JPWO2011030534A1 - 表示パネル装置および表示パネル装置の製造方法 - Google Patents

表示パネル装置および表示パネル装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

従来よりも高い信頼性が得やすい構造の表示パネル装置は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁(105)と、隔壁(105)の開口部に形成された第1電極層である画素電極(104)と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層である正孔注入層(113)および有機EL層(106)と、前記有機機能層上に形成された第2電極層である共通電極(107)と、を具備し、前記第1電極層は、前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する。

Description

本発明は、表示パネル装置および表示パネル装置の製造方法に関し、特に有機EL表示パネル装置に関する。
有機EL表示パネル装置は、有機化合物の電界発光現象を利用した発光表示パネル装置であり、携帯電話機などに用いられる小型の表示パネル装置として実用化されている。
有機EL表示パネル装置は、画素ごとに独立に発光制御可能な複数の有機EL素子を基板上に配列して構成される。
典型的な有機EL表示パネル装置は、基板上に、駆動回路、画素ごとに分離された画素電極(例えば陽極)、有機機能層、共通電極(例えば陰極)を備えている。有機機能層は、少なくとも有機化合物からなる有機EL層を含み、さらに、電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層、正孔注入層などの複数の機能層のうちの1つ以上が積層されてもよい。
このように構成された有機EL表示パネル装置において、陽極および陰極から正孔注入層、電子輸送層などを介して有機EL層へ電荷が注入され、注入された電荷が有機EL層内で再結合することによって、発光が生じる。
このような有機EL表示パネル装置の一例が、例えば特許文献1および特許文献2に開示されている。
図8(A)は、特許文献1に開示される有機EL表示装置800の要部を示す断面図である。有機EL表示装置800は、基板801、駆動トランジスタ802、絶縁膜803、画素電極804、バンク膜805、発光材料層806、および対向電極807を備えている。
図8(B)は、特許文献2に開示される有機発光表示装置900の要部を示す断面図である。有機発光表示装置900は、基板901、薄膜トランジスタ902、平坦化膜903、第1画素電極904、画素定義膜905、有機EL層906、および第2画素電極907を備えている。
有機EL表示装置800のバンク膜805、および有機発光表示装置900の画素定義膜905はいずれも、絶縁性の材料にて個々の画素電極上の好適範囲に開口部を設けて形成されており、個々の画素の発光領域を開口部内に規定する隔壁として機能する。
特開2007−123286号公報 特開2008−72078号公報
しかしながら、従来の有機EL表示パネル装置では、バンク膜805や画素定義膜905といった隔壁の開口部の輪郭近傍において発光機能が失われ、発光領域が縮小するという不具合(画素の劣化)が起こることが知られている。
図9(A)〜図9(C)は、従来技術に係る有機EL表示パネル装置において、そのような不具合が起こる過程を、単純化された有機EL素子700の例で説明する図である。
有機EL素子700の製造において、画素電極704(上述の画素電極804および第1画素電極904)は、例えばスパッタリング法などの薄膜形成法にて、基板701の全面に金属層等の薄膜層704Aを形成し、次に、レジスト704Mをマスクとして用いたエッチング処理により、薄膜層704Aの不要領域を剥離し、必要領域のみ残すことで形成される(図9(A))。
しかし、湿式エッチング処理にて画素電極704を形成する場合、エッチング液が画素電極704の側面に回り込むことで、画素電極704の端面には、側方へ開口した凹部が形成される(図9(B))。その状態で、例えば湿式法、スパッタリング法などの薄膜形成法にて画素電極704の上に隔壁705(上述のバンク膜805および画素定義膜905)を積層すると、前記凹部は閉じた空洞708になる。
このような空洞708に溜まった空気、水分が、矢印709で示されるように、完成した有機EL素子700の、特には有機EL層706などに入り込み、有機EL層706を劣化させ、デバイス特性を低下させ、あるいは寿命を劣化するなどの原因となる(図9(C))。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、従来よりも高い信頼性が得やすい構造の表示パネル装置、およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の表示パネル装置は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する。
本発明に係る表示パネル装置によると、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有している。
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも入り込み、空洞の発生を防止できる。
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO(インジウムスズ酸化物)、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成され、空洞の発生を防止できる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
図1(A)、(B)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の要部の構造の一例を示す平面図および断面図である。 図2(A)〜(F)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図3(A)〜(C)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図4は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。 図5(A)〜(D)は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図6は、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。 図7(A)〜(E)は、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図8(A)、(B)は、従来技術に係る有機EL表示装置の構造の一例を示す断面図である。 図9(A)〜(C)は、従来技術に係る有機EL表示装置の課題を説明する図である。
本発明の表示パネル装置の1つの態様は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する。
本態様によると、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有している。
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも入り込み、空洞の発生を防止できる。
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成され、空洞の発生を防止できる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記第1電極層の上方に形成された前記有機機能層によって覆われている。
本態様によると、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記有機機能層によって覆われている。
これにより、エッチング処理により第1電極層の周縁部分の形状が内部に窪んだ形状となった場合であっても、前記第1電極層の周縁部に設けられた前記内部に窪んだ凹部は、上方に開口している。その状態で、前記第1電極層の上に有機機能層を形成すると、前記有機機能層は、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成されることになる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層と前記有機機能層との間に介在し、前記第1電極層の酸化を防止する透明導電層を設け、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記透明導電層によって覆われている。
本態様によると、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記透明導電層によって覆われている。
これにより、エッチング処理により第1電極層の周縁部分の形状が内部に窪んだ形状となった場合であっても、前記第1電極層の周縁部に設けられた前記内部に窪んだ凹部は、上方に開口している。その状態で、前記第1電極層の上に透明導電層を形成すると、前記透明導電層は、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成されることになる。
その結果、前記第1電極層と前記透明導電層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記有機機能層は、有機EL層を含む。
本態様によると、前記有機機能層は、有機EL層を含んでもよい。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層及び正孔注入層を含む。
本態様によると、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層及び前記陽極金属層からの正孔を前記有機EL発光層に注入する正孔注入層を含んでもよい。
