JPWO2012008225A1 - 吸音特性構造物 - Google Patents

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Abstract

音声周波数が発生する外力が加わっても、それによって生じる騒音を吸収し、周囲に対する騒音源となり難くすること。表面20Aに形成された微細孔21を有する表層20と、微細孔21と連通する連通路24、及び微細孔21が形成された表層20よりも深い内部に形成され、連通路24に連通すると共に、その容積を表面20Aに形成された微細孔21及び連通路24の容積よりも大きい容積の音響空孔14とを有する多孔質層10と具備し、表面20Aの微細孔21並びに多孔質層10の連通路24及び音響空孔14によって吸音特性及び/または遮音特性を持たせたものである。したがって、所定の音声周波数帯の遮音を含む吸音制御が可能となり、高い吸音特性を持たせることができる。

Description

本発明は、例えば、自動車、電気製品、機械装置等に使用する塗料等の吸音特性に優れた構造物に関するもので、特に、自動車以外にも、工具の一部またはその筺体、機械的構造体及びその筺体、技術的に可動であるパーツを備える内燃機関、電動機、変圧器等の構造体、自動車等の車両の車体表面や吸音壁等の弾性構造体から発生する騒音等を吸収する吸音特性構造物に関するものである。
例えば、工具の一部またはその筺体、機械的構造体及びその筺体、技術的に可動であるパーツを備えるエンジン、変圧器等の構造体、自動車等の車両の車体表面や吸音壁等の弾性構造体は、通常、振動にさらされ、それらに発生する音の影響が空気を媒体として伝えられる。特に、自動車の車外騒音は規制が厳しくなる一方にあり、自動車から近隣住民に排出される車外騒音(エンジンノイズ、タイヤノイズ、マフラーノイズ等)は低減させることが急務となっている。
将来、内燃機関から電気自動車のみに移行していったとき、内燃機関のエンジンノイズ及び排気ガスを排出するマフラーノイズからは自然に開放される。しかし、このタイヤと路面との接触によって生じるタイヤノイズ(ロードノイズ)からは開放の可能性は皆無である。
図5は現在のタイヤノイズの発生を示す図で、タイヤと路面との接触によって直接発生するものばかりでなく、ホイルハウスに反射して外部に出るものがある。一方、ホイルハウス側からすれば、タイヤノイズのみではなく、エンジンノイズ及び排気ノイズの一部を反射し、車外騒音の発生源となっている。
このような騒音対策としては、特許文献1に自動車のセンタピラー等の内部に、風切り音等を遮音する目的で発泡体が充填され、高い発泡倍率で発泡する構造物を開示している。
また、タイヤが跳ね上げた小石等の衝突、及び水溜まり走行時の泥水等の飛散、衝突等からフェンダーを保護するフェンダーライナには、合成樹脂の成形板を用いているのが一般的である。しかし、合成樹脂の成形板は吸音性能が低く、共鳴を起こすため遮音性能が低いことから、エンジンノイズ及びロードノイズが十分に低減されない。また、合成樹脂の成形板は、小石等の衝突及び泥水等の飛散、衝突等の衝撃を、人に聞こえ易い周波数域の音に変えるため、合成樹脂を用いたフェンダーライナは防音性能が低い。このため、フェンダーライナのフェンダー側となる表面のうちの所定箇所に、不織布等からなる吸音材を貼着し、防音性能を向上させたフェンダーライナも知られている。
そこで、特許文献2では、自動車の走行時にタイヤが跳ね上げた小石、土砂等の衝突音及び水溜まり走行時の泥水等の飛散、衝突によるスプラッシュノイズ等を緩和することができ、十分な剛性を有するため前輪側のフェンダーに取付けたときでも風圧に耐え、かつ、付着した水が凍って着氷したときでも氷が剥離し易いフェンダーライナを提供している。
そして、特許文献3は、広い周波数域に亙って高い吸音性能を達成することは非常に困難であり、例えば、多孔質吸音材の吸音特性は高周波数域(約4000Hz以上)に適合しているから、中周波数域以下の吸音性能を上げるには、吸音材の厚みを増す必要がある。しかしながら、そのように厚みを増やすと吸音材の嵩が高くなり、重量が増加し、吸音構造体の設置に制約が生じる。また、多孔質吸音材に他の膜材料や吸音材を組み合わせる方法は、多孔質吸音材の吸音プロファイルを変更して中周波数域の吸音性能を向上させるのに効果的であるが、それに伴って本来優れていた高周波数域の吸音性能が低下することにもなる。そこで、人間の耳の感度が高い中周波数域から高周波数域で吸音性能が優れた、薄型で軽量の吸音構造体を、複数の開口部を持つ板状体と板状体上に配置される薄膜とを有し、音源側に配置される複合膜吸音材と、複合膜吸音材に隣接配置される多孔質吸音材とを有する吸音構造体とし、前記薄膜は厚みが2〜50μmで、弾性率が1×106〜5×109Paとしたものである。
特開平5−59345号公報 特開2009−274711 特開2010−14888
しかしながら、特許文献1の技術は、自動車のセンタピラー等の内部に、風切り音等を遮音する目的で発泡体が充填されるものであり、車内の騒音の低減には直接繋がるものの、車外の騒音防止、即ち、吸音効果に対する影響は殆ど効果が確認できない。
また、特許文献2は、自動車の走行時にタイヤが跳ね上げた小石、土砂等の衝突音、及び水溜まり走行時の泥水等の飛散、衝突によるスプラッシュノイズなどを緩和することができ、風圧に耐えるフェンダーライナを提供しているが、ホイルハウス内での吸音を不織布材で対応するものであるから、このフェンダーライナは車内へのチッピングノイズ、ロードノイズの低減が主な目的であり、車外騒音に対する効果は期待できない。
