JPWO2011077544A1 - 逆開きスライドファスナー - Google Patents

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Abstract

本発明の逆開きスライドファスナー(1)は、左右一対の第1及び第2ファスナーストリンガー(10,20)と、第1及び第2ファスナーストリンガー(10,20)に固着された一対の第1及び第2開離嵌挿部材(30,40)と、一対の第1及び第2スライダー(50,60)とを備え、第1スライダー(50)は第2スライダー(60)よりも第1開離嵌挿部材(30)側に配され、第1及び第2スライダー(50,60)に対して第2開離嵌挿部材(40)を挿抜することにより開離嵌挿操作を行うことが可能である。前記第2開離嵌挿部材(40)は、第1及び第2スライダー(50,60)の上下フランジ(55,56,65,66)間の間隙を介して第1及び第2スライダー(50,60)に挿抜可能な挿抜領域を有する。また、第2開離嵌挿部材(40)の嵌挿操作時に第1開離嵌挿部材(30)及び第2開離嵌挿部材(40)の間の相対的な位置を決める位置決め構造が配されている。これにより、第2開離嵌挿部材(40)を第1及び第2スライダー(50,60)内に挿入するときに、第2開離嵌挿部材(40)の挿し込みが不十分になる可能性を小さくし、開離嵌挿操作の操作性を向上させることができる。

Description

本発明は、一方の第1ファスナーストリンガーに設けられた第1開離嵌挿部材と、他方の第2ファスナーストリンガーに設けられた第2開離嵌挿部材と、第1ファスナーストリンガーのエレメント列に沿って摺動可能に取着された第1及び第2スライダーとを有し、第1開離嵌挿部材側の摺動端部に移動させた第1及び第2スライダーに対して第2開離嵌挿部材を挿抜することにより、開離嵌挿操作を行うことが可能なスライドファスナーに関する。
従来、例えば衣類における左右の前身頃を開閉可能にするために、開離嵌挿具を備えたスライドファスナーが多く用いられている。また、例えばロングコートやスキーウェア等に主に用いられるスライドファスナーとして、衣類の機能性やデザイン性を高めるために、噛合状態にある左右のエレメント列をファスナーチェーンの一端(上端)からだけでなく、他端(下端)からでも分離することが可能なスライドファスナーが知られている。このように噛合状態にあるエレメント列を両端から分離することが可能なスライドファスナーは、逆開きスライドファスナーと呼ばれている。
このような逆開き可能なスライドファスナーの一例が、特開2008−99975号公報(特許文献1)に開示されている。
図26に示したように、特許文献1に記載されているスライドファスナー201は、エレメント列203が形成された左右一対の第1及び第2ファスナーストリンガー210,220と、左側の第1ファスナーストリンガー210の前端部に配された第1開離嵌挿部材230(特許文献1には、箱棒と記載)と、右側の第2ファスナーストリンガー220の前端部に配された第2開離嵌挿部材240(特許文献1には、蝶棒と記載)と、エレメント列203に沿って摺動可能に配された第1スライダー(上スライダー)250a及び第2スライダー(下スライダー)250bとを備えており、第1及び第2ファスナーストリンガー210,220の前端側で開離嵌挿操作を行うように構成されている(このようなスライドファスナー201は、上開きのスライドファスナーと呼ばれることがある)。
なお、図26に示した場合において、前後方向とは、スライドファスナー201におけるファスナーテープ202の長手方向を指し、第1スライダー250aをエレメント列203が噛合するように摺動させる方向を前方、第1スライダー250aを噛合状態のエレメント列203が離間するように摺動させる方向を後方とする。
左右方向とは、ファスナーテープ202のテープ幅方向を指し、スライドファスナー201を正面から見たときの左側及び右側をそれぞれ左方及び右方とする。上下方向とは、ファスナーテープ202のテープ面に直交するテープ表裏方向を指し、ファスナーテープ202に対して第1及び第2スライダー250a,250bの引手257が配される側(図26の紙面手前側)を上方、その反対の側(図26の紙面奥側)を下方とする。
第1及び第2ファスナーストリンガー210,220は、ファスナーテープ202と、ファスナーテープ202の対向するテープ側縁部に形成されたエレメント列203と、エレメント列203の後端部に形成された止部204とをそれぞれ有している。この場合、エレメント列203は、ファスナーテープ202にコイル状のファスナーエレメントを縫着することにより形成されている。
第1開離嵌挿部材230は、左側の第1ファスナーストリンガー210に配されたエレメント列203の前端部から連続して延設されている。この第1開離嵌挿部材230は、ファスナーテープ202に固着された本体部231と、本体部231の前端側に配され、第1スライダー250aの脱落を防止するストッパー部232と、本体部231の第2開離嵌挿部材240に対向する対向側面から突出した係止片部233となどを有している。
第2開離嵌挿部材240は、右側のファスナーストリンガーに配されたエレメント列203の前端部から連続して延設されている。この第2開離嵌挿部材240は、ファスナーテープ202に固着された本体部241と、本体部241の第1開離嵌挿部材230に対向する対向側面に凹設され、第1開離嵌挿部材230の係止片部233を収容可能な収容部242と、本体部241の対向側面から突出する当接部243と、本体部241の前端側に形成された切欠部244とを有している。
第1及び第2スライダー250a,250bは、上下翼板251,252と、上下翼板251,252間を連結する案内柱253と、上下翼板251,252の左右側縁に設けられたフランジ254と、上翼板251に揺動可能に配され、エレメント列203に対するスライダーの停止位置を保持する停止爪255と、上翼板251の上面から起立した引手取付柱256と、引手取付柱256に保持された引手257とを有している。また、第1及び第2ファスナーストリンガー210,220における上下翼板251,252間には、エレメント案内路258が形成されている。
また、第1及び第2スライダー250a,250bは、互いの後口同士が相対する向きで、第1ファスナーストリンガー210のエレメント列203に取着され、更に、第1スライダー250aは、第2スライダー250bよりも第1開離嵌挿部材230側に配されている。
次に、上述のような特許文献1のスライドファスナー201において、例えば第1及び第2ファスナーストリンガー210,220が開いている(分離している)状態から、左右のエレメント列203を噛合させて第1及び第2ファスナーストリンガー210,220を閉鎖する場合について説明する。
先ず、第1ファスナーストリンガー210のエレメント列203に取着されている第1及び第2スライダー250a,250bを摺動させて、第1開離嵌挿部材230側の摺動端部まで移動させる。続いて、摺動端部まで移動した第1及び第2スライダー250a,250bに対して、第2開離嵌挿部材240を挿し込む。
この挿し込み操作では、第2開離嵌挿部材240が、図27に示したように、第2スライダー250bの肩口から、第2スライダー250bのエレメント案内路258内、及び第1スライダー250aのエレメント案内路258内に挿入される。そして、第1開離嵌挿部材230の係止片部233が第2開離嵌挿部材240の収容部242に収容され、第2開離嵌挿部材240が第2スライダー250bのエレメント案内路258内の奥まで十分に挿し込まれることにより、図28に示したように、第2開離嵌挿部材240の挿し込み操作が完了する。
その後、下側の第2スライダー250bをエレメント列203に沿って後方に向けて摺動させることにより、図29に示したように、左右のエレメント列203を噛合させて、スライドファスナー201を閉鎖することができる。
特許文献1によれば、スライドファスナー201を閉鎖した状態のときに、上側の第1スライダー250aの停止爪255が第2開離嵌挿部材240の当接部243に当接可能となるため、人為的な操作をすることなく第1スライダー250aが後方へ移動することを防止できるとしている。
なお、上述のように閉鎖状態にあるスライドファスナー201を分離するためには、下側の第2スライダー250bを上側の第1スライダー250aに当接する摺動端部まで移動させ、その後、第1及び第2スライダー250a,250bのエレメント案内路258に挿入されている第2開離嵌挿部材240を第2スライダー250bの肩口を介して引き抜く。これにより、第1及び第2ファスナーストリンガー210,220が分離される。
特開2008−99975号公報
特許文献1に記載されているような従来の逆開きスライドファスナー201では、左右の第1及び第2ファスナーストリンガー210,220を分離状態から閉鎖させる場合、上述のように、第2開離嵌挿部材240を第2スライダー250bの肩口から挿入し、第1スライダー250aのエレメント案内路258内の奥まで挿し込む第2開離嵌挿部材240の挿入操作が行われる。
しかし、同逆開きスライドファスナー201では、第2開離嵌挿部材240を第2スライダー250bの肩口を介して第2スライダー250b及び第1スライダー250aのエレメント案内路258内に挿入するときに、第2開離嵌挿部材240の先端部の位置が第2スライダー250b及び第1スライダー250aに隠れて見えなくなる。
その結果、第2開離嵌挿部材240の挿し込み状態を手探りで把握しなければならないため、第2開離嵌挿部材240が所定の位置まで挿し込まれたかどうか判断することが難しい。このため、第2開離嵌挿部材240を所定の位置まで十分に挿し込まないで、第2スライダー250bを摺動操作することが多くなるという問題があった。
そして、このように第1及び第2スライダー250a,250bに対する第2開離嵌挿部材240の挿し込みが不十分な状態のままで、エレメント列203の噛合方向に第2スライダー250bを摺動させようとしても、第2スライダー250bが第2開離嵌挿部材240などに引っ掛かって摺動させることができない。
このため、第2開離嵌挿部材240を第1及び第2スライダー250a,250bから引き抜いて、挿し込み直さなければならず、逆開きスライドファスナーの操作性を低下させる原因の一つとなっていた。更に、上述のように第2スライダー250bが引っ掛かって摺動させることができない場合、使用者によっては第2スライダー250bを強引に引っ張ってしまい、スライドファスナー201を破損させることも考えられる。従って、従来の逆開きスライドファスナーにおいては、左右のファスナーストリンガーを閉鎖又は分離するときの開離嵌挿操作を改善することが望まれていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、一対のファスナーストリンガーを閉鎖又は分離するときに、第1及び第2スライダーに対する第2開離嵌挿部材の挿入又は抜出を確実に且つ安定して行って、開離嵌挿操作を円滑に行うことが可能な逆開きスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される逆開きスライドファスナーは、基本的な構成として、左右のファスナーテープのテープ側縁部にエレメント列が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガーと、前記第1及び第2ファスナーストリンガーの前記ファスナーテープにおける前記エレメント列の一端部に固着された一対の第1及び第2開離嵌挿部材と、前記第1ファスナーストリンガーの前記エレメント列に沿って摺動可能に取着された一対の第1及び第2スライダーとを備え、前記第1及び第2スライダーに対して、前記第2開離嵌挿部材を挿抜することにより開離嵌挿操作を行うことが可能な逆開きスライドファスナーであって、前記第2開離嵌挿部材は、前記第1及び第2スライダーのそれぞれに配された上翼板の側縁部と下翼板の側縁部の間隙を介して前記第1及び第2スライダーに挿抜可能な挿抜領域を有し、前記第1開離嵌挿部材に対する前記第2開離嵌挿部材の嵌挿操作時に、前記第1開離嵌挿部材及び前記第2開離嵌挿部材の間の相対的な位置を決める位置決め構造が配されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るスライドファスナーにおいて、前記第2開離嵌挿部材は、前記ファスナーテープに固着された本体部と、前記本体部におけるテープ長さ方向の先端部に配され、前記第1スライダーに係脱可能なスライダー係脱部とを有し、前記位置決め構造は、前記第1スライダーを前記摺動端部に保持する保持構造と、前記スライダー係脱部とにより構成されていることが好ましい。
この場合、前記スライダー係脱部は、前記第1スライダーに係止された状態にて、前記第2開離嵌挿部材を前記第1及び第2スライダーに対する挿抜方向へ回動可能に形成されていることが特に好ましい。