このことで、有機発光層への正孔注入特性が向上し、低電圧でも優れた発光特性の表示パネル装置を実現できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層、正孔輸送層、及び正孔注入層、を含む。
本態様によると、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層、正孔輸送層、及び正孔注入層、を含んでもよい。
このことで、有機EL層への正孔注入特性がさらに向上し、より低電圧でも優れた発光特性の表示パネル装置を実現できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層と前記第2電極層との間に電流を流し前記有機機能層に含まれる有機EL層を発光させる駆動トランジスタを含む薄膜トランジスタ層を前記第1の金属層の下方に設け、前記有機EL層と前記薄膜トランジスタとの間に、前記有機EL層と前記薄膜トランジスタとの間を平坦化する平坦化膜を設けた。
本態様によると、第1電極層の下方であって、前記第1電極層と前記薄膜トランジスタとの間に、前記金属層と前記薄膜トランジスタとの間を平坦化する平坦化膜を設けてもよい。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記平坦化膜層と前記隔壁とは別部材にて形成されている。
本態様によると、前記平坦化膜層と前記隔壁とは別部材にて形成してもよい。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記平坦化膜層と前記隔壁とは同一部材にて一体に形成されている。
本態様によると、前記平坦化膜層と前記隔壁とは同一部材にて一体に形成してもよい。
また、本発明の表示装置の1つの態様は、前述の表示パネル装置を備えた表示パネル装置である。
本態様によると、前述の表示パネル装置を表示装置に適用してもよい。
また、本発明の表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、基台上に、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁を形成する第1工程と、所定の薄膜形成法にて、前記隔壁の上面から前記開口部の底面に渡って第1電極層を形成する第2工程と、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部が形成されるように、エッチング処理にて前記第1電極層をパターニングする第3工程と、前記上方に開口した凹部を埋めるように、前記第1電極層の上層を構成する層を形成する第4工程と、前記第1電極層の上方に第2電極層を形成する第5工程と、を含む。
本態様によると、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を形成する。
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部を埋めて、空洞の発生を防止できる。
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部を埋めて、空洞の発生を防止できる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は、前記第1電極層の形成面積より大きい形成面積で形成され、前記第1電極層の周縁部に形成された上方に開口した凹部を埋めてもよい。
本態様によれば、陽極として作用する前記第1電極層の上に、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる目的などのためITOなどの透明導電層を形成する場合、ITOは前記内部に窪んだ形状となった第1電極層の端部の中にも積層されることになる。その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイスとして特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
さらには、前記第1電極層の形成面積より大きく形成するため、第1電極層のパターニングの際のエッチング用マスクの位置合わせ精度の要求を緩めることができる。その結果、表示パネルの製造歩留まり、生産性を向上できるようになる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は有機機能層であってもよい。
その場合、前記第2工程において前記第1電極層を形成した後、前記第3工程において前記第1電極層をパターニングする前に、前記第1電極層上に透明導電層を形成し、前記第3工程において、前記透明導電層の所定の位置に、フォトリソグラフィーによりレジストを配置し、前記レジストをマスクにした第1のエッチングにより前記透明導電層をパターニングし、さらに、前記レジストをマスクにした第2のエッチングにより前記第1電極層をパターニングしてもよい。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は、前記第1電極層の酸化を防止する透明導電層であり、前記透明導電層と前記第2電極層との間に有機機能層を形成する工程を含んでもよい。
その場合、前記第3工程において、前記第1電極層上の所定の位置に、フォトリソグラフィーにより第1のレジストを配置し、前記第1のレジストをマスクにして前記第1電極層をパターニングし、前記第4工程において、前記第1のレジストを除去した後、パターニングされた前記第1電極層を覆うように前記透明導電層を成膜し、前記透明導電層上の所定の位置に、フォトリソグラフィーにより第2のレジストを配置し、前記第2のレジストをマスクにしたエッチングにより前記透明導電層をパターニングしてもよい。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第2工程と前記第3工程とは、同一の工程であって、前記平坦化膜と前記隔壁とを同一部材にて一体に形成してもよい。
本態様によると、前記第2工程と前記第3工程とは、同一の工程であって、前記平坦化膜と前記隔壁とを同一部材にて一体に形成してもよい。このことで平坦化膜の形成時に隔壁も一括して形成できることとなり、製造工程の簡素化、歩留まりの向上、低コスト化を実現できる。
また、平坦化膜と隔壁が同一部材(同種の有機材料)により形成されるため平坦化膜と隔壁との熱膨張率、ガラス転移点などの物理的特性を同一とすることができる。このことにより、平坦化膜と隔壁の材料が異なる場合のような別部材で形成された場合に比較して、前記部材の熱硬化プロセスを一括で行うことができる。
すなわち、別部材とした場合のような、一旦は熱硬化した平坦化膜が隔壁の熱硬化プロセスで再び熱硬化収縮し、薄膜トランジスタ部分に熱歪を発生させて特性が変化するといった悪影響を及ぼすことを回避できるようになる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記所定の薄膜形成法は、スパッタリング法である。
本態様によると、前記所定の薄膜形成法として、スパッタリング法を用いてもよい。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層と前記陽極金属層からの正孔を前記有機EL層に注入する正孔注入層とを含み、前記正孔注入層の形成は前記所定の薄膜形成法にて行われ、前記有機EL層の形成はインクジェットによる有機材料の塗布にて行われる。
本態様によると、前記正孔注入層の形成を前記所定の薄膜形成法にて行い、前記有機EL層の形成をインクジェットによる有機材料の塗布にて行ってもよい。
以下では、本発明に係る表示パネル装置、その製造方法、および表示パネル装置を用いた表示装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置、その製造方法、および有機EL表示パネル装置を用いた表示装置について説明する。
(有機EL表示パネル装置の構造)
図1(A)は、本発明の実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置100の要部の構造の一例を示す平面図である。有機EL表示パネル装置100は、本発明の表示パネル装置の一例である。
図1(B)は、図1(A)に示されるAA’線に沿った有機EL表示パネル装置100の切断面を示す断面図である。
有機EL表示パネル装置100は、薄膜トランジスタ層101、駆動トランジスタ102、平坦化膜103、画素電極104、正孔注入層113、隔壁105、有機EL層106、共通電極107、および封止膜114が、図示しない基台上に積層されて構成されている。
ここで、画素電極104が本発明の第1電極層の一例であり、陽極金属層として用いられる。共通電極107が本発明の第2電極層の一例であり、陰極金属層として用いられる。また、正孔注入層113および有機EL層106の積層体が本発明の有機機能層の一例である。
駆動トランジスタ102は、画素電極104と共通電極107との間に電流を流し有機EL層106を発光させる。なお、駆動トランジスタ102は、周知の薄膜トランジスタであり、詳細な図示は省略されている。
隔壁105には、傾斜した側壁により形成される開口部が、画素に対応して設けられている。
画素電極104は、隔壁105の開口部において、端部が隔壁105の側壁と接触するように形成されており、隔壁105の側壁と接触する当該端部に近接する周縁部に、上方に開口した、特徴的な凹部を有している。
画素電極104の凹部は、後ほど詳しく述べるように、隔壁105の上面から開口部の底面に渡って配置した金属膜をエッチングして画素電極104を形成する際にできる。この凹部は、上方へ開口しているために、画素電極104の上面に設けられる正孔注入層113によって埋められる。
このような構造によれば、従来技術とは異なり、画素電極104の端面に側方へ開口した凹部ができないので、不具合の原因となる空洞ができにくい。
(有機EL表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明に係る表示パネル装置の製造方法について説明する。本発明に係る表示パネル装置の製造方法は、上述したような形状の凹部を持つ画素電極を形成する工程を含むことによって特徴付けられる。
