JP5220127B2 - スライドファスナー用開離嵌挿具 - Google Patents

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Description

本発明は、逆開き用スライダー、箱棒、及び蝶棒を有するスライドファスナー用開離嵌挿具に関し、より具体的には、逆開き用スライダーとして停止爪を備えているスライダーを使用する逆開き開離嵌挿具に関する。
スライドファスナーは、衣服や鞄の開口部分を開閉する開閉具として用いられることはもちろんのこと、単位サイズに分割されたカーペットや人工芝の連結具としても用いられている。スライドファスナーは、エレメント列の長さ方向の一端側から他端側へ向けて開放または閉鎖することができるタイプが一般的に用いられているが、その他に、例えばエレメント列の長さ方向の両端側から開放することのできる両開きタイプのスライドファスナーや、エレメント列の両端側から閉鎖することのできるタイプのスライドファスナーも存在する。
例えば、両開きタイプのスライドファスナーの場合、ファスナーチェーンのエレメント列に2つのスライダー、すなわち開き用スライダーと逆開き用スライダーとが配されるとともに、左右のエレメント列のそれぞれの一端に箱棒と蝶棒とが取り付けられている。そして、エレメント列に挿通した逆開き用スライダーと、箱棒と、蝶棒とにより、スライドファスナーの逆開きを行うことが可能な開離嵌挿具が構成される。なお、以下の説明では、逆開きを行うことが可能な開離嵌挿具を、逆開き開離嵌挿具と略記する。
このような逆開き開離嵌挿具は、一般的に、例えば逆開き用スライダーの連結柱を鉛直下向きに向けた状態で同逆開き用スライダーを正面側から見たときに、箱棒が逆開き用スライダーの右側のエレメント案内路に挿入され、蝶棒が逆開き用スライダーの左側のエレメント案内路に挿入されるように構成されていることが多い。
また、例えばスライドファスナーをある特殊な方法で使用する場合や外国のある特定の地域で使用する場合などでは、上述のような一般的な逆開きの開離嵌挿具とは、逆開き用スライダーにおける箱棒と蝶棒の挿入位置関係が左右反対となり、箱棒が逆開き用スライダーの左側のエレメント案内路に挿入され、蝶棒が逆開き用スライダーの右側のエレメント案内路に挿入されるような逆開き開離嵌挿具が構成されることもあった。
なお、以下では、説明の冗長を避けるために、逆開き用スライダーの連結柱を鉛直下向きに向けた状態で同逆開き用スライダーを正面側から見たときに、蝶棒が逆開き用スライダーの左側のエレメント案内路に挿入される逆開き開離嵌挿具(言い換えると、例えば衣服の前身頃にスライドファスナーを取着した場合に、その衣服を着用した使用者から見て、蝶棒を逆開き用スライダーの右側から挿入する逆開き開離嵌挿具)を右挿しタイプの逆開き開離嵌挿具として規定する。また、蝶棒が逆開き用スライダーの右側のエレメント案内路に挿入される逆開き開離嵌挿具(例えば、前記使用者から見て、蝶棒を逆開き用スライダーの左側から挿入する逆開き開離嵌挿具)を左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具として規定する。
例えば特開2008−99975号公報(特許文献1)には、左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具が開示されている。
この特許文献1に記載されている逆開き開離嵌挿具61は、図12に示すように、右側のファスナーストリンガー62におけるエレメント列63の長さ方向の一端に取着された箱棒70と、左側のファスナーストリンガー62におけるエレメント列63の長さ方向の一端に取着された蝶棒80と、箱棒70及び蝶棒80を挿入可能な逆開き用スライダー90とを有している。
逆開き用スライダー90には、製造コストの増大を防ぐために、従来から一般的に用いられている通常のスライダーが用いられており、その内部のエレメント案内路91に左右のエレメント列63が挿通され、また、右側のエレメント列63と係合可能な停止爪92が配されている。
この逆開き用スライダー90が左右のエレメント列63の一端から他端に向けて摺動することにより、すなわち、逆開き用スライダー90が箱棒70及び蝶棒80に接触している状態から離れる方向に摺動することにより、噛合状態にある左右のエレメント列63を分離することができる。
また、前記箱棒70は、箱棒本体71と、同箱棒本体71の先端部にファスナーテープ内方側に拡がるように形成され、逆開き用スライダー90がエレメント列63から離脱することを防止する鉤止部72と、箱棒本体71の蝶棒対向面から蝶棒80側に向けて突出する第1挿入片73と、この第1挿入片73よりも箱棒先端側に配され、蝶棒対向面から突出する第2挿入片74と、鉤止部72よりもエレメント列63側の位置に、蝶棒対向面から箱棒本体71内部に切欠かれた切欠き部75とを有している。
前記蝶棒80は、蝶棒本体81と、同蝶棒本体81の箱棒対向面から凹状に設けられ、蝶棒80を逆開き用スライダー90に挿入したときに箱棒70の第1挿入片73を収容することが可能な第1収容部82と、同第1収容部82よりも蝶棒先端側で箱棒対向面から凹状に設けられ、箱棒70の第2挿入片74を収容することが可能な第2収容部83と、蝶棒本体81のエレメント列側端部に、箱棒70側のエレメント64と係合する係合突起84とを有している。
