JP2008148440A - 振動駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で振動音の発生を可及的に抑制し得る振動駆動装置を提供する。
【解決手段】同一構造の2つの振動体5を接触移動部材4を介して表裏反転状態で対向させて配置し、これら振動体5を同様の形態での電力供給により振動させて接触移動部材4に駆動力を付与する。2つの振動体5は、振動体5を他の部材に取り付けて支持するための支持部材3であって、この振動体5を構成する圧電セラミックス2の領域から延出された延出部3aが形成され、この延出部3aは対向する他方の支持部材3の延出部3aと電気的及び機械的に接続されてなる支持部材3を有している。2つの振動体5の振動変位は、それら振動体5の圧電セラミックス2に対する同様の形態での電力供給により、前記接触移動部材に対して鏡面対称となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動体の振動を当該振動体に接触する接触移動部材に伝達することにより該接触移動部材に駆動力を付与する振動駆動装置に関し、特に接触移動部材を介して2つの振動体を対向させて配置した振動駆動装置に関する。
従来、接触移動部材を介して同一構造の2つの振動体を対向させて配置した対向型の振動駆動装置が開発されている(特許文献1,2,3,4,5参照)。対向型の振動駆動装置では、一般に、2つの振動体に対して同様の形態で電力を供給することにより同様の振動を励起し、この振動を接触移動部材に伝達することにより接触移動部材を駆動している。
また、対向型の振動駆動装置では、一般に、2つの振動体から接触移動部材に伝達される振動の方向が逆方向となって振動を打ち消し合うように構成され、接触移動部材に曲げの振動応力が加えられることはない。従って、接触移動部材を剛性の低い薄板状、或いはシート状に構成することができ、装置の小型化を図ることが可能となる。
特開平2−214475号公報 特開平3−23143号公報 特開平3−259841号公報 特開平11−346487号公報 特開2000−350481号公報
特許文献1〜3では、前述のように、2つの振動体からの振動は打ち消し合っているが、それら振動体の支持部から支持端に伝達される振動は打ち消し合っていない。このため、振動体の支持部の支持端から周囲に振動が伝播して振動音を発するなどの問題が発生していた。
また、特許文献4,5では、振動体が上下対称に振動し、その対称中心から振動体の支持部材が延出しているので、その支持部材が振動することはなく、支持部材の支持端から周囲に振動が伝播して振動音を発することはない。
しかし、特許文献4,5では、最上部及び最下部の接触移動部材には振動体から伝播される振動を打ち消すものが無い。このため、この最上部及び最下部の接触移動部材は大きな剛性が必要となり、大型化していた。さらに、振動体の支持機能、振動体と接触移動部材との圧接力を得るためのバネ機能、圧電セラミックスに電圧を印加するための給電機能を別々の部品で実現している。このため、振動体の周辺の部品が多くなり、構造が複雑でコストが高いものになっていた。
本発明は、このような背景の下になされたもので、その目的は、簡単な構成で振動音の発生を可及的に抑制し得る振動駆動装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、2つの振動体を接触移動部材を介して対向させて配置し、該2つの振動体を電力供給により振動させて接触移動部材に駆動力を付与する振動駆動装置において、前記2つの振動体は、該振動体を他の部材に取り付けて支持するための支持部材であって、該振動体を構成する電気―機械エネルギー変換素子の領域から延出された延出部が形成され、該延出部は該電気−機械エネルギー変換素子に電力を供給するものであって、かつ、対向する他方の支持部材の延出部と電気的及び機械的に接続されてなる支持部材を有し、前記2つの振動体の延出部に対する電力供給により、該2つの振動体の振動変位が前記接触移動部材に対して鏡面対称となることを特徴とする。
前記2つの振動体の対向する支持部材の延出部は、対向する他方の支持部材の延出部と電気的及び機械的に接続されており、該2つの振動体の振動変位は前記接触移動部材に対して鏡面対称となる。換言すれば、前記2つの振動体からその支持部材の延出部にそれぞれ伝達される振動は、互いに打ち消し合うように作用する。また、2つの振動体の対向する支持部材の延出部同士は、電気的及び機械的に接続されているので、少なくとも支持機能、給電機能を果たすことが可能となっており、部品点数の低減化、構造の簡素化に寄与している。
従って、本発明によれば、簡単な構成で振動音の発生を可及的に抑制し得る振動駆動装置を提供することが可能となる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る振動駆動装置の振動機構を例示した分解斜視図である。
図1に示したように、この振動機構では、同一構造の2つの振動体5が接触移動部材4を介して対向状態で配置されている。接触移動部材4の形状は、丸棒状となっている。
振動体5は、互いに接合された矩形板状の弾性体1と圧電セラミックス2を有している。2つの振動体5は、弾性体1が接触移動体4の側に位置するように配置されている。弾性体1の外表面、すなわち接触移動部材4との対向面には、突起部1aが形成さ
れている。振動体5は、この突起部1aを介して接触移動部材4に接触し、その振動を
接触移動部材4に伝達することにより、接触移動部材4をリニア(直線的)に移動させる。