以下、本発明の実施の形態に係る表示パネル装置の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置100の製造方法の一例を説明する工程断面図である。有機EL表示パネル装置100の製造方法は、本発明の表示パネル装置の製造方法の一例である。
なお、以下で説明する個々の工程は一般的なプロセス技術を用いて実施できるため、プロセス条件などの詳細な説明は適宜省略する。また、以下で示す材料およびプロセスは1つの典型例であって、本発明の表示パネル装置およびその製造方法を限定するものではない。適性が知られている他の材料およびプロセスを代用した場合も本発明に含まれる。
図示しない基台上に、駆動トランジスタ102を含む薄膜トランジスタ層101を形成し、薄膜トランジスタ層101の上面に、SiN(シリコン窒化物)、SiO(シリコン酸化物)などの絶縁性の無機材料、またはアクリル、ポリイミド、ゾルゲルなどの絶縁性の有機材料からなる平坦化膜103を全面に形成する(図2(A))。
平坦化膜103上に、SiN、SiOなどの絶縁性の無機材料、またはアクリル、ポリイミド、ゾルゲルなどの絶縁性の有機材料からなる隔壁105を形成する(図2(B))。隔壁105の開口部はエッチングやフォトリソグラフィーにて形成される。
平坦化膜103と隔壁105とは、同一の工程で、同一部材にて一体に形成されてもよく、また、別々の工程で、別部材にて形成されてもよい。
隔壁105の開口部に、画素電極104を形成する(図2(C))。ここで、画素電極104の形成方法について、詳細に説明する。
図3は、画素電極104の形成方法の一例を説明する工程断面図である。
まず、アルミニウム、銀パラジウム銅合金などの反射率、導電率の高い金属からなる金属膜104Aを、隔壁105の上面から開口部の底面に渡って形成する。金属膜104Aは、例えば、平坦化膜103および隔壁105上の全面に形成してもよい。金属膜104Aの隔壁105の開口部に位置する部分の上にレジスト104Mを配置する(図3(A))。
レジスト104Mをマスクにして、金属膜104Aをエッチングすることにより、画素電極104を形成する。エッチングには、例えばリン酸、硝酸、酢酸の混合液を用いたウェットエッチングを用いてもよく、また、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングを用いてもよい。
例えばウェットエッチングを用いた場合、金属膜104Aのレジスト104Mに被覆されていない部分が最初に除去されて隔壁105の上面と側壁の一部とが露出する。その後、レジスト104Mと隔壁105の斜面との隙間から進入するエッチング液によって、画素電極104には、隔壁105の側壁と接触する端部に近接する周縁部において、上方へ開口した特徴的な凹部が形成される(図3(B1))。ドライエッチングを用いた場合も同様にして、画素電極104の周縁部には、ウェットエッチングの場合よりもさらにシャープな形状の凹部が形成される(図3(B2))。
図3(B1)、(B2)に示されるように、画素電極104の形状は、その端部が隔壁105の側壁に乗り上げるように接触していること、およびその端部に近接する周縁部に上方に開口した凹部があることによって特徴付けられる。
レジスト104Mを除去し、WO(タングステン酸化物)、WMo(タングステンモリブデン合金)、NiO(ニッケル酸化物)といった、正孔注入機能を有する材料からなる膜113Aを、画素電極104の形成面積より大きい形成面積で、例えば全面に、形成する(図3(C))。画素電極104にできた凹部は、この膜113Aによって埋められるので、空洞にならない。
再び、図2を参照して、有機EL表示パネル装置100の製造工程の残部を説明する。
膜113Aをエッチングして、画素電極104の面積より大きい面積で正孔注入層113を形成する。画素電極104にできた凹部は、正孔注入層113によって覆われている(図2(D))。
隔壁105と上層との密着性を高めるため、ドライエッチングでCF4(4フッ化メタン)処理、HMDS(ヘキサメチルジンラザン)などの蒸気塗布にて、撥水性処理を行う(図2(E))。
Alq3(アルミキノリノール錯体)などの電界発光機能を有する有機材料を含む機能液をインクジェットにより塗布することにより、有機EL層106を形成する。さらに、共通電極107、封止膜114を形成して、有機EL表示パネル装置100が完成する(図2(F))。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置、およびその製造方法について説明する。
(有機EL表示パネル装置の構造)
図4は、本発明の実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置200の要部の構造の一例を示す断面図である。有機EL表示パネル装置200は、本発明の表示パネル装置の一例である。有機EL表示パネル装置200では、図1(B)に示される実施の形態1の有機EL表示パネル装置100と比べて、画素電極104と正孔注入層113との間に透明導電層である透明導電層108が追加される。
透明導電層108が画素電極104と正孔注入層113との間に介在することで、画素電極104の酸化を防止し、また、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる。有機EL表示パネル装置200では、画素電極104の周縁部において上方に開口した凹部は透明導電層108で埋められ、透明導電層108は正孔注入層113で埋められる。
(有機EL表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明の実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置200の製造方法の一例を説明する。有機EL表示パネル装置200の製造方法は、本発明の表示パネル装置の製造方法の一例である。
有機EL表示パネル装置200の製造方法では、有機EL表示パネル装置100の製造方法と比べて、透明導電層108を形成する工程が追加される。以下では、有機EL表示パネル装置200の製造方法について、有機EL表示パネル装置100の製造方法と共通する事項は適宜省略し、相違点について主に説明する。
図5(A)〜(D)は、有機EL表示パネル装置200の製造方法の要部の一例を説明する工程断面図である。図5(A)〜(D)は、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C))に従って、駆動トランジスタ102を含む薄膜トランジスタ層101、平坦化膜103、隔壁105、および画素電極104を形成した後に行われる工程を示している。
画素電極104および隔壁105上の全面に、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などからなる透明導電膜108Aを成膜する(図5(A))。画素電極104の周縁部にできた凹部は、透明導電膜108Aによって埋められるので、空洞にならない。
続いて、透明導電膜108A上の隔壁105の開口部に位置する部分にレジスト108Mを配置する(図5(B))。レジスト108Mをマスクにして、例えばシュウ酸、フッ酸などのエッチング液を用いて透明導電膜108Aをエッチングすることにより、透明導電層108を形成する(図5(C))。
レジスト108Mを除去し、WO、WMo、NiOといった、正孔注入機能を有する材料からなる膜113Aを、画素電極104および透明導電層108の形成面積より大きい形成面積で、例えば全面に、形成する(図5(D))。透明導電層108にできた凹部は、この膜113Aによって埋められるので、空洞にならない。
この後、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(D)〜(F))に従って、正孔注入層113、有機EL層106、共通電極107、および封止膜114を形成して、有機EL表示パネル装置200が完成する。
本実施の形態2の有機EL表示パネル装置200の製造方法によれば、画素電極104および透明導電層108は、レジスト104M、108Mを配置するための2回のフォトリソグラフィー処理と、金属膜104Aおよび透明導電膜108Aをパターニングするための2回のエッチング処理とを経て形成される。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置、およびその製造方法について説明する。
(有機EL表示パネル装置の構造)
図6は、本発明の実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置300の要部の構造の一例を示す断面図である。有機EL表示パネル装置300は、本発明の表示パネル装置の一例である。有機EL表示パネル装置300では、実施の形態2の有機EL表示パネル装置200と同様、画素電極104と正孔注入層113との間に透明導電膜である透明導電層108が設けられる。
透明導電層108が画素電極104と正孔注入層113との間に介在することで、画素電極104の酸化を防止し、また、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる。
実施の形態2の有機EL表示パネル装置200の製造方法では、画素電極104および透明導電層108がそれぞれ別個のマスクを用いたエッチング工程で形成されたのに対し、有機EL表示パネル装置300では、画素電極104と透明導電層108とが、同一のマスクを用いたエッチング工程により形成される。そのため、画素電極104および透明導電層108の端部の形状が、有機EL表示パネル装置200と有機EL表示パネル装置300とで異なっている。
有機EL表示パネル装置300では、画素電極104および透明導電層108の周縁部において上方に開口した凹部が形成され、当該凹部は正孔注入層113で埋められる。
(有機EL表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明の実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置300の製造方法の一例を説明する。有機EL表示パネル装置300の製造方法は、本発明の表示パネル装置の製造方法の一例である。
