JPWO2012056620A1 - 超音波モータ - Google Patents

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Abstract

超音波モータ(10)は、振動子(50)および印加手段(発振回路)を備えている。振動子(50)である第一振動子領域(51)および第二振動子領域(52)は、厚さ方向に分極された圧電素子および固定部(30a、30b)をそれぞれ有する。発振回路は、圧電素子にそれぞれ交番電圧を印加して第一振動子領域(51)および第二振動子領域(52)を個別に面拡がり方向に共振させる。超音波モータ(10)は、振動端部(23a、23b)同士を連結する連結部(55)と、この連結部(55)に設けられた接触子(60)とを備えている。振動端部(23a、23b)は、第一振動子領域(51)および第二振動子領域(52)の面拡がり方向の共振により固定部(30a、30b)に対してそれぞれ接離方向に振動する部位である。

Description

本発明は、圧電振動子を用いて移動子を駆動する超音波モータに関する。
近年、圧電素子の微小な振動を駆動源として、レンズなどの小型の移動子を高精度で移動させる超音波モータが提案されている。
この種の超音波モータに関し、特許文献1には、矩形の圧電素子を辺に平行な直交二線分で4つの部分領域に等分して電極をそれぞれ設けるとともに、この電極を切り替えて単極非対称のパルス電圧を通電することが記載されている。この超音波モータは、特許文献1の図3と図5に対比されるように、パルス電圧を通電する対角の2つの電極の選択を切り替えることで、圧電素子の共振方向を左右に反転させる。そしてこの超音波モータは、特許文献1の図7に示されるように、矩形の圧電素子の長辺が折れ曲がるように屈曲振動する。
特開平7−184382号公報
特許文献1に記載の超音波モータは、パルス電圧が印加されて共振するアクティブ領域の歪みを、これに隣接する開放領域に及ぼして圧電素子の屈曲振動を励起させることを駆動原理とする。このため、隣接する開放領域の剛性によってアクティブ領域の変形が必然的に抑制されてしまい、超音波モータのインピーダンスが大きくエネルギー変換効率が低くなるという問題がある。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、駆動される移動子の変位量が大きくエネルギー変換効率の高い超音波モータを提供するものである。
本発明の超音波モータは、厚さ方向に分極された圧電素子および固定部をそれぞれ有する第一振動子領域および第二振動子領域と、前記圧電素子にそれぞれ交番電圧を印加して前記第一振動子領域および前記第二振動子領域を個別に面拡がり方向に共振させる印加手段と、前記第一振動子領域と前記第二振動子領域とを連結する連結部と、前記連結部に設けられた接触子と、を備え、前記第一振動子領域は、前記共振により前記第一振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第一振動部位を含み、前記第二振動子領域は、前記共振により前記第二振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第二振動部位を含み、前記連結部は、前記第一振動部位と前記第二振動部位とを連結していることを特徴とする。
また本発明の超音波モータは、前記第一振動部位から前記接触子に向かって延在する第一接続部と、前記第二振動部位から前記接触子に向かって延在する第二接続部と、を有し、前記第一接続部と前記第二接続部の延在方向が互いに交叉していてもよい。
また本発明の超音波モータは、前記第一接続部と前記第二接続部とが互いに交叉して連結されて、前記連結部が鉤型に屈曲して形成されていてもよい。
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本発明の超音波モータは、第一振動子領域および第二振動子領域がそれぞれ面拡がり方向に共振するときに大きく振動する部位同士が局所的に連結されて接触子が設けられている。これにより、共振する一方の振動子領域の変形が他方の振動子領域の剛性によって抑制されてしまうことが防止され、接触子の変位を十分に得ることができる。これにより、駆動される移動子の変位量が大きくエネルギー変換効率の高い超音波モータを得ることができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第一実施形態にかかる超音波モータの構造を示す概略図である。 図2Aは駆動電極側からみた振動子の斜視図である。図2Bは共通電極側からみた振動子の斜視図である。 図2AのIII−III線断面図である。 圧電素子のインピーダンスの周波数特性に関するシミュレーション結果の一例を示す図である。 図5A、図5Bは共振周波数における圧電素子の変位モード図である。図5Aは圧電素子の最大伸び変形の状態を示す。図5Bは圧電素子の最大縮み変形の状態を示す。 図6Aは第一振動子領域を正弦波電圧の印加側(駆動側)として第二振動子領域を無印加側(開放側)とした場合の接触子の変位方向を示す模式図である。図6Bは駆動側と開放側とを切り替えた場合の連結部の変位方向を示す模式図である。 図7Aは第二実施形態にかかる超音波モータを示す平面模式図である。図7Bは連結部の近傍に関する部分拡大図である。 共振時の連結部の形状を示す模式図である。 図9Aは第一変形例にかかる振動子の模式図である。図9Bは第二変形例にかかる振動子の模式図である。 第三実施形態にかかる振動子の分解斜視図である。 図11Aは、振動子を含む超音波モータの平面図である。図11Bは、図11AのB−B線断面図である。 第四実施形態にかかる超音波モータの構造を示す概略図である。 第五実施形態にかかる超音波モータの構造を示す概略図である。 図14Aは、第二振動子領域に印加する正弦波電圧の位相を第一振動子領域よりも90度進めた場合の接触子の変位方向を示す模式図である。図14Bは、正弦波電圧の位相を変化させた場合の連結部の変位方向を示す模式図である。 第五実施形態の圧電素子のインピーダンスの周波数特性に関するシミュレーション結果の一例を示す図である。 図16Aから図16Dは、共振周波数における圧電素子の変位モード図である。 第六実施形態にかかる振動子の分解斜視図である。 第六実施形態にかかる超音波モータの構造を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態にかかる超音波モータ10の構造を示す概略図である。図2A、図2Bは、振動子50の斜視図である。
はじめに、本実施形態の超音波モータ10の概要について説明する。
本実施形態の超音波モータ10は、振動子50および印加手段(発振回路80)を備えている。振動子50は第一振動子領域51および第二振動子領域52を含む。
第一振動子領域51は、厚さ方向に分極された圧電素子20aおよび固定部30aを有する。第二振動子領域52は、厚さ方向に分極された圧電素子20bおよび固定部30bを有する。
発振回路80は、圧電素子20a、20bにそれぞれ交番電圧を印加して、第一振動子領域51および第二振動子領域52を個別に面拡がり方向に共振させる電圧印加手段である。
第一振動子領域51は、面拡がり方向の共振により固定部30aに対して接離方向に振動する第一振動部位(振動端部23a)を含む。第二振動子領域52は、面拡がり方向の共振により固定部30bに対して接離方向に振動する第二振動部位(振動端部23b)を含む。
本実施形態の超音波モータ10は、第一振動部位(振動端部23a)と第二振動部位(振動端部23b)とを連結する連結部55と、この連結部55に設けられた接触子60と、を備えている。
次に、本実施形態について詳細に説明する。
超音波モータ10は、接触子60によって移動子100を正方向または逆方向(図1の左方)に切り替え駆動する。本実施形態の移動子100の移動方向は直線方向であり、図1に白抜矢印で示す左右方向に対応する。本実施形態では、図1の右方を移動子100の正方向とし、図1の左方を逆方向とする。本実施形態の移動子100は、接触子60と接触して駆動力をうける付勢面102が基台104の表面に形成されてなる。基台104の裏面にはローラ106が設けられている。このほか、移動子100としては、回転ローラを枢支したものでもよい。この場合の移動方向は回転ローラの周方向(回転方向)となる。
振動子50は、圧電素子20に交番電圧を印加することで所定の固有振動数で共振する要素である。振動子50は、少なくとも第一振動子領域51と第二振動子領域52とからなる。第一振動子領域51と第二振動子領域52とは連結部55を介して連結されている。