また、前記第1及び第2スライダーは、上下翼板と、前記上下翼板間を連結する案内柱と、前記上翼板の左右側縁から垂設された上フランジと、前記下翼板の左右側縁から立設された下フランジとを有し、前記第1スライダーにおける前記肩口側端部は、前記上翼板の肩口側端縁部、前記下翼板の肩口側端縁部、前記案内柱、前記上フランジの肩口側端部、及び前記下フランジの肩口側端部を含有していることが好ましい。
更に、前記第2開離嵌挿部材は、前記本体部における前記エレメント列側の基端部にガイド部を有し、前記ガイド部は、前記第2スライダーが所定の位置にある場合に、前記第2開離嵌挿部材を前記第1及び第2スライダーに挿入するときに前記第2スライダーの肩口からエレメント案内路内に進入可能に配されていることが好ましい。
更にまた、前記第2開離嵌挿部材は、前記本体部の前記第1開離嵌挿部材に対向する対向側縁からテープ幅方向に突設された係止凸部、又は前記対向側縁からテープ内側に向けて凹設された係止凹部を有し、前記第1開離嵌挿部材は、前記第2開離嵌挿部材に配した前記係止凸部を嵌入させる係止凹部、又は前記第2開離嵌挿部材に配した前記係止凹部に嵌入する係止凸部を有していることが好ましい。
また、前記第2開離嵌挿部材は、前記本体部の第1表面及び第2表面の少なくとも一方に、前記第1スライダーの前記上下フランジの少なくとも一方の後口側端部に当接して前記第2開離嵌挿部材を所定の位置に保持することが可能な位置保持用隆起部を有していることが好ましい。
更に、前記第2開離嵌挿部材は、前記本体部の第1表面及び第2表面の少なくとも一方に、前記第1スライダーが前記第2開離嵌挿部材上を摺動する際に前記第1スライダーから前記第2開離嵌挿部材が抜出することを防止する抜止用隆起部を有し、前記抜止用隆起部は、前記第2スライダー側の前記挿抜領域内に配されていることが好ましい。
この場合、前記第1スライダーにおける前記第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、前記抜止用隆起部の厚さ寸法よりも小さく設定され、前記第2スライダーにおける前記第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、前記抜止用隆起部の厚さ寸法よりも大きく設定されていることが好ましい。
また、前記第1スライダーの前記第1開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、前記第2スライダーの前記第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔と同じ大きさに設定され、前記第2スライダーの前記第1開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、前記第1スライダーの前記第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔と同じ大きさに設定されていることが特に好ましい。
また、本発明の逆開きスライドファスナーにおいて、前記保持構造は、前記第1スライダーに配され、前記エレメント列に対して同第1スライダーの停止位置を保持することが可能な停止爪と、前記第1開離嵌挿部材に形成され、前記停止爪を収容することが可能な収容凹部とにより構成されていることが好ましい。
本発明の逆開きスライドファスナーは、第2ファスナーストリンガーに配した第2開離嵌挿部材が、第1及び第2スライダーのそれぞれに配された上翼板の側縁部と下翼板の側縁部の間隙(例えば、第1及び第2スライダーのそれぞれに配された上下フランジ間の間隙)を介して第1及び第2スライダーに挿抜可能な挿抜領域を有している。また、同逆開きスライドファスナーには、第1及び第2スライダー内に第2開離嵌挿部材を挿入して、第1開離嵌挿部材に対する第2開離嵌挿部材の嵌挿操作を行うときに、第1開離嵌挿部材及び第2開離嵌挿部材の間の相対的な位置を決める位置決め構造が配されている。
このため、第1及び第2スライダーを第1開離嵌挿部材側の摺動端部に移動させた後、その第1及び第2スライダーに対して第2開離嵌挿部材を挿抜する際に、第2開離嵌挿部材を、従来のように第2スライダーの肩口を介して挿抜せずに、第1及び第2スライダーにおける上下翼板の側縁部の間隙を介して挿抜することが可能となる。
このように第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーの側縁部の間隙を介して挿抜することにより、例えば第2開離嵌挿部材を第2スライダーの肩口から挿抜する場合に比べて、第2開離嵌挿部材の挿入距離及び抜出距離を短くして、第2開離嵌挿部材を所定の位置まで容易に挿し込むことができる。更に、本発明では、位置決め構造が配されていることにより、第1及び第2スライダー内に第2開離嵌挿部材を挿入することにより嵌挿操作を行うときに、第2開離嵌挿部材を第1開離嵌挿部材に対して所定の位置に容易に位置決めすることができる。
このため、左右の第1及び第2ファスナーストリンガーが分離しているスライドファスナーを閉鎖する際に、第1及び第2スライダーに対する第2開離嵌挿部材の挿し込みが不十分になる可能性を小さくできる。従って、第2開離嵌挿部材を挿し込み直すことや、第2スライダーを強引に引っ張ってスライドファスナーを破損させることなどの不具合の発生を低減することができ、逆開きスライドファスナーにおける開離嵌挿操作の操作性を向上させることができる。
本発明の逆開きスライドファスナーにおいて、第2開離嵌挿部材は、ファスナーテープに固着された本体部と、本体部におけるテープ長さ方向の先端部に配され、第1スライダーに係脱可能なスライダー係脱部とを有し、位置決め構造は、第1スライダーを摺動端部に保持する保持構造と、スライダー係脱部とにより構成されている。
これにより、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿入する際に、第2開離嵌挿部材のスライダー係脱部を、摺動端部に保持された第1スライダーに、特に同第1スライダーの肩口側端部に係止する(引っ掛ける)ことにより、第2開離嵌挿部材の挿入操作を行うとともに第1スライダーに対して第2開離嵌挿部材を位置決めすることができる。このため、第2開離嵌挿部材をより確実に所定の位置に挿し込むことができる。
この場合、スライダー係脱部は、第1スライダーに係止された状態にて、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに対する挿抜方向へ回動可能に形成されていることにより、第2開離嵌挿部材の挿入操作をより円滑に行うことができる。
本発明において、第1及び第2スライダーは、上下翼板と、上下翼板間を連結する案内柱と、上翼板の左右側縁から垂設された上フランジと、下翼板の左右側縁から立設された下フランジとを有している。また、第1スライダーにおける肩口側端部は、上翼板の肩口側端縁部、下翼板の肩口側端縁部、案内柱、上フランジの肩口側端部、及び下フランジの肩口側端部を含有している。これにより、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿入する際に、第2開離嵌挿部材のスライダー係脱部を第1スライダーの肩口側端部に確実に係止でき、第2開離嵌挿部材の挿入操作を円滑に行うことができる。
また、第2開離嵌挿部材は、本体部におけるエレメント列側の基端部にガイド部を有し、ガイド部は、第2スライダーが所定の位置にある場合に、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿入するときに第2スライダーの肩口からエレメント案内路内に進入可能に配されている。
これにより、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿入する際に、第1及び第2スライダーが第1開離嵌挿部材側の摺動端部まで移動していることを確認できる。また、ガイド部が第2スライダーのエレメント案内路内に収容されたときに、第2開離嵌挿部材が第2スライダーの摺動を可能とする所定の位置まで回動したことを使用者に確認させることができる。
更に、第2開離嵌挿部材は、本体部の第1開離嵌挿部材に対向する対向側縁からテープ幅方向に突設された係止凸部、又は対向側縁からテープ内側に向けて凹設された係止凹部を有している。また、第1開離嵌挿部材は、第2開離嵌挿部材に配した係止凸部を嵌入させる係止凹部、又は第2開離嵌挿部材に配した係止凹部に嵌入する係止凸部を有している。
これにより、第2開離嵌挿部材の挿入後に第2スライダー又は第1スライダーを摺動させる際に、第1開離嵌挿部材に対する第2開離嵌挿部材の相対的な位置を安定させて、第2開離嵌挿部材に位置ずれが生じることを防止できる。このため、第2スライダー又は第1スライダーの摺動を円滑に行うことができ、また、左右のエレメント列の噛み合わせ位置がずれることを防止できる。
更にまた、第2開離嵌挿部材は、本体部の第1表面及び第2表面の少なくとも一方に、第1スライダーの上下フランジの少なくとも一方の後口側端部に当接して第2開離嵌挿部材を所定の位置に保持することが可能な位置保持用隆起部を有している。
これにより、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿入する際に、位置保持用隆起部が第1スライダーにおける上下フランジの後口側端部に当接したときに、第1スライダーの位置合わせを行うことができるとともに、第1スライダーに対する第2開離嵌挿部材の相対的な位置を安定させて、第2開離嵌挿部材に位置ずれが生じることを防止できる。
また、第2開離嵌挿部材は、本体部の第1表面及び第2表面の少なくとも一方に抜止用隆起部を有し、抜止用隆起部は、第2スライダー側の挿抜領域内に配されている。この場合、第1スライダーにおける第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、抜止用隆起部の厚さ寸法よりも小さく設定され、第2スライダーにおける第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、抜止用隆起部の厚さ寸法よりも大きく設定されている。
これにより、第1スライダーがスライダー係脱部から離れて第2開離嵌挿部材上を摺動する際に、第1スライダーから第2開離嵌挿部材が抜出することを防止でき、第1スライダーによる逆開きスライドファスナーの開閉操作を安定して行うことができる。
更に、第1スライダーの第1開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、第2スライダーの第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔と同じ大きさに設定され、第2スライダーの第1開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔は、第1スライダーの第2開離嵌挿部材側に配された上下フランジ間の間隔と同じ大きさに設定されている。これにより、第1スライダーと第2スライダーとに同じ形状を有するスライダーを使用することができる。このため、製造コストの削減を図ることができ、また、スライドファスナーの組み立て時に、作業者が第1スライダーと第2スライダーを間違えて取り付けることを防止できる。
また、本発明の逆開きスライドファスナーにおいて、前記保持構造は、第1スライダーに配され、エレメント列に対して同第1スライダーの停止位置を保持することが可能な停止爪と、第1開離嵌挿部材に形成され、停止爪を収容することが可能な収容凹部とにより構成されている。
これにより、逆開きスライドファスナーの開離嵌挿操作を行う際に、第1スライダーを第1開離嵌挿部材側の摺動端部の位置に確実に保持できるため、第1スライダーに係止させる第2開離嵌挿部材を所定の位置に安定して位置決めできる。従って、第2開離嵌挿部材の挿抜をより安定して行うことができ、開離嵌挿操作を円滑に行うことができる。