圧電セラミックス2は、電気−機械エネルギー変換素子の一種であり、その外表面には、薄板状の支持部材3が取付けられている。この支持部材3は、導電性のあるバネ部材により構成され、接合により弾性体1と一体化された圧電セラミックス2の領域から延出された延出部3aを有している。この延出部3aの端部3bには、孔3cが形成されている。この孔3cは、バネ性のある支持部材3を他の何らかの部材に取付けて、振動体5を接触移動体4に離間可能な形態で接触させるために形成されている。
なお、支持部材3は、圧電セラミックス2に電圧を供給して機械的な振動を励起させる給電機能も有している。すなわち、支持部材3は、振動体5を支持する支持機能、振動体5を接触移動部材4に離間可能な形態で接触させるためのバネ機能、機械的な振動を得るための電気エネルギーを供給する給電機能を兼備している。従って、従来は別途必要であった加圧部材、給電配線等が不要となり、小型化、軽量化を図ることが可能となる。
圧電セラミックス2は、接触移動部材4の移動方向に2分割された領域をもっている。この圧電セラミックスの構造、供給する電圧の位相による速度制御方法などに関しては特開2004−320846に開示されているものと同様である。
図2は、圧電セラミックス2の構造、給電部材としての支持部材3と接続された圧電セラミックス2の電極の分極極性の関係を示したものである。
圧電セラミックス2は、複数層の圧電セラミックスと電極により構成されている。図2に示した破線は内部電極2aであり、この内部電極2aは、A領域とB領域に分割されている。図2に示した4つの黒点2bは、内部電極2aに通じるスルーホールの端面である。
スルーホール2b(A+)は、A領域の正の分極極性に係る電極に繋がっている。スルーホール2b(A−)は、A領域の負の分極極性に係る電極に繋がっている。スルーホール2b(B+)は、B領域の正の分極極性に係る電極に繋がっている。スルーホール2b(B−)は、B領域の負の分極極性に係る電極に繋がっている。なお、これら内部電極2aにおける正と負の電極の個別表示は、図示省略している。
支持部材3は、圧電セラミックス2の表面に接着剤などで接合されており、不図示の導電塗料などでスルーホールの端面と電気的に接続されている。具体的には、スルーホール2b(A+)は、「A+」と表記された支持部材3と接続され、スルーホール2b(A−)は、「A−」と表記された支持部材3と接続されている。また、スルーホール2b(B+)は、「B+」と表記された支持部材3と接続され、スルーホール2b(B−)は、「B−」と表記された支持部材3と接続されている。このようにして、支持部材3は、スルーホール2bを介して複数層の圧電セラミックスと電気的に接続されている。
図3は、図2に示した振動体5を図1のように対向して配置したときの、上側の振動体5と下側の振動体5の電極の位置関係を示している。この場合、上側と下側の振動体5は、図2に示したY軸のまわりに180°回転されて表裏反転状態で対向している。
図3の位置関係において、上側と下側の支持部材3の対向する端部3b同士が電気的に接続されるようになっている。すなわち、上側の支持部材3の端部3b(A+)と下側の支持部材3の端部3b(B+)が電気的に接続され、上側の支持部材3の端部3b(B+)と下側の支持部材3の端部3b(A+)が電気的に接続される。同様に、上側の支持部材3の端部3b(A−)と下側の支持部材3の端部3b(B−)が電気的に接続され、上側の支持部材3の端部3b(B−)と下側の支持部材3の端部3b(A−)が電気的に接続される。
なお、実際には、これら支持部材3の対向する端部3b(すなわち電極)同士は、導電性部材により、電気的に接続されると同時に機械的にも接続される。
次に、図1〜3に示した振動機構の駆動方法、及び振動体5に供給される電圧と振動体5の振動モード(形状)について説明する。ここで、圧電セラミックス2のA領域の電極A+とA−との間に印加される交流電圧をVa、B領域の電極B+とB−との間に印加される交流電圧をVbとする。
この交流電圧Va,Vbを第1の振動モードの固有振動数に近い周波数で、かつ同位相の交流電圧にすると、圧電セラミックス2の全体(2つの領域)が同位相で伸縮するので、振動体5には、図4(a)に示したような第1の振動モードの振動が発生する。この第1の振動モードでは、接触移動部材4と接触する突起部1aは、接触移動部材4の移動方向と直交する方向、すなわち接触移動部材4と接触・分離する接触分離方向に振動する。
また、交流電圧Va,Vbを第2の振動モードの固有振動数に近い周波数で、かつ位相が180°ずれた交流電圧にすると、圧電セラミックス2のA領域とB領域とでは、伸縮の位相が反転する。この結果、振動体5には、図4(b)に示したような第2の振動モードの振動が発生する。この第2の振動モードでは、接触移動部材4と接触する突起部1aは、接触移動部材4の移動方向、すなわち接触移動部材4の駆動方向に振動する。
すなわち、交流電圧VaとVbのベクトルの合成ベクトルが第1の振動モードの振動を発生させる電圧ベクトルとなり、交流電圧Vaと−Vbのベクトルの合成ベクトルが第2の振動モードの振動を発生させる電圧ベクトルとなる。
図5は、印加する交流電圧Va,Vbと、第1,第2の振動モードとの関係を示したものである。図5に示したように、印加電圧VaとVbの振幅(VaおよびVbのベクトルの大きさ)を等しくしておくと、VaとVbの位相差θにかかわらず、(Va+Vb)と(Va−Vb)のベクトルが直交することとなる。