超音波モータ10は、接触子60を移動子100に予圧する付勢手段(弾性部材33、34)をさらに備えている。図1に示す弾性部材33は、第一振動子領域51の面央部22に設けられた凹穴である固定部30aに対して上端が接続され、下端が設置台110に接続されている。同様に、弾性部材34は、第二振動子領域52の面央部22に設けられた凹穴である固定部30bに対して上端が接続され、下端が設置台110に接続されている。弾性部材33、34は自然状態よりも伸張されており、接触子60に対して付勢面102に押しつける向きに弾性力を常時付与している。
第一振動子領域51は、略正方形状をなし、厚さ方向に分極された圧電素子20aおよびその表裏の主面の略全面に設けられた印加電極を備えている。圧電素子20aの面央部22には、第一振動子領域51を設置台110に固定するための凹穴が固定部30aとして設けられている。同様に、第二振動子領域52もまた略正方形状をなし、厚さ方向に分極された圧電素子20bおよびその表裏の主面の略全面に設けられた印加電極を備えている。圧電素子20bの面央部22にも凹穴が固定部30bとして設けられている。
図2に示すように、振動子50は、圧電素子20と、その表裏の主面の略全体に形成された駆動電極54a、54bおよび共通電極54cとを備えている。
駆動電極54a、54bは、第一振動子領域51および第二振動子領域52の一方面に個別に設けられて発振回路80により交番電圧が選択的に印加される印加電極である。共通電極54cは、圧電素子20の他方面に第一振動子領域51と第二振動子領域52とにまたがって形成されて交番電圧が同時に印加される印加電極である。
第一振動子領域51と第二振動子領域52とは、同一の大きさの略正方形状をなし、一辺同士が互いに隣接して配置されている。第一振動子領域51の四つの角部をそれぞれ含む所定面積の領域を、振動端部23aおよびコーナー部23i〜23kとする。同様に、第二振動子領域52の四つの角部をそれぞれ含む所定面積の領域を、振動端部23bおよびコーナー部23p〜23rとする。
第一振動子領域51と第二振動子領域52との間には凹部36が設けられている。凹部36は、第一振動子領域51または第二振動子領域52の一方の共振が他方に伝達されることを防止するための低剛性部である。凹部36は細長形状の貫通スリットでもよく、もしくは非貫通の有底溝でもよい。また、凹部36は複数の凹穴を配列したものでもよい。このうち本実施形態の凹部36は貫通スリットであり、第一振動子領域51と第二振動子領域52とは互いに分離されている。そして、スリット状の凹部36を挟む両端にあたる振動端部23aおよびコーナー部23kと、振動端部23bおよびコーナー部23rとは、連結部55、56によりそれぞれ連結されている。本実施形態の連結部55、56は、略正方形状の第一振動子領域51および第二振動子領域52の並び方向に平行な辺をそれぞれ伸張させて互いに連結させたものである。
より具体的には、本実施形態の第一振動子領域51と第二振動子領域52とは互いに隣接する矩形状をなしている。凹部36はスリット状の貫通孔であり、第一振動子領域51および第二振動子領域52の近接する辺511、521同士の間に形成されている。凹部36は、辺511、521に沿って延在している。本実施形態の振動子50は、圧電素子20a、20bを構成する二つの矩形状の領域と、連結部55、56を構成する細長形状の領域と、を含む一体の板状の圧電セラミクス(圧電体)からなる。かかる圧電体に駆動電極54a、54bおよび共通電極54cを設けることで第一振動子領域51と第二振動子領域52が形成されている。
圧電素子20aと圧電素子20bの共振周波数は共通である。本実施形態の超音波モータ10では圧電素子20a、20bの面拡がり方向の共振モード(変位モードは図6を参照)を用いて接触子60を駆動する。ここで、圧電素子20a、20bが面拡がり方向に共振するとは、圧電素子20a、20bを構成する各点の主たる面内方向の変位成分が、面直方向の変位成分よりも十分に大きいことをいう。
一方の連結部55には、第一振動子領域51および第二振動子領域52から突出して接触子60が設けられている。接触子60は、ジルコニアやアルミナなどの耐摩耗性の材料からなるパッドである。接触子60は連結部55と同一材料で一体形成されてもよく、または異種材料からなる小片を連結部55に結合して接触子60を構成してもよい。連結部55、56は、略正方形状の第一振動子領域51と第二振動子領域52の頂点同士を局所的に連結する帯状のブリッジ部分であり、圧電素子20a、20bの共振に実質的に影響を与えない。
図1に示すように、発振回路80は、正弦波または三角波などの交番電圧を駆動電圧として出力する出力電圧V0と、この駆動電圧を印加する電極を切り替えるスイッチSW1とを含む。
スイッチSW1のコモン端子S0は、発振器82の一方の出力端子83に常時接続されている。端子S1は第一振動子領域51の駆動電極54aと接続され、端子S2は第二振動子領域52の駆動電極54bと接続されている。発振器82の他方の出力端子84は第一振動子領域51および第二振動子領域52の共通電極54cと接続されている。このように、各電極領域に配線を行うだけでよいため、複雑な配線工程は不要である。
発振器82が出力する駆動電圧は、内部抵抗R0、出力電圧V0の交番電圧であり、具体的には正弦波電圧である。かかる正弦波の周波数は、圧電素子20a、20bの面拡がり方向の共振周波数に設定されている。すなわち、本実施形態の超音波モータ10は、発振器82により調整された周波数の正弦波電圧が印加される他励方式である。
この状態で、スイッチSW1を端子S1側に入れると、交番電圧は駆動電極54aと共通電極54cに印加される。一方、スイッチSW1を端子S2側に入れると、交番電圧は駆動電極54bと共通電極54cに印加される。
これにより、スイッチSW1を端子S1に入れた場合には第一振動子領域51が共振し、第二振動子領域52は開放される。逆にスイッチSW1を端子S2に入れた場合には第二振動子領域52が共振し、第一振動子領域51は開放される。このとき、共振側と開放側の振動子領域は凹部36により実質的に分断されているため、共振側の振動子領域における歪みは、連結部55、56を変位させて接触子60を駆動するにとどまり、開放側の振動子領域には実質的に伝達されない。
図3は、図2AのIII−III線断面図である。本実施形態においては、第一振動子領域51と第二振動子領域52とに亘る共通の圧電素子20の表裏面に印加電極が被着されている。すなわち、圧電素子20と連結部55とは圧電材料により一体に形成されている。そして、圧電素子20の一方面には駆動電極54a、54bが個別に積層され、圧電素子20の他方面には第一振動子領域51および第二振動子領域52に亘る共通電極54cが積層されている。
図3に示すように圧電素子20は厚さ方向に分極されており、駆動電極54aまたは54bの一方と、共通電極54cとの間に圧電素子20の共振周波数の交番電圧を印加することで固有振動する。
図4は、図1および図2の圧電素子20のインピーダンスの周波数特性に関するシミュレーション結果の一例を示す図である。シミュレーション条件は、圧電セラミクスからなる圧電素子20の外形寸法を幅22mm、高さ10mm、厚さを2mmとし、凹部36を幅2mm、高さ(長さ)9mmの長方形の貫通スリットとした。それぞれ10mm四方の領域を第一振動子領域51および第二振動子領域52とした。
かかる圧電素子20に対して、第一振動子領域51に印加する正弦波電圧の周波数を変化させながら圧電素子20のインピーダンスをシミュレートした。このとき、固定部30、接触子60、駆動電極54a、54bおよび共通電極54cの剛性は無視している。
図4に示すように、194kHzの周波数にてインピーダンスが極小値となる周波数が現れた。図5A、図5Bは、この共振周波数の正弦波電圧を第一振動子領域51に印加し、第二振動子領域52を開放した状態における圧電素子20を有限要素(FEM)解析して得られた変位モード図である。
図5Aは圧電素子20の最大伸び変形の状態を示し、図5Bは最大縮み変形の状態を示している。なお、変位モード図では変位量の大きい部位を濃色で示し、変位量の少ない部位を淡色で示している。
