JPWO2012093721A1 - ガス発生器 - Google Patents

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Abstract

ガス発生器(1A)は、下部側シェル(10)、上部側シェル(20)、保持部(30)、点火器(40)、エンハンサカップ(46)およびフィルタ(70)を備える。下部側シェル(10)は、一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって成形されたプレス成形品からなり、突状筒部(13)と、当該突状筒部(13)に設けられた開口部(15)とを含む。保持部(13)は、開口部(15)を経由して下部側シェル(10)の底板部(11)の内面の一部から外面の一部にまで達するように絶縁性の流動性樹脂材料を底板部(11)に付着させてこれを固化させることによって形成された樹脂成形部からなる。エンハンサカップ(46)は、エンハンサカップ(46)に設けられた係止突部(46a)を保持部(30)に設けられた係止凹部(36a)に係止させることにより、保持部(30)によって保持される。

Description

本発明は、乗員保護装置に組み込まれるガス発生器に関し、より特定的には、自動車のステアリングホイール等に装備されるエアバッグ装置に組み込まれるいわゆるディスク型ガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張および展開させることにより、エアバッグがクッションとなって乗員の体を受け止めるものである。ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時にコントロールユニットからの通電によって点火器を発火し、点火器において生じる火炎によりガス発生剤を燃焼させて多量のガスを瞬時に発生させ、これによりエアバッグを膨張および展開させる機器である。なお、エアバッグ装置は、たとえば自動車のステアリングホイールやインストゥルメントパネル等に装備される。
ガス発生器には、種々の構造のものが存在するが、特にステアリングホイール等に装備される運転席側エアバッグ装置に好適に利用されるガス発生器として、いわゆるディスク型ガス発生器がある。一般に、ディスク型ガス発生器は、軸方向の端部が閉塞された短尺円筒状のハウジングを有し、ハウジングの周壁にガス噴出口が設けられるとともにハウジングの内部にガス発生剤や点火器、フィルタ等が収容されてなるものである。
ディスク型ガス発生器のハウジングは、下部側シェルと呼ばれる有底筒状の金属部材と、上部側シェルと呼ばれる有底筒状の金属部材とを組み合わせて構成されることが一般的である。このうち、下部側シェルは、ハウジングの底板部を少なくとも構成し、この底板部に点火器が組付け固定される。
従来、上部側シェルについては、その形状が比較的簡素であったため、一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって製作されることが一般的であった。これに対し、下部側シェルについては、点火器が組付けられる部分の形状が複雑であったため、たとえば当該部分(下部側シェルの点火器固定部となる部分)を金属製のブロックを切削加工することによって製作されることが一般的であった。しかしながら、このような切削加工による下部側シェルの製作は、製造コストを大きく圧迫する要因となっていたため、その改善が求められていた。
そこで、下部側シェルの構成を簡素化し、これを一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって製作し、当該プレス加工によって製作された下部側シェルに点火器をインサート成形によって樹脂成形部で固定する試みがなされている。このような構成が開示された文献としては、たとえば特開平4−266548号公報(特許文献1)や特表2005−528276号公報(特許文献2)、特表2007−521181号公報(特許文献3)、特開2010−173558号公報(特許文献4)、特開2010−173559号公報(特許文献5)、特開2010−173560号公報(特許文献6)等が挙げられる。
上記公報のいずれかに開示のガス発生器においては、一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって形成した下部側シェルに、樹脂材料を原料としたインサート成形によって点火器を組付ける構成が採用されている。より具体的には、下部側シェルに設けられた開口部に配置された点火器と下部側シェルとの間の空間に絶縁性の流動性樹脂材料を流し込んでこれを固化させることにより樹脂成形部を形成し、当該樹脂成形部がこれら点火器の表面と下部側シェルの表面とにそれぞれ固着するようにすることにより、点火器が下部側シェルに対して固定されている。
特開平4−266548号公報 特表2005−528276号公報 特表2007−521181号公報 特開2010−173558号公報 特開2010−173559号公報 特開2010−173560号公報
ところで、ディスク型ガス発生器においては、点火器にて生じた火炎によって確実にガス発生剤が着火されることとなるように、ガス発生剤が収容された燃焼室と点火器との間に燃焼促進剤としての伝火薬(エンハンサ)が配置されることが一般的である。通常、伝火薬は、エンハンサカップと呼ばれるカップ状部材の内部に設けられた伝火室に収容され、この伝火室が点火器に面するようにエンハンサカップが燃焼室内に突出した状態で配置される(たとえば、上記特開2010−173558号公報、上記特開2010−173559号公報および上記特開2010−173560号公報参照)。
ここで、従来のガス発生器においては、エンハンサカップの開口端周縁にフランジ部を設け、下部側シェルに当該フランジ部をかしめ固定するための鍔部を切削加工によって設ける構成が採用されていた。しかしながら、上述したように下部側シェルの構成を簡素化した場合には、下部側シェルに鍔部を設けることが困難であるため、エンハンサカップを下部側シェルに対してどのように組付けるかが問題となる。
そこで、上記特開平4−266548号公報に開示のガス発生器にあっては、点火器として内部に点火薬に加えて伝火薬が収容された構成のいわゆるイグナイタと称される点火器を利用することとし、エンハンサカップの組付け自体を不要にすることで簡素な構成の下部側シェルへの伝火薬の組付けを可能にしている。一方、上記特開2010−173558号公報、上記特開2010−173559号公報および上記特開2010−173560号公報のいずれかに開示のガス発生器にあっては、エンハンサカップを樹脂成形部自体または当該樹脂成形部を覆うように配置された金属製の部材に圧入固定するか、またはエンハンサカップをこれらにかしめ固定するかのいずれかとすることにより、簡素な構成の下部側シェルへのエンハンサカップの組付けを可能にしている。
しかしながら、上記特開平4−266548号公報に開示の構成を採用した場合には、インサート成形の際に点火器としてのイグナイタが高温高圧環境下に曝されてしまうことが問題となる。すなわち、イグナイタは、静電気や火気等に鋭敏に反応する点火薬や伝火薬等が装填された部品であるため、その取り扱いに多大な注意を要するところ、上記のような高温高圧環境下にこれを曝すことは、組付作業の安全性を確保する上で相当の困難を伴うことになってしまう。そのため、組付作業に多くの制約が生じてしまい、ガス発生器を容易に製造することの障害となってしまう。
また、上記特開2010−173558号公報、上記特開2010−173559号公報および上記特開2010−173560号公報に開示の構成のうち、圧入固定によるエンハンサカップの組付構造を採用した場合には、エンハンサカップや樹脂成形部等に高い寸法精度が要求されることとなってしまい、歩留まりが悪化してしまうといった問題や、製造コストを圧迫してしまうといった問題を招来し、ガス発生器を容易にかつ安価に製造することの障害となってしまう。
また、上記特開2010−173558号公報、上記特開2010−173559号公報および上記特開2010−173560号公報に開示の構成のうち、かしめ固定によるエンハンサカップの組付構造を採用した場合には、組付作業が煩雑になってしまうといった問題や、かしめ固定のためにエンハンサカップを金属製にせざるを得ず、軽量化および低コスト化の面で不利になるといった問題を招来し、やはりガス発生器を容易にかつ安価に製造することの障害となってしまう。
したがって、本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたものであり、組付作業における制約が少なく、容易にかつ安価に製造することが可能なガス発生器を提供することを目的とする。