図1は、本発明の実施例1に係る逆開きスライドファスナーを示す正面図である。 図2は、同逆開きスライドファスナーにおける第1及び第2開離嵌挿部材を拡大して示す要部拡大図である。 図3は、第1開離嵌挿部材の側面図である。 図4は、第2開離嵌挿部材の側面図である。 図5は、第1及び第2スライダーの側面図である。 図6は、第2開離嵌挿部材のスライダー係脱部を第1スライダーの肩口側端部に係止する操作を説明する説明図である。 図7は、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿し込んだ状態を示す模式図である。 図8は、図7における屈曲したVII−VII線の断面図である。 図9は、第2スライダーを摺動させて左右のエレメント列を噛合した状態を示す模式図である。 図10は、第2スライダーを摺動させる際の状態を示す模式図である。 図11は、図10における屈曲したXI−XI線の断面図である。 図12は、実施例1の変形例に係る第1及び第2スライダーを示す正面図である。 図13は、同変形例に係る第1及び第2スライダーを後口側から見たときの模式図である。 図14は、第2開離嵌挿部材が第1及び第2スライダーの右側から挿入される逆開きスライドファスナーに用いられる第1及び第2スライダーを示す模式図である。 図15は、本発明の実施例2に係る逆開きスライドファスナーの要部を示す正面図である。 図16は、本発明の実施例3に係る逆開きスライドファスナーの要部を示す正面図である。 図17は、本発明の実施例4に係る逆開きスライドファスナーの要部を示す斜視図である。 図18は、同逆開きスライドファスナーの第2開離嵌挿部材を示す側面図である。 図19は、同逆開きスライドファスナーに用いられる第2スライダーを後口側から見たときの模式図である。 図20は、同逆開きスライドファスナーにおいて、第2開離嵌挿部材の抜止用隆起部と第2スライダーにおける上下フランジ間の間隙との関係を説明する説明図である。 図21は、本発明の実施例5に係る逆開きスライドファスナーの要部を示す正面図である。 図22は、同逆開きスライドファスナーにおける第1開離嵌挿部材の側面図である。 図23は、同逆開きスライドファスナーにおいて、左右のエレメント列を噛合した状態を示す正面図である。 図24は、変形例に係る第1及び第2スライダーを後口側から見たときの模式図である。 図25は、別の変形例に係る第1及び第2スライダーを後口側から見たときの模式図である。 図26は、従来の逆開きスライドファスナーを示す正面図である。 図27は、同逆開きスライドファスナーにおいて、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿入する操作を説明する模式図である。 図28は、同逆開きスライドファスナーにおいて、第2開離嵌挿部材が第1及び第2スライダーに挿し込まれた状態を示す模式図である。 図29は、同逆開きスライドファスナーを閉鎖させた状態を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する各実施例に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施例では、右側のファスナーストリンガーの後端側に第1開離嵌挿部材が配され、左側のファスナーストリンガーの後端側に第2開離嵌挿部材が配されている場合について説明する。しかし、本発明は、これに限定されず、例えば、右側のファスナーストリンガーに第2開離嵌挿部材が配され、左側のファスナーストリンガーに第1開離嵌挿部材が配されている場合や、ファスナーストリンガーの前端側に第1及び第2開離嵌挿部材が配されている場合にも、同様に適用することができる。
また、以下の実施例において、ファスナーテープのテープ側縁部に合成樹脂製の単独ファスナーエレメントが射出成形により取着されることによりエレメント列が形成されている。しかし、本発明では、ファスナーテープのテープ側縁部に、コイル状又はジグザグ状のファスナーエレメントを縫着することによりエレメント列が形成されていても良く、或いは、金属製のファスナーエレメントを加締め加工して取着することによりエレメント列が形成されていても良い。
図1は、本実施例1に係る逆開きスライドファスナーを示す正面図であり、図2は、同逆開きスライドファスナーにおける第1及び第2開離嵌挿部材を拡大して示す要部拡大図である。また、図3及び図4は、第1及び第2開離嵌挿部材のそれぞれの側面図であり、図5は、第1及び第2スライダーの側面図である。
なお、以下の説明において、前後方向とは、スライドファスナーにおけるファスナーテープの長手方向を指し、第2スライダーをエレメント列が噛合するように摺動させる方向を前方、噛合状態のエレメント列が離間するように第2スライダーを摺動させる方向を後方とする。
また、左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指し、スライドファスナーを正面側から見たときの左側及び右側をそれぞれ左方及び右方とする。上下方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するテープ表裏方向を指し、ファスナーテープに対してスライダーの引手が配される側を上方、その反対の側を下方とする。
本実施例1における逆開きスライドファスナー1は、エレメント列11,21が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガー10,20と、右側の第1ファスナーストリンガー10におけるエレメント列11の後端部から連続して配された第1開離嵌挿部材30(箱棒と呼ばれることもある)と、左側の第2ファスナーストリンガー20におけるエレメント列21の後端部から連続して配された第2開離嵌挿部材40(蝶棒と呼ばれることもある)と、第1ファスナーストリンガー10のエレメント列11に沿って摺動可能に取着された一対の第1及び第2スライダー50,60とを有している。
ここで、第1スライダー50は、第1開離嵌挿部材30側に配される逆開き用のスライダー(所謂、下スライダー)として使用され、第2スライダー60は、後述する止具13側に配されるスライダー(所謂、上スライダー)として使用される。
第1及び第2ファスナーストリンガー10,20は、それぞれ、ファスナーテープ12,22と、同ファスナーテープ12,22のテープ側縁部に形成されたエレメント列11,21と、同エレメント列11,21の前端に固着され、第2スライダー60がエレメント列11,21から脱落することを防ぐ止具13,23とを有している。この場合、左右の各ファスナーテープ12,22は、対向するテープ端縁に芯紐部14,24を有している。
第1及び第2ファスナーストリンガー10,20では、ファスナーテープ12,22の芯紐部14,24を含むテープ側縁部に沿って、複数の合成樹脂製のファスナーエレメント15,25が一定の間隔をおいて射出成形により取着されることにより、エレメント列11,21が形成されている。また、ファスナーテープ12,22の後端部におけるテープ表裏面には、樹脂製フィルムを貼着することにより補強部16,26が形成されている。
本実施例1におけるファスナーエレメント15,25は、ポリアセタール等の合成樹脂材料を所定の形状に射出成形することによって、ファスナーテープ12,22のエレメント取付部に取り付けられている。本発明において、ファスナーエレメント15,25の形状は限定されないが、例えば、各ファスナーエレメントは、ファスナーテープに固着される胴部と、胴部からテープ外方に向けて延出し、前後方向に括れた形状を有する首部と、首部の先端に設けられた噛合頭部と、首部から前後方向に突出した肩部とを有している。
右側の第1ファスナーストリンガー10に配された第1開離嵌挿部材30は、エレメント列11の後端部から連続してファスナーテープ12のテープ表裏両面に跨って固着されている。この第1開離嵌挿部材30は、ポリアセタール等の合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。
また、第1開離嵌挿部材30は、ファスナーテープ12に固着された本体部31と、本体部31の後端部(先端部)に配されたスライダー止部32と、本体部31の上面側に内側側面を開口させて配され、第2開離嵌挿部材40の後述する係止凸部43を嵌入可能な係止凹部33と、本体部31の上面側に形成され、第1スライダー50の後述する停止爪58の一部を収容することが可能な収容凹部34と、本体部31の第2開離嵌挿部材40に対向する対向側面から突出した補助係止部35とを有している。
第1開離嵌挿部材30におけるスライダー止部32は、第1スライダー50の後述する上下翼板52,53に当接可能なように、本体部31よりも上下方向の寸法(厚さ寸法)が大きく形成されている。このスライダー止部32は、第1スライダー50を当接することにより第1スライダー50の摺動を停止させる後方側の摺動端を構成している。
係止凹部33は、第2開離嵌挿部材40に対向する対向側面からテープ内方側に向けて凹設されている。この場合、係止凹部33に形成される後方側の壁面部33aは、テープ長さ方向に対して直交して配されており、更に、第2開離嵌挿部材40の後述する係止凸部43を安定して支持できるように、本体部31の前端側の対向側面よりも第2開離嵌挿部材40側に突出している。
また、第1開離嵌挿部材30における収容凹部34は、係止凹部33よりも後方側の位置に、係止凹部33よりも浅く形成されている。この収容凹部34は、第1スライダー50の停止爪58を収容可能であり、且つ、収容した停止爪58を収容凹部34に形成される前方側の壁面部34aに当接させることにより、第1スライダー50が前方へ摺動することを防いで、第1スライダー50を所定の位置に保持することができる。
更に、第1開離嵌挿部材30における補助係止部35は、本体部31の前端部(エレメント列11側の基端部)に配され、同本体部31の対向側面における下面側領域からテープ外方(左方)に向けて突設されている。この補助係止部35は、正面側から見たときに略三角形状を呈するように形成されており、また、補助係止部35における上下方向の厚さ寸法は、本体部31の厚さ寸法の略半分に設定されている。
左側の第2ファスナーストリンガー20に配された第2開離嵌挿部材40は、エレメント列21の後端部から連続してファスナーテープ22のテープ表裏両面に跨って固着されている。この第2開離嵌挿部材40も、第1開離嵌挿部材30と同様に、ポリアセタール等の合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。
また、第2開離嵌挿部材40は、ファスナーテープ22に固着された本体部41と、本体部41の後端部(先端部)に配されたスライダー係脱部42と、本体部41の第1開離嵌挿部材30に対向する対向側面から突出した係止凸部43と、本体部41の上面及び下面に配された隆起部44と、本体部41の前端部(エレメント列11,21側の基端部)に配されたガイド部45と、本体部41の下面側に形成され、第1開離嵌挿部材30の補助係止部35を挿入することが可能な挿入凹部46と、本体部41におけるテープ内方側の側縁に沿って配されたリブ部47とを有している。
第2開離嵌挿部材40におけるスライダー係脱部42は、本体部41よりも厚く形成され、第1スライダー50の後述する上下フランジ55,56の肩口側端部に係止可能な第1係脱部42aと、第1係脱部42aよりも厚く形成され、第1スライダー50の後述する上下翼板52,53の肩口側端縁部に係止可能な第2係脱部42bとを有している。
ここで、第1係脱部42aは、上下フランジ55,56間の間隙よりも厚く、第1スライダー50の肩口側における上翼板52と下翼板53との間の間隙よりも薄く形成されている。第2係脱部42bは、第1スライダー50のエレメント案内路59を形成する上翼板52と下翼板53との間の間隙よりも厚く形成されている。更にこの場合、第1係脱部42aには、第1スライダー50の上下フランジ55,56を挿入可能な挿入溝42cが形成されているので、第1スライダー50に対して、第2開離嵌挿部材40がスライダー係脱部42によってしっかりと支持される。
また、スライダー係脱部42を軸として、第2開離嵌挿部材40が第1スライダー50に係止された状態で回動可能となるように、スライダー係脱部42の挿入溝42cの溝幅が前方に向けて漸次広くなるように、また、第2係脱部42bの幅寸法が前方に向けて漸減するように形成されている。
第2開離嵌挿部材40における係止凸部43は、第1開離嵌挿部材30に形成した係止凹部33に挿入されて係止可能なように、本体部41の対向側面における上面側領域からテープ外方(右方)に向けて突設されている。この係止凸部43は、正面側から見たときに略三角形状を呈するように形成されており、その下端縁はテープ長さ方向に対して直交している。なお、本体部41における係止凸部43よりも後方側には、第1開離嵌挿部材30における係止凹部33の後方側壁面部33aや収容凹部34の前方側壁面部34aと干渉しないように、テープ内方(左方)側に小さく切り欠かれている。
なお、本実施例1では、第1開離嵌挿部材30に係止凹部33が形成され、その係止凹部33に挿入可能な係止凸部43が第2開離嵌挿部材40に形成されているが、本発明においては、第1開離嵌挿部材に係止凸部を突設し、その係止凸部を挿入可能な係止凹部を第2開離嵌挿部材に形成することも可能である。
第2開離嵌挿部材40における隆起部44は、本体部41の上面及び下面から隆起している。この場合、隆起部44における本体部41からの高さ寸法は、ガイド部45における本体部41からの高さ寸法よりも小さく設定されている。この隆起部44は、ガイド部45から延びるように配された抜止用隆起部44aと、抜止用隆起部44aの後端から連続的に配された位置保持用隆起部44bとを有している。