特許文献1の逆開き開離嵌挿具61は、上述のように、箱棒70に切欠き部75が形成されていることにより、逆開き用スライダー90がエレメント列63の箱棒側端部に摺動したときに、同逆開き用スライダー90の停止爪92を切欠き部75内に収容することができる。
また、スライダー90の停止爪92を切欠き部75内に収容した場合、同切欠き部75のエレメント列63側に配された側壁面が停止爪92の先端部を当接させる当接面76を形成する。このため、この当接面76に停止爪92の先端部が当接することにより、逆開き用スライダー90が人為的な摺動操作によらずに箱棒側端部から自由に移動することを防ぎ、左右のエレメント列63が自然に分離することを防止することができる。
従って、例えば逆開き開離嵌挿具61を有するスライドファスナーが被着された製品の使用態様において、逆開き開離嵌挿具61が製品の上方側に配置される場合(例えば、スキー選手が着用するオーバーパンツなど)、それまでの逆開き開離嵌挿具61であれば、製品の使用中に逆開き用スライダー90がその自重などにより自然にエレメント列63の分離方向へ下降して、左右のエレメント列63を分離させるという問題があったが、特許文献1の逆開き開離嵌挿具61であれば、このような問題を解決することができる。
特開2008−99975号公報
特許文献1に記載されている左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具61は、上述のように逆開き用スライダー90が箱棒側端部に位置するときに停止爪92の先端部を当接面76に当接させることによって、同逆開き用スライダー90がエレメント列63上を自由に移動することを防止している。
しかしながら、例えば逆開き開離嵌挿具61が製品の上方側に配置される場合において、製品の使用時に逆開き用スライダー90が揺動すると、同逆開き用スライダー90の停止爪92の位置が当接面76に対して相対的に変位し、当接面76上から箱棒70と蝶棒80との間の隙間に移動することがあった。その結果、逆開き開離嵌挿具61は、逆開き用スライダー90の移動を当接面76で止めることができなくなるため、逆開き用スライダー90は自重などによってエレメント列63上を容易に移動し、左右のエレメント列63が自動的に分離してしまうという問題があった。
また、一般的なスライドファスナーにおいて、スライダーの引手を持って同スライダーを摺動操作する場合、スライダーの引手の作用により停止爪の先端部が、エレメント案内路91から退避するように持ち上げられるものの、エレメント案内路91から完全に退避することはなく、短いながらもエレメント案内路91内に突出した状態になる。
従って、例えば特許文献1の左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具61において、例えば引手を持って逆開き用スライダー90を箱棒70側の端部に向けて摺動操作する場合、停止爪92の先端部は、短いながらもエレメント案内路91内に突出した状態になるため、箱棒本体71と干渉して引っ掛かり易くなる。
このように停止爪92の先端部が箱棒本体71に引っ掛かってしまうと、逆開き用スライダー90は、その引っ掛かった位置で停止してしまう。この場合、逆開き用スライダー90の位置を少し戻してから、再び箱棒70側の端部に向けて摺動させなければ、逆開き用スライダー90を箱棒側端部まで移動させることができなくなる。このため、逆開き用スライダー90の操作が煩わしくなるという欠点があった。
また、停止爪92の先端部が箱棒本体71に引っ掛かって逆開き用スライダー90が途中で停止したことに気付かずに、逆開き用スライダー90を箱棒70側の端部位置まで完全に移動させることなく、図示しない開き用スライダーによって左右のエレメント列63を噛合させてしまうと、同エレメント列63が不正に噛合して噛合割れが生じ易くなるという不具合が生じる虞もあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、逆開き用スライダーを操作して箱棒側端部に向けて摺動させる際の逆開き用スライダーの操作性や、更には蝶棒をスライダーに挿入する際の蝶棒の操作性が向上し、また、逆開き用スライダーが人為的な摺動操作によらずに箱棒側端部から自由に摺動することを確実に防止して、左右のエレメント列が自然に分離することのないスライドファスナー用開離嵌挿具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライドファスナー用開離嵌挿具は、基本的な構成として、左右のファスナーテープの対向するテープ側縁部にエレメント列が形成された左右一対のファスナーストリンガーのうちの一方のファスナーストリンガーの前記エレメント列の一端に成形一体化された蝶棒と、他方の前記ファスナーストリンガーの前記エレメント列の一端に成形一体化された箱棒と、前記エレメント列に挿通された逆開き用スライダーとを有し、前記逆開き用スライダーは、前記エレメント列に対して同逆開き用スライダーを停止させることが可能な停止爪を、前記箱棒が挿入されるエレメント案内路側に備えてなる両開き方式のスライドファスナー用開離嵌挿具であって、前記箱棒は、箱棒本体と、同箱棒本体の第1表面から第2