JPWO2012050119A1 - ライトガイドファイバ用ガラス - Google Patents

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Abstract

ライトガイドファイバ用ガラスGA1は、ライトガイドのファイバ10のコアに用いられ、屈折率ndが1.56〜1.74であり、(A)SiO2:20〜55wt%、(B1)B2O3:0〜4.0wt%、(B2)P2O5、およびGeO2を含まず、(C)(BaO+SrO+La2O3+Lu2O3+Ta2O3+Gd2O3+WO3):25〜72wt%、(D)ZnO:0〜30wt%、(E)Al2O3を含まず、(F)ZrO2を含まず、(G)PbO、および、As2O3を含まず、(H)(Na2O+K2O):0〜15wt%、(I)Sb2O3:0〜0.050wt%、(J)(Na2SO4+K2SO4):0.26〜1.63wt%、の組成を有する。

Description

本発明の実施形態は、ライトガイドファイバ用ガラスに関し、特に鉛を含まないライトガイドファイバ用ガラスに関する。
光を伝送するライトガイドは、多数のライトガイドファイバ(以下「ファイバ」ともいう)を束ねた構成を有している。図1に示すように個々のファイバ10は光を透過するコア11と、コア11の外周部に設けられている、光がコア側面から外へ漏れないように反射するクラッド12と、から構成されている。そして、コア11には高屈折率ガラスが、クラッド12にはコア11よりも屈折率の低いガラスが用いられている。
高屈折率ガラスとしては鉛ガラスが知られているが、環境対応のため、鉛を使用しないガラス(以下、「鉛フリーガラス」ともいう。)が開発されている。例えば、日本国特開2004−256389号公報、日本国特開2004−277281号公報には、鉛を含まないアルミノシリケートガラスが開示されている。また日本国特開2009−7194号公報には、希土類酸化物を含み、放射線遮閉能力を有する鉛フリーガラスが開示されている。また日本国特開2009−196878号公報、日本国特開2009−179535号公報、および日本国特開2011−116621号公報には、鉛フリーのライトガイド用ガラスが開示されている。
ここで、医療内視鏡では白色光(例えば波長380nm〜750nm)を用いた通常光観察だけでなく、照射光の波長特性を利用した種々の特殊光観察が行われる。例えば、狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)は、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい狭帯域化された2つの波長(390〜445nm/530〜550nm)の光を照射し、粘膜表層の毛細血管、粘膜微細模様の強調表示することによって腫瘍組織を容易に見分ける方法である。
また、自家蛍光観察(AFI:Auto-Fluorescence Imaging)においてはコラーゲン等の生体組織に存在する蛍光物質からの自家蛍光を観察するために、波長390〜445nmおよび530〜550nmの狭帯域光(励起光)を組織に照射する。自家蛍光観察は、腫瘍組織が正常組織に比べ励起光により発生する自家蛍光が減弱するという特性を利用している。このためライトガイドファイバ用ガラスには高い透過率が要求されているが、特に、内視鏡用ガラスには青色光(例えば波長380nm〜470nm)に対する高い透過率が要求されている。
さらに医療内視鏡は被検者の体内に挿入後に内視鏡の先端部等の位置を確認するためにX線を照射しながら使用されることがある。ガラスはX線被曝により、化学結合の一部が切断されたり歪が生じたりして着色する。被曝によるガラスの結合の切断および歪みは時間の経過、熱エネルギーの付与、または内部を透過する光のエネルギーにより次第に解消するため着色も回復する。
X線耐性、つまり着色のしにくさと回復のしやすさは、ガラス組成に依存して変化する。医療内視鏡のライトガイドファイバ用ガラスには、高いX線耐性が要求されている。しかし、公知の鉛フリーガラスは鉛含有ガラスに比べると、X線耐性に対して十分な検討がされてはいなかった。
本発明の実施形態は、鉛を含まない高透過率かつX線耐性の高いライトガイドファイバ用ガラスを提供することを目的とする。
本発明の一態様のライトガイドファイバ用ガラスは、屈折率ndが1.56〜1.74であり、(A)SiO:20〜55wt%、(B1)B:0〜4.0wt%、(B2)P、およびGeOを含まず、(C)(BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO):25〜72wt%、(D)ZnO:0〜30wt%、(E)Alを含まず、(F)ZrOを含まず、(G)PbO、および、Asを含まず、(H)(NaOおよび+KO):0〜15wt%、(I)Sb:0〜0.050wt%、(J)(NaSO+KSO):0.26〜1.63wt%、の組成を有する。