そして、特許文献3は、複数の開口部を持つ板状体と、その板状体上に配置される薄膜からなる複合膜吸音材と、その複合膜吸音材に配置される多孔質吸音材とを有する吸音構造体とし、前記薄膜は厚みが2〜50μmであり、弾性率が1×106〜5×109Paとしたものであるから、実施する場合には、板状体面に形成する薄膜、当該薄膜に形成する複合膜吸音材の接合が必要となり、それらを張り合わせる多層構造の接着工程が必要となり、生産性が良くなかった。
そこで、本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、振動によって発生する音を吸収し、周囲に対する騒音源となり難くする吸音特性構造物の提供を課題とするものである。
請求項1にかかる吸音特性構造物は、表面に形成された微細孔を有する表層と、前記微細孔に連通する連通路と、前記表層よりも深い内部に形成され、前記微細孔及び前記連通路の容積よりも大きな容積を有する多孔質層の音響空孔とを具備し、前記音響空孔の一部が前記連通路を通じて前記微細孔に連通し、前記表層の微細孔並びに前記連通路及び前記音響空孔によって吸音特性及び/または遮音特性を持たせたものである。
ここで、表層に形成された微細孔と、前記微細孔と連通する連通路と、前記微細孔が形成された前記表層より深い内部の前記多孔質層に形成され、前記連通路と連通し、その容積を前記表層に形成された微細孔及び前記連通路の容積よりも大きな容積を有する多孔質層の音響空孔とは、前記表層に形成された微細孔の形成する容積と前記微細孔と連通する連通路との容積の和と多孔質層の音響空孔の容積との個々の比較において、個々の音響空孔の容積が大であることを特定するものである。なお、多孔質層に音響空孔が形成されるため、音響空孔の容積は一定ではなくランダムに複数種類有している。なお、ここでは前記微細孔及び前記連通路の容積を各々問うものではなく、両者が一体として存在すればそれで足りるものである。この意味で、表層は表面が存在するものであれば、その厚みは殆どゼロに近くてもよく、前記連通路の長さもゼロに近くても良い。この場合、ゼロに近い前記連通路の長さとは、前記微細孔と前記音響空孔との接触面にできた微小空間を意味する。
また、上記表層に形成された微細孔と、上記表面から内部に形成された前記表面の微細孔より大きなランダムな音響空孔は、単一の合成樹脂の発泡体で形成することもできるし、特定の板材の表面に穿設された微細孔に対して、前記表面の微細孔より大きなランダムな音響空孔の合成樹脂層を重ね合わせて形成することでもできる。そして、所定の微細孔を有するフィルムまたは薄い金属板を前記大きな音響空孔の層に重ね合わせることによっても構成できる。何れにせよ、本発明の吸音特性構造物の内部に多孔質の音響空孔が形成され、前記微細孔と前記内部音響空孔が一部で連通し、その微細孔より大きな音響空孔の構造であればよい。
そして、前記表層の微細孔並びに前記多孔質層は発泡させることが可能な合成樹脂が使用でき、合成樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。また、合成樹脂を発砲させる発泡剤としては有機発泡剤、無機発泡剤、マイクロカプセル、水和無機フィラー等の通常使用される発泡剤が使用できる。
更に、上記吸音特性及び/または遮音特性を持たせた表層の微細孔並びに前記多孔質層の前記連通路及び前記音響空孔の構造とは、例えば、前記表層の微細孔並びに前記多孔質層の前記連通路及び前記音響空孔によってヘルムホルツ共鳴体を、前記表層の微細孔並びに前記音響空孔によって膜共振体を、そして、前記多孔質層の前記音響空孔によって多孔質弾性体による空気振動と弾性体の相互作用によって生じる振動減衰体を形成することができる。
加えて、表層の表面に形成された微細孔と多孔質層に形成された音響空孔は、各々前記表層または前記多孔質層に形成されたものであるが、前記微細孔及び前記音響空孔と連通する連通路は、前記表層及び/または前記多孔質層の何れに形成しても機能する。
請求項2にかかる吸音特性構造物は、前記表層及び前記多孔質層を発泡性合成樹脂組成物で形成したものである。
ここで、前記表層及び前記多孔質層を発泡性合成樹脂組成物で形成とは、前記表層及び前記多孔質層を1種類または複数種類の合成樹脂組成物を発泡形成したものであり、前記表層及び前記多孔質層が一体にまたは別体に成り立っていることを示すものである。
請求項3にかかる吸音特性構造物の前記音響空孔は、少なくとも一部の音響空孔相互間を連通されているから、前記多孔質層の前記音響空孔の体積が増加し、低い周波数まで吸音特性を持たせることができる。
ここで、少なくとも一部の音響空孔相互間が連通しているとは、全体の音響空孔が連通していることを意味するものではなく、複数の音響空孔の中には、2個または3個が連通しているものが存在するという意味である。
請求項4にかかる吸音特性構造物の前記表層の前記微細孔並びに前記連通路及び前記音響空孔は、人の可聴周波数領域の少なくとも1000Hzを含む周波数帯域の吸音特性を持たせたものである。
ここで、可聴周波数領域の少なくとも1,000Hzを含む周波数帯域の吸音性能とは、人の可聴周波数20〜20,000Hzの範囲内で1,000Hz付近の周波数が特に人の聴覚に敏感であるから、その1,000Hzを含む周波数帯域の吸音性能を設定していることを意味する。