表面に向けて所定の深さで、当該箱棒の蝶棒対向面から箱棒本体内部に向けて幅方向に切り欠かれ、前記停止爪の先端部を収容する第1切欠き部と、前記箱棒本体の蝶棒対向面から前記蝶棒側に向けてテープ幅方向に突出した突出片とを有し、前記第1切欠き部の前記エレメント列側に配された側壁面と、前記突出片の箱棒先端側に配された端面とが面一に形成され、前記第1切欠き部に収容された前記停止爪の先端部を当接させて前記逆開き用スライダーを停止させる停止面を構成し、前記箱棒本体及び前記突出片は、前記箱棒を前記逆開き用スライダーに挿入するときに前記停止爪を前記第1切欠き部に向けて案内するように、前記停止面の位置から前記エレメント列側に向けて、前記ファスナーテープのテープ面側に下り傾斜する傾斜面を有してなることを最も主要な特徴とするものである。
また、本発明のスライドファスナー用開離嵌挿具において、前記突出片は、前記箱棒の前記蝶棒対向面の前記第1表面側に配され、前記蝶棒は、当該蝶棒における第1表面から第2表面に向けて所定の深さで、当該蝶棒の箱棒対向面から当該蝶棒の内部に向けて幅方向に切り欠かれた第2切欠き部を有し、前記第2切欠き部は、前記蝶棒が前記逆開き用スライダーに挿入されるとき、当該蝶棒が前記突出片と干渉することを防ぐ逃げ部となることが好ましい。
更に本発明において、前記箱棒は、前記蝶棒対向面の前記突出片よりも前記エレメント列側に、同蝶棒対向面から前記蝶棒側に向けて突出した挿入片を有し、前記蝶棒は、前記箱棒対向面に、同蝶棒を前記逆開き用スライダーに挿入したときに前記挿入片を収容する収容凹部を有し、前記挿入片の第1表面と前記傾斜面とが連続して形成されていることが好ましい。
本発明に係るスライドファスナー用開離嵌挿具は、蝶棒と、箱棒と、逆開き用スライダーとを有し、その逆開き用スライダーは、箱棒が挿入されるエレメント案内路側に停止爪を備えている。この開離嵌挿具の箱棒は、箱棒本体と、同箱棒本体の第1表面に蝶棒対向面側から箱棒本体内部に向けて切り欠かれ、前記停止爪の先端部を収容する第1切欠き部と、箱棒本体の蝶棒対向面から突出した突出片とを有する。
また、第1切欠き部のエレメント列側に配された側壁面と、突出片の箱棒先端側に配された端面とが面一に形成され、停止爪の先端部を当接させて逆開き用スライダーを停止させる停止面を構成している。更に、箱棒本体及び突出片は、停止面の位置からエレメント列側に向けて、前記ファスナーテープのテープ面側に下り傾斜する傾斜面を有している。
このような本発明のスライドファスナー用開離嵌挿具によれば、逆開き用スライダーを操作して箱棒側端部に向けて摺動させるときに、同逆開き用スライダーの停止爪が、箱棒本体及び突出片に形成された傾斜面を介して第1切欠き部に案内されるため、停止爪の先端部が箱棒本体に引っ掛かることを防いで逆開き用スライダーを円滑に安定して摺動させることができる。このため、逆開き用スライダーの操作を煩わしく感じることを防いで、同スライダーの操作性を向上させることができる。
また、逆開き用スライダーを箱棒側端部に摺動させて、その停止爪が第1切欠き部に収容された後は、停止爪の先端部が箱棒の停止面に当接して、逆開き用スライダーが箱棒側端部から自由に摺動することを防止することができる。
更に本発明の開離嵌挿具において、停止爪が当接する停止面は、第1切欠き部の側壁面だけでなく、突出片の箱棒先端側に配された端面にも形成されており、従来よりもテープ幅方向に広く設けられている。このため、例えば停止爪が第1切欠き部に収容された後に逆開き用スライダーが左右に揺動しても、停止爪先端部の位置が当接面から外れることを防止できる。従って、逆開き用スライダーが人為的な摺動操作によらずに自由に摺動することを確実に防いで、左右のエレメント列が自然に分離することを防止できる。
このような本発明のスライドファスナー用開離嵌挿具において、突出片が蝶棒対向面の第1表面側に配され、また、蝶棒の箱棒対向面には、同蝶棒の内部に向けて第2切欠き部が切り欠かれている。これにより、箱棒本体の蝶棒対向面に蝶棒側に向けてテープ幅方向に突出する突出片が設けられていても、蝶棒を逆開き用スライダー内に挿入するときに、箱棒の突出片と干渉することなく蝶棒の挿入を円滑に行うことができるため、蝶棒の操作性の向上が図れる。
更に本発明の開離嵌挿具において、箱棒は、蝶棒対向面の突出片よりもエレメント列側に、同蝶棒対向面から蝶棒側に向けて突出した挿入片を有し、蝶棒は、箱棒対向面に前記挿入片を収容する収容凹部を有し、前記挿入片の第1表面と傾斜面とが連続して形成されている。これにより、逆開き用スライダーを操作して箱棒側端部に向けて摺動させるときに、同逆開き用スライダーの停止爪を挿入片が形成されている部位から第1切欠き部に向けて案内することができるため、逆開き用スライダーを更に円滑に摺動させることができ、スライダーの操作性を一層向上させることができる。