本発明に基づくガス発生器は、ハウジングと、点火器と、カップ状部材と、保持部とを備えている。上記ハウジングは、軸方向の端部を閉塞する天板部および底板部と、ガス噴出口が設けられた周壁部とによって構成され、ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む短尺筒状の部材からなる。上記点火器は、上記ガス発生剤を燃焼させるためのものであり、上記底板部に組付けられている。上記カップ状部材は、伝火薬が収容された伝火室を内部に含み、上記点火器に面するように上記燃焼室内に向けて突出するように配置された有底筒状の部材からなる。上記保持部は、上記底板部上に設けられており、上記点火器を保持している。上記ハウジングは、上記底板部を含む下部側シェルと、上記天板部を含む上部側シェルとを少なくとも有している。上記下部側シェルは、上記天板部側に向けて突設された突状筒部と、上記突状筒部の上記天板部側に位置する軸方向端部に設けられた開口部とを含んでいる。上記保持部は、上記開口部を経由して上記底板部の内面の一部から上記底板部の外面の一部にまで達するように流動性樹脂材料を上記底板部に付着させてこれを固化させることによって形成されることで少なくともその一部が上記底板部に固着してなる樹脂成形部からなる。上記カップ状部材および上記保持部のうちの一方に第1係止部が設けられており、上記カップ状部材および上記保持部のうちの他方に第1被係止部が設けられている。上記カップ状部材は、上記第1係止部を上記第1被係止部に係止させることで上記保持部によって保持されている。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記カップ状部材が、樹脂製であることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記保持部が、上記天板部に対向する部分に環状の形状を有する保持壁部を含んでいることが好ましく、その場合に、上記カップ状部材が上記保持壁部に外挿されることにより、上記保持壁部の外周面が上記カップ状部材の内周面に密着するように構成されているとともに、上記第1係止部が上記第1被係止部に係止されるように構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記保持部が、上記天板部に対向する部分に環状の形状を有する嵌合凸部を含んでいるとともに、上記カップ状部材が、上記底板部側に対向する部分に環状の形状を有する嵌合凹部を含んでいることが好ましく、その場合に、上記嵌合凸部が上記嵌合凹部に挿入されることにより、上記嵌合凸部の外周面および内周面が上記嵌合凹部の表面に密着するように構成されているとともに、上記第1係止部が上記第1被係止部に係止されるように構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第1係止部が、上記第1被係止部に係止される側の主面上の部分であってかつ上記第1係止部の根元に相当する部分に、周方向に沿って延びる溝部を有していることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記保持部が、上記天板部に対向する部分に上記点火器を収容するための収容凹部を含んでいることが好ましく、その場合に、上記点火器が、上記収容凹部に上記天板部側から挿入されて嵌め込まれた状態で上記保持部によって保持されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記点火器および上記保持部のうちの一方に第2係止部が設けられているとともに、上記点火器および上記保持部のうちの他方に第2被係止部が設けられていることが好ましく、その場合に、上記点火器が、上記第2係止部を上記第2被係止部に係止させることで上記保持部によって保持されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第2係止部が、上記第2被係止部に係止される側の主面上の部分であってかつ上記第2係止部の根元に相当する部分に、周方向に沿って延びる溝部を有していることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第1被係止部および上記第2被係止部が、上記保持部に設けられた同一の貫通孔にて共用されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記下部側シェルが、一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって成形されたプレス成形品にて構成されていることが好ましい。
本発明によれば、組付作業における制約が少なく、容易にかつ安価に製造することが可能なガス発生器とすることができる。
本発明の実施の形態1におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態1におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態1におけるガス発生器のエンハンサカップの組付構造および組付手順を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態2におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態2におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態3におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態3におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態4におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態4におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態5におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態5におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態6におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態6におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態7におけるガス発生器の要部拡大図である。 本発明の実施の形態8におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態8におけるガス発生器の要部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態およびその変形例は、自動車のステアリングホイール等に装備されるエアバッグ装置に組み込まれるディスク型ガス発生器に本発明を適用したものである。なお、以下に示す実施の形態およびその変形例においては、同一または共通する部分に図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さないこととする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるガス発生器の概略図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの全体構造について説明する。
図1に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aは、軸方向の両端が閉塞された短尺円筒状のハウジングを有しており、このハウジングの内部に構成部品としての保持部30、点火器40、ガス発生剤61、フィルタ70等が収容されて構成されている。短尺円筒状のハウジングは、下部側シェル10と上部側シェル20とを含んでいる。下部側シェル10および上部側シェル20のそれぞれは、一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって形成されたプレス成形品からなる。
下部側シェル10および上部側シェル20は、それぞれが有底筒状に形成されており、これらの開口面同士が向き合うように組み合わされて接合されることによってハウジングの外殻部分が構成されている。下部側シェル10は、底板部11と周壁部12とを有しており、上部側シェル20は、天板部21と周壁部22とを有している。なお、下部側シェル10と上部側シェル20との接合には、電子ビーム溶接やレーザー溶接、摩擦圧接等が好適に利用される。
下部側シェル10の底板部11の略中央部には、天板部21側に向かって突出する突状筒部13が設けられており、これにより下部側シェル10の底板部11の略中央部には、窪み部14が形成されている。突状筒部13は、保持部30を介して点火器40が固定される部位であり、窪み部14は、保持部30に雌型コネクタ部38を設けるためのスペースとなる部位である。ここで、突状筒部13は、有底筒状に形成されており、天板部21側に近付くに連れてその外径が小さくなるように先細り形状とされている。また、突状筒部13の天板部21側に位置する軸方向端部には、平面視円形状の開口部15が設けられている。当該開口部15は、点火器40の一対の端子ピン42が挿通される部位である。
下部側シェル10は、上述したように一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって製作されている。具体的には、下部側シェル10は、上型および下型からなる一対の金型を用いて一枚の金属製の板状部材を上下方向からプレスすることにより、図示する如くの形状に成形されることで製作される。
ここで、金属製の板状部材としては、たとえばプレス前の板厚が概ね1.5mm以上3.0mm以下のステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等からなる金属板が利用され、好適には440MPa以上780MPa以下の引張応力が印加された場合にも破断等の破損が生じないいわゆる高張力鋼板が好適に利用される。なお、プレス後の板厚としては、その最も薄肉の部分の厚みが概ね1.0mm以上とされることが好ましい。また、プレス加工としては、熱間鍛造で行なわれてもよいし冷間鍛造で行なわれてもよいが、寸法精度の向上の観点から、より好適には冷間鍛造で行われる。
上部側シェル20は、上述したように一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって製作されている。具体的には、上部側シェル20は、上型および下型からなる一対の金型を用いて一枚の金属製の板状部材を上下方向からプレスすることにより、図示する如くの形状に成形されることで製作される。ここで、金属製の板状部材としては、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等からなる金属板が利用可能である。