請求項5の発明の吸音特性構造物の微細孔が形成された前記表層は、前記多孔質層よりも密度を高くしたものである。即ち、前記表層に形成された微細孔は小径であり、多数の孔が必要であり、また、多孔質層側の音響空孔は大径が望ましいことから、前記微細孔が形成された前記表層を音響空孔を有する多孔質層よりも密度を高くしたものである。
請求項6の発明の吸音特性構造物の前記表面に形成された微細孔は、表面空孔面積率0.1〜10%及び表面微細孔径1〜300μmとしたものである。
ここで、前記表面に形成された微細孔の表面空孔面積率0.1〜10%及び表面微細孔径1〜300μmは、表面を形成する部材の機械的強度を維持し、表面微細孔径1〜300μmの範囲とすることにより、特に、人の聴覚に敏感である音声周波数を吸収させることができる。また、表面空孔面積率とは、一定の表面積の中に占める表面に空いた微細孔による空隙の割合を意味し、表面微細孔径とは、表面に空いた空隙を円とみなしたときの径を意味する。
請求項7の発明の吸音特性構造物においては、発泡性合成樹脂組成物が液状材料であり、この液状材料を被塗物に塗布した後、発泡して形成されたものである。
発泡性合成樹脂組成物を被塗物に塗布した後、加熱処理または材料の反応による発熱(反応熱)によって発泡が形成され、これによって吸音特性構造物が形成されることである。なお、発泡性の樹脂は熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の何れであってもよい。
請求項1の発明に係る吸音特性構造物は、表面に形成された微細孔を有する表層と、前記微細孔に連通する連通路と、前記表層よりも深い内部に形成され、前記微細孔及び前記連通路の容積よりも大きな容積を有する多孔質層の音響空孔とを具備し、前記音響空孔の一部が前記連通路を通じて前記微細孔に連通し、前記表層の微細孔並びに前記連通路及び前記音響空孔によって吸音特性及び/または遮音特性を持たせたものである。
したがって、前記表面に形成された微細孔から前記連通路を流通する表層部の空気の流れ抵抗値を高め、これに続く音響空孔を流通する空気の流れ抵抗値を弱めることができ、振動によって発生した音の伝播を吸音特性構造物の内部に取り入れて減衰させる吸音メカニズム、すなわちヘルムホルツ共鳴体構造ができる。また、大きな容積を持った音響空孔の中で、前記微細孔及び前記連通路に連通しないで、直接表層に接している部分では、振動によって発生した音が伝播すると前記表層が共鳴振動することで、伝播した音の振動が吸収される。これによっても音の伝播が減衰する。そして、音響空孔は多孔質層になっていることから伝播した音がこの多孔質層を移動する際に多孔質層が共振し、この共振によっても音は減衰する。更に、多孔質層の音響空孔は複数でランダムな容積を有している。故に、幅広い周波数域の吸音(遮音)が可能となり高い吸音特性を持たせることができる。そして、前記表面の微細孔から表層内部への空気の流れ抵抗を強め、前記表層から内部の音響空孔の空気の流れ抵抗を弱めることで、前記表面から内部への空気の流れ抵抗を変化させて弱める構造としたものであるから、音響空孔に取り込んだ騒音は反射させることなく減衰させることができる。
よって、振動によって発生する音(騒音)を吸収または干渉(共鳴)して、周囲に対する騒音の拡散を抑制することができる吸音特性構造物となる。
請求項2の発明に係る吸音特性構造物の前記表層及び前記多孔質層を発泡性合成樹脂組成物で形成したものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、同一材料の合成樹脂を使用した場合は一体で形成することができる。特に、発泡性合成樹脂組成物が液状材料であると、この液状材料を被塗物に塗布し、発泡させることにより製造でき、吸音特性構造物の製造に手間がかからない。
請求項3の発明に係る吸音特性構造物の前記表層の前記微細孔並びに前記多孔質層の前記連通路及び前記音響空孔は、請求項1または請求項2の効果に加えて、少なくとも一部の音響空孔相互間が連通しているから、前記多孔質層の前記音響空孔の体積が増加し、低い周波数まで吸音特性を持たせることができ、低周波騒音に対しても吸音特性の効果が得られる。
請求項4の発明に係る吸音特性構造物は、人の可聴周波数領域の少なくとも1000Hzを含む周波数帯域の吸音性能を持たせたものであるから、請求項1乃至請求項3に記載の効果に加えて、人が聞き取りやすい周波数帯での吸音(遮音)を行えることから、周囲に騒音をまき散らすことを防止できる。
請求項5の発明に係る吸音特性構造物の微細孔が形成された前記表層は、前記多孔質層よりも密度を高くしたものであるから、請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の効果に加えて、前記表層の機械的強度が維持でき、音の伝播による振動(騒音)を効果的に長期間吸収、遮断することが可能となり、かつ、前記多孔質層の密度が低くなることにより、前記音響空孔が大きくなり、音声周波数の低い音の吸音、遮音が可能となる。
請求項6の発明に係る吸音特性構造物の前記表面に形成された微細孔は、表面空孔面積率0.1〜10%及び表面空孔径1〜300μmとしたものであるから、請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の効果に加えて、より確実に表層の機械的強度が維持でき、音の伝播による振動(騒音)を効果的に長期間吸収、遮音することが可能となる。