有機EL表示パネル装置300の製造方法では、有機EL表示パネル装置200の製造方法と比べて、画素電極104および透明導電層108を形成する工程が変更される。以下では、有機EL表示パネル装置300の製造方法について、有機EL表示パネル装置100、200の製造方法と共通する事項は適宜省略し、相違点について主に説明する。
図7(A)〜(E)は、有機EL表示パネル装置300の製造方法の要部の一例を説明する工程断面図である。図7(A)〜(E)は、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(A)〜(B))に従って、駆動トランジスタ102を含む薄膜トランジスタ層101、平坦化膜103、および隔壁105を形成した後に行われる工程を示している。
アルミニウム、銀パラジウム銅合金などの反射率、導電率の高い金属からなる金属膜104Aを、隔壁105の上面から開口部の底面に渡って形成する。金属膜104Aは、例えば、平坦化膜103および隔壁105上の全面に形成してもよい。続いて、金属膜104Aをパターニングするよりも前に、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などからなる透明導電膜108Aを成膜する(図7(A))。
透明導電膜108A上の隔壁105の開口部に位置する部分にレジスト108Mを配置する(図7(B))。レジスト108Mをマスクにして、例えばシュウ酸などのエッチング液にて透明導電膜108Aをエッチングすることにより、透明導電層108を形成する(図7(C))。続いて、レジスト108Mをマスクにして、例えばリン酸、硝酸、酢酸の混合液を用いたウェットエッチング、または、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングにより金属膜104Aをエッチングすることにより、画素電極104を形成する(図7(D))。
レジスト108Mを除去し、WO、WMo、NiOといった、正孔注入機能を有する材料からなる膜113Aを、画素電極104および透明導電層108の形成面積より大きい形成面積で、例えば全面に、形成する(図7(E))。透明導電層108および画素電極104の周縁部にできた凹部は、この膜113Aによって埋められるので、空洞にならない。
この後、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(D)〜(F))に従って、正孔注入層113、有機EL層106、共通電極107、および封止膜114を形成して、有機EL表示パネル装置300が完成する。
本実施の形態3の有機EL表示パネル装置300の製造方法によれば、画素電極104および透明導電層108は、レジスト108Mを配置するための1回のフォトリソグラフィー処理と、透明導電膜108Aおよび金属膜104Aをこの順にパターニングするための2回のエッチング処理とを経て形成される。
(変形例)
以上、本発明の表示パネル装置およびその製造方法について、有機EL表示パネル装置の例を用いて実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも本発明の範囲内に含まれる。
本発明の表示パネル装置は、テレビジョンセット、携帯電話機、パーソナルコンピュータなどのあらゆる表示装置として利用できる。
100 有機EL表示パネル装置
101 薄膜トランジスタ層
102 駆動トランジスタ
103 平坦化膜
104 画素電極
104A 金属膜
104M レジスト
105 隔壁
106 有機EL層
107 共通電極
108 透明導電層
108A 透明導電膜
108M レジスト
113 正孔注入層
113A 膜
114 封止膜
700 有機EL素子
701 基板
704 画素電極
704A 薄膜層
704M レジスト
705 隔壁
706 有機EL層
708 空洞
709 矢印
800 有機EL表示装置
801 基板
802 駆動トランジスタ
803 絶縁膜
804 画素電極
805 バンク膜
806 発光材料層
807 対向電極
900 有機発光表示装置
901 基板
902 薄膜トランジスタ
903 平坦化膜
904 画素電極
905 画素定義膜
906 有機EL層
907 画素電極
【0003】
は、側方へ開口した凹部が形成される(図9(B))。その状態で、例えば湿式法、スパッタリング法などの薄膜形成法にて画素電極704の上に隔壁705(上述のバンク膜805および画素定義膜905)を積層すると、前記凹部は閉じた空洞708になる。
[0015]
このような空洞708に溜まった空気、水分が、矢印709で示されるように、完成した有機EL素子700の、特には有機EL層706などに入り込み、有機EL層706を劣化させ、デバイス特性を低下させ、あるいは寿命を劣化するなどの原因となる(図9(C))。
[0016]
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、従来よりも高い信頼性が得やすい構造の表示パネル装置、およびその製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0017]
上述した課題を解決するために、本発明の表示パネル装置は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、前記第1電極層は、前記第1電極層の端部が前記隔壁の側壁に乗り上げるように接触し、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する。
発明の効果
[0018]
本発明に係る表示パネル装置によると、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有している。
[0019]
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも入り込み、空洞の発生を防止できる。
[0020]
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO(インジウムスズ酸化物)、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの
【0004】
別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成され、空洞の発生を防止できる。
[0021]
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
図面の簡単な説明
[0022]
[図1]図1(A)、(B)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の要部の構造の一例を示す平面図および断面図である。
[図2]図2(A)〜(F)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。
[図3]図3(A)〜(C)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。
[図4]図4は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。
[図5]図5(A)〜(D)は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。
[図6]図6は、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。
[図7]図7(A)〜(E)は、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。
[図8]図8(A)、(B)は、従来技術に係る有機EL表示装置の構造の一例を示す断面図である。
[図9]図9(A)〜(C)は、従来技術に係る有機EL表示装置の課題を説明する図である。
発明を実施するための形態
[0023]
本発明の表示パネル装置の1つの態様は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、前記第1電極層は、前記第1電極層の端部が前記隔壁の側壁に乗り上げるように接触し、前記第1電極層の前記隔壁
【0008】
含む。
前記第3工程において、前記第1電極層の端部を前記隔壁の側壁に乗り上げるように接触させてもよい。
[0053]
本態様によると、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を形成する。
[0054]
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部を埋めて、空洞の発生を防止できる。
[0055]
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部を埋めて、空洞の発生を防止できる。
[0056]
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
[0057]
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は、前記第1電極層の形成面積より大きい形成面積で形成され、前記第1電極層の周縁部に形成された上方に開口した凹部を埋めてもよい。
[0058]
本態様によれば、陽極として作用する前記第1電極層の上に、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる目的などのためITOなどの透明導電層を形成する場合、ITOは前記内部に窪んだ形状となった第1電極層の端部の中にも積層されることになる。その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイスとして特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
[0059]
さらには、前記第1電極層の形成面積より大きく形成するため、第1電極層のパターニングの際のエッチング用マスクの位置合わせ精度の要求を緩めることができる。その結果、表示パネルの製造歩留まり、生産性を向上できるようになる。
[0060]
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は有機機能層であってもよい
本発明は、表示パネル装置および表示パネル装置の製造方法に関し、特に有機EL表示パネル装置に関する。