図1は、本発明に係る左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具を有するスライドファスナーを示す正面図である。 図2は、同逆開き開離嵌挿具の箱棒を示す要部斜視図である。 図3は、同逆開き開離嵌挿具の蝶棒を示す要部斜視図である。 図4は、逆開き用スライダーを箱棒側端部に摺動させるときの状態を説明する要部断面図である。 図5は、逆開き用スライダーを箱棒側端部に摺動させるときの停止爪先端部の動きを説明する要部断面図である。 図6は、開き用スライダーの肩口から蝶棒を挿し込むときの状態を説明する要部断面図である。 図7は、蝶棒を逆開き用スライダーの右側エレメント案内路に挿し込むときの状態を説明する要部断面図である。 図8は、図7に示したVIII−VIII線の線断面図である。 図9は、図7に示したIX−IX線の線断面図である。 図10は、開き用スライダーを摺動させて左右のエレメント列が噛合した状態を示す要部断面図である。 図11は、本発明に係る開離嵌挿具の変形例となる箱棒を示す要部拡大図である。 図12は、従来のスライドファスナーに用いられる左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具を示す要部断面図である。
符号の説明
1 開離嵌挿具
2 ファスナーストリンガー
3 ファスナーテープ
4 エレメント
5 エレメント列
6 補強部
7 上止
10 蝶棒
11 蝶棒本体
12 第2切欠き部
12a 底面
12b 側壁面
13 収容凹部
14 上板部
15 下板部
16 段差部
17 突起部
18 箱棒対向面
20,20’ 箱棒
21,21’ 箱棒本体
22 鉤止部
23,23’ 第1切欠き部
23a 底面
23b 第1側壁面
23c 第2側壁面
24,24’ 突出片
24a 端面
25,25’ 挿入片
26 蝶棒対向面
27 停止面
28,28’ 傾斜面
30 逆開き用スライダー
31 上翼板
32 下翼板
33 連結柱
34,35 フランジ
36 停止爪
37 引手取付柱
38 引手
39 エレメント案内路
40 開き用スライダー
41 上翼板
42 下翼板
43 連結柱
44,45 フランジ
46 停止爪
47 引手取付柱
48 引手
49 エレメント案内路
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する各実施例に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施形態においては、左右のファスナーテープの各エレメント取付部にコイル状のエレメントが縫着されてエレメント列を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ファスナーテープの各エレメント取付部に、合成樹脂の射出成形によって複数の単独エレメントが取着されてエレメント列を形成することも可能である。
ここで、図1は、本実施形態における左挿しタイプの逆開き開離嵌挿具を有するスライドファスナーを示す正面図である。図2は、同逆開き開離嵌挿具の箱棒を示す要部斜視図であり、図3は、同逆開き開離嵌挿具の蝶棒を示す要部斜視図である。
なお、本実施形態においては、ファスナーストリンガーの長手方向を前後方向(エレメント列で上止めが形成されている側を前方、その反対方向を後方)と規定し、テープ幅方向を左右方向(図面を正面から見たときの左側を左方、右側を右方)と規定し、テープ表裏面方向を上下方向(ファスナーテープから見てスライダーの引手が配される側を上方、その反対方向を下方)と規定して説明を行う。
本実施形態の開離嵌挿具1は、左右一対のファスナーストリンガー2のエレメント列5の一端に成形一体化された蝶棒10及び箱棒20と、これらの蝶棒10及び箱棒20を内部に挿入可能な逆開き用スライダー30とから構成されている。
この場合、左右一対の前記ファスナーストリンガー2は、テープ主体部及びテープ側縁部を有する左右のファスナーテープ3と、同ファスナーテープ3の対向するテープ側縁部に縫着されたコイル状のエレメント4からなるエレメント列5と、同ファスナーテープ3の一端に形成された補強部6と、左側ファスナーストリンガー2のエレメント列5下端に連続して取着された箱棒20と、右側ファスナーストリンガー2のエレメント列5下端に連続して取着された蝶棒10と、各エレメント列5の上端に取着された上止7とを有している。なお、蝶棒10、箱棒20、及び、上止7は、ポリアセタール、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂を用いて射出成形手段によって、それぞれファスナーテープ3のテープ側縁部に成形一体化されている。
また、同ファスナーストリンガー2には、エレメント列5に沿って摺動し、左右のエレメント列5を噛合・分離させる逆開き用スライダー30と開き用スライダー40とが挿通されている。これらの逆開き用スライダー30及び開き用スライダー40には、製造コスト削減のために、停止爪36,46を備えた従来から一般的に用いられているスライダーが用いられている。
即ち、逆開き用スライダー30及び開き用スライダー40は、それぞれ、上下翼板31,32,41,42と、同上下翼板31,32,41,42をスライダー前端部にて連結する連結柱33,43と、上翼板31,41及び下翼板32,42の左右側縁に形成された左右のフランジ34,35,44,45と、上翼板31,41に備えられ、その先端部がエレメント列5に係合することによりスライダー30,40を停止させることが可能な停止爪36,46と、上翼板31,41の表面に立設された引手取付柱37,47と、引手取付柱37,47に取着される引手38,48とを有している。