ライトガイドファイバの構造を説明するための模式図である。
<ライトガイドファイバの製造方法>
最初にライトガイドファイバの製造方法について簡単に説明する。すでに説明したようにライトガイドファイバ10は、光を透過する高屈折率ガラスからなるコア11の外周部に光がコア側面から外へ漏れないように反射する低屈折率ガラスからなるクラッド12を有する。
ライトガイドファイバ10の製造方法としては例えばプリフォーム法がある。プリフォーム法においては、最初に、クラッド径およびコア径の大きなプリフォームがロッドインチューブ法または二重ルツボ法等で作製される。ロッドインチューブ法はクラッドガラスからなるチューブの中空部にコアガラスからなるロッドを挿入し、電気炉等によりガラスの外周部から加熱して可撓性を付与し、紡糸、すなわち加熱し引き伸ばす、ことにより、所望の径のファイバ10を得る。二重るつぼ法は、コアガラスを熔融するルツボと、その周りにクラッドガラスを熔融するルツボ、すなわち二重ルツボを設置し、熔解したコアガラスを押し出すノズルの周囲に熔解したクラッドガラスを押し出すノズルを配置し、熔解したコアガラスとクラッドガラスとを同時に各ノズルから引き出して紡糸することにより、所望の径のファイバ10を得る。
なお、クラッドガラスには以下に示す条件が要求される。それは、(1)屈折率ndがコアガラスよりも小さい。(2)化学的耐久性が良い。(3)熱膨張係数(α)がコアガラスと近い値である。(4)ファイバ線引き時にガラスに結晶が析出しない。(5)コアガラスとの融着性が良い。等である。
このためクラッドガラス材料としては、公知の鉛フリーガラスの中から、後述の実施形態のコアガラスとの相性を考慮した上で選択されるが、例えば、SiO:41〜46重量%、B<14重量%、Al<10重量%、NaO<11重量%、KO<14重量%、LiO<1.5重量%、F<0.2重量%、および慣用量の清澄剤を含む組成のガラスを用いることができる。
医療内視鏡は暗い体腔内を観察するために被写体を照明する必要がある。このため、光源装置が発生した光を、内視鏡の挿入部先端部に配設された照明部まで導光するためにライトガイドが用いられる。医療内視鏡に用いられるライトガイドでは、体内を広く照明する必要があるためNAが0.55〜0.90程度と通信用ファイバ等に比べ大きなNAが必要とされる。例えば、コアガラスの屈折率ndが1.56〜1.74が必要であり、クラッドガラス材料は、それよりも屈折率の小さい材料、例えば屈折率ndが1.47〜1.52のガラスが選択される。
<測定方法>
次に、ライトガイドファイバ用ガラスの透過率およびX線耐性の測定方法等について説明する。
一般的にガラスの着色度は、日本光学硝子工業規格JOGISJ02にもとづいて測定される。この規格では、着色度は、10mm厚の対面研磨サンプルの分光透過率曲線(表面反射を含む)を測定し、全透過率の80%および5%となる波長が10nm単位で示される。
また、透過率は、日本光学硝子工業規格JPGIS17−1982にもとづいて測定される。この規格では、透過率は、厚みの異なる2つのガラスサンプル(厚さ3mm、10mm)の透過率を測定し、表面反射による損失を除いて算出され、10mmにおける透過率で示される。
しかし、実施形態の医療用内視鏡に用いるライトガイド用ガラスの評価では、10mm厚のサンプルを用いるこれらの一般的な方法では、測定精度が不足しているため、合否が判別できない。これは、X線照射下で使用される医療用内視鏡のライトガイドの長さは例えば3.6mと非常に光路長が長いためである。長さ3.6mのライトガイドの透過率として例えば78%(78%/3.6m)以上となるガラスの測定長10mmでの透過率は99.93%以上である。
しかし、市販の比較的高精度な分光器(例えばPerkinElmer社製、型番LAMBDA750)であっても、透過率の測定精度は±0.1%程度しかない。すなわち、測定値が透過率99.93%/10mmのガラスの実際の透過率は99.83%/10mm〜100.93%/10mmの範囲となる可能性がある。この測定長10mmでの透過率の範囲を測定長3.6mに換算するには、10mmの透過率の360乗を計算する必要がある。すると、透過率の範囲は、54.2%/3.6m〜111.4%/3.6mとなってしまうため、ガラスの良否を判断することができない。したがって、実質的にガラスの可否を判断するためには、より精度の良い測定方法が必須であった。
