JP2019035821A - 遮音材 - Google Patents

遮音材 Download PDF

Info

Publication number
JP2019035821A
JP2019035821A JP2017156011A JP2017156011A JP2019035821A JP 2019035821 A JP2019035821 A JP 2019035821A JP 2017156011 A JP2017156011 A JP 2017156011A JP 2017156011 A JP2017156011 A JP 2017156011A JP 2019035821 A JP2019035821 A JP 2019035821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface layer
sound insulating
less
insulating material
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017156011A
Other languages
English (en)
Inventor
甲斐 誠
Makoto Kai
誠 甲斐
竜雄 湯澤
Tatsuo Yuzawa
竜雄 湯澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2017156011A priority Critical patent/JP2019035821A/ja
Publication of JP2019035821A publication Critical patent/JP2019035821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

【課題】軽量性および遮音性がともに良好な遮音材を提供すること。【解決手段】遮音材1は、発泡部2と、発泡部2を被覆する表層3とを備え、発泡部2および表層3は、互いに異なる材料から形成されており、発泡部2の密度が、100kg/m3以下であり、表層3の密度が、100kg/m3を超過し、10000kg/m3以下であり、表層3の通気量が、5L/min/cm2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、遮音材に関する。
従来より、自動車において、車室内に伝わるエンジン音などの騒音を低減するために、エンジン周辺の自動車部品(例えば、フェンダー、カウルなど)に遮音材が設けられている。遮音材としては、遮音性、軽量性などの観点から、ポリウレタンフォームなどの発泡体が用いられている。このようなポリウレタンフォームとして、インテグラルスキンウレタンフォームが市販されている。
また、隙間に侵入し易く良好な遮音性を有する遮音材として、特許文献1には、ポリウレタンフォームからなり、表面に被覆層を有し、被覆層表面の通気性と内部側の通気性との差が10L/minである遮音材が開示されている。
特開2013−246182号公報
ところで、特許文献1の遮音材は、ワックス系離型材を内面に塗布した発泡体成形型に、ポリウレタンフォーム原料を注入し、発泡させることにより製造されている。すなわち、被覆層とその内部(発泡体)とは、同一材料から形成されている。そのため、被複層とその内部との材料設計に限界がある。具体的には、良好な遮音性を達成するためには、遮音材全体として、重い材料を選択する必要があり、軽量性が劣る。その一方、軽量性を達成するためには、遮音材全体として軽い材料を選択する必要があり、軽い材料は遮音性が劣る。よって、特許文献1の遮音材は、軽量性および遮音性をともに十分に満足することができない。
本発明は、軽量性および遮音性がともに良好な遮音材を提供する。
本発明[1]は、発泡部と、前記発泡部を被覆する表層とを備え、前記発泡部および前記表層は、互いに異なる材料から形成されており、前記発泡部の密度が、100kg/m以下であり、前記表層の密度が、100kg/mを超過し、10000kg/m以下であり、前記表層の通気量が、5L/min/cm以下である、遮音材を含んでいる。
本発明[2]は、前記遮音材の密度が、10kg/m以上、120kg/m以下である、[1]に記載の遮音材を含んでいる。
本発明[3]は、冷間圧延鋼板に対する動摩擦係数が、0.6以上、1.5以下である、[1]または[2]に記載の遮音材を含んでいる。
本発明[4]は、芯材をさらに備え、前記芯材の目付が、100g/m以上、10000g/m以下であり、前記芯材の通気量が、5L/min/cm以下である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の遮音材を含んでいる。