図5より、圧電素子20がこの共振周波数において面拡がり方向に振動していることがわかる。そして、図5に示すように、面拡がり方向の共振による第一振動子領域51および第二振動子領域52のモード形状は、圧電素子20の面央部22を不動点とし、周縁部24(振動端部23a)を最大変位点とすることを特徴とする。より具体的には、第一振動子領域51は全体に平面内で伸び縮みするよう振動し、振動端部23aおよびコーナー部23i〜23kは、いずれも固定部30aに対して接近または離間を繰り返す。本実施形態の振動子50は、略正方形領域のそれぞれの面央部22に振動振幅の小さな領域があるため、安定した支持・固定が容易となる。これに対し、上記の特許文献1の超音波モータは、振動変位の小さな領域が圧電素子の略重心位置のみに存在し、安定して支持・固定することが困難である。なお、本実施形態において、以下、断りなく共振という場合は面拡がり方向の共振モードを意味するものとする。
振動端部23aは、第一振動子領域51の周縁部24であって、かつ第一振動子領域51が面拡がり方向に共振したときの変位量が極大となる位置である。同様に、振動端部23bは、第二振動子領域52の周縁部24であって、かつ第二振動子領域52が面拡がり方向に共振したときの変位量が極大となる位置である。言い換えると、振動端部23a、23bは、第一振動子領域51、第二振動子領域52が個別に共振したときの接離方向の変位成分がそれぞれ極大となる位置である。
第二振動子領域52には、振動端部23aおよびコーナー部23kの変位が流入して振動端部23bとコーナー部23rは変位しているが、第二振動子領域52のその他のコーナー部23p、23qはほとんど変位していない。これにより、圧電素子20のうち第一振動子領域51の周縁部24が主として共振し、また第二振動子領域52には実質的に共振が発生しないことがわかる。
図5A、図5Bに矢印で示すように、本実施形態の圧電素子20において振動端部23aは固定部30aに対して接近および離間を繰り返す方向(接離方向)に共振する。言い換えると、振動端部23aは第一振動子領域51と第二振動子領域52の並び方向(図中、左右方向)に対して45度交叉した方向に共振する。
これにより、連結部55に形成した接触子60(図1を参照)には、第一振動子領域51の共振により図5における右上方向に間欠的に駆動力が生じる。
なお、第二振動子領域52の駆動電極54bに正弦波電圧を印加した場合には、圧電素子20の変位モード図は図5各図を左右反転したものとなる。したがって、この場合、連結部55に形成した接触子60には、第二振動子領域52の共振により図5における左上方向に間欠的に駆動力が生じる。
図6A、図6Bは、正弦波電圧の印加側(駆動側)と、無印加側(開放側)とを切り替えた場合の連結部55、56の変位方向を示す模式図である。各図で「a」と表記された第一の連結部55の接触子60と、「b」と表記された第二の連結部56の接触子60の往復運動の軌跡を太線で示す。図示のように、第一の連結部55と第二の連結部56のそれぞれにおける接触子60の軌跡は、第一振動子領域51と第二振動子領域52とを隔てる境界ライン(各図にて一点鎖線で図示)に対して斜めに交差する。そして、正弦波電圧の印加側(駆動側)と、無印加側(開放側)とを切り替えることにより、各接触子60の軌跡は境界ラインを中心に反転する。
図6各図に示すように、印加手段(発振回路80)は、交番電圧の印加を第一振動子領域51と第二振動子領域52とに切り替えることで、接触子60の面拡がり方向の変位成分が、第一振動子領域51と第二振動子領域52との並び方向に左右反転する。これにより、本実施形態の超音波モータ10は、スイッチSW1の切り替えにより移動子100の駆動方向を正逆反転することができる(図1を参照)。
すなわち、本実施形態の印加手段(発振回路80)は、第一振動子領域51の圧電素子20aまたは第二振動子領域52の圧電素子20bに選択的に交番電圧を印加して、接触子60を往復運動させる。圧電素子20の面拡がり方向の共振モードにおいて、連結部55、56の往復振動の軌跡は直線状をなす。本実施形態の発振回路80が一方の圧電素子(たとえば圧電素子20a)に一周期以上の交番電圧を印加している間は、他方の圧電素子(たとえば圧電素子20b)には実質的に電圧を印加しない。そして、スイッチSW1を切り替えて他方の圧電素子(たとえば圧電素子20b)に一周期以上の交番電圧を印加する間は、一方の圧電素子(たとえば圧電素子20a)には実質的に電圧を印加しない。
このように、本実施形態の印加手段(発振回路80)は、交番電圧を印加する圧電素子20a、20bの選択を切り替えることで、接触子60の往復運動の軌跡を変化させる。
ここで、上記の特許文献1の超音波モータは、電気機械的結合係数の低い屈曲振動を用いて駆動するものであるため、高出力を得るためには駆動電圧を大きくする必要がある。これに対し本実施形態の超音波モータ10は、振動子50の面拡がり方向の共振モードを用いて接触子60を駆動するため、振動子50の屈曲振動に比べて結合係数が大きく、低電圧での駆動を図ることができる。
また、上記の特許文献1の超音波モータは、矩形の圧電素子の対角の2つの電極に給電することで定在波と縦波を同時に誘起させ、これらの2つの波を重ね合わせることで接触子を楕円運動させるものである。ここで、定在波と縦波とは周波数が異なるため、温度や機械負荷に対する特性は互いに相違する。したがって、定在波と縦波とを重ね合わせて駆動する特許文献1の超音波モータは、周囲の温度や機械的負荷によって動作周波数が変化してしまい、動作が不安定となる。これに対し、本実施形態の超音波モータ10は単一の振動モードを用いることにより、温度や機械負荷の変動に対する調整が不要であって安定した動作が可能である。
また、本実施形態の振動子50のように、第一振動子領域51と第二振動子領域52とを連結しておき、かつこれを移動子100に対して常時付勢することにより、接触子60が空回りすることなく移動子100に好適に駆動力を与えることができる。すなわち、かりに第一振動子領域51と第二振動子領域52とを分離構成し、かつ個別に移動子100に押圧して常時付勢した場合には、一方(例えば第一振動子領域51)を駆動する場合に、他方(第二振動子領域52)の付勢力が抵抗力になるおそれがある。これに対し、一方(第一振動子領域51)による駆動時に他方(第二振動子領域52)を移動子100に非接触とする場合には、移動子100に押圧力を常時付勢しておくことができず、共振周期内で第一振動子領域51の接触子60が移動子100に対して接触と乖離とが繰り返されることとなる。この場合には接触子60が摩耗しやすくなったり、接触子60の空回りが生じたりするおそれがある。よって、本実施形態のように第一振動子領域51と第二振動子領域52とを連結して接触子60を共通化し、これを移動子100に対して常時付勢して駆動することで、抵抗力を生じることなく移動子100を連続的に駆動することができる。また、接触子60は移動子100に接触しつづけるため、移動子100に対して衝撃的に擦れることがなく、接触子60の摩耗が抑制される。
<第二実施形態>
図7Aは、本実施形態にかかる超音波モータ10(振動子50)を示す平面模式図である。図7Bは、連結部55の近傍に関する部分拡大図である。
図7A、図7Bに示すように、連結部55において第一接続部55aと第二接続部55bとは互いに交叉して連結され、連結部55は鉤型に屈曲して形成されている。ここで、第一接続部55aと第二接続部55bとが互いに連結されているとは、本実施形態のように第一接続部55aと第二接続部55bとが共通の材料により一体形成されている場合のほか、他の部材を介在して第一接続部55aと第二接続部55bとが間接的に接続されている場合を含む。
接触子60は、連結部55の少なくとも外側の表面(図7Bにおける連結部55の上縁)に、第一接続部55aおよび第二接続部55bよりも硬質の材料が皮膜形成されてなる。
本実施形態の超音波モータ10において、連結部55は第一接続部55aと第二接続部55bとを有している。第一接続部55aは、圧電素子20の面拡がり方向の共振時に固定部30aに対して接離方向に振動する第一振動部位(振動端部23a)から接触子60に向かって延在する部分である。第二接続部55bは、同じく固定部30bに対して接離方向に振動する第二振動部位(振動端部23b)から接触子60に向かって延在する部分である。そして、第一接続部55aと第二接続部55bの延在方向D2、D3は互いに交叉している。
第一接続部55aは、振動端部23aを基端として、固定部30aに対して反対側(図7Aにおける右上側)に向かって延在し、その先端が接触子60として機能する。また、第二接続部55bは、振動端部23bを基端として、固定部30bと反対側(図7Aにおける左上側)に向かって延在し、同じくその先端が接触子60として機能する。そして、第一接続部55aと第二接続部55bとは、90度を超え180度未満の所定の交叉角度をもって互いに連結されている。