本発明者は、この課題を解決するために、略30cm厚のガラスサンプルと1cm厚のガラスサンプルとを作り、表面反射を計算により除く方法を用いた。さらに通常の市販測定器の集光ビームでは屈折率および厚さにより光路が変化するため検出器における光電面上での像の大きさが変化し、結果として測定値が変化してしまうという問題があった。このため、測定には自作した治具により精密に制御した平行光束を用いた。なお、測定に用いた略30cm長、すなわち厚さ30cmのガラスバーは、測定後に加工して例えばロッドインチューブ法にてファイバ10になる半製品である。すなわち、本測定方法では製造途中でガラスの良否を判断できる。
前述の長さ3.6mのライトガイドで波長400nmの透過率として例えば、78%(78%/3.6m)となるガラスの測定長30cmでの透過率は97.95%である。測定精度が±0.1%であっても、測定長30cmの透過率を測定長3.6mの透過率に換算するためには12乗するだけである。この結果、透過率範囲は、77.99%/3.6m〜78.95%/3.6mとなるため、実質的にガラスの良否を判断することができる。
以下の測定では、前記方法により、波長380〜750nmの光の30cm長での透過率(T380−750)と、波長400nmの30cmで長の透過率(T400)と、を測定した。なお透過率(T380−750)は波長380〜750nmの範囲の光の透過率の平均値とした。
屈折率ndは公知の方法で測定した。
一方、X線耐性測定サンプルとして、透過率測定サンプルと同じ融液から作製したガラスとともに、石英棒をガラス融液に付けて手引きし、φ(直径)1mm、長さ1mのモノインデックスのファイバを作製した。
そしてX線撮影装置(管電圧=100kV、管電流=2.0mA、波長=0.05nm〜0.3nm)を用い、ファイバとX線源との間隔30cmにて、被曝量が2.5Gy(グレイ)になるまでX線をファイバの側面から照射した。その後、X線被曝させたファイバをキセノンランプ光源装置に接続し64ルーメン/mmの照明光を600分導光する回復処理を行った。この回復処理は、より実際の内視鏡の使用環境に近いX線耐性を評価するために行う処理である。
すなわち、内視鏡をX線照射下で使用する際に、ファイバにはX線照射による着色と同時に光源から供給される白色光による回復も起こることを鑑みたものである。本評価方法はX線被曝量が2.5Gyと、通常の1回の手術等で照射される照射量の数百回分に相当するX線を一度に照射する加速試験である。このため、ガラスは強く着色し、回復処理の効果もガラス組成により差がある。しかし、X線耐性加速試験方法として妥当な方法であることは別途、確認されている。
ファイバが導光した光の光量測定には、キセノンランプ光源(波長380nm〜750nm)と、キセノンランプ光源と比視感度と同じ感度をもつ積分球から成る光量計と、を用いた。そしてキセノンランプ光源にファイバの一方の端面を接続し、他端面を積分球に接続し、ファイバを透過した光量を測定した。測定は、X線被曝前と被爆のファイバと回復処理後のファイバとを、それぞれ測定し、光量は積分値(カウント数)にて計測した。
X線被曝前の光量に対する回復処理後の光量をパーセントにて表示したものを「X線耐性値:XR」として、X線耐性の尺度とした。X線耐性値XRは、言い換えれば、被曝による、波長380nm〜750nmの光の光量の減少量を示す指標であり、100%であればX線照射による着色が完全に被曝前まで回復したことを示し、70%であれば30%光量が減って暗くなったことを示す。
すなわち、ガラスの組成分析は、公知の分析手法である蛍光X線分析法、EPMA、SEM−EDX、ICPまたは滴定法などにより分析可能である。一方、不純物分析は、分析すべき値が非常に小さいため前記方法では困難であるが、ICP、ICP-MS、TOF-SIMSやLA-ICP(レーザーアブレーションICP)、GDMSなどを用いることで測定可能である。また、分光器によるスペクトルと不純物イオンの吸光係数とを比べることによる不純物量の推測も可能である。
今回の実施形態では、ガラスの組成(主成分)はEPMAにより測定し、ガラスの微量不純物の含有量はICP−MSおよびGDMS(Glow Discharge Mass Spectrometry)により測定した。
なお、組成等を示した場合に、含有量の範囲として「0%」を含む材料は必須成分ではなく任意成分であることを意味している。また不純物含有量の表示において、「未満」表示は測定限界以下を意味している。
<実施形態および比較例の組成>