本発明の遮音材では、発泡部および表層を備え、発泡部と表層とは、互いに異なる材料から形成されている。また、発泡部の密度が100kg/m以下であり、表層の密度が100kg/mを超過し、10000kg/m以下である。そのため、遮音材の密度を全体として低減することができ、軽量性に優れる。
また、表層の通気量が5L/min/cm以下、密度が100kg/mを超過し、10000kg/m以下である。そのため、表層が音を確実に遮蔽できるため、遮音性に優れる。
したがって、本発明の遮音材は、軽量性を図りつつ遮音性を向上させることができる。
図1は、本発明の遮音材の第1実施形態の断面図を示す。 図2A−図2Eは、図1に示す遮音材の製造方法を示す工程図であって、図2Aは、型枠を用意する工程、図2Bは、表層を配置する工程、図2Cは、発泡性組成物を配置する工程、図2Dは、表層をさらに配置し、型枠を固定する工程、図2Eは、発泡性組成物を発泡させる工程を示す。 図3は、図1に示す遮音材をフェンダー周辺に配置した自動車の要部斜視図を示す。 図4は、本発明の遮音材の第2実施形態の断面図を示す。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1において、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面上側が、上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側が、下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。また、紙面左右方向および奥行き方向は、上下方向に直交する面方向である。他の図面も、図1と同様である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の遮音材の第1実施形態を示す。図1に示す遮音材1は、発泡部2と、その両面に配置される表層3とを備える。好ましくは、遮音材1は、発泡部2と表層3とのみからなる。
発泡部2は、上下方向および面方向に延びる立体形状を有する。発泡部2は、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリオレフィン発泡体(例えば、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)発泡体、エチレン・プロピレン(EPM)発泡体、クロロプレン発泡体、ポリエステル発泡体などから形成されている。軽量性などの観点から、好ましくは、ポリウレタン発泡体、EPDM発泡体が挙げられ、より好ましくは、ポリウレタン発泡体が挙げられる。
発泡部2の密度は、100kg/m以下であり、好ましくは、50kg/m以下、さらに好ましくは、30kg/m以下である。また、例えば、5kg/m以上、好ましくは、10kg/m以上である。発泡部2の密度が上記上限以下であれば、遮音材1の密度を低減して、遮音材1を軽量化することができる。また、発泡部2の密度が上記下限以上であれば、発泡部2の強度を確保して、遮音材1を部材の隙間に安定して配置および固定することができる。
密度は、測定対象サンプルの各辺の長さ(縦、横、厚み)をノギスなどで測定して体積を算出し、測定対象サンプルの質量を体積で除することにより求めることができる。
発泡部2の通気量は、例えば、0.1L/min/cm以上、好ましくは、1L/min/cm以上、より好ましくは、2L/min/cm以上であり、また、例えば、10L/min/cm以下、好ましくは、8L/min/cm以下である。発泡部2の通気量が上記下限以上であれば、軽量性がより一層優れる。また、発泡部2の通気量が上記上限以下であれば、遮音性がより一層優れる。
通気量は、例えば、JIS K 6400−7A(2012年)に準拠して測定される。
発泡部2の構造としては、例えば、複数の気泡が互いに連通する連続気泡構造(連泡構造)、複数の気泡が互いに独立して存在する独泡気泡構造(独泡構造)、連泡構造および独泡構造を両方含有する半連続半独立気泡構造などが挙げられる。
発泡部2は、公知または市販のものを用いることができ、また、発泡剤を含有する発泡性組成物(発泡部材料)を発泡させることにより形成することができる。
例えば、発泡部がポリウレタン発泡体からなる場合、発泡性組成物の材料としては、ポリオール、イソシアネート、発泡剤(例えば、水)および触媒を用意し、次いで、これらを混合および加熱することにより、ポリオールおよびイソシアネートを重合させながら重合体(ポリウレタン)を発泡させる。
なお、発泡性組成物は、発泡体の種類に応じて適宜決定され、その他のポリマー、架橋剤、架橋促進剤、発泡助剤、界面活性剤、充填材、酸化防止剤などの公知の添加剤などの公知の添加材などを含んでいてもよい。