そこで、印加電圧VaとVbの振幅を等しくして位相差θを−90°≦θ≦90°の範囲で変化させると、突起部1aの先端の振動軌跡は、図6に示すように変化する。なお、図6の左側に縦方向に列記した数値は、印加電圧VaとVbの位相差θを示している。また、図6の縦方向の2列目,3列目に列記した形状は、それぞれ、その左側に列記した位相差θに対応する2つの突起部1aの先端の振動軌跡を示している。
この振動軌跡をグラフで示すと、図7のようになる。図7において、横軸は印加電圧VaとVbの位相差θを示している。また、縦軸は、各突起部1aの振動振幅を示し、
駆動方向(接触移動部材4の移動方向)と垂直な方向(接触分離方向)の振動に対して、位相差θが+側のとき正、−側のとき負としている。
この振動軌跡の特徴は、次のようになる。すなわち、駆動方向と垂直な接触分離方向の振動と駆動方向の振動は、常に直交している。また、接触分離方向の振動振幅はほぼ一定であり、駆動方向の振動振幅はほぼ直線的に変化している。さらに、駆動方向の振動は、VaとVbの位相差θがゼロとなる状態を境にして位相差θが+側から−側へ、或いは−側から+側へと反転し、接触移動部材4の移動方向が反転する。
このような振動軌跡で突起部1aの先端を接触移動部材4に接触させることにより、接触移動部材4をその軸の方向に前進、後退させることができる。特に、VaおよびVbの電圧振幅を同じにし、VaとVbの位相差θを徐々に変化させることにより、接触移動部材4の駆動速度を前進から後退まで滑らかに変化させることができる。
次に、上記のような振動を発生する振動体5を、図3に示すように配置した場合の上下の振動体5の振動の関係を説明する。
前述のように、上側の電極3b(A+)と下側の電極3b(B+)、上側の電極3b(B+)と下側の電極3b(A+)が電気的に接続される。同様に、上側の電極3b(A−)と下側の電極3b(B−)、上側の電極3b(B−)と下側の電極3b(A−)が電気的に接続される。
ここで、上側の電極3b(A+)と下側の電極3b(B+)が接続された部分を改めてA1端子と称することとする。同様に、上側の電極3b(B+)と下側の電極3b(A+)が接続された部分をB1端子、上側の電極3b(A−)と下側の電極3b(B−)が接続された部分を改めてA2端子と称することとする。また、上側の電極3b(B−)と下側の電極3b(A−)が接続された部分を改めてB2端子と称することとする。
A1端子とA2端子の間に交流電圧Vaを、B1端子とB2端子の間に交流電圧Vbを印加する。Va、Vbは等しい電圧振幅でその位相差θを−90°≦θ≦90°の範囲で変化させると、図4に示すような第1の振動モードと第2の振動モードの振動を発生する。
この際、同じ分極極性の電極に同じ電位が印加されるので、上側の振動体5と下側の振動体5の対向する分極領域では同じ振動変位を発生する。また、上側と下側の振動体5は、一方をY軸のまわりに180°回転させて表裏反転させた状態で対向しているので、図8に示したように、上下の振動体5の振動変位は、接触移動部材4に対して鏡面対称になる。
また、図9に示したように、接触移動部材4に接触する上側と下側の突起部1aも接触移動部材4の両側から対向する位置関係となっている。従って、接触分離方向(図9では上下方向)の接触力に関しては、上下の突起部1aは、接触移動部材4に対して同じタイミングで逆方向に同じ力をかけることになる。このため、接触移動部材4に曲げの振動応力が加えられることはなく、曲げ振動を発生することがなくなり、接触移動部材4を一定方向に滑らかに移動させることが可能となる。
さらに、支持部材3も鏡面対称に変位するが、上下の振動体5の支持部材3の端部3bは、電気的に接続されるだけでなく機械的にも接続される。このため、上下の支持部材3の端部3bに伝わった振動は互いに打ち消し合うこととなる。従って、端部(電極3b)での振動変位がほぼゼロとなって、端部(電極3b)はほぼ静止状態となる。ほぼ静止状態の支持部材3の端部3bを他の部材に固定すれば、他の部材への振動伝播をほぼ完全に抑制することができる。換言すれば、支持部材3の端部3bから周囲に振動が伝播して振動音が発生するのを抑制することができる。
上記の説明から明らかなように、2つの振動体5の互いに対向する支持部材3の端部3bには、同相の交流電圧を印加すればよいので、周辺の配線回路を簡素化することができる。なお、上下の振動体5の支持部材3の端部3bは、実際には、直接接続されるだけでなく、図10に示したように、他の部材を介して間接的に接続しても良い。
図10は、リニア型の振動駆動装置をレンズの駆動に使った場合の構成を示している。
図10では、丸棒状の接触移動部材4は、微小なクリアランスでレンズガイド6に嵌合されている。このレンズガイド6には、レンズ枠7が一体に取り付けられ、レンズガイド6は、このレンズ枠7に装着されたレンズ(図示省略)の移動方向をガイドする。レンズガイド6の取り付け位置とは反対側のレンズ枠7の位置には、溝部が形成され、この溝部に丸棒状の回転止め8が嵌合されている。
2つの振動体5は、支持部材3の端部3bに形成された孔3cを介して、導電性のあるネジ9によりレンズガイド6に固定される。これにより、レンズガイド6の嵌合孔を通る接触移動部材4に対して、上下の振動体5の弾性体1(厳密には突起部1a)が押圧される。さらに、上下の振動体5の対向する支持部材3の端部3b同士が電気的、且つ機械的に接続される。
従って、上下の支持部材3の端部3bに伝わった上記の鏡面対称の振動は、互いに打ち消し合うような形態でレンズガイド6に作用する。このため、たとえレンズガイド6と接触移動部材4との間にクリアランスが有ったとしても、レンズガイド6の振動、及び振動音の発生を抑制することができる。
