JPWO2011018996A1 - 光コネクタ及びその組立方法 - Google Patents
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Abstract
Description
P=4π2EI/L2 ・・・(1)
で表されることが知られている。ここで、Eはガラスの弾性係数であり、Iは断面2次モーメントである(例えば、非特許文献2参照。)。この挿入力以上の力を光ファイバの軸方向に加えると、光ファイバ1は可撓領域において撓んでしまい、それ以上挿入することができなくなる。例えば、図42に示すように、ゴミ等の異物Aによりファイバガイド6内で光ファイバ1が引掛かり、この引掛かりにより生ずる力が可撓領域の大きさで決まる挿入力を超えた場合には、光ファイバ1の後端をコネクタ内へ押し込もうとしても、可撓領域で光ファイバ1が撓んでしまい、それ以上コネクタ内に挿入することができない。
図1乃至図3は本発明の第1の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ10は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
即ち、蓋部材14bを取り外すことにより、光ファイバ1の押し込みによって生ずる撓み部分が撓み受容部14aに受容されるようになっている。
ファイバホルダ7は光ファイバ1を挿入する際に固定部材16に当接する。固定部材16とファイバガイド14と可動ガイド部15bは一体となっているので、光ファイバ1の挿入に際して、ファイバホルダ7によってこれらはコネクタ内部方向へと押し込まれる。その際、第1のファイバガイド13と第2のファイバガイド14との間には撓み規制部15の可動ガイド部15bによって所定長さの挿入代Lが確保されており、撓み規制部15では可動ガイド部15bが光ファイバ1の挿入方向に短くなりながら固定ガイド部15a及び可動ガイド部15bによって光ファイバ1の撓みが規制される。また、第2のファイバガイド14の撓み受容部14aは蓋部材14bによって閉塞されているので、撓み受容部14aによって光ファイバ1の撓みが生ずることはない。次に、第1のファイバガイド13内で光ファイバ1を内蔵ファイバ12aに突き合わせた後は、図3(d)に示すように第2のファイバガイド14から蓋部材14bを取り除き、光ファイバ1を更にコネクタ本体11内に押し込み、第2のファイバガイド14をコネクタ本体11に固定するとともに、光ファイバ1の後端側を固定部材16によって固定する。これにより、第2のファイバガイド14内の光ファイバ1に撓み部1cが生ずるが、この撓み部1cは撓み受容部14a内に受容され、撓み部1cの復元力によって光ファイバ1の端面が内蔵ファイバ12aの端面に押し付けられる。
L=S×N ・・・(2)
となり、挿入力Pは、式(1)と同様、
P=4π2EI/L2 ・・・(3)
となる。即ち、光コネクタの一般的なフェルール長は8〜10mmであるが(例えば、JIS C 5973、“F04形光ファイバコネクタ”参照。)、この長さのフェルールを用いて光コネクタを組み立てる際には、8〜10mm以上光ファイバを突出させる必要がある。そこで、挿入代Lを10mm以上とすると、S=2mmの時はN≧5となる。このことから、S=2mm、N=5とすると、最大挿入力は約8.4N、挿入代Lは10mmを確保できることになり、本発明の撓み規制部15を有しない従来の構造での限界値(挿入力2.7N、挿入代2mm)よりも挿入力、挿入代ともに大きくすることができる。
図8及び図9は本発明の第2の実施形態を示すもので、第1の実施形態とは撓み規制部の構成が異なる。尚、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
図12及び図13は本発明の第3の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ20は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
L=S×N+L2 ・・・(4)
となる。ここで、L2はコネクタ後端の撓みうる長さである(図3参照)。L2とSのいずれか長いほうをlとおいて、挿入力Pは、式(1)と同様、
P=4π2EI/l2 ・・・(5)
となる。
クリアランスをCとおくと曲げモーメントのつり合いから、光ファイバ1に力Pを加えた時の撓み規制部内での最小曲げ半径Rは、
R=EI/CP ・・・(6)
となる。
l=Sとして式(5)を式(6)に代入すると、
R=S2/4πC2 ・・・(7)
となる。
一方、光ファイバの破断確率はRが2.5mm以下となると飛躍的に高まることが知られている。(例えば、電子情報通信学会2008年ソサイエティ大会講演論文集、“光ファイバの寿命推定方法”、B−13−40参照。)C=30μmであるので、R≧2.5mmとするためにはS≧1.45mmとなる。