発泡性組成物としては、公知または市販のものを用いることができ、例えば、特開平3-14847号公報に記載のポリウレタン材料、特開2014−181297号公報、特開平10−119080号公報に記載のEPDM材料などが挙げられる。また、市販の発泡部2としては、日東電工社製のエプトシーラー(EPDM発泡体)などが挙げられる。
発泡部2の発泡倍率(発泡性組成物から発泡部2に形成される場合の体積倍率)は、例えば、10倍以上、好ましくは、20倍以上であり、また、例えば、100倍以下である。
表層3は、面方向に延びる非発泡のフィルム形状(シート形状)を有する。表層3は、発泡部2の両面(上面および下面)を被覆するように発泡部2の両側に配置されている。より具体的には、表層3は、発泡部2の上面全面および下面全面と直接接触するように、発泡部2の上側および下側に配置されている。
表層3としては、例えば、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリウレタンフィルムなどの樹脂フィルムが挙げられる。ポリオレフィンフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンとポリプロピレンとのブレンドフィルムなどが挙げられる。
表層3は、公知または市販のものを用いることができ、例えば、大倉工業社製のシルクロン(登録商標、ポリウレタンフィルム)、日東電工社製のNo.2100シリーズ、No.2400シリーズ(PVCフィルム、ポリオレフィンフィルム)などが挙げられる。
表層3の密度は、100kg/mを超過し、好ましくは、500kg/m以上、より好ましくは、1000kg/m以上である。また、表層3の密度は、10000kg/m以下、好ましくは、5000kg/m以下である。表層3の密度が上記下限以上であれば、表層3が音を効果的に遮断することができ、遮音材1の遮音性に優れる。また、表層3の密度が上記上限以下であれば、遮音材1の軽量化を図ることができる。
表層3の通気量は、5L/min/cm以下であり、好ましくは、1.0L/min/cm以下、より好ましくは、0.5L/min/cm以下、最も好ましくは、0L/min/cmである。表層3の通気量が上記範囲内であれば、表層3が音を効果的に遮断することができ、遮音材1の遮音性に優れる。
表層3の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上、より好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下、より好ましくは、100μm以下である。表層3の厚みが上記範囲内であれば、遮音材1を軽量でありながら、遮音性を向上させることができる。
表層(A)に対する発泡部(B)の体積比率(B/A)は、例えば、50倍以上、好ましくは、100倍以上であり、また、例えば、10000倍以下、好ましくは、1000倍以下である。体積比率が上記範囲内であれば、遮音性を有する表層3と軽量性を有する発泡部2とのバランスが良好であり、遮音材1の軽量化を図りながら、遮音性をさらに良好にできる。
本発明において、発泡部2と、表層3とは、互いに異なる材料から形成されており、また、発泡部2と表層3とは、別部材から構成されている。「材料が互いに異なる」とは、発泡性組成物(発泡部材料)に含有される樹脂と、表層材料に含有される樹脂とが互いに一致しない場合;これら樹脂が完全一致する場合であっても発泡性組成物に含有される成分(添加剤など)と、表層材料に含有される成分とが一致しない場合も含まれる。
遮音材1を製造する方法としては、例えば、発泡性組成物から発泡部2を形成すると同時に、発泡部2に表層3を配置する第1方法、例えば、市販または公知の発泡部2を予め用意し、その発泡部2の表面に表層3を配置する第2方法などが挙げられる。
第1方法では、図2A−図2Eに示されるように、所望形状の型枠(下側型枠4および上側型枠5)を用意し(図2A、図2D参照)、図2Bに示すように、下側型枠4の内面に表層3を配置し(図2B参照)、発泡性組成物6を下側型枠4の内部(表層3の上面)に充填し(図2C参照)、発泡性組成物6の上に表層3をさらに配置し(図2D参照)、下側型枠4に上側型枠5を固定し(図2D参照)、発泡性組成物6を発泡させる(図2E参照)。
発泡性組成物6の充填には、発泡性組成物6をハンドガンなどの供給装置7(図2C参照)を用いて下側型枠4の内部に噴射する方法が挙げられる。供給装置としては、例えば、特表平10−511303号公報に記載の供給装置が挙げられる。
この際、好ましくは、供給装置によって発泡性組成物6を加温する。これにより、充填と同時に加熱することができたり、また、型枠4、5を加熱する必要がないため、効率よくかつ簡易に発泡性組成物6を発泡させることができる。
発泡性組成物6の発泡には、例えば、特開平3−14847号に記載の製造方法が挙げられる。