下部側シェル10の底板部11の略中央部に設けられた突状筒部13の周囲には、保持部30が設けられている。保持部30は、下部側シェル10の底板部11の内面の一部を覆う内側被覆部31と、下部側シェル10の底板部11の外面の一部を覆う外側被覆部32と、下部側シェル10の底板部11に設けられた開口部15内に位置し、上記内側被覆部31および外側被覆部32にそれぞれ連続する連結部33とを有している。
この保持部30は、下部側シェル10の底板部11に設けられた開口部15を経由して底板部11の内面の一部から外面の一部にまで達するように絶縁性の流動性樹脂材料を底板部11に付着させてこれを固化させることによって形成された樹脂成形部からなる。すなわち、保持部30は、型を用いた射出成形(より特定的にはアウトサート成形)によって形成されるものである。
射出成形によって形成される保持部30の原料としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料が好適に選択されて利用される。その場合、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂に限られず、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂を利用することも可能である。これら熱可塑性樹脂を原材料として選択する場合には、成形後において保持部30の機械的強度を確保するためにこれら樹脂材料にガラス繊維等をフィラーとして含有させることが好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂のみで十分な機械的強度が確保できる場合には、上述の如くのフィラーを添加する必要はない。
保持部30は、上述した内側被覆部31、外側被覆部32および連結部33のそれぞれの底板部11側の表面において底板部11に固着している。ここで、保持部30は、下部側シェル10の底板部11に設けられた突状筒部13を完全に覆うように設けられており、これにより突状筒部13は、保持部30によって完全に埋設された状態にある。
保持部30の内側被覆部31の天板部21に対向する部分には、環状の形状を有する保持壁部34が天板部21側に向けて立設されており、これにより保持部30に収容凹部37が設けられている。収容凹部37は、点火器40の一部を受け入れてこれを収容するための部位である。
保持部30の外側被覆部32の外部に面する部分には、雌型コネクタ部38が形成されている。この雌型コネクタ部38は、点火器40とコントロールユニット(不図示)とを結線するためのハーネスの雄型コネクタ(図示せず)を受け入れるための部位であり、下部側シェル10の底板部11に設けられた窪み部14内に位置している。この雌型コネクタ部38内には、点火器40の端子ピン42の下方端寄りの部分が露出して配置される。雌型コネクタ部38には、雄型コネクタが挿し込まれ、これによりハーネスの芯線と端子ピン42との電気的導通が実現される。
保持部30の連結部33には、一対の挿通孔39が設けられている。この一対の挿通孔39は、点火器40の一対の端子ピン42が挿通される部位であり、その両端が上述した収容凹部37および雌型コネクタ部38にそれぞれ達している。
点火器40は、火炎を発生させるための点火装置であり、点火薬が装填された薬剤装填部41と、上述した一対の端子ピン42と、端子ピン42の一部を覆うように設けられたカバー部44とを備えている。薬剤装填部41は、その内部に、作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体とを含んでいる。一対の端子ピン42は、点火薬を着火させるために薬剤装填部41に接続されている。なお、点火器40の保持部30に対する組付構造の詳細については、後述することとする。
より詳細には、薬剤装填部41は、カップ状の部材からなるスクイブカップ41aと、当該スクイブカップ41aの開口端を閉塞し、一対の端子ピン42が挿通されてこれを保持する基部41bとを備えており、スクイブカップ41a内に挿入された一対の端子ピン42の先端を連結するように抵抗体(ブリッジワイヤ)が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に近接するようにスクイブカップ41a内に点火薬が装填された構成を有している。なお、カバー部44は、上述した端子ピン42の一部のみならず、基部41bをも覆っている。
ここで、抵抗体としては一般にニクロム線等が利用され、点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。なお、スクイブカップ41aおよび基部41bは、一般に金属製またはプラスチック製であり、カバー部44は、一般にプラスチック製である。
衝突を検知した際には、端子ピン42を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップ41aを破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器40が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。
点火器40と保持部30との間には、シール部材50が介装されている。より詳細には、シール部材50は、保持部30の収容凹部37の底面および内周面と、点火器40のカバー部44の外周面との間に配置されている。シール部材50は、点火器40と保持部30との間に生じる隙間を気密に封止することによって後述する燃焼室60を密閉するためのものであり、点火器40を保持部30に組付ける際に上記隙間に挿入される。
シール部材50としては、十分な耐熱性および耐久性の材料からなるものを利用することが好ましく、たとえばエチレンプロピレンゴムの一種であるEPDM樹脂製のOリング等を利用することが好適である。なお、別途、シール部材50が介装される部分に液状のシール剤を塗布しておけば、さらに燃焼室60の密閉性を高めることができる。ここで、液状のシール剤としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料を含むものが好適に選択されて利用され、上記樹脂材料としては、たとえばシアノアクリレート系樹脂やシリコーン系樹脂が特に好適に利用される。また、上記樹脂材料としては、上述の樹脂材料以外にも、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂、アクリロニトリルスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタラート系樹脂、ポリエチレンテレフタラート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルファイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶ポリマー等が利用可能である。
保持部30には、点火器40を覆うようにカップ状部材としてのエンハンサカップ46が固定されている。エンハンサカップ46は、頂壁部および側壁部を含む有底筒状の形状を有しており、その内部に伝火薬48が収容された伝火室47を含んでいる。エンハンサカップ46は、その内部に設けられた伝火室47が薬剤装填部41に面するように保持部30に固定されている。なお、エンハンサカップ46の保持部30に対する組付構造の詳細については、後述することとする。
エンハンサカップ46は、保持部30に固定された状態において、その内部に設けられた伝火室47を完全に密閉している。このエンハンサカップ46は、点火器40が作動することによって伝火薬48が着火された場合に伝火室47内の圧力上昇や発生した熱の伝導に伴って破裂または溶融するものである。なお、エンハンサカップ46としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属製の部材や、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂等の樹脂製の部材からなるものが好適に利用される。
伝火室47に充填された伝火薬48は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火され、燃焼することによって熱粒子を発生する。伝火薬48としては、後述するガス発生剤61を確実に燃焼開始させることができるものであることが必要であり、一般的には、B/KNO3等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物などが用いられる。伝火薬48は、粉状のものや、バインダによって所定の形状に成形されたもの等が利用される。バインダによって成形された伝火薬の形状としては、たとえば顆粒状、円柱状、シート状、球状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット状など種々の形状がある。
下部側シェル10および上部側シェル20からなるハウジングの内部の空間のうち、上述のエンハンサカップ46が配置された部分を取り巻く空間には、ガス発生剤61が収容される燃焼室60が位置している。より具体的には、上述のエンハンサカップ46は、ハウジングの内部に形成された燃焼室60内に突出して配置されており、このエンハンサカップ46の側壁部の外表面に面する部分に設けられた空間が燃焼室60として構成されている。