図14乃至図17は本発明の第4の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ30は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
図18及び図19は本発明の第5の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ40は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
即ち、蓋部材44bは光コネクタ10を相手側コネクタに接続する際に取り外され、コネクタ接続時の光ファイバ1の押し込みによって生ずる撓み部分が撓み受容部44aに受容されるようになっている。
図20及び図21は本発明の第6の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ50は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
図22乃至図27は本発明の第7の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ10は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
図28乃至図30は本発明の第8の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ20は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
図31乃至図33は本発明の第9の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ30は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
図34及び図35は本発明の第10の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ40は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
図36乃至図39は本発明の第11の実施形態を示すもので、同図に示す光コネクタ10は光ファイバ1を相手側コネクタに接続するためのものである。
即ち、蓋部材14bを取り外すことにより、光ファイバ1の押し込みによって生ずる撓み部分が撓み受容部14aに受容されるようになっている。また、第2のファイバガイド14の一端側には光ファイバ1の軸方向に延びるガイド部14cが設けられ、ガイド部14cの先端はテーパ状に形成されている。この場合、ガイド部14cは、図37に示すように円形の孔14d内に光ファイバ1を挿通するようになっている。
L=S×N+L2 ・・・(8)
となる。ここで、L2はコネクタ後端の撓みうる長さである(図38参照)。L2とSのいずれか長いほうをlとおいて、挿入力Pは、式(1)と同様、
P=4π2EI/l2 ・・・(9)
となる。
1:光ファイバ、1a:裸ファイバ素線、1b:被覆、10:光コネクタ、11:コネクタ本体、15:撓み規制部、15b,15c,15d:可動ガイド部、17:撓み規制部、17b,17c:可動ガイド部、20:光コネクタ、21:コネクタ本体、25:撓み規制部、25b:可動ガイド部、27:被覆除去部、30:光コネクタ、31:コネクタ本体、35:撓み規制部、35b:可動ガイド部、37:端面研削部、40:光コネクタ、41:コネクタ本体、45:撓み規制部、45b:可動ガイド部、50:光コネクタ、51:コネクタ本体、55:撓み規制部、55b:可動ガイド部、57:被覆除去部。
(図22〜図35において)
1:光ファイバ、1a:裸ファイバ素線、1b:被覆、1c:撓み部、10:光コネクタ、11:コネクタ本体、14b:可動ガイド部、16:被覆除去部、17:端面研削部、20:光コネクタ、21:コネクタ本体、24b:可動ガイド部、25:押圧部材、27:被覆除去部、28:端面研削部、30:光コネクタ、31:コネクタ本体、34b:可動ガイド部、36:被覆除去部、37:端面研削部、40:光コネクタ、41:コネクタ本体、44b:可動ガイド部、46:被覆除去部、47:端面研削部。
(図36〜図40、図48において)
1:光ファイバ、1a:裸ファイバ素線、1b:被覆、10:光コネクタ、11:コネクタ本体、16:撓み規制部、18:被覆除去部。
(図41〜図46において)
1:光ファイバ、1a:裸ファイバ素線、1b:被覆、2:コネクタ本体、3:内蔵ファイバ、4:フェルール、5:屈折率整合剤、6:ファイバガイド、7:ファイバホルダ、8:刃。
Claims (17)
- コネクタ本体内に光ファイバを挿入してなる光コネクタにおいて、