第2方法としては、例えば、発泡部2の表面に表層3を溶着する溶着方法などが挙げられる。溶着方法としては、例えば、超音波による溶着、熱プレスによる溶着などが挙げられる。熱プレスによる溶着を実施する場合、好ましくは、表層3の融点に近い温度で、表層3を発泡部2に圧着させる。
複雑な形状の発泡部2に対しても表層3を隙間なく配置できる観点、接着剤(後述)などを要しない観点から、好ましくは、第1方法が挙げられる。
これにより、発泡部2の形成と同時に、発泡部2の表面に表層3が密着され、その結果、遮音材1を得る。
必要に応じて、得られる遮音材1を厚み方向に切断する(打ち抜く)ことにより、所望形状とすることができる(図1参照)。
遮音材1の厚みは、例えば、1mm以上、好ましくは、10mm以上であり、また、例えば、500mm以下、好ましくは、100mm以下である。
遮音材1の密度は、例えば、10kg/m以上、好ましくは、30kg/m以上であり、また、例えば、120kg/m以下、好ましくは、100kg/m未満、より好ましくは、80kg/m以下である。遮音材1の密度が上記上限以下であれば、確実に軽量化を図ることができる。また、遮音材1の密度が上記下限以上であれば、遮音材1の強度が良好となる。
また、遮音材1の表層3において、冷間圧延鋼板に対する動摩擦係数は、例えば、0.6以上、好ましくは、0.7以上であり、また、例えば、1.5以下、好ましくは、1.0以下である。動摩擦係数が上記下限以上であれば、遮音材1を自動車などの部品の隙間に配置した際に、走行時の振動に対する遮音材1の位置ずれを抑制することができる。また、動摩擦係数が上記上限以下であれば、遮音材1の滑り性が良好となり、遮音材1を部品の隙間にスムーズに配置でき、取り付け作業性に優れる。
動摩擦係数は、JIS K 7125(1999年)に準拠して測定することができる。また、冷間圧延鋼板は、JIS G 3141(2011年)(SPCC〜SD)に準拠したものを用いることができる。
遮音材1の遮音性は、例えば、50dB以上、好ましくは、55dB以上、より好ましくは、60dB以上である。これにより、遮音材1の遮音性に優れる。
遮音性は、JIS A 1441−1(2007年)に準拠して測定される0.5〜6.3kHzにおける音響透過損失として算出される。
遮音材1は、発泡部2と、発泡部2の上面および下面を被覆するように配置される表層3とを備えている。また、発泡部2および表層3は、互いに異なる材料から形成されており、発泡部2の密度が、100kg/m以下であり、表層3の密度が、100kg/mを超過し、10000kg/m以下であり、表層3の通気量が、5L/min/cm以下である。
このため、遮音材1は、優れた軽量性を備えながら、優れた遮音性を備える。すなわち、遮音材1は、発泡部2および表層3が、互いに異なる材料から形成されているため、材料選択の自由度が高くなっている。そのため、遮音材1の体積の大部分を占める発泡部2に、低密度の材料を選択し、その外側に配置される表層3に、高密度および低通気性の材料を選択することができる。
具体的には、発泡部2の密度を100kg/m以下とし、表層3の密度を100kg/m超過、10000kg/m以下としている。そのため、遮音材1の密度を全体として低減することができ、軽量性に優れる。さらに、表層3では、その通気量を5L/min/cm以下、密度を100kg/m超過、10000kg/m以下としている。そのため、表層3が音を確実に遮蔽でき、遮音性に優れる。
さらに、表層3に、冷間圧延鋼板に対する動摩擦係数が、0.6以上、1.5以下となる材料を選択することもできる。そのため、遮音材1の滑り性が適度に良好にすることができる。遮音材1を所望の部品の隙間にスムーズに配置できるとともに、配置した後は、振動などによる遮音材1の位置ずれを抑制し、遮音材1の固定性に優れる。すなわち、遮音材1は、取り付け作業性に優れる。
遮音材1は、例えば、自動車用途、住設用途、家電用途などの各種部材として使用することができる。具体的には、自動車の筐体の隙間、住宅用壁部材の隙間、電気・電気機器の筐体の隙間などに用いることができる。
遮音材1は、好ましくは、自動車用途に用いられる。自動車用途としては、好ましくは、エンジン音を遮音するための部材として用いられる。すなわち、遮音材1は、エンジンと車室との前後方向中間位置に取り付けられ、具体的には、例えば、フェンダー、カウル、インサイドパネルなどのエンジン部周辺に取り付けられる。好ましくは、遮音材1は、図3に示すように、フェンダー8周辺の隙間に応じた所望の形状に成形され、フェンダー8内部の隙間に配置されるフェンダー用遮音部材として用いられる。これにより、エンジン音が車内に侵入することを効果的に抑制することができる。
図1に示す実施形態では、表層3は、発泡部2の上面および下面に配置されているが、例えば、図示しないが、表層3は、上面および下面に加えて、さらに発泡部2の側面に配置することもできる。すなわち、表層3は、発泡部2の全表面(全周囲)を被覆するように配置することもできる。
