好適に使用でき、接着剤成分に対する膨潤能力が高い点で、ベンジルアルコールがより好ましい。
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。このなかで陰イオン界面活性剤は、電離し、アルカリ性を示し、洗浄効果が高いことから、陰イオン界面活性剤が好ましい。陰イオン界面活性剤の中では、効果が大きい点で、芳香族スルホン酸や芳香族スルホン酸塩が好ましい。芳香族スルホン酸としては、クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸等が挙げられる。芳香族スルホン酸塩としては、芳香族スルホン酸の塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。塩の中では、効果が大きい点で、ナトリウム塩が好ましい。芳香族スルホン酸や芳香族スルホン酸塩の中では、効果が大きい点で、キシレンスルホン酸やキシレンスルホン酸塩が好ましく、キシレンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
特に好ましくは、ベンジルアルコール/水/キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤系である。ベンジルアルコール/水/キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤系の芳香族アルコール系洗浄液10は、ベンジルアルコール30〜50質量%、水30〜50質量%、キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤5〜20質量%を含有することが好ましい。
次いで、グリコールエーテル系洗浄液11は、特に限定されるものではないが、グリコールエーテル、水及び界面活性剤を含有するグリコールエーテル/水/界面活性剤系のものを使用することができる。グリコールエーテル系洗浄液11の使用において揮発する水分は添加により調整してもよい。
グリコールエーテルとしては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル,3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル等が挙げられる。これらの中では、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル,3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールからなる群の1種以上が好適に使用でき、入手しやすい点に加え、混合物としての曇点を上げ、使用可能な温度範囲を広げる、また、防腐効果が大きい点で、ジエチレングリコールモノブチルエーテルがより好ましい。
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。これらの中では、低濃度での洗浄性に優れ、洗浄が困難な付着油脂分の洗浄効果が大きい点で、非イオン界面活性剤が好ましい。非イオン界面活性剤の中では、効果が大きい点で、少なくとも、ポリオキシエチレン系でエーテル構造をもつものを1種以上含み、さらに好ましくはアルキルアミン系を含むことが好ましい。
グリコールエーテル系洗浄液11は、グリコールエーテル系の化合物を含有する洗浄液である。グリコールエーテル系洗浄液11は、好ましくは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系がらなる群のうちの1種以上であり、より好ましくは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系やジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系であり、最も好ましくは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系である。
アルキルの炭素数は、1〜20個が好ましい。アルキルの炭素数は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの場合、2〜16個が好ましく、10〜16個がより好ましい。アルキルの炭素数は、ポリオキシエチレンアルキルアミンの場合、12〜18個が好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、RO(CH2CH2O)nHで示される化合物が挙げられる。例えば、Rはアルキル基であり、n>0である。nは1〜150が好ましく、5〜10がより好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては例えば、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテルやオクタエチレングリコールモノドデシルエーテルが挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルアミンとしては、例えば、RNH(CH2CH2O)nHやRN((CH2CH2O)xH)((CH2CH2O)yH)で示される化合物が挙げられる。例えば、Rはアルキル基であり、n>0、x>0、y>0である。n、x、yは1〜150が好ましく、1〜10がより好ましい。ポリオキシエチレンアルキルアミンとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンミリスチルアミン、ポリオキシエチレンパルミチルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミンが挙げられる。
グリコールエーテル系洗浄液が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系である場合、グリコールエーテル系洗浄液は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル4.5〜95質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル0〜25質量%、水0.5〜91質量%を含有することが好ましい。グリコールエーテル系洗浄液が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系である場合、ジエチレングリコールモノブチルエーテル3〜15質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル2〜15質量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン2〜15質量%、水35〜87質量%を含有することがより好ましく、ジエチレングリコールモノブチルエーテル4.5〜10質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル4〜10質量%、ポリオキシエチレンアルキルアミン4〜10質量%、水55〜84.5質量%を含有することがより好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実験例>