有機EL表示パネル装置は、有機化合物の電界発光現象を利用した発光表示パネル装置であり、携帯電話機などに用いられる小型の表示パネル装置として実用化されている。
有機EL表示パネル装置は、画素ごとに独立に発光制御可能な複数の有機EL素子を基板上に配列して構成される。
典型的な有機EL表示パネル装置は、基板上に、駆動回路、画素ごとに分離された画素電極(例えば陽極)、有機機能層、共通電極(例えば陰極)を備えている。有機機能層は、少なくとも有機化合物からなる有機EL層を含み、さらに、電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層、正孔注入層などの複数の機能層のうちの1つ以上が積層されてもよい。
このように構成された有機EL表示パネル装置において、陽極および陰極から正孔注入層、電子輸送層などを介して有機EL層へ電荷が注入され、注入された電荷が有機EL層内で再結合することによって、発光が生じる。
このような有機EL表示パネル装置の一例が、例えば特許文献1および特許文献2に開示されている。
図8(A)は、特許文献1に開示される有機EL表示装置800の要部を示す断面図である。有機EL表示装置800は、基板801、駆動トランジスタ802、絶縁膜803、画素電極804、バンク膜805、発光材料層806、および対向電極807を備えている。
図8(B)は、特許文献2に開示される有機発光表示装置900の要部を示す断面図である。有機発光表示装置900は、基板901、薄膜トランジスタ902、平坦化膜903、第1画素電極904、画素定義膜905、有機EL層906、および第2画素電極907を備えている。
有機EL表示装置800のバンク膜805、および有機発光表示装置900の画素定義膜905はいずれも、絶縁性の材料にて個々の画素電極上の好適範囲に開口部を設けて形成されており、個々の画素の発光領域を開口部内に規定する隔壁として機能する。
特開2007−123286号公報 特開2008−72078号公報
しかしながら、従来の有機EL表示パネル装置では、バンク膜805や画素定義膜905といった隔壁の開口部の輪郭近傍において発光機能が失われ、発光領域が縮小するという不具合(画素の劣化)が起こることが知られている。
図9(A)〜図9(C)は、従来技術に係る有機EL表示パネル装置において、そのような不具合が起こる過程を、単純化された有機EL素子700の例で説明する図である。
有機EL素子700の製造において、画素電極704(上述の画素電極804および第1画素電極904)は、例えばスパッタリング法などの薄膜形成法にて、基板701の全面に金属層等の薄膜層704Aを形成し、次に、レジスト704Mをマスクとして用いたエッチング処理により、薄膜層704Aの不要領域を剥離し、必要領域のみ残すことで形成される(図9(A))。
しかし、湿式エッチング処理にて画素電極704を形成する場合、エッチング液が画素電極704の側面に回り込むことで、画素電極704の端面には、側方へ開口した凹部が形成される(図9(B))。その状態で、例えば湿式法、スパッタリング法などの薄膜形成法にて画素電極704の上に隔壁705(上述のバンク膜805および画素定義膜905)を積層すると、前記凹部は閉じた空洞708になる。
このような空洞708に溜まった空気、水分が、矢印709で示されるように、完成した有機EL素子700の、特には有機EL層706などに入り込み、有機EL層706を劣化させ、デバイス特性を低下させ、あるいは寿命を劣化するなどの原因となる(図9(C))。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、従来よりも高い信頼性が得やすい構造の表示パネル装置、およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の表示パネル装置は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、前記第1電極層は、前記第1電極層の端部が前記隔壁の側壁に乗り上げるように接触し、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する。
本発明に係る表示パネル装置によると、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有している。
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも入り込み、空洞の発生を防止できる。
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO(インジウムスズ酸化物)、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成され、空洞の発生を防止できる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
図1(A)、(B)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の要部の構造の一例を示す平面図および断面図である。 図2(A)〜(F)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図3(A)〜(C)は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図4は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。 図5(A)〜(D)は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図6は、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。 図7(A)〜(E)は、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置の製造工程の一例を示す断面図である。 図8(A)、(B)は、従来技術に係る有機EL表示装置の構造の一例を示す断面図である。 図9(A)〜(C)は、従来技術に係る有機EL表示装置の課題を説明する図である。
本発明の表示パネル装置の1つの態様は、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、前記第1電極層は、前記第1電極層の端部が前記隔壁の側壁に乗り上げるように接触し、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する。
本態様によると、前記第1電極層は、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有している。
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも入り込み、空洞の発生を防止できる。
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成され、空洞の発生を防止できる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記第1電極層の上方に形成された前記有機機能層によって覆われている。
本態様によると、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記有機機能層によって覆われている。
これにより、エッチング処理により第1電極層の周縁部分の形状が内部に窪んだ形状となった場合であっても、前記第1電極層の周縁部に設けられた前記内部に窪んだ凹部は、上方に開口している。その状態で、前記第1電極層の上に有機機能層を形成すると、前記有機機能層は、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成されることになる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層と前記有機機能層との間に介在し、前記第1電極層の酸化を防止する透明導電層を設け、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記透明導電層によって覆われている。
本態様によると、前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記透明導電層によって覆われている。
これにより、エッチング処理により第1電極層の周縁部分の形状が内部に窪んだ形状となった場合であっても、前記第1電極層の周縁部に設けられた前記内部に窪んだ凹部は、上方に開口している。その状態で、前記第1電極層の上に透明導電層を形成すると、前記透明導電層は、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部の中にも形成されることになる。
その結果、前記第1電極層と前記透明導電層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記有機機能層は、有機EL層を含む。
本態様によると、前記有機機能層は、有機EL層を含んでもよい。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層及び正孔注入層を含む。
本態様によると、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層及び前記陽極金属層からの正孔を前記有機EL発光層に注入する正孔注入層を含んでもよい。
このことで、有機発光層への正孔注入特性が向上し、低電圧でも優れた発光特性の表示パネル装置を実現できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層、正孔輸送層、及び正孔注入層、を含む。
本態様によると、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層、正孔輸送層、及び正孔注入層、を含んでもよい。