以下、本発明の実施形態のライトガイドファイバ用ガラスGA1〜GA5(以下、「ガラスGA1等」という)および比較例のガラスGAR1〜GAR3「ガラスGAR1等」について説明する。なお、以下において説明するガラスGA1等の材料は、ガラスに一般的に使われる酸化物の中から不純物の少ない原料を選択して用いた。また、ガラスGA1等の原料は、一般的なガラス製造に用いられる金属の炭酸塩、硝酸塩、塩化物等の金属塩、または酸化物を使用してもよい。
表1に、実施形態のライトガイドファイバ用ガラスGA1等および比較例のガラスGAR1等の組成を示す。
(表1)
Figure 2012050119
表1に示すように、実施形態のガラスGA1等の組成は、以下の条件を全て満たしている。
屈折率nd:1.56〜1.74、
(A)SiO:20〜55wt%、
(B1)B:0〜4.0wt%、
(B2)P、およびGeOを含まず、
(C)(BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO):25〜72wt%、
(D)ZnO:0〜30wt%、
(E)Alを含まず、
(F)ZrOを含まず、
(G)PbO、および、Asを含まず、
(H)(NaO+KO):0〜15wt%、
(I)Sb:0〜0.050wt%、
(J)(NaSO+KSO):0.26〜1.63wt%
以下、上記条件について説明する。
<条件(A) SiO:20〜55wt%、条件(B1) B:0〜4.0wt%、条件(B2) PおよびGeOを含まず>
条件(A)、条件(B)および条件(B2)は、ガラスネットワークフォーマー成分を限定している。すなわち、ガラスGA1等は、ガラスネットワークフォーマーとしてSiOの単一成分または極小量のBを含むSiOからなり、P、GeOなど他の複数のガラスネットワークフォーマー成分を含まない。SiOが20〜55wt%なのは安定したガラスを得るためである。PおよびGeOは特に青色波長領域での透過率を低くすること、および、結晶化によりガラスになりにくいことから、ガラスGA1等は含有していない。
量は、0〜2wt%がより好ましい。Bは、ガラスの結晶化防止、およびX線耐性の向上に効果がある。なお後述するように、最適のB量は、La量と深い関係がある。
<条件(C) (BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO):25〜72wt%>
条件(C)は、BaO、SrO、La、Lu、Ta、GdまたはWO)の少なくともいずれかを含み、その総量が25〜72wt%であることを示している。条件(C)は、屈折率ndとして1.56〜1.74を達成するための条件である。本発明の実施形態で最も多く検討したndとして1.65付近の屈折率を持つガラスでは、(BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO)は、より好ましくは39〜46wt%である。
BaOは、高屈折率、青領域での高透過率を得るための必須成分であり、溶融性および安定性に効果があり、効果があり悪影響が発現しない(以下、単に「効果がある」という)のは、(D)BaO:15〜35wt%、好ましくは25〜30wt%である。また、BaOの一部をSrOに置換すると、結晶化を防止する効果があり、特に高屈折率化するためBaまたはLa等の含有量が多いガラスにおいて有効である。SrOの含有量は0〜15wt%であり、BaOの含有量を超えないことが好ましい。
ここで、BaOを26.87wt%、Laを9.27wt%、Taを3.00wt%、すなわち(BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO)が39.14wt%有するLa-Ba-Si-B系ガラスを例にB量との関係を説明する。La/Bがモル%比で1以上であればガラス中のホウ素(B)が3配位をとるためX線照射により少し着色するが、回復も早い。La/Bがモル%比で、1未満であるとガラス中のホウ素(B)が4配位の構造をとるため、X線照射により強く着色し回復も遅い。
すなわち、Bの含有量と深い関係があるが、Laの含有量は、結晶化する可能性が徐々に高くならないため、12.0wt%以下(3.6mol%)以下が好ましく、より好ましくは9.3wt%(2.8mol%)以下である。
X線耐性と青色の透過率との関係を両立させる元素としては、Taの添加が好ましい。また、ガラス組成にTaを添加すると、白金るつぼからの白金溶出が多くなる傾向にあるため、Sbを少なくし、フラックスであるNaSOを多くして溶融性を向上させることが必要である。