硬質基板積層体として下記ガラス積層体を剥離したガラスを使用した。板ガラスは、1枚の寸法が、横530mm×縦420mm×厚み0.7mmの、めっきパターンを付した板ガラスを使用した。特記しない限り、23℃、湿度50%で実験した。
<実験例1>
接着剤(I)として、下記の(A)〜(E)の成分を混合して仮固定用アクリル紫外線硬化型接着剤(I)を作製した。
(A)多官能(メタ)アクリレートとして、日本合成社製「UV−3000B」(ウレタンアクリレート以下「UV−3000B」と略す、重量平均分子量18000、ポリオール化合物はポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物はイソホロンジイソシアネート、ヒドロキシ(メタ)アクリレートは2−ヒドロキシエチルアクリレート)20質量部、ジシクロペンタニルジアクリレート(日本化薬社製「KAYARADR−684」、以下「R−684」と略す)15質量部、
(B)単官能(メタ)アクリレートとして、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−140」、以下「M−140」と略す)50質量部、フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A」)15質量部、
(C)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(BASF社製「IRGACURE651」)、以下「BDK」と略す)8質量部、
(D)粒状物質として平均粒径100μmの球状架橋ポリスチレン粒子(ガンツ化成社製「GS−100S」)1質量部、
(E)重合禁止剤として2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(住友化学社製「スミライザーMDP−S」、以下「MDP」と略す)0.1質量部。
硬化条件は以下の通りである。接着剤(I)の硬化におけるUV(紫外線)照射量は2000mJ/cm2(365nmの受光器による積算照度計による測定)とし、UV照射時間は20秒とした。
板ガラスを順次接着剤により接着し、板ガラス12枚からなる板ガラス積層体を製造した。この板ガラス積層体を円板カッター(ダイヤモンドディスク)により、横47.6mm×縦108mm×厚み9.55mmの直方体形状に分割した。
この分割した板ガラス積層体を85℃の温水に浸漬して剥離し、多数の板状ガラスを得た。
このガラス21を、図1に示す装置を用い、表1に示す条件、下記の順序により上下に揺動させながら、洗浄し、洗浄効果を測定した。洗浄は、ガラス20枚を間隙10mmの等間隔で平行に保持し、収容した収納棚22に対して行った。ガラス収納棚22を5個使用した(洗浄したガラスは100枚である)。
(1)接着剤により接着した硬質基板積層体を芳香族アルコール系洗浄液(ベンジルアルコール50質量%、水35質量%、キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤15質量%)に浸漬させる工程
(2)工程(1)によって硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄し、除去する工程
(3)次いで、硬質基板積層体を、グリコールエーテル系洗浄液(I)(ジエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル(n=9〜10)5.5質量%、水90質量%)に浸漬させる工程
(4)工程(3)によって硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
(5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液をシャワー水によりすすぎ落とす工程
洗浄効果は以下の通り、表1に示した。洗浄したガラスの外観を目視した。洗浄したガラス100枚中、洗浄液と接着剤成分がガラス表面に残らなかったガラスの枚数を記載した。
Figure 2012099126
上記表1に示されるとおり、ガラス上に付着する仮固定用紫外線硬化型アクリル接着剤成分を除去するに当たり、洗浄液温度を制御しながら超音波周波数を選定することにより、ガラスを高い洗浄性をもって洗浄できることがわかった。
シャワー廃水を、80℃に加温し、シャワー廃水中の水分を蒸発させることにより、洗浄液、接着剤成分を固形分として回収できた。
<実験例2>
接着剤(I)の代わりに、接着剤(II)を用いたこと以外は、実験例1と同様に行った。接着剤(II)として、化研テック社製アクリル系常温硬化型仮固定二剤接着剤CT−2026A/Bを、A剤:B剤=1:1(質量比)で混合し、作製した。接着剤(II)の硬化条件は、以下の通りにした。硬化における環境温度は25℃とし、時間は60分とした。
洗浄効果は以下の通り、表2に示した。
Figure 2012099126
上記表2に示されるとおり、ガラス上に付着する常温硬化型アクリル接着剤成分を除去するに当たり、洗浄液温度を制御しながら超音波周波数を選定することにより、ガラスを高い洗浄性をもって洗浄できることがわかった。しかし、洗浄効果は、接着剤(I)が大きかった。
<実験例3>
接着剤(I)の代わりに、接着剤(III)を用いたこと以外は、実験例1と同様に行った。接着剤(III)として、化研テック社製エポキシ系仮固定接着剤CT−2450M(主剤)、CT−2451H(硬化剤)を混合し、作製した。硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、硬化剤の活性水素当量で1当量である。接着剤(III)の硬化条件は、以下の通りにした。接着剤(III)の硬化における環境温度は50℃とし、時間は60分とした。
洗浄効果は以下の通り、表3に示した。
Figure 2012099126