また、同スライダー30,40の連結柱33,43が配されている側の端部には肩口が連結柱33,43の左右に形成されるとともに、その反対側の端部には後口が形成されている。更に、同スライダー30,40内には、左右の肩口と後口とを連通した正面視にて略Y字状のエレメント案内路39,49が設けられている。なお、前記エレメント案内路39,49では、スライダー30,40の幅方向中央を基準にしたときの左側を、左側のエレメント案内路39,49とし、右側を、右側のエレメント案内路39,49とする。
このように、本実施形態の逆開き用スライダー30と開き用スライダー40とには、同じタイプのスライダーが用いられており、これらの開き用スライダー40と逆開き用スライダー30とは、お互いの後口を付き合わせるように反対方向を向いた状態でエレメント列5に挿通されている。
このため、開き用スライダー40では、その停止爪46をエレメント列5に係合し易くするために、同停止爪46は蝶棒10が挿入される右側のエレメント案内路49寄りに配されている。一方、逆開き用スライダー30では、箱棒20が挿入される左側のエレメント案内路39寄りに停止爪36が配されている。
またこの場合、例えば開き用スライダー40を、蝶棒10及び箱棒20が配されている側のエレメント列端部から、上止7が配されている側の他方のエレメント列端部に向けて摺動させることにより、分離状態にある左右のエレメント列5を噛合させることができる。また、左右のエレメント列5の一部が噛合状態にあるときに、逆開き用スライダー30を、蝶棒10及び箱棒20が配されている側の端部から上止7が配されている側の端部に向けて摺動させることにより、そのエレメント列5を左右に分離することができる。
本実施形態の開離嵌挿具1において、前記箱棒20は、図2に示したように、左側ファスナーテープ3のテープ側縁部に固着された角柱状の箱棒本体21と、箱棒本体21のエレメント列5側とは反対の端部(先端部)にファスナーテープ3のテープ主体部側に向けて突出するように形成された鉤止部22と、箱棒本体21の上面(第1表面)に蝶棒対向面26側から箱棒本体21の内部に向けて切り欠かれた第1切欠き部23と、箱棒本体21の蝶棒対向面26から蝶棒10側に向けてテープ幅方向に突出した突出片24と、蝶棒対向面26の突出片24よりもエレメント列5側の位置で、蝶棒対向面26から蝶棒10側に向けて突出した挿入片25とを有している。
この箱棒20において、前記鉤止部22は、逆開き用スライダー30を箱棒側端部に向けて摺動させたときに、同逆開き用スライダー30のフランジ34,35が鉤止部22に当接することにより、同スライダー30の摺動を停止させるとともに、同スライダー30がエレメント列5から脱落することを防止するために設けられている。
同箱棒20の前記第1切欠き部23は、逆開き用スライダー30を箱棒側端部に摺動させたときに、同スライダー30の停止爪36の先端部を収容することが可能な深さで形成されている。この第1切欠き部23は、底面23aと、エレメント列5側に配された第1側壁面23bと、ファスナーテープ3側に配された第2側壁面23cとを有している。前記底面23aは、箱棒本体21の第1表面から第1側壁面23b及び第2側壁面23cを介して段状に凹んで形成されており、また、同底面23aは、第1側壁面23b側から箱棒20の先端に向けてテープ幅方向の寸法が減少するように形成されている。
また、第1側壁面23bは、箱棒本体21の長さ方向に対して直交するように設けられており、第2側壁面23cは、箱棒先端側で箱棒本体21の蝶棒対向面26に連続するように曲面部を有している。なお、この第1切欠き部23の形状や寸法などは、箱棒20の形状等に応じて任意に変更することができる。
前記突出片24は、箱棒20を蝶棒対向面26側から見たときに、蝶棒対向面26の上面側に配されており、また、箱棒20を正面側から見たときに、箱棒本体21から蝶棒10側に向けて略三角形状に突出した形状を有している。
この突出片24の箱棒先端側に配された端面24aは、第1切欠き部23の前記第1側壁面23bと面一に形成されており、この端面24aと第1切欠き部23の第1側壁面23bとによって、第1切欠き部23に停止爪36の先端部を収容したときにその停止爪先端部を当接させて逆開き用スライダー30の摺動を停止させる停止面27が構成されている。
即ち、本実施形態では、突出片24の端面24aと第1切欠き部23の第1側壁面23bとによって箱棒20の停止面27が構成されているため、例えば特許文献1に記載されているような従来の開離嵌挿具に比べて停止面の面積を広く確保でき、当該停止面27に逆開き用スライダー30の停止爪36の先端部を確実に当接させることができる。
同箱棒20の前記挿入片25は、箱棒本体21の上下方向(高さ方向)の略中央位置にて、蝶棒対向面26から蝶棒10側に向けて板状に突出しており、同箱棒20を正面側から見たときに台形状となるように形成されている。この挿入片25の上下方向の寸法(厚さ)は特に限定されるものではないが、例えば挿入片25の強度や箱棒20及び蝶棒10を操作するときの操作性を考慮して、箱棒本体21の厚さの1/4以上1/2以下に設定されることが好ましい。