このことで、有機EL層への正孔注入特性がさらに向上し、より低電圧でも優れた発光特性の表示パネル装置を実現できる。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記第1電極層と前記第2電極層との間に電流を流し前記有機機能層に含まれる有機EL層を発光させる駆動トランジスタを含む薄膜トランジスタ層を前記第1の金属層の下方に設け、前記有機EL層と前記薄膜トランジスタとの間に、前記有機EL層と前記薄膜トランジスタとの間を平坦化する平坦化膜を設けた。
本態様によると、第1電極層の下方であって、前記第1電極層と前記薄膜トランジスタとの間に、前記金属層と前記薄膜トランジスタとの間を平坦化する平坦化膜を設けてもよい。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記平坦化膜層と前記隔壁とは別部材にて形成されている。
本態様によると、前記平坦化膜層と前記隔壁とは別部材にて形成してもよい。
また、本発明の表示パネル装置の1つの態様では、前記平坦化膜層と前記隔壁とは同一部材にて一体に形成されている。
本態様によると、前記平坦化膜層と前記隔壁とは同一部材にて一体に形成してもよい。
また、本発明の表示装置の1つの態様は、前述の表示パネル装置を備えた表示パネル装置である。
本態様によると、前述の表示パネル装置を表示装置に適用してもよい。
また、本発明の表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、基台上に、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁を形成する第1工程と、所定の薄膜形成法にて、前記隔壁の上面から前記開口部の底面に渡って第1電極層を形成する第2工程と、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部が形成されるように、エッチング処理にて前記第1電極層をパターニングする第3工程と、前記上方に開口した凹部を埋めるように、前記第1電極層の上層を構成する層を形成する第4工程と、前記第1電極層の上方に第2電極層を形成する第5工程と、を含む。
前記第3工程において、前記第1電極層の端部を前記隔壁の側壁に乗り上げるように接触させてもよい。
本態様によると、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を形成する。
その状態で、印刷法で電荷注入層、発光層などの原料であるインクを前記第1電極層の上に形成した場合であっても、前記インクは、第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部を埋めて、空洞の発生を防止できる。
あるいは、スパッタリング法などの薄膜形成法にて前記第1電極層の上にITO、あるいは金属酸化物の電荷注入層などの別の薄膜を形成しても、前記別の薄膜は第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部を埋めて、空洞の発生を防止できる。
その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイス特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は、前記第1電極層の形成面積より大きい形成面積で形成され、前記第1電極層の周縁部に形成された上方に開口した凹部を埋めてもよい。
本態様によれば、陽極として作用する前記第1電極層の上に、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる目的などのためITOなどの透明導電層を形成する場合、ITOは前記内部に窪んだ形状となった第1電極層の端部の中にも積層されることになる。その結果、前記第1電極層と前記有機機能層との間に空洞が生じることを防止し、デバイスとして特性を安定させ、また、寿命の低下を防止できる。
さらには、前記第1電極層の形成面積より大きく形成するため、第1電極層のパターニングの際のエッチング用マスクの位置合わせ精度の要求を緩めることができる。その結果、表示パネルの製造歩留まり、生産性を向上できるようになる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は有機機能層であってもよい。
その場合、前記第2工程において前記第1電極層を形成した後、前記第3工程において前記第1電極層をパターニングする前に、前記第1電極層上に透明導電層を形成し、前記第3工程において、前記透明導電層の所定の位置に、フォトリソグラフィーによりレジストを配置し、前記レジストをマスクにした第1のエッチングにより前記透明導電層をパターニングし、さらに、前記レジストをマスクにした第2のエッチングにより前記第1電極層をパターニングしてもよい。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は、前記第1電極層の酸化を防止する透明導電層であり、前記透明導電層と前記第2電極層との間に有機機能層を形成する工程を含んでもよい。
その場合、前記第3工程において、前記第1電極層上の所定の位置に、フォトリソグラフィーにより第1のレジストを配置し、前記第1のレジストをマスクにして前記第1電極層をパターニングし、前記第4工程において、前記第1のレジストを除去した後、パターニングされた前記第1電極層を覆うように前記透明導電層を成膜し、前記透明導電層上の所定の位置に、フォトリソグラフィーにより第2のレジストを配置し、前記第2のレジストをマスクにしたエッチングにより前記透明導電層をパターニングしてもよい。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第2工程と前記第3工程とは、同一の工程であって、前記平坦化膜と前記隔壁とを同一部材にて一体に形成してもよい。
本態様によると、前記第2工程と前記第3工程とは、同一の工程であって、前記平坦化膜と前記隔壁とを同一部材にて一体に形成してもよい。このことで平坦化膜の形成時に隔壁も一括して形成できることとなり、製造工程の簡素化、歩留まりの向上、低コスト化を実現できる。
また、平坦化膜と隔壁が同一部材(同種の有機材料)により形成されるため平坦化膜と隔壁との熱膨張率、ガラス転移点などの物理的特性を同一とすることができる。このことにより、平坦化膜と隔壁の材料が異なる場合のような別部材で形成された場合に比較して、前記部材の熱硬化プロセスを一括で行うことができる。
すなわち、別部材とした場合のような、一旦は熱硬化した平坦化膜が隔壁の熱硬化プロセスで再び熱硬化収縮し、薄膜トランジスタ部分に熱歪を発生させて特性が変化するといった悪影響を及ぼすことを回避できるようになる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記所定の薄膜形成法は、スパッタリング法である。
本態様によると、前記所定の薄膜形成法として、スパッタリング法を用いてもよい。
また、本発明の有機EL素子の製造方法の1つの態様では、前記第1電極層は、陽極金属層であり、前記第2電極層は、陰極金属層であり、前記有機機能層は、有機EL層と前記陽極金属層からの正孔を前記有機EL層に注入する正孔注入層とを含み、前記正孔注入層の形成は前記所定の薄膜形成法にて行われ、前記有機EL層の形成はインクジェットによる有機材料の塗布にて行われる。
本態様によると、前記正孔注入層の形成を前記所定の薄膜形成法にて行い、前記有機EL層の形成をインクジェットによる有機材料の塗布にて行ってもよい。
以下では、本発明に係る表示パネル装置、その製造方法、および表示パネル装置を用いた表示装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置、その製造方法、および有機EL表示パネル装置を用いた表示装置について説明する。
(有機EL表示パネル装置の構造)
図1(A)は、本発明の実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置100の要部の構造の一例を示す平面図である。有機EL表示パネル装置100は、本発明の表示パネル装置の一例である。
図1(B)は、図1(A)に示されるAA’線に沿った有機EL表示パネル装置100の切断面を示す断面図である。
有機EL表示パネル装置100は、薄膜トランジスタ層101、駆動トランジスタ102、平坦化膜103、画素電極104、正孔注入層113、隔壁105、有機EL層106、共通電極107、および封止膜114が、図示しない基台上に積層されて構成されている。
ここで、画素電極104が本発明の第1電極層の一例であり、陽極金属層として用いられる。共通電極107が本発明の第2電極層の一例であり、陰極金属層として用いられる。また、正孔注入層113および有機EL層106の積層体が本発明の有機機能層の一例である。
駆動トランジスタ102は、画素電極104と共通電極107との間に電流を流し有機EL層106を発光させる。なお、駆動トランジスタ102は、周知の薄膜トランジスタであり、詳細な図示は省略されている。
隔壁105には、傾斜した側壁により形成される開口部が、画素に対応して設けられている。
画素電極104は、隔壁105の開口部において、端部が隔壁105の側壁と接触するように形成されており、隔壁105の側壁と接触する当該端部に近接する周縁部に、上方に開口した、特徴的な凹部を有している。
画素電極104の凹部は、後ほど詳しく述べるように、隔壁105の上面から開口部の底面に渡って配置した金属膜をエッチングして画素電極104を形成する際にできる。この凹部は、上方へ開口しているために、画素電極104の上面に設けられる正孔注入層113によって埋められる。
このような構造によれば、従来技術とは異なり、画素電極104の端面に側方へ開口した凹部ができないので、不具合の原因となる空洞ができにくい。
(有機EL表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明に係る表示パネル装置の製造方法について説明する。本発明に係る表示パネル装置の製造方法は、上述したような形状の凹部を持つ画素電極を形成する工程を含むことによって特徴付けられる。
以下、本発明の実施の形態に係る表示パネル装置の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る有機EL表示パネル装置100の製造方法の一例を説明する工程断面図である。有機EL表示パネル装置100の製造方法は、本発明の表示パネル装置の製造方法の一例である。