上記表3に示されるとおり、ガラス上に付着する二剤硬化型エポキシ接着剤成分を除去するに当たり、洗浄液温度を制御しながら超音波周波数を選定することにより、ガラスを確実に洗浄できることがわかった。しかし、洗浄効果は、接着剤(I)や接着剤(II)が大きかった。
<実験例4>
接着剤(I)の代わりに、接着剤(IV)を用いたこと以外は、実験例1と同様に行った。
接着剤(IV)として、下記の(A)〜(E)の成分を混合して仮固定用アクリル紫外線硬化型接着剤(IV)を作製した。
(A)多官能(メタ)アクリレートとして、日本合成社製「UV−3000B」(ウレタンアクリレート、以下「UV−3000B」と略す)20質量部、ジシクロペンタニルジアクリレート(日本化薬社製「KAYARADR−684」、以下「R−684」と略す)25質量部、
(B)単官能(メタ)アクリレートとして、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−5700」、以下「M−5700」と略す)35質量部、フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A」)20質量部、
(C)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(BASF社製「IRGACURE651」)、以下「BDK」と略す)10質量部、
(D)粒状物質として平均粒径100μmの球状架橋ポリスチレン粒子(ガンツ化成社製「GS−100S」)1質量部、
(E)重合禁止剤として2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(住友化学社製「スミライザーMDP−S」、以下「MDP」と略す)0.1質量部。
洗浄効果は以下の通り、表4に示した。
Figure 2012099126
上記表4に示されるとおり、ガラス上に付着する仮固定用紫外線硬化型アクリル接着剤を除去するに当たり、洗浄液温度を制御しながら超音波周波数を選定することにより、ガラスを高い洗浄性をもって洗浄できることがわかった。洗浄効果は、接着剤(I)と同じであった。
シャワー廃水を、80℃に加温し、シャワー廃水中の水分を蒸発させることにより、洗浄液、接着剤成分を固形分として回収できた。
<実験例5>
グリコールエーテル系洗浄液(I)の代わりに、グリコールエーテル系洗浄液(II)(ジエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル5.5質量%、ポリオキシエチレンラウリルアミン5.5質量%、水84.5質量%)を使用したこと以外は、実験例1と同様に行った。
洗浄効果は以下の通り、表5に示した。
表5に示されるとおり、ガラス上に付着する仮固定用紫外線硬化型アクリル接着剤を除去するに当たり、ポリオキシエチレンアルキルアミンを含有するグリコールエーテル系洗浄液を使用することにより、ガラスを高い洗浄性をもって洗浄できることがわかった。洗浄効果は、洗浄効果は、グリコールエーテル系洗浄液(I)より大きかった。
シャワー廃水を、80℃に加温し、シャワー廃水中の水分を蒸発させることにより、洗浄液、接着剤成分を固形分として回収できた。
Figure 2012099126
<実験例6>
グリコールエーテル系洗浄液(I)の代わりに、グリコールエーテル系洗浄液(II)(ジエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル5.5質量%、ポリオキシエチレンラウリルアミン5.5質量%、水84.5質量%)を使用したこと以外は、実験例4と同様に行った。
洗浄効果は以下の通り、表6に示した。
表6に示されるとおり、ガラス上に付着する仮固定用紫外線硬化型アクリル接着剤を除去するに当たり、ポリオキシエチレンアルキルアミンを含有するグリコールエーテル系洗浄液を使用することにより、ガラスを高い洗浄性をもって洗浄できることがわかった。洗浄効果は、洗浄効果は、グリコールエーテル系洗浄液(I)より大きかった。
シャワー廃水を、80℃に加温し、シャワー廃水中の水分を蒸発させることにより、洗浄液、接着剤成分を固形分として回収できた。
Figure 2012099126
本発明は、接着剤の除去に有効な芳香族アルコール系洗浄液を用い、超音波を発振することにより、硬質基板を洗浄することができる。
本発明は、BOD、CODの高い、芳香族アルコール系洗浄液をグリコールエーテル系洗浄液中に分散回収することにより、芳香族アルコール系洗浄液の排出を抑制できる。本発明は、水との相溶性の高い、グリコールエーテル系洗浄液を少量の水ですすぎ落とすことが可能である。本発明は、洗浄液を回収の上、水を蒸発させることにより、BOD、CODの高い洗浄液及び接着剤を固相として回収できる。
例えば、ガラス表面上にUV光が透過しにくい印刷パターンやめっきパターン等が施されていた場合、その部分に隣接する接着剤は、ガラスへの付着性が高く、ガラス積層体と接着剤を剥離しても、ガラス表面上に接着剤成分が残りやすい。本発明は、ガラス表面上にUV光が透過しにくい印刷パターンやめっきパターン等が施されていても、ガラス表面上の接着剤成分を洗浄剤と共に除去できる。本発明の産業上利用性は極めて大きい。
1 超音波洗浄槽
1a 超音波発振器
2 超音波洗浄槽
2a 超音波発振器
3 シャワー洗浄槽
3a シャワー
4 貯蔵槽
5 蒸発機
5a ヒーター
10 芳香族アルコール系洗浄液
11 グリコールエーテル系洗浄液
21 硬質基板
22 収納棚
31 シャワー廃水

Claims (18)

  1. 下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄方法。
    (1)接着剤が表面に付着した硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程
    (2)工程(1)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄する工程
    (3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程
    (4)工程(3)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
    (5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程
  2. 下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄方法。
    (1)光硬化性(メタ)アクリル接着剤により接着した硬質基板積層体を剥離して得られた硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程