請求項7の発明に係る吸音特性構造物は、発泡性合成樹脂組成物が液状材料であり、この液状材料である発泡性合成樹脂組成物を被塗物に塗布した後、発泡して形成されたものであるから、請求項2乃至請求項6の何れか1つに記載の効果に加えて、任意の塗布形状を作れ、塗布後の形状調整、扱いやすさ等により、塗装ロボット等の塗装装置を使用し、自動塗装工程を行うことができる。そして、表面側の空気の流れ抵抗を高め、内部は空気の流れ抵抗を弱める吸音特性構造物を液状材料(塗料)の形態として実施できるので、車両においては、アンダーコート、ピラー充填、車内内装塗料として液加熱硬化塗布型吸音材として利用可能となり、特定の成型用の密閉型に入れて形成させる必要がなく、開放型にて膜形成が可能となる。
図1は本発明の実施の形態の吸音特性構造物について、基本原理を示す説明図で、図1(a)は基本原理を説明する模式図であり、図1(b)はヘルムホルツ共鳴体の基本的構成を説明する模式図で、図1(c)はヘルムホルツ共鳴体を構成しない空孔の模式図である。 図2は本発明にかかる実施の形態の吸音特性構造物の表面の電子顕微鏡写真である。 図3は本発明にかかる実施の形態の吸音特性構造物の断面の電子顕微鏡写真である。 図4は本発明にかかる実施の形態の吸音特性構造物の吸音特性を他の材料と比較した図である。 図5は自動車のタイヤが発する雑音の発生状況を示す説明図である。
10 多孔質層
14 音響空孔
16 連結孔
20 表層
20A 表面
21 微細孔
22 連通路
30 ベース
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態において、同一の記号及び同一の符号は、同一または相当する部分及び機能を意味するものであるから、ここでは重複する説明を省略する。
[基本原理]
まず、図1を用いて本発明の吸音特性構造物を実施するための基本原理について模式図を使って説明する。
図1(a)において、多孔質層10は、複数のランダムな容積を有する音響空孔14を有している。ここでは説明上、音響空孔14を円柱状の大孔11、中孔12、小孔13として説明する。
音響空孔14がある多孔質層10の外側には多孔質層10に接して表層20が存在し、表層20には、その表面20Aに微細孔21が設けてある。この微細孔21は円形に限定にされるのではないが、説明上円形としている。この微細孔21の径は、複数でランダムな容積を有する音響空孔14の径よりも小さい。即ち、ランダムな微細孔21の算術平均した平均径は、ランダムな音響空孔14の算術平均した平均径よりも小さいことを意味する。
図1(a)、図1(b)、図1(c)から分かるように、多孔質層10の音響空孔14は吸音特性構造物1の表面20Aより深い内部に位置し、音響空孔14の一部が円柱状の連通路22によって微細孔21と連通している。つまり、音響空孔14の一部が円柱状の連通路22によって微細孔21を通じて吸音特性構造物1の外部と連通し、残りの音響空孔14は表層20と接した閉鎖空間となっている。なお、複数でランダムな容積を表すものとして大孔11、中孔12、小孔13で示した音響空孔14の容積はどれも、微細孔21とこれに続く連通路22を合わせた容積より大きくなっている。
ここで、微細孔21を円形とし、これに続く連通路22を円柱状としているが微細孔21を円柱状とし連通路22を円形とした構造でもよい。また、音響空孔14の大孔11、中孔12、小孔13は説明上円柱状の空間としたが、本発明を実施する場合の音響空孔14は、均一な孔となることを前提とするものではなく、大孔11、中孔12、小孔13のように各種の大きさが混在しているものを前提とする。また、形状も円柱状のような一定の形状に限定するものではなく各種の形状が混在したもの、更に言えば、不定形状でも良い。したがって、この多孔質層10の音響空孔14は、微細孔21及び連通路22より大きなものであれば形状、大きさは限定されず、例えば、フェルト等の綿状なもの、繊維状のものの使用も可能である。更に、微細孔21及び連通路22も、音響空孔14より小さくなるものであればその形状、大きさは限定されるものではない。ここで円形の観念は厚み(幅もしくは長さと言い換えても良い)がない概念であるが、円形の微細孔21または連通路22は、実施上は限りなくゼロに近いものからある程度の厚みを有するものまで、厚みを有したものである。
次に、吸音特性を図1(b)及び図1(c)を用いて説明する。
振動によって発生した音(騒音)が空気を伝って吸音特性構造体1に伝播すると、音の一部は図1(b)に示したように微細孔21の空気を振動させる。このとき微細孔21及び連通路22の径が音響空孔14の径より小さく、更に、微細孔21及び連通路22の容積が音響空孔14の容積より小さくなっている。つまり、音響空孔14内への通気は、音響空孔14に比べ通気しづらい(流れ抵抗値が高い)微細孔21及び連通路22を通過することになる。この通気しづらい微細孔21に音が伝播すると、微細孔21及び連通路22の空間と音響空孔14内の空間との相互作用によって共鳴が起こり、これによって伝播した音のうち、共鳴が起こった特定の周波数が減衰する(吸音、遮音される)。
更に、吸音特性構造体1に伝播した残りの音は、図1(c)に示したように、音響空孔14に接した表層20を共振させる。この共振によっても伝播した音の特定の周波数は減衰する(吸音、遮音される)。