LuでLaの一部を置換したガラスはLaのみのガラスに比べ比べ青色透過率が高かった。これは、Luは、Laと比べると、光吸収端が短波長側にあるためと考えられる。さらに、Luは、Laと比べると、ガラスの屈折率を上げる効果も大きい。このため、La等に比べて添加量(組成に占める割合)が少なくとも同等の効果が得られる。すなわち、Luは、特に高屈折率かつ特に高透過率を得るために好ましい成分である。一方、Luは、高価であるため、比較的高スペックなライトガイドに適している。
<条件(D)ZnO:0〜30wt%、条件(E)Alを含まず、条件(F)ZrOを含まず>
条件(D)、条件(E)、条件(F)は、後述の透過率を達成するための条件である。白金ルツボで熔融を行う場合には不純物として混入するPt量を減らすため、比較的低温(例えば1000〜1300℃)、かつ、短時間(例えば6時間)で熔融する必要がある。AlおよびZrOは融点の高い難熔成分であるため、低温かつ短時間の熔融では、十分均質にならず、数十nm〜数百μmの微粒子となってガラス中に残ってしまうことがある。これらの粒子は、通常の光路長が数mm〜数十mmのレンズ等では問題にならないが、医療用内視鏡のように数mの長さのものでは、散乱による白色光透過率(T380−750)の低下や、特に青色光透過率(T400)の大きな低下が問題になる。
また、石英ツルボ熔融の場合でも、高温では、石英ルツボが侵食されてガラスへSiOが溶け出すため、脈理および歪の原因になりガラスが割れるなど歩留まりが悪くなったり、所望の屈折率が得られなかったりするおそれがある。このため、石英ツルボ熔融の場合でも、熔融温度を低くする必要がある。このため、AlおよびZrOを含まないことは重要条件である。
なお、ZrOは、精製が非常に難しいため、後述する不純物レベルを満たす市販の高純度原料を入手することが実質不可能であるという問題もある。
なお、一般的にAlおよびZrOは化学耐久性向上のために積極的にガラスに添加されている。しかし、コアガラスであるガラスGA1等は、ファイバ化されるとクラッドガラスで表面が覆われ、さらにファイバの端面も接着剤等で覆われるため、直接水または薬液などと接触することがない。このため、ガラスGA1等においては高い化学的耐久性は重要な特性ではない。
すなわち、ガラスGA1等の上記条件は通常の光学ガラスまたはモールド用ガラスと異なる、ライトガイド用コアガラに求められる特徴を活かしたものである。
なお、条件(D)のZnOは任意成分であるが、高屈折率かつ青領域での高透過率を得るため、溶融性および安定性に効果があるため、(D1)4〜16wt%含有することが、より好ましい。
<条件(H) (NaO+KO):0〜15wt%>
条件(H)の(NaO+KO)は、NaO、またはKOの少なくともいずれか意味しており、ガラスの結晶化を抑制するため、および、粘度調整のためである。LiOやCsOにもNaOやKOと同様な効果があるが、LiOはガラスの結晶化を促進し失透することがあること、CsOは高価であること、からNaOまたはKOが好ましい。しかし、NaOおよびKOは、屈折率を低くするため多すぎると所望の屈折率が得られないことがある。このため、より好ましくは、その添加量は(H1)4〜10wt%である。
<条件(I) Sb:0〜0.050wt%>
条件(I)は、青色光透過率(T400)確保のために必須条件である。Sbはガラスの均質化(ガラスの原料の熔解および泡を抜く清澄作用)を促進するため、一般的な光学ガラスでは、0.3〜0.5wt%程度使用される。しかし一般的な光学ガラスの添加量では、Sbは青色光を固有吸収するため着色が顕著であり、かつ、X線耐性にも悪影響があり、ガラスGA1等の仕様を満たす特性を得ることができない。
Sbは、青領域の光を吸収する。さらに、白金ルツボから白金の溶出を促進する作用があるため、Sb添加ガラスは青領域での吸収が大きくなりやすい。このため、青色光透過率の観点からは、Sb添加量は少ないことが望ましい。しかし、Sbを含有しないガラスは、製造時に攪拌不足による不均質化・脈理、また部分的な酸素欠陥による吸収が発生しやすくなることから添加量0wt%は好ましくない。Sb添加量は(I):0〜0.050wt%が好ましく、(I1):0.001〜0.010wt%がより好ましい。
また、Sb添加量を通常より減らしたことによるガラスの攪拌不足による不均質化・脈理が発生しやすくなるため、ガラス原料をよく攪拌するために、通常の攪拌に加えHeガスまたはArガスによる物理的バブリングが有効である。非酸化系のガスでバブリングを行う場合、相対的に酸素が欠損し、BやSiO成分の酸素が欠陥を生じて着色しやすくなる。
<条件(J) (NaSO+KSO):0.26〜1.63wt%、条件(G)PbO、および、Asを含まず>