抜止用隆起部44aにおける第1開離嵌挿部材30に対向する対向側面(右側側面)は、本体部41の対向側面と同一面上に配されている。また、抜止用隆起部44aにおける左右方向の幅寸法は、後方に向けて漸減している。この抜止用隆起部44aは、後述するように、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60に挿し込んだ後、第1スライダー50を前方に摺動させる際に、第1スライダー50の上下フランジ55,56と干渉するように形成されている。これにより、第1スライダー50が第2開離嵌挿部材40のスライダー係脱部42(特に第1係脱部42a)に保持されている状態から前方へ向けて摺動する際に、第1スライダー50がスライダー係脱部42から離れても、第1スライダー50から第2開離嵌挿部材40が抜出することを防止できる。
位置保持用隆起部44bにおける対向側面(右側側面)は、本体部41の対向側面と同一面上に配されている。また、位置保持用隆起部44bにおける左右方向の幅寸法は、後方に向けて漸増している。このため、隆起部44全体のテープ内方側の側縁は、正面側から見たときに、対向側面側に凹むように屈曲している。
この位置保持用隆起部44bは、後述するように、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60に挿入する際に、第1スライダー50の上下フランジ55,56の後口側端部に当接するように形成されている。これにより、第1及び第2スライダー50,60に挿入される第2開離嵌挿部材40の位置が後方側にずれないように、第2開離嵌挿部材40を所定の位置に保持することができる。
第2開離嵌挿部材40におけるガイド部45は、後方側の摺動端部に保持された第1及び第2スライダー50,60に第2開離嵌挿部材40を挿入する際に、第2スライダー60の後述する肩口からエレメント案内路内に進入可能なように、本体部41の前端部に所定の大きさで配されている。
このガイド部45は、隆起部44よりも厚く形成されており、ガイド部45における上下方向の厚さ寸法は、ファスナーエレメント25の厚さ寸法、及び第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42aの厚さ寸法と同じ大きさに設定されている。更に、ガイド部45は、第1ファスナーストリンガー10のエレメント列11において最も第1開離嵌挿部材30側に配されたファスナーエレメント15と噛み合わせることができるように、ガイド部45の前半部がエレメント形状を有するように形成されている。
第2開離嵌挿部材40における挿入凹部46は、第1開離嵌挿部材30の補助係止部35に対応するように、本体部41の前端部における下面側に凹設されている。この挿入凹部46は、左右のエレメント列11,21を噛合させるときに、第1開離嵌挿部材30の補助係止部35が挿入される。これにより、左右のエレメント列11,21を噛合させたときに、第1開離嵌挿部材30と第2開離嵌挿部材40の相対的な位置が上下方向にずれることを防いでいる。
第2開離嵌挿部材40におけるリブ部47は、第2開離嵌挿部材40を補強するとともに第2開離嵌挿部材40を摘んで把持し易くするために、本体部41の上面及び下面に配されている。この場合、第2開離嵌挿部材40の隆起部44とリブ部47との間の空間は、第1スライダー50が摺動するときに第1スライダー50の上下フランジが走行する通路となる。
なお、本体部41は、隆起部44とリブ部47との間の空間から、リブ部47とスライダー係脱部42との間の空間(挿入溝42c)まで連続して同じ厚さ(上下方向の寸法)を有しており、その本体部41の表裏面は平坦に形成されている。
第1及び第2スライダー50,60は、それぞれ、スライダー胴体51,61と引手51a,61aとを有している。スライダー胴体51,61は、上翼板52,62と、下翼板53,63と、上下翼板52,53,62,63をスライダー端部にて連結する連結柱54,64と、上翼板52,62の左右側縁から垂設された上フランジ55,65と、下翼板53,63の左右側縁から立設された下フランジ56,66と、上翼板52,62の上面に立設された引手取付柱57,67と、上翼板52,62に配された停止爪58,68とを有している。引手51a,61aは、引手取付柱57,67に回動可能に取着されている。
この場合、第1及び第2スライダー50,60における上下翼板52,53,62,63間の間隔は、第1開離嵌挿部材30におけるスライダー止部32の厚さ寸法、及び第2開離嵌挿部材40における第2係脱部42bの厚さ寸法よりも小さく設定されている。
また、スライダー胴体51,61の連結柱54,64が配されている側の端部には肩口が左右に形成されるとともに、その反対側の端部には後口が形成されている。スライダー胴体51,61内には、左右の肩口と後口とを連通する略Y字状のエレメント案内路59,69が設けられている。
この場合、第1及び第2スライダー50,60の停止爪58,68は、弾性部材で構成されており、図5に示したように、第1及び第2スライダー50,60の非操作状態のときに、停止爪58,68の一部をエレメント案内路59,69内に突出させている。また、第1及び第2スライダー50,60を操作するときには、引手51a,61aが引っ張られることにより、同引手51a,61aによって停止爪58,68が上方に持ち上げられ、突出していた停止爪58,68の一部をエレメント案内路59,69内から退避させることができる。
第1及び第2スライダー50,60が、このような停止爪58,68を有することにより、第1スライダー50又は第2スライダー60をエレメント列11,21の任意の位置で停止させたときに、停止爪58,68の一部がエレメント案内路59,69内に突出してエレメント列11,21に係止されるため、第1スライダー50又は第2スライダー60をその停止させた位置で保持することが可能となる。
本実施例1において、第1スライダー50と第2スライダー60とは、互いの後口が相対する向きで第1ファスナーストリンガー10のエレメント列11に摺動可能に取着されている。また、第1スライダー50は、第2スライダー60よりも第1開離嵌挿部材30側に配されている。
更に、本実施例1において、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71と、第2スライダー60の上下フランジ65,66間の間隔72とは、互いに異なる大きさに設定されている。具体的には、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71は、第2スライダー60の上下フランジ65,66間の間隔72よりも大きく設定されている。
また、この第1スライダー50における間隔71は、第2開離嵌挿部材40における本体部31の厚さ寸法73よりも大きく、また、第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42a及び隆起部44の厚さ寸法74,75よりも小さく設定されている。
一方、第2スライダー60の上下フランジ65,66間の間隔72は、第2開離嵌挿部材40における本体部31及び隆起部44の厚さ寸法73,75よりも大きく、第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42aの厚さ寸法74よりも小さく設定されている。
そして、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隔71,72が、第2開離嵌挿部材40との間で上述のような関係を有していることにより、第1及び第2スライダー50,60に対して、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙を介して挿入することが可能となる。
この場合、第2開離嵌挿部材40は、第1及び第2スライダー50,60が第1開離嵌挿部材30側の摺動端部に保持されている状態にて、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙を介して、第1及び第2スライダー50,60内に挿入でき、また、第1及び第2スライダー50,60内から抜出できる挿抜領域を有している。このような挿抜領域は、第2開離嵌挿部材40における本体部31の一部と隆起部44の一部とを含んでおり、特に、抜止用隆起部44aは、第2スライダー60に対して挿抜される挿抜領域内に配されている。
なお、本実施例1において、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隔71,72は、ファスナーエレメント15,25の厚さ寸法、及び第1開離嵌挿部材30の本体部31の厚さ寸法よりも小さく設定されている。このため、第1及び第2スライダー50,60が第1ファスナーストリンガー10から外れることはない。
このような本実施例1の逆開きスライドファスナー1において、第1スライダー50を第1開離嵌挿部材30側の摺動端部に保持する保持構造は、第1スライダー50の停止爪58と、第1開離嵌挿部材30に形成された収容凹部34とにより構成されている。
また、第1及び第2スライダー50,60に第2開離嵌挿部材40を挿入した際に、第1開離嵌挿部材30に対して第2開離嵌挿部材40の相対的な位置決めを行う位置決め構造は、本実施例で示すように、上述の保持構造(即ち、第1スライダー50の停止爪58、及び第1開離嵌挿部材30の収容凹部34)と、第2開離嵌挿部材40のスライダー係脱部42とにより構成されていることが好ましい。
次に、上述のような構成を有する本実施例1の逆開きスライドファスナー1について、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20が分離している状態から、左右のエレメント列11,21を噛合させて第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を閉鎖する場合について、図6〜図11を参照しながら説明する。なお、図6〜図11においては、第1及び第2開離嵌挿部材30,40の関係を判り易くするために、第1及び第2スライダー50,60を仮想線で示している。
先ず、第1スライダー50と第2スライダー60を、第1ファスナーストリンガー10のエレメント列11に沿って後方へ向けて摺動させる。このとき、第1スライダー50を、その上下翼板52,53の肩口側端部が第1開離嵌挿部材30のスライダー止部32に当接する摺動端部の位置に移動させ、また、第2スライダー60を、その上下翼板62,63の後口側端部が当該第1スライダー50に当接する摺動端部の位置に移動させる。
更に、摺動端部に移動した第1スライダー50は、同第1スライダー50の停止爪58の一部をエレメント案内路59に突出させることにより、停止爪58の一部が第1開離嵌挿部材30の収容凹部34に収容される。これにより、第1スライダー50は、第1開離嵌挿部材30側の摺動端部の位置で保持(仮固定)される。
上述のように第1及び第2スライダー50,60がそれぞれの摺動端部の位置に移動した後、図6に示したように、第2ファスナーストリンガー20の第2開離嵌挿部材40を、第1スライダー50の左斜め後方から接近させる。更に、第2開離嵌挿部材40の本体部31の一部を、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隙を介してエレメント案内路59内に挿入するとともに、同第2開離嵌挿部材40の第2係脱部42bを第1スライダー50の上下翼板52,53の肩口側端縁部に係止させる(引っ掛ける)。これにより、第2開離嵌挿部材40を、第1スライダー50及び第1開離嵌挿部材30に対して所定の位置に位置決めすることができる。
次に、第2係脱部42bで第1スライダー50に係止させた第2開離嵌挿部材40を、第2係脱部42bと第1スライダー50とが当接している部分を軸にして、正面側から見て時計周りの方向(挿入方向)に回動させる。このとき、第2開離嵌挿部材40の第1スライダー50に挿入される挿抜領域(本体部31)の厚さ寸法73は、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71よりも小さく、また、第2開離嵌挿部材40の第2スライダー60に挿入される挿抜領域(隆起部44)の厚さ寸法75は、第2スライダー60の上下フランジ65,66間の間隔72よりも小さく設定されている。
従って、第2開離嵌挿部材40を時計周りの方向(挿入方向)に回動させることによって、図7及び図8に示したように、第2開離嵌挿部材40の第1係脱部42aを第1スライダー50の上下フランジ55,56の肩口側端部に係止させるとともに、第2開離嵌挿部材40の挿抜領域を、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙を介してエレメント案内路59,69内に容易に挿入することができる。
またこの場合、第1及び第2スライダー50,60は第1開離嵌挿部材30側の摺動端部に位置しているため、第2開離嵌挿部材40を回動させてその挿抜領域を第1及び第2スライダー50,60内に挿入する際に、第2開離嵌挿部材40のガイド部45を第2スライダー60の肩口からエレメント案内路69内に進入させることができる。なお、このときに第2スライダー60が第1開離嵌挿部材30側の摺動端部に移動していなかった場合、第2開離嵌挿部材40を回動させても、ガイド部45を第2スライダー60の肩口からエレメント案内路69内に進入させることができない。