<第2実施形態>
図4を参照して、第2実施形態の遮音材1について説明する。なお、第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
図1に示す第1実施形態では、遮音材1は、発泡部2および表層3のみからなるが、図4に示す第2実施形態では、例えば、遮音材1は、発泡部2と、表層3と、芯材9とを備えている。
芯材9は、発泡部2の厚み方向中間に配置されている。すなわち、芯材9は、発泡部2に埋没されている。
芯材9は、面方向に延びるフィルム状または板状を有する。芯材9の材料としては、例えば、プラスチックダンボール(例えば、ポリプロピレンなどから形成されるポリオレフィン系ダンボール)、表層3で上述した樹脂フィルム、PETフィルム、両面テープなどが挙げられる。遮音性、強度、軽量性の観点から、好ましくは、プラスチックダンボールが挙げられる。
芯材9の目付は、例えば、100g/m以上、好ましくは、300g/m以上であり、また、例えば、10000g/m以下、好ましくは、3000g/m以下である。芯材9の目付が上記下限以上であれば、芯材9が音を効果的に遮断することができ、遮音材1の遮音性に優れる。また、芯材9の目付が上記上限以下であれば、遮音材1の軽量化を図ることができる。
芯材9の密度は、例えば、100kg/mを超過し、好ましくは、500kg/m以上であり、また、例えば、10000kg/m以下、好ましくは、5000kg/m以下である。芯材9の密度が上記下限以上であれば、芯材9が音を効果的に遮断することができ、遮音材1の遮音性に優れる。また、芯材9の密度が上記上限以下であれば、遮音材1の軽量化を図ることができる。
芯材9の通気量は、例えば、5L/min/cm以下であり、好ましくは、1.0L/min/cm以下であり、より好ましくは、0.5L/min/cm以下であり、最も好ましくは、0L/min/cmである。芯材9の通気量が上記範囲内であれば、遮音材1の遮音性をさらに一層良好にすることができる。
芯材9の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、10mm以下、好ましくは、5mm以下である。
第2実施形態の遮音材1も、第1実施形態の遮音材1と同様の作用効果を奏する。
図4に示す実施形態では、表層3は、発泡部2の上面および下面に配置されているが、例えば、図示しないが、表層3は、上面および下面に加えて、さらに発泡部2および芯材9の側面に配置することもできる。すなわち、表層3は、発泡部2および芯材9の全表面(全周囲)を被覆するように配置することもできる。
また、図4に示す実施形態では、芯材9は、発泡部2の厚み方向中間に配置されているが、例えば、図示しないが、芯材9は、発泡部2と表層3との間(界面)に配置することもできる。
また、芯材9の層数は限定されず、1つであってもよく、2以上であってもよい。
<第3実施形態>
第1実施形態および第2実施形態では、発泡部2に表層3が直接配置されているが、例えば、図示しないが、発泡部2および表層3の間には接着剤が配置されていてもよい。
接着剤としては、例えば、感圧性接着剤、ホットメルト型接着剤などが挙げられる。
感圧性接着剤としては、例えば、ゴム系感圧接着剤(ブチルゴムなど)、アクリル系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤などが挙げられる。具体的には、日東電工社製の「TW−Y01」などのアクリル系両面テープなどが挙げられる。
ホットメルト型接着剤としては、ポリオレフィン系ホットメルト接着剤などが挙げられる。具体的には、ダイアボンド工業社製の「O−221」などが挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
(実施例1)
表層として、厚み80μm、密度1115.0kg/mのポリオレフィンフィルム(日東電工社製の「No.2400(ノンハロテープ)」の基材部分)を用意した。
内部のサイズが縦200mm×横200mm×深さ25mmである型枠の内面全部に、ポリオレフィンフィルムを配置した。
次いで、ポリオール、イソシアネート、水および触媒を含有するポリウレタンフォーム原料を、発泡倍率が70倍、発泡後の密度が21.0kg/mとなるように配合した。このポリウレタン原料110gを加熱しながら、型枠の内部に充填し、その上にポリオレフィンフィルムをさらに配置し、最後に、型枠の上部に上板を固定し、型枠内部(200mm×200mm×25mm)でポリウレタンフォーム原料を発泡させた。これにより、ポリウレタン発泡体(発泡部)の全面にポリオレフィンフィルムを被覆させた(図2A−図2E参照)。
次いで、このポリオレフィンフィルム被覆発泡体の平面視中央部分を、縦50mm×横50mm×厚み25mmにくり抜いて、実施例1の遮音材を得た(図1参照)。
