JPWO2011040282A1 - 太陽電池モジュール用封止材シート、及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール用封止材シート、及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池モジュール製造時の光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制でき、高品質な太陽電池モジュールを簡便に製造できる太陽電池モジュール用封止材シート、及び太陽電池モジュールの製造方法の提供を目的とする。【解決手段】MFR(温度190℃、荷重2.16kg)が10〜20g/10分の透明樹脂(A)と、MFR(温度190℃、荷重2.16kg)が30〜40g/10分の透明樹脂(B)とを含有し、前記透明樹脂(A)(質量:WA)と透明樹脂(B)(質量:WB)との質量比α(=WA/WB)が0.7〜1.5である太陽電池モジュール用封止材シート。また、該太陽電池モジュール用封止材シートを用いた太陽電池モジュールの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池モジュール用封止材シート、及び該太陽電池モジュール用封止材シートを用いた太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽光を利用するクリーンな発電技術として、太陽電池が近年注目を集めている。太陽電池モジュールは、一般に、太陽光を利用して発電する光電変換セルが封止材で封止された封止材層が、表面保護部材と裏面保護部材で挟まれた層構成を有している。
太陽電池モジュールの製造方法としては、2枚の太陽電池モジュール用封止材シート(以下、単に「封止材シート」ということがある。)を使用する下記方法(1)が用いられる。
(1)表面保護部材、第1の封止材シート、光電変換セル、第2の封止材シート及び裏面保護部材をこの順序で積層して積層体を形成し、真空中で該積層体を加熱して脱気した後、真空中で1気圧の荷重をかけながら加熱することで、前記光電変換セルを第1の封止材シートと第2の封止材シート内に埋没させ、それら封止材シートの樹脂を架橋硬化させて接着一体化する、太陽電池モジュールの製造方法。
しかし、方法(1)では、光電変換セルを封止材シート内に埋没させる際に、封止材シートが光電変換セルに強く押し付けられるため、その押圧力で光電変換セルが破損することがある。そこで、前記光電変換セルの破損を防ぐ方法として、下記製造方法が示されている。
(2)弾性率の低い封止材シートを用いることで、光電変換セルを封止する際の該封止材シートによる光電変換セルへの押圧力を小さくして、光電変換セルの破損を抑制する、太陽電池モジュールの製造方法(例えば、特許文献1)。
(3)エンボス加工により表面に凹部が設けられた封止材シートを用いることで、光電変換セルを封止する際の封止材シートによる光電変換セルへの押圧力を分散させて、光電変換セルの破損を抑制する、太陽電池モジュールの製造方法(例えば、特許文献2)。
国際公開第06/095762号パンフレット 国際公開第01/061763号パンフレット
しかし、方法(2)では、封止材シートの弾性率が低いことで、光電変換セルを封止する際に、太陽電池モジュールの有効面積外まで封止材が押し出されて大きく漏れ出すことがある。
また、方法(3)では、封止材シート表面に設けた凹部内にあった空気が太陽電池モジュールの封止材層中に残存しやすい。凹部が深いほど空気の量も多くなるため、脱気に要する時間が増大する。
以上のことから、光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制でき、高品質な太陽電池モジュールを簡便に製造できる方法の開発が望まれている。
本発明は、光電変換セルを封止する際における光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制でき、高品質な太陽電池モジュールを簡便に製造できる太陽電池モジュール用封止材シート、及び太陽電池モジュールの製造方法の提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg)が10〜20g/10分の透明樹脂(A)と、メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg)が30〜40g/10分の透明樹脂(B)とを含有し、前記透明樹脂(A)(質量:W)と透明樹脂(B)(質量:W)との質量比α(=W/W)が0.7〜1.5である太陽電池モジュール用封止材シート。
[2]前記透明樹脂(A)と前記透明樹脂(B)との混合樹脂を含む混合樹脂層を有する、前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
[3]前記透明樹脂(A)を含む透明樹脂層(a)と、前記透明樹脂(B)を含む透明樹脂層(b)が、少なくとも一方の最表層が透明樹脂層(b)となるように積層された積層体を有する、前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