また、突出片24と箱棒本体21の突出片24が設けられている側の一部とには、停止面27が配されている位置からエレメント列5側に向けて、箱棒本体21の上面(第1表面)の高さ位置からファスナーテープ3のテープ面側へ下り傾斜する傾斜面28が上面側に形成されている。この傾斜面28は、エレメント列5に近づくにつれて傾斜が緩やかになり、挿入片25の上面と連続して形成されている。
この場合、第1切欠き部23の底面23aから第1側壁面23bの上端縁までの高さと、同底面23aから突出片24の端面24aの上端縁までの高さとは、同じ大きさに設定されている。また、前記傾斜面28が形成される突出片24の下面側は、ファスナーエレメント3の表面に平行な面で形成されている。
本実施形態の前記蝶棒10は、図3に示したように、右側ファスナーテープ3のテープ側縁部に固着された蝶棒本体11と、蝶棒本体11の先端部の箱棒対向面18に形成された第2切欠き部12と、箱棒対向面18の第2切欠き部12よりもエレメント列5側に形成された収容凹部13と、収容凹部13の上面側及び下面側に配された上板部14及び下板部15と、蝶棒本体11のエレメント列5側の端部に形成された段差部16と、同段差部16におけるファスナーストリンガー2の長手方向の前方向に面する端面からエレメント4に向けて突出する突起部17とを有している。
この蝶棒10において、前記第2切欠き部12は、蝶棒先端部側の一部領域に蝶棒対向面26側から蝶棒本体11内部に向けて形成されており、蝶棒10を後述するように逆開き用スライダー30内に挿入するときに、同蝶棒10が箱棒20に設けた突出片24と衝突して干渉することを防ぐための逃げ部を構成している。
この第2切欠き部12は、蝶棒本体11の強度を確保するために、蝶棒本体11の上面側に形成されているため、同第2切欠き部12は底面12aと側壁面12bとを有している。この場合、前記底面12aは、蝶棒本体11の第1表面より凹んで形成され、第1表面の高さ位置から底面12aの高さ位置まで側壁面12bが形成されている。つまり、第2切欠き部12は、箱棒20の第1切欠き部23と同じ上面側に形成されている。
なお、蝶棒本体11において、第2切欠き部12の底面12aよりも下面側に配されている部分は、蝶棒10を逆開き用スライダー30内に挿入する際に、箱棒20の突出片24の下面側に設けられている空間部分を通過するため(図7を参照)、蝶棒本体11の当該下面側部分が箱棒20の突出片24と干渉することはない。このとき、第2切欠き部12の側壁面12bは、突出片24の右側を通過する。また、本発明において蝶棒本体11の強度を十分に確保することができる場合は、第2切欠き部12を蝶棒本体11の上面側のみだけでなく、蝶棒本体11の上下方向全体に渡って形成することも可能である。
更に、第2切欠き部12は、蝶棒10の長さ方向について、例えば後述するように蝶棒10を逆開き用スライダー30の右側エレメント案内路内に完全に挿し込んだ状態において(図10を参照)、突出片24の端面24aよりもエレメント列5側の位置から、蝶棒10の先端にかけた領域に形成されている。
前記収容凹部13は、蝶棒10を逆開き用スライダー30に挿入したときに箱棒20の挿入片25を収容することが可能なように形成されている。また、この収容凹部13の上面側及び下面側には、上述のように上板部14及び下板部15が配されている。
これにより、同収容凹部13に箱棒20の挿入片25が収容されたときに、挿入片25と上板部14及び下板部15とが上下方向で重なり合うため、上下板部14,15によって挿入片25を支持することができる。従って、例えば左右のエレメント列5が噛合状態にあるときに箱棒20及び蝶棒10にテープ表裏方向(上下方向)の突き上げ力が加えられても、箱棒20と蝶棒10の位置が上下方向に変位することを防止して、箱棒20と蝶棒10の位置関係を安定して維持することができる。
なお、同蝶棒10において、収容凹部13の上面側に配された上板部14は、収容凹部13に箱棒20の挿入片25を挿入し易くするために、上板部14の蝶棒先端側の部分が取り除かれている。
同蝶棒10の前記段差部16は、左右のエレメント列5が噛合したときに、左側ファスナーストリンガー2の箱棒20に隣接するエレメント4の噛合頭部を導入することが可能な大きさの段状に形成されている。また、前記突起部17は、箱棒20に隣接するエレメント4と係合することが可能なように、段差部16の箱棒20側の端面からテープ長さ方向(前後方向)に沿ってエレメント列5に向けて突設されている。
次に、上述のような本実施形態の開離嵌挿具1によって、分離している左右のエレメント列5を噛合させるときの操作について、図4から図10を参照しながら説明する。
左右のエレメント列5を噛合させる場合、先ず、箱棒20が取着されている側のファスナーストリンガー2のエレメント列5に沿って、逆開き用スライダー30と開き用スライダー40とを箱棒20側の端部まで摺動させる。
始めに、逆開き用スライダー30を箱棒側端部まで摺動させることにより、図4及び図5に示すように、箱棒20が逆開き用スライダー30の左側エレメント案内路39に相対的に挿入される。このとき、逆開き用スライダー30の停止爪36は、左側のエレメント案内路39寄りに配されているため、同エレメント案内路39に箱棒20が挿入されると、挿入片25の上面から箱棒本体21及び突出片24に形成されている傾斜面28を通過して、箱棒20の第1切欠き部23へと案内される。