なお、コーナー部23kとコーナー部23rとを接続する他の連結部56は、連結部55を上下反転した形状である。具体的には、コーナー部23kを基端として固定部30aの反対側に延在する部分と、コーナー部23rを基端として固定部30bの反対側に延在する部分とが屈曲して連結されている。
これにより、第一振動子領域51と第二振動子領域52の隣接する辺511、521と、連結部55、56とで画成される凹部36は長六角形をなしている。
図7Bに示すように、第一振動子領域51と第二振動子領域52との並び方向(基準方向D1:図の左右方向)を基準として、第一接続部55aの延在方向D2は、接離方向D4よりも浅い角度である。言い換えると、基準方向D1に対して振動端部23a、23bが共振する角度φに比べて、この基準方向D1に対して第一接続部55aが伸びる角度θの方が小さい。
具体的には、第一接続部55aの延在する角度θは30度であり、振動端部23aが共振する角度φは45度である。なお、振動端部23bの接離方向D4と基準方向D1とのなす角も30度である。
図8は、共振時の連結部55の形状を示す模式図である。共振前の連結部55の形状を破線で示す。同図では、共振による振動端部23aの変位を省略し、連結部55の変形のみを表している。駆動電極54aに正弦波電圧が印加されて第一振動子領域51が面拡がり方向に共振すると、振動端部23aは駆動電極54aの対角線方向(角度φの方向)に変位する。ここで、変位前の第一接続部55aは角度φよりも小さな角度θで振動端部23aより延在し、先端に第二接続部55bが連結されている。
ここで、第一接続部55aおよび第二接続部55bは、いずれも延在寸法が幅寸法よりも大きな細長形状をなしている。このため、第一接続部55aと第二接続部55bは、延在方向の剛性は、これに交叉する方向(幅方向)の剛性に比べて高い。よって、第一振動子領域51の共振時に振動端部23aが固定部30aに接離する方向(角度φ方向)に変位すると、第一接続部55aは振動端部23aに追随してその延在方向に変位する。これに対し、振動端部23bに基端が連結固定された第二接続部55bは、第一接続部55aによって幅方向に付勢されて曲げられる。このため、第一接続部55aおよび第二接続部55bはリンク機構のように変形して延在する角度θが大きくなる。この結果、共振時に振動端部23aが最大変位する位相において、第一接続部55aの延在方向は振動端部23aの振動方向(角度φ)に略一致する。これにより、第一接続部55aと第二接続部55bとの交叉部にあたる接触子60において、大きな駆動力を得ることができる。
言い換えると、本実施形態の振動子50のモード形状は、接触子60が移動子100(図1を参照)に対して最大の付勢力を与える位相において第一接続部55a(第二接続部55b)の延在方向が振動端部23a(振動端部23b)の変位方向と略一致する。
第一振動子領域51と第二振動子領域52とは、共通の固有振動数にて面拡がり方向の共振が発生するかぎり、その形状は特に限定されない。一例として、第一振動子領域51および第二振動子領域52として、互いに略同一の長方形、正方形または円形を挙げることができる。
図9Aは、第一振動子領域51と第二振動子領域52が略同一の正方形であって、かつ対角線同士が直線状に配置されている第一変形例にかかる振動子50の模式図である。図9Bは、第一振動子領域51と第二振動子領域52が略同一の円形である第二変形例にかかる振動子50の模式図である。各図において、固定部30aを固定して駆動電極54aに正弦波電圧を印加した場合の共振方向を両側矢印で示している。
図9Aに示す第一変形例の振動子50には、ともに略正方形状の第一振動子領域51および第二振動子領域52の周縁部24のうち一辺の中央部同士を基端として連結部55が形成されている。そして、連結部55が延出した辺に隣接するとともに第一振動子領域51と第二振動子領域52とで対向する他の辺同士を連結するようにして、連結部56が形成されている。連結部55は、第一振動子領域51から延出する第一接続部55aと、第二振動子領域52から延出する第二接続部55bとで構成されており、第一接続部55aと第二接続部55bとが交叉して連結されてなる連結部55の屈曲部には接触子60が形成されている。このように、連結部55、56は、第一および第二実施形態で示したように角部を基端としてもよく、またはこの変形例のように辺央を基端としてもよい。
また、図9Bに示す第二変形例の振動子50のように、第一振動子領域51と第二振動子領域52が円形の場合、周縁部24の任意の位置より径方向の外側にそれぞれ突出形成した第一接続部55aと第二接続部55bとを連結して連結部55を構成することができる。
この変形例のように第一振動子領域51と第二振動子領域52をそれぞれ円形とすることで、それぞれの振動子において等方的な面拡がり振動が生じるため、周縁部24の任意の位置から第一接続部55a、第二接続部55bを延出させた場合も接触子60を好適に駆動することができる。
なお、これらの変形例においても、第一振動子領域51と第二振動子領域52との並び方向(図の左右方向)を基準として、第一接続部55aおよび第二接続部55bの各延在方向は、共振時の振動端部23a、23b(図9にて破断円で図示)の接離方向D4(図9にて一点鎖線で図示)よりも浅い角度である。そして、第一振動子領域51と第二振動子領域52との間には、第一振動子領域51と第二振動子領域52の並び方向に対して交叉する方向(図の上下方向)に延在する貫通孔として、凹部36が形成されている。
また、第一および第二変形例に代えて、連結部55の一箇所のみで第一振動子領域51と第二振動子領域52とを連結してもよい。このように、第一振動子領域51と第二振動子領域52とは単一箇所のみで連結してもよく、または上記実施形態および変形例で説明したように複数箇所で連結してもよい。単一箇所で連結することで第一振動子領域51と第二振動子領域52との結合が低減されて連結部55の変位を大きくすることができる。また、複数箇所で連結することで固定部30a、30bを中心とする変位モードの対称性を得ることができ、接触子60の安定した駆動が可能になる。
<第三実施形態>
図10は、本実施形態の振動子50の分解斜視図である。
本実施形態の振動子50は、第一振動子領域51、第二振動子領域52および連結部55に亘る金属製のベース部材58を備えている。第一振動子領域51および第二振動子領域52は、交番電圧の印加電極である駆動電極54aが形成された圧電素子20がベース部材58にそれぞれ接合されて構成されている。
本実施形態の振動子50は、ベース部材58の表裏に二枚ずつ、合計四枚の圧電素子20が被着されたバイモルフ型の圧電振動子である。なお、本実施形態の変形例として、ベース部材58の一方面側にのみ圧電素子20を設けてもよい。すなわち、図10に白抜矢印で示すように、金属板からなるベース部材58の少なくとも一方の主面の各略正方形領域に、圧電セラミック材料からなる圧電素子20が貼り付けられている。
ベース部材58に貼り付けられる側の駆動電極54aは、ベース部材58と電気的に接続される。図10に矢印で示すように、ベース部材58を挟んで対向する一対の圧電素子20の分極方向は、互いに逆向きになるよう配置される。
ベース部材58は、第一振動子領域51と第二振動子領域52の並び方向にあたる長さ方向の中央部に貫通スリット(凹部36)が形成されている。これにより、ベース部材58は長さ方向に関して略対象に領域分割されている。第一振動子領域51と第二振動子領域52とは連結部55、56により局所的に連結されている。ベース部材58の主面には、圧電素子20を嵌め込んで装着するための有底の凹部(図示せず)を設けてもよい。
図11Aは本実施形態の振動子50を含む超音波モータ10の平面図であり、図11BはそのB−B線断面図である。
本実施形態の超音波モータ10は、接触子60の少なくとも一部を外部に露出させて第一振動子領域51および第二振動子領域52を収容する筐体90を備えている。固定部30a、30bは、第一振動子領域51、第二振動子領域52の不動点(面央部22)を筐体90に固定する部位である。
筐体90は上側筐体91と下側筐体92とからなる。上側筐体91と下側筐体92とはネジ94により着脱可能に固定されている。上側筐体91と下側筐体92とを組み合わせることで内部に振動子50の収容空間が形成される。
それぞれの圧電素子20とベース部材58には固定部30が貫通孔として形成されている。ベース部材58は、固定部30に挿入されたネジ26により下側筐体92に固定される。
振動子50のうち接触子60の先端が筐体90から突出している。筐体90を移動子100に近接して配置し、筐体90を設置台110に対して弾性部材33、34で連結することにより、接触子60が移動子100に付勢される(図1を参照)。なお、筐体90はアース接地される。