[4]前記積層体が、前記透明樹脂(A)と透明樹脂(B)を共押出しして形成されている、前記[3]に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
[5]厚みが10〜500μmである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
[6]前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより光電変換セルを挟んだ状態で、加熱加圧して、前記太陽電池モジュール用封止材シートにより前記光電変換セルを封止する封止工程を有する、太陽電池モジュールの製造方法。
[7]前記[3]又は[4]に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより、該太陽電池モジュール用封止材シートの最表層の透明樹脂層(b)が光電変換セル側を向くようにして光電変換セルを挟む、前記[6]に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
本発明の太陽電池モジュール用封止材シートは、太陽電池モジュールの製造時において、光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制できる。
また、本発明の製造方法によれば、本発明の太陽電池モジュール用封止材シートを用いることにより、光電変換セルを封止する際における光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制でき、高品質な太陽電池モジュールを簡便に製造できる。
本発明における太陽電池モジュールの実施形態の一例を示した断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。 封止材シートと保護部材との密着強度の測定用サンプルを示した断面図である。 実施例及び比較例の太陽電池モジュールにおける封止材の漏れの範囲を示した平面図である。
[太陽電池モジュール用封止材シート]
本発明の封止材シートは、太陽電池モジュールにおいて光電変換セルを封止するのに用いるシートであり、メルトフローレート(以下、「MFR」という。)の異なる透明樹脂(A)と透明樹脂(B)とを含有している。
本発明における透明樹脂のMFRとは、樹脂の流動性を示す指標であり、JIS K7210に準拠した方法で、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される値を意味する。また、本発明における透明樹脂とは、JIS K7105に準拠した方法で測定した全光線透過率が、厚み0.5mmにおいて85%以上の樹脂を意味する。
(透明樹脂(A))
透明樹脂(A)のMFR(温度190℃、荷重2.16kg)は、10〜20g/10分である。透明樹脂(A)により、封止材が保護部材(表面保護部材、裏面保護部材)の外側に漏れ出すことを抑制する効果が付与される。
MFRが前記範囲内である透明樹脂(A)を後述する透明樹脂(B)と併用することにより、太陽電池モジュールの製造における光電変換セルの破損、及び封止材の漏れを共に抑制できる。
透明樹脂(A)としては、封止材シートに通常用いられる透明性の高い公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;アイオノマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」という。);エチレン−メタクリル酸共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体;ポリフッ化ビニル;ポリ塩化ビニル、または、これらの共重合体が挙げられる。なかでも、透明性に優れ、安価である点から、EVAが好ましい。
架橋性エチレン系共重合体のMFRは、該共重合体にける共重合成分に由来する単位の含有率を調節することにより調節できる。例えば、EVAのMFRは、EVA100質量%中の酢酸ビニル単位の含有率を調節することにより調節できる。
透明樹脂(A)(MFR:10〜20g/10分)としてEVAを用いる場合、該EVA100質量%中の酢酸ビニル単位の含有率は、10〜40質量%が好ましく、20〜30質量%がより好ましい。
また、MFRは、分子量を調節することでも調節でき、分子量を大きくすることでMFRが小さくなる。
透明樹脂(A)としては、EVAが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂を加えることもできる。
透明樹脂(A)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(透明樹脂(B))
透明樹脂(B)のMFR(温度190℃、荷重2.16kg)は、30〜40g/10分である。透明樹脂(B)により、太陽電池モジュールの製造における光電変換セルが破損することを抑制する効果が付与される。