即ち、本実施例1の逆開きスライドファスナー1では、第2開離嵌挿部材40を回動させて同第2開離嵌挿部材40のガイド部45を第2スライダー60の肩口からエレメント案内路69内に進入させることにより、第2スライダー60が摺動端部の所定の位置に配置されていることを使用者に確認させることができる。更に、ガイド部45が第2開離嵌挿部材40の前端部に所定の大きさで配されていることにより、ガイド部45が第2スライダー60のエレメント案内路69内に移動して収容されたときに、第2開離嵌挿部材40が第2スライダー60の摺動を可能とする所定の位置まで回動したことを使用者に確認させることもできる。
また、本実施例1では、第2開離嵌挿部材40を回動させて第1及び第2スライダー50,60内に挿入するときに、第2開離嵌挿部材40の位置保持用隆起部44bを第1スライダー50の上下フランジ55,56の後口側端部に当接させながら、第2開離嵌挿部材40の挿入を行うこともできる。このように第2開離嵌挿部材40の位置保持用隆起部44bを第1スライダー50に当接させることにより、第2開離嵌挿部材40の位置が第1開離嵌挿部材30や第1スライダー50に対して後方側にずれないように、その位置決めを容易に行うことができる。
上述のように第2開離嵌挿部材40を回動させることにより、同第2開離嵌挿部材40を、図7に示すように、ガイド部45が第2スライダー60のエレメント案内路69内に収容され、更に、第2開離嵌挿部材40が第2スライダー60の連結柱64に当接するまで容易に挿し込むことができる。
第2開離嵌挿部材40が十分に挿し込まれた後、引き続いて、第2スライダー60を前方に向けて摺動させる。第2スライダー60を前方に摺動させることにより、第1ファスナーストリンガー10のファスナーエレメント15と第2ファスナーストリンガー20のファスナーエレメント25を噛合させる向きに移動させるので、第2開離嵌挿部材40を第1開離嵌挿部材30に更に接近するように回動させることができる。
これにより、第2開離嵌挿部材40の係止凸部43を第1開離嵌挿部材30の係止凹部33内に挿入して係止させることができ、それによって、第2開離嵌挿部材40の位置が第1開離嵌挿部材30や第1スライダー50に対して後方側にずれることを防止できる。
なお、上述のように第2開離嵌挿部材40の係止凸部43が第1開離嵌挿部材30の係止凹部33内に挿入される際に、第2開離嵌挿部材40が回動して第2開離嵌挿部材40の位置保持用隆起部44bが第1開離嵌挿部材30側に移動することにより、同位置保持用隆起部44bが第1スライダー50に当接している状態が解除される。
即ち、本実施例1では、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60に挿入するときから、第2スライダー60の摺動によって第2開離嵌挿部材40の係止凸部43が第1開離嵌挿部材30の係止凹部33内に挿入されるまでは、第2開離嵌挿部材40の位置保持用隆起部44bが第1スライダー50に当接することによって、第2開離嵌挿部材40の位置ずれを防ぐ。また、第2開離嵌挿部材40の係止凸部43が第1開離嵌挿部材30の係止凹部33内に挿入された後は(若しくは、挿入される直前からは)、係止凸部43が係止凹部33に係止されることにより、第2開離嵌挿部材40の位置ずれを防ぐことができる。
その後、第2スライダー60を更に前方へ摺動させることにより、第2開離嵌挿部材40のガイド部45を第1ファスナーストリンガー10のエレメント列11の最も後方に配されたファスナーエレメント15に噛み合わせ、更に、図9に示したように左右のエレメント列11,21を後端部から順番に噛合させる。これにより、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を円滑に閉鎖させることができる。
なお、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20が閉鎖状態にある場合、第2開離嵌挿部材40の第1係脱部42aが第1スライダー50の上下フランジ55,56に係止されているため、第2開離嵌挿部材40が第1スライダー50から抜け出ることを防止できる。これにより、例えば第1スライダー50が第1開離嵌挿部材30に保持されている状態で、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20が、お互いを引き離す方向に引っ張る横引き力を受けたとしても、第1及び第2開離嵌挿部材40が第1スライダー50から抜け出すことはなく、左右のエレメント列11,21の後端側からファスナーエレメント15,25の噛合が外れること(噛合割れが生じること)を防止できる。
そして、上述のように第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を閉鎖させた後、例えば噛合状態にある左右のエレメント列11,21を後端部側から分離させる場合は、第1開離嵌挿部材30に保持されている第1スライダー50の引手51aを引っ張ることにより、第1スライダー50の停止爪58を第1開離嵌挿部材30の収容凹部34から退避させるとともに、同第1スライダー50を前方へ摺動させる。
このとき、第1開離嵌挿部材30の係止凹部33に形成される後方側の壁面部33aは、前述のように第2開離嵌挿部材40側に突出して形成されている。このため、第1スライダー50は前方への摺動を開始するとともに、図10に示したように、第1スライダー50の連結柱54と第1開離嵌挿部材30における前記壁面部33aとの干渉により、第1スライダー50が時計周りの方向に回動し、第1スライダー50の姿勢がテープ長さ方向に対して傾けられる。
この場合、本実施例1では、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71が、上述のように第2開離嵌挿部材40の隆起部44の厚さ寸法75よりも小さく設定されているものの、隆起部44におけるテープ内方側の側縁は対向側面側に凹むように屈曲している。
このため、抜止用隆起部44aと位置保持用隆起部44bとの連結部における幅寸法が一番小さくなるので、上述のように第1スライダー50の連結柱54と第1開離嵌挿部材30の前記壁面部33aとの干渉により第1スライダー50の姿勢が傾いても、第1スライダー50は、隆起部44のテープ内方側の側縁における凹み部分を利用することにより、上下フランジ55,56が第2開離嵌挿部材40の隆起部44に引っ掛かることを防いで、前方へ向けて円滑に摺動することができる。
そして、第1スライダー50の連結柱54が第1開離嵌挿部材30における前記壁面部33aを越えて、連結柱54と前記壁面部33aとの干渉が解除されると、第1スライダー50は、反時計回りの方向に回動してその姿勢を戻しながら前方に摺動する。
なお、本実施例1では、第1スライダー50を第1開離嵌挿部材30側の摺動端部から上述のように前方へ摺動させたときに、第2開離嵌挿部材40のスライダー係脱部42と第1スライダー50との係止状態が解除されるものの、その係止状態が解除されると同時に、第2開離嵌挿部材40の隆起部44が第1スライダー50のエレメント案内路59,69内に挿入される。
この場合、第2開離嵌挿部材40の隆起部44の厚さ寸法75は、図11に示すように、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71よりも大きく設定されている。従って、例えば第1スライダー50が第1及び第2開離嵌挿部材30,40上を摺動する際に、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20が横引き力を受けたとしても、第2開離嵌挿部材40の隆起部44が第1スライダー50の上下フランジ55,56に摺接するため、第2開離嵌挿部材40が第1スライダー50から抜け出すことはない。
その後、第1スライダー50を摺動させて、同第1スライダー50の後口側からエレメント案内路59内に左右のエレメント列11,21が導入されることにより、左右のエレメント列11,21同士の噛合を解除して、例えば図1に示したように、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を後端側から容易に開くことができる。
次に、本実施例1の逆開きスライドファスナー1について、図1に示すように左右のエレメント列11,21の少なくとも一部が噛合している状態から、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を完全に分離させて逆開きスライドファスナー1を開く場合について説明する。
先ず、第1及び第2スライダー50,60をエレメント列11,21に沿って後方へ向けて摺動させ、第1及び第2スライダー50,60を摺動端部の位置に保持する。このとき、第1スライダー50が摺動端部の位置に移動することにより、第2開離嵌挿部材40のスライダー係脱部42が第1スライダー50に係止される。
また、第2スライダー60が摺動端部の位置に移動することにより、第2スライダー60の連結柱64によって第2開離嵌挿部材40のガイド部45が第1開離嵌挿部材30から離間する方向に案内される。それによって、第1スライダー50に係止されている第2開離嵌挿部材40は、正面側から見て反時計周りの方向(抜出方向)に少し回動する。このとき、逆開きスライドファスナー1は、図7に示された状態となる。
その後、第2開離嵌挿部材40を、第2開離嵌挿部材40の第2係脱部42bと第1スライダー50とが当接している部分を軸にして反時計回り方向(抜出方向)に回動させる。これにより、第2スライダー60のエレメント案内路69内に挿入されている第2開離嵌挿部材40のガイド部45を第2スライダー60の肩口から抜き出しながら、第2開離嵌挿部材40の挿抜領域を、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72を介して、第1及び第2スライダー50,60から抜出させることができる。
更に、第2開離嵌挿部材40のガイド部45が第2スライダー60から抜き出された後、第2開離嵌挿部材40を第1スライダー50に対して左斜め後方に移動させることにより、第2開離嵌挿部材40が第1及び第2スライダー50,60から完全に抜出するため、第1ファスナーストリンガー10と第2ファスナーストリンガー20とを分離することができる。
以上のように、本実施例1の逆開きスライドファスナー1では、分離している左右の第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を閉鎖する場合に、第2開離嵌挿部材40を第1スライダー50に係止して位置決めしてから、第2開離嵌挿部材40を回動させる。これにより、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72から第1及び第2スライダー50,60内に挿入することができる。
従って、同逆開きスライドファスナー1によれば、例えば従来の逆開きスライドファスナーのように、第2開離嵌挿部材を第2スライダーの肩口を介してエレメント案内路に挿入する必要がなく、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60内の所定の位置に容易に且つ安定して挿入することができる。
このため、第1及び第2スライダー50,60に対する第2開離嵌挿部材40の挿し込みが不十分になる可能性を小さくし、第2開離嵌挿部材40を挿し込み直すことや、第2スライダー60を強引に引っ張ってスライドファスナーを破損させることなどの不具合の発生を低減できる。
更に、同逆開きスライドファスナー1によれば、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60から抜出するときにも、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72を介して第2開離嵌挿部材40を抜出できるため、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20の分離操作も円滑に行うことができる。従って、逆開きスライドファスナー1の開離嵌挿操作の操作性を、大幅に向上させることができる。
なお、上述の実施例1における第1スライダー50と第2スライダー60とでは上下フランジ55,56,65,66間の間隔71,72が互いに異なるため、第1スライダー50と第2スライダー60とに同じ形状を有するスライダーを用いることができない。このため、例えば実施例1の逆開きスライドファスナー1を組み立てる際に、第1スライダー50と第2スライダー60の位置関係を間違えて、第2スライダー60を第1スライダー50よりも第1開離嵌挿部材30側に取り付けてしまうことが考えられる。