そして、発振回路80(図11では図示せず。図1を参照)により、一方の振動子(例えば第一振動子領域51)に含まれる一対の圧電素子20aの間に正弦波電圧を印加し、他方の振動子(例えば第二振動子領域52)の一対の圧電素子20bを開放電位とする。具体的には、ベース部材58を挟む一対の圧電素子20aの外表面に対して同位相の正弦波電圧を同時に印加する。そして、ベース部材58を共通電極とする。
これにより、第一振動子領域51には面拡がり方向の共振が生じる。そして、ベース部材58の長辺部中央に設けた接触子60には、この長辺方向に対して斜め直線方向の軌跡を描く振動が生じる。直線あるいは回転自在などに設置されている移動子100(図1を参照)に接触子60が接触することで、これを移動させることができる。
そして、正弦波電圧の給電と開放を第一振動子領域51と第二振動子領域52とで切り替えることにより、移動子100の移動方向の正逆の切り替えが可能となる。
本実施形態の下側筐体92は金属製であり、ネジ26を介してベース部材58と電気的に接続されている。また、ネジ26は圧電素子20の駆動電極54aとは絶縁されている。このほか、下側筐体92を絶縁性の非金属材料で作製し、ベース部材58をアース接地してもよい。
本実施形態の超音波モータ10では、金属製のベース部材58を用いることにより、圧電素子20のうちベース部材58に接合される面の駆動電極54aを省略することができる。言い換えると、ベース部材58を圧電素子20の共通電極として用いるとともに、これに電気接続された下側筐体92(筐体90)の外部に出力端子84(図1を参照)を設けることができる。
<第四実施形態>
図12は、本実施形態の超音波モータ10の構造を示す概略図である。本実施形態の超音波モータ10は、第一実施形態と同様に振動子50を用いて移動子100を駆動するものであり、発振回路80が帰還発振器(アンプ)112、第1回路C1および第2回路C2を含む自励発振回路により構成されていることを特徴とする。振動子50、弾性部材33、34、移動子100、基台104、ローラ106および設置台110は第一実施形態と共通である。
図12において、スイッチSW2は2回路4接点の駆動電圧を印加する電極を切替えるためのものであり、第1回路C1のコモン端子S00は、帰還発振器112の第1の出力端子83に常時接続されている。また、帰還発振器112の第2の出力端子84は、圧電素子20の共通電極54cに接続されている。
端子S01は駆動電極54aと接続され、端子S02は駆動電極54bと接続されている。また、帰還発振器112の入力端子114は、スイッチSW2の第2回路C2のコモン端子S10に接続されている。
端子S11は、駆動電極54bとアース端子115との間に接続された抵抗R11、R12の中間に設けられている。端子S12は、駆動電極54aとアース端子116との間に接続された抵抗R21、R22の中間に設けられている。
帰還発振器112の発振周波数は、圧電素子20a、20bの共振周波数に設定されている。
ここで、抵抗R11とR12の直列抵抗、および抵抗R21とR22の直列抵抗の値は、駆動電圧が印加されない駆動電極54aまたは駆動電極54bの一方が実効的に開放となるような高い抵抗値とする。なお、分圧抵抗R12およびR22の抵抗値は、帰還発振器112に適切な電圧が帰還されるように適宜選択可能である。
この状態で、スイッチSW2を上側に倒すと、駆動電圧が駆動電極54aと共通電極54cの間に印加されて第一振動子領域51は通電される。一方、駆動電極54bはアース端子115に接続されて第二振動子領域52は開放される。これにより第一振動子領域51は面拡がり方向に共振し、振動端部23aは固定部30aに対して接離方向に振動する。第一振動子領域51が伸張して振動端部23aが固定部30aから離れる方向(同図の左下方向)に移動する位相では、接触子60は移動子100の付勢面102に押圧されるとともに移動子100を左方に駆動する。第一振動子領域51が収縮して振動端部23aが固定部30aに近づく方向(同図の右上方向)に移動する位相では、弾性部材34によって接触子60に与えられる付勢面102への付勢力の一部または全部が打ち消される。これにより、当該位相において移動子100が逆方向(右方)に移動することはない。よって、移動子100は、共振する第一振動子領域51により左方に一方的に駆動される。
一方、スイッチSW2を下側に倒すと、駆動電圧は駆動電極54bと共通電極54cの間に印加されて第二振動子領域52は通電される。一方、駆動電極54aはアース端子116に接続されて第一振動子領域51は開放される。これにより第二振動子領域52は面拡がり方向に共振し、振動端部23bは固定部30bに対して接離方向に振動する。このため、接触子60は移動子100を右方に一方的に駆動する。
つまり、本実施形態の超音波モータ10によれば、スイッチSW2を切り替えるだけで、移動子100を左右方向に選択的に移動させることができる。
本実施形態の超音波モータ10では、開放された駆動電極54aまたは54bが、コモン端子S10を介して入力端子114に接続されて、自励発振回路用の帰還電極となる。これにより、機械的負荷状態の変化や周囲温度の変化により圧電素子20a、20bの共振周波数が変化した場合でも自動的にその共振周波数を追尾するため、安定な発振回路80を構成することができる。
<第五実施形態>
図13は、本実施形態の超音波モータ10の構造を示す概略図である。本実施形態の超音波モータ10は、図7Aに示した第二実施形態の振動子50を用いて移動子100を駆動するものである。弾性部材33、34、移動子100、基台104、ローラ106および設置台110は第一実施形態と共通である。図13では、連結部55を図中下方に配置して接触子60を付勢面102に当接させ、移動子100の左右方向に駆動する状態を示している。
本実施形態の印加手段(発振回路80)は、第一振動子領域51の圧電素子20aに交番電圧を印加する。そして同時に第二振動子領域52の圧電素子20bに対して、この交番電圧と位相が異なる他の交番電圧を印加する。これにより、連結部55に設けられた接触子60は円運動または楕円運動する。
ここで、発振回路80が圧電素子20aと圧電素子20bに交番電圧を同時に印加するとは、圧電素子20aに対する印加時間と圧電素子20bに対する印加時間との少なくとも一部同士が重複していることをいう。
本実施形態の発振回路80は、交番電圧として正弦波電圧を印加するものとする。発振回路80は、二つの発振器82a、82bを備えている。発振器82が圧電素子20aに印加する正弦波電圧(第一電圧)をV0・sin(ωt)で表す。発振器82bは、この正弦波電圧と位相が異なる他の交番電圧として、V0・sin(ωt+θ1)で表される正弦波電圧(第二電圧)を圧電素子20bに印加する。つまり、第二電圧は第一電圧に対して位相が+θ1だけ進んでいる。
第一振動子領域51と第二振動子領域52の面拡がり方向の共振周波数はω/2πで共通である。よって、圧電素子20a、20bは、第一電圧または第二電圧の印加によりそれぞれ面拡がり方向に共振する。圧電素子20aの共振と圧電素子20bの共振には位相差(θ1)がある。矩形の圧電素子20a、20bの頂点にあたる振動端部23a、23bは、この面拡がり方向の共振モードで固定部30に対して接近および離間する振動部位である。振動端部23a、23bは互いに局所的に連結されて、連結部55が鉤型に屈曲して形成されている。鉤型の連結部55の頂点には接触子60が設けられている。
圧電素子20の面拡がり方向の共振モードにおいて、振動端部23aの振動方向と、振動端部23bの振動方向とは互いに交差する関係にある。そして、上記のように振動端部23a、23bの共振には位相差(θ1)がある。このため、振動端部23a、23bの振動が合成されて、接触子60は円運動または楕円運動することとなる。
図14A、図14Bは、正弦波電圧の位相を変化させた場合の連結部55、56の変位方向を示す模式図である。具体的には、図14Aは、第二振動子領域52に印加する正弦波電圧の位相を、第一振動子領域51に印加する正弦波電圧の位相よりも90度進めた場合の接触子60の変位方向を示す模式図である。反対に、図14Bは、第二振動子領域52に印加する正弦波電圧の位相を、第一振動子領域51に印加する正弦波電圧の位相よりも90度遅らせた場合の接触子60の変位方向を示す模式図である。面拡がり方向の共振モードにおける接触子60の軌跡を太線で示す。各図で「a」と表記された第一の連結部55の接触子60と、「b」と表記された第二の連結部56の接触子60の軌跡は、図示のように楕円(または円)を描く。これらの楕円の長軸または短軸の一方は、第一振動子領域51と第二振動子領域52とを隔てる境界ライン63(各図にて一点鎖線で図示)の上に乗っている。境界ライン63は、第一の連結部55と第二の連結部56とを結ぶラインである。本実施形態の振動子50は、境界ライン63に関して鏡面対称形状である。