MFRが前記範囲内である透明樹脂(B)を前記透明樹脂(A)と併用することにより、太陽電池モジュールの製造における光電変換セルの破損、及び封止材の漏れを共に抑制できる。
透明樹脂(B)としては、前記透明樹脂(A)で挙げた樹脂と同じ樹脂が挙げられる。透明樹脂(B)は、透明性に優れ、安価である点から、EVAが特に好ましい。透明樹脂(B)のMFRは、前記透明樹脂(B)で説明した方法で調節できる。
透明樹脂(B)(MFR:30〜40g/10分)としてEVAを用いる場合、該EVA100質量%中の酢酸ビニル単位の含有率は、10〜40質量%が好ましく、30〜35質量%がより好ましい。
透明樹脂(B)としては、EVAが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂を加えることもできる。
透明樹脂(B)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の封止材シートにおいては、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)が異なる種類の透明樹脂であってもよいが、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)が同じ種類の透明樹脂であることが好ましい。透明樹脂(A)と透明樹脂(B)は、共にEVAを含むことが好ましく、共にEVAからなることが特に好ましい。
透明樹脂(A)(質量:W)と透明樹脂(B)(質量:W)との質量比α(=W/W)は、0.7〜1.5である。透明樹脂(A)と透明樹脂(B)との質量比αが前記範囲内であれば、太陽電池モジュールの製造において、光電変換セルを封止する際の光電変換セルの破損及び封止材の漏れが抑制できる。また、質量比αが大きいほど封止材の漏れを抑制する効果が高く、質量比αが小さいほど光電変換セルの破損を抑制する効果が高い。透明樹脂(A)と透明樹脂(B)との質量比αは、0.9〜1.1が好ましく、1.0がより好ましい。
(透明樹脂(C))
本発明の封止材シートにおける透明樹脂は、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)からなることが好ましいが、太陽電池モジュールの製造時における光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制できる範囲内において、透明樹脂(A)及び透明樹脂(B)以外の透明樹脂(C)が含まれていてもよい。
透明樹脂(C)としては、MFR(温度190℃、荷重2.16kg)が10g/10分未満の透明樹脂、20g/10分超30g/10分未満の透明樹脂、40g/10分超の透明樹脂等が挙げられる。該透明樹脂の種類としては、透明樹脂(A)で挙げたものが挙げられる。
(その他の成分)
本発明の封止材シートには、透明性を損なわない範囲で強度を高めることを目的として、架橋剤が添加されていてもよい。
架橋剤としては、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキシド、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン等が挙げられる。
また、封止材シートには、前記架橋剤の他に、架橋反応を促進する架橋助剤が添加されてもよい。架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
また、密着性の向上のために用いられるシランカップリング剤、耐光性の向上のために用いられる紫外線吸収剤、熱安定性の向上のために用いられる酸化防止剤が添加されていてもよい。
前記シランカップリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシプロピルシラン、トリメトキシメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリクロロプロピルシラン、トリエトキシフェニルシラン等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等が挙げられる。
前記酸化防止剤としては、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
本発明の封止材シートは、単層からなるシートであってもよく、複数層からなるシートであってもよい。本発明の封止材シートが複数層からなる場合は、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)の質量比αは、全ての層に含まれる透明樹脂(A)の合計質量と、全ての層に含まれる透明樹脂(B)の合計質量との質量比である。
本発明の封止材シートは、下記封止材シート(i)及び封止材シート(ii)が好ましく、密着性の点から、封止材シート(i)が特に好ましい。