このように第1スライダー50と第2スライダー60の取り付けを間違えてしまうと、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72と第2開離嵌挿部材40の厚さ寸法との関係から、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー50,60内に挿入できなくなり、スライドファスナーとして機能しなくなるおそれも考えられる。
そこで、このような問題を解消するために、本発明において、図12及び図13に示した変形例に係るスライダー80を、逆開きスライドファスナー1の第1及び第2スライダー50,60として使用することもできる。
ここで、図12及び図13のスライダーについて具体的に説明すると、このスライダー80は、スライダー胴体81と、上述の実施例1と同様の図示しない引手とを有している。スライダー胴体81は、上翼板82と、下翼板83と、上下翼板82,83をスライダー端部にて連結する連結柱84と、上翼板82の左右側縁から垂設された上フランジ85と、下翼板83の左右側縁から立設された下フランジ86と、上翼板82の上面に立設された引手取付柱87と、上翼板82に配された図示しない停止爪とを有している。
また、スライダー胴体81の連結柱84が配されている側の端部には肩口が左右に形成されるとともに、その反対側の端部には後口が形成されている。スライダー胴体81内には、左右の肩口と後口とを連通する略Y字状のエレメント案内路89が設けられている。
更に、同スライダー80において、例えば後口側からスライダー胴体81を見たときに(図13を参照)、左側の上下フランジ85,86間の間隔76が、右側の上下フランジ85,86間の間隔77よりも大きく設定されている。この場合、左側の上下フランジ85,86間の間隔76は、第2開離嵌挿部材40における本体部31及び隆起部44の厚さ寸法73,75よりも大きく、また、第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42aの厚さ寸法74よりも小さく設定されている。
また、右側の上下フランジ85,86間の間隔77は、第2開離嵌挿部材40における本体部31の厚さ寸法73よりも大きく、第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42a及び隆起部44の厚さ寸法74,75よりも小さく設定されている。
このような形状を有する2つのスライダー80を、後口同士が相対する向きで第1ファスナーストリンガー10のエレメント列11,21に取着して、上述の実施例1の逆開きスライドファスナー1における第1及び第2スライダーとして使用することができる。
これにより、第2開離嵌挿部材40を第1スライダー80に係止させた後に(例えば図6を参照)、第2開離嵌挿部材40を挿入方向に回動させることにより、第2開離嵌挿部材40の挿抜領域を、第1及び第2スライダー80,80の上下フランジ85,86間の間隙77,76を介してエレメント案内路89内に容易に挿入することが可能となる。また、第2開離嵌挿部材40を第1及び第2スライダー80,80から抜出するときにも、第1及び第2スライダー80,80の上下フランジ85,86間の間隙77,76を介して第2開離嵌挿部材40の抜出を容易に行うことができる。
更にこの場合、第1スライダー80と第2スライダー80とに同じ形状を有するスライダーを用いることができるため、逆開きスライドファスナーを組み立てる際に、第1スライダー80と第2スライダー80の取り付け間違えが生じることはない。従って、正常に機能する逆開きスライドファスナー1を容易に且つ安定して組み立てることができる。
なお、上述の実施例1に係る逆開きスライドファスナー1は、第1及び第2スライダー50,60に挿入する操作が行われる第2開離嵌挿部材40が、左側の第2ファスナーストリンガー20に配されている所謂左挿しタイプの逆開きスライドファスナー1として構成されている。
しかし、本発明に係る逆開きスライドファスナーはこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2スライダーに挿入する操作が行われる第2開離嵌挿部材を、右側の第2ファスナーストリンガーに取着した所謂右挿しタイプの逆開きスライドファスナーとして構成することも可能である。
更に、例えば逆開きスライドファスナーが右挿しタイプとして構成される場合において、その逆開きスライドファスナーの組み立て時に、第1スライダーと第2スライダーの取り付け間違えが生じることを防ぐために、第1及び第2スライダーとして、図14に示した同じ形状を有するスライダー90を用いることが可能である。
この図14に示したスライダーでは、例えば後口側からスライダー胴体91を見たときに、左側の上下フランジ95,96間の間隔78が、右側の上下フランジ95,96間の間隔79よりも大きく設定されている。また、左側の上下フランジ95,96間の間隔78は、第2開離嵌挿部材40における本体部31の厚さ寸法73よりも大きく、第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42a及び隆起部44の厚さ寸法74,75よりも小さく設定されている。更に、右側の上下フランジ95,96間の間隔79は、第2開離嵌挿部材40における本体部31及び隆起部44の厚さ寸法73,75よりも大きく、第2開離嵌挿部材40における第1係脱部42aの厚さ寸法よりも小さく設定されている。
図15は、本実施例2の逆開きスライドファスナーの要部を示す正面図である。
本実施例2における逆開きスライドファスナー101は、前述の実施例1における逆開きスライドファスナー1に対して、第2開離嵌挿部材110のスライダー係脱部112及びリブ部117の形態が相違すること以外については、基本的に同じ構成を有している。
このため、本実施例2の逆開きスライドファスナー101において、前述の実施例1にて説明した部材及び部位と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて表すことによってその説明を省略することとする。なお、後述する実施例3〜実施例5の逆開きスライドファスナーについても、前述の実施例1と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて表すことによってその説明を省略することとする。
本実施例2における左側の第2ファスナーストリンガー20に配された第2開離嵌挿部材110は、ファスナーテープ22に固着された本体部41と、本体部41の後端部に配されたスライダー係脱部112と、本体部41の第1開離嵌挿部材30に対向する対向側面から突出した係止凸部43と、本体部41の上面及び下面に配された隆起部44と、本体部41の前端部に配されたガイド部45と、本体部41の下面側に形成され、第1開離嵌挿部材30の補助係止部35を挿入することが可能な挿入凹部46と、第2開離嵌挿部材110を補強するとともに第2開離嵌挿部材110を操作し易くするリブ部117とを有している。
第2開離嵌挿部材110におけるスライダー係脱部112は、本体部41の後端部における上面及び下面から上下方向へピン状に突設されており、第1スライダー50の上下フランジ55,56の肩口側端部に係止可能に形成されている。また、第2開離嵌挿部材110は、スライダー係脱部112がピン状に形成されていることにより、同スライダー係脱部112で第1スライダー50に係止された状態で、スライダー係脱部112と第1スライダー50とが当接している部分を軸にして、第1スライダー50に対して挿抜方向(時計周り方向及び反時計周り方向)に回動することが可能に構成されている。
第2開離嵌挿部材110におけるリブ部117は、本体部41におけるテープ内方側の側縁と、本体部41における後端縁とに沿って配されている。また、このリブ部117は、ピン状のスライダー係脱部112に接続されている。
このような第2開離嵌挿部材110を有する本実施例2の逆開きスライドファスナー101であれば、分離している左右の第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を閉鎖する場合に、前述の実施例1と同様に、第2開離嵌挿部材110を第1スライダー50に係止して位置決めしてから、第2開離嵌挿部材110を回動させることにより、第2開離嵌挿部材110を第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72から第1及び第2スライダー50,60内に挿入することができる。
即ち、第1及び第2スライダー50,60を摺動端部の位置に移動させた後、第2開離嵌挿部材110を、第1スライダー50の左斜め後方から接近させる。更に、第2開離嵌挿部材110の本体部41の一部を、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隙71からエレメント案内路59内に挿入するとともに、同第2開離嵌挿部材110のピン状のスライダー係脱部112を第1スライダー50の上下翼板52,53の肩口側端縁部に係止させる(引っ掛ける)。これにより、第2開離嵌挿部材110を、第1スライダー50及び第1開離嵌挿部材30に対して所定の位置に位置決めすることができる。
更に、第1スライダー50に係止させた第2開離嵌挿部材110を、スライダー係脱部112を軸にして挿入方向に回動させる。これによって、第2開離嵌挿部材110の挿抜領域を、第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72を介してエレメント案内路59,69内に容易に且つ安定して挿入することができる。
従って、この本実施例2の逆開きスライドファスナー101も、前述の実施例1と同様に、逆開きスライドファスナー101の開離嵌挿操作の操作性を向上させることができるとともに、第2開離嵌挿部材110の挿し込みが不十分になる可能性を小さくすることができる。
図16は、本実施例3の逆開きスライドファスナーの要部を示す正面図である。
本実施例3における逆開きスライドファスナー102は、第1開離嵌挿部材130のスライダー止部132の形態と、第2開離嵌挿部材140のスライダー係脱部142及びリブ部147の形態が相違すること以外については、前述の実施例1における逆開きスライドファスナー1と基本的に同じ構成を有している。
本実施例3における第1開離嵌挿部材130は、ファスナーテープ12に固着された本体部31と、本体部31の後端部に配されたスライダー止部132と、本体部31の上面側に配され、第2開離嵌挿部材140の係止凸部43を嵌入可能な係止凹部33と、本体部31の上面側に形成され、第1スライダー50の停止爪58の一部を収容することが可能な収容凹部34と、本体部31の第2開離嵌挿部材140に対向する対向側面から突出した補助係止部35とを有している。
第1開離嵌挿部材130におけるスライダー止部132は、第1スライダー50における上下フランジ55,56の肩口側端部に当接可能なように、本体部31の後端部から右側のファスナーテープ12のテープ内方側(右側)に向けて湾曲して形成されている。第1開離嵌挿部材130において、スライダー止部132は本体部31と同じ厚さ寸法を有するように形成されている。
本実施例3における第2開離嵌挿部材140は、ファスナーテープ22に固着された本体部41と、本体部41の後端部に配されたスライダー係脱部142と、本体部41の第1開離嵌挿部材130に対向する対向側面から突出した係止凸部43と、本体部41の上面及び下面に配された隆起部44と、本体部41の前端部に配されたガイド部45と、本体部41の下面側に形成され、第1開離嵌挿部材130の補助係止部35を挿入することが可能な挿入凹部46と、第2開離嵌挿部材140を補強するとともに第2開離嵌挿部材140を操作し易くするリブ部147とを有している。
第2開離嵌挿部材140におけるスライダー係脱部142は、本体部41の後端部における対向側縁から、テープ幅方向のテープ外側(右側)に向けて突出するように形成されている。このスライダー係脱部142は、本体部41よりも厚く(上下方向の厚さ寸法が大きく)形成されているとともに、リブ部147と同じ上下方向の厚さ寸法を有している。
第2開離嵌挿部材140におけるリブ部147は、本体部41におけるテープ内方側の側縁と、本体部41における後端縁とに沿って配されている。また、このリブ部147は、第1開離嵌挿部材130側に突出しているスライダー係脱部142に連接されている。
このような第1及び第2開離嵌挿部材130,140を有する本実施例3の逆開きスライドファスナー102であれば、分離している左右の第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を閉鎖する場合に、前述の実施例1と同様に、第2開離嵌挿部材140を第1スライダー50に係止して位置決めしてから、第2開離嵌挿部材140を回動させることにより、第2開離嵌挿部材140を第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72から第1及び第2スライダー50,60内に挿入することができる。このため、逆開きスライドファスナー102の開離嵌挿操作の操作性を向上させることができるとともに、第2開離嵌挿部材140の挿し込みが不十分になる可能性を小さくすることができる。