なお、以下で説明する個々の工程は一般的なプロセス技術を用いて実施できるため、プロセス条件などの詳細な説明は適宜省略する。また、以下で示す材料およびプロセスは1つの典型例であって、本発明の表示パネル装置およびその製造方法を限定するものではない。適性が知られている他の材料およびプロセスを代用した場合も本発明に含まれる。
図示しない基台上に、駆動トランジスタ102を含む薄膜トランジスタ層101を形成し、薄膜トランジスタ層101の上面に、SiN(シリコン窒化物)、SiO(シリコン酸化物)などの絶縁性の無機材料、またはアクリル、ポリイミド、ゾルゲルなどの絶縁性の有機材料からなる平坦化膜103を全面に形成する(図2(A))。
平坦化膜103上に、SiN、SiOなどの絶縁性の無機材料、またはアクリル、ポリイミド、ゾルゲルなどの絶縁性の有機材料からなる隔壁105を形成する(図2(B))。隔壁105の開口部はエッチングやフォトリソグラフィーにて形成される。
平坦化膜103と隔壁105とは、同一の工程で、同一部材にて一体に形成されてもよく、また、別々の工程で、別部材にて形成されてもよい。
隔壁105の開口部に、画素電極104を形成する(図2(C))。ここで、画素電極104の形成方法について、詳細に説明する。
図3は、画素電極104の形成方法の一例を説明する工程断面図である。
まず、アルミニウム、銀パラジウム銅合金などの反射率、導電率の高い金属からなる金属膜104Aを、隔壁105の上面から開口部の底面に渡って形成する。金属膜104Aは、例えば、平坦化膜103および隔壁105上の全面に形成してもよい。金属膜104Aの隔壁105の開口部に位置する部分の上にレジスト104Mを配置する(図3(A))。
レジスト104Mをマスクにして、金属膜104Aをエッチングすることにより、画素電極104を形成する。エッチングには、例えばリン酸、硝酸、酢酸の混合液を用いたウェットエッチングを用いてもよく、また、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングを用いてもよい。
例えばウェットエッチングを用いた場合、金属膜104Aのレジスト104Mに被覆されていない部分が最初に除去されて隔壁105の上面と側壁の一部とが露出する。その後、レジスト104Mと隔壁105の斜面との隙間から進入するエッチング液によって、画素電極104には、隔壁105の側壁と接触する端部に近接する周縁部において、上方へ開口した特徴的な凹部が形成される(図3(B1))。ドライエッチングを用いた場合も同様にして、画素電極104の周縁部には、ウェットエッチングの場合よりもさらにシャープな形状の凹部が形成される(図3(B2))。
図3(B1)、(B2)に示されるように、画素電極104の形状は、その端部が隔壁105の側壁に乗り上げるように接触していること、およびその端部に近接する周縁部に上方に開口した凹部があることによって特徴付けられる。
レジスト104Mを除去し、WO(タングステン酸化物)、WMo(タングステンモリブデン合金)、NiO(ニッケル酸化物)といった、正孔注入機能を有する材料からなる膜113Aを、画素電極104の形成面積より大きい形成面積で、例えば全面に、形成する(図3(C))。画素電極104にできた凹部は、この膜113Aによって埋められるので、空洞にならない。
再び、図2を参照して、有機EL表示パネル装置100の製造工程の残部を説明する。
膜113Aをエッチングして、画素電極104の面積より大きい面積で正孔注入層113を形成する。画素電極104にできた凹部は、正孔注入層113によって覆われている(図2(D))。
隔壁105と上層との密着性を高めるため、ドライエッチングでCF4(4フッ化メタン)処理、HMDS(ヘキサメチルジンラザン)などの蒸気塗布にて、撥水性処理を行う(図2(E))。
Alq3(アルミキノリノール錯体)などの電界発光機能を有する有機材料を含む機能液をインクジェットにより塗布することにより、有機EL層106を形成する。さらに、共通電極107、封止膜114を形成して、有機EL表示パネル装置100が完成する(図2(F))。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置、およびその製造方法について説明する。
(有機EL表示パネル装置の構造)
図4は、本発明の実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置200の要部の構造の一例を示す断面図である。有機EL表示パネル装置200は、本発明の表示パネル装置の一例である。有機EL表示パネル装置200では、図1(B)に示される実施の形態1の有機EL表示パネル装置100と比べて、画素電極104と正孔注入層113との間に透明導電層である透明導電層108が追加される。
透明導電層108が画素電極104と正孔注入層113との間に介在することで、画素電極104の酸化を防止し、また、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる。有機EL表示パネル装置200では、画素電極104の周縁部において上方に開口した凹部は透明導電層108で埋められ、透明導電層108は正孔注入層113で埋められる。
(有機EL表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明の実施の形態2に係る有機EL表示パネル装置200の製造方法の一例を説明する。有機EL表示パネル装置200の製造方法は、本発明の表示パネル装置の製造方法の一例である。
有機EL表示パネル装置200の製造方法では、有機EL表示パネル装置100の製造方法と比べて、透明導電層108を形成する工程が追加される。以下では、有機EL表示パネル装置200の製造方法について、有機EL表示パネル装置100の製造方法と共通する事項は適宜省略し、相違点について主に説明する。
図5(A)〜(D)は、有機EL表示パネル装置200の製造方法の要部の一例を説明する工程断面図である。図5(A)〜(D)は、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C))に従って、駆動トランジスタ102を含む薄膜トランジスタ層101、平坦化膜103、隔壁105、および画素電極104を形成した後に行われる工程を示している。
画素電極104および隔壁105上の全面に、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などからなる透明導電膜108Aを成膜する(図5(A))。画素電極104の周縁部にできた凹部は、透明導電膜108Aによって埋められるので、空洞にならない。
続いて、透明導電膜108A上の隔壁105の開口部に位置する部分にレジスト108Mを配置する(図5(B))。レジスト108Mをマスクにして、例えばシュウ酸、フッ酸などのエッチング液を用いて透明導電膜108Aをエッチングすることにより、透明導電層108を形成する(図5(C))。
レジスト108Mを除去し、WO、WMo、NiOといった、正孔注入機能を有する材料からなる膜113Aを、画素電極104および透明導電層108の形成面積より大きい形成面積で、例えば全面に、形成する(図5(D))。透明導電層108にできた凹部は、この膜113Aによって埋められるので、空洞にならない。
この後、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(D)〜(F))に従って、正孔注入層113、有機EL層106、共通電極107、および封止膜114を形成して、有機EL表示パネル装置200が完成する。
本実施の形態2の有機EL表示パネル装置200の製造方法によれば、画素電極104および透明導電層108は、レジスト104M、108Mを配置するための2回のフォトリソグラフィー処理と、金属膜104Aおよび透明導電膜108Aをパターニングするための2回のエッチング処理とを経て形成される。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置、およびその製造方法について説明する。
(有機EL表示パネル装置の構造)
図6は、本発明の実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置300の要部の構造の一例を示す断面図である。有機EL表示パネル装置300は、本発明の表示パネル装置の一例である。有機EL表示パネル装置300では、実施の形態2の有機EL表示パネル装置200と同様、画素電極104と正孔注入層113との間に透明導電膜である透明導電層108が設けられる。
透明導電層108が画素電極104と正孔注入層113との間に介在することで、画素電極104の酸化を防止し、また、キャビティー調整により光取り出し効率を向上させる。
実施の形態2の有機EL表示パネル装置200の製造方法では、画素電極104および透明導電層108がそれぞれ別個のマスクを用いたエッチング工程で形成されたのに対し、有機EL表示パネル装置300では、画素電極104と透明導電層108とが、同一のマスクを用いたエッチング工程により形成される。そのため、画素電極104および透明導電層108の端部の形状が、有機EL表示パネル装置200と有機EL表示パネル装置300とで異なっている。
有機EL表示パネル装置300では、画素電極104および透明導電層108の周縁部において上方に開口した凹部が形成され、当該凹部は正孔注入層113で埋められる。
(有機EL表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明の実施の形態3に係る有機EL表示パネル装置300の製造方法の一例を説明する。有機EL表示パネル装置300の製造方法は、本発明の表示パネル装置の製造方法の一例である。
有機EL表示パネル装置300の製造方法では、有機EL表示パネル装置200の製造方法と比べて、画素電極104および透明導電層108を形成する工程が変更される。以下では、有機EL表示パネル装置300の製造方法について、有機EL表示パネル装置100、200の製造方法と共通する事項は適宜省略し、相違点について主に説明する。