(i)透明樹脂(A)と透明樹脂(B)との混合樹脂を含む混合樹脂層を有する封止材シート。
(ii)透明樹脂(A)を含む透明樹脂層(a)と、透明樹脂(B)を含む透明樹脂層(b)が、少なくとも一方の最表層が透明樹脂(b)となるように積層された積層体を有する封止材シート。
封止材シート(i):
封止材シート(i)は、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)との混合樹脂、及び必要に応じて架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤等を含有する樹脂組成物により形成された混合樹脂層からなるシートである。混合樹脂層は、単層であってもよく、複数層であってもよいが、単層であることが好ましい。また、封止材シート(i)が2層以上の混合樹脂層を有する場合は、各層が共押出しにより形成されていることが好ましい。
封止材シート(i)の膜厚は、10〜500μmが好ましく、400〜500μmがより好ましい。前記膜厚は、封止材シート(i)が複数層の場合は、それら全ての層を合計した厚みである。
太陽電池モジュールにおいて表面及び裏面保護部材に接する封止材層は、硬化性よりもそれらの部材との密着性が重視されるため、軟らかい層であることが好ましい。そのため、封止材シート(i)の膜厚が500μmを超えると、保護部材の歪みに起因する応力により封止材層の変形が大きくなり、該層の端部の密閉性が低下し、光電変換セルや回路の劣化の原因となるおそれがある。また、封止材シート(i)の膜厚が10μm未満であると、加工性が低下し、封止材層内に抜け部分が発生し易いため、その部分の保護部材との密着性、密封性が低下して、光電変換セルや回路の劣化の原因となるおそれがある。
封止材シート(i)は、例えば、加熱溶融させた前記樹脂組成物を、Tダイ法又はカレンダー法により製膜することで製造できる。また、該製膜工程において、熱溶融した状態の封止材シート(i)の表面に、凹凸パターンが施されているロール(金属製又はゴム製)を圧着させることで、封止材シート(i)の片面もしくは両面に該ロールの凹凸パターンを転写させ、封止材シートにエンボス加工を施してもよい。
このエンボス加工実施の際に、封止材シート(i)の単位面積あたりの凹部の合計体積Vと前記単位面積に最大厚みを乗じた該シートの見かけ体積Vとの百分比V/V×100%で規定される空隙率Pが1〜4%となるよう、製膜工程のロールにおける凹凸パターンを選定し、封止材シートへのエンボス加工を実施することが好ましい。
上記V/V×100%にて定義される空隙率Pは、次のようにして計算により求めることができる。すなわち、エンボス加工を施した封止材シートにおいて、封止材シートの見掛けの体積V(mm)は、封止材シートの最大厚みtmax(mm)と単位面積(例えば1m=1000×1000=10mm)との積で、以下のようにして算出される。
(mm)=tmax×10
一方、この単位面積の封止材シートの実際の体積V(mm)は封止材シートを構成する樹脂の比重ρ(g/mm)と単位面積(1m)当りの封止材シートの実際の重さW(g)とから次のように算出される。
(mm)=W/ρ
封止材シートの単位面積当りの凹部の合計体積VH(mm)は、封止材シートの見掛けの体積Vから実際の体積Vを差し引いた値として次のように算出される。
(mm)=V−V=V−(W/ρ)
従って、空隙率(%)は次のようにして求めることができる。
空隙率P(%)=V/V×100=(V−(W/ρ))/V×100
=1−W/(ρ・V)×100=1−W/(ρ・tmax・10)×100
なお、この空隙率(%)は、上記のような計算式により算出する他、実際の封止材シートについて断面やエンボス加工が施された面を顕微鏡撮影し、画像処理を行うことにより求めることもできる。
また、封止材シートの最大厚みtmaxとは、封止材シートの一方の面にエンボス加工してある場合、凸部の最頂部から裏面までの距離を示し、フィルムの双方の面にエンボス加工してある場合には、双方の面の凸部の先端同士の距離(フィルム厚さ方向の距離)を示す。最大厚みtmaxは50〜2000μmであることが好ましい。
封止材シート(ii):
封止材シート(ii)は、透明樹脂(A)、及び必要に応じて架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤等を含む樹脂組成物により形成された透明樹脂層(a)と、透明樹脂(B)、及び必要に応じて架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤等を含む樹脂組成物により形成された透明樹脂層(b)が、一方又は両方の最表層が透明樹脂(b)となるように積層された積層体を有するシートである。例えば、透明樹脂層(a)/透明樹脂層(b)からなる積層体、透明樹脂層(b)/透明樹脂層(a)/透明樹脂層(b)からなる積層体、透明樹脂層(a)/透明樹脂層(b)/透明樹脂層(a)/透明樹脂層(b)からなる積層体等を有する封止材シートが挙げられる。なかでも、密着性の点から、透明樹脂層(a)/透明樹脂層(b)からなる積層体を有する封止材シートが好ましい。