また、導電性のあるネジ9により、上下の振動体5の対向する支持部材3の端部3b同士を電気的、且つ機械的に接続することにより、従来別途に必要であったフレキシブルプリント基板などの配線部材が不要となる。
なお、上記のように、レンズガイド6の振動を抑制することができるので、レンズガイド6の剛性はそれほど高くなくてもよい。従って、レンズガイド6の接触分離方向の厚みを薄くして薄板状にしても良い。この場合、小型化、コスト低減化にも寄与するが、接触移動部材4も同時に薄板状にすれば、より一層の小型化、コスト低減化を図ることが可能となる。
さらに、図10におけるネジ9の代わりに、少なくともレンズガイド6の孔6cに挿入される部分がネジ部となっていない導電性の棒材を用いることも可能である。この場合は、上下の振動体5をレンズガイド6に直接載せた状態で、上下の支持部材3の端部3bに形成された孔3cとレンズガイド6の孔6cとの位置合わせを行う。この状態で、上下の孔3c、及びレンズガイド6の孔6c棒材を貫通させる。そして、上下の孔3c、又はその近傍の部分では、支持部材3の端部3bを棒材に固着させる。
このような形態で上下の振動体5の支持部材3の端部3bを機械的に接合した場合は、上下の支持部材3の端部3bに伝わった振動が互いに打ち消し合う作用が高くなり、レンズガイド6の振動、及び振動音の発生をより一層抑制することが可能となる。
上記のように棒材を用いた場合は、弾性体で構成されたワッシャ状の部材を棒材に装着し、このワッシャ状の部材を支持部材3の端部3bとレンズガイド6との間に介在させることが望ましい。このようにすることで、万一、接合された支持部材3の端部3bが振動したとしても、その振動を弾性体で構成されたワッシャ状の部材で吸収することができる。
なお、上記の例ではVaとVbの位相差θを−90°≦θ≦90°の範囲で変化させているが、VaとVbの初期の位相差θを−90°以下、或いは+90°以上として180°の範囲で変化させるようにしても同等の効果を奏することができる。この場合、振動振幅で駆動方向と垂直な方向(接触分離方向)の振動が減少していくが、駆動制御は可能である。
また、支持部材3の延出部3aは、図11に示したように、振動体5の中心部に向かって延伸するような形態であってもよい。また、支持部材3の延出部3aは、図12に示したように、接触移動部材4が前進する方向、又は後退する方向の一方の方向にだけ延出するような形態であってもよい。
図11,12の何れの形態であっても、一方の振動体5をY軸まわりに180°回転させて2つの振動体5を表裏反転状態で対向させれば、対向する電極3b同士の極性の関係は、図3の場合と全く同様となる。従って、図11,12の振動体5を用いる場合は、対向する電極3b同士を電気的、及び機械的に接続し、前述のような形態で電圧を印加する。
これにより、対向する2つの振動体5の振動変位が接触移動部材4に対して鏡面対称となる。この場合、対向する2つの振動体5からそれらの支持部材3の端部(電極3b)に伝達される振動同士は互いに打ち消し合うこととなる。従って、端部(電極3b)での振動変位がゼロとなって、端部(電極3b)はほぼ静止状態となるので、端部(電極3b)から周囲に振動が伝播して振動音が発生するのを防止することができる。
図13に示した振動体5では、支持部材3の端部(電極)3bのB側の極性が、図2の場合と逆転した状態となっている。
この場合は、一方の振動体5をY軸まわりに180°回転させて2つの振動体5を表裏反転状態で対向させ、対向する電極3b同士を電気的に接続したとしても、互いに異なる極性の電極同士が接続されてしまう。換言すれば、前述のような形態で電圧を印加しても、対向する2つの振動体5の振動変位が接触移動部材4に対して鏡面対称とはならず、上記の効果が得られなくなる。
従って、図13に示した振動体5を用いる場合は、上記の効果を得るために次のような形態で電極3b同士を電気的に接続する。すなわち、対向する支持部材3の電極3bは、電気的には分離して、別途の配線により、上側の電極3b(A+)と下側の電極3b(B+)、上側の電極3b(B+)と下側の電極3b(A+)を電気的に接続する。同様に、別途の配線により、上側の電極3b(A−)と下側の電極3b(B−)、上側の電極3b(B−)と下側の電極3b(A−)を電気的に接続する。
また、図13に示した振動体5を用いる場合であっても、機械的には、対向する電極3b同士を接続する。これにより、前述のような形態で電圧を印加することにより、振動体5、支持部材3の振動変位が鏡面対称となり、上記の効果が得られることとなる。
振動体5の支持部材3は、図14に示したように構成することも可能である。図14の振動体5を用いる場合は、一方の振動体5をX軸まわりに180°回転させて2つの振動体5を表裏反転状態で対向させる。この場合、上下の電極3bは、(A+)と(A+)、(A−)と(A−)、(B+)と(B+)、(B−)と(B−)の形態で対向することとなり、対向する電極3bの領域(A領域、B領域)が図3,11,12の場合と異なっている。しかし、対向する2つの電極3bの極性は同一となる。