また、燃焼室60をハウジングの径方向に取り巻く空間には、ハウジングの内周に沿ってフィルタ70が配置されている。フィルタ70は、中空円筒状の形状を有しており、その中心軸はハウジングの軸方向と実質的に合致するように配置されている。
ガス発生剤61は、点火器40が作動することによって生じた熱粒子によって着火され、燃焼することによってガスを発生させる薬剤である。ガス発生剤61としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてガス発生剤61が形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩や、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロキシタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
ガス発生剤61の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものでは、成形体内部に孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、ガス発生器1Aが組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤61の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤61の形状の他にもガス発生剤61の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
フィルタ70は、たとえばステンレス鋼や鉄鋼等の金属線材を巻き回して焼結したものや、金属線材を編み込んだ網材をプレス加工することによって押し固めたもの、あるいは孔あき金属板を巻き回したもの等が利用される。ここで、網材としては、具体的にはメリヤス編みの金網や平織りの金網、クリンプ織りの金属線材の集合体等が利用される。また、孔あき金属板としては、たとえば、金属板に千鳥状に切れ目を入れるとともにこれを押し広げて孔を形成して網目状に加工したエキスパンドメタルや、金属板に孔を穿つとともにその際に孔の周縁に生じるバリを潰すことでこれを平坦化したフックメタル等が利用される。この場合において、形成される孔の大きさや形状は、必要に応じて適宜変更が可能であり、同一金属板上において異なる大きさや形状の孔が含まれていてもよい。なお、金属板としては、たとえば鋼板(マイルドスチール)やステンレス鋼板が好適に利用でき、またアルミニウム、銅、チタン、ニッケルまたはこれらの合金等の非鉄金属板を利用することもできる。
フィルタ70は、燃焼室60にて発生したガスがこのフィルタ70中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれる残渣(スラグ)等を除去する除去手段としても機能する。したがって、ガスを十分に冷却し、かつ残渣が外部に放出されないようにするためには、燃焼室60内にて発生したガスが確実にフィルタ70中を通過するようにすることが必要である。
フィルタ70に対面する部分の上部側シェル20の周壁部22には、ガス噴出口23が複数設けられている。このガス噴出口23は、フィルタ70を通過したガスをハウジングの外部に導出するためのものである。上部側シェル20の周壁部22のフィルタ70側に位置する主面には、上記ガス噴出口23を閉塞するようにシール部材24が貼付されている。このシール部材24としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が利用される。これにより、燃焼室60の気密性が確保されている。
ハウジングの内部の空間のうち、上部側シェル20の天板部21側の端部には、フィルタ70の上端をハウジングに固定するための上部側支持部材62が配置されている。上部側支持部材62は、上部側シェル20の天板部21に当接する部位と、フィルタ70の上端部分の内周面に当接する部位とを有している。
この上部側支持部材62の内部には、燃焼室60内に収容されたガス発生剤61に接触するようにクッション材64が配置されている。このクッション材64は、成形体からなるガス発生剤61が振動等によって粉砕されることを防止する目的で設けられるものであり、好適にはセラミックスファイバの成形体や発泡樹脂(たとえば発泡シリコーン等)が利用される。
一方、ハウジングの内部の空間のうち、下部側シェル10の底板部11側の端部には、フィルタ70の下端をハウジングに固定するための下部側支持部材63が配置されている。下部側支持部材63は、下部側シェル10の底板部11の内底面に当接する部位と、フィルタ70の下端部分の内周面に当接する部位とを有している。
これら上部側支持部材62および下部側支持部材63は、たとえば金属製の板状部材をプレス加工等することによって形成されたものであり、好適には普通鋼や特殊鋼等の鋼板(たとえば、冷間圧延鋼板やステンレス鋼板等)が用いられる。上部側支持部材62および下部側支持部材63は、上述のように金属製の板状部材の一部を折り曲げることによって形成されたものであるため、上部側支持部材62および下部側支持部材63はそれぞれ適度な弾性を有している。そのため、上部側支持部材62および下部側支持部材63は、それぞれフィルタ70の内周面に接触することになり、これによりフィルタ70がハウジングに保持されて固定されることになる。また、上部側支持部材62および下部側支持部材63のそれぞれは、フィルタ70の上端と上部側シェル20の天板部21との間の隙間およびフィルタ70の下端と下部側シェル10の底板部11との間の隙間からのガスの流出を防止する機能も果たしている。
次に、図1を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの動作について説明する。
本実施の形態におけるガス発生器1Aが搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて車両に別途設けられたコントロールユニットからの通電によって点火器40が作動する。伝火室47に収容された伝火薬48は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火されて燃焼し、多量の熱粒子を発生させる。この伝火薬48の燃焼によってエンハンサカップ46は破裂または溶融し、上述の熱粒子が燃焼室60へと流れ込む。
流れ込んだ熱粒子により、燃焼室60に収容されたガス発生剤61が着火されて燃焼し、多量のガスを発生させる。燃焼室60にて発生したガスは、フィルタ70の内部を通過し、その際、フィルタ70によって熱が奪われて冷却されるとともに、ガス中に含まれるスラグがフィルタ70によって除去されてハウジングの外周縁部に流れ込む。
ハウジングの内圧の上昇に伴い、上部側シェル20のガス噴出口23を閉塞していたシール部材24による封止が破られ、ガス噴出口23を介してガスがハウジングの外部へと噴出される。噴出されたガスは、ガス発生器1Aに隣接して設けられたエアバッグの内部に導入され、エアバッグを膨張および展開する。
図2は、本実施の形態におけるガス発生器の要部拡大図である。また、図3は、本実施の形態におけるガス発生器のエンハンサカップの組付構造および組付手順を説明するための概略図である。次に、上述した図1に加え、これら図2および図3を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの点火器40の組付構造および組付手順、エンハンサカップ46の組付構造および組付手順等について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aにおいては、点火器40の一部であるカバー部44が、保持部30に設けられた収容凹部37に嵌め込まれた状態で保持部30によって保持されている。
具体的には、保持部30の収容凹部37を規定する環状形状を有する保持壁部34は、その天板部21側の端部に周方向に沿って並ぶように設けられた複数の係止爪部35aを有しており、当該係止爪部35aは、いずれもその先端が内側を向くように形成されている。これら複数の係止爪部35aは、点火器40を保持部30に固定するための第2係止部に相当する部位であり、保持部30の射出成形時に保持部30の他の部位と同時に一体的に設けられた部位である。そのため、当該複数の係止爪部35aは、いずれも弾性変形が可能であり、また、保持壁部34は、それ自体が弾性変形可能である。
一方、点火器40のカバー部44は、薬剤装填部41よりもその外形が大きく形成された部位(すなわち、径方向外側に向けて張り出した部位)を有しており、当該部位が、点火器40を保持部30に固定するための第2被係止部に相当する。当該部位は、周方向に沿って環状に延在しており、傾斜した上面および下面と、これら上面および下面に連続する周面とを含んでいる。
組付けに際しては、予め下部側シェル10の底板部11に樹脂成形部としての保持部30を射出成形によって形成しておき、当該保持部30の収容凹部37内にシール部材50を収容した状態で、上部側(すなわち、組付け後における天板部21側)から点火器40を当該収容凹部37に挿入する。このとき、点火器40の一対の端子ピン42が保持部30の連結部33に設けられた一対の挿通孔39に挿し込まれるようにする。
その際、点火器40のカバー部44の傾斜した下面に保持部30の係止爪部35aが接触することになるが、上述したように係止爪部35aおよび保持壁部34は弾性変形が可能であるため、当該係止爪部35aおよび保持壁部34が径方向外側に後退することになり、点火器40のカバー部44を収容凹部37内に挿入することが可能になる。