封止材シート(ii)は、太陽電池モジュールの製造においては、最表層の透明樹脂(b)を光電変換セル側に向けて使用する。
封止材シート(ii)における積層体は、透明樹脂層(a)と透明樹脂層(b)をTダイ法又はカレンダー法により別々に製膜した後、それらを積層したものであってもよいが、透明樹脂層(a)と透明樹脂層(b)が共押し出しにより形成されていることが好ましい。
また、封止材シート(ii)には、封止材シート(i)と同様にエンボス加工が施されていてもよい。
封止材シート(ii)の膜厚は、封止材シート(i)と同様の理由から、10〜500μmが好ましく、400〜500μmがより好ましい。
また、封止材シート(ii)における透明樹脂層(a)の膜厚daと、透明樹脂層(b)の膜厚dbとの比d/dは、0.8〜1.2が好ましく、0.9〜1.1がより好ましい。比d/dが0.8以上であれば、太陽電池モジュール製造時に封止材が漏れ出すことを抑制しやすい。比d/dが1.2以下であれば、太陽電池モジュール製造時に光電変換セルが破損することを抑制しやすい。
従来の封止材シートには、MFRが0.1〜100g/10分の透明樹脂が用いられることが多いが、該封止材シートでは光電変換セルの破損と封止材の漏れを共に抑制することが困難であった。該問題に対し詳細な検討を行った結果、本発明者等は、MFRが10〜20g/分の透明樹脂(A)とMFRが30〜40g/分の透明樹脂(B)とを、特定の質量比で併用することで、該封止材シートを用いた太陽電池モジュールの製造において、光電変換セルを封止する際に光電変換セルが破損したり、封止材が保護部材の外側に漏れ出したりすることが共に抑制されることを見い出した。該効果は、MFRの異なる透明樹脂(A)と透明樹脂(B)を併用することで流動性の分布が広がるため、透明樹脂(A)による封止材の漏れの抑制効果と、透明樹脂(B)による光電変換セルの破損の抑制効果が、両立して発揮されるためであると考えられる。
なお、本発明の封止材シートは前述した封止材シートには限定されない。例えば、混合樹脂層と、透明樹脂層(a)及び/又は透明樹脂層(b)が積層された封止材シートであってもよい。この場合、該封止材シートにおいては、少なくとも一方の最表層を混合樹脂層(混合樹脂層中の質量比αが0.7〜1.5である場合。)又は透明樹脂層(b)とすればよい。
[太陽電池モジュールの製造方法]
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、前述した本発明の封止材シートを用いて光電変換セルを封止する封止工程を有することを特徴とする。すなわち、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、本発明の封止材シートを用いる以外は、公知の方法が適用できる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、使用する本発明の封止材シートの形態の違いに応じて、下記方法(I)及び方法(II)が挙げられる。
(I)封止材シート(i)により光電変換セルを挟んだ状態で、加熱加圧して、封止材シート(i)で該光電変換セルを封止する封止工程を有する方法。
(II)封止材シート(ii)により、該封止材シート(ii)の最表層の透明樹脂層(b)が光電変換セル側を向くようにして光電変換セルを挟んだ状態で、加熱加圧して、封止材シート(ii)で該光電変換セルを封止する封止工程を有する方法。
以下、本発明の太陽電池モジュールの製造方法の実施形態の一例として、図1に示すように、太陽光を利用して発電する光電変換セル2、2と、光電変換セル2、2を封止する封止材層3と、封止材層3の表面側を保護する表面保護部材4と、封止材層3の裏面側を保護する裏面保護部材5とを有する太陽電池モジュール1の製造方法について詳細に説明する。
方法(I):
方法(I)は、下記工程を有する。
積層工程:図2に示すように、裏面保護部材5、封止材シート(i)3A、光電変換セル2、2、封止材シート(i)3A、及び表面保護部材4をこの順に積層して積層体1Aを得る。
封止工程:積層体1Aを加熱加圧して、封止材シート(i)3A、3Aで光電変換セル2、2を封止し、封止材層3を形成する。
封止工程においては、真空状態で積層体1Aを加熱加圧する真空ラミネートにより、封止材シート(i)3A、3Aを光電変換セル2、2に押し付け、封止材シート(i)3A、3A中に光電変換セル2、2を埋没させ、封止材シート(i)3A、3Aの透明樹脂を架橋硬化させて接着一体化して封止材層3を形成させる。これにより、太陽電池モジュール1が得られる。
前記真空状態とは、圧力を133Pa(1mmHg程度)以下にすることを意味する。
3分間真空に保った後、裏面保護部材側の真空を開放し、裏面保護部材から101325Pa(大気圧)で押圧することが好ましい。
封止における加熱温度は、150℃が好ましい。
方法(II):
方法(II)は、下記工程を有する。