ここで、第一振動子領域51に印加する第一電圧をV0・sin(ωt)とし、第二振動子領域52に印加する第二電圧をV0・sin(ωt+90°)=V0・cos(ωt)とする。このとき、図14Aに示すように、第一の連結部55は図中の時計回り(CW)に楕円運動し、第二の連結部56は反時計回り(CCW)に楕円運動する。
そして、位相差(θ1)を反転して、第二振動子領域52に印加する第二電圧をV0・sin(ωt−90°)=−V0・cos(ωt)とすると、連結部55、56の回転方向は反転する。具体的には、図14Bに示すように、第一の連結部55は図中の反時計回り(CCW)に楕円運動し、第二の連結部56は時計回り(CW)に楕円運動する。
なお、位相差(θ1)は−πから+πの間で特に限定されない。第一接続部55aと第二接続部55b(図7Bを参照)を異なる長さまたは異なる剛性にすることで、第一振動子領域51と第二振動子領域52の共振の位相差(θ1)がゼロであっても接触子60を楕円運動させることは可能である。
本実施形態の印加手段(発振回路80)は、交番電圧(第一電圧)と他の交番電圧(第二電圧)との位相差(θ1)を正負反転または増減させる。すると、接触子60の円運動もしくは楕円運動の回転方向が反転するか、または、円運動もしくは楕円運動の軌跡が変化する。
より具体的には、発振回路80は、発振器82a、82bからそれぞれ出力される交番電圧の位相差(θ1)を任意に調整する位相差調整手段(図示せず)を備えている。そして、位相差(θ1)を正負反転(+θ1→−θ1)すると接触子60の回転方向が反転するため、移動子100の移送方向が切り替えられる。また、位相差(θ1)を増減調整することで、接触子60の円運動または楕円運動の軌跡の離心率が変化するため、移動子100の送り速度を緩急自在に調整することができる。
図15は、本実施形態の圧電素子20のインピーダンスの周波数特性に関するシミュレーション結果の一例を示す図である。シミュレーション条件としては、圧電セラミクスからなる圧電素子20の外形寸法を、幅43mm、高さ20mm、厚さを2mmとした。圧電素子20の中央の凹部36を貫通スリットとし、スリット幅を3mmとした。また、図7Bに示した第一接続部55aおよび第二接続部55bの角度θを30度とした。そして、それぞれ10mm四方の領域を第一振動子領域51および第二振動子領域52とした。
かかる圧電素子20に対して、第一振動子領域51には第一電圧として正弦波電圧を印加し、第二振動子領域52には第一電圧との位相差が+90度の第二電圧を印加した。そして、これらの周波数を同時に変化させながら圧電素子20のインピーダンスをシミュレートした。このとき、固定部30、接触子60、駆動電極54a、54bおよび共通電極54c(図13を参照)の剛性は無視した。
図15に示すように、92kHzの周波数にて圧電素子20のインピーダンスが極小値となった。
図16Aから図16Dは、この共振周波数の正弦波電圧(第一電圧)を第一振動子領域51に印加し、第二振動子領域52に上記の第二電圧を印加した状態における圧電素子20をFEM解析して得られた変位モード図である。図5と同様に、変位モード図では変位量の大きい部位を濃色で示し、変位量の少ない部位を淡色で示している。
図16Aは第一振動子領域51が面央部22を中心に平面内で収縮して最大縮み変形の状態を示している。このとき、第一電圧の絶対値は最大(V0)である。面央部22は第一振動子領域51の重心であり、超音波モータ10において固定部30が配置される領域である(図13を参照)。
このとき、第二振動子領域52の変位はほぼゼロである。第二振動子領域52に印加される第二電圧は第一電圧よりも90度だけ位相が進んでいるため、第二電圧の絶対値がゼロになっているためである。
第一振動子領域51と第二振動子領域52の面央部22同士を通るラインを中心ライン64として一点鎖線で示す。第一振動子領域51と第二振動子領域52とを隔てる境界ライン63と中心ライン64とは直交している。図16Aの状態で、第一の連結部55と第二の連結部56は、境界ライン63よりも第一振動子領域51の側に変位している。
第一の連結部55と第二の連結部56の接触子60は、それぞれ円運動する。円運動の軌跡CTを太線で表す。
図16Bは、図16Aの状態から位相が90度進んだ変位モードを示す。図16Bは、第二振動子領域52が面央部22を中心に平面内で伸張した最大伸び変形の状態を示している。このとき、第一電圧の絶対値はゼロであり、第一振動子領域51の変位はほぼゼロである。したがって、第一の連結部55および第二の連結部56は、境界ライン63よりも第一振動子領域51の側に変位している。
図16Cは、図16Bの状態から、さらに位相が90度進んだ変位モードを示す。図16Cでは、第二電圧の絶対値は再びゼロとなり、第二振動子領域52の変位はほぼゼロとなる。一方、第一振動子領域51は面央部22を中心に平面内で伸張した最大伸び変形の状態にある。したがって、第一の連結部55および第二の連結部56は、境界ライン63よりも第二振動子領域52の側に変位している。
図16Dは、図16Cの状態から、さらに位相が90度進んだ変位モードを示す。図16Dでは、第一電圧の絶対値が再びゼロとなり、第一振動子領域51の変位はほぼゼロとなる。第二振動子領域52は面央部22を中心に平面内で収縮した最大縮み変形の状態にある。したがって、第一の連結部55および第二の連結部56は、境界ライン63よりも第二振動子領域52の側に変位している。
以上、図16Aから図16Dで示すように、第一の連結部55の接触子60は時計回りに円運動し、第二の連結部56の接触子60は反時計回りに円運動することが分かる。
かかる圧電素子20を用いた本実施形態の超音波モータ10は、第一振動子領域51の固定部30aと第二振動子領域52の固定部30bとを結ぶライン(中心ライン64)の両側に第一の連結部55と第二の連結部56とが設けられている。第一の連結部55と第二の連結部56には、接触子60がそれぞれ設けられている。そして、第一の連結部55の接触子60の円運動もしくは楕円運動の回転方向と、第二の連結部56の接触子60の円運動もしくは楕円運動の回転方向と、は互いに反対である。本実施形態の超音波モータ10は、複数箇所の駆動部である第一の連結部55の接触子60と第二の連結部56の接触子60を同時に駆動することができる。よって、複数個の移動子100を同時に駆動することができ、また一個の移動子100の異なる二箇所を同時に付勢して駆動することもできる。
図13に示す発振器82a、82bの出力信号の位相差(θ1)を調整することで、本実施形態の超音波モータ10は、接触子60の描く軌跡を可変とすることが可能である。また、第一振動子領域51と第二振動子領域52の共振周波数はω/2πで共通であり単一の振動モードを用いることができる。このため、超音波モータ10の動作時の温度や機械負荷によってこの共振周波数が変化しても接触子60の軌跡は不変であって、移動子100を安定して駆動することができる。
また、図16各図の変位モード図から明らかなように、第一振動子領域51と第二振動子領域52の面央部22はともに振動振幅の小さな不動点となるため、超音波モータ10における固定部30を双方の面央部22に形成することができる。このため、超音波モータ10を筐体90(図11を参照)に対して複数点で安定して固定することが可能である。
<第六実施形態>
図17は、本実施形態の振動子50の分解斜視図である。
本実施形態の振動子50は、第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bと、連結部55を含む金属製のフレーム部59と、を備えている。フレーム部59は、第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bをそれぞれ嵌め込んで装着するための貫通孔38を有している。第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bの表裏の主面には、電極(駆動電極54)が設けられている(裏面側の電極は図示省略)。