また、音響空孔14は発泡している多孔質層10である。したがって、一部の音響空孔14は音響空孔14同士が連通している。このため音響空孔14に伝播した音は更に別の音響空孔14へと伝播する。この際、音の伝播エネルギが多孔質層10内の空気の流れ抵抗(通気抵抗)によって減少させられる。更に、多孔質層10は伝播した音によって振動させられ、この振動によっても周波数は減衰する(吸音、遮音される)。
このとき、微細孔21等の空間による共鳴による吸音と、表層20の共鳴による吸音の音を吸収する周波数が異なり、また、多孔質層10で吸音される周波数も異なる。したがって、騒音中に含まれる音の周波数のうち幅広い範囲の周波数を吸収し、効率の良い吸音特性が得られる。
更に、本発明では、音響空孔14の容積は各種の大きさを備えているため、より幅広い範囲の周波数を吸収可能な吸音特性を持った構造物となっている。勿論、音響空孔14の大きさ(容積)を所定の範囲内に制御することで、減衰する音の周波数を制御でき、所望の吸音特性を得ることができる。本発明の場合は自動車等から発せられる騒音を抑制するため、表層20の微細孔21を音響空孔14より小さく制御し、表層20と音響空孔14での空間共鳴、及び表層20の膜共振をさせることで、人の可聴周波数領域である中周波領域の吸音特性を向上させている。
なお、表層20の表面20Aに形成された微細孔21と多孔質層10に形成された音響空孔14は、図1では表層20または多孔質層10に形成したものであるが、本発明を実施する場合、微細孔21及び音響空孔14と連通する連通路22は、表層20及び/または多孔質層10の何れに形成してもよい。
[実施の形態1]
次に、図2及び図3を用いて本発明の実施の形態1における吸音特性構造物1について説明する。
本発明の形態1における吸音特性構造物1は、合成樹脂を主成分とし、これに発泡剤を含有させた組成物を加熱・発泡させることで得られる。これが発泡性合成樹脂組成物である。更に詳細に説明すると、合成樹脂としてブロックウレタン樹脂にイソシアネートを用いた1液ウレタン樹脂に発泡剤を配し、必要により界面活性剤等の添加剤や炭酸カルシュウム等の充填材を添加して混合させた組成物を作製する。したがって、発泡性合成樹脂組成物は液状材料である。作製した組成物を、騒音を抑制したい部位(被塗物)、例えば、自動車のホイルハウスを構成するフェンダーライナ等に塗装ロボット等の塗装装置を用いて塗布する。その後、加熱処理を行うことで1液ウレタン樹脂の硬化が進行するとともに、組成物中に含有させた発泡剤が熱分解して発泡ガスを発生させ、最終的に図2に示した表面状態と図3に示した断面を有するウレタン樹脂の発泡構造物(吸音特性構造物1)が出来上がる。そして、ウレタン樹脂の発泡体であるため吸音特性構造物1の内部は弾性を有した多孔質層となっている。
ここで、ブロックウレタン樹脂に使用するイソシアネートには吸音効果の高い多孔質層を形作るのに適したTDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(ジフェニルマタンジイソシアネート)が好ましく、特にTDIが好ましい。添加量は3%〜90%重量部、より好ましくは5%〜40%重量部である。また、ブロックウレタン樹脂の分子量は重量平均分子量Mwで1000〜30000が発泡ガスを内包するために好ましく、更に、5000〜20000がより好ましい。重量平均分子量Mwが1000を下回ると硬化時に分解ガスを閉じ込めることができず、30000を超えると吸音効果の高い構造物が得難くなる。また、発泡剤は有機発泡剤、無機発泡剤等の通常のものが適用でき、加熱処理の温度によって適宜その種類や組み合わせを選定して使用する。本実施の形態ではオキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)を使用し、その添加量はウレタン樹脂に対する重量比3%〜30%が好ましく、5%〜20%がより好ましい。また必要に応じて発泡剤を添加することができる。
加熱処理の熱源として、例えば、自動車に使用する場合、塗装工程の乾燥ラインが使用できる。したがって、既存の設備が利用でき、新たに加熱用の設備を用意する必要がない。本実施の形態における吸音特性構造物1は、吸音(遮音)させたい部位(被塗物)に発泡剤を含有させた組成物を塗布した後に加熱・発泡させて吸音構造を持つ吸音特性構造物1を形成する。よって、予め形状を成型する必要がなく、更に、組成物を塗布後構造物が形成されるために、どのような形状の被塗物にも馴染んだ形状になるため形状に制約を受けないという利点がある。このため、フェンダーライナ等の車体の外部に使用できるだけでなく、車体の内部やピラー等の車体の骨格内への使用も可能である。
なお、本実施の形態では外部からの加熱によって発泡剤の分解(発泡)を行っているが、2液ウレタン等の反応によって発熱を生じる合成樹脂を使用する合成樹脂を使用するときは、この反応熱によって発泡剤を発泡させることもできる。