(実施例2)
表層として、ポリオレフィンフィルムの代わりに、厚み85μm、密度1369.4kg/mのポリ塩化ビニルフィルム(PVCフィルム)(日東電工社製の「No.2100FRTV」の基材部分)を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の遮音材を製造した。
(実施例3)
表層として、ポリオレフィンフィルムの代わりに、厚み40μm、密度1053.3kg/mのポリウレタンフィルム(大倉工業社製、「シルクロン」)を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の遮音材を製造した。
(実施例4)
実施例1で得た遮音材を、厚み方向中心の発泡部を厚み3mmにわたって除去し、その除去部分に、厚み3mm、目付700g/m、通気量0L/min/cmのプラスチックダンボール(宇部エクシモ社製、「ダンプレート」、ポリプロピレン)を差し込んだ。これにより、実施例4の遮音材を製造した(図4参照)。
(比較例1)
実施例1の遮音材から、表層(ポリオレフィンフィルム)を全て除去して、これを比較例1の遮音材とした。
(比較例2)
市販品のインテグラルスキンウレタンフォームを縦50mm×横50mm×厚み25mmに切断して、比較例2の遮音材とした。
(通気量測定)
各実施例および各比較例の遮音材、その発泡部および表層の通気量を、それぞれ、JIS K 6400−7A(2012年)に従って、測定した。結果を表1に示す。
(動摩擦係数の測定)
各実施例および各比較例の遮音材の表層と、冷間圧延鋼板との動摩擦係数を測定した。動摩擦係数の測定は、JIS K 7125(1999年)に準拠して実施した。冷間圧延鋼板は、JIS G 3141(2011年)(SPCC〜SD)に準拠したものを用いた。結果を表1に示す。
(遮音性試験:音響透過損失の測定)
JIS A 1441−1−2007(音響インテンシティ法による建築物および建築部材の空気音遮断性能)に準拠して、各実施例および各比較例の遮音材の音響透過損失を、0.5〜6.3kHzにおけるオーバーオール(OA)値として、測定した。結果を表1に示す。
(作業性試験)
100mm×100mmの冷間圧延鋼板(JIS G 3141(2011年)(SPCC〜SD))を用意し、これらを24mmの隙間が生じるように対向配置して、固定した。
各実施例および各比較例の遮音材を上面および下面の表層が2枚の冷間圧延鋼板と接触するように、上記隙間に押し込んで、平面視中央に配置した。その後、2枚の冷間圧延鋼板を面方向に振動させた。
このとき、遮音材が2枚の冷間圧延鋼板の隙間にスムーズに挿入できなかった場合を×1、振動させると直ぐに遮音材の位置がずれた場合を×2、遮音材が隙間にスムーズに挿入でき、かつ、振動させても遮音材が移動しなかった場合を○と評価した。結果を表1に示す。
Figure 2019035821
1 遮音材
2 発泡部
3 表層
9 芯材

Claims (4)

  1. 発泡部と、前記発泡部を被覆する表層とを備え、
    前記発泡部および前記表層は、互いに異なる材料から形成されており、
    前記発泡部の密度が、100kg/m以下であり、
    前記表層の密度が、100kg/mを超過し、10000kg/m以下であり、
    前記表層の通気量が、5L/min/cm以下であることを特徴とする、遮音材。
  2. 前記遮音材の密度が、10kg/m以上、120kg/m以下であることを特徴とする、請求項1に記載の遮音材。
  3. 冷間圧延鋼板に対する動摩擦係数が、0.6以上、1.5以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の遮音材。
  4. 芯材をさらに備え、
    前記芯材の目付が、100g/m以上、10000g/m以下であり、
    前記芯材の通気量が、5L/min/cm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の遮音材。
JP2017156011A 2017-08-10 2017-08-10 遮音材 Pending JP2019035821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017156011A JP2019035821A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 遮音材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017156011A JP2019035821A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 遮音材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019035821A true JP2019035821A (ja) 2019-03-07