フレーム部59は、ステンレス鋼などの金属材料からなる。フレーム部59は、一対の貫通孔38と、その間に配置された貫通スリット(凹部36)と、を備えている。言い換えると、フレーム部59は、略長方形状の金属板に一対の貫通孔38および貫通スリット(凹部36)を穿設したものである。
第一の圧電素子20aと第二の圧電素子20bは、厚さ方向に分極された圧電材料に駆動電極54を被着したものである。両者の分極方向は、図17に矢印で示すように共通である。第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bは略正方形をなしている。第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bは、貫通孔38に嵌め込まれることによりフレーム部59に固定される。
フレーム部59は、矩形の閉環部59a、59bと、これらの閉環部59a、59bのコーナー部同士を連結する連結部55、56と、を含む。閉環部59aには第一の圧電素子20aが嵌め込まれ、閉環部59bには第二の圧電素子20bが嵌め込まれる。
図18は、本実施形態の超音波モータ10の構造を示す概略図である。本実施形態の超音波モータ10は、図17に示した振動子50を用いて移動子100を駆動するものである。弾性部材33、34、移動子100、付勢面102、基台104、ローラ106、設置台110および移動子100の駆動方向は、第五実施形態と共通である。
第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bの各中央を固定部30として、弾性部材33、34を介して設置台110に固定する。スイッチSW1の切り替え操作により、第一の圧電素子20aまたは第二の圧電素子20bの一方(図18では第一の圧電素子20a)に交流電圧V0を与え、他方(同、第二の圧電素子20b)を開放電位とする。交流電圧V0の周波数は、第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bの面拡がり方向の共振周波数である。かかる交流電圧V0の印加により、上記一方の圧電素子を含む振動子領域(第一振動子領域51)には面拡がり振動が生じる。これにより、フレーム部59の長辺部中央にあたる連結部55に設けた接触子60が、この長辺方向(図18の左右方向)に対して斜め直線方向の軌跡を描く変形を得る。接触子60が、固定部30と振動端部23aとを結ぶ第一振動子領域51の対角線方向の略延長線上に位置しているためである。
かかる接触子60を、直線方向または回転方向に移動自在(図18では直線方向)に設置されている移動子100に接触させることで移動子100は駆動される。そして、スイッチSW1の操作によって第一の圧電素子20aまたは第二の圧電素子20bへの給電または開放を切り替えることで、移動子100の移動方向が正逆に切り替えられる。
本実施形態の超音波モータ10によれば、第一の圧電素子20aおよび第二の圧電素子20bは、面拡がり方向の共振モードにおいて、その面央部を不動点とし四隅が放射方向に伸縮する。このため、当該面央部を固定部30とすることで、超音波モータ10を設置台110に安定して支持および固定することができる。
また、本実施形態の振動子50は、フレーム部59の閉環部59aの内部に第一の圧電素子20aを嵌め込んで固定するため、フレーム部59のコーナー部にあたる振動端部23aは面拡がり方向に柔軟に変形する。よって、第一の圧電素子20aの共振時の変形がフレーム部59で抑制されることがなく、接触子60を十分なストロークで変位させることができる。また、第一の圧電素子20aをフレーム部59に嵌め込むことで、超音波モータ10の厚み寸法の低背化を図ることができる。第二の圧電素子20bに関しても同様である。
なお、本実施形態では一つの発振器を用いて第一の圧電素子20aと第二の圧電素子20bに交流電圧V0を切り替えて印加することを例示したが、本発明はこれに限られない。第五実施形態のように、互いに位相が異なる複数の発振器が出力する正弦波電圧を第一の圧電素子20aと第二の圧電素子20bにそれぞれ印加して、接触子60を円運動または楕円運動させてもよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
たとえば上記各実施形態において、第一振動子領域51および第二振動子領域52は固定部30a、30bの一点でそれぞれ固定することを例示したが、これに限られない。複数点にて第一振動子領域51および第二振動子領域52をそれぞれ固定してもよい。この場合において、振動端部23a、23bが固定部に対してそれぞれ接離方向に振動するとは、当該複数点の固定部のうちの一つまたは複数点の固定部の重心位置に対して接近または離間する方向に振動することを意味する。また、上記実施形態では二つの振動子領域を横並びに配置してそれぞれに交番電圧を印加することを例示したが、これに限られない。3以上の振動子領域を配置してもよい。
また、上記実施形態では、面拡がり方向の共振モードにおいて、第一振動子領域51または第二振動子領域52の各四箇所の角部が同時に変位する場合を例示したが、本発明はこれに限られない。連結部55が接続された振動端部23aまたは振動端部23bのみが共振する変位モードとしてもよい。具体的には、振動端部23aにおける圧電素子20の厚さを、コーナー部23i〜23kにおける圧電素子20の厚さと相違させてもよい。これにより、所定の共振周波数において、もっぱら振動端部23aのみを面拡がり方向に共振させることができ、エネルギー変換効率をより高めることが可能である。
上記実施形態の超音波モータ10は、以下の技術的思想を包含する。
(1)厚さ方向に分極された圧電素子および固定部をそれぞれ有する第一振動子領域および第二振動子領域と、前記圧電素子にそれぞれ交番電圧を印加して前記第一振動子領域および前記第二振動子領域を個別に面拡がり方向に共振させる印加手段と、前記第一振動子領域と前記第二振動子領域とを連結する連結部と、前記連結部に設けられた接触子と、を備え、前記第一振動子領域は、前記共振により前記第一振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第一振動部位を含み、前記第二振動子領域は、前記共振により前記第二振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第二振動部位を含み、前記連結部は、前記第一振動部位と前記第二振動部位とを連結していることを特徴とする超音波モータ。
(2)前記連結部が、前記第一振動部位から前記接触子に向かって延在する第一接続部と、前記第二振動部位から前記接触子に向かって延在する第二接続部と、を有し、前記第一接続部と前記第二接続部の延在方向が互いに交叉していることを特徴とする上記(1)に記載の超音波モータ。
(3)前記第一接続部と前記第二接続部とが互いに交叉して連結されて、前記連結部が鉤型に屈曲して形成されている上記(2)に記載の超音波モータ。
(4)前記第一振動部位が前記第一振動子領域の周縁部であり、前記第二振動部位が前記第二振動子領域の周縁部であり、かつ、前記接触子が、前記第一振動子領域または前記第二振動子領域が前記面拡がり方向に共振したときの変位量が極大となる位置に設けられている上記(1)から(3)のいずれかに記載の超音波モータ。
(5)前記第一振動子領域と前記第二振動子領域との間に凹部が設けられている上記(1)から(4)のいずれかに記載の超音波モータ。
(6)前記第一振動子領域および前記第二振動子領域が、互いに隣接する矩形状をなし、前記凹部が、前記第一振動子領域および前記第二振動子領域の互いに近接する辺同士の間に形成された、前記辺に沿って延在するスリット状の貫通孔である上記(5)に記載の超音波モータ。
(7)第一および第二の前記圧電素子と、前記圧電素子の表裏面に設けられた電極と、前記連結部を含む金属製のフレーム部と、を備え、前記フレーム部は、前記第一および第二の圧電素子を嵌め込んで装着するための貫通孔を有する上記(1)から(6)のいずれかに記載の超音波モータ。
(8)前記印加手段が、前記第一振動子領域の前記圧電素子に前記交番電圧を印加し、かつ同時に前記第二振動子領域の前記圧電素子に前記交番電圧と位相が異なる他の交番電圧を印加して、前記接触子を円運動または楕円運動させることを特徴とする上記(1)から(7)のいずれかに記載の超音波モータ。
(9)前記印加手段が、前記交番電圧と前記他の交番電圧との位相差を正負反転または増減させる位相差調整手段を含み、前記位相差調整手段が前記位相差を正負反転または増減させることで、前記接触子の前記円運動もしくは前記楕円運動の回転方向が反転し、または前記円運動もしくは前記楕円運動の軌跡が変化することを特徴とする上記(8)に記載の超音波モータ。