条件(J)は、NaSOまたはKSOの少なくともいずれかを所定量含むことを示しており、条件(I)のもとでの、均質化実現のための必須条件である。すなわち、条件(I)のSb量は、一般的な光学ガラスの含有量より少ないため、原料を熔かす能力が不足しており、不均質(とけ残り)を防止するためには、高温かつ長時間の熔融が必要となる。すると、すでに説明したように、白金ルツボ溶融の場合はPtが混入し透過率が低下してしまう。石英ルツボ溶融の場合にも、SiO成分の溶出による組成変動により、所望の物性が得られず歩留まりが低下する。工業的な生産規模(数十kg/バッチ〜数ton/バッチ)では石英ルツボ溶融が用いる必要があるために、特にこの問題が大きく、歩留まりの向上が必須である。また、Bを含む場合には、石英ルツボの侵食が激しいので、特にその影響が大きい。なお、Sbと同様の効果があるAsは毒性が報告されているため、PbOと同じように、ガラスGA1等には添加されない(条件(G))。
すなわち、条件(I)のもとで、原料熔融を促進することが課題であった。また、あわせて青色光透過率(T400)およびX線照射耐性(XR)に悪影響がないことが必須条件であった。
発明者は鋭意研究の結果、条件(J)を満たすこと、より好ましくは、(NaSO+KSO):0.32〜0.78wt%とすることを見出した。SOは、ガラス原料に添加したNaSOまたはKSOの少なくともいずれかが熔解の途中(例えば890℃)で分解してSOガスと酸素ガスとを発生するため、物理的バブリングにより原料の熔融を促進することが判明した。ガラス原料中に添加するNaSOまたはKSOの少なくともいずれかの量が、上記範囲未満では原料の熔融の促進が不十分となり、上記範囲を超えると熔融は進むが過剰なSOガスがスカムと呼ばれるSiO2やアルカリ金属などの相対的に比重の軽い元素を含む泡状の固体を生成するため、不均質の原因となる。
NaSOまたはKSOの少なくともいずれかは添加量の10〜90%(典型的には40〜60%)は溶融中にSOガスとしてガラス外へ揮発し、残りの90〜10%(典型的には60〜40%)が溶融後のガラスGA1等に残る。なお、条件(J)は、ガラスGA1等に残った(NaSO+KSO)量を規定しているため、溶融前の原料としての投入量は、条件(J)の約1.1〜10倍(典型的には1.7〜2.5倍)である。例えば、NaSOを原料に使い揮発分を50%とした場合、0.52〜3.26wt%の範囲で原料に添加される。なお、GA3にはKSOを添加し、それ以外にはNaSOを添加した。
S成分は、ガラスを混合する容器などからのコンタミネーションとしてガラスに混入する場合があるが、本発明のようなコンマ数%オーダーになることはなく、また熔解温度を上げるとほぼ全量揮発してしまいガラスに残らないことから、ガラス中のS(硫黄)の定量は本発明に該当しているかどうかを判断する重要な要素である。ガラスGA1等に残ったS(硫黄)成分の定量分析は、通常の分析法、例えば蛍光X線分析法、ICP、EPMA、またはEDX/WDXなどで可能である。
ガラスの製造歩留まりは、熔融装置および熔融条件等によっても変化するが、例えば、条件(I)のみを満足し、NaSOおよびKSOを含まない組成((NaSO+KSO)=0wt%)のガラスでは、その歩留まりは40%であった。これに対して、条件(I)および条件(J)を満足する場合には、歩留まりは90%以上と大幅に改善した。
<不純物>
次に、ガラス原料は、一般的に不純物を含む。遷移金属の不純物等は可視光域に吸収をもつため、ガラスGA1等のように高透過率を必要とするガラスの製造において問題となるため、最低限にすべきである。
また、着色原因となる元素の中でも特にFe、Cr、Co、Niに関しては、精製が難しいため特に注意が必要である。一般的に入手可能な原料では、上記遷移金属成分の含有量は数ppmレベルである。このような不純物になるよう精製工程の良い原料を選ぶか自作してガラスを作る必要がある。
ガラスGA1等では、具体的には、Feの含有量が3ppm以下、Crの含有量が0.03ppm以下、Coの含有量が0.01ppm以下、およびNiの含有量が0.02ppm以下であることが、より好ましい。
ここで、実施形態のガラスGA1等の原料の調合には、不純物の混入を避けるため、ステンレスもしくは鉄等の金属容器またはビーカー等のガラス容器ではなく、紙容器またはプラスチック容器を用いた。ガラス融液の作製にはジルコニアを添加した白金ルツボまたは石英ルツボを使用し、サファイア棒にて攪拌を行った。