これにより、停止爪36の先端部は、箱棒本体21の上面よりも低い高さ位置に配された挿入片25の上面上を円滑に通過し、その後、挿入片25の上面と連続的に形成された傾斜面28上を進み、傾斜面28の傾斜を利用して徐々に持ち上げられながら第1切欠き部23に移動する(図5を参照)。このため、逆開き用スライダー30内に箱棒20を挿入する際に、停止爪36の先端部が箱棒本体21と干渉して引っ掛かるという不具合が生じることを防止でき、停止爪36を第1切欠き部23内に円滑に移動させることができる。
なお、本実施形態の逆開き用スライダー30では、エレメント案内路39が略Y字状に形成されている。それ故、上述のように逆開き用スライダー30を箱棒側端部まで摺動させる際に、箱棒20がY字状エレメント案内路39内に挿入されるため、逆開き用スライダー30は、図4に示したように箱棒20を通過する途中で同スライダー30の姿勢を一度反時計回り方向に僅かに傾けた後に、そのスライダー30の傾いた姿勢を時計回り方向に戻しながら箱棒側端部まで移動する。
このように逆開き用スライダー30が箱棒側端部まで移動する間にスライダー30の姿勢が傾く場合、逆開き用スライダー30の停止爪36の箱棒20に対する位置が相対的に左側に移動するため、箱棒本体21の傾斜面28によって形成される壁面に停止爪36の先端部が衝突し易く、逆開き用スライダー30の摺動性を低下させる虞があった。
そこで、本実施形態においては、箱棒20が有する傾斜面28が、そのテープ幅方向の寸法を停止面27に向けて漸増させて形成されている。このように傾斜面28のテープ幅方向の寸法を停止面27に向けて漸増させることにより、逆開き用スライダー30が箱棒側端部まで移動する間に同スライダー30の姿勢が傾いても、停止爪36の先端部が箱棒本体21の前記壁面に衝突することを防いで、逆開き用スライダー30の摺動性が低下することを防止できる。
続いて、逆開き用スライダー30を箱棒側端部まで摺動させた後、開き用スライダー40を、箱棒側端部に向けて、同開き用スライダー40の後口と逆開き用スライダー30の後口とが衝突する位置まで摺動させる。
次に、開き用スライダー40を所定の位置まで摺動させた後、図6及び図7に示したように、右側のファスナーストリンガー2に取着されている蝶棒10を、開き用スライダー40の右側の肩口から、逆開き用スライダー30の右側エレメント案内路39に向けて挿入する。これにより、蝶棒10の先端部は、停止爪46と干渉することなく、箱棒20の挿入片25と開き用スライダー40内の右側フランジ45との間の空間を通過して、逆開き用スライダー30の右側エレメント案内路39内に導入される(図6を参照)。
更に、右側エレメント案内路39内に導入された蝶棒10の先端部は、箱棒20と逆開き用スライダー30内の右側フランジ35との間を通過する。このとき、箱棒20の蝶棒対向面26にはテープ幅方向に突出する突出片24が設けられているため、箱棒20と逆開き用スライダー30内の右側フランジ35との間隔は従来よりも狭くなっている。
しかしながら、本実施形態において、突出片24は蝶棒対向面26の上面側にのみ配され、下面側には配されておらず、また、蝶棒10の先端部側上面の一部領域には第2切欠き部12が形成されている。このため、蝶棒10は、第2切欠き部12によって突出片24との衝突を避けることができ、図8に示すように突出片24と干渉することなく、更には、図9に示すように停止爪36の先端部とも干渉することなく、逆開き用スライダー30の右側エレメント案内路39内に円滑に挿入される。
続いて、蝶棒10は、箱棒20の挿入片25が蝶棒10の収容凹部13に収容される位置まで、逆開き用スライダー30の右側エレメント案内路39内へ挿入される。これによって、蝶棒10の挿し込み操作が完了する。
そして、蝶棒10を右側エレメント案内路39内へ十分に挿し込んだ後、開き用スライダー40をエレメント列5に沿って上止7側に向けて摺動させる。これによって、図10に示すように、蝶棒10の突起部17を左側ファスナーストリンガー2の箱棒20に隣接するエレメント4に係合させるとともに、左右のエレメント列5を噛合させてスライドファスナー1を閉鎖することができる。
このとき、逆開き用スライダー30の停止爪36は、箱棒20の第1切欠き部23内に収容されている。また、逆開き用スライダー30には、第1切欠き部23の第1側壁面23bと、突出片24における箱棒先端側の端面24aとによって、従来の開離嵌挿具1よりもテープ幅方向に広い停止面27が形成されている。
このため、当該停止面27に停止爪36の先端部が当接することにより、逆開き用スライダー30が人為的な摺動操作によらずに箱棒側端部から自由に移動することを防止できる。更に、逆開き用スライダー30が揺動して停止爪36の先端部の位置が左右方向に移動したとしても、停止面27はテープ幅方向に広く形成されているため、停止爪36の先端部が停止面27に当接している状態を安定して維持することができる。
従って、逆開き用スライダー30が揺動したときに、従来の開離嵌挿具における不具合、即ち、停止爪36の先端部の位置が箱棒20と蝶棒10との間の隙間に相対的に移動するという不具合が生じることを防止でき、左右のエレメント列5が自然に分離することを効果的に防ぐことができる。