そして、点火器40の保持部30への挿入後においては、係止爪部35aがカバー部44の側部を乗り越えることで係止爪部35aおよび保持壁部34が元の形状に復帰することになり、係止爪部35aが上述したカバー部44の傾斜した上面に係止することになる。これにより、点火器40は、そのカバー部44が保持部30の収容凹部37に収容された状態で当該収容凹部37に嵌め込まれることになり、点火器40が保持部30によって保持されることになる。
また、図1および図2に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aにおいては、エンハンサカップ46が、保持部30に設けられた保持壁部34に外挿されて嵌め込まれた状態で保持部30によって保持されている。
具体的には、図1ないし図3に示すように、エンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部の内周面には、内側に向けて突設された複数の係止突部46aが設けられている。これら複数の係止突部46aは、エンハンサカップ46を保持部30に固定するための第1係止部に相当し、周方向に沿って並ぶように設けられている。なお、エンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部は、比較的その厚みが薄く形成されているため、当該複数の係止突部46aが設けられた部分を含め、それ自体が弾性変形可能である。
一方、保持部30の環状形状を有する保持壁部34の外周面には、その上下方向の途中位置に周方向に沿って並ぶように設けられた複数の係止凹部36aが設けられている。これら複数の係止凹部36aは、エンハンサカップ46に設けられた係止突部46aに対応して設けられており、エンハンサカップ46を保持部30に固定するための第1被係止部に相当する部位である。当該複数の係止凹部36aは、保持部30の射出成形時に保持部30の他の部位と同時に一体的に設けられた部位である。
組付けに際しては、図3に示すように、予めエンハンサカップ46に所定量の伝火薬48を装填しておき、樹脂成形部としての保持部30に点火器40を組付けた状態で、保持部30の保持壁部34が設けられた部分をエンハンサカップ46の開口端側(すなわち、組付け後における底板部11側)から当該エンハンサカップ46内に挿入する。
その際、エンハンサカップ46の係止突部46aが保持部30の保持壁部34に接触することになるが、上述したようにエンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部は弾性変形が可能であるため、当該側壁部が径方向外側に後退することになり、保持壁部34をエンハンサカップ46内に挿入することが可能になる。
そして、保持壁部34のエンハンサカップ46内への挿入後においては、係止突部46aが係止凹部36aに嵌まることでエンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部が元の形状に復帰することになり、係止突部46aが係止凹部36aに係止することになる。これにより、エンハンサカップ46は、その内部に点火器40の薬剤装填部41が面した状態で保持壁部34に外挿されて嵌め込まれることになり、エンハンサカップ46が保持部30によって保持されることになる。
以上において説明したように、本実施の形態におけるガス発生器1Aにおいては、予め射出成形によって形成された樹脂成形部である保持部30に点火器40およびエンハンサカップ46が別途嵌め込みによって組付けられる構成であるため、保持部30の射出成形時に点火器40およびエンハンサカップ46がインサート成形されることがない。したがって、静電気や火気等に鋭敏に反応する点火薬および伝火薬が装填された部品である点火器40およびエンハンサカップ46が、組付けの際に高温高圧環境下に曝されることがなくなり、組付作業の安全性を確保することができる。そのため、射出成形の際にその作業場所が制限されることがなくなる等、組付作業における制約が大幅に少なくなることになる。
一方で、点火器40およびエンハンサカップ46の保持部30に対する組付けは、点火器40およびエンハンサカップ46を保持部30に対して挿入するのみの作業で実現できるため、非常に容易にこれを行なうことができる。また、点火器40およびエンハンサカップ46を保持する保持部30が射出成形によって形成されるため、その具体的な形状を型の形状を変えることで種々変更することができ、点火器40およびエンハンサカップ46を係止するための構造を点火器40およびエンハンサカップ46の形状に適したものに容易に変えることができる。したがって、使用する点火器40およびエンハンサカップ46の形状に応じて、より組付けが容易となる保持部30の形状を任意に選択することが可能となり、設計自由度を広く確保することが可能になる。
また、エンハンサカップ46を樹脂成形部からなる保持部30等に圧入固定するように構成した場合に比べ、より緩やかな条件での寸法精度の管理が可能になり、歩留まりの向上や製造コストの低減が期待できる。さらには、エンハンサカップ46を樹脂成形部からなる保持部30等にかしめ固定するように構成した場合に比べ、エンハンサカップ46を樹脂製の部材にて構成することが可能になるため、エンハンサカップ46の形状自体についてもその設計自由度が向上することになり、ガス発生器全体としての軽量化や低コスト化が図られることになる。加えて、エンハンサカップ46を樹脂製の部材にて構成した場合には、その形状、厚み、大きさ、材質等を種々変更することで、作動時におけるエンハンサカップ46の破裂または溶融を制御性よくコントロールすることが可能になり、ガス発生剤61の着火性能や燃焼特性を所望のものに調整することが容易に行なえるようになる。さらには、エンハンサカップ46の形状が種々変更可能になることにより、エンハンサカップ46に装填される伝火薬48の量を自由に変更(たとえば増量等)することが可能になり、ガス発生器の性能を向上させることも可能になる。
また、点火器40およびエンハンサカップ46を下部側シェル10に固定するための保持部30が射出成形によって形成されることになるため、保持部30が下部側シェル10に固着した状態となり、当該部分におけるシール性を十分に確保することが可能になる。すなわち、上述した如く、内側被覆部31、外側被覆部32および連結部33によって保持部30を構成することにより、下部側シェル10と保持部30との間の固着しろを適度に長く確保できることになるため、下部側シェル10と保持部30との間の界面部分における剥離の発生が防止可能となり、長期間にわたってシール性を確実に維持できるようになる。
さらには、点火器40およびエンハンサカップ46を下部側シェル10に固定するための保持部30が射出成形によって形成されることになるため、当該保持部を下部側シェル10に切削加工を施すことで形成した場合に比べ、保持部を大幅に軽量化できるといった効果や、切削加工の場合に生じるバリの発生がなく、保持部の形状再現性が確保されて性能ばらつきが生じ難くなるといった効果を得ることもできる。
このように、本実施の形態におけるガス発生器1Aとすることにより、組付作業における制約が少なく、容易にかつ安価に製造することが可能なガス発生器とすることができる。
なお、上述した本実施の形態におけるガス発生器1Aにおいては、エンハンサカップ46に係止突部46aを設けるとともに、保持部30に係止凹部36aを設けることとした場合を例示したが、保持部30に係止凹部36aに代えて保持壁部34を貫通する係止孔部を設けてもよく、またエンハンサカップ46に係止凹部または係止孔部を設けるとともに、保持部30に係止突部を設ける構成としてもよい。
また、上述した本実施の形態におけるガス発生器1Aにおいては、下部側シェル10の突状筒部13に設けられた開口部15の大きさを、薬剤装填部41の最大外形部分における点火器40の大きさに相当する基部41bの大きさよりも小さく構成している。このように構成することにより、万が一、保持部30に予期せぬ破損が生じた場合であっても、燃焼室60の内圧の上昇を受けて点火器40が当該開口部15を通過してハウジングの外部に飛び出ることが防止でき、ガス発生器1Aの安全な動作が確保されることになる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるガス発生器の概略図であり、図5は、要部拡大図である。以下、これら図4および図5を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Bについて説明する。
図4および図5に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Bは、エンハンサカップ46の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aと共通しているものの、点火器40の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aと相違している。
より詳細には、図4および図5に示すように、保持部30の収容凹部37を規定する環状形状を有する保持壁部34は、その上下方向の途中位置に周方向に沿って並ぶように設けられた複数の係止孔部35bを有している。これら複数の係止孔部35bは、点火器40を保持部30に固定するための第2被係止部に相当する部位であり、保持部30の射出成形時に保持部30の他の部位と同時に一体的に設けられた部位である。なお、保持壁部34は、それ自体が弾性変形可能である。
一方、点火器40のカバー部44は、薬剤装填部41よりもその外形が大きく形成された部位(すなわち、径方向外側に向けて張り出した部位)の周面に外側に向けて突設された複数の係止突部46aを有しており、当該複数の係止突部46aが、点火器40を保持部30に固定するための第2係止部に相当する。当該複数の係止突部46aは、保持部30に設けられた係止孔部35bに対応して周方向に沿って並ぶように設けられている。