図2に示した吸音特性構造物1の表面状態、及び図3に示した吸音特性構造物1の内部の断面状態から、表面20Aに空いた孔は吸音特性構造物1の内部に空いた断面の空孔より小さいことから微細孔21であり、またその孔の径はランダムであり、電子顕微鏡の画像測定から1μm〜300μmの範囲内で分布している。吸音特性構造物1の内部に空いた断面の空孔は多孔質状となっていて、微細孔21より大きな空孔を有していることから音響空孔14である。そして、音響空孔14は、その大きさが電子顕微鏡の画像測定から300μm以上の孔であることが判明した。ここで微細孔21及び音響空孔14は完全な円になっておらず歪な円になっている。このため径の算出は、孔の中でも最も広い幅を径とし、孔が全て入る径とした。
また、吸音特性構造物1の内部に形成された音響空孔14は内部の略全域に形成されているのに対し、微細孔21は表面20Aの一部に形成されている。このときの表面空孔面積率は電子顕微鏡の画像測定から0.1%〜10%の範囲内であった。図2から分かるように、電子顕微鏡で観察される表面は、吸音特性構造物1の表面の一部であり、これを電子顕微鏡にて測定することになるため、観察される部分によって微細孔21の出現の仕方は変化する。このため、吸音特性構造物1の表面20Aの測定部位をいくつか変えて測定を行っている。これは前述した音響空孔14の径の測定でも同様である。ここで、表面空孔面積率は、電子顕微鏡で観察できる表面中(観察面の全面積)に含まれる全ての微細孔21の孔の総面積の割合である。この表面空孔面積率から吸音特性構造物1の内部に形成された音響空孔14は、すべて表面の微細孔21に連通せず、部分的には微細孔21がない表層20に覆われていることが分かる。したがって、前述の模式図で説明したように、大きさの異なる空間による吸音(遮音共鳴)と表層20による表層膜の振動による吸音(膜共鳴)が本実施の形態によって行うことができる。
このように表面空孔面積率が0.1%〜10%の範囲内であるため、表層20の密度は吸音特性構造物1の内部に略全域に亘って形成された音響空孔14、つまり多孔質層10の密度より高くなっている。ここで連通路22が図2及び図3の電子顕微鏡写真からは不明であるが、微細孔21と音響空孔14は発泡剤の分解ガスによって形成されていることから、音響空孔14から微細孔21への分解ガスの通り路が連通路22となる。そして、これらは発泡によって形成されるため、その大きさは発泡剤の種類、量及び樹脂の硬化を含めた特性や加熱時の温度によって制御することができる。更に、図3から音響空孔14には別の音響空孔14に繋がる連結孔16が空いていることが分かる。これは発泡時の分解ガスによってできる気泡は大きく成長して気泡同士が接触すると連通して連続気泡となる。この連続気泡によって多孔質層10が形成され、更にこの連続気泡の一部が表面に達した孔が微細孔21となる。このように音響空孔14同士が連結孔16で繋がることで空間共鳴の効果が増し、更に多孔質層10による共鳴効果も加わって、より効率的な吸音特性が得られる。
なお、本実施形態では1液ウレタンを発泡させることで吸音特性構造物1を形成しているが、発泡によって本発明に示したような微細孔21、連通路22、多孔質層10の音響空孔14を持つ構造を形成できる樹脂であれば1液ウレタンに限定されるものでなく、2液ウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂の使用も可能である。特に、本実施の形態のように合成樹脂による発泡体が弾性を有していると、表層20及び多孔質層10の壁が伝播した音の周波数に応じて共鳴によって振動しやすく、この共振によって音の伝播エネルギが共振エネルギに使われて音の伝播が減衰するため良好な吸音特性を示す。
更に、本実施の形態では熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の合成樹脂を主成分とした組成物を騒音発生源または騒音発生源近傍の必要部位(被塗物)に塗布した後、組成物を発泡させて構造物にする塗布型の吸音特性構造物1にすることで、従来のフェルト等の成形品のように成形の手間や必要部位への取付作業を軽減すると共に、塗布後に構造物を形成するため取付部位の形状の制約を受けることがない。しかし、従来品同様に成形した後取り付けることもできる。また、本実施の形態では吸音特性構造物1は一つの組成物(材料)で作製しているが、多孔質層10と表層20を別々の構造物で作製することもできる。この場合、多孔質層10を発泡樹脂で作製し、微細孔21を加工した表層20を有するフィルム等と接着等によって合わせることで吸音特性構造物1にすることができる。微細孔21の加工には、レーザ加工放電加工等の切削加工等が使用でき、フィルム等は合成樹脂に限らず金属箔膜等の使用も可能である。
次に本実施の形態における吸音特性構造物1の吸音特性について図4を基に説明する。なお、吸音特性の評価方法はJIS A 1405−2によって行った。
図4から分かるように、本実施形態の実施品は従来品のフェルトに比べて薄膜でも吸音特性が優れていることが確認できる。
また、厚みが5mmでも800Hz以上の人の可聴領域でフェルト以上の吸音特性を示し、フェルトの13mmより厚みが10mmと薄いが1000Hz以上で格段の吸音効果を示している。ここで5000Hz以上ではフェルトの吸音率が良くなっているが、エンジンノイズやロードノイズ等の車内音、車外音の中心ノイズからは外れていおり、人間の聞き取りやすい周波数の特性からは、離れる傾向にあるから、実施品5t(厚み5mm)及び実施品10t(厚み10mm)の特性が優れていることが明確である。
[実施の形態2]