図17は、本実施例4の逆開きスライドファスナーの要部を示す斜視図であり、図18は、同逆開きスライドファスナーの第2開離嵌挿部材を示す側面図である。また、図19は、同逆開きスライドファスナーに用いられる第2スライダーを後口側から見たときの模式図である。
本実施例4における逆開きスライドファスナー103は、第2開離嵌挿部材150の隆起部154の形態と、第2スライダー160における上下フランジ165,166間の間隔172とが相違すること以外については、前述の実施例1における逆開きスライドファスナー1と基本的に同じ構成を有している。
本実施例4における第2開離嵌挿部材150は、ファスナーテープ22に固着された本体部41と、本体部41の後端部に配されたスライダー係脱部42と、本体部41の第1開離嵌挿部材30に対向する対向側面から突出した係止凸部43と、本体部41の上面及び下面に配された隆起部154と、本体部41の前端部に配されたガイド部45と、本体部41の下面側に形成され、第1開離嵌挿部材30の補助係止部35を挿入することが可能な挿入凹部46と、第2開離嵌挿部材150を補強するとともに第2開離嵌挿部材150を操作し易くするリブ部47とを有している。
第2開離嵌挿部材150における隆起部154は、本体部41の上面及び下面から半球状に隆起した複数の抜止用隆起部154aを有している。この場合、本体部41の上下面のそれぞれには、3つの抜止用隆起部154aが所定の間隔をもって前後方向に沿って配されている。なお、本実施例4の第2開離嵌挿部材150では、前述の実施例1における位置保持用隆起部54bに対応するものが設けられていない。
本実施例4において、前方側(止具13側)に配される第2スライダー160は、図19に示すように、後方側(第1開離嵌挿部材30側)に配される第1スライダー50と同様の形状を有している。即ち、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71と第2スライダー160の上下フランジ165,166間の間隔172とは、互いに同じ大きさに設定されている。
また、第1及び第2スライダー50,160の上下フランジ55,56,165,166間の間隔71,172は、第2開離嵌挿部材150における本体部41の厚さ寸法よりも大きく、また、図20に示したように、第2開離嵌挿部材150における隆起部154の厚さ寸法175よりも小さく設定されている。
このような第2開離嵌挿部材150と第2スライダー160を有する本実施例4の逆開きスライドファスナー103において、分離している左右の第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を閉鎖する場合、先ず、第2開離嵌挿部材150のスライダー係脱部42を第1スライダー50に係止して第2開離嵌挿部材150を位置決めする。続いて、第2開離嵌挿部材150を、第1スライダー50と当接している部分を軸にして時計周りの方向(挿入方向)に回動させる。
このとき、第2開離嵌挿部材150の抜止用隆起部154aは、第2スライダー160の上下フランジ165,166間の間隔172よりも大きく設定されているものの、第2開離嵌挿部材150を第1及び第2スライダー50,160の上下フランジ55,56,165,166間の間隙に押し込む。
これにより、図20に示すように第2スライダー160の上下フランジ165,166を撓ませて上下フランジ165,166間の間隔172を拡げながら、抜止用隆起部154aを第2スライダー160のエレメント案内路69内に挿入して収容することができる。その後、第2スライダー160を前方に向けて摺動させることにより、第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を円滑に閉鎖させることができる。
一方、エレメント列11,21が噛合状態にある第1及び第2ファスナーストリンガー10,20を分離させて逆開きスライドファスナー103を開く場合、第1及び第2スライダー50,160を摺動端部の位置に移動させた後、第2開離嵌挿部材150を回動させる。
これにより、第1及び第2スライダー50,160のエレメント案内路59,69内から、上下フランジ55,56,165,166間の間隔71,172を介して、第2開離嵌挿部材150の抜止用隆起部154aを抜出させる。このとき、第2開離嵌挿部材150の隆起部154は、第2スライダー160の上下フランジ165,166を撓ませて上下フランジ165,166間の間隔172を拡げることにより、容易に抜出することができる。
上述のように第2開離嵌挿部材150の抜止用隆起部154aが第2スライダー160から抜き出された後、第2開離嵌挿部材150を第1スライダー50に対して左斜め後方に移動させる。これにより、第1ファスナーストリンガー10と第2ファスナーストリンガー20とを分離することができる。
なお、上記では、図19で説明したように、第1スライダー50の上下フランジ55,56間の間隔71と、第2スライダー160の上下フランジ165,166間の間隔172とは、互いに同じ大きさに設定されていると説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば間隔172を間隔71よりも大きく設定して、間隔172は抜止用隆起部154aを乗り越え可能な寸法に、間隔71は抜止用隆起部154aを乗り越え不可能な寸法に設定することもできる。
以上のような本実施例4の逆開きスライドファスナー103であっても、第1及び第2スライダー50,160の上下フランジ55,56,165,166間の間隙71,172を介して第2開離嵌挿部材150を第1及び第2スライダー50,160に対して挿抜することができる。このため、逆開きスライドファスナー103の開離嵌挿操作の操作性を向上させることができるとともに、第2開離嵌挿部材150の挿し込みが不十分になる可能性を小さくすることができる。
図21は、本実施例5の逆開きスライドファスナーの要部を示す正面図であり、図22は、同逆開きスライドファスナーにおける第1開離嵌挿部材の側面図である。
本実施例5における逆開きスライドファスナー104では、左右のエレメント列11,21を噛合させたときに、第1開離嵌挿部材180と第2開離嵌挿部材190の相対的な位置が上下方向にずれることを防ぐための構成が前述の実施例1〜実施例4と相違している。
具体的に説明すると、本実施例5における第1開離嵌挿部材180は、ファスナーテープ12に固着された本体部31と、本体部31の後端部に配されたスライダー止部32と、本体部31の対向側面側に凹設された係止溝部184と、本体部31の上面側に形成され、第1スライダー50の停止爪58の一部を収容することが可能な収容凹部34とを有している。
この第1開離嵌挿部材180に形成された係止溝部184は、第2開離嵌挿部材190の後述する隆起部44、嵌入片部193及び薄肉部196を嵌入可能なように形成されている。この係止溝部184は、図22に示したように、第2開離嵌挿部材190の隆起部44を嵌入可能な溝幅(溝の上下方向における間隔)に形成された第1係止溝部184aと、この第1係止溝部184aよりも溝幅が小さく、第2開離嵌挿部材190の後述する薄肉部196を嵌入する第2係止溝部184bとを有している。
この場合、第2係止溝部184bを構成する上壁部及び下壁部は、上面又は下面から見たときに、第2開離嵌挿部材190に形成した薄肉部196の形状に対応した形状を有している。更に、第2係止溝部184を構成する上壁部及び下壁部の前端は、第2開離嵌挿部材190のガイド部195と噛み合わせられるように、エレメント形状のような凹凸状に形成されている。
本実施例5における第2開離嵌挿部材190は、ファスナーテープ22に固着された本体部41と、本体部41の後端部に配された第1及び第2スライダー係脱部42a,42bと、本体部41の上面及び下面に配された隆起部44と、隆起部44の後方側に延設され、第1開離嵌挿部材180の係止溝部184に嵌入させる嵌入片部193と、隆起部44の前端側に設けられた薄肉部196と、本体部41の前端縁に配されたガイド部195と、第2開離嵌挿部材190を補強するリブ部47とを有している。
この第2開離嵌挿部材190における嵌入片部193は、隆起部44から後方に向けて矩形状に形成されている。また、本実施例5において、嵌入片部193の第1開離嵌挿部材180に対向する対向側面、隆起部44の同対向側面、及び薄肉部196の同対向側面は同一平面上に配されている。このように嵌入片部193の対向側面を隆起部44や薄肉部196の対向側面と同一の平面上に配することにより、嵌入片部193の強度を高めて同嵌入片部193を破損し難くすることができる。
同嵌入片部193は、第2開離嵌挿部材190の本体部41の厚さ寸法と同じ厚さ寸法を有するように形成されている。なお、嵌入片部193の後方側は、第2開離嵌挿部材190が第1開離嵌挿部材180における係止溝部184の後方側壁面部や収容凹部34の前方側壁面部と干渉しないように、テープ内方側(左側)に切り欠かれている。
第2開離嵌挿部材190における薄肉部196は、第2開離嵌挿部材190の対向側面からテープ内方側に向けて設けられており、また、隆起部44とガイド部195とに囲まれるように配されている。この薄肉部196は、嵌入片部193と同様に、第2開離嵌挿部材190の本体部41の厚さ寸法と同じ厚さ寸法を有するように形成されている。
第2開離嵌挿部材190におけるガイド部195は、隆起部44よりも厚く形成されており、ガイド部195における上下方向の厚さ寸法は、ファスナーエレメント25の厚さ寸法と同じ大きさに設定されている。また、同ガイド部195の前半部は、ファスナーエレメント15と噛み合わせることができるようにエレメント形状を有するように形成され、後半部は、第1開離嵌挿部材180の係止溝部184を構成する上壁部及び下壁部の前端部と噛み合せられるような凹凸状に形成されている。
このような第1及び第2開離嵌挿部材180,190を有する本実施例5の逆開きスライドファスナー104であれば、前述の実施例1などと同様に、第2開離嵌挿部材190を第1スライダー50に係止して位置決めしてから、第2開離嵌挿部材190を回動させることにより、第2開離嵌挿部材190を第1及び第2スライダー50,60の上下フランジ55,56,65,66間の間隙71,72から第1及び第2スライダー50,60内に挿入することができる。このため、逆開きスライドファスナー104の開離嵌挿操作の操作性を向上させることができるとともに、第2開離嵌挿部材190の挿し込みが不十分になる可能性を小さくすることができる。
更に、本実施例5の逆開きスライドファスナー104では、左右のエレメント列11,21を噛合させたときに、図23に示すように、第1開離嵌挿部材180の係止溝部184内に、第2開離嵌挿部材190の隆起部44、嵌入片部193、及び薄肉部196を嵌入させることができる。
これにより、第1開離嵌挿部材180の係止溝部184を構成する上壁部及び下壁部と、第2開離嵌挿部材190の嵌入片部193、隆起部44、及び薄肉部196とが互いに重なり合った状態となる。このため、同逆開きスライドファスナー104では、例えば左右のエレメント列11,21が噛合している状態で第1及び第2開離嵌挿部材180,190が上下方向の応力を受けても、第1開離嵌挿部材180と第2開離嵌挿部材190の相対的な位置が上下方向にずれることをより確実に防ぐことができる。
なお、本発明の実施例1〜実施例5においては、第1スライダー50,80,90の側縁における上翼板52,82と下翼板53,83との間隔、及び第2スライダー60,80,90,160の側縁における上翼板62,82と下翼板63,83との間隔を、上下フランジ55,56,65,66,85,86,95,96,165,166間の間隔として説明した。
しかし、本発明に係る逆開きスライドファスナーでは、第1スライダー及び第2スライダーとして、例えば図24に示したように、上翼板の側縁部と下翼板の側縁部の間隙が上翼板105aに配された上フランジ105cと下翼板105bとの間の間隙からなるスライダー105や、図25に示したように、上翼板の側縁部と下翼板の側縁部の間隙が上翼板106aと下翼板106bに配された下フランジ106cとの間の間隙からなるスライダー106を使用することも可能である。
この場合、上記実施例1〜実施例5で説明した上下フランジ55,56,65,66,85,86,95,96,165,166間の間隙は、上フランジ105cと下翼板105b間の間隙、或いは、上翼板106aと下フランジ106c間の間隙と置き換えることができる。