組付けに際しては、予め下部側シェル10の底板部11に樹脂成形部としての保持部30を射出成形によって形成しておき、当該保持部30の収容凹部37内にシール部材50を収容した状態で、上部側(すなわち、組付け後における天板部21側)から点火器40を当該収容凹部37に挿入する。このとき、点火器40の一対の端子ピン42が保持部30の連結部33に設けられた一対の挿通孔39に挿し込まれるようにする。
その際、点火器40の係止突部44aが保持部30の保持壁部34に接触することになるが、上述したように保持壁部34は弾性変形が可能であるため、当該保持壁部34が径方向外側に後退することになり、点火器40のカバー部44を収容凹部37内に挿入することが可能になる。
そして、点火器40の保持部30への挿入後においては、係止突部44aが係止孔部35bに嵌まることで保持壁部34が元の形状に復帰することになり、係止突部44aが係止孔部35bに係止することになる。これにより、点火器40は、そのカバー部44が保持部30の収容凹部37に収容された状態で当該収容凹部37に嵌め込まれることになり、点火器40が保持部30によって保持されることになる。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Bとした場合にも、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aとした場合と同様の効果を得ることができる。なお、上述した本実施の形態におけるガス発生器1Bにおいては、点火器40に係止突部44aを設けるとともに、保持部30に係止孔部35bを設けることとした場合を例示したが、保持部30に係止孔部35bに代えて係止凹部を設けてもよく、また点火器40に係止凹部または係止孔部を設けるとともに、保持部30に係止突部を設ける構成としてもよい。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるガス発生器の概略図であり、図7は、要部拡大図である。以下、これら図6および図7を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Cについて説明する。
図6および図7に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Cは、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bと比較して、保持壁部34の構造において相違している。すなわち、本実施の形態におけるガス発生器1Cにあっては、保持壁部34に周方向に沿って並ぶように貫通孔からなる複数の係止孔部35bが設けられており、他に孔部や凹部等は設けられていない。これら複数の係止孔部35bは、エンハンサカップ46に設けられた係止突部46aに対応して設けられるとともに、点火器40に設けられた係止突部44aに対応して設けられており、エンハンサカップ46を保持部30に固定するための第1被係止部に相当する部位であるとともに、点火器40を保持部30に固定するための第2被係止部に相当する部位である。
より詳細には、図6および図7に示すように、エンハンサカップ46に設けられた係止突部46aは、組付け後において保持壁部34に設けられた係止孔部35bに保持壁部34の外周面側において係止している。また、点火器40に設けられた係止突部44aは、組付け後において保持壁部34に設けられた係止孔部35bに保持壁部34の内周面側において係止している。すなわち、本実施の形態におけるガス発生器1Cにおいては、保持部30の保持壁部34に設けられた貫通孔からなる係止孔部35bにて、上記第1被係止部および上記第2被係止部が共用される構成とされている。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Cとした場合にも、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bとした場合と同様の効果を得ることができる。さらには、上記第1被係止部および上記第2被係止部を貫通孔からなる係止孔部35bにて共用することにより、保持壁部34の構成を簡素化することができる効果も得られる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4におけるガス発生器の概略図であり、図9は、要部拡大図である。以下、これら図8および図9を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Dについて説明する。
図8および図9に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Dは、点火器40の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bと共通しているものの、エンハンサカップ46の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bと相違している。
より詳細には、図8および図9に示すように、保持部30の環状形状を有する保持壁部34の外周面には、外側に向けて突設された複数の係止突部36bが設けられている。これら複数の係止突部36bは、エンハンサカップ46を保持部30に固定するための第1係止部に相当し、周方向に沿って並ぶように設けられている。
一方、エンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部には、貫通孔からなる複数の係止孔部46bが設けられている。これら複数の係止孔部46bは、エンハンサカップ46を保持部30に固定するための第1被係止部に相当し、周方向に沿って並ぶように設けられている。なお、エンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部は、比較的その厚みが薄く形成されているため、当該複数の係止孔部46bが設けられた部分を含め、それ自体が弾性変形可能である。
組付けに際しては、予めエンハンサカップ46に所定量の伝火薬48を装填しておき、樹脂成形部としての保持部30に点火器40を組付けた状態で、保持部30の保持壁部34が設けられた部分をエンハンサカップ46の開口端側(すなわち、組付け後における底板部11側)から当該エンハンサカップ46内に挿入する。
その際、保持部30の保持壁部34に設けられた係止突部36bがエンハンサカップ46の開口端に接触することになるが、上述したようにエンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部は弾性変形が可能であるため、当該側壁部が径方向外側に後退することになり、保持壁部34をエンハンサカップ46内に挿入することが可能になる。
そして、保持壁部34のエンハンサカップ46内への挿入後においては、係止突部36bが係止孔部46bに嵌まることでエンハンサカップ46の開口端寄りの側壁部が元の形状に復帰することになり、係止突部36bが係止孔部46bに係止することになる。これにより、エンハンサカップ46は、その内部に点火器40の薬剤装填部41が面した状態で保持壁部34に外挿されて嵌め込まれることになり、エンハンサカップ46が保持部30によって保持されることになる。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Dとした場合にも、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bとした場合と同様の効果を得ることができる。なお、上述した本実施の形態におけるガス発生器1Dにおいては、点火器40に係止突部44aを設けるとともに、保持部30に係止孔部35bを設けることとした場合を例示したが、保持部30に係止孔部35bに代えて係止凹部を設けてもよく、また点火器40に係止凹部または係止孔部を設けるとともに、保持部30に係止突部を設ける構成としてもよい。
(実施の形態5)
図10は、本発明の実施の形態5におけるガス発生器の概略図であり、図11は、要部拡大図である。以下、これら図10および図11を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Eについて説明する。
図10および図11に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Eは、エンハンサカップ46の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aと共通しているものの、点火器40の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aと相違している。
より詳細には、図10および図11に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Eにあっては、保持部30および点火器40に係止機構は設けられておらず、代わりに保持部30の収容凹部37の表面とこれに対向する点火器40のカバー部44の表面との間に接着剤が塗布され、当該接着剤が硬化することで形成された接着層52により点火器40が保持部30によって保持されている。ここで、接着剤として、吸湿性に乏しいものを使用することとすれば、当該接着剤が硬化することで形成された接着層52自体がシール部材として機能することになるため、点火器40のカバー部44と保持部30の収容凹部37との間の隙間を当該接着層52で充填することにより、Oリング等の別部材からなるシール部材を介在させる必要がなく、部品点数の削減にも寄与することになる。