Family

ID=65637312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017156011A Pending JP2019035821A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 遮音材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019035821A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020181063A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 株式会社イノアックコーポレーション 吸音ボード、パッケージトレイ、ラゲッジボード及び遮音構造
CN116001386A (zh) * 2022-12-28 2023-04-25 江苏拓米洛高端装备股份有限公司 一种隔声装置及其制备方法和应用

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020181063A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 株式会社イノアックコーポレーション 吸音ボード、パッケージトレイ、ラゲッジボード及び遮音構造
JP7383334B2 (ja) 2019-04-24 2023-11-20 株式会社イノアックコーポレーション 吸音ボード、パッケージトレイ、ラゲッジボード及び遮音構造
CN116001386A (zh) * 2022-12-28 2023-04-25 江苏拓米洛高端装备股份有限公司 一种隔声装置及其制备方法和应用
CN116001386B (zh) * 2022-12-28 2023-10-27 江苏拓米洛高端装备股份有限公司 一种隔声装置及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3500427B1 (en) Sound-absorbing panels comprising a core consisting of connected cells, wherein some of the cell walls have openings
CN110562156A (zh) 车辆隔音材料和线束组件
HUE034577T2 (en) Sound attenuator sandwich plate with perforation
GB2056360A (en) A process for producing a sound-insulating and sound- absorbing shaped part and a shaped part having a foam layer
JP4847514B2 (ja) 自動車内装材用発泡シート
JP5183932B2 (ja) 車両内装材用積層シート,車両用内装材,車両内装材用積層シートの製造方法及びその装置
KR102537427B1 (ko) 다층 발포 시트, 다층 발포 시트의 제조 방법, 및 점착 테이프
JP2019035821A (ja) 遮音材
JP6253427B2 (ja) 自動車用物品収納部材
JP4494024B2 (ja) 自動車内装材用積層シート及びその製造方法並びに自動車内装材
WO2008088598A2 (en) Vibration attenuation panel with loudspeaker
JP4276137B2 (ja) 自動車内装材用発泡シート
JP6092605B2 (ja) 吸音材及びこの吸音材を用いた自動車のドア構造
WO2016103747A1 (ja) 吸音材
WO2020012988A1 (ja) ワイヤーハーネスプロテクタ
JP7215932B2 (ja) 発泡複合シート及び粘着テープ
US20090272932A1 (en) Sound Insulating Material
JP2007176363A (ja) 吸音材及び吸音シート
JP5483282B2 (ja) 車両用部品取付構造
KR101822106B1 (ko) 화물차량의 외벽 또는 도어용 복합패널 및 그의 제조방법
JP2009241888A (ja) 空調用エアダクトの取付方法および取付構造
KR101305392B1 (ko) 부직포를 이용한 자동차용 복합기재의 제조방법
JP6944057B2 (ja) 積層体
JP2017222128A (ja) 多層発泡体、及び多層発泡体の製造方法
JP2016043680A (ja) 樹脂製サンドイッチパネル