積層工程:図3に示すように、透明樹脂層(a)31aと透明樹脂層(b)31bが積層された封止材シート(ii)3Bを用い、その透明樹脂層(b)31bが光電変換セル2、2側に向くようにして、裏面保護部材5、封止材シート(ii)3B、光電変換セル2、2、封止材シート(ii)3B、及び表面保護部材4をこの順に積層して積層体1Bを得る。
封止工程:積層体1Bを加熱加圧して、封止材シート(ii)3B、3Bで光電変換セル2、2を封止し、封止材層3を形成する。
方法(II)における積層工程では、柔軟性に優れ、光電変換セル2に押し付けたときに光電変換セル2に破損が生じることを抑制する効果の高い透明樹脂層(b)を、光電変換セル2側に向けて積層を行う。
また、封止工程は、方法(I)における封止工程と同様に行うことができる。
以下、太陽電池モジュール1の製造に用いる封止材シート以外の各材料について説明する。
光電変換セル2は、光電効果により受光面に入射した光を電気に変換する機能を有するセルである。光電変換セル2は、太陽電池モジュール1内において複数個(図1では2つ)が電極(図示省略)によって接続されている。光電変換セル2の材料としては、光電変換セルに用いられる公知の材料を用いることができ、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン等の結晶系シリコン等が挙げられる。なかでも、簡便に製造でき、低コストである点から、多結晶シリコンが好ましい。
表面保護部材5としては、耐候性、耐久性、透明性等に優れたものが好ましく、例えば、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂シート等が挙げられる。また、ポリカーボネート等の樹脂シートを用いてもよい。
表面保護部材5の厚さは、0.2〜3.0mmが好ましい。
裏面保護部材6としては、耐候性、耐久性に優れたものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルフロライド、EVA等の樹脂シート、及びそれらの積層体等が挙げられる。また、前記樹脂シートや積層体には、水蒸気バリア性や酸素バリア性を付与するバリア層を積層してもよい。
裏面保護部材6の厚さは、0.1〜1.0mmが好ましい。
太陽電池モジュール1において、透明樹脂(A)、(B)としてEVAを用いた場合、真空状態で加熱加圧した後の封止材層3におけるEVAの架橋率は、70%以上であることが好ましい。
該架橋率は、加熱加圧した後に、太陽電池モジュール1の封止材層3を引き剥がし、その1gをキシレン100ccに浸漬して、12時間、110℃で溶融させ、非溶融成分の質量を測定し、下記式の質量比を算出することにより求められる。
(架橋率)=[非溶融成分の質量(g)/溶融前の質量(1g)]×100
また、太陽電池モジュール1における保護部材(表面保護部材4、裏面保護部材5)と封止材層3の密着強度は、30N/15mm以上が好ましい。密着強度は、下記測定方法により測定される。
図4に示すように、裏面保護部材5、封止材シート(i)3A、封止材シート(i)3A、表面保護部材4をこの順に重ね合わせ、150℃で10分間、101325Paで真空加圧して擬似モジュールを作成する。表面保護部材としては白板ガラス(厚さ3mm)を、裏面保護部材としてはフッ化ビニルポリマー(厚さ38μm)を用いる。
表面保護部材/封止材層間の接着強度は、前記模擬モジュールにおける表面保護部材4と封止材シート(i)3A界面に、カッターナイフで剥離きっかけとして切り込みを入れ、封止材層と裏面保護部材を接着強度測定機のチャックに固定し、90°の角度で接着強度を測定する。
接着強度測定機としては、ORIENTEC製TENSILON(RTC−1250)を用いる。測定条件としては、15mm幅の接着強度測定とし、剥離速度は30mm/分とする。
裏面保護部材/封止材間の接着強度は、裏面保護部材5と封止材シート(i)3A界面にカッターナイフで剥離きっかけとして切り込みを入れ、裏面保護部材5を接着強度測定機のチャックに固定し、90°の角度で接着強度を測定した。接着強度測定機及び測定条件は、表面保護部材/封止材間の接着強度測定時と同様とする。
なお、封止材シート(ii)3Bを用いる場合も同様に行える。
以上説明した本発明の製造方法によれば、製造時に光電変換セルが破損したり、封止材が漏れ出したりすることを抑制することができ、高い生産性で簡便に太陽電池モジュールを製造できる。
なお、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は前述した方法には限定されない。例えば、封止材シート(i)と封止材シート(ii)を組み合わせて用いる方法であってもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[評価方法]
本実施例における評価は、以下に示すようにして行った。
(セル破損の評価)