なお、上述の実施形態の開離嵌挿具1では、箱棒20において、箱棒本体21と突出片24とに形成されている傾斜面28が挿入片25の上面に連続して形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図11に変形例を示したように、箱棒20’の箱棒本体21’及び突出片24’に形成されている傾斜面28’と挿入片25’の上面とが連続しておらず、互いに離れて形成されていても良い。
このように傾斜面28’と挿入片25’の上面とが連続して形成されていなくても、例えば傾斜面28’のエレメント列側端部の高さ位置が挿入片25’の上面と略同じ高さ位置に設定されていれば、上述の実施形態の開離嵌挿具1と同様に、逆開き用スライダー30をエレメント列の箱棒側端部に摺動させる際に、停止爪36の先端部が箱棒本体21’に引っ掛かるという不具合を生じさせることなく、同停止爪36を第1切欠き部23’内に円滑に移動させることができる。
なお、本発明に係る開離嵌挿具1では、箱棒本体21の下面から第1切欠き部23の底面23aまでの高さと、箱棒本体21の下面から傾斜面28のエレメント列5側の端縁部までの高さとが同じであること、又は、箱棒本体21の下面から第1切欠き部23の底面23aまでの高さよりも、箱棒本体21の下面から傾斜面28のエレメント列5側の端縁部までの高さが低くなることが好ましい。
逆開き用スライダー30の停止爪36の先端は、箱棒20との関係において、図5に表したように、第1切欠き部23の底面23aよりも上方に位置する。このため、上述のように、傾斜面28のエレメント列5側の端縁部における高さ位置が、第1切欠き部23の底面23aと同じ高さ位置又は同底面23aよりも低い高さ位置に設定されることによって、箱棒20が逆開き用スライダー30のエレメント案内路39内に挿入されるときに、停止爪36の先端を傾斜面28に載せ易くすることができる。

Claims (3)

  1. 左右のファスナーテープ(3) の対向するテープ側縁部にエレメント列(5) が形成された左右一対のファスナーストリンガー(2) のうちの一方のファスナーストリンガー(2) の前記エレメント列(5) の一端に成形一体化された蝶棒(10)と、他方の前記ファスナーストリンガー(2) の前記エレメント列(5) の一端に成形一体化された箱棒(20,20')と、前記エレメント列(5) に挿通された逆開き用スライダー(30)とを有し、前記逆開き用スライダー(30)は、前記エレメント列(5) に対して同逆開き用スライダー(30)を停止させることが可能な停止爪(36)を、前記箱棒(20,20')が挿入されるエレメント案内路(39)側に備えてなる両開き方式のスライドファスナー用開離嵌挿具(1) であって、
    前記箱棒(20,20')は、箱棒本体(21,21')と、同箱棒本体(21,21')の第1表面から第2表面に向けて所定の深さで、当該箱棒(20,20')の蝶棒対向面(26)から箱棒本体(21,21')内部に向けてテープ幅方向に切り欠かれ、前記停止爪(36)の先端部を収容する第1切欠き部(23,23')と、前記箱棒本体(21,21')の蝶棒対向面(26)から前記蝶棒(10)側に向けてテープ幅方向に突出した突出片(24,24')とを有し、
    前記第1切欠き部(23,23')の前記エレメント列(5) 側に配された側壁面(23b) と、前記突出片(24,24')の箱棒先端側に配された端面(24a) とが面一に形成され、前記第1切欠き部(23,23')に収容された前記停止爪(36)の先端部を当接させて前記逆開き用スライダー(30)を停止させる停止面(27)を構成し、
    前記箱棒本体(21,21')及び前記突出片(24,24')は、前記箱棒(20,20')を前記逆開き用スライダー(30)に挿入するときに前記停止爪(36)を前記第1切欠き部(23,23')に向けて案内するように、前記停止面(27)の位置から前記エレメント列(5) 側に向けて、前記ファスナーテープ(3) のテープ面側に下り傾斜する傾斜面(28,28')を有してなる、
    ことを特徴とするスライドファスナー用開離嵌挿具。
  2. 前記突出片(24,24')は、前記箱棒(20,20')の前記蝶棒対向面(26)の前記第1表面側に配され、
    前記蝶棒(10)は、当該蝶棒(10)における第1表面から第2表面に向けて所定の深さで、当該蝶棒(10)の箱棒対向面(18)から当該蝶棒(10)の内部に向けてテープ幅方向に切り欠かれた第2切欠き部(12)を有し、
    前記第2切欠き部(12)は、前記蝶棒(10)が前記逆開き用スライダー(30)に挿入されるとき、当該蝶棒(10)が前記突出片(24,24')と干渉することを防ぐ逃げ部とされてなる、
    請求項載のスライドファスナー用開離嵌挿具。
  3. 前記箱棒(20)は、前記蝶棒対向面(26)の前記突出片(24)よりも前記エレメント列(5) 側に、同蝶棒対向面(26)から前記蝶棒(10)側に向けて突出した挿入片(25)を有し、
    前記蝶棒(10)は、前記箱棒対向面(18)に、同蝶棒(10)を前記逆開き用スライダー(30)に挿入したときに前記挿入片(25)を収容する収容凹部(13)を有し、
    前記挿入片(25)の第1表面と前記傾斜面(28)とが連続して形成されてなる、
    請求項1又は2載のスライドファスナー用開離嵌挿具。
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