従って、図14に示した振動体5を用いる場合は、対向する電極3b同士を電気的、及び機械的に接続する。そして、A領域,B領域の電極3bの接続に係る端子には、それぞれ前述のような形態でVa,Vbを印加する。これにより、図3,11,12,13の場合と同様の効果が得られる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態に係る振動体は、リニア駆動型の振動体であったが、回転駆動型の振動体においても、第1の実施の形態と同様に、2つの振動体の支持部材の端部の振動変位が、接触移動部材に対して鏡面対称となるように構成することも可能である。
図15は、本発明の第2の実施の形態に係る振動駆動装置の回転駆動型の振動機構を例示した分解斜視図である。
図15に示したように、この振動機構では、同一構造の2つの振動体50が接触移動部40を介して対向して配置されている。この接触移動部材40の形状は、円板状となっている。接触移動部材40の中心部には、シャフト60が固定状態で貫通されている。
振動体50は、互いに接合された中空円板状の弾性体10と圧電セラミックス20を
有している。2つの振動体50は、弾性体10が接触移動体40の側に位置するように配置されている。弾性体10の外表面、すなわち接触移動部材40との対向面には突起部10aが形成されている。振動体50は、この突起部10aを介して接触移動部材40に接触し、その振動を接触移動部材40に伝達することにより、接触移動部材40を回転させる。この接触部材40の回転力は、シャフト60を介して他の部材(図示省略)に伝達される。
圧電セラミックス20は、電気−機械エネルギー変換素子の一種であり、その外表面には、薄板状の支持部材30が取付けられている。この支持部材30は、導電性のあるバネ部材により構成され、接合により弾性体10と一体化された圧電セラミックス20の領域から延出された略L字状の延出部30aを有している。この延出部30aの端部30bには、孔30cが形成されている。この孔30cは、バネ性のある支持部材30を他の何らかの部材に取付けて、振動体50を離間可能な形態で接触移動体40に接触させるために形成されている。
なお、支持部材30は、圧電セラミックス20に電圧を供給して機械的な振動を励起させる給電機能も有している。すなわち、支持部材30は、振動体50を支持する支持機能、振動体50を離間可能な形態で接触移動部材40に接触させるためのバネ機能、機械的な振動を得るための電気エネルギーを供給する給電機能を兼備している。従って、従来は別途必要であった加圧部材、給電配線等が不要となり、小型化、軽量化を図ることが可能となる。
図16は、給電部材としての支持部材30と、それに接続された圧電セラミックス2の電極の分極極性との関係を示したものである。
圧電セラミックス20は、接触移動部材40の回転方向に6分割された電極領域をもっている。この6つの電極領域は、図6に「A+」、「A−」「、B+」、「B−」と示したように、交互にA領域とB領域に分類されている。3つのA領域には、同じ電圧が印加される。同様に、3つのB領域にも同じ電圧が印加される。なお、図15に示した突起部10aは、A領域とB領域の境界位置に対応する弾性体10上の位置に120°のピッチで3箇所に形成されている。
圧電セラミックス20は、複数層の圧電セラミックスと電極により構成されている。図16に示した破線は内部電極20aであり、この内部電極20aは、前述のようにA領域とB領域に分割されている。図16中の12個の黒点は、内部電極20aに通じるスルーホールの端面を示している。
スルーホール20b(A+)は、A領域の正の分極極性に係る電極に繋がっている。スルーホール20b(A−)は、A領域の負の分極極性に係る電極に繋がっている。スルーホール20b(B+)は、B領域の正の分極極性に係る電極に繋がっている。スルーホール20b(B−)は、B領域の負の分極極性に係る電極に繋がっている。なお、これら内部電極20aにおける正と負の電極の個別表示は、図示省略している。
支持部材30は、圧電セラミックス20の外表面の外周部に接着剤などで接合されており、不図示の導電塗料などでスルーホールの端面と電気的に接続されている。具体的には、スルーホール20b(A+)は、「A+」と表記された支持部材30と接続され、スルーホール20b(A−)は、「A−」と表記された支持部材30と接続されている。また、スルーホール20b(B+)は、「B+」と表記された支持部材30と接続され、スルーホール20b(B−)は、「B−」と表記された支持部材30と接続されている。このように、支持部材30は、スルーホール20bを介して複数層の圧電セラミックス20と電気的に接続されている。
圧電セラミックス20は、6つの領域に区分され、これら領域はそれぞれ正と負の電極(内部電極)を有しているので、合計で12の内部電極を有していることになる。これに対し、支持部材30及び延出部30aの数は、「6」となっている。このように、支持部材30及び延出部30aの数を圧電セラミックス20正と負の分極極性に係る内部電極の総数よりも少なくすることにより、支持構造、給電配線構造を簡素化することができ、振動駆動装置の小型化、低価格化等を図ることもできる。
図17は、図16に示した電極の分極極性の振動体50を図15のように対向して配置した場合の、左側の振動体50と右側の振動体50の電極の位置関係を示している。この場合、左側と右側の振動体50は、その一方が図16に示したY軸のまわりに180°回転されて表裏反転状態で対向している。
図17の位置関係において、左側と右側の支持部材30の端部30bは、対向するもの同士が電気的に接続されるようになっている。すなわち、左側の支持部材30の端部30b(A+)と右側の支持部材30の端部30b(B+)が電気的に接続され、左側の支持部材30の端部30b(B+)と右側の支持部材30の端部30b(A+)が電気的に接続される。同様に、左側の支持部材30の端部30b(A−)と右側の支持部材30の端部30b(B−)が電気的に接続され、左側の支持部材30の端部30b(B−)と右側の支持部材30の端部30b(A−)が電気的に接続される。