図2に示すように、表面保護部材4(白板ガラス;縦290mm×横210mm×厚さ3mm)、封止材シート3A(各例で得た封止材シート;縦280mm×横200mm)、2つの光電変換セル2、封止材シート3A(各例で得た封止材シート;縦280mm×横200mm)、裏面保護部材5(ポリフッ化ビニル;縦290mm×横210mm)をこの順に積層し、150℃で10分間真空ラミネートした。その後、表面保護部材4側から目視にてセルの破損を確認した。これを50回行い、下記基準で評価した。
「○」:光電変換セルが破損した回数が0であった。
「△」:光電変換セルが破損した回数が1以上3未満であった。
「×」:光電変換セルが破損した回数が3以上であった。
(封止材の漏れの評価)
「セル破損の評価」と同様にして太陽電池モジュールを作成し、図5に示すように、漏れ出した封止材3の縁から表面保護部材4の縁までの距離Lの最大値を測定し、下記基準で評価した。
「○」:距離Lの最大値が2mm未満であった。
「△」:距離Lの最大値が2mm以上5mm未満であった。
「×」:距離Lの最大値が5mm以上であった。
以下、本実施例で用いた原料を示す。
(透明樹脂(A))
透明樹脂A1:EVA(MFR:10g/10分、酢酸ビニル単位:30質量%)
透明樹脂A2:EVA(MFR:20g/10分、酢酸ビニル単位:28質量%)
(透明樹脂(B))
透明樹脂B1:EVA(MFR:30g/10分、酢酸ビニル単位:30質量%)
透明樹脂B2:EVA(MFR:40g/10分、酢酸ビニル単位:33質量%)
(透明樹脂(C))
透明樹脂C1:EVA(MFR:5g/10分、酢酸ビニル単位:30質量%)
透明樹脂C2:EVA(MFR:25g/10分、酢酸ビニル単位:30質量%)
透明樹脂C3:EVA(MFR:50g/10分、酢酸ビニル単位:30質量%)
(架橋剤)
架橋剤D1:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(有機過酸化物)
(架橋助剤)
架橋助剤E1:トリアリルイソシアヌレート
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤F1:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
[実施例1]
透明樹脂A1と透明樹脂B1とを等量混合した混合樹脂(質量比α=1.0)100質量部に、架橋剤D1を0.375質量部、架橋助剤E1を0.375質量部、シランカップリング剤F1を0.25質量部添加した樹脂組成物を調製した。
次いで、前記樹脂組成物を押出成型機により成型し、膜厚0.4mmの封止材シートを得た。封止材シートの膜厚は、電子マイクロメーター(アンリツ社製、K351C)により測定した。
[実施例2〜4]
樹脂組成物に含有させる透明樹脂の種類を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
[比較例1〜5]
樹脂組成物に含有させる透明樹脂の種類を表1に示す1種類に変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
[比較例6〜13]
樹脂組成物に含有させる透明樹脂の種類を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
実施例1〜4及び比較例1〜13の評価結果を表1に示す。
Figure 2011040282
表1に示すように、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)を質量比α=1で混合した混合樹脂を用いた実施例1〜4の封止材シートでは、太陽電池モジュールの製造時において、セルの破損及び封止材の漏れが抑制された。
一方、透明樹脂(A)のみを用いた比較例1及び2の封止シートでは、光電変換セルの破損を抑制することができなかった。
MFRが30g/10分の透明樹脂(B)のみを用いた比較例3の封止材シートでは、MFRが20g/10分の透明樹脂(A)と40g/10分の透明樹脂(B)を等量用いた実施例4に比べて、光電変換セルの破損及び封止材の漏れを抑制する効果が共に劣っていた。
MFRが40g/10分の透明樹脂(B)のみを用いた比較例4、及びMFRが50g/10分の透明樹脂(C)のみを用いた比較例5の封止材シートでは、封止材が大きく漏れ出してしまった。
また、MFRが異なる2種の透明樹脂を用いているが、その組み合わせが透明樹脂(A)と透明樹脂(B)ではない比較例6〜13の封止材シートでは、MFRが5g/10分の透明樹脂(C)を用いた場合(比較例6〜8)に光電変換セルの破損を抑制できず、50g/分の透明樹脂(C)を用いた場合(比較例8〜10)に封止材の漏れを抑制できなかった。また、MFRが透明樹脂(A)と透明樹脂(B)の中間である25g/10分の透明樹脂(C)を用いた場合(比較例11〜13)も、光電変換セルの破損及び封止材の漏れの抑制を両立させることができなかった。
次に、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)の質量比αについて検討を行った。
[実施例5及び6]