光ファイバ挿入方向の長さを可変に形成され、コネクタ本体内への光ファイバの挿入時に光ファイバ挿入方向に短くなりながら光ファイバの撓みを規制する撓み規制部を備えた ことを特徴とする光コネクタ。 - 前記撓み規制部の少なくとも一部を、光ファイバ挿入方向に互いに間隔をおいて移動自在に配置された複数の可動部材によって形成した
ことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。 - 前記撓み規制部の少なくとも一部を、光ファイバ挿入方向に伸縮自在な伸縮部材によって形成した
ことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。 - 前記撓み規制部の少なくとも一部を、光ファイバ挿入方向に伸縮自在な弾性部材によって形成した
ことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。 - 前記撓み規制部の少なくとも一部を、光ファイバ挿入方向に互いに間隔をおいて移動自在に配置された複数の可動部材、光ファイバ挿入方向に伸縮自在な伸縮部材、及び光ファイバ挿入方向に伸縮自在な弾性部材のうち少なくとも2つで構成された伸縮機構によって形成した
ことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。 - 前記可動部材の間隔が1.45mm以上2.4mm以下であることを特徴とする請求項2記載の光コネクタ。
- 前記撓み規制部の光ファイバ挿入方向への収縮量が1.1mm以上79.9mm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光コネクタ。
- 前記光ファイバの挿入力によって光ファイバの被覆を除去する被覆除去部を備えた
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光コネクタ。 - 前記光ファイバの挿入力によって光ファイバの先端面の角部を研削する端面研削部を備えた
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光コネクタ。 - 相手側コネクタと接続される内蔵ファイバと、
内蔵ファイバを保持するフェルールとを備え、
コネクタ本体内に挿入された光ファイバと内蔵ファイバとを突き合わせて接続するように構成した
ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の光コネクタ。 - コネクタ本体内に挿入された光ファイバを挿通するフェルールを備え、
光ファイバの先端をフェルールの先端面に配置して相手側コネクタと接続するように構成した
ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の光コネクタ。 - 前記コネクタ本体内に配置された光ファイバを先端側に向かって押圧する押圧手段を備えた
ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の光コネクタ。 - 前記押圧手段を、弾性部材の弾性力によって光ファイバを押圧するように構成した
ことを特徴とする請求項12記載の光コネクタ。 - 前記押圧手段を、コネクタ本体内で撓ませた光ファイバの撓み部の復元力によって光ファイバを押圧するように構成した
ことを特徴とする請求項12記載の光コネクタ。 - 光ファイバ挿入方向の長さを可変に形成され、コネクタ本体内への光ファイバの挿入時に光ファイバの撓みを規制する撓み規制部を備えた光コネクタの組立方法であって、
撓み規制部の光ファイバ挿入方向の長さを短くしながらコネクタ本体内に光ファイバを挿入する
ことを特徴とする光コネクタの組立方法。 - 光ファイバの挿入力によって光ファイバの被覆を除去する被覆除去部と、光ファイバの挿入力によって光ファイバの先端面の角部を研削する端面研削部と、光ファイバ挿入方向の長さを可変に形成され、コネクタ本体内への光ファイバの挿入時に光ファイバの撓みを規制する撓み規制部とを備えた光コネクタの組立方法であって、
撓み規制部の光ファイバ挿入方向の長さを短くしながらコネクタ本体内に光ファイバを挿入するとともに、
光ファイバを挿入しながら被覆除去部によって光ファイバの被覆を除去し、
光ファイバを挿入しながら端面研削部によって光ファイバの先端面の角部を研削する
ことを特徴とする光コネクタの組立方法。 - 光ファイバ挿入方向に弾性変形可能に形成され、コネクタ本体内への光ファイバの挿入時に光ファイバの撓みを規制する撓み規制部を備えた光コネクタの組立方法であって、
撓み規制部を光ファイバ挿入方向に収縮させながらコネクタ本体内に光ファイバを挿入する
ことを特徴とする光コネクタの組立方法。
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