なお、実際には、これら支持部材30の対向する端部30b(すなわち電極)同士は、導電性部材により、電気的に接続されると同時に機械的にも接続される。
次に、図15〜17に示した振動機構の駆動方法、及び振動体50に供給される電圧と振動体50の振動モード(形状)について説明する。ここで、第1の実施の形態と同様に、圧電セラミックス20のA領域の電極A+とA−との間に印加される交流電圧をVa、B領域の電極B+とB−との間に印加される交流電圧をVbとする。
この交流電圧Va,Vbを第1の振動モードの固有振動数に近い周波数で、かつ同位相の交流電圧にすると、圧電セラミックス20の全体(6つの領域)が同位相で伸縮するので、振動体50には、第1の振動モードの振動が発生する。
この第1の振動モードでは、図18に示したように、中空円板状の弾性体10の内径付近が凹み(外径付近は出っ張る)、1/2周期後には逆に外径付近が凹む(内径付近は出っ張る)形態で圧電セラミックス20が振動する。この第1の振動モードの振動により、弾性体10の突起部10aの先端は、接触移動部材40と接触したり分離したりする。
また、交流電圧Va,Vbを第2の振動モードの固有振動数に近い周波数で、かつ位相が180°ずれた交流電圧にすると、圧電セラミックス20のA領域とB領域とでは、伸縮の位相が反転する。この結果、圧電セラミックス20、すなわち振動体50の弾性体10には、図19に示したような第2の振動モードの振動が発生する。この第2の振動モードでは、中空円板状の弾性体50に周方向に3つの山と3つの谷ができ、1/2周期後には山が谷に、谷が山に変化する形態で圧電セラミックス20が振動する。この第2の振動モードの振動により、弾性体10の突起部10aの先端は周方向に往復振動する。
第1の振動モードによる接触/分離の振動と、第2の振動モードによる周方向振動との組み合わせにより、接触移動部材40は回転することになる。この場合、回転型の振動駆動機構においても、不感帯のない滑らかな駆動制御が実現される。
なお、接触移動部材40を回転させるための交流電圧VaとVbのベクトル関係や位相差θの制御等は、第1の実施の形態において図5〜図7等を用いて説明した通りなので、ここではその詳細な説明を省略する。
次に、上記のような振動を発生する振動体5を、図17に示すように配置した場合の左右の振動体50の振動の関係を説明する。
前述のように、左側の電極30b(A+)と右側の電極30b(B+)、左側の電極30b(B+)と右側の電極30b(A+)が電気的に接続される。同様に、左側の電極30b(A−)と右側の電極30b(B−)、左側の電極30b(B−)と右側の電極30b(A−)が電気的に接続される。
ここで、左側の電極30b(A+)と右側の電極30b(B+)が接続された部分を改めてA1端子と称することとする。同様に、左側の電極30b(B+)と右側の電極30b(A+)が接続された部分をB1端子、左側の電極30b(A−)と右側の電極30b(B−)が接続された部分を改めてA2端子称することとする。また、左側の電極30b(B−)と右側の電極30b(A−)が接続された部分を改めてB2端子と称することとする。
A1端子とA2端子の間に交流電圧Vaを、B1端子とB2端子の間に交流電圧Vbを印加する。Va、Vbは等しい電圧振幅でその位相差θを−90°≦θ≦90°の範囲で変化させると、図18に示した第1の振動モード、図19に示した第2の振動モードの振動を発生する。
この場合、左右の振動体50は、一方をY軸のまわりに180°回転させて表裏反転された状態で対向し、左右の振動体50の対向する分極領域では、同じ分極極性の電極に同じ電位が印加される。従って、左側の振動体50の対向する領域では、同じ振動変位が発生し、左右の振動体50の振動変位は、接触移動部材40に対して鏡面対称となる。
また、接触移動部材40に接触する左側と右側の突起部10aも接触移動部材40の両側から対向する位置関係となっている(図15,17参照)。従って、接触分離方向(図15,17では左右方向)の接触力に関しては、左右の突起部10aは、接触移動部材40に対して同じタイミングで逆方向に同じ力をかけることになる。このため、接触移動部材40に曲げの振動応力が加えられることはなく、曲げ振動を発生することがなくなる。
さらに、支持部材30も鏡面対称に変位するが、左右の振動体50の支持部材30の端部30bは、電気的に接続されるだけでなく機械的にも接続されている。このため、左右の支持部材30の端部30bに伝わった振動は互いに打ち消し合うこととなる。従って、端部30b(電極)での振動変位がほぼゼロとなって、端部30b(電極)はほぼ静止状態となる。ほぼ静止状態の支持部材30の端部30bを他の部材に固定すれば、他の部材の振動をほぼ完全に抑制することができる。換言すれば、支持部材3の端部3bから周囲に振動が伝播して振動音が発生するのを抑制することができる。
上記の説明から明らかなように、2つの振動体50の互いに対向する支持部材30の端部30bには、同相の交流電圧を印加すればよいので、周辺の配線回路を簡素化することができる。なお、左右の振動体50の支持部材30の端部30bは、具体的には、ハンダ等で直接接合されるだけでなく、図20に示したように、他の部材を用いて接続されても良い。