なお、以下の組成より明らかなように、実施形態のガラスGA1等の組成は融点が比較的低くなるように設計されているために1000℃〜1300℃、熔融時間が2時間〜8時間と比較的低温かつ短時間で熔融することができ、白金ルツボを用いた場合でも、不純物の混入は抑制されている。Ptが混入するとガラスは青色光領域に吸収をもつため、透過率および光量に悪影響がでる。Pt量は、好ましくは0.2ppm以下である。
白金ルツボからの不純物の混入方法抑制方法として、2段階熔融法を用いることが好ましい。この方法は1段目の熔解工程にて、不純物の少ない石英ルツボまたはサファイア等白金を含まず、かつCr等の遷移金属の極めて少ないルツボを使ってガラスの原料を熔解した後、不均質や脈理を除去するためにPtルツボで比較的低温かつ短時間で二次熔解を行う方法である。本系のガラスでは石英ルツボを侵食してSiOがガラスに混入することがあるが、あらかじめその量を見込んでSiO原料量を減らしておく等の対策を行う。
また、すでに説明したように、生産性の観点から量産では石英ルツボで熔解することが特に好ましいが、実施形態のガラスGA1等は、石英ルツボ熔解が可能である。
<特性>
表1に、実施形態のライトガイドファイバ用ガラスGA1〜GA5および比較例のガラスGAR1〜GAR3の測定結果を示す。
ガラスGA1等は、いずれも、Feの含有量が3ppm以下、Crの含有量が0.03ppm以下、Coの含有量が0.01ppm以下、Niの含有量が0.02ppm以下、およびPtの含有量が0.2ppm以下である。そして、ガラスGA1等は、ファイバの波長380nm〜750nmの光の透過率(T380−750)が、96%/m以上であり、かつファイバの波長400nmの光の透過率(T400)が90%/m以上である
さらに、ガラスGA1等のファイバは、XRが90%以上である。すなわち、ガラスGA1等のファイバは、2.5GyのX線照射後に64ルーメン/mmの照明光を600分導光する回復処理を行うX線耐性試験後、波長380nm〜750nmの光の透過率が、被曝前の90%以上に回復する。
これに対して、比較例のガラスGAR1〜GAR3は、所定の仕様を満足するものはなかった。
さらに、実施形態のガラスGA2の組成において、NaSO有と、NaSO無しでその分をNaOとした実施形態(GAR4)を同じ製造条件にて、それぞれ10バッチの試作を行ってロットばらつきを測定した。その結果、屈折率ndは1.638〜1.640、T(380−750)は98.9〜99.6%、T(400)は98.9〜99.5%であった。これに対して比較例のガラスGAR1では、屈折率ndは1.634〜1.652、T(380〜750)は97.4〜99.6%、T(400)は89.9〜97.2%とばらつきが大きかった。これは比較例のガラスでは、熔融が不十分で原料の熔け残りや不均質があったためと思われる。
本実施形態のガラスGA1〜GA5が、鉛を含まない高透過率かつX線耐性の高いライトガイドファイバ用コアガラスであることは、以上の結果から明らかである。
ガラスGA1は、屈折率nd=1.65であり、屈折率nd=1.49のシリカを主成分とするクラッドでファイバを製造した場合にはNA=0.71となるライトガイドが、屈折率nd=1.51のシリカを主成分とするクラッドでファイバを製造した場合にはNA=0.67となるライトガイドが実現できる。また、ガラスGA5は、屈折率nd=1.74であり、屈折率nd=1.49のシリカを主成分とするクラッドガラスとともにファイバを製造した場合には、NA=0.90のファイバが実現できる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、実施形態または変形例の組み合わせ、種々の変更、改変等ができる。
本出願は、2010年10月12日に日本国に出願された特願2010−229985号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。
本発明の一態様のライトガイドファイバ用ガラスは、屈折率ndが1.56〜1.74であり、(A)SiO:20〜55wt%、(B11)B :0〜2.0wt%、(B2)P、およびGeOを含まず、(C1)(BaO+SrO+La +Lu +Ta +Gd +WO ):39〜46wt%(D1)ZnO:4〜16wt%、(E)Alを含まず、(F)ZrOを含まず、(G)PbO、および、Asを含まず、(H1)(Na O+K O):4〜10wt%(I1)Sb :0.001〜0.010wt%(J1)(Na SO +K SO ):0.32〜0.78wt%、の組成を有する。