上記接着剤としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料を含むものが好適に選択されて利用され、上記樹脂材料としては、たとえばシアノアクリレート系樹脂やシリコーン系樹脂が特に好適に利用される。また、上記樹脂材料としては、上述の樹脂材料以外にも、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂、アクリロニトリルスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタラート系樹脂、ポリエチレンテレフタラート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルファイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶ポリマー等が利用可能である。
組付けに際しては、予め下部側シェル10の底板部11に樹脂成形部としての保持部30を射出成形によって形成しておき、保持部30の収容凹部37の表面に接着剤を塗布した状態で、上部側(すなわち、組付け後における天板部21側)から点火器40を当該収容凹部37に挿入する。このとき、点火器40の一対の端子ピン42が保持部30の連結部33に設けられた一対の挿通孔39に挿し込まれるようにする。
これにより、点火器40は、そのカバー部44が保持部30の収容凹部37に収容された状態で当該収容凹部37に嵌め込まれることになり、接着剤が硬化することで点火器40が保持部30によって保持されることになる。なお、接着剤は、点火器40のカバー部44に塗布してもよい。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Eとした場合にも、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aとした場合と同様の効果を得ることができる。なお、上述した本実施の形態におけるガス発生器1Eにおいては、エンハンサカップ46に係止突部46aを設けるとともに、保持部30に係止凹部36aを設けることとした場合を例示したが、保持部30に係止凹部36aに代えて保持壁部34を貫通する係止孔部を設けてもよく、またエンハンサカップ46に係止凹部または係止孔部を設けるとともに、保持部30に係止突部を設ける構成としてもよい。
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施の形態6におけるガス発生器の概略図であり、図13は、要部拡大図である。以下、これら図12および図13を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Fについて説明する。
図12および図13に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Fは、エンハンサカップ46の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aと共通しているものの、点火器40の下部側シェル10への組付構造において、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aと相違している。
より詳細には、図12および図13に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Fにおいては、下部側シェル10に設けた樹脂成形部からなる保持部30の射出成形時に点火器40を一体的に保持部30に組付けることとしたものである。すなわち、本実施の形態においては、点火器40がインサート成形によって下部側シェル10に組付けられており、保持部30は、内側被覆部31に設けられた固定部31aにおいて点火器40の表面に固着している。
そのため、本実施の形態におけるガス発生器1Fにあっては、エンハンサカップ46を保持部30に固定するための第1被係止部としての係止凹部36aが、上述した固定部31aの外周面に周方向に沿って並ぶように設けられており、組付け後において、エンハンサカップ46に設けられた第1係止部としての係止突部46aが、当該固定部31aに設けられた係止凹部36aに係止している。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Fとした場合にも、上述した本発明の実施の形態1におけるガス発生器1Aとした場合と同様の効果を得ることができる。なお、上述した本実施の形態におけるガス発生器1Fにおいては、エンハンサカップ46に係止突部46aを設けるとともに、保持部30に係止凹部36aを設けることとした場合を例示したが、保持部30に係止凹部36aに代えて固定部31aを貫通する係止孔部を設けてもよく、またエンハンサカップ46に係止凹部または係止孔部を設けるとともに、保持部30に係止突部を設ける構成としてもよい。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7におけるガス発生器の要部拡大図である。以下、この図14を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Gについて説明する。
図14に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Gは、点火器40の保持部30への組付構造およびエンハンサカップ46の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bと基本的に共通の構造を有しており、異なる点は、エンハンサカップ46に設けられた第1係止部としての係止突部46aの具体的な形状と、点火器40に設けられた第2係止部としての係止突部44aの具体的な形状とにある。
より詳細には、エンハンサカップ46に設けられた複数の係止突部46aの各々は、第1被係止部としての係止凹部36に係止される側の主面(すなわち、図中における係止突部46aの上面)上の部分であってかつ当該係止突部46aの根元に相当する部分に、周方向に沿って延びる溝部46a1を有している。
当該溝部46a1は、組付け時において係止突部46aが保持壁部34に接触した際に、係止突部46aがより容易に弾性変形することができるように設けられるものであるとともに、組付け時において係止突部46aが塑性変形してしまうことを防止するために設けられるものである。
一方、点火器40に設けられた複数の係止突部44aの各々は、第2被係止部としての係止孔部35bに係止される側の主面(すなわち、図中における係止突部44aの上面)上の部分であってかつ当該係止突部44aの根元に相当する部分に、周方向に沿って延びる溝部44a1を有している。
当該溝部44a1は、組付け時において係止突部44aが保持壁部34に接触した際に、係止突部44aがより容易に弾性変形することができるように設けられるものであるとともに、組付け時において係止突部44aが塑性変形してしまうことを防止するために設けられるものである。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Gとした場合にも、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bとした場合と同様の効果を得ることができる。
さらには、上記構成を採用することにより、エンハンサカップ46および点火器40の組付け時において、係止突部46aおよび係止突部44aの根元部分が大きく撓むことで係止突部46aおよび係止突部44aがそれぞれ容易に弾性変形することになり、エンハンサカップ46および点火器40のスムーズな保持部30に対する組付けが可能になるとともに、係止突部46aおよび係止突部44aの根元部分に圧縮応力が集中して塑性変形が生じてしまうことが未然に防止できることになり、保持部30に対するエンハンサカップ46および点火器40の安定的な組付けが可能になる。
すなわち、上記構成を採用することとすれば、組付け作業が容易化するばかりでなく、組付け後において係止突部46aおよび係止突部44aが元の形状に復帰し易くなるため、係止突部46aおよび係止突部44aに塑性変形が生じてしまうことで発生する組付け位置精度のばらつきが抑制でき、組付け後においてエンハンサカップ46および点火器40ががたついてしまうといった不具合や組付け強度に不足が生じてしまうといった不具合等を効果的に防止することが可能になる。
なお、本実施の形態におけるガス発生器1Gにおいては、エンハンサカップ46に設けられた係止突部46aおよび点火器40に設けられた係止突部44aのいずれにも溝部を設けた場合を例示したが、当該溝部は必要に応じて設けられればよく、場合によってはこれらのうちの一方にのみ溝部が設けられていてもよい。
(実施の形態8)
図15は、本発明の実施の形態8におけるガス発生器の概略図であり、図16は、要部拡大図である。以下、これら図15および図16を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Hについて説明する。
図15および図16に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Hは、点火器40の保持部30への組付構造およびエンハンサカップ46の保持部30への組付構造において、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bと基本的に共通の構造を有しており、異なる点は、エンハンサカップ46の保持部30への組付け後の状態においてエンハンサカップ46と保持部30とが接触する部位を上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bに比較して増加させた点にある。