本実施の形態の多孔質層10は、界面活性剤及び水と攪拌してなるポリテトラフルオロエチレン(以下、単に『PTFE』という)の水性分散液(ディスパージョン)を作成し、塗装ロボット等の塗装装置を使用し、スプレー法等公知の塗布手段で、車両のホイルハウスを構成するフェンダーライナであるベース30に塗布し、塗布された水性分散液中の水分及び界面活性剤を蒸発除去するために250〜350℃程度で加熱処理したものである。フェンダーライナであるベース30が鉄製であったから、250〜350℃程度で加熱処理したが、樹脂製の場合には、加熱温度と処理速度に合わせて設定する必要がある。
加えて、PTFEは融点が高く、元々、その融点に到しても芯までは溶融しないことから、PTFEは微視的にみると網状の粒子の塊となり、内部は網状である。なお、連通路22はPTFEの粒子間の溶融した部分の収縮によって自然に形成される。
殊に、PTFEの冷却の際に、表面が最初に固まり、内部は、特に、ベース30側はベース30自体に熱を蓄熱しており、徐々に固化されるから内部にも空洞、即ち、音響空孔14が形成される。音響空孔14は自然に形成されるので、場所によっては、大孔11、中孔12、小孔13、・・・等の微細孔21の径よりも大きくなる。
このとき、多孔質層10の上層である微細孔21の多孔質層10の表面20Aに形成された微細孔21と、微細孔21と連通する連通路22と、微細孔21が形成された表面20Aより深い内部に形成され、連通路22と連通し、その容積を表面20Aに形成された微細孔21及び微細孔21の容積よりも大きく形成したランダムな大きさの音響空孔14とによって構成している。
通常、消音しようとする周波数帯域に応じて、微細孔21とその内部の音響空孔14の大きさを決定する必要があるので、微細孔21及び音響空孔14はPTFEの焼成温度、界面活性剤等によって決定される。またはPTFEにPTFE以外のメルトタイプ(溶融タイプ)のフッ素樹脂、例えば、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等の添加によっても対応できる。
特に、PTFEのように音響空孔14が網で形成されると、ヘルムホルツ共鳴体の音響空孔14内部の網片を機械的に振動させ、音声を熱エネルギとして消費するから効率のよい吸音部材となる。
このように、多孔質層10の上層に形成した表層20の表面20Aに形成された微細孔21と、微細孔21と連通する連通路22と、微細孔21が形成された表面20Aより深い内部に形成され、図示しない連通路22に連通すると共に、その容積を表面20Aに形成された微細孔21及び図示しない連通路22の容積よりも大きく形成した複数種類の容積の音響空孔14とによって共鳴構造体を構成し、表面20Aの空気の流れ抵抗値を高め、表面20Aより深い多孔質層10の内部の音響空孔14における空気の流れ抵抗を弱めたものである。
[実施の形態3]
更に、架橋性樹脂においても同様に形成することができる。
上記実施の形態1及び本実施の形態2と同様、本実施の形態3は、多孔質層10と表層20を単一の材料で形成したものである。
架橋性樹脂とは、特に、加熱時にガスを封じ、連通構造を形成できる粘度特性を持つ液状樹脂で、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、液状ゴムを主剤とするものであればよい。例えば、ブロックウレタン樹脂のイソシアネート類において吸音効果の高い内部セルを形成するためには、TDI(トリレンジイソシアネート)またはMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)が好ましく、よりTDIが好ましい。
また、ブロックウレタン樹脂の分子量は、発泡ガスを効率よく内包させるためには、重量平均分子量Mw(Molecular weight)1,000〜30,000が好ましく、10,000〜20,000がより好ましい。分子量が1,000を下回ると、硬化時にガスを閉じ込めることができず、30,000を上回ると吸音効果の高い構造体が得られない。添加量は5〜90%重量部、より好ましくは10〜50%重量部である。
また、2液ウレタンで水を発泡剤とするとき、例えば、自動車塗装工場乾燥ラインで使用する際、ウレタンが硬化する前に水が揮発してしまうので、発泡剤を添加する必要がある。この発泡剤としては、有機発泡剤、無機発泡剤、マイクロカプセル、水和無機フィラー(高温で水放出)等の使用ができる。
また、ADCA(アゾジカルボンアミド)、OBSH(オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)等の有機分解型発泡剤、炭酸水素ナトリウム等の無機発泡剤を単独または併用で用いることができる。OBSHの場合、ウレタン樹脂に対する重量比3%〜30%が好ましく、5%〜20%がより好ましい。必要に応じて発泡助剤を添加するとよい。例えば、尿素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、二塩基性亜燐酸塩、酸化鉛等の金属塩、ジメチルジチオカルバミン酸などの加硫促進剤、ステアリン酸やオレイン酸等の長鎖アルキル酸、ジエタノールアミンやジシクロヘキシルアミン等の有機アミンを対発泡剤量比で10〜100%の添加量となる。