透明樹脂A2と透明樹脂B2とを用い、それらの質量比αを表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
[比較例14及び15]
透明樹脂A2と透明樹脂B2とを用い、それらの質量比αを表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
また、実施例4〜6及び比較例14、15の評価結果を表2に示す。
Figure 2011040282
表2に示すように、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)の質量比αが0.7〜1.5の範囲内である実施例4〜6の封止材シートでは、太陽電池モジュールの製造において、光電変換セルの破損及び封止材の漏れが抑制された。
一方、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)の質量比αが0.5の比較例14の封止材シートでは、封止材の漏れが充分に抑制できなかった。また、透明樹脂(A)と透明樹脂(B)の質量比αが2.0の比較例14の封止材シートでは、光電変換セルの破損を充分に抑制できなかった。
1 太陽電池モジュール 2 光電変換セル 3 封止材層 3A 封止材シート(i) 3B 封止材シート(ii) 31a 透明樹脂層(a) 31b 透明樹脂層(b) 4 表面保護部材 5 裏面保護部材
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16Kg)が10〜20g/10分の透明樹脂(A)と、メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16Kg)が30〜40g/10分の透明樹脂(B)とを含有し、前記透明樹脂(A)(質量:W)と透明樹脂(B)(質量:W)との質量比α(=W/W)が0.7〜1.5であり、
前記透明樹脂(A)及び前記透明樹脂(B)は共にEVAであり、
前記透明樹脂(A)と前記透明樹脂(B)との混合樹脂を含む混合樹脂層を有する、
太陽電池モジュール用封止材シート。
[2]厚みが10〜500μmである、前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
[3]前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより光電変換セルを挟んだ状態で、加熱加圧して、前記太陽電池モジュール用封止材シートにより前記光電変換セルを封止する封止工程を有する、太陽電池モジュールの製造方法。

Claims (7)

  1. メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg)が10〜20g/10分の透明樹脂(A)と、メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg)が30〜40g/10分の透明樹脂(B)とを含有し、前記透明樹脂(A)(質量:W)と透明樹脂(B)(質量:W)との質量比α(=W/W)が0.7〜1.5である太陽電池モジュール用封止材シート。
  2. 前記透明樹脂(A)と前記透明樹脂(B)との混合樹脂を含む混合樹脂層を有する、請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
  3. 前記透明樹脂(A)を含む透明樹脂層(a)と、前記透明樹脂(B)を含む透明樹脂層(b)が、少なくとも一方の最表層が透明樹脂層(b)となるように積層された積層体を有する、請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
  4. 前記積層体が、前記透明樹脂(A)と透明樹脂(B)を共押出しして形成されている、請求項3に記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
  5. 厚みが10〜500μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュール用封止材シート。
  6. 請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより光電変換セルを挟んだ状態で、加熱加圧して、前記太陽電池モジュール用封止材シートにより前記光電変換セルを封止する封止工程を有する、太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 請求項3又は4に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより、該太陽電池モジュール用封止材シートの最表層の透明樹脂層(b)が光電変換セル側を向くようにして光電変換セルを挟む、請求項6に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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