一般に、ガス発生器が組み込まれたエアバッグ装置が装備された車両等において火災が発生した場合などには、ガス発生器が外部から加熱されることにより、ガス発生器の内部の温度が数百度程度にまで昇温されてしまうケースがある。その場合において、ガス発生剤や伝火薬の温度がその自然発火温度に達してしまうと、点火器が作動することなくガス発生剤が燃焼を開始してしまう、異常動作が誘発されることとなる。
当該異常動作が誘発された場合には、ガス発生器自体が既に外部からの加熱によって高温の状態にあるため、ガス発生剤の燃焼によりハウジングの内部の圧力が上述した点火器の作動時において必要になる圧力よりもはるかに高い圧力にまで上昇してしまうことになり、これによりハウジングに破損が生じてしまうことが懸念される。ハウジングにこのような破損が生じた場合には、ハウジングの破片や内部構成部品が周囲に飛散してしまうことになり、安全性の面において大きな問題が生じてしまうことになる。
そのため、通常、ガス発生器においては、外部からガス発生器が加熱された場合に、上述した問題が生じる高温の状態に達するまでの間の比較的低温の状態のうちに、事前に伝火薬が自然発火することでガス発生剤が燃焼を開始するように伝火薬の自然発火温度が低めに構成される。この場合、外部からの加熱によってより早期に伝火薬の温度が上昇するように構成することが必要であり、そのためには、伝火薬とハウジングとの間の伝熱経路における熱伝達を向上させることが重要となる。
そこで、本実施の形態におけるガス発生器1Hにおいては、上述したように、下部側シェル10に一体化された樹脂成形部としての保持部30とエンハンサカップ40との組付け後における接触面積がより大きく確保されることとなるように、保持部30の上部側シェル20の天板部21に対向する部分である保持壁部34の先端に環状の形状を有する嵌合凸部34aを設けるとともに、エンハンサカップ40の下部側シェル10の底板部11に対向する部分に環状の形状を有する嵌合凹部46cを設けることとし、組付け後において嵌合凸部34aが嵌合凹部46cに挿入(圧入)されるように構成することとしている。
このように構成することにより、組付け後において嵌合凸部34aの外周面および内周面が嵌合凹部46cの表面に密着することになり、保持部30とエンハンサカップ46との接触面積が上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bとした場合よりも増加することになり、これら部材間における熱伝導が高まることになる。そのため、外部からガス発生器1Hが加熱された場合において、より早期に伝火薬48が加熱されることになり、上述した異常動作におけるハウジングの破損が未然に防止できることになる。
したがって、以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Hとした場合には、上述した本発明の実施の形態2におけるガス発生器1Bとした場合と同様の効果が得られるばかりでなく、さらに安全性の面において優れたガス発生器とすることができるという効果をも得ることができる。また、上記構成を採用することにより、組付け後において嵌合凸部34aと嵌合凹部46cとが嵌合することでより強固にエンハンサカップ46が保持部30に固定されることにもなるため、組付け強度の向上が図られるとともに、燃焼室60に伝火薬48がこぼれ出すといった不具合も未然に防止することが可能になる。
上記において説明した本発明の実施の形態1ないし8においては、一枚の金属製の板状部材をプレス加工することによって成形されたプレス成形品にて下部側シェルを構成した場合を例示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、プレス加工と他の加工(鍛造加工や絞り加工、切削加工等)との組み合わせによって形成された下部側シェルを使用することとしてもいし、上記他の加工のみによって形成された下部側シェルを使用することとしてもよい。
また、上記において説明した本発明の実施の形態1ないし8におけるガス発生器の特徴的な構成は、本発明の趣旨に照らして許容される範囲で当然に相互に組み合わせることが可能である。また、上述した下部側シェルに設けられる突状筒部の具体的な形状や、当該下部側シェル上に設けられる保持部の具体的な形状、当該保持部に嵌め込まれるエンハンサカップおよび点火器の形状等についても、当然に適宜その変更が可能である。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1H ガス発生器、10 下部側シェル、11 底板部、12 周壁部、13 突状筒部、14 窪み部、15 開口部、20 上部側シェル、21 天板部、22 周壁部、23 ガス噴出口、24 シール部材、30 保持部、31 内側被覆部、31a 固定部、32 外側被覆部、33 連結部、34 保持壁部、34a 嵌合凸部、35a 係止爪部、35b 係止孔部、36a 係止凹部、36b 係止突部、37 収容凹部、38 雌型コネクタ部、39 挿通孔、40 点火器、41 薬剤装填部、41a スクイブカップ、41b 基部、42 端子ピン、44 カバー部、44a 係止突部、44a1 溝部、46 エンハンサカップ、46a 係止突部、46a1 溝部、46b 係止孔部、46c 嵌合凹部、47 伝火室、48 伝火薬、50 シール部材、52 接着層、60 燃焼室、61 ガス発生剤、62 上部側支持部材、63 下部側支持部材、64 クッション材、70 フィルタ。

Claims (9)

  1. 軸方向の端部を閉塞する天板部(21)および底板部(11)と、ガス噴出口(23)が設けられた周壁部(12,22)とによって構成され、ガス発生剤(61)が収容された燃焼室(60)を内部に含む短尺筒状のハウジングと、
    前記底板部(11)に組付けられ、前記ガス発生剤(61)を燃焼させるための点火器(40)と、
    伝火薬(48)が収容された伝火室(47)を内部に含み、前記点火器(40)に面するように前記燃焼室(60)内に向けて突出するように配置された有底筒状のカップ状部材(46)と、
    前記底板部(11)上に設けられ、前記点火器(40)を保持する保持部(30)とを備え、
    前記ハウジングは、前記底板部(11)を含む下部側シェル(10)と、前記天板部(21)を含む上部側シェル(20)とを少なくとも有し、
    前記下部側シェル(10)は、前記天板部(21)側に向けて突設された突状筒部(13)と、前記突状筒部(13)の前記天板部(21)側に位置する軸方向端部に設けられた開口部(15)とを含み、
    前記保持部(30)は、前記開口部(15)を経由して前記底板部(11)の内面の一部から前記底板部(11)の外面の一部にまで達するように流動性樹脂材料を前記底板部(11)に付着させてこれを固化させることによって形成されることで少なくともその一部が前記底板部(11)に固着してなる樹脂成形部からなり、
    前記カップ状部材(46)および前記保持部(30)のうちの一方に第1係止部が設けられ、
    前記カップ状部材(46)および前記保持部(30)のうちの他方に第1被係止部が設けられ、
    前記カップ状部材(46)が、前記第1係止部を前記第1被係止部に係止させることで前記保持部(30)によって保持されている、ガス発生器。
  2. 前記カップ状部材(46)が、樹脂製である、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記保持部(30)が、前記天板部(21)に対向する部分に環状の形状を有する保持壁部(34)を含み、
    前記カップ状部材(46)が前記保持壁部(34)に外挿されることにより、前記保持壁部(34)の外周面が前記カップ状部材(46)の内周面に密着するとともに、前記第1係止部が前記第1被係止部に係止される、請求項1に記載のガス発生器。
  4. 前記保持部(30)が、前記天板部(21)に対向する部分に環状の形状を有する嵌合凸部(34a)を含み、
    前記カップ状部材(46)が、前記底板部(11)側に対向する部分に環状の形状を有する嵌合凹部(46c)を含み、
    前記嵌合凸部(34a)が前記嵌合凹部(46c)に挿入されることにより、前記嵌合凸部(34a)の外周面および内周面が前記嵌合凹部(46c)の表面に密着するとともに、前記第1係止部が前記第1被係止部に係止される、請求項1に記載のガス発生器。
  5. 前記第1係止部は、前記第1被係止部に係止される側の主面上の部分であってかつ前記第1係止部の根元に相当する部分に、周方向に沿って延びる溝部を有している、請求項1に記載のガス発生器。
  6. 前記保持部(30)が、前記天板部(21)に対向する部分に前記点火器(40)を収容するための収容凹部(37)を含み、
    前記点火器(40)が、前記収容凹部(37)に前記天板部(21)側から挿入されて嵌め込まれた状態で前記保持部(30)によって保持されている、請求項1に記載のガス発生器。
  7. 前記点火器(40)および前記保持部(30)のうちの一方に第2係止部が設けられ、
    前記点火器(40)および前記保持部(30)のうちの他方に第2被係止部が設けられ、
    前記点火器(40)が、前記第2係止部を前記第2被係止部に係止させることで前記保持部(30)によって保持されている、請求項1に記載のガス発生器。
  8. 前記第2係止部は、前記第2被係止部に係止される側の主面上の部分であってかつ前記第2係止部の根元に相当する部分に、周方向に沿って延びる溝部を有している、請求項7に記載のガス発生器。
  9. 前記第1被係止部および前記第2被係止部が、前記保持部(30)に設けられた同一の貫通孔にて共用されている、請求項7に記載のガス発生器。
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