図7(A)〜(E)は、有機EL表示パネル装置300の製造方法の要部の一例を説明する工程断面図である。図7(A)〜(E)は、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(A)〜(B))に従って、駆動トランジスタ102を含む薄膜トランジスタ層101、平坦化膜103、および隔壁105を形成した後に行われる工程を示している。
アルミニウム、銀パラジウム銅合金などの反射率、導電率の高い金属からなる金属膜104Aを、隔壁105の上面から開口部の底面に渡って形成する。金属膜104Aは、例えば、平坦化膜103および隔壁105上の全面に形成してもよい。続いて、金属膜104Aをパターニングするよりも前に、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などからなる透明導電膜108Aを成膜する(図7(A))。
透明導電膜108A上の隔壁105の開口部に位置する部分にレジスト108Mを配置する(図7(B))。レジスト108Mをマスクにして、例えばシュウ酸などのエッチング液にて透明導電膜108Aをエッチングすることにより、透明導電層108を形成する(図7(C))。続いて、レジスト108Mをマスクにして、例えばリン酸、硝酸、酢酸の混合液を用いたウェットエッチング、または、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングにより金属膜104Aをエッチングすることにより、画素電極104を形成する(図7(D))。
レジスト108Mを除去し、WO、WMo、NiOといった、正孔注入機能を有する材料からなる膜113Aを、画素電極104および透明導電層108の形成面積より大きい形成面積で、例えば全面に、形成する(図7(E))。透明導電層108および画素電極104の周縁部にできた凹部は、この膜113Aによって埋められるので、空洞にならない。
この後、有機EL表示パネル装置100の製造方法と同様の工程(図2(D)〜(F))に従って、正孔注入層113、有機EL層106、共通電極107、および封止膜114を形成して、有機EL表示パネル装置300が完成する。
本実施の形態3の有機EL表示パネル装置300の製造方法によれば、画素電極104および透明導電層108は、レジスト108Mを配置するための1回のフォトリソグラフィー処理と、透明導電膜108Aおよび金属膜104Aをこの順にパターニングするための2回のエッチング処理とを経て形成される。
(変形例)
以上、本発明の表示パネル装置およびその製造方法について、有機EL表示パネル装置の例を用いて実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも本発明の範囲内に含まれる。
本発明の表示パネル装置は、テレビジョンセット、携帯電話機、パーソナルコンピュータなどのあらゆる表示装置として利用できる。
100 有機EL表示パネル装置
101 薄膜トランジスタ層
102 駆動トランジスタ
103 平坦化膜
104 画素電極
104A 金属膜
104M レジスト
105 隔壁
106 有機EL層
107 共通電極
108 透明導電層
108A 透明導電膜
108M レジスト
113 正孔注入層
113A 膜
114 封止膜
700 有機EL素子
701 基板
704 画素電極
704A 薄膜層
704M レジスト
705 隔壁
706 有機EL層
708 空洞
709 矢印
800 有機EL表示装置
801 基板
802 駆動トランジスタ
803 絶縁膜
804 画素電極
805 バンク膜
806 発光材料層
807 対向電極
900 有機発光表示装置
901 基板
902 薄膜トランジスタ
903 平坦化膜
904 画素電極
905 画素定義膜
906 有機EL層
907 画素電極

Claims (21)

  1. 傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁と、
    前記隔壁の開口部に形成された第1電極層と、
    前記第1電極層の上方に形成された有機機能層と、
    前記有機機能層上に形成された第2電極層と、を具備し、
    前記第1電極層は、前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部を有する
    表示パネル装置。
  2. 前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記第1電極層の上方に形成された前記有機機能層によって覆われている
    請求項1記載の表示パネル装置。
  3. 前記第1電極層は金属層である、
    請求項1記載の表示パネル装置。
  4. 前記第1電極層と前記有機機能層との間に介在し、前記第1電極層の酸化を防止する透明導電層を設け、
    前記第1電極層の周縁部に設けられた上方に開口した凹部は、前記透明導電層によって覆われている
    請求項3記載の表示パネル装置。
  5. 前記第1電極層は透明導電膜である、
    請求項1記載の表示パネル装置。
  6. 前記有機機能層は、有機EL層を含む
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  7. 前記第1電極層は、陽極金属層であり、
    前記第2電極層は、陰極金属層であり、
    前記有機機能層は、有機EL層及び正孔注入層を含む
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  8. 前記第1電極層は、陽極金属層であり、
    前記第2電極層は、陰極金属層であり、
    前記有機機能層は、有機EL層、正孔輸送層、及び正孔注入層、を含む
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  9. 前記第1電極層と前記第2電極層との間に電流を流し前記有機機能層に含まれる有機EL層を発光させる駆動トランジスタを含む薄膜トランジスタ層を前記第1電極層の下方に設け、
    前記有機EL層と前記薄膜トランジスタ層との間に、前記有機EL層と前記薄膜トランジスタ層との間を平坦化する平坦化膜が設けられている
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  10. 前記平坦化膜層と前記隔壁とは別部材にて形成されている
    請求項9記載の表示パネル装置。
  11. 前記平坦化膜層と前記隔壁とは同一部材にて一体に形成されている
    請求項9記載の表示パネル装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の表示パネル装置を備えた表示装置。
  13. 基台上に、傾斜した側壁により形成される開口部を有する隔壁を形成する第1工程と、
    所定の薄膜形成法にて、前記隔壁の上面から前記開口部の底面に渡って第1電極層を形成する第2工程と、
    前記第1電極層の端部が前記隔壁の側壁と接触した状態を維持しつつ、前記第1電極層の前記隔壁の側壁と接触する端部に近接する周縁部に、上方に開口した凹部が形成されるように、エッチング処理にて前記第1電極層をパターニングする第3工程と、
    前記上方に開口した凹部を埋めるように、前記第1電極層の上層を構成する層を形成する第4工程と、
    前記第1電極層の上方に第2電極層を形成する第5工程と、を含む
    表示パネル装置の製造方法。
  14. 前記第4工程において、前記第1電極層の上層を構成する層は、前記第1電極層の形成面積より大きい形成面積で形成され、前記第1電極層の周縁部に形成された上方に開口した凹部を埋める、
    請求項13記載の表示パネル装置の製造方法。
  15. 前記第4工程において、前記第1電極層の前記凹部を埋める層は有機機能層である
    請求項13から請求項14のいずれか1項に記載の表示パネル装置の製造方法。
  16. 前記第2工程において前記第1電極層を形成した後、前記第3工程において前記第1電極層をパターニングする前に、前記第1電極層上に透明導電層を形成し、
    前記第3工程において、前記透明導電層の所定の位置に、フォトリソグラフィーによりレジストを配置し、前記レジストをマスクにした第1のエッチングにより前記透明導電層をパターニングし、さらに、前記レジストをマスクにした第2のエッチングにより前記第1電極層をパターニングする
    請求項14に記載の表示パネル装置の製造方法。
  17. 前記第4工程において、前記第1電極層の凹部を埋める層は、前記第1電極層の酸化を防止する透明導電層であり、
    さらに、前記透明導電層と前記第2電極層との間に有機機能層を形成する工程を含む
    請求項13から請求項14のいずれか1項に記載の表示パネル装置の製造方法。
  18. 前記第3工程において、前記第1電極層上の所定の位置に、フォトリソグラフィーにより第1のレジストを配置し、前記第1のレジストをマスクにして前記第1電極層をパターニングし、
    前記第4工程において、前記第1のレジストを除去した後、パターニングされた前記第1電極層を覆うように前記透明導電層を成膜し、前記透明導電層上の所定の位置に、フォトリソグラフィーにより第2のレジストを配置し、前記第2のレジストをマスクにしたエッチングにより前記透明導電層をパターニングする
    請求項17に記載の表示パネル装置の製造方法。
  19. 前記第2工程と前記第3工程とは、同一の工程であって、前記平坦化膜と前記隔壁とを同一部材にて一体に形成する
    請求項13から請求項18のいずれか1項に記載の表示パネル装置の製造方法。
  20. 前記所定の薄膜形成法は、スパッタリング法である
    請求項13から請求項19のいずれか1項に記載の表示パネル装置の製造方法。
  21. 前記第1電極層は、陽極金属層であり、
    前記第2電極層は、陰極金属層であり、
    前記有機機能層は、有機EL層と前記陽極金属層からの正孔を前記有機EL層に注入する正孔注入層とを含み、
    前記正孔注入層の形成は前記所定の薄膜形成法にて行われ、前記有機EL層の形成はインクジェットによる有機材料の塗布にて行われる
    請求項13から請求項20のいずれか1項に記載の表示パネル装置の製造方法。
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