更に、硬化剤、可塑剤等溶剤、充填剤から任意に選択した添加物質を含有させることができる。例えば、硬化剤としては、アミン、硫黄等主剤に適合する (熱架橋。常温では無反応タイプ)ものである。また、充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルク、マイカ、ワラスト、グラファイト等である。そして、可塑剤等溶剤としては、PVCパウダー、アクリルパウダー等膜物性を補助する樹脂も添加可能である。更に、その他の樹脂として、安定剤、吸水材、難燃剤、防錆剤、可塑剤等も添加可能である。
このように、本実施の形態3の吸音特性構造物においても、実施の形態1及び実施の形態2に示された吸音特性構造物と同様、表面20Aに形成された微細孔(図1の21に相当)と、微細孔(図1の21に相当)と連通する連通路(図1の22に相当)と、微細孔(図1の21に相当)が形成された表面(図1の20Aに相当)より深い内部に形成され、連通路(図1の22に相当)と連通し、その容積を表面(図1の20Aに相当)に形成された微細孔(図1の21に相当)及び連通路(図1の22に相当)の容積よりも大きく形成した複数種類の容積の音響空孔(図1の14に相当)によって共鳴構造体とし、表面(図1の20Aに相当)の空気の流れ抵抗値を高くし、表面(図1の20Aに相当)より深い内部の音響空孔(図1の14に相当)における空気の流れ抵抗を低くしたものである。
[実施の形態のまとめ]
以上、本発明の実施の形態の吸音特性構造物1は、表面20Aに形成された微細孔21を有する表層20と、微細孔21に連通する連通路24と、表層20よりも深い内部に形成され、微細孔21及び連通路24の容積よりも大きな容積を有する多孔質層10の音響空孔14とを具備し、音響空孔14の一部が連通路24を通じて微細孔21に連通し、表層20の微細孔21並びに連通路24及び音響空孔14によって吸音特性及び/または遮音特性を持たせた吸音特性構造物1を発泡性合成樹脂組成物で形成したものである。
したがって、吸音特性構造物1は、表層20を通過する空気の流れ抵抗(通気抵抗)を高め、吸音特性構造物1の内部を流通する空気の流れ抵抗を弱めた空気抵抗による空間共鳴によって吸音を行う吸音メカニズム、表層20とその下に広がる音響空孔14による表層の共振による吸音メカニズム、音響空孔14を形成する多孔質層10の共振による吸音メカニズムによる吸音特性を有し、幅広い周波数帯の吸音制御が可能となる。本実施の形態では、図4に示したように吸音特性は500Hz以下の低周波から、5000Hz以上の高周波まで機能し、1000Hz前後の比較的広い人の可聴周波数範囲で良好な吸音特性が得られる。また、多孔質層10の音響空孔14は音響空孔14同士が部分的に連通し、更に、音響空孔14の一部が連通路22から微細孔21に繋がっている。このため吸音特性構造物1に騒音が伝播すると、微細孔21から連通路22、連通路22から音響空孔14へと音が伝播し、このとき共振によって吸音される。ここで音響空孔14は連通路16によって更に吸音特性構造物1の内部の音響空孔14へと繋がっている。
故に、音は更に内部へと伝播し、更に共振による吸音が成される。また、音響空孔14相互間の連通により連通路22に続く音響空孔14の体積が増加するため低い周波数まで吸音特性を持たせることが可能となる。このため吸音特性構造物1の微細孔21に伝播した騒音は微細孔21から吸音特性構造物1の外側へ伝播し難くなるとともに幅広い周波数に対し良好な吸音特性を示す。
以上のように、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。

Claims (7)

  1. 表面に形成された微細孔を有する表層と、
    前記微細孔に連通する連通路と、前記表層よりも深い内部に形成され、前記微細孔及び前記連通路の容積よりも大きな容積を有する多孔質層の音響空孔とを具備し、前記音響空孔の一部が前記連通路を通じて前記微細孔に連通し、
    前記表層の微細孔並びに前記連通路及び前記音響空孔によって吸音特性及び/または遮音特性を持たせたことを特徴とする吸音特性構造物。
  2. 前記表層及び前記多孔質層を発泡性合成樹脂組成物で形成したことを特徴とする請求項1に記載の吸音特性構造物。
  3. 前記多孔質層の音響空孔は、少なくとも一部の音響空孔相互間が連通していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸音特性構造物。
  4. 前記表層の前記微細孔並びに前記多孔質層の前記連通路及び前記音響空孔は、人の可聴周波数領域の少なくとも1000Hzを含む周波数帯域の吸音特性を持たせたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の吸音特性構造物。
  5. 前記表層の密度を、前記多孔質層の密度より高くしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の吸音特性構造物。
  6. 前記表層に形成された微細孔は、表面空孔面積率0.1〜10%及び表面微細孔径1〜300μmとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の吸音特性構造物。
  7. 前記吸音特性構造物は、前記発泡性合成樹脂組成物が液状材料であり、前記発泡性合成樹脂組成物を被塗物に塗布した後、発泡して形成されたことを特徴とする請求項2乃至請求項6の何れか1つに記載の吸音特性構造物。
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