ここで、図24や図25に示されるスライダー105,106は、例えばファスナーテープの一方の面にコイルエレメントを固着したコイルスライドファスナーなどで多く使用される。図24に示したスライダー105は、ファスナーテープのコイルエレメントが固着された面と同じ方向に配された上翼板105aに引手取付柱105dが取り付けられたスライダー(即ち、表使い用のスライダー)である。一方、図25に示したスライダー106は、ファスナーテープのコイルエレメントが固着された面と反対方向に配された上翼板106aに引手取付柱106dが取り付けられたスライダー(即ち、裏使い用のスライダー)である。
1 逆開きスライドファスナー
10 第1ファスナーストリンガー
11 エレメント列
12 ファスナーテープ
13 止具
14 芯紐部
15 ファスナーエレメント
16 補強部
20 第2ファスナーストリンガー
21 エレメント列
22 ファスナーテープ
23 止具
24 芯紐部
25 ファスナーエレメント
26 補強部
30 第1開離嵌挿部材
31 本体部
32 スライダー止部
33 係止凹部
33a 壁面部
34 収容凹部
34a 壁面部
35 補助係止部
40 第2開離嵌挿部材
41 本体部
42 スライダー係脱部
42a 第1係脱部
42b 第2係脱部
42c 挿入溝
43 係止凸部
44 隆起部
44a 抜止用隆起部
44b 位置保持用隆起部
45 ガイド部
46 挿入凹部
47 リブ部
50 第1スライダー
51 スライダー胴体
51a 引手
52 上翼板
53 下翼板
54 連結柱
55 上フランジ
56 下フランジ
57 引手取付柱
58 停止爪
59 エレメント案内路
60 第2スライダー
61 スライダー胴体
61a 引手
62 上翼板
63 下翼板
64 連結柱
65 上フランジ
66 下フランジ
67 引手取付柱
68 停止爪
69 エレメント案内路
71 第1スライダーの上下フランジ間の間隔
72 第2スライダーの上下フランジ間の間隔
73 第2開離嵌挿部材における本体部の厚さ寸法
74 第2開離嵌挿部材における第1係脱部の厚さ寸法
75 第2開離嵌挿部材における隆起部の厚さ寸法
76 スライダーの左側の上下フランジ間の間隔
77 スライダーの右側の上下フランジ間の間隔
78 スライダーの左側の上下フランジ間の間隔
79 スライダーの右側の上下フランジ間の間隔
80 スライダー
81 スライダー胴体
82 上翼板
83 下翼板
84 連結柱
85 上フランジ
86 下フランジ
87 引手取付柱
89 エレメント案内路
90 スライダー
91 スライダー胴体
95 上フランジ
96 下フランジ
101 逆開きスライドファスナー
102 逆開きスライドファスナー
103 逆開きスライドファスナー
104 逆開きスライドファスナー
105 スライダー
105a 上翼板
105b 下翼板
105c 上フランジ
105d 引手取付柱
106 スライダー
106a 上翼板
106b 下翼板
106c 下フランジ
106d 引手取付柱
110 第2開離嵌挿部材
112 スライダー係脱部
117 リブ部
130 第1開離嵌挿部材
132 スライダー止部
140 第2開離嵌挿部材
142 スライダー係脱部
147 リブ部
150 第2開離嵌挿部材
154 隆起部
154a 抜止用隆起部
160 第2スライダー
165 上フランジ
166 下フランジ
172 第2スライダーの上下フランジ間の間隔
175 第2開離嵌挿部材における隆起部の厚さ寸法
180 第1開離嵌挿部材
184 係止溝部
184a 第1係止溝部
184b 第2係止溝部
190 第2開離嵌挿部材
193 嵌入片部
195 ガイド部
196 薄肉部

Claims (11)

  1. 左右のファスナーテープ(12,22) のテープ側縁部にエレメント列(11,21) が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガー(10,20) と、前記第1及び第2ファスナーストリンガー(10,20) の前記ファスナーテープ(12,22) における前記エレメント列(11,21) の一端部に固着された一対の第1及び第2開離嵌挿部材(30,130,40,110,140,150) と、前記第1ファスナーストリンガー(10)の前記エレメント列(11)に沿って摺動可能に取着された一対の第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) とを備え、前記第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) に対して、前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)を挿抜することにより開離嵌挿操作を行うことが可能な逆開きスライドファスナー(1,101,102,103) であって、
    前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)は、前記第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) のそれぞれに配された上翼板(52,62,82)の側縁部と下翼板(53,63,83)の側縁部の間隙を介して前記第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) に挿抜可能な挿抜領域を有し、
    前記第1開離嵌挿部材(30,130)に対する前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)の嵌挿操作時に、前記第1開離嵌挿部材(30,130)及び前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)の間の相対的な位置を決める位置決め構造が配されてなる、
    ことを特徴とする逆開きスライドファスナー。
  2. 前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)は、前記ファスナーテープ(22)に固着された本体部(41)と、前記本体部(41)におけるテープ長さ方向の先端部に配され、前記第1スライダー(50,80,90)に係脱可能なスライダー係脱部(42,112,142)とを有し、
    前記位置決め構造は、前記第1スライダー(50,80,90)を前記摺動端部に保持する保持構造と、前記スライダー係脱部(42,112,142)とにより構成されてなる、
    請求項1記載の逆開きスライドファスナー。
  3. 前記スライダー係脱部(42,112,142)は、前記第1スライダー(50,80,90)に係止された状態にて、前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)を前記第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) に対する挿抜方向へ回動可能に形成されてなる請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
  4. 前記第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) は、上下翼板(52,53,62,63,82,83)と、前記上下翼板(52,53,62,63,82,83)間を連結する案内柱(54,64,84)と、前記上翼板(52,62,82)の左右側縁から垂設された上フランジ(55,65,85,95,165)と、前記下翼板(53,63,83)の左右側縁から立設された下フランジ(56,66,86,96,166)とを有し、
    前記第1スライダー(50,80,90)における前記肩口側端部は、前記上翼板(52,62,82)の肩口側端縁部、前記下翼板(53,63,83)の肩口側端縁部、前記案内柱(54,64,84)、前記上フランジ(55,65,85,95,165)の肩口側端部、及び前記下フランジ(56,66,86,96,166)の肩口側端部を含有してなる、
    請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
  5. 前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)は、前記本体部(41)における前記エレメント列(11,21) 側の基端部にガイド部(45)を有し、
    前記ガイド部(45)は、前記第2スライダー(60,80,90,160)が所定の位置にある場合に、前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)を前記第1及び第2スライダー(50,60,80,90,160) に挿入するときに前記第2スライダー(60,80,90,160)の肩口からエレメント案内路(69,89) 内に進入可能に配されてなる、
    請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
  6. 前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)は、前記本体部(41)の前記第1開離嵌挿部材(30,130)に対向する対向側縁からテープ幅方向に突設された係止凸部(43)、又は前記対向側縁からテープ内側に向けて凹設された係止凹部を有し、
    前記第1開離嵌挿部材(30,130)は、前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)に配した前記係止凸部(43)を嵌入させる係止凹部(33)、又は前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)に配した前記係止凹部に嵌入する係止凸部を有してなる、
    請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
  7. 前記第2開離嵌挿部材(40,110,140)は、前記本体部(41)の第1表面及び第2表面の少なくとも一方に、前記第1スライダー(50,80,90)の前記上下フランジ(55,56,65,66,85,86,95,96)の少なくとも一方の後口側端部に当接して前記第2開離嵌挿部材(40,110,140)を所定の位置に保持することが可能な位置保持用隆起部(44b)を有してなる請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
  8. 前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)は、前記本体部(41)の第1表面及び第2表面の少なくとも一方に、前記第1スライダー(50,80,90)が前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)上を摺動する際に前記第1スライダー(50,80,90)から前記第2開離嵌挿部材(40,110,140,150)が抜出することを防止する抜止用隆起部(44a,154a) を有し、
    前記抜止用隆起部(44a,154a) は、前記第2スライダー(60,80,90,160)側の前記挿抜領域内に配されてなる、
    請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
  9. 前記第1スライダー(50,80,90)における前記第2開離嵌挿部材(40,110,140)側に配された上下フランジ(55,56,85,86,95,96) 間の間隔(71,77,78)は、前記抜止用隆起部(44a) の厚さ寸法(75)よりも小さく設定され、
    前記第2スライダー(60,80,90)における前記第2開離嵌挿部材(40,110,140)側に配された上下フランジ(65,66,85,86,95,96) 間の間隔(72,76,79)は、前記抜止用隆起部(44a) の厚さ寸法(75)よりも大きく設定されてなる、
    請求項8記載の逆開きスライドファスナー。
  10. 前記第1スライダー(80,90) の前記第1開離嵌挿部材(30)側に配された上下フランジ(85,86,95,96)間の間隔は、前記第2スライダー(80,90)の前記第2開離嵌挿部材(40)側に配された上下フランジ(85,86,95,96)間の間隔と同じ大きさに設定され、
    前記第2スライダー(80,90) の前記第1開離嵌挿部材(30)側に配された上下フランジ(85,86,95,96)間の間隔は、前記第1スライダー(80,90)の前記第2開離嵌挿部材(40)側に配された上下フランジ(85,86,95,96)間の間隔と同じ大きさに設定されてなる、
    請求項9記載の逆開きスライドファスナー。
  11. 前記保持構造は、前記第1スライダー(50,80,90)に配され、前記エレメント列(11)に対して同第1スライダー(50,80,90)の停止位置を保持することが可能な停止爪(58)と、前記第1開離嵌挿部材(30,130)に形成され、前記停止爪(58)を収容することが可能な収容凹部(46)とにより構成されてなる請求項2記載の逆開きスライドファスナー。
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