本発明の一態様のライトガイドファイバ用ガラスは、屈折率ndが1.56〜1.74であり、(A)SiO:20〜55wt%、(B11)B:0〜2.0wt%、(B2)P、およびGeOを含まず、(C1)(BaO+SrO+La+Lu+Ta +Gd+WO):39〜46wt%、(D1)ZnO:4〜16wt%、(E)Alを含まず、(F)ZrOを含まず、(G)PbO、および、Asを含まず、(H1)(NaO+KO):4〜10wt%、(I)Sb :0〜0.050wt%、(J1)(NaSO+KSO):0.32〜0.78wt%、の組成を有する。
(表1)
Figure 2012050119
表1に示すように、実施形態のガラスGA1等の組成は、以下の条件を全て満たしている。
屈折率nd:1.56〜1.74、
(A)SiO:20〜55wt%、
(B1)B:0〜4.0wt%、
(B2)P、およびGeOを含まず、
(C)(BaO+SrO+La+Lu+Ta +Gd+WO):25〜72wt%、
(D)ZnO:0〜30wt%、
(E)Alを含まず、
(F)ZrOを含まず、
(G)PbO、および、Asを含まず、
(H)(NaO+KO):0〜15wt%、
(I)Sb:0〜0.050wt%、
(J)(NaSO+KSO):0.26〜1.63wt%
以下、上記条件について説明する。
<条件(C) (BaO+SrO+La+Lu+Ta +Gd+WO):25〜72wt%>
条件(C)は、BaO、SrO、La、Lu、Ta 、GdまたはWO)の少なくともいずれかを含み、その総量が25〜72wt%であることを示している。条件(C)は、屈折率ndとして1.56〜1.74を達成するための条件である。本発明の実施形態で最も多く検討したndとして1.65付近の屈折率を持つガラスでは、(BaO+SrO+La+Lu+Ta +Gd+WO)は、より好ましくは39〜46wt%である。
ここで、BaOを26.87wt%、Laを9.27wt%、Ta を3.00wt%、すなわち(BaO+SrO+La+Lu+Ta +Gd+WO)が39.14wt%有するLa-Ba-Si-B系ガラスを例にB量との関係を説明する。La/Bがモル%比で1以上であればガラス中のホウ素(B)が3配位をとるためX線照射により少し着色するが、回復も早い。La/Bがモル%比で、1未満であるとガラス中のホウ素(B)が4配位の構造をとるため、X線照射により強く着色し回復も遅い。

Claims (6)

  1. ライトガイドのファイバのコアに用いられる、屈折率ndが1.56〜1.74であり、
    (A)SiO:20〜55wt%、
    (B1)B:0〜4.0wt%、
    (B2)P、およびGeOを含まず、
    (C)(BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO):25〜72wt%、
    (D)ZnO:0〜30wt%、
    (E)Alを含まず、
    (F)ZrOを含まず、
    (G)PbO、および、Asを含まず、
    (H)(NaO+KO):0〜15wt%、
    (I)Sb:0〜0.050wt%、
    (J)(NaSO+KSO):0.26〜1.63wt%、の組成を有することを特徴とするライトガイドファイバ用ガラス。
  2. (B11)B:0〜2.0wt%
    (C1)(BaO+SrO+La+Lu+Ta+Gd+WO):39〜46wt%、
    (D1)ZnO:4〜16wt%、
    (H1)(NaO+KO):4〜10wt%、
    (I1)Sb:0.001〜0.010wt%、
    (J1)(NaSO+KSO):0.32〜0.78wt%、であることを特徴とする請求項1に記載のライトガイドファイバ用ガラス。
  3. Feの含有量が3ppm以下、Crの含有量が0.03ppm以下、Coの含有量が0.01ppm以下、Niの含有量が0.02ppm以下、およびPtの含有量が0.2ppm以下であることを特徴とする請求項2に記載のライトガイドファイバ用ガラス。
  4. 前記ファイバの波長380nm〜750nmの光の透過率が、96%/m以上であり、かつ前記ファイバの波長400nmの光の透過率が90%/m以上であることを特徴とする請求項3に記載のライトガイドファイバ用ガラス。
  5. 前記ファイバが2.5GyのX線照射後に64ルーメン/mmの照明光を600分導光する回復処理を行うX線耐性試験後、波長380nm〜750nmの光の透過率が、被曝前の90%以上に回復することを特徴とする請求項4に記載のライトガイドファイバ用ガラス。
  6. 原料が、石英ルツボで熔解されることを特徴とする請求項5に記載のライトガイドファイバ用ガラス。
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