図20は、回転駆動型の振動機構を装置に実装する場合の実装形態を示す図である。図20では、左右の振動体50を左右のケース110で囲ってネジ100で固定している。具体的には、左右の振動体50の支持部材30の端部30bに形成された孔30cと、左右のケース110に形成されたネジ孔110aにネジ100を捩り込むことにより、左右の振動体50を左右のケース110に収納している。
この場合、円板上の接触移動部材40に装着されたシャフト60は、左右のケース110の中心に設けられた軸受110aにより軸支される。また、図20から明らかなように、左右の振動体50の支持部材30の間には、それらの弾性体10を接触移動部材40に接触させた場合に、左右の弾性体10と圧電セラミックス20の厚さの分だけの隙間が生じる。従って、左右の振動体50の支持部材30の弾性により、左右の振動体50、厳密には、その弾性体10は、接触移動部材40に圧接される。この圧接力は、左右の支持部材30の端部30bの間にスペーサ120を挿入することにより、調節することができる。
さらに、ネジ100は導電性のある部材で構成されているので、左右の振動体50の対向する支持部材30の端部30bは、電気的に接続されるだけでなく、機械的にも接合される。従って、左右の支持部材30の端部30bに伝わった上記の鏡面対称の振動は、互いに打ち消し合うこととなり、左右の支持部材30の端部30bでの振動、及び振動音の発生を抑制することができる。
また、導電性のあるネジ100により上下の振動体50の支持部材30の端部30bを電気的、且つ機械的に接続することにより、従来別途に必要であったフレキシブルプリント基板などの配線部材が不要となる。
給電部材としての支持部材30と、それに接続された圧電セラミックス20の電極の分極極性との関係は、図21に示したように構成することも可能である。図21の構成では、図16に示した下側の4つの−極を短絡して1つのグランドラインの共通電極Gとしている。また、図16の右上の「A+」極は、図21の構成では左下の「A+」極に対応している。また、図16左上の「B+」極は、図21の構成では右下の「B+」極に対応している。
図21のように構成された2つの振動体50を用いる場合は、その一方の振動体を180°回転させて表裏反転状態で対向させ、対向する支持部材30の端部30b同士を電気的、機械的に接続する。この場合、図21の状態の振動体50が図17の左側の振動体50に相当するものと仮定すると、図21の左下の「A+」極と、それに接続された「B+」極が前述のA1端子に相当する。また、図21の右下の「B+」極と、それに接続された「A+」極が前述のB1端子に相当する。
従って、駆動する場合は、共通電極Gに係る端子をグランドラインに接続した状態で、上記のA1端子に交流電圧Vaを印加し、B1端子に交流電圧Vbを印加する。この際、交流電圧Va、Vbの電圧振幅を同じにして、その位相差θを−90°≦θ≦90°の範囲で変化させることにより、図18に示した第1の振動モード、図19に示した第2の振動モードの振動を発生させる。この場合も図17の場合と全く同様の効果が得られる。
図21に示した振動体50の場合は、電極としての支持部材30及び延出部30aの数が3つだけであり、グランドに係る電極を除いた実質的な駆動制御に係る電極は2つだけである。従って、図16の振動体50よりも駆動制御回路(図示省略)の簡素化、振動駆動装置の小型化、低価格化等の成果をあげることが可能となる。
給電部材としての支持部材30と、それに接続された圧電セラミックス20の電極の分極極性との関係は、図22に示したように構成することも可能である。図22の構成では、圧電セラミックス20の各分極領域に対応させて、それぞれ2つの支持部材30を配設している。
図22のように構成された2つの振動体50を用いる場合も、その一方の振動体を180°回転させて表裏反転状態で対向させ、対向する支持部材30の端部30b同士を電気的、機械的に接続する。この場合、図22の状態の振動体50が図17の左側の振動体50に相当するものと仮定すると、前述のA1端子、A2端子、B1端子、B2端子は、図22に示したようになる。
従って、駆動する場合は、図17の場合と全く同様の形態でA1端子、A2端子、B1端子、B2端子に、交流電圧Va、交流電圧Vbを印加することにより、図17の場合と全く同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることはなく、種々応用変形することが可能である。例えば、第2の実施の形態では、圧電セラミックス20を6つの領域に分割し、第2の振動モードを3つの山と谷ができるモードとし、接触移動部材40と接触する3つの突起部10aを形成した。
しかし、山、谷、突起部10aの数は、数式1を満たすものであれば任意に変更することができる。
[数1]
m=n=P/2
ただし、P:分割に係る領域の数、m:山の数(谷の数)、n=突起部の数
例えば、圧電セラミックス20を8つの領域に分割して、第2の振動モードを4つの山と谷ができるモードとし、接触移動部材40と接触する突起部10aの数を「4」としてもよい。
また、支持部材の延出部は、支持機能、バネ機能、給電機能の3つの機能を兼備している必要はなく、これら機能のうち何れか2つの機能を兼備するだけでもよい。