    (2)工程(1)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄し、除去する工程
    (3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程
    (4)工程(3)により硬質基板を浸漬させた状態を保持しながら、超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
    (5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程
  3. 工程(2)の前記接着剤を除去するための超音波の周波数が20kHz以上40kHz以下である請求項1又は2に記載の超音波洗浄方法。
  4. 芳香族アルコール系洗浄液が、芳香族アルコール、水及び界面活性剤を含有し、グリコールエーテル洗浄液が、グリコールエーテル、水及び界面活性剤を含有する請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  5. 芳香族アルコールがベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ヒドロシンナミルアルコール、及びこれらのアルキル置換誘導体から選択される1種以上であり、グリコールエーテルがジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及び3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールから選択される1種以上である請求項1〜4のうち何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  6. 工程(5)はシャワー水を硬質基板に噴射することにより行われる請求項1〜5のうち何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  7. 工程(4)の前記芳香族アルコール系洗浄液を除去するための超音波の周波数が16kHz以上60kHz以下である請求項1〜6のうちの何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  8. 工程(5)後の廃水を加温し、水を蒸発させ、残存する接着剤成分及び洗浄液成分を回収する請求項1〜7のうちの何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  9. 光硬化性(メタ)アクリル接着剤が、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、及び(C)光重合開始剤を含有する請求項1〜8のうちの何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  10. グリコールエーテル系洗浄液が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系からなる群のうちの1種以上である請求項1〜9のうちの何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  11. 芳香族アルコール系洗浄液が、ベンジルアルコール/水/キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤系である請求項1〜10のうちの何れか1項に記載の超音波洗浄方法。
  12. 下記(1)〜(5)の工程を順に行う超音波洗浄装置。
    (1)光硬化性(メタ)アクリル接着剤により接着した硬質基板積層体を剥離して得られた硬質基板を、25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液に浸漬させる工程
    (2)超音波の発振により、硬質基板上の接着剤を洗浄し、除去する工程
    (3)次いで、硬質基板を、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液に浸漬させる工程
    (4)超音波の発振により、硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐ工程
    (5)次いで、硬質基板上に付着した前記グリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぎ落とす工程
  13. 25〜60℃の芳香族アルコール系洗浄液を含有し、超音波発振器の付いた、接着剤が表面に付着した硬質基板を洗浄するための第一の洗浄液槽と、
    第一の洗浄液槽の後段に設置され、25〜60℃のグリコールエーテル系洗浄液を含有し、超音波発振器の付いた、前記硬質基板上に付着した前記芳香族アルコール系洗浄液をすすぐための第二の洗浄液槽と、
    第二の洗浄液槽の後段に設置され、硬質基板上に付着したグリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液を水によりすすぐための水洗室と、
    を備えた、接着剤が表面に付着した硬質基板を洗浄するための装置。
  14. 水洗室からの廃液中に含まれる水分を蒸発させるための蒸発器を備えた請求項13に記載の装置。
  15. 水洗室と蒸発器の間に設置され、水洗室からの廃液を貯蔵するための貯蔵槽を備えた請求項14に記載の装置。
  16. 硬質基板上に付着したグリコールエーテル系洗浄液及び芳香族アルコール系洗浄液がシャワー水によりすすぎ落とされる請求項12〜15のうちの何れか1項に記載の装置。
  17. グリコールエーテル系洗浄液が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/水系、ジエチレングリコールモノブチルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル/ポリオキシエチレンアルキルアミン/水系からなる群のうちの1種以上である請求項12〜16のうちの何れか1項に記載の装置。
  18. 芳香族アルコール系洗浄液が、ベンジルアルコール/水/キシレンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤系である請求項12〜17のうちの何れか1項に記載の装置。
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