(10)前記第一振動子領域の前記固定部と前記第二振動子領域の前記固定部とを結ぶラインの両側に第一の前記連結部と第二の前記連結部とが設けられ、前記第一の連結部と前記第二の連結部には前記接触子がそれぞれ設けられており、前記第一の連結部の前記接触子の前記円運動もしくは前記楕円運動の回転方向と、前記第二の連結部の前記接触子の前記円運動もしくは前記楕円運動の回転方向と、が互いに反対である上記(8)または(9)に記載の超音波モータ。
(付記1)上記第一振動部位および第二振動部位(極大変位部)が、上記共振による上記接離方向の変位成分が極大となる位置である上記の超音波モータ。
(付記2)上記接触子を移動子に予圧する付勢手段をさらに備える上記の超音波モータ。
(付記3)上記第一振動子領域と上記第二振動子領域とが、互いに略同一の長方形、正方形または円形である上記の超音波モータ。
(付記4)上記面拡がり方向の共振による上記第一振動子領域および上記第二振動子領域の変位モード形状が、上記圧電素子の面央部を不動点とし周縁部を最大変位点とすることを特徴とする上記の超音波モータ。
(付記5)上記第一接続部および上記第二接続部を収容する筐体をさらに備えるとともに、上記固定部が上記不動点を上記筐体に固定する上記の超音波モータ。
(付記6)上記第一振動子領域と上記第二振動子領域との並び方向を基準として、上記第一接続部の延在方向が、上記接離方向よりも浅い角度である上記の超音波モータ。
(付記7)上記接触子が、上記連結部の少なくとも外側の表面に上記第一接続部および上記第二接続部よりも硬質の材料が皮膜形成されてなることを特徴とする上記の超音波モータ。
(付記8)上記印加手段が、交番電圧の印加を上記第一振動子領域と上記第二振動子領域とに切り替えることで、上記接触子の上記面拡がり方向の変位成分が、上記第一振動子領域と上記第二振動子領域との並び方向に反転する上記の超音波モータ。
(付記9)上記第一振動子領域および上記第二振動子領域の一方面に個別に設けられて上記交番電圧が上記印加手段により選択的に印加される駆動電極と、他方面に上記第一振動子領域と上記第二振動子領域とにまたがって形成されて上記交番電圧が同時に印加される共通電極と、を備える。
(付記10)上記第一振動子領域および上記第二振動子領域における上記圧電素子と上記連結部とが圧電材料により一体に形成されているとともに、上記圧電素子の一方面には上記第一振動子領域および上記第二振動子領域に駆動電極が個別に積層され、上記圧電素子の他方面には上記第一振動子領域および上記第二振動子領域に亘る共通電極が積層されている上記の超音波モータ。
(付記11)上記第一振動子領域、上記第二振動子領域および上記連結部に亘る金属製のベース部材を備え、上記第一振動子領域および上記第二振動子領域は、上記交番電圧の印加電極が形成された上記圧電素子が上記ベース部材にそれぞれ接合されて構成されている上記の超音波モータ。
(付記12)上記第一振動子領域と上記第二振動子領域との間に、上記第一振動子領域と上記第二振動子領域の並び方向に対して交叉する方向に延在する凹部が貫通孔として形成されている上記の超音波モータ。
(付記13)前記印加手段が、前記第一振動子領域の前記圧電素子または前記第二振動子領域の前記圧電素子に選択的に前記交番電圧を印加して、前記接触子を往復運動させる上記の超音波モータ。
(付記14)前記交番電圧を印加する前記圧電素子の選択を前記印加手段が切り替えることで、前記接触子の往復運動の軌跡が変化することを特徴とする上記の超音波モータ。
この出願は、2010年10月27日に出願された日本出願特願2010−240269号を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
本発明の超音波モータは、厚さ方向に分極された圧電素子および固定部をそれぞれ有する第一振動子領域および第二振動子領域と、前記圧電素子にそれぞれ交番電圧を印加して前記第一振動子領域および前記第二振動子領域を個別に面拡がり方向に共振させる印加手段と、前記第一振動子領域と前記第二振動子領域とを連結する連結部と、前記連結部に設けられた接触子と、を備え、前記第一振動子領域は、前記共振により前記第一振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第一振動部位を含み、前記第二振動子領域は、前記共振により前記第二振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第二振動部位を含み、前記連結部は、前記第一振動部位と前記第二振動部位とを連結し、前記第一振動子領域と前記第二振動子領域との間に凹部が設けられていることを特徴とする。

Claims (10)

  1. 厚さ方向に分極された圧電素子および固定部をそれぞれ有する第一振動子領域および第二振動子領域と、前記圧電素子にそれぞれ交番電圧を印加して前記第一振動子領域および前記第二振動子領域を個別に面拡がり方向に共振させる印加手段と、前記第一振動子領域と前記第二振動子領域とを連結する連結部と、前記連結部に設けられた接触子と、を備え、
    前記第一振動子領域は、前記共振により前記第一振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第一振動部位を含み、
    前記第二振動子領域は、前記共振により前記第二振動子領域の前記固定部に対して接離方向に振動する第二振動部位を含み、
    前記連結部は、前記第一振動部位と前記第二振動部位とを連結していることを特徴とする超音波モータ。
  2. 前記連結部が、前記第一振動部位から前記接触子に向かって延在する第一接続部と、前記第二振動部位から前記接触子に向かって延在する第二接続部と、を有し、前記第一接続部と前記第二接続部の延在方向が互いに交叉していることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  3. 前記第一接続部と前記第二接続部とが互いに交叉して連結されて、前記連結部が鉤型に屈曲して形成されている請求項2に記載の超音波モータ。
  4. 前記第一振動部位は、前記第一振動子領域の周縁部であって前記面拡がり方向に共振したときの変位量が極大となる位置であり、
    前記第二振動部位は、前記第二振動子領域の周縁部であって前記面拡がり方向に共振したときの変位量が極大となる位置である請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波モータ。
  5. 前記第一振動子領域と前記第二振動子領域との間に凹部が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の超音波モータ。
  6. 前記第一振動子領域および前記第二振動子領域が、互いに隣接する矩形状をなし、
    前記凹部が、前記第一振動子領域および前記第二振動子領域の互いに近接する辺同士の間に形成された、前記辺に沿って延在するスリット状の貫通孔である請求項5に記載の超音波モータ。
  7. 第一および第二の前記圧電素子と、前記圧電素子の表裏面に設けられた電極と、前記連結部を含む金属製のフレーム部と、を備え、
    前記フレーム部は、前記第一および第二の圧電素子を嵌め込んで装着するための貫通孔を有する請求項1から6のいずれか一項に記載の超音波モータ。
  8. 前記印加手段が、前記第一振動子領域の前記圧電素子に前記交番電圧を印加し、かつ同時に前記第二振動子領域の前記圧電素子に前記交番電圧と位相が異なる他の交番電圧を印加して、前記接触子を円運動または楕円運動させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の超音波モータ。
  9. 前記印加手段が、前記交番電圧と前記他の交番電圧との位相差を正負反転または増減させることで、前記接触子の前記円運動もしくは前記楕円運動の回転方向が反転し、または前記円運動もしくは前記楕円運動の軌跡が変化することを特徴とする請求項8に記載の超音波モータ。
  10. 前記第一振動子領域の前記固定部と前記第二振動子領域の前記固定部とを結ぶラインの両側に第一の前記連結部と第二の前記連結部とが設けられ、前記第一の連結部と前記第二の連結部には前記接触子がそれぞれ設けられており、
    前記第一の連結部の前記接触子の前記円運動もしくは前記楕円運動の回転方向と、前記第二の連結部の前記接触子の前記円運動もしくは前記楕円運動の回転方向と、が互いに反対である請求項8または9に記載の超音波モータ。
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