さらに、電気―機械エネルギー変換素子は、積層型やセラミックス製である必要はなく、上記の各実施の形態に係る機能を果たす範囲内で他の種類の電気―機械エネルギー変換素子を用いることも可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るリニア駆動型の振動駆動装置の振動機構の構成を示す分解斜視図である。 図1に示した振動機構の支持部材と圧電セラミックスとの電極の対応関係を説明するための図である。 2つの振動体を対向して配置したときのこれら振動体の電極の位置関係等を説明するための図である。 上記振動体に励起される2つの振動モードに係る振動を示す模式図である。 上記振動体に印加する電力と上記2つの振動モードとの関係を説明するための図である。 上記振動体に形成された突起部の先端の振動軌跡を示す図である。 上記振動体の圧電セラミックスに印加する交流電圧の位相差と、圧電セラミックスに励起される各方向の振動の振幅との関係を示す図である。 上記2つの振動体に励起される振動の関係を示す模式図である。 上記2つの振動体に形成された突起部の位置関係を説明するための図である。 図1等に示したリニア駆動型の振動機構をカメラ等のレンズ駆動用に用いた場合の構成を示す斜視図である。 リニア駆動型の振動駆動装置の振動機構の支持部材の変形例を示す図である。 リニア駆動型の振動駆動装置の振動機構の支持部材の他の変形例を示す図である。 リニア駆動型の振動駆動装置の振動機構の支持部材の他の変形例を示す図である。 リニア駆動型の振動駆動装置の振動機構の支持部材の他の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転駆動型の振動駆動装置の振動機構の構成を示す分解斜視図である。 図15に示した回転駆動型の振動機構の支持部材と圧電セラミックスとの電極の対応関係を説明するための図である。 2つの振動体を対向して配置したときのこれら振動体の電極の位置関係等を説明するための図である(第2の実施の形態)。 上記振動体に励起される第1の振動モードに係る振動を示す模式図である(第2の実施の形態)。 上記振動体に励起される第2の振動モードに係る振動を示す模式図である。 図15等に示した回転駆動型の振動機構を装置に実装する場合の実装形態を示す斜視図である。 回転駆動型の振動駆動装置の振動機構の支持部材の変形例を示す図である。 回転駆動型の振動駆動装置の振動機構の支持部材の他の変形例を示す図である。
符号の説明
2,20…圧電セラミックス(電気−機械エネルギー変換素子)
2a,20a…内部電極
2b,20b…スルーホールの端部
3,30…支持部材
3a,30a…支持部材の延出部
4,40…接触移動部材
5,50…振動体
10,100…ネジ

Claims (10)

  1. 2つの振動体を接触移動部材を介して対向させて配置し、該2つの振動体を電力供給により振動させて接触移動部材に駆動力を付与する振動駆動装置において、
    前記2つの振動体は、該振動体を他の部材に取り付けて支持するための支持部材であって、該振動体を構成する電気―機械エネルギー変換素子の領域から延出された延出部が形成され、該延出部は該電気−機械エネルギー変換素子に電力を供給するものであって、かつ、対向する他方の支持部材の延出部と電気的及び機械的に接続されてなる支持部材を有し、
    前記2つの振動体の延出部に対する電力供給により、該2つの振動体の振動変位が前記接触移動部材に対して鏡面対称となることを特徴とする振動駆動装置。
  2. 前記支持部材の延出部は、バネ部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動駆動装置。
  3. 前記支持部材の延出部は、導電性のあるバネ部材により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の振動駆動装置。
  4. 前記電気―機械エネルギー変換素子は、それぞれ正と負の分極極性が付与される複数の領域に区分され、前記支持部材及び延出部は、該複数の領域の正と負の分極極性に係る電力を供給し得るように複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動駆動装置。
  5. 前記複数の支持部材及び延出部の数は、前記電気―機械エネルギー変換素子の正と負の分極極性に係る内部電極の総数より少数であることを特徴とする請求項4に記載の振動駆動装置。
  6. 前記複数の支持部材及び延出部は、前記振動体の中心を通る所定の直線に対して対称となる位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の振動駆動装置。
  7. 前記複数の支持部材の延出部には、前記振動体を前記接触移動部材と対向する方向に振動させる第1の振動と、該対向する方向と直交する方向であって該接触移動部材の所定の駆動方向に振動させる第2の振動とを励起するように前記電力供給が行われることを特徴とする請求項4に記載の振動駆動装置。
  8. 前記複数の支持部材及び延出部は、前記電気―機械エネルギー変換素子の複数の領域、及び正と負の分極極性に基づいて2つのグループに分けられ、該2つのクループの延出部には、それぞれ同一の電圧振幅であって互いに位相がずれた交流電圧が印加されることを特徴とする請求項4に記載の振動駆動装置。
  9. 前記振動体は、矩形板状であって前記電力供給により前記接触移動部材を直線的に駆動するための振動を発生することを特徴とする請求項1に記載の振動駆動装置。
  10. 前記振動体は、中空円板状であって前記電力供給により前記接触移動部材を回転駆動するための振動を発生することを特徴とする請求項1に記載